JP5962006B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、CPUなどの制御手段にて、抽選を行うとともにその抽選結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行内容や演出内容が決定される。
例えば作動口への入球を条件に取得した数値情報を用いて当たり外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる構成が知られている。また、特別遊技状態が終了した後の遊技状態の内容を、上記抽選とは別の抽選により決定する構成や、表示装置等にて実行される演出の内容を、上記抽選とは別の抽選により決定する構成も知られている(例えば特許文献1参照)。
演出内容を抽選により決定する構成としては、例えば、所定演出の演出内容として、第1演出内容と第2演出内容とが設定された構成において、上記当たり外れの抽選結果が当たり結果である場合には第1演出内容が選択され易く、外れ結果である場合には第2演出内容が選択され易くなるように抽選処理を実行する構成が挙げられる。この場合、所定演出として第1演出内容が実行されたことを確認した遊技者は、上記当たり結果となっていることを期待することとなる。
特開2010−264187号公報
ここで、上記例示した遊技機においては興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、第1演出実行タイミングにおいて第1対象演出を実行するか否か、及び第1演出実行タイミングにおいて特典の付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で第1対象演出を実行するかの少なくとも一方について決定する第1決定処理を実行する第1決定手段と、
第2演出実行タイミングにおいて第2対象演出を実行するか否か、及び第2演出実行タイミングにおいて前記特典の付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で第2対象演出を実行するかの少なくとも一方について決定する第2決定処理を実行する第2決定手段と、
前記第1決定処理の決定結果及び前記第2決定処理の決定結果に対応した内容を含む単位演出を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように演出実行手段を制御する演出制御手段と、
前記第1決定処理にて決定された内容が、前記特典の付与の期待度が低い側の内容に対応している場合、前記第2決定処理において前記特典の付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように調整を行う上昇調整手段と、
を備え、
当該上昇調整手段は、少なくとも前記付与判定結果が前記特典を付与する判定結果であることに対応した前記単位演出の実行回において前記調整を行うものであり、
前記演出制御手段は、前記単位演出において前記第1対象演出の直後に実行される第3対象演出として前記第2対象演出とは異なる演出を実行させる手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 (a)〜(j)図柄表示装置にて変動表示される図柄を個々に示す図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示面を示す図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置のMPUにて各種抽選を行うための電気的な構成を説明するための説明図である。 主制御装置にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置にて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置にて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 大枠決定用テーブルを説明するための説明図である。 (a),(b)最終停止図柄の演出を説明するための説明図である。 (a),(b)ステージ切り替えの演出を説明するための説明図である。 (a)第1予告演出を説明するための説明図であり、(b)第2予告演出を説明するための説明図である。 (a),(b)ノーマルリーチ用演出を説明するための説明図である。 (a),(b)スーパーリーチ用ステージの演出を説明するための説明図である。 (a),(b)カットイン演出を説明するための説明図である。 (A)〜(G)演出内容決定用テーブルの具体的なデータ構成を説明するための説明図である。 音声発光制御装置にて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。 表示制御装置にて実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置にて実行される補正用処理を示すフローチャートである。 (a),(b)スーパーリーチ外れ時において補正用処理が実行される場合の作用を説明するための説明図である。 (a),(b)スーパーリーチ確変当たり時において補正用処理が実行される場合の作用を説明するための説明図である。 スーパーリーチ確変当たり時において初期調整用の処理が実行され、各種演出の全てにおいて上昇補正が行われる場合を説明するための説明図である。 (a)〜(c)第2の実施形態における大枠決定用テーブルを説明するための説明図である。 音声発光制御装置にて実行される補正用処理を示すフローチャートである。 基準値テーブルを説明するための説明図である。 第3の実施形態における音声発光制御装置にて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。 (a)最新エリアを説明するための説明図であり、(b)前回エリアを説明するための説明図であり、(c)前々回エリアを説明するための説明図である。 第4の実施形態における音声発光制御装置にて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置にて実行される補正用処理を示すフローチャートである。 第5の実施形態における主制御装置にて実行される当否判定処理を示すフローチャートである。 補正用処理の変形例を説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12には遊技盤20が搭載されている。遊技盤20には前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24、スルーゲート25、可変表示ユニット26、特図表示部33及び普図表示部34等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した場合に遊技盤20の背面側に排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに当該遊技領域の流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物24aが設けられている。電動役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
可変入賞装置22は、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口22aを備えているとともに、当該大入賞口22aを開閉する開閉扉22bを備えている。開閉扉22bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、当否抽選において所定の抽選結果となった場合に移行することとなるモードである。可変入賞装置22の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置22が繰り返し開放される態様がある。
特図表示部33及び普図表示部34は、遊技領域の下部側に設けられている。特図表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域である特図表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、特図表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、特図表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、普図表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口24に設けられた電動役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示する図柄表示装置31が設けられている。また、可変表示ユニット26には、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。このセンターフレーム32は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置31の表示面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、特図表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。そして、例えば、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置31では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
図柄表示装置31の表示内容について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。図2は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図3は図柄表示装置31の表示面Gを示す図である。
図2(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図3(a)に示すように、図柄表示装置31の表示面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図3(b)に示すように、表示面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する15R低確大当たり結果又は15R高確大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、高確大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、低確大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、いずれかの作動口23,24への入賞に基づいて、特図表示部33及び図柄表示装置31にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム32の前面側における左上部分には、特図表示部33及び図柄表示装置31に対応した第1保留発光部35が設けられている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留発光部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム32の右上部分には、普図表示部34に対応した第2保留発光部36が設けられている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留発光部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留発光部35,36の機能が図柄表示装置31の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤20には、レール部37が取り付けられており、当該レール部37により誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、遊技機本体12の前面部に設けられた発射ハンドル41が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
遊技機本体12の前面部には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部42が形成されている。窓部42は略楕円形状をなし、図示しない窓パネルが嵌め込まれている。窓パネルは、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部42の周囲には、発光手段が設けられている。当該発光手段の一部として表示発光部44が窓部42の上方に設けられている。また、表示発光部44の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部45が設けられている。
遊技機本体12の前面部における窓部42の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部46と下側膨出部47とが上下に並設されている。上側膨出部46内側には上方に開口した上皿46aが設けられており、下側膨出部47内側には同じく上方に開口した下皿47aが設けられている。上皿46aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿47aは、上皿46a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿46a及び下皿47aには、遊技機本体12の背面側に搭載された払出装置から払い出された遊技球が排出される。
遊技機本体12の背面側には、主制御装置と、音声発光制御装置と、表示制御装置と、払出装置を含む払出機構部と、払出制御装置と、電源及び発射制御装置とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、ROM63及びRWM64が内蔵されている。
ROM63は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM63は、MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RWM64は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM63よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RWM64は、ROM63内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
また、MPU62又は主制御基板61には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU62に対してROM63及びRWM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置についても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ67a〜67eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ67a〜67eには、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU62において各入球部への入賞判定が行われる。また、MPU62では上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドについては、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22bを開閉動作させる可変入賞駆動部68、下作動口24の電動役物24aを開閉動作させる役物駆動部69、特図表示部33及び普図表示部34が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置22の大入賞口22aが開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部68の駆動制御が実行される。また、電動役物24aのサポート当選となった場合には、電動役物24aが開閉されるように、MPU62において役物駆動部69の駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62において特図表示部33の表示制御が実行される。また、電動役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において普図表示部34の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRWM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、表示発光部44やスピーカ部45を駆動制御するとともに、表示制御装置100にコマンドを送信する。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行って、図柄表示装置31の表示面Gにおける画像の表示を制御する。
なお、音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、ROM93及びRWM94が内蔵されている。ROM93は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM93は、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。RWM94は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RWM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図5を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、普図表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部33及び図柄表示装置31における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の電動役物24aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RWM64の抽選用カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に保留格納エリア64aに格納される。
保留格納エリア64aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
実行エリアAEは、特図表示部33の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留格納エリア64aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留格納エリア64aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先はROM63に振分テーブルとして記憶されている。当該振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜29」が高確大当たり結果に対応している。
低確大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に終了し、低頻度サポートモードに移行する。また、高確大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
開閉実行モードとは、ラウンド遊技が15回行われるモードである。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置22に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。当該上限継続時間は29secに設定されており、当該上限個数は9個に設定されている。なお、各ラウンド遊技では、可変入賞装置22の開放が1回のみ行われるが、当該開放が複数回行われる構成としてもよい。
本パチンコ機10では、発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、可変入賞装置22に、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待できる。
サポートモードとは、下作動口24の電動役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度を異ならせるモードのことであり、当該頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき普図表示部34にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、普図表示部34における1回の変動表示時間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くすることのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留格納エリア64aに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄の変動表示が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63に記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。つまり、リーチ乱数カウンタC3の数値情報は、リーチ表示を実行するか否かを決定するために利用される。但し、リーチ表示の種類の決定に際しては、リーチ乱数カウンタC3の数値情報は利用されない。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部33における表示継続時間と、図柄表示装置31における図柄の表示継続時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理のそれぞれにて更新され、特図表示部33における変動表示の開始時及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSの値が取得される。なお、表示継続時間の決定に際しては、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリアに予め記憶されている表示継続時間テーブルが参照される。
ここで、上記リーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報に基づきリーチ表示を発生させることが決定された場合や、開閉実行モードに移行する遊技回であることに起因してリーチ表示を発生させることが決定された場合には、変動種別カウンタCSから取得した数値情報を利用してリーチ表示の種類が決定される。各リーチ表示は、リーチ表示において出現するキャラクタの種類や、リーチ表示が実行される期間などが相違している。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRWM64に設けられた電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
<主制御装置60のMPU62にて実行される処理>
次に、MPU62にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。図6はMPU62にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、定期的(例えば4msec)に起動される。
タイマ割込み処理では、まずステップS101にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板65から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合にはRWM64の停電フラグに「1」をセットする。停電フラグに「1」がセットされることにより、今回のタイマ割込み処理の終了後に停電時処理を実行する。
続くステップS102では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS103では乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS104にて変動用カウンタ更新処理を実行する。乱数初期値更新処理では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、変動用カウンタ更新処理では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。続くステップS105では遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS106では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS107以降の処理を実行する。
ステップS107では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部に行うための処理を実行する。
続くステップS108では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS109では、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25に設けられた検知センサから受信している信号を読み込むとともに、その読み込んだ情報に対応した処理を行うための入賞検知処理を実行する。また、ステップS110では、RWM64に設けられている所定のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。また、ステップS111では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。
続くステップS112では、賞球コマンドの出力設定処理を実行する。当該出力設定処理では、上記入賞検知処理の結果、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24のいずれかに遊技球が入球したことを特定した場合に、その入球が発生した箇所に対応した賞球コマンドを払出制御装置70に出力する。払出制御装置70ではその受信した賞球コマンドに対応した数の遊技球が上皿46a又は下皿47aに払い出されるように払出装置71を駆動制御する。
続くステップS113では、入力状態監視処理として、ステップS108の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサの断線確認、遊技機本体12の開放確認を行う。
続くステップS114では、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。当該特図特電制御処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS115では普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート25への入賞が発生している場合に電動役物開放カウンタC4の数値情報を取得するための処理を実行するとともに、当該数値情報が記憶されている場合にその数値情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、下作動口24の電動役物24aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS116では、直前のステップS114及びステップS115の処理結果に基づいて、特図表示部33の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部34の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS117では、遊技回及び開閉実行モードの両方が実行されていない状況において図柄表示装置31の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行する。
続くステップS118では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するように外部情報設定処理を実行する。ステップS106にて肯定判定をした場合、又はステップS107〜ステップS118の処理を実行した後は、本タイマ割込み処理を終了する。
図7は、特図特電制御処理(ステップS114)を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、まずステップS201にて保留情報の取得処理を実行する。保留情報の取得処理では、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア64aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS102にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリアに格納する。
なお、上作動口23及び下作動口24への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。
ステップS201にて保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS202に進む。ステップS202では、RWM64に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行し、ステップS203にてROM63から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS204にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS202〜ステップS204の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理と、開閉実行モードに係る処理と、が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS206)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS207)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS208)と、が設定されている。
また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS209)と、可変入賞装置22の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップ2010)と、可変入賞装置22の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS211)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS212)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU62にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理(ステップS206)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理(ステップS207)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理(ステップS208)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理(ステップS209)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理(ステップS210)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理(ステップS211)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理(ステップS212)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
ステップS204の処理を実行した後は、ステップS205にて、ステップS204において取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合にはステップS206の特図変動開始処理にジャンプする。特図変動開始処理では、保留情報が保留記憶されていることを条件に、各種判定処理を実行し、図柄表示装置31及び特図表示部33において変動表示が行われる遊技回を開始するための処理を実行する。その詳細については後に説明する。
取得した開始アドレスがSA1である場合にはステップS207の特図変動中処理にジャンプする。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって、確定表示前のタイミングであるか否かを判定する処理を実行し、確定表示前であれば特図表示部33における絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。
ちなみに、確定表示させるタイミングとなるまで特図変動中処理にて待機するのではなく、確定表示させるタイミングではない場合には上記規則的に変化させるための処理を実行した後に、本特図変動中処理を終了する。したがって、遊技回用の演出が開始された後は、確定表示させるタイミングとなるまで、特図特電制御処理が起動される度に特図変動中処理が起動される。また、確定表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA2である場合にはステップS208の特図確定中処理にジャンプする。特図確定中処理では、図柄表示装置31にて今回の遊技回の停止結果を最終停止表示させるために、最終停止コマンドを音声発光制御装置90に送信するとともに、特図表示部33における絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、確定表示中の期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行い、開閉実行モードへの移行が発生する場合には当該モード移行用の処理を実行する。
ちなみに、確定表示中の期間が経過するまで特図確定中処理にて待機するのではなく、当該期間が経過していない場合には本特図確定中処理を終了する。したがって、確定表示が開始された後は、確定表示中の期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特図確定中処理が起動される。また、確定表示中の期間が経過した場合には、開閉実行モードへの移行が発生しない状況では特図特電カウンタの数値情報を初期化(すなわち「0」クリア)し、開閉実行モードへの移行が発生する状況では特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA3である場合にはステップS209の特電開始処理にジャンプする。特電開始処理では、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。また、特電開始処理では、開閉実行モードのオープニング期間が経過したか否かを判定する。オープニング期間が経過していない場合には特電開始処理にて待機するのではなく本特電開始処理を終了する。したがって、開閉実行モードのオープニング演出が開始された後は、オープニング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電開始処理が起動される。また、オープニング期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開始処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA4である場合にはステップS210の特電開放中処理にジャンプする。特電開放中処理では、1のラウンド遊技を開始させるとともに、当該ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立していない場合には特電開放中処理にて待機するのではなく、上記終了条件の成立を監視するための処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。上記終了条件が成立している場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA5である場合にはステップS211の特電閉鎖中処理にジャンプする。特電閉鎖中処理では、1のラウンド遊技を終了させる処理を実行する。また、ラウンド遊技間のインターバル期間においては、インターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間が経過していない場合には特電閉鎖中処理にて待機するのではなく本特電閉鎖中処理を終了する。したがって、インターバル期間が開始された場合には当該期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電閉鎖中処理が起動される。また、インターバル期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
一方、最後のラウンド遊技に対する特電閉鎖中処理では1のラウンド遊技を終了させる処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA6である場合にはステップS212の特電終了処理にジャンプする。特電終了処理では、開閉実行モードが終了されることを示すエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。また、特電終了処理では、開閉実行モードのエンディング期間が経過したか否かを判定する。エンディング期間が経過していない場合には特電終了処理にて待機するのではなく本特電終了処理を終了する。したがって、開閉実行モードのエンディング演出が開始された後は、エンディング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電終了処理が起動される。また、エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モード後の遊技状態(当否抽選モード及びサポートモード)を設定するための処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を初期化することで、当該カウンタの数値情報を特電終了処理に対応したものから特図変動開始処理に対応したものに更新する。
図8は、特図変動開始処理(ステップS206)を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では、まずステップS301にて、保留数Nが1以上であるか否かを判定する。保留数Nが「0」である場合にはそのまま本特図変動開始処理を終了する。保留数Nが1以上である場合には、ステップS302にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、まず保留数Nを1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声発光制御装置90に認識させるためのシフト時コマンドを出力対象として設定して送信する構成としてもよい。
続くステップS303では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、まず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合にはROM63に設けられた高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合にはROM63に設けられた低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS304では、ステップS303における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS305にて振分判定処理を実行する。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、ROM63に設けられた振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果及び高確大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS306では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRWM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部33に停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
続くステップS307では、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する。具体的には、RWM64には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS307では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS305の振分判定結果に対応したフラグに対して「1」をセットする。
一方、ステップS304にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS308にて、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRWM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS307及びステップS308のいずれかの処理を実行した後は、ステップS309にて、表示継続時間の把握処理を実行する。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置31にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が高確大当たり結果又は低確大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、保留数Nが多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留数Nやサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
続くステップS310では、ステップS309にて取得した表示継続時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。当該タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、既に説明したタイマ更新処理(図6)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部33における絵柄の変動表示と図柄表示装置31における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置31では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で確定時間(最終停止時間)に亘って確定表示(最終停止表示)される。この場合に、ステップS309にて取得される表示継続時間は1遊技回分のトータル時間に対して確定時間を差し引いた時間となっている。この点、表示継続時間を確定の前時間(最終停止の前時間)と換言することもできる。
続くステップS311では、変動用コマンド及び種別コマンドを出力対象に設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。ステップS311にて出力対象として設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90に送信される。
ステップS311の処理を実行した後は、ステップS312にて特図表示部33における絵柄の変動表示を開始させる。続くステップS313では、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップS313の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<演出の実行制御>
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて実行される遊技回用演出の実行制御について説明する。
既に説明したとおり、主制御装置60にて当否判定が実行されることを契機として特図表示部33にて遊技回用の変動表示が行われる場合には、図柄表示装置31においても図柄の変動表示が行われ、さらに当該図柄の変動表示の態様に合わせて、表示発光部44における発光演出及びスピーカ部45における音の演出が実行される。これら演出は、主制御装置60から送信される変動用コマンド及び種別コマンドに基づき音声発光制御装置90にて演出パターンの大枠が決定されるとともにそれに応じて発光演出パターンの詳細な内容及び音の演出パターンの詳細な内容が決定され、さらにその大枠の演出パターンに応じたコマンドが音声発光制御装置90から送信されることに基づき表示制御装置100にて当該大枠の演出パターンに応じた表示演出パターンの詳細な内容が決定されることにより行われる。
上記大枠の演出パターンについて、図9〜図15を参照しながら説明する。図9は音声発光制御装置90のMPU92において上記大枠の演出パターンを決定する際に参照される大枠決定用テーブル93aを説明するための説明図であり、図10〜図15は、大枠の演出パターンに含まれるとともにそれぞれに対応した実行タイミングにおいて実行され得る各種対応演出の具体的な内容を説明するための説明図である。
各種対応演出としては、図9に示すように、「最終停止図柄」の演出と、「ステージ切り替え」の演出と、「第1予告演出」と、「第2予告演出」と、「ノーマルリーチ用演出」と、「スーパーリーチ用ステージ」の演出と、「カットイン演出」とが設定されている。
これら各種対応演出について説明すると、「最終停止図柄」の演出は、図10(a)及び図10(b)に示すように、遊技回用演出を終了する場合に図柄表示装置31の表示面Gにて、5つの有効ラインL1〜L5のいずれかに期待度向上用図柄である「7」図柄(「7」が付された主図柄のこと)を停止表示させる演出のことである。
具体的には、図10(a)に示すように、中ラインL2にて「7」図柄によるリーチ図柄の組み合わせが形成された場合の方が、当該「7」図柄によるリーチ図柄の組み合わせが形成されずに他の図柄によるリーチ図柄の組み合わせが形成された場合よりも、大当たり結果である確率が高い。また、「最終停止図柄」の演出は、外れ結果の遊技回であってリーチ表示が発生しない遊技回においても実行され、当該遊技回において当該「最終停止図柄」の演出の実行が決定された場合には、図10(b)に示すように、各図柄列Z1〜Z3のうち図柄のスクロール表示が最初に停止される上図柄列Z1において有効ラインL1〜L5のうちのいずれかに「7」図柄が停止表示される。
「ステージ切り替え」の演出は、図柄表示装置31の表示面Gにおいて各図柄列Z1〜Z3よりも奥側に存在しているかのように表示されている背景画像の態様を、遊技回用演出を開始する場合に切り替える演出のことである。
当該背景画像として具体的には、「第1ステージ」として、図11(a)に示すように、海の中に対応した背景画像が表示されるステージが設定されており、この場合、各図柄列Z1〜Z3において図柄がスクロール表示される速度とは異なる速度で背景がスクロールされているような背景用の表示演出が実行される。また、「第2ステージ」として、図11(b)に示すように、浜辺に対応した背景画像が表示されるステージが設定されており、この場合、各図柄列Z1〜Z3において図柄がスクロール表示される速度とは異なる速度で背景がスクロールされているような背景用の表示演出が実行される。「ステージ切り替え」の演出の実行が決定された場合には、遊技回用演出を開始するタイミング又は遊技回用演出が開始された後であって各図柄列Z1〜Z3のうち最初に図柄のスクロール表示が停止される上図柄列Z1のスクロール表示が停止される前までに、それまでに設定されていたステージとは異なるステージに切り替えられる。
当該「ステージ切り替え」の演出は、当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、大当たり結果である確率が高く、さらに当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、外れ結果の遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高い。
「第1予告演出」は、図12(a)に示すように、図柄表示装置31の表示面Gにおいて各図柄列Z1〜Z3よりも前側に存在しているかのように第1予告キャラクタが表示される表示演出である。当該「第1予告演出」は、各図柄列Z1〜Z3のうち最初に図柄のスクロール表示が停止される上図柄列Z1のスクロール表示が停止された後であって次に図柄のスクロール表示が停止される下図柄列Z3のスクロール表示が停止される前に実行される。
当該「第1予告演出」は、当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、大当たり結果である確率が高く、さらに当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、外れ結果の遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高い。また、「第1予告演出」には、第1予告キャラクタの表示態様(具体的には色)が異なる「第1予告演出A」と「第1予告演出B」とが設定されている。「第1予告演出B」が実行された場合の方が、「第1予告演出A」が実行された場合よりも、大当たり結果である確率が高く、さらに「第1予告演出B」が実行された場合の方が、「第1予告演出A」が実行された場合よりも、外れ結果の遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高い。
「第2予告演出」は、図12(b)に示すように、図柄表示装置31の表示面Gにおいて各図柄列Z1〜Z3よりも後側に存在しているかのように、上記第1予告キャラクタとは異なる種類の第2予告キャラクタが表示される表示演出である。当該「第2予告演出」は、リーチ表示が発生したタイミングで実行される。
当該「第2予告演出」は、当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、大当たり結果である確率が高い。また、「第2予告演出」には、第2予告キャラクタの表示態様(具体的には色)が異なる「第2予告演出A」と「第2予告演出B」とが設定されている。「第2予告演出B」が実行された場合の方が、「第2予告演出A」が実行された場合よりも、大当たり結果である確率が高い。
「ノーマルリーチ用演出」は、図13(a)及び図13(b)に示すように、上図柄列Z1及び下図柄列Z3における図柄のスクロール表示が停止されてリーチ図柄の組み合わせが停止表示されている状況において最後に図柄のスクロール表示が停止される中図柄列Z2にて図柄のスクロール表示が行われるノーマルリーチ中に、各図柄列Z1〜Z3よりも前側に存在しているかのように、上記第1予告キャラクタ及び上記第2予告キャラクタとは異なるノーマルリーチ用キャラクタが表示される表示演出である。当該「ノーマルリーチ用演出」は、リーチ表示中であって「第2予告演出」が実行され得るタイミングよりも後のタイミングで実行される。
当該「ノーマルリーチ用演出」は、当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、大当たり結果である確率が高い。また、「ノーマルリーチ用演出」には、図13(a)に示すようにノーマルリーチ用キャラクタAが表示される「リーチ演出A」と、図13(b)に示すように当該キャラクタAとは異なるノーマルリーチ用キャラクタBが表示される「リーチ演出B」とが設定されている。「リーチ演出B」が実行された場合の方が、「リーチ演出A」が実行された場合よりも、大当たり結果である確率が高い。
「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、スーパーリーチが行われている場合に、図柄表示装置31の表示面Gにおいて各図柄列Z1〜Z3よりも奥側に存在しているかのように表示されている背景画像を大当たり結果の発生期待度に応じて変化させる演出である。なお、スーパーリーチとは、ノーマルリーチの後に続けて実行される演出のことであり、ノーマルリーチが発生しスーパーリーチが発生しない遊技回よりもスーパーリーチが発生する遊技回の方が、その後に開閉実行モードが発生する期待度が高いことを示す演出である。
当該背景画像として具体的には、ステージAとして、図14(a)に示すように、スーパーリーチ用キャラクタが波乗りしているかのような背景画像が表示されるステージが設定されており、この場合、スーパーリーチ用キャラクタが波乗りしながら除々に進んでいくような背景用の表示演出が実行される。また、ステージBとして、図14(b)に示すように、上記スーパーリーチ用キャラクタが補助キャラクタの動きに逆らうようにして進んでいるかのような背景画像が表示されるステージが設定されている。
当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、「ステージB」が実行された場合の方が、「ステージA」が実行された場合よりも、大当たり結果である確率が高い。
「カットイン演出」は、図15(a)及び図15(b)に示すように、スーパーリーチが実行されている状況において図柄表示装置31の表示面Gの一部にて最も前側に存在しているかのようにカットイン画像が表示される表示演出である。当該「カットイン演出」は、スーパーリーチ中であって最終停止図柄列である中図柄列Z2における図柄のスクロール表示が停止されるよりも前のタイミングで実行される。
当該「カットイン演出」は、当該演出が実行された場合の方が、当該演出が実行されない場合よりも、大当たり結果である確率が高い。また、「カットイン演出」には、図15(a)に示すようにカットイン画像Aが表示される「カットイン演出A」と、図15(b)に示すようにカットイン画像Bが表示される「カットイン演出B」とが設定されている。「カットイン演出B」が実行された場合の方が、「カットイン演出A」が実行された場合よりも、大当たり結果である確率が高い。
大枠決定用テーブル93aの説明に戻り、図9に示すように、大枠決定用テーブル93aには、演出実行カウンタ94aの数値情報と、抽選結果パターンとの組合せに対応させて、対応演出の演出内容(不実行を含む)の決定に際して参照すべきテーブルが設定されている。演出実行カウンタ94aは、音声発光制御装置90のRWM94に設けられており、上記各種対応演出のうちいずれの対応演出についての演出内容の決定制御を行うのかを特定する場合に音声発光制御装置90のMPU92により参照される。具体的には、演出実行カウンタ94aの数値情報は「1」〜「7」として設定されており、「1」は「最終停止図柄」の演出に対応しており、「2」は「ステージ切り替え」の演出に対応しており、「3」は「第1予告演出」に対応しており、「4」は「第2予告演出」に対応しており、「5」は「ノーマルリーチ用演出」に対応しており、「6」は「スーパーリーチ用ステージ」の演出に対応しており、「7」は「カットイン演出」に対応している。
抽選結果パターンは、外れ結果の遊技回であってリーチ表示が発生しない遊技回であることを意味する「完全外れ時」と、外れ結果の遊技回であってノーマルリーチ表示が発生する遊技回であることを意味する「ノーマルリーチ外れ時」と、外れ結果の遊技回であってスーパーリーチ表示が発生する遊技回であることを意味する「スーパーリーチ外れ時」と、大当たり結果の遊技回であってノーマルリーチ表示が発生する遊技回であることを意味する「ノーマルリーチ当たり時」と、低確大当たり結果となる遊技回であってスーパーリーチ表示が発生する遊技回であることを意味する「スーパーリーチ通常当たり時」と、高確大当たり結果となる遊技回であってスーパーリーチ表示が発生する遊技回であることを意味する「スーパーリーチ確変当たり時」と、が存在している。
各抽選結果パターンのそれぞれにおいて演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」の全てについての演出内容決定用テーブルが設定されているのではなく、各抽選結果パターンの遊技回において実行され得る対応演出の種類に対応した演出実行カウンタ94aについての演出内容決定用テーブルが設定されている。具体的には、「完全外れ時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「3」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルA1」〜「テーブルA3」)。「ノーマルリーチ外れ時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「5」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルB1」〜「テーブルB5」)。「スーパーリーチ外れ時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルC1」〜「テーブルC7」)。「ノーマルリーチ当たり時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「5」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルD1」〜「テーブルD5」)。「スーパーリーチ通常当たり時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルE1」〜「テーブルE7」)。「スーパーリーチ確変当たり時」については、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」のそれぞれに対して演出内容決定用テーブルが設定されている(「テーブルF1」〜「テーブルF7」)。
上記のように各抽選結果パターンに応じて、実行対象となる対応演出の数が異なっている。但し、いずれの抽選結果パターンであっても演出内容決定用テーブルが設定されている演出実行カウンタ94aの数値情報は連番となっている。したがって、音声発光制御装置90のMPU92にて演出内容を決定する場合には、いずれの抽選結果パターンにおいても当該抽選結果パターンに対応した演出実行カウンタ94aの数値情報となるまでは、一の対応演出の種類について演出内容決定用テーブルを利用して演出内容を決定した後は、演出実行カウンタ94aの数値情報を1加算し、その1加算後の数値情報に対応した対応演出の種類について演出内容決定用テーブルを利用して演出内容を決定すればよい。したがって、処理の簡素化が図られる。
さらにまた、いずれの抽選結果パターンであっても演出内容決定用テーブルが設定されている演出実行カウンタ94aの初期値は「1」で共通となっている。したがって、音声発光制御装置90のMPU92にて演出内容を決定する場合には、演出実行カウンタ94aについて共通の初期値から開始して、各種対応演出の演出内容を決定すればよいため、この点からも、処理の簡素化が図られる。
ここで、音声発光制御装置90のMPU92は、演出実行カウンタ94aの数値情報のうち小さい数値に対応した種類の対応演出から順にその演出内容を決定する。つまり、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」の全てについて演出内容を決定する場合には、「最終停止図柄」の演出→「ステージ切り替え」の演出→「第1予告演出」→「第2予告演出」→「ノーマルリーチ用演出」→「スーパーリーチ用ステージ」の演出→「カットイン演出」の順で演出内容を決定する。一方、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」の全ての対応演出が実行される遊技回では、上記各種対応演出が上記演出内容の決定順序とは異なる順序で実行される。具体的には、「ステージ切り替え」の演出→「第1予告演出」→「最終停止図柄」の演出→「第2予告演出」→「ノーマルリーチ用演出」→「スーパーリーチ用ステージ」の演出→「カットイン演出」の順で演出が実行される。
但し、このように演出内容の決定の順序と演出実行の順序とが相違していたとしても、当該順序の相違は、一の抽選結果パターンと他の抽選結果パターンとの両方において演出内容の決定対象となる演出種類と、一方のみにおいて演出内容の決定対象となる演出種類とが混合されない範囲で行われている。つまり、「最終停止図柄」の演出と、「ステージ切り替え」の演出と、「第1予告演出」とは、全ての抽選結果パターンにおいて演出内容の決定対象として共通して設定されることになる第1の演出範囲として存在しており、「第2予告演出」と、「ノーマルリーチ用演出」とは、「完全外れ時」以外の抽選結果パターンにおいて演出内容の決定対象として共通して設定されることになる第2の演出範囲として存在しており、「スーパーリーチ用ステージ」の演出と、「カットイン演出」とは、「スーパーリーチ外れ時」、「スーパーリーチ通常当たり時」、及び「スーパーリーチ確変当たり時」において演出内容の決定対象として共通して設定されることになる第3の演出範囲として存在している。この場合に、上記順序の相違は、上記第1の演出範囲に含まれる各種対応演出間においてのみ行われており、複数の演出範囲を跨ぐようにしては行われていない。これにより、演出内容の決定の順序と演出実行の順序とを相違させたとしても、各抽選結果パターンにおいては、演出実行カウンタ94aの共通の初期値に対応した対応演出から演出内容を決定すればよく、さらに連番で設定された演出実行カウンタ94aの数値情報に従って演出内容決定用テーブルを読み出せばよい。
なお、このような作用効果を奏するようにする上では、第1の演出範囲に含まれる各種対応演出間の順序の相違と、第2の演出範囲に含まれる各種対応演出間の順序の相違と、第3の演出範囲に含まれる各種対応演出間の順序の相違とのうち、少なくとも一つが行われていればよく、例えば、第1の演出範囲に含まれる各種対応演出間において順序を相違させるとともに、第2の演出範囲に含まれる各種対応演出間において順序を相違させるようにしてもよく、第2の演出範囲に含まれる各種対応演出間において順序を相違させるとともに、第3の演出範囲に含まれる各種対応演出間において順序を相違させるようにしてもよく、全ての演出範囲のそれぞれにおいて各種対応演出間の順序を相違させるようにしてもよい。
大枠決定用テーブル93aには、演出内容決定用テーブル以外にも、重要度を示す数値情報が演出実行カウンタ94aの各数値情報に1対1で対応させて設定されている。重要度とは、それに対応する対応演出の実行有無及び実行内容に対する大当たり結果の期待度を表すパラメータのことであり、重要度が高い演出ほど、対応演出の実行有無及び実行内容に対する大当たり結果の期待度が高くなる。当該重要度は、後述するように、対応演出の演出内容についての補正を行う際に利用される。
なお、大当たり結果の期待度とは、例えば所定の演出内容により特定の種類の対応演出が実行された場合に、その所定の演出内容が、大当たり結果となる遊技回において実行される確率と、大当たり結果とならない遊技回において実行される確率との関係で、実行された際にどの程度の確率で大当たり結果となるかを示すパラメータのことである。したがって、所定の演出内容の期待度が10%であれば、当該所定の演出内容の実行された遊技回は10%の確率で大当たり結果に対応しており、所定の演出内容の期待度が90%であれば、当該所定の演出内容の実行された遊技回は90%の確率で大当たり結果に対応していることになる。
次に、演出内容決定用テーブルの具体的なデータ構成について、図16を参照しながら説明する。図16(A)〜図16(G)はそれぞれ上記各種対応演出に対応したテーブルを示し、これら図16(A)〜図16(G)のうち、(a)はそれぞれ「スーパーリーチ外れ時」に参照されるテーブルであり、(b)はそれぞれ「スーパーリーチ確変当たり時」に参照されるテーブルである。
音声発光制御装置90のMPU92では、上記各種対応演出の演出内容を決定する際に、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた演出抽選カウンタ94bから数値情報を取得する。演出抽選カウンタ94bは、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。なお、当該演出抽選カウンタ94bの数値情報の更新は、音声発光制御装置90のMPU92において定期的(例えば2msec周期)に実行され、後述する所定のタイミングで、当該演出抽選カウンタ94bから数値情報が取得される。
各演出内容決定用テーブルには、演出抽選カウンタ94bの全ての数値情報について、いずれの演出内容に対応しているのかが示されている。具体的には、各演出内容決定用テーブルには、異なる演出内容間の境界となる数値情報が設定されており、各演出内容が連続する数値範囲として設定されている。
例えば、図16(A)に示す「最終停止図柄」の演出に対応した演出内容決定用テーブルの場合、「スーパーリーチ外れ時」においては「不実行」が0〜79と設定されているのに対して「実行」が80〜99と設定されており、「スーパーリーチ確変当たり時」においては「不実行」が0〜49と設定されているのに対して「実行」が50〜99と設定されている。また、例えば、図16(E)に示す「ノーマルリーチ用演出」に対応した演出内容決定用テーブルの場合、「スーパーリーチ外れ時」においては「不実行」が0〜30と設定され、「リーチ演出A」が31〜65と設定され、「リーチ演出B」が66〜99と設定されており、「スーパーリーチ確変当たり時」においては「不実行」が0〜10と設定され、「リーチ演出A」が11〜35と設定され、「リーチ演出B」が36〜99と設定されている。
ちなみに、図16(A)〜図16(G)に示すように、「スーパーリーチ外れ時」においては、各種対応演出にて最も大当たり結果の期待度が高い演出内容の最小値は演出抽選カウンタ94bの数値情報の中央値よりも大きな値となっているのに対して、「スーパーリーチ確変当たり時」においては、当該最小値は演出抽選カウンタ94bの数値情報の中央値以下となっている。
次に、音声発光制御装置90のMPU92にて実行される遊技回制御処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該遊技回制御処理は、主制御装置60のMPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合に起動される。
まずステップS401では、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドの内容から、今回の遊技回に対応した表示継続時間及び主制御装置60のMPU62にて決定された抽選結果の内容を把握する。
続くステップS402では、ステップS401にて把握した表示継続時間及び抽選結果の内容から、抽選結果パターンの内容を把握する。具体的には、今回の遊技回が、「完全外れ時」、「ノーマルリーチ外れ時」、「スーパーリーチ外れ時」、「ノーマルリーチ当たり時」、「スーパーリーチ通常当たり時」、及び「スーパーリーチ確変当たり時」のうちいずれに対応しているのかを把握する。なお、当該把握に際しては、音声発光制御装置90のROM93に予め記憶されている参照用テーブルが参照される。当該参照用テーブルは、表示継続時間及び抽選結果の組み合わせに対応させて、抽選結果パターンの内容が定められている。
続くステップS403では、ステップS402にて把握した抽選結果パターンに対応した演出回数情報Nを音声発光制御装置90のROM93から読み出す。当該演出回数情報Nは、抽選結果パターンに対して1対1で対応させて予め設定されている。そして、ステップS404にて、演出実行カウンタ94aの数値情報を、各抽選結果パターン間において共通の初期値である「1」に設定する。
その後、ステップS405〜ステップS408にて、演出実行カウンタ94aの数値情報に対応した種類の対応演出について、演出内容を決定するための処理を実行する。
具体的には、ステップS405では、演出抽選カウンタ94bから数値情報Xを取得する処理を実行する。続くステップS406では、その取得した数値情報Xを補正するための補正用処理を実行する。当該補正用処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS407では、ROM93から大枠決定用テーブル93aを読み出す。そして、当該大枠決定用テーブル93aを参照することで、今回の抽選結果パターンと現状の演出実行カウンタ94aの数値情報との組み合わせに対応した演出内容決定用テーブルをROM93から読み出す。その後、ステップS408にて、ステップS405にて取得した数値情報X又はステップS406の補正後の数値情報Xに対応した演出内容を、ステップS407にて読み出した演出内容決定用テーブルを参照することで決定する。
ステップS405〜ステップS408の処理の実行後は、ステップS409にて、現状の演出実行カウンタ94aの数値情報が、ステップS403にて読み出した演出回数情報Nと一致しているか否かを判定する。一致していない場合には、ステップS410にて、演出実行カウンタ94aの数値情報を1加算した後に、ステップS405の処理に戻る。一方、一致している場合には、ステップS411〜ステップS413の処理に進む。
ステップS411では、補正用処理の実行に際して参照した各種エリアを初期化するクリア処理を実行する。
続くステップS412では、ステップS401にて把握した表示継続時間及び主制御装置60のMPU62における抽選結果(当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果)の内容と、ステップS405〜ステップS408にて決定した各種対応演出の演出内容とに対応した今回の遊技回の制御パターンを決定する。そして、その制御パターンに対応した発光制御パターンテーブル及び音出力パターンテーブルを音声発光制御装置90のROM93から読み出す。音声発光制御装置90のMPU92は、当該遊技回制御処理とは別の処理において、当該発光制御パターンテーブルに示された態様で表示発光部44を発光制御することで、当該遊技回の発光制御を行い、当該音出力パターンテーブルに示された態様でスピーカ部45を駆動制御することで、当該遊技回の音出力制御を行う。
続くステップS413では、ステップS412にて決定した制御パターンに対応した演出パターンコマンドを表示制御装置100に送信した後に、本遊技回制御処理を終了する。
図18は、表示制御装置100のMPUにて定期的(例えば4msec周期)に実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上記演出パターンコマンドを受信した場合には、ステップS501にて肯定判定をし、ステップS502にてデータテーブル選択処理を実行する。データテーブル選択処理では、演出パターンコマンドに対応したデータテーブルを表示制御装置100のROMから読み出す。当該データテーブルは、今回の遊技回における表示継続時間、主制御装置60のMPU62における抽選結果(当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果)の内容、及び音声発光制御装置90のMPU92における各種対応演出についての演出内容の決定結果の組み合わせに対応している。ちなみに、ステップS502では、演出パターンコマンドにおいて「最終停止図柄」の演出を実行しない旨の内容が定められている場合には、今回の遊技回において図柄表示装置31に最終停止表示させる図柄の種類(但し、「最終停止図柄」の演出に際して利用される「7」図柄は抽選から除外される)を抽選により決定し、この場合にはその抽選により決定された図柄の種類の内容にも対応したデータテーブルを読み出す。そして、当該データテーブルを読み出した後は、そのデータテーブルにおいて定められている内容に対応した画像が図柄表示装置31にて表示されるように、ステップS503にて、データテーブルのポインタ更新処理を実行し、ステップS504にて、データテーブルにおいてその更新後のポインタに対応した箇所に示されている処理を実行するためのタスク処理を実行し、ステップS505にて、そのタスク処理の結果を図柄表示装置31に画像出力するための制御部に出力するための描画リスト出力処理を実行した後に、本V割込み処理を終了する。これにより、図柄表示装置31では、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出制御パターンに対応した表示制御パターンで、画像が表示される。
次に、遊技回制御処理(図17)のステップS406にて実行される補正用処理について説明する。
本パチンコ機10では、一の遊技回にて実行される複数種類の各対応演出において大当たり結果の期待度が高い側の演出内容が偶発的に連続し続けること、及び大当たり結果の期待度が低い側の演出内容が偶発的に連続し続けることを防止すべく、演出内容の補正を行うようにしている。当該補正は、一の種類の対応演出の演出内容を決定するために演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報を、当該対応演出が含まれる遊技回において当該対応演出よりも演出内容の決定順序が先の対応演出の演出内容の決定に際して取得された演出抽選カウンタ94bの数値情報の合計値(以下、累積ポイント値と言う)が利用される。なお、当該累積ポイント値は、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた累積ポイントカウンタ94cに格納される。
また、当該補正に際しては、当該累積ポイント値が単に利用されるのではなく、累積中央値からのズレ量として利用される。つまり、一の種類の対応演出について演出内容を決定するために利用された演出抽選カウンタ94bの数値情報が累積ポイント値として合計される場合には、当該合計対象の数値情報が最大値として取り得る値の1/2の値が累積中央値として合計される。そして、一の種類の対応演出の演出内容を決定すべく演出抽選カウンタ94bから取得された数値情報は、累積中央値に対する累積ポイント値のズレ量に応じて補正される。なお、累積中央値は、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた累積中央値カウンタ94dに格納される。
以下、図19のフローチャートを参照しながら、補正用処理について詳細に説明する。
まずステップS601〜ステップS605では、初期調整条件が成立している場合に、累積中央値を意図的に操作するための処理を実行する。
具体的には、まずステップS601では、演出実行カウンタの数値情報が共通の初期値である「1」であるか否かを判定し、続くステップS602では、遊技回制御処理(図17)のステップS402にて把握した抽選結果パターンが「スーパーリーチ確変当たり時」であるか否かを判定する。ステップS601及びステップS602のいずれか一方にて否定判定をした場合には初期調整条件が成立していないとして、ステップS603〜ステップS605の処理を実行することなくステップS606に進み、ステップS601及びステップS602の両方にて肯定判定をした場合には初期調整条件が成立しているとして、ステップS603に進む。
ステップS603では、初期調整用の抽選処理を実行する。当該抽選処理では、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた図示しない初期調整用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が音声発光制御装置90のROM93に設定された初期調整当選となる数値情報と一致しているか否かを判定する。初期調整用カウンタは、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっており、当該初期調整用カウンタの数値情報の更新は、音声発光制御装置90のMPU92において定期的(例えば2msec周期)に実行される。また、初期調整当選となる数値情報は、0〜99の範囲内において10個設定されているため、10%の確率で初期調整当選となる。
続くステップS604では、初期調整当選となっているか否かを判定する。初期調整当選となっていない場合には、ステップS605を実行することなく、つまり累積中央値の初期調整を実行することなくステップS606に進み、初期調整当選となっている場合には、ステップS605にて、RWM94の累積中央値カウンタ94dに「10000」をセットした後に、ステップS606に進む。なお、当該初期調整が行われた場合の作用については後に説明する。
ステップS606では、RWM94の累積ポイントカウンタ94cから累積ポイント値を読み出すとともに、RWM94の累積中央値カウンタ94dから累積中央値を読み出す。そして、ステップS607にて、補正判定用の算出処理を実行する。当該算出処理では、「累積ポイント値」/「累積中央値」×100の値を算出する(以下、この値を算出値と言う)。
その後、ステップS608では、ステップS607における算出値が「100−Y」未満であるか否かを判定し、ステップS609では、ステップS607における算出値が「100+Y」以上であるか否かを判定する。Yは、補正基準値であり、音声発光制御装置90のROM93に予め設定されている。例えばYが「30」であれば、ステップS608では上記算出値が「70」未満であるか否かを判定することになり、ステップS609では上記算出値が「130」以上であるか否かを判定することになる。
上記算出値が「100−Y」未満である場合には、ステップS608にて肯定判定をし、ステップS610及びステップS611の上昇補正処理を実行する。つまり、ステップS610では、遊技回制御処理(図17)のステップS405にて取得した数値情報Xについて、X/2+50の数式による上昇補正を行う。この場合、上記ステップS405にて取得した数値情報Xがいずれの値であったとしても、補正後の当該数値情報Xは50以上の値となる。つまり、当該補正が行われることにより、対応する演出内容決定用テーブルにおいて参照すべき数値範囲が50以上に絞られることになる。また、補正後の数値情報Xは、「57.5」や「89.5」といった小数を取り得るが、当該小数となった数値情報Xは小数点以下を切り捨てることで整数として扱われるようにする。続くステップS611では、上記上昇補正後の算出結果を、上記ステップS405の実行後において上記数値情報Xが格納されていたRWM94の演出内容決定用エリアに上書きする。
上記算出値が「100+Y」以上である場合には、ステップS609にて肯定判定をし、ステップS612及びステップS613の下降補正処理を実行する。つまり、ステップS612では、遊技回制御処理(図17)のステップS405にて取得した数値情報Xについて、X/2の数式による下降補正を行う。この場合、上記ステップS405にて取得した数値情報Xがいずれの値であったとしても、補正後の当該数値情報Xは49以下の値となる。つまり、当該補正が行われることにより、対応する演出内容決定用テーブルにおいて参照すべき数値範囲が49以下に絞られることになる。また、補正後の数値情報Xは、「14.5」や「35.5」といった小数を取り得るが、当該小数となった数値情報Xは小数点以下を切り捨てることで整数として扱われるようにする。続くステップS613では、上記下降補正後の算出結果を、上記ステップS405の実行後において上記数値情報Xが格納されていたRWM94の演出内容決定用エリアに上書きする。
ステップS608及びステップS609の両方にて否定判定をした場合、ステップS611の処理の実行後、又はステップS613の処理の実行後には、ステップS614に進む。ステップS614では、重要度の反映処理を実行する。具体的には、上記演出内容決定用エリアに格納された数値情報Xを読み出し、当該数値情報Xに対して、今回の演出内容の決定に対応した演出についての重要度の数値情報を積算する。また、全ての種類の演出において固定の中央値となる「49」に対して、上記重要度の数値情報を積算する。なお、当該重要度の反映処理が実行された場合であっても、上記演出内容決定用エリアに格納された数値情報は更新されない。
続くステップS615では、上記数値情報Xに対して重要度の数値情報を積算した結果の数値情報を、RWM94の累積ポイントカウンタ94cに加算するとともに、固定の中央値に対して重要度の数値情報を積算した結果の数値情報を、RWM94の累積中央値カウンタ94dに加算する。その後、本補正用処理を終了する。
次に、上記補正用処理が実行される場合の作用について詳細に説明する。まず、図20(a)及び図20(b)の説明図を参照することで、抽選結果パターンが「スーパーリーチ外れ時」である状況において下降補正が行われる場合について説明する。
図20(a)に示すように、「最終停止図柄」の演出についての演出内容が最初に決定されるが、この際、累積ポイント値及び累積中央値は共通の初期値である「1」となっている。この場合、当該「最終停止図柄」の演出についての演出内容を決定する場合には、上昇補正及び下降補正のいずれも実行されることはなく、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「95」がそのまま演出内容の決定に際して使用される。したがって、「最終停止図柄」の演出は、演出内容として「実行」が選択される。また、当該「最終停止図柄」の演出は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「285」(95×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「ステージ切り替え」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「286」であり、累積中央値は「148」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「193.2」となる。これは下降補正用の基準値以上の値であるため、下降補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「80」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「40」となり、当該「ステージ切り替え」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「実行」であったのに対して、実際には「不実行」が選択される。また、当該「ステージ切り替え」の演出は、重要度が「1」に設定されているため、累積ポイント値には「40」(40×1)が加算されるとともに、累積中央値には「49」(49×1)が加算される。
続いて「第1予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「326」であり、累積中央値は「197」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「165.5」となる。これは下降補正用の基準値以上の値であるため、下降補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「90」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「45」となり、当該「第1予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「第1予告演出B」であったのに対して、実際には「第1予告演出A」が選択される。また、当該「第1予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「90」(45×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「第2予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「416」であり、累積中央値は「295」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「141.0」となる。これは下降補正用の基準値以上の値であるため、下降補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「92」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「46」となり、当該「第2予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「第2予告演出B」であったのに対して、実際には「不実行」が選択される。また、当該「第2予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「92」(46×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「ノーマルリーチ用演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「508」であり、累積中央値は「393」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「129.3」となる。これは下降補正用の基準値未満であって上昇補正用の基準値以上の値であるため、補正無しの対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「70」がそのまま演出内容の決定に際して使用され、「ノーマルリーチ用演出」は演出内容として「リーチ演出B」が選択される。また、当該「ノーマルリーチ用演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「210」(70×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「スーパーリーチ用ステージ」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「718」であり、累積中央値は「540」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「133.0」となる。これは下降補正用の基準値以上の値であるため、下降補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「99」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「49」となり、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「ステージB」であったのに対して、実際には「ステージA」が選択される。また、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、重要度が「7」に設定されているため、累積ポイント値には「343」(49×7)が加算されるとともに、累積中央値には「343」(49×7)が加算される。
続いて「カットイン演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「1061」であり、累積中央値は「883」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「120.2」となる。これは下降補正用の基準値未満であって上昇補正用の基準値以上の値であるため、補正無しの対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「90」がそのまま演出内容の決定に際して使用され、「カットイン演出」は演出内容として「カットイン演出B」が選択される。また、当該「カットイン演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「270」(90×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
以上のように補正が行われることにより、本来なら各種対応演出において大当たり結果の期待度が最も高い演出内容が選択されるはずであったのに対して、下降補正が行われることで一部の種類の対応演出において大当たり結果の期待度が低い側に演出内容が変更される。つまり、図20(b)に示すように、補正が行われていない場合には、「最終停止図柄」の演出が「実行」、「ステージ切り替え」の演出が「実行」、「第1予告演出」が「第1予告演出B」、「第2予告演出」が「第2予告演出B」、「ノーマルリーチ用演出」が「リーチ演出B」、「スーパーリーチ用ステージ」の演出が「ステージB」、「カットイン演出」が「カットイン演出B」であったのに対して、補正後は、「最終停止図柄」の演出、「ノーマルリーチ用演出」、及び「カットイン演出」は変わらないものの、「ステージ切り替え」の演出、「第1予告演出」、「第2予告演出」、及び「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、補正前のものよりも大当たり結果の期待度が低い演出内容に変更される。
遊技者は、基本的に図柄表示装置31の表示内容を確認することで遊技回の結果を推測し、当該遊技回の各種対応演出において大当たり結果の期待度が高い演出内容が連続し続けた場合には、大当たり結果の発生を大きく期待することになる。このような事情において、当該事象が、主制御装置60のMPU62における当否判定処理の結果が外れ結果である場合に発生すると、遊技者は大当たり結果の発生を大きく期待したことの反動で、大当たり結果ではないという事実に対して大きく落胆し、遊技続行の意欲を消失させてしまうおそれがある。これに対して、上記のように補正が行われ、大当たり結果の期待度が高い演出内容が連続し続けないようにすることで、上記のような不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
次に、図21(a)及び図21(b)の説明図を参照することで、抽選結果パターンが「スーパーリーチ確変当たり時」である状況において上昇補正が行われる場合について説明する。
図21(a)に示すように、「最終停止図柄」の演出についての演出内容が最初に決定されるが、この際、累積ポイント値及び累積中央値は共通の初期値である「1」となっている。この場合、当該「最終停止図柄」の演出についての演出内容を決定する場合には、上昇補正及び下降補正のいずれも実行されることはなく、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「10」がそのまま演出内容の決定に際して使用される。したがって、「最終停止図柄」の演出は、演出内容として「不実行」が選択される。また、当該「最終停止図柄」の演出は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「30」(10×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「ステージ切り替え」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「31」であり、累積中央値は「148」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「20.9」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「20」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「60」となり、当該「ステージ切り替え」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「実行」が選択される。また、当該「ステージ切り替え」の演出は重要度が「1」に設定されているため、累積ポイント値には「60」(60×1)が加算されるとともに、累積中央値には「49」(49×1)が加算される。
続いて「第1予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「91」であり、累積中央値は「197」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「46.2」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「5」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「52」となり、当該「第1予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「第1予告演出B」が選択される。また、当該「第1予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「104」(52×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「第2予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「195」であり、累積中央値は「295」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「66.1」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「8」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「54」となり、当該「第2予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「第2予告演出B」が選択される。また、当該「第2予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「108」(54×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「ノーマルリーチ用演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「303」であり、累積中央値は「393」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「77.1」となる。これは下降補正用の基準値未満であって上昇補正用の基準値以上の値であるため、補正無しの対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「6」がそのまま演出内容の決定に際して使用され、「ノーマルリーチ用演出」は演出内容として「不実行」が選択される。また、当該「ノーマルリーチ用演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「18」(6×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「スーパーリーチ用ステージ」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「321」であり、累積中央値は「540」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「59.4」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「10」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「55」となり、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「ステージA」であったのに対して、実際には「ステージB」が選択される。また、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、重要度が「7」に設定されているため、累積ポイント値には「385」(55×7)が加算されるとともに、累積中央値には「343」(49×7)が加算される。
続いて「カットイン演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「706」であり、累積中央値は「883」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「80.0」となる。これは下降補正用の基準値未満であって上昇補正用の基準値以上の値であるため、補正無しの対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xである「12」がそのまま演出内容の決定に際して使用され、「カットイン演出」は演出内容として「不実行」が選択される。また、当該「カットイン演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「36」(12×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
以上のように補正が行われることにより、本来なら各種対応演出において大当たり結果の期待度が最も低い演出内容が選択されるはずであったのに対して、上昇補正が行われることで一部の種類の対応演出において大当たり結果の期待度が高い側に演出内容が変更される。つまり、図21(b)に示すように、補正が行われていない場合には、「最終停止図柄」の演出が「不実行」、「ステージ切り替え」の演出が「不実行」、「第1予告演出」が「不実行」、「第2予告演出」が「不実行」、「ノーマルリーチ用演出」が「不実行」、「スーパーリーチ用ステージ」の演出が「ステージA」、「カットイン演出」が「不実行」であったのに対して、補正後は、「最終停止図柄」の演出、「ノーマルリーチ用演出」、及び「カットイン演出」は変わらないものの、「ステージ切り替え」の演出、「第1予告演出」、「第2予告演出」、及び「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、補正前のものよりも大当たり結果の期待度が高い演出内容に変更される。
遊技者は、基本的に図柄表示装置31の表示内容を確認することで遊技回の結果を推測し、当該遊技回の各種対応演出において大当たり結果の期待度が低い演出内容が連続し続けた場合には、大当たり結果の発生を期待しなくなり、結果的に図柄表示装置31の表示内容に対する注目度を低下させる。このような事情において、当該事象が、主制御装置60のMPU62における当否判定処理の結果が大当たり結果である場合に発生すると、図柄表示装置31における表示演出への遊技者の注目度が低下した状況において大当たり結果が発生することになり、当該表示演出への遊技者の注目度を十分に高めることができないおそれがある。これに対して、上記のように補正が行われ、大当たり結果の期待度が低い演出内容が連続し続けないようにすることで、上記のような不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
次に、図22の説明図を参照することで、抽選結果パターンが「スーパーリーチ確変当たり時」である状況において累積中央値に対する初期調整用の処理が実行され、各種演出の全てにおいて上昇補正が行われる場合について説明する。
図22に示すように、「最終停止図柄」の演出についての演出内容が最初に決定されるが、この際、初期調整用の処理が実行されていることにより、累積ポイント値は「1」であるのに対して累積中央値は「10000」となっている。この場合、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「0.01」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「10」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「55」となり、当該「最終停止図柄」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「実行」が選択される。また、当該「最終停止図柄」の演出は重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「165」(55×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「ステージ切り替え」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「166」であり、累積中央値は「10147」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「1.6」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「20」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「60」となり、当該「ステージ切り替え」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「実行」が選択される。また、当該「ステージ切り替え」の演出は重要度が「1」に設定されているため、累積ポイント値には「60」(60×1)が加算されるとともに、累積中央値には「49」(49×1)が加算される。
続いて「第1予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「226」であり、累積中央値は「10196」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「2.2」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「5」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「52」となり、当該「第1予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「第1予告演出B」が選択される。また、当該「第1予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「104」(52×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「第2予告演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「330」であり、累積中央値は「10294」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「3.2」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「8」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「54」となり、当該「第2予告演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「第2予告演出B」が選択される。また、当該「第2予告演出」は、重要度が「2」に設定されているため、累積ポイント値には「108」(54×2)が加算されるとともに、累積中央値には「98」(49×2)が加算される。
続いて「ノーマルリーチ用演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「438」であり、累積中央値は「10392」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「4.2」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「6」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「53」となり、当該「ノーマルリーチ用演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「リーチ演出B」が選択される。また、当該「ノーマルリーチ用演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「159」(53×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
続いて「スーパーリーチ用ステージ」の演出について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「597」であり、累積中央値は「10539」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「5.7」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「10」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「55」となり、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「ステージA」であったのに対して、実際には「ステージB」が選択される。また、当該「スーパーリーチ用ステージ」の演出は、重要度が「7」に設定されているため、累積ポイント値には「385」(55×7)が加算されるとともに、累積中央値には「343」(49×7)が加算される。
続いて「カットイン演出」について演出内容が決定される。この場合、累積ポイント値は「982」であり、累積中央値は「10882」であるため、補正判定用の算出処理(ステップS607)による算出値は「9.0」となる。これは上昇補正用の基準値未満の値であるため、上昇補正の対象となる。したがって、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが「12」であるのに対して、実際に使用される数値情報Xは「56」となり、当該「カットイン演出」の演出内容は、補正前の数値情報Xであれば「不実行」であったのに対して、実際には「カットイン演出B」が選択される。また、当該「カットイン演出」は、重要度が「3」に設定されているため、累積ポイント値には「168」(56×3)が加算されるとともに、累積中央値には「147」(49×3)が加算される。
以上のように累積中央値に対して初期調整が行われた上で補正が行われることにより、上記各種対応演出の全てにおいて、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xに関係なく上昇補正が行われる。つまり、上記各種対応演出の全てにおいて、演出内容決定用の数値情報Xは50以上となる。そして、抽選結果パターンが「スーパーリーチ確変当たり時」である場合の演出内容決定用テーブルでは、50以上の数値情報Xは上記各種対応演出の全てにおいて大当たり結果の期待度が最も高い演出内容に対応している。したがって、上記各種対応演出の全てにおいて大当たり結果の期待度が最も高い演出内容とすることが可能となり、高確大当たり結果が発生することへの期待度を好適に高めることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
音声発光制御装置90のMPU92において各種対応演出の演出内容(不実行を含む)をいずれにするかが個別の抽選により決定されるため、これら各種対応演出の実行パターンが不規則なものとなり、演出の多様化が図られる。当該構成において、一の対応演出についての演出内容を決定する場合には、当該一の対応演出よりも演出内容の決定順序が先の演出について決定された内容に応じた調整が行われるため、各種対応演出について決定される内容に対してある程度の制限を与えることが可能となり、各種対応演出の内容が特定の内容側に偏り過ぎてしまうという事象の発生が抑制される。よって、各種対応演出を好適に実行することが可能となる。
一の対応演出よりも演出内容の決定順序が先の対応演出について大当たり結果となる期待度が高い演出内容とすることが決定された場合には、当該一の対応演出においては大当たり結果となる期待度が低い演出内容(当該演出の不実行を含む)が決定され易くなる。各種対応演出の演出内容が抽選により個別に決定される構成においては、大当たり結果となる期待度が高い演出内容の対応演出が偶発的に連続してしまう可能性がある。特に、このような事象が外れ結果となる遊技回において発生すると、実際には大当たり結果ではないにも係わらず、遊技者に対して大当たり結果の発生を過剰に期待させることになってしまい、遊技続行の意欲を低減させてしまう可能性がある。これに対して、上記のように下降補正が行われることにより、そのような事象の発生を抑制することが可能となる。
一の対応演出よりも演出内容の決定順序が先の演出について大当たり結果となる期待度が低い演出内容とすること(当該演出の不実行を含む)が決定された場合には、当該一の対応演出においては大当たり結果となる期待度が高い演出内容が決定され易くなる。各種対応演出の演出内容が抽選により個別に決定される構成においては、大当たり結果となる期待度が低い演出内容の対応演出が偶発的に連続してしまう可能性がある。特に、このような事象が大当たり結果となる遊技回において発生すると、実際に大当たり結果となるにも係わらず、遊技者に対して大当たり結果の発生を期待させることができない。このような事象が何度も発生してしまうと、遊技者は図柄表示装置31等にて実行される演出に対する興味を失ってしまうおそれがある。これに対して、上記のように上昇補正が行われることにより、そのような事象の発生を抑制することが可能となる。
以上のような下降補正及び上昇補正は、一の遊技回の範囲内において行われる。これにより、各遊技回間においては各種対応演出の内容を独立したものとすることが可能となる。よって、大当たり結果に対応した遊技回の影響が外れ結果に対応した遊技回に及んでしまうことや、その逆の事象が発生してしまうことを、防止することが可能となる。
一の対応演出について、上記下降補正又は上記上昇補正を行う場合、当該補正は当該一の対応演出よりも演出内容の決定順序が先である複数の対応演出の演出内容を踏まえて行われる。これにより、上記補正に際して、単一の対応演出の演出内容の影響が低減される。よって、一の対応演出の演出内容に対する、それよりも決定順序が先となる単一の対応演出の演出内容との関連性が低減され、上記補正が行われる場合であっても、各種対応演出が独立なものとして遊技者に認識され易くなる。
上記補正は、各種対応演出について演出内容と大当たり結果の期待度との関係を変更させない範囲で行われる。これにより、各種対応演出の演出内容の意義を変更しないようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
上記補正は、演出内容の決定に際して参照される数値情報が、演出抽選カウンタ94bの数値範囲の一部の数値範囲に絞られるようにして行われる。これにより、補正に際して、演出内容決定用テーブルの変更を要しないため、記憶容量の増大化を抑制しながら当該補正を行うことが可能となる。
また、当該補正は、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報が、当該演出抽選カウンタ94bの数値範囲の一部の数値範囲に絞られるようにして行われる。これにより、演出抽選カウンタ94bをそのまま利用して補正を行うことができるため、補正用のカウンタを別途設ける構成に比べ、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
各種演出の実行順序と、各種対応演出の演出内容の決定順序とが一致していない。具体的には、「最終停止図柄」の演出は、「ステージ切り替え」の演出及び「第1予告演出」よりも実行順序が後ではあるが、演出内容の決定順序はこれら対応演出よりも先に設定されている。これにより、「ステージ切り替え」の演出の演出内容を決定する場合や、「第1予告演出」の演出内容を決定する場合に、「最終停止図柄」の演出において決定された演出内容の影響を与えることが可能となる。
対応演出の演出内容を決定した場合に利用した数値情報X又は当該数値情報Xに比例した数値情報が累積ポイント値として集計されるとともにそれに応じた数値範囲の中央値が累積中央値として集計され、その集計結果を利用して補正が行われる。つまり、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xを利用して対応演出の演出内容が決定される構成において、その数値情報Xを利用して演出内容についての補正を行うことが可能となる。これにより、対応演出の演出内容を通常決定するための構成を利用して、上記補正を行うことができるため、構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
累積ポイント値だけでなく累積中央値を利用して補正が行われることにより、各対応演出の演出内容の決定に際して取得された数値情報Xの中央値からの変化分に対応した数値情報を利用して補正用処理が行われることになる。これにより、補正を行うか否かの基準や、補正の内容に対応した基準を、集計対象となった対応演出の回数に依存することなく設定することが可能となる。これにより、当該基準の設定に関して、作業の容易化を図ることが可能となるとともに、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。特に、累積ポイント値と累積中央値との比を算出して、その算出結果に応じて補正の有無や補正の内容が決定されるため、集計対象となった対応演出の回数に依存することなく上記基準を設定することが可能となる。
累積ポイント値と累積中央値との比が、大当たり結果の期待度が高い演出内容側に対応した高側数値範囲に含まれる場合には下降補正が行われ、大当たり結果の期待度が低い演出内容側に対応した低側数値範囲に含まれる場合には上昇補正が行われる。これにより、大当たり結果の期待度が高い演出内容が連続し続けたり、大当たり結果の期待度が低い演出内容が連続し続けることが防止される。この場合に、高側数値範囲と低側数値範囲とは、累積ポイント値と累積中央値の比として生じ得る数値範囲の中央値を基準とした場合に対称となる数値範囲として設定されている。これにより、上昇補正と下降補正とが実行される頻度を同程度とすることが可能となる。
上昇補正に際しては、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが、当該演出抽選カウンタ94bの数値範囲の中央値以上である上昇補正用の数値範囲に含まれるように補正され、下降補正に際しては、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xが、当該演出抽選カウンタ94bの数値範囲の中央値未満である下降補正用の数値範囲に含まれるように補正される構成において、上昇補正用の数値範囲と下降補正用の数値範囲とは、相互に重複しないように設定されており、これら数値範囲を連続させることで演出抽選カウンタ94bの数値範囲の全体と一致するように設定されている。これにより、各種対応演出の演出内容と大当たり結果の期待度との関係が変更しづらい態様で、演出内容の補正を行うことが可能となる。
累積ポイント値と累積中央値との比が、当該比として生じ得る数値範囲の中央値を含む中央側数値範囲に含まれる場合には補正が実行されない。これにより、演出内容の補正が行われない状況を生じさせることが可能となり、各種対応演出の演出内容についてある程度の制限を与えながらも、不規則性を担保することが可能となる。また、累積ポイント値と累積中央値との比が中央側数値範囲に含まれる場合に演出内容の補正が実行されないため、当該比が中央側数値範囲に向けて収束していったとしても、その際には演出内容が不規則に決定されることになる。したがって、各種対応演出の演出内容と大当たり結果の期待度との関係を変更しづらくすることが可能となる。
累積ポイント値及び累積中央値の集計に際しては、重要度が反映された状態で各数値の集計が行われる。これにより、各種対応演出の種類を踏まえながら各数値の集計を行うことが可能となる。よって、各種対応演出の演出内容を補正する上で、影響力が小さい演出や影響力が大きい演出を生じさせることが可能となり、各種対応演出の相互の関係に抑揚を与えることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、各種対応演出の演出内容について補正を行うための構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図23(a)〜図23(c)は、本実施形態における大枠決定用テーブル193a〜193cを説明するための説明図である。
上記第1の実施形態では、全ての抽選結果パターンに対して共通となる一の大枠決定用テーブル93aが用意されていたが、本実施形態では、各種対応演出のうち実行対象となり得る数が相違する各パターンに対応させて大枠決定用テーブル193a〜193cが用意されている。具体的には、「完全外れ時」では各種対応演出のうち実行対象となり得る数が、他の抽選結果パターンと異なり3個であるため、当該「完全外れ時」用の大枠決定用テーブル193aが用意されている。また、「ノーマルリーチ外れ時」及び「ノーマルリーチ当たり時」では各種対応演出のうち実行対象となり得る数が、他の抽選結果パターンと異なり5個であるため、これら「ノーマルリーチ外れ時」及び「ノーマルリーチ当たり時」用の大枠決定用テーブル193bが用意されている。また、「スーパーリーチ外れ時」、「スーパーリーチ通常当たり時」及び「スーパーリーチ確変当たり時」では各種対応演出のうち実行対象となり得る数が、他の抽選結果パターンと異なり7個であるため、これら「スーパーリーチ外れ時」、「スーパーリーチ通常当たり時」及び「スーパーリーチ確変当たり時」用の大枠決定用テーブル193cが用意されている。
演出実行カウンタ94aの数値情報に対応する対応演出の種類は、大枠決定用テーブル193a〜193c毎に異なっている。つまり、第1の大枠決定用テーブル193aでは、演出実行カウンタ94aの「1」は「最終停止図柄」の演出に対応しており、「2」は「第1予告演出」に対応しており、「3」は「ステージ切り替え」の演出に対応している。また、第2の大枠決定用テーブル193bでは、演出実行カウンタ94aの「1」は「第2予告演出」に対応しており、「2」は「第1予告演出」に対応しており、「3」は「最終停止図柄」の演出に対応しており、「4」は「ノーマルリーチ用演出」に対応しており、「5」は「ステージ切り替え」の演出に対応している。また、第3の大枠決定用テーブル193cでは、演出実行カウンタ94aの「1」は「スーパーリーチ用ステージ」の演出に対応しており、「2」は「第1予告演出」に対応しており、「3」は「第2予告演出」に対応しており、「4」は「ステージ切り替え」の演出に対応しており、「5」は「最終停止図柄」の演出に対応しており、「6」は「カットイン演出」に対応しており、「7」は「ノーマルリーチ用演出」に対応している。
本実施形態であっても上記第1の実施形態と同様に、演出内容についての補正が行われ、さらには累積ポイント値及び累積合計値への加算に際しては重要度の数値情報が積算された状態で当該加算が行われる。そうすると、演出内容の決定順序において重要度が高い演出よりも後の順序に設定されている対応演出では、その重要度が高い対応演出における演出内容決定用の数値情報Xの影響が大きくなる。この場合に、重要度が高い対応演出を演出内容の決定順序において先側の順番に設定することで、当該重要度が高い対応演出における演出内容決定用の数値情報Xの影響を対応演出の実行順序と関係なく様々な対応演出に対して及ぼすことが可能となり、補正が生じ易くなる。なお、本実施形態では重要度の数値情報が上記第1の実施形態とは異なっている。
図24は、本実施形態における補正用処理を示すフローチャートである。
まずステップS701では、演出実行カウンタ94aの数値情報が「1」であるか否かを判定する。演出実行カウンタ94aの数値情報が「1」である場合には、ステップS702にて、累積ポイント値の抽選処理を実行する。当該抽選処理では、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた図示しない累積ポイント用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が音声発光制御装置90のROM93に設定された累積ポイント用テーブルのうちいずれの累積ポイント値に対応しているのかを把握する。この場合に選択され得る累積ポイント値は、「1」,「10」,「20」,「30」,「40」,・・・といったように複数種類設定されている。累積ポイント用カウンタは、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっており、当該累積ポイント用カウンタの数値情報の更新は、音声発光制御装置90のMPU92において定期的(例えば2msec周期)に実行される。その後ステップS703では、ステップS702における抽選処理にて得た累積ポイント値を累積ポイントカウンタ94cに上書きする。
続くステップS704では、累積中央値の抽選処理を実行する。当該抽選処理では、音声発光制御装置90のRWM94に設けられた図示しない累積中央値用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が音声発光制御装置90のROM93に設定された累積中央値用テーブルのうちいずれの累積中央値に対応しているのかを把握する。この場合に選択され得る累積中央値は、「1」,「10」,「20」,「30」,「40」,・・・といったように複数種類設定されている。累積中央値用カウンタは、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっており、当該累積中央値用カウンタの数値情報の更新は、音声発光制御装置90のMPU92において定期的(例えば2msec周期)に実行される。その後、ステップS705では、ステップS704における抽選処理にて得た累積中央値を累積中央値カウンタ94dに上書きする。
ちなみに、上記ステップS702の抽選処理において選択され得る累積ポイント値及び上記ステップS704の抽選処理において選択され得る累積中央値は、大当たり結果が発生する期待度が最も高い側の演出内容が各種対応演出の全てにおいて強制的に選択される事象や、大当たり結果が発生する期待度が最も低い側の演出内容が各種対応演出の全てにおいて強制的に選択される事象が発生しない範囲で設定されている。
ステップS701にて否定判定をした場合、又はステップS705の実行後は、ステップS706に進む。ステップS706では、RWM94の累積ポイントカウンタ94cから累積ポイント値を読み出すとともに、RWM94の累積中央値カウンタ94dから累積中央値を読み出す。そして、ステップS707にて補正判定用の算出処理を実行する。当該算出処理の処理内容は、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS607と同様である。
続くステップS708では、演出実行カウンタ94aに対応した基準値Yの取得処理を実行する。当該取得処理について詳細には、音声発光制御装置90のROM93には基準値テーブルが設定されている。当該基準値テーブルは、図25の説明図に示すように、演出実行カウンタ94aの「1」〜「7」の数値情報に対応させて、基準値Yが設定されている。この場合、演出実行カウンタ94aの数値情報が大きい側の方が小さい側よりも、基準値Yが小さくなるように設定されている。具体的には、演出実行カウンタ94aの数値情報が「1」及び「2」では基準値Yは「30」であり、演出実行カウンタ94aの数値情報が「3」及び「4」では基準値Yは「25」であり、演出実行カウンタ94aの数値情報が「5」及び「6」では基準値Yは「20」であり、演出実行カウンタ94aの数値情報が「7」では基準値Yは「15」である。但し、このように演出実行カウンタ94aの一部の数値情報間では基準値Yが同一となる構成に限定されることはなく、演出実行カウンタ94aの全ての数値情報間で基準値Yが異なっている構成としてもよい。
補正用処理(図24)の説明に戻り、ステップS708の処理を実行した後は、ステップS709〜ステップS716の処理を実行した後に、本補正用処理を終了する。これらステップS709〜ステップS716の処理内容は、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS608〜ステップS615の処理内容と同様である。
以上詳述した本実施形態によれば、累積ポイント値と累積中央値との比により補正の有無及び補正の内容が決定される構成において、これら累積ポイント値及び累積中央値の初期値は抽選により決定される。これにより、各遊技回において、各対応演出についての補正の実行パターンが多様化する。
演出内容の補正に際して累積ポイント値及び累積中央値の比が利用される構成においては、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど累積中央値に対する累積ポイント値のズレ量が小さくなる。この場合に、補正実行の基準となる基準値Yが各種対応演出間で共通していると、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど補正が生じづらくなる。これに対して、基準値Yが、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど小さくなるように設定される、すなわち補正対象となる数値範囲が後側の対応演出ほど広くなることで、決定順序が後側の対応演出であっても補正が生じ易くなる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、遊技回制御処理の処理構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図26は、本実施形態における遊技回制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS801では初期設定処理を実行する。当該初期設定処理では、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS401〜ステップS403と同様の処理を実行する。
続くステップS802では、演出実行カウンタ94aの数値情報を、各抽選結果パターン間において共通の初期値である「1」に設定し、ステップS803では、演出抽選カウンタ94bから数値情報Xを取得する処理を実行し、ステップS804では、補正用処理を実行し、ステップS805では、演出内容決定用テーブルの読み出し処理を実行し、ステップS806では、演出内容の決定処理を実行する。これらの処理のうち、ステップS802、ステップS803、ステップS805及びステップS806の処理内容は、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS404、ステップS405、ステップS407及びステップS408の処理内容と同様である。
一方、ステップS804の処理内容は、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS406の処理内容と一部異なっている。その相違する点の一つとして具体的には、ステップS804の補正用処理では、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)と異なり、ステップS614における重要度の反映処理、及びステップS615における累積ポイント値及び累積中央値の更新処理を実行しない。代わりに、本実施形態では、遊技回制御処理のステップS807にて重要度の反映処理を実行し、ステップS808にて累積ポイント値及び累積中央値の更新処理を実行する。
つまり、ステップS807にて、演出内容決定用エリアに格納された数値情報Xを読み出し、当該数値情報Xに対して、今回の演出内容の決定に対応した対応演出についての重要度の数値情報を積算する。また、全ての種類の対応演出において固定の中央値となる「49」に対して、上記重要度の数値情報を積算する。
また、ステップS808では、上記数値情報Xに対して重要度の数値情報を積算した結果の数値情報を、RWM94の累積ポイントカウンタ94cに加算するとともに、固定の中央値に対して重要度の数値情報を積算した結果の数値情報を、RWM94の累積中央値カウンタ94dに加算する。
その後、ステップS809にて使用エリアのシフト処理を実行するとともに、ステップS810にて最新エリアへの格納処理を実行する。これらの処理について具体的には、本実施形態では、図27の説明図に示すように、音声発光制御装置90のRWM94には、累積ポイントカウンタ94c及び累積中央値カウンタ94dとは別に、最新エリア194aと、前回エリア194bと、前々回エリア194cとが設定されている。これら各エリア194a〜194cのそれぞれには、累積ポイント値を格納可能な累積ポイント値エリアと、累積中央値を格納可能な累積中央値エリアとが設定されている。
ステップS809における使用エリアのシフト処理では、各エリア194a〜194cに格納されている情報を、古い側のエリアにシフトする。具体的には、前回エリア194bに格納されている情報を前々回エリア194cに書き込み、最新エリア194aに格納されている情報を前回エリア194bに書き込む。また、ステップS810の最新エリアへの格納処理では、累積ポイントカウンタ94c及び累積中央値カウンタ94dに現状格納されている数値情報を、最新エリア194aに書き込む。これにより、累積ポイント値及び累積中央値について、演出内容の決定順序において3回前側の演出について演出内容を決定した後の累積ポイント値及び累積中央値を利用することが可能となる。そして、ステップS804の補正用処理では、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS606に対応した処理にて、前々回エリア194cに格納されている累積ポイント値及び累積中央値を読み出す。
本実施形態であっても上記第1の実施形態と同様に、演出内容についての補正が行われ、さらには累積ポイント値及び累積合計値への加算に際しては重要度の数値情報が積算された状態で当該加算が行われる。そうすると、演出内容の決定順序において重要度が高い対応演出よりも後の順序に設定されている対応演出では、その重要度が高い対応演出における演出内容決定用の数値情報Xの影響が大きくなる。この場合に、遊技回における各種対応演出の実行順序と、各種対応演出の演出内容の決定順序とが一致している構成において、重要度が高い対応演出の次に実行される対応演出の演出内容を決定する際に、その重要度が高い対応演出の演出内容の決定後に算出された累積ポイント値及び累積中央値が利用されると、重要度が高い対応演出の次に実行される対応演出の演出内容は、その重要度が高い対応演出の演出内容との関係で一定の法則が生じてしまい、遊技者が個別の対応演出として認識しづらくなる。
これに対して、上記のように、ステップS804の補正用処理にて、前々回エリア194cに格納されている累積ポイント値及び累積中央値を利用することで、重要度が高い対応演出の影響は、対応演出の実行順序において当該重要度が高い対応演出の直後に存在している対応演出に対して及ばなくなる。そうすると、演出内容の決定順序との関係では上記のように一定の法則が生じるとしても、各種対応演出の実際の実行順序との関係では連続性が失われるため、遊技者が個別の対応演出として認識し易くなる。
遊技回制御処理(図26)の説明に戻り、ステップS810の処理の実行後はステップS811に進み、現状の演出実行カウンタ94aの数値情報が、ステップS801にて読み出した演出回数情報Nと一致しているか否かを判定する。一致していない場合には、ステップS812にて、演出実行カウンタ94aの数値情報を1加算した後に、ステップS803の処理に戻る。一方、一致している場合には、ステップS813〜ステップS815の処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS813〜ステップS815の処理内容は、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS411〜ステップS413の処理内容と同様である。
<第4の実施形態>
本実施形態では、遊技回制御処理の処理構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図28は、本実施形態における遊技回制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS901では初期設定処理を実行する。当該初期設定処理では、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS401〜ステップS403と同様の処理を実行する。
続くステップS902では、演出実行カウンタ94aの数値情報を、各抽選結果パターン間において共通の初期値である「1」に設定し、ステップS903では、演出抽選カウンタ94bから数値情報Xを取得する処理を実行する。
続くステップS904では、今回の遊技回が、外れ結果であってリーチ表示が発生しない遊技回又は外れ結果であってリーチ表示が発生する遊技回であるか否かを判定する。ステップS904にて肯定判定をした場合には、ステップS905にて補正用処理を実行した後に、ステップS906〜ステップS912の処理を実行し、ステップS904にて否定判定をした場合には、ステップS905の補正用処理を実行することなくステップS906〜ステップS912の処理を実行する。なお、ステップS906〜ステップS912の処理内容は、上記第1の実施形態における遊技回制御処理(図17)のステップS407〜ステップS413の処理内容と同様である。
図29は、本実施形態における補正用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1001〜ステップS1005では、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS601〜ステップS605と同様に、初期調整条件が成立していることを条件として、累積中央値を意図的に操作するための処理を実行する。
続くステップS1006では、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS606と同様に、累積ポイント値及び累積中央値を読み出す処理を実行し、ステップS1007では、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS607と同様に、補正判定用の算出処理を実行する。
その後、ステップS1008にて、ステップS1007の算出処理による算出値が「100+Y」以上であるか否かを判定する。算出値が「100+Y」以上である場合には、ステップS1009にて、遊技回制御処理(図28)のステップS903にて取得した数値情報Xについて、X/2の数式による下降補正を行う。この処理内容は、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS612と同様である。そして、ステップS1010にて、その下降補正後の数値情報Xを、上記ステップS903の実行後において上記数値情報Xが格納されていたRWM94の演出内容決定用エリアに上書きする。
ステップS1008にて否定判定をした場合、又はステップS1010の処理の実行後は、ステップS1011にて重要度の反映処理を実行するとともにステップS1012にて累積ポイント値及び累積中央値の更新処理を実行した後に、本補正用処理を終了する。これらステップS1011及びステップS1012の処理内容は、上記第1の実施形態における補正用処理(図19)のステップS614及びステップS615の処理内容と同様である。
以上のとおり、本実施形態では、主制御装置60のMPU62における当否判定処理の結果が大当たり結果である遊技回では補正用処理は実行されずに、当該当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において補正用処理が実行される。これにより、外れ結果となる遊技回において、大当たり結果の期待度が高い演出内容が各種対応演出において連続し続けるという事象が発生しないようにすることが可能となる。また、大当たり結果となる遊技回では演出内容の補正が行われないことにより、大当たり結果となる遊技回において、本来なら大当たり結果の期待度が高い演出内容が実行されるはずであったものが、大当たり結果の期待度が低い演出内容に補正されるという事象が発生しないことになる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、主制御装置60のMPU62における特図変動開始処理(図8)のステップS303にて実行される当否判定処理において数値情報の補正が行われる。当該相違する構成について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図30は、本実施形態における当否判定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1101では、保留格納エリア64aの実行エリアAEから大当たり乱数カウンタC1に対応した数値情報Mを取得する。続くステップS1102では、主制御装置60のRWM64に設けられた外れ結果カウンタの数値情報がK(例えば500)以上であるか否かを判定する。ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1103にて、ステップS1101において取得した数値情報Mに対して上昇補正を実行する。具体的には、M=M/2+150の数式による補正を行う。続くステップS1104では、補正後の数値情報Mの整数化処理を実行する。つまり、上記数式による補正が行われた場合、補正後の数値情報Mは、「195.5」や「278.5」といった小数を取り得るが、整数化処理にて小数点以下を切り捨てることで整数として扱われるようにする。これにより、補正後の数値情報Mは150以上の整数となる。なお、整数化処理において小数点以下を切り上げることで整数として扱われるようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、大当たり乱数カウンタC1の数値範囲は0〜299となっており、主制御装置60のROM63に設定されている当否判定テーブルでは、大当たり結果の数値情報が270の1個のみ設定されている。この場合に、上記ステップS1103及び上記ステップS1104において数値情報Mに対して補正が行われることで、当否判定に際して扱われる数値情報Mは150以上の数値範囲となる。つまり、当否判定テーブルにおいて参照すべき数値範囲が150以上に絞られることになる。そして、大当たり結果に対応した数値情報は、この絞られた後の数値範囲に含まれている。したがって、上記補正が行われることで、同一の当否判定テーブルを利用しながら、大当たり結果となる確率を上昇させることが可能となる。
ステップS1102にて否定判定をした場合、又はステップS1104の後は、ステップS1105にて、ROM63から当否判定テーブルを読み出す。続くステップS1106では、上記補正が行われなかった場合には上記ステップS1101にて取得した数値情報Mについて、上記補正が行われた場合には上記ステップS1103及びステップS1104の処理後の数値情報Mについて、当否判定テーブルを参照することで大当たり結果に対応した数値情報であるか否かを判定する。その結果、大当たり結果に対応している場合には、ステップS1107にて、主制御装置60のRWM64に設けられた大当たり結果フラグに「1」をセットするとともに、ステップS1108にて、外れ結果カウンタの数値情報を「0」クリアした後に、本当否判定処理を終了する。一方、大当たり結果に対応していない場合には、ステップS1109にて、外れ結果カウンタの数値情報を1加算した後に、本当否判定処理を終了する。
以上のとおり、本実施形態の構成によれば、大当たり結果に対応した数値情報を含む範囲内において当否判定に際して使用される数値情報の数値範囲が広くなったり狭くなったりする構成であるため、同一の当否判定テーブルを利用しながら、大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。これにより、記憶容量の低減を図りながら、大当たり結果となる確率を多様化することが可能となる。
なお、上記のように外れ結果カウンタの数値情報に応じて補正を行うか否かを区別する構成に限定されることはなく、例えば、大当たり結果となったことを契機として大当たり結果となる確率が変動する構成においては、低確率モードと、高確率モードとを設定し、低確率モードにおいては上記補正が行われずに、高確率モードにおいては上記補正が行われるようにする構成が考えられる。
また、上記のように大当たり結果となる確率を変動させる構成は、2段階に限定されることはなく、3段階、4段階又は5段階以上であってもよい。例えば、3段階とする場合には、第1の補正として、M=M/2+150という補正を行い、第2の補正として、M=M/3+200という補正を行うようにし、さらに大当たり結果に対応した数値情報を「250」といったようにいずれの補正が行われた場合であってもその補正後の数値範囲に含まれる数値とする。また、上記第1の補正の実行条件、及び上記第2の補正の実行条件は任意であるが、例えば、外れ結果カウンタの数値情報が第1の数値であるK1(例えば500)以上となった場合に第1の補正を行い、外れ結果カウンタの数値情報がK1よりも大きい第2の数値K2(例えば1000)以上となった場合に第2の補正を行う構成が考えられる。また、大当たり結果となったことを契機として大当たり結果となる確率が変動する構成においては、低確率モードと、中確率モードと、高確率モードとを設定し、低確率モードにおいては上記補正が行われずに、中確率モードにおいては上記第1の補正が行われるようにし、高確率モードにおいては上記第2の補正が行われるようにする構成が考えられる。
また、大当たり結果が連続している場合に、下降補正を行うことで、大当たり結果となる確率を低減する構成としてもよい。当該構成として具体的には、大当たり乱数カウンタC1の数値範囲のうち中央値以上の数値範囲の方が、中央値未満の数値範囲よりも、大当たり結果に対応した数値情報の数が多く含まれている構成とした場合、上昇補正に際しては、大当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が中央値以上の数値範囲に絞られるように補正が行われ、下降補正に際しては、大当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が中央値未満の数値範囲に絞られるように補正が行われる構成とする。
また、当否判定テーブルにおいて大当たり乱数カウンタC1の数値情報が所定値以上であれば大当たり結果に対応し、所定値未満であれば外れ結果に対応している構成とした場合には、各遊技回において当否判定の対象となった数値情報を集計し、その集計結果が上昇補正用の数値範囲に含まれる場合に上昇補正を行い、下降補正用の数値範囲に含まれる場合には下降補正を行う構成としてもよい。
また、当否判定処理において上記のような補正を行う構成に加えて又は代えて、振分判定処理において上記のような補正を行う構成としてもよい。具体的には、大当たり種別カウンタC2が取り得る数値範囲のうち大きい値側及び小さい値側のいずれかの方が遊技者にとって有利な大当たり結果が選択され易い構成とし、外れ結果の遊技回が連続した回数が基準回数を超えた場合に大当たり結果となった場合には、取得された大当たり乱数カウンタC2の数値情報について上記実施形態のような上昇補正を行うことで、遊技者にとって有利な大当たり結果が選択され易くなる構成が考えられる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)上記各実施形態では、演出内容の補正のパターンとして、上昇補正、補正無し及び下降補正の3種類が設定されている構成としたが、図31(a)に示すように、上昇補正、中間補正及び下降補正の3種類が設定されている構成としてもよい。
具体的には、上記第1の実施形態の補正用処理(図19)における補正判定用の算出処理(ステップS607)により算出された算出値が「100−Y」未満である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/3+66の数式による上昇補正を行い、上記算出値が「100−Y」以上であって「100+Y」未満である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/3+33の数式による中間補正を行い、上記算出値が「100+Y」以上である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/3の数式による下降補正を行う。この場合、演出内容決定用テーブルの0〜99の数値範囲を略3等分した場合において、上昇補正が行われる場合には大きい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われ、中間補正が行われる場合には中間数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われ、下降補正が行われる場合には小さい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われる。
なお、上記各実施形態と同様に累積ポイント値及び累積中央値を利用して補正を行う場合、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど、累積中央値に対する累積ポイント値のズレ量は当該ズレ量が小さくなる側に収束することになる。したがって、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど中間補正が行われ易くなる。
(2)演出内容の補正のパターンとして、図31(b)に示すように、大上昇補正、小上昇補正、補正無し、小下降補正及び大下降補正の5種類が設定されている構成としてもよい。
具体的には、上記第1の実施形態の補正用処理(図19)における補正判定用の算出処理(ステップS607)により算出された算出値が「100−Y1」未満である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/4+75の数式による大上昇補正を行い、上記算出値が「100−Y1」以上であって「100−Y2」未満である場合(Y1及びY2は共に整数であり、Y2<Y1)には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/4+50の数式による小上昇補正を行い、上記算出値が「100−Y2」以上であって「100+Y2」未満である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xについて補正を行わずに、上記算出値が「100+Y2」以上であって「100+Y1」未満である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/4+25の数式による小下降補正を行い、上記算出値が「100+Y1」以上である場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報XについてX=X/4の数式による大下降補正を行う。この場合、演出内容決定用テーブルの0〜99の数値範囲を4等分した場合において、大上昇補正が行われる場合には最も大きい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われ、小上昇補正が行われる場合には次に大きい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われ、小下降補正が行われる場合には次に大きい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われ、大下降補正が行われる場合には最も小さい数値側の数値範囲内において演出内容の決定が行われる。
なお、上記各実施形態と同様に累積ポイント値及び累積中央値を利用して補正を行う場合、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど、累積中央値に対する累積ポイント値のズレ量は当該ズレ量が小さくなる側に収束することになる。したがって、演出内容の決定順序が後側の対応演出ほど、大上昇補正及び大下降補正よりも小上昇補正及び小下降補正が行われ易くなる。
(3)上記第4の実施形態では、外れ結果の遊技回においてのみ各種対応演出の演出内容の補正を行うとともに、その補正が下降補正である構成としたが、これに代えて、外れ結果の遊技回においてのみ補正を行うとともに、その補正が上昇補正のみ、又は上昇補正及び下降補正の両方である構成としてもよい。この場合、外れ結果の遊技回において実行される各種対応演出の演出内容の不規則性が低減される。
(4)上記各実施形態では、大当たり結果の遊技回及び外れ結果の遊技回のいずれにおいても各種対応演出の演出内容の補正を行う構成、又は外れ結果の遊技回においてのみ各種対応演出の演出内容の補正を行う構成としたが、これに代えて、大当たり結果の遊技回においてのみ各種対応演出の演出内容の補正を行う構成としてもよい。この場合、その補正として下降補正は行われずに上昇補正のみが行われる構成とすることで、大当たり結果の遊技回においては大当たり結果が発生することへの期待度が高い演出内容の実行頻度が高められる。また、これに限定されることはなく、その補正として、補正として上昇補正は行われずに下降補正のみが行われる構成としてもよく、上昇補正及び下降補正の両方が行われる構成としてもよい。
(5)各種対応演出の演出内容の補正として、大当たり結果の遊技回においては下降補正は行われずに上昇補正のみが行われ、外れ結果の遊技回においては上昇補正は行われずに下降補正のみが行われる構成としてもよい。この場合、大当たり結果の遊技回においては大当たり結果が発生することへの期待度が高い演出内容の実行頻度が高められるため、大当たり結果の発生への期待度を好適に高められるとともに図柄表示装置31にて実行される表示演出への注目度を好適に高めることが可能となる。また、外れ結果の遊技回においては大当たり結果が発生することへの期待度が高い演出内容側への補正は行われないようにしながら、大当たり結果が発生することへの期待度が高い演出内容が連続し続けることを抑制することが可能となるため、外れ結果の遊技回において大当たり結果が発生することへの遊技者の期待感を過剰に高めてしまうという事象の発生が抑制される。
(6)各種対応演出の演出内容の補正として、大当たり結果の遊技回においては上昇補正は行われずに下降補正のみが行われ、外れ結果の遊技回においては下降補正は行われずに上昇補正のみが行われる構成としてもよい。
(7)各種対応演出の決定済みの演出内容に対応する数値情報の集計結果(具体的には累積ポイント値と累積中央値との比)を利用して補正の有無及び補正の内容を決定する場合に参照される数値範囲の幅が、上昇補正と下降補正とで異なる構成としてもよい。例えば、大当たり結果の遊技回においては下降補正を実行するか否かの基準となる数値範囲の方が、上昇補正を実行するか否かの基準となる数値範囲よりも狭い構成としてもよい。この場合、大当たり結果の遊技回において上昇補正及び下降補正の両方が発生する構成としながら、下降補正の実行頻度を低くすることが可能となる。また、例えば、外れ結果の遊技回においては上昇補正を実行するか否かの基準となる数値範囲の方が、下降補正を実行するか否かの基準となる数値範囲よりも狭い構成としてもよい。この場合、外れ結果の遊技回において上昇補正及び下降補正の両方が発生する構成としながら、上昇補正の実行頻度を低くすることが可能となる。
(8)各種対応演出の決定済みの演出内容に対応する数値情報の集計結果(具体的には累積ポイント値と累積中央値との比)を利用して補正の有無及び補正の内容を決定する場合に参照される数値範囲の幅が、大当たり結果の遊技回と外れ結果の遊技回とで異なる構成としてもよい。例えば、補正を実行するか否かの基準となる数値範囲の幅が、外れ結果の遊技回の方が大当たり結果の遊技回よりも広い構成としてもよく、大当たり結果の遊技回の方が外れ結果の遊技回よりも広い構成としてもよい。この場合に、大当たり結果の遊技回及び外れ結果の遊技回のいずれにおいても上昇補正及び下降補正の両方を可能とし、さらに大当たり結果の遊技回において上昇補正を実行するか否かの基準となる数値範囲と下降補正を実行するか否かの基準となる数値範囲とを、上記第1の実施形態のように、集計結果が取り得る数値範囲の中央値を基準に対称とするとともに、外れ結果の遊技回において上昇補正を実行するか否かの基準となる数値範囲と下降補正を実行するか否かの基準となる数値範囲とを、上記第1の実施形態のように、集計結果が取り得る数値範囲の中央値を基準に対称とすることで、各種対応演出の演出内容と大当たり結果の発生への期待度との関係を維持しながら、外れ結果の遊技回と大当たり結果の遊技回とで補正の実行頻度を異ならせることが可能となる。
(9)上記第1の実施形態などでは、補正用処理(図19)における初期調整として、初期調整用の条件が成立した場合には累積中央値に、各種対応演出の全てにおいて大当たり結果の発生への期待度が最も高い演出内容が選択されるような数値情報を設定する構成としたが、これに加えて又は代えて、初期調整として、各種対応演出の全てにおいて大当たり結果の発生への期待度が最も低い演出内容(不実行を含む)が選択されるような数値情報を設定する構成としてもよい。具体的には、初期値として、累積ポイント値のみに「10000」といった数値情報を設定する構成が考えられる。例えば、スーパーリーチ表示の実行といったように主制御装置60のMPU62において大当たり結果の発生への期待度が高い抽選結果パターンが、外れ結果の遊技回にて選択された場合、複数の外れ結果の遊技回にて連続して選択された場合、又は基準遊技回数の範囲内で特定の複数回数の外れ結果の遊技回にて選択された場合に、音声発光制御装置90のMPU92にて当該初期調整を実行することで、外れ結果の遊技回においてスーパーリーチ表示が実行された際に遊技者が大当たり結果の発生を過剰に期待してしまうことを抑制することが可能となる。
(10)各種対応演出の演出内容の補正を実行するか否か、及びその補正の内容を決定するために、各種対応演出の演出内容が決定される度に、累積ポイント値及び累積中央値のそれぞれを集計していく構成としたが、これを以下のように変更してもよい。
(10−1)各種対応演出の演出内容が決定される度に、その決定に際して利用された数値情報X(演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報又はその取得した数値情報を補正した後の数値情報)と、演出抽選カウンタ94bの数値範囲の中央値との差分を算出するとともに、その差分を集計していく構成としてもよい。この場合、例えば数値情報Xが当該中央値よりも大きい場合には正の数値、数値情報Xが当該中央値よりも小さい場合には負の数値として扱うとともに、差分の集計結果が正の数値において「Y」(Yは自然数)以上であれば下降補正を行い、差分の集計結果が負の数値において「−Y」未満であれば上昇補正を行う構成としてもよい。
(10−2)各種対応演出の演出内容が決定される度に累積ポイント値を集計していき、累積中央値は集計しないようにし、その累積ポイント値を集計対象となった演出の数で除算した結果を利用して補正の有無及び補正の内容を決定するようにしてもよい。この場合において、例えば累積ポイント値の集計に際して重要度を反映させない構成とした場合、上記除算した結果は小数とはなり得るが、演出抽選カウンタ94bの数値範囲に含まれることになる。したがって、上記除算した結果をさらに、演出抽選カウンタ94bの数値範囲の中央値でさらに除算することで、当該中央値からの変化分に対応した数値を導出することが可能となるため、その導出後の数値について上記各実施形態と同様の方法により、補正の有無及び補正の内容を決定することが可能となる。また、例えば重要度を反映させる構成においては、演出内容の決定順序はパチンコ機10の設計段階で決まっているため、補正の有無及び補正の内容を決定するための基準を累積ポイント値の集計対象となった演出の数に応じて設定しておけばよい。
(11)上記各実施形態では、演出抽選カウンタ94bの数値範囲に含まれる数値の数が偶数であるため、その中央値は整数となったが、例えば演出抽選カウンタ94bの数値範囲に含まれる数値の数が奇数の場合にはその中央値は小数となる。この場合、累積中央値として集計していく数値は、当該小数となった中央値の小数点以下を切り上げて整数とした数値としてもよく、当該小数となった中央値の小数点以下を切り捨てて整数とした数値としてもよく、当該小数となった中央値をそのままとしてもよい。
(12)上記各実施形態では、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xを上昇補正又は下降補正して小数となった場合には、小数点以下を切り捨てることで整数化したが、これに代えて、小数点以下を切り上げることで整数化してもよい。この場合、整数化後の数値情報Xが、演出抽選カウンタ94bの最大値を超えてしまう可能性があるが、その最大値を超えた数値は当該最大値として扱う構成とすることで、共通の演出内容決定用テーブルを利用して演出内容を決定することが可能となる。
(13)演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xを上昇補正又は下降補正して小数となったとしても、その小数の数値情報Xをそのまま利用する構成としてもよい。この場合、演出内容決定用テーブルにおいては各演出内容の数値範囲の境界となる数値のみを設定しておき、その数値との大小関係を把握することで、いずれの演出内容に対応するのかを決定する構成とすれば、共通の演出内容決定用テーブルを利用することが可能となる。
(14)上記各実施形態では、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xを所定の数式に当てはめることで上昇補正又は下降補正を行う構成としたが、これを変更してもよい。
(14−1)数値情報X自体を補正するのではなく、上昇補正を実行すると決定された場合には大当たり結果の発生への期待度が最も高い演出内容が一義的に選択され、下降補正を実行すると決定された場合には大当たり結果の発生への期待度が最も低い演出内容(不実行を含む)が一義的に選択される構成としてもよい。また、これに代えて、上昇補正を実行すると決定された場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xから決定される演出内容に対して、大当たり結果の発生への期待度が1段階高い演出内容が選択され、下降補正を実行すると決定された場合には、演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報Xから決定される演出内容に対して、大当たり結果の発生への期待度が1段階低い演出内容が選択される構成としてもよい。
(14−2)数値情報X自体を補正するのではなく、上昇補正用の演出内容決定用テーブルと、下降補正用の演出内容決定用テーブルとを、補正無し用の演出内容決定用テーブルとは別に用意しておくことで、上昇補正及び下降補正を行う構成としてもよい。
(14−3)数値情報X自体を補正するのではなく、上昇補正用の演出抽選カウンタと、下降補正用の演出抽選カウンタとを、補正無し用の演出抽選カウンタ94bとは別に用意しておくことで、上昇補正及び下降補正を行う構成としてもよい。
(15)上記第1〜第4の実施形態では、各種対応演出の演出内容の補正は、一の遊技回の範囲内に含まれる対応演出の決定済みの演出内容を参照して行われる構成としたが、これに代えて、複数の遊技回に跨って当該補正が行われる構成としてもよい。また、例えば、各種対応演出のうち同一種類の対応演出の演出内容について、異なる遊技回において実行された当該同一種類の対応演出の演出内容に応じた上昇補正又は下降補正が行われる構成としてもよい。この場合、同一種類の対応演出について同一の演出内容が複数の遊技回において連続し続けるという事象の発生が抑制され、当該同一種類の対応演出についての各演出内容を遊技者が視認する機会が高められる。
(16)上昇補正及び下降補正は、リーチ表示が行われる遊技回においてのみ発生する構成としてもよく、リーチ表示のうちスーパーリーチ表示といった特定のリーチ表示が行われる遊技回においてのみ発生する構成としてもよい。
また、リーチ表示自体を行うか否か、又はスーパーリーチ表示自体を行うか否かについて、上昇補正又は下降補正が行われる構成としてもよい。この場合、当該補正が主制御装置60のMPU62にて行われるようにしてもよく、さらに当該補正の内容に応じて遊技回の表示継続時間を変更する構成としてもよい。例えば、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCS等の数値情報を利用してリーチ表示の発生に対応した表示継続時間や、スーパーリーチ表示の発生に対応した表示継続時間が選択されたとしても、下降補正により、これらリーチ表示やスーパーリーチ表示を行わないことが決定された場合には、先に選択された表示継続時間を短いものに変更する構成が考えられる。また、上記カウンタ等の数値情報を利用してリーチ表示の非発生に対応した表示継続時間や、スーパーリーチ表示の非発生に対応した表示継続時間が選択されたとしても、上昇補正により、これらリーチ表示やスーパーリーチ表示を行うことが決定された場合には、先に選択された表示継続時間を長いものに変更する構成が考えられる。
(17)開閉実行モード中において、当該開閉実行モードの終了後に設定される遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態となることの期待度を示す各種対応演出が実行される構成においては、当該各種対応演出の演出内容について上記第1〜第4の実施形態のような上昇補正及び下降補正の少なくとも一方の構成を適用してもよい。この場合であっても、当該補正が、1回の開閉実行モードの範囲内において行われることが好ましい。
(18)上昇補正及び下降補正といった補正の対象となる各種対応演出の種類や数は、上記各実施形態のものに限定されることはなく任意である。
(19)大当たり結果の種類が以下のように設定されていてもよい。当該大当たり結果は、(a)開閉実行モードにおける可変入賞装置22の開閉制御の態様、(b)開閉実行モード終了後における当否抽選の抽選モード、(c)開閉実行モード終了後の下作動口24の電動役物24aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける可変入賞装置22の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置22への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。
具体的には、高頻度入賞モードでは、ラウンド遊技が15回行われ、低頻度入賞モードでは、低頻度入賞用のラウンド遊技が高頻度入賞モードの場合よりも少ない回数として2回行われる。また、可変入賞装置22の1回の開放態様が、可変入賞装置22が開放されてから閉鎖されるまでの上限継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、上限継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、上限継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.8secに設定された短時間態様と、が設定されている。本パチンコ機10では、発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期と同程度又は若干長い程度の上限継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で可変入賞装置22の1回の開放が行われた場合には、可変入賞装置22に、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置22の1回の開放が行われた場合には、可変入賞装置22への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による可変入賞装置22の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による可変入賞装置22の開放が1回行われる。なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける可変入賞装置22の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する上限継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置22への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり結果の種類として具体的には、15R低確大当たり結果と、非明示2R高確大当たり結果と、明示2R高確大当たり結果と、15R高確大当たり結果とが設定されている。
15R低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
非明示2R高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持される大当たり結果である。
明示2R高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
15R高確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、当否抽選における外れ結果の一種として、低頻度入賞モードの開閉実行モードに移行するとともに、その終了後において当否抽選モード及びサポートモードの移行が発生しない特別外れ結果が含まれていてもよい。上記のような非明示2R高確大当たり結果と当該特別外れ結果との両方が設定されている構成においては、開閉実行モードが低頻度入賞モードに移行すること、及びサポートモードがそれまでのモードに維持されることで共通しているのに対して、当否抽選モードの移行態様が異なっていることにより、例えば通常遊技状態において非明示2R高確大当たり結果又は特別外れ結果の一方が発生した場合に、それが実際にいずれの結果に対応しているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
上記構成において、例えば非明示2R高確大当たり結果及び明示2R高確大当たり結果では図柄表示装置31における図柄の変動表示の終了に際して同一図柄の組み合わせが有効ライン上に停止表示されない構成としてもよい。また、これら非明示2R高確大当たり結果及び明示2R高確大当たり結果では、各種対応演出の演出内容の補正が行われない構成としてもよい。
(20)上記第1〜第4の実施形態では、各種対応演出において演出抽選カウンタ94bの数値情報が大きい値側の方が、大当たり結果の期待度が高い演出内容が選択される構成としたが、小さい値側の方が、大当たり結果の期待度が高い演出内容が選択される構成としてもよい。この場合、累積ポイント値と累積中央値との比が大きい数値側であるほど上昇補正が行われ、上昇補正が行われた場合には演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報が小さい値側となるように補正され、一方、累積ポイント値と累積中央値との比が小さい数値側であるほど下降補正が行われ、下降補正が行われた場合には演出抽選カウンタ94bから取得した数値情報が大きい値側となるように補正される。
(21)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。
(22)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップボタンが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.演出実行タイミングにおいて対応演出(「最終停止図柄」の演出、「ステージ切り替え」の演出、「第1予告演出」、「第2予告演出」、「ノーマルリーチ用演出」、「スーパーリーチ用ステージ」の演出、「カットイン演出」)を実行するか否か、及び演出実行タイミングにおいて特典付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で対応演出を実行するかの少なくとも一方について決定する決定処理を実行する決定手段(音声発光制御装置90のMPU92における遊技回制御処理を実行する機能)と、
当該決定手段により決定された内容で演出が実行されるように演出実行手段(図柄表示装置31)を制御する演出制御手段(表示制御装置100)と、
前記決定手段による所定の決定回の決定処理にて決定される内容について、当該所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じた調整を行うことで、当該所定の決定回に対応した対応演出の実行有無及び演出内容の少なくとも一方について当該調整が行われない場合とは異なる決定が行われることを可能とする調整手段(音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、決定処理の結果に応じて対応演出の内容が決定されるため、対応演出について決定される内容が不規則なものとなり、演出の多様化が図られる。この場合に、所定の決定回の決定処理にて決定される内容について、当該所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じた調整が行われるため、対応演出について決定される内容に対してある程度の制限を行うことが可能となり、決定処理の結果が特定の内容側に偏り過ぎてしまうという事象の発生が抑制される。よって、抽選を好適に実行することが可能となり、結果的に、好適に興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が高い側又は低い側の内容に対応している場合、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度がそれとは逆側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、対応演出の内容が特典付与の期待度が高い側及び低い側のいずれか一方に偏った場合には逆側の内容を提供することが可能となり、特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象、又は特典付与の発生を遊技者に期待させることができないという事象が発生しづらくなる。
特徴A3.前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が高い側の内容に対応している場合、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が低い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
決定処理の結果に応じて対応演出についての内容が個別に決定される構成においては、特典付与の期待度が高い演出内容の対応演出が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴A3によれば、このような事象が発生し得る場合には、期待度が低い側に対応している内容に調整されるため、特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴A4.前記演出制御手段は、前記対応演出を含む単位演出(遊技回用の演出)を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記下降調整手段は、少なくとも前記付与判定結果が前記特典を付与しない判定結果であることに対応した前記単位演出の実行回において前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特典付与が発生しない単位演出の一実行回又は複数の実行回において、特典付与の期待度が高い演出内容の対応演出が偶発的に連続してしまうと、実際には特典が付与されないにも係わらず、遊技者に対して特典付与の発生を過剰に期待させることになってしまい、遊技続行の意欲を低減させてしまう可能性がある。これに対して、特徴A4によれば、特典付与が発生しない単位演出の実行回において、特典付与の期待度が高い側の対応演出が過剰に連続した状態とならないように調整が行われるため、そのような事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴A5.前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が低い側の内容に対応している場合、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
決定処理の結果に応じて対応演出についての内容が個別に決定される構成においては、対応演出として特典付与の期待度が低い側の内容の決定が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴A5によれば、このような事象が発生し得る場合には、期待度が高い側に対応している内容に調整されるため、特典付与の発生を遊技者に適度に期待させることが可能となる。
特徴A6.前記演出制御手段は、前記対応演出を含む単位演出(遊技回用の演出)を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記上昇調整手段は、少なくとも前記付与判定結果が前記特典を付与する判定結果であることに対応した前記単位演出の実行回において前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特典付与が発生する単位演出の一実行回及び複数の実行回において、対応演出として特典付与の期待度が低い側の内容の決定が偶発的に連続してしまうと、実際に特典が付与されるにも係わらず、遊技者に対して特典付与の発生を期待させることができない。このような事象が何度も発生してしまうと、遊技者は演出実行手段にて実行される演出に対する興味を失ってしまうおそれがある。これに対して、特徴A6によれば、特典付与が発生する単位演出の実行回において、特典付与の期待度が低い側の内容の決定が過剰に連続した状態とならないように調整が行われるため、そのような事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴A7.前記演出制御手段は、前記対応演出を含む単位演出(遊技回用の演出)を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記調整手段は、前記所定の決定回が含まれる実行回の前記単位演出の範囲内において当該所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じた調整を、当該所定の決定回の決定処理について行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、単位演出の一実行回の範囲内において対応演出についての内容の調整が行われるため、各単位演出間においては対応演出の内容を独立したものとすることが可能となる。これにより、特典付与に対応した単位演出の実行回の影響が特典付与に対応しない単位演出の実行回に及んでしまうことや、その逆の事象が発生してしまうことを、防止することが可能となる。
なお、上記特徴A1乃至A7のより具体的な構成としては、以下の構成が挙げられる。
「前記決定手段は、
前記対応演出のうちの一つである第1対応演出(例えば「最終停止図柄」の演出)を実行するか否か、及び特典付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で前記第1対応演出を実行するかの少なくとも一方について第1決定処理を実行する第1決定手段(例えば音声発光制御装置90のMPU92における演出実行カウンタ94aが「1」である場合のステップS405〜ステップS408の処理を実行する機能)と、
前記対応演出のうちの一つである第2対応演出(「ステージ切り替え」の演出)を実行するか否か、及び特典付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で前記第2対応演出を実行するかの少なくとも一方について第2決定処理を実行する第2決定手段(例えば音声発光制御装置90のMPU92における演出実行カウンタ94aが「2」である場合のステップS405〜ステップS408の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記第1決定手段の決定結果及び前記第2決定手段の決定結果に対応した内容で演出が実行されるように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記調整手段は、前記所定の決定回の決定処理として前記第2決定処理について、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容として当該第2決定処理よりも前に実行された前記第1決定処理の内容に応じた調整を行うことで、当該第2決定処理に対応した第2対応演出の実行有無及び演出内容の少なくとも一方について当該調整が行われない場合とは異なる決定が行われることを可能とするものである。」という構成。
「前記決定手段は、前記第2決定処理よりも前に実行された前記第1決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が高い側又は低い側の内容に対応している場合、当該第2決定処理において当該特典付与の期待度がそれとは逆側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行うものである」という構成。
「前記決定手段は、前記第2決定処理よりも前に実行された前記第1決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が高い側の内容に対応している場合、当該第2決定処理において当該特典付与の期待度が低い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えている」という構成。
「前記決定手段は、前記第2決定手段よりも前に実行された前記第1決定処理にて決定された内容が、特典付与の期待度が低い側の内容に対応している場合、当該第2決定処理において当該特典付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)を備えている」という構成。
「前記演出制御手段は、前記第1対応演出及び前記第2対応演出を含む単位演出を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記調整手段は、前記第2決定処理について前記調整を行う場合、当該第2決定処理の決定回が含まれる実行回の前記単位演出の範囲内において当該第2決定処理よりも前に実行された前記第1決定処理の内容に応じた調整を行うものである」という構成。
特徴A8.前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された複数回の決定処理の内容に応じた前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、上記調整に際して、一の決定回における決定結果内容の影響が低減される。よって、所定の決定回の決定結果内容に対する、それよりも前の一の決定結果内容との関連性が低減され、上記調整が行われる場合であっても、各決定回が独立なものとして遊技者に認識され易くなる。
特徴A9.前記調整手段は、前記対応演出が実行された場合における前記特典付与の期待度との関係を変更させない範囲で前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、対応演出の意義を変更しないようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A10.前記決定手段は、数値情報を取得する取得手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS405の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS803の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS903の処理を実行する機能)と、当該取得手段により取得された数値情報を利用して、前記対応演出を実行するか否か、及び特典付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で前記対応演出を実行するかの少なくとも一方について判定を行う判定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS408の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS806の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS907の処理を実行する機能)と、を備え、これら取得手段及び判定手段を利用して前記決定処理を実行するものであり、
前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じて、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲に含まれるように調整するものであることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、対応演出について決定される内容の調整に際して、テーブルなどといった照合用の情報の変更を要しないため、記憶容量の増大化を抑制しながら上記調整を行うことが可能となる。
特徴A11.前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じて、前記所定の決定回のために前記取得手段により取得された数値情報を、当該取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲に含まれるように調整するものであることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、取得手段による取得の対象となる数値情報の提供側を変更する必要がないため、記憶容量の増大化を抑制しながら上記調整を行うことが可能となる。
なお、上記特徴A11のより具体的な構成としては、
「前記判定手段は、前記取得手段により取得された数値情報を照合用情報(演出内容決定用テーブル)と照合することにより前記判定を行うものであり、
前記照合用情報は、前記取得手段により取得される数値情報の数値範囲のうち、数値が連番となる所定の数値範囲が所定の演出内容と対応しているように設定されており、
前記調整手段は、前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理の内容に応じて、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲であって前記所定の数値範囲の少なくとも一部と重複する数値範囲に含まれるように調整するものである。」
という構成が挙げられる。
特徴A12.前記演出実行手段における対応演出の実行順序と、前記決定手段による決定処理の実行順序との関係が一致していないことを特徴とする特徴A1乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、所定の実行順序の対応演出について、その直前の実行順序の対応演出の影響を低減したり、特定の実行順序の対応演出の影響を意図的に及ぼしたりすることが可能となる。
特徴A13.前記調整手段は、前記演出実行手段における前記対応演出の実行順序との関係で、前記所定の決定回に対応した対応演出に対して1回前の実行順序である対応演出に対応した決定回の決定結果の内容を踏まえないようにしながら前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、実行順序が直前の対応演出との関係性が薄められ、上記のような調整が行われる場合であっても、各対応演出を個別のものと遊技者に認識させ易くなる。
特徴A14.前記決定手段は、数値情報を取得する取得手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS405の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS803の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS903の処理を実行する機能)と、当該取得手段により取得された数値情報を照合用情報(演出内容決定用テーブル)と照合することにより、前記対応演出を実行するか否か、及び特典付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で前記対応演出を実行するかの少なくとも一方について判定を行う判定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS408の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS806の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS907の処理を実行する機能)と、を備え、これら取得手段及び判定手段を利用して前記決定処理を実行するものであり、
前記照合用情報は、大きい値及び小さい値のうちいずれか一方の数値情報の方が、特典付与の期待度が相対的に高い演出内容と対応しているように設定されており、
前記調整手段は、
前記所定の決定回よりも前に実行された決定処理にて前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報の数値の大きさを踏まえた数値情報を集計する集計手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS614及びステップS615の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS715及びステップS716の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS807及びステップS808の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1011及びステップS1012の処理を実行する機能)と、
当該集計手段により集計された数値情報を利用して前記調整を行う調整実行手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS606〜ステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS706〜ステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1006〜ステップS1010の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、取得手段により取得される数値情報を利用して対応演出の内容が決定される構成において、その数値情報を利用して対応演出の内容についての調整を行うことが可能となる。これにより、決定手段において対応演出の内容を通常決定するための構成を利用して、上記調整を行うことができるため、構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A15.前記調整実行手段は、前記集計手段により集計された数値情報が調整対象の数値範囲に含まれる場合に前記調整を行い、当該調整対象の数値範囲に含まれない場合には前記調整を行わないものであることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、対応演出についての内容の調整が行われない状況を生じさせることが可能となり、対応演出に関して決定される内容についてある程度の制限を与えながらも、不規則性を担保することが可能となる。
特徴A16.前記調整実行手段は、集計対象となった決定回の数が増加したことに基づいて、前記調整対象の数値範囲を広くする範囲変更手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、集計手段により集計される数値情報が収束していったとしても、調整の実行頻度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A17.前記集計手段は、前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分に対応した数値情報を集計数値情報として導出可能とするものであり、
前記調整実行手段は、前記集計数値情報を利用して前記調整を行うものであることを特徴とする特徴A15又はA16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、中央側数値に対する変化分に対応した数値情報を利用して調整が行われるため、調整を行うか否かの基準や、調整の内容に対応した基準を、集計対象となった決定処理の回数に依存することなく設定することが可能となる。これにより、当該基準の設定に関して、作業の容易化を図ることが可能となるとともに、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
なお、「集計数値情報」としては、「前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分又は当該変化分に比例した数値情報を、集計対象となった抽選回数分集計した数値情報」が挙げられ、それ以外にも、「前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報に比例した数値情報を集計対象となった決定処理の回数分集計した数値情報と、集計対象となった決定処理の回数分の数値情報を集計した場合に生じ得る数値範囲のうちの中央側数値との相違分に対応した数値情報」が挙げられる。
特徴A18.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、特典付与の期待度が相対的に高い側に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が低い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
決定処理の結果に応じて対応演出についての内容が個別に決定される構成においては、特典付与の期待度が高い演出内容の対応演出が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴A18によれば、このような事象が発生し得る場合には、期待度が低い側に対応している内容に調整されるため、特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象の発生を抑制することが可能となる。
また、上記のような調整を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該調整を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴A19.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、特典付与の期待度が相対的に低い側に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A17又はA18に記載の遊技機。
決定処理の結果に応じて対応演出についての内容が個別に決定される構成においては、対応演出として特典付与の期待度が低い側の内容の決定が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴A19によれば、このような事象が発生し得る場合には、期待度が高い側に対応している内容に調整されるため、特典付与の発生を遊技者に適度に期待させることが可能となる。
また、上記のような調整を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該調整を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴A20.前記調整実行手段は、
前記集計数値情報が、特典付与の期待度が相対的に高い側に対応した高側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が低い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)と、
前記集計数値情報が、特典付与の期待度が相対的に低い側に対応した低側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の決定回の決定処理において当該特典付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記低側数値範囲と前記高側数値範囲とは、前記集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を基準とした場合に対称となる数値範囲として設定されていることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A20によれば、上記特徴A18及び上記特徴A19について説明したような作用効果を奏することが可能となる。また、上昇調整と下降調整とが実行される頻度を同程度とすることが可能となる。
特徴A21.前記上昇調整手段は、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、前記特典付与の期待度が低い側の数値情報を含まない上昇調整用の数値範囲に含まれるように補正を行うものであり、
前記下降調整手段は、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、前記特典付与の期待度が高い側の数値情報を含まない下降調整用の数値範囲に含まれるように補正を行うものであり、
前記上昇調整用の数値範囲と前記下降調整用の数値範囲とは、相互に重複しないように設定されており、これら数値範囲を連続させることで前記取得手段により取得され得る数値範囲の全体と一致するように設定されていることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、対応演出が実行された場合における特典付与の期待度との関係が変更しづらい態様で、対応演出についての内容の調整を行うことが可能となる。特に、上記特徴A20の構成に対して当該特徴A21の構成を適用することで、対応演出が実行された場合における特典付与の期待度との関係の変更がより生じづらくしながら、対応演出についての内容の調整を行うことが可能となる。
特徴A22.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、当該集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を含む中央側数値範囲に含まれる場合に、前記調整を実行しないものであることを特徴とする特徴A17乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、対応演出についての内容の調整が行われない状況を生じさせることが可能となり、対応演出に関して決定される内容についてある程度の制限を与えながらも、不規則性を担保することが可能となる。
また、集計数値情報が中央側数値範囲に含まれる場合に対応演出についての内容の調整が実行されないため、集計数値情報が中央側数値に向けて収束していったとしても、その際には対応演出についての内容が不規則に決定されることになる。したがって、対応演出が実行された場合における特典付与の期待度との関係が変更しづらくすることが可能となる。
特徴A23.前記集計手段は、前記決定処理の各決定回に対応させて設定された反映用数値(重要度)を各決定回の集計用の数値情報に反映させた状態で集計を行うものであることを特徴とする特徴A14乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して対応演出についての内容の調整を行う構成において、決定処理の各決定回に対応した対応演出の種類を踏まえながら数値情報の集計を行うことが可能となる。これにより、対応演出についての内容の調整を行う上で、影響力が小さい決定回や影響力が大きい決定回を生じさせることが可能となり、各対応演出の相互の関係に抑揚を与えることが可能となる。
特徴A24.前記集計手段により集計される数値情報の初期値を変動させることを可能とする初期値決定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS601〜ステップS605の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS701〜ステップS705の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1001〜ステップS1005の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A14乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して対応演出についての内容の調整を行う構成において、当該調整用の構成を利用して対応演出についての内容を所定のパターンとすることが可能となる。これにより、構成の複雑化を抑制しながら、対応演出の実行態様の多様化を図ることが可能となる。
特徴A25.前記初期値決定手段は、前記調整実行手段による調整対象となる全ての決定回において、前記特典付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となる若しくは当該決定結果となり易くなる調整が行われるように、又は前記特典付与の期待度が低い側に対応している内容の決定結果となる若しくは当該決定結果となり易くなる調整が行われるように、前記初期値を決定する手段を備えていることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して対応演出についての内容の調整を行う構成において、当該調整用の構成を利用して、特典付与の期待度が高い側に対応している内容の対応演出を連続させる、又は対応演出についての内容が特典付与の期待度が低い側に対応している内容となることを連続させることが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.数値情報を取得する取得手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS405の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS803の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS903の処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS201の処理を実行する機能)と、
当該取得手段により取得された数値情報を利用して、所定の判定処理を行う判定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS408の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS806の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS907の処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62における当否判定処理を実行する機能)と、
当該判定手段による所定の判定回よりも前に実行された判定処理の内容に応じて、前記所定の判定回のために前記取得手段により取得された数値情報を補正する補正手段(第1〜第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1103及びステップS1104の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定の判定回の判定処理について、当該所定の判定回よりも前に実行された判定処理の内容に応じた補正が行われるため、判定処理の内容に対してある程度の制限を与えることが可能となり、判定処理の結果が特定の内容側に偏り過ぎてしまうという事象の発生が抑制される。また、このように制限を行う場合であっても、所定の判定回においても取得手段による数値情報の取得は行われているため、ある程度の不規則性は担保することが可能となる。さらにまた、補正に際して、取得手段による取得の対象となる数値情報の提供側を変更する必要がないため、記憶容量の増大化を抑制しながら上記補正を行うことが可能となる。よって、抽選を好適に実行することが可能となり、結果的に、好適に興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B2.前記補正手段は、前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理の内容に応じて、前記所定の判定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲に含まれるように補正するものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、判定手段の判定内容を補正する際に、テーブルなどといった照合用の情報の変更を要しないため、記憶容量の増大化を抑制しながら上記補正を行うことが可能となる。
特徴B3.前記判定手段は、前記取得手段により取得された数値情報を照合用情報(演出内容決定用テーブル、当否判定テーブル)と照合することにより前記判定を行うものであり、
前記照合用情報は、前記取得手段により取得される数値情報の数値範囲のうち、数値が連番となる所定の数値範囲が所定の判定内容と対応しているように設定されており、
前記補正手段は、前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理の内容に応じて、前記所定の判定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲であって前記所定の数値範囲の少なくとも一部と重複する数値範囲に含まれるように補正するものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、取得手段により取得された数値情報を補正するだけで、所定の判定内容となる確率を高めることが可能となる。
特徴B4.前記取得手段により取得される数値情報は、連番となる整数であり、
前記照合用情報は、前記取得手段により取得され得る数値情報について判定内容を特定することが可能なように設定されており、
前記補正手段は、
前記取得手段により取得された数値情報を規定数で除算することを利用して、前記取得手段により取得され得る数値範囲の一部の数値範囲に含まれる数値情報を導出する導出手段(第1〜第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1103の処理を実行する機能)と、
当該導出手段により導出された数値情報が小数に対応している場合に、小数点以下を切り上げる又は切り捨てることにより、当該数値情報を整数化する整数化手段(第1〜第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1104の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、比較的簡単な演算を利用することで、数値情報の補正を行うことが可能となる。また、除算後の数値情報が小数であったとしても当該数値情報は整数化されるため、補正が行われない場合と同一の照合用情報を利用することが可能となる。これにより、記憶容量の増大化をも抑制しながら、数値情報の補正を行うことが可能となる。
特徴B5.前記補正手段は、前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理にて決定された内容が、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応している場合、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、若しくは当該特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う下降補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴B5によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容に補正されるため、遊技者に特典が過剰に付与されてしまう事象、又は特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴B6.前記補正手段は、前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理にて決定された内容が、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応している場合、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、若しくは当該特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う上昇補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1103及びステップS1104の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴B6によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容に補正されるため、遊技者に特典が全く付与されない事象、又は特典付与の発生を遊技者が全く期待しない事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴B7.前記判定手段は、前記取得手段により取得された数値情報を照合用情報(演出内容決定用テーブル)と照合することにより前記所定の判定処理を行うものであり、
前記照合用情報は、大きい値及び小さい値のうちいずれか一方の数値情報の方が、遊技者に特典が付与され易い、遊技者に付与される特典が大きい、又は特典付与の期待度が高い演出内容と対応しているように設定されており、
前記補正手段は、
前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理にて前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報の数値の大きさを踏まえた数値情報を集計する集計手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS614及びステップS615の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS715及びステップS716の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS807及びステップS808の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1011及びステップS1012の処理を実行する機能)と、
当該集計手段により集計された数値情報を利用して前記補正を行う補正実行手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS606〜ステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS706〜ステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1006〜ステップS1010の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、取得手段により取得される数値情報を利用して内容が決定される構成において、その数値情報を利用して判定処理の内容についての補正を行うことが可能となる。これにより、判定手段において判定内容を通常決定するための構成を利用して、上記補正を行うことができるため、構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B8.前記補正実行手段は、前記集計手段により集計された数値情報が補正対象の数値範囲に含まれる場合に前記補正を行い、当該補正対象の数値範囲に含まれない場合には前記補正を行わないものであることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、判定内容の補正が行われない状況を生じさせることが可能となり、判定内容についてある程度の制限を与えながらも不規則性を担保することが可能となる。
特徴B9.前記補正実行手段は、集計対象となった判定回の数が増加したことに基づいて、前記補正対象の数値範囲を広くする範囲変更手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、集計手段により集計される数値情報が収束していったとしても、補正の実行頻度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B10.前記集計手段は、前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分に対応した数値情報を集計数値情報として導出可能とするものであり、
前記補正実行手段は、前記集計数値情報を利用して前記補正を行うものであることを特徴とする特徴B8又はB9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、中央側数値に対する変化分に対応した数値情報を利用して補正が行われるため、補正を行うか否かの基準や、補正の内容に対応した基準を、集計対象となった判定処理の回数に依存することなく設定することが可能となる。これにより、当該基準の設定に関して作業の容易化を図ることが可能となるとともに、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
なお、「集計数値情報」としては、「前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分又は当該変化分に比例した数値情報を、集計対象となった判定処理の回数分集計した数値情報」が挙げられ、それ以外にも、「前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報に比例した数値情報を集計対象となった判定処理の回数分集計した数値情報と、集計対象となった判定処理の回数分の数値情報を集計した場合に生じ得る数値範囲のうちの中央側数値との相違分に対応した数値情報」が挙げられる。
特徴B11.前記補正実行手段は、前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、若しくは当該特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う下降補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴B11によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容に補正されるため、遊技者に特典が過剰に付与されてしまう事象、又は特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象の発生を抑制することが可能となる。
また、上記のような補正を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該補正を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴B12.前記補正実行手段は、前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、若しくは当該特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う上昇補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B10又はB11に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴B12によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容に補正されるため、遊技者に特典が全く付与されない事象、又は特典付与の発生を遊技者が全く期待しない事象の発生を抑制することが可能となる。
また、上記のような補正を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該補正を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴B13.前記補正実行手段は、
前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した高側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、若しくは当該特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う下降補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)と、
前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した低側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、若しくは当該特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記補正を行う上昇補正手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記低側数値範囲と前記高側数値範囲とは、前記集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を基準とした場合に対称となる数値範囲として設定されていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B13によれば、上記特徴B11及び上記特徴B12について説明したような作用効果を奏することが可能となる。また、上昇補正と下降補正とが実行される頻度を同程度とすることが可能となる。
特徴B14.前記上昇補正手段は、前記所定の判定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した数値情報を含まない上昇補正用の数値範囲に含まれるように補正を行うものであり、
前記下降補正手段は、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した数値情報を含まない下降補正用の数値範囲に含まれるように補正を行うものであり、
前記上昇補正用の数値範囲と前記下降補正用の数値範囲とは、相互に重複しないように設定されており、これら数値範囲を連続させることで前記取得手段により取得され得る数値範囲の全体と一致するように設定されていることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、特典付与の内容又は特典付与の期待度との関係が変更しづらい態様で、補正を行うことが可能となる。特に、上記特徴B13の構成に対して当該特徴B14の構成を適用することで、上記関係の変更がより生じづらくしながら、補正を行うことが可能となる。
特徴B15.前記補正実行手段は、前記集計数値情報が、当該集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を含む中央側数値範囲に含まれる場合に、前記補正を実行しないものであることを特徴とする特徴B10乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B15によれば、判定内容の補正が行われない状況を生じさせることが可能となり、判定内容についてある程度の制限を与えながらも、不規則性を担保することが可能となる。
また、集計数値情報が中央側数値範囲に含まれる場合に判定内容の補正が実行されないため、集計数値情報が中央側数値に向けて収束していったとしても、その際には判定内容が不規則に決定されることになる。したがって、特典付与の内容又は特典付与の期待度との関係が変更しづらくすることが可能となる。
特徴B16.前記集計手段は、前記判定処理の各判定回に対応させて設定された反映用数値(重要度)を各判定回の集計用の数値情報に反映させた状態で集計を行うものであることを特徴とする特徴B7乃至B15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B16によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して判定内容の補正を行う構成において、判定処理の各判定回に対応した内容の種類を踏まえながら数値情報の集計を行うことが可能となる。これにより、判定内容の補正を行う上で、影響力が小さい判定回や影響力が大きい判定回を生じさせることが可能となり、各判定内容の相互の関係に抑揚を与えることが可能となる。
特徴B17.前記集計手段により集計される数値情報の初期値を変動させることを可能とする初期値決定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS601〜ステップS605の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS701〜ステップS705の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1001〜ステップS1005の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して判定内容の補正を行う構成において、当該補正用の構成を利用して対応演出についての内容を所定のパターンとすることが可能となる。これにより、構成の複雑化を抑制しながら、判定内容の多様化を図ることが可能となる。
特徴B18.抽選処理を実行する抽選手段(第1〜第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92における遊技回制御処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62における当否判定処理を実行する機能)と、
当該抽選手段による抽選処理の結果に応じた処理を実行する抽選対応実行手段(第1〜第4の実施形態では表示制御装置100、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS209〜ステップS212の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による所定の抽選回の抽選処理について、当該所定の抽選回よりも前に実行された抽選回の抽選処理の内容に応じた調整を行うことで、当該調整が行われない場合とは異なる抽選結果内容とすることを可能とする調整手段(第1〜第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能、第5の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1103及びステップS1104の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B18によれば、所定の抽選回の抽選処理について、当該所定の抽選回よりも前に実行された抽選処理の内容に応じた調整が行われるため、抽選処理の内容に対してある程度の制限を与えることが可能となり、抽選処理の結果が特定の内容側に偏り過ぎてしまうという事象の発生が抑制される。また、このように制限を行う場合であっても、所定の抽選回においても抽選処理は行われるため、ある程度の不規則性は担保することが可能となる。よって、抽選を好適に実行することが可能となり、結果的に、好適に興趣向上を図ることが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.数値情報を取得する取得手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS405の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS803の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS903の処理を実行する機能)と、
当該取得手段により取得された数値情報を照合用情報(演出内容決定用テーブル)と照合することにより、所定の判定処理を行う判定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS408の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS806の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS907の処理を実行する機能)と、
当該判定手段による所定の判定回の判定処理について、当該所定の判定回よりも前に実行された判定回の判定処理の内容に応じた調整を行うことで、当該調整が行われない場合とは異なる判定内容とすることを可能とする調整手段(音声発光制御装置90のMPU92における補正用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記照合用情報は、大きい値及び小さい値のうちいずれか一方の数値情報の方が、遊技者に特典が付与され易い、遊技者に付与される特典が大きい、又は特典付与の期待度が高い演出内容と対応しているように設定されており、
前記調整手段は、
前記所定の判定回よりも前に実行された判定処理にて前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報の数値の大きさを踏まえた数値情報を集計する集計手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS614及びステップS615の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS715及びステップS716の処理を実行する機能、第3の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS807及びステップS808の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1011及びステップS1012の処理を実行する機能)と、
当該集計手段により集計された数値情報を利用して前記調整を行う調整実行手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS606〜ステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS706〜ステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1006〜ステップS1010の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、所定の判定回の判定処理について、当該所定の判定回よりも前に実行された判定処理の内容に応じた調整が行われるため、判定処理の内容に対してある程度の制限を与えることが可能となり、判定処理の結果が特定の内容側に偏り過ぎてしまうという事象の発生が抑制される。また、このように制限を行う場合であっても、所定の判定回においても判定処理は行われるため、ある程度の不規則性は担保することが可能となる。よって、抽選を好適に実行することが可能となり、結果的に、好適に興趣向上を図ることが可能となる。
さらにまた、取得手段により取得される数値情報を利用して内容が決定される構成において、その数値情報を利用して判定処理の内容についての調整を行うことが可能となる。これにより、判定手段において判定内容を通常決定するための構成を利用して、上記調整を行うことができるため、構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴C2.前記調整実行手段は、前記集計手段により集計された数値情報が調整対象の数値範囲に含まれる場合に前記調整を行い、当該調整対象の数値範囲に含まれない場合には前記調整を行わないものであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、判定内容の調整が行われない状況を生じさせることが可能となり、判定内容についてある程度の制限を与えながらも不規則性を担保することが可能となる。
特徴C3.前記調整実行手段は、集計対象となった判定回の数が増加したことに基づいて、前記調整対象の数値範囲を広くする範囲変更手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、集計手段により集計される数値情報が収束していったとしても、調整の実行頻度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C4.前記集計手段は、前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分に対応した数値情報を集計数値情報として導出可能とするものであり、
前記調整実行手段は、前記集計数値情報を利用して前記調整を行うものであることを特徴とする特徴C2又はC3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、中央側数値に対する変化分に対応した数値情報を利用して調整が行われるため、調整を行うか否かの基準や、調整の内容に対応した基準を、集計対象となった判定処理の回数に依存することなく設定することが可能となる。これにより、当該基準の設定に関して作業の容易化を図ることが可能となるとともに、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
なお、「集計数値情報」としては、「前記取得手段が取得し得る数値範囲のうちの中央側数値に対する、前記判定手段の判定対象となった数値情報の変化分又は当該変化分に比例した数値情報を、集計対象となった判定処理の回数分集計した数値情報」が挙げられ、それ以外にも、「前記判定手段の判定対象となった数値情報又は当該数値情報に比例した数値情報を集計対象となった判定処理の回数分集計した数値情報と、集計対象となった判定処理の回数分の数値情報を集計した場合に生じ得る数値範囲のうちの中央側数値との相違分に対応した数値情報」が挙げられる。
特徴C5.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、若しくは当該特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴C5によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容に調整されるため、遊技者に特典が過剰に付与されてしまう事象、又は特典付与の発生を遊技者に過剰に期待させてしまう事象の発生を抑制することが可能となる。
また、上記のような調整を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該調整を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴C6.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、若しくは当該特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C4又はC5に記載の遊技機。
取得手段により取得された数値情報を利用して判定処理が実行される構成においては、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した判定結果が偶発的に連続してしまう可能性がある。これに対して、特徴C6によれば、このような事象が発生し得る場合には、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容に調整されるため、遊技者に特典が全く付与されない事象、又は特典付与の発生を遊技者が全く期待しない事象の発生を抑制することが可能となる。
また、上記のような調整を、集計数値情報が数値範囲に含まれるか否かを判定するだけで行うことができるため、当該調整を実行する上での処理負荷の軽減が図られる。
特徴C7.前記調整実行手段は、
前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した高側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、若しくは当該特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記調整を行う下降調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS612及びステップS613の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS713及びステップS714の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1009及びステップS1010の処理を実行する機能)と、
前記集計数値情報が、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した低側数値範囲に含まれることを少なくとも一の条件に、前記所定の判定回の判定処理において、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、若しくは当該特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側に対応している内容の判定結果となるように又は当該判定結果となり易くなるように前記調整を行う上昇調整手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS610及びステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS711及びステップS712の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記低側数値範囲と前記高側数値範囲とは、前記集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を基準とした場合に対称となる数値範囲として設定されていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C7によれば、上記特徴C5及び上記特徴C6について説明したような作用効果を奏することが可能となる。また、上昇調整と下降調整とが実行される頻度を同程度とすることが可能となる。
特徴C8.前記上昇調整手段は、前記所定の判定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、遊技者に特典が付与されない側、遊技者に付与される特典が小さい側、又は特典付与の期待度が低い演出内容が実行される側の内容に対応した数値情報を含まない上昇調整用の数値範囲に含まれるように調整を行うものであり、
前記下降調整手段は、前記所定の決定回において前記判定手段の判定対象となる数値情報が、前記取得手段により取得され得る数値範囲の中央側数値よりも、遊技者に特典が付与される側、遊技者に付与される特典が大きい側、又は特典付与の期待度が高い演出内容が実行される側の内容に対応した数値情報を含まない下降調整用の数値範囲に含まれるように調整を行うものであり、
前記上昇調整用の数値範囲と前記下降調整用の数値範囲とは、相互に重複しないように設定されており、これら数値範囲を連続させることで前記取得手段により取得され得る数値範囲の全体と一致するように設定されていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、特典付与の内容又は特典付与の期待度との関係が変更しづらい態様で、調整を行うことが可能となる。特に、上記特徴C7の構成に対して当該特徴C8の構成を適用することで、上記関係の変更がより生じづらくしながら、補正を行うことが可能となる。
特徴C9.前記調整実行手段は、前記集計数値情報が、当該集計数値情報として生じ得る数値範囲のうちの中央側数値を含む中央側数値範囲に含まれる場合に、前記調整を実行しないものであることを特徴とする特徴C4乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、判定内容の調整が行われない状況を生じさせることが可能となり、判定内容についてある程度の制限を与えながらも、不規則性を担保することが可能となる。また、集計数値情報が中央側数値範囲に含まれる場合に判定内容の調整が実行されないため、集計数値情報が中央側数値に向けて収束していったとしても、その際には判定内容が不規則に決定されることになる。したがって、特典付与の内容又は特典付与の期待度との関係が変更しづらくすることが可能となる。
特徴C10.前記集計手段は、前記判定処理の各判定回に対応させて設定された反映用数値(重要度)を各判定回の集計用の数値情報に反映させた状態で集計を行うものであることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して判定内容の調整を行う構成において、判定処理の各判定回に対応した内容の種類を踏まえながら数値情報の集計を行うことが可能となる。これにより、判定内容の調整を行う上で、影響力が小さい判定回や影響力が大きい判定回を生じさせることが可能となり、各判定内容の相互の関係に抑揚を与えることが可能となる。
特徴C11.前記集計手段により集計される数値情報の初期値を変動させることを可能とする初期値決定手段(第1の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS601〜ステップS605の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS701〜ステップS705の処理を実行する機能、第4の実施形態では音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1001〜ステップS1005の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、集計手段により集計された数値情報を利用して判定内容の調整を行う構成において、当該調整用の構成を利用して対応演出についての内容を所定のパターンとすることが可能となる。これにより、構成の複雑化を抑制しながら、判定内容の多様化を図ることが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、31…図柄表示装置、60…主制御装置、62…MPU、63…ROM、64…RWM、90…音声発光制御装置、92…MPU、93…ROM、94…RWM、94a…演出実行カウンタ、100…表示制御装置。

Claims (2)

  1. 第1演出実行タイミングにおいて第1対象演出を実行するか否か、及び第1演出実行タイミングにおいて特典の付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で第1対象演出を実行するかの少なくとも一方について決定する第1決定処理を実行する第1決定手段と、
    第2演出実行タイミングにおいて第2対象演出を実行するか否か、及び第2演出実行タイミングにおいて前記特典の付与の期待度が相対的に高低となる複数種類の演出内容のうちいずれの演出内容で第2対象演出を実行するかの少なくとも一方について決定する第2決定処理を実行する第2決定手段と、
    前記第1決定処理の決定結果及び前記第2決定処理の決定結果に対応した内容を含む単位演出を開始した後に、前記特典を付与するか否かの付与判定結果に対応した態様で当該単位演出を終了するように演出実行手段を制御する演出制御手段と、
    前記第1決定処理にて決定された内容が、前記特典の付与の期待度が低い側の内容に対応している場合、前記第2決定処理において前記特典の付与の期待度が高い側に対応している内容の決定結果となるように又は当該決定結果となり易くなるように調整を行う上昇調整手段と、
    を備え、
    当該上昇調整手段は、少なくとも前記付与判定結果が前記特典を付与する判定結果であることに対応した前記単位演出の実行回において前記調整を行うものであり、
    前記演出制御手段は、前記単位演出において前記第1対象演出の直後に実行される第3対象演出として前記第2対象演出とは異なる演出を実行させる手段を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技媒体を利用して遊技が行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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