JP5972959B2 - 太陽光発電システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、太陽光発電システムに関する。
従来、太陽光のエネルギーを電力に変換して発電する太陽光発電システムが開発されている。太陽光発電システムの発電量は、日照に依存するため、受光面としての太陽光パネルが如何に太陽光を効率的に受光できるように対策を施しているかが重要となる。
特開2011−243934号公報 特開2012−7424号公報
ところで、従来技術においては、様々な環境条件においても効率的に発電量を確保するための対策を行う点で、さらなる改善の余地がある。
実施形態の太陽光発電システムは、太陽光パネルと、可動式架台と、監視制御装置と、を備える。前記太陽光パネルは、パネル内部に融雪用ヒータを内蔵している。前記可動式架台は、前記太陽光パネルを支持可能に設けられ、当該太陽光パネルの角度及び/又は高さを調整可能である。前記監視制御装置は、環境データに応じて、前記融雪用ヒータ及び/又は前記可動式架台の動作を制御する。前記環境データは、日射計により収集される日射量データ、風速計により収集される風速データ、及び、前記太陽光パネルに設置された積雪荷重検知器により収集される積雪荷重データを含む。前記監視制御装置は、前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合、前記融雪用ヒータを動作させ、かつ、前記太陽光パネルの角度が所定角度以上になるように当該太陽光パネルの角度を調整する制御を行う装置であって、前記風速データが所定値以上の場合で、かつ前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合には、前記太陽光パネルを折り畳むように前記太陽光パネルの角度及び高さを調整する制御を行い、前記日射量データが所定の第2閾値以上である場合には、前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合であっても太陽光を追従させるように前記太陽光パネルの角度及び/又は高さを調整する制御を行う
図1は、実施形態に係る太陽光発電システムの概略図である。 図2は、実施形態に係る融雪用ヒータを内蔵した太陽光パネルの概略図である。 図3は、実施形態に係る発電量データ及び環境データに基づく監視制御装置の制御を説明するための図である。 図4Aは、実施形態に係る日射量データに基づく監視制御装置による可動式架台の動作の制御を説明するための図である。 図4Bは、図4Aに示す実施形態に係る可動式架台の動作前における太陽光パネルの上面を示す図である。 図4Cは、図4Aに示す実施形態に係る可動式架台の動作後における太陽光パネルの上面を示す図である。 図5Aは、実施形態に係る風速データに基づく監視制御装置による可動式架台の動作の制御を説明するための図である。 図5Bは、図5Aに示す可動式架台の動作後における太陽光パネルと可動式架台の側面を示す図である。 図6は、実施形態に係る蓄電池の電力が融雪用ヒータ及び可動式架台に利用されることを説明するための図である。
以下に、本発明にかかる太陽光発電システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成例を示す概略図である。図1に示す太陽光発電システムは、太陽光パネル1と、監視制御装置5と、風速計6と、日射計7と、可動式架台8と、蓄電池9と、ヒータ用電力線9aと、架台用電力線9bと、受電盤10と、パワーコンディショナ(PCS)11と、集電箱12と、接続箱13と、制御器14と、を有して構成される。
太陽光パネル1は、例えば、建物の屋上等に設けられる。太陽光パネル1は、複数の太陽電池を相互接続して構成され、光起電力効果を利用し、太陽光のエネルギーを直接的に電力に変換する発電装置である。各太陽光パネル1により発電された電力は、複数の太陽光パネル1が直列に接続されて構成されるストリング(系統)毎に接続箱13を介して集電箱12により収集され、PCS11にて直流電流から交流電流に変換された後、受電盤10を介して、建物内へ供給される。また、集電箱12により収集された各太陽光パネル1により発電された電力は、集電箱12と蓄電池9との間の電力線上に設けられたDC/DCコンバータ(図示せす)を介して、蓄電池9に蓄電され、停電時には蓄電池9の電力が建物内へ供給する。例えば、このようにして太陽光パネル1で発電された電力は、建物内の昇降機等の電源設備に供給される。
本実施形態において、接続箱13は、太陽光パネル1のストリング毎に電力を収集する機器である。接続箱13は、複数の太陽光パネル1が直接に接続されて構成されるストリング単位で配線としての電力線をまとめて、集電箱12に接続する。図1の例においては、説明を簡単にするため、2つのストリング単位でまとめて電力を収集する形態を一例に挙げているが、接続箱13が電力を収集するストリング単位の数はこれに限定されない。集電箱12は、複数の接続箱13に接続されており、各接続箱13から電力を収集する機器である。集電箱12は、複数の接続箱13から接続される配線としての電力線をまとめて、PCS11に接続する。なお、図示さないが、太陽光パネル1と接続箱13との間の電力線、接続箱13と集電箱12との間の電力線上、及び/又は、集電箱12とPCSとの間の電力線上には、適切な位置にDC/DCコンバータが設けられていてもよい。PCS11は、集電箱12から接続される電力線より収集された直流電流を交流電流に変換し、受電盤10へ出力する機器である。受電盤10は、建物内の電源設備に電力を供給する機器である。蓄電池9は、集電箱12から供給される電力を蓄電する機器である。蓄電池9は、蓄電した電力を、ヒータ用電力線9aを介して融雪用ヒータ2(図2参照)へ電力を供給し、かつ、架台用電力線9bを介して可動式架台8へ電力を供給し、停電時には建物内の電源設備へ電力を供給する機能を有する。
図2は、実施形態に係る融雪用ヒータ2を内蔵した太陽光パネル1の概略図である。図2に示すように、本実施形態において、複数の太陽電池が敷き詰められた太陽光パネル1の内部には、融雪用ヒータ2が設けられている。融雪用ヒータ2は、蓄電池9からヒータ用電力線9aを介して供給される電力により動作する電力ヒータであり、積雪対策として、太陽光パネル1の上面に降り積もる雪を融解可能な温度まで太陽光パネル1を発熱させるものである。
図3は、実施形態に係る発電量データ及び環境データに基づく監視制御装置5の制御を説明するための図である。図3に示すように、本実施形態において、太陽光パネル1には、当該太陽光パネル1の下部等の任意の位置に、太陽光パネル1の発電量を検出する発電量検出器3と、太陽光パネル1上に降り積もった雪の積雪荷重を検知する積雪荷重検知器4とが、設置されている。各太陽光パネル1の発電量を示す発電量データ、及び、各太陽光パネル1の積雪荷重を示す積雪荷重データは、発電量検出器3及び積雪荷重検知器4と夫々電気的に接続された制御器14を介して監視制御装置5により収集される。制御器14は、発電量検出器3、積雪荷重検知器4、風速計6、及び、日射計7等の検出器類などを制御したり、太陽光パネル1に内蔵された融雪用ヒータ2及び太陽光パネル1を支持する可動式架台8などを制御する機器である。制御器14は、各種検出器類からデータを収集し、例えば有線又は無線で通信可能に接続された監視制御装置5へデータを送信する機能を有する。監視制御装置5は、太陽光パネル1の発電量を示す発電量データ、及び、太陽光パネル1の積雪荷重を示す積雪荷重データの他、風速計6で計測された風速を示す風速データや、日射計7で計測された太陽の日射量を示す日射量データを収集する。
本実施形態において、発電量検出器3は、太陽光パネル1に設けられたDC/DCコンバータ(図示せず)を介して検出される電圧を検出することで太陽光パネル1の発電量を検出する一例を説明したが、これに限定されない。発電量検出器3は、接続箱13と太陽光パネル1との間に設けられたDC/DCコンバータを介して検出される電圧を検出することで、ストリング単位(1系統)ごとの太陽光パネル1の発電量を検出してもよいし、集電箱12と接続箱13との間に設けられたDC/DCコンバータ(図示せず)を介して検出される電圧を検出することで、2つのストリング単位(2系統)ごとの太陽光パネル1の発電量を検出してもよい。さらに、発電量検出器3は、PCS11と集電箱12との間に設けられたDC/DCコンバータ(図示せず)を介して検出される電圧を検出することで、全ての太陽光パネル1の発電量を合計した発電量の総量を検出してもよい。
本実施形態において、監視制御装置5は、日射量データ、風速データ、及び、積雪荷重データを環境データとして年間収集可能である。この監視制御装置5は、太陽光パネル1の発電量データ及び/又は環境データに基づいて、発電量低下によるパネル異常を検知し、故障箇所を特定する機能も有する。例えば、監視制御装置5は、環境データを考慮して各太陽光パネル1の発電量の予測値を算出し、算出した予測値よりも対象の太陽光パネル1により収集された発電量データが下回る場合に、当該対象の太陽光パネル1に異常があると判定する。より具体的には、監視制御装置5は、日射量データの値が小さい場合や、風速データの値が小さい場合や、積雪荷重データの値が大きい場合は、対象の太陽光パネル1で発電される電力の予測値を比較的小さい値として予測する。一方、監視制御装置5は、日射量データの値が大きい場合や、風速データの値が大きい場合や、積雪荷重データの値が小さい場合には、対象の太陽光パネル1で発電される電力の予測値を比較的大きい値として予測する。そして、監視制御装置5は、このようにして予想された予測値と、対象の太陽光パネル1の発電量データとを比較して、発電量低下によるパネル異常を検知した場合、警報を出力したり、特定された故障箇所等に関する情報を出力したりする。このような監視制御装置5によれば、太陽光パネル1の発電量をストリング毎に監視することによりシステム異常時に不具合のあるパネル特定が容易になる。その結果、早期のシステム復旧が可能となり、パネル異常による発電量への影響を低減することができる。
この他、本実施形態において、監視制御装置5は、環境データに応じて、図2に示した融雪用ヒータ2の動作を制御する機能も有する。例えば、積雪荷重データの値が大きい場合には、対象の太陽光パネル1上に雪が降り積もっていることを予測できるため、積雪対策として、積雪荷重データの値が所定の閾値以下になるまで、融雪用ヒータ2を動作させることができる。なお、ここでいう所定の閾値には、太陽光パネル1上に雪が降り積もっていないと判定できる程度の値が設定されるものとする。このように、監視制御装置5によれば、積雪時に積雪荷重データに基づいて融雪用ヒータ2による融雪を自動で行うことができる。これにより、積雪時においても効率的に太陽光パネル1から発電量を得ることができる。
図4Aは、実施形態に係る日射量データに基づく監視制御装置5による可動式架台8の動作の制御を説明するための図である。図4Aに示すように、各太陽光パネル1を支持可能に設けられた可動式架台8は、監視制御装置5から制御器14に送信される制御信号に基づいて動作する。本実施形態において、可動式架台8は、図4Aに示すように、四角形の太陽光パネル1の下側の四隅に設置された伸縮可能な4本のアーム8a〜dにより構成される。なお、図4Aでは、可動式架台8が4本のアーム8a〜dで構成される例を説明するが、アームの数はこれに限定されない。これらの4本のアーム8a〜dは、制御器14から送信される制御信号に応じて夫々伸縮可能に制御される。これにより、太陽光パネル1の角度及び/又は高さは調整可能となる。なお、図示はしないが、可動式架台8は太陽光パネル1の位置をスライド移動等によって変更可能なレールを更に備えて構成されていてもよい。
本実施形態において、監視制御装置5は、環境データに応じて、可動式架台8の動作を制御する機能も有する。例えば、監視制御装置5は、受光面としての太陽光パネル1に可能な限り太陽光を受光させて発電効率を向上させるために、年間収集された日射量データに基づいて太陽の高度や軌道を予測し、この太陽の高度や軌道に沿って太陽を追従可能なように可動式架台8の動作を制御する。図4Bは、図4Aに示す実施形態に係る可動式架台8の動作前における太陽光パネル1の上面を示す図である。図4Cは、図4Aに示す実施形態に係る可動式架台8の動作後における太陽光パネル1の上面を示す図である。
図4Aでは、可動式架台8の動作前において、可動式架台8のアーム8c及びアーム8dの長さが、アーム8a及びアーム8bの長さより短くなるように調整されている状態を想定している。この図4Aの状態で、太陽光パネル1を上から見ると、太陽光パネル1が設置面に対して角度(傾斜角度)を有した状態となるため、図4Bに示すように太陽光パネル1を上から見た面積が図4Cと比べて小さくなる。一方、図4Aの状態から、可動式架台8のアーム8c及びアーム8dの長さが、アーム8a及びアーム8bの長さと同じになるように調整されると、太陽光パネル1が設置面に対する傾斜角度はなくなり並行な状態となる。この場合、図4Cに示すように、太陽光パネル1を上から見た面積が図4Bと比べて大きくなる。このように監視制御装置5によれば、日射量データに基づいて可動式架台8を可動させることで、太陽光パネル1の角度を自動調整することができる。これにより、太陽光パネル1の発電効率の最適化を図ることができる。
図5Aは、実施形態に係る風速データに基づく監視制御装置5による可動式架台8の動作の制御を説明するための図である。図5Bは、図5Aに示す可動式架台8の動作後において太陽光パネル1と可動式架台8の側面を示す図である。図4Aと同様に、図5Aにおいても、各太陽光パネル1を支持可能に設けられた可動式架台8は、監視制御装置5から制御器14に送信される制御信号に基づいて動作する。可動式架台8は、制御器14から送信される制御信号に応じて夫々伸縮可能に制御される。これにより、太陽光パネル1の角度及び/又は高さは調整可能となる。
例えば、風速データの値が所定の閾値以上の場合、強風のため太陽光パネル1が飛ぶ可能性が考えられる。そこで、図5Aに示すように、監視制御装置5は、強風対策として、風速データの値が所定の閾値以上の場合、安全のために可動式架台8の4本のアーム8a〜dを収縮させて、図5Bに示すように折り畳むように制御する。なお、所定の閾値には、強風により太陽光パネル1が飛ぶ可能性があると判定できる程度の値が設定されるものとする。このように監視制御装置5によれば、風速データに基づいて強風時には可動式架台8を自動で折り畳むことで、事故や故障による人災やシステムへの影響も低減することができる。
更に、監視制御装置5は、積雪対策として、積雪荷重検知器4で検知された積雪荷重データに応じて可動式架台8の動作を制御する機能も有する。例えば、監視制御装置5は、積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合、太陽光パネル1上に雪が降り積もっていると判定して、太陽光パネル1上の雪が滑り落ちる所定角度以上になるように、可動式架台8の動作を制御する。また、監視制御装置5は、積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合、太陽光パネル1上に雪が降り積もっていると判定して、太陽光パネル1上の雪が滑り落ちる所定角度以上になるように、可動式架台8の動作を制御する。なお、ここでいう所定の閾値には、太陽光パネル1上に雪が降り積もっていると判定できる程度の値が設定されるものとする。このとき、監視制御装置5は、更に太陽光パネル1に内蔵された融雪用ヒータ2を動作させることで、より好適に太陽光パネル1上の雪を滑り落ち易くすることもできる。
また、太陽光パネル1の角度調整による積雪対策を行って太陽光パネル1上の雪を滑り落とした後、太陽光パネル1が所定角度以上のままであると傾斜角度が大きいため、太陽光を受光する受光面としての太陽光パネル1の面積が小さくなり発電効率が下がることが考えられる。そこで、監視制御装置5は、太陽光パネル1を所定角度以上に変更した後、積雪荷重データの値に基づいて太陽光パネル1上に雪が無くなったと判定された場合には、発電量検出器3が検出する発電量が所定閾値以上を維持できる角度範囲まで、太陽光パネル1の角度を修正してもよい。
なお、監視制御装置5は、積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合であって積雪状態が確認された場合であっても、風速データの値が強風により太陽光パネル1が飛ぶ可能性がある程度の値を示す場合には、太陽光パネル1の角度調整による積雪対策を行わずに、アーム8a〜dを折り畳む制御を優先させてもよい。また、太陽光パネル1上に雪が降り積もっているものの、天候は回復して日射量が十分得られる状況も考えられる。この場合には、監視制御装置5は、積雪荷重データの値が積雪状態を確認可能な程度に設定された所定の閾値以上である場合であって、かつ、日射量データの値が晴天状態を確認可能な程度に設定された所定の閾値以上である場合、太陽光を追従させるように太陽光パネル1の角度及び/又は高さを調整することで、日照によって融雪させる制御を行ってもよい。このとき、監視制御装置5は、更に融雪用ヒータ2を動作させてより効率的に融雪させるように制御してもよいし、太陽光パネル1上の雪が滑り落ちるように定期的に太陽光パネル1の角度を変更するように制御してもよい。この他、監視制御装置5は、上記の例に限定されず、適宜環境データや発電量データの内容に基づいて、過去の類似の状況を判定し、その状況に最も適した対策となるように、融雪用ヒータ2及び/又は可動式架台8の動作を制御するものとする。
図6は、実施形態に係る蓄電池9の電力が融雪用ヒータ2及び可動式架台8に利用されることを説明するための図である。図6に示すように、各太陽光パネル1により発電された電力は、接続箱13を介して集電箱12により収集され、PCS11にて直流電流から交流電流に変換された後、受電盤10を介して蓄電池9に蓄電される。本実施形態において、この蓄電池9に蓄電された電力は、停電時において建物内の電源設備等に供給されるものであるが、蓄電池9は、各太陽光パネル1に搭載された融雪用ヒータ2と可動式架台8の電力源として機能する。例えば、蓄電池9の電力は、ヒータ用電力線9aを介して各太陽光パネル1に搭載された融雪用ヒータ2のヒータ用電源に供給される。これにより、融雪用ヒータ2は監視制御装置5の指令により動作可能となる。また、例えば、蓄電池9の電力は、架台用電力線9bを介して各太陽光パネル1に搭載された可動式架台8の架台用電源に供給される。これにより、可動式架台8は監視制御装置5の指令により動作可能となる。このように本実施形態では、蓄電池9を設置して電力源として利用することによって太陽光パネル1に使用する融雪用ヒータ2や可動式架台8を動作させるための電力を削減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、太陽光パネル1に融雪用ヒータ2を設置することにより、太陽光パネル1上に積雪が確認される場合には、パネル表面の発熱により雪を融雪可能となり、発電効率を低下させないシステムを提供することができる。更に、監視制御装置5においては、日射量データに基づいて、太陽光パネル1の角度を太陽の高度や軌跡に合わせ自動調整可能とすることによって、効率的に発電量を得ることができる。また、風速データを監視することで、強風時には可動式架台8を自動で折り畳む制御が可能になり、その結果、パネルが飛ぶ事故やシステムへの影響を低減することができる。また、積雪荷重データを監視することで、積雪時のパネル荷重に応じて融雪用ヒータ2を自動でON/OFFすることが可能となる。また、発電量データをストリング毎に監視することによって、発電電力が低下した際に警報を出力することが可能となる。その結果、現地のオペレータに対して異常を知らせることで、当該オペレータはどのパネルが異常になったかを早期に発見することが可能となり、その結果、早期のシステム復旧が可能となる。また、蓄電池9を設置することによって、太陽光パネル1により得られる電力を蓄電池9に蓄えることが可能となり、余分な電力を必要としないシステムを提供することができる。このように、実施形態によれば、遠隔での監視又は管理、及び、可動式架台8への自動制御を可能としたシステムを提供できる。
なお、上述した実施形態に係る太陽光発電システムは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。例えば、可動式架台8が監視制御装置5の指令により自動制御される実施形態を一例として説明したが、これに限定されない。監視制御装置5は、太陽光パネル1の発電量データ及び/又は環境データに応じて太陽光パネル1の角度及び/又は高さを調整するための制御指示内容を出力してもよい。そして、例えば、現地のオペレータは、対象の太陽光パネル1の角度及び/又は高さを、当該制御指示内容に従って手動で可動式架台8を動作させることも可能である。
以上で説明した実施形態に係る太陽光発電システムによれば、様々な環境条件においても効率的に発電量を確保するための対策を実行することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 太陽光パネル、2 融雪用ヒータ、3 発電量検出器、4 積雪荷重検知器、5 監視制御装置、6 風速計、7 日射計、8 可動式架台、9 蓄電池、9a ヒータ用電力線、9b 架台用電力線、10 受電盤、11 PCS、12 集電箱、13 接続箱、14 制御器

Claims (3)

  1. パネル内部に融雪用ヒータを内蔵した太陽光パネルと、前記太陽光パネルを支持可能に設けられ、当該太陽光パネルの角度及び/又は高さを調整可能な可動式架台と、環境データに応じて、前記融雪用ヒータ及び/又は前記可動式架台の動作を制御する監視制御装置と、を備え、前記環境データは、日射計により収集される日射量データ、風速計により収集される風速データ、及び、前記太陽光パネルに設置された積雪荷重検知器により収集される積雪荷重データを含み、前記監視制御装置は、前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合、前記融雪用ヒータを動作させ、かつ、前記太陽光パネルの角度が所定角度以上になるように当該太陽光パネルの角度を調整する制御を行う装置であって、前記風速データが所定値以上の場合で、かつ前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合には、前記太陽光パネルを折り畳むように前記太陽光パネルの角度及び高さを調整する制御を行い、前記日射量データが所定の第2閾値以上である場合には、前記積雪荷重データの値が所定の閾値以上である場合であっても太陽光を追従させるように前記太陽光パネルの角度及び/又は高さを調整する制御を行う、太陽光発電システム。
  2. 前記可動式架台は、前記太陽光パネルを支持する伸縮可能なアームを含んで構成され、前記監視制御装置は、前記風速データの値が所定の閾値以上の場合、前記アームを収縮させて折り畳むように前記太陽光パネルの角度及び高さを調整する制御を行う請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記監視制御装置は、前記太陽光パネルの発電量データ及び/又は前記環境データに基づいて、発電量低下によるパネル異常を検知し、故障箇所を特定する請求項1または2に記載の太陽光発電システム。
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