以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている(図3参照)。
<前扉枠14>
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれることとなる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具49が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具49は内枠13に対する施錠機構を構成する。
<内枠13>
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース50を主体に構成されている。樹脂ベース50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース50は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース50が幕板の上に載ることとなる。
樹脂ベース50の前面における回動基端側には、その上端部及び下端部に支持金具51,52が取り付けられている。支持金具51,52には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース50の前面における回動先端側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具49を挿入するための挿入孔がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、図3に示すように、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置55が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具49が挿入孔を介して施錠装置55(詳しくは前扉用鉤受け部材)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置55は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材57を有している。これら内枠用鉤部材57が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース50の右下隅部には、施錠装置55の解錠操作を行うためのシリンダ錠58が設置されている。シリンダ錠58は施錠装置55に一体化されており、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置55が構成されている。
樹脂ベース50の中央部には略楕円形状の窓孔54が形成され、樹脂ベース50に装着された遊技盤60によって同窓孔54が後方から塞がれている。遊技盤60は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔54を通じて樹脂ベース50の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤60の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。なお、遊技盤60は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤60(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤60の正面図である。
<遊技盤60>
遊技盤60には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64,65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64,65への入球が発生すると、それが遊技盤60の背面側に配設された検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
その他に、遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口68への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64,65、スルーゲート66への入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。作動入球部62,63は、可変表示ユニット67の下方に上下に並べて配置されている。以下便宜上、上側の作動入球部を「上側作動入球部62」と称し、下側の作動入球部を「下側作動入球部63」と称する。
下側作動入球部(抽選契機入球部)63については特に、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が設けられている。電動役物71は、左右一対の可動片71aと同可動片71aを駆動させるソレノイド式の駆動部71bとを有してなり、当該可動片71aを動作させることにより下側作動入球部63における入口部(下側作動口63a)への入球が可能又は容易となる開状態(サポート状態又は補助状態)と、同入球が不可又は上記開状態よりも困難となる閉状態(非サポート状態又は非補助状態)とに切替可能となっている。
遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域及び左側となる領域には、上記スルーゲート66がそれぞれ配置されており、遊技球のスルーゲート66の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が予め設定された時間に亘って開状態となる。
なお、上側作動入球部62への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下側作動入球部63への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上側作動入球部62に対する下側作動入球部63の有利性を高める上では、上側作動入球部62にかかる払出個数よりも下側作動入球部63にかかる払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入球装置(特別入球装置又は特別入球手段)64,65については、可変表示ユニット67の下方及び右方に個別に配置されている。以下便宜上、可変表示ユニット67の下方(詳しくは作動入球部62,63の下方)に配置された可変入球装置を「下側可変入球装置64」と称し、可変表示ユニット67の右方(詳しくは下側作動入球部63の下方)に配置された可変入球装置を「右側可変入球装置65」と称する。
下側可変入球装置64は、遊技盤60の背面側へと通じる下側大入賞口64aを備えているとともに、当該下側大入賞口64aを開閉する開閉手段としての開閉機構を備えている。当該開閉機構は、下側大入賞口64a用の開閉部材としての開閉扉64bを有してなる。開閉扉64bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉64bは遊技盤60の背面側に設けられた可変入球駆動部64c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉64bが閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
また、右側可変入球装置65についても同様に、遊技盤60の背面側へと通じる右側大入賞口65aを備えているとともに、当該右側大入賞口65aを開閉する開閉手段としての開閉機構を備えている。当該開閉機構は、右側大入賞口65a用の開閉部材としての開閉扉65bを有してなる。開閉扉65bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉65bは遊技盤60の背面側に設けられた可変入球駆動部65c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉65bが閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入球装置64,65の開放態様としては、例えば所定時間(本実施の形態においては0.06sec又は30sec)の経過又は所定個数(本実施の形態においては10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(本実施の形態においては9ラウンド)を上限とした開閉扉64b又は開閉扉65bの開放が繰り返されるように設定されている。
また、開閉実行モードにおいては、下側可変入球装置64(下側大入賞口64a)が開放の対象となる場合と、右側可変入球装置65(右側大入賞口65a)が開放の対象となる場合とが設定されている。これら両開放態様については、後述する大当たりの種類に応じて選択される。
ここで、各作動入球部62,63及び各可変入球装置64,65の配置について補足説明する。
上記可変表示ユニット67の左側となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は遊技領域PEにおいて当該可変表示ユニット67の下側となる領域、すなわち上側作動入球部62及び下側作動入球部63が配置されている領域へと誘導されやすくなっている。この際、両作動入球部62,63を素通りした遊技球は下側可変入球装置64へと流下し、当該下側可変入球装置64の下側大入賞口64aへ入球しなかった場合には、アウト口68を通じて遊技領域PE外に排出される。一方、上記右側可変入球装置65については可変表示ユニット67の左側となる領域を流下した遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、可変表示ユニット67の左側となる領域へ向けて発射された遊技球の右側大入賞口65aへの入球が回避されている。
また、可変表示ユニット67の右側となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は右側可変入球装置65へ向けて流下する。右側可変入球装置65には、遊技球を遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の下側となる領域(詳しくは下側作動入球部63)へ向けて誘導する誘導部65dが形成されており、右側可変入球装置65の右側大入賞口65aを素通りした遊技球は下側作動入球部63へ向けて流下することとなる。そして当該下側作動入球部63を素通りした遊技球は下側可変入球装置64へ向けて流下する。ここで、上側作動入球部62については、可変表示ユニット67の右側となる領域へ向けて発射された遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、同遊技球は両可変入球装置64,65及び下側作動入球部63への入球が許容されている一方で、上側作動入球部62への入球が回避されている。
なお、本実施の形態においては、上述したように可変表示ユニット67の左右両側にスルーゲート66をそれぞれ配置しているため、遊技球を可変表示ユニット67の左右のどちらに向けて発射したとしても(遊技状況に応じて打ち分けを行ったとしても)下側作動入球部63の電動役物71によるサポート機能が担保される。
次に、可変表示ユニット67について説明する。可変表示ユニット67には、作動入球部62,63への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置75が設けられている。また、可変表示ユニット67には、図柄表示装置75を囲むようにしてセンターフレーム76が配設されている。センターフレーム76の下部には、上側作動入球部62(上側作動口62a)に対応する上作動口用の保留ランプ部77と、下側作動入球部63(下側作動口63a)に対応する下作動口用の保留ランプ部78とが設けられている。本実施の形態においては、遊技球が各作動入球部62,63を通過した回数はそれぞれ最大4回まで保留される構成となっているが、保留ランプ部77,78の点灯によって各作動入球部62,63に対応する保留個数が個別に表示されるようになっている。
図柄表示装置75は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示画面75aにおける表示内容が制御される。図柄表示装置75の表示画面75aには、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
なお、上述した保留ランプ部77,78の機能を図柄表示装置75に付与し、当該図柄表示装置75にて保留個数の表示を行う構成とすることも可能である。
作動入球部62,63は、可変表示ユニット67寄りとなる位置に配置されている。作動入球部62,63への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動入球部62,63に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置75に注目するものと考えられる。作動入球部62,63を可変表示ユニット67寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット67周辺に集中させるための工夫である。
作動入球部62,63の側方(右側可変入球装置65の下方)には、主表示ユニット81が配されている。主表示ユニット81は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤60の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット81の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、さらに後側のガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット81の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
主表示ユニット81においてガラスユニット22と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、上側作動入球部62(上側作動口62a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する上側作動入球部用表示部DUと、下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下側作動入球部用表示部DLとを有してなる。
上側作動入球部用表示部DUでは、上側作動入球部62への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上側作動入球部62への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上側作動入球部62への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上側作動入球部用表示部DUにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下側作動入球部用表示部DLでは、下側作動入球部63への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動入球部63への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動入球部63への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、下側作動入球部用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードに移行される。
ここで、いずれかの作動入球部62,63への入賞に基づいて、対応する作動入球部用表示部DU,DLにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動入球部62,63への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
また、主表示ユニット81の主表示部Dには両作動入球部用表示部DU,DL以外に、スルーゲート66への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート66への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート66への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート66への入賞に基づく内部抽選(サポート抽選)の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下側作動入球部63に設けられた上記電動役物71が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート66を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット81の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部DHが設けられている。
これら各表示部DU,DL,DS,DHについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部DU,DL,DS,DHの前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。
再び図2を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース50において遊技盤60の搭載領域の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ向けて遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース50に固定されることで樹脂ベース50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤60側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤60側、詳しくは遊技盤60に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することにより、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の左側となる領域や同遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域への遊技球の打ち分けが可能となっている。
なお、遊技盤60において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100(図4参照)及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤60の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路46が配設されている。ファール球通路46は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路46内に入ることとなる。ファール球通路46は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路46に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有している。それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路又は本体側下皿通路に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図3に基づき内枠13(樹脂ベース50及び遊技盤60)の背面構成について説明する。
樹脂ベース50の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース50の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース50に対して遊技盤60が取り付けられている。ここで、遊技盤60の背面の構成を説明する。
遊技盤60の中央に配置される可変表示ユニット67には、当該可変表示ユニット67を背後から覆うようにして表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。そして、表示制御装置の後方には当該表示制御装置に重なるようにして音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤60の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット67の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入球を検知する検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する回収通路が設けられている。これら回収通路は、それら入球部から遊技盤60の背面に沿って下っており、遊技球の落下経路を規定している。各回収通路は、同遊技盤60の下端付近にて合流しており、一般入賞口61等の入球部を通過した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤60の下部に集合することとなる。各回収通路の出口部分は、下方に開放されており、その先側(詳しくは遊技盤60の下方)には後述する排出通路が設けられている。回収通路により遊技盤60の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。なお、アウト口68も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口68を介して排出通路へ導出される。
検知機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する検知センサが設けられている。これら各種検知センサは、上記一般入賞口61等の入球部に連なる各回収通路の途中位置に配置されており、同回収通路にて遊技球の落下経路が規定された状態にて遊技球の通過を検知する。より詳しくは、各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口61等の入球口への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各種検知センサは、遊技盤60の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置)に電気的に接続されており、それら検知センサにおける検知信号が同主制御装置に対して出力される構成となっている。以下、主制御装置ユニット160及びそれに付随する構成について説明する。
主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤60に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
<裏パックユニット15>
次に、図2及び図3に基づき裏パックユニット15について説明する。
図2に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図3に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット67を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピンが設けられており、掛止ピンを内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具が設けられており、当該締結具を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置222が設けられている。払出装置222より払い出された遊技球は、当該払出装置222の下流側に設けられた払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部に供給される。
遊技球分配部は、払出装置222より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
図3に示すように、ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台を有し、同取付台に払出制御装置181と電源・発射制御装置191とが搭載されている。これら払出制御装置181と電源・発射制御装置191とは、払出制御装置181がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置181においては基板ボックス内に払出装置222を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス外に突出している。例えば、払出装置222における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置191は、基板ボックス内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置191にはRAM消去スイッチが設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置181、各種検知センサなどが接続されている。この場合に、停電監視基板605には電源・発射制御装置191が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口61用の検知センサ151a、上側作動入球部62用の検知センサ151b、下側作動入球部63用の検知センサ151c、下側可変入球装置64用の検知センサ151d、右側可変入球装置65用の検知センサ151e、スルーゲート66用の検知センサ151fが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、上側作動入球部62(上側作動口62a)及び下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート66への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置181及び音声ランプ制御装置143が接続されている。払出制御装置181には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603aが参照される。そして、一般入賞口61への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、大入賞口64a,65aへの入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上側作動口62aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下側作動口63aへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603aが参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。
また、MPU602の出力側には、下側作動入球部63に付随した電動役物71を駆動させる駆動部71b、下側可変入球装置64の開閉扉64bを駆動させる可変入球駆動部64c、右側可変入球装置65の開閉扉65bを駆動させる可変入球駆動部65c、主表示ユニット81の保留数用表示部DHや各種入球部用表示部DU,DL,DS等が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部等の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口64a,65aが開閉されるように、MPU602において可変入球装置64,65における可変入球駆動部64c,65cの駆動制御が実行される。また、下側作動入球部63の電動役物71の開放状態当選(サポート当選)となった場合には、電動役物71が開閉されるように、MPU602において駆動部71bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU602において主表示ユニット81の主表示部Dにおける上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLの表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側には、外部端子板213が接続されている。外部端子板213には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子等が設けられている。MPU602は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子を通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子からLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置191とを中継し、また電源・発射制御装置191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置181は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置222により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置191は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置181等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置191は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置620を制御するものである。
表示制御装置620はMPU622が搭載された表示制御基板621を有してなり、MPU622には各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM623、そのROM623内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM624、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。
MPU622では、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドに基づいて、可変表示ユニット67(詳しくは図柄表示装置75)の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、図6及び図7を参照して図柄表示装置75の表示内容について説明する。図6は図柄表示装置75の表示画面75aにおいて表示される図柄を説明するための説明図、図7は図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容を説明するための説明図である。
図7に示すように、図柄表示装置75の表示画面75aには、上・中・下の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄(図6参照)が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄(図6参照)が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列と下図柄列は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列には、数字の昇順に「0」〜「9」の10種類の主図柄(図6参照)が配列された上で「9」の主図柄と「0」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列に限っては、11個の主図柄が配されて22個の図柄により構成されている。そして、表示画面75aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(左方)にスクロールするように変動表示される。また、表示画面75aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面75aには、5つの有効ライン、すなわち左ライン、中ライン、右ライン、右下がりライン、右上がりラインが設定されている。そして、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態、又はいずれかの有効ラインに同一の数字が付された上図柄及び下図柄と「0」が付された中図柄との組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、後述する大当たり結果の発生として所定の動画等が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
<各種カウンタについて>
次に、図8を参照して上述の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。図8は当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示部Dの表示の設定(すなわち各種発光部DU,DL,DS,DHにおける発光態様の設定)、図柄表示装置75の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置75にて外れ変動を実行する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット81の作動入球部用表示部DL,DUび図柄表示装置75における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下側作動入球部63の電動役物71を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ604aに適宜格納される。RAM604には、上側作動入球部用保留エリアRaと、下側作動入球部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア604bが設けられている。そして、この保留球格納エリア604bに、上側作動入球部62又は下側作動入球部63への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上側作動入球部62又は下側作動入球部63に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア603bに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図9を用いて説明する。図9に示すように、当否テーブルとしては、図9(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図9(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「307」が大当たり結果に対応している。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」・・・「572」、「598」の21個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」・・・「572」、「598」が大当たり結果に対応している。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。なお、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、外れとなる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入球装置64,65の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下側作動入球部63の電動役物71におけるサポートモード、という3つの条件に差違が設定されている。これにより、大別して8つの大当たりが設定されている。以下、図10を適宜参照して、上記各条件について説明する。図10(a)は大入賞口の開放パターンを示す説明図、図10(b)は電動役物71によるサポートパターンを示す説明図である。
図10(a)に示すように、開閉実行モードにおける可変入球装置の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入球装置への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。
具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、右側可変入球装置65の右側大入賞口65aの開閉が9回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は右側大入賞口65aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。また、右側大入賞口65aが閉鎖されてから次に当該右側大入賞口65aが開放されるまでの期間(閉鎖期間)については2secとなっている。高頻度入賞モードに対応する開閉実行モードの実行期間については右側大入賞口65aへの入賞数によって変化することとなる。
一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、下側可変入球装置64の下側大入賞口64aの開閉が9回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.06sec(低頻度時間)が経過するまで又は下側大入賞口64aへの入賞個数が10個(低頻度個数)となるまで継続される。また、右側大入賞口65aが閉鎖されてから次に当該右側大入賞口65aが開放されるまでの期間(閉鎖期間)については0.5secとなっている。
本パチンコ機10では、遊技球発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構110が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の下側大入賞口64aの開放時間は0.06secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口の開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しにくくなっている。このため、低頻度入賞モードに対応した2つの閉鎖条件のうち入賞個数にかかる条件(10個の遊技球の入賞)に基づいて下側大入賞口64aが閉鎖されることはなく、開放された下側大入賞口64aは開放時間の経過に基づいて閉鎖されることとなる。故に、低頻度入賞モードに対応する開閉実行モードの実行期間については、上述した高頻度入賞モードに対応する開閉実行モードとは異なり大当たりの都度実行期間が変化することが回避されている。
なお、高頻度入賞モードにおける大入賞口の開閉回数、1回の開放に対する開放制限時間(又は開放制限期間)及び1回の開放に対する開放制限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における大入賞口への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。例えば、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放制限時間が長い又は1回の開放に対する開放制限個数が多く設定されていればよい。また、低頻度入賞モードにおける大入賞口の開閉回数、1回の開放に対する開放制限時間(又は開放制限期間)及び1回の開放に対する開放制限個数は、低頻度入賞モードに対応した開閉実行モードの実行期間が実質的に一定となるように設定されていることが好ましく、その具体的な仕様については任意である。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に変入球装置への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口の開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入球部への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
図10(b)に示すように、下側作動入球部63の電動役物71におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下側作動入球部63の電動役物71が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選(サポート抽選)における電役開放状態当選(サポート当選)となる確率が異なっている。具体的には、高頻度サポートモードにおいては低頻度サポートモードよりもサポート抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。より詳しくは、本実施の形態においては、高頻度サポートモード中にスルーゲート66への入賞が発生した場合にサポート抽選に当選する確率は100%となっており、低頻度サポートモード中にスルーゲート66への入賞が発生した場合にサポート抽選に当選する確率は20%となっている。
また、高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードにおいては、サポート抽選に当選した場合に電動役物71が開放状態となる回数が同じ(詳しくは3回)となるように設定されている一方、1回当たりの開放時間に差が設定されている。具体的には、高頻度サポートモードにおいては1回の開放時間が5secとなるように設定されているのに対して低頻度サポートモードにおいては1回の開放時間が0.15secとなるように設定されている。
更には、高頻度サポートモードでは1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が2secであるのに対して、低頻度サポートモードでは同確保時間が12secとなるよう差が設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下側作動入球部63の下側作動口63aへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下側作動入球部63(下側作動口63a)よりも上側作動入球部62(上側作動口62a)への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上側作動入球部62(上側作動口62a)よりも下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えばサポート抽選に当選した場合の開放回数に差を設定してもよい。さらには、開放回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
ここで、本実施の形態においては、上記高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードの他に高頻度サポートモードよりは遊技者に不利であり且つ低頻度サポートモードよりは遊技者に有利となるように設定された中頻度サポートモードが設けられている。ここで、この中頻度サポートモードについて説明する。
中頻度サポートモードは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選(サポート抽選)における電役開放状態当選(サポート当選)となる確率が低頻度サポートモードにおける当選確率よりも高く設定されている。具体的には、高頻度サポートモードと同様にサポート抽選に当選する確率が100%となるように設定されている。
また、中頻度サポートモードにおける開放態様としては、サポート抽選に当選した場合に電動役物71が開放状態となる回数が上記高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードと同様に3回となるように設定されている。一方、1回当たりの開放時間については、それら各サポートモードに対して差が設定されている。具体的には、中頻度サポートモードにおいては1回の開放時間が0.16secとなるように設定されている。このため、中頻度サポートモード中は、低頻度サポートモードよりは遊技者に対して僅かに有利となっているものの、1度の開放状態への切り替え時の実質的な入球頻度については低頻度サポートモードとほぼ同等となっている。
更には、中頻度サポートモードでは1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が低頻度サポートモードよりは遊技者にとって有利となるように且つ高頻度サポートモードよりは遊技者にとって不利となるように設定されている。具体的には、上記確保時間が11.5secとなっており、低頻度サポートモードよりは遊技者に対して僅かに有利となっているものの、単位時間あたりの開放頻度は低頻度サポートモードとほぼ同等となっている。
以上詳述したように、中頻度サポートモードについては、単位時間あたりの開放状態への切替頻度については、低頻度サポートモードよりも多くなっており、同低頻度サポートモードとの違いを目視にて確認可能な構成となっており、且つ1回の開放状態への切り替えについては低頻度サポートモードとの区別が付きにくくなるように設定されている。これにより、両サポートモード間での実質的な特典の付与率の変化を抑えつつ、見かけ上の(外観上の)違いを与えることが可能となっている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、上側作動入球部62(上側作動口62a)又は下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62(上側作動口62a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。
<遊技結果の振り分け>
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先(すなわち、当否抽選及び振分抽選による抽選結果)は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア603cに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図11を用いて説明する。図11に示すように、振分テーブルとしては、図11(a)の上側作動入球部用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図11(b)の下側作動入球部用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
上側作動入球部用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、遊技結果の振分先として、確変大当たり結果A(高確率対応遊技結果)、確変大当たり結果B(高確率対応遊技結果)、確変大当たり結果C(高確率対応遊技結果)、通常大当たり結果A(低確率対応遊技結果)、通常大当たり結果B(低確率対応遊技結果)が設定されている。
確変大当たり結果Aは、開閉実行モードとして高頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
確変大当たり結果B及び確変大当たり結果Cは、開閉実行モードとして低頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが大当たり発生時(当否抽選が行われた際)の遊技状態に応じて設定される大当たり結果である。
通常大当たり結果A及び通常大当たり結果Bは、開閉実行モードとして低頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが大当たりの発生時(当否抽選が行われた際)の遊技状態に応じて設定される大当たり結果である。
上側作動入球部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜8」が確変大当たり結果Aに対応しており、「9〜17」が確変大当たり結果Bに対応しており、「18〜23」が確変大当たり結果Cに対応しており、「24〜26」が通常大当たり結果Aに対応しており、「27〜29」が通常大当たり結果Bに対応している。
一方、下側作動入球部用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、遊技結果の振分先として、確変大当たり結果D(高確率対応遊技結果)、確変大当たり結果E(高確率対応遊技結果)、通常大当たり結果C(低確率対応遊技結果)が設定されている。
確変大当たり結果Dは、開閉実行モードとして高頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
確変大当たり結果Eは、開閉実行モードとして高頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが大当たりの発生時(当否抽選が行われた際)の遊技状態に応じて設定される大当たり結果である。
通常大当たり結果Cは、開閉実行モードとして高頻度入賞モードが実行され、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが条件付きで(上限回数有りで)高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
下側作動入球部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜20」が確変大当たり結果Dに対応しており、「21〜23」が確変大当たり結果Eに対応しており、「24〜29」が通常大当たり結果Cに対応している。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
本実施の形態においては下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞に基づいて大当たり当選となった場合に高頻度入賞モードとなる確率が、上側作動入球部62(上側作動口62a)への入賞に基づいて大当たり当選となった場合に高頻度入賞モードとなる確率が高く設定されている。つまり、下側作動入球部63への入球の有利度が上側作動入球部62への入球の有利度よりも高く設定されている。
ここで、上記当否抽選及び振分抽選により各種大当たり結果となった場合に、図柄表示装置75の表示画面75aにて停止表示される図柄の組み合わせについて説明する。
既に説明したように、表示画面75aにおいては、上・中・下の3つの図柄列が設定されており、上図柄列及び下図柄列は「1」〜「9」の9種類の主図柄とそれら各主柄の間に配された副図柄とを有してなり、中図柄列は「0」〜「9」の10種類の主図柄とそれら各主図柄の間に配された副図柄とを有してなる。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果A又は確変大当たり結果Dが発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが上記有効ライン(図7参照)のうち1のライン上に停止表示され、その後に確変大当たりが発生した旨を明示する明示用画像が表示されるようになっている。
また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果Cが発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが上記有効ライン(図7参照)のうち1のライン上に停止表示され、その後に通常大当たりが発生した旨を明示する明示用画像が表示されるようになっている。
確変大当たり結果B,C,E又は通常大当たり結果A,Bとなる場合には、上図柄列と下図柄列とによって同一図柄の組み合わせが停止された状態にて、それら両図柄が待機している有効ラインと同一のライン上(後述するリーチライン上)に中図柄列における「0」図柄(オールマイティー図柄)が停止表示される。そして、低頻度入賞モードに対応する大当たり結果となった場合には、その大当たりの種別に関しては図柄表示装置75の表示画面75a上では明示されない構成となっている。
また、上述した主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DLにおいては、当否抽選の結果が明示される。当該作動入球部用表示部DU,DLにおいては上述した大当たりの種別に関しても区別して表示されるが、各作動入球部用表示部DU,DLにおいては同作動入球部用表示部DU,DLを構成している多数のLEDを個々に点灯/消灯させることにより、各大当たりに対応する絵柄が多様になっている。これにより、当該作動入球部用表示部DU,DLを目視で確認することにより、大当たりの種別を識別することが困難となっている。これにより、大当たり結果が確変大当たり結果B,C,E又は通常大当たり結果A,Bとなった場合には、遊技者に対する有利度を隠蔽し、大当たり結果に対する期待感を好適に持続させることが可能となっている。
再び図8を参照し、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上側作動入球部62(上側作動口62a)又は下側作動入球部63(下側作動口63a)に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62(上側作動口62a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回(当否抽選に当選となる遊技回)においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置75を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置75の表示画面75a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面75aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット81(主表示部D)の上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置75による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート66に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア604cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下側作動入球部63の電動役物71を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜190であれば、電動役物71を開放状態に制御し、C4=191〜250であれば、電動役物71を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU602では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア603dが用いられる。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリア603eが用いられる。
<主制御装置162にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は主制御装置162のMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ず、ステップS101では各種スイッチや上記各種検知センサ151a〜151e等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種スイッチや各種検知センサ151a〜151e等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検知情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にてスルーゲート66への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて作動入球部62,63(作動口62a,63a)への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104のスルー用の入賞処理では、ステップS101にて保存した検知情報に基づいて遊技球がスルーゲート66に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート66に入賞したと判定した場合には、役物保留記憶数が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
遊技球がスルーゲート66に入賞し、且つ役物保留記憶数<4であることを条件に役物保留記憶数を1インクリメントする。そして、上記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM604の電役保留エリア604cの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する保留数用表示部DHを点灯させた後、本入賞処理を終了する。
一方、スルーゲート66に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又は役物保留記憶数の値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
ステップS105の作動口用の入賞処理では、先ず遊技球が上側作動入球部62(上側作動口62a)に入賞(始動入賞)したか否かを上側作動入球部62用の検知センサ151bの検知状態、詳しくはステップS101にて保存した検知情報により判定する。遊技球が上側作動口62aに入賞したと判定した場合には、払出制御装置181に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、上側作動口62aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、上側作動入球部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該上側作動入球部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、上側作動入球部用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて上側作動入球部用の保留ランプ部77の点灯処理を実行する。具体的には、保留ランプ部77において左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して左側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球が上側作動入球部62に入賞していないと判定した場合には、遊技球が下側作動入球部63(下側作動口63a)に入賞(始動入賞)したか否かを下側作動入球部63(下側作動口63a)用の検知センサ151cの検知状態、詳しくはステップS101にて保存した検知情報により判定する。遊技球が下側作動口63aに入賞したと判定した場合には、払出制御装置181に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、下側作動口63aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、下側作動入球部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該下側作動入球部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、下側作動入球部用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて下側作動入球部用の保留ランプ部78の点灯処理を実行する。具体的には、保留ランプ部78において左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して左側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、上述した情報取得処理と同様の処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、上側作動口62a及び下側作動口63aのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。なお、本作動口用の入賞処理にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて払出制御装置181に対して送信される。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図13のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、同通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S206の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置181に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置75による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット81(主表示部D)における作動入球部用表示部DU,DLなどの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS205では、下側作動入球部63に設けられた電動役物71を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役保留エリア604cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物71を開放状態とするか否かの電役開放抽選(サポート抽選)を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物71の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット81(主表示部D)におけるスルーゲート用表示部DSの表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物71によるサポートの態様として、低頻度サポートモード,中頻度サポートモード,高頻度サポートモードが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、中頻度サポートフラグがセットされている場合には中頻度サポートモードとなり、それら各フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。かかる電役サポート処理についての詳細は後述する。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置191から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS207では、RAM604に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板605において停電の発生が確認され当該停電監視基板605からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS211にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM604のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理を図14〜図17のフローチャートを参照して説明する。
図14に示すように、遊技回制御処理では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604のその他フラグ格納エリア604eにおける開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS302以降の処理、すなわちステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理及びステップS306〜ステップS309の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動入球部62,63(作動口62a,63a)への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS302にて、主表示ユニット81の上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLのうちいずれか一方が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604のその他フラグ格納エリア604eにおける変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
作動入球部用表示部DU,DLが変動表示中でない場合には、ステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS303にて、保留球格納エリア604bの総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である共通保留記憶数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留記憶数CRNが「0」である場合とは、上側作動入球部62(上側作動口62a)及び下側作動入球部63(下側作動口63a)のいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS304にて上側作動入球部用保留エリアRa又は下側作動入球部用保留エリアRbに記憶されているデータに基づいて変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
<データ設定処理>
データ設定処理では、先ず上側作動入球部用保留エリアRa及び下側作動入球部用保留エリアRbに記憶された保留情報のうち最も古いものがどちらの保留エリアRa,Rbに格納されているかを判定する。そして、上述した最も古い保留情報が格納されている保留エリアを対象として、以下の処理を実行する。なお、以下の説明においては、先ず上側作動入球部用保留エリアRaが対象となった場合について説明し、その後、下側作動入球部用保留エリアRbが対象となった場合について説明する。
先ず上側作動入球部用保留エリアRaの始動保留球数RaN及び共通保留数CRNを1ディクリメントし、当該上側作動入球部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、上側作動入球部用保留エリアRaの各エリアに格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアするとともに、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続いて、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置143に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。このようにして設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、シフト時コマンドを受信することで、上側作動入球部62用の保留ランプ部77における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
一方、下側作動入球部用保留エリアRbが対象となった場合についても同様に、先ず下側作動入球部用保留エリアRbの始動保留球数RbN及び共通保留数CRNを1ディクリメントし、当該下側作動入球部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、下側作動入球部用保留エリアRbの各エリアに格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアするとともに、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続いて、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置143に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。このようにして設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、シフト時コマンドを受信することで、下側作動入球部63用の保留ランプ部78における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS305にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに特殊リーチ用フラグが格納されているか否かを判定する。特殊リーチ用フラグは、高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態に移行した場合に各種フラグ格納エリア604eに格納されるフラグであり、このフラグが格納されている状況下にてより後述する各種条件が成立することで特殊リーチが実行されることとなる。なお、特殊リーチについての詳細は詳述する。
ステップS305にて肯定判定をした場合にはステップS306に進み、今回設定された遊技回が下側作動入球部63への入球に基づいた遊技回であるか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定をした場合には、上記特殊リーチ用フラグを消去する。これにより、以降の特殊リーチの実行が不可となる。つまり、高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態に移行した後に、一度でも下側作動入球部63への入球に基づく遊技回が実行されるた場合には、その後の特殊リーチの実行が不可となる。
ステップS307の処理を実行した後、ステップS305にて否定判定をした場合、ステップS306にて否定判定をした場合には、ステップS308に進み、主表示ユニット81(詳しくは主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DL)における変動表示及び図柄表示装置75における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、図15のフローチャートを参照し、ステップS308の変動開始処理について説明する。
<変動開始処理>
変動開始処理においては先ず、ステップS401にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグが格納されているか否かによって判定する。高確率モードフラグは、開閉実行モード終了時に当該開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果である場合に各種フラグ格納エリア604eに格納され、次回の大当たりが発生した場合に消去されるフラグである。
高確率モードであると判定した場合には当否テーブル記憶エリア603bに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1にかかる数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードであると判定した場合には当否テーブル記憶エリア603bに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1にかかる数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS402では、ステップS401における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS403にて振分判定処理を実行する。
振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報を把握するとともに、今回の数値情報が上側作動入球部62への入球に基づくものであるかそれとも下側作動入球部への入球に基づくものであるかを判定する。
大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報が上側作動入球部62への入球に基づいた数値情報である場合には、振分テーブル記憶エリア603cに記憶されている振分テーブルのうち上側作動入球部用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、確変大当たり結果A〜確変大当たり結果C,通常大当たり結果A〜通常大当たり結果Bのうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報が下側作動入球部63への入球に基づいた数値情報である場合には、振分テーブル記憶エリア603cに記憶されている振分テーブルのうち下側作動入球部用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cのうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
ステップS403の振分判定処理を実行した後はステップS404に進み、連続大当たり回数把握処理を実行する。連続大当たり回数把握処理においては、上記通常遊技状態を経由することなく開閉実行モードに移行した回数を把握する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに格納されている連続大当たり回数用カウンタの値を更新して(1加算して)、今回の大当たり当選によって連続大当たり回数が何回になったかを把握する。そして、本処理にて連続大当たり回数が予め設定された規定回数(例えば20回)を超えた場合であって、且つ今回の大当たりが高頻度入賞モードに対応している場合には、同連続大当たり回数が規定回数を超え且つ高頻度入賞モードに対応する大当たりに当選した旨を示す回数条件成立フラグをRAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納する。なお、連続大当たり回数用カウンタについては、後述する遊技状態移行処理にて通常遊技状態へと移行した場合に0クリアされる。
ステップS404の処理を実行した後は、ステップS405に進む。ステップS405では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。ここで、図16のフローチャートを参照して大当たり結果用の停止結果設定処理について具体的に説明する。
<大当たり結果用の停止結果設定処理>
当該停止結果設定処理においては先ず、ステップS501にて今回の抽選結果(大当たり結果)が上側作動入球部62への入球に基づくものであるか否かを判定する。ステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS502に進み、抽選結果(振分結果)が確変大当たり結果Aであるか否かを判定する。
ステップS502にて肯定判定をした場合にはステップS502に進み、確変大当たり結果A用の停止結果を設定する。具体的には、今回の抽選結果にかかる遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(詳しくは上側作動入球部用表示部DU)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、上側作動入球部用表示部DUに停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS404では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM604に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
続くステップS503にて確変大当たり結果Aに対応するフラグ(確変大当たり結果A対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットする処理を実行した後、本停止結果設定処理を終了する。
一方、ステップS502にて否定判定をした場合にはステップS504に進み、抽選結果(振分結果)が確変大当たり結果Bであるか否かを判定する。
ステップS502にて肯定判定をした場合にはステップS505に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して確変大当たり結果B用の停止結果を設定する。その後、ステップS506にて確変大当たり結果Bに対応するフラグ(確変大当たり結果B対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS505,S506の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS504にて否定判定をした場合にはステップS507に進み、抽選結果(振分結果)が確変大当たり結果Cであるか否かを判定する。
ステップS507にて肯定判定をした場合にはステップS508に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して確変大当たり結果C用の停止結果を設定する。その後、ステップS509にて確変大当たり結果Cに対応するフラグ(確変大当たり結果C対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS508,S509の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
一方、ステップS507にて否定判定をした場合にはステップS510に進み、抽選結果(振分結果)が通常大当たり結果Aであるか否かを判定する。
ステップS510にて肯定判定をした場合にはステップS511に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して通常大当たり結果A用の停止結果を設定する。その後、ステップS512にて通常大当たり結果Aに対応するフラグ(通常大当たり結果A対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS511,S512の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS510にて否定判定をした場合にはステップS513に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して通常大当たり結果B用の停止結果を設定する。その後、ステップS514にて通常大当たり結果Bに対応するフラグ(通常大当たり結果B対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS513,S514の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS501の説明に戻り、当該ステップS501にて否定判定をした場合、すなわち今回の抽選結果(大当たり結果)が下側作動入球部63への入球に基づくものであると判定した場合には、ステップS515に進み、抽選結果(振分結果)が確変大当たり結果Dであるか否かを判定する。
ステップS515にて肯定判定をした場合にはステップS516に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して確変大当たり結果D用の停止結果を設定する。その後、ステップS517にて確変大当たり結果Dに対応するフラグ(確変大当たり結果D対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS516,S517の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS515にて否定判定をした場合にはステップS518に進み、抽選結果(振分結果)が確変大当たり結果Eであるか否かを判定する。
ステップS515にて肯定判定をした場合にはステップS519に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して確変大当たり結果E用の停止結果を設定する。その後、ステップS520にて確変大当たり結果Eに対応するフラグ(確変大当たり結果E対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS519,S520の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
一方、ステップS518にて否定判定をした場合にはステップS521に進み、ROM603に記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルを参照して通常大当たり結果C用の停止結果を設定する。その後、ステップS514にて通常大当たり結果Cに対応するフラグ(通常大当たり結果C対応フラグ)をRAM604の各種フラグ格納エリア604eにセットし、本停止結果設定処理を終了する。ステップS521,S522の各処理については、上記ステップS502,S503の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
なお、以下の説明における大当たりの種別の判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに対応するフラグが格納されているか否かを判定することにより行われる。
図15の説明に戻り、ステップS402にて否定判定をした場合、すなわち抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS406に進む。ステップS406においては、今回の抽選結果にかかる遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(詳しくは上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この外れ結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が複数設定されており、ステップS406では、外れ結果の種類(例えば完全外れやリーチ外れ等)に応じた絵柄の態様の情報をRAM604に記憶する。
ステップS405,S406の何れかの処理を実行した後はステップS407に進み、変動表示時間の設定処理を実行する。ここで、図17のフローチャートを参照して変動表示時間の設定処理について説明する。
<変動表示時間の設定処理>
変動表示時間の設定処理においては先ず、ステップS601にて、RAM604の抽選カウンタ用バッファ604aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU602のレジスタに記憶する。
続くステップS602では、今回の遊技回において図柄表示装置75にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM604に、いずれかの確変大当たり結果対応フラグ又は通常大当たり結果対応フラグが格納されているか否かを判定する。いずれかの大当たり結果対応フラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS602にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS602にて肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS602にて肯定判定をした場合にはステップS603に進み、大当たりが発生するか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに各種大当たり結果対応フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。ステップS603にて否定判定をした場合にはステップS604,S605の通常リーチ発生時の設定処理を実行する。
先ずステップS604においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア603dに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、続くステップS605にて、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
一方、ステップS603にて否定判定をした場合、すなわち大当たりが発生すると判定した場合には、ステップS606に進む。ステップS606においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに通常大当たり結果A対応フラグ及び通常大当たり結果B対応フラグの少なくとも何れかが格納され且つ同各種フラグ格納エリア604eに特殊リーチ用フラグが格納されているか否かを判定するとともに、同各種フラグ格納エリア604eに回数条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。つまり、遊技状態の降格に対応する大当たりに当選して特殊演出を実行する遊技回であるか否かを判定するとともに、大当たり回数条件が成立した遊技回であるか否かを判定する。
ステップS606にて否定判定をした場合には、上記ステップS604,S605の各処理を実行した後、変動表示時間の設定処理を終了する。
一方、ステップS606にて肯定判定をした場合、すなわち特殊リーチの実行条件が成立していると判定した場合には、ステップS607〜S609の特殊リーチ発生時の設定処理を実行する。
先ずステップS607においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア603dに記憶されている特殊リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、続くステップS609にて、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。
本実施の形態においては、大当たりの継続回数、詳しくは低確率モード且つ低頻度入賞モードの通常遊技状態に降格することなく連続して大当たりに当選した回数が予め設定された回数(例えば20回)を超えている状況下にて高頻度入賞モードに対応した大当たりに当選した場合に第1特殊演出を実行し、大当たりに当選して高頻度サポートモードとなっている状況にて、下側作動入球部63に基づく当否抽選が実行される前に上側作動入球部62への入球に基づく抽選によって低確率モード且つ低頻度入賞モード対応の大当たりに当選した場合に第2特殊演出を実行する構成となっている。これら第1特殊演出及び第2特殊演出では、変動表示時間が僅かに相違する構成となっており、この差違に基づき他の制御装置においては第1特殊演出及び第2特殊演出の何れが実行されるかを把握可能な構成となっている。
ステップS608にて変動表示時間をセットした後は、ステップS609にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに特殊ラウンド演出用フラグをセットする。特殊ラウンド演出用フラグは、開閉実行モードに移行した際に図柄表示装置75の表示画面75aにて実行される演出(表示される動画)を上記特殊リーチに対応したものとするか否かを決定する際に参照されるフラグである。
本実施の形態においては、ステップS606にて肯定判定をすることにより、ステップS609の処理が実行される。ここで、特殊ラウンド演出用フラグにてついては、ステップS609に到る契機となった条件に応じて第1特殊ラウンド演出用フラグと第2特殊ラウンド演出用フラグとに区別されて格納される。具体的には、特殊リーチ用フラグが格納されている場合には第1特殊ラウンド演出用フラグが格納される。このフラグは、低頻度入賞モード対応の大当たりとなったことを示し、かかるフラグが格納されている場合には、特殊ラウンド演出のうち低頻度入賞モードに対応したものが実行されることとなる。一方、回数条件成立フラグが格納されている場合には第2特殊ラウンド演出用フラグが格納される。このフラグは、高頻度入賞モード対応の大当たりとなったことを示し。かかるフラグが格納されている場合には、特殊ラウンド演出のうち高頻度入賞モードに対応したものが実行されることとなる。
ステップS609の処理を実行した後は、上述した特殊リーチ用フラグ及び回数条件成立フラグのうちRAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納されているものを消去して、変動表示時間の設定処理を終了する。
ステップS602の説明に戻り、当該ステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS610,S611のリーチ非発生時の設定処理を実行する。
先ずステップS610においては、変動表示時間テーブル記憶エリア603dに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。続くステップS611にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合には、第1始動保留記憶数RaNの数が多いほど変動表示時間が短くなり、第2始動保留記憶数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留記憶数RbNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合には、第1始動保留記憶数RaNの数が多いほど変動表示時間が短くなり、第2始動保留記憶数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留記憶数RbNの数が多いほど変動表示時間が長くなる又は各保留記憶数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップS406にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS407に進み変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、特殊リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間やリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無やリーチの種類に関する情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無及びリーチの種類を特定することが可能である。
種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果Aの情報〜確変大当たり結果Eの情報、通常大当たり結果Aの情報〜通常大当たり結果Cの情報、外れ結果の情報の何れかが含まれる。
ステップS407にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図13)における外部出力処理(ステップS201)にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は音声ランプ制御装置143から表示制御装置620に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置620では、音声ランプ制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置75を表示制御する。
ステップS407の処理を実行した後はステップS408に進み、主表示部Dの上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLの何れかにおいて絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図14)の説明に戻り、主表示部Dにおける上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLの何れかが変動表示中である場合には、ステップS309〜ステップS312の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS309にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた表示継続期間カウンタ(変動表示時間情報)の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図12)が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS310にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示部Dの上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLにおける表示態様を変更する。具体的には、変動表示用処理では、今回の遊技回に係る作動入球部用表示部が有するLEDが所定の周期で点灯及び消灯されていくように、また発光色が変化するように当該作動入球部用表示部DU,DLを表示制御(各表示用LEDの発光制御)する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
表示継続時間が経過している場合には、ステップS311にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図15)のステップS404及びステップS405のいずれかの処理においてRAM604に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DLにて表示されるように主表示ユニット81を表示制御する。
続くステップS312にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS312にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、音声ランプ制御装置143を経由して表示制御装置620に送信され、表示制御装置620では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、音声ランプ制御装置143や表示制御装置620にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図18〜図20のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS701にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS702に進み、1の遊技回の上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLにおける絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示期間が経過している場合には、ステップS703に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、確変大当たり結果A対応フラグ〜確変大当たり結果E対応フラグ、通常大当たり結果A対応フラグ〜通常大当たり結果C対応フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS704にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、先ず今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードに対応しているか否かを判定する。具体的には、上記フラグが確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cのいずれかであるかを判定する。今回のフラグがそれら各種フラグの何れかである場合には、今回の開閉実行モードの対象となる可変入球装置を右側可変入球装置65に設定し、開閉実行モードのオープニング用に右側大入賞口65aの開放を開始することなく右側可変入球装置65を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報(高頻度入賞モードに対応する待機時間情報)であって右側可変入球装置65の開放に対応した待機時間情報をセットする。
一方、今回の開閉実行モードが低頻度入賞モードに対応している場合、すなわち今回のフラグが、確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cのいずれでもない場合、すなわち確変大当たり結果B,確変大当たり結果C,通常大当たり結果A,通常大当たり結果Bの何れかである場合には、今回の開閉実行モードの対象となる可変入球装置を下側可変入球装置64とし、オープニング用に下側大入賞口64aの開放を開始することなく下側可変入球装置64を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報(低頻度入賞モードに対応する待機時間情報)であって下側可変入球装置64の開放に対応した待機時間情報をセットする。
続くステップS705では、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた開放数カウンタOCに、「9」をセットする。開放数カウンタOCは、下側可変入球装置64(下側大入賞口64a)又は右側可変入球装置65(右側大入賞口65a)が開放された回数をカウントするためのカウンタである。
ステップS705の処理を実行した後は、ステップS706にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143及び表示制御装置620に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声ランプ制御装置143から表示制御装置620に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置620では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや音声ランプ制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置75の表示制御を実行する。
ここで、図19のフローチャートを参照して、オープニングコマンド設定処理について説明する。
<オープニング設定処理>
オープニングコマンド設定処理においては先ず、ステップS801にて今回の開閉実行モードが特殊ラウンド演出に対応した開閉実行モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに上記特殊ラウンド演出用フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS801にて否定判定をした場合には、ステップS802に進む。
ステップS802では、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードに対応しているものであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cの何れかであるか否かを判定する。ステップS701にて肯定判定をした場合にはステップS803に進み、第1種オープニングコマンドを設定する。この第1種オープニングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては右側可変入球装置65へ向けた遊技球の発射を促すメッセージ等が表示される。
ステップS802にて否定判定をした場合にはステップS804に進み、今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中又は中頻度サポートモード中の当否抽選結果に基づいて移行したものであるか否かを判定する。ステップS804にて肯定判定をした場合にはステップS805に進み、第2種オープニングコマンドを設定する。この第2種オープニングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては背景画像等の更新処理を実行する。
本実施の形態における表示画面75aにおいては、遊技状態が遊技者にとって有利であるか否かを示唆する手段として、背景画像の切り替えを行うことにより滞在ステージを移行させる構成が採用されている。当該滞在ステージとしては、遊技状態が低確率モード且つ低頻度サポートモードである可能性が高いことを示唆する通常ステージと、遊技状態が少なくとも中頻度サポートモードであることを示唆する前兆ステージと、遊技状態が少なくとも高頻度サポートモードであることを示唆する高確ステージとが設定されている。上記第2種オープニングコマンドを前兆ステージ中に受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのオープニングにて高確ステージへの昇格を示す演出が実行されることとなる。一方、高確ステージ中に第2種オープニングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのオープニングにて高確ステージの継続を示す演出が実行されることとなる。
ステップS804にて否定判定をした場合にはステップS806に進み、今回の開閉実行モードが高確率モード中の当否抽選結果に基づいて移行したものであるか否かを判定する。ステップS806にて肯定判定をした場合にはステップS807に進み、第3種オープニングコマンドを設定する。この第3種オープニングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては背景画像等の更新処理を実行する。具体的には、上記第3種オープニングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのオープニングにて通常ステージから前兆ステージへの昇格を示す演出が実行されることとなる。
ステップS806にて否定判定をした場合にはステップS808に進み、今回の開閉実行モードが確変大当たり結果B又は通常大当たり結果Bの何れかに対応するものであるか否かを判定する。ステップS808にて肯定判定をした場合には上記ステップS807に進んで第3種オープニングコマンドを設定し、ステップS808にて否定判定をした場合にはステップS809に進んで第4種オープニングコマンドを設定する。
この第4種オープニングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては背景画像等の更新処理を実行する。具体的には、当該第4種オープニングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのオープニングにて上述した各種演出とは異なる特定の演出が実行されることとなる。
ステップS801の説明に戻り、当該ステップS801にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア604eに特殊ラウンド演出用フラグ(詳しくは第1特殊ラウンド演出用フラグ又は第2特殊ラウンド演出用フラグ)が格納されている場合には、ステップS810に進む。そして、ステップS810において特殊オープニングコマンドを設定する。
詳しくは、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに第1特殊ラウンド演出用フラグが格納されている場合には、低頻度入賞モードに対応した第1特殊オープニングコマンドを設定し、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに第2特殊ラウンド演出用フラグが格納されている場合には、高頻度入賞モードに対応した第2特殊オープニングコマンドを設定する。
ステップS810の処理を実行した後は、第1特殊ラウンド演出用フラグ及び第2特殊ラウンド演出用フラグのうちRAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納されている一方を消去して、本オープニングコマンド設定処理を終了する。
ステップS810にて設定された特殊オープニングコマンドは、通常処理(図13参照)の外部出力処理(ステップS201)にて音声ランプ制御装置143及び表示制御装置620に送信される。この特殊オープニングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては背景画像等の更新処理を実行する。具体的には、当該特殊オープニングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのオープニングにて上述した各種演出とは異なる特殊演出が実行されることとなる。かかる特殊演出についての詳細は後述する。
再び遊技状態移行処理(図18)の説明に戻り、ステップS706のオープニングコマンド設定処理を実行した後はステップS707にて外部信号設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS707の外部信号設定処理では、RAM604に、上記各種大当たり対応フラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たりが発生した旨を示す信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードへ移行したことを把握することができる。
ステップS701の説明に戻り、開閉実行モード中でない場合には当該ステップS701にて肯定判定をし、ステップS708に進む。ステップS708では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS709にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
<大入賞口開閉処理>
大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS901にて下側大入賞口64a又は右側大入賞口65aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入球装置64,65における可変入球駆動部64c,65cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。下側大入賞口64a又は右側大入賞口65aが開放中でない場合には、ステップS902にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS903にて開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。
開放数カウンタOCの値が「0」である場合又は開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、開放数カウンタOCの値が「0」でなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、ステップS904に進み、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードに対応しているか否か、すなわち確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cの何れかに対応しているか否かを判定する。具体的には、具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに確変大当たり結果A対応フラグ,確変大当たり結果D対応フラグ,確変大当たり結果E対応フラグ,通常大当たり結果C対応フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS904にて肯定判定をした場合には、続くステップS905にて右側可変入球装置65における右側大入賞口65aの開放処理を実行する。具体的には、右側大入賞口65aを開放すべく可変入球駆動部65cを駆動状態とする。その後、右側可変入球装置65対応の開放時用設定処理として、ステップS906,S907の処理を実行する。すなわち、ステップS806にて開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、入賞カウンタPCに「10」をセットする。
一方、ステップS904にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが低頻度入賞モードに対応している場合(確変大当たり結果B,確変大当たり結果C,通常大当たり結果A,通常大当たり結果Bの何れかに対応している場合)には、ステップS908にて下側可変入球装置64における下側大入賞口64aの開放処理を実行する。具体的には、下側大入賞口64aを開放すべく可変入球駆動部64cを駆動状態とする。ステップS908にて開放処理を実行した後は、下側可変入球装置64対応の開放時用設定処理として、ステップS909,S910の処理を実行する。すなわち、ステップS909にて開放タイマカウンタTCに「30」(0.06secに相当)をセットし、その後ステップS910にて入賞カウンタPCに「10」をセットする。
ステップS907及びステップS910の各処理を実行した後は、ステップS911にて開放コマンドの設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。この開放コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置143では、受信した開放コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS901にて下側大入賞口64a及び右側大入賞口65aの何れかが開放中であると判定した場合にはステップS912に進み、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合にはステップS913に進み、下側大入賞口64a又は右側大入賞口65a(詳しくは開放対象となっている一方)に遊技球が入賞したか否かを各可変入球装置64,65に対応した検知センサ151d、151eからの検知信号に基づいて判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
一方、入賞が発生している場合には、続くステップS914にて今回の開閉実行モードが確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cの何れかに対応しているか否かを判定する。ステップS914にて肯定判定した場合には、続くステップS915にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、音声ランプ制御装置143に出力され、当該入賞コマンドによって図柄表示装置75の表示画面75aにて実行される開閉実行モード中の演出が変化する構成となっている。
ステップS915にてコマンドの出力処理を実行した後、又はステップS914にて否定判定をした場合には、ステップS916に進む。ステップS916では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS917にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
一方、ステップS917にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS912にて肯定判定をした場合(すなわち開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS918にて下側大入賞口64a及び右側大入賞口65aのうち開放中の一方を閉鎖すべく可変入球駆動部64c,65cのうち駆動中の一方を非駆動状態とする。
続くステップS919では開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。その後、ステップS920にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合にはステップS921にて今回の開閉実行モードが確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cの何れかに対応しているか否かを判定する。つまり、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かを判定する。
高頻度入賞モードである場合には、開放タイマカウンタTCに「1000」(2secに相当)をセットし、低頻度入賞モードである場合には、開放タイマカウンタTCに「250」(0.5secに相当)をセットする。つまり、低頻度入賞モードでは、ラウンド間において下側大入賞口64aが閉鎖されている時間が高頻度入賞モードにおいて右側大入賞口65aが閉鎖されている時間よりも短く設定されている。なお、高頻度入賞モードに対応する開閉実行モードと低頻度入賞モードに対応する開閉実行モードとでは、前者の方が開放状態となっている時間及び閉鎖状態となっている時間が長く設定されており、高頻度入賞モードに対応した開閉実行モードの実行時間が低頻度入賞モードに対応した開閉実行モードの実行時間よりも長くなっている。
その後、ステップS924にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。この閉鎖コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS920にて、開放数カウンタOCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS925にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。
その後、ステップS926にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。
本実施の形態におけるエンディングコマンドについては、上記オープニングコマンドと同様に、開閉実行モードへの移行時の状況等に応じて第1種エンディングコマンド〜第4種エンディングコマンド及び特殊エンディングコマンドが設定されており、開閉実行モード後に移行する上記ステージ(背景画像等)がこれら各種コマンドに応じて確定表示される構成となっている。
具体的には、今回の開閉実行モードが特殊ラウンド演出に対応している場合には、特殊エンディングコマンドを設定する。この特殊エンディングコマンドに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aにおいては滞在ステージの移行処理を終了する。詳しくは、高確ステージへの移行処理を完了する。
一方、今回の開閉実行モードが特殊ラウンド演出に対応していない場合には、以下の振り分けを行う。具体的には、今回の開閉実行モードが確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果E,通常大当たり結果Cの何れか(高頻度入賞モードに対応する大当たり結果)に対応している場合には、第1種エンディングコマンドを設定する。この第1種エンディングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては滞在ステージの移行処理を終了する。詳しくは、高確ステージへの移行処理を完了する。
第1種エンディングコマンドの設定条件に外れた場合であって、今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中又は中頻度サポートモード中の当否抽選結果に基づいて移行したものである場合には、第2種エンディングコマンドを設定する。この第2種エンディングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては滞在ステージの移行処理を終了する。上記第2種エンディングコマンドにかかる開閉実行モードに移行する前のステージが前兆ステージであった場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのエンディングにて高確ステージへの昇格が完了することとなる。一方、開閉実行モードに移行する前のステージが高確ステージである場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのエンディングにて高確ステージの継続が完了することとなる。
第1種エンディングコマンド及び第2種エンディングコマンドの設定条件に外れた場合であって、今回の開閉実行モードが高確率モード中の当否抽選結果に基づいて移行したものである場合には、第3種エンディングコマンドを設定する。この第3種エンディングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては滞在ステージの移行処理を完了する。具体的には、上記第3種オープニングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのエンディングにて通常ステージから前兆ステージへの昇格が完了することとなる。また、第1種エンディングコマンド及び第2種エンディングコマンドの設定条件に外れた場合であって、今回の開閉実行モードが確変大当たり結果B又は通常大当たり結果Bの何れかに対応するものである場合にも、上記第3種エンディングコマンドを設定する。
一方、上記各種エンディングコマンドの設定条件に外れている場合には、第4種エンディングコマンドを設定する。この第4種エンディングコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aにおいては滞在ステージの移行処理を完了する。具体的には、当該第4種エンディングコマンドを受信した場合には、表示画面75aにおける開閉実行モードのエンディングにて上述した通常ステージへの移行又は継続が完了することとなる。
遊技状態移行処理(図18)の説明に戻り、ステップS709にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS710にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS711にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS712にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行し、続くステップS713にて今回の開閉実行モードが高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態への移行に対応した大当たり結果に基づくものであるか、具体的には通常遊技状態及び後述する潜伏遊技状態においては確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,確変大当たり結果Eの何れかに対応する開閉実行モードであるか否かを判定し、後述する前兆遊技状態及び高確遊技状態においては確変大当たり結果A〜確変大当たり結果Eの何れかに対応する開閉実行モードであるか否かを判定する。ステップS713にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップS713にて肯定判定をした場合には、ステップS714にて特殊リーチ用フラグをセットした後、本遊技状態移行処理を終了する。
このようにしてセットされた特殊リーチ用フラグが存在している期間内にて上側作動入球部62への入球に基づく大当たり(詳しくは低頻度入賞モードに対応した大当たり)に当選した場合には、当該遊技結果が報知される遊技回にて特殊リーチが実行され、同遊技回に続く開閉実行モードにおいては低頻度入賞モードに対応した特殊ラウンド演出が実行されることとなる。なお、開閉実行モード終了時の移行処理についての詳細は後述する。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理(図13)におけるステップS205の電役サポート用処理を図21及び図22のフローチャートを参照して説明する。
図21に示すように、電役サポート用処理においては先ずステップS1001にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下側作動入球部63の電動役物71を開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1002に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物71を開放状態とするか否かの抽選(サポート抽選)において開放状態当選(サポート当選)となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1003に進み、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた役物タイマカウンタYTの値が「0」か否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS1004にて、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1005にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
役物タイマカウンタYTの値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1006にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1007にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1008にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1009にて開放抽選(サポート抽選)を行う。具体的には、電役保留エリア604cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値を参照して開放抽選を行う。この際、ROM603の当否テーブル記憶エリア603bに記憶されている高頻度サポートモード用のテーブルを参照して上記抽選が実行される。また、開放抽選と同時に役物タイマカウンタYTに「1000」(2.0secに相当)をセットする。なお、役物タイマカウンタYTはタイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
一方、ステップS1008にて否定判定をした場合には、ステップS1010にて開放抽選(サポート抽選)を行う。具体的には、電役保留エリア604cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値を参照して開放抽選を行う。この際、ROM603の当否テーブル記憶エリア603bに記憶されている中頻度サポートモード用のテーブルを参照して上記抽選が実行される。また、開放抽選と同時に役物タイマカウンタYTに「5750」(11.5secに相当)をセットする。
なお、本実施の形態においては、高頻度サポートモード及び中頻度サポートモード用の当否テーブルについては、電動役物開放カウンタC4が取り得る全ての値に対応して当選情報が付与されているため、電動役物開放カウンタC4の値に関わらず上記抽選に必ず当選することとなる。
ステップS1009,S1011の処理を実行した後はステップS1012に進む。ステップS1012では、ステップS1009,S1011の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1013の処理を実行することなくステップS1014に進み、サポート当選である場合には、ステップS1013にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられたラウンドカウンタRCに「3」をセットした後に、ステップS1014に進む。
ステップS1014では、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにサポート回数制限フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1014にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS1014にて肯定判定をした場合には、ステップS1015にて遊技回数カウンタが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、上記サポート回数制限フラグが格納されている場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。遊技回数カウンタが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタが「0」である場合には、ステップS1016にてサポートフラグ(高頻度サポートフラグ及び中頻度サポートフラグのうち各種フラグ格納エリア604eに格納されている一方)を消去するとともに上記サポート回数制限フラグを消去する。
続くステップS1017では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報である低頻度サポートコマンド(低頻度サポート設定情報)を、音声ランプ制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1017にて設定された低頻度サポートコマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143は低頻度サポートコマンドをそのまま表示制御装置620に送信する。表示制御装置620では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。具体的には、上述した図柄表示装置75の表示画面75aに表示されているステージを高確ステージ又は前兆ステージから通常ステージに移行する(降格させる)。
一方、開閉実行モードである場合、又は、高頻度サポートモード及び中頻度サポートモードの何れでもない場合には、ステップS1018にて開放抽選(サポート抽選)を行う。具体的には、電役保留エリア604cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値を参照して開放抽選を行う。この際、ROM603の当否テーブル記憶エリア603bに記憶されている低頻度サポートモード用のテーブルを参照して上記抽選が実行される。また、開放抽選と同時に役物タイマカウンタYTに「6000」(すなわち12.0sec)をセットする。
続くステップS1019では、ステップS1018の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1020にてサポート当選フラグを格納するとともに、ラウンドカウンタRCに「3」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1002の説明に戻り、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにサポート当選フラグが格納されている場合には、当該ステップS1002にて肯定判定をし、ステップS1021に進む。ステップS1021においては、役物タイマカウンタYTの値が「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS1022にて、当たり表示を設定する。これにより、当たりに対応する絵柄を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1023では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1001にて肯定判定をし、ステップS1024に進む。ステップS1024にて電動役物71を開閉制御するための電役開閉処理を実行し、本電役サポート用処理を終了する。以下、図22のフローチャートを参照してい電役開閉制御処理について説明する。
<電役開閉制御処理>
電役開閉制御処理においては先ず、ステップS1101にて電動役物71が開放中であるか否かを判定する。電動役物71が開放中であるか否かは、電動役物用の駆動部71bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物71が開放中でない場合には、ステップS1101にて否定判定をし、ステップS1102に進む。ステップS1102では、役物タイマカウンタYTが「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTが「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。役物タイマカウンタYTが「0」である場合には、ステップS1103にて、電動役物71を開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1104にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1105にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1106にて役物タイマカウンタYTに「2500」(5.0secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップS1105にて否定判定をした場合にはステップS1107に進み、中頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに中頻度サポートモードフラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1107にて肯定判定をした場合には、ステップS1108にて役物タイマカウンタYTに「80」(0.16secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモード及び中頻度サポートモードでない場合には、ステップS1109にて役物タイマカウンタYTに「75」(0.15secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
ステップS1101の説明に戻り、当該ステップS1101にて肯定判定した場合、すなわち、電動役物71が開放されている場合には、ステップS1110に進み、役物タイマカウンタYTの値が「0」か否かを判定する。
役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合にはステップS1111に進み、電動役物71を閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、役物タイマカウンタYTに「250」(0.5secに相当)をセットする。
その後、ステップS1112にてラウンドカウンタRCの値を1減算した後に、ステップS1113においてラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合には、ステップS1114にてサポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
本実施の形態においては、大当たりに当選した際のサポートモードが高頻度サポートモード,中頻度サポートモード,低頻度サポートモードの何れであるかによって同じ大当たり結果であっても、開閉実行モードを経て移行する遊技状態の有利度に差が生じることが特徴の1つとなっており、当該特徴にかかる構成によって遊技態様の多様化が図られている。以下、上記特徴にかかる構成について説明する。
<開閉実行モード終了時の移行処理>
先ず、図23〜図25のフローチャートを参照して遊技状態移行処理(図18)における開閉実行モード終了時の移行処理(ステップS712)について説明する。
図23に示すように、開閉実行モード終了時の移行処理においては、ステップS1201にて今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果A又は確変大当たり結果Dであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに確変大当たり結果A対応フラグ又は確変大当たり結果D対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1201にて肯定判定をした場合にはステップS1202に進み、遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1202の消去処理を実行した後はステップS1203,S1204に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1203にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
その後、ステップS1204に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。
ステップS1203及びステップS1204にて遊技状態の設定処理を行った後は、そのまま本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップS1201にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果A及び確変大当たり結果Dの何れでもないと判定した場合にはステップS1205に進む。ステップS1205においては、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Bであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに確変大当たり結果B対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1205にて肯定判定をした場合にはステップS1206に進み、当該ステップS1206にて確変大当たり結果B用の設定処理を実行した後、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。ここで、図24(a)に示すフローチャートを参照して、当該確変大当たり結果B用の設定処理について説明する。
確変大当たり結果B用の設定処理においては先ず、ステップS1301にて遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果B対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1301の消去処理を実行した後は、ステップS1302〜S1306に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1302にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
その後、ステップS1303に進み、今回の開閉実行モードが低頻度サポートモード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモード中当選フラグ又は中頻度サポートモード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1303にて肯定判定をした場合、すなわち低頻度サポートモード中の抽選にて確変大当たり結果Bとなったと判定した場合には、ステップS1304に進む。ステップS1304ではRAM604の各種フラグ格納エリア604eに中頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた中頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて中頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば11.5secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば0.16secに設定される)。
続くステップS1305にて、遊技回数カウンタに「20」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1304にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「20」をセットすることにより、その後の遊技回数が20回に達するまで中頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1304にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、中頻度サポートモードが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
一方、ステップS1303にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中の抽選結果又は中頻度サポートモード中の抽選結果に基づくものであると判定した場合には、ステップS1306に進む。ステップS1306においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。ステップS1306の処理を実行した後は、そのまま本設定処理を終了する。
なお、ステップS1306の処理にて設定された高頻度サポートモードについては、回数制限は無く、次回の大当たりが確定するまで継続されることとなる。
図23の説明に戻り、ステップS1205にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Bでないと判定した場合にはステップS1207に進む。ステップS1207においては、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Cであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに確変大当たり結果C対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1207にて肯定判定をした場合にはステップS1208に進み、当該ステップS1208にて確変大当たり結果C用の設定処理を実行した後、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。ここで、図24(b)に示すフローチャートを参照して、当該確変大当たり結果C用の設定処理について説明する。
確変大当たり結果C用の設定処理においては先ず、ステップS1401にて遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果C対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1401の消去処理を実行した後は、ステップS1402〜S1407に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1402にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
その後、ステップS1403に進み、今回の開閉実行モードが低頻度サポートモード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモード中当選フラグ又は中頻度サポートモード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1403にて肯定判定をした場合、すなわち低頻度サポートモード中の抽選にて確変大当たり結果Cとなったと判定した場合には、ステップS1404に進む。ステップS1404においては今回の開閉実行モードが低確率モード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1404にて肯定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。一方、ステップS1404にて否定判定をした場合には、ステップS1405に進む。
ステップS1405では、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに中頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた中頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて中頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば11.5secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば0.16secに設定される)。
続くステップS1406にて、遊技回数カウンタに「20」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1405にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「20」をセットすることにより、その後の遊技回数が20回に達するまで中頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1405にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、中頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
一方、ステップS1403にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中の抽選結果又は中頻度サポートモード中の抽選結果に基づくものであると判定した場合には、ステップS1407に進む。ステップS1407においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。ステップS1206の処理を実行した後は、そのまま本設定処理を終了する。
なお、ステップS1407の処理にて設定された高頻度サポートモードについては、回数制限は無く、次回の大当たりが確定するまで継続されることとなる。
図23の説明に戻り、ステップS1207にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Cでないと判定した場合にはステップS1209に進む。ステップS1209においては、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Eであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに確変大当たり結果E対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1209にて肯定判定をした場合にはステップS1210に進み、当該ステップS1210にて確変大当たり結果E用の設定処理を実行した後、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。ここで、図25(a)に示すフローチャートを参照して、当該確変大当たり結果E用の設定処理について説明する。
確変大当たり結果E用の設定処理においては先ず、ステップS1501にて遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果C対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1501の消去処理を実行した後は、ステップS1502〜S1507に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1502にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
ステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。
ステップS1503の処理の後は、ステップS1505に進み、今回の開閉実行モードが低確率モード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1505にて肯定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。
一方、ステップS1505にて否定判定をした場合には、ステップS1506に進む。ステップS1506においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに回数制限フラグをセットする。そして、続くステップS1507にて遊技回数カウンタに「100」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1506にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「100」をセットすることにより、その後の遊技回数が100回に達するまで高頻度サポートモードが継続することとなる。
つまり、低確率モード中の抽選にて確変大当たり結果Eとなった場合には、次回の大当たりまで高頻度サポートモードが継続され、高確率モード中の抽選にて確変大当たり結果Eとなった場合には、遊技回数が100回に達するまで高頻度サポートモードが維持され、その後、遊技状態が高確率モード且つ低頻度サポートモードに移行される。
なお、ステップS1506にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、高頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
図23の説明に戻り、ステップS1209にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果Eでないと判定した場合にはステップS1211に進む。ステップS1211においては、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が通常大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに通常大当たり結果A対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1211にて肯定判定をした場合にはステップS1212に進み、当該ステップS1212にて通常大当たり結果A用の設定処理を実行した後、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。ここで、図25(b)に示すフローチャートを参照して、当該通常大当たり結果A用の設定処理について説明する。
通常大当たり結果A用の設定処理においては先ず、ステップS1601にて遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果A対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1601の消去処理を実行した後は、ステップS1602〜S1607に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1602にて今回の開閉実行モードが低頻度サポートモード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモード中当選フラグ又は中頻度サポートモード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1602にて肯定判定をした場合、すなわち低頻度サポートモード中の抽選にて通常大当たり結果Aとなったと判定した場合には、ステップS1603に進む。ステップS1603では今回の開閉実行モードが低確率モード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1603にて肯定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。
一方、ステップS1603にて否定判定をした場合には、ステップS1604に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに中頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた中頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて中頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば11.5secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば0.16secに設定される)。
続くステップS1605にて、遊技回数カウンタに「20」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1604にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「20」をセットすることにより、その後の遊技回数が20回に達するまで中頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1604にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、中頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
一方、ステップS1602にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中の抽選結果又は中頻度サポートモード中の抽選結果に基づくものであると判定した場合には、ステップS1606に進む。ステップS1606においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。
続くステップS1607にて、遊技回数カウンタに「100」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1606にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「100」をセットすることにより、その後の遊技回数が100回に達するまで高頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1606にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、高頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
図23の説明に戻り、ステップS1211にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が通常大当たり結果Aでないと判定した場合にはステップS1213に進む。ステップS1213においては、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が通常大当たり結果Bであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに通常大当たり結果B対応フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1213にて肯定判定をした場合にはステップS1214に進み、当該ステップS1214にて通常大当たり結果B用の設定処理を実行した後、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。ここで、図25(c)に示すフローチャートを参照して、当該通常大当たり結果B用の設定処理について説明する。
通常大当たり結果B用の設定処理においては先ず、ステップS1701にて遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された大当たり結果B対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1701の消去処理を実行した後は、ステップS1702〜S1706に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1702にて今回の開閉実行モードが低頻度サポートモード中の抽選結果(当選結果)に基づくものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモード中当選フラグ又は中頻度サポートモード中当選フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1702にて肯定判定をした場合、すなわち低頻度サポートモード中の抽選にて通常大当たり結果Bとなったと判定した場合には、ステップS1703に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに中頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた中頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて中頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば11.5secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば0.16secに設定される)。
続くステップS1704にて、遊技回数カウンタに「20」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1703にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「20」をセットすることにより、その後の遊技回数が20回に達するまで中頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1703にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、中頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
一方、ステップS1702にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが高頻度サポートモード中の抽選結果又は中頻度サポートモード中の抽選結果に基づくものであると判定した場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705においては、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。
続くステップS1706にて、遊技回数カウンタに「100」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1705にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「100」をセットすることにより、その後の遊技回数が100回に達するまで高頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1705にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、高頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
図23の説明に戻り、ステップS1213にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果A〜確変大当たり結果E及び通常大当たり結果A〜通常大当たり結果Bの何れでもないと判定した場合、言い換えれば通常大当たり結果Cであると判定した場合にはステップS1215に進む。
ステップS1215においては遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに格納された通常大当たり結果C対応フラグを消去するとともに、高確率モードフラグ,高頻度サポートモードフラグ,中頻度サポートモードフラグ等が格納されている場合にはそれら各フラグを消去する。
ステップS1215の消去処理を実行した後は、ステップS1216〜S1217に進み遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずステップS1216にてRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグ及び回数制限フラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(例えば2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(例えば5.0secに設定される)。
続くステップS1217にて、遊技回数カウンタに「100」をセットした後、本設定処理を終了する。上記ステップS1216にて回数制限フラグをセットし、更に遊技回数カウンタに「100」をセットすることにより、その後の遊技回数が100回に達するまで高頻度サポートモードが継続することとなる。
なお、ステップS1216にてセットされた回数制限フラグは、遊技回数カウンタが「0」となり、高頻度サポートモードフラグが消去される際に、すなわち低頻度サポートモードに降格する際に併せて消去される。
<遊技の流れ>
ここで、図26及び図27に基づいて、遊技の流れについて説明する。図26は大当たりの種別と大当たり当選時の遊技状態とに基づいて決定されるサポート態様を示す概略図、図27は遊技の流れを概略的に示したブロック図である。なお、図26及び図27においては便宜上、低頻度サポートモードを「低頻度」、中頻度サポートモードを「中頻度」、高頻度サポートモードを「高頻度」、低確率モードを「低確率」、高確率モードを「高確率」、確変大当たり結果Aを「確変A」、確変大当たり結果Bを「確変B」、確変大当たり結果Cを「確変C」、確変大当たり結果Dを「確変D」、確変大当たり結果Eを「確変E」、通常大当たり結果Aを「通常A」、通常大当たり結果Bを「通常B」、通常大当たり結果Cを「通常C」として簡略化して表示している。
図26に簡略化して示すように、確変大当たり結果A,確変大当たり結果D,通常大当たり結果Cについては、大当たりが発生した際の遊技状態に関係なく、開閉実行モード(高頻度入賞モード)終了後に移行する遊技状態が画一的となっている。具体的には、確変大当たり結果A又は確変大当たり結果Dに当選した場合には開閉実行モード終了後に必ず次回の大当たりまで継続する高頻度サポートモードに移行し、通常大当たり結果Cに当選した場合には開閉実行モード終了後に必ず100回限定の高頻度サポートモードに移行する設定となっている。
一方、確変大当たり結果B,確変大当たり結果C,確変大当たり結果E,通常大当たり結果A,通常大当たり結果Bについては大当たりが発生した際の遊技状態によって開閉実行モード(低頻度入賞モード)終了後に移行する遊技状態が異なる構成となっている。具体的には、それら各種大当たりに当選した際の確率モードの種類(低確率モード/高確率モード)及びサポートモードの種類(低頻度サポートモード/中頻度サポートモード/高頻度サポートモード)によって、開閉実行モード(低頻度入賞モード)終了後に移行する遊技状態が異なる構成となっている。以下の説明においては、大当たり発生時の遊技状態に基づいたその後の遊技状態の変化を中心に説明する。
図27に示す通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモードの遊技状態)にて遊技を行っている場合には、上側作動入球部62への入球に比べて下側作動入球部63への入球が難しくなっており、当該下側作動入球部63への入球に基づく大当たりの発生が抑制されている。
通常遊技状態にて、上側作動入球部62への入球が発生し、当該入球に基づく抽選によって確変大当たり結果B又は通常大当たり結果Bとなった場合には、開閉実行モード(詳しくは低頻度入賞モード)を経て前兆遊技状態(中頻度サポートモード対応の遊技状態)へと移行する。かかる遊技状態の移行に応じて図柄表示装置75の表示画面75aにおいては、背景画像等(上述したステージ)が前兆遊技状態に対応したものに変更される。詳しくは、背景画像が通常遊技状態に対応した青色をベースとするもの(通常ステージ)から前兆遊技状態に対応した黄色をベースとするもの(前兆ステージ)に切り替えられるとともに、表示画面75a中に前兆遊技状態に滞在し得る残りの遊技回が表示されることとなる。
ここで、前兆遊技状態については、確変大当たり結果Bに基づいた高確率モードと、通常大当たり結果Cに基づいた低確率モードとが存在しているが、少なくとも中頻度サポートモードとなっていることにより通常遊技状態と比べると遊技者にとって有利な遊技状態となるように設定されている。具体的には、遊技球が下側作動入球部63に入球する可能性が高まるだけでなく、かかる状態にて大当たりに当選した場合には低頻度サポートモード中に大当たりに当選した場合と比較して高頻度サポートモードへ移行する可能性が高くなる。これら2つの理由から、前兆遊技状態は通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
前兆遊技状態における内部状況(高確率モード又は低確率モード)については、表示画面75a中に明示されることはなく、当該表示画面75aに表示されている情報(背景画像等の前兆ステージに対応する情報)を目視にて確認しただけで高確率モード対応の前兆遊技状態であるかそれとも低確率モード対応の前兆遊技状態であるかを識別することは困難となる。
前兆遊技状態に移行した後は、遊技回の経過毎に表示画面75aに表示されている残り遊技回に対応する数字が減算される。そして、最終的にこの数字が0となった場合に、中頻度サポートモードから低頻度サポートモードへの切り替えがなされ、これに併せて前兆遊技状態から他の遊技状態への移行がなされる。具体的には、低確率モード対応の前兆遊技状態である場合には通常遊技状態へと降格し、高確率モード対応の前兆遊技状態である場合には潜伏遊技状態(高確率モード・低頻度サポートモードに対応する遊技状態)へと降格する。
ここで、前兆遊技状態から通常遊技状態に降格する場合には、かかる遊技状態の移行に応じて図柄表示装置75の表示画面75aにて、背景画像が通常遊技状態に対応したものに変更される。詳しくは、背景画像が前兆遊技状態に対応した黄色をベースとするもの(前兆ステージ)から通常遊技状態に対応した青色をベースとするもの(通常ステージ)に切り替えられるとともに、上記数字が非表示となる。また、前兆遊技状態から潜伏遊技状態に降格する場合についても、通常遊技状態への降格時と同様に、背景画像が前兆遊技状態に対応した黄色をベースとするもの(前兆ステージ)から通常遊技状態に対応した青色をベースとするもの(通常ステージ)に切り替えられるとともに、上記数字が非表示となる。これにより、前兆遊技状態から降格した場合には、表示画面75aからの情報に基づいて現状の遊技状態が通常遊技状態であるかそれとも潜伏遊技状態であるかを識別することが困難となる。
また、上記通常遊技状態にて、上側作動入球部62への入球が発生し、当該入球に基づく抽選にて確変大当たり結果Cとなった場合には、開閉実行モード(詳しくは低頻度入賞モード)を経て潜伏遊技状態へと移行する。かかる遊技状態の移行に際しては、開閉実行モードの前後で表示画面75aにおける背景画像等が同一となる。一方、上側作動入球部62への入球が発生し、当該入球に基づく抽選にて通常大当たり結果Aとなった場合については、開閉実行モード(詳しくは低頻度入賞モード)を経て通常遊技状態へと復帰する。このため、確変大当たり結果C又は通常大当たり結果Aとなった場合には、表示画面75aからの情報に基づいて開閉実行モード後の遊技状態が通常遊技状態であるかそれとも潜伏遊技状態であるかを識別することが困難となっている。
このように、通常遊技状態と潜伏遊技状態とを識別困難とすることにより、遊技者は背景画像が青色であったとしても(通常ステージであったとしても)潜伏遊技状態であることを期待しながら遊技を行うことができ、大当たりの発生直後や前兆遊技状態からの降格直後にて遊技の継続を促すことができる。これにより、遊技機における稼動率の向上に貢献することができる。
再び前兆遊技状態での遊技進行の説明に戻り、前兆遊技状態中に作動入球部62,63への入球に基づく当否抽選に当選した場合には、開閉実行モード(高頻度入賞モード又は低頻度入賞モード)を経て高確遊技状態に移行される。
例えば確変大当たり結果B,確変大当たり結果C,通常大たり結果A,通常大当たり結果Bとなった場合には、開閉実行モード(詳しくは低頻度入賞モード)を経て高確遊技状態(高頻度サポートモード対応の遊技状態)へと移行する。かかる遊技状態の移行に応じて図柄表示装置75の表示画面75aにおいては、背景画像が前兆遊技状態に対応したものから高確遊技状態に対応したものに変更される。詳しくは、背景画像等が前兆遊技状態に対応した黄色をベースとするもの(前兆ステージ)から高確遊技状態に対応した赤色をベースとするもの(高確ステージ)に切り替えられるとともに、表示画面75a中に高確遊技状態に滞在し得る残り遊技回が表示されることとなる。
ここで、高確遊技状態については、確変大当たり結果Bや確変大当たり結果C等に基づいた高確率モードに対応するものと、通常大当たり結果Aや通常大当たり結果B等に基づいた低確率モードに対応するものとが存在しているが、これら高確率モード及び低確率モードの何れであったとしてもサポートモードが高頻度サポートモードとなることにより、少なくとも入球率向上の面では中頻度サポートモードに対応する前兆遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。また、高確遊技状態の内部状況(高確率モード又は低確率モード)については、表示画面75a中に明示されることはなく、当該表示画面75aを見ただけで内部状況を把握することは困難となっている。このため、前兆遊技状態から高確遊技状態へ移行する際に高確率モードから低確率モードへ転落した場合であっても、その事実を隠蔽することが可能となり、遊技者に対して損失感を与えにくくすることができる。
高確遊技状態に移行した後は、遊技回の経過毎に表示画面75aに表示されている残り遊技回に対応する数字が減算される。そして、最終的にこの数字が0となった場合に、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへの切り替え又は高頻度サポートモードの継続がなされ、これに併せて高確遊技状態から他の遊技状態への移行又は高確遊技状態の継続がなされる。具体的には、低確率モードにかかる高確遊技状態である場合には通常遊技状態へと降格し、確変大当たり結果Eに基づいて前兆遊技状態又は高確遊技状態を経由した高確遊技状態である場合には潜伏遊技状態に降格し、確変大当たり結果A〜確変大当たり結果Dに基づく高確遊技状態である場合には高確遊技状態が継続される。特に、高確遊技状態が継続される場合には、上記数字の変わりに「∞」が表示され、次回大当たりの発生まで高確遊技状態が継続される旨が明示される。
<表示制御装置620にて実行される処理>
次に、表示制御装置620のMPU252により実行される処理について説明する。表示制御装置620のMPU252により実行される処理としては、大別して、コマンド対応処理と、表示制御処理とが設定されている。
コマンド対応処理は所定の周期(例えば2msec周期)で繰り返し起動される処理であり、当該コマンド対応処理では主制御装置162が送信した各種コマンドを受信している場合に、その受信しているコマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。
表示制御装置620のMPU252においては、コマンドの受信を音声ランプ制御装置143から行うが、この受信したコマンドはワークRAM624のコマンド格納エリアに一旦格納される。当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。表示制御処理を実行する場合には、該当するコマンドがコマンド格納エリアにおける今回の読み出し対象のエリアに格納されているか否かを判定し、同コマンドに基づいて図柄の変動表示等を実行する。
表示制御処理は、所定の周期(例えば2msec周期)で繰り返し起動される。当該表示制御処理については、遊技回毎の表示制御を行う変動表示制御処理と、開閉実行モード中の表示制御を行う開閉実行モード対応表示制御処理とを有してなる。
変動表示制御処理は、上記コマンド対応処理が実行された後に起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信している場合に、図柄表示装置75において1遊技回分の図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信している場合に、図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。以下、図28のフローチャートを参照して、変動表示制御処理について詳しく説明する。
<変動表示制御処理>
変動表示制御処理においては先ず、ステップS1801にて、1遊技回分の図柄の変動表示が図柄表示装置75にて実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS1802にて、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動開始コマンドを受信している場合には、ステップS1803にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS1804にて、主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS1806にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理においては、最終停止表示コマンドの出力処理を実行する。これにより、最終停止表示コマンドがVDPに出力され、今回の遊技回における停止結果の図柄が最終停止表示される。
ここで、図29のフローチャートを参照して変動開始用処理について説明する。
<変動開始用処理>
変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるための処理である。
変動開始用処理においては先ず、ステップS1901にて、今回受信した変動開始コマンド及び種別コマンドを読み出し、同コマンドから遊技結果(大当たりの抽選結果や振分結果)の情報及び変動表示時間の情報を特定する。そして、それら特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU252のレジスタに記憶する。
続くステップS1902においては、大当たりに当選しているか否かを判定する。ステップS1902にて肯定判定をした場合にはステップS1903に進み、大当たり結果に対応した停止図柄の設定処理を実行する。この停止図柄設定処理においては、ステップS1901にて把握した変動表示時間及び大当たりの種別に基づいて、表示画面75aにおけるどの有効ライン上にどの図柄の組み合わせを停止表示させるかを特定し、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。
ROM623の各種テーブル記憶エリア623aには停止情報群記憶手段としての停止情報テーブル記憶エリアが設けられており、当該停止情報テーブル記憶エリアには停止情報群としての停止情報テーブルが記憶されている。停止情報テーブルには、各有効ラインの情報に対する各停止図柄の組み合わせの情報がアドレス情報と1対1で対応させて設定されている。停止情報のアドレスの記憶処理では、特定した停止ラインの情報と、特定した大当たり図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、RAM624に設けられた停止情報アドレスの記憶エリアに格納する。
ステップS1903の処理を実行した後はステップS1904に進み、今回の遊技回が特殊リーチ対応の遊技回であるか否かを判定する。具体的には、ステップS1901にて把握した変動表示時間に基づいて特殊リーチ対応の遊技回であるか否かを判定する。
本実施の形態においては、後述する特定の条件下にて予め定められた種類の大当たりに当選した場合には、大当たり発生の契機となる遊技回と当該遊技回の後に移行する開閉実行モードとに亘って一連の演出(以下、特殊演出と称する)を実行することを特徴の1つとしている。
具体的には、大当たりの継続回数、詳しくは低確率モード且つ低頻度入賞モードの通常遊技状態に降格することなく連続して大当たりに当選した回数が予め設定された回数(例えば20回)を超えている状況下にて高頻度入賞モードに対応した大当たりに当選した場合に第1特殊演出を実行し、大当たりに当選して高頻度サポートモードとなっている状況にて、下側作動入球部63に基づく当否抽選が実行される前に上側作動入球部62への入球に基づく抽選によって低確率モード且つ低頻度入賞モード対応の大当たりに当選した場合に第2特殊演出を実行する構成となっている。なお、第1特殊演出及び第2特殊演出の何れが実行対象となっているかについては、上述した変動表示時間に基づいて把握されることとなる。
ステップS1904にて否定判定をした場合、すなわち特殊リーチ非対応の遊技回である場合にはステップS1905に進み、特殊リーチ非対応の変動表示態様の設定処理を行う。一方、ステップS1904にて肯定判定をした場合、すなわち特殊リーチ対応の遊技回である場合にはステップS1906に進み、特殊リーチ対応の変動表示態様の設定処理を行う。
ステップS1905,S1906の変動表示態様の設定処理につていて説明する。ROM623の各種テーブル記憶エリア623aには変動表示態様情報群記憶手段としての変動表示態様情報テーブル記憶エリアが設けられており、当該変動表示態様情報テーブル記憶エリアには変動表示態様情報群としての変動表示態様特定テーブルが記憶されている。変動表示態様特定テーブルには、表示画面75aにて実行される図柄等の変動表示態様の情報がアドレス情報と1対1で対応させて設定されている。変動表示態様の設定処理では、特定した変動表示態様に対応したアドレス情報を変動表示態様特定テーブルから読み出し、その読み出したアドレス情報を、RAM624に設けられた変動表示態様情報アドレスの記憶エリアに格納する。このようにして、記憶されたアドレス情報に基づいて、各遊技回における図柄の変動表示が実行されることとなる。
本実施の形態においては、詳細については後述するが第1特殊演出(第1特殊リーチ)及び第2特殊演出(第2特殊リーチ)が一部共通化されている。つまり、これら特殊演出については、共通部分と非共通部分とが組み合わされて一連の演出が構築される構成となっている。これに応じてキャラクタROMにおいては共通部分用の画像データと非共通部分用の画像データとがそれぞれ記憶されている。つまり、共通部分においては画像データの共通化を図り、画像データの増大を抑えている。特殊演出に対応したアドレス情報に基づいてキャラクタROMから画像データを引き出す際には、共通部分の画像データと非共通部分用の画像データとがそれぞれ選択され、ビデオRAMにまとめて記憶されることとなる。
ステップS1902の説明に戻り、当該ステップS1902にて否定判定をした場合、すなわち大当たりに当選していない遊技回である場合には、ステップS1907に進む。ステップS1907では、外れ結果に対応した停止図柄の設定処理を実行する。そして、続くステップS1908にて外れ結果に対応した変動表示態様の設定処理を実行した後、本変動表示開始用処理を終了する。
次に、図30のフローチャートを参照して、上記開閉実行モード対応表示制御処理について説明する。開閉実行モード対応表示制御処理は、上記コマンド対応処理が実行された後に起動されるものである。そして、開閉実行モード対応表示制御処理では、主制御装置162から送信されたオープニングコマンドを受信している場合に、図柄表示装置75において開閉実行モードに対応した動画の表示を開始させるとともに、主制御装置162から送信されたエンディングコマンドを受信している場合に、開閉実行モードに対応した動画の表示を終了させる処理を実行する。
<開閉実行モード対応表示制御処理>
開閉実行モード対応表示制御処理においては先ず、ステップS2001にて、1遊技回分の図柄の変動表示が図柄表示装置75にて実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS2002にて、主制御装置162から送信された特殊オープニングコマンド(詳しくは第1特殊オープニングコマンド又は第2特殊オープニングコマンド)を受信しているか否かを判定する。ステップS2002にて肯定判定をした場合にはステップS2003に進み、特殊開放動画の設定処理を実行し、本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
ROM623の各種テーブル記憶エリア623aには開放動画群記憶手段としての開放動画情報テーブル記憶エリアが設けられており、当該開放動画情報テーブル記憶エリアには開放動画情報群としての開放動画特定テーブルが記憶されている。開放動画特定テーブルには、表示画面75aにて表示される開放動画の情報がアドレス情報と1対1で対応させて設定されている。上記特殊開放動画の設定処理では、第1特殊オープニングコマンド又は第2特殊オープニングコマンドから特定した特殊開放動画に対応するアドレス情報を開放動画特定テーブルから読み出し、その読み出したアドレス情報をRAM624に設けられた開放動画情報アドレスの記憶エリアに格納する。つまり、第1特殊オープニングを受信している場合には当該第1特殊オープニングに対応したアドレス情報を格納し、第2特殊オープニングを受信している場合には当該第2特殊オープニングに対応したアドレス情報を格納する。このように格納された情報に基づいて、VDPがキャラクタROMにおける開放動画記憶エリアから第1特殊開放動画又は第2特殊動画を読み出して表示画面75aに表示する。
一方、ステップS2002にて否定判定をした場合にはステップS2004に進み、主制御装置162から送信された第1種オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2004にて肯定判定をした場合にはステップS2005に進み、第1種開放動画の設定処理を実行し、本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
ステップS2004にて否定判定をした場合にはステップS2006に進み、主制御装置162から送信された第2種オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2006にて肯定判定をした場合にはステップS2007に進み、第2種開放動画の設定処理を実行し、本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
ステップS2006にて否定判定をした場合にはステップS2008に進み、主制御装置162から送信された第3種オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2008にて肯定判定をした場合にはステップS2009に進み、第3種開放動画の設定処理を実行し、本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
ステップS2008にて否定判定をした場合にはステップS2010に進み、主制御装置162から送信された第4種オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2010にて肯定判定をした場合にはステップS2011に進み、第4種開放動画の設定処理を実行し、本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
一方、ステップS2010にて否定判定をした場合には、そのまま本開閉実行モード対応表示制御処理を終了する。
なお、ステップS2005,S2007,S2009,S2011の各設定処理については、ステップS2003の設定処理と同様である。具体的には、オープニングコマンドから特定した開放動画に対応するアドレス情報を開放動画特定テーブルから読み出し、その読み出したアドレス情報をRAM624に設けられた開放動画情報アドレスの記憶エリアに格納する。このようにして格納された情報に基づいて、VDPがキャラクタROMにおける開放動画記憶エリアから対応する開放動画を読み出して表示画面75aに表示する。なお、これらステップS2005,S2007,S2009,S2011にかかる開放動画についての詳細は省略する。
<特殊演出>
本実施の形態においては、表示制御装置620によって実行される上記第1特殊演出と第2特殊演出とが互いに関連性を有するものとなるように設定されている。以下、図31〜図34を参照し、これら特殊演出の態様を遊技の流れに沿って説明する。図31は連続大当たり回数条件が成立した場合の特殊演出(第1特殊演出)の流れを示すタイミングチャート、図32は所定の降格条件が成立した場合の特殊演出(第2特殊演出)の流れを示すタイミングチャート、図33は特殊演出(第1特殊演出及び第2特殊演出)における表示内容を示す概略図である。なお便宜上、図33(a)〜図33(c)においては各図柄列の表示を省略している。
先ず、図31を参照して連続大当たりの回数条件が成立した場合の流れについて説明する。ta0のタイミングにおいては高確遊技状態(高頻度サポートモード且つ高確率モード)となっており、かかる状況下においては遊技領域PEにおける図柄表示装置75よりも右側となる領域へ向けて遊技球を発射すること(所謂「右打ち」を行うこと)により、下側作動入球部63への入球を発生させつつ、上側作動入球部62への入球を回避することが可能となっている。このようにして上側作動入球部62への入球を回避することにより、遊技者は遊技を有利に進めることができる。
なお、図31に示す例においては、高確遊技状態中に大当たりを繰り返す過程で、上側作動入球部62にかかる保留情報の数(保留数)が「0」となっており、遊技の進行が下側作動入球部63への入球に基づく保留情報に依存している。このような状態は、右打ちを継続することにより少なくとも次の大当たりの発生まで継続される。
ta0のタイミングの後のta1のタイミングでは、下側作動入球部63にかかる保留数が「4」から「3」に減算されるとともに下側作動入球部用表示部DLにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置75の表示画面75aにおける図柄の変動表示が開始される。変動表示が開始されてから予め設定された変動表示時間が経過したta2のタイミングにて当該遊技回にかかる抽選結果に対応した図柄の組み合わせが表示画面75a上に停止表示される。具体的には、今回の遊技回は外れ結果に対応しているため、当該外れ結果に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。また、これに合わせて下側作動入球部用表示部DLに当該遊技回にかかる抽選結果(外れ結果)に対応した絵柄が停止表示される。
外れ結果に対応した図柄の組み合わせ及び絵柄が停止表示されてから所定の停止表示期間が経過したta3のタイミングでは、下側作動入球部63にかかる保留数が「3」から「2」に減算されるとともに下側作動入球部用表示部DLにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置75の表示画面75aにおける図柄の変動表示が開始される。
今回の遊技回にかかる保留情報は大当たり当選(詳しくは高頻度入賞モード対応の大当たり結果)に対応しており、この結果、大当たりの連続回数が上述した規定回数としての「20」回に到達する。このようにして大当たりの連続回数が「20」回となることにより、表示画面75aにおいては連続回数が「20」回に到達したことを示す演出として上記第1特殊演出が開始される。
第1特殊演出においては、図33(a)に示すように表示画面75aの中央に女の子を模したキャラクタ画像が表示され、当該キャラクタ画像が遊技の進行に伴って図33(a)→図33(b)に示すように徐々に拡大される。なお、かかるキャラクタ画像が表示されている状況下においては、上記図柄列が表示画面75aの隅部に縮小表示される。
今回の遊技回が開始されてから予め設定された期間が経過したタイミングにて、表示画面75a上に表示されている女の子が杖を振りかざして変身を開始する(図33(c)参照)。変身を開始してから予め設定された期間が経過したtaXの分岐タイミングにて、変身を完了した女の子がホウキに跨って飛行している画像に切り替る。図33(f)→図33(g)に示すように女の子は自身とは反対側から表れた妖精に向けて飛行を継続することとなる。そして、遊技回の終了タイミングとなるta4のタイミングにて、表示画面75aの中央付近で女の子と妖精が出会うとともに大当たり結果を示す図柄の組み合わせ及び大当たり結果を示す絵柄が停止表示されることとなる。その後、図柄の停止表示期間が経過したta5のタイミングにて図柄が非表示となり、開閉実行モードへと移行する。
第1特殊演出においては、遊技回と開閉実行モードとに跨るようにして一連の演出が実行される構成となっている。具体的には、開閉実行モード中は、当該開閉実行モードの契機となった遊技回にて出会った女の子と妖精とが並んで飛びながら様々な場所を旅する様子を示す動画が表示されることとなる。そして、開閉実行モードが終了するta6のタイミングにて上記動画の表示が終了し、エンディングの表示が行われた後のta7のタイミングにて第1特殊演出が終了する。
次に、図32及び図33を参照して降格時に実行される上記第2特殊演出について説明する。図32に示すように、tb0のタイミングにおいては前兆遊技状態(中頻度サポートモード且つ低確率モード)に移行されており、かかる状況下においては遊技領域PEにおける図柄表示装置75よりも左側となる領域へ向けて遊技球を発射することにより、遊技者は遊技を有利に進めることが可能となっている。
tb0のタイミングの後のtb1のタイミングでは、上側作動入球部62にかかる保留数が「3」から「2」に減算されるととも上側作動入球部用表示部DUにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置75の表示画面75aにおける図柄の変動表示が開始される。
変動表示が開始されてから予め設定された変動表示時間が経過したtb2のタイミングにて当該遊技回にかかる抽選結果に対応した図柄の組み合わせが表示画面75a上に停止表示される。具体的には、今回の遊技回は確変大当たり結果Cに対応しているため、当該確変大当たり結果Cに対応した図柄の組み合わせが停止表示される。また、これに合わせて上側作動入球部用表示部DUに当該遊技回にかかる抽選結果(確変大当たり結果C)に対応した絵柄が停止表示される。
確変大当たり結果Cに対応した図柄の組み合わせ及び絵柄が停止表示されてから所定の停止表示期間が経過したtb3のタイミングでは、下側可変入球装置64にかかる開閉実行モード(低頻度入賞モードに対応した開閉実行モード)へと移行する。開閉実行モードへ移行した後のtb4のタイミングからtb5のタイミングまで下側可変入球装置64が予め設定された回数(詳しくは9回)開放され、tb5のタイミングの後のtb6のタイミングにて開閉実行モードが終了し、高確遊技状態(高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の遊技状態)に移行される。これにより、上記右打ちを行うことで遊技者は遊技を有利に進めることが可能となる。つまり、上側作動入球部62への入球を回避しつつ下側作動入球部63へ入球させることができ、大当たりに当選した際の振分結果が高頻度入賞モードに対応するものになりやすくなる。
tb6のタイミングでは、上側作動入球部62にかかる保留数が「2」から「1」に減算されるとともに図柄表示装置75の表示画面75aにて図柄の変動表示が開始される。更には、スルーゲート66を遊技球が通過したことに基づいて下側作動入球部63がサポート状態に切り替ることとなる。
その後、tb7のタイミングにて下側作動入球部63への入球が発生すると、下側作動入球部63にかかる保留数が「0」から「1」に増加する。但し、tb7のタイミングにおいては上側作動入球部62にかかる保留数が「1」となっており、以降の遊技進行においては先ず上側作動入球部62にかかる保留情報が優先的に消化されることとなる。
tb7のタイミングの後のtb8のタイミング、つまりtb6のタイミングから予め設定された変動表示期間(遊技期間)が経過したtb8のタイミングでは、今回の遊技回にかかる抽選結果(外れ結果)に対応させて、外れ結果に対応する図柄の組み合わせ及び絵柄が停止表示される。
tb8のタイミングから上記停止表示期間が経過したtb9のタイミングにて次の遊技回に移行し、上側作動入球部62にかかる遊技回が開始される。この際、上側作動入球部62にかかる保留数が「1」から「0」に減算されるとともに上側作動入球部用表示部DUにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置75の表示画面75aにおける図柄の変動表示が開始される。
本遊技回にかかる保留情報は通常大当たり結果Aに対応しているため、このtb9のタイミング以降、表示画面75a上においては上記第2特殊演出が開始されることとなる。
第2特殊演出においては、図33(a)に示すように表示画面75aの中央に女の子を模したキャラクタ画像が表示され、当該キャラクタ画像が図33(a)→図33(b)に示すように徐々に拡大される。なお、かかる女の子の画像が表示されている状況下においては、上記図柄列が表示画面75aの隅部に縮小表示される。
因みに、遊技回が進行している期間中であって、下側作動入球部63が開放されている期間中に当該下側作動入球部63への入球が発生したtb10のタイミングにおいては、下側作動入球部63にかかる保留数が「1」から「2」に加算され、続くtb11のタイミングにて下側作動入球部63への入球が発生したtb11にタイミングにおいては、下側作動入球部63にかかる保留数が「2」から「3」に加算される。
遊技回が開始されてから予め設定された期間が経過したtbXのタイミングにて、表示画面75a上に表示されている女の子が杖を振りかざして変身を開始する(図33(c)参照)。変身を開始してから予め設定された期間が経過したtbXの分岐タイミングにて、変身を完了した女の子がホウキに跨って飛行している画像が表示される。
上述した変身を完了するまでの過程は第1特殊演出と同様となっているが、変身完了後の表示内容は異なるものとなっている。具体的には、第1特殊演出においては画面を横切るようにして飛行していた女の子が、本第2特殊演出においては、図33(d)→図33(e)に示すように遊技機前方に向けて徐々に移動し、遊技回の終了タイミングとなるtb12のタイミングにて、表示画面75aから消えることとなる。そして、女の子が消えたタイミングに合わせて通常大当たり結果Aを示す図柄の組み合わせが停止表示されることとなる。
その後、図柄の停止表示期間が経過したtb13のタイミングにて停止表示中の図柄列が非表示となり、開閉実行モード(低頻度入賞モードに対応した開閉実行モード)へと移行する。開閉実行モードへ移行した後のtb14のタイミングからtb15のタイミングまでの間に下側可変入球装置64が予め設定された回数(詳しくは9回)開放され、tb15のタイミングの後のtb16のタイミングにて開閉実行モードが終了する。開閉実行モードが終了した後は、高確遊技状態(回数制限付きの高頻度サポートモード且つ低確率モード)に移行される。
開閉実行モード中は、当該開閉実行モードの契機となった遊技回にて表示画面75aから消えた女の子が一人で飛行している様子を示す動画が表示されることとなる。そして、開閉実行モードが終了するta6のタイミングにて上記動画の表示が終了することとなる。
以上詳述した第1特殊演出及び第2特殊演出は、遊技回が開始してから予め設定された期間が経過するまでの(図柄が停止表示されるまでの)表示内容が共通となっており、図柄が停止表示された後の表示内容が非共通となるように設定されている。表示制御装置620のキャラクタROMには、特殊演出に対応した遊技回が実行される場合に表示する画像データとして、両特殊演出で共通な共通画像データと、第1特殊演出用の非共通第1動画データと、第2特殊演出用の非共通第2画像データとを有している。第1特殊演出を実行する場合には共通画像データと非共通第1画像データとをビデオRAMに記憶し、第2特殊演出を実行する場合には共通画像データと非共通第2画像データとをビデオRAMに記憶する。このようにビデオRAMに記憶される画像データに基づいて、特殊演出用の一連の動画が表示されることとなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技者に対する有利度に差が設定された高確率モード/低確率モード,高頻度サポートモード/低頻度サポートモード,高頻度入賞モード/低頻度入賞モードを採用して遊技の多様化を図ることで、遊技の単調化を抑制している。特に、下側作動入球部63への入球に基づく抽選にて大当たりに当選した場合の振分が、上側作動入球部62への入球に基づく抽選にて大当たりに当選した場合の振分よりも遊技者に対して有利となるように、具体的には、高頻度サポートモードや高頻度入賞モードとなりやすいように設定されている。下側作動入球部63については特に、受入状態と非受入状態とに切替可能となっており、高頻度サポートモード対応の遊技状態となることで、当該下側作動入球部63への入球が容易化される。かかる構成を採用することにより、上述した単調化抑制効果の更なる向上が期待できる。
しかしながら、高頻度サポートモードに対応した遊技状態となることにより下側作動入球部63への入球が容易化され遊技を有利に進めることができる状況となったにも関わらず、その恩恵を受けることなく低確率モードへと降格した場合には、遊技者に対して損失感を与え遊技意欲の減退を招くと懸念される。特に、遊技状態の有利不利の差を大きくすれば大きくするほど、上記事象の発生に基づいて遊技者に与える損失感が大きくなると想定される。仮に、このような遊技意欲の減退を解消すべく高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応した遊技状態へ移行した場合に必ず下側作動入球部63への入球に基づく大当たりが発生する構成を採用すれば、遊技が単調になると想定される。そこで、上記実施の形態においては、下側作動入球部63への入球に基づく抽選が行われることなく、上記降格が発生する場合に、第2特殊演出を実行する構成とすることにより、遊技の多様化を図りつつそれに起因した遊技意欲の減退の抑制することが可能となっている。
高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応した遊技状態となった後は、大量の遊技球の獲得を期待して遊技が行われると想定される。このように、遊技者に有利な遊技状態へと移行した後に、上側作動入球部62への入球に基づく抽選が実行された場合には、実質的な遊技球の払出しの期待できない通常大当たり結果Aや通常大当たり結果Bに当選する可能性がある。仮に、上述したような有利な遊技状態へと移行した直後に、これら低頻度入賞モードに対応する通常大当たり結果となった場合には、持ち球の増加を経験することなく不利な遊技状態へと移行してしまう。これは、遊技意欲の減退を招く要因となり得る。そこで、このような事象が発生する場合に、上述した第2特殊演出が実行される構成とすることで、遊技意欲の減退を抑制している。
両作動入球部62,63にかかる保留情報については、記憶された順番に付与判定の対象となる。このため、高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応した遊技状態となる前に記憶された上側作動入球部62にかかる保留情報が存在している場合には、当該保留情報が、下側作動入球部63にかかる保留情報が付与判定の対象となることを妨げる要因となり得る。仮に、大当たりの発生前に記憶されている上側作動入球部62にかかる保留情報が遊技進行にとって不利に働くとの心証を遊技者に与えた場合には、遊技球の発射を控えることで上側作動入球部62への入球の発生を抑えるといった行為が行われやすくなると想定される。これは、遊技機の稼働率を低下させる要因となり得るため好ましくない。そこで、上側作動入球部62にかかる保留情報によって下側作動入球部63にかかる保留情報を対象とした付与判定が妨げられ当該下側作動入球部63にかかる保留情報が消化される前に降格が発生する状況において上述した第2特殊演出を行うことにより、遊技者に与える損失感を抑えることが可能となっている。これにより、遊技球の発射操作を促し、上記稼働率の低下を好適に抑制することができる。
上記実施の形態においては、一旦高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応した遊技状態へ移行した後は右打ちを続けることにより、上述した降格が発生しにくくなる。つまり、有利な遊技状態→開閉実行モード→有利な遊技状態となり遊技者がある程度の利益を享受した後は、上記第2特殊演出が発生しにくくなる。このようにして1度目の当選よりもそれ以降の当選のほうが第2特殊演出の発生頻度が下がる構成とすることにより、当該第2特殊演出の多発を抑えつつ遊技者の遊技意欲の減退が生じやすい場合に同第2特殊演出を実行することが可能となる。つまり、遊技状況に応じて第2特殊演出の発生頻度を変えることができる。このような、工夫を行った場合であっても、第2特殊演出にかかる制御負荷の増大を抑えることができる。
また、開閉実行モード中においても右打ちを行うことで可変入球装置64,65への入球が可能となる。この場合、上側作動入球部62への入球が抑えられ、開閉実行モード中に、上側作動入球部62にかかる保留情報の数が増大することを抑制することができる。これにより、有利な遊技状態→開閉実行モード→有利な遊技状態となった場合(期待できる利益が相対的に多い場合)には上述した第2特殊演出が実行されにくくなる。つまり、不利な遊技状態→開閉実行モード→有利な遊技状態となった場合(期待できる利益が相対的に少ない場合)と比較して、上記降格が発生した際に遊技者に付与される損失感が小さくなりやすく、降格が発生した経緯に合わせて第2特殊演出の発生頻度を変える(抑える)ことができる。
遊技状態が降格した場合に特殊演出を実行する構成においては、上述した各種効果が期待できる反面、当該特殊演出の発生頻度が低下することにより演出実行用の情報が好適に活用されにくくなると想定される。遊技機における各種情報の記憶領域にて発生頻度が低くなりやすい特殊演出実行用の情報が占める割合が大きくなることは好ましくない。一方、特殊演出に対する注目度を向上する上では当該特殊演出にかかる情報量が多くなりやすいと想定される。そこで、本特徴に示すように、予め設定された条件下にて大当たりが連続した回数が所定数に達した場合に実行される特殊演出(第1特殊演出)を用いて降格時の特殊演出(第2特殊演出)を実行する構成とすれば上述した情報量の増大を回避しつつ当該第2特殊演出に対する注目度の向上を図ることができる。特に、第2特殊演出に第1特殊演出の一部を用いる構成とすることで、演出内容を流用したとしてもそれに起因した第1特殊演出の価値の低下を抑制できる。
第1特殊演出及び第2特殊演出が共通部分と非共通部分(固有部分)とを有する構成とすることにより、両特殊演出を好適に差別化することができる。つまり、各特別演出の独自性が低下することを抑制することが可能となっている。
第2特殊リーチ(第2特殊演出)にて第1特殊リーチ(第1特殊演出)の終了部分を流用しない構成とし、第1特殊リーチの結末を見せない仕様とすることにより、当該第1特殊リーチの価値の低下を抑えつつ上述した情報量の増大抑制効果を発揮させることができる。また、第1特殊リーチにおける開始部分を第2特殊リーチに流用する構成とすることにより、第1特殊リーチにおけるその後の展開を遊技者に対して推測させることができる。これにより、第2特殊リーチに第1特殊リーチに対する予告機能を付与することができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、下側作動入球部63への入球に基づく抽選(大当たり種別の振分抽選)が上側作動入球部62への入球に基づく抽選(大当たり種別の振分抽選)よりも遊技者に有利となるように設定し、高確率モード且つ高頻度サポートモードとなっている遊技状態にて下側作動入球部63への入球に基づいた振分抽選が実行されることを「特典」としたがこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、下側作動入球部63への入球に基づく抽選のほうが実質的な持ち球の増加が期待できる高頻度入賞モード対応の大当たりになりやすい設定となっている。そこで、下側作動入球部63への入球に基づいた大当たりの発生(特に高頻度入賞モード対応の大当たり)を「特典」としてもよい。この場合、高確率モード且つ高頻度サポートモードとなっている遊技状態にて上側作動入球部62への入球に基づく大当たり(例えば実質的に持ち球の増加が期待できない大当たりや低確率モードへ降格する大当たり)が発生した場合に、上述した降格時の特殊演出を実行する構成とすればよい。
(2)上記実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモードとなる遊技状態へと移行した後、下側作動入球部63への入球に基づく遊技回が少なくとも1回実行されることにより降格時の特殊演出が実行不可となるように規制する構成としたが、これに限定されるものではない。下側作動入球部63への入球に基づく遊技回が複数の数として設定された規定回数(例えば2回,3回,・・・)に達した場合に上記特殊演出が実行不可となるように規制する構成としてもよい。
(3)開閉実行モードを経て高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態となる場合に、当該遊技状態への移行前に記憶された上側作動入球部62への入球に基づく保留情報を契機とした降格が発生する限って第2特殊演出を実行する構成としてもよい。これにより、遊技者が意図的に特殊演出を発生させることを難しくすることができ、特殊演出の希少価値が低下することを抑えることができる。
(4)上記実施の形態に示したように「第1入球部」としての上側作動入球部62と「第2入球部」としての下側作動入球部63とを有する構成においては、少なくとも下側作動入球部63への入球が上側作動入球部62への入球よりも遊技者に有利となるように設定されていればよい。例えば、下側作動入球部63への入球に基づく大当たりのほうが上側作動入球部62への入球に基づく大当たりよりも遊技者に払い出される遊技球の数が多くなるように設定することも可能である。また、大当たりの種類によって有利度に差を生じさせるのではなく、下側作動入球部63への入球に伴って払い出される遊技球の数を上側作動入球部62への入球に伴って払い出される遊技球の数よりも多く設定することにより有利度に差を生じさせてもよい。
なお、第1入球部及び第2入球部については、必ずしも上下に並設する必要はない。例えば、左右に並設することも可能である。
(5)上記実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態となっている状況にて「特典」が付与されることなく降格した場合に第2特殊演出を実行する構成としたが、「特典」が付与された場合であっても第2特殊演出を実行する構成としてもよい。具体的には、下側作動入球部63への入球に基づく遊技回が実行されたか否かに関わらず、上側作動入球部62への入球に基づく大当たり結果(特に低確率モード且つ低頻度入賞モード)となった場合に第2特殊演出を実行する構成としてもよい。
(6)上記実施の形態では、遊技領域PEにおいて図柄表示装置75よりも右側となる領域に向けて発射された遊技球の下側作動入球部63への流入を許容する一方で上側作動入球部62への流入を回避することにより、初当たり時(低頻度サポートモード中又は中頻度サポートモード中の大当たり)と連続当たり時(高頻度サポートモード中の大当たり)とを比較して前者にて特殊演出が発生しやすい構成、言い換えれば連続当たり時の特殊演出の発生を抑える構成としたがこれに限定されない。遊技領域PEにおいて図柄表示装置75よりも右側となる領域に向けて発射された遊技球の上側作動入球部62への流入を許容することにより、初当たり時と連続当たり時の特殊演出の発生頻度(発生確率)を同等とすることも可能である。
(7)上記実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモードの遊技状態となっている状況にて、下側作動入球部63への入球に基づく遊技回が実行されないままに上側作動入球部62への入球に基づく大当たりが発生することで第2特殊演出が実行される構成としたが、当該条件が成立した場合に必ずしも第2特殊演出を実行する必要はない。例えば、同条件が成立した場合に当該第2特殊演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選にて外れ結果となった場合に第2特殊演出を不可とする構成としてもよい。
(8)上記実施の形態では、高確遊技状態から降格することなく大当たりが継続した回数が予め設定された数に達した場合に第1特殊演出を実行する構成とし、この第1特殊演出に関連するようにして降格時の第2特殊演出を実行する構成としたがこれに限定されるものではない。第1特殊演出と第2特殊演出とが関連性を有さない構成とすることも可能である。
更には、第2特殊演出実行時にて第1特殊演出実行時に参照されるデータの一部を参照する構成とすることにより、それら各特殊演出の内容が少なくとも一部にて同様となる構成を採用したが、これを変更し、各特殊演出の実行時に参照されるデータを個別に記憶する構成を採用してもよい。但し、各特殊演習にかかるデータ量の増大を抑える上では、それら特殊演出における演出内容の一部を共通化することが好ましい。特に、上記実施の形態に示したように各特殊演出の発動条件が厳しく設定され、同特殊演出の発生頻度が低くなっている場合には、発生頻度が低いものに関するデータ量が大きくなることは効率的でない。そこで、上述したように発生頻度が低く設定された両特殊演出の一部を共通化することにより、データ量の増大を好適に抑えることができる。
(9)上記実施の形態では、第1特殊演出の一部と第2特殊演出の一部とを共通化したが、それら特殊演出の一方を他方の一部とすることも可能である。このような変更を行う場合には、第2特殊演出全体が第1特殊演出の一部となるように設定することにより、第2特殊演出を見た遊技者に対して特殊演出の全貌の把握を促し、遊技の継続を促進することができる。これにより、遊技機における可動率の低下を好適に抑制することができる。
(10)上記実施の形態では、第1特殊演出にかかる遊技回の前半部分と、第2特殊演出にかかる遊技回の前半部分とを共通化し、遊技回にかかる各特殊演出の後半部分を非共通としたが、これに限定されるものではない。両特殊演出は少なくとも一部が共通となっていれば足り、例えば各特殊演出の後半部分を共通化してもよいし、各特殊演出の途中部分を共通化してもよい。
(11)上記実施の形態では、特殊演出が遊技回と開閉実行モードとに跨る一連の演出となるように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、特殊演出が遊技回又は開閉実行モードの一方にて完結する構成とすることも可能である。
(12)上記実施の形態では、上側作動入球部62への入球に基づく保留情報と下側作動入球部63への入球に基づく保留情報とが記憶された順に消化される構成としたが、下側作動入球部63にかかる保留情報を上側作動入球部62にかかる保留情報よりも優先して消化する構成を採用してもよい。
(13)上記実施の形態では、右側可変入球装置65へ向けて発射された遊技球が上側作動入球部62へ流入しない構成としたが、当該右側可変入球装置65へ向けて発射された遊技球が上側作動入球部62へ流入する構成としてもよい。但し、かかる構成を採用した場合には、右側可変入球装置65に対応した開閉実行モード中に当該右側可変入球装置65へ向けて発射された遊技球が上側作動入球部62へ流入しやすくなる。これは、初当たり時と連続当たり時との第2特殊演出の発生頻度の差別化を難しくする要因となり得るため好ましくない。故に、好ましくは開閉実行モード中は上側作動入球部62への入球が回避されるようにして遊技を進行できる構成を採用し、初当たり時と連続当たり時との差別化を図ることが好ましい。
(14)低頻度入賞モードに対応する開閉実行モードを経由して高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応する高確遊技状態へ移行した場合には、高頻度入賞モードに対応する開閉実行モードを経由して高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応する高確遊技状態へ移行した場合よりもその後の展開に対する遊技者の期待がより大きくなりやすいと想定される。このように遊技者の期待が膨らんだ状況下にて下側作動入球部63への入球に基づく抽選が実行されることなく又は下側作動入球部63への入球に基づく大当たりが発生することなく低確率モードに対応した遊技状態へと降格した場合には、遊技者に与える損失感が大きくなると想定される。そこで、このように低頻度入賞モード対応の開閉実行モードを経由して高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応する高確遊技状態となった場合に上記第2特殊演出が許容される構成とし、高頻度入賞モード対応の開閉実行モードを経由して高確率モード且つ高頻度サポートモードに対応する高確遊技状態となった場合に上記第2特殊演出が制限される構成とすれば、上記損失感の付与に起因した遊技意欲の減退の抑制に貢献することができる。
なお、このような変形例を採用する場合には、上記降格が発生する前に少なくとも1度高頻度入賞モード対応の大当たりに当選することで第2特殊演出を制限することが望ましい。
(15)上記実施の形態では、上側作動入球部62用の保留ランプ部77と下側作動入球部63用の保留ランプ部78とを別個独立して設けたが、これら各保留ランプ部77,78を統合することも可能である。また、図柄表示装置75の表示画面75aにて保留数を表示する構成としてもよい。
(16)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)と同第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(例えば高確遊技状態)とが少なくとも設定されており、
前記第2遊技状態となっている状況下にて、予め設定された特定条件が遊技球の発射に基づいて成立した場合に、遊技者に対して特典を付与する特典付与手段(例えば主制御装置162のMPU602において下側作動入球部63への入球に基づく当否抽選及び振分抽選を実行する機能や高頻度入賞モード対応の開閉実行モードへ移行する機能)と、
前記第2遊技状態となっている場合に、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記特典が付与されることなく前記遊技状態移行手段による移行が行われる状況において、予め設定された特別演出が実行されるようにする特別演出実行手段(表示制御装置620のMPU622において降格時の特殊演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、遊技者に対する有利度に差が設定された第1遊技状態及び第2遊技状態を有する構成を採用することにより、遊技の単調化を好適に抑制することが可能となっている。特に、第2遊技状態にて特定条件が成立することで遊技者に対して特典が付与され、更に第2遊技状態となっている場合に第1遊技状態への降格を許容することにより、上記単調化抑制効果を一層好適に発揮させることが可能となっている。
しかしながら、上記構成によれば特典が付与されることなく第1遊技状態に降格する可能性があり、かかる事象については遊技者に対して損失感を与え遊技意欲の減退を招く要因となり得る。仮に、このような遊技意欲の減退を解消すべく第2遊技状態へ移行した場合に必ず上記特典が付与される構成を採用すれば、遊技が単調になると想定される。そこで、本特徴に示すように、特典が付与されることなく第2遊技状態から第1遊技状態への移行が発生する状況において予め設定された特別演出を実行する構成とすれば、遊技の多様化を図りつつそれに起因した遊技意欲の減退の抑制を図ることができる。
特徴2.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)及び第2遊技状態(例えば高確遊技状態)が少なくとも設定されており、
遊技状態が前記第1遊技状態の場合及び前記第2遊技状態の場合のいずれにおいても、予め設定された特定条件が遊技球の発射に基づいて成立した場合に、遊技者に対して特典を付与する特典付与手段(例えば主制御装置162のMPU602において下側作動入球部63への入球に基づく当否抽選及び振分抽選を実行する機能や高頻度入賞モード対応の開閉実行モードへ移行する機能)と、
前記第2遊技状態となっている場合に、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記特典として少なくとも第1特典及び当該第1特典よりも遊技者に対して有利な第2特典が設定されており、
前記第2遊技状態となっている場合には前記第1遊技状態となっている場合よりも前記第2特典が付与されやすくなっており、
前記第2特典が付与されることなく前記遊技状態移行手段による移行が行われる状況において、予め設定された特別演出を実行する特別演出実行手段(表示制御装置620のMPU622において降格時の特殊演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴2によれば、遊技者に対する有利度に差が設定された第1遊技状態及び第2遊技状態を有する構成を採用し、遊技者に付与される特典として有利度に差が設定された第1特典及び第2特典を有する構成を採用することにより、遊技の単調化を好適に抑制することが可能となっている。特に、第2遊技状態にて特定条件が成立することで遊技者に対して第2特典が付与され、更に第2遊技状態となっている場合に第1遊技状態への降格を許容することにより、上記単調化抑制効果を一層好適に発揮させることが可能となっている。
しかしながら、上記構成によれば第2特典が付与されることなく第1遊技状態に降格する可能性があり、かかる事象については遊技者に対して損失感を与え遊技意欲の減退を招く要因となり得る。仮に、このような遊技意欲の減退を解消すべく第2遊技状態へ移行した場合に必ず上記第2特典が付与される構成を採用すれば、遊技が単調になると想定される。そこで、本特徴に示すように、第2特典が付与されることなく第2遊技状態から第1遊技状態への移行が発生する場合に予め設定された特別演出を実行する構成とすれば、遊技の多様化を図りつつそれに起因した遊技意欲の減退の抑制を図ることができる。
特徴3.前記遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球する入球部(作動入球部62,63)と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU602において作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段によって取得された特別情報が、予め設定されている付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU602において当否抽選処理等を実行する機能)と
を備え、
前記遊技状態移行手段は、前記付与判定手段による付与判定の結果が第1付与情報に対応する第1付与対応結果となった場合に遊技状態を前記第1遊技状態とする第1移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態を通常遊技状態とする機能)であり、
前記付与判定手段による付与判定の結果が第2付与情報に対応する第2付与対応結果となった場合に遊技状態を前記第2遊技状態とする第2移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態を高確遊技状態とする機能)を備えている遊技機であって、
前記特典付与手段は、前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記第1特典又は前記第2特典の付与を行うことを特徴とする特徴2に記載の遊技機。
入球部への入球に基づく第2特典の付与が実行される前に第1遊技状態への移行が確定した場合に特別演出を行う構成とすることにより、遊技者による遊技の結果として特別演出が実行されることとなる。このように、遊技の結果を反映するようにして特別演出を実行する構成とすることにより、実用上好ましい構成を実現することができる。
特徴4.前記遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球する第1入球部(上側作動入球部62)及び前記遊技領域を流下する遊技球の入球頻度が変化する第2入球部(下側作動入球部63)と
を備え、
前記第2遊技状態において前記第2入球部への入球頻度が高くなる遊技機であって、
前記第1入球部への入球が発生した場合には前記第2特典よりも前記第1特典が付与されやすく、前記第2入球部への入球が発生した場合には前記第1特典よりも前記第2特典が付与されやすいことを特徴とする特徴2又は特徴3に記載の遊技機。
特徴4によれば、第2遊技状態となることで第2入球部への入球頻度が高くなる。第2入球部への入球が発生した場合には第2特典が付与されやすいため、同第2遊技状態となることで遊技者は遊技を有利に進めることが可能となる。このような構成においては、第2遊技状態となったにも関わらず第2特典が付与されることなく第1遊技状態へと降格することで遊技者の遊技意欲の減退を招くと懸念される。
そこで、本特徴に示す構成に対して特徴2に示した技術的思想を適用し、第2特典を得ることなく遊技状態が降格となった場合に上記特別演出を行う構成とすれば、上述した遊技意欲の減退の軽減に貢献することができる。
特徴5.前記特別演出実行手段は、前記第2遊技状態にて前記第2入球部への入球が発生することなく前記第1遊技状態への移行が発生する状況において前記特別演出が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
第2遊技状態となった後に第2入球部への入球が発生することなく第1遊技状態へ降格することは遊技を有利に進めることを妨げる要因となり、遊技者の遊技意欲の減退を招くと懸念される。そこで、第2入球部への入球が発生することなく降格となる状況において特別演出を実行する構成とすれば、上記遊技意欲の減退を好適に抑制することができる。
特徴6.前記第1入球部への入球に基づいて、特別情報を取得する第1情報取得手段(主制御装置162のMPU602において上側作動入球部用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第2入球部への入球に基づいて、特別情報を取得する第2情報取得手段(主制御装置162のMPU602において下側作動入球部用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第1情報取得手段の取得した特別情報を記憶する第1取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU602に設けられた保留球格納エリア604bの上側作動入球部用保留エリアRa)と、
前記第2情報取得手段の取得した特別情報を記憶する第2取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU602に設けられた保留球格納エリア604bの下側作動入球部用保留エリアRb)と、
前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段によって取得された特別情報が、予め設定されている付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU602において当否抽選処理等を実行する機能)と
を備え、
前記第2取得情報記憶手段に記憶された特別情報に基づく前記付与判定にて前記第2特典の付与に対応する付与判定結果となった場合に、前記特典付与手段によって遊技者に前記第2特典が付与される構成となっており、
前記特別演出実行手段は、前記第2遊技状態にて前記第2取得情報記憶手段により記憶されている特別情報に基づく付与判定が実行される前に前記第1遊技状態への移行が発生する状況にて、前記特別演出が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
特徴4に示したように第1入球部及び第2入球部に有利度の差が設定されている構成においては、第2入球部にかかる特別情報を対象とした付与判定が行われる前に遊技状態の降格が発生することにより、遊技者が第2遊技状態となったことによる恩恵を享受できなくなると想定される。このように、第2遊技状態となった恩恵を享受できない状況が発生することは遊技者の遊技意欲の減退を招くと要因となり得る。そこで、本特徴に示すように、第2入球部にかかる特別情報を対象とした付与判定が実行されることなく遊技状態の降格が発生する状況において特別演出を実行する構成とすれば、上述した遊技意欲の減退を好適に抑制することができる。
特徴7.前記第2遊技状態となる前に前記第1情報取得手段によって取得され未だ前記付与判定の対象となっていない特別情報は前記第2遊技状態への移行後においても前記付与判定の対象となる構成であり、
前記特別演出実行手段は、前記第2遊技状態にて前記第2情報取得手段によって取得された特別情報に基づく付与判定が実行される前に前記第1遊技状態への移行が発生する状況にて前記特別演出が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴6に記載の遊技機。
特徴7に示すように、特別情報が記憶された順に付与判定の対象となり、第2遊技状態となる前に記憶された第1入球部にかかる特別情報(以下、第1特別情報とも称する)が同第2遊技状態中に付与判定の対象となる構成においては、同第1特別情報が第2入球部にかかる特別情報(以下、第2特別情報とも称する)が付与判定の対象となることを妨げる要因となり得る。仮に、第2遊技状態への移行時に記憶されている第1特別情報が遊技進行にとって不利に働くとの心証を遊技者に与えた場合には、遊技球の発射を控えることで第1特別情報の記憶を抑えるといった行為が行われやすくなると想定される。これは、遊技機の稼働率を低下させる要因となり得るため好ましくない。
ここで、第1特別情報によって第2特別情報を対象とした付与判定が妨げられ同第2特別情報が消化される前に降格が発生する状況において特別演出を行うことにより、遊技者に与える損失感を抑えることが可能となる。これにより、遊技球の発射操作を促し、上記稼働率の低下を好適に抑制することができる。
特徴8.前記遊技状態移行手段は、前記第1情報取得手段によって特別情報が取得されたことに基づいて前記第2遊技状態から前記第1遊技状態へ移行させることを特徴とする特徴4乃至特徴7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴8によれば、第1入球への入球に基づいて第2遊技状態から第1遊技状態への降格が発生する。遊技者に不利となるように設定された第1入球部への入球に基づいて上記降格が発生し、このような事象が発生した場合に特別演出を行う構成とすれば、遊技者による遊技の結果に起因した遊技意欲の減退を好適に抑制することができる。
特徴9.前記移行手段は、特別遊技状態(開閉実行モード)を経て前記遊技状態の移行を行うものであり、
前記特別遊技状態として、第1特別遊技状態(低頻度入賞モード対応の開閉実行モード)と第2特別遊技状態とが少なくとも設定されており、
前記第1特典は前記第1特別遊技状態であり、
前記第2特典は前記第2特別遊技状態であり、
前記特別演出実行手段は、前記第2遊技状態となり前記第2特別遊技状態が付与されることなく前記第1特別遊技状態が付与されて前記第1遊技状態に移行する状況において、前記特別演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴2乃至特徴8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴9に示すように、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とが設定されている遊技機においては、第1特別遊技状態を経て第1遊技状態へ移行することで、遊技者が享受し得る利益が小さくなると想定される。このように遊技者に有利な遊技状態へ移行したにも関わらずそれほど多くの利益が得られなかった場合には、当該事象が遊技者の遊技意欲を減退させる要因となり得る。特に、第1特別遊技状態及び第2特別遊技状態の有利不利の差を大きくすれば大きくするほど、上記事象の発生に基づいて遊技者に与える損失感が大きくなると想定される。ここで、本特徴に示す構成に対して特徴2等に示した技術的思想を適用し、このように不利な条件での降格が発生する場合に特別演出を実行することにより、有利度の差を大きくして遊技の単調化を抑制しつつ、それに起因した遊技意欲の減退を抑えることが可能となる。
特徴10.前記第1特別遊技状態を経て前記第2遊技状態となり前記第2特別遊技状態が付与されることなく前記第1特別遊技状態が付与されて前記第1遊技状態に移行する状況において、前記特別演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴9に記載の遊技機。
特徴10に示すように、第1特別遊技状態を経由して第2遊技状態へと移行した場合には、第2特別遊技状態を経由して第2遊技状態へと移行した場合と比較して、その後の展開に対する遊技者の期待がより大きくなりやすいと想定される。このような場合に上記第2特典が付与されることなく第1遊技状態へと降格した場合には、遊技者に与える損失感が大きくなると想定される。そこで、このような構成に対して特徴2等に示した技術的思想を適用すれば、上記損失感の付与に起因した遊技意欲の減退の抑制に貢献することができる。
特徴11.前記遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球する第1入球部(上側作動入球部62)及び第2入球部(下側作動入球部63)と、
前記第1入球部への入球に基づいて、特別情報を取得する第1情報取得手段(主制御装置162のMPU602において上側作動入球部用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第2入球部への入球に基づいて、特別情報を取得する第2情報取得手段(主制御装置162のMPU602において下側作動入球部用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第1情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU602に設けられた保留球格納エリア604bの上側作動入球部用保留エリアRa)と、
前記第2情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU602に設けられた保留球格納エリア604bの下側作動入球部用保留エリアRb)と、
前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶された特別情報が、予め設定されている付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら特別情報に対して同特別情報が記憶された順に前記付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU602において当否抽選処理等を実行する機能)と
を備え、
前記遊技状態移行手段は、前記付与判定手段による付与判定の結果が第1付与情報に対応する第1付与対応結果となった場合に遊技状態を前記第1遊技状態とする第1移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態を通常遊技状態とする機能)であり、
前記付与判定手段による付与判定の結果が第2付与情報に対応する第2付与対応結果となった場合に遊技状態を前記第2遊技状態とする第2移行手段(主制御装置162のMPU602において遊技状態を高確遊技状態とする機能)を備えている遊技機であって、
前記付与判定手段は、前記第2入球部への入球に基づく付与判定の結果が前記第1入球部への入球に基づく付与判定の結果よりも前記第2付与対応結果となりやすくなるように設定されており、
前記各移行手段は、特別遊技状態(開閉実行モード)を経て前記遊技状態の移行を行うものであり、
所定の発射操作が可能な発射操作手段(遊技球発射ハンドル41)を備え、
前記遊技球発射手段は、前記発射操作手段における前記所定の発射操作に基づいて、前記遊技領域に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射操作手段は、第1所定操作及び第2所定操作が可能となっており、
前記遊技球発射手段は、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作が行われた場合には前記遊技領域における第1位置(遊技領域PEにおいて図柄表示装置75の左側となる領域)に向けて遊技球を発射し、前記発射操作手段に対して前記第2所定操作が行われた場合には前記遊技領域における第2位置(遊技領域PEにおいて図柄表示装置75の右側となる領域)に向けて遊技球を発射するように設定されており、
前記第2入球部は、前記発射手段によって前記第2位置に向けて発射された遊技球が入球可能であって、前記第1位置に向けて発射された遊技球が入球不可又は前記第1入球部よりも入球しづらくなるようにして設けられており、
前記第2遊技状態においては、前記第1位置に向けて発射された遊技球の前記第1入球部への入球頻度よりも、前記第2位置に向けて発射された遊技球の前記第2入球部への入球頻度のほうが高くなるように設定されていることを特徴とする特徴2乃至特徴10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴11によれば、第1遊技状態から特別遊技状態へ移行した際には、第1取得情報記憶手段によって特別情報が取得され、当該特別情報に基づいて上述した降格が発生しやすい。一方で、一旦第2遊技状態へ移行した後は第2位置へ向けて遊技球を発射し続けることにより、上述した降格が発生しにくくなる。つまり、第2遊技状態→特別遊技状態→第2遊技状態となり遊技者がある程度の利益を享受した後は、上記特別演出が発生しにくくなる。このようにして1度目の当選よりもそれ以降の当選のほうが特別演出の発生頻度を下げることにより、特別演出の多発を抑えつつ遊技者の遊技意欲の減退が生じやすい場合に同特別演出を実行することが可能となる。つまり、遊技状況に応じて特別演出の発生頻度を変えることができる。このような、工夫を行った場合であっても、特別演出にかかる制御負荷の増大を抑えることができる。
特徴12.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球を受け入れる受入状態と、同遊技球を受け入れ不可とする非受入状態とに切替可能な可変入球部(可変入球装置64,65)と、
前記特別遊技状態となった場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える可変制御手段(主制御装置162のMPU602における大入賞口開閉処理を実行する機能)とを備え、
前記可変入球装置は、前記第2位置へ向けて発射された遊技球が入球可能となる位置に配置されていることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
特徴12によれば、特別遊技状態となっている場合には第2位置へ向けた遊技球の発射を行うことで可変入球部への入球が可能となる。この場合、第1入球部への入球が抑えられることとなり、特別遊技状態中に、第1入球部にかかる特別情報の記憶数が増大することを抑制することができる。これにより、第2遊技状態→特別遊技状態→第2遊技状態となった場合(期待できる利益が相対的に多い場合)には上述した特別演出が実行されにくくなる。つまり、第1遊技状態→特別遊技状態→第2遊技状態となった場合(期待できる利益が相対的に少ない場合)と比較して、上記降格が発生した際に遊技者に付与される損失感が小さくなりやすく、降格が発生した経緯に合わせて特別演出の発生頻度を変える(抑える)ことができる。これにより、特別演出を実行する場合の制御負荷の増大を抑えることができる。
特徴13.前記特別演出実行手段は、第1特別演出を実行する第1特別演出実行手段であり、
予め設定された条件下にて前記特典が付与された回数又は前記特典のうち所定の種類の特典が付与された回数が所定数に達した場合に、第2特別演出が実行されるようにする第2特別演出実行手段(表示制御装置620のMPU622において規定数以上の連続当選に対応した特殊演出を実行する機能)を備え、
前記第1特別演出は、当該第1特別演出が実行される演出期間のうち少なくとも一部の期間における演出内容が、前記第2特別演出が実行される演出期間の少なくとも一部の期間における演出内容と同様となるように設定されていることを特徴とする特徴1乃至特徴12のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技状態が降格した場合に特別演出を実行する構成においては、上述した各種効果が期待できる反面、例えば当該特別演出の発生頻度が低下することにより演出実行用の情報が好適に活用されにくくなると想定される。遊技機における各種情報の記憶領域にて発生頻度が低くなりやすい特別演出実行用の情報が占める割合が大きくなることは好ましくない。一方、特別演出に対する注目度を向上する上では当該特別演出にかかる情報量が多くなりやすいと想定される。そこで、本特徴に示すように、予め設定された条件下にて特典が付与された回数又は前記特典のうち所定の種類の特典が付与された回数が所定数に達した場合に実行される第2特別演出を用いて第1特別演出を実行する構成とすれば上述した情報量の増大を回避しつつ当該第2特別演出に対する注目度の向上を図ることができる。特に、第1特別演出が第2特別演出の一部を用いる構成とすることで、演出内容を流用したとしてもそれに起因した第2特別演出の価値の低下を抑制することができる。
特徴14.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分と演出内容が互いに異なる固有部分とが設けられていることを特徴とする特徴113に記載の遊技機。
特徴13に示したように第2特別演出の一部を第1特別演出の一部として流用する場合には、本特徴に示すように各特別演出が共通部分と固有部分とを有する構成とすることにより、両特別演出を好適に差別化することができる。つまり、各特別演出の独自性が低下することを抑制することができる。
例えば、各特別演出を行う場合には、先ず共通部分を実行しその後固有部分を実行する構成とすればよい。
特徴15.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分が設けられており、
前記第1特別演出における前記共通部分は、少なくとも前記第2特別演出の終了部分を含まないように設定されていることを特徴とする特徴13又は特徴14に記載の遊技機。
特徴15に示すように第1特別演出にて第2特別演出の終了部分を流用しない構成とし、第2特別演出の結末を見せない仕様とすることにより、第2特別演出の価値の低下を抑えつつ上述した情報量の増大抑制効果を発揮させることができる。
特徴16.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分が設けられており、
前記第1特別演出における前記共通部分は、前記第2特別演出の開始部分を含んだ一部となるように設定されていることを特徴とする特徴13又は特徴14に記載の遊技機。
特徴16に示すように第1特別演出における開始部分を流用する構成とすることにより、第2特別演出におけるその後の展開を遊技者に対して推測させることができる。これにより、第1特別演出に第2特別演出に対する予告機能を付与することができる。
特徴17.遊技状態として、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)と同第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(例えば高確遊技状態)とが設定されており、
前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を含んだ何れかの遊技状態から他の遊技状態へ移行する場合には、それら各種遊技状態とは異なる特別遊技状態(例えば開閉実行モード)を経由する遊技機であって、
前記第2遊技状態から前記第1遊技状態へ移行した場合に、第1特別演出が実行されるようにする第1特別演出実行手段(表示制御装置620のMPU622において特定条件下での降格時に特殊演出を実行する機能)と、
予め設定された条件下にて前記特別遊技状態となった回数又は前記特別遊技状態のうち所定の種類の特別遊技状態となった回数が所定数に達した場合に、第2特別演出が実行されるようにする第2特別演出実行手段(表示制御装置620のMPU622において規定数以上の連続当選に対応した特殊演出を実行する機能)と
を備え、
前記第1特別演出は、当該第1特別演出が実行される演出期間のうち少なくとも一部の期間における演出内容が、前記第2特別演出が実行される演出期間の少なくとも一部の期間における演出内容と同様となるように設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴17によれば、遊技者に対する有利度に差が設定された第1遊技状態及び第2遊技状態を有する構成を採用することにより、遊技の単調化を好適に抑制することが可能となっている。しかしながら、上記構成によれば第2遊技状態から第1遊技状態に移行する場合に、遊技者の遊技意欲が低下する可能性が生じる。そこで、第2遊技状態から第1遊技状態へ移行した場合に第1特別演出を実行する構成とすれば、遊技の多様化を図りつつそれに起因した遊技意欲の低下の抑制を図ることができる。
このように遊技状態が降格した場合に第1特別演出を実行する構成においては、上述した効果が期待できる反面、当該第1特別演出の発生頻度が低下することにより演出実行用の情報が好適に活用されにくくなると想定される。遊技機における各種情報の記憶領域にて発生頻度が低くなりやすい第1特別演出実行用の情報が占める割合が大きくなることは好ましくない。一方、第1特別演出に対する注目度を向上する上では当該特別演出にかかる情報量が多くなりやすいと想定される。そこで、本特徴に示すように、予め設定された条件下にて特別遊技状態となった回数又は特別遊技状態のうち所定の種類の特別遊技状態となった回数が所定数に達した場合に実行される第2特別演出を流用して第1特別演出を実行する構成とすれば上述した情報量の増大を回避しつつ当該第2特別演出に対する注目度の向上を図ることができる。特に、第1特別演出が第2特別演出の一部を用いる構成とすることで、演出内容を流用したとしてもそれに起因した第2特別演出の価値の低下を抑制することができる。
特徴18.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分と演出内容が互いに異なる固有部分とが設けられていることを特徴とする特徴17に記載の遊技機。
特徴17に示したように第2特別演出の一部を第1特別演出の一部として流用する場合には、本特徴に示すように各特別演出が共通部分と固有部分とを有する構成とすることにより、両特別演出を好適に差別化することができる。つまり、各特別演出の独自性が低下することを抑制することができる。
例えば、各特別演出を行う場合には、先ず共通部分を実行しその後固有部分を実行する構成とすればよい。
特徴19.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分が設けられており、
前記第1特別演出における前記共通部分は、少なくとも前記第2特別演出の終了部分を含まないように設定されていることを特徴とする特徴17又は特徴18に記載の遊技機。
特徴19に示すように第1特別演出にて第2特別演出の終了部分を流用しない構成とし、第2特別演出の結末を見せない仕様とすることにより、第2特別演出の価値の低下を抑えつつ上述した情報量の増大抑制効果を発揮させることができる。
特徴20.前記第1特別演出及び前記第2特別演出には、演出内容が互いに共通となる共通部分が設けられており、
前記第1特別演出における前記共通部分は、前記第2特別演出の開始部分を含んだ一部となるように設定されていることを特徴とする特徴18又は特徴19に記載の遊技機。
特徴20に示すように第1特別演出における開始部分を流用する構成とすることにより、第2特別演出におけるその後の展開を遊技者に対して推測させることができる。これにより、第1特別演出に第2特別演出に対する予告機能を付与することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口61等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。