JP5965114B2 - 遊技機 - Google Patents
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このような遊技機には、遊技盤に表示窓を形成して、この表示窓の奥方に立体画像表示装置を備え、表示窓の窓枠の枠内周部を遊技盤の前方に向かって拡開する形状に形成すると共に、当該枠内周部に立体画像表示装置の表示画像に対する立体画像出現位置の知覚をアシストするアシスト手段として、観察者側に向く面を持つ段差や、ラインマークを設けることで、遊技者による立体像認識を行い易くしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記装飾表示装置の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面よりも前方に可動役物を備え、
前記装飾表示装置は、前記表示面において視認される平面画像と、前記表示面より前方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、
前記可動役物は、前記表示面からの距離が異なる複数の構成部材を備え、
前記演出制御手段は、前記立体画像を前記装飾表示装置に表示させる際には、前記複数の構成部材のうち前記表示面の縁部から当該表示面の中央部側へと移動した構成部材の当該表示面からの距離に応じて、当該立体画像の前後方向の出現位置を変更することを特徴とする。
また、可動役物の動作態様に応じて立体画像の前後方向の出現位置が変更されるので、可動役物の動作に対する関心をより高めることが可能となる。
前記可動役物は、
通常時は前記装飾表示装置の表示を妨げない位置にて待機し、
前記装飾表示装置が前記立体画像を表示する場合に作動して、当該立体画像の前後方向の出現位置の目安として用いられることを特徴とする。
また、可動役物は、通常時は装飾表示装置の表示を妨げない位置にて待機しているので、可動役物が通常時の演出の邪魔になることがない。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
また、センターケース40の下部には、ステージ40bが前方に向けて張り出すように形成され、センターケース40の左側部には、センターケース40の外側と内側(開口部40a)とを連通するワープ流路40cが形成されている。これにより、センターケース40の外側を流下する遊技球を開口部40a内に誘導してステージ40b上を左右方向に転動させることが可能となっている。また、ワープ流路40c内には、当該ワープ流路40cを通過した遊技球を検出するための流路スイッチ(図示省略)が設けられている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器(第3遊技状態表示器)58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器59が設けられている。
特図2始動記憶表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1始動記憶表示器54と同様にして表示する。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図始動記憶表示器56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の特図1始動記憶表示器54、特図2始動記憶表示器55に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても保留図柄R1〜R4(例えば図27参照)として表示される。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別情報(識別図柄)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)、前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶をRAM111C等に記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
また、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300が、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令情報に基づき変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段をなす。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、以下の説明や図中では、時短状態を特定遊技状態や普電サポート状態又は電サポ状態と称することがある。
すなわち、装飾表示装置としての表示装置41は、表示面41aにおいて視認される平面画像と、表示面41aより前または後、もしくは前後方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成されている。
なお、立体表示を行うための方式は、パララックスバリア方式に限られるものではなく、レンティキュラ方式やフレームシーケンシャル方式(この場合は各遊技機に専用の眼鏡を備えるようにする)など他の方式を採用してもよい。
図24(a)に、センターケース40の正面斜視図を示し、図24(b)に、センターケース40の側面断面図を示す。
例えば図24(a),(b)に示すように、第1役物40d11〜40d13及び第2役物40d2は、表示面41aよりも前方に配置されている。そして、第1役物B40d12は、第1役物A40d11よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。また、第1役物C40d13は、第1役物B40d12よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。また、第2役物40d2は、第1役物C40d13よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば図24(b)に示すように、立体画像の離間位置として、第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル1」)と、第1役物B40d12の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル2」)と、第1役物C40d13の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル3」)と、第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル4」)との中からいずれかを選択し、選択した離間位置に立体画像を表示可能となっている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば図24(b)に示すように、離間位置「3Dレベル1」に立体画像を出現させた場合、第1役物A40d11を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル2」に立体画像を出現させた場合、第1役物B40d12を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル3」に立体画像を出現させた場合、第1役物C40d13を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル4」に立体画像を出現させた場合、第2役物40d2を動作させる演出を実行可能となっている。
このように、複数の可動役物のうち、立体画像が出現した位置(立体画像の前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物を動作させることで、立体画像が出現した位置が明確になるので、立体画像の立体感を際立たせることが可能となる。
まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に、図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4ミリ秒)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
まず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。
このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次いで、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。
次いで、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
ステップS9で、初期化スイッチがOFFと判定した場合(ステップS9;No)には、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるかをチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11で、停電検査領域1の値が正常であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるかをチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常であるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、停電検査領域2の値が正常であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、チェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、チェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図7のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
次いで、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、高確率状態でないと判定した場合(ステップS20;No)には、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
次いで、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
ステップS37で、継続していないと判定した場合(ステップS36;No)には、停電監視信号がONであるか否かの判定(ステップS35)に戻る。
一方、ステップS36で、継続していると判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
次いで、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。CPU111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図8のタイマ割込み処理が開始される。
次いで、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。
次いで、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(開閉枠12やガラス枠15が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。
次いで、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
そして、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
次いで、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
次いで、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図10に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100は、まず、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
ステップA113で、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA113;Yes)には、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA113;No)には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
また、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合(ステップA115;Yes)にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力があると判定した場合(ステップA202;Yes)には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
次いで、始動口信号出力回数を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするかをチェックし(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA207)。
ステップA207で、出力回数がオーバーフローしないと判定した場合(ステップA207;No)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。
一方、ステップA207で、出力回数がオーバーフローしたと判定した場合(ステップA207;Yes)には、処理をステップA209に移行する。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA212)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
次いで、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA216)。
次いで、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブし(ステップA219、A220、A221)、特図保留情報判定処理(ステップA222)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(具体的には、RAM111C)は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行に関する複数の乱数を抽出し、当該変動表示ゲームの始動記憶として所定個数を上限に記憶することが可能な始動記憶保留手段をなす。
ステップA224で、始動口1スイッチ36aの入力であると判定した場合(ステップA224;Yes)には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA225)、コマンド設定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA224で、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA224;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
次に、前述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA222)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
ここで、「先読み演出を実行してよい条件」とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であること、又は当該始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力の場合には、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない、すなわち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)でなく、且つ、大当り中でないことを意味する。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
一方、ステップA232で、先読み演出を実行してよい条件を満たしていると判定した場合(ステップA232;Yes)には、大当り判定処理(ステップA233)を行い、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA234)。
一方、ステップA234で、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りでないと判定した場合(ステップA234;No)には、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA237)、ステップA238へ移行する。
次いで、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンド(遊技結果情報)を取得し、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA239)。
次いで、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA245)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA246)、コマンド設定処理(ステップA247)を行う。
次いで、始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA248)、コマンド設定処理(ステップA249)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、遊技結果事前判定手段(遊技制御装置100)により生成された遊技結果情報を事前判定情報として演出制御手段(演出制御装置300)に送信することが可能な事前判定情報送信手段をなす。
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図13に示すように、特図普段処理において、遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックして(ステップA271)、特図2保留数が0であるか否かを判定する(ステップA272)。
ステップA274で、特図1保留数が0であると判定した場合(ステップA274;Yes)には、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA275)、既に客待ちデモが開始されているか否かを判定する(ステップA276)。
一方、ステップA276で、既に客待ちデモが開始されていると判定した場合(ステップA276;Yes)には、既に客待ちデモ中フラグは客待ちデモフラグ領域中にセーブ(ステップA277)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA278)され、コマンド設定処理(ステップA279)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA280に移行する。
そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA280)を行って、特図普段処理を終了する。
そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA282)を行って、特図普段処理を終了する。
そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA284)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA271とステップA272における特図2保留数のチェックを、ステップA273とステップA274における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理1(ステップA281)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
次に、前述の特図普段処理における特図1変動開始処理1(ステップA283)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理1は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
次いで、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA302)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA303)。
次いで、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA304)。
次いで、変動パターンに関する情報を設定するテーブル(特図1用)を準備して(ステップA307)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA308)を行う。
次いで、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA309)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA310)を行う。
そして、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA311)を行って、特図1変動開始処理1を終了する。
次に、前述の特図普段処理における特図2変動開始処理1(ステップA281)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理1は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
次いで、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第2特図停止図柄番号(特図2停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA323)。
次いで、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA324)。
次いで、変動パターンに関する情報を設定するテーブル(特図2用)を準備して(ステップA327)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA328)を行う。
次いで、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA329)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA330)を行う。
そして、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA331)を行って、特図2変動開始処理1を終了する。
演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311によって、図16に示す1stメイン処理を実行し、映像制御用マイコン(2ndCPU)312によって、図17に示す2ndメイン処理を実行する。
まず、主制御用マイコン(1stCPU)311によって実行される1stメイン処理について説明する。
この1stメイン処理においては、図16に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。
次いで、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。
次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
次いで、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。
そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
次に、映像制御用マイコン(2ndCPU)312によって実行される2ndメイン処理について説明する。
この2ndメイン処理においては、図17に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。
次いで、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。
次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
次に、前述の2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)の詳細について説明する。
図18に示すように、通常ゲーム処理において、演出制御装置300は、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、表示装置41に表示される3D演出表示の設定等を行う3D表示処理(ステップB54)、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示(保留図柄)の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)、受信したコマンドに基づいて表示内容を決定するシーン制御/表示処理(ステップB57)、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB58)を行って、通常ゲーム処理を終了する。
次に、前述の1stメイン処理におけるシーン制御処理(ステップB22)の詳細について説明する。
図19に示すように、シーン制御処理において、演出制御装置300は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップB61)。
ステップB61で、テストモード中であると判定した場合(ステップB61;Yes)には、シーン制御処理を終了する。
一方、ステップB61で、テストモード中でないと判定した場合(ステップB61;No)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。
次いで、有効なコマンドであると判定した場合(ステップB64;Yes)には、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
電源投入コマンドを受信した場合は、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。
また、停電復旧コマンドを受信した場合は、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。
また、客待ちデモコマンドを受信した場合は、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合は、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB72)を行う。この図柄停止処理では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、大入開放n回目コマンドを受信した場合は、ラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB74)を行う。
また、インターバルコマンドを受信した場合は、ラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB75)を行う。
また、エンディングコマンドを受信した場合は、特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB76)を行う。
この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB78)を行う。
次いで、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(転落情報コマンド、確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB80)を行う。
次に、前述のシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB79)の詳細について説明する。
図20に示すように、先読みコマンド受信処理において、演出制御装置300は、まず、事前判定コマンド(始動口入賞演出コマンドと始動口入賞演出図柄コマンド:事前判定情報)の受信待ちをしている始動記憶があるか確認して(ステップB101)、該当する始動記憶(すなわち、受信待ちをしている始動記憶)があるか否かを判定する(ステップB102)。
一方、ステップB102で、該当する始動記憶があると判定した場合(ステップB102;Yes)には、事前判定コマンドを遊技制御装置100から受信したか否かを判定する(ステップB103)。
一方、ステップB103で、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップB113;Yes)には、普電サポート中(時短状態)であるか否かを判定する(ステップB104)。
一方、ステップB104で、普電サポート中でないと判定した場合(ステップB104;No)には、受信した事前判定コマンドの内容をRWMの対応する始動記憶領域にセーブする(ステップB105)。
ステップB107で、「はずれ」であると判定した場合(ステップB107;Yes)には、事前演出振分テーブル1(図21(a)参照)をセットする(ステップB108)。
一方、ステップB107で、「はずれ」でないと判定した場合(ステップB107;No)、すなわち、当該始動記憶の結果が「当り」である場合には、事前演出振分テーブル2(図21(b)参照)をセットする(ステップB109)。
次いで、先読み演出フラグをオンして(ステップB112)、先読みコマンド受信処理を終了する。
また、演出制御装置300は、事前判定情報送信手段(演出制御装置300)により送信された事前判定情報に基づき、対応する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行内容(リーチ系統等)または結果(特別結果態様となるか否か等)を事前に示唆する予告報知(事前演出)を実行することが可能な事前予告報知手段をなす。
事前演出とは、始動記憶に対応する保留図柄の表示態様を通常(通常の保留記憶表示態様)と異なる表示態様に変化させることによって、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行内容(例えば、どのリーチが発生するか)や結果(例えば、特別結果態様となるか)に対する期待度を、当該特図変動表示ゲームの開始前に遊技者に報知する演出のことである。
本実施形態の場合、保留図柄の色として、期待度が低いものから順に、「変化なし(デフォルトの色)」と「青」と「黄」と「赤」と「レインボー」とがある。
また、保留図柄の色が同じである場合、保留図柄が平面表示される場合と立体表示される場合とで期待度が異なることとする。具体的には、本実施形態の場合、保留図柄が平面表示(2D表示)される場合よりも、立体表示(3D表示)される場合の方が、期待度が高いこととする。
また、図21(b)に示すように、事前演出振分テーブル2が設定される場合(すなわち、始動記憶の結果が「当り」である場合)は、事前演出振分テーブル1が設定される場合(図21(a)参照)よりも、保留図柄の色として期待度が最も低い「変化なし」の選択率が低くなっている。
なお、保留図柄の色として「変化なし」が選択された場合は、当該保留図柄の表示状態は平面表示のままであるとする。
次に、前述のシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)の詳細について説明する。
図22に示すように、変動中処理において、演出制御装置300は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB121)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB124)を行い、当該飾り特図変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの結果は「当り」であるか否かを判定する(ステップB125)。
一方、ステップB125で、当該飾り特図変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの結果は「当り」であると判定した場合(ステップB125;Yes)には、3D演出パターン選択テーブル2(図23(b)参照)を設定して(ステップB128)、設定した3D演出パターン選択テーブル2に基づき3D演出パターンを選択して設定する(ステップB129)。
ステップB134で、更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップB134;No)には、変動中処理を終了する。
一方、ステップB134で、更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップB134;Yes)には、次シーンデータの設定を行って(ステップB135)、変動中処理を終了する。
3D演出(立体画像演出)とは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示する演出のことである。
具体的には、演出制御装置300は、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示することによって、或いは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示するとともに可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13または第2役物40d2)を作動させることによって、3D演出を実行する。
3D演出パターンとして「3D演出パターン1」が選択されて設定された場合は、3D演出も、可動役物の作動も行われない。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出が実行される場合と第2演出が実行される場合とで、それぞれ異なる離間位置を選択可能である。具体的には、本実施形態の場合、第1演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル1」、「3Dレベル2」または「3Dレベル3」を選択し、第2演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル4」を選択する。
また、可動役物は、第1演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第1演出が実行される場合に作動する第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)と、第2演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第2演出が実行される場合に作動する第2役物40d2と、により構成されている。
具体的には、例えば、可動役物が作動した場合は、リーチ状態が発生し、可動役物が作動しなかった場合は、リーチ状態が発生しないように構成することも可能である。また、例えば、可動役物が作動した場合は、特別遊技状態の終了後に高確率状態の発生を伴う大当り(確変大当り)を発生させる確変図柄でリーチ状態が発生し、可動役物が作動しなかった場合には、特別遊技状態の終了後に高確率状態の発生を伴わない大当り(通常大当り)を発生させる非確変図柄(通常図柄)でリーチ状態が発生するように構成することも可能である。
また、図23(b)に示すように、3D演出パターン選択テーブル2が設定される場合(すなわち、特図変動表示ゲームの結果が「当り」である場合)は、3D演出パターン選択テーブル1が設定される場合(図23(a)参照)よりも、期待度が最も低い「3D演出パターン1」の選択率が低くなっている。
次に、前述の通常ゲーム処理における3D表示処理(ステップB54)の詳細について説明する。
図25に示すように、3D表示処理において、演出制御装置300は、まず、設定された3D演出パターンを確認して(ステップB141)、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されているか否か、すなわち3D演出を行う3D演出パターンが設定されているか否かを判定する(ステップB142)。
また、「3D演出パターン4」または「3D演出パターン5」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル2」なので、「3Dレベル2」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
また、「3D演出パターン6」または「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル3」なので、「3Dレベル3」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
また、「3D演出パターン8」または「3D演出パターン9」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル4」なので、「3Dレベル4」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
ステップB145で、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB145;Yes)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン2」、「3D演出パターン4」、「3D演出パターン6」または「3D演出パターン8」である場合には、3D表示処理を終了する。
また、「3D演出パターン5」が設定されている場合、選択された可動役物は第1役物B40d12なので、第1役物B40d12を作動させる。
また、「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された可動役物は第1役物C40d13なので、第1役物C40d13を作動させる。
また、「3D演出パターン9」が設定されている場合、選択された可動役物は第2役物40d2なので、第2役物40d2を作動させる。
次に、前述の通常ゲーム処理における保留表示処理(ステップB55)の詳細について説明する。
図26に示すように、保留表示処理において、演出制御装置300は、まず、先読み演出フラグ(図20のステップB112参照)がオンしているか否かを判定する(ステップB151)。
図27には、3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」、すなわち第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、例えば図27(a),(b)に示すように、選択された離間位置「3Dレベル1」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(図27の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。さらに、図27等の場合、立体画像である魚のエサの画像G1と平面画像である釣竿の画像G2とを連結する釣り糸の画像G3も、釣竿の画像G2から魚のエサの画像G1に向けて飛び出す立体画像となっている。すなわち、図中に破線で示す画像は立体画像となっている。
図28には、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合の3D演出表示の一例と、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例とを示した。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば図28(c)に示すように、対応する可動役物(第1役物A40d11)が作動する。具体的には、例えば、第1役物A40d11が作動することによって、魚がエサに食い付くように、魚の形をした立体役物である第1役物A40d11が魚のエサの画像G1に向けて移動するとともに、魚の形をした第1役物A40d11の口部分が開閉する。それに伴い、立体表示されていた魚のエサの画像G1が消える。
そして、第1役物(この場合、第1役物A40d11)が作動したので、例えば図28(d)に示すように、リーチ状態が発生する。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば図28(e)に示すように、対応する可動役物(第2役物40d2)が作動する。具体的には、例えば、第2役物40d2が作動することによって、魚がエサに食い付くように、魚の形をした立体役物である第2役物40d2が魚のエサの画像G1に向けて移動するとともに、魚の形をした第2役物40d2の口部分が開閉する。それに伴い、立体表示されていた魚のエサの画像G1が消える。
そして、第2役物40d2が作動したので、例えば図28(f)に示すように、擬似的な変動表示を繰り返す擬似連変動(すなわち、特図変動表示ゲームの実行中に、単位変動表示を二回以上の複数回行って停止結果態様を導出する擬似連変動)が見かけ上発生して、2回目の擬似的な変動表示が開始する。
図28の場合、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、リーチ状態が発生し、第2役物40d2が作動すると、擬似連変動が発生することとしたが、第1役物が作動した場合よりも第2役物40d2が作動した場合の方が遊技者にとって有利となる等、第1役物が作動した場合と第2役物が作動した場合とで遊技者が得られる特典が異なるのであれば、当該特典の内容は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば図29に示すように、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する所定の予告演出を行い、第2役物40d2が作動すると、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する所定の予告演出を行うとともに事前演出を行うように構成することも可能である。また、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、チャンスアップ演出を行い、第2役物40d2が作動すると、大当り確定演出を行うように構成することも可能である。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば図29(b)に示すように、対応する可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
そして、第1役物A40d11が作動したので、所定の予告演出を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する。図29の場合、所定の予告演出として識別情報(飾り特別図柄)を立体表示する演出を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知しているが、所定の予告演出の仕方は適宜任意に変更可能である。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば図29(d)に示すように、対応する可動役物(第2役物40d2)が作動する。
そして、第2役物40d2が作動したので、所定の予告演出(図29の場合、識別情報(飾り特別図柄)を立体表示する演出)を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する。また、図29(e)では、本実施形態における先読み実行条件、すなわち、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定されており、それに対応する立体表示および可動役物作動が実行されるという条件が成立しているので、保留図柄R1〜R4を、設定された事前演出態様で表示する。図29の場合、保留図柄R1,R3,R4に対し事前演出態様として「保留色;変化なし」が選択され、保留図柄R2に対し事前演出態様として「保留色;青、表示状態;3D」、「保留色;黄、表示状態;3D」、「保留色;赤、表示状態;3D」または「保留色;レインボー、表示状態;3D」が選択されたので、保留図柄R2の表示態様のみが変化している。
また、本実施形態では、立体画像の離間位置として、「3Dレベル1」〜「3Dレベル4」の4つのレベルを設けたが、立体画像の離間位置の個数も適宜任意に変更可能である。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出が実行される場合と第2演出が実行される場合とで、それぞれ異なる離間位置を選択可能である。具体的には、本実施形態の場合、第1演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル1」、「3Dレベル2」または「3Dレベル3」を選択し、第2演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル4」を選択するように構成されている。
また、可動役物は、第1演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第1演出が実行される場合に作動する第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)と、第2演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第2演出が実行される場合に作動する第2役物40d2と、により構成されている。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶されたことに基づき、当該始動記憶に対応する保留図柄(保留図柄R1,R2,R3,R4)を、遊技者に認識可能に装飾表示装置(表示装置41)の保留表示領域に表示させる始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、事前判定情報送信手段(遊技制御装置100)により送信された事前判定情報に基づき、対応する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行内容(リーチ系統等)または結果(特別結果態様となる否か等)を事前に示唆する予告報知(事前演出)を実行することが可能な事前予告報知手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動した場合に、変動中である変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)が特別結果態様となる期待度を報知する予告演出を実行可能であり、第2役物40d2が作動した場合に、予告演出を実行可能であるとともに、事前予告報知手段(演出制御装置300)によって予告報知(事前演出)を実行可能となるように構成されている。
次に、第1実施形態の変形例1について説明する。
演出制御装置300は、図25に示す3D演出処理に替えて、図30に示す3D表示処理2を行ってもよい。
図30に示すように、3D表示処理2において、演出制御装置300は、ステップB142で、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されていると判定した場合(ステップB142;Yes)、すなわち3D演出を行う3D演出パターンが設定されている場合には、飛び出し量変更処理(ステップB201)を行った後、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであるか否かを判定する(ステップB202)。
一方、ステップB202で、設定されている設定されている3D演出パターンが役物作動ありの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB202;No)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン3」、「3D演出パターン5」、「3D演出パターン7」または「3D演出パターン9」である場合には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル1」であるか否かを判定する(ステップB203)。
一方、ステップB203で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル1」でないと判定した場合(ステップB203;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル2」であるか否かを判定する(ステップB205)。
一方、ステップB205で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル2」でないと判定した場合(ステップB205;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル3」であるか否かを判定する(ステップB207)。
一方、ステップB207で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル3」でないと判定した場合(ステップB207;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル4」であるか否かを判定する(ステップB209)。
一方、ステップB209で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル4」でないと判定した場合(ステップB209;No)、すなわち、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を平面表示している場合等には、3D表示処理2を終了する。
次に、前述の3D表示処理2における飛び出し量変更処理(ステップB201)の詳細について説明する。
図31に示すように、飛び出し量変更処理において、演出制御装置300は、まず、設定された演出パターンを確認して(ステップB221)、飛び出し量変更期間が終了したか否かを判定する(ステップB222)。
一方、ステップB222で、飛び出し量変更期間が終了していないと判定した場合(ステップB222;No)には、飛び出し量変更期間の開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップB223)。
ステップB223で、飛び出し量変更期間の開始から所定時間が経過していないと判定した場合(ステップB223;No)には、飛び出し量変更処理を終了する。
具体的には、3D演出パターンとして「3D演出パターン6」または「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル3」なので、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル3」であれば、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していると判定し、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル1」や「3Dレベル2」であれば、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル0」である場合、すなわち、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が平面表示されている場合も、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定する。
一方、ステップB224で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定した場合(ステップB224;No)には、3Dレベル(離間位置)を+1更新する(ステップB225)。なお、3Dレベル(離間位置)の初期値は「3Dレベル0」であるとする。
このように、図31の飛び出し量変更処理によって、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が選択された3Dレベル(離間位置)に到達するまで、当該画像が時間経過に応じて徐々に飛び出してくる。
すなわち、演出制御装置300は、図31に示す飛び出し量変更処理に替えて、図32に示す飛び出し量変更処理2を行ってもよい。
図32に示すように、飛び出し量変更処理2において、演出制御装置300は、まず、設定された演出パターンを確認し(ステップB231)、演出ボタン25等のプッシュボタンを有効に変更、すなわちプッシュボタンの操作を受け付ける状態に変更して(ステップB232)、飛び出し量変更期間が終了したか否かを判定する(ステップB233)。
一方、ステップB233で、飛び出し量変更期間が終了していないと判定した場合(ステップB233;No)には、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたことを検出したか否かを判定する(ステップB235)。具体的には、例えば、演出ボタン25等のプッシュボタンが、所定回数(例えば、5回)連続してプッシュされた場合に、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたと判定する。
一方、ステップB235で、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたことを検出したと判定した場合(ステップB235;Yes)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達しているか否かを判定する(ステップB236)。
一方、ステップB236で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定した場合(ステップB236;No)には、3Dレベル(離間位置)を+1更新する(ステップB237)。
次いで、更新された3Dレベル(離間位置)に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が表示されるよう、3D演出の飛び出し量を変更して(ステップB238)、飛び出し量変更処理2を終了する。
次に、本変形例における3D演出表示例を示す。図33には、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択される。
そして、まず、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(図33の場合、魚のえさの画像G1)が平面表示される。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば図33(a)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
次いで、例えば図33(c)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル3」に出現する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物C40d13)が作動する。
そして、例えば図33(d)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル4」に出現する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第2役物40d2)が作動する。
これに対し、第1実施形態の変形例1では、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の前後方向の出現位置が、所定の条件(例えば、時間経過やプッシュボタン操作)に応じて立体画像の離間位置として選択された位置に徐々に近づくように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の飛び出し量を徐々に変化させながら表示するように構成されている。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立(例えば、時間経過やプッシュボタン操作)に応じて、選択した離間位置よりも表示面41aに近い位置から当該選択した離間位置へと立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成されている。
また、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が徐々に飛び出してくるのではなく、例えば図34に示すように、擬似連変動の見かけ上の発生に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像が徐々に飛び出してくるように構成することも可能である。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択される。
また、例えば図34(c)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物B40d12)が作動する。
また、例えば図34(e)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物C40d13)が作動する。
また、例えば図34(g)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第2役物40d2)が作動する。
次に、第1実施形態の変形例2について説明する。
遊技機10は、複数の第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12および第1役物C40d13)に替えて、例えば図35に示すように、1つの第1役物40d1を備えるものであってもよい。
第1役物40d1は、図35に示すように、第1実施形態等の第1役物A40d11が配置されていた位置から、第1実施形態等の第1役物B40d12が配置されていた位置を経て、第1実施形態等の第1役物C40d13が配置されていた位置へと移動可能となっている。すなわち、第1役物40d1は、上下移動可能であるとともに、上に移動するにつれて表示面41aから離れるように移動可能となっている。
次に、本変形例における3D演出表示例を示す。図36には、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」が選択される。
次いで、所定条件が成立すると、例えば図36(e),(f)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル3」に表示される。また、第1役物40d1が、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に移動して作動する。
そして、所定条件が成立すると、例えば図36(g),(h)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル4」に表示される。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された第2役物40d2が作動する。
なお、第1役物40d1や第2役物40d2の形状は魚に限ることはなく、適宜任意に変更可能であり、例えば図37に示すように、第1役物40d1の形状がバットで第2役物40d2の形状がグローブであってもよい。また、第1役物40d1や第2役物40d2の配設位置も適宜任意に変更可能であり、例えば図37に示すように、第1役物40d1がセンターケース40の左側部に配置され、第2役物40d2がセンターケース40の右側部に配置されていてもよい。
まず、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(図37の場合、野球ボールの画像G4)が、例えば図37(a)に示すように、バットの形をした第1役物40d1に向けて徐々に飛び出してくるように表示される。
次いで、例えば図37(d)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)が、グローブの形をした第2役物40d2に向けて徐々に飛び出してくるように表示される。
一方、例えば図37(f)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第2役物40d2の配置された位置に対応する位置まで到達しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル3」が選択された場合)には、第2役物40d2は作動せず、例えば確変図柄でリーチ状態が発生した状態のままとなる。或いは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第2役物40d2の配置された位置に対応する位置まで到達したにもかかわらず、第2役物40d2が作動しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」が選択され、役物作動なしの場合)に、例えば確変図柄でリーチ状態が発生した状態のままとなるように構成することも可能である。
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10においては、表示装置41の周囲かつ当該表示装置41の表示面41aよりも前方に配置される可動役物40d3と、表示装置41に立体表示される3D役物Yとにより構成される特殊役物によって、通常の演出とは異なる特殊演出を実行可能な点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の可動役物40d3は、図38(a),(b)に示すように、一対の刃のうち一方の刃を有さないハサミの形をした立体役物である。可動役物40d3には、ハサミと同様、ハサミの支点に相当する部分に回動軸Jが設けられており、図38(a)に示すように閉じたり、図38(b)に示すように開いたりできるように構成されている。また、可動役物40d3は、例えば図39(a),(b)に示すように、当該可動役物40d3の刃部分を表示面41aの前方に配置可能となるよう、表示面41aの周囲(本実施形態の場合、センターケース40の右側部)に設けられている。
本実施形態の3D役物Yは、図39(a),(b)に示すように、ハサミが有する一対の刃のうち一方の刃の形をした立体画像である。3D役物Yは、可動役物40d3の動きに応じて出現したり可動役物40d3の動きに連動して動いたりするように構成されている。また、3D役物Yは、図39(a)に示すように、基準面(具体的には、表示装置41に表示された平面画像)よりも手前側(遊技者側)に立体表示することも可能であるし、図39(b)に示すように、基準面よりも奥側に立体表示することも可能である。
図40〜図42には、特殊演出として、表示装置41に表示されている画面を分割する画面分割演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば図40(a)に示すように、可動役物40d3は、当該可動役物40d3の回動軸Jの延在方向が上下方向に対して略垂直であり、かつ当該可動役物40d3の刃部分が表示面41aの前方に配置されない第1停止位置で待機している。なお、本実施形態において、画面分割演出は、可動役物40d3が、当該可動役物40d3の回動軸Jの延在方向が上下方向に対して略平行であり、かつ当該可動役物40d3の刃部分が表示面41aの前方に配置される第2停止位置に停止した状態で実行され、画面分割演出の開始前に実行される画面分割演出開始演出は、可動役物40d3が第2停止位置の近傍に停止した状態で実行されることとする。
例えば図40(d)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置の近傍に停止したにもかかわらず、3D役物Yが出現しない場合には、例えば図40(e)に示すように、可動役物40d3が第1停止位置に戻り、画面分割演出開始演出は実行されない。このように、画面分割演出開始演出を実行しない場合には、可動役物40d3が第1停止位置に戻るので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、画面分割演出開始演出を実行するか否かを確実に認識することが可能となる。
また、例えば図42(e)に示すように、大当りが発生しなかった場合で、画面分割演出を継続する場合には、例えば図42(f)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置に戻り、次の特図変動表示ゲームが開始されて、上段の変動領域と下段の変動領域とのそれぞれにおいて変動表示が再開する。
また、例えば図40(g)に示すように、大当りが発生しなかった場合で、画面分割演出を継続しない場合には、例えば図42(h)に示すように、画面分割演出が終了して、可動役物40d3が第1停止位置に戻り、次の特図変動表示ゲームが開始される。
このように、画面分割演出が終了すると、可動役物40d3が第1停止位置に戻るので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、画面分割演出が終了したか否かを確実に認識することが可能となる。
また、可動役物40d3は、装飾表示装置(表示装置41)の側方であり、通常状態の停止位置である第1停止位置と、装飾表示装置(表示装置41)の前方であり、特殊役物演出(画面分割演出等の特殊演出)を開始する際の停止位置である第2停止位置と、の間を移動可能に設けられている。
また、特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出等)として、可動役物40d3を、第2停止位置の近傍へ移動させて装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、識別情報(飾り特別図柄))の前方に配置する一方、画像役物(3D役物Y)を、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち当該少なくとも一部の画像よりも後方において視認される位置に表示するように構成されている。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出(本実施形態の場合、画面分割演出)が実行されると、表示面41aを複数の変動領域(本実施形態の場合、上段の変動領域と下段の変動領域)に分割し、それぞれの変動領域において識別情報(飾り特別図柄)の変動表示を行うように構成されている。
図40〜図42の場合、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(具体的には、識別情報(飾り特別図柄))を常に平面表示することとしたが、例えば、当該画像を表示面41aよりも奥側に立体表示することも可能であるし、図43に示すように当該画像を表示面41aよりも手前側に立体表示することも可能である。
また、図40〜図42の場合、可動役物40d3と3D役物Yとによる画面分割演出開始演出を、例えば図44(a),(b)に示すように、基準面(すなわち、表示面41a)で行うこととしたが、画面分割演出開始演出を行う位置は適宜任意に変更可能であり、例えば、画面分割演出開始演出を基準面よりも奥側の位置で行うことも可能であるし、図43、図44(c)に示すように画面分割演出開始演出を基準面よりも手前側の位置で行うことも可能である。
まず、例えば図43(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。
次いで、例えば図43(b)に示すように、可動役物40d3が、第1停止位置と第2停止位置の近傍との間を揺動する。
そして、表示装置41に表示されている画面を分割し終わると、例えば図43(g)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置で停止して、画面分割演出が実行される。具体的には、第2停止位置で停止している可動役物40d3の刃部分に対向する位置を境界として画面が上段の変動領域と下段の変動領域とに分割され、それぞれの変動領域において飾り特別図柄の変動表示が行われる。
図45には、特殊演出として、表示装置41に表示されている識別情報(飾り特別図柄)を切り替える図柄切替演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば図45(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。ここで、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて、飾り特別図柄(図45の場合、トランプカード型の画像内に表示された飾り特別図柄)が停止(仮停止)表示されている。
次いで、例えば図45(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止して、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば図45(d)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(図45の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)をハサミで分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、図45の場合、3D役物Yは、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像よりも奥側に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出が基準面(すなわち、表示面41a)で行われている。
一方、例えば図45(g)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できなかった場合には、図柄切替演出は実行されずに、当該飾り特別図柄が表示されたままの状態で、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。なお、可動役物40d3が作動して第2停止位置の近傍に停止しても3D役物Yが出現しない場合もある。この場合、図柄切替演出開始演出やその後の図柄切替演出は実行されない。
図45の場合、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(具体的には、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)を常に平面表示することとしたが、例えば、当該画像を表示面41aよりも奥側に立体表示することも可能であるし、図46に示すように当該画像を表示面41aよりも手前側に立体表示することも可能である。
また、図45の場合、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出を、例えば図44(a),(b)に示すように、基準面(すなわち、表示面41a)で行うこととしたが、図柄切替演出開始演出を行う位置は適宜任意に変更可能であり、例えば、図柄切替演出開始演出を基準面よりも奥側の位置で行うことも可能であるし、図46、図44(c)に示すように図柄切替演出開始演出を基準面よりも手前側の位置で行うことも可能である。
まず、例えば図46(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。ここで、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて、飾り特別図柄(図46の場合、トランプカード型の画像内に表示された飾り特別図柄)が停止(仮停止)表示されている。
次いで、例えば図46(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止して、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば図46(d)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(図46の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)をハサミで分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、図46の場合、3D役物Yは、表示面41aよりも手前側に出現している可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像と表示面41aとの間に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出が表示面41a(すなわち、基準面)よりも手前側で行われている。
一方、例えば図46(g)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できなかった場合には、図柄切替演出は実行されずに、当該飾り特別図柄が表示されたままの状態で、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。
上述の各例の場合では、可動役物40d3と3D役物Yとにより形成されるハサミ型の特殊役物を前後方向に開閉することとしたが、このハサミ型の特殊役物の開閉方向は適宜任意に変更可能であり、例えば図47に示すように、ハサミ型の特殊役物を上下方向に開閉することも可能である。
まず、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて飾り特別図柄が停止(仮停止)表示されると、そのうちの可動役物40d3側の飾り特別図柄(図47の場合、右変動表示領域で停止表示されている飾り特別図柄)が、表示面41a(表示面41aよりも奥側であってもよい。)から当該表示面41aよりも手前側に向けて棒状に飛び出す立体画像の先端に表示される。
棒状の立体画像が切断されると、図柄切替演出が実行される。具体的には、切断前に表示されていた飾り特別図柄の代わりに切断面から他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行されて、例えば図47(c)に示すように、リーチ状態が発生したり、例えば図47(d)に示すように、リーチ状態が発生しなかったりする。
例えば図48に示すように、棒状の立体画像の一部に特定範囲(激アツゾーン)を設けて、当該棒状の立体画像が激アツゾーンで切断されたら、特別結果態様となる可能性(期待度)が高い旨を報知する演出(激アツ報知演出)を実行するように構成することも可能である。さらに、例えば図48に示すように、棒状の立体画像の長さが変化したり、激アツゾーンが動いたりして、表示面41aに対する激アツゾーンの位置が変化するように構成することも可能である。
まず、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて飾り特別図柄が停止(仮停止)表示されると、そのうちの可動役物40d3側の飾り特別図柄(図48の場合、右変動表示領域で停止表示されている飾り特別図柄)が、表示面41a(表示面41aよりも奥側であってもよい。)から当該表示面41aよりも手前側に向けて棒状に飛び出す立体画像の先端に表示される。
棒状の立体画像が切断されると、図柄切替演出が実行されて、切断前に表示されていた飾り特別図柄の代わりに切断面から他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行される。図48の場合、棒状の立体画像が激アツゾーンで切断されているので、例えば図48(c)に示すように、リーチ状態が発生したり、例えば図48(d)に示すように、大当り確定演出が行われたりする。
また、可動役物40d3と画像役物(3D役物Y)とにより構成される特殊役物による特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出や図柄切替演出開始演出等)の後に実行する特殊役物演出(画面分割演出や図柄切替演出等の特殊演出)が、表示内容に変化を与え得る演出であるので、よりインパクトの大きな演出を実行することが可能となる。
なお、本実施形態の場合、可動役物40d3が作動した後に、画像役物(3D役物Y)が出現するように構成したが、例えば、画像役物(3D役物Y)が出現した後に、可動役物40d3を作動させるように構成し、画像役物(3D役物Y)が出現しても、可動役物40d3が作動しない場合を設けてもよい。
次に、第3実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第3実施形態の遊技機10においては、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動役物(例えば、第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13および第2役物40d2)に替えて、或いは、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動役物に加えて、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動枠役物80を備えている点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の可動枠役物80は、表示装置41の周囲かつ当該表示装置41の表示面41aよりも前方に配設されるよう、センターケース40の開口部40a内に設置されている。そして、可動枠役物80は、図49(a)に示すように、左右方向に長尺な略直方体形状の上枠構成部材81と、上枠構成部材81の下面の左端部から垂下する上下方向に長尺な細長い棒状の第1左枠構成部材821および第2左枠構成部材822と、上枠構成部材81の下面の右端部から垂下する上下方向に長尺な細長い棒状の第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832と、を備えて構成されている。
第1左枠構成部材821および第2左枠構成部材822は、第2左枠構成部材822が第1左枠構成部材821よりも表示面41aから離れた位置に配置されるよう、前後に並んでいる。
また、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832は、第2右枠構成部材832が第1右枠構成部材831よりも表示面41aから離れた位置に配置されるよう、前後に並んでいる。
2本のスライド溝のうち表示面41a側の第1スライド溝81aには第1左枠構成部材821の上端部と第1右枠構成部材831の上端部とが係合しており、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は、第1スライド溝81aに沿ってスライド可能となっている。すなわち、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は、第1スライド溝81aに沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。
また、2本のスライド溝のうち遊技者側の第2スライド溝81bには第2左枠構成部材822の上端部と第2右枠構成部材832の上端部とが係合しており、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は、第2スライド溝81bに沿ってスライド可能となっている。すなわち、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は、第2スライド溝81bに沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。
具体的には、例えば図50に示すように、演出制御装置300は、3D演出を開始して表示装置41に所定の画像(本実施形態の場合、識別情報(飾り特別図柄))を立体表示する場合に、第1左枠構成部材821および/または第2左枠構成部材822を所定位置(本実施形態の場合、左変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるとともに、第1右枠構成部材831および/または第2右枠構成部材832を所定位置(本実施形態の場合、右変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるように構成されている。
同様に、本実施形態では、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は共に所定位置へと移動することとして説明するが、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は別々に所定位置へと移動してもよい。すなわち、第2左枠構成部材822が所定位置へと移動した後に、第2右枠構成部材832が所定位置へと移動するように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。さらに、第2左枠構成部材822が所定位置へと移動したにもかかわらず、第2右枠構成部材832は移動しないように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。
具体的には、演出制御装置300は、例えば図50(a)に示すように、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみを所定位置に移動させた場合には、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831の前面の位置と対応した位置に立体画像を出現させる。一方、例えば図50(b)に示すように、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832を所定位置に移動させた場合には、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832の前面の位置と対応した位置に立体画像を出現させる。したがって、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみが移動した場合よりも、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動した場合の方が、立体画像の飛び出し量は大きくなる。
なお、図50(b)の場合、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832だけでなく、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831も移動しているが、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動する場合には、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は移動しなくてもよい。
また、可動枠役物80は、通常時は装飾表示装置(表示装置41)の表示を妨げない位置にて待機しているので、可動枠役物80が通常時の演出の邪魔になることがない。
また、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材のうち作動した枠構成部材の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の前後方向の出現位置を変更することで、立体画像が出現した位置が明確になるので、立体画像の立体感を際立たせることが可能となる。
また、本実施形態では、可動枠役物80に、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材として、左右方向にスライド可能な枠構成部材を備えたが、枠構成部材のスライド方向は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材として、上下方向にスライド可能な枠構成部材を備えてもよい。
次に、第3実施形態の変形例1について説明する。
第3実施形態では、左枠構成部材(第1左枠構成部材821や第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831や第2右枠構成部材832)として、表示面41aの前後方向に略直交する(すなわち、湾曲していない真っ直ぐな)細長い棒状の部材を用いたが、左枠構成部材および右枠構成部材は、図51に示す左枠構成部材84および右枠構成部材85のように、表示面41aの前後方向に湾曲した細長い棒状の部材であってもよい。
そして、上枠構成部材81が有する2本のスライド溝のうちの一方のスライド溝(例えば、表示面41a側の第1スライド溝81a)には左枠構成部材84の上端部と右枠構成部材85の上端部とが係合しており、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、当該一方のスライド溝に沿ってスライド可能となっている。すなわち、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、当該一方のスライド溝に沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。なお、この場合、上枠構成部材81には、2本のスライド溝のうちの他方のスライド溝を設けなくてもよい。
具体的には、演出制御装置300は、3D演出を開始して、例えば図51(b)に示すように、左枠構成部材84を所定位置(本実施形態の場合、左変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるとともに、右枠構成部材85を所定位置(本実施形態の場合、右変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させると、左枠構成部材84および右枠構成部材85の前面の各部分の表示面41aからの距離に応じて、前後方向の各出現位置が異なる立体画像を出現させる。したがって、立体画像の各部分のうち表示面41aの上端部および下端部に対向する部分(すなわち、立体画像が出現可能な空間(3次元立体空間)の上端部および下端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も小さく、表示面41aの上端部に対向する部分から表示面41aの上下方向中央部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の上下方向中央部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に大きくなり、表示面41aの上下方向中央部に対向する部分から表示面41aの下端部に対向する部分にかけて飛び出し量が徐々に小さくなる。
このように、演出制御装置300は、枠構成部材(本変形例の場合、左枠構成部材84および右枠構成部材85)の前面の湾曲形状に対応して湾曲して表示されるよう立体画像を出現させる。これにより、表示装置41にドラム型のスロットマシンのリールが出現したように見える。
具体的には、例えば、第3実施形態の左枠構成部材(第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831、第2右枠構成部材832)を、表示面41aの前後方向に湾曲した細長い棒状の部材で構成してもよい。また、第3実施形態の左枠構成部材(第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831、第2右枠構成部材832)を、湾曲していない真っ直ぐな状態と湾曲した状態とに切替可能な細長い棒状の部材で構成し、例えば、所定位置に移動すると、湾曲していない真っ直ぐな状態から表示面41aの前後方向に湾曲した状態へと切り替わるようにしてもよい。これらの場合、立体画像が、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831の湾曲形状に対応して前後方向に湾曲して表示されるように出現する場合と、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832の湾曲形状に対応して前後方向に湾曲して表示されるように出現する場合とがある。すなわち、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみが移動した場合よりも、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動した場合の方が、立体画像の飛び出し量は大きくなるため、演出の幅が広がり、遊技者の興趣を向上させることが可能となる。
次に、第3実施形態の変形例2について説明する。
第3実施形態や第3実施形態の変形例1では、可動枠役物80を、上枠構成部材81と、複数の細長い棒状の左枠構成部材および右枠構成部材とにより構成したが、可動枠役物80は、図53に示すように、上枠構成部材86と、矩形枠状の回動枠構成部材87とにより構成されていてもよい。
上枠構成部材86は、図52(a)に示すように、第3実施形態等の上枠構成部材81と同様、左右方向に長尺な略直方体形状をなしており、図52(b)に示すように、上枠構成部材86の下面の左右方向略中央部には、穴部86aが設けられている。
また、回動枠構成部材87は、図52(a)に示すように、左変動表示領域と中変動表示領域と右変動表示領域とからなる変動表示領域と略同じサイズの開口部を有する矩形枠形状をなしている。また、図52(b)に示すように、回動枠構成部材87の上面の左右方向略中央部には、上枠構成部材86の穴部86aに挿入可能な回動軸部87aが設けられている。
このように、可動枠役物80(本変形例の場合、可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)は、当該可動枠役物80の前面が表示面41aに対して傾斜するように、少なくとも一部(本変形例の場合、左側部87bおよび右側部87c)が移動可能となっている。
具体的には、演出制御装置300は、3D演出を開始して、回動枠構成部材87を回動させると、回動枠構成部材87の前面の各部分の表示面41aからの距離に応じて、前後方向の各出現位置が異なる立体画像を出現させる。
したがって、例えば図53(a)に示すように、回動枠構成部材87が第1移動位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bが後側(奥側)に右側部87cが前側(手前側)に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体画像の各部分のうち表示面41aの左端部に対向する部分(すなわち、立体画像が出現可能な空間(3次元立体空間)の左端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も小さく、表示面41aの左端部に対向する部分から表示面41aの右端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の右端部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に大きくなる。
また、例えば図53(b)に示すように、回動枠構成部材87が通常停止位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bと右側部87cとの前後方向の位置が一致するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、3次元立体空間内の左右方向の出現位置にかかわらず立体画像の飛び出し量が一定となる。
また、例えば図53(c)に示すように、回動枠構成部材87が第2移動位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bが前側に右側部87cが後側に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体画像の各部分のうち表示面41aの左端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の左端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も大きく、表示面41aの左端部に対向する部分から表示面41aの右端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の右端部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に小さくなる。
このように、演出制御装置300は、可動枠役物80(本変形例の場合、可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)の前面の傾斜に対応して傾斜して表示されるよう立体画像を出現させる。
また、例えば図54(b)に示すように、通常停止位置に移動するように(具体的には、左側部87bと右側部87cとの前後方向の位置が一致するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、3次元立体空間内の左右方向の出現位置にかかわらず、立体表示する画像を平面表示する。
また、例えば図53(c)に示すように、第2移動位置に移動するように(具体的には、左側部87bが前側に右側部87cが後側に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体表示する画像の各部分のうち回動枠構成部材87の回動軸に対応する部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部に出現する画像部分)を平面表示し、回動軸に対応する部分よりも左側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも左側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように(すなわち、飛び出し量が徐々に大きくなるように)表示面41aよりも手前側に立体表示し、回動軸に対応する部分よりも右側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも右側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように表示面41aよりも奥側に立体表示するように構成してもよい。
また、回動枠構成部材87の形状は、矩形枠形状に限ることはなく、枠状であれば適宜任意に変更可能であり、例えば、円環形状であってもよい。
32 遊技領域
36 始動入賞口(始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域)
40d1 第1役物(可動役物)
40d11 第1役物A(可動役物、第1役物)
40d12 第1役物B(可動役物、第1役物)
40d13 第1役物C(可動役物、第1役物)
40d2 第2役物(可動役物)
40d3 可動役物
41 表示装置(装飾表示装置)
41a 表示面
80 可動枠役物
84 左枠構成部材(枠構成部材)
85 右枠構成部材(枠構成部材)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、始動記憶保留手段、遊技結果事前判定手段、事前判定情報送信手段)
300 演出制御装置(演出制御手段、始動記憶表示手段、事前予告報知手段、特殊役物演出実行手段)
821 第1左枠構成部材(枠構成部材)
822 第2左枠構成部材(枠構成部材)
831 第1右枠構成部材(枠構成部材)
832 第2右枠構成部材(枠構成部材)
R1、R2、R3、R4 保留図柄
Y 3D役物(画像役物)
Claims (2)
- 複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記装飾表示装置の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面よりも前方に可動役物を備え、
前記装飾表示装置は、前記表示面において視認される平面画像と、前記表示面より前方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、
前記可動役物は、前記表示面からの距離が異なる複数の構成部材を備え、
前記演出制御手段は、前記立体画像を前記装飾表示装置に表示させる際には、前記複数の構成部材のうち前記表示面の縁部から当該表示面の中央部側へと移動した構成部材の当該表示面からの距離に応じて、当該立体画像の前後方向の出現位置を変更することを特徴とする遊技機。 - 前記可動役物は、
通常時は前記装飾表示装置の表示を妨げない位置にて待機し、
前記装飾表示装置が前記立体画像を表示する場合に作動して、当該立体画像の前後方向の出現位置の目安として用いられることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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