JP5967598B2 - 消火剤および消火方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規の消火剤および消火方法に関する。
消火は、抑制、冷却、窒息及び除去の4種類に通常は分類され、それぞれの特性に応じた消火剤が開発されている。なかでも抑制消火は、燃焼系内で発生するラジカルを補足して、燃焼の連鎖反応を止めるものであり、他の種類の消火に比べて、消火剤の使用量が少量で済むという利点を有しており、これまでにリン酸アンモニウム塩やハロン等を含有する消火剤が開発されている。
一方で、燃焼抑制作用を有する物質として、上記のようなこれまでのものとは一線を画すものが報告されている。それがメタロセンであり、メタロセンの一種であるフェロセンは、種々の有機化合物の合成に有用であることから、これまでは主に有機化学の分野において、その利用法が検討されてきたが、近年、フェロセンの蒸気(昇華物)に燃焼抑制作用があることが報告されている(非特許文献1参照)。また、フェロセンやその他のメタロセンの有機溶媒溶液を用いて、これらメタロセンを付着させたろ紙は、燃焼が抑制され、従来の消火剤よりも大幅に少ない量のメタロセンで優れた燃焼抑制作用を発現することが報告されている(非特許文献2参照)。
特許文献1には、フェロセンやその誘導体を25質量%以上含有する消火剤組成物が開示されている。また、特許文献2には、フェロセンなどの鉄含有化合物と不活性ガス源とを含む消火剤組成物が収容されているマイクロカプセルが開示されている。
以上のように、メタロセンの消火剤としての利用が期待されている。
国際公開第2012/034492号 米国特許出願公開第2013/0052452号明細書
Linteris,G.T. et al.,Proc.Combust.Inst.28(2000) 2965−2972. Koshiba,Y. et al., Fire Saf.J.51(2012)10−17.
しかしながら、メタロセンを用いて、十分な消火効果を確実に得る技術は確立されておらず、メタロセンを消火剤として実用化するためにさらなる検討が必要とされていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、メタロセンを用いた、消火能力に優れる新規の消火剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
本発明は、メタロセン及び分散媒を含有し、前記メタロセンが前記分散媒中に分散していることを特徴とする消火剤を提供する。
本発明の消火剤においては、前記メタロセンがフェロセンであることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記メタロセンの含有量が70質量ppm〜20質量%であることであることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散媒が、不燃性の液体及び不燃性の粉体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散媒が、不燃性の液体であって、前記メタロセンの含有量が、70〜160質量ppmであることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散媒が水であり、さらに分散剤を含むことが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散剤がノニオン系界面活性剤であることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度の1〜7倍であることが好ましい。
本発明の消火剤においては、横軸に消火剤製造後の時間をプロットし、縦軸に消火剤の濁度の逆数をプロットした際の傾きとして表わされる、前記消火剤中におけるメタロセンの分散安定度が1〜20であることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散媒が不燃性の粉体であって、前記メタロセンの含有量が、550質量ppm〜20質量%であることが好ましい。
本発明の消火剤においては、前記分散媒が、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、及びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、前期消火剤を燃焼物に供給する工程を含むことを特徴とする、消火方法を提供する。
本発明によれば、メタロセンを用いた、消火能力に優れる新規の消火剤、並びにこれを用いた消火方法が提供される。
実施例1〜4で消火剤の製造に用いた粉砕フェロセン(1)の粒度分布図である。 実施例1〜4及び比較例1で用いた、消火剤の消火能力の評価装置を示す概略図である。 実施例1〜4及び比較例1における消火剤の消火能力の評価結果を示すグラフである。 実施例5〜12で消火剤の製造に用いた粉砕フェロセン(2)の粒度分布図である。 実施例5〜12で消火剤の製造に用いた粉砕フェロセン(3)の粒度分布図である。 実施例5〜12で消火剤の製造に用いた粉砕フェロセン(4)の粒度分布図である。 実施例5〜8及び比較例2における消火剤の消火能力の評価結果を示すグラフである。
本発明に係る消火剤は、メタロセン及び分散を含有し、前記メタロセンが前記分散媒中に分散された状態にあることで、安定して優れた消火能力を示す。
前記消火剤が含有するメタロセンは、金属原子が2個のシクロペンタジエニル環(C )で挟まれたサンドイッチ構造を有するものであり、公知のものでよく、このときの金属種としては、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、バナジウム、ルテニウム、オスミウム等が例示でき、シクロペンタジエニル環以外に他の配位子がさらに配位したものでもよい。他の配位子の例としては、アセチルアセトン類、ペンタメチルシクロペンタジエン類、ベンゼン類などを挙げることができる。
このようなメタロセンのうち、ビスシクロペンタジエニル金属化合物としては、[Fe(C](フェロセン)、[Ni(C](ニッケロセン)、[Co(C](コバルトセン)、[Cr(C](クロモセン)、[Mn(C](マンガノセン)、[V(C](バナドセン)、[Ru(C](ルテノセン)、[Os(C](オスモセン)等が例示でき、これらの中でも、低毒性でかつ安価である点などから、フェロセンが好ましい。
メタロセンは、メジアン径が5〜80μmであるものが好ましく、10〜70μmであるものがより好ましい。メタロセンは、このような微粒子状であることにより、水への分散性がより高くなる。なお、本明細書において、「メジアン径」とは、レーザー回折散乱粒度分布測定装置を用いて測定した粒度分布から、体積基準の累積粒度分布曲線を作成したきの、50%累積時の粒子径(D50)を意味する。
また、メタロセンは、200μm 以下の粒子の存在比率が90体積%以上であることが好ましい。
前記消火剤が含有するメタロセンは、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。また、フェロセンと他のメタロセンとの混合物を使用する場合、メタロセン全体の質量におけるフェロセンの割合は、1質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。
前記消火剤におけるメタロセンの含有量は、70質量ppm〜20質量%であることが好ましく、80質量ppm〜10質量%であることがより好ましく、100質量ppm〜1質量%であることが特に好ましい。メタロセンの含有量がこのような範囲であることで、消火剤は消火能力により優れたものとなる。メタロセンは、従来のリン酸二水素アンモニウム(NHPO)等と同様に、燃焼系内で発生するラジカルを補足して、燃焼の連鎖反応を止めることで、燃焼抑制効果(消火能力)を発現すると推測される。そして、メタロセンの含有量が前記下限値以上であることで、メタロセンの燃焼抑制効果がより顕著に発現される。一方で、メタロセンはそれ自体が可燃性化合物である。したがって、メタロセンの含有量が前記上限値以下であることで、メタロセン自体の燃焼が抑制されて、燃焼抑制効果がより顕著に発現される。
前記消火剤はこのように、メタロセンの含有量が極めて少ない範囲において、優れた消火能力を有する。
本発明に用いられる前記分散媒は、不燃性の液体及び不燃性の粉体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。ここで、「不燃性」とは、酸素と反応しないことを指し、酸素と反応しない液体や粉体であれば、特に制限はない。さらに、前記分散媒は、低腐食性、かつ、低毒性であることが好ましい。
前記分散媒として用いる不燃性の液体の例としては、水が挙げられる。本発明で用いる水については、消火剤としての機能に支障をきたすような種類及び量の不純物を含まない限り特に限定されない。コストや入手容易性の観点からは、一般的な水道水を使用することが好ましい。
前記分散媒が、不燃性の液体である場合、前記メタロセンの含有量が、70〜160質量ppmであることが好ましく、80〜140質量ppmであることがより好ましく、90〜130質量ppmであることが特に好ましい。
前記分散媒が水である場合、本発明の消火剤は、さらに分散剤を含むことが好ましい。分散剤は、水中でメタロセンを分散させる作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、公知の各種界面活性剤を分散剤として用いることができる。
前記界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤のいずれでもよい。
アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩等が例示できる。
カチオン界面活性剤としては、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩が例示できる。
ノニオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコール類が例示できる。ここで、「アセチレンアルコール類」とは、炭素原子間の三重結合(C≡C)と少なくとも1つの水酸基とを有するものである。
これらの中でも、界面活性剤としては、前記消火剤の消火能力がより高くなる点から、ノニオン界面活性剤であることが好ましく、アセチレンアルコール類であることがより好ましく、下記一般式(A)で表されるアセチレンアルコール類(以下、「界面活性剤(A)」と略記することがある)であることが特に好ましい。界面活性剤(A)のうち、m及びnの少なくとも一方が0でないものは、m及びnが共に0である、異なる種類の界面活性剤(A)の水酸基に対するエチレンオキサイド付加物である。
Figure 0005967598
(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は低級アルキル基を示し、m及びnはそれぞれ独立に0以上の整数である。)
界面活性剤(A)については、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、n及びmはそれぞれ独立に0又は1〜30の整数であることが好ましい。また、m+nが1〜50であることが好ましく、1〜30であることがより好ましい。m+nが10であるものは、消火剤中でのメタロセンの分散性に特に優れ、前記消火剤がより優れた消火能力を発現することから、特に好ましい。m+nが10である界面活性剤(A)では、市販品としてサーフィノール465(日信化学工業社販売、以下、「界面活性剤(1)」と略記することがある)が入手可能である。
また、界面活性剤(A)のうち、m及びnが共に0であるものも、市販品としてサーフィノール104(日信化学工業社販売)が入手可能である。
また、上記以外で入手可能な市販品の界面活性剤としては、サーフィノール485(以下、「界面活性剤(2)」と略記することがある)をはじめとするサーフィノールシリーズの各種界面活性剤(日信化学工業社販売)、オルフィンE1020(日信化学工業社販売、以下、「界面活性剤(3)」と略記することがある)、オルフィンPD201(日信化学工業社販売、以下、「界面活性剤(4)」と略記することがある)が例示できる。これらはいずれも、それ自体がノニオン界面活性剤であるか、ノニオン界面活性剤を含むものである。
前記消火剤が含有する分散剤は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記消火剤における分散剤の含有量は、0.05〜2.0質量%であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがより好ましい。分散剤の含有量がこのような範囲であることで、消火剤中でのメタロセンの分散性がより向上する。
特に、分散剤として界面活性剤を用いる場合には、前記消火剤における界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度(cmc)の1〜7倍であることが好ましく、1.5〜7倍であることがより好ましく、2〜7倍であることが特に好ましい。ここで、臨界ミセル濃度は、デュヌイ表面張力計(伊藤製作所製)などを用いて測定することができる。界面活性剤の濃度が上記の下限以上であることで、消火剤中でのメタロセンの分散性(消火剤の消火能力)がより向上する。また、界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度の7倍以下であることで、界面活性剤の過剰使用が抑制されつつ、消火剤の消火能力がより高くなる。
メタロセンは、脂溶性が高い化合物であり、単独で用いた場合には、水への溶解性が極めて低い。したがって、水を媒体とする消火剤では、沈降や凝集等の問題が避けられず、本来、含有成分として適さないものであり、上述のように、従来は蒸気や有機溶媒溶液として利用され、その消火能力が検証されてきた。本発明においては、メタロセンを好ましくは微粒子状とし、さらに分散剤を併用することで、水中での分散を可能とし、例えば、分散剤の種類や使用量等の条件を調節することで、水中での分散性をさらに向上させることも可能である。その結果、消火剤として、メタロセンの沈降や凝集が軽微に又は完全に抑制された、安定した品質を実現することができる。
前記分散媒として、不燃性の液体を用いた場合、横軸に消火剤製造後の時間をプロットし、縦軸に消火剤の濁度の逆数をプロットした際の傾きとして表わされる、前記消火剤中におけるメタロセンの分散安定度係数が0〜20であることが好ましく、0〜10であることがより好ましく、0〜1であることがさらに好ましい。より具体的には、前記メタロセンの分散安定度は、横軸(x軸)に消火剤製造後の時間(分)をプロットし、縦軸(y軸)に濁度の逆数 (NTU-1)をプロットして、線形近似した際の傾きを言う。濁度の逆数は透視度に対応するため、前記分散安定度係数は、透視度の経時変化量と言い換えることができる。従って、この値が小さい程、分散系として安定度が高く、凝集が生じにくいことを意味する。
本発明において前記分散媒が不燃性の粉体である場合、前記メタロセンの含有量が、550質量ppm〜20質量%であることが好ましく、800質量ppm〜10質量%であることがより好ましく、1,000ppm〜1質量%であることが特に好ましい。また、不燃性粉体の粒子径については、メタロセンを均一に分散させることができれば特に制限はないが、例えば、メタロセンについて前記した範囲の平均粒子径のものを用いることができる。
前記消火剤は、メタロセン、分散媒及び分散剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲内において、必要に応じ染料や顔料、pH調節剤のようなその他の成分を含有していてもよい。
消火剤が含有する前記その他の成分は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
消火剤における前記その他の成分の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが特に好ましい。
前記消火剤は、メタロセン、分散媒、分散剤、及び必要に応じてその他の成分を配合し、メタロセンを十分に分散させることで得られる。
配合時のメタロセンの分散方法は特に限定されず、公知の方法から適宜選択すればよい。例えば、分散媒として水等の不燃性液体を用いる場合、分散効果がより高い点から、メタロセン等の前記各成分を含む混合物に対して、超音波を照射して分散させる方法が好ましく、このときの周波数は、10〜100kHzであることが好ましい。
分散媒として不燃性液体を用いる場合の配合時のメタロセンの分散温度は、メタロセンが十分に分散し、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、メタロセンの分散効果がより高い点から、20℃以上であることが好ましい。そして、消火剤の含有成分の種類にもよるが、前記分散温度が高いほど、メタロセンの分散効果がより高い点から、前記分散温度は25℃以上であることがより好ましく、35℃以上であることがさらに好ましく、45℃以上であることが特に好ましい。一方、各配合成分の劣化抑制効果がより高い点から、前記分散温度は70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましい。
分散媒として不燃性液体を用いる場合の配合時のメタロセンの分散時間も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されず、メタロセンが十分に分散するまで行えばよく、例えば、10〜60分間とすることができる。
分散媒として不燃性粉体を用いる場合の混合方法としては、メタロセンを均一に分散させることができれば特に制限はないが、例えば、ボールミルのようなミル方式や各種撹拌方式が適用可能である。
また、本発明において用いる分散媒は、上記不燃性液体と不燃性粉体との混合物であってもよい。この場合の混合比は、消火剤の使用方法等に応じて適宜調節すればよいが、この場合の混合物は溶液であってもスラリー状であってもよい。
前記消火剤は、金属製のものなど、公知の消火剤と同様の容器に充填して保存及び使用することが好ましい。
また、前記消火剤は、製造後、メタロセンが十分に分散された状態を安定して維持できるが、必要に応じて使用前に通常の混合操作を行うことで、より安定して消火能力を発現でき、使用前に再度分散操作を行ってもよい。
また、本発明においては、前記消火剤を燃焼物に供給する工程を含むことを特徴とする、消火方法が提供される。上記した通り、本発明の消火剤は、水溶液等の溶液状のみならず、スラリー状や粉末状等の種々の形態とすることができるため、消火剤の形態に適した公知の消火方法によって、火炎の消火を行うことができる。また、前記消火剤を使用した消火器については、前記消火剤が充填された容器と、前記容器と関連して設けられた前記消火剤を放出するための噴射ノズル等の放出手段とを有するという基本的な構造を有するものとすることができ、具体的な構造については、消火剤の形態や消火の目的に応じて公知のものを採用することができる。
前記消火剤は、公知の消火剤と同様に、消火対象の燃焼物に接触させることで、高い消火能力を発現する。消火剤を燃焼物に接触させるときには、例えば、消火剤をそのまま散布してもよいし、消火剤を霧状にして噴霧してもよく、燃焼の形態に応じて適宜調節すればよい。例えば、普通火災の場合には、消火剤を如何なる方法で接触させてもよいが、油火災及び電気火災の場合には、消火剤を霧状にして噴霧することが好ましい。
具体的な消火方法の例としては、水分散液である前記消火剤を用いて普通火災の消火を行う場合、本発明の消火剤を火災現場に放水する方法が挙げられる。前記消火剤の放水方法に特に制限はなく、上空からの散布、消防車両からの放水、バケツ等を用いて人力で散布する等の方法を用いることができる。
また、天ぷら油に代表される油火災には、粉末消火器やエアゾール式簡易消火用具により消火する方法が挙げられる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]<消火剤の製造>(フェロセンの粉砕)
市販品のフェロセンをメノウ乳鉢で粉砕し、目開き100μmのふるいにかけ、さらに目開き50μmのふるいにかけて、このふるい上に残ったもの(以下、「粉砕フェロセン(1)」と略記する)を選別した。光学顕微鏡(Leica社製「DMI−300B」)を用いて、この粉砕フェロセン(1)を撮像し、画像解析ソフト(「ImageJ ver. 1.45」)を用いて粉砕フェロセン(1)の面積を測定して、相当する粒径を算出し、粒度分布を求め、粒度分布図を作成した。このときの粒度分布図を図1に示す。
図1の結果から、粉砕フェロセン(1)のメジアン径は、65μmであることが確認された。
(消火剤の製造)
100mLのメスフラスコに、粉砕フェロセン(1)と、水(100mL)と、分散剤として界面活性剤(1)(日信化学工業社製「サーフィノール465」)とを添加し、温度を50℃とした後、さらに超音波(40kHz)を20分間照射して、十分に内容物を分散させ、均一な分散物とした消火剤を得た。なお、表1に示すように、このときの粉砕フェロセン(1)の添加量は、分散物中での濃度が100ppmとなるように調節した。
また、界面活性剤(1)の添加量は、分散物中での濃度が0.2質量%となるように調節した。
<消火剤の消火能力の評価>
図2に示す評価装置を用いて、得られた消火剤の消火能力を評価した。
ここに示す評価装置1は、評価対象の消火剤を保持する消火剤保持部11と、消火剤を噴霧するノズル14と、消火剤保持部11及びノズル14を連結する配管13と、配管13の途中に間挿され、消火剤保持部11からノズル14へ消火剤を移送するためのポンプ12と、消火剤が噴霧される燃焼物を保持する燃焼物保持部15と、を備えて概略構成されている。そして、ノズル14は、広がり角θを最大で60°として液体を噴霧できるようになっている。また、燃焼物保持部15は、内径Dが83mmの容器状のものである。
評価装置1の燃焼物保持部15に、液状可燃物としてn−ヘプタン(80mL)を保持して、その上部の液面と、ノズル14の先端部との距離Hが50cmとなるように調節した。そして、n−ヘプタンに着火し、20秒間そのまま放置して、火炎を安定させ、ここへ、上記で得られた消火剤をノズル14から約240mL/分の流量で噴霧した。そして、消火剤の噴霧開始から45秒後までn−ヘプタンの状態を目視観察した。
以上の消火操作を合計で5回以上行い、消火剤の消火能力を評価した。
結果を表1及び図3に示す。なお、表1中の消火能力の評価結果として記載した○、△、×は、それぞれ以下の意味を有する。
○:すべての消火操作で、噴霧開始から45秒以内に消火でき、消火時間が極めて短時間であった。
△:すべての消火操作で、噴霧開始から45秒以内に消火でき、消火時間が短時間であった。
×:すべての消火操作で、噴霧開始から45秒以内に消火できなかった。
[実施例2]
表1に示すように、粉砕フェロセン(1)の濃度を100ppmに代えて125ppmとした点以外は、実施例1と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。結果を表1及び図3に示す。
[実施例3]
表1に示すように、粉砕フェロセン(1)の濃度を100ppmに代えて150ppmとした点以外は、実施例1と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。結果を表1及び図3に示す。
[実施例4]
表1に示すように、粉砕フェロセン(1)の濃度を100ppmに代えて75ppmとした点以外は、実施例1と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。結果を表1及び図3に示す。
[比較例1]
表1に示すように、粉砕フェロセン(1)を用いなかった点以外は、実施例1と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。結果を表1及び図3に示す。
Figure 0005967598

図3から明らかなように、実施例1〜2では、すべての消火操作で、消火剤の噴霧開始から45秒以内に極めて短時間で消火できた。また、実施例3〜4では、実施例1〜2よりも時間を要したものの、すべての消火操作で、消火剤の噴霧開始から45秒以内に短時間で消火できた。
一方、比較例1では、消火剤がフェロセンを含有していないため、消火能力が認められず、同時に界面活性剤(1)が消火能力を有していないことが確認され、これは、実施例1〜4の優れた消火能力が粉砕フェロセン(1)によるものであることを裏付けた。
[実施例5]<消火剤の製造>(フェロセンの粉砕)
遊星型ボールミルを用いて、市販品のフェロセンを45分間、400rpmで湿式粉砕して、粉砕フェロセン(以下、「粉砕フェロセン(2)」と略記する)を得た。レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製「SALD−7000」)を用いて、この粉砕フェロセン(2)の粒度分布を測定し、粒度分布図を作成した。このときの粒度分布図を図4に示す。
図4の結果から、この粉砕フェロセン(2)は、メインピーク以外に粒径0.2μm付近に小さいピークを有する二峰性であり、メジアン径が10.4μmであることが確認された。
また、400rpmに代えて300rpmで市販品のフェロセンを湿式粉砕した点以外は、上記の粉砕フェロセン(2)の場合と同様の方法で、粉砕フェロセン(以下、「粉砕フェロセン(3)」と略記する)を得て、その粒度分布を測定し、粒度分布図を作成した。このときの粒度分布図を図5に示す。
図5の結果から、この粉砕フェロセン(3)は、粒度分布がシャープな形状であり、メジアン径が11.4μmであることが確認された。
また、市販品のフェロセンをメノウ乳鉢で粉砕し、目開き75μm、53μm及び38μmのふるいにかけ、目開き53μmのふるいを通り、目開き38μmのふるい上に残ったものを選別して、粉砕フェロセン(以下、「粉砕フェロセン(4)」と略記する)を得た。そして、この粉砕フェロセン(4)について、上記の粉砕フェロセン(2)の場合と同様の方法で粒度分布を測定し、粒度分布図を作成した。このときの粒度分布図を図6に示す。
図6の結果から、この粉砕フェロセン(4)は、粒度分布がブロードな形状であり、メジアン径が21.5μmであることが確認された。
(消火剤の製造)
100mLの三角フラスコに、粉砕フェロセン(2)、粉砕フェロセン(3)又は粉砕フェロセン(4)と、水(100mL)と、分散剤として界面活性剤(1)とを添加し、温度を50℃とした後、さらに超音波(40kHz)を20分間照射して、十分に内容物を分散させ、均一な分散物とした消火剤を得た。なお、表2に示すように、このときの粉砕フェロセン(2)〜(4)のそれぞれの添加量は、分散物中での濃度が100ppmとなるように調節した。また、界面活性剤(1)の添加量は、分散物中での濃度が0.4質量%となるように調節した。界面活性剤(1)の臨界ミセル濃度は、あらかじめデュヌイ表面張力計(伊藤製作所製)を用いて測定しておいた。
<消火剤の消火能力の評価>
図2に示す評価装置を用いて、実施例1の場合と同様に、得られた消火剤の消火能力を評価した。ただし、評価装置1としては、燃焼物保持部15の内径Dが82mmであるものを用い、ここに保持したn−ヘプタンの上部の液面と、ノズル14の先端部との距離Hを60cmとなるように調節した。そして、n−ヘプタンに着火し、10秒間そのまま放置して、火炎を安定させ、ここへ、上記で得られた消火剤をノズル14から約250mL/分の流量で噴霧した。そして、消火剤の噴霧開始から20秒後までn−ヘプタンの状態を目視観察した。
以上の消火操作を合計で5回以上行い、消火剤の消火能力を評価した。結果を図7に示す。
[実施例6]
表2に示すように、分散剤として界面活性剤(1)に代えて、界面活性剤(2)(日信化学工業社製「サーフィノール485」)を用いた点以外は、実施例5と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。なお、界面活性剤(2)の添加量は、分散物中での濃度が0.2質量%となるように調節した。結果を図7に示す。
[実施例7]
表2に示すように、分散剤として界面活性剤(1)に代えて、界面活性剤(3)(日信化学工業社製「オルフィンE1020」)を用いた点以外は、実施例5と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。なお、界面活性剤(3)の添加量は、分散物中での濃度が0.2質量%となるように調節した。結果を図7に示す。
[実施例8]
表2に示すように、分散剤として界面活性剤(1)に代えて、界面活性剤(4)(日信化学工業社製「オルフィンPD201」)を用いた点以外は、実施例5と同じ方法で消火剤を製造し、その消火能力を評価した。なお、界面活性剤(4)の添加量は、分散物中での濃度が0.2質量%となるように調節した。結果を図7に示す。
[比較例2]
従来の消火剤である強化液(主成分:炭酸カリウム)の消火能力を、実施例5と同じ方法で評価した。結果を図7に示す。
Figure 0005967598

図7から明らかなように、実施例5では、粉砕フェロセン(2)〜(4)のいずれを用いた場合でも、すべての消火操作で消火時間にほとんど差がなかった(ばらつきが少なかった)。例えば、粉砕フェロセン(2)を用いた場合の、最短消火時間は0.8秒であり、平均消火時間は1.2秒であり、標準偏差(SD)は0.4であった。また、粉砕フェロセン(4)を用いた場合も、平均消火時間は1.2秒であり、標準偏差(SD)は0.4であった。粉砕フェロセン(2)〜(4)で消火時間にほとんど差が見られなかったことから、フェロセンが十分に分散されている限り、フェロセンの粒径は消火剤の消火能力に影響を与えていないことが確認された。
一方、実施例6〜8では、実施例5よりも消火時間に差が見られたものの、いずれもすべての消火操作で、消火剤の噴霧開始から20秒以内に消火できた。また、フェロセンの粒径が消火剤の消火能力に影響を与えていることを示唆するデータは得られなかった。
また、実施例6〜8では、粉砕フェロセンの分散の度合いが大きいほど、消火時間のばらつきが抑制されることが確認された。
一方、比較例2では、平均消火時間が12.9秒であり、標準偏差(SD)は5.9であって、実施例5〜8よりも明らかに消火能力が劣っていた。
なお、フェロセン(2)〜(4)を用いなかった点以外は、実施例5〜8と同じ方法で消火剤を製造し、評価したところ、いずれの場合でも、消火剤の噴霧開始から20秒以内に消火できず、このことから、界面活性剤(1)〜(4)が消火能力を有していないことが確認された。
<消火剤の製造及び分散性の評価>[実施例9]
表3に示すように、100mLの三角フラスコに、粉砕フェロセン(2)、粉砕フェロセン(3)又は粉砕フェロセン(4)と、水(100mL)と、分散剤として界面活性剤(1)、界面活性剤(2)、界面活性剤(3)又は界面活性剤(4)とを添加し、温度を30℃、40℃又は50℃とした後、さらに超音波(40kHz)を20分間照射して、消火剤を得た。このとき、粉砕フェロセン(2)〜(4)の添加量は、分散物中での濃度が20ppmとなるように調節した。また、界面活性剤(1)〜(4)の添加量は、分散物中での濃度が臨界ミセル濃度(cmc)の1倍、2倍又は5倍となるように調節した。
界面活性剤(1)〜(4)の臨界ミセル濃度は、あらかじめデュヌイ表面張力計を用いて測定しておいた。
次いで、製造直後の消火剤を室温で20分間静置した後、フェロセン(粉砕フェロセン(2)〜(4))の分散性を下記基準に従って目視評価した。結果を表3に示す。
(分散性の評価基準)
○:フェロセンが安定して分散した。
△:若干量のフェロセンが沈降したが、評価可能な分散液を得た。
×:超音波の照射時からフェロセンが分散しなかった。
Figure 0005967598

[実施例10]
表4に示す条件とした点以外は、実施例9と同じ方法で消火剤を製造し、フェロセンの分散性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 0005967598

[実施例11]
表5に示す条件とした点以外は、実施例9と同じ方法で消火剤を製造し、フェロセンの分散性を評価した。結果を表5に示す。
Figure 0005967598

[実施例12]
表6に示す条件とした点以外は、実施例9と同じ方法で消火剤を製造し、フェロセンの分散性を評価した。結果を表6に示す。
Figure 0005967598

表3〜6から明らかなように、分散剤がいずれの場合でも、分散温度が50℃の場合、フェロセンの分散性は概ね良好であった。また、分散剤がいずれの場合でも、フェロセンの粒径が小さい方が(すなわち、粉砕フェロセン(1)、粉砕フェロセン(2)、粉砕フェロセン(3)の順に)、フェロセンの分散性が良好になる傾向が見られた。また、分散剤がいずれの場合でも、分散剤の濃度が高い方が、フェロセンの分散性が良好になる傾向が見られた。このように、分散剤がいずれの場合でも、フェロセンの粒径、分散剤の濃度及び分散温度のいずれか一以上を調節することで、フェロセンの分散性を調節できることが確認された。
[実施例13]<消火剤の製造>(フェロセンの粉砕)
市販品のフェロセンをメノウ乳鉢で粉砕し、目開き250μmのふるいにかけ、さらに目開き180μmのふるいにかけて、このふるい上に残ったもの(以下、「粉砕フェロセン(5)」と略記する)を選別した。実施例1と同様の方法で測定した粉砕フェロセン(5)のメジアン径は、30.9μmであった。
(消火剤の製造)
粉砕フェロセン(5)と、硫酸アンモニウム(メジアン径:22.2μm)とボールミルにて均一に混合することにより、表7に示す異なるフェロセン濃度の消火剤を調製した。
<消火剤の消火能力の評価>
硫酸アンモニウムのみ又は得られた消火剤1.0kgを市販のABC粉末用加圧式4型消火器(ヤマトプロテック社製、型番YP−4)に充填して、消火剤の消火能力を評価した。
消火器の技術上の規格を定める省令 (昭和39年9月17日自治省令第27号)に準拠した以下の模型を用いて消火試験を行った。

火炎模型B−1:火皿0.2m、燃料n−ヘプタン
火災模型A−0.5:杉材36本

燃焼中の模型と消火器のノズル14の先端部との距離を1〜2mとして、模型に向けて消火剤を噴射し、消火の可否を評価した。10秒以内で消火でき、かつ、再燃しない場合に完全に消化されたと判定した。消火できた場合を○とし、消火できなかった場合を×として、結果を表7に示す。
Figure 0005967598
本発明は、消火剤として利用可能である。
1 評価装置
11 消火剤保持部
12 ポンプ
13 配管
14 ノズル
15 燃焼物保持部
θ ノズルからの消火剤の広がり角
H 液状可燃物の液面とノズルの先端部との距離
D 燃焼物保持部の内径

Claims (4)

  1. メタロセン、分散媒及び分散剤を含有し、前記メタロセンが前記分散媒中に分散しており、前記メタロセンの含有量が70〜160質量ppmであり、前記分散媒が水であり、前記分散剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコール類からなる群より選ばれるすくなくとも1種のノニオン系界面活性剤であることを特徴とする消火剤。
  2. 前記メタロセンがフェロセンであることを特徴とする請求項1に記載の消火剤。
  3. 前記界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度の1〜7倍である請求項1に記載の消火剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の消火剤を燃焼物に供給する工程を含むことを特徴とする、消火方法。
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