しかしながら、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量となるように目標圧力を設定した時の複数の分岐通路の開閉状態と、使用時における複数の分岐通路の開閉状態とが異なる場合には、両開閉状態において各分岐点での液体圧力が異なることとなる。このため、上記検出位置での液体圧力が目標圧力となるように制御したとしても、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量からずれるおそれがある。
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、複数の分岐通路の開閉状態にかかわらず、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することのできる液体供給制御装置、及び液体供給システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の手段は、液体を供給する供給通路と、前記供給通路から分岐する複数の分岐通路と、前記複数の分岐通路をそれぞれ開閉する開閉弁と、前記供給通路内の液体圧力を調整する圧力調整部と、前記供給通路内の液体圧力を検出する圧力検出部と、を備える液体供給システムに適用される液体供給制御装置であって、前記複数の開閉弁の開閉状態と前記供給通路内の液体圧力の目標圧力との対応関係を記憶している記憶部と、前記記憶部により記憶されている前記対応関係と前記複数の開閉弁の開閉状態とに基づいて、前記目標圧力を算出する目標圧力算出部と、前記圧力検出部により検出される前記液体圧力が、前記目標圧力算出部により算出される前記目標圧力となるように、前記圧力調整部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、供給通路により液体が供給され、液体は供給通路から分岐する複数の分岐通路へと分配される。複数の分岐通路は、開閉弁によりそれぞれ開閉される。そして、供給通路内の液体圧力が圧力調整部により調整され、供給通路内の液体圧力が圧力検出部により検出される。
ここで、記憶部により、複数の開閉弁の開閉状態と供給通路内の液体圧力の目標圧力との対応関係が記憶されている。すなわち、複数の開閉弁の開状態と閉状態との組み合わせに対応して、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量となる目標圧力が記憶されている。この対応関係と複数の開閉弁の開閉状態とに基づいて、目標圧力が算出される。そして、圧力検出部により検出される液体圧力が、算出された目標圧力となるように、圧力調整部が制御される。
このため、圧力検出部により検出される液体圧力が、算出された目標圧力となった場合は、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量となる。したがって、複数の分岐通路の開閉状態にかかわらず、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
第2の手段では、前記液体供給システムは、前記複数の分岐通路へそれぞれ供給される前記液体の流量を検出する流量検出部を備え、前記流量検出部により検出される前記液体の流量に基づいて、前記記憶部により記憶されている前記対応関係における前記目標圧力を設定する設定部を備える。
上記構成によれば、複数の分岐通路へそれぞれ供給される液体の流量が、流量検出部により検出される。そして、検出された液体の流量に基づいて、記憶部により記憶されている対応関係における目標圧力が設定される。このため、各分岐通路へ実際に供給された液体の流量に応じて、複数の開閉弁の開閉状態と目標圧力との対応関係を適切に設定することができる。したがって、経時変化等により、各分岐通路における液体の流通特性が変化したとしても、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
第3の手段では、前記設定部は、前記流量検出部により検出される前記液体の流量に基づいて、前記複数の分岐通路のそれぞれの分岐点における液体圧力である分岐点圧力を算出する分岐点圧力算出部と、前記分岐点圧力算出部により算出される前記分岐点圧力と、前記圧力検出部により検出される前記液体圧力とに基づいて、前記圧力検出部による検出位置と各分岐点との間の各圧力損失を算出する圧力損失算出部と、前記複数の開閉弁の開閉状態、各分岐通路へ供給される前記液体の目標流量、及び前記圧力損失算出部により算出される前記各圧力損失に基づいて、前記対応関係における前記目標圧力を算出する目標圧力算出部と、を備える。
上記構成によれば、流量検出部により検出される液体の流量に基づいて、複数の分岐通路のそれぞれの分岐点における液体圧力である分岐点圧力が算出される。すなわち、液体の流量と流量係数とにより差圧を算出することができ、例えば二次側圧力を大気圧として差圧から一次側圧力(分岐点圧力)を算出することができる。算出された分岐点圧力と、圧力検出部により検出される液体圧力とに基づいて、圧力検出部による検出位置と各分岐点との間の各圧力損失が算出される。
そして、複数の開閉弁の開閉状態、各分岐通路へ供給される液体の目標流量、及び算出された各圧力損失に基づいて、上述した対応関係における目標圧力が算出される。すなわち、液体の目標流量と流量係数とにより差圧を算出することができ、差圧から一次側圧力(分岐点圧力)を算出し、分岐点圧力に圧力損失を加算することで、圧力検出部による検出位置での液体圧力(目標圧力)を算出することができる。このため、複数の開閉弁の開閉状態に対応させて、算出した目標圧力を設定することができる。したがって、複数の分岐通路へそれぞれ供給される液体の流量を流量検出部により検出するだけで、複数の開閉弁の開閉状態と目標圧力との対応関係を適切に設定することができる。
第4の手段では、前記設定部は、各分岐通路へ供給される前記液体の目標流量と、前記流量検出部により検出される前記液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、前記記憶部により記憶されている前記対応関係における前記目標圧力を設定する。
上記構成によれば、各分岐通路へ供給される液体の目標流量と、流量検出部により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、記憶部により記憶されている対応関係における目標圧力が設定される。このため、目標流量と検出される液体の流量との偏差が最も大きくなる分岐通路において、その偏差を最小化することができる。
第5の手段では、前記設定部は、各分岐通路へ供給される前記液体の目標流量と、前記流量検出部により検出される前記液体の流量とのそれぞれの偏差の合計が最も小さくなるように、前記記憶部により記憶されている前記対応関係における前記目標圧力を設定する。
上記構成によれば、各分岐通路へ供給される液体の目標流量と、流量検出部により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の合計が最も小さくなるように、記憶部により記憶されている対応関係における目標圧力が設定される。このため、液体供給システム全体において、目標流量と検出される液体の流量との偏差の合計を最小化することができる。
第6の手段は、液体を供給する供給通路と、前記供給通路から分岐する複数の分岐通路と、前記複数の分岐通路をそれぞれ開閉する開閉弁と、前記供給通路内の液体圧力を調整する圧力調整部と、前記供給通路内の液体圧力を検出する圧力検出部と、前記複数の分岐通路へそれぞれ供給される前記液体の流量を検出する流量検出部と、を備える液体供給システムに適用される液体供給制御装置であって、前記流量検出部により検出される前記液体の流量に基づいて、前記複数の分岐通路のそれぞれの分岐点における液体圧力である分岐点圧力を算出する分岐点圧力算出部と、前記分岐点圧力算出部により算出される前記分岐点圧力と、前記圧力検出部により検出される前記液体圧力とに基づいて、前記圧力検出部による検出位置と各分岐点との間の各圧力損失を算出する圧力損失算出部と、前記複数の分岐通路のうち前記開閉弁の開かれた分岐通路へ供給される前記液体の目標流量と、前記圧力損失算出部により算出される前記各圧力損失とに基づいて、前記供給通路内の液体圧力の目標圧力を算出する目標圧力算出部と、前記圧力検出部により検出される前記液体圧力が、前記目標圧力算出部により算出される前記目標圧力となるように、前記圧力調整部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、流量検出部により検出される液体の流量に基づいて、複数の分岐通路のそれぞれの分岐点における液体圧力である分岐点圧力が算出される。算出された分岐点圧力と、圧力検出部により検出される液体圧力とに基づいて、圧力検出部による検出位置と各分岐点との間の各圧力損失が算出される。そして、複数の分岐通路のうち開閉弁の開かれた分岐通路へ供給される液体の目標流量、及び算出された各圧力損失に基づいて、供給通路内の液体圧力の目標圧力が算出される。圧力検出部により検出される液体圧力が、算出された目標圧力となるように、圧力調整部が制御される。
このため、圧力検出部により検出される液体圧力が、算出された目標圧力となった場合は、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量となる。したがって、複数の分岐通路の開閉状態にかかわらず、各分岐通路へ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
第7の手段では、前記目標圧力算出部は、各分岐通路へ供給される前記液体の目標流量と、前記流量検出部により検出される前記液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、前記目標圧力を算出する。
上記構成によれば、各分岐通路へ供給される液体の目標流量と、流量検出部により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、目標圧力が算出される。このため、目標流量と検出される液体の流量との偏差が最も大きくなる分岐通路において、その偏差を最小化することができる。
第8の手段では、前記目標圧力算出部は、各分岐通路へ供給される前記液体の目標流量と、前記流量検出部により検出される前記液体の流量とのそれぞれの偏差の合計が最も小さくなるように、前記目標圧力を算出する。
上記構成によれば、各分岐通路へ供給される液体の目標流量と、流量検出部により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の合計が最も小さくなるように、目標圧力が算出される。このため、液体供給システム全体において、目標流量と検出される液体の流量との偏差の合計を最小化することができる。
第9の手段は、液体供給システムであって、第1〜第8の手段のいずれか1つの液体供給制御装置と、液体を供給する供給通路と、前記供給通路から分岐する複数の分岐通路と、前記複数の分岐通路をそれぞれ開閉する開閉弁と、前記供給通路内の液体圧力を調整する圧力調整部と、前記供給通路内の液体圧力を検出する圧力検出部と、前記複数の分岐通路へそれぞれ供給される前記液体の流量を検出する流量検出部と、を備える。
上記構成によれば、液体供給システムにおいて、第1〜第8の手段と同様の作用効果を奏することができる。
第10の手段では、前記圧力検出部は、前記供給通路において全ての分岐通路の分岐点よりも上流の部分の液体圧力を検出する。
上記構成によれば、圧力検出部により、供給通路において全ての分岐通路の分岐点よりも上流の部分の液体圧力が検出される。したがって、各分岐通路の開閉による液体圧力の変動の影響を抑制することができ、検出される液体圧力が安定するため、液体供給制御装置における制御を安定させることができる。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、半導体製品や化学薬品等の製造時において、複数の装置(ユースポイント)へ薬液を分配供給する液体供給システムとして具体化している。
図1に示すように、液体供給システム10は、液体タンク11、供給ライン12、ポンプ13、複数の分岐ライン(LN1〜LNn)、コントローラ30、リリーフ弁31、電空レギュレータ32、ホストPC40等を備えている。
液体タンク11は、液体としての薬液を貯留する。液体タンク11には、供給ライン12が接続されている。供給ライン12には、ポンプ13が設けられている。ポンプ13は、液体タンク11内の液体を汲み上げて、所定流量でライン下流側に吐出(圧送)する。供給ライン12(供給通路)は、液体タンク11を液体供給源として液体を循環させるものであり、ライン始端部及びライン終端部が共に液体タンク11に接続されている。
供給ライン12には、分岐ラインLN1〜LNnが接続されている。分岐ラインLN1〜LNnは、供給ライン12から分岐しており、供給ライン12により供給される液体を複数の装置等へ分配供給する。各分岐ラインは、供給ライン12の上流側から下流側へ向かって順に、LN1,LN2,LN3,…,LNnとなっている。供給ライン12及び分岐ラインLN1〜LNnは、金属材料又は合成樹脂材料からなる配管にて構成されている。また、分岐ラインLN1〜LNnは、流路断面積がいずれも同一である複数の配管により構成されている。この供給ライン12において各分岐ラインLN1〜LNnとの各接続部位(各分岐点)は、供給ライン12の上流側から下流側へ向かって順に、分岐点C1,C2,C3,…,Cnとなっている。
各分岐ラインLN1〜LNnには、開閉弁21、可変絞り22、及び流量計34がそれぞれ設けられている。各開閉弁21は、各分岐ラインLN1〜LNnをそれぞれ開閉する。各開閉弁21は、手動操作又は電気的な操作により開閉状態が変更される。各可変絞り22は、手動操作又は電気的な操作により絞り量が調節されることにより、各分岐ラインLN1〜LNnを流通する液体の流量を調節する。各流量計34(流量検出部)は、各分岐ラインLN1〜LNnを流通する液体の流量、すなわち各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量をそれぞれ検出する。
供給ライン12において全ての分岐点C1〜Cnよりも下流の部分には、上記リリーフ弁31が設けられている。リリーフ弁31は、供給ライン12に流通させる液体の流量を調整することにより、供給ライン12内の液体圧力を調整する。リリーフ弁31には、電空レギュレータ32が接続されている。電空レギュレータ32は、リリーフ弁31へ供給する操作エアの圧力を調整する。リリーフ弁31の駆動状態は、電空レギュレータ32から供給される操作エアの圧力により制御される。供給ライン12において全ての分岐点C1〜Cnよりも上流の部分(K点)には、圧力センサ33が設けられている。圧力センサ33(圧力検出部)は、K点において供給ライン12内の液体圧力を検出する。なお、リリーフ弁31及び電空レギュレータ32により、圧力調整部が構成されている。
上記コントローラ30は、CPUや各種メモリ等を有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。コントローラ30には、圧力センサ33から圧力検出信号が逐次入力される。コントローラ30(制御部)は、この圧力検出信号から算出した液体圧力P0(実圧力)に基づいて、電空レギュレータ32からリリーフ弁31へ供給される操作エアの圧力を調整する。そして、電空レギュレータ32によりリリーフ弁31の駆動状態が調整されることで、圧力センサ33により検出される液体圧力P0(検出圧力)が都度の設定圧力となるようにフィードバック制御される。具体的には、例えばPID等の制御手法を用い、コントローラ30は、設定圧力と検出圧力との偏差に基づいて、電空レギュレータ32からリリーフ弁31へ供給される操作エアの圧力を調整する。上記設定圧力(目標圧力)の算出方法については後述する。
ホストPC40は、CPUや、ROM、RAM、入出力ポート、記憶装置等を有するコンピュータとして構成されている。ホストPC40には、各流量計34から流量検出信号が逐次入力される。ホストPC40は、この流量検出信号から、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量(液体流量Q)をそれぞれ算出する。
ここで、全ての開閉弁21を開状態にして全ての分岐ラインLN1〜LNnを開き、且つ圧力センサ33により検出される検出圧力が第1設定圧力(設定圧力の初期値)となる状態において、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が各目標流量となるように、各可変絞り22の絞り量が調節されている。
しかしながら、液体供給システム10では、分岐ラインLN1〜LNnの開閉状態により、各分岐点C1〜Cnでの液体圧力(分岐点圧力)が変動する。例えば、全ての分岐ラインLN1〜LNnが開いている状態と、分岐ラインLN1〜LNn−1が閉じており分岐ラインLNnのみが開いている状態とでは、分岐点Cnでの液体圧力が大きく相違する。その結果、圧力センサ33により検出される検出圧力が第1設定圧力となる状態であっても、分岐ラインLN1〜LNn−1が閉じており分岐ラインLNnのみが開いている状態では、分岐ラインLNnへ供給される液体の流量は目標流量から大きくずれることとなる。
そこで、本実施形態では、コントローラ30のメモリ(記憶部)は、各分岐ラインLN1〜LNnの開閉弁21の開閉状態と上記設定圧力との対応関係を記憶している。コントローラ30(目標圧力算出部)は、この対応関係と開閉弁21の開閉状態とに基づいて、設定圧力を算出する。
ホストPC40(設定部)は、各分岐ラインLN1〜LNnの各流量計34により検出される液体の流量に基づいて、上記対応関係における設定圧力を設定する。すなわち、ホストPC40は、各流量計34により検出される液体の流量に基づいて上記対応関係を算出し、算出した対応関係をコントローラ30へ送信する。コントローラ30は、受信した対応関係をメモリに記憶させる。
図2は、複数の開閉弁21の開閉状態と液体圧力の設定圧力との対応関係を設定する手順を示すフローチャートである。この一連の処理は、コントローラ30による上記液体圧力P0(検出圧力)のフィードバック制御に先立って、ホストPC40によって実行される。
まず、複数の開閉弁21の開状態と閉状態との組み合わせを、次の所定状態へ変更する(S11)。ここでは、所定状態に対応するように、電気的な操作により各開閉弁21の開閉状態を変更する。例えば、1つ目の所定状態として、分岐ラインLN1の開閉弁21のみを閉状態とし、分岐ラインLN2〜LNnの開閉弁21を開状態とする。2つ目の所定状態として、分岐ラインLN2の開閉弁21のみを閉状態とし、分岐ラインLN1,LN3〜LNnの開閉弁21を開状態とする。3つ目の所定状態として、分岐ラインLN1及びLN2の開閉弁21のみを閉状態とし、分岐ラインLN3〜LNnの開閉弁21を開状態とする。このように、S11の処理が実行される度に、複数の開閉弁21の開閉状態を異なる所定状態へ順に変更する。
続いて、圧力センサ33により検出されたK点での液体圧力P0を、コントローラ30によりホストPC40へ送信させる(S12)。詳しくは、コントローラ30は、圧力センサ33による圧力検出信号を逐次入力しており、この圧力検出信号から液体圧力P0を算出している。ホストPC40は、コントローラ30により、この算出した液体圧力P0をホストPC40へ送信させる。
続いて、各分岐ラインLN1〜LNnの液体流量を入力する(S13)。詳しくは、ホストPC40は、各流量計34による流量検出信号を逐次入力しており、この流量検出信号から、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体流量を算出する。なお、S12の処理とS13の処理とは、いずれを先に実行してもよい。
続いて、検出された各液体流量に基づいて、各分岐点C1〜Cnにおける液体圧力である各分岐点圧力を算出する(S14)。詳しくは、Q=k×Cv×√(P1−P2)の式に基づいて、各分岐点圧力を算出する。ここで、Qは各分岐ラインへ供給される液体流量、kは係数、Cvは各分岐ラインの流量係数、P1は各分岐ラインの一次側圧力、P2は各分岐ラインの二次側圧力である。そして、各分岐ラインにおいて、検出された液体流量を液体流量Qに代入し、実験等により求められた値を係数k,Cvに代入し、大気圧を二次側圧力P2に代入することにより、一次側圧力P1(分岐点圧力)を算出する。
続いて、算出された各分岐点圧力と、検出された液体圧力P0とに基づいて、K点と各分岐点C1〜Cnとの間の各圧力損失を算出する(S15)。以下、図3に示すように、液体供給システム10が、分岐ラインLNa〜LNdを備えている場合を例として説明する。上記1つ目の所定状態では、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21は開状態である。S12の処理によりK点での液体圧力P0が検出されており、S14の処理により分岐点Cbでの分岐点圧力Pbが算出されている。このため、K点での液体圧力P0から、分岐点Cbでの分岐点圧力Pbを引くことにより、K点と分岐点Cbとの間の圧力損失ΔPを算出する。この圧力損失ΔPは、K点と分岐点Caとの間の圧力損失ΔPa、及び分岐点Caと分岐点Cbとの間の圧力損失ΔPbを加算したものである。
続いて、各分岐ラインのLN1〜LNnの目標流量と、検出された各分岐ラインのLN1〜LNnの液体流量とのそれぞれの偏差を算出する(S16)。そして、算出されたそれぞれの偏差(差の絶対値)の最大値が最も小さくなるように、各分岐ラインLN1〜LNnの変更後の検出流量を算出する(S17)。
例えば図3において、上記1つ目の所定状態では、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21が開状態である。ここで、分岐ラインLNb〜LNdの目標流量が全て100であり、分岐ラインLNb,LNc,LNdの検出流量が、それぞれ「106」,「105」,「101」であるとする。各分岐ラインのLNb〜LNdの目標流量と、各分岐ラインのLNb〜LNdの検出流量とのそれぞれの偏差は「6」,「5」,「1」であり、これらの偏差の最大値は「6」である。
ここでは、K点での液体圧力P0を変化させると、各分岐ラインにおいて同じ流量だけ液体流量が増減するとする。そして、上記偏差の最大値が最も小さくなる各分岐ラインのLNb〜LNdの検出流量として、「102.5」,「101.5」,「97.5」を算出する。その結果、各分岐ラインのLNb〜LNdの目標流量と、各分岐ラインのLNb〜LNdの変更後の検出流量とのそれぞれの偏差は、「2.5」,「1.5」,「2.5」となり、これらの偏差の最大値は「2.5」に最小化される。なお、例えば分岐ラインLNdの開閉弁21のみが開状態であり、分岐ラインLNa〜LNcの開閉弁21が閉状態であれば、分岐ラインLNdの目標流量「100」を、分岐ラインLNdの変更後の検出流量とすればよい。
続いて、算出された変更後の検出流量に対する分岐点圧力を算出する(S18)。詳しくは、Q=k×Cv×√(P1−P2)の式に基づいて、算出された変更後の検出流量(変更後の目標流量)となるように、分岐点圧力を算出する。例えば、分岐ラインLNbにおいて、上記のように算出された変更後の検出流量「102.5」を液体流量Qに代入し、実験等により求められた値を係数k,Cvに代入し、大気圧を二次側圧力P2に代入することにより、一次側圧力P1(分岐点圧力Pb)を算出する。
続いて、複数の開閉弁21の開閉状態、各分岐ラインLN1〜LNnの目標流量(又は変更後の目標流量)、及び算出された各圧力損失ΔPに基づいて、上記対応関係における設定圧力を算出する(S19)。例えば図3において、上記1つ目の所定状態では、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21が開状態である。Q=k×Cv×√(P1−P2)の式に基づいて、分岐ラインLNbの検出流量が上記変更後の検出流量「102.5」(変更後の目標流量)となるように、設定圧力(K点での検出圧力の目標圧力)を算出する。すなわち、分岐ラインLNbにおいて、変更後の目標流量「102.5」を液体流量Qに代入し、実験等により求められた値を係数k,Cvに代入し、大気圧を二次側圧力P2に代入することにより、一次側圧力P1(分岐点圧力Pb)を算出する。そして、分岐点圧力Pbに、K点と分岐点Cbとの間の圧力損失ΔPを加算することにより、設定圧力を算出する。
続いて、複数の開閉弁21における全ての開閉状態で設定圧力の算出が終了したか否か判定する(S20)。すなわち、複数の開閉弁21において開状態と閉状態との全ての組み合わせについて、上記設定圧力の算出が終了したか否か判定する。
上記判定において、複数の開閉弁21における全ての開閉状態で設定圧力の算出が終了していないと判定した場合(S20:NO)、複数の開閉弁21の開状態と閉状態との組み合わせを次の所定状態へ変更し(S11)、その所定状態について上記S12〜S20の処理を実行する。
一方、上記判定において、複数の開閉弁21における全ての開閉状態で設定圧力の算出が終了したと判定した場合(S20:YES)、複数の開閉弁21における全ての開閉状態と設定圧力との対応関係を、コントローラ30へ送信する(S21)。そして、この一連の処理を終了する(END)。
そして、コントローラ30は、ホストPC40から送信された上記対応関係を受信して、メモリにこの対応関係を記憶させる。
なお、S14の処理が分岐点圧力算出部としての処理に相当し、S15の処理が圧力損失算出部としての処理に相当し、S16〜S19の処理が目標圧力算出部としての処理に相当し、S12〜S19の処理が設定部としての処理に相当する。
図4は、液体供給制御の処理手順を示すフローチャートである。この一連の処理は、コントローラ30(液体供給制御装置)によって実行される。
まず、ホストPC40から複数の開閉弁21の開閉状態を入力する(S31)。詳しくは、ホストPC40は、電気的な操作により各開閉弁21の開閉状態を変更しており、複数の開閉弁21の開閉状態を把握している。このため、ホストPC40から、複数の開閉弁21の開閉状態についての情報を受信する。
続いて、図2の処理によりメモリに記憶された上記対応関係と、入力した複数の開閉弁21の開閉状態とに基づいて、設定圧力を算出する(S32)。詳しくは、メモリに記憶されている対応関係を参照して、複数の開閉弁21の現在の開閉状態に対応する設定圧力を読み込む。
続いて、圧力センサ33により検出位置での液体圧力P0を検出させる(S33)。詳しくは、供給ライン12のK点での液体圧力を圧力センサ33により検出させ、その圧力検出信号から液体圧力P0(検出圧力)を算出する。
続いて、圧力センサ33により検出される液体圧力P0が設定圧力となるように、電空レギュレータ32を制御する(S34)。詳しくは、算出された設定圧力と検出された液体圧力P0との偏差に基づいて、電空レギュレータ32からリリーフ弁31へ供給される操作エアの圧力を調整する。
なお、S32の処理が目標圧力算出部としての処理に相当し、S33〜S34の処理が制御部としての処理に相当する。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・コントローラ30のメモリにより、複数の開閉弁21の開閉状態と供給ライン12内の液体圧力の設定圧力との対応関係が記憶されている。すなわち、複数の開閉弁21の開状態と閉状態との組み合わせに対応して、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量(又は変更後の目標流量)となる設定圧力が記憶されている。この対応関係と複数の開閉弁21の開閉状態とに基づいて、設定圧力が算出される。そして、圧力センサ33により検出される液体圧力P0が、算出された設定圧力となるように、電空レギュレータ32、ひいてはリリーフ弁31が制御される。
このため、圧力センサ33により検出される液体圧力P0が、算出された設定圧力となった場合は、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量(又は変更後の目標流量)となる。したがって、複数の分岐ラインLN1〜LNnの開閉状態にかかわらず、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
・複数の開閉弁21のそれぞれの開閉状態(所定状態)において、複数の分岐ラインLN1〜LNnへそれぞれ供給される液体の流量が、流量計34により検出される。そして、検出された液体の流量に基づいて、コントローラ30のメモリにより記憶されている対応関係における設定圧力が設定される。このため、各分岐ラインLN1〜LNnへ実際に供給された液体の流量に応じて、複数の開閉弁21の開閉状態と設定圧力との対応関係を適切に設定することができる。したがって、経時変化等により、各分岐ラインLN1〜LNnにおける液体の流通特性が変化したとしても、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
・流量計34により検出される液体の流量に基づいて、複数の分岐ラインLN1〜LNnのそれぞれの分岐点C1〜Cnにおける液体圧力である分岐点圧力が算出される。すなわち、液体流量Qと流量係数Cvとにより差圧(P1−P2)を算出することができ、例えば二次側圧力P2を大気圧として差圧から一次側圧力P1(分岐点圧力)を算出することができる。算出された分岐点圧力と、圧力センサ33により検出される液体圧力P0とに基づいて、圧力センサ33による検出位置(K点)と各分岐点との間の各圧力損失ΔPが算出される。
そして、複数の開閉弁21の開閉状態、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の目標流量、及び算出された各圧力損失ΔPに基づいて、上述した対応関係における設定圧力が算出される。すなわち、液体の目標流量と流量係数Cvとにより差圧を算出することができ、差圧(P1−P2)から一次側圧力P1(分岐点圧力)を算出し、分岐点圧力P1に圧力損失ΔPを加算することで、圧力センサ33による検出位置での液体圧力P0(設定圧力)を算出することができる。このため、複数の開閉弁21の開閉状態に対応させて、算出した設定圧力を設定することができる。したがって、複数の分岐ラインLN1〜LNnへそれぞれ供給される液体の流量を流量計34により検出するだけで、複数の開閉弁21の開閉状態と設定圧力との対応関係を適切に設定することができる。
・各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の目標流量と、流量計34により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、コントローラ30のメモリにより記憶されている対応関係における設定圧力が設定される。このため、目標流量と検出される液体の流量との偏差が最も大きくなる分岐ラインにおいて、その偏差を最小化することができる。
・圧力センサ33により、供給ライン12において全ての分岐ラインLN1〜LNnの分岐点C1〜Cnよりも上流の部分(K点)の液体圧力P0が検出される。したがって、各分岐ラインLN1〜LNnの開閉による液体圧力P0の変動の影響を抑制することができ、検出される液体圧力P0が安定するため、コントローラ30における制御を安定させることができる。
上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。なお、上記実施形態と同一の部材及び同一の処理については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・複数の開閉弁21の開閉状態を、手動操作によりコントローラ30へ入力してもよい。
・電空レギュレータ32及びリリーフ弁31に代えて、供給ライン12に流通させる液体の流量を調整する電磁弁やレギュレータ等を採用することもできる。要するに、供給ライン12に流通させる液体の流量を調整可能な弁であればよい。
・上記実施形態では、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の目標流量と、流量計34により検出される液体の流量とのそれぞれの偏差の最大値が最も小さくなるように、コントローラ30のメモリにより記憶されている対応関係における設定圧力を設定した。しかしながら、目標流量と検出流量との偏差の合計が最も小さくなるように、上記対応関係における設定圧力を設定することもできる。
上記実施形態と同様に、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21が開状態であるとする。分岐ラインLNb〜LNdの目標流量が全て100であり、分岐ラインLNb,LNc,LNdの検出流量が、それぞれ「106」,「105」,「101」であるとする。各分岐ラインのLNb〜LNdの目標流量と、各分岐ラインのLNb〜LNdの検出流量とのそれぞれの偏差は「6」,「5」,「1」であり、これらの偏差の合計は「12」である。これらの偏差の合計が最も小さくなる各分岐ラインのLNb〜LNdの検出流量として、「102」,「101」,「97」を算出する。その結果、各分岐ラインのLNb〜LNdの目標流量と、各分岐ラインのLNb〜LNdの変更後の検出流量とのそれぞれの偏差の合計は、「6」に最小化される。したがって、これらの偏差の最大値は「3」であるものの、液体供給システム10全体において、目標流量と検出流量との偏差の合計を最小化することができる。なお、上記実施形態では、同様の条件において偏差の合計は「6.5」となっている。
・上記実施形態では、全ての開閉弁21を開状態にして全ての分岐ラインLN1〜LNnを開き、且つ圧力センサ33により検出される検出圧力が第1設定圧力となる状態において、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が各目標流量となるように、各可変絞り22の絞り量を調節した。しかしながら、1つの開閉弁21のみを開状態にして1つの分岐ラインのみを開き、且つ圧力センサ33により検出される検出圧力が第1設定圧力となる状態において、開閉弁21の開かれた分岐ラインへ供給される液体の流量が各目標流量となるように、各可変絞り22の絞り量を調節してもよい。また、複数の開閉弁21を最も高い頻度で使用される開閉状態にして各分岐ラインLN1〜LNnを開き、且つ圧力センサ33により検出される検出圧力が第1設定圧力となる状態において、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が各目標流量となるように、各可変絞り22の絞り量を調節してもよい。
・上記実施形態では、複数の開閉弁21の開閉状態と供給ライン12内の液体圧力P0の設定圧力との対応関係を、コントローラ30のメモリに記憶させていた。しかしながら、複数の開閉弁21の開閉状態が変更された場合に、その開閉状態に対応する設定圧力を算出して、圧力センサ33により検出される液体圧力P0が算出された設定圧力となるように、電空レギュレータ32を制御することもできる。すなわち、図5に示すように、複数の開閉弁21の開閉状態が変更されたか否か判定し(S41)、変更されたと判定した場合(S41:YES)、その開閉状態についてS12〜S19の処理を実行し、そして算出した設定圧力により図4のS33〜S34の処理を実行すればよい。
こうした構成によっても、圧力センサ33により検出される液体圧力P0が、算出された設定圧力となった場合は、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量となる。したがって、複数の分岐ラインLN1〜LNnの開閉状態にかかわらず、各分岐ラインLN1〜LNnへ供給される液体の流量が目標流量からずれることを抑制することができる。
・上記実施形態では、圧力センサ33により、供給ライン12において全ての分岐ラインLN1〜LNnの分岐点C1〜Cnよりも上流の部分(K点)の液体圧力P0を検出した。しかしながら、図6に示すように、圧力センサ33により、供給ライン12において全ての分岐ラインLN1〜LNnの分岐点C1〜Cnよりも下流の部分(K点)の液体圧力P0を検出することもできる。この場合は、図2のS15の処理を、以下のように変更すればよい。
ここで、上記実施形態と同様に、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21は開状態であるとする。S12の処理によりK点での液体圧力P0が検出されており、S14の処理により分岐点Cdでの分岐点圧力Pdが算出されている。このため、分岐点Cdでの分岐点圧力Pdから、K点での液体圧力P0を引くことにより、分岐点CdとK点との間の圧力損失ΔP(ΔPd)を算出する。そして、図2のS19の処理を、以下のように変更すればよい。
Q=k×Cv×√(P1−P2)の式に基づいて、分岐ラインLNdの検出流量が上記変更後の検出流量(目標流量)となるように、設定圧力(K点での検出圧力の目標圧力)を算出する。すなわち、分岐ラインLNdにおいて、目標流量を液体流量Qに代入し、実験等により求められた値を係数k,Cvに代入し、大気圧を二次側圧力P2に代入することにより、一次側圧力P1(分岐点圧力Pd)を算出する。そして、分岐点圧力Pdから、分岐点CdとK点との間の圧力損失ΔPを減算することにより、設定圧力を算出する。
・また、図7に示すように、圧力センサ33により、供給ライン12において全ての分岐ラインLN1〜LNnの分岐点C1〜Cnの中間部分(K点)の液体圧力P0を検出することもできる。この場合は、図2のS15の処理を、以下のように変更すればよい。
ここでも、上記実施形態と同様に、分岐ラインLNaの開閉弁21のみが閉状態であり、分岐ラインLNb〜LNdの開閉弁21は開状態であるとする。S12の処理によりK点での液体圧力P0が検出されており、S14の処理により分岐点Ccでの分岐点圧力Pcが算出されている。このため、K点での液体圧力P0から、分岐点Ccでの分岐点圧力Pcを引くことにより、K点と分岐点Ccとの間の圧力損失ΔP(ΔPc)を算出する。そして、図2のS19の処理を、以下のように変更すればよい。
Q=k×Cv×√(P1−P2)の式に基づいて、分岐ラインLNcの検出流量が上記変更後の検出流量(目標流量)となるように設定圧力を算出する。すなわち、分岐ラインLNcにおいて、目標流量を液体流量Qに代入し、実験等により求められた値を係数k,Cvに代入し、大気圧を二次側圧力P2に代入することにより、一次側圧力P1(分岐点圧力Pc)を算出する。そして、分岐点圧力Pcに、K点と分岐点Ccとの間の圧力損失ΔPを加算することにより、設定圧力を算出する。
・上記実施形態では、図2のS12〜S19の処理を実行することにより、設定圧力を算出した。しかしながら、これらの処理に代えて、圧力センサ33によりK点での液体圧力P0を検出しながら設定圧力を変更し、開閉弁21の開かれた各分岐通路へ供給される液体流量が、目標流量又は変更後の目標流量になった時の設定圧力を、その時の開閉状態に対応する設定圧力として算出することもできる。
・ホストPC40により図2の処理を一度実行した後は、設定された対応関係を用いてコントローラ30により図4の処理のみを実行してもよい。また、ホストPC40により図2の処理を定期的に実行することにより、経時変化等により、各分岐ラインLN1〜LNnにおける液体の流通特性が変化したとしても、対応関係を適切に維持することができる。
・コントローラ30の機能の一部をホストPC40により実行したり、ホストPC40の機能の一部をコントローラ30により実行したりすることもできる。また、コントローラ30とホストPC40とを、一体の制御装置(液体供給制御装置)として実現することもできる。その場合、コントローラ30にホストPC40の機能を付加してもよいし、ホストPC40にコントローラ30の機能を付加してもよい。