JP5963061B2 - 改良された貯蔵安定性を有する過酸素物含有クリーニング用基材 - Google Patents

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Description

本発明は、過酸素物含有クリーニング用基材(清浄基材、cleaning substrate)に関する;これらのクリーニング用基材は、改良された貯蔵安定性を示し、さらに、好ましい実施態様においては、上記過酸素物含有クリーニング用基材で処理する硬質表面に対して抗菌性利得を示す。
特に一般的な群のクリーニング用製品は、一定量の表面処理組成物を事前含浸させている実質的に平面状の薄い柔軟性のワイプのような典型的に柔軟性のクリーニング用基材であるいわゆるワイプ(wipe)、並びに幾分厚めのこれも一定量の表面処理組成物を事前含浸させている3次元スポンジタイプの物品である。上記のようなワイプは、典型的には、密封されているが破ることのできる容器内に個々に或いは開くことが可能な容器であるが典型的には再密封可能なまたは閉じることのできる容器内の複数のそのようなワイプとして包装されている。製造後、使用前に、製造されたそのようなワイプは、典型的には、これらワイプが使用される前の数週間または数ヶ月間であり得る期間貯蔵される。この貯蔵中に、ワイプ物品中に含浸させている化学構成成分は、1種以上のこれら構成成分の分解のような望ましくない反応を受けやすい。このことは、そのようなワイプ物品が酸化剤のような反応性構成成分、特に、過酸素化合物、例えば、過酸化水素を含む場合、特に周知の問題である。過酸化水素は、ワイプまたは他のクリーニング用基材の適用(接触)によって表面に供給される処理組成物中で、特にそのようなワイプ物品で処理する設備上に存在し得る病原体(細菌、ウイルス等)のような望ましくない微生物の削減または根絶に当って多くの利点を提供している。多くの酸化剤、特に、過酸化水素のような過酸素化合物は、長時間貯蔵したときおよび/または昇温下、例えば、25℃以上で、特に、30℃、35℃または40℃の幾分高めの温度で貯蔵したときに分解を被ることが知られている。硬質表面の処理において使用し、処理した硬質表面に対してクリーニング利得、特に、抗病原性利得をもたらすために包装され市販されているそのようなワイプ物品中に存在するヒドロペルオキシドの分解は、特に問題である。満足な製品性能を確保するためには、そのようなワイプ物品中に存在するヒドロペルオキシドまたは他の酸化剤の長期間における最大の保持が不可欠である。
確かに、現在、硬質表面クリーニング利得と同時に抗病原性利得をも提供するものとして市販されている、過酸素化合物、特に過酸化水素を含む硬質表面処理組成物を含浸させている多くのいわゆるワイプが広範囲に商業的に入手可能であるけれども、にもかかわらず、過酸素化合物、特に過酸化水素を含む硬質表面処理組成物を含浸させている改良されたいわゆるワイプを提供し、そのようなワイプが改良された貯蔵安定性を示すための適切な順位での現実且つ緊急な必要性が存在する。本発明は、この目的並びにさらなる目的に関する。本発明の利点の十分な理解は、以下の詳述から把握し得るであろう。
1つの局面においては、本発明は、過酸素化合物含有クリーニング用基材、例えば、ワイプ、スポンジを提供する;これらのクリーニング用基材は、改良された貯蔵安定性を示し、さらに、好ましい実施態様においては、上記過酸素化合物含有クリーニング用基材で処理する硬質表面に対して抗病原性利得をも示す。
さらなる局面においては、本発明は、クリーニング用基材、例えば、ワイプ、スポンジ中に含ませた過酸素化合物、特に過酸化水素の安定性を、延長された期間に亘っておよび/または上記クリーニング用基材を昇温下に、例えば、25℃以上で、特に、30℃、35℃または40℃の幾分高めの温度で貯蔵したときに改良する方法を提供する。
さらなる局面によれば、本発明は、過酸素化合物含有クリーニング用基材、例えば、ワイプ、スポンジの製造方法を提供する;これらのクリーニング用基材は、改良された貯蔵安定性を示し、さらに、好ましい実施態様においては、上記過酸化水素含有クリーニング用基材で処理する硬質表面に対して抗病原性利得をも示す。
本発明のこれらおよびさらなる局面は、本発明の以下の説明から、また、後述する過酸素化合物含有クリーニング用基材の幾つかの実施例から明らかとなるであろう。
本発明の過酸素化合物含有クリーニング用基材は、クリーニング用基材中に含浸させているまたはクリーニング用基材上に適用している主として水性の処理組成物を含む。上記主として水性の処理組成物は、少なくとも水を含み、さらにまた、少なくとも1種以上の過酸素化合物を含み、特に好ましくは、上記過酸素化合物は、過酸化水素を含むか或いは過酸化水素からなる。上記過酸素化合物は、本質的に、二酸素(O−O)結合を含有する任意の化合物であり得る。二酸素結合、特に、二価のO−O結合は、容易に開裂可能であり、それによってこれらの結合を含有する化合物が強力な酸化剤として作用することを可能にする。過酸素化合物の群の非限定的な例としては、過酸、過酸塩、および過酸化水素のような過酸化物がある。過酸素物は、本発明の実施態様に従う殺菌剤目的に対して官能性である任意の脂肪族または芳香族過酸(またはペルオキシ酸)であり得る。任意のペルオキシ酸を使用し得るけれども、1〜7個の炭素を含有するペルオキシ酸が使用するのに最も実際的である。これらのペルオキシ酸としては、限定するものではないが、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシプロパン酸、過乳酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシクエン酸、および/またはペルオキシ安息香酸がある。典型的な過酸塩としては、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩等がある。典型的な過酸化化合物としては、過酸化水素、金属過酸化物および過酸化水素化物(peroxyhydrate)がある。使用し得る金属過酸化物としては、限定するものではないが、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウムおよび/または過酸化ストロンチウムがある。また、会合した過酸化水素を含む他の塩(例えば、過炭酸ナトリウム)は、過酸化水素源であるとみなされており、従って、その場で過酸化水素を生成する。
有利には、上記過酸素化合物は、クリーニング用基材中に含浸させるまたはクリーニング用基材上に適用する上記主として水性の処理組成物の約5質量%まで、好ましくは約3質量%まで、より好ましくは約2質量%まで、さらにより好ましくは約1.5質量%までを構成する。また、有利には、上記過酸素化合物は、上記主として水性の処理組成物の少なくとも約0.01質量%、より好ましくは少なくとも約0.1質量%を、さらにより好ましくは少なくとも約0.2質量%、0.3質量%、0.4質量%、0.5質量%、0.6質量%、0.7質量%、0.8質量%、0.9質量%および1質量%の量を構成する。
説明している通り、本発明の過酸素化合物構成成分は、過酸化水素を含むか或いは過酸化水素からなる。有利には、2種以上の異なる過酸素化合物が上記主として水性の処理組成物中に存在するとき、その場合、好ましくは、ヒドロペルオキシドまたはそのプレカーサーもしくは発生源が、上記過酸素化合物構成成分の少なくとも50質量%を構成するが、さらに有利には、クリーニング用基材中に含浸させるまたはクリーニング用基材上に適用する上記主として水性の処理組成物の少なくとも75質量%、特に好ましくは少なくとも80質量%、85質量%、90質量%、95質量%、97質量%、98質量%、99質量%を構成する。
上述したように、クリーニング用基材に適用する組成物は、本来、主として水性である。水は、上記主として水性の処理組成物の100質量%までをもたらす程度に添加する。水は、水道水であり得るが、好ましくは蒸留し、最も好ましくは脱イオン水である。水が水道水である場合、その水は、好ましくは、硬水中に存在し、従って、本発明に従うワイプ物品に適用する処理組成物中に存在する構成成分の作用を不適切に干渉し得る有機物または無機物、特に、無機塩のような望ましくない不純物を実質的に何ら含まない。有利には、水は、クリーニング用基材中に含浸させるまたはクリーニング用基材上に適用する上記水性処理組成物の、少なくとも90質量%を、さらに、好ましさが増加する順に、少なくとも91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%および99質量%を示す。
1つの局面によれば、本発明の上記処理組成物は、過酸素化合物(特に好ましくは、過酸素化合物は過酸化水素である)と水を含む(好ましくは本質的に過酸素化合物と水からなるかまたは過酸素化合物と水からなる)ものの、さらなる発明の局面によれば、1種以上のさらなる構成成分も同様に必然的に存在する。
ある種の実施態様においては、上記水性処理組成物は、さらに、酸構成成分を必然的に含む。1種以上の有機または無機酸は、上記組成物のpHを目標範囲またはレベルに調整するためにおよび/または抗菌性利得を付与するために使用し得る。これらの酸は、水溶性の無機酸、鉱酸または有機酸であり得、実質的に全てのそのような既知の物質が上記水性処理組成物において有用であると考えられる。非限定的な例を挙げれば、有用な無機酸としては、鉱酸、塩酸、リン酸、硫酸等がある。
ある種の実施態様においては、上記水性処理組成物は、該処理組成物のpHを調整するのに使用し得、さらにまた、必要に応じて、殺菌性利得ももたらし得る1種以上の有機酸を含み得るか或いは必然的に含み得る。典型的な有機酸は、一般に少なくとも1個の炭素原子を含み且つその構造中に少なくとも1個のカルボキシル基(−COOH)を含む有機酸である。また、上記有機酸の誘導体も有用であると考えられる。典型的な有機酸としては、酢酸のような線状脂肪酸;ジカルボン酸、酸性アミノ酸;および、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、アルファ‐ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、およびクエン酸のようなヒドロキシ酸;並びにこれらの有機酸の酸塩がある。これらのうちでは、クエン酸、ソルビン酸、酢酸、ホウ酸、ギ酸、マレイン酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸;サリチル酸および/またはその誘導体、例えば、サリチル酸のエステルのようなサリチル酸誘導体、例えば、サリチル酸エチルヘキシル、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸TEA、サリチル酸2‐エチルヘキシルエステル、サリチル酸4‐イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエステルが好ましい。勿論、1種以上の酸の混合物も、有用であると考えられる。
存在する場合、そのような1種以上の酸は、クリーニング用基材中に含浸させる上記主として水性の処理組成物に所望のpH範囲またはレベルを付与するための任意の有効量で存在し得る。有利には、上記1種以上の酸は、上記主として水性の処理組成物の少なくとも約0.05質量%を、さらにより好ましくは、少なくとも約0.1質量%、0.2質量%、0.25質量%、0.3質量%、0.35質量%、0.4質量%および0.5質量%を構成する。同じく有利には、上記1種以上の酸は、上記主として水性の処理組成物の約2.5質量%よりも多くない量を、好ましくは、約2質量%、1.9質量%、1.8質量%、1.7質量%、1.6質量%、1.4質量%、1.3質量%、1.2質量%、1.1質量%および1質量%よりも多くない量を構成する。好ましくは、存在する場合、そのような1種以上の酸は、有機酸から選択する;特に好ましくは、それらの有機酸は、後の実施例の1以上において実証されていることによる。そのような有機酸は、無機酸を除外して存在し得る。クエン酸は、1つのそのような特に好ましい酸であり、後の実施例において実証されている。
ある種の実施態様においては、上記水性処理組成物は、1種以上の界面活性剤を含み得るか或いは必然的に含み得る。そのような界面活性剤は、1種以上のアニオン、ノニオン、カチオン、両性または両性イオン性界面活性剤であり得る。本発明の装置によって処理する表面上に存在し得る泥または他の疎水性物質のほぐし(loosening)を典型的にもたらすために好都合に含ませる1種以上のそのような界面活性剤の存在。そのような界面活性剤は、アニオン、ノニオン、カチオン、両性または両性イオン性界面活性剤の1種以上から選択し得る。そのような界面活性剤自体は、当該技術において既知である。
有用なアニオン界面活性剤の非限定的な例としては、以下の1種以上がある:アルコールサルフェートおよびスルホネート、アルコールホスフェートおよびホスホネート、アルキルエステルサルフェート、アルキルジフェニルエーテルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルフェノキシポリオキシエチレンエタノールのサルフェートエステル、アルキルモノグリセリドサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルエーテルサルフェート、アルファ‐オレフィンスルホネート、ベータ‐アルコキシアルカンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、エトキシ化アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルキルアリールサルフェート、アルキルモノグリセリドスルホネート、アルキルカルボキシレート、アルキルエーテルカルボキシレート、1〜5モルのエチレンオキシドを含むアルキルアルコキシカルボキシレート、アルキルポリグリコールエーテルサルフェート(10モルまでのエチレンオキシドを含有する)、スルホスクシネート、オクトキシノールまたはノノキシノールホスフェート、タウレート、脂肪酸タウリド、脂肪酸アミドポリオキシエチレンサルフェート、アシルグリセロールスルホネート、脂肪酸オレイルグリセロールサルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルサルフェート、パラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、イセチオネート、N‐アシルタウレート、アルキルスクシナメート(succinamate)およびスルホスクシネート、アルキルポリサッカライドサルフェート、アルキルポリグルコシドサルフェート、アルキルポリエトキシカルボキシレートおよびサルコシネート、またはこれらの混合物。また、アニオン石けんも本発明の組成物において使用し得る。上記アニオン界面活性剤の例は、以下の商品名で入手可能である:Rhodapon(登録商標)、Stepanol(登録商標)、Hostapur(登録商標)、Surfine(登録商標)、Sandopan(登録商標)およびBiosoft(登録商標)。
アニオン界面活性剤の好ましい例としては、式(ROSO3)xMまたは(RSO3)xMを有する水溶性の塩または酸があり、式中、Rは、好ましくはC6〜C24ヒドロカルビル、好ましくはC10〜C20アルキル成分を含むアルキルまたはヒドロキシアルキル、より好ましくはC12〜C18アルキルまたはヒドロキシアルキルであり;Mは、Hまたは一価、二価もしくは三価のカチオン、例えば、アルカリ金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム)またはアンモニウムもしくは置換アンモニウム(例えば、メチル‐、ジメチル‐およびトリメチルアンモニウムカチオン;および、第四級アンモニウムカチオン、例えば、テトラメチルアンモニウムおよびジメチルピペリジニウムカチオン並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンのようなアルキルアミンに由来する第四級アンモニウムカチオン;またはこれらの混合物等)であり;xは、整数、好ましくは1〜3、最も好ましくは1である。Hostapur(登録商標)およびBiosoft(登録商標)の商品名で販売されている物質は、そのような好ましいアニオン界面活性剤の例である。
典型的に有用なノニオン界面活性剤は、長鎖アルキル基またはアルキル化アリール基のような疎水性基本部分と、当該ノニオン界面活性剤を少なくとも部分的に水中で可溶性または分散性にするに十分な数のエトキシおよび/またはプロポキシ成分を含む親水性鎖部分とを含むノニオン界面活性剤である。非限定的な例として、そのようなノニオン界面活性剤としては、エトキシ化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪アルコール、メチルグルコースのポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールのポリエチレングリコールエーテル、エチレンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマー、脂肪(C6〜C24)酸のエトキシ化エステル、エチレンオキシドと長鎖アミンまたはアミドとの縮合生成物、アルキレンオキシド、特にエチレンオキシドとソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとの縮合物、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート、アルコキシル化アルカノールアミド、例えば、C8〜C24アルキルジ(C2〜C3アルカノールアミド)、並びにこれらの混合物がある。有用なノニオン界面活性剤の例としては、Tomadol(登録商標)、Neodol(登録商標)、Rhodasurf(登録商標)、Genapol(登録商標)、Pluronic(登録商標)、Lutensol(登録商標)、Emulgen(登録商標)およびAlfonic(登録商標)の商品名で入手可能な物質がある。さらなる有用なノニオン界面活性剤としては、一般に単糖類または単糖類へ加水分解可能な化合物を脂肪アルコールのようなアルコールと酸媒体中で反応させることによって調製するアルキルモノグリコシドおよびアルキルポリグリコシドがある;例としては、50% C10〜C16アルキルポリグリコシドであると説明されているGlucopon(登録商標) 625 CSとして入手し得るD‐クルコピラノシドがある。
1つの群の好ましいノニオン界面活性剤としては、アミンオキシドがある。典型的なアミンオキシドとしては、下記がある:
A) アルキル基が、約10〜20個、好ましくは12〜16個の炭素原子を有し、直鎖または枝分れ鎖で飽和または不飽和であり得るアルキルジ(低級アルキル)アミンオキシド。上記低級アルキル基は、1〜7個の炭素原子を含む。例としては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、および上記アルキル基が異なるアミンオキシドの混合物であるもの、ジメチルココアミンオキシド、ジメチル(水素化タロー)アミンオキシド、およびミリスチル/パルミチルジメチルアミンオキシドがある;
B) アルキル基が、約10〜20個、好ましくは12〜16個の炭素原子を有し、直鎖または枝分れ鎖で飽和または不飽和であり得るアルキルジ(ヒドロキシ低級アルキル)アミンオキシド。例としては、ビス(2‐ヒドロキシエチル)ココアミンオキシド、ビス(2‐ヒドロキシエチル)タローアミンオキシドおよびビス(2‐ヒドロキシエチル)ステアリルアミンオキシドがある;
C) アルキル基が、約10〜20個、好ましくは12〜16個の炭素原子を有し、直鎖または枝分れ鎖で飽和または不飽和であり得るアルキルアミドプロピルジ(低級アルキル)アミンオキシド。例は、ココアミドプロピルジメチルアミンオキシドおよびタローアミドプロピルジメチルアミンオキシドである;および、
D) アルキル基が、約10〜20個、好ましくは12〜16個の炭素原子を有し、直鎖または枝分れ鎖で飽和または不飽和であり得るアルキルモルホリンオキシド。
好ましくは、上記アミンオキシド構成成分は、下記の構造によって示し得る上述したようなアルキルジ(低級アルキル)アミンオキシドである:
Figure 0005963061
(式中、R1は直鎖のC1〜C4アルキル基であり、好ましくは、両R1はメチル基であり;
R2は、直鎖のC8〜C18アルキル基であり、好ましくはC10〜C14アルキル基であり、最も好ましくはC12アルキル基である)。
上記アルキル基の各々は、線状または枝分れであり得るが、最も好ましくは線状である。最も好ましくは、上記アミンオキシド構成成分は、ラウリルジメチルアミンオキシドである。種々のR2基鎖を有するアミンオキシドが存在する2種以上のアミンオキシドの工業級混合物も使用し得る。好ましくは、本発明において使用するアミンオキシドは、少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも60質量%のC12アルキル基と少なくとも25質量%のC14アルキル基を含むR2基を含み、R2基としてのC16、C18またはより高級のアルキル基は15質量%よりも多くはない。
上記処理組成物は、1種以上の両性界面活性剤を含み得る;これらの界面活性剤の非限定的な例は、直鎖または枝分れの脂肪族基を有し、且つ脂肪族置換基の1つが約8〜18個の炭素原子を含有し、そして、脂肪族置換基の少なくとも1つがアニオン性の水溶性基、例えば、カルボキシ、スルホネートまたはサルフェート基を含有する第二級および第三級アミンの誘導体、例えば、3‐(ドデシルアミノ)プロピオン酸ナトリウム、3‐(ドデシルアミノ)プロパン‐1‐スルホン酸ナトリウム、サルコシネート、タウレート、アミドスルホスクシネート、およびホスホベタインも包含するベタイン類である。典型的ナベタインとしては、ドデシルジメチルベタイン、セチルジメチルベタインおよびドデシルアミドプロピルジメチルベタインがある。
また、上記処理組成物は、1種以上のカチオン界面活性剤構成成分、特に好ましくは、相当の殺菌性利得をもたらすカチオン界面活性剤も含み得る。上記処理組成物中に含ませ得る好ましいカチオン界面活性剤組成物の非限定的例は、相当の殺菌性利得をもたらすカチオン界面活性剤であり、特に好ましくは、下記の一般構造式に特徴を有する第四級アンモニウム化合物およびその塩類である:
Figure 0005963061

上記式中、R1、R2、R3およびR4の少なくとも1つは、6〜26個の炭素原子のアルキル、アリールまたはアルキルアリール置換基であり、分子のカチオン部分全体は、少なくとも165の分子量を有する。上記アルキル置換基は、長鎖アルキル、長鎖アルコキシアリール、長鎖アルキルアリール、ハロゲン置換長鎖アルキルアリール、長鎖アルキルフェノキシアルキル、アリールアルキル等であり得る。上記アルキル置換基以外の窒素原子上の残りの置換基は、12個よりも多くない炭素原子を通常含有する炭化水素である。置換基R1、R2、R3およびR4は、直鎖であり得るかまたは枝分れであり得るが、好ましくは直鎖であり、1以上のアミド、エーテルまたはエステル結合を含み得る。カウンターイオンXは、第四級アンモニウム複合体の水溶性および水混和性を可能にする任意の塩形成性アニオンであり得る。上記の式に従う、殺菌剤として作用する好ましい第四級アンモニウム化合物は、R2およびR3が同じかまたは異なるC8〜C12アルキルであるか或いはR2がC12〜C16アルキル、C8〜C18アルキルエトキシ、C8〜C18アルキルフェノールエトキシであり、R3がベンジルであり;Xが、ハライド、例えば、クロリド、ブロミドまたはイオジドであるか或いはメソサルフェートアニオンである第四級アンモニウム化合物である。R2およびR3において挙げているアルキル基は、直鎖または枝分れであり得るが、好ましくは、実質的に線状である。
特に有用な第四級殺菌剤としては、1種の第四級化合物を含む組成物並びに2種以上の異なる第四級化合物の混合物がある。そのような有用な第四級化合物は、Bardac(登録商標)、Barquat(登録商標)、Hyamine(登録商標)、Lonzabac(登録商標)およびOnyxide(登録商標)の商品名で入手可能である。相当の殺菌性利得をもたらす1種以上のカチオン界面活性剤が存在する場合、これらのカチオン界面活性剤は、後述するさらなる殺菌剤との共殺菌剤として存在し得る。相当の殺菌性利得をもたらす1種以上のカチオン界面活性剤が存在する場合、好ましくは、アニオン界面活性剤およびさらなる任意構成成分としての両性界面活性剤は、本発明の処理組成物から除外する。また、本明細書において具体的に開示していないが当該技術にとって既知の他の界面活性剤も、本発明の処理組成物において使用し得る。
存在する場合、そのような1種以上の界面活性剤は、クリーニング用基材中に含浸させる上記主として水性の処理組成物に対して所望の技術的利点、例えば、クリーニング利得およびある種のカチオン界面活性剤の場合の付随的な殺菌性利得を付与するための任意の有効量で存在し得る。有利には、上記1種以上の界面活性剤は、上記主として水性の処理組成物の少なくとも約0.05質量%を、さらにより好ましくは、少なくとも約0.1質量%、0.2質量%、0.25質量%、0.3質量%、0.35質量%、0.4質量%および0.5質量%を構成する。同様に、有利には、上記1種以上の界面活性剤は、上記主として水性の処理組成物の約5質量%よりも多くない量を、好ましくは、約2.3質量%、2.25質量%、2.2質量%、2.1%質量%、2%質量%、1.9質量%、1.8質量%、1.7質量%、1.6質量%、1.5質量%、1.4質量%、1.3質量%、1.2質量%、1.1質量%、1質量%、0.9質量%、0.8質量%、0.75質量%、0.6質量%および0.5質量%よりも多くない量を構成する。好ましくは。存在する場合、好ましい界面活性剤は、後の実施例において実証されている。
ある種の実施態様においては、上記水性処理組成物は、1種以上の有機溶媒を含み得るか或いは必然的に含み得る。非限定的な例として、上記処理組成物に含ませ得る典型的に有用な有機溶媒としては、アルコール類(例えば、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール等のような低分子量アルコール)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等のような)、水混和性エーテル類(例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル)、水混和性グリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのモノアルキルエーテルの低級エステル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、およびこれらの混合物のような、少なくとも部分的に水混和性である有機溶媒がある。勿論、2種以上の有機溶媒の混合物も同時に使用し得る。
存在する場合、そのような1種以上の有機溶媒は、クリーニング用基材中に含浸させる上記主として水性の処理組成物に対して技術的利得、例えば、クリーニング利得および/または付随的な抗病原性利得を付与するための任意の有効量で存在し得る。有利には、上記1種以上の有機溶媒は、上記主として水性の処理組成物の少なくとも約0.05質量%を、さらにより好ましくは、少なくとも約0.1質量%、0.2質量%、0.25質量%、0.3質量%、0.35質量%、0.4質量%、0.5質量%を構成する。同様に、有利には、上記1種以上の有機溶媒は、上記主として水性の処理組成物の約5質量%よりも多くない量を、好ましくは、約4.5質量%、4.25質量%、4質量%、3.9質量%、3.8質量%、3.7質量%、3.6質量%、3.5質量%、3.4質量%、3.3質量%、3.2質量%、3.1質量%、3.0質量%、2.9質量%、2.8質量%、2.7質量%、2.6質量%、2,5質量%、2.4質量%、2.3質量%、2.2質量%、2.1%質量%、2.0%質量%、1.9質量%、1.8質量%、1.7質量%、1.6質量%、1.5質量%、1.4質量%、1.3質量%、1.2質量%、1.1質量%および1質量%よりも多くない量を構成する。好ましくは。存在する場合、そのような1種以上の有機溶媒は、後の実施例の1以上において実証されている有機溶媒を含む。
ある種の好ましい実施態様においては、上記有機溶媒構成成分は、1種のC1〜C4一価アルコールまたは複数のC1〜C4一価アルコールを含むか或いは1種または複数のこれらアルコールから(専ら)なる。ある種の好ましい実施態様においては、上記有機溶媒構成成分は、少なくとも1種のグリコールエーテルと一緒の少なくとも1種の一価アルコールを含むか或いは少なくとも1種のグリコールエーテルと一緒の少なくとも1種の一価アルコールから(専ら)なる。さらなる好ましい実施態様においては、上記有機溶媒構成成分は、少なくとも1種のグリコールエーテル溶媒構成成分と一緒の、好ましくはC1〜C4一価アルコールから選ばれる少なくとも2種の異なる一価アルコールを含むか或いは少なくとも1種のグリコールエーテル溶媒構成成分と一緒の、好ましくはC1〜C4一価アルコールから選ばれる少なくとも2種の異なる一価アルコールから(専ら)なる。存在する各有機溶媒のそれぞれの量のような好ましい有機溶媒の組合せは、後の実施例の1以上において実証されている。
クリーニング用基材中に存在する上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物は、約1〜約3.5の範囲内の、好ましくは約2〜約3の範囲内のpHを示す。好ましくは、pHは、適切な量の上述したような1種以上の酸を含ませることによって調整し得る。具体的には、好ましいpHは、後の実施例において実証されている。
また、クリーニング用基材中に存在する上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物のpHは、塩基、無機塩、並びに1種以上のアミン化合物、例えば、改良されたクリーニング利得をもたらす以外に同時に上記処理組成物のpHを同時に調整することにも使用し得る1種以上のアルカノールアミンのような他の構成成分の添加によっても調整し得る。非限定的な例として、そのようなアルカノールアミンの例としては、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミン、並びにアルキル‐ジアルカノールアミンおよびジアルキル‐モノアルカノールアミンのようなアルキルアルカノールアミンがある。上記アルカノールおよびアルキル基は、一般に、短鎖長乃至中鎖長、即ち、長さにおいて1〜7個の炭素である。ジ‐およびトリアルカノールアミン並びにジアルキル‐モノアルカノールアミンにおいては、これらの基は、同じアミン上に結合させて、例えば、メチルエチルヒドロキシプロピルヒドロキシアミンを生成させることができる。熟練者であれば、この群の他のメンバーを容易に確認し得るであろう。
上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物は、該処理組成物および/または該処理組成物を含浸させたクリーニング用基材に対して改良された審美的および/または技術的利得を付与するために含ませ得る1種以上のさらなる任意構成成分を含み得る。存在する場合、そのようなさらなる任意構成成分は、一般に、1種以上のそのようなさらなる任意構成成分が存在し得る上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物の総質量基準で約25質量%よりも少ない累積量で存在する。非限定的な例として、そのようなさらなる任意構成成分としては、1種以上の以下がある:着色剤、香料および香料可溶化剤、粘度改良剤、さらなる酸化剤、殺菌剤、有機塩および無機塩並びに有機酸および無機酸のようなさらなるpH調整剤およびpH緩衝剤、キレート化剤および防腐剤、並びに熟練技術者にとって既知の他の任意構成成分がある。1種以上の上記任意構成成分を添加する場合、即ち、製品の香り、審美性および消費者アピールは、多くの場合、好ましく改善される。これらの任意構成成分の使用および選択は、所望のさらなる審美的または技術的利得を付与すること、並びに本発明の粘着性トイレ処理組成物中に存在するさらなる構成成分との適合性を確保して、特に、上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物を含浸させているまたはこの組成物を含有しているクリーニング用基材製品の所望の性質、特に貯蔵安定性を有害に低下させないようにすることに基づくべきである。
必要に応じて、本発明の組成物は、少なくとも1種のグラム陽性またはグラム陰性病原体、例えば、細菌または他の微生物に対して殺菌または抗菌効力を有する殺菌剤構成成分(上述したカチオン系殺菌活性第四級アンモニウムハライド界面活性剤以外の)を含み得る。そのような殺菌剤構成成分は、例えば、1種以上の非カチオン系抗菌化合物または構成成分、例えば、3‐トリフルオロメチル‐4,4'‐ジクロロカルバニリド、3,3',4‐トリクロロカルバニリドおよび2,4‐ジクロロ‐3,5‐m‐キシレノール(“DCMX”)のようなハロフェノール類をベースとする。フェノール系非カチオン抗菌剤のうちでは、パラクロロメタクレゾール(“PCMC”)、特に、パラクロロメタキシレノール(“PCMX”)が好ましい。
また、そのような殺菌剤構成成分は、例えば、Triclosan(登録商標) (Ciba社)のような2‐ヒドロキシジフェニル化合物をベースとするフェノール誘導体、2,2'‐ヒドロキシ‐5,5'‐ジブロモ‐ジフェニルエーテルをベースとするフェノール誘導体のような;1種以上のクロロフェノール類(o‐、m‐、p‐)、2,4‐ジクロロフェノール、p‐ニトロフェノール、ピクリン酸、キシレノール、p‐クロロ‐m‐キシレノール、クレゾール類(o‐、m‐、p‐)、p‐クロロ‐m‐クレゾール、ピロカテコール、レゾルシノール、4‐n‐ヘキシルレゾルシノール、ピロガロール、フロログルシン、カルバクロール、チモール、p‐クロロチモール、o‐フェニルフェノール、o‐ベンジルフェノール、p‐クロロ‐o‐ベンジルフェノール、フェノール、4‐エチルフェノールおよび4‐フェノールスルホン酸のような1種以上のフェノール誘導体;並びに、ヘキサクロロフェン、テトラクロロフェン、ジクロロフェン、2,3‐ジヒドロキシ‐5,5'‐ジクロロジフェニルスルフィド、2,2'‐ジヒドロキシ‐3,3',5,5'‐テトラクロロジフェニルスルフィド、2,2'‐ジヒドロキシ‐3,5',5,5',6,6'‐ヘキサクロロジフェニルスルフィドおよび3,3'‐ジブロモ‐5,5'‐ジクロロ‐2,2'‐ジヒドロキシジフェニルアミン(特に、“Triclocarban”)、3,4,4'‐トリクロロカルバニリドおよびこれらの誘導体のようなさらなるジフェノール化合物をベースとし得る。
また、上記任意殺菌剤構成成分は、サリチル酸およびクエン酸のような有機酸および/または本発明の組成物から調製する処理組成物を十分に酸性化するための有効量で存在するときの塩酸のような無機酸のような1種以上の酸をベースとすることもできる。
必要に応じて、少量(好ましくは、1質量%未満)のキレート化剤または混合物を含ませて痕跡量の触媒性不純物を失活させ得る。そのようなキレート化剤は、過酸素化合物(1種以上)貯蔵安定性を改良する有益な作用を有し得る。本発明において使用するのに典型的に適切なホスホネートキレート化剤としては、エタン1‐ヒドロキシジホスホン酸アルカリ金属塩(HEDP);アルキレンポリ(アルキレンホスホネート);並びに、アミノアミノトリ(メチレンホスホン酸) (ATMP)、ニトリロトリメチレンホスホネート(NTP)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネートおよびジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)のようなアミノホスホネート化合物があり得る。該ホスホネート化合物は、その酸の形で或いはその酸官能性の1部または全部に対する種々のカチオンの塩として存在し得る。本発明において使用する好ましいホスホネートキレート化剤は、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)およびエタン1‐ヒドロキシジホスホネート(HEDP)である。そのようなホスホネートキレート化剤は、Monsanto社から商品名DEQUEST(登録商標)として商業的に入手可能である。
また、上記組成物は、少量の発泡防止剤も含み得る:典型的には、シリコーン発泡防止剤は、多くの場合水中エマルジョンとして提供されるシリコーンとシロキサンポリマーとを含む。特に適切な発泡防止剤は、ポリジメチルシロキサン組成物である。シリコーンとシロキサンポリマーとを水性エマルジョン中に含むそのようなシリコーン発泡防止剤は、広く商業的に入手可能である。
クリーニング用基材に適用する上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物の総量は変動し得るが、典型的には、上記処理組成物を、上記クリーニング用基材に、約40〜0.5:1、好ましくは約15〜1:1の前者対後者の質量:質量比基準で適用する。特に、クリーニング用基材が実質的にポリマー繊維から形成されたワイプである場合、上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物の量は、上記ワイプの質量と少なくとも等しく、好ましくはワイプ質量を上回ることが好ましい。特に有利には、上記処理組成物:ワイプのそれぞれの質量比は、約10〜2:1の範囲内である。そのような形で、硬質表面の処理において使用する前の、さらにまた、クリーニング用基材によって放出される上記ワイプから硬質表面上への上記処理組成物の有効な伝達のための上記ワイプ内での上記処理組成物の保持がもたらされ得る。
上記クリーニング用基材は、織布または不織布特性を有し得る。上記組成物を適用し得るクリーニング用基材の非限定的な例としては、織布または不織布のワイプ物品、不織布または織布ポーチ、スポンジがあり、これらのいずれも、研磨材または研磨層を含むその後部または1部を含む。上記クリーニング用基材は、接合させた、水流絡合させた(hydroentangled)、熱接合させた、メルトブロー式の、ニードルパンチングしたまたはこれらの任意の組合せによる樹脂であり得る。また、上記クリーニング用基材は、連続気泡または独立気泡ポリマー、特に、発泡体、例えば、スポンジでもあり得る。
また、上記クリーニング用基材は、再生セルロースから形成された或いは発泡疎水性または親水性合成ポリマーのような他の発泡材料から形成されたスポンジの形状でもあり得る。
また、上記クリーニング用基材として有用なワイプの非限定的な例は、木材パルプ繊維と周知の乾式成形法または湿式堆積(wet-lay)法によって形成された織物長(textile length)合成繊維との組合せにより形成された不織布でもあり得る。レーヨン、ナイロン、オーロンおよびポリエステル並びにこれらのブレンドのような合成繊維を使用し得る。木材パルプ繊維は、上記不織布の約30〜約60質量%、好ましくは約55〜約60質量%を構成し、残りが合成繊維である。木材パルプ繊維は、吸収性、研磨性および泥保持性を提供し、一方、合成繊維は、基材強度と弾力性を提供する。
好ましいワイプのさらなる非限定的な例は、1種以上の水不溶性ポリマー繊維から実質的(少なくとも75質量%を、また、好ましさが増す順に、少なくとも80質量%、85質量%、90質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%および100質量%を意味する)に形成されているワイプである;好ましくは、上記繊維を製造するのに使用するポリマーは、ポリオレフィンまたはポリアルキレンテレフタレートポリマーのようなポリエステルポリマーをベースとする。また、ポリオレフィンまたはポリエステル団を含有するコポリマーも使用し得る;好ましくは、そのポリマーの少なくとも50質量%は、ポリオレフィンまたはポリエステルポリマーをベースとする。また、種々のポリマーから形成された種々の繊維のブレンドも有用であり、好ましくは、ワイプを製造するのに使用する繊維の少なくとも50質量%は、ポリオレフィンまたはポリエステルポリマーをベースとする。
また、そのようなワイプの基材は、水溶性ポリマーのようなフィルム形成性材料であり得る。そのような自己支持性フィルム基材は、繊維基材の層間にサンドイッチし、熱融着させて有用な基材を形成させることができる。該自立性フィルムは、標準の装置を使用して上記ブレンドを液化して押出加工し得る。注型法を使用してフィルムを形成し乾燥させることができ、或いは液体ブレンドを担体中に満たし、その後、種々の既知の方法で乾燥させ得る。
本発明の本質および特徴は、上記の主として水性の過酸素化合物含有組成物を適用する前に、上記クリーニング用基材、好ましくはワイプもしくはスポンジ、またはこれらの1部もしくは構成要素が、少なくとも1種のジアミドアミン第四級アンモニウム化合物を含む仕上げ組成物によって事前処理されていることである。本発明に従って使用することのできる典型的なアミドアミン第四級アンモニウム化合物は、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(オレイルアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートおよびメチルビス(ヒドロタローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートである。現在商業的に入手可能であるそのような物質の例としては、品名Accsoft(登録商標) (Stepan社)およびVarrisoft(登録商標) (Evonik industries社)として市販されているものがある。特に好ましいのは、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートであり、これは、Accsoft(登録商標) 501 (Stepan社)として市販されている調製物において商業的に入手可能である;この調製物は、3質量%のメチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートと2質量%のアルコキシル化酸を含むと説明されている。本発明の好ましい実施態様においては、アルコキシル化酸化合物も、上記クリーニング用基材を事前処理するのに使用する上記仕上げ組成物中に必然的に存在する。
本発明者等は、予期に反して、また、驚くべきことに、繊維または繊維から形成したクリーニング用基材をそのような仕上げ組成物で事前処理した場合、上記の主として水性の過酸素化合物含有組成物を含有するクリーニング用基材の貯蔵安定性の相当の改良が実現されていることを見出した。同時に、好ましい実施態様においては、本発明によって提供される成果として物品、即ち、上記クリーニング用基材、上記主として水性の過酸素化合物含有組成物も、上記物品で処理する硬質表面に対して有用な抗病原性利得をもたらす。
上述したように、少なくとも1種のジアミドアミン第四級アンモニウム化合物を含む上記仕上げ組成物は、ワイプを形成するのに使用する繊維に、および/またはスポンジに、および/または繊維および/またはポリマー発泡体から形成するクリーニング用基材に適用する。上記仕上げ組成物は、通常の方法で、上記クリーニング用基材または上記クリーニング用基材を形成するのに使用する任意の材料、例えば、繊維に適用し得る。好ましい実施態様によれば、上記クリーニング用基材を形成し、その後、上記仕上げ組成物を含む主として水性の組成物または少なくとも上記ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物を含む主として水性の組成物を上記クリーニング用基材またはその任意の材料部分と接触させ、その後、水の大部分を除去する。同時に、上記ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物の少なくとも1部が上記クリーニング用基材またはその構成部分に保持される、有利には、上記クリーニング用基材またはその構成部分の0.001〜1質量%、好ましくは0.001〜0.35質量%が、上記ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物である。
その後、上記の主として水性の過酸素化合物含有組成物を適用し得る。
本発明の上記主として水性の過酸素化合物含有組成物は、上記クリーニング用基材、例えば、スポンジまたはワイプ上に吸収されて上記クリーニング用基材を含浸する。その後、クリーニング用ワイプは、必要に応じて後で開放することのできるポーチ内に個々に密封し得、或いは多数のワイプを必要に応じての使用のために容器内に収容し得る。容器は、閉じたとき、十分に密封して、上記組成物からの如何なる成分の蒸発も阻止する。
本発明によって提供される物品は、硬質表面の処理において特に有用である。非限定的な例として、硬質表面としては、以下のような耐火材料からなる表面がある:施釉または非施釉タイル;れんが;磁器;セラミック並びに大理石、御影石および他の石表面のような石;ガラス;金属;プラスチック、例えば、ポリエステル、ビニル;ガラス繊維;Formica(登録商標)、Corian(登録商標)および当該工業にとって既知の他の硬質表面;並びに、フローリング表面、例えば、木材、タイル、ガラス、セラミック、セメント表面、クラウト材、リノリウム等。さらなる硬質表面としては、家庭または産業または企業環境において見出される領域または空間、特に、食品製造のために使用される領域内、保育所内、児童デイケアセンター内、養護施設内、診療所内、病院内、および健康管理サービスが提供される他の場所内で見出され得る非多孔質表面がある。本発明のクリーニング用物品は、実質的にあらゆる環境において或いはクリーニングおよび/または抗病原性または殺菌処理利得をもたらすための硬質表面の処理が望まれるあらゆる用途において使用することができる。
本発明のさらなる局面によれば、硬質表面の処理方法が提供される;この方法は、一定量の上述したような主として水性の処理組成物を含浸させている或いはそのような組成物を含有するクリーニング用基材を硬質表面に適用し、上記主として水性の処理組成物が上記硬質表面と接触し、クリーニング利得をもたらし、さらにまた、必要に応じてまた好ましくは、上記硬質表面に対して抗病原性または抗菌性利得をももたらす工程を含む。
製造した実例組成物としては、下記に示す組成物がある。これらの実例組成物は、特に、本発明の好ましい実施態様および好ましい質量百分率および組成物中に存在するそれぞれ個々の構成成分に関しての好ましい相対質量百分率/質量比を実証している。
本発明の過酸素物含有硬質表面処理組成物の例を下記の表1に示している;各配合物を製造するのに使用した表1に示す構成成分は、“供給性”を基準として使用した;これらの構成成分の属性は、下記の表2においてさらに詳細に開示している。各過酸素物含有処理組成物は、表1に概略しているような構成成分を、水中に、通常の磁力撹拌棒またはパドルミキサーで撹拌している室温のビーカー内で混合することによって製造した;撹拌は、配合物が外観上均質になるまで続行した。各構成成分は任意の順序で添加し得るが、第1の予備混合物を、過酸素物含有硬質表面処理組成物において使用する一定分量の水中の1種以上の界面活性剤と一緒の任意香料構成成分から調製することが好ましいことに留意すべきである。添加順序は重要ではないが、良好な結果は、界面活性剤(香料と界面活性剤の予備混合物でもあり得る)を、残りの構成成分を水に添加する前に調製する場合に得られる。また、好ましくは、過酸素化合物、即ち、過酸化水素構成成分は最後に添加する。記載構成成分の量は、これら構成成分が1部を構成する過酸素物含有硬質表面処理組成物の総質量基準の%質量/質量で示している。
Figure 0005963061
上記表1における各組成物中の構成成分は、全て、質量パーセントで示しており、各組成物は100質量%を構成する。個々の構成成分は、それぞれの供給元からの“供給されたまま”で使用した;特に示していない限り、構成成分の各々は、“100質量%活性成分”であると理解すべきである。脱イオン水は、実施例および比較例組成物の各々を100質量%へ均衡させる適量即ち“q.s.”で添加した。さらに、表1の配合物において使用した構成成分の属性および供給元を下記の表2に示している。
Figure 0005963061
表1の上記組成物の各々を4:1の実施例組成物:事前処理ワイプ(クリーニング用基材)のそれぞれの質量比で適用した。使用したクリーニング用基材は、紡糸ポリエチレンテレフタレート繊維から形成された不織布ワイプ(50グラム/m2の質量を有する)であった;その繊維は、仕上げ組成物で処理して、繊維をワイプの形成前にコーティングしていた。スピン仕上げは、水性組成物、即ち、3質量%のメチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートと2質量%のアルコキシル化オレイン酸を含有すると説明されているAccosoft(登録商標) 501 (Stepan社)であった。このスピン仕上げを繊維に適用し、その後、これらの繊維をワイプ物品として成形した;メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートとアルコキシル化オレイン酸は、実施例組成物の上記のそれぞれの質量比での適用前に、ワイプの約0.03質量%を構成していた。
さらに、“比較”例のワイプ物品として使用するために、さらなるワイプ物品を、本発明に従う物品において使用したような紡糸仕上げPET繊維から形成した;しかしながら、異なるスピン仕上げを仕上げ組成物として適用した。この比較例では、主として水性であるが1.4質量%のポリエチレングリコール、1質量%のテレフタレートエチレングリコールエステルおよび0.1質量%の両性界面活性剤を含むスピン仕上げを適用した。特に、この比較例においては、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートは適用されず、ワイプ中に存在していなかった。その後、下記の表3に従う組成物を、4:1の例示組成物:事前処理ワイプ(クリーニング用基材)のそれぞれの質量比で適用した。下記の処方の構成成分を実施例E1〜E4の調製において使用した方法と同様な方法で調製した。各構成成分は、“供給されたまま”で使用し、これらの構成成分の属性およびこれら構成成分それぞれの活性成分量は、表2において説明している。
Figure 0005963061
下記の試験に関連して詳細に説明しているように、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートを除外した仕上げ組成物で処理した繊維から形成したクリーニング用基材に適用したときの例示組成物“E5”は、過酸化水素の貧弱な貯蔵安定性を示していた。本発明者等は、E5組成物は、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートを含む仕上げ組成物で事前処理している繊維基材に適用した場合、改良された貯蔵安定性を示したであろうと想定しており、そうであると信じている。
各ワイプ物品を試験し、下記の試験プロトコールの1以上に従って評価した。
過酸化水素貯蔵安定性の評価
表1および表2からの組成物並びにこれらの組成物を使用して形成したワイプ物品のサンプルを、種々の温度での貯蔵条件下に、それらサンプルの過酸化水素保持力について試験した。各液体組成物の複数のアリコート(一定分量)を白色HDPEサンプルジャー内で保存し、試験期間中、上記アリコートの少量を取出し、次いで、分析して存在する過酸化水素の質量%を測定した。組成物毎に1つのサンプルジャーを使用し、下記の表4に示している各試験温度に維持した。さらに、表1の各組成物の適量を、目打ちにより相対端部で接合されている7インチ(17.78cm)×8インチ(20.32cm)の個々のワイプの28枚の連続シートから形成された事前処理ワイプ物品の複数のロールに適用した;上記目打ちは、各ワイプをロールから分離するのを容易にした。事前処理ワイプ物品の各ロールは、面積平方メートル当り50グラムの質量を有する100%ポリエチレンテレフタレート繊維から形成し、個々の組成物E1〜E5の1つを4:1の組成物:ワイプの質量比で負荷した。E1〜E4組成物は、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートを含む仕上げ組成物で事前処理しているワイプ物品に適用しており、このワイプ物品は、実施例組成物の適用前では、ワイプのほぼ0.03質量%の負荷量を有していたのに対し、“比較”ワイプ物品は、E5組成物の4:1の組成物:ワイプの質量比での適用によって形成されており、このワイプ基材は、主として水性であるが1.4質量%のポリエチレングリコール、1質量%のテレフタレートエチレングリコールエステルおよび0.1質量%の両性界面活性剤を含む仕上げ組成物で事前処理されていたことに留意されたい。その後、ワイプ物品の各ロールを、スナップ式ポリマーキャップを有し、このキャップが密封可能な開口を含み、この開口によりワイプを連続した方法でロールから切り落すことのできる個々のポリマーキャニスターに供給した。
各組成物のアリコートを収容しているサンプルジャー並びに上記で形成したような事前含浸ワイプ物品をコンガイング(congaing)している複数の密封キャニスターを、数温度条件の1条件において種々の時間間隔で貯蔵した;その間に、これらのサンプルジャーおよびキャニスターをその貯蔵条件から取出し、室温(ほぼ20℃)に平衡させ、その後、質量%で表す過酸化水素含有量について試験した。E1〜E5の液体組成物の試験は、サンプルジャーから取出した小サンプルを使用した。ワイプへ適用したE1〜E5組成物の試験は、特定の温度で所要期間保存したワイプのロールから“絞った”(手で圧搾した)液に基づいていた;個々のロールを試験毎に使用し、ロールは後日再試験せず、或いは後での試験は実施しなかった。試験サンプルの過酸化水素含有量は、標準の定量的実験室滴定法によって評価した。この評価の試験結果は、下記の表4に示している。
Figure 0005963061
上記から明らかなように、メチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート(即ち、Accosoft(登録商標) 501)を含む仕上げ組成物で事前処理しており、その後、E1またはE2組成物を適用したワイプ物品は、相当な割合の過酸化水素を、昇温下での6週間貯蔵後、特に、12週間貯蔵後でさえも保持していた。対照的に、E5組成物は、その液体形の場合は過酸化水素初期濃度の良好な保持を示しているものの、ワイプ物品に適用した同じ組成物は、特にE1またはE2組成物を含むワイプと比較した場合、高めの温度での短い貯蔵時間においてさえも大幅な過酸化水素含有分の損失を示していた。
表4の各ワイプからの過酸化水素“損失”(ワイプ中または初期液体の初期レベルと比較したときの過酸化水素の減少)のパーセントを下記の表5に定量化している。

Figure 0005963061
“−”は、試験しなかったことを示す。
表5において報告した上記結果は、ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物で処理し且つ組成物E1およびE2でもって製造したワイプ物品が組成物E5を使用して製造したワイプ物品(このワイプはジアミドアミン第四級アンモニウム化合物以外の仕上げ組成物によって事前処理されている)よりも優れた貯蔵安定性を示していたという表4の早めに報告した結果を確証している。
抗菌有効性の評価
また、上述した組成物と同様なある種の上記主として水性の過酸素化合物含有処理組成物を試験に供して、それら組成物のライノウイルスおよび黄色ブドウ球菌に対する抗病原性利得(抗菌有効性)も評価した。
下記の組成物E6およびE7を製造した;これらの組成物は、過酸化水素の量を組成物E1と対比して僅かに減じたことを除いては、組成物E1と実質的に同様であった;下記の表6においては、過酸化水素の含有量は“100質量%活性成分”基準で表しているが、他の全ての構成成分は、表2において説明しているとおりである。
Figure 0005963061
E6に従う組成物は、受入れたプロトコールに従って試験したとき、ライノウイルスのサンプルに対し優れた活性(‘完全不活化’)を示した。
E7に従う組成物を、4:1の実施例組成物;事前処理ワイプ(クリーニング用基材)のそれぞれの質量比で適用した。使用したクリーニング用基材は、紡糸ポリエチレンテレフタレート繊維から製造した不織布(50グラム/m2の質量を有する)であった;上記繊維は、ワイプを形成する前に、仕上げ組成物で処理して繊維をコーティングしていた。紡糸仕上げは、水性組成物、即ち、3質量%のメチル‐ビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートと2質量%のアルコキシル化オレイン酸を含有すると説明されているAccsoft(登録商標) 501 (Stepan社)であった。E7組成物を含浸させたそのようなワイプ物品を、US Environmental Protection Agency, Office of Pesticide Programsが刊行している“Standard Operating Procedure for Disinfectant Towelette Test Against Staphylococcus aureus, Pseudomonas aueruginosa, and Salmonella enterica”, SOP Number: MB‐09‐04, Date Revised: 02‐26‐10に一般に従うプロトコールに従って試験した。E7組成物を含有する上記ワイプ物品は、 “1/60”陽性サンプルの結果を示した;この結果は、上記試験プロトコールに従う優れた抗菌有効性に相当する。
本発明は種々の修正および代替形が可能であるけれども、本発明の上記特定の実施態様は、本発明を上記開示した特定の形態に限定するつもりはない素描的な例として示しているものと理解すべきである;逆に、本発明は、特許請求の範囲において示しているような本発明の範囲および精神に属する修正、等価物および代替物の全てを包含するものとする。

Claims (10)

  1. 下記を含むことを特徴とする、過酸素化合物含有クリーニング用基材
    少なくとも1種のジアミドアミン第四級アンモニウム化合物を含み、当該クリーニング用基材中に含浸される仕上げ組成物によって事前処理されているクリーニング用基材;
    5質量%までの過酸素化合物を含み、さらに、必要に応じて、酸、界面活性剤、有機溶媒およびさらなる任意構成成分を含水性の組成物。
  2. 前記過酸素化合物が、二酸素(O−O)結合を含有する化合物である、請求項1記載のクリーニング用基材。
  3. 前記過酸素化合物が、過酸、過酸塩および過酸化物から選ばれる、請求項1または2記載のクリーニング用基材。
  4. 前記過酸素化合物が、過酸化水素を含む請求項1〜3のいずれか1項記載のクリーニング用基材。
  5. 水性の組成物が、1種以上のC1〜C4の一価アルコールを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のクリーニング用基材。
  6. 前記ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物が、メチルビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(オレイルアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートおよびメチルビス(ヒドロタローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートから選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項記載のクリーニング用基材。
  7. 前記クリーニング用基材が、1種以上の水不溶性ポリマー繊維を含、請求項1〜6のいずれか1項記載のクリーニング用基材。
  8. 下記の工程を含むことを特徴とする、硬質表面の処理方法:
    請求項1〜7のいずれか1項記載のクリーニング用基材を硬質表面に適用し、前水性の処理組成物が前記硬質表面と接触し、クリーニング利得をもたらし、さらにまた、必要に応じて前記硬質表面に対して抗病原性または抗菌性利得をももたらす工程。
  9. 下記の工程を含むことを特徴とする、過酸素化合物を含水性の組成物を含有するクリーニング用基材の貯蔵安定性の改良方法:
    前記クリーニング用基材を、過酸素化合物を含む前水性の組成物を前記クリーニング用基材に適用する前に、少なくとも1種のジアミドアミン第四級アンモニウム化合物で事前処理する工程。
  10. ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物を含み、そして、過酸化水素、アニオン又はノニオン界面活性剤、1種以上のC 1 〜C 4 の一価アルコール、グリコールエーテル、及び有機酸を含む水性の処理組成物をさらに含むクリーニング用基材。
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