JP5960119B2 - 分解可能なプラグラップ及びその用途 - Google Patents

Description

一般に、シガレットなどの喫煙物品は、実質的に円筒形のロッド状構造を有し、通常、この構造は、筒状又は柱状の刻んだタバコなどの喫煙可能材料を紙ラッパーで取り巻いたものを含む。多くの種類のシガレットは、タバコロッドと端部を接した関係で位置合わせされた円筒形のフィルタ部分を有することができる（「フィルタ付き喫煙物品」）。フィルタ部分は、酢酸セルロースなどの濾過材のトウから形成された１又はそれ以上のプラグを含み、このプラグを「プラグラップ」として知られている紙材料で取り巻くことにより「フィルタプラグ」が形成される。プラグラップの両端は、プラグラップ接着剤で互いに固定することができる。通常、フィルタ部分は、「チップペーパー」として知られる取り巻き用の包装材料を使用してタバコロッドの一端に取り付けることができる。チップペーパーとプラグラップは、「固定接着剤」によって互いに接着することができる。

米国特許第６，０２６，８２０号明細書 米国特許第５，９８８，１７６号明細書 米国特許第５，９１５，８３７号明細書 米国特許第５，６９２，５２６号明細書 米国特許第５，６９２，５２５号明細書 米国特許第５，６６６，９７６号明細書 米国特許第５，４９９，６３６号明細書 米国特許第４，９６６，１７１号明細書 米国特許第４，４０４，４５４号明細書 米国特許第５，３４１，８２４号明細書 米国特許第５，９４４，２７８号明細書 米国特許第７，３９３，３１３号明細書

フィルタ付き喫煙物品は、消費された後に廃棄される。喫煙物品内でフィルタプラグラップをフィルタロッドに接着することにより、特に非水溶性接着剤を使用した場合、濾過材が環境に曝されるのが遅れてフィルタの分解が遅くなり、これにより環境を汚す一因となる恐れがある。フィルタ付き喫煙物品が廃棄されることによる環境負荷を低減するために、分解速度を向上させたシガレットフィルタプラグを開発することに関心が向いている。

第１の態様では、本発明は、（ａ）フィルタ材料のロッドと、（ｂ）このフィルタ材料のロッドを取り巻くプラグラップと、を含み、プラグラップの重なり合う側端部が、分解加速剤を含むプラグラップ接着剤で互いに固定された喫煙物品用のフィルタロッドを提供する。

第２の態様では、本発明は、（ａ）フィルタ材料のロッドと、（ｂ）このフィルタ材料のロッドを取り巻く、ミシン目を有するプラグラップと、を含み、プラグラップの重なり合う側端部が、プラグラップ接着剤で互いに固定された喫煙物品用のフィルタロッドを提供する。

本発明は、（ａ）フィルタ材料のロッドと、（ｂ）このフィルタ材料のロッドを取り巻く、ミシン目を有するプラグラップと、を含み、プラグラップの重なり合う側端部が、分解加速剤を含むプラグラップ接着剤で互いに固定された喫煙物品用のフィルタロッドも提供する。

本発明は、（ａ）タバコロッドと、（ｂ）このタバコロッドの一端に取り付けられたフィルタ部分と、を含み、このフィルタ部分が、本発明の第１又は第２の態様、或いはこれらの両方の態様によるフィルタロッドの部分を含む、シガレットなどの喫煙物品も提供する。

ミシン目を有する例示的なプラグラップの概略図である。 Ｚｅｉｓｓ Ｓｔｅｒｅｏ Ｌｉｇｈｔ顕微鏡によって撮影した６０個／インチ（約２５個／ｃｍ）の孔を含むミシン目の列を有する部分的なプラグラップの写真である。 Ｚｅｉｓｓ Ｓｔｅｒｅｏ Ｌｉｇｈｔ顕微鏡によって撮影した９０個／インチ（約３５個／ｃｍ）の孔を含むミシン目の列を有する部分的なプラグラップの写真である。

本明細書で使用する「分解加速剤」という用語は、所定の条件で紙などの材料の分解速度を向上（すなわち分解を加速）できる薬剤を意味する。例えば、分解加速剤の担体としての機能を果たすプラグラップ接着剤に分解加速剤を混和することができ、この分解加速剤は、活性化されるとプラグラップの分解を加速させ、これにより濾過材が環境に曝されてさらに分解されるのを促すことができる。

本明細書で使用する「喫煙物品」という用語は、ロッド状又は柱状に形成された喫煙組成物を詰め込んだものを含む物品を意味し、任意にこの物品を、ロッドの形状を保持して喫煙物品内に喫煙組成物を封じ込めるのに役立つラッパーで取り巻くことができる。喫煙材料のロッド又はそのラッパー、或いはこれらの両方は、喫煙条件下における喫煙物品の使用中に燃焼又は加熱することができる。喫煙物品は、１又はそれ以上のフィルタプラグを含むこともでき、このフィルタプラグは、煙から標的成分を除去するとともに、審美的に心地良い品質を煙に与えるように機能することができる。「喫煙物品」という用語は、シガレット、シガーなどを含むことが意図される。シガレットは、伝統的シガレット及び非伝統的シガレットの両方を含む。

本明細書で使用する「伝統的シガレット」という用語は、包装されたロッド状又は柱状の喫煙組成物の端部に着火し、シガレットの吸口側端部を吸引することにより、主に着火端部を通じて空気を吸い込むことによって喫煙できるシガレットを意味する。

また、非伝統的シガレットとしては、以下に限定されるわけではないが、同一出願人による米国特許第６，０２６，８２０号、米国特許第５，９８８，１７６号、米国特許第５，９１５，８３７号、米国特許第５，６９２，５２６号、米国特許第５，６９２，５２５号、米国特許第５，６６６，９７６号、及び米国特許第５，４９９，６３６号に記載されるような電気喫煙システム用シガレットが挙げられる。他の非伝統的シガレットとしては、米国特許第４，９６６，１７１号に記載されるような、タバコロッド内に燃料要素を有するものが挙げられる。他の非伝統的シガレットとしては、米国特許第４，９６６，１７１号に記載されるような、タバコロッド内に燃料要素を有するものが挙げられる。

本明細書で使用する「多孔質」という用語は、ここを液体、蒸気、又は気体が通過できる状態を意味する。対照的に、「非多孔質」という用語は、ここを液体、蒸気、又は気体が通過できない状態を意味する。

１つの実施形態によれば、喫煙物品用フィルタプラグが、フィルタロッドと、このフィルタロッドを取り巻くプラグラップとを含み、プラグラップの重なり合う側端部は、分解加速剤を含むプラグラップ接着剤で互いに固定される。

本明細書で説明するプラグラップ接着剤のための接着剤には特に制限はなく、ホットメルト接着剤又はその他のプラグラップ接着剤を含むことができる。例えば、プラグラップ接着剤は、不溶性ホットメルト接着剤を含むことができる。好適な不溶性ホットメルト接着剤の例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリ酢酸ビニルなどを挙げることができる。本明細書で説明するプラグラップ接着剤には、水溶性接着剤を使用することもできる。好適な水溶性接着剤の例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリビニルアルコールなどを挙げることができる。プラグラップ接着剤として水溶性接着剤を使用した場合、環境中の水分によって希釈又は溶解され、従ってその接着性能を弱めることができる。この結果、プラグラップが開く速度を速めることができる。しかしながら、水溶性接着剤を採用した場合、接着効果をもたらすために、製造中に水溶性接着剤の水分量を減らす必要性が生じることがあり、これにより製造工程が延びて複雑化する可能性がある。好ましい実施形態では、プラグラップ接着剤が、不溶性ホットメルト接着剤である。

本明細書で説明するように、プラグラップ接着剤は、分解加速剤の担体として機能し、分解加速剤が十分な水分に接すると、これを活性化した形で放出することができる。例えば、水分子が、酵素などの分解加速剤を再水和して活性化させ、この酵素がプラグラップを蒸解できるようにすることができる。脆弱化したプラグラップ紙は、蒸解されていない紙よりも容易に破断する。さらに、水分の存在により、分解加速剤が接着剤から移動してプラグラップに接するのを促すことができる。

本明細書で説明する分解加速剤は、セルラーゼなどの酵素を含むことが好ましい。セルラーゼは、様々な有機体から得られるものであってよい。好適な酵素の例としては、以下に限定されるわけではないが、トリコデルマビリデ、黒色アスペルギルス、スポロトリクムテルモフィレ、キートミウムコキリオデスなどから得られるセルラーゼを挙げることができる。

混和する分解加速剤の量は、分解加速剤の性質（活性など）及び特定の時間内に望まれる分解の程度などの様々な要因に依存する。１つの実施形態では、１グラムのプラグラップ紙当たり、最大約１００ミリグラム（ｍｇ）、及びこの間の、約１ｍｇ〜約１０ｍｇ、約１０ｍｇ〜約２０ｍｇ、約２０ｍｇ〜約３０ｍｇ、約３０ｍｇ〜約４０ｍｇ、約４０ｍｇ〜約５０ｍｇ、約５０ｍｇ〜約６０ｍｇ、約６０ｍｇ〜約７０ｍｇ、約７０ｍｇ〜約８０ｍｇ、並びに約８０ｍｇ〜約９０ｍｇを含む範囲の量の酵素を使用することができる。本明細書で使用する「約」という用語は、記載する定量値のプラス又はマイナス１０％を意味することが意図される。

任意に、本明細書で説明するプラグラップ接着剤は、分解加速剤に干渉しない安定剤及び／又は抗酸化剤を含むことができる。好適な安定剤及び／又は抗酸化剤の例としては、以下に限定されるわけではないが、高分子量ヒンダードフェノール類及び多機能フェノール類を挙げることができる。好適なヒンダードフェノール類の例としては、以下に限定されるわけではないが、１，３，５ートリメチル−２，４，６−トリス（３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ベンジル）ベンゼン、ペンタエリトリトールテトラキス−３（３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート、ｎ−オクタデシル−３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェノール）−プロピオナート、４，４’−メチレンビス（２，６−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール）、４，４’−チオビス（６−ｔｅｒｔ−ブチル−ｏ−クレゾール）、２，６−ジ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、６−（４−ヒドロキシフェノキシ）−２，４−ビス（ｎ−オクチル−チオ）−１，３，５−トリアジン、ジ−ｎ−オクタデシル−３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−ベンジル−ホスホネート、２−（ｎ−オクチルチオ）エチル−３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシ安息香酸、及びソルビトールヘキサ［３−（３，５−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）−プロピオナート］を挙げることができる。好適な多機能フェノール類の例としては、以下に限定されるわけではないが、硫黄及び／又はリン原子含有フェノール類を挙げることができる。

さらに、本明細書で説明するホットメルト接着剤の一部の性質を修正するために、他の添加剤を混和することもできる。例えば、二酸化チタンなどの着色剤、並びにタルク及び粘土などの充填剤を、約２０重量％未満などの少量混和することができる。柔軟性、靭性、強度及び／又は感水性を与えるために、他の熱可塑性及び／又は親水性ポリマー類を添加することもできる。好適な熱可塑性ポリマー類の例としては、以下に限定されるわけではないが、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンアクリル酸コポリマー、エチレンアクリル酸メチルコポリマー、及びエチレンアクリル酸ｎ−ブチルコポリマーなどを挙げることができる。好適な親水性ポリマー類の例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルメチルエーテル、ポリ（エチレンオキシド）、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。

本明細書で説明するプラグラップ接着剤は、当業で公知の技術を使用して配合することができる。例示的な手順では、混合容器内、好ましくはロータを備えた高出力ミキサー内で分解加速剤を接着剤及び他のいずれかの添加剤と混合して、これにより滑らかで均一な質量体を得る。必要又は好みに応じて、混合中に熱を加えてもよい。

フィルタロッドは、添加剤の担体として機能できる材料で作成することができる。濾過材は、多孔質であっても、又は非多孔質であってもよい。好適な多孔質材料の例としては、以下に限定されるわけではないが、不織材料、多孔質発泡体、ポリ（β−ヒドロキシブチレートｃｏβ−ヒドロキシバレラート）（ＰＨＢＶ）、酢酸セルロース（ＣＡ）繊維類、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な非多孔質材料としては、以下に限定されるわけではないが、水膨潤性ポリマー、親水性ポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な水膨潤性ポリマー類の例としては、以下に限定されるわけではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びこれらの混合物が挙げられる。さらに、好適な親水性ポリマー類の例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリビニルアルコールエステル類、多糖類、アルギン酸塩類、ペクチン類、ゼラチン類、修飾セルロース誘導体類、でんぷん類、超吸収性ポリマー類、及びこれらの混合物が挙げられる。フィルタロッドは、多孔質材料を含むことが好ましい。フィルタロッドは、酢酸セルロース繊維類を含むことがより好ましい。

本明細書で説明するようなフィルタプラグで使用できるプラグラップには、フィルタプラグの望ましい完全性を実現できる限り特に制限はない。プラグラップは、湿潤強力化学物質を含まない紙などの、水分崩壊性シート材料で作成されることが好ましい。１つの実施形態では、フィルタプラグが、セルロースを主成分とする紙を含む。

本明細書で説明するフィルタプラグは、あらゆる好適な方法で製造することができる。１つの実施形態では、プラグラップ紙ストリップの一方の側端部にプラグラップ接着剤を塗布し、この接着剤処理されたプラグラップ紙を、圧縮した濾過材のロッドの周囲に円周方向に巻き付けて重ね合わせ、これによりプラグラップ紙の他方の側端部に接着することができる。熱が必要な場合、加熱ノズルを使用することなどのいずれかの都合の良い方法で、或いは幅の狭いホイール又はローラを介した直接加熱によって熱を加えることができる。印加温度は、使用する接着剤に少なくとも部分的に依存する。

別の実施形態によれば、喫煙物品用フィルタプラグが、フィルタロッドと、このフィルタロッドを取り巻く、ミシン目を含むプラグラップとを含み、プラグラップの重なり合う側端部はプラグラップ接着剤で互いに固定される。また、プラグラップ接着剤は、分解加速剤を含むこともできる。

このプラグラップ上のミシン目が、環境内で廃棄された時のプラグラップの分解をさらに促すことができる。このようなミシン目は、円形、三角形、線形などのいずれのパターンであってもよい。１つの実施形態では、ミシン目が、連続する切り込み又は線を含み、これらは通常、垂直方向であっても又は長手方向であってもよい。

図１に、ミシン目を有する例示的なプラグラップを示す。この例では、プラグラップが、プラグラップの長さ方向に垂直な１つの横方向点線と、プラグラップの長さ方向に沿った３つの軸方向点線とを含む。

プラグラップ内のミシン目の密度及びサイズは、フィルタプラグの完全性を満たすのに十分な機械的強度を保持するとともに、プラグが素早く開くことによって内部濾過材が環境に曝されるようにするための脆弱線としても機能するように操作することができる。１つの実施形態では、プラグラップが、１直線インチ当たり約３０個〜約１２０個（約１０個〜約５０個／直線ｃｍ）の孔を含む１又はそれ以上のミシン目の列を含む。プラグラップ内に、１直線インチ当たり約３０個（約１０個／直線ｃｍ）未満の孔を含む１又はそれ以上のミシン目の列が存在する場合、加速される分解効果は最小となる。一方、プラグラップが、１直線インチ当たり約１２０個（約５０個／直線ｃｍ）よりも多くの孔を含む１又はそれ以上のミシン目の列を含む場合、このプラグラップは、十分な強度を有することができずに簡単に壊れる可能性があり、これにより製造工程が複雑になることがある。プラグラップは、１直線インチ当たり約６０個〜約９０個（約２５個〜約３５個／直線ｃｍ）の孔を含む１又はそれ以上のミシン目の列を含むことが好ましい。各孔は、同じ形状及び／又はサイズであってもよく、或いは異なる形状及び／又はサイズであってもよい。

製造工程を単純化するには、全ての孔が実質的に同じ形状及びサイズであることが好ましい。１つの実施形態では、ミシン目が、実質的に等間隔の楕円を含む。これらの楕円は、ミシン目の方向に沿った約０．１３ｍｍ〜約０．２３ｍｍの、好ましくは約０．１６ｍｍ〜約０．２０ｍｍの平均長径を有し、ミシン目の方向に垂直な約０．１０ｍｍ〜約０．２０ｍｍの、好ましくは約０．１３ｍｍ〜約０．１７ｍｍの平均短径を有することが好ましい。

図２に、実質的に等間隔の楕円が０．１９ｍｍ±０．０２ｍｍの平均長径及び０．１６ｍｍ±０．０２ｍｍの平均短径を有する、６０個／インチ（約２５個／ｃｍ）の孔を含むミシン目の列を有する部分的なプラグラップの写真を示す。図３に、実質的に等間隔の楕円が０．１８ｍｍ±０．０２ｍｍの平均長径及び０．１４ｍｍ±０．０２ｍｍの平均短径を有する、９０個／インチ（約３５個／ｃｍ）の孔を含むミシン目の列を有する部分的なプラグラップの写真を示す。

プラグラップ内のミシン目は、フィルタプラグの形成よりも前に、その形成中に、又は形成後に、機械的に、或いは（集光レーザビームなどの）熱エネルギー伝達、印刷、エンボス加工、スリッティング、又はその他の同等の機能によって形成することができる。例えば、米国特許第４，４０４，４５４号、米国特許第５，３４１，８２４号及び米国特許第５，９４４，２７８号、並びに米国特許第７，３９３，３１３号を参照されたい。

本明細書に開示するプラグラップは、タバコロッドと、このタバコロッドの一端に取り付けられた、本明細書で説明するフィルタロッドの部分を含むフィルタ部分とを含む喫煙物品に組み込むことができる。１つの実施形態では、この喫煙物品がシガレットである。

これらの伝統的又は非伝統的シガレットで使用するタバコには特に制限はない。好適な種類のタバコ材料の例としては、以下に限定されるわけではないが、煙硬化タバコなどの硬化又は未硬化タバコ、バーリータバコ、メリーランドタバコ、オリエンタルタバコ、希少タバコ、特殊タバコ、再構成タバコ、凝集タバコ微粉、これらのブレンドなどが挙げられる。これらの材料は、個別に使用しても、又はこれらを組み合わせて使用してもよい。これとは別に又はこれに加えて、非タバコ喫煙材料を使用してもよい。

さらに、タバコ材料は、あらゆる好適な形状で提供することができる。好適な形状の例としては、タバコ薄層の細片及び／又は粒子、体積を拡大した又は膨らませたタバコなどの加工タバコ材料、或いは粉砕タバコ、切断して延ばした又は切断した膨らませた茎などの加工タバコ茎、再構成タバコ材料、これらのブレンドなどが挙げられる。遺伝子組み換えタバコを使用することもできる。

本明細書で説明する喫煙物品は、フィルタ部分及びタバコロッドの周囲を取り巻くチップペーパーをさらに含むことができる。チップペーパーとプラグラップは、本明細書で説明するような分解加速剤を含む固定接着剤で接着されることが好ましく、この結果、廃棄喫煙物品内のプラグラップからチップペーパーが容易に剥離され、これにより廃棄喫煙物品の分解をさらに加速させることができる。固定接着剤用の分解加速剤は、プラグラップ用の分解加速剤と同じものであっても、又は異なるものであってもよい。

本明細書で説明するフィルタプラグは、プラグラップの分解を向上させ、従ってフィルタプラグの分解を加速させることができる。従って、廃棄時に、このようなフィルタプラグを含む喫煙物品の分解を加速させ、これにより環境を汚すことを抑えることができる。

特定の実施形態を参照しながら本発明について説明したが、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく変形及び修正を行うことができる。このような変形及び修正は、添付の特許請求の範囲により定められる本発明の視野及び範囲内にあると見なすべきである。

上述した参照文献は全て、各個々の参照文献が全体として引用により本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示されているかのように、その全体が引用により本明細書に組み入れられる。

Claims (13)

1. 喫煙物品用のフィルタロッドであって、
   （ａ）フィルタ材料のロッドと、
   （ｂ）前記フィルタ材料のロッドを取り巻くプラグラップと、
   を含み、前記プラグラップの重なり合う側端部が、酵素を含む分解加速剤を含むプラグラップ接着剤で互いに固定される、
   ことを特徴とするフィルタロッド。
2. 前記酵素が、１グラムの前記プラグラップ当たり約１ｍｇ〜約１００ｍｇの範囲の量で存在する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のフィルタロッド。
3. 前記酵素がセルラーゼを含む、
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のフィルタロッド。
4. 前記セルラーゼが、トリコデルマビリデ、黒色アスペルギルス、スポロトリクムテルモフィレ、又はキートミウムコキリオデスから得られる少なくとも１つのセルラーゼを含む、
   ことを特徴とする請求項３に記載のフィルタロッド。
5. 前記プラグラップ接着剤が、ホットメルト接着剤を含む、
   ことを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載のフィルタロッド。
6. 前記プラグラップ接着剤が、水溶性接着剤を含む、
   ことを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載のフィルタロッド。
7. 前記プラグラップ接着剤が、不溶性接着剤を含む、
   ことを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載のフィルタロッド。
8. 前記フィルタ材料が、セルロースを主成分とする紙などの不織材料、多孔質発泡体、ポリ（β−ヒドロキシブチレートｃｏβ−ヒドロキシバレラート）、酢酸セルロース繊維類、又はこれらの混合物を含む、
   ことを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載のフィルタロッド。
9. 前記フィルタ材料が、酢酸セルロース繊維類を含む、
   ことを特徴とする請求項８に記載のフィルタロッド。
10. 前記プラグラップが、１又はそれ以上のミシン目の列を有する、
    ことを特徴とする請求項１から９のいずれかに記載のフィルタロッド。
11. （ａ）タバコロッドと、
    （ｂ）前記タバコロッドの一端に取り付けられたフィルタ部分と、
    を含み、前記フィルタ部分が、請求項１から請求項１０のいずれかに記載のフィルタロッドの部分を含む、
    ことを特徴とする喫煙物品。
12. 前記フィルタ部分及び前記タバコロッドの周囲を取り巻くチップペーパーをさらに含み、前記チップペーパーと前記プラグラップが、分解加速剤を含む固定接着剤で接着される、
    ことを特徴とする請求項１１に記載の喫煙物品。
13. 前記分解加速剤が酵素を含む、
    ことを特徴とする請求項１２に記載の喫煙物品。

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