JP5963241B2 - 酵素処理剤 - Google Patents
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Description
しかし、硝化工程では曝気動力およびpHの管理を、脱窒工程ではメタノール等の炭素源を、それぞれ必要とし、コストダウンにも限界があった。
しかし、さらなる設備および運転管理コストの削減に対する要求が強い。
すなわち、本発明は以下に掲げる(1)〜(64)を提供する。
(1)哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素と、水と、を含有する酵素処理剤。
(2)哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素とを混合し、混合液(A)を調製する工程と、
上記混合液(A)をそのままで、または固形物を取り除いて、混合液(B)を調製する工程と、
上記混合液(B)をそのまま、または水と混合し、混合液(C)を調製する工程と
を含む、上記(1)に記載の酵素処理剤の製造方法。
(3)上記(1)に記載の酵素処理剤を含む、窒素化合物を含有する水の水処理用処理剤。
(4)窒素化合物を含有する水に、上記(1)に記載の酵素処理剤を添加し、混合する窒素処理工程
を備える、窒素化合物を含有する水の水処理方法。
(5)上記窒素処理工程において硝化反応および脱窒反応が行われる、上記(4)に記載の水処理方法。
(6)上記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(4)または(5)に記載の水処理方法。
(7)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(4)〜(6)のいずれかに記載の水処理方法。
(8)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、上記(4)〜(6)のいずれかに記載の水処理方法。
(9)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを、BOD成分、COD成分または有機化合物の少なくとも一部について分解処理した処理水を含む、上記(4)〜(6)のいずれかに記載の水処理方法。
(10)上記処理水が、活性汚泥法による処理水である、上記(9)に記載の水処理方法。
(11)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン酸化型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する生物処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
(12)BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水と、活性汚泥と、上記(11)に記載の生物処理剤とを混合し、曝気する生物処理工程と、
上記生物処理工程で得られた曝気混合液に、上記(1)に記載の酵素処理剤を添加し、混合する窒素処理工程と
を備える、BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水の水処理方法。
(13)上記生物処理工程の後、または上記窒素処理工程の後に、さらに、
活性汚泥を分離し、回収する汚泥回収工程と、
回収した活性汚泥を上記(11)に記載の生物処理剤と混合し、上記生物処理工程に返送する汚泥返送工程と
を備える、上記(12)に記載の水処理方法。
(14)上記窒素処理工程において、硝化反応および脱窒反応が行われる、上記(12)または(13)に記載の水処理方法。
(15)上記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(12)〜(14)のいずれかに記載の水処理方法。
(16)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(12)〜(15)のいずれかに記載の水処理方法。
(17)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、上記(12)〜(15)のいずれかに記載の水処理方法。
(18)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
(19)窒素化合物を含有する水と、上記(1)に記載の酵素処理剤と、上記(18)に記載の化学処理剤とを混合する工程
を備える、窒素化合物を含有する水の水処理方法。
(20)さらに、
上記水と、上記酵素処理剤と、上記化学処理剤とを含有する混合液のpHを、pH4以下またはpH8以上に調節する工程
を備える、上記(19)に記載の水処理方法。
(21)硝化反応および脱窒反応が行われる、上記(19)に記載の水処理方法。
(22)pH4以下に調節して脱窒反応が行われ、pH8以上に調節して硝化反応が行われる、上記(20)に記載の水処理方法。
(23)上記水において、上記窒素化合物の濃度が500ppm以上である、上記(19)〜(22)のいずれかに記載の水処理方法。
(24)上記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(19)〜(23)のいずれかに記載の水処理方法。
(25)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(19)〜(24)のいずれかに記載の水処理方法。
(26)上記水が生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、上記(19)〜(24)のいずれかに記載の水処理方法。
(27)上記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを、BOD成分、COD成分または有機化合物の少なくとも一部について分解処理した処理水を含む、上記(19)〜(24)のいずれかに記載の水処理方法。
(28)上記処理水が、活性汚泥法による処理水である、上記(27)に記載の水処理方法。
(29)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
(30)COD成分および/または有機化合物を含有する水と、上記(29)に記載の化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを混合する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する水の水処理方法。
(31)上記水が、生活排水、産業廃水または屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記(30)に記載の水処理方法。
(32)上記水が、生活排水、産業廃水または屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、上記(30)に記載の水処理方法。
(33)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物で汚染された水の浄化処理用複合処理剤。
(34)COD成分および/または有機化合物を含有する水と、上記(33)に記載の化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを混合する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する水の浄化処理方法。
(35)上記水が、COD成分および/または有機化合物で汚染された地下水または環境水を含む、上記(34)に記載の浄化処理方法。
(36)上記水が、固形物から溶出したCOD成分および/または有機化合物を含有する溶出液を含む、上記(34)に記載の浄化処理方法。
(37)上記固形物が土壌、底質またはスラグである、上記(36)に記載の浄化処理方法。
(38)上記COD成分および/または有機化合物が揮発性有機化合物を含む、上記(34)〜(37)のいずれかに記載の浄化処理方法。
(39)上記COD成分および/または有機化合物が難分解性COD成分を含む、上記(34)〜(37)のいずれかに記載の浄化処理方法。
(40)上記COD成分および/または有機化合物が石油または石油の精製物を含む、上記(34)〜(37)のいずれかに記載の浄化処理方法。
(41)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物の浄化処理用複合処理剤。
(42)COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物と、当該粒状物から当該COD成分および/または有機化合物の少なくとも一部を溶出するための溶出液とを混合し、懸濁液とする懸濁工程と、
上記懸濁液と、上記(41)に記載の化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを混合する酸化分解工程と
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物の浄化処理方法。
(43)上記粒状物がCOD成分および/または有機化合物で汚染された土壌または底質である、上記(42)に記載の浄化処理方法。
(44)上記COD成分および/または有機化合物が揮発性有機化合物を含む、上記(42)または(43)に記載の浄化処理方法。
(45)上記COD成分および/または有機化合物が難分解性COD成分を含む、上記(42)または(43)に記載の浄化処理方法。
(46)上記COD成分および/または有機化合物が石油または石油の精製物を含む、上記(42)または(43)に記載の浄化処理方法。
(47)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水の原位置浄化処理用複合処理剤。
(48)COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水に、上記(47)に記載の化学処理剤および上記(1)に記載の酵素処理剤を原位置で注入する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水の原位置浄化処理方法。
(49)上記化学処理剤および上記酵素処理剤を注入井から注入する、上記(48)に記載の原位置浄化処理方法。
(50)上記汚染物質が揮発性有機化合物を含む、上記(48)または(49)に記載の原位置浄化処理方法。
(51)上記汚染物質が難分解性COD成分を含む、上記(48)または(49)に記載の原位置浄化処理方法。
(52)上記汚染物質が石油または石油の精製物を含む、上記(48)または(49)に記載の原位置浄化処理方法。
(53)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、バイオフィルムの除去・発生防止用複合処理剤。
(54)循環水を使用する熱交換器の循環水に、上記(53)に記載の化学処理剤および上記(1)に記載の酵素処理剤を混合し、循環させる工程を備える、循環水流路のバイオフィルム除去方法。
(55)上記熱交換器が冷却塔、加熱塔、凝縮器、蒸発器、ボイラー、蒸気発生器および復水器からなる群から選択されるいずれか1つである、上記(54)に記載の循環水流路のバイオフィルム除去方法。
(56)循環水を使用する熱交換器の循環水に、上記(53)に記載の化学処理剤および上記(1)に記載の酵素処理剤を混合し、循環させるバイオフィルム除去工程と、
上記循環水に上記(53)に記載の化学処理剤を混合し、循環させるバイオフィルム発生防止工程と
を備える、循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。
(57)上記バイオフィルム発生防止工程を少なくとも1回繰り返す、上記(56)に記載の循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。
(58)上記熱交換器が冷却塔、加熱塔、凝縮器、蒸発器、ボイラー、蒸気発生器および復水器からなる群から選択されるいずれか1つである、上記(56)または(57)に記載の循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。
(59)ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、重金属の不溶化処理用複合処理剤。
(60)重金属を含有する水のpHを弱酸性域に調節するpH調節工程と、
上記pH調節工程で得られたpH調節水に、上記(59)に記載の化学処理剤および上記(1)に記載の酵素処理剤を添加し、混合する処理剤添加工程と、
上記処理剤添加工程で得られた混合液に、鉄粉を添加し、混合する鉄粉添加工程と
を備える、重金属を含有する水の浄化処理方法。
(61)上記水が、重金属で汚染された地下水または環境水を含む、上記(60)に記載の浄化処理方法。
(62)上記水が、重金属を含有する家庭排水または産業排水を含む、上記(60)に記載の浄化処理方法。
(63)重金属を含有する粒状物を、当該重金属を溶出するための溶出液に懸濁する懸濁工程と、
上記懸濁工程で得られた懸濁液のpHを弱酸性域に調節するpH調節工程と、
上記pH調節工程で得られたpH調節液に、上記(59)に記載の化学処理剤および上記(1)に記載の酵素処理剤を添加し、混合する処理剤添加工程と、
上記処理剤添加工程で得られた混合液に、鉄粉を添加し、混合する鉄粉添加工程と
を備える、重金属を含有する粒状物の浄化処理方法。
(64)上記粒状物が重金属で汚染された土壌または底質である、上記(63)に記載の浄化処理方法。
本発明の酵素処理剤は、哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素と、水と、を含有する水系組成物である。
1.成分
哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液、酵母溶解酵素、乳酸脱水素酵素、グルコース脱水素酵素および水について説明する。
上記肝臓抽出液は、哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓をホモジナイズして水、食塩水、緩衝液等の水系溶媒で抽出した液であれば、特に限定されず使用することができる。抽出した液は、遠心および/またはろ過をして粗精製したものが好ましい。
上記酵母溶解酵素は、酵母細胞壁の(1→3)−β−D−グルカンの(1→3)−β−D−グルコシド結合を加水分解するβ−1,3−グルカナーゼ(EC 3.2.1.39)活性等の酵母細胞壁溶解活性を有するものであれば、特に限定されず使用することができる。
上記乳酸脱水素酵素は、EC 1.1.1.27のものであれば、特に限定されず使用することができる。
以下の酵素処理剤の製造方法の説明では、乳酸脱水素酵素として、2000U/mLのものを使用する場合について記載している。そのため、単位質量あたりの酵素活性(U/mL)が異なるものを使用する場合には、比重(g/mL)を考慮しつつ、酵素活性(U)が同等となるように添加量(g)を調節することが望ましい。
上記乳酸脱水素酵素としては、具体的には、例えば、乳酸脱水素酵素(豚心臓)(関東化学社製,2000U/mL)等を使用することができる。
上記グルコース脱水素酵素は、EC 1.1.1.47のものであれば、特に限定されず、例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ、イヌ、ネコその他の哺乳動物の肝臓由来のものや、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、ハロフェラックス・メディテラネイ(Haloferax mediterranei)、スルフォロブス・トコダイ(Sulfolobus tokodaii)その他の細菌に由来するもの等を使用することができる。
また、上記酵素は、β−D−グルコース:NAD(P)+ 1−オキシドレダクターゼ(β−D−glucose:NAD(P)+ 1−oxidoreductase)ともいう。
以下の酵素処理剤の製造方法の説明では、グルコース脱水素酵素として、250U/mgのものを使用する場合について記載している。そのため、単位質量あたりの酵素活性(U/mg)が異なるものを使用する場合には、酵素活性(U)が同等となるように添加量(mg)を調節することが望ましい。
上記グルコース脱水素酵素としては、具体的には、例えば、グルコース脱水素酵素(NAD(P)−依存)(東洋紡社製,250U/mL)等を使用することができる。
上記水は、特に限定されないが、電気抵抗率1MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率1μS/cm(25℃)以下であるものが好ましく、電気抵抗率10MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率0.1μS/cm(25℃)以下であるものがより好ましい。
本発明の酵素処理剤は、哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素とを混合し、混合液(A1)を調製し、上記混合液(A1)をそのままで、または固形物を取り除いて、混合液(B1)を調製し、および上記混合液(B1)と、水とを混合し、混合液(C1)を調製し、混合液(C1)を、そのまま、または水で希釈して、製造することができる。
混合液(A1)は、哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素とを混合し、調製する。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合液(B1)は、上記のとおり調製した混合液(A1)をそのまま混合液(B1)としてもよいが、これから固形物を取り除いて調製したものが好ましい。
混合液(C)は、上記のとおり調製した混合液(B)をそのままで、または水で希釈して、調製される。
本発明においては、以下の手順に従って、またはそれをスケールアップもしくはスケールダウンして製造した酵素処理剤を「標準酵素処理剤」という。
(1)豚肝臓抽出液をフィルター(高分子分離膜、孔径1.2〜20μm)でろ過し、得られた豚肝臓抽出液のろ過液2000gに、酵母溶解酵素200gと、乳酸脱水素酵素15mgと、グルコース脱水素酵素10mgを添加し、撹拌し、混合した混合液を、0〜5℃で冷蔵しながら、10日間静置し、その後、さらに、38〜40℃で保温しながら、3日間静置する。
(2)得られた混合液をフィルター(高分子分離膜、孔径0.45〜1.2μm)でろ過する。
(3)ろ過した混合液500gを精製水2000gに添加し、さらに精製水で全量を20000gとして、撹拌し、混合して得られた混合液を、常温(5〜35℃)に保ちながら、3日間静置し、静置後、直射日光を避け、常温で保存する。
(4)得られた混合液を、そのまま、酵素処理剤とする。
上記酵素処理剤と組み合わせて使用することができる生物処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸と、を含有する生物処理剤である。
1.成分
ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン酸化型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水について説明する。
上記ヘキサメタリン酸塩は、水溶性のものであれば特に限定されないが、水溶性の金属塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩またはカリウム塩がさらに好ましく、ナトリウム塩がいっそう好ましい。
上記グルタチオン酸化型は、特に限定されず、CAS# 27025−41−8のものを使用することができる。
上記グリセロール脱水素酵素(グリセロール:NAD+ 2−オキシドレダクターゼ)は、特に限定されず、EC 1.1.1.6のものを使用することができる。
上記酵素処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記グリセリンは、特に限定されず、CAS# 56−81−5のものを使用することができる。また、上記グリセリンは、試薬グレードのものに限定されず、工業用、食品(添加)用等も使用することができる。
上記ペルオキソ二硫酸塩は、水溶性の塩であれば特に限定されないが、水溶性の金属塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩またはカリウム塩がさらに好ましく、ナトリウム塩がいっそう好ましい。
上記エチレンジアミン四酢酸は、特に限定されず、CAS# 60−00−4のものを使用することができる。
上記酵素処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記生物処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、混合液(A2)を調製し、上記混合液(A2)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、混合液(B2)を調製し、および上記混合液(B2)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、混合液(C2)を調製し、混合液(C2)をそのまま、または水で希釈することによって製造することができる。
混合液(A2)は、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、水とを混合し、調製される。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の気温および気圧は、特に限定されず、例えば、常温(20±15℃)、好ましくは常温(概ね20℃)および常圧(概ね1013hPa)で混合することができる。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、0〜10℃、好ましくは0〜5℃で、1〜14日間、好ましくは5〜10日間、静置することでインキュベートすることができる。
混合液(B2)は、上記混合液(A2)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、調製する。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の気温および気圧は、特に限定されず、常温(20±15℃)、好ましくは常温(概ね20℃)で混合することができる。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、上記のとおり混合した混合液を、30〜45℃、好ましくは35〜42℃で、常圧(20±15℃)、好ましくは常圧(概ね20℃)で、1〜10日間、好ましくは3〜7日間、静置することが望ましい。
混合液(C2)は、上記混合液(B2)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、調製する。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の温度および気圧は、特に限定されないが、0〜40℃、好ましくは常温(20±15℃)、より好ましくは常温(概ね20℃)、および常圧(概ね1013hPa)で行うことが望ましい。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、5〜35℃、好ましくは概ね20℃で、1〜14日間、好ましくは5〜10日間、紫外線を避けながら、静置することでインキュベートすることができる。
混合液(C2)は、そのまま生物処理剤としてもよいし、水で希釈して生物処理剤とする生物処理剤原液、またはストック溶液としてもよい。
インキュベート後、直ちに使用しない場合は、紫外線を避け、常温(20±15℃)で保管することが望ましい。
本明細書において、精製水4000gに、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン酸化型20mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを添加して撹拌・混合し、さらに0〜5℃、常圧(概ね1013hPa)で、7日間、インキュベートして混合液(A2)を調製し、当該混合液(A2)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに、37〜40℃、常圧(概ね1013hPa)で、5日間、インキュベートして混合液(B2)を調製し、精製水10000gに、当該混合液(B2)800gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸100gとを添加して撹拌・混合し、常温(概ね20℃)常圧(概ね1013hPa)で、紫外線を避け、インキュベートして混合液(C2)を調製し、当該混合液(C2)の全量を水で20000質量部として製造される生物処理剤を、特に、「標準生物処理剤」という場合がある。
上記酵素処理剤と組み合わせて使用することができる化学処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン還元型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸と、を含有する化学処理剤である。
1.成分
ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水について説明する。
上記生物処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記グルタチオン還元型は、特に限定されず、CAS# 70−18−8のものを使用することができる。
上記生物処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記酵素処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記生物処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記生物処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記生物処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記酵素処理剤に使用するものと同様のものを使用することができる。
上記化学処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン還元型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、混合液(A3)を調製し、上記混合液(A3)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、混合液(B3)を調製し、および上記混合液(B3)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、混合液(C3)を調製し、混合液(C3)をそのまま、または水で希釈することによって製造することができる。
混合液(A3)は、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン還元型と、グリセロール脱水素酵素と、水とを混合し、調製される。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の気温および気圧は、特に限定されず、例えば、常温(20±15℃)、好ましくは常温(概ね20℃)および常圧(概ね1013hPa)で混合することができる。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、0〜10℃、好ましくは0〜5℃で、1〜14日間、好ましくは5〜10日間、静置することでインキュベートすることができる。
混合液(B3)は、上記混合液(A3)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、調製する。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の気温および気圧は、特に限定されず、常温(20±15℃)、好ましくは常温(概ね20℃)で混合することができる。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、上記のとおり混合した混合液を、30〜45℃、好ましくは35〜42℃で、常圧(20±15℃)、好ましくは常圧(概ね20℃)で、1〜10日間、好ましくは3〜7日間、静置することが望ましい。
混合液(C3)は、上記混合液(B3)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、調製する。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
混合する方法は特に限定されず、例えば、水にその他の各成分を添加し、撹拌その他の方法によって均一化することで混合することができる。
混合する際の温度および気圧は、特に限定されないが、0〜40℃、好ましくは常温(20±15℃)、より好ましくは常温(概ね20℃)、および常圧(概ね1013hPa)で行うことが望ましい。
インキュベートする場合は、その方法は特に限定されず、例えば、5〜35℃、好ましくは概ね20℃で、1〜14日間、好ましくは5〜10日間、紫外線を避けながら、静置することでインキュベートすることができる。
インキュベート後、直ちに使用しない場合は、紫外線を避け、常温(20±15℃)で保管することが望ましい。
本明細書において、精製水4000gに、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン還元型200mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを添加して撹拌・混合し、さらに0〜5℃、常圧(概ね1013hPa)で、7日間、インキュベートして混合液(A3)を調製し、当該混合液(A3)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに、37〜40℃、常圧(概ね1013hPa)で、5日間、インキュベートして混合液(B3)を調製し、精製水10000gに、当該混合液(B3)600gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸40gとを添加して撹拌・混合し、常温(概ね20℃)常圧(概ね1013hPa)で、紫外線を避け、インキュベートして混合液(C3)を調製し、当該混合液(C3)の全量を水で20000質量部として製造される化学処理剤を、特に、「標準化学処理剤」という場合がある。
1.窒素化合物を含有する水の水処理
(1)本発明は、酵素処理剤を含む、窒素化合物を含有する水の水処理用処理剤を提供する。
本発明の水処理用処理剤は、上記酵素処理剤を単独で提供してもよいし、上記酵素処理剤を含むキットとして提供してもよく、所望により、さらに、プロトコール、取扱説明書、パッケージ等を含んでもよい。
水処理とは、水を使用目的にあわせた水質にするため、または周辺環境に影響を与えないよう排出するために、各種の処理を行うことをいう。
1.BOD成分等の処理
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン酸化型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する生物処理剤と、本発明の酵素処理剤とを含む、BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤を提供する。
水処理とは、水を使用目的にあわせた水質にするため、または周辺環境に影響を与えないよう排出するために、各種の処理を行うことをいう。
上記窒素化合物は、特に限定されないが、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含むものが好ましい。
1.窒素化合物の処理
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、本発明の酵素処理剤とを含む、窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤を提供する。
本水処理方法は、さらに、混合液のpHを、pH4以下またはpH8以上に調節する工程を備えてもよい。
水処理とは、水を使用目的にあわせた水質にするため、または周辺環境に影響を与えないよう排出するために、各種の処理を行うことをいう。
上記有機化合物は、特に限定されないが、具体的には、例えば、グルコース、マルトース、サッカロース等の糖類、デンプン、セルロース等の多糖類、メタノール等のアルコール類、油脂類、酢酸等の有機酸類などが挙げられる。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、本発明の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する水の水処理用複合処理剤を提供する。
水処理とは、水を使用目的にあわせた水質にするため、または周辺環境に影響を与えないよう排出するために、各種の処理を行うことをいう。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物で汚染された水の浄化処理用複合処理剤を提供する。
上記水処理用複合処理剤は、酵素処理剤および化学処理剤を含むキットとして提供してもよく、さらに、所望により、プロトコール、取扱説明書、パッケージ等を含んでもよい。
水処理とは、水を使用目的にあわせた水質にするため、または周辺環境に影響を与えないよう排出するために、各種の処理を行うことをいう。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物の浄化処理用複合処理剤を提供する。
上記粒状物は、特に限定されないが、COD成分および/または有機化合物で汚染された土壌または底質が好ましい。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水の原位置浄化処理用複合処理剤を提供する。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、上記(1)に記載の酵素処理剤とを含む、バイオフィルムの除去・発生防止用複合処理剤を提供する。
上記熱交換器は、冷却・加熱プロセスのために使用されるものであれば、特に限定されないが、冷却塔、加熱塔、凝縮器、蒸発器、ボイラー、蒸気発生器および復水器からなる群から選択されるいずれか1つが好ましい。
(1)本発明は、ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、酵素処理剤とを含む、重金属の不溶化処理用複合処理剤を提供する。
上記水処理用複合処理剤は、酵素処理剤および化学処理剤を含むキットとして提供してもよく、さらに、所望により、プロトコール、取扱説明書、パッケージ等を含んでもよい。
上記溶出液に対する上記化学処理剤の添加量(添加濃度)は、特に限定されず、上記重金属の含有量(濃度)その他の条件により適宜設定すればよいが、例えば、50〜5000ppm、好ましくは100〜2000ppm、より好ましくは500〜1500ppmとすることができる。
弱酸性域とは、pH3.0以上、pH6.0未満をいう。pHを調節する方法は特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。例えば、硫酸水溶液等の酸および/または水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより、pHを調節することができる。この際、pHをpHメーター等で測定しながらpHを調節することが好ましい。
1.原材料
(1)豚肝臓抽出液(CT−3000,インテック株式会社製)
(2)酵母溶解酵素(関東化学社製;5000U/g)
(3)乳酸脱水素酵素(豚心臓)(EC 1.1.1.27;2000U/mL)
(4)グルコース脱水素酵素(EC 1.1.1.47;250U/mg)
2.製造方法
(1)豚肝臓抽出液をフィルター(高分子分離膜、孔径1.2〜20μm)でろ過した。
(2)豚肝臓抽出液のろ過液2000gに、酵母溶解酵素200gと、乳酸脱水素酵素15mgと、グルコース脱水素酵素10mgを添加し、撹拌・混合した。
(3)この混合液を、0〜5℃で冷蔵しながら、10日間静置した。
(4)その後、さらに、38〜40℃で保温しながら、3日間静置した。
(5)この混合液をフィルター(高分子分離膜、孔径0.45〜1.2μm)でろ過した。
(6)精製水2000gに、ろ過した混合液500gを添加し、さらに精製水で全量を20000gとして、撹拌・混合した。
(7)この混合液を、常温(5〜35℃)に保ちながら、3日間静置した。
(8)静置後、直射日光を避け、常温で保存した。
1.原材料
(1)ヘキサメタリン酸ナトリウム(CAS# 10124−56−8)
(2)グルタチオン酸化型(CAS# 27025‐41‐8)
(3)グリセロール脱水素酵素(EC 1.1.1.6;50U/mg)
(4)酵母溶解酵素(5000U/g;関東化学社製,#360954−N)
(5)グリセリン(CAS# 56−81−5)
(6)ペルオキソ二硫酸ナトリウム(CAS# 7775−27−1)
(7)エチレンジアミン四酢酸(CAS# 60−00−4)
(8)精製水(イオン交換水、電気抵抗率1MΩ・cm)
(1)精製水4000gと、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン酸化型20mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを配合して撹拌・混合し、さらに0〜5℃に温度制御した冷蔵庫内で、7日間、インキュベートした。この混合液を混合液(A2)とした(表1Bの「混合液(A2)」の欄を参照)。
(2)その後、混合液(A2)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに37〜40℃に温度制御したインキュベーター内で、5日間、インキュベートした。この混合液を混合液(B2)とした(表1Bの「混合液(B2)」の欄を参照)。
(3)その後、精製水16600gに、混合液(B2)800gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸100gとを添加して撹拌・混合し、さらに室温(20±15℃)で、紫外線を避けながら、7日間、インキュベートした。この混合液を混合液(C2)とした(表1Bの「混合液(C2)」の欄を参照)。
(4)混合液(C2)を、そのまま、生物処理剤とした。以下の実施例では、このようにして製造した生物処理剤を「生物処理剤X」ということとする。
1.原材料
(1)ヘキサメタリン酸ナトリウム(CAS# 10124−56−8)
(2)グルタチオン還元型(CAS# 70‐18‐8)
(3)グリセロール脱水素酵素(EC 1.1.1.6;50U/mg)
(4)酵母溶解酵素(5000U/g;関東化学社製,#360954−N)
(5)グリセリン(CAS# 56−81−5)
(6)ペルオキソ二硫酸ナトリウム(CAS# 7775−27−1)
(7)エチレンジアミン四酢酸(CAS# 60−00−4)
(8)精製水(イオン交換水、電気抵抗率1MΩ・cm)
(1)精製水4000gに、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン還元型200mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを添加して撹拌・混合し、さらに0〜5℃、常圧(概ね1013hPa)で、7日間、インキュベートした。この混合液を混合液(A3)とした(表1Cの「混合液(A3)」の欄を参照)。
(2)その後、混合液(A3)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに、37〜40℃、常圧(概ね1013hPa)で、5日間、インキュベートした。この混合液を混合液(B3)とした(表1Cの「混合液(B3)」の欄を参照)。
(3)その後、精製水16860gに、混合液(B3)600gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸40gとを添加して撹拌・混合し、常温(概ね20℃)常圧(概ね1013hPa)で、紫外線を避け、インキュベートした。この混合液を混合液(C3)とした(表1Cの「混合液(C3)」の欄を参照)。
(4)混合液(C3)を、そのまま、化学処理剤とした。以下の実施例では、この化学処理剤を「化学処理剤Y」ということとする。
一律排水基準では、窒素(T−N)について、120mg/L(日間平均60mg/L)に規制されている。
めっき廃液凝集沈殿処理水
酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)
窒素含有量(T−N)
JIS K 0102:2008 45.2に定める方法により窒素含有量を測定した。
(1)試料廃水の一部を採取し、窒素含有量を上記方法により測定した。
(2)試料廃水2000gに、酵素処理剤Zを20ppmの濃度となるように添加した。
(3)試料廃水と酵素処理剤Zとの混合液を12時間撹拌し続けた。
(4)処理後の混合液の一部を採取し、窒素含有量を上記方法により測定した。
処理前後のT−Nの測定値を表2に示す。
(1)窒素含有量
処理前72mg/Lから処理後21mg/Lに減少した。
一律排水基準では、BODについて160mg/L(日間平均120mg/L)、窒素について、120mg/L(日間平均60mg/L)に規制されている。
食品加工工場廃水
(1)酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)
(2)生物処理剤X(実施例1で製造したもの)
(1)生物化学的酸素要求量(BOD)
JIS K 0102:2008 21に定める方法によりBODを測定した。
(2)窒素含有量(T−N)
JIS K 0102:2008 45.2に定める方法により窒素含有量を測定した。
(1)食品加工廃水処理設備における連続式活性汚泥処理装置の曝気槽(通気量:0.5mL/min)に流入する食品加工廃水のBODおよび窒素含有量(T−N)を上記方法により測定した。
(2)食品加工廃水の流入速度を600mL/minに設定し、活性汚泥返送ラインに生物処理剤Xを20ppm濃度で添加した。
(3)酵素処理剤Zを曝気撹拌後側に0.5ppm濃度で添加した。
(4)沈殿槽で活性汚泥を沈降分離し、上澄分離水を採取し、BODおよび窒素含有量(T−N)を上記方法により測定した。
(1)BOD
処理前34mg/Lから処理後12mg/Lに低下した。
(2)T−N
処理前37mg/Lから処理後22mg/Lに低下した。
一律排水基準では、CODについて160mg/L(日間平均120mg/L)に規制されている。
化学品製造工場廃水
(1)酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)
(2)化学処理剤Y(実施例1で製造したもの)
(1)生物化学的酸素要求量(BOD)
JIS K 0102:2008 21に定める方法によりBODを測定した。
(2)化学的酸素要求量(COD)
JIS K 0102:2008 17に定める方法によりCODを測定した。
(3)窒素含有量(T−N)
JIS K 0102:2008 45.2に定める方法により窒素含有量を測定した。
(4)水素イオン濃度(pH)
JIS K 0102:2008 12.1に定める方法によりpHを測定した。
(1)試料廃水の処理前のBOD、COD、T−NおよびpHを上記方法で測定した。
(2)試料廃水に酵素処理剤Zを1000ppm濃度で添加して撹拌した。
(3)これに、化学処理剤Yを8000ppm濃度で添加し、常温(おおむね20℃)常圧(概ね1気圧)で撹拌した。
(4)化学処理剤Yを添加してから260時間経過時に撹拌を止め、処理後のBOD、COD、T−NおよびpHを上記方法で測定した。
BOD、CODおよびT−Nの処理前後の測定値を表4に示す。
処理の前後で、pHはpH3.2からpH3.8に変化した。
(1)BOD
処理前95600mg/Lから処理後2400mg/Lに低下した。
(2)COD
処理前25400mg/Lから処理後2100mg/Lに低下した。
(3)T−N
処理前12000mg/Lから処理後225mg/Lに低下した。
1.試料
5質量%エタノール含有水
(1)酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)
(2)化学処理剤Y(実施例1で製造したもの)
(1)化学的酸素要求量(COD)
JIS K 0102:2008 17に定める方法によりCODを測定した。
(2)全有機炭素(TOC)
JIS K 0102:2008 22に定める方法によりTOCを測定した。
また、処理の前後に、pHを測定した。
(1)廃水試料1000Lに、化学処理剤Yを濃度1000ppmとなるように添加し、混合した。
(2)次いで、この混合液に、酵素処理剤Zを濃度10ppmとなるように添加し、その後420分間撹拌を続けた。
表5に処理前後のCODおよびTOCの測定値を示す。
なお、pHは処理の前後で、pH6.9からpH6.0に変化した。
(1)COD
処理前14000mg/Lから処理後370mg/Lに減少した。
(2)TOC
処理前19000mg/Lから処理後440mg/Lに減少した。
1.試料
5質量%アセトニトリル含有水
(1)酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)
(2)化学処理剤Y(実施例1で製造したもの)
(1)水素イオン濃度(pH)
JIS K 0102:2008 12.1に定める方法によりpHを測定した。
(2)化学的酸素要求量(COD)
JIS K 0102:2008 17に定める方法によりCODを測定した。
(3)全有機炭素(TOC)
JIS K 0102:2008 22に定める方法によりTOCを測定した。
(1)廃水試料1000Lに、化学処理剤Yを濃度1000ppmとなるように添加し、混合した。
(2)次いで、この混合液に、酵素処理剤Zを濃度10ppmとなるように添加し、添加後、140時間が経過するまで撹拌を続けた。
表6に、処理前後のCODおよびTOCの測定値を示す。
なお、pHは処理の前後で、pH6.9からpH6.0に変化した。
(1)COD
処理前90mg/Lから処理後6.0mg/Lに減少した。
(2)TOC
処理前29000mg/Lから処理後9.4mg/Lに減少した。
金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準(昭和48年2月17日 総理府令第5号)では、水銀またはその化合物の溶出量基準は0.005mg/Lである。
土壌等を汚染している重金属を不溶化し、無害化する方法としては、従来、空気酸化フェライト法、鉄粉法、キレート化法、セメント固化法等が知られている。
空気酸化フェライト法は、鉄、マンガン、コバルト、ニッケルといった鉄族元素のほか、銅、鉛、スズ、カドミウム、クロム、ヒ素などの重金属をスピネルフェライト化し、再溶出の極めて少ない安定な磁性体を形成する。しかし、空気酸化フェライト法では水銀をフェライト化することはできず、水銀で汚染された土壌等については、適用することができなかった。
鉄粉法は、重金属を含有する液を最適pHに調節してから鉄粉を加えたときに進行する鉄粉反応によって、有害金属の不溶化、シアン化合物、フッ素化合物等の分解が行われる反応であり、水銀の不溶化をすることも可能である。
キレート化法は、キレート剤に重金属を取り込み、溶出濃度を低減する方法である。重金属ごとに適したキレート剤を用いることができる。キレート化法に中和凝集沈殿法等が組み合わせられることも多い。
セメント固化法は、化学的な反応だけではなく、物理的な固化も期待できるため、よく用いられている。
水銀およびその化合物の溶出量の測定は、産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和48年2月17日 環境庁告示第13号)に定める方法によった。すなわち、総水銀の測定方法(昭和46年12月28日 環境庁告示第59号 付表1)により、還元気化原子吸光法で定量を行った。
1−1)例1
(1)水銀で汚染された残土を採取し、水銀およびその化合物の溶出量を測定した。
(2)水銀で汚染された残土600gを1Lビーカーに採取し、これに蒸留水600mLを加え、撹拌し、懸濁した。
(3)懸濁液のpHを、希硫酸(濃度50質量%)および水酸化ナトリウム水溶液(濃度48%w/v)を用いて、pH4.5に調節した。
(4)これに、酵素処理剤Z 0.12mLおよび化学処理剤Y 0.3mL(いずれも、実施例1で製造したもの)を添加し、約30分間撹拌した。
(5)撹拌後、微細鉄粉0.3gを添加し、さらに約10分間撹拌した。
(6)撹拌後、ろ過し、回収した固形分を風乾した。
(7)風乾した固形分を検体として、水銀およびその化合物の溶出量を測定した。
1−2)例2
上記(4)において、酵素処理剤Zおよび化学処理剤Yを、それぞれ、0.12mLおよび0.6mLとした点のみ相違する。
表7に、例1、例2についての処理前後の水銀およびその化合物の溶出量の測定値を示す。
(1)例1
水銀およびその化合物の溶出量は、処理前には0.015mg/Lであったが、処理後には0.0034mg/Lまで低減された。
溶出量基準(0.005mg/L)を満たすことができた。
(2)例2
水銀およびその化合物の溶出量は、処理前には0.015mg/Lであったが、処理後には0.0040mg/Lまで低減された。
溶出量基準(0.005mg/L)を満たすことができた。
本発明の酵素処理剤は、単剤で窒素化合物を含有する水の窒素処理をすることができるが、本発明の化学処理剤を併用すると、反応槽内各所に酸化域と還元域とが分散して効率よく窒素処理を行うことができる。
以下の例において、全窒素(T−N)の測定は、紫外吸光光度法(JIS K 0102:2008 45.2に定める方法)によって行った。
1−1)例1
(1)窒素含有廃水(T−N 1900mg/L,pH11.6)1000gを採取し、この廃水のpHを希硫酸(濃度50質量%)および水酸化ナトリウム水溶液(濃度10質量%)を用いてpH6.8に調節した。
(2)酵素処理剤Zおよび化学処理剤Y(いずれも、実施例1で製造したもの)を、それぞれ、1000ppmおよび500ppmの添加濃度となるように添加し、混合液を撹拌した。
(3)撹拌開始から6時間経過時に撹拌を止め、全窒素(T−N)を測定した。
(1)窒素含有廃水(T−N 1100mg/L,pH2.86)1000gを採取し、この廃水のpHを水酸化ナトリウム水溶液(濃度48%w/v)および希硫酸(濃度50質量%)を用いてpH7.4に調節した。
(2)酵素処理剤Zおよび化学処理剤Y(いずれも、実施例1で製造したもの)を、それぞれ、500ppmおよび300ppmの添加濃度となるように添加し、混合液を撹拌した。
(3)撹拌開始から10時間経過時に撹拌を止め、全窒素(T−N)を測定した。
(1)窒素含有廃水(T−N 240mg/L,pH10.8)1000gを採取した。
(2)酵素処理剤Zおよび化学処理剤Y(いずれも、実施例1で製造したもの)を、それぞれ、100ppmおよび40ppmの添加濃度となるように添加し、混合液を撹拌した。
(3)撹拌開始から1時間経過時に撹拌を止め、全窒素(T−N)を測定した。
(1)窒素含有廃水(T−N 72mg/L,pH6.8)1000gを採取した。
(2)酵素処理剤Z(実施例1で製造したもの)を、20ppmの添加濃度となるように添加し、混合液を撹拌した。
(3)撹拌開始から12時間経過時に撹拌を止め、全窒素(T−N)を測定した。
処理剤添加量(添加濃度)、処理時間および処理前後の全窒素量(T−N)を表8に示す。
本発明の酵素処理剤と化学処理剤とを併用すると、酵素処理剤を単剤で用いた場合に比べ、効率よく窒素処理を行うことができることがわかる。
冷却塔、凝縮器等の熱交換器は、熱媒体として水を使用するものがある。これらの熱交換器に使用される水は、何ら対策を講じなければ、開放型はいうまでもなく、密閉型であっても、細菌や藻類をはじめとする微生物が増殖し、流路にバイオフィルムを形成しやすい。
バイオフィルムは熱伝導率を悪化させ、エネルギー消費を増大させるおそれがある。また、レジオネラ菌、緑膿菌等の病原細菌がバイオフィルムを形成していた場合には、人の健康被害が生じるおそれもある。
このような微生物の増殖を阻止し、バイオフィルムの発生を防止するため、殺菌剤や防腐剤等の薬剤が入れられることがある。しかし、既に発生してしまったバイオフィルムを、このような薬剤によって除去することは容易ではない。
バイオフィルムを除去する前および除去した後の発生防止処置中の冷却塔循環水を試料として、一般細菌数および従属栄養細菌数を測定し、比較する。
(1)バイオフィルムを除去する前の配管を流れる循環水を2カ所(例1、2)からサンプリングし、一般細菌数および従属栄養細菌数を測定する。
(2)バイオフィルムを除去することを目的として、化学処理剤Yを1000ppm、酵素処理剤Zを100ppmの濃度となるように循環水に添加し、循環水を1〜24時間循環させる。
(3)その後、バイオフィルムの発生を防止することを目的として、1日1回、化学処理剤Yを20ppmの濃度となるように循環水に添加し、循環水を循環させる。
(4)1週間後、バイオフィルムを除去した後の配管を流れる、バイオフィルムの発生防止処置をしている循環水をバイオフィルム除去前にサンプリングしたのと同じ2カ所(例1、2)からサンプリングし、一般細菌数および従属栄養細菌数を測定する。
(5)一般細菌数の測定は、用水・排水中の一般細菌試験方法(JIS K 0350−10−10:2002)に定める方法で、従属栄養細菌数の測定は、用水・排水中の従属栄養細菌試験方法(JIS K 0350−30−10:2002)に定める方法で、それぞれ行う。
バイオフィルム除去前およびバイオフィルム除去後のバイオフィルム発生防止処理中の循環水中の一般細菌数および従属栄養細菌数の測定結果を表9に示す。
一般細菌数は、バイオフィルム除去前には、水道水質基準(平成15年5月30日 厚生労働省令第101号)の100個/mLを大きく超えているが、バイオフィルム除去直後およびバイオフィルム除去後のバイオフィルム発生防止処置中では、0個/mLとなり、検出されなくなる。
一方、従属栄養細菌数は、バイオフィルム除去前には、水質管理目標設定項目の目標値の2000個/mLを大きく超えているが、バイオフィルム除去直後およびバイオフィルム除去後のバイオフィルム発生防止処置中では、0個/mLとなり、検出されなくなる。
本発明の化学処理剤および酵素処理剤は、従来のバイオフィルム除去剤のように、使用後に中和をしたりする必要がなく、取扱いが容易で、熱交換器設備や人に対する安全性も高い。
また、バイオフィルム発生防止のために使用する化学処理剤Yは、20ppmと低濃度で、しかも、容易に分解されるため、従来用いられている殺菌剤、防腐剤等に比べ、人に対する安全性が高い。
(1)乳製品製造廃水(T−N:95mg/L)に表10Aに示す質量の肝臓から水抽出した肝臓抽出液を、実施例1の表1Aの配合量で混合して製造した酵素処理剤(肝臓量変更)を500ppm濃度で添加し、その後5時間撹拌して、T−N低減処理を行った。
(2)T−N低減処理を行った乳製品製造廃水中のT−Nを、JIS K 0102:2008 45.2に定める方法により測定した。測定結果を表10Aに示す。
(3)T−Nが30mg/L以下であれば優(A)、30mg/L超40mg/L以下であれば良(B)、40mg/L超50mg/L未満であれば可(C)、50mg/L以上であれば不可(D)と判定した。判定結果を表10Aに示す。
(1)NMP含有廃水(T−N:2100mg/L)に表10Bに示す量のカタラーゼを、実施例1の表1Aの肝臓抽出液の代わりに配合して製造した酵素処理剤(カタラーゼ)を1000ppm濃度で添加し、その後10時間撹拌して、T−N低減処理を行った。
(2)T−N低減処理を行ったNMP含有廃水中のT−Nを、JIS K 0102:2008 45.2に定める方法により測定した。測定結果を表10Bに示す。
(3)T−Nが30mg/L以下であれば優(A)、30mg/L超40mg/L以下であれば良(B)、40mg/L超50mg/L未満であれば可(C)、50mg/L以上であれば不可(D)と判定した。判定結果を表10Bに示す。
Claims (64)
- 哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素と、水と、を含有する酵素処理剤。
- 哺乳動物(ヒトを除く)の肝臓抽出液と、酵母溶解酵素と、乳酸脱水素酵素と、グルコース脱水素酵素とを混合し、混合液(A)を調製する工程と、
前記混合液(A)をそのままで、または固形物を取り除いて、混合液(B)を調製する工程と、
前記混合液(B)をそのまま、または水と混合し、混合液(C)を調製する工程と
を含む、請求項1に記載の酵素処理剤の製造方法。 - 請求項1に記載の酵素処理剤を含む、窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
- 窒素化合物を含有する水に、請求項1に記載の酵素処理剤を添加し、混合する窒素処理工程
を備える、窒素化合物を含有する水の水処理方法。 - 前記窒素処理工程において硝化反応および脱窒反応が行われる、請求項4に記載の水処理方法。
- 前記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項4または5に記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項4〜6のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、請求項4〜6のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを、BOD成分、COD成分または有機化合物の少なくとも一部について分解処理した処理水を含む、請求項4〜6のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記処理水が、活性汚泥法による処理水である、請求項9に記載の水処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン酸化型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する生物処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
- BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水と、活性汚泥と、請求項11に記載の生物処理剤とを混合し、曝気する生物処理工程と、
前記生物処理工程で得られた曝気混合液に、請求項1に記載の酵素処理剤を添加し、混合する窒素処理工程と
を備える、BOD成分および/または有機化合物ならびに窒素化合物を含有する水の水処理方法。 - 前記生物処理工程の後、または前記窒素処理工程の後に、さらに、
活性汚泥を分離し、回収する汚泥回収工程と、
回収した活性汚泥を請求項11に記載の生物処理剤と混合し、前記生物処理工程に返送する汚泥返送工程と
を備える、請求項12に記載の水処理方法。 - 前記窒素処理工程において、硝化反応および脱窒反応が行われる、請求項12または13に記載の水処理方法。
- 前記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項12〜14のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項12〜15のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、請求項12〜15のいずれかに記載の水処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、窒素化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
- 窒素化合物を含有する水と、請求項1に記載の酵素処理剤と、請求項18に記載の化学処理剤とを混合する工程
を備える、窒素化合物を含有する水の水処理方法。 - さらに、
前記水と、前記酵素処理剤と、前記化学処理剤とを含有する混合液のpHを、pH4以下またはpH8以上に調節する工程
を備える、請求項19に記載の水処理方法。 - 硝化反応および脱窒反応が行われる、請求項19に記載の水処理方法。
- pH4以下に調節して脱窒反応が行われ、pH8以上に調節して硝化反応が行われる、請求項20に記載の水処理方法。
- 前記水において、前記窒素化合物の濃度が500ppm以上である、請求項19〜22のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記窒素化合物がアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素および硝酸態窒素からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項19〜23のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項19〜24のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、請求項19〜24のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業排水および屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを、BOD成分、COD成分または有機化合物の少なくとも一部について分解処理した処理水を含む、請求項19〜24のいずれかに記載の水処理方法。
- 前記処理水が、活性汚泥法による処理水である、請求項27に記載の水処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する水の水処理用複合処理剤。
- COD成分および/または有機化合物を含有する水と、請求項29に記載の化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを混合する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する水の水処理方法。 - 前記水が、生活排水、産業廃水または屎尿からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項30に記載の水処理方法。
- 前記水が、生活排水、産業廃水または屎尿からなる群から選択される少なくとも1つが混入した地下水または環境水を含む、請求項30に記載の水処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物で汚染された水の浄化処理用複合処理剤。
- COD成分および/または有機化合物を含有する水と、請求項33に記載の化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを混合する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する水の浄化処理方法。 - 前記水が、COD成分および/または有機化合物で汚染された地下水または環境水を含む、請求項34に記載の浄化処理方法。
- 前記水が、固形物から溶出したCOD成分および/または有機化合物を含有する溶出液を含む、請求項34に記載の浄化処理方法。
- 前記固形物が土壌、底質またはスラグである、請求項36に記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が揮発性有機化合物を含む、請求項34〜37のいずれかに記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が難分解性COD成分を含む、請求項34〜37のいずれかに記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が石油または石油の精製物を含む、請求項34〜37のいずれかに記載の浄化処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物の浄化処理用複合処理剤。
- COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物と、該粒状物から該COD成分および/または有機化合物の少なくとも一部を溶出するための溶出液とを混合し、懸濁液とする懸濁工程と、
前記懸濁液と、請求項41に記載の化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを混合する酸化分解工程と
を備える、COD成分および/または有機化合物を含有する粒状物の浄化処理方法。 - 前記粒状物がCOD成分および/または有機化合物で汚染された土壌または底質である、請求項42に記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が揮発性有機化合物を含む、請求項42または43に記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が難分解性COD成分を含む、請求項42または43に記載の浄化処理方法。
- 前記COD成分および/または有機化合物が石油または石油の精製物を含む、請求項42または43に記載の浄化処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水の原位置浄化処理用複合処理剤。
- COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水に、請求項47に記載の化学処理剤および請求項1に記載の酵素処理剤を原位置で注入する工程
を備える、COD成分および/または有機化合物を含む汚染物質で汚染された土壌および/または地下水の原位置浄化処理方法。 - 前記化学処理剤および前記酵素処理剤を注入井から注入する、請求項48に記載の原位置浄化処理方法。
- 前記汚染物質が揮発性有機化合物を含む、請求項48または49に記載の原位置浄化処理方法。
- 前記汚染物質が難分解性COD成分を含む、請求項48または49に記載の原位置浄化処理方法。
- 前記汚染物質が石油または石油の精製物を含む、請求項48または49に記載の原位置浄化処理方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、バイオフィルムの除去・発生防止用複合処理剤。
- 循環水を使用する熱交換器の循環水に、請求項53に記載の化学処理剤および請求項1に記載の酵素処理剤を混合し、循環させる工程
を備える、循環水流路のバイオフィルム除去方法。 - 前記熱交換器が冷却塔、加熱塔、凝縮器、蒸発器、ボイラー、蒸気発生器および復水器からなる群から選択されるいずれか1つである、請求項54に記載の循環水流路のバイオフィルム除去方法。
- 循環水を使用する熱交換器の循環水に、請求項53に記載の化学処理剤および請求項1に記載の酵素処理剤を混合し、循環させるバイオフィルム除去工程と、
前記循環水に、請求項53に記載の化学処理剤を混合し、循環させるバイオフィルム発生防止工程と
を備える、循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。 - 前記バイオフィルム発生防止工程を少なくとも1回繰り返す、請求項56に記載の循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。
- 前記熱交換器が冷却塔、加熱塔、凝縮器、蒸発器、ボイラー、蒸気発生器および復水器からなる群から選択されるいずれか1つである、請求項56または57に記載の循環水流路のバイオフィルム発生防止方法。
- ヘキサメタリン酸塩、グルタチオン還元型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸塩、エチレンジアミン四酢酸および水を含有する化学処理剤と、請求項1に記載の酵素処理剤とを含む、重金属の不溶化処理用複合処理剤。
- 重金属を含有する水のpHを弱酸性域に調節するpH調節工程と、
前記pH調節工程で得られたpH調節水に、請求項59に記載の化学処理剤および請求項1に記載の酵素処理剤を添加し、混合する処理剤添加工程と、
前記処理剤添加工程で得られた混合液に、鉄粉を添加し、混合する鉄粉添加工程と
を備える、重金属を含有する水の浄化処理方法。 - 前記水が、重金属で汚染された地下水または環境水を含む、請求項60に記載の浄化処理方法。
- 前記水が、重金属を含有する家庭排水または産業排水を含む、請求項60に記載の浄化処理方法。
- 重金属を含有する粒状物を、該重金属を溶出するための溶出液に懸濁する懸濁工程と、
前記懸濁工程で得られた懸濁液のpHを弱酸性域に調節するpH調節工程と、
前記pH調節工程で得られたpH調節液に、請求項59に記載の化学処理剤および請求項1に記載の酵素処理剤を添加し、混合する処理剤添加工程と、
前記処理剤添加工程で得られた混合液に、鉄粉を添加し、混合する鉄粉添加工程と
を備える、重金属を含有する粒状物の浄化処理方法。 - 前記粒状物が重金属で汚染された土壌または底質である、請求項63に記載の浄化処理方法。
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