JP5965107B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜トランジスタに関する。
電界効果型トランジスタは、半導体メモリ集積回路の単位電子素子、高周波信号増幅素子、液晶駆動用素子等として広く用いられており、現在、最も多く実用化されている電子デバイスである。そのなかでも、近年における表示装置の発展に伴い、液晶表示装置(LCD)のみならず、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等の各種表示装置において、表示素子に駆動電圧を印加して表示装置を駆動させるスイッチング素子として、薄膜トランジスタ(TFT)が多用されている。
TFT駆動素子としては、現在最も広く用いられているシリコン系半導体薄膜に比べ、安定性が優れる金属酸化物からなる酸化物半導体薄膜が注目されている。
従来、TFT活性層に用いる酸化物半導体膜は、膜の電気特性を制御するため、酸素ガスを導入した雰囲気中で成膜されるのが一般的である。しかし、酸素分圧のわずかな振れにより、膜中のキャリア濃度が大きく変化し、半導体特性が変動するという問題があった。
この問題を解決する手段として、スパッタ成膜時のパワー密度を高くすることにより、膜中のキャリア濃度の酸素分圧依存性を緩やかにすることが知られている(特許文献1)。また、酸化物半導体膜は、膜の電気特性を制御するため、上記のように酸素ガスを導入した雰囲気中で成膜されるのが一般的であるが、より効果的にキャリア濃度を制御するため、水蒸気を導入する技術が開示されている(特許文献2)。
特許文献2は、水蒸気を導入して成膜した原子比In:Ga:Zn=0.98:1.02:4の半導体膜を用い、チャンネル層の厚さが45nmのトップゲート型の薄膜トランジスタを開示する。
特許文献3ではIn、Znの少なくとも一方の元素、及び水素を含むアモルファス酸化物半導体が開示されている。非特許文献1は、10−2Pa以上の水蒸気分圧で原子比In:Ga:Zn=1.3:1.0:1.0の半導体膜を成膜し、チャンネル層の膜厚が30nmのボトムゲート構成且つボトムコンタクト構成を有する薄膜トランジスタを開示する。
しかしながら、水蒸気分圧を導入して成膜した薄膜トランジスタは、移動度が10cm/Vsに満たないため、酸素導入時よりも特性が低いという問題があった。以上のように水導入スパッタに対して酸化物半導体薄膜の最適な組成は明らかではなかった。
国際公開第2009/084537号パンフレット 特開2007−73697号公報 特開2010−80936号公報
Takafumi Aoi et al.,Thin Solid Films,Volume 518,Issue 11,Pages3004-3007(2010)
本発明の目的は、例えば25cm/Vs以上の高い電界効果移動度を有する薄膜トランジスタを提供することである。
本発明者らは鋭意研究した結果、In原子及びZn原子を含み、In原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満である酸化物半導体材料を、希ガス原子に水分子を導入した雰囲気下でスパッタリングして得られる酸化物薄膜を薄膜トランジスタのチャネル層に用いると、25cm/Vs以上の電界効果移動度が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の薄膜トランジスタ等が提供される。
1.希ガス及び水分子を含有する混合気体雰囲気下で酸化物半導体材料を成膜してなるチャネル層を備える薄膜トランジスタであって、
前記酸化物半導体材料がIn原子及びZn原子を含む酸化物であり、原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満である薄膜トランジスタ。
2.前記酸化物半導体材料がIn原子及びZn原子の酸化物から構成される1に記載の薄膜トランジスタ。
3.前記チャネル層のキャリア濃度が5×1018/cm以下である1又は2に記載の薄膜トランジスタ。
4.電界効果移動度が25cm/Vs以上である1〜3のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
5.前記チャネル層上にSiNxを含有する保護膜を備える1〜4のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
6.前記混合気体における水分子の分圧比が0.1%〜25%である1〜5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
7.1〜6のいずれかに記載の薄膜トランジスタを備える表示装置。
本発明によれば、高い電界効果移動度を有する薄膜トランジスタが提供できる。
本発明の薄膜トランジスタの一実施形態を示す概略断面図である。 実施例1及び比較例1で製造した薄膜トランジスタの伝達特性を示す図である。
本発明の薄膜トランジスタは、希ガス及び水分子を含有する混合気体雰囲気下で酸化物半導体材料を成膜してなるチャネル層を備える薄膜トランジスタである。
上記酸化物半導体材料(以下、本発明の酸化物半導体材料という場合がある)は、In原子及びZn原子を含み、In原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満である。本発明の酸化物半導体材料から得られる酸化物半導体薄膜を薄膜トランジスタのチャネル層に用いることで、本発明の薄膜トランジスタは、25cm/Vs以上の高い電界効果移動度を示すことができる。
[酸化物半導体材料及び酸化物半導体薄膜]
本発明の酸化物半導体材料は、In原子及びZn原子を含む酸化物であり、例えばIn原子及びZn原子の酸化物から実質的になる酸化物である、又はIn原子及びZn原子の酸化物のみからなる酸化物である。
In原子及びZn原子の酸化物から実質的になる酸化物とは、例えばIn原子及びZn原子の合計が、酸化物を構成する酸素原子を除く全原子に対して90原子%以上、95原子%以上、97原子%以上、98原子%以上又は99原子%以上であることを意味する。
本発明の酸化物半導体材料は、電気抵抗値を下げるために、本発明の効果を損なわない範囲で、Sn、Ti、Si、Zr、Ce等の正4価を取りうる元素の酸化物を3重量%以下の割合で含有してもよく、特にSnは焼結密度を向上させることができ、酸化物半導体材料の電気抵抗を下げる効果が大きい。
正4価を取りうる元素の酸化物の含有量は、2重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることが特に好ましい。正4価元素の酸化物の含有量が3重量%を超えると、4価元素自体がキャリアの散乱源となり、得られる薄膜トランジスタの電界効果移動度が低下するおそれがある。
また、本発明の酸化物半導体材料は、本発明の効果を損なわない範囲で、不可避不純物を含んでもよい。
本発明の酸化物半導体材料のIn原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)は、10原子%以上20原子%未満であり、好ましくは12原子%以上19原子%未満であり、より好ましくは15原子%以上18原子%未満である。
In原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)が、20原子%超の場合、In原子の5s軌道のオーバーラップが小さくなるため電界効果移動度が低下するおそれがある。一方、原子比Zn/(In+Zn)が10原子%未満である場合、結晶化しやすくなるため、得られる酸化物半導体薄膜がアモルファス膜とならないおそれがある。
尚、酸化物半導体スパッタリングターゲットは、公知の方法で製造できるほか、市販の酸化物半導体スパッタリングターゲットを用いることもできる。
本発明の薄膜トランジスタのチャネル層は、本発明の酸化物半導体材料を成膜して得られる酸化物半導体薄膜であり、当該成膜はスパッタリング法により実施できる。
上記成膜は、希ガス及び水分子を含有する混合気体雰囲気下で実施され、酸素欠損の生成(キャリアの発生)を回避することができ、スパッタ速度を低下させることなく酸化物半導体薄膜を成膜することができる。
希ガス及び水分子を含有する混合気体において、水分子の含有量は、好ましくは分圧比で0.1〜25%であり、好ましくは0.2〜18%であり、さらに好ましくは0.5〜17%であり、特に好ましくは0.5〜15%である。
尚、水分子の分圧比は、[HO]/[混合気体の全圧]で表わされ、混合気体が水分子及び希ガス原子のみからなる場合は、[HO]/([HO]+[希ガス原子])で表される。[HO]は混合気体雰囲気中の水分子の分圧であり、[希ガス原子]は混合気体雰囲気中の希ガス原子の分圧である。
混合気体は、さらに酸化性ガスを含有してもよい。
酸化性ガスとしては、例えばO、CO、O、NO等が挙げられる。スパッタリング成膜時の酸化性ガスの分圧比は、好ましくは0%以上30%未満であり、より好ましくは0〜12%であり、さらに好ましくは0〜8%である。
混合気体中の酸化性ガスの分圧比が30%以上であると、得られるトランジスタの移動度が低下したり、キャリア濃度が不安定となったりするおそれがある。これは成膜時に混合気体雰囲気中の酸化性ガスが多すぎると、結晶格子間に取り込まれる酸化性ガスが多くなって散乱の原因となったり、容易に膜中から離脱し不安定化したりするためと推定される。
混合気体雰囲気の圧力(スパッタ圧力)は、プラズマが安定して放電できる範囲であれば特に限定されないが、好ましくは0.1〜5.0Paである。スパッタ圧力とは、希ガス、水、酸素等を導入した後のスパッタ開始時の系内の全圧をいう。
スパッタ時の水の分圧は、好ましくは2×10−3〜1×10−1Paである。水の分圧が2×10−3Pa未満の場合、薄膜の酸化度が不足し、キャリア濃度の制御が行いにくくなるおそれがある。一方、水の分圧が1×10−1Pa超の場合、酸化が促進しすぎるため、キャリア濃度の制御が行いにくくなるおそれがある。
スパッタリングの成膜速度は、成膜面に対して垂直方向に通常は1〜200nm/minであり、好ましくは1〜100nm/minであり、さらに好ましくは10〜80nm/minであり、特に好ましくは30〜60nm/minである。
成膜速度が1nm/min未満の場合、成膜速度が遅いため生産性が悪くなるおそれがある。一方、成膜速度が200nm/min超の場合、成膜速度が速くなりすぎて、膜厚の制御性が悪くなるおそれがある。
本発明の酸化物半導体材料からなるターゲットと酸化物半導体薄膜を成膜する基板間の距離は、基板の成膜面に対して垂直方向に好ましくは1〜15cmであり、さらに好ましくは4〜8cmである。
この距離が1cm未満の場合、基板に到達するターゲット構成元素の粒子の運動エネルギーが大きくなり、良好な膜特性を得ることができないおそれがあるうえ、膜厚及び電気特性の面内分布が生じてしまうおそれがある。一方、ターゲットと基板との間隔が15cmを越える場合、基板に到達するターゲット構成元素の粒子の運動エネルギーが小さくなりすぎて、緻密な膜を得ることができず、良好な膜特性を得ることができないおそれがある。
スパッタリングは、好ましくは磁場強度が300〜1500ガウスの雰囲気下で行う。
磁場強度が300ガウス未満の場合、プラズマ密度が低くなるため高抵抗のスパッタリングターゲットの場合スパッタリングできなくなるおそれがある。一方、1500ガウス超の場合、膜厚及び膜中の電気特性の制御性が悪くなるおそれがある。
スパッタリングの方法は特に限定されず、プラズマ活性の低いDCスパッタリング及び周波数10MHz以下の高周波スパッタリングのいずれでもよい。また、スパッタリングはパルススパッタリングでもよい。
ここでDCスパッタリングとは、直流電源を印加して行うスパッタ方法(直流スパッタ)をいい、高周波スパッタ(RFスパッタリング)とは、交流電源(交流スパッタ)を印加して行うスパッタリングをいう。また、パルススパッタリングとは、パルス電圧を印加して行うスパッタリングをいう。
RFスパッタリングは、DCスパッタリングに比べてプラズマ密度が高く、放電電圧が下がるため、格子の乱れ等が減少し、キャリア移動度を高めることができる。また、一般的にRFスパッタリングの方が面内均一性が良好な膜が得られやすい。そのため、RFスパッタリングより得られる膜は、TFT素子としたときの電界効果移動度も高くなることが期待される。
しかし、一般的にRFスパッタリングは、DCスパッタリングよりも成膜が遅いため、工業的にはDCスパッタリングが採用されている。
DCスパッタ成膜時のターゲットに印加するパワー密度は、好ましくは1〜5W/cmであり、より好ましくは2〜5W/cmであり、さらに好ましくは2.5〜5W/cmである。
パワー密度が1W/cm未満の場合、成膜速度が遅くなり、生産性が悪くなるおそれがある。一方、スパッタパワー密度が5W/cm超の場合、成膜速度が速くなりすぎて、膜厚の制御性が悪くなるおそれがある。
DCスパッタリングで成膜する際の基板温度は、好ましくは25〜500℃であり、より好ましくは25〜300℃であり、さらに好ましくは25〜250℃である。
成膜時の基板温度が500℃超の場合、薄膜堆積直後の膜中に微結晶が生成するおそれがある。一方、成膜時の基板温度が25℃未満の場合、薄膜の膜密度が低下してTFTの移動度が低下するおそれがある。
本発明の酸化物半導体材料をスパッタリングして得られる薄膜をアニール処理することで酸化物半導体薄膜とすることができる。
アニール処理温度は、例えば150℃以上500℃以下であり、好ましくは200℃以上400℃以下であり、より好ましくは250℃以上350℃以下である。また、アニール処理時間は、例えば15分〜3時間であり、好ましくは30分〜2時間であり、より好ましくは45分〜2時間である。
上記の条件でアニール処理をすることにより、得られる薄膜トランジスタのTFT特性のばらつきを減らすことができる他、得られる酸化物半導体薄膜のキャリア濃度を例えば1×1013〜5×1018/cmとすることができる。
処理温度が150℃未満の場合、酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が5×1018/cm超となるおそれがある。一方、処理温度が500℃超の場合、酸化物半導体薄膜を破壊してしまうおそれがある。同様に、処理時間が15分未満の場合、得られる酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が5×1018/cm超となるおそれがある。一方、処理時間が3時間超の場合、得られる酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が1×1013/cm未満となるおそれがある。
尚、アニール処理は、酸素の存在下でランプアニール装置、レーザーアニール装置、熱プラズマ装置、熱風加熱装置、接触加熱装置等を用いることにより実施できる。
アニール処理は、大気中で実施することができ、好ましくは酸素分圧20%以上の雰囲気で行い、より好ましくは酸素分圧が20%以上60%以下で行い、さらに好ましくは酸素分圧が20%以上40%以下で行う。酸素分圧が20%未満であると酸素欠陥が増加することにより、得られる酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が5×1018/cm超になるおそれがある。
酸化物半導体薄膜は、アモルファス(非晶質)構造を有し、このことはX線回折測定(XRD測定)で回折パターンが観測されないことにより確認できる。
尚、原子が規則的に並んだ結晶にX線が入射すると、特定の方向で強いX線が観察され、回折現象を生じる。これは、それぞれの位置で散乱されるX線の光路差が、X線の波長の整数倍になっていると、波の位相が一致するため、波の振幅が大きくなることで説明される。
物質はそれぞれに特有な規則性を持つ結晶をつくることから、X線回折では化合物の種類を調べることができる。また、結晶の大きさ(結晶の秩序性)、材料中に存在する結晶の方位の分布状態(結晶配向)、結晶に掛かる残留応力の評価を行うこともできる。
酸化物半導体薄膜のキャリア濃度は、好ましくは5×1018/cm以下であり、より好ましくは5×1013〜5×1018/cmであり、さらに好ましくは1×1014〜5×1018/cmであり、特に好ましくは1×1015〜4×1018/cmである。
酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が5×1018/cm超の場合、薄膜トランジスタ等の素子を構成した際に、漏れ電流が発生してしまうとともに、ノーマリーオンになってしまったり、on−off比が小さくなってしまったりすることにより、良好なトランジスタ性能が得られないおそれがある。また、キャリア濃度が5×1013/cm未満となるとキャリア数が少ないため、TFTとして駆動しないおそれがある。
酸化物半導体薄膜の密度は、好ましくは6.2g/cm以上であり、より好ましくは6.4g/cm以上であり、さらに好ましくは6.2g/cm以上7.1g/cm以下である。
酸化物半導体薄膜の密度が6.2g/cm未満の場合、キャリアの伝導を担うIn5S軌道の重なりが小さくなって移動度が低下するおそれがある。
酸化物半導体薄膜に含まれる各元素の原子比は、誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP−AES)により含有元素を定量分析して求めることができる。
具体的に、ICP−AESを用いた分析では、溶液試料をネブライザーで霧状にして、アルゴンプラズマ(約6000〜8000℃)に導入すると、試料中の元素は熱エネルギーを吸収して励起され、軌道電子が基底状態から高いエネルギー準位の軌道に移る。この軌道電子は10−7〜10−8秒程度で、より低いエネルギー準位の軌道に移る。この際にエネルギーの差を光として放射し発光する。この光は元素固有の波長(スペクトル線)を示すため、スペクトル線の有無により元素の存在を確認できる(定性分析)。
また、それぞれのスペクトル線の大きさ(発光強度)は試料中の元素数に比例するため、既知濃度の標準液と比較することで試料濃度を求めることができる(定量分析)。
定性分析で酸化物半導体薄膜に含有されている元素を特定後、定量分析で含有量を求め、その結果から各元素の原子比を求めるとよい。
[薄膜トランジスタ]
図1は、本発明の薄膜トランジスタの1実施形態を示す概略断面図である。
薄膜トランジスタ1は、ゲート電極(基板)10上にゲート絶縁膜20を有し、ゲート絶縁膜20上にはチャネル層30が形成されており、当該チャネル層30の両端の一部を覆うようにしてソース電極40及びドレイン電極50がそれぞれ間隔をあけて形成されている。ソース電極40及びドレイン電極60、並びにチャネル層30の一部露出部分は、保護膜60によって覆われている。
基板10は、ゲート電極として機能し、基板10に印加される電圧によってソース電極40及びドレイン電極50の間のチャネル層30に流れる電流が制御され、薄膜トランジスタ1がオン/オフ動作する。
薄膜トランジスタの構成は、ボトムゲート、ボトムコンタクト、トップコンタクト等公知の構成を制限なく利用することができる。特にボトムゲート構成が、アモルファスシリコンやZnOのTFTに比べ高い性能が得られるので有利である。ボトムゲート構成は、製造時のマスク枚数を削減しやすく、大型ディスプレイ等の用途の製造コストを低減しやすいため好ましい。
薄膜トランジスタの各層について以下説明する。
[チャネル層]
チャネル層は、本発明の酸化物半導体薄膜である。
チャネル層の成膜を、希ガス及び水分子を含有する混合気体雰囲気下で行うことで、チャネル層のキャリア濃度を5×1013〜5×1018/cmに制御することができ、膜厚に対してプロセスウィンドウが広い電界効果トランジスタとすることができる。
チャネル層は、本発明の酸化物半導体材料と同様の組成を有し、In原子及びZn原子を含む酸化物からなり、In原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満である。
チャネル層の膜厚は、通常10〜300nmであり、好ましくは20〜250nmであり、より好ましくは30〜200nmであり、さらに好ましくは35〜120nmであり、特に好ましくは40〜80nmである。
チャネル層の膜厚が10nm未満の場合、大面積に成膜した際の膜厚の不均一性により、作製した薄膜トランジスタの特性が面内で不均一になるおそれがある。一方、膜厚が300nm超の場合、成膜時間が長くなり工業的に採用できないおそれがある。
チャネル層は、通常、n型領域で用いられるが、P型Si系半導体、P型酸化物半導体、P型有機半導体等の種々のP型半導体と組合せてPN接合型トランジスタ等の各種の半導体デバイスに利用することができる。
[ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極]
ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極の各電極を形成する材料に特に制限はなく、一般に用いられている材料を任意に選択することができる。例えば、ITO,IZO,ZnO,SnO等の透明電極や、Al,Ag,Cu,Cr,Ni,Mo,Au,Ti,Ta等の金属電極、又はこれらを含む合金の金属電極を用いることができる。特にドレイン電極、ソース電極及びゲート電極をIZOとすることが好ましい。
ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極の各電極は、異なる2層以上の導電層を積層した多層構造とすることもできる。特にソース・ドレイン電極は低抵抗配線への要求が強いため、AlやCu等の良導体をTiやMo等の密着性に優れた金属でサンドイッチして使う場合がある。
In原子及びZn原子を含む酸化物であり、In原子及びZn原子の原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満である本発明の酸化物半導体材料を用い、水分子を含まない雰囲気下で成膜して得られる薄膜は、キャリア濃度を5×1019/cm以上とすることができ、ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極とすることが可能である。
従って、成膜雰囲気を調整することで、同一のターゲットを用いてチャネル層、ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極の全てを成膜することが可能である。
[ゲート絶縁膜]
ゲート絶縁膜を形成する材料は特に制限はなく、一般に用いられている材料を任意に選択できる。ゲート絶縁膜の材料としては、例えばSiO,SiNx,Al,Ta,TiO,MgO,ZrO,CeO,KO,LiO,NaO,RbO,Sc,Y,HfO,CaHfO,PbTi,BaTa,Sm,SrTiO,AlN等の化合物を用いることができる。これらのなかでも、好ましくはSiO,SiNx,Al,Y,HfO,CaHfOであり、より好ましくはSiO,SiNx,Y,HfO,CaHfOである。
尚、上記の酸化物の酸素数は、必ずしも化学量論比と一致していなくともよい(例えば、SiOでもSiOxでもよい)。
ゲート絶縁膜の膜厚は、通常5〜400nmであり、好ましくは50〜300nmである。
ゲート絶縁膜は、異なる2層以上の絶縁膜を積層した構造でもよい。また、ゲート絶縁膜は結晶質、多結晶質、非晶質のいずれであってもよいが、工業的に製造しやすい多結晶質又は非晶質であることが好ましい。
ゲート絶縁膜は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法により形成することができる。
プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成し、その上にチャネル層を成膜した場合、ゲート絶縁膜中の水素がチャネル層に拡散し、チャネル層の膜質低下やTFTの信頼性低下を招くおそれがある。チャネル層の膜質低下やTFTの信頼性低下を防ぐために、チャネル層を成膜する前にゲート絶縁膜に対してオゾン処理、酸素プラズマ処理もしくは二酸化窒素プラズマ処理を施すことが好ましい。このような前処理を行うことによって、チャネル層の膜質の低下やTFTの信頼性低下を防ぐことができる。
[保護膜]
チャネル層上の保護膜は、好ましくはSiNxを含有する。SiNxはSiOxと比較して緻密な膜を形成できるため、TFTの劣化をより抑制することができる。
保護膜は、SiNxの他に例えばSiO,Al,Ta,TiO,MgO,ZrO,CeO,KO,LiO,NaO,RbO,Sc,Y,HfO,CaHfO,PbTi,BaTa,Sm,SrTiO又はAlN等の酸化物等を含むことができるが、好ましくは、実質的にSiNxのみからなる。ここで、「実質的にSiNxのみからなる」とは、本発明の薄膜トランジスタにおける保護層を構成する薄膜の70wt%以上(好ましくは80wt%以上、さらに好ましくは85wt%以上)がSiNxであることを意味する。
保護膜を形成する前に、チャネル層に対し、オゾン処理、酸素プラズマ処理もしくは二酸化窒素プラズマ処理を施すことが好ましい。このような処理は、チャネル層を形成した後、保護膜を形成する前であれば、どのタイミングで行うようにしてもよい。但し、保護膜を形成する直前に行うことが望ましい。このような前処理を行うことによって、チャネル層における酸素欠陥の発生を抑制することができる。
また、TFT駆動中に酸化物半導体膜中の水素が拡散すると、閾値電圧のシフトが起こりTFTの信頼性が低下するおそれがある。チャネル層に対し、オゾン処理、酸素プラズマ処理もしくは二酸化窒素プラズマ処理を施すことにより、結晶構造中においてIn−OHの結合が安定化され酸化物半導体膜中の水素の拡散を抑制することができる。
実施例1
[ホール効果測定用素子及びXRD評価用素子の作製及び評価]
マグネトロンスパッタリング装置に、亜鉛及びインジウムの酸化物であって、亜鉛原子及びインジウム原子の原子比Zn/(In+Zn)が17原子%である4インチターゲットを装着し、基板としてスライドガラス(コーニング社製♯1737)をそれぞれ装着した。
DCマグネトロンスパッタリング法により、スライドガラス上に膜厚50nmの非晶質膜を下記スパッタ条件で成膜した。成膜時には、表1に示す分圧比でArガス、Oガス及びHOガスを導入した。その後、得られた非晶質膜を成膜した基板を、表1に示す酸素分圧、加熱処理温度及び加熱処理時間でアニール処理して酸化物半導体薄膜を形成した。
スパッタ条件は以下の通りである。
基板温度:25℃
到達圧力:8.5×10−5Pa
雰囲気ガス:表1に示す組成のArガス、Oガス及びHOガスからなる混合気体
スパッタ圧力(全圧):0.4Pa
投入電力:DC100W
S(基板)−T(ターゲット)距離:70mm
得られたガラス基板上に酸化物半導体薄膜を成膜した積層体をホール効果測定用素子とし、ResiTest8300型(東陽テクニカ社製)にセットし、室温でホール効果を評価した。キャリア濃度の結果を表1に示す。また、ICP−AESにより分析した酸化物半導体薄膜の組成比の結果を表1に示す。
得られたガラス基板上に酸化物半導体薄膜を成膜した積層体をXRD評価用素子とし、X線回折測定装置(リガク製Ultima−III)により結晶構造を調べたところ、酸化物半導体薄膜は、回折ピークが観測されず非晶質であることを確認した。
XRDの測定条件は以下の通りである。
装置:(株)リガク製Ultima−III
X線:Cu−Kα線(波長1.5406Å、グラファイトモノクロメータにて単色化)
2θ−θ反射法、連続スキャン(1.0°/分)
サンプリング間隔:0.02°
スリット DS、SS:2/3°、RS:0.6mm
[薄膜トランジスタの作製及び評価]
膜厚100nmの熱酸化膜付きの導電性シリコン基板を基板として使用した。熱酸化膜はゲート絶縁膜として機能し、導電性シリコン部がゲート電極として機能する。ゲート絶縁膜である熱酸化膜上にホール効果測定用素子の製造と同一のスパッタ条件でスパッタ成膜し、膜厚50nmの非晶質膜を成膜し、ホール効果測定用素子の製造と同一の条件でアニール処理をして、熱酸化膜上に酸化物半導体薄膜を成膜した。
その後、専用のメタルマスクを用いて、チャネル幅(W)/チャネル長(L)=1000/200μmとなるように酸化物半導体薄膜上にAu電極(膜厚50nm)をスパッタ成膜し、薄膜トランジスタを製造した。
製造したトランジスタの電界効果移動度(μ)、S値及び閾値電圧(Vth)を、半導体パラメーターアナライザー(ケースレーインスツルメンツ株式会社製4200SCS)を用い、室温且つ遮光環境下(シールドボックス内)で測定した。
また、盛装したトランジスタについて、ドレイン電圧(Vd)を5V及びゲート電圧(Vg)を−20〜25Vとして伝達特性を評価した。結果を図2に示す。
図2に示すように電界効果移動度は、33.2cm/Vsであった。尚、電界効果移動度(μ)は、線形移動度から算出し、Vg−μの最大値で定義した。
実施例2−11及び比較例1−7
表1及び表2に示す組成を有するターゲットを用いた他は、実施例1と同様にしてホール効果測定用素子、XRD評価用素子及びトランジスタを作製し、それぞれ評価した。結果を表1及び表2に示す。
また、比較例1のトランジスタについては、実施例1と同様にして伝達特性を評価した。結果を図2に示す。
Figure 0005965107
Figure 0005965107
実施例2〜11のトランジスタは、それぞれ電界効果移動度が25cm/Vs以上であった。
比較例1〜7のキャリア濃度は5×1018cm−3超であり、水を導入してスパッタしなかった場合と水導入量が少ない場合には酸素欠陥が多い薄膜であることが分かった。加えて、比較例1〜6に関しては、回折ピークが観測されず非晶質であることを確認した。比較例7に関しては、Zn/(In+Zn)が0.10より小さいため薄膜堆積直後の薄膜において回折ピークが観測され、結晶化していることを確認した。
図2に示すように、比較例1の薄膜では、キャリア濃度が5.60×1019cm/Vsであるためキャリアが多く、TFT駆動しなかった。表2に示すように比較例2〜7の素子についても、キャリア濃度が5×1013〜5×1018/cmから外れるためTFT駆動しないことが分かった。
本発明の薄膜トランジスタは電界効果型トランジスタ、論理回路、メモリ回路、差動増幅回路等各種の集積回路に適用できる。さらに、電界効果型トランジスタ以外にも静電誘起型トランジスタ、ショットキー障壁型トランジスタ、ショットキーダイオード、抵抗素子に適応できる。
1 薄膜トランジスタ
10 ゲート電極(基板)
20 絶縁膜
30 チャネル層
40 ソース電極
50 ドレイン電極
60 保護膜

Claims (5)

  1. チャネル層を、希ガス及び水分子を含有する混合気体雰囲気下でDCスパッタリングにより酸化物半導体材料を成膜することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記酸化物半導体材料がIn原子及びZn原子を含む酸化物であり、原子比Zn/(In+Zn)が10原子%以上20原子%未満であり、
    前記薄膜トランジスタの電界効果移動度が25cm/Vs以上である、薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記酸化物半導体材料がIn原子及びZn原子の酸化物のみから構成される請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 前記チャネル層のキャリア濃度が5×1018/cm以下である請求項1又は2に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 前記チャネル層上にSiNxを含有する保護膜を形成する請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 前記混合気体における水分子の分圧比が0.1%〜25%である請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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