JP5967788B1 - 水栓用の凍結防止器 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉軸内で動く固体的なスプールを採用することにより、簡単な構成で厳冬期の凍結防止を行うことができて、スプールを安定的に作動させることができる凍結防止器を備えた水栓を提供すること。【解決手段】第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各内径を異ならせることにより、スプール22への各押圧力が異なる位置に掛かるようにするとともに、これら2本の第1及び第2スプリングのみによってスプール22を作動させるようにしたこと。【選択図】図3

Description

本発明は、水栓用の凍結防止器に関し、特に、厳冬期の凍結を防止することのできる凍結防止器に関するものである。
庭先に設置される散水用の水栓は、厳冬期において強い冷気に曝されることがあるため、これに接続してある水道管内の水が凍結し、水道管が破裂する現象があることは従来よりよく知られている。この外置き水栓に基づく水道管の破裂防止には、水道水が凍結しようとする前に、水道管内の水を少し宛流すことが非常に有効であることも知られている。
この凍結しようとする前の水道水を少し宛流すためには、そのような機能を発揮する「仕掛け」を水栓内に設けるのであるが、その仕掛けの内で最も重要なものは、通常時には閉じていて厳冬期にのみ開放される「弁」である。この弁の開閉を行うための動力源として簡便で代表的なものは、第一に「形状記憶合金」であり、第二にワックスエレメントと呼ばれる「サーモスタット」である。
「形状記憶合金」を採用した凍結防止水栓は特許文献1等において提案されており、「サーモスタット」を採用した凍結防止水栓は特許文献2等において提案されており、それぞれ所定の凍結防止機能を発揮するものと考えられる。
実開昭59−58264号公報 特公平4−9947号公報
特許文献1にて提案されている「水栓」では、図5に示すように、通常時の吐水や止水は、ハンドル5の下端に設けたパッキング8が弁座9と接離することによりなされるが、凍結防止のための小水流を形成する連通路12は、形状記憶合金で形成したスプリング16によって押圧されているパッド15によって開閉される。そして、通水路12は、弁体7自体に穿設されたものであって、通常時のハンドル5の開閉操作によってパッド15とともに回動されるものとなっている。
そうなると、この特許文献1の水栓では、通常時期の止水時において、水栓が接続されている水道管内(一次側)の圧力がパッド15に常に掛かっていることになり、もし、形状記憶合金で形成したスプリング16の押圧力が水道水が凍結する前に不足すれば、不必要な水漏れを発生することになる。また、この特許文献1の水栓では、弁体7の中に通水路12を形成するという非常に困難と思われる作業が必要であり、弁体7自体が非常にコストの掛かるものとなっていると考えられる。
一方、特許文献2中の従来例である図6の(a)で示す水栓は、伸縮が温度や押圧力によって変化する、サーモスタット、バネ42、及び、バネ52の3部品で所望の機能を発揮させるものであり、これら3部品であるサーモスタット、バネ42、及び、バネ52の押圧力または収縮率を3部品全体で設定しなければならない。このことは、当該特許文献にて提案されている技術である図6の(b)で示す水栓についも同様で、バネ44、サーモスタット、及びバネ52の3部品の押圧力または収縮率を3部品全体で設定または調整しなければならない。
この特許文献2に記載された技術のように、3部品の押圧力または収縮率を3部品全体で設定することは、変化するものが3つもあれば相当困難であることは容易に想像できる。まして、バネの内の少なくとも1つが「形状記憶合金」で形成するのであれば、3部品全体のバランスを取るのは、相当困難である。
そこで、本発明者等は、形状記憶合金で形成された一つのスプリングによって、厳冬期の水道管の破裂を防止できるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、開閉軸内で動く固体的なスプールを採用すれば良い結果が得られることに気付き、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、開閉軸内で動く固体的なスプールを採用することにより、簡単な構成で厳冬期の凍結防止を行うことができて、スプールを安定的に作動させることができる水栓用の凍結防止器を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「ハンドル11によって回動される開閉軸12の下方に設けた第1弁体13を、水栓本体10内に設けた通水孔15に対して進退させることにより止水または吐水が行える水栓100に使用され、開閉軸12の下端部に設けられて水道水の凍結を防止する凍結防止器20であって、
凍結防止器20を、開閉軸12の下端に取り付けられて、当該開閉軸12内の第1収納部12cに連通する第2収納部21dを有し、第1弁体13が下面に取り付けられる防止本体21と、第1収納部12c及び第2収納部21d内に上下動可能に収納されて、外面が第1収納部12cに内接して上下動時の案内を行う中央の大径部22aとその上下の小径部22bとからなるスプール22と、このスプール22の各小径部22bの外側にそれぞれ配置され、周囲温度が0℃近辺になると収縮して圧縮バネの機能がなくなる形状記憶合金からなる第1スプリング23a、及びつるまき圧縮バネである第2スプリング23bと、スプール22の下端に取り付けられて、防止本体21に形成した補助通水孔21aの開閉を行う第2弁体24とにより構成して、
第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各内径を異ならせることにより、スプール22への各押圧力が異なる位置に掛かるようにするとともに、周囲温度が0℃近辺になったときに第1スプリング23aのみを収縮させて押圧力をなくならせ、第2スプリング23bの押圧力によってスプール22を上動させるようにしたことを特徴とする水栓100用の凍結防止器20」
である。
ここで、この請求項1に係る凍結防止器20が使用される水栓100は、図1にも示すように、ハンドル11によって回動される開閉軸12の下方に設けた第1弁体13を、水栓本体10内に設けた通水孔15に対して進退させることにより止水または吐水が行える一般的な構成を有するものであり、かつ、開閉軸12の下端部に、本発明に係る凍結防止器20を設けたものである。
本発明に係る凍結防止器20は、図1〜図4に示すように、まず、開閉軸12の下端に取り付けられて、当該開閉軸12内の第1収納部12cに連通する第2収納部21dを有し、第1弁体13が下面に取り付けられる防止本体21を備えている。また、この凍結防止器20は、上記の第1収納部12c及び第2収納部21d内に上下動可能に収納されて、中央の大径部22aとその上下の小径部22bとからなるスプール22と、このスプール22の各小径部22bの外側にそれぞれ配置される第1スプリング23a及び第2スプリング23bと、スプール22の下端に取り付けられて、防止本体21に形成した補助通水孔21aの開閉を行う第2弁体24とを備えている。
そして、この凍結防止器20では、第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各内径を異ならせることにより、スプール22への各押圧力が異なる位置に掛かるようにするとともに、これら2本の第1及び第2スプリングのみによってスプール22を作動させるようにしたものである。なお、後述する実施形態の凍結防止器20では、第1スプリング23aまたは第2スプリング23bの何れか一方を、水栓本体10内の水道水が凍結する前に、スプール22を図示上方へ動かすことになる付勢力を発揮する、形状記憶合金で形成してある。
上記のように構成した凍結防止器20を備えた水栓100では、スプール22の大径部22aが開閉軸12の第1収納部12c内に摺接しながら、当該第1収納部12c内にて上下動するのであるが、そのままでは、当該スプール22は開閉軸12の第1収納部12c内での上下動時に「コジレ」易い。しかしながら、このスプール22は、大径部22aの上下両側に一体的になっている各小径部22bに支持させた第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各内径を異ならせて、これら第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各押圧力が、スプール22を構成している大径部22aの上下両面に対して異なる位置で掛かるようにしてあるから、スプール22が「コジレ」ることはない。つまり、この凍結防止器20を構成しているスプール22は、安定した状態で開閉軸12の第1収納部12c内にて上下動することができる。
しかも、このスプール22は、下端に後述する第2弁体24を有したとしても、大径部22aの上下に小径部22bを一体化した、という簡単な構成のものであるため、製造を簡単に行えてコストが掛からないものとなっている。それだけでなく、大径部22aの上下両面は第1スプリング23a及び第2スプリング23bの係止部となり、両小径部22b自体は第1スプリング23a及び第2スプリング23bの取付案内部となっていて、これら第1スプリング23a及び第2スプリング23bの、当該スプール22の防止本体21内への組み付けが容易となっている。
そして、このスプール22は、大径部22aの両側に小径部22bを一体化した「リジッド」なものであるから、両第1スプリング23a及び第2スプリング23b間の押圧力調整だけで、この凍結防止器20の凍結防止機能を十分発揮させることができる。換言すれば、本発明に係る凍結防止器20は、特許文献2の技術のように、3つの部品間の調整を行う必要のない、簡単な構成となっているのである。
特に、スプール22を構成している大径部22aは、外面が第1収納部12cに内接するものとすることにより、開閉軸12の第1収納部12c内にて上下方向の位置を維持したまま、当該スプール22の上下動時の案内と、各第1スプリング23a及び第2スプリング23bのスプリング受けの役目を果たすものである。各小径部22bは、各第1スプリング23a及び第2スプリング23b内に挿入される部分であり、これらの各第1スプリング23a及び第2スプリング23bの設置位置を維持するものでもある。
そして、当該スプール22に組み付けられる第1スプリング23a及び第2スプリング23bは、所謂つるまき圧縮バネであるが、図示上側になっている第1スプリング23aを形状記憶合金としたものであり、周囲温度が0℃近辺になると収縮して、圧縮バネの機能がなくなるものとしてある。つまり、この凍結防止器20では、周囲温度が0℃近辺になると第1スプリング23aのみが収縮して押圧力がなくなり、第2スプリング23bの押圧力によってスプール22を上動させることになるのである。
さて、以上のように構成した凍結防止器20を備えた水栓100では、その第1弁体13及び第2弁体24は、図1及び図2に示す「通常止水状態」を、また、図3及び図4に示す「凍結防止状態」をそれぞれ発揮することになる。次に、これらの各状態に応じた、当該水栓100が有する本発明に係る凍結防止器20の機能を、以下順に説明する。
(通常止水状態)
図1には、凍結が発生しない通常時において、通常止水されている水栓100が示してあり、図2の(a)には、その時の凍結防止器20の状態が示してある。この通常止水時においては、当該水栓100の第1弁体13が、止水状態にまで回動したハンドル11の下端に設けてある第1弁体13が、水栓100の水栓本体10内に形成してある第1弁座14に当接していて、水栓本体10の一次側と二次側とを連通させる通水孔15を閉じた状態にしている。
そして、後述する実施形態にて例示するように、第2スプリング23bより弾発力が大きくて、外気温が零度より低い温度になると収縮する第1スプリング23aが非収縮状態にあるから、これら第1スプリング23a及び第2スプリング23bの弾発力の差によって、スプール22は図示下方に付勢されている。これにより、スプール22の下端に設けてある第2弁体24は、図2の(b)に示すように、凍結防止器20の防止本体21に設けてある補助通水孔21aの周囲の第2弁座21fに当接しているから、補助通水孔21aは閉じられた状態にある。以上の結果、図1中の矢印にて示すように、当該水栓100において、水栓本体10内にては、一次側からの水道水は通水孔15及び補助通水孔21aを閉じている第1弁体13及び第2弁体24によって止められ、通常時の止水がなされているのである。
(凍結防止状態)
図3及び図4には、水栓100の凍結防止器20が反応して、水栓本体10の一次側からの水道水を、防止本体21に設けた補助通水孔21aから少し宛吐出させている状態、つまり凍結防止状態にある水栓100及び凍結防止器20が示してある。この場合には、外気温が零度より低い温度になると収縮する第1スプリング23aが収縮状態にあるから、これら第1スプリング23a及び第2スプリング23bの弾発力の差によって、スプール22は図示上方に付勢されている。
以上の結果、スプール22の下端に設けてある第2弁体24は、図3及び図4に示すように、凍結防止器20の防止本体21に設けてある補助通水孔21aの周囲の第2弁座21fから上方に離れているから、補助通水孔21aは開かれた状態にある。このため、図3中の矢印にて示すように、水栓100の水栓本体10内にては、一次側からの水道水は開かれた補助通水孔21aから二次側に流れ出し、厳冬期における凍結を防止する吐水が、少し宛なされるのである。
従って、この請求項1に係る凍結防止器20は、水栓100の開閉軸12内で動く固体的なスプール22と、このスプール22の上下に配置される径の異なる第1スプリング23a及び第2スプリング23bを採用することにより、スプール22を安定的に作動させることができて、簡単な構成で厳冬期の凍結防止を行うことができるものとなっている。
また、この請求項1に係る凍結防止器20は、既設の水栓100の開閉軸12の下端に設けた第1弁体13(一般には止水コマと呼ばれている)を開閉軸12とともに交換する交換部品として適用することができるのであり、凍結防止機能がない既設の水栓100を、凍結防止機能を備えたものとすることができるのである。
また、以上の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の凍結防止器20について、
「第2弁体24は、スプール22の下端に螺着されて、第2弁体24の外形よりも小さい露出開口25aを有する第2弁体取付具25によって取り付けて、露出開口25aから露出する第2弁体24の一部が防止本体21に設けた補助通水口21aに対向するようにしたこと」
である。
この請求項2に係る凍結防止器20は、その第2弁体24を、第2弁体24の外形よりも小さい露出開口25aを有する第2弁体取付具25によって、スプール22の下端に取り付けたものである。換言すれば、凍結防止器20の第2弁体24は、第2弁体取付具25を使用してスプール22の下端に簡単に取り付けることができるだけでなく、逆に、第2弁体取付具25を取り外せば交換を容易に行えるのである。
換言すれば、凍結防止器20の補助通水孔21aを閉じた状態にする第2弁体24は、その閉じ状態にある時間が凍結防止時の開放状態の時間に比べて非常に大きいのであり、弾力性の高い合成ゴムによって形成したとしても、変形し易いものである。この第2弁体24は、変形したままの状態で長期間使用すれば通常時にも水漏れを発生させることになるため、交換することが必要なときがあるが、その際には、第2弁体取付具25をスプール22から取り外すだけで、当該第2弁体24の交換作業が容易になされることになる。
従って、この請求項2に係る凍結防止器20は、上記請求項1のそれと同様な機能を発揮する他、第2弁体24の交換作業を容易に行えるものとなっているのである。
以上、説明した通り、本発明においては、
「ハンドル11によって回動される開閉軸12の下方に設けた第1弁体13を、水栓本体10内に設けた通水孔15に対して進退させることにより止水または吐水が行える水栓100に使用され、開閉軸12の下端部に設けられて水道水の凍結を防止する凍結防止器20であって、
凍結防止器20を、開閉軸12の下端に取り付けられて、当該開閉軸12内の第1収納部12cに連通する第2収納部21dを有し、第1弁体13が下面に取り付けられる防止本体21と、第1収納部12c及び第2収納部21d内に上下動可能に収納されて、外面が第1収納部12cに内接して上下動時の案内を行う中央の大径部22aとその上下の小径部22bとからなるスプール22と、このスプール22の各小径部22bの外側にそれぞれ配置され、周囲温度が0℃近辺になると収縮して圧縮バネの機能がなくなる形状記憶合金からなる第1スプリング23a、及びつるまき圧縮バネである第2スプリング23bと、スプール22の下端に取り付けられて、防止本体21に形成した補助通水孔21aの開閉を行う第2弁体24とにより構成して、
第1スプリング23a及び第2スプリング23bの各内径を異ならせることにより、スプール22への各押圧力が異なる位置に掛かるようにするとともに、周囲温度が0℃近辺になったときに第1スプリング23aのみを収縮させて押圧力をなくならせ、第2スプリング23bの押圧力によってスプール22を上動させるようにしたこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、開閉軸12内で動く固体的なスプール22を採用することにより、簡単な構成で厳冬期の凍結防止を行うことができて、スプール22を安定的に作動させることができる凍結防止器20を提供することができるのである。
本発明に係る凍結防止器20が適用される水栓100の通常止水時の様子を示す断面図である。 同凍結防止器20の通常止水時の様子を示すもので、(a)は断面図、(b)は第2弁体24を中心にしてみた部分拡大断面図である。 同凍結防止器20の第2弁体24が凍結防止状態にある断面図である。 図3の状態にある凍結防止器20を示す断面図である。 特許文献1にて提示されている技術を示す断面図である。 特許文献2にて提示されている技術を示すもので、(a)は当該特許文献2の従来技術を示す断面図、(b)は当該特許文献2の技術を示す断面図である。
次に、以上のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態である凍結防止器20について説明すると、図1には、通常止水状態にある水栓100が示してあり、図2には、水栓100に使用されて第2弁体24が通常止水状態にある本発明に係る凍結防止器20が示してある。また、図3には、凍結防止状態にある水栓100が示してあり、図4には、当該水栓100を構成していて第2弁体24が凍結防止状態にある凍結防止器20が示してある。
さて、この実施形態における水栓100は、図1及び図3に示したように、ハンドル11によって回動される開閉軸12の下方に設けた第1弁体13を、水栓本体10内に設けた通水孔15周囲の第1弁座14に対して進退させることにより止水または吐水が行えるようにしたものである。また、この水栓100は、開閉軸12の下端部に凍結防止器20を設けて、厳冬時における水道管の凍結を防止するものである。
水栓100の開閉軸12は、その下端部に形成した外側取付部12aによって、通水孔15の直上に位置する水栓本体10に取り付けられるものであり、この外側取付部12aの内側に形成した内側取付部12bによって後述する凍結防止器20が、これに形成してある取付部21cによって取り付けできるようにしてある。また、この開閉軸12内には、当該開閉軸12の軸心と一致する軸心を有する第1収納部12cが形成してあり、この第1収納部12cは、開閉軸12の下端に取り付けられる凍結防止器20内の第2収納部21dと同軸的に連通するものである。
また、図2の(a)に示したように、開閉軸12の下部外側には外側取付部12aが形成してあり、この外側取付部12aを水栓本体10の開口部に螺着させておくことにより、開閉軸12をハンドル11によって回動させたとき、当該開閉軸12を水栓本体10に対して螺進螺退し得るようになっている。また、図2の(a)に示したように、この開閉軸12の下部内には内側取付部12bが形成してあり、この内側取付部12bに後述する凍結防止器20の防止本体21を螺着することにより、防止本体21は開閉軸12に一体化される。そして、防止本体21は、開閉軸12の進退に伴って水栓本体10に対して進退することになる。
ここで、前述した第1弁体13は、図1にも示したように、開閉軸12の下端部に凍結防止器20の防止本体21を介して取り付けられたものであり、下側に位置する第1弁座14に当接したとき、通水孔15を閉じるのである。また、第1弁体13の中心には、図2の(b)にも示したように、凍結防止器20の防止本体21に形成してある上下方向の補助通水孔21aが形成してあり、この補助通水孔21aを閉じていた後述する第2弁体24が離れれば、図3に示したように、第1弁体13が閉じ状態にあっても、水栓本体10の一次側と二次側とを連通させて、水栓本体10内に、図3中の矢印で示した僅かな水の流れを形成する。
凍結防止器20は、図2の(a)に示したように、下面に上述した第1弁体13が取り付けられ、上部外周に形成した取付部21cにて開閉軸12の下端部に取り付けられる防止本体21と、この防止本体21が備えている第2収納部21dと開閉軸12に形成してある第1収納部12cとの中に上下動自在に収納されるスプール22と、このスプール22の上下に配置される第1スプリング23a及び第2スプリング23bと、スプール22の下端に第2弁体取付具25によって取り付けられる第2弁体24とを備えたものである。
防止本体21は、下部の中心に設けた補助通水孔21aを有することは前述した通りであるが、この補助通水孔21aの防止本体21内上端には、図3及び図4に示したように、第2弁座21fが形成してあり、この第2弁座21fの上側周囲には、補助通水孔21aから出てきた水を水栓本体10の二次側に排出するための放出口21bが形成してある。この放出口21bの上方は、スプール22の下端部や第2スプリング23bの下部を収納する第2収納部21dとしてあり、また、この放出口21bの一部には、第2スプリング23bの下端を受け止めるスプリング受け21eとしてある。
スプール22は、例えば図3及び図4に示したように、水栓本体10の第1収納部12cと、凍結防止器20側の第2収納部21dとの間に収納されるものであり、外面が第1収納部12cに内接する大径部22aと、この大径部22aの上下両側にそれぞれ一体的に形成されて、第1収納部12cと第2収納部21dとの間に第1スプリング23a及び第2スプリング23bが自然状態で伸縮できる空間を形成する小径部22bとを備えている。これらの大径部22a及び小径部22bからなるスプール22は、例えば金属を材料として一体的に形成されるものであり、このスプール22自体は、温度変化が全くないものである。
スプール22を構成している大径部22aは、外面が第1収納部12cに内接するものとすることにより、開閉軸12の第1収納部12c内にて上下方向の位置を維持したまま、当該スプール22の上下動時の案内と、各第1スプリング23a及び第2スプリング23bのスプリング受けの役目を果たすものである。各小径部22bは、各第1スプリング23a及び第2スプリング23b内に挿入される部分であり、これらの各第1スプリング23a及び第2スプリング23bの設置位置を維持するものでもある。
スプール22に組み付けられる第1スプリング23a及び第2スプリング23bは、所謂つるまき圧縮バネであるが、何れか一方を形状記憶合金によって形成したものである。本実施形態に係る水栓100では、図示上側になっている第1スプリング23aを形状記憶合金としたものであり、周囲温度が0℃近辺になると収縮して、圧縮バネの機能がなくなるものとしてある。つまり、この凍結防止器20では、周囲温度が0℃近辺になると第1スプリング23aのみが収縮して押圧力がなくなり、第2スプリング23bの押圧力によってスプール22を上動させることになるのである。
また、スプール22に組み付けられる第1スプリング23aと第2スプリング23bとでは、その外形が異なるものとしてある。本実施形態では、図1〜図4に示したように、第1スプリング23aの外形を、第2スプリング23bのそれより小さくなるようにしてある。勿論、これらの第1スプリング23a及び第2スプリング23bは、その両端を何かに係止させなければならないが、本実施形態では、第1スプリング23aの上下両端の係止は、開閉軸12内の第1収納部12cの上端と、スプール22の大径部22aの上面とによってなされ、第2スプリング23bの上下両端の係止は、防止本体21内のスプリング受け21eと、スプール22の大径部22aの下面とによってなされる。従って、本実施形態における第1スプリング23a及び第2スプリング23bは、大径部22aの上面の中心に近い部分と、大径部22aの下面の周縁部分とに、異なった場所で係止されることになるから、大径部22aへの各押圧力が、大径部22a、つまりスプール22を軸方向に対して傾斜させないように掛かることになる。
そして、このスプール22の下側小径部22bの下面には、図2の(b)に示したように、第2弁体24が第2弁体取付具25によって取り付けてある。第2弁体取付具25は、小径部22bの下端部に螺着される「蓋状」のもので、第2弁体24を包み込んだ状態でスプール22に取り付けるのであるが、その底面には露出開口25aが形成してある。この露出開口25aは、内側に包み込んでいる第2弁体24の中心下面を下方に臨ませるものであり、防止本体21に形成してある補助通水孔21aに第2弁体24を直接的に当接させるものである。
第2弁体24は、図3に示した凍結防止状態以外では、防止本体21の補助通水孔21aを塞ぐべく、第2弁座21fに常に当接しているものであるから、経時的変化・変形を起こすことがあり得るが、その場合は完全な止水が行いにくい。経時的変化・変形を起こした第2弁体24は、当該第2弁体24を包み込んでいる第2弁体取付具25を取り外してから、新しい第2弁体24に交換すればよい。新しい第2弁体24のスプール22下端に対する取り付けも、第2弁体取付具25を使用することによって簡単に行える。
100 水栓
10 水栓本体
11 ハンドル
12 開閉軸
12a 外側取付部
12b 内側取付部
12c 第1収納部
13 第1弁体
14 第1弁座
15 通水孔
20 凍結防止器
21 防止本体
21a 補助通水孔
21b 放出口
21c 取付部
21d 第2収納部
21e スプリング受け
21f 第2弁座
22 スプール
22a 大径部
22b 小径部
23a 第1スプリング
23b 第2スプリング
24 第2弁体
25 第2弁体取付具
25a 露出開口

Claims (2)

  1. ハンドルによって回動される開閉軸の下方に設けた第1弁体を、水栓本体内に設けた通水孔に対して進退させることにより止水または吐水が行える水栓に使用され、前記開閉軸の下端部に設けられて水道水の凍結を防止する凍結防止器であって、
    前記凍結防止器を、前記開閉軸の下端に取り付けられて、当該開閉軸内の第1収納部に連通する第2収納部を有し、前記第1弁体が下面に取り付けられる防止本体と、前記第1収納部及び第2収納部内に上下動可能に収納されて、外面が前記第1収納部に内接して上下動時の案内を行う中央の大径部とその上下の小径部とからなるスプールと、このスプールの各小径部の外側にそれぞれ配置され、周囲温度が0℃近辺になると収縮して圧縮バネの機能がなくなる形状記憶合金からなる第1スプリング、及びつるまき圧縮バネである第2スプリングと、前記スプールの下端に取り付けられて、前記防止本体に形成した補助通水孔の開閉を行う第2弁体とにより構成して、
    前記第1スプリング及び第2スプリングの各内径を異ならせることにより、前記スプールへの各押圧力が異なる位置に掛かるようにするとともに、周囲温度が0℃近辺になったときに前記第1スプリングのみを収縮させて押圧力をなくならせ、前記第2スプリングの押圧力によってスプールを上動させるようにしたことを特徴とする水栓用の凍結防止器。
  2. 前記第2弁体は、前記スプールの下端に螺着されて、前記第2弁体の外形よりも小さい露出開口を有する第2弁体取付具によって取り付けて、前記露出開口から露出する前記第2弁体の一部が前記防止本体に設けた補助通水口に対向するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の水栓用の凍結防止器。
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