JP5958933B2 - ナノファイバーフォトニック結晶の製造方法、及び、ナノファイバーフォトニック結晶の製造装置 - Google Patents

ナノファイバーフォトニック結晶の製造方法、及び、ナノファイバーフォトニック結晶の製造装置 Download PDF

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本発明は、数ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの範囲の径を有する光ファイバー(以下、ナノ光ファイバーという)を用いたフォトニック結晶の製造方法及び製造装置に関する。
従来、屈折率が周期的に変化するナノサイズの構造体(以下、ナノ構造体という)を設けて所定の機能を発現させるフォトニック結晶の製造方法が種々提案されている。例えば、電子ビーム描画技術及びリソグラフィ技術を組み合わせた手法や集束イオンビーム(FIB)加工法などの手法が、フォトニック結晶の製造方法として、一般に知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
非特許文献1では、シリコン基板に一次元のフォトニック結晶ナノビーム共振器の作製する技術が提案されている。また、非特許文献2には、シリカ等の誘電体からなるナノ光ファイバーの表面に、FIB加工法を用いて、ファイバーブラッググーティング(FBG)を形成する技術が提案されている。
P. B. Deotare, M. W. McCutcheon, I. W. Frank, M. Khan, M. Loncar:"High quality factor photonic crystal nanobeam cavities", Applied Physics Letters, Vol.94, 121106, 2009 K. P. Nayak, Fam Le Kien, Y.Kawai, K.Hakuta, K. Nakajima, H. T. Miyazaki, Y. Sugimoto:"Cavity formation on an optical nanofiber using focused ion beam milling technique", OPTICS EXPRESS, Vol.19, pp.14040-14050, 2011
上述のように、従来、フォトニック結晶の製造方法が種々提案されている。しかしながら、特に、シリカ等の誘電体からなるナノ光ファイバー等を用いたフォトニック結晶(以下、ナノファイバーフォトニック結晶という)の分野では、ナノ光ファイバーの表面に、より高精度にかつより簡易に、屈折率が所定パターンで変化するナノ構造体を形成することができる技術の開発が求められている。
本発明は、上記要望に応えるためになされたものであり、本発明の目的は、より高精度にかつより簡易にナノ構造体をナノ光ファイバーの表面に形成することができるナノファイバーフォトニック結晶の製造方法及び製造装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法は、次の手順で行われる。まず、レーザー光源からレーザー光を射出する。次いで、レーザー光を分光素子で回折して、+1次の回折光及び−1次の回折光を抽出する。次いで、抽出された+1次の回折光及び−1次の回折光を、それぞれ第1光学系及び第2光学系を介して、伝搬光の波長以下の値の径を有し、伝搬光が近接場光として伝搬する光導波路部を備える光ファイバーの光導波路部の所定領域に導いて集光し、所定領域に光の干渉縞を生成する。そして、光ファイバーの所定領域に集光された光を、光ファイバーのレンズ効果によりさらに集光して、光ファイバーに凹部を形成する。
また、本発明のナノファイバーフォトニック結晶の製造装置は、レーザー光源と、集光レンズと、分光素子と、第1光学系と、第2光学系とを備える構成とし、各部の機能及び構成を次のようにする。集光レンズは、レーザー光源から射出されたレーザー光を、伝搬光の波長以下の値の径を有し、伝搬光が近接場光として伝搬する光導波路部を備える光ファイバーの光導波路部の所定領域に集光する。分光素子は、光ファイバーの所定領域及び集光レンズ間に設けられ、集光レンズを介して入射されたレーザー光を回折して、+1次の回折光及び−1次の回折光を抽出する。第1光学系は、光ファイバーの所定領域及び分光素子間に設けられ、分光素子で抽出された+1次の回折光を光ファイバーの所定領域に導く。そして、第2光学系は、光ファイバーの所定領域及び分光素子間に設けられ、分光素子で抽出された−1次の回折光を光ファイバーの所定領域に導く。
上述のように、本発明のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法及び製造装置では、レーザー光を回折(分光)して得られた+1次の回折光及び−1次の回折光を、それぞれ第1光学系及び第2光学系を介してナノ光ファイバーの所定領域に導き集光する。そして、本発明では、ナノ光ファイバーの所定領域に集光された光を、ナノ光ファイバーのレンズ効果によりさらに集光することにより、ナノ光ファイバーの表面の一部に凹部を形成する。
このような本発明のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法及び製造装置によれば、より高精度にかつより簡易に、屈折率が所定パターンで変化するナノ構造体をナノ光ファイバーの表面に形成することができる。
本発明の一実施形態に係るナノファイバーフォトニック結晶の製造装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るナノファイバーフォトニック結晶の製造方法の手順を示すフローチャートである。 実施例で作製したナノファイバーフォトニック結晶のSEM(Scanning Electron Microscopy)写真である。 実施例で作製したナノファイバーフォトニック結晶の光透過特性を示す図である。 比較例におけるナノファイバーフォトニック結晶の作製手法及び製造装置を示す図である。 比較例で作製したナノファイバーフォトニック結晶のSEM写真である。
以下に、本発明の一実施形態に係るナノファイバーフォトニック結晶の製造手法及び製造装置の一例を、図面を参照しながら説明する。しかしながら、本発明は、以下に示す例に限定されない。
[ナノファイバーフォトニック結晶の製造装置]
まず、本発明の一実施形態に係るナノファイバーフォトニック結晶の製造装置を、図1を参照しながら説明する。なお、図1は、本実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の製造装置(以下では、フォトニック結晶製造装置という)の概略構成図であり、図1には、ナノファイバーフォトニック結晶の作製時におけるパルスレーザー光の照射動作の様子も示す。
フォトニック結晶製造装置10は、図1に示すように、光源部11と、集光レンズ部12と、回折分光部13と、第1光学系14と、第2光学系15と、0次光遮蔽板16(遮蔽板)とを備える。各部の構成及び機能、並びに、各部間の配置関係は、次の通りである。
光源部11は、レーザー光源11aと、該レーザー光源11aの位置調整のために設けられたマイクロメータ11bとを有する。
レーザー光源11aは、例えばフェムト秒パルスレーザーで構成される。なお、レーザー光源11aとしては、フェムト秒パルスレーザーに限定されず、後述のナノ光ファイバー20の極細部21に微小凹部列(屈折率が所定パターンで変化するナノ構造体)を形成することができるレーザーであれば、任意のレーザーを用いることができる。また、レーザー光源11aの波長は、例えば、必要とする微小凹部列のピッチ等の条件を考慮して適宜選択される。
集光レンズ部12は、集光レンズ12aと、該集光レンズ12aをその光入射面内(光出射面内)において回転可能に保持する回転マウント12bとを有する。集光レンズ12aは、レーザー光源11aの光射出側の位置に設けられ、レーザー光源11aから射出されたパルスレーザー光を集光する。
なお、本実施形態では、集光レンズ12aとして、シリンドリカルレンズを用いる。そして、集光レンズ12aでは、入射されたパルスレーザー光に対して、後述の位相マスク13aの凹凸パターン(グレーティング)の周期方向と直交する方向の光幅が狭くなるように集光する。また、本実施形態では、レーザー光源11aから射出されたパルスレーザー光が、該装置内にセットされた後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域(図1に示す例では中央領域)に焦点が合うように、集光レンズ12aの曲率等の光学パラメータ、並びに、集光レンズ12a及び極細部21間の距離が設定される。
回折分光部13は、位相マスク13a(分光素子)と、該位相マスク13aを保持する保持ブロック部13bとを有する。
位相マスク13aは、集光レンズ12aの光出射側の位置に設けられ、集光レンズ12aを介して入射された光L(パルスレーザー光)を回折して、光Lを、主に、0次の回折光L0、+1次の回折光L1、及び、−1次の回折光L2に分光する。なお、位相マスク13aの光出射面には、所定ピッチの凹凸パターン(グレーティング)が形成されており、この凹凸パターンにより、入射された光Lが回折され、0次の回折光L0、+1次の回折光L1、及び、−1次の回折光L2に分光される。
位相マスク13aの凹凸パターン(グレーティング)のピッチdは、後述のナノ光ファイバー20の極細部21に形成する微小凹部列のピッチ(d/2:干渉縞Iのピッチ)に応じて適宜設定される。なお、位相マスク13aの凹凸パターンのピッチdを小さくすれば、ナノ光ファイバー20に形成される微小凹部列のピッチ(d/2)も小さくすることができるが、その下限は、原理上、入射光の波長で制限される。それゆえ、実際には、必要とする微小凹部列のピッチに応じて、レーザー光源11aの波長及び位相マスク13aの凹凸パターンのピッチdの両方を適宜選択する。
第1光学系14は、第1反射ミラー14aと、該第1反射ミラー14aを保持する第1ミラー保持部材14bとを有する。また、第1光学系14は、第1ミラー保持部材14bに取り付けられた、マイクロメータ14c及びピコモーター14dを有する。なお、マイクロメータ14c及びピコモーター14dは、第1反射ミラー14aの位置及び角度を調整するために設けられる。
第1光学系14は、位相マスク13aとナノ光ファイバー20との間の領域に設けられ、かつ、位相マスク13aから射出された+1次の回折光L1の光路上に設けられる。また、この際、第1反射ミラー14aは、第1反射ミラー14aで反射された+1次の回折光L1が、後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に照射されるような位置に配置される。
第2光学系15は、第2反射ミラー15aと、該第2反射ミラー15aを保持する第2ミラー保持部材15bとを有する。また、第2光学系15は、第2ミラー保持部材15bに取り付けられた、マイクロメータ15c及びピコモーター15dを有する。なお、マイクロメータ15c及びピコモーター15dは、第2反射ミラー15aの位置及び角度を調整するために設けられる。
第2光学系15は、位相マスク13aとナノ光ファイバー20との間の領域に設けられ、かつ、位相マスク13aから射出された−1次の回折光L2の光路上に設けられる。また、この際、第2反射ミラー15aは、第2反射ミラー15aで反射された−1次の回折光L2が、後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に照射されるような位置に配置される。
0次光遮蔽板16は、位相マスク13aとナノ光ファイバー20との間の領域に設けられ、かつ、位相マスク13aから射出された0次の回折光L0の光路上に設けられる。これにより、0次の回折光L0が後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に照射されることを防止する。
また、0次光遮蔽板16は、後述のナノ光ファイバー20の極細部21の真上に配置される。0次光遮蔽板16をこのような位置に配置することにより、後述のナノ光ファイバー20の極細部21にナノ構造体(微小凹部列)を形成した際に極細部21から飛散する被加工物質が位相マスク13aの凹凸パターン面に付着することを抑制することができる。すなわち、本実施形態では、0次光遮蔽板16により、ナノファイバーフォトニック結晶の作製時に発生し得る位相マスク13aの汚れを抑制することができる。
なお、本実施形態のフォトニック結晶製造装置10は、図1に示すように、位相マスク13aがナノ光ファイバー20から十分離して配置される構成である。それゆえ、本実施形態のフォトニック結晶製造装置10では、0次光遮蔽板16を設けなくても、極細部21から飛散する被加工物質が位相マスク13aの凹凸パターン面に付着することを十分抑制することができる。
本発明のフォトニック結晶製造装置の構成は、図1に示す例に限定されない。位相マスク13aから射出された+1次の回折光L1及び−1次の回折光L2を、それぞれ、後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に導き、該所定領域で干渉縞Iを発生させることができる構成であれば任意の構成のフォトニック結晶製造装置を用いることができる。例えば、本実施形態では、回折光を後述のナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に導く光学系を実質、反射ミラーのみで構成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。反射ミラーだけでなく、必要に応じて他の光学素子(例えば、レンズ等)を各光学系内に設けてもよい。
[ナノ光ファイバーの構成]
次に、本実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の作製に用いられるナノ光ファイバー20について説明する。
ナノ光ファイバー20は、図1に示すように、極細部21と、その両端にそれぞれ設けられた接続部22と、各接続部22の極細部21側とは反対側の端部に設けられた光ファイバー部23とを備える。ナノ光ファイバー20の各部は、断面が円形状であり、例えば石英等の光透過性に優れた材料で形成される。このような構成のナノ光ファイバー20は、従来の通信システムで用いられるコア及びクラッドを有する通信用光ファイバーの一部(極細部21に対応する領域)を加熱延伸して作製することができる。
なお、ナノ光ファイバー20において、接続部22内のコアカットオフの径以下になる領域では、伝搬光に対して光ファイバーのコアとクラッドとの区別は実質無くなり、コアのみの状態と同等になる。それゆえ、極細部21は、実質、コアのみの状態となる。この場合、極細部21では、その周囲の領域(自由空間)がクラッドの役割を果たす。
極細部21は、その径が数ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの範囲のサイズに設定された光導波路である。例えば、本実施形態で作製されたナノファイバーフォトニック結晶を後述するファイバーモード単一光子発生素子として用いる場合には、極細部21の径は、極細部21を伝搬する光の波長程度以下の径に設定される。この場合、極細部21では、伝搬光は、近接場光として伝搬し、該伝搬光の一部が周囲の領域(自由空間)にしみ出した状態で伝搬する。
接続部22は、所定方向に延在した光導波路であり、その径は極細部21から光ファイバー部23に向かって連続的に大きくなる。すなわち、接続部22は、その径が極細部21から光ファイバー部23に向かってテーパー状に広がる光導波路である。
光ファイバー部23は、図1には示さないが、従来の通信用光ファイバーと同様に、コアと、その周囲に設けられたクラッドとで構成される。また、光ファイバー部23の径も、従来の通信用光ファイバーの径と同様のサイズにすることができる。それゆえ、光ファイバー部23は外部の光ファイバー網(情報通信網)に、直接、接続することができる。すなわち、本実施形態で作製されたナノファイバーフォトニック結晶では、極細部21を伝搬する光を、光ファイバーの伝搬モードで、直接、外部の光ファイバー網(情報通信網)に射出することができる。
なお、ナノ光ファイバー20の構成は、図1に示す構成に限定されず、例えば、クラッドの周囲に、加工性に優れた例えばポリマー等の材料からなるコーティング層を形成してもよい。また、本実施形態では、延在方向に沿って径が連続的に変化するナノ光ファイバー20を用いる例を説明したが、本発明はこれに限定されず、数ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの径を有し、該径が延在方向に沿って均一であるナノ光ファイバーを用いてもよい。
[ナノファイバーフォトニック結晶の作製方法]
次に、図1及び2を参照しながら、本実施形態におけるナノファイバーフォトニック結晶の作製手法(フォトニック結晶製造装置10の動作)について説明する。なお、図2は、本実施形態におけるナノファイバーフォトニック結晶の作製手法の手順を示すフローチャートである。
まず、通信用光ファイバーの一部(極細部21に対応する領域)を加熱延伸して作製されたナノ光ファイバー20を、フォトニック結晶製造装置10にセットする(ステップS1)。この際、図1に示すように、ナノ光ファイバー20の延在方向が、位相マスク13aの凹凸パターン(グレーティング)の周期方向と一致するように、ナノ光ファイバー20を、フォトニック結晶製造装置10にセットする。
次いで、レーザー光源11aから所定の波長、パルス幅及び照射エネルギーを有するパルスレーザー光を射出する(ステップS2)。そして、集光レンズ12aは、レーザー光源11aから射出された光を一方向(位相マスク13aの凹凸パターンの周期方向と直交する方向)に集光する。この際、集光レンズ12aは、装置内にセットされたナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に焦点が合うように、レーザー光源11aから射出された光を集光する。
次いで、位相マスク13aは、レーザー光源11aから集光レンズ12aを介して入射されたパルスレーザー光(図1中の光L)を回折して、0次の回折光L0、+1次の回折光L1、及び、−1次の回折光L2に分光し、各回折光を射出(抽出)する(ステップS3)。この際、位相マスク13aからは、その光出射面(凹凸パターン面)に直交する方向に対して、所定の角度で斜め方向に、+1次の回折光L1が射出される。また、この際、位相マスク13aから、その光出射面(凹凸パターン面)に直交する方向に対して、+1次の回折光L1の出射角と対称的な角度で、−1次の回折光L2が射出される。
次いで、フォトニック結晶製造装置10の各光学系は、対応する位相マスク13aから射出された回折光を被加工物であるナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に導く。具体的には、第1光学系14の第1反射ミラー14aは、位相マスク13aから射出された+1次の回折光L1を反射して、該反射した+1次の回折光L1をナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に導く。また、第2光学系15の第2反射ミラー15aは、位相マスク13aから射出された−1次の回折光L2を反射して、該反射した−1次の回折光L2をナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に導く。
この結果、+1次の回折光L1及び−1次の回折光L2が、ナノ光ファイバー20の極細部21の所定領域に集光され、これにより、両者が互いに重なり合い、極細部21の所定領域には、極細部21の延在方向に沿って干渉縞Iが発生する(ステップS4)。なお、この際、干渉縞Iは、位相マスク13aの凹凸パターンのピッチdの1/2のピッチで形成される。
また、この際、ナノ光ファイバー20に照射される集光ビームの径(約30μm程度)は、通常、極細部21の径に対して十分大きいので、ナノ光ファイバー20の極細部21は、入射光(干渉縞I)に対して円柱レンズとして作用する。その結果、ナノ光ファイバー20の極細部21に入射された光(干渉縞I)は、極細部21の裏面(極細部21の光入射面とは反対側の面)にさらに強く集光される。
この場合、ナノ光ファイバー20の極細部21の裏面のスポット領域(干渉縞I中の光の照射強度が高くなる領域)では、パルスレーザー光の強度が非常に高くなり、多光子吸収が発生する。そして、この多光子吸収作用により、ナノ光ファイバー20の極細部21の裏面のスポット領域にはアブレーションが発生し、微小凹部(凹部:微小穴)が形成される(後述の図3A及び3B参照)。すなわち、本実施形態では、ナノ光ファイバー20のレンズ効果により多光子吸収作用を増強することにより、複数の微小凹部が、ナノ光ファイバー20の極細部21の延在方向に沿って、干渉縞Iのピッチに対応する間隔で極細部21の裏面に同時に形成される(ステップS5)。
なお、本実施形態では、位相マスク13aの凹凸パターン(グレーティング)のピッチを均一にするので、ステップS5では、複数の微小凹部がナノ光ファイバー20の極細部21の延在方向に沿って等間隔で形成される。また、この際、形成される微小凹部の開口サイズは、照射されるパルスレーザー光の強度により調整することができる。
本実施形態では、上述のようにして、ナノ光ファイバー20の極細部21の延在方向に沿って、一次元の微小凹部列(微小穴列)を形成して、ナノファイバーフォトニック結晶を作製する。
なお、本実施形態では、一次元の微小凹部列(ナノ構造体)を形成するために、ナノ光ファイバー20の延在方向が位相マスク13aの凹凸パターンの周期方向(干渉縞Iの周期方向)と一致するように、ナノ光ファイバー20をフォトニック結晶製造装置10にセットしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ナノ光ファイバー20の延在方向が位相マスク13aの凹凸パターンの周期方向と直交するように、ナノ光ファイバー20をフォトニック結晶製造装置10にセットして、ナノ光ファイバー20に一つの微小凹部からなるナノ構造体を形成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、位相マスク13aの凹凸パターン(グレーティング)のピッチを均一にして、複数の微小凹部を等間隔で形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば用途等に応じて、位相マスク13aの凹凸パターンのピッチを不均一にして、ピッチが不均一の微小凹部列を形成してもよい。
[実施例]
次に、上記実施形態のフォトニック結晶製造装置10を用いて実際に作製したナノファイバーフォトニック結晶(実施例)の特性について説明する。
実施例では、極細部21の径が約600nmのナノ光ファイバー20を用意し、その極細部21に、ナノ構造体として一次元の微小凹部列(微小穴列)を形成した。なお、実施例では、レーザー光源11aとしてフェムト秒パルスレーザーを用い、パルスレーザー光の波長は400nmとし、パルス幅は100fsとし、そして、照射エネルギーは600μJとした。また、この例では、パルスレーザー光の照射回数は1回とした。
図3A及び3Bに、実施例で作製したナノファイバーフォトニック結晶の裏面(光照射側とは反対側の表面)のSEM写真を示す。なお、図3Bは、図3A中のナノファイバーフォトニック結晶の一部を拡大した写真である。また、図3A及び3Bでは、ナノファイバーフォトニック結晶24の極細部21の一部の領域のみを示す。
図3A及び3Bから明らかなように、実施例で作製されたナノファイバーフォトニック結晶24では、開口形状が円形である複数の微小凹部25からなる一次元の微小凹部列が、ナノ光ファイバー20の極細部21の延在方向に沿って形成されていることが分かる。特に、各微小凹部25が、非常に精度良く、均一な開口サイズ及びピッチで形成されていることが分かる。すなわち、上述した本実施形態の製造手法及びフォトニック結晶製造装置10によれば、ナノ光ファイバー20に、複数の微小凹部25からなる一次元のナノ構造体を高精度で加工できることが分かる。
また、実施例では、ナノファイバーフォトニック結晶24の光透過特性を調べた。具体的には、ナノファイバーフォトニック結晶24(ナノ光ファイバー20)の一方の端部から光を入射して、ナノファイバーフォトニック結晶24の他方の端部から取り出される光のスペクトルを測定した。図4に、その測定結果を示す。
図4は、実施例で作製したナノファイバーフォトニック結晶24のスペクトル特性であり、該特性の横軸は波長であり、縦軸は光透過率である。なお、図4中の特性30は、ナノファイバーフォトニック結晶24の一方の端部から入射した光のスペクトル特性(入射光スペクトル)である。また、図4中の特性31は、ナノファイバーフォトニック結晶24の他方の端部から取り出した光のスペクトル特性(透過光スペクトル)である。
図4に示す測定結果から明らかなように、透過光スペクトル(特性31)では、約820nm〜850nmの波長範囲で、透過率が約0になっており、実施例のナノファイバーフォトニック結晶24では、約820nm〜850nmの波長の光が透過しないことが分かる。すなわち、実施例で作製した、複数の微小凹部25からなる一次元の微小凹部列(ナノ構造体)が、約820nm〜850nmの波長の光に対して反射鏡として作用していることが分かる。このことから、実施例では、一次元のナノファイバーフォトニック結晶24が実現されていることが分かる。
なお、図4に示す透過光スペクトル(特性31)の減衰波長領域(約820nm〜850nm)の中心周波数は、位相マスク13aの凹凸パターンのピッチ及び/又はナノ光ファイバー20の極細部21の太さにより調整することができる。さらに、図4に示す透過光スペクトルの減衰波長領域の帯域幅や減衰量等は、微小凹部25の個数(微小凹部列の形成領域)により調整することができる。
[比較例]
ここで、さらに上記実施例で作製したナノファイバーフォトニック結晶24と比較するため、上記実施例とは異なる手法で作製したナノファイバーフォトニック結晶(比較例)について説明する。
まず、図5を参照しながら、比較例におけるナノファイバーフォトニック結晶の作製手法を説明する。図5は、比較例のフォトニック結晶製造装置40の概略構成図であり、図5には、ナノファイバーフォトニック結晶の作製時におけるパルスレーザー光の照射動作の様子も示す。
なお、図5に示す比較例のフォトニック結晶製造装置40において、図1に示す上記実施形態のフォトニック結晶製造装置10の構成と同じ構成には、同じ符号を付して示す。また、図5では、説明を簡略化するため、フォトニック結晶製造装置40を構成する各光学素子の保持部材の図示は省略する。さらに、比較例では、ナノ光ファイバー50として、クラッドの表面にポリマーがコーティングされたナノ光ファイバーを用いた。
図5と図1との比較から明らかなように、比較例のフォトニック結晶製造装置40の構成は、上記実施形態のフォトニック結晶製造装置10において、第1光学系14、第2光学系15及び0次光遮蔽板16を設けない構成とした。また、比較例では、上記実施例と同様に、レーザー光源11aとしてフェムト秒パルスレーザーを用いた。また、比較例のフォトニック結晶製造装置40では、ナノ光ファイバー50の極細部51にパルスレーザー光の焦点が合うように、集光レンズ12aの例えば曲率等の光学パラメータ、並びに、集光レンズ12a及び極細部51間の距離を設定した。
比較例のフォトニック結晶製造装置40では、図5に示すように、位相マスク13aの直下に近接して、ナノ光ファイバー50の極細部51を配置し、位相マスク13aから射出された+1次の回折光L1と−1次の回折光L2とにより、ナノ光ファイバー50の極細部51に所定領域に干渉縞を発生させる。そして、ナノ光ファイバー50の極細部51のレンズ効果により、干渉縞を、極細部51の裏面にさらに強く集光する。それゆえ、比較例においても、上記実施例と同様に、ナノ光ファイバー50の極細部51の裏面のスポット領域で多光子吸収が発生し、一次元の微小凹部列が形成される。
しかしながら、比較例のフォトニック結晶製造装置40では、位相マスク13aの直下に配置された、ナノ光ファイバー50の極細部51にパルスレーザー光の焦点が合うので、該焦点付近に配置される位相マスク13aにも、高強度のパルスレーザー光が入射される。この際、位相マスク13aもナノ光ファイバー50と同様に例えば石英等の材料で形成されるので、位相マスク13a内においても多光子吸収が発生する。この場合、照射光の一部が位相マスク13aに吸収され、最終的にナノ光ファイバー50の極細部51に照射される光の強度が低下する。
なお、本発明者らの検証によれば、焦点(極細部51)及び位相マスク13a間の距離を短くするほど、位相マスク13aでの光の吸収量が大きくなることが分かっている。さらに、本発明者らの検証によれば、レーザー光源11aから射出するパルスレーザー光の強度を上げても、その分、位相マスク13aでの光の吸収量が増加することが分かっている。すなわち、比較例のフォトニック結晶製造装置40の構成では、レーザー光源11aから射出するパルスレーザー光の強度を上げても、ナノ光ファイバー50の極細部51に照射される光の強度を上げることが難しい。
以上の理由から、比較例では、上記実施例のように1回のパルス照射で、ナノ光ファイバー50の極細部51に所望サイズの微小凹部を形成することは困難であるので、比較例では、パルスレーザー光の照射回数は1000回とした。
なお、上記実施形態(実施例)のフォトニック結晶製造装置10では、図1に示すように、位相マスク13aは、パルスレーザー光の焦点位置(ナノ光ファイバー20の極細部21)から十分離れた位置に配置されるので、位相マスク13aに入射される光Lはそれほど絞り込まれた光ではない。それゆえ、位相マスク13aに入射される光の強度は高くなく、位相マスク13aで吸収される光量が比較例に比べて非常に小さくなるので、効率よく高強度のパルスレーザー光をナノ光ファイバー20の極細部21に照射することができる。このことから、上記実施例では、1回のパルス照射で、図3A及び3Bに示すように、所望サイズの微小凹部25を形成することができる。
ここで、図6A及び6Bに、比較例のフォトニック結晶製造装置40を用いて実際に作製したナノファイバーフォトニック結晶54の裏面(光照射側とは反対側の表面)のSEM写真を示す。なお、図6Bは、図6A中の比較例のナノファイバーフォトニック結晶の一部を拡大した写真である。また、図6A及び6Bでは、ナノファイバーフォトニック結晶54の極細部51の一部の領域のみを示す。
図6A及び6Bに示すように、比較例においても、開口形状が円形である複数の微小凹部55が、ナノ光ファイバー50の極細部51の延在方向に沿って形成されることが分かる。しかしながら、図6A及び6Bから明らかなように、比較例では、上記実施例(図3A及び3B)に比べて、各微小凹部55の開口サイズが不均一である。さらに、図6Aから明らかなように、比較例では、隣り合う2つの微小凹部55が繋がって形成されている領域も存在する。なお、上記実施例では、極細部21において、隣り合う2つの微小凹部25が繋がるような領域は観測されなかった。
すなわち、上記比較例と上記実施例との比較からも、上記実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の製造手法及び製造装置では、ナノ光ファイバー20の極細部21に、より高精度に、一次元の微小凹部列(ナノ構造体)を形成することができることが分かる。
このような効果が得られる理由としては、例えば、次のような理由が考えられる。ナノ光ファイバーの極細部は非常に細いので、パルスレーザー光を照射した際の衝撃により、極細部の位置が少しずれる。また、ナノ光ファイバーの極細部は非常に細いので、ナノ光ファイバーの極細部を同じ位置に保持することも困難である。
それゆえ、上記実施例のように、パルスレーザー光の照射回数が1回で有る場合には、極細部の位置ずれの影響はほとんど無いが、変形例のようにパルスレーザー光の照射回数が増えると、極細部の位置ずれの影響が大きくなる。この場合、ナノ光ファイバーの極細部の裏面のスポット領域(微小凹部の形成位置)毎に、位置ずれ量が不均一になる。その結果、変形例では、各微小凹部55のサイズが不均一になり、また、極細部51の一部の領域において、隣り合う2つの微小凹部55が繋がって形成される。
なお、微小凹部55は、ナノ光ファイバー50の軸方向(図6A及び6Bでは縦方向)において位置ずれを起こしているが、ナノ光ファイバー50の直径方向(図6A及び6Bでは横方向)においては、ナノ光ファイバー50の中心に形成されている。これは、微小凹部55がナノ光ファイバー50のレンズ効果により形成されたものであることを示しており、ナノ光ファイバー50の直径方向(横方向)において、レンズ効果により集光される光の焦点が自動的にナノ光ファイバー中心に結ばれ、ナノ光ファイバー50の直径方向の位置ずれに対して不感となるためである。
[各種効果]
上記実施例と比較例との比較結果から明らかなように、上記実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の製造手法及び製造装置では、より高精度に、屈折率が所定パターンで変化するナノ構造体をナノ光ファイバーの表面に形成することができる。また、上記実施形態では、より少ないパルスレーザー光の照射回数でナノ構造体を形成することができる。すなわち、上記実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の製造手法及び製造装置では、より高精度にかつより簡易に、屈折率が所定パターンで変化するナノ構造体をナノ光ファイバーの表面に形成することができる。
また、上記実施形態では、ナノ光ファイバーのレンズ効果で発現する多光子吸収の増強作用を用いて、ナノ光ファイバーの表面に微小凹部(ナノ構造体)を形成するので、加工時にナノ光ファイバーに与える熱的な影響を低減することができる。
また、上記実施形態のフォトニック結晶製造装置10では、位相マスク13aを被加工物であるナノ光ファイバー20(集光位置)から十分離して配置する。それゆえ、位相マスク13aにおけるパルスレーザー光の吸収の影響を低減することができ、効率よくナノ光ファイバー20の表面に微小凹部(ナノ構造体)を形成することができる。
また、本実施形態のフォトニック結晶製造装置10では、位相マスク13aをナノ光ファイバー20から十分離して配置するだけでなく、位相マスク13aと加工領域との間に0次光遮蔽板16を設ける。それゆえ、微小凹部25の加工時に極細部21から飛散する被加工物質が位相マスク13aの凹凸パターン面に付着することを抑制することができる。これにより、ナノファイバーフォトニック結晶の作製時における位相マスク13aの汚れを抑制することができ、より一層効率よくナノ光ファイバー20の表面に微小凹部(ナノ構造体)を形成することができる。
さらに、上記実施形態のナノファイバーフォトニック結晶の製造手法では、例えばナノ光ファイバーに形成する微小凹部の個数(微小凹部列の形成領域)や隣り合う微小凹部間の間隔等を制御することにより、様々な光学的機能を発現させることができ、ナノファイバーフォトニック結晶の設計自由度を向上させることができる。
[応用例]
上述した本発明のナノファイバーフォトニック結晶の製造手法及びフォトニック結晶製造装置を用いて作製されたナノファイバーフォトニック結晶は、様々な技術分野に適用することができる。
例えば、本発明の製造手法及び製造装置を用いて作製されたナノファイバーフォトニック結晶において、複数の微小凹部の少なくとも一つに量子発光体(量子ドット)を含む物質を充填(添加)した場合には、ファイバーモード(ファイバーインライン)単一光子発生素子を実現することができる。この場合、ナノファイバーフォトニック結晶から高効率で単一光子を光ファイバーの導波モードで取り出すことができる。なお、「量子発光体」とは、エネルギー準位が離散的な状態となり、単一励起が可能となる状態に置かれた(すなわち、量子的な特性を有する)、例えば、原子、分子、量子ドット(人工原子)等のナノメートルサイズの発光体のことである。
また、上述のように、ナノ光ファイバー上に形成された一次元の微小凹部列は反射器としても作用させることができる(図3及び4参照)。それゆえ、ナノ光ファイバーの極細部に、一対の一次元微小凹部列を互いに所定間隔離して形成し、該一対の一次元微小凹部列の間のナノ光ファイバー上に量子ドットを配置しても、ファイバーモード単一光子発生素子(ナノ光ファイバー共振器)を実現することができる。
また、例えば、本発明の製造手法及び製造装置を用いて作製されたナノファイバーフォトニック結晶において、複数の微小凹部の少なくとも一つに非線形光学物質を充填した場合には、ファイバーインライン非線形光子素子を実現することができる。この場合、ナノファイバーフォトニック結晶は、伝搬光に対して例えば変調作用、位相調整作用、光のスイッチング作用等の各種非線形作用(効果)を発現させることができる。
なお、このような伝搬光に対する非線形効果は、光導波路の断面の面積が小さくなるほど大きくなる。例えば、ナノ光ファイバーの極細部の径は、従来の光通信用ファイバーのそれの数十分の1程度であるので、ナノ光ファイバーの極細部における非線形効果は、従来の光通信用ファイバーのそれの数百倍になる。それゆえ、本発明の製造手法及び製造装置を用いて作製されたナノファイバーフォトニック結晶を用いてファイバーインライン非線形光子素子を構成した場合には、非常に大きな非線形効果を得ることができる。
さらに、例えば、本発明の製造手法及び製造装置を用いて作製されたナノファイバーフォトニック結晶において、複数の微小凹部の少なくとも一つにバイオ関連物質を充填した場合には、バイオセンサーを実現することができる。この場合、バイオ関連物質における光学的な変化(例えば、光増強変化や屈折率変化など)を高感度(分子単位)で検出することができる。
また、本発明の製造手法及び製造装置を用いて、微小凹部列がFBGとなるように、ナノファイバーフォトニック結晶を作製した場合には、高感度の温度センサー等を実現することができる。
10…フォトニック結晶製造装置、11…光源部、11a…レーザー光源、12…集光レンズ部、12a…集光レンズ、13…回折分光部、13a…位相マスク、14…第1光学系、14a…第1反射ミラー、15…第2光学系、15a…第2反射ミラー、16…0次光遮蔽板、20…ナノ光ファイバー、21…極細部、22…接続部、23…光ファイバー部、24…ナノファイバーフォトニック結晶、25…微小凹部

Claims (10)

  1. レーザー光源からレーザー光を射出することと、
    前記レーザー光を分光素子で回折して、+1次の回折光及び−1次の回折光を抽出することと、
    前記抽出された+1次の回折光及び−1次の回折光を、それぞれ第1光学系及び第2光学系を介して、伝搬光の波長以下の値の径を有し、伝搬光が近接場光として伝搬する光導波路部を備える光ファイバーの前記光導波路部の所定領域に導いて集光し、該所定領域に光の干渉縞を生成することと、
    前記光ファイバーの所定領域に集光された光を、前記光ファイバーのレンズ効果によりさらに集光して、前記光ファイバーに凹部を形成することとを含む
    ナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  2. 前記凹部が、光ファイバーの光照射側とは反対側の面に形成される
    請求項1に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  3. 前記光ファイバーの延在方向に沿って、前記光ファイバーの所定領域に光の干渉縞を生成して、複数の前記凹部を形成する
    請求項1又は2に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  4. 前記レーザー光が、パルスレーザー光である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  5. 前記レーザー光源が、フェムト秒パルスレーザーである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  6. 前記分光素子が、位相マスクである
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  7. 前記第1光学系及び前記第2光学系がともに、反射ミラーで構成される
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  8. 前記光ファイバーの所定領域において、前記レンズ効果により集光された部分にアブレーションを発生させることにより前記凹部を形成する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造方法。
  9. レーザー光源と、
    前記レーザー光源から射出されたレーザー光を、伝搬光の波長以下の値の径を有し、伝搬光が近接場光として伝搬する光導波路部を備える光ファイバーの前記光導波路部の所定領域に集光する集光レンズと、
    前記光ファイバーの所定領域及び前記集光レンズ間に設けられ、前記集光レンズを介して入射されたレーザー光を回折して、+1次の回折光及び−1次の回折光を抽出する分光素子と、
    前記光ファイバーの所定領域及び前記分光素子間に設けられ、前記分光素子で抽出された+1次の回折光を前記光ファイバーの所定領域に導く第1光学系と、
    前記光ファイバーの所定領域及び前記分光素子間に設けられ、前記分光素子で抽出された−1次の回折光を前記光ファイバーの所定領域に導く第2光学系とを備え
    ノファイバーフォトニック結晶の製造装置。
  10. さらに、前記光ファイバーの所定領域及び前記位相マスク間の領域において、前記光ファイバーの所定領域の真上に設けられ、かつ、前記位相マスクで前記レーザー光を回折した際に生成される0次の回折光が前記光ファイバーの所定領域の照射されることを防止するような位置に設けられた遮蔽板を備える
    請求項9に記載のナノファイバーフォトニック結晶の製造装置。
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