JP5965051B2 - 摩耗特性向上のためのタイヤ・トレッド - Google Patents

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Description

本発明は、一般に車両用のタイヤに関し、より詳細には、トレッド・スカルプチャおよびトレッド材料に関する。
当業界において、タイヤ設計者が、設計中のタイヤの特定の特性を妥協しなければならないことがよくあることが知られている。タイヤの特性の1つを向上させるためにタイヤの設計を変更すると、妥協が生じる、つまり、代わりにタイヤの別の特性が損なわれることがよくある。このような妥協の1つが、タイヤの摩耗とウェット・ブレーキングとの間に存在する。タイヤの摩耗は、トレッドのゴム組成に混合するポリブタジエンの量を増やすことにより改善される。しかし、例えば、タイヤ・トレッドのポリブタジエン含有量を減らすことにより、トレッドのゴム組成物内のポリブタジエンの量を増やすと、通常、改善されることが知られているウェット・ブレーキングの損失につながる。
タイヤ設計者およびタイヤ業界において調査を行う者は、周知の妥協の一部を解消しうる材料およびタイヤ構造を求めている。摩耗とウェット・ブレーキングの妥協を解消する新しいタイヤ設計を提供することが望ましい。
本発明の特定の実施形態は、タイヤ設計者が直面する妥協、つまり、タイヤのトレッド摩耗が増すと、タイヤのウェット・ブレーキング性能が低下することが多いことを驚くほどに解消する車両用のタイヤおよびトレッドを含む。実施形態は、タイヤのトレッドを含み、該トレッドは、架橋性ゴム組成物に基づくゴム組成物を含み、該架橋性ゴム組成物は、ゴム100重量部あたり、高い割合で官能化スチレンブタジエン・ゴムおよびポリブタジエン・ゴムを含む。ウェット/摩耗の妥協における解消を提供するため、SBRは、ブタジエン部分におけるトランス−1,4−含有量が、30重量パーセント〜70重量パーセントである官能化ゴムである。該ゴム組成物に含まれるもう1種のゴム・エラストマは、ポリブタジエン・ゴムである。
該ゴム組成物には、少なくとも25℃のガラス移転温度(Tg)を有する可塑化樹脂と可塑化液とを妥協させる可塑化系がさらに含まれる。該可塑化系は、該ゴム組成物に、−25℃〜−15℃のガラス転移温度と、60℃において、0.8MPa〜1.3MPaの動的係数G*を付与するのに有効な量で該ゴム組成物に含まれる。
該可塑化系に加え、タイヤおよびトレッドを含む、ゴム物品の製造に有用なゴム組成物の特定の実施形態は、60phr〜125phrのシリカ充填剤、さらに硫黄硬化系を含む。
特定の実施形態において、SBRは、アミノ部分、シラノール部分、アルコキシシラン部分、カルボキシル部分、ポリエーテル部分またはこれらの組み合わせから選択される官能基によって官能化されてもよい。該官能基は、主鎖、該SBRの鎖端もしくは該SBRの鎖に沿って結合されても、またはこれらの組み合わせに結合されてもよい。
本発明の上記の目的、特徴および利点、並びに他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の詳細な説明から明らかにになるであろう。
本発明の特定の実施形態は、タイヤ設計者が直面する妥協、つまり、タイヤのトレッド摩耗が増すと、タイヤのウェット・ブレーキング性能が低下することが多いということを驚くほどに解消する車両用のタイヤおよびトレッドを含む。特定の実施形態は、その製造のための方法も含む。この妥協は、(1)高トランス−1,4−含有量を含む官能化スチレンブタジエン・ゴムと、(2)ポリブタジエン・ゴムと、(3)高ガラス移転温度(Tg)を含む可塑化樹脂と可塑化液の両方とを含む可塑化系とを含む、ゴム組成物から固有のタイヤ・トレッドを形成することによって解消されてもよい。
本明細書に開示するタイヤおよびタイヤ・トレッドを形成するゴム組成物の準備にあたって、可塑化樹脂に対する可塑化液の割合を調整して、タイヤ・トレッドを形成するゴム組成物に、−25℃〜−15℃のガラス転移温度(Tg)と、60℃において、0.8MPa〜1.3MPaの動的係数G*を提供する。意外にも、該ゴム組成物に、高トランス−1,4−含有量を有する大量の官能化SBRが含まれ、必要なTgおよび動的係数を提供するよう、該可塑化液が適切に調整されると、タイヤ・トレッドの優れたブレーキ特性および摩耗特性が得られる。
本明細書において使用されるように、「phr」は、「ゴム100重量部あたりの部数」で、当技術分野における共通の測定値であり、ゴム組成物の構成要素が該組成物におけるゴムの総重量に対して測定される、つまり、該組成物におけるゴム全体の100重量部あたりの構成要素の重量部である。
本明細書において使用されるように、エラストマおよびゴムは同義語である。
本明細書において使用されるように、「に基づく」は、本発明の実施形態が、その組み立て時に、未硬化であった加硫ゴム組成物または硬化ゴム組成物からなることを認識する用語である。そのため、硬化ゴム組成物は、未硬化ゴム組成物「に基づいている」。言い換えると、架橋ゴム組成物は、該架橋ゴム組成物の構成要素に基づくか、もしくは該構成要素を含む。
一般に知られているように、タイヤ・トレッドは、タイヤ周辺に円周方向に延在する車両のタイヤの地面に接触する部分である。これは、例えば、トラクション、ドライ・ブレーキング、ウェット・ブレーキング、コーナリングなど、好ましくは、すべてノイズ量が最小限に抑えられ、低転がり抵抗で提供される、車両が必要とするハンドリング特性を提供するよう設計される。本明細書に開示するゴム組成物は、本発明に含まれるトレッドのブレーキングおよび摩耗の性能を向上させるのに、ブレーキタイヤ・トレッドの少なくとも一部、およびその他の特定の実施形態において、タイヤ全体を形成する上で有用である。
上述の通り、本発明の特定の実施形態は、トレッドおよび、高トランス−1,4−含有量を有する官能化スチレンブタジエン・ゴム(SBR)とポリブタジエン・ゴム(BR)との両方を含むゴム組成物から製造された該トレッドを含むタイヤを含む。BRは、タイヤを含む多くのゴム物品において有用な一般的なゴム構成要素であり、共役1,3−ブタジエンの単独重合体である。
SBRは、スチレンおよび1,3−ブタジエンの共重合体であり、最も一般に使用される合成ゴムの1つである。SBRの微細構造は一般に、結合スチレンの量および重合体のブタジエン部分の形態の観点から説明される。タイヤでの使用に適することが多い、一般的なSBRは、約25重量%の結合スチレンである。結合スチレンの含有量が非常に高い、例えば、80重量%の材料は、高スチレン樹脂と特定され、トレッドを製造するためのエラストマとしては適切ではない。本発明の特定の実施形態は、3重量%〜40重量%、もしくは10重量%〜35重量%、15重量%〜28重量%、または30重量%〜40重量%の結合スチレン含有量を含むSBRを用いてもよい。
SBRのブタジエン部分にある二重結合のため、該ブタジエン部分は、シス−1,4、トランス−1,4、およびビニル−1,2の3つの形態からなる。本明細書に開示するゴム組成物での使用に適したSBR材料は、少なくとも30重量%、もしくは30重量%〜70重量%、35重量%〜55重量%、または35重量%〜45重量%の高トランス−1,4含有量を含む材料である。
SBR材料のブタジエン部分の微細構造を決定するための方法は、当業者によく知られており、例えば、NMR法および赤外線分光学法を含む。1つの適切なNMR分光学法において、例えば、Bruker AM250分光計を用いて、炭素13NMR分析を実施してもよい。炭素13の公称周波数は、62.9MHzであり、定量的な結果を確保するため、スペクトルは「核オーバーハウザー効果」(NOE)なしで記録される。スペクトル幅は、240ppmである。使用される角度パルスは、90°パルスで、その持続時間は、5μsである。炭素13の取得中、スカラー1H炭素13結合を除くのに、陽子バンドが広い低出力減結合が用いられる。シーケンス繰り返し時間は、4秒である。信号/ノイズ比を増やすために蓄積される過渡信号の数は、8192である。スペクトルは、77ppmにおけるCDCl3バンドに対して計算される。
官能化ゴム、つまり、活性部分が付加されたゴムは、業界においてよく知られている。エラストマは、重合体の分枝に沿って、もしくは重合体の分枝端部において、高分子骨格にこれらの活性部分を付加することによって官能化されてもよい。官能化エラストマの例としては、シラノールまたはポリシロキサン官能化エラストマが挙げられ、その例は、米国特許番号第6,013,718号に見出すことができ、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。官能化エラストマのその他の例としては、米国特許番号第5,977,238号に記載されるようにアルコキシシラン基を含むもの、米国特許番号第6,815,473号に記載されるようにカルボキシル基を含むもの、米国特許番号第6,503,973号に記載されるようにポリエーテル基を含むもの、もしくは米国特許番号第6,800,582号に記載されるようにアミノ基を含むものが挙げられ、これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の特定の実施形態において、SBRは、重合体の分枝端部の総数の少なくとも一部に対して、もしくは重合体のブタジエン部分の分枝に沿って付加される官能基を含む官能化エラストマである。このような官能基としては、例えば、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基、カルボキシル基またはポリエーテル基を挙げることができる。特定の実施形態において、官能化SBRとしては、2つ以上の異なる該官能化SBRの混合物が含まれていてもよく、もしくは、該官能化SBRの1つに限定されてもよい。
本明細書に開示するゴム組成物としては、50phr〜85phr、50phr〜75phr、53phr〜75phr、もしくは60phr〜80phrの官能化高トランス−1,4SBRを挙げることができる。同様に、該ゴム組成物には、15phr〜50phr、25phr〜50phr、25phr〜47phr、もしくは20phr〜40phrのポリブタジエン・ゴムが含まれていてもよい。
ジエン・エラストマおよび補強充填剤に加え、本明細書に開示するゴム組成物の特定の実施形態としては、可塑化系がさらに挙げられる。該可塑化系は、ゴム混合物の加工性の改善と該ゴム組成物の動的係数およびガラス転移温度を調整する手段の両方を提供しうる。適切な可塑化系には、トレッドの必要なブレーキング特性および摩耗特性を得るための、可塑化液および可塑化樹脂の両方が含まれる。
適切な可塑化液には、ジエン・エラストマを含むその可塑化特性で知られている任意の液体が含まれていてもよい。室温(23℃)において、これらの液体可塑剤もしくはこれらの粘度の異なるオイルは、固体である樹脂とは対照的に液体である。例としては、原料油由来のもの、植物塩基を含むものおよびこれらの組み合わせが挙げられる。石油系オイルの例としては、業界で知られているように、芳香油、パラフィン系オイル、ナフテン・オイル、MESオイル、TDAEオイルなどがある。液体ジエン重合体、ポリオレフィン・オイル、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、リン酸塩可塑剤、スルホン酸塩可塑剤および液体可塑剤の組み合わせも知られている。
適切な植物油の例としては、ヒマワリ油、大豆油、紅花油、コーン油、亜麻仁油および綿実油が挙げられる。これらのオイルおよびその他の植物油は単一もしくは組み合わせのいずれかで用いてもよい。一部の実施形態では、オレイン酸の含有量が高い(少なくとも70重量%、もしくは、80重量%)ヒマワリ油が有用であり、その例としては、ミネソタ州ミネアポリスを拠点とするCargillから入手可能なAGRI−PURE80がある。適切な可塑化油の選択は、オレイン酸含有量の高い植物油に限定される。
本発明の任意の特定の実施形態において有用な可塑化液の量は、特定の状況および望ましい結果によって決まる。一般に、例えば、可塑化液には、5phr〜50phr、もしくは、5phr〜40phr、5phr〜30phr、または5phr〜25phrの量で、ゴム組成物に存在してもよい。可塑化液および可塑化炭化水素樹脂の両方が、可塑化系に含まれるため、トレッドの必要な物理的特性を得るのに、両方の種類の可塑化剤の量が以下に記載される通りに調整される。
可塑化炭化水素樹脂は、可塑化油など、液体可塑化化合物とは対照的に、室温(例えば、23℃)において固体である炭化水素化合物である。さらに、可塑化炭化水素樹脂は、該樹脂が、例えば、通常は少なくとも5phrの濃度で、該樹脂を真の可塑化剤として機能させる濃度で混合されるゴム組成物と混ぜることができる、つまり混合可能である。
可塑化炭化水素樹脂は、脂肪族、芳香族もしくはこれらの組み合わせであってもよい重合体/オリゴマーであり、つまり、該樹脂の高分子塩基は、脂肪族および/または芳香族単量体から形成されてもよいということである。これらの樹脂は、天然または人工材料であってもよく、石油系であってもよいが、この場合、該樹脂は、石油可塑化樹脂と呼ばれてもよい、もしくは、植物性の材料に基づいていてもよい。特定の実施形態では、本発明を制限するものではないが、これらの樹脂は、基本的に、水素原子と炭素原子のみを含んでいてもよい。
本発明の特定の実施形態において有用な可塑化炭化水素樹脂としては、シクロペンタジエン(CPD)またはジシクロペンタジエン(DCPD)の単独重合体または共重合体、テルペンの単独重合体または共重合体、C5カットの単独重合体または共重合体、およびこれらの混合物が挙げられる。
上記で概要を説明したように、このような共重合体可塑化炭化水素樹脂としては、例えば、(D)PCD/ビニル芳香族、(D)PCD/テルペン、(D)PCD/C5カット、テルペン/ビニル芳香族、C5カット/ビニル芳香族およびこれらの組み合わせからなる樹脂を挙げることができる。
テルペン単独重合体および共重合体樹脂に有用なテルペン単量体としては、αピネン、βピネンおよびリモネンが挙げられる。特定の実施形態は、Lリモネン(左旋性エナンチオマー)、Dリモネン(右旋性エナンチオマー)(もしくはジペンテンも)、右旋性および左旋性エナンチオマーのラセミ混合物の3つの異性体を含むリモネン単量体の重合体を含む。
ビニル芳香族単量体の例としては、スチレン、αメチルスチレン、オルト、メタ、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、パラ−tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ビニルメチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、C9カット由来(より一般には、C8からC10カット)の任意のビニル芳香族単量体が挙げられる。ビニル芳香族単量体共重合体を含む特定の実施形態には、共重合体において、モル分率で表される、少数単量体におけるビニル芳香族が含まれる。
本発明の特定の実施形態には、可塑化炭化水素樹脂として、(D)PCD単独重合体樹脂、(D)PCD/スチレン共重合体樹脂、リモネン/(D)PCD共重合体樹脂、C5カット/スチレン共重合体樹脂、C5カット/C9カット共重合体樹脂、およびこれらの混合物が含まれる。
本発明での使用に適したテルペン樹脂を含む市販の可塑化樹脂としては、デラウェア州、ウィルミントン所在のHercules Inc.からResin R2495の名前で販売されているポリα−ピネンが含まれる。Resin R2495は、分子量が約932、軟化温度が約135℃、ガラス転移温度が約91℃である。本発明で使用しうる、その他の市販されている製品としては、フランスのDRT社から販売されているDERCOLYTE L120が挙げられる。DERCOLYTE L120ポリテルペン−リモネン樹脂は、数平均分子量が約625,重量平均分子量が約1010、Ipが約1.6、軟化温度が約119℃、ガラス転移温度が約72℃である。さらに他の市販されているテルペン樹脂としては、フロリダ州ジャクソンビル所在のArizona Chemical Companyから販売されているSYLVARES TR 7125および/またはSYLVARES TR 5147ポリリモネン樹脂が挙げられる。SYLVARES 7125ポリリモネン樹脂は、分子量が約1090、軟化温度が約125℃、ガラス転移温度が約73℃であり、SYLVARES TR 5147は、分子量が約945、軟化温度が約120℃、ガラス転移温度が約71℃である。
市販されているその他の適切な可塑化炭化水素樹脂としては、C5カット/ビニル芳香族スチレン共重合体、とりわけ、Neville Chemical CompanyからSUPER NEVTAC 78、SUPER NEVTAC 85およびSUPER NEVTAC 99の名前で、Goodyear ChemicalsからWINGTACK EXTRAの名前で、KolonからHIKOREZ T1095およびHIKOREZ T1100の名前で、ExxonからESCOREZ 2101およびECR373の名前で販売されているC5カット/スチレンまたはC5カット/C9カットが挙げられる。
市販されているリモネン/スチレン共重合体樹脂である、さらに適切な可塑化樹脂としては、フランス所在のDRTから販売されているDERCOLYTE TS 105およびArizona Chemical Companyから販売されているZT115LTおよびZT5100が挙げられる。
可塑化樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418(1999年)に従って、示差走査熱量測定(DCS)によって測定してもよいことに注意してよい。特定の実施形態において、有用な樹脂は、ガラス転移温度が、少なくとも25℃、もしくは、少なくとも40℃または少なくとも60℃または25℃〜95℃、または40℃〜85℃、または60℃〜80℃であってもよい。
本発明の特定の実施形態において有用な可塑化炭化水素樹脂は、特定の環境および必要な結果によって決まり、40phr〜60phr、もしくは40phr〜55phr、または40phr〜50phrの量であってもよい。上述の通り、可塑化液と可塑化炭化水素樹脂とは共に可塑化系に含まれるため、摩耗およびブレーキング特性を改善するのに、トレッドの必要な物理的特性を得るため、両方の種類の可塑化剤の量が以下のように調整される。
可塑化系の量を調整し、ゴム組成物に、いずれも−25℃〜−15℃、もしくは−20℃〜−15℃のガラス転移温度と、60℃において、0.8MPa〜1.3MPa、もしくは0.8MPa〜1.2MPaまたは0.9MPa〜1.3MPaの動的係数G*(いずれもASTM D5992−96に従って測定される)とを付与する。このように、可塑化樹脂の量に対する液体可塑剤の量の比率を調整して、高トランス−1,4官能化SBRが、本明細書に開示するゴム組成物において、大半のエラストマとして用いられる際に、ウェット・ブレーキングにおける妥協が驚くほどに解消されるよう、ゴム組成物の必要な物理的特性を達成してもよい。該比率は、0.1〜0.7もしくは0.1〜0.35または0.1〜0.25の範囲であってもよい。
本明細書に開示するゴム組成物は、シリカ充填剤をさらに含む。当技術分野で既知の有用なシリカ充填剤としては、ヒュームド、沈殿および・または高分散性シリカ(「HD」シリカとして知られている)が挙げられる。高分散性シリカの例としては、DegussaのUltasil 7000およびUltasil 7005、RhodiaのシリカZeosil 1165MP、1135MPおよび1115MP、PPGのシリカHi−Sil EZ150G、およびHuberのシリカZeopol 8715、8745および8775がある。特定の実施形態において、シリカのBET表面積は、例えば、60m2/g〜250m2/g、もしくは80m2/g〜230m2/gであってもよい。ゴム組成物に添加するシリカ補強の量は、60phr〜125phr、もしくは70phr〜120phr、80phr〜110phrまたは85phr〜110phrであってもよい。
本発明の特定の実施形態において、例えば、カーボン・ブラックが一切またはほとんど(<10phr)使用されないよう、その他の充填剤は排除される。
シリカ充填剤をジエン・エラストマに結合させるため、少なくとも二官能性である結合剤は、無機充填剤とジエン・エラストマとの間に十分な化学的および/または物理的結合を付与する。該結合剤の例としては、二官能性有機シランまたはポリ有機シロキサンがある。該結合剤およびその使用は当技術分野においては周知である。該結合剤は、周知の通り、ジエン・エラストマに、または無機充填剤に事前に任意で結合させてもよい。あるいは、その自由状態または非グラフト状態でゴム組成物に混合してもよい。1つの有用な結合剤として、Evonik Degussaから販売されているX 50−S、50−50混合重量のSi69(活性成分)およびN330カーボン・ブラックがある。
本発明によるゴム組成物において、結合剤の含有量は、2phr〜15phr、もしくは5phr〜10phrであってもよい。
本明細書に開示するゴム組成物は、過酸化物硬化系または硫黄硬化系を含む、任意の適切な硬化系で硬化されてもよい。特定の実施形態は、遊離硫黄を含み、例えば、1つ以上の促進剤、ステアリン酸および酸化亜鉛をさらに含んでいてもよい硫黄硬化系で硬化される。適切な遊離硫黄には、例えば、微粉硫黄、ゴム・メーカーの硫黄、市販の硫黄および不溶性硫黄が含まれる。本明細書に開示するゴム組成物の特定の実施形態において、ゴム組成物に含まれる遊離硫黄の量は、例えば、0.5phr〜6phrであってもよい。特定の実施形態では、遊離硫黄の代わりに、硫黄供与体が硬化系に追加されてもよい。
加硫に必要な時間および/または温度を制御するため、硬化されたゴム組成物の特性を改善するため、促進剤が用いられる。本発明の特定の実施形態は、1つ以上の促進剤を含む。本発明において有用な適切な一次促進剤の一例は、スルフェンアミドである。適切なスルホンアミド促進剤の例としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、N−オキシジエチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(MBS)およびN−ジシクロヘキシル1−2ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)が挙げられる。高架下ゴム組成物の特性を改善するのに、促進剤の組み合わせが有用なことが多く、特定の実施形態は、二次促進剤の追加を含む。
特定の実施形態は、二次促進剤として、例えば、ジフェニルグアニジン(DPG)、トリフェニルグアニジン(TPG)、diorthotolylグアニジン(DOTG)、o−トリルビグアニド(OTBG)またはヘキサメチレンテトラミン(HMTA)など、程よく速い促進剤の使用を含んでもよい。添加される該促進剤の量は、例えば、最大4phr、0.5phr〜4phr、0.5phr〜3phr、または1phr〜2phrであってもよい。特定の実施形態には、例えば、ジスルフィドおよびベンゾチアゾールなどの高速促進剤およびチラウム、キサントゲン、ジチオカルバマートおよびジチオリン酸などの超促進剤などの高速促進剤および/または超高速促進剤の使用は含まれない。
当技術分野で周知のように、本明細書に開示するゴム組成物にその他の添加物を加えてもよい。該添加物には、例えば、抗劣化剤、抗酸化剤、脂肪酸、ろう、ステアリン酸および酸化亜鉛の一部またはすべてが含まれていてもよい。抗劣化剤および抗酸化剤の例としては、6PPD、77PD、IPPDおよびTMQがあり、添加されるこれらの量は、例えば、0.5phr〜5phrであってもよい。添加される酸化亜鉛の量は、例えば、1phr〜6phr、もしくは1.5phr〜4phrであってもよい。添加されるろうの量は、例えば、1phr〜5phrであってもよい。
本発明の実施形態であるゴム組成物は、適切な混合器内で、当業者に知られている方法で、典型的には、2つの連続する準備段階(高音での熱機械加工の第1段階、その後に低温での機械加工の第2段階)を用いて製造されてもよい。
熱機械加工(「非生産」段階と呼ばれることもある)の第1段階は、加硫系を除いて、組成物の各種材料を混練することによって完全に混合させることを意図している。これは、機械加工および混合器になされる高せん断の作用下で、一般的に120℃〜190℃の最大温度が達成されるまで、内部混合器または押出機などの適切な混練装置において実行される。
混合物の冷却後、機械加工の第2段階が低温で実施される。「生産」段階と呼ばれることがあるこの仕上げ段階は、例えば、開放型ロール機などの適切な装置で、加硫(もしくは架橋結合)系(硫黄またはその他の加硫剤および促進剤)を混合することにより、これを取り入れる工程からなる。これは、早すぎる硫化を防ぐため、適切な時間(一般的には、例えば、1分〜30分間)、混合物の硫化温度よりも十分に低い温度で行われる。
ゴム組成物は、車両のタイヤ用のトレッド、特定の実施形態では、乗用車や軽トラックに用いるタイヤ・トレッドに用いられる有用な品に形成されうる。トレッドは、トレッド・バンドとして形成され、後にタイヤの一部として製造されうるか、または、例えば、押し出しによってタイヤ・カーカスに直接形成されてから、金型で硬化されうる。このように、トレッド・バンドは、タイヤ・カーカスに配置される前に硬化されてもよく、もしくは、タイヤ・カーカスに配置された後で硬化されてもよい。一般的に、タイヤ・トレッドは、周知の方法で、トレッドに形作られる溝、リブおよび/またはブロックなど、トレッド要素をトレッドに形作る金型で硬化される。
前述の内容は、本発明の特定の実施形態に対する詳細な参照を含んでおり、これらは、本発明の例示によって提供されることを理解すべきである。例えば、1つの実施形態の一部として例示または記載されている特徴を別の実施形態と共に用いて、さらなる実施形態を生むことができる。本発明はさらに、例示としてみなされるべきであり、本発明をいかなる形においても限定するものではない、以下の例によって例示される。以下は、以下の例において用いられる試験手順の説明である。
ABSブレーキング・システムが装着された自動車に取り付けられたタイヤのウェット・ブレーキングは、濡れた路面(アスファルト・コンクリート)上で突然ブレーキを掛けた際に50MPHから0MPHに下げるのに必要な距離を測定することによって決定された。制御値(任意に100に設定)よりも値が大きい場合、結果が改善された、つまり、ブレーキング距離が短くなったことを示す。
自動車に取り付けられたタイヤの耐摩耗性は、該タイヤで10,000〜12,000マイルの距離で実際に路上走行を行い、その摩耗率(1000マイルあたりに損失したトレッドのmm)を測定することによって測定された。制御値(任意に100に設定)よりも値が大きい場合、結果が改善された、つまり、摩耗率が低下したことを示す。
ゴム組成物の動的特性(TgおよびG*)は、ASDM D5992−96に従って、Metravib Model VA400 ViscoAnalyzer Test Systemで測定された。0.7MPa一定の交互の単一正弦波せん断応力を加えつつ、1.5℃/minの速度で温度を上昇させながら、−60℃から100℃までの温度掃引上で、周波数10Mhzにおいて、加硫材料のサンプルの反応(厚さ2mmで、直径が10mmの円筒形のサンプル2つ各々における二面せん断ジオメトリ)を記録した。60℃での剛性率G*を記録し、最大損失正接が発生した温度をガラス転移温度Tgとして記録した。
実施例1
表1および表2に示す構成要素を用いて、ゴム組成物を作成した。表1および表2に示すゴム組成物を構成する各構成要素の量は、ゴム100重量部あたりの重量部(phr)で表されている。
Figure 0005965051
* - インデックス・タイヤ
ポリテルペン樹脂は、ジョージア州サバナ所在のArizona Chemicalsから販売されているポリリモネン樹脂、SYLVARES TR−5147であった。可塑化油は、ヒマワリ油であった。シリカは、BETが160m2/gの、Rhodiaから販売されている高分散性シリカ、ZEOSILであった。可塑化油は、AGRI−PURE 80であった。シラン結合剤は、Evonik Degussaから販売されているSi69であった。硬化パッケージには、硫黄、促進剤、酸化亜鉛およびステアリン酸が含まれていた。
Figure 0005965051
確認した配合物W1〜W7にはすべて、末端鎖シラノール部分で官能化されたトランス−1,4−含有量18.4重量%を含む官能化スチレンブタジエン・ゴムが含まれていた。配合物F1〜F6には、表1および表2に示すように、シラノール部分またはアミノ部分のいずれかで官能化されたトランス−1,4−含有量38.1重量%を含む官能化SBRが含まれていた。シラノール官能基が、分岐端部に付加され、アミノ基が分岐長に沿って付加された。官能化高トランス−1,4SBRであるゴム組成物でエラストマの大半を用いて、ウェット・ブレーキング/摩耗の妥協に対する解消を達成するよう、硬化済みのゴム組成物のTgおよび動的係数を所定の範囲内に維持するため、可塑化油および樹脂の量を調整した。
上記の手順により、Banbury混合器内で、硫黄および促進剤を除く、表1および表2に示す構成要素を混合させて、ゴム配合物を製造した。ミルでの第2段階で促進剤および硫黄を添加した。加硫が発生し、次に配合物を試験して、その物理的特性を測定し、表1および表2に示した。
表1および表2に示す配合物のそれぞれを用いて、タイヤ(201/55R16 オールシーズン・タイプ)を製造した。上述の試験手順に従って、該タイヤのウェット・ブレーキングおよび摩耗性能を試験した。試験結果を表1および表2に示す。試験結果はすべて、配合物W1で製造されたタイヤに対して標準化した。表に示す結果から分かるように、各結果において、他方の特徴では、大幅な減少が確認されなかったが、一方の特徴では大幅な改善が見られ、ウェット・ブレーキングと摩耗との間の妥協が解消された。
特許請求の範囲および本明細書で使用されているように、「備える」、「含む」および「有する」という用語は、指定されていないその他の要素を含んでいてもよいオープン・グループを示すものと解釈されるものとする。特許請求の範囲および本明細書で使用されているように、「実質的に〜からなる」という用語は、記載されていないその他の要素が実質的に請求項に係る発明の基本的な特性および新規な特性を変えない限り、これらの要素を含んでいてもよい部分的オープン・グループを示すものと解釈されるものとする。「1つの」という用語および語の単数形は、この用語が1つ以上の物が提供されることを意味するよう、同じ語の複数形を含むものとする。「少なくとも1つ」および「1つ以上」という用語は、ほぼ同じ意味で用いられる。「1つの」または「単一の」は、1つのおよび1つのみの物を示すのに用いられるものとする。同様に、「2」など、その他特定の数値は、特定の数の物が意図されるときに用いられる。「好ましくは」、「好ましい」、「好む」、「任意選択で」。「してもよい」および類似の用語は、参照される品目、状態または工程が、本発明の任意選択(必須ではない)特徴であるべきであることを示すのに用いられる。「a〜b」と記載される範囲は、「a」と「b」との間の値を含む。
上述の説明から、本発明の真の趣旨から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して、種々の修正および変更を行ってもよいことが理解されるべきである。上述の説明は、例示のみを目的としており、限定的な意味で解釈されるべきではない。以下の特許請求の範囲の文言のみが本発明の範囲を限定すべきである。

Claims (17)

  1. 架橋性ゴム組成物に基づくゴム組成物を含む、タイヤ用トレッドであって、前記架橋性ゴム組成物が、ゴム100重量部(phr)あたり、
    50phr〜85phrの官能化スチレンブタジエン・ゴム(SBR)と15phr〜50phrのポリブタジエン・ゴムとの組み合わせから選択される100phrのゴム、ここで、前記官能化SBR、活性部分として結合した官能基を含み、前記SBRのブタジエン部分、30重量パーセント〜70重量パーセントのトランス−1,4−含有量を有する;
    ガラス転移温度(Tg)が少なくとも25℃の可塑化樹脂と、可塑化とを含む可塑化系、ここで、可塑化用樹脂に対する可塑化用液体の比率は、0.1〜0.35であり、前記可塑化系、前記ゴム組成物に−25℃〜−15℃のガラス転移温度と、60℃において、0.8MPa〜1.3MPaの動的係数G*を付与するのに有効な量で添加される
    60phr〜125phrのシリカ充填剤;及び
    硫黄硬化系
    を含む、前記トレッド。
  2. 前記官能基がアミノ部分、シラノール部分、アルコキシシラン部分、カルボキシル部分、ポリエーテル部分またはこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載のトレッド。
  3. 前記官能基がシラノール基、アミノ基またはこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載のトレッド。
  4. 前記官能基が前記SBRの鎖端に結合されている、請求項1に記載のトレッド。
  5. 前記官能基が前記SBRの主鎖に結合されている、請求項1に記載のトレッド。
  6. 前記官能基が前記SBRの鎖端に、前記SBRの鎖に沿って、またはこれらの組み合わせで結合されている、請求項1に記載のトレッド。
  7. 前記ブタジエン部分の前記トランス−1,4−含有量が35重量%〜55重量%である、請求項1に記載のトレッド。
  8. 前記ブタジエン部分の前記トランス−1,4−含有量が37重量%〜43重量%である、請求項1に記載のトレッド。
  9. 前記可塑化樹脂がポリリモネン樹脂である、請求項1に記載のトレッド。
  10. 前記可塑化樹脂の量が40phr〜60phrである、請求項1に記載のトレッド。
  11. 前記可塑化用液体が少なくとも70重量%のオレイン酸含有量を含む植物油である、請求項1に記載のトレッド。
  12. 前記可塑化用液体の量が5phr〜30phrである、請求項1に記載のトレッド。
  13. 前記可塑化用樹脂に対する前記可塑化用液体の比率が0.1〜0.25である、請求項1に記載のトレッド。
  14. 前記ゴム組成物の前記ガラス転移温度が−20℃〜−15℃である、請求項1に記載のトレッド。
  15. 前記SBRの前記トランス−1,4−含有量が35重量%〜45重量%である、請求項1に記載のトレッド。
  16. 前記シリカ充填剤の含有量が80phr〜110phrである、請求項1に記載のトレッド。
  17. 前記ゴム組成物の前記動的係数G*が60℃において、0.8MPa〜1.2MPaである、請求項1に記載のトレッド。
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