JP5946139B2 - 抗凝固薬測定用センサ - Google Patents

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Description

本発明は、分子インプリント高分子薄膜電極を用いた抗凝固薬測定用センサに関する。
人工心肺など体外循環を伴う治療においては、血液は必然的に異物に接触する。そのままでは凝血し、血流回路を閉塞したり、脳梗塞を惹起したりするので抗凝固薬の投与が不可欠である。抗凝固薬には主にヘパリンが使用されている。しかし、適量と思われるヘパリンを投与したにもかかわらず、血液経路における血液凝固塊の発生のために、体外循環を一時中断するという事例は後を絶たない。このような血液凝固塊は、治療効果を低下させるだけでなく、脳梗塞などを惹起し、患者の生命を危険に陥れることがある。現在、体外循環治療中のヘパリンの適正投与量は、血液に凝血因子活性剤を添加し、凝固に要する時間(Activated Clottig Time:ACT)を測定して判断している。しかし、手術中における凝血発生の確率とACTとの相関は低い。この低い相関に頼って投与量を決定していることが、手術中に時々発生する血液凝固の主因である可能性は高い。
ACTを測定するよりも、血液中ヘパリン濃度を監視する方が、ヘパリンの適正投与量を正確に判断できると考えられるものの、適切なセンサが存在しないのが現状である。血液中のヘパリン濃度を直接モニタリングするためのセンサの開発例は幾つかある。例えば、カチオン性界面活性剤を含浸させた膜のヘパリン吸着による膜電位変化を捉える方法(非特許文献1)や、カチオン性タンパク質であるプロタミンを金表面に固定し、ヘパリンとの結合を表面プラズモンにより捉える方法(非特許文献2)が報告されている。しかし、上記の方法は、カチオン性界面活性剤やプロタミンとヘパリンとの単純な静電相互作用を利用するものであるため選択性が低く、血液中に豊富に存在するアニオン性タンパク質の妨害を受けやすいという問題があり、何れも実用化には至っていない。選択性の高いヘパリンセンシング法としては、ヘパリンに対する抗体とヘパリンとの特異結合を検出する方法が考えられるが、ヘパリンは元来、生体親和性に富む物質であるため、抗体を取得すること自体が難しい。
V.C. Yang他、A Novel Electrochemical Heparin Sensor, ASAIO J 39, M195-M201, 1993 K. Gaus他、Surface plasmon resonance sensor for heparin measurements in blood plasma. Biosens. Bioelectron. 13, 1307-1315, 1998
本発明の課題は、血液中のヘパリンなどの抗凝固薬を選択的に検出できるセンサを提供することである。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、分子インプリント高分子(Molecularly Imprinted Polymer: MIP)薄膜における溶質透過速度が鋳型の存在によって変化する現象(ゲート効果)を見出し、このゲート効果を利用したセンサによってヘパリンなどの抗凝固薬を選択的に検出できることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の態様は以下に関する。
(1) 分子インプリント高分子を固定化した基板から構成される、抗凝固薬測定用センサ。
(2) 分子インプリント高分子を固定化した基板が、分子インプリント高分子を固定化した電極である、(1)に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(3) 分子インプリント高分子を固定化した基板が、開始剤を固定化した基板に機能性モノマーと架橋性モノマーと抗凝固薬を接触させて重合させることにより得られる基板である、(1)又は(2)に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(4) 機能性モノマーが、カチオン性モノマーである、(3)に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(5) 機能性モノマーが、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドである、(4)に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(6) 架橋性モノマーが、メチレンビスアクリルアミドである、(3)から(5)の何れか1項に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(7) 抗凝固薬が、ヘパリン類である、(1)から(6)の何れか1項に記載の抗凝固薬測定用センサ。
(8) (1)から(7)の何れか1項に記載の抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する試料を接触させ、信号の変化を検出することを含む、抗凝固薬の測定方法。
(9) (2)に記載の抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する試料をレドックスマーカーの存在下において接触させ、信号の変化として電流の変化を検出することを含む、抗凝固薬の測定方法。
(10) 体内に存在する物質をレドックスマーカーとして使用する、(9)に記載の抗凝固薬の測定方法。
(11) 前記試料が全血または血液成分(例えば、血漿又は血清など)である、(8)から(10)の何れか1項に記載の抗凝固薬の測定方法。
(12) (1)から(7)の何れか1項に記載の抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する灌流血液を接触させ、信号の変化を検出することを含む、抗凝固薬の測定方法。
(13) 抗凝固薬が、ヘパリン類である、(8)から(12)の何れか1項に記載の抗凝固薬の測定方法。
本発明のセンサで用いる分子インプリント高分子(Molecularly Imprinted Polymer: MIP)薄膜は安定性に優れ、電極に固定されたMIPのゲート効果はファラデー電流により簡単に検出することができる。本発明のセンサは簡便かつ安価に作製することができ、操作も簡便で、装置の小型化も可能である。また、本発明のセンサは感度及び安定性にも優れている。本発明のセンサによれば、血液中のヘパリンなどの抗凝固薬を選択的に検出することができる。例えば、本発明のセンサで血中ヘパリン濃度を監視し、至適ヘパリン投与量を正確に決定することで、治療成績を劇的に高めることが期待できる。さらに本発明のセンサによれば、応答時間が約15秒と短く、ヘパリン濃度をリアルタイムに検出することができる。
図1は、分子インプリントの原理を示す。 図2は、ゲート効果の模式図を示す。 図3は、ヘパリンの構造を示す。 図4は、分子インプリント高分子固定電極の作製を示す。 図5は、体外循環血液を監視するヘパリンセンサの構想図を示す。 図6は、ヘパリンインプリントITO電極におけるフェロシアン化物のサイクリックボルタグラムを示す。ヘパリン濃度:0unit/mL(一点破線)→22unit/mL(実線)→0unit/mL(点線)→22unit/mL(破線) 図7は、ヘパリンインプリント電極における陽極電流の変化と、ヘパリン濃度との関係を示す。 図8は、グラフト処理された電極(MIP電極(A)およびNIP電極(B))の血液系におけるサイクリックボルタグラムを示す。試験液中ヘパリン濃度0.00 unit/mL(破線), 0.04 unit/mL(実線) 図9は、分子インプリント高分子(MIP)電極の酸化還元電流に対するヘパリンの効果を示す。 図10は、非インプリント高分子(NIP)電極の酸化還元電流に対するヘパリンの効果を示す。 図11は、ヘパリン濃度の評価装置を示す。 図12は、ヘパリン濃度のステップ変化(0.00 unit/mL→0.04 unit/mL)に対する電流の応答(電位0.40 V)を示す。 図13は、ヘパリンに対するMIP固定電極を作用極としたヘパリン含有牛全血のサイクリックボルタモグラムを示す。ヘパリン濃度:生理食塩水中0 unit/mL(点線)、牛全血中 0 unit/mL(破線)、1.13 unit/mL(一点破線)、 2.82 unit/mL(実線)、11.3 unit/mL(二点破線)
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の抗凝固薬測定用センサは、分子インプリント高分子を固定化した基板から構成されることを特徴とする。
特定の物質(鋳型)とそれに可逆的に結合する機能性モノマーが自己組織した状態で、機能性モノマーを架橋性モノマーと共重合させることで鋳型の分子構造を記憶し、それと特異的に再結合する分子インプリント高分子を合成することができる(図1)。この分子インプリント高分子は、生体高分子に比べると化学的かつ物理的安定性に富み、低コストかつ短時間に調製できる。分子インプリント高分子をセンサ用素子として用いるには、鋳型の特異結合に応じた電気信号などのシグナルを発生させる必要がある。しかし、この方法が確立されていなかったため、分子インプリント高分子のバイオセンサへの応用は進んでいない。
本発明者は、鋳型と特異反応することで分子インプリント高分子の薄膜内部の空隙の大きさが変化し、さらに、分子インプリント高分子薄膜の中の溶質の通過する速度が著しく変化することを見出し(J.Chem.Eng.Jpn., 34, 1466-1469, 2001)、この現象をゲート効果と命名した。そして、本発明者は、図2に示すように分子インプリント高分子膜を固定した電極で、レドックス種を膜透過のマーカー(レドックスマーカー)として電解反応を生じさせると、レドックス種の酸化還元電流が鋳型の存在によって変化することを見出していた(Sensors & Actuators B, 73, 49-53, 2001)。本発明は、このゲート効果の原理を用いたヘパリンなどの抗凝固薬を測定するためのセンサを提供するものである。
本発明で用いる分子インプリント高分子を固定化した基板は、例えば、開始剤を固定化した基板に機能性モノマーと架橋性モノマーと抗凝固薬を接触させて重合させることによって製造することができる。
本発明で用いる機能性モノマーとしては、特にヘパリンを測定するセンサを製造するためには、カチオン性モノマーを使用することが好ましい。ヘパリンは図3に示すように、スルホン酸基を多数含むため、カチオン性の機能性モノマーを使用することにより、ヘパリンと特異結合する分子インプリント高分子を合成することが可能になる。カチオン性モノマーとしては、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリレート、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート、ジアリルジアルキルアンモニウムハライド等のように、分子内にカチオン性基を有するものである。3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。3級アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、1〜2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドとしては、アミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの1級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、或は、メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。1〜2級アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、アミノエチル(メタ)アクリレートなどの1級アミノ基含有(メタ)アクリレート、或は、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの2級アミノ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミドおよび4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートとしては、3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド又は3級アミノ基含有(メタ)アクリレートを、塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸メチル、エピクロルヒドリンなどの4級化剤で4級化したモノ4級塩基含有モノマーが挙げられる。具体的には、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリルアミドプロピルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、メタクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。上記の中でも、カチオン性モノマーの具体例としては、例えば、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニルピリジン、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどがある。これらを1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる架橋性モノマーとしては、例えば、メチレンビスアクリルアミド、1,4−ブチルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ノナエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチロールプルパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。上記の中でも特に好ましくは、例えば、メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどがある。これらを1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のセンサは、抗凝固薬を測定するセンサである。抗凝固薬としては、ヘパリン、ヘパリン類似物質(低分子量ヘパリンなどを含む)、ワルファリン、アセノクマロール、フェニンジオンなどを挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。なお、本明細書の実施例で用いたヘパリンは、未分画ヘパリンで分子量範囲は7000〜25000(大部分は1万〜2万)のものであるが、本発明では未分画ヘパリンのみならず、低分子量ヘパリン(分子量4000〜8000)を測定対象とすることもできる。
本発明の抗凝固薬測定用センサとしては、電気化学的センサでもよいし、非電気化学的センサでもよい。分子インプリント高分子を固定化した基板として、分子インプリント高分子を固定化した電極を使用することにより、電気化学的センサを構成することができる。また、非電気化学的センサとしては、表面プラズモン共鳴(SPR)センサ(例えばBIACORE)、水晶発振子マイクロバランス(QCM)センサなどを構成することができる。
本発明の特に好ましい態様によれば、ヘパリンを電気化学的に測定するヘパリンセンサが提供される。以下の実施例では、鋳型であるヘパリンナトリウム、機能性モノマーであるメタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、親水性モノマーであるアクリルアミドを水に溶解し、架橋性モノマーであるメチレンビスアクリルアミドを有機溶媒のジメチルホルムアミドに溶解した。両液を混合し、準安定溶液にして、分子インプリント高分子の合成に用いた。電極に予め、ラジカル重合剤を共有結合によって固定し、上記の準安定溶液に浸し、光照射してグラフト重合することによって分子インプリント高分子の薄膜を形成した(図4)。
本発明によれば、上記した抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する試料を接触させ、分子インプリント高分子のゲート効果に基づく信号の変化を検出することによって、抗凝固薬を測定することができる。抗凝固薬を含有する試料としては、全血または血液成分(例えば、血漿又は血清など)を使用することができる。
本発明の分子インプリント固定電極をセンサとして用いる場合は、上記電極を対極、参照電極と共に浸し、ファリシアン化カリウム、フェロシアン化カリウム、ベンゾキノン、ヒドロキノンなどのメディエーター(レドックスマーカーなど)を加えて試験液に浸し、電位を印加して、得られる酸化還元電流を測定する方法を採用することができる。また、メディエーター(レドックスマーカーなど)としては、体内に存在する、尿酸やアスコルビン酸の他、グルコース、乳酸、ビリルビンおよびコレステロール等を使用することができ、また、酸化還元酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ、ラクテートオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、ラクテートデヒドロゲナーゼ等)を使用してもよい。体内の尿酸やアスコルビン酸自体をメディエーターに使えば、灌流血から直接測定ができるので、失血させることなく、低侵襲の測定が可能となる。本発明のセンサは、図5に示すような体外循環用の装置に装着することができる。例えば、本発明の抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する灌流血液を接触させ、変化を検出することによって、抗凝固薬を測定することもできる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。
実施例1:
(1)電極表面への開始剤固定
インジウム・スズ酸化物薄膜(ITO)を担持したガラス板を、3-アミノプロピルトリメトキシシランの10 wt%トルエン溶液中で加熱処理し、ITO表面にアミノ基を導入した。このITOを、水溶性カルボジイミド(0.2 M)及び4-クロロメチル安息香酸(0.1 M)のジメチルホルムアミド溶液に浸し、ITO表面にクロロメチルベンジル基を導入した。さらに、このITO表面のクロロベンジル基を、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムのエタノール溶液(0.3 M)中で反応させ、ITO表面にラジカル重合開始剤であるジエチルジチオカルバミルベンジル基を導入した。
(2)MIP固定電極の作製
MIPの鋳型として80 mgのヘパリンナトリウムとカチオン性機能性モノマーとしてのメタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド 225 mg、架橋度調整用モノマーとしてのアクリルアミド250 mgを1mLの水に溶解した。上記水溶液を、架橋性モノマーのメチレンビスアクリルアミド 250 mgをジメチルホルムアミドに3 mLに溶解した溶液と混合した。混合液を石英試験管に仕込み、ジエチルジチオカルバミルベンジル基導入ITOを浸し、5分間のアルゴン流入による脱酸素の後、殺菌灯の紫外線を同時に24時間照射してグラフト重合することにより、MIPを固定した。このITOは、未反応モノマーと鋳型の除去のために、蒸留水(蒸留水の代わりに、酢酸等の有機酸、メタノール等のアルコール、又はこれらの混合液、又は蒸留水とこれらの混合液を使用してもよい)中で超音波洗浄した。
(3)MIP固定電極のヘパリンセンシング能の評価
0.1Mの支持電解質(硝酸カリウム)および5mMのレドックスマーカー(フェロシアン化カリウム)を含むヘパリンナトリウム(0〜33 unit/mL)水溶液に、作用極として分子インプリント高分子固定化した電極、対極として未処理のITO電極、参照極として銀/塩化銀参照電極を浸し、ポテンシオスタットに接続した。
参照電極に対する分子インプリント高分子固定電極の電位を、0.2V/sの速度で走査し、得られた電流を検出することで、電流−電位曲線(サイクリックボルタモグラム)を得た。フェロシアン化物の酸化電流に与えるヘパリンの影響から、MIP固定電極のヘパリンセンシング能を評価した。
(4)結果及び考察
MIP固定電極より得られたサイクリックボルタモグラムを図6に示す。ヘパリン濃度0unit/mLのボルタモグラムを取ったのち、同濃度22unit/mLでボルタモグラムを取ったところ、酸化電流、還元電流とも著しく減少した。その後に再びヘパリン0unit/mLフェロシアン化カリウム中でサイクリックボルタメトリーを行ったところ、電流はヘパリン添加前の測定値に回復した。これらの結果は、分子インプリント固定電極が検出する酸化還元電流は、ヘパリン濃度の増加に対しても、減少に対しても可逆的に応答できることを示している。
ヘパリンによる酸化電流の変化と、ヘパリン濃度の関係を図7に示す。0.003〜0.03 unit/mLの濃度範囲では、ヘパリン濃度増加によって電流も増加する傾向にあり、それより高濃度では減少する傾向にあることを示している。したがって、本電極をヘパリンセンサとして用いるには、(1)血液を直接計測し、0.3 unit/mLを検出下限濃度とする方法、あるいは(2)血液を生理食塩水などで100倍に希釈し、0.003〜0.03 unit/mLの濃度範囲に落とし込む方法の2通りが考えられる。
上記の結果から、ラジカル重合開始剤を予め電極に固定する方法で、MIPをグラフトした電極で、ヘパリンをセンシングできることが示された。
実施例2:
全血系において分子インプリント高分子固定電極がヘパリンに対して応答を示すか否かを明らかにするために、実施例1の方法に準じて以下の方法で実験を行った。
(1)電極表面への開始剤固定
インジウム・スズ酸化物薄膜(ITO)の表面を3-アミノプロピルトリメトキシシランの10 wt%トルエン溶液中で加熱処理し、アミノ基を導入した。ジメチルホルムアミド溶媒中で水溶性カルボジイミド(0.2 M)を用いて、ITOに導入したアミノ基とクロロメチル安息香酸(0.1 M)をペプチド結合させ、ITO表面にクロロメチルベンジル基を導入した。ITO表面のクロロベンジル基をジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムのエタノール溶液(0.3 M)中で反応させ、ITO表面にラジカル重合開始剤であるジエチルジチオカルバミルベンジル基を導入した。
(2)MIP固定電極の作製
鋳型として80 mgのヘパリンナトリウムとカチオン性機能性モノマーとしてのメタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド 225 mg、架橋度調整用モノマーとしてのアクリルアミド250 mgを1mLの水に溶解した。一方、ヘパリンナトリウムを含まないこと以外は、同じ組成を持つ水溶液も同時に調製した。上記の両水溶液を、架橋性モノマーのメチレンビスアクリルアミド 250 mgをジメチルホルムアミドに3 mLに溶解した溶液とそれぞれ混合した。両混合液をそれぞれ石英管に仕込み、ジエチルジチオカルバミルベンジル基導入ITOをそれぞれ浸し、殺菌灯の紫外線を同時に24 時間照射してグラフト重合した。その後、蒸留水中で超音波洗浄した。ヘパリンを含む溶液で処理したITOをMIP(Molecularly imprinted Polymer)電極、ヘパリンを含まない溶液で処理したITOをNIP(Non-Imprinted Polymer)電極とした。
(3)ヘパリンセンシング能の評価
新鮮な牛血液にヘパリンを添加(0 unit/mLまたは4 unit/mL)し、フェロシアン化カリウムを5 mM含む生理食塩水で100倍希釈した。この試験液でサイクリックボルタメトリーを行った。作用極にはMIP電極およびNIP電極、対極には未修飾ITO、参照極には塩化銀をメッキした銀線を用いた。
(4)実験結果および考察
得られたサイクリックボルタグラム(電流−電位曲線)を次ページの図8に示す。MIP電極の場合、試験液中にヘパリンが0.04 unit/mL(血液中にヘパリンが4 unit/mL)加わることにより、酸化電流は増大した。一方、NIP電極の場合は、ヘパリンに対する電流変化が見られなかった。
4 unit/mLという値は体外循環治療中の患者の標準的な血中ヘパリン濃度と考えられている。したがってレドックス種を含む生理食塩水で血液を100倍程度に希釈する場合において、MIP電極のみがヘパリンと反応し、電流を増大させることを確認した。グラフト重合時にインプリントで形成された特異結合サイトに、鋳型が浸入することにより、高分子マトリックスが部分的に収縮し、開孔率が増大し、電極とレドックスマーカーの間の電子移動が速くなったためと考えられる(図9)。ただしヘパリン濃度が高い場合には、特異結合サイトのないNIP電極に対しても、単純な静電相互作用で吸着し、立体障害で酸化還元電流を下げると考えられる(図10)。NIP電極においてもヘパリン濃度が高いと電流を減少させることは確認済みである。したがって血液中の特異的なヘパリン検出には、血液試料の100倍程度の希釈が望ましいと考えられる。
実施例3:
図11に示すように、MIP固定電極を電気化学フローセルに取り付け、この電極に0.4Vの定電位を印加した。5mMのフェロシアン化カリウム及び0.1M硝酸カリウムを含む水溶液を流し続け、電流が安定した後に、バルブで流路を切り換え、ヘパリン濃度を0.00unit/mL〜0.04unit/mLにステップ的に変化させた。この濃度変化に対する電流の変化を記録し、応答速度を評価した。
ヘパリン濃度を0.00unit/mL〜0.04unit/mLへステップに変化させてからの経過時間と、共存する5mMのフェロシアン化カリウムの酸化電流の関係を図12に示す。濃度を切り換えてから電流値が安定するまでの時間は約15秒である。これは、活性化凝血時間(ACT)の測定に要する時間(400秒程度)に比べて非常に短い。上記の結果は、本発明のMIP固定電極を用いてヘパリン濃度をリアルタイムに検出できることを示すものである。
実施例4:
ヘパリンを含むウシ全血を用いて、実施例1及び実施例2に記載の方法に準じて、本発明の分子インプリント高分子固定電極を作用電としてサイクリックボルタメトリーを行った。ここでは、ウシ全血は希釈せず、レドックス種も新たに添加しなかった。分子インプリント高分子固定電極は、実施例1で作製したMIP固定電極を使用した。
得られたサイクリックボルタグラムを図13に示す。血液中では、生理食塩水に比べて高い陽電流が検出された。この電流は、アスコルビン酸や尿酸などのレドックス種が陽極酸化されることによって発生したと考えられる。この電流は、0〜2.82unit/mLの範囲での全血中ヘパリン濃度の上昇によって減少した。ヘパリンに対するMIP薄膜のゲート効果によって、レドックス種の電極へのアクセシビリティーが減少したためと考えられる。体外循環手術中において血中ヘパリン濃度を監視するためには、サンプルに用いる血液の消費量を極力少なくすることが要求され、血液を消費せずに灌流血中のヘパリン濃度を直接監視することが望ましい。上記の結果は、指示薬を加えずにMIP固定電極でボルタメトリーを行うことによって、灌流血液中ヘパリン濃度を直接監視できることを示すものである。1.0 V程度の電圧印加では血液がダメージを受けることはなく、測定に使った血液は、患者の体に戻すことができる。本発明によれば、侵襲性の極めて小さい血液中ヘパリン濃度の監視が可能である。

Claims (9)

  1. 分子インプリント高分子を固定化した電極から構成される、ヘパリン類測定用センサであって、上記電極が、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとメチレンビスアクリルアミドをモノマーとして含む重合体を有し、かつレドックス種の酸化還元電流がヘパリンの存在によって変化する電極である、ヘパリン類測定用センサ。
  2. 請求項1に記載のヘパリン類測定用センサに、ヘパリン類を含有する試料を接触させ、信号の変化を検出することを含む、ヘパリン類の測定方法。
  3. 請求項1に記載のヘパリン類測定用センサに、ヘパリン類を含有する試料をレドックスマーカーの存在下において接触させ、信号の変化として電流の変化を検出することを含む、ヘパリン類の測定方法。
  4. 体内に存在する物質をレドックスマーカーとして使用する、請求項3に記載のヘパリン類の測定方法。
  5. 前記試料が全血または血液成分である、請求項2から4の何れか1項に記載のヘパリン類の測定方法。
  6. 請求項1に記載のヘパリン類測定用センサに、ヘパリン類を含有する灌流血液を接触させ、信号の変化を検出することを含む、ヘパリン類の測定方法。
  7. 分子インプリント高分子を固定化した電極から構成される、抗凝固薬測定用センサに、抗凝固薬を含有する試料をレドックスマーカーの存在下において接触させ、信号の変化として電流の変化を検出することを含む、抗凝固薬の測定方法において、体内に存在する物質をレドックスマーカーとして使用する、抗凝固薬の測定方法。
  8. 前記試料が全血または血液成分である、請求項7に記載の抗凝固薬の測定方法。
  9. 抗凝固薬が、ヘパリン類である、請求項7又は8に記載の抗凝固薬の測定方法。
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