JP5958473B2 - アンテナ装置及び携帯端末 - Google Patents

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Description

本発明は、RFID(radio frequency identification)システム等に用いられるアンテナ装置及び携帯端末に関する。
RFIDシステムは、電磁界信号を介して外部機器と無線通信する技術であり、鉄道の自動改札機や、建物への入退出におけるセキュリティシステム、電子マネーシステム等の分野で広く利用されている。
現在、RFID機能を有した携帯電話や、タブレット型PC等の携帯端末が普及し、ICカードの代わりとなり使用されているが、RFID機能を有した携帯端末は、単機能のICカードとは異なり、機能が多岐にわたるため、端末内部は電子部品で密集しており、外部機器と無線通信するために使用されるアンテナ装置の実装空間は限りなく制限されている。
したがって、携帯端末に搭載されるアンテナ装置は、ICカードと比べ、面積が小さくなる傾向にあり、外部機器との通信において、しばしば問題が生じることがある。特に、外部機器との対向角度が大きくなった場合に、通信性能が著しく低下する。このため、対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑制する試みがなされている。
特開2004−266811号公報 特開2002−208814号公報
例えば、特許文献1に記載の技術においては、アンテナ装置を通信したい方向へ湾曲させ、携帯端末内部の内壁側面に沿ってアンテナ装置を設置することで、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えている。
特許文献2に記載の技術においては、磁性シートを通信したい方向へ延長して配置することで、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、アンテナ装置を湾曲して設置する必要があるため、アンテナ装置の実装空間が大きくなる問題がある。さらに、設置場所が制限され、平面に設置する場合と比べ破損の可能性が高くなる等の問題もある。
また、特許文献2に記載の技術においては、磁性シートをプリント基板の外側に延長する必要があるため、アンテナ装置の面積が大きくなってしまい、実装空間が大きくなる問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、アンテナ装置の実装空間を拡大することなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えたアンテナ装置及び携帯端末を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るアンテナ装置は、プリント基板の一方の面に第1のループコイルを、他方の面に第2のループコイルをそれぞれ設け、前記プリント基板に設けたスルーホールを用いて前記2つのループコイルを接続し、前記第1のループコイルと前記第2のループコイルを同一平面上に投影した際に、第1の辺部が相互に重なり、前記第1の辺部と対称の位置にある第2の辺部が相互に重ならないよう配置されており、前記第2の辺部が相互に重ならないように配置された領域を覆うように磁性シートを設けたことを第1の特徴とする
上記特徴の本発明によれば、第1ループコイルと第2のループコイルとが重なるように配置された第1の辺部と、重ならないように配置された第2の辺部とを設け、両長辺部のループコイルの配置を変えることにより、磁界分布の偏りをつけることができる。なお、磁性シートは、第2の辺部を覆う必要があるだけで、プリント基板の外側に延長する必要がないため、アンテナ装置の面積が大きくなることはない。さらに、磁界分布を操作するため、通信したい方向へアンテナ装置を湾曲して設置する必要がなく、アンテナ装置の実装空間が拡大することもない。すなわち、アンテナ装置の実装空間を拡大することなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えることが可能となる。
さらに、本発明に係るアンテナ装置は、前記第1の辺部が、前記磁性シートで覆われていないことを第2の特徴とする。
上記特徴の本発明によれば、磁性シートで覆われている第2の辺部と、覆われていない第1の辺部とを設け、両長辺部の磁性シートの形状又は配置を変えることにより、一層磁界分布の偏りをつけることができるため、アンテナ装置の実装空間を拡大することなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下をさらに抑えることが可能となる。
さらに、本発明に係るアンテナ装置は、前記第2の辺部が重ならないように配置された領域では、第1のループコイルの配線パターンと第2のループコイルの配線パターンとが、少なくとも1点で交差していることを第3の特徴とする。
上記特徴の本発明によれば、第2の辺部において、第1のループコイルの配線パターンと第2のループコイルの配線パターンとが所定の一点で交差することにより、第2の辺部近傍に3種類の磁界分布が生じ、異なる磁界分布が相互に作用することで、より一層磁界分布の偏りをつけることができるため、アンテナ装置の実装空間を拡大することなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下をさらに抑えることが可能となる。
さらに、本発明に係るアンテナ装置は、前記第1のループコイルと前記第2のループコイルとが同じ基準電位に接続されることを第4の特徴とする。
上記特徴の本発明によれば、第1のループコイルと第2のループコイルとが同じ基準電位に接続され、第1のループコイルと第2のループコイルが回路的に切り分けられると、負荷変調時のインピーダンス変化が大きくなり、それに伴い反磁界の差が大きくなるため、負荷変調信号のS/N比が改善され、結果として外部機器の検出度が高くなり、通信性能が向上する。
さらに、本発明に係るアンテナ装置は、単一又は複数の遠方界通信用アンテナが、前記第1のループコイルおよび第2のループコイルが形成された開口部に配置されていることを第5の特徴とする
上記特徴の本発明によれば、アンテナ装置が外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑える特徴を維持したまま、アンテナ装置の大きさを大きくすることなく、アンテナ装置をマルチバンド化することが可能となる。このように第1のループコイルと第2のループコイルが形成された開口部に、通信周波数帯域が異なる遠方界通信用アンテナを配置することにより、アンテナ装置のサイズを大きくすることなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑制しつつ、マルチバンド化のアンテナ装置を提供することができる。
さらに、本発明に係るアンテナ装置は、携帯端末の筐体内に搭載することを第6の特徴とする。
上記特徴の本発明によれば、例えば、鉄道の自動改札機を通過する際や電子マネー等としてリーダーライタとの認証スピードを求められるような多様な場面において、思いがけずリーダーライタと携帯端末との間に対向角度ができてしまった場合でも、良好に通信することが可能となる。
本発明によれば、アンテナ装置の実装空間を拡大することなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えたアンテナ装置及び携帯端末を提供することができる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置10を第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。 第1の実施形態に係るアンテナ装置10を第2のループコイルの面側11Bから見た平面図である。 第1の実施形態に係るアンテナ装置10を各構成要素に分解し、垂直方向へ並べた展開斜視図である。 第1の実施形態に係るアンテナ装置10を第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 図2AのA−A’線断面図である。 ループコイルの第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。 図2Dは、第1の辺部11Lと第2の辺部11Rをループコイルの短辺側とした場合、第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。 図2Eは、第2のループコイル13が正方形の場合、第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。 比較形態1によるヘリカル状コイル20を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 図3AのA−A’線断面図である。 比較形態1によるスパイラル状コイル30を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 図3CのA−A’線断面図である。 アンテナ装置10の磁界分布Hの模式図である。 ヘリカル状コイル20の磁界分布Hの模式図である。 スパイラル状コイル30の磁界分布Hの模式図である。 第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 図5AのA−A’線断面図である。 アンテナ装置10Aの磁界分布Hの模式図である。 第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 図7AのB−B’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。 図7AのA−A’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。 図7AのC−C’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。 第4の実施形態に係るアンテナ装置10CのRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。 第5の実施形態に係るアンテナ装置10Dを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。 実施例1に係るアンテナ装置100を第1のループコイルの面側110Aから見た平面図である。 実施例1に係るアンテナ装置100を第2のループコイルの面側110Bから見た平面図である。 実施例1に係るアンテナ装置100を第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。 比較例1によるヘリカル状コイル200を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側10Aから透かして見た平面図である。 比較例1によるスパイラル状コイル300を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。 実施例1に係るアンテナ装置100の効果を確認するためのシミュレーションの構成を示す図である。 図13AのA−A’線断面図である。 図13Bのアンテナ装置100、200、300を外部機器400との対向角度θ傾けた場合を示している。 実施例1に係るアンテナ装置100の効果を確認するためのシミュレーションの結果得られた、電力の伝送特性を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。 実施例1に係るアンテナ装置100の効果を確認するための実験の結果得られた、最大通信距離を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。 実施例2に係るアンテナ装置100の効果を確認するためのシミュレーションの構成を示す図である。 図15AのA−A’線断面図である。 図15Bのアンテナ装置100、200、300と、金属板500を外部機器400との対向角度θ傾けた場合を示している。 実施例2に係るアンテナ装置100の効果を確認するためのシミュレーションの結果得られた、電力の伝送特性を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。 実施例2に係るアンテナ装置100の効果を確認するための実験の結果得られた、最大通信距離を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。 実施例3に係るアンテナ装置100Aを第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。 アンテナ装置100のRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。 アンテナ装置100AのRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。 実施例3に係るアンテナ装置100Aの効果を確認するための実験の結果得られた、最大通信距離を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。 実施例4に係るアンテナ装置100Dを第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1Aは、第1の実施形態に係るアンテナ装置10を第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。同図に示すように、プリント基板11の第1のループコイルの面側に磁性シート15が設けられる。また、図1Bは、アンテナ装置10を第2のループコイルの面側11Bから見た平面図である。さらに、図1Cは、アンテナ装置10を各構成要素に分解し、垂直方向へ並べた展開斜視図である。
図1Cに示すように、アンテナ装置10は、プリント基板の一方の面に形成された略環状の第1のループコイル12と、他方の面に形成された略環状の第2のループコイル13と、プリント基板11を貫通するスルーホール14と、プリント基板11の第1のループコイルの面側に設けられた磁性シート15とを備えている。なお、第1のループコイル12と第2のループコイル13とは、スルーホール14で接続されている。
プリント基板11は、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリエチレン、アラミド、紙フェノール、紙エポキシ、ポリエステル、セラミックなどの絶縁性材料によって構成される。
第1のループコイル12と第2のループコイル13、スルーホール14は、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、金などの導体材料によって構成される。
磁性シート15は、磁性材料と樹脂からなる柔軟性に富んだ衝撃に強いシート状のもの、高透磁率を有するフェライト焼結体を薄板状に加工したものなどがある。
図2Aは、アンテナ装置10を第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。また、図2Bは、図2AのA−A’線断面図である。さらに、図2Cは、第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。
図2Aに示すように、アンテナ装置10は、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが、プリント基板11を介して相互に重なるように配置した領域(第1の辺部11L)と、相互には重ならないように配置した領域(第2の辺部11R)とを備えている。
また、図2Cに示すように、第1の辺部11Lは、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが、十分に薄いプリント基板11を介して相互に重なるように配置されるため、垂直方向のループコイル間隔はプリント基板11の厚み分しかなく、第1のループコイル12と第2のループコイル13との間に磁気的な障壁ができ、磁束MFがほぼ通過することができない。すなわち、第1の辺部11Lにおいては、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが実効的に1つのループコイルを形成し、略同心円状に磁界が分布することになる。
また、第2の辺部11Rのように、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが、相互には重ならないように配置されると、第1のループコイル12と第2のループコイル13との間に磁気的な障壁がなくなり、磁束MFが十分に通過できるようになる。このとき、第1のループコイル12と第2のループコイル13とは、スルーホール14で接続されていることから、第2の辺部11Rにおいて、第1のループコイル12と第2のループコイル13は同じ方向に電流が流れるため、第1のループコイル12と第2のループコイル13からそれぞれ発生する磁束MFは、第1のループコイル12と第2の13との間を通過する向きが逆向きとなり、磁界を弱めあう。結果として、磁界分布Hは同心円状とならず、略楕円状に分布する。
なお、プリント基板11の厚みは、好ましくは10μm〜100μmであり、より好ましくは25μm〜50μmである。
第1のループコイル12と第2のループコイル13とのずれ幅g0は、好ましくは0.1mm〜3.0mmであり、より好ましくは0.5mm〜1.5mmである。すなわち、ずれ幅g0が大き過ぎると、ループコイル全体を通過する磁束量が減少するので上記範囲が好ましい。
図2Dは、第1の辺部11Lと第2の辺部11Rをループコイルの短辺側とした場合、第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。
図2Eは、第2のループコイル13が正方形の場合、第1のループコイルの面側11Aから見た平面図である。
このように、略環状からなるループコイル12とループコイル13の形状は、長方形に限らず、正方形、矩形でもよい。また、第1の辺部を、ループコイルの短辺側としても長辺側にしてもどちらにしても良い。また、第1の辺部、第2の辺部は直線パターンにかぎらず、例えばミアンダ等の他の形状パターンにしても良い。
(比較形態1)
比較形態1として、図3Aにヘリカル状コイル20と、図3Cにごく一般的なアンテナ装置であるスパイラル状コイル30を示す。
図3Aは、ヘリカル状コイル20を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図であり、図3Bは、図3AのA−A’線断面図である。また、図3Cは、スパイラル状コイル30を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図であり、図3Dは、図3CのA−A’線断面図である。
図3AとBに示すヘリカル状コイル20は、アンテナ装置10の効果を確認するため、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが相互には重ならないように配置した領域(第2の辺部11R)においても、第1のループコイル12と第2のループコイル13とを重なるように配置した。
図3CとDに示すスパイラル状コイル30は、プリント基板11の一方の面にのみ2ターンのループコイル12を形成した。
図4Aは、アンテナ装置10の磁界分布Hの模式図である。また、図4Bは、ヘリカル状コイル20の磁界分布Hの模式図である。さらに、図4Cは、スパイラル状コイル30の磁界分布Hの模式図である。
図4BとCに示す比較形態1によるヘリカル状コイル20とスパイラル状コイル30は、アンテナ装置の中心軸CLに対し、磁界は略同心円状に分布する。一方、図4Aに示す第1の実施形態に係るアンテナ装置10は、第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍から発生する磁界分布Hが異なるため、アンテナ装置の中心軸CLに対し、磁界分布Hに偏りが生じる。結果として、アンテナ装置が傾いた場合の通信性能が向上する。すなわち、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えることが可能となる。
(第2の実施形態)
図5Aは、第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。また、図5Bは、図5AのA−A’線断面図である。さらに、図6は、磁界分布Hの模式図である。
図5Aに示す第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aと、図2Aに示す第1の実施形態に係るアンテナ装置10との異なる点は、第1の辺部11Lにおいて、第1のループコイル12と第2のループコイル13が、磁性シート15で覆われていないことである。
このように、第1の辺部11Lにおいて、第1のループコイル12と第2のループコイル13を、磁性シート15で覆われないようにすることで、図6に示している矢印の方向へ磁界の回り込みが生ずる。結果として、アンテナ装置10Aの磁界分布Hは、アンテナ装置10と比べ、さらに偏りが生じ、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下をさらに抑えることが可能となる。
なお、磁性シート15で覆われない領域は、第1の辺部11Lにおける第1のループコイル12と第2のループコイル13が完全に覆われない程度が好ましく、第1の辺部11Lの内側から、0mm〜1mm程度まで覆われていないのが好ましい。すなわち、磁性シートで覆われない領域が大き過ぎると、携帯端末等に搭載して使用される場合、背面金属に生じる渦電流からの悪影響を緩和する能力が低下するので上記範囲が好ましい。
(第3の実施形態)
図7Aは、第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。また、図7Bは、図7AのB−B’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図、図7Cは、図7AのA−A’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図、図7Dは、図7AのC−C’線断面図及び第1の辺部11L近傍と第2の辺部11R近傍の磁界分布Hの模式図である。
図7Aに示す第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bと、図5Aに示す第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aとの異なる点は、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが相互には重ならないように配置した複数の領域(第2の辺部11R)において、当該領域間では第1のループコイル12の配線パターンと第2のループコイル13の配線パターンとが、所定の一点で交差していることである。
このように、第2の辺部11Rにおいて、第1のループコイル12の配線パターンと第2のループコイル13の配線パターンとを、所定の一点で交差させることで、図7B〜Dに示すような3種類の磁界分布Hが生じ、異なる磁界分布Hが相互に作用し磁界を弱めあうことで、さらに磁界分布Hの偏りが生じる。すなわち、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下をさらに抑えることが可能となる。
なお、第1のループコイル12の配線パターンと第2のループコイル13の配線パターンとを交差させるのは、第2の辺部11Rの中央付近が好ましく、一点でのみで交差させるのが好ましい。すなわち、二点以上で交差し、多くの異なる磁界分布Hが生じると、磁界が弱くなり過ぎるので一点で交差させることが好ましい。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係るアンテナ装置10CのRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。
図8に示すように、RFIDシステムの送受信回路は、RF IC(負荷を含む)、EMCフィルタ、整合回路により構成され、一対の信号線TR1、TR2を有する。アンテナ装置10Cの第1のループコイル12は、信号線TR1と接続され、第2のループコイル13は、信号線TR2に接続される。さらに、スルーホール14部分が送受信回路の基準電位(グランド)に接続される。
このように、第1のループコイル12と第2のループコイル13とを接続しているスルーホール14部分を同じ基準電位に接続すると、第1のループコイル12と第2のループコイル13とが回路的に切り分けられ、第1のループコイル12と第2のループコイル13がそれぞれ独立して機能するようになる。すなわち、スルーホール14を介して第1のループコイル12と第2のループコイル13とが1つのループコイルを形成し、従属して機能していたものが、2つのループコイルが相互作用しながら独立して機能するようになる。
したがって、アンテナ装置10Cのインピーダンスは半分程度と低くなり、負荷変調方式で外部機器と通信する際、信号線TR1、TR2を介してアンテナ装置10Cに接続される負荷がオン/オフするときのアンテナ装置10Cのインピーダンス変化は、スルーホール14部分が基準電位に接続されていない場合と比較して、大きくなる。すなわち、負荷がオンのときとオフのときにアンテナ装置10Cから発生する反磁界の差が大きくなり、負荷変調信号のS/N比が改善され、結果として外部機器の検出度が高くなり、通信性能が向上する。
なお、負荷が抵抗の場合、オンとオフの抵抗値の差は、50Ω以上あることが好ましい。すなわち、オンとオフの抵抗値の差が大きいほうが、アンテナ装置10Cのインピーダンス変化がより顕著になり、通信性能が向上することを示している。
(第5の実施形態)
図9は第5の実施形態に係るアンテナ装置10Dを第1のループコイルの面側11Aから透かして見た平面図である。
図9に示す第5の実施形態に係るアンテナ装置10Dと、図5Aに示す第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aとの異なる点は、第1のループコイル12と第2のループコイル13を同一平面上に投影した際に、第1のループコイル12と第2のループコイル13が形成された開口部に、
単一又は複数の遠方界通信用アンテナ601が配置されていることである。(本図は単一のアンテナエレメントが配置されている。)
なお、遠方界通信用アンテナとは例えば、GPS、Bluetooth(登録商標)、ワイヤレスLAN(WiFi)アンテナなどがある。
このように第1のループコイル12と第2のループコイル13が形成された開口部に、通信周波数帯域が異なるアンテナエレメント601を配置することにより、アンテナ装置10Dのサイズを大きくすることなく、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑制しつつ、マルチバンド化のアンテナ装置10Dを提供することができる。
本発明の内容を実施例及び比較例を参照してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図10Aは、実施例1に係るアンテナ装置100を第1のループコイルの面側110Aから見た平面図である。同図に示すように、プリント基板110の第1のループコイルの面側に磁性シート150が設けられる。また、図10Bは、アンテナ装置100を第2のループコイルの面側110Bから見た平面図である。さらに、図11は、アンテナ装置100を第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。
図10AとBに示すように、アンテナ装置100では、プリント基板110の高さh1を約25mmとし、幅w1を約15mmとした。なお、プリント基板110の厚みは約50μmとし、材質はポリイミドとした。また、第1のループコイル120と、第2のループコイル130の配線幅p1を約1.0mmとした。なお、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とは、スルーホール140で接続されており、導体の厚みは約35μmとし、材質は銅とした。
また、基板110の外形線から第1のループコイル120と、第2のループコイル130までのギャップg1は、第2の辺部110Rを除き、約0.5mmとし、第2の辺部110Rにおいては、ギャップをg1とg2の領域に分け、g2を約2.0mmとした。さらに、図11に示すように、第2の辺部110Rにおいて、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とが相互には重ならないように配置された領域が2つ形成され、当該領域間(第2の辺部110Rの中央付近)でループコイル120の配線パターンと130の配線パターンとが一点で交差するようにした。なお、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とのずれ幅g3は約0.5mmとなっている。
また、磁性シート150は、高さh2を約25mmとし、幅w2を約13mmとしており、第1の辺部110Lの第1のループコイル120と、第2のループコイル130が磁性シートで覆われないように、基板110に設けた。
なお、アンテナ装置100では、実使用を想定してパッド電極161、162、171、172を設けた。パッド電極161と171とはスルーホール141を介して接続されており、パッド電極162と172とはスルーホール142を介して接続されている。また、パッド電極161、162にスプリングピン等を介して、回路システムと接続することを想定し、パッド電極161と162が配置された領域の磁性シートを最低限だけ覆われないようにした。なお、パッド電極161、162、171、172を形成する場所は必ずしも基板110の内側でなくともよく、例えば基板110の外側に突起部を設けて形成することも可能である。
(比較例1)
比較例1として、図12Aにヘリカル状コイル200と、図12Bにごく一般的なアンテナ装置であるスパイラル状コイル300を示す。
図12Aは、ヘリカル状コイル200を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。また、図12Bは、スパイラル状コイル300を磁性シートが設けられる第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。
図12Aに示すヘリカル状コイル200は、アンテナ装置100の効果を確認するため、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とが相互には重ならないように配置した領域(第2の辺部110R)においても、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とを重なるように配置した。また、第1の辺部110Lは磁性シート150で覆われている。
図12Bに示すスパイラル状コイル300は、プリント基板110の第1のループコイルの面にのみ2ターンのループコイル120を形成し、パッド電極162(172)に至る一部分のみ第2のループコイルの面側に形成した。なお、配線幅は約0.5mm、配線間隔は約0.1mmとした。また、第1の辺部110Lは磁性シート150で覆われている。
実施例1に係るアンテナ装置100の効果を確認するためのシミュレーション構成を図13Aに示す。
図13Aは、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400を上面から見た図である。同図に示すように、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400とは、中心軸CAを合わせた状態にして配置する。図13Bは、図13のA−A’線断面図である。同図に示すように、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400とは、距離dを離して配置する。図13Cは、図3Bのアンテナ装置100、200、300を外部機器400との対向角度θ傾けた場合を示している。同図に示すように、アンテナ装置100、200、300の第2の辺部110Rを外部機器400から離れる側とし、距離dの定義を第1の辺部110Lから外部機器400までの距離とする。なお、本シミュレーションにおいては、アンテナ装置100、200、300の磁性シート150が設けられていない第2のループコイルの面側110Bを外部機器400に対向させ、磁性シート150が設けられている第1のループコイルの面側110Aは対向しないものとする(不図示)。
図13Aで示したシミュレーション構成において、外部機器400からアンテナ装置100、200、300へ伝送される電力の伝送特性を、ANSYS社の電磁界シミュレーションソフトHFSS及び回路シミュレーションソフトAnsoft Designerを用いて計算した。具体的には、電磁界シミュレーションソフトHFSSで外部機器400とアンテナ装置100、200、300とをそれぞれ対向させたものを電磁界解析し、結果として得られたSパラメータを、回路シミュレーションソフトAnsoft Designerにインポートし、整合回路等の周辺回路を接続し、電力の伝送特性を計算する。電力の伝送特性の単位はdB(デジベル)を使用し、値が大きいほど電力の伝送特性が良好であることを示している。
なお、本シミュレーションの条件としては、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400との距離dは約30mmとし、アンテナ装置100、200、300と外部機器400との対向角度θは0°、15°、30°、45°、60°、75°、90°とし、外部機器400のアンテナ装置は、2ターンのスパイラル状コイルを用い、そのサイズは約100mm×100mmとし(不図示)、各アンテナの中心軸CAを合わせた状態でシミュレーションを行なった。
図14は、本シミュレーションの結果得られた、電力の伝送特性を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。同図に示すように、アンテナ装置100は、アンテナ装置200と比較して、15°で約0.6dB、30°で約1.1dB、45°で約1.7dB、60°で約2.6dB、75°で約4.8dB、90°で約24.1dB、伝送特性が向上したことを示している。さらに、アンテナ装置300と比較して、15°で約0.9dB、30°で約1.3dB、45°で約1.9dB、60°で約2.9dB、75°で約5.1dB、90°で約24.6dB、伝送特性が向上したことを示している。すなわち、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えることが予測される。
また、本シミュレーションに基づいて実験を行なった。本実験は、外部機器400との最大通信距離を測定するものとし、その構成は、実施例1のシミュレーションと同様に、図13Aのような構成とし、外部機器400には汎用のRFIDリーダーライタを使用した。
本実験の結果を図15に示す。同図に示すように、アンテナ装置100の最大通信距離は、アンテナ装置200、300と比較して、外部機器400との対向角度θが15°〜90°において大きいことがわかる。すなわち、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えていることが確認され、その効果が実証されたことを示している。
(実施例2)
アンテナ装置100が携帯端末の筐体内に搭載された場合を想定し、実施例1で行なったシミュレーションと実験の構成に、薄い金属板500を付加した。
図16Aは、本シミュレーションの構成を示す図であり、実施例1のシミュレーション構成を示す。図13Aと異なる点は、薄い金属板500が付加された構成になっていることである。図16Aは、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400と、金属板500を上面から見た図である。また、図16Bは、図16AのA−A’線断面図である。同図に示すように、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400とは、距離dを離して配置する。図16Cは、図16Bのアンテナ装置100、200、300と、金属板500を外部機器400との対向角度θ傾けた場合を示している。金属板500は、アンテナ装置100、200、300と約3mmのギャップで垂直方向に並行配置し、金属板500の端部付近にアンテナ装置100、200、300を配置した。なお、金属板500の大きさは約110mm×40mm、厚みは約18μm、材質は銅とした。これは、携帯端末内部の回路基板を想定したもので、アンテナ装置100、200、300を携帯端末に擬似的に搭載したことを再現したものである。また、本シミュレーションにおいても、アンテナ装置100、200、300の磁性シート150が設けられていない第2のループコイルの面側110Bを外部機器400に対向させ、磁性シート150が設けられている第1のループコイルの面側110Aは金属板500に対向させるものとする(不図示)。
なお、本シミュレーションも実施例1と同様に、外部機器400からアンテナ装置100、200、300へ伝送される電力の伝送特性を計算する。また、本シミュレーションの条件も実施例1と同様に、アンテナ装置100、200、300と、外部機器400との距離dは約30mmとし、アンテナ装置100、200、300と外部機器400との対向角度θは0°、15°、30°、45°、60°、75°、90°とし、外部機器400のアンテナ装置は、2ターンのスパイラル状コイルを用い、そのサイズは約100mm×100mmとし(不図示)、各アンテナの中心軸CAを合わせた状態でシミュレーションを行なった。
図17は、本シミュレーションの結果得られた、電力の伝送特性を、外部機器400との対向角度θで示したグラフである。同図に示すように、アンテナ装置100は、アンテナ装置200と比較して、30°で約0.6dB、45°で約1.9dB、60°で約4.0dB、75°で約9.2dB、90°で約9.4dB、伝送特性が向上したことを示している。さらに、アンテナ装置300と比較して、30°で約1.0dB、45°で約2.3dB、60°で約4.4dB、75°で約9.6dB、90°で約10.0dB、伝送特性が向上したことを示している。すなわち、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えることが予測される。
また、本シミュレーションに基づいて実験を行なった。本実験は、外部機器400との最大通信距離を測定するものとし、その構成は、実施例2のシミュレーションと同様に、図15Aのような構成とし、外部機器400には汎用のRFIDリーダーライタを使用した。
本実験の結果を図18に示す。同図に示すように、アンテナ装置100の最大通信距離は、アンテナ装置200、300と比較して、外部機器400との対向角度θが30°〜90°において大きいことがわかる。すなわち、アンテナ装置100が携帯端末に搭載された場合においても、外部機器との対向角度が大きくなった場合に生じる通信性能の低下を抑えていることが確認され、その効果が実証されたことを示している。
(実施例3)
図19は、実施例3に係るアンテナ装置100Aを第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。
図19に示すように、アンテナ装置100Aは、その効果を確認するため、図11に示すアンテナ装置100にパッド電極163を第1のループコイルの面へ、パッド電極173を第2のループコイルの面へそれぞれ設け、それに伴い、スルーホール140の位置をパッド電極上へ移動させたものとなっている。すなわち、アンテナ装置100Aのパッド電極は、161(171)、162(172)、163(173)の3端子となり、一対の信号線TR1、TR2と、基準電位(グランド)に接続することが可能となる。
図20Aは、アンテナ装置100のRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。また、図20Bは、アンテナ装置100AのRFIDシステムの送受信回路への接続を示した回路構成図の一例である。
図20Bに示すように、アンテナ装置100Aの第1のループコイル120は、パッド電極162(172)で信号線TR1に接続され、パッド電極163(173)で基準電位に接続される。また、第2のループコイル130は、パッド電極161(171)で信号線TR2に接続され、パッド電極163(173)で基準電位に接続される。すなわち、第1のループコイル120と、第2のループコイル130とは、基準電位によって回路的に切り分けられ、それぞれが独立して機能する。なお、図20Aに示すように、アンテナ装置100は、パッド電極163(173)を有していないため、第1のループコイル120と、第2のループコイル130は、基準電位に接続することができず、それぞれが従属して機能する。
実施例3に係るアンテナ装置100Aの効果を確認するため、実施例2の実験と同様に、図16Aに示した構成で、外部機器400との最大通信距離を測定した。なお、負荷がオンのときの抵抗値を約1000Ω、オフのときの抵抗値を約5Ωと設定して実験を行なった。
本実験の結果を図21に示す。同図に示すように、アンテナ装置100Aの最大通信距離は、アンテナ装置100と比較して、外部機器400との対向角度θが0°〜90°において大きいことがわかる。すなわち、第1のループコイル120と、第2のループコイル130が同じ基準電位に接続されることで、アンテナ装置100Aの通信性能が向上したことが確認され、その効果が実証されたことを示している。
(実施例4)
図22は、実施例4に係るアンテナ装置100Dを第1のループコイルの面側110Aから透かして見た平面図である。
図22に示すように、アンテナ装置100Dは、図11に示すアンテナ装置100の第1のループコイル120と、第2のループコイル130が形成された開口部に、単一又は複数の遠方界通信用アンテナ602を配置したものとなっている。(本図は単一のアンテナエレメントが配置されている。)
なお、遠方界通信用アンテナとは例えば、GPS、Bluetooth(登録商標)、ワイヤレスLAN(WiFi)アンテナなどがある。
遠方界通信用アンテナ602の一端はスプリングピン等を介して回路システムと接続することを想定し、他端は開放端となっている。このように遠方界通信用アンテナを配置することにより、1/4波長で動作するモノポールアンテナとなる。
磁性シート150は、遠方界通信用アンテナ602を覆っていてもよいが、磁性シート150が遠方界通信用アンテナ602の動作する周波数帯において、損失が大きい場合は、磁性シート150がアンテナエレメント602を覆っていないほうが好ましい。
上記実施例4において、遠方界通信用アンテナのエレメント形状はミアンダ状の場合について示したが、例えば略U字状、略L字状等、他の形状にしても良い。
10、10A、10B、10C、10D、20、30、100、100A、100D、200、300…アンテナ装置
11、110…プリント基板
11A、110A…第1のループコイルの面側
11B、110B…第2のループコイルの面側
11L、110L…第1の辺部
11R、110R…第2の辺部
12、120…第1のループコイル
13、130…第2のループコイル
14、140、141、142…スルーホール
15、150…磁性シート
161、162、163、171、172、173…パッド電極
400…外部機器
500…金属板
601、602…遠方界通信用アンテナ

Claims (6)

  1. プリント基板の一方の面に第1のループコイルを、他方の面に第2のループコイルをそれぞれ設け、前記プリント基板に設けたスルーホールを用いて前記2つのループコイルを接続し、前記第1のループコイルと前記第2のループコイルを同一平面上に投影した際に、第1の辺部が相互に重なり、前記第1の辺部と対称の位置にある第2の辺部が相互に重ならないよう配置されており、前記第2の辺部が相互に重ならないように配置された領域を覆うように磁性シートを設けたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1のループコイルの第1の辺部が前記磁性シートで覆われていないことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2の辺部が重ならないように配置された領域では、第1のループコイルの配線パターンと第2のループコイルの配線パターンとが、少なくとも1点で交差していることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1のループコイルと前記第2のループコイルとが同じ基準電位に接続されることを特徴とする請求項1乃至3に記載のアンテナ装置。
  5. 単一又は複数の遠方界通信用アンテナを、前記第1のループコイルおよび第2のループコイルが形成された開口部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4に記載の複合アンテナ装置。
  6. 請求項1乃至5に記載のアンテナ装置を筐体内に搭載することを特徴とする携帯端末。
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