JP5946135B2 - トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する固形製剤 - Google Patents

トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する固形製剤 Download PDF

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Description

本発明は、トリクロルメチアジド、結晶セルロースおよび所望によりトリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤を含有する固形製剤、特に錠剤に関する。
高血圧治療は、薬物治療が主体であり、日本においては利尿薬、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(以下、ARBとも記載する)などレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬、ベータ遮断薬など各種降圧薬が用いられている。
利尿薬としては、トリクロルメチアジド(特許文献1)、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、キシパミド、シクロペンチアジド、シクロチアジドなどが知られている。
また、高血圧治療において、利尿薬とアンジオテンシンII受容体拮抗剤を配合剤として用いる場合もある。
利尿薬とアンジオテンシンII受容体拮抗剤の配合剤として、ヒドロクロロチアジド/カンデサルタン シレキセチル、ヒドロクロロチアジド/バルサルタン、ヒドロクロロチアジド/テルミサルタン、ヒドロクロロチアジド/ロサルタン カリウム、ヒドロクロロチアジド/イルベサルタン(特許文献2)、トリクロルメチアジド/バルサルタン(非特許文献1)、トリクロルメチアジド/オルメサルタン/ロサルタン(非特許文献2)、トリクロルメチアジド/オルメサルタン(非特許文献3)、およびトリクロルメチアジド/イルベサルタン(特許文献3)等が知られている。
トリクロルメチアジドは、代表的なチアジド系降圧利尿剤であり、フルイトラン(R)として販売されている。しかし、製剤の添加剤によっては、類縁体である4−アミノ−6-クロロ−1,3−ベンゼンジスルホンアミドを生じることが知られ、特に賦形剤、結合剤として汎用されている結晶セルロースによって該類縁体を生じることが知られている(非特許文献4)。
結晶セルロースと化合物の安定性について、特許文献4には、ドロキシドパおよび結晶セルロースを含有した錠剤について経時安定性試験をおこない、着色傾向の少ない錠剤が製造できたこと、特許文献5には、アムロジピンベシル酸塩および結晶セルロースを含有した口腔内崩壊錠剤について、アムロジピンベシル酸塩の類縁体量を低減した錠剤が製造できたことが記載されている。しかし、ドロキシドパやアムロジピンベシル酸塩と、トリクロルメチアジドは、化学構造、物性等が大きく異なるものであり、また、添加剤との配合変化についても一概に説明できるものではない。
特公昭38−6483号公報 特開平8−333253号公報 特開2011−213713号公報 WO2006/123678号国際公開パンフレット 特開2009−196940号公報
糖尿病 2007年 Vol.50, No. Supplement 1, Page S.178 Prog. Med., 2008年、Vol. 28, No.1, 151-158 Prog. Med., 2009年、Vol. 29, No.10, 2493-2497 Chem. Pharm. Bull. 57 (12) 1343-1347 (2009)
従って、トリクロルメチアジドについて、結晶セルロースを併用しても、類縁体をほとんど生じない安定な製剤の開発が求められていた。
本発明者らは、トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する製剤において、類縁体量を低減するために、鋭意検討した結果、最適な結晶セルロースの配合量を見出し、本発明を完成するに至った。特に、トリクロルメチアジド1重量部に対し、1.5〜100重量部、好ましくは1.75〜25重量部、より好ましくは2〜12.5重量部、さらに好ましくは2〜10重量部、特に好ましくは5〜10重量部であれば、その効果は顕著である。
すなわち、本発明は、
(1)トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する固形製剤であって、トリクロルメチアジド1重量部に対し、1.5〜100重量部の結晶セルロースを含有することを特徴とする固形製剤、
(2)結晶セルロースの含量が2〜12.5重量部である上記(1)記載の固形製剤、
(3)結晶セルロースの含量が5〜10重量部である上記(1)記載の固形製剤、
(4)トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤、トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する、固形製剤、
(5)1)トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤を含有する造粒物、ならびに2)前記造粒物の外部に存在するトリクロルメチアジドおよび結晶セルロース、を含有する上記(4)記載の固形製剤、
(6)トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤がアンジオテンシンII受容体拮抗剤である上記(4)または(5)記載の固形製剤、
(7)アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンである上記(6)記載の固形製剤、
(8)1)イルベサルタンを含有する造粒物、ならびに2)前記造粒物の外部に存在するトリクロルメチアジド、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよび結晶セルロース、を含有する上記(7)記載の固形製剤、
(9)結晶セルロースの含量が、トリクロルメチアジド1重量部に対し、1.5〜100重量部である上記(4)から(8)のいずれかに記載の固形製剤、
(10)結晶セルロースの含量が2〜12.5重量部である上記(9)記載の固形製剤、
(11)結晶セルロースの含量が5〜10重量部である上記(9)記載の固形製剤、
(12)結晶セルロースの含量が製剤全量に対し、0.7〜35重量%である上記(1)から(11)のいずれかに記載の固形製剤、
(13)結晶セルロースの含量が1〜6重量%である上記(12)記載の固形製剤、
(14)結晶セルロースの含量が2〜5重量%である上記(12)記載の固形製剤、
(15)40℃、75%相対湿度下で保存2週間後におけるトリクロルメチアジドの類縁体の増加比が2.0未満である上記(1)から(14)のいずれかに記載の固形製剤、
(16)錠剤である上記(1)から(15)のいずれかに記載の固形製剤、
(17)錠剤の硬度が40N以上である上記(16)記載の錠剤、
(18)錠剤の崩壊時間が6分以下である上記(16)記載の錠剤、
に関する。
本発明のトリクロルメチアジド含有製剤(以下、「本製剤」という。)は、保存安定性が極めて良好であり、類縁体である4−アミノ−6-クロロ−1,3−ベンゼンジスルホンアミドの発生が低減化されている。好ましくは、40℃、75%相対湿度下で保存2週間後の4−アミノ−6-クロロ−1,3−ベンゼンジスルホンアミドの増加比が2.0未満である。また、錠剤の硬度や崩壊性も実用性に耐えられるレベルである。
結晶セルロースの含有量を変更した場合のトリクロルメチアジドの類縁体の増加比
本明細書中、トリクロルメチアジドは、トリクロルメチアジド、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。
以下に、トリクロルメチアジドの化学構造式を示す。
Figure 0005946135
トリクロルメチアジドの類縁体は、トリクロルメチアジドの加水分解によって生じると推定されるが、その主な類縁体は4−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゼンジスルホンアミドである。この類縁体量が多くなれば、毒性が生じ、人体に悪影響を与える可能性がある。
本製剤中のトリクロルメチアジドの含量は、トリクロルメチアジドの類縁体を低減することができ、薬効を生じるような量であればよい。具体的には、1製剤中の含量は、通常、0.25〜3mg、好ましくは、0.375〜2.5mg、より好ましくは、0.5〜2mgである。また、製剤全量に対して、0.025〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%である。これらの配合量より多ければ、類縁体が多量に生じる可能性があり、少なければ、薬効が低減する恐れがある。
本製剤は、トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤と組み合わせることができる。該高血圧治療剤として、アンジオテンシンII受容体拮抗剤がある。組合せの形態としては、該拮抗剤を併用する場合、キットとして使用する場合、配合剤として含有されている場合のいずれの形態も含む。服薬の単純化によるアドヒアランスの向上の観点からは、配合剤として製剤した医薬が好ましい。
本明細書において、アンジオテンシンII受容体拮抗剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。さらに詳しくは、アンジオテンシンII受容体拮抗剤はAT1受容体にアンジオテンシン変換酵素(ACE)によりつくられたアンジオテンシンIIが結合するのを妨げ、血管収縮作用、血管壁肥厚作用、動脈硬化作用、心筋には心筋収縮力増強作用、心筋肥大作用などの作用を発揮できないようにするアンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤を含有する薬剤は、降圧薬としてのみならず、抗動脈硬化薬としても注目されている。アンジオテンシンII受容体拮抗剤としては、カンデサルタン シレキセチル、バルサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、メドキソミル、ロサルタン カリウム、イルベサルタン、アジルサルタン メドキソミル等や、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物が例示されている。特に好ましくは、イルベサルタン、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物であり、さらに好ましくは、イルベサルタンである。
以下に、イルベサルタンの化学構造式を示す。
Figure 0005946135
本発明の配合剤においては、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比100:1〜400:1の割合で含有するものが好ましい。たとえば、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有し、トリクロルメチアジドを0.25mg〜1mg含有する配合剤や、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有しトリクロルメチアジドを0.5mg〜2mg含有する配合剤が好ましい。
特に、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg含有する配合剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg含有する配合剤が好ましい。
特に、アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンである配合剤が好ましい。さらには、イルベサルタンを100mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤、イルベサルタンを200mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤が好ましい。
本発明の医薬の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましい。成人に経口投与する場合、本発明の医薬に用いられる有効成分が、通常0.05〜200mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜50mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、本発明の医薬に用いられる有効成分が、通常0.005〜50mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜10mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
本製剤は、添加剤として結晶セルロースを含有する。結晶セルロースとしては、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格等に収載されているものを使用することができる。具体的には、セオラスPH−101、セオラスPH−102、セオラスPH−200、セオラスPH−301、セオラスPH−302、アビセルPH−F20JP、セオラスKG−802、セオラスKG−1000、セオラスUF−702、セオラスUF−711(旭化成工業(株)製)、VIVAPUR(グレード105、101、103、301、102、112)、ARBOCEL(グレードM80、P290、A300)、プロソルブSMCC50、プロソルブSMCC90(JRS PHARMA社製)等が挙げられる。結晶セルロースの平均粒子径は、通常、10〜200μm、好ましくは30〜130μm、より好ましくは40〜120μmである。具体的には、セオラスKG−802(旭化成工業(株)製)である。
本製剤中の結晶セルロースの含量は、トリクロルメチアジド1重量部に対し、通常、1.5〜100重量部、好ましくは1.75〜25重量部、より好ましくは2〜12.5重量部、さらに好ましくは2〜10重量部、特に好ましくは5〜10重量部である。また、製剤全量に対し、通常、0.7〜35重量%、好ましくは0.8〜12重量%、より好ましくは1〜6重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。これらの含量より多くても少なくても、類縁体量が増加する。
本製剤は、結合剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格等に収載されている結合剤を使用することができる。具体的には、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、アラビアゴム、アラビアゴム末、ゼラチン、カンテン、デキストリン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース等が挙げられ、好ましくはトウモロコシデンプンである。
本製剤中の結合剤の含量は、製剤全量に対し、通常、0.5〜5重量%、好ましくは1〜4.5重量%、より好ましくは1.5〜4重量%である。これらの含量より多ければ、類縁体量が増加する可能性があり、少なければ、錠剤を製造できない恐れがある。
本製剤は、崩壊剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格等に収載されている崩壊剤を使用することができる。具体的には、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)やカルボキシメチルスターチナトリウム(松谷化学(株)、木村産業(株))、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、好ましくはクロスカルメロースナトリウムである。
本製剤中の崩壊剤の含量は、製剤全量に対し、通常、1〜10重量%、好ましくは1.5〜9重量%、より好ましくは2〜8重量%である。これらの含量より多ければ、類縁体量が増加する可能性があり、少なければ、錠剤を製造できない恐れがある。
本製剤は、滑沢剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格等に収載されている滑沢剤を使用することができる。具体的には、ステアリン酸金属塩、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、含水二酸化ケイ素等が挙げられるが、好ましくはステアリン酸金属塩である。ステアリン酸金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業、日本油脂、堺化学工業)、ステアリン酸カルシウム(関東化学、日本油脂、堺化学工業)等が挙げられるが、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムである。
本製剤中の滑沢剤の含量は、製剤全量に対し、通常、0.05〜10重量%、好ましくは0.075〜5重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%である。これらの含量より多ければ、類縁体量が増加する可能性があり、少なければ、錠剤を製造できない恐れがある。
本製剤は、さらに必要であれば、上述以外の添加剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格に収載されている添加剤を使用することができる。また、これらの添加剤の含量は、任意の割合でよい。上述以外の添加剤としては、例えば、賦形剤、着色剤、矯味剤、香料、コーティング剤等が挙げられる。
賦形剤として、具体的には、果糖、精製白糖、白糖、精製白糖球状顆粒、乳糖、無水乳糖、白糖・デンプン球状顆粒、半消化体デンプン、ブドウ糖、ブドウ糖水和物、粉糖、プルラン、β−シクロデキストリン、アミノエチルスルホン酸、アメ粉、塩化ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、グリシン、グルコン酸カルシウム、L−グルタミン、酒石酸、酒石酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、デキストラン40、デキストリン、乳酸カルシウム、ポビドン、マクロゴール(ポリエチレングリコール)1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、無水クエン酸、DL−リンゴ酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、L−アスパラギン酸、アルギン酸、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、クロスポビドン、グリセロリン酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、コムギデンプン、コムギ胚芽粉、小麦胚芽油、米粉、コメデンプン、酢酸フタル酸セルロース、酸化チタン、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、第三リン酸カルシウム、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム、トウモロコシデンプン、トウモロコシデンプン造粒物、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、無水リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム造粒物、リン酸二水素カルシウム等が挙げられる。
着色剤として、具体的には、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号などの食用色素、褐色酸化鉄、黒酸化鉄、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、抹茶末等が挙げられる。
矯味剤として、具体的には、アスコルビン酸およびその塩、グリシン、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩酸、希塩酸、クエン酸およびその塩、無水クエン酸、L−グルタミン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、酢酸、酒石酸およびその塩、炭酸水素ナトリウム、フマル酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、氷酢酸、イノシン酸二ナトリウム、ハチミツ等が挙げられる。
香料とは、着香剤といわれるものを含み、具体的にはオレンジエッセンス、オレンジ油、カラメル、カンフル、ケイヒ油、スペアミント油、ストロベリーエッセンス、チョコレートエッセンス、チェリーフレーバー、トウヒ油、パインオイル、ハッカ油、バニラフレーバー、ビターエッセンス、フルーツフレーバー、ペパーミントエッセンス、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、メントール、レモンパウダー、レモン油、ローズ油等が挙げられる。
コーティング剤として、具体的には、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、PVAコポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、オパドライ、カルナバロウ、カルボキシビニルポリマー、乾燥メタクリル酸コポリマー、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ステアリルアルコール、セラック、セタノール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマー、2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー等が挙げられる。
上記の薬物および添加剤は、トリクロルメチアジドの類縁体量が増加しない範囲であれば、通常、任意の量を単独あるいは混合して使用することができる。この場合、好ましい薬物および添加剤の組合せは、1)トリクロルメチアジド/結晶セルロース、2)トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン、3)トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム、4)トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム/ステアリン酸マグネシウムである。この場合、トリクロルメチアジドは、薬物単独で存在してもよく、トリクロルメチアジドを含有する造粒物として存在してもよい。
トリクロルメチアジド/結晶セルロースの組み合わせにおいて、結晶セルロースの含有量は、通常、トリクロルメチアジド1重量部に対し、1.5〜100重量部、好ましくは1.75〜25重量部、より好ましくは2〜12.5重量部、さらに好ましくは2〜10重量部、特に好ましくは5〜10重量部である。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、好ましくはトリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、より好ましくはトリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%である。
トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプンの組み合わせにおいて、トリクロルメチアジド1重量部に対する結晶セルロースの含量は、前述の通りであり、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、好ましくはトリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、より好ましくはトリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%である。
トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウムの組み合わせにおいて、トリクロルメチアジド1重量部に対する結晶セルロースの含有量は、前述の通りであり、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1〜10重量%、好ましくはトリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1.5〜9重量%、より好ましくはトリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%、クロスカルメロースナトリウムが2〜8重量%である。
トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム/ステアリン酸マグネシウムの組み合わせにおいて、トリクロルメチアジド1重量部に対する結晶セルロースの含量は、前述の通りであり、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1〜10重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.05〜10重量%、好ましくはトリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1.5〜9重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.07〜5重量%、より好ましくはトリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%、クロスカルメロースナトリウムが2〜8重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.1〜2.5重量%である。
トリクロルメチアジドとともに、トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤を併用する場合、トリクロルメチアジドの類縁体量が増加しなければ、上記の薬物および添加剤は、通常、任意の量を単独あるいは混合して使用することができる。上記トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤として、好ましくはアンジオテンシンII受容体拮抗剤、より好ましくはイルベサルタンである。
トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤がイルベサルタンである場合、イルベサルタンは、薬物単独で存在してもよく、イルベサルタンを含有する造粒物として存在してもよいが、造粒物として存在するのが好ましく、造粒物の添加剤としては、上記の添加剤を使用することができる。また、造粒物中のイルベサルタンの含量は、1〜99重量%、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは30〜60重量%である。製剤中のイルベサルタンを含有する造粒物の含量は、通常、トリクロルメチアジドの類縁体量が低減できる量であればよいが、好ましくは1回服用するにあたり、イルベサルタンの量が100〜200mgとなるように、造粒物を配合すればよい。好ましい薬物および添加剤の組合せは、1)イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース、2)イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン、3)イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム、4)イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム/ステアリン酸マグネシウムである。イルベサルタンを含有する造粒物以外のトリクロルメチアジド、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムは、当該造粒物の内部に存在してもよいし、内部および外部に存在してもよいし、外部にのみ存在してもよい。
イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロースの組み合わせにおいて、結晶セルロースの含有量は、通常、トリクロルメチアジド1重量部に対し、1.5〜100重量部、好ましくは1.75〜25重量部、より好ましくは2〜12.5重量部、さらに好ましくは2〜10重量部、特に好ましくは5〜10重量部である。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、イルベサルタンを含有する造粒物が60〜99重量%、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が65〜97.5重量%、トリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、より好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が70〜95重量%、トリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%である。
イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプンの組み合わせにおいて、トリクロルメチアジド1重量部に対する結晶セルロースの含有量は、前述の通りであり、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、イルベサルタンを含有する造粒物が60〜99重量%、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が65〜97.5重量%、トリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、より好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が70〜95重量%、トリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%である。
イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウムの組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、イルベサルタンを含有する造粒物が60〜99重量%、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1〜10重量%、好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が65〜97.5重量%、トリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1.5〜9重量%、より好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が70〜95重量%、トリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%、クロスカルメロースナトリウムが2〜8重量%である。
イルベサルタンを含有する造粒物/トリクロルメチアジド/結晶セルロース/トウモロコシデンプン/クロスカルメロースナトリウム/ステアリン酸マグネシウムの組み合わせにおいて、トリクロルメチアジド1重量部に対する結晶セルロースの含有量は、前述の通りであり、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、イルベサルタンを含有する造粒物が60〜99重量%、トリクロルメチアジドが0.025〜10重量%、結晶セルロースが0.7〜35重量%、トウモロコシデンプンが0.5〜5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1〜10重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.05〜10重量%、好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が65〜97.5重量%、トリクロルメチアジドが0.05〜5重量%、結晶セルロースが1〜6重量%、トウモロコシデンプンが1〜4.5重量%、クロスカルメロースナトリウムが1.5〜9重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.07〜5重量%、より好ましくはイルベサルタンを含有する造粒物が70〜95重量%、トリクロルメチアジドが0.1〜2.5重量%、結晶セルロースが2〜5重量%、トウモロコシデンプンが1.5〜4重量%、クロスカルメロースナトリウムが2〜8重量%、ステアリン酸マグネシウムが0.1〜2.5重量%である。
本製剤を40℃、75%相対湿度下2週間放置した場合、トリクロルメチアジドの類縁体の増加比は、通常、イニシャルに対し、3.0未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.0未満である。類縁体量がこれらよりも多ければ、毒性を生じる恐れがある。
本製剤の剤形は、通常、日本薬局方の製剤通則に規定されている固形製剤であればよいが、好ましくは錠剤、顆粒剤、カプセル剤、より好ましくは錠剤である。
本製剤が錠剤である場合、錠剤の硬度は、硬度計で測定した場合、通常10〜400N、好ましくは20〜350N、より好ましくは40〜300N程度である。この硬度より低ければ、保存中やPTP包装から錠剤を取り出す際に錠剤が破損する恐れがあり、高ければ錠剤の崩壊時間が遅延する可能性がある。
本製剤が錠剤である場合、その崩壊時間は、日本薬局方による崩壊試験法において、通常1〜10分、好ましくは2〜9分、より好ましくは6分以下である。
本製剤がトリクロルメチアジドおよびイルベサルタンを含有する場合、それらの投与量は、患者の重篤度、年令にもよるが、通常、成人1日当り、トリクロルメチアジドとして約0.5〜8mgであり、イルベサルタンとして約50〜200mgである。
本製剤は、従来行われている錠剤の製造方法により、製造することができる。すなわち、本製剤は、トリクロルメチアジド、場合によりその他の高血圧治療剤(例:イルベサルタン)と上述のような添加剤をV型混合機などの適当な混合機で混合して錠剤用混合末を製造した後、当該混合末を1)直接圧縮打錠する方法、または、2)顆粒とし、その顆粒を圧縮打錠する方法等により製造することができる。
錠剤用混合末を顆粒にする方法としては、従来行われている顆粒剤の製造方法を使用することができる。すなわち、錠剤用混合末を1)撹拌造粒機により攪拌造粒する方法、2)乾式造粒機により圧縮造粒する方法、3)必要により結合剤を分散または溶解させた水、アセトン、エチルアルコール、プロピルアルコール又はこれらの混合液等を用いて湿式造粒する方法等により製造することができる。
錠剤用混合末または当該混合末の顆粒を圧縮打錠する機械としては、単発打錠機、ロータリー式打錠機等を用いることができる。
本製剤の成形に関しては、どのような形状も採用することができ、例えば丸形、楕円形、球形、棒状型、ドーナツ型の形状および積層錠、有核錠などであってもよく、さらにはコーティング剤をコーティングすることによって、本製剤を被覆することもできる。また、識別性向上のためのマーク、文字などの刻印さらには分割用の割線を付けてもよい。
以下、実施例、比較例および参考例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。製造した錠剤は、下記試験法によって、トリクロルメチアジドの類縁体量、錠剤の硬度及び崩壊時間を測定した。
(1)錠剤の製造方法
イルベサルタン含有造粒物、トリクロルメチアジド(岩城製薬社製、以下「TCM」と略することがある)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ社製)、トウモロコシデンプン(日本食品化工社製)、クロスカルメロースナトリウム(FMC BioPolymer社製)およびステアリン酸マグネシウム(太平化学産業社製)を表1記載の所定量を計量、混合し、錠剤用混合末を得た。なお、イルベサルタン含有造粒物は、1錠あたりのイルベサルタンが100mgとなるように配合した。これらの錠剤用混合末を1錠あたり約208〜258mgとなるよう秤取して臼に充填し、圧縮打錠機で打錠した。この錠剤の直径は11×5.7mmであった。なお、打錠圧は、2kNとした。
(2)TCMの類縁体量の測定法
本品1錠中のTCMの類縁体量を高速液体クロマトグラフィーにより測定した。各々のピーク面積を自動積分法により測定し、面積百分率法によりそれらの量を求めるとき、トリクロルメチアジドに対する相対保持時間が約0.3の4-アミノ-6-クロロベンゼン-1,3−ジスルホンアミド(以下、「ACD」と略することがある)の量を求めた。
類縁体(ACD)増加比=40℃、75%相対湿度下2週間後でのACD値/イニシャル品(試験開始0時間)のACD値
(3)硬度試験法
錠剤硬度計(ERWEKA International AG製)を用いて錠剤の硬度を測定した。試験は6〜10錠で行い、その平均値を示す。
(4)崩壊試験法
第十五改正日本薬局方崩壊試験法を準用し、試験液は日本薬局方規定の精製水を用い、補助盤なしにおける崩壊時間を測定した。試験は3〜6錠で行い、その平均値を示す。
Figure 0005946135
(結晶セルロースの最適量の検討)
(実施例1〜3、比較例1、参考例1、2)
結晶セルロースの最適量を検討するために、表1に示す処方錠剤のTCM類縁体の増加比、錠剤の硬度および崩壊時間を測定した。
(実験結果)
類縁体の増加比を図1、錠剤の硬度および崩壊時間を表2に示す。いずれの錠剤においても、錠剤の硬度は40N以上、崩壊時間は6分以内と実用レベルであった。しかし、類縁体増加比は、TCMが1mgに対し、結晶セルロースが2〜10mg(実施例1〜3)、特に結晶セルロースが5〜10mgの場合(実施例2、3)、2未満であり、安定性が高くなることが明らかとなった。
Figure 0005946135
(薬物の含有量の検討)
(実施例4)
薬物の含有量を検討するために、1錠あたりのイルベサルタン量が200mgとなるように、表3に示す処方の錠剤を上述の方法により製造し、当該錠剤の類縁体の増加比を測定した。なお、結晶セルロースの量は、TCMが1mgに対し、10mgであった。
(実験結果)
実施例4の類縁体の増加比は、2未満であり、安定性が高くなることが明らかとなった。
Figure 0005946135
本発明により、トリクロルメチアジド類縁体の経時保存後の増加を抑制することができ、かつ錠剤の硬度や崩壊性がいずれも実用的なレベルな製剤を供することが可能となる。

Claims (10)

  1. トリクロルメチアジドおよび結晶セルロースを含有する固形製剤であって、トリクロルメチアジド1重量部に対し、5〜10重量部の結晶セルロースを含有し、かつ製剤全量に対する結晶セルロースの含量が1〜6重量%であることを特徴とする固形製剤。
  2. さらに、トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤を含有する、請求項1記載の固形製剤。
  3. 1)トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤を含有する造粒物、ならびに2)前記造粒物の外部に存在するトリクロルメチアジドおよび結晶セルロース、を含有する請求項記載の固形製剤。
  4. トリクロルメチアジド以外の高血圧治療剤がアンジオテンシンII受容体拮抗剤である請求項または記載の固形製剤。
  5. アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンである請求項記載の固形製剤。
  6. 1)イルベサルタンを含有する造粒物、ならびに2)前記造粒物の外部に存在するトリクロルメチアジド、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよび結晶セルロースを含有し、トリクロルメチアジド1重量部に対し、5〜10重量部の結晶セルロースを含有し、かつ製剤全量に対する結晶セルロースの含量が1〜6重量%である、請求項5記載の固形製剤
  7. 40℃、75%相対湿度下で保存2週間後におけるトリクロルメチアジドの類縁体の増加比が2.0未満である請求項1〜6のいずれかに記載の固形製剤。
  8. 錠剤である請求項1〜7のいずれかに記載の固形製剤。
  9. 錠剤の硬度が40N以上である請求項8記載の錠剤。
  10. 錠剤の崩壊時間が6分以下である請求項8記載の錠剤。
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