JP5945362B1 - 子宮マニピュレーター - Google Patents

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Abstract

【課題】特に腹腔鏡下子宮体癌根治術において、病変部に接触することなく、子宮を所望の角度に移動、また、その位置で固定することができる安全で確実な操作が可能な子宮マニピュレーターを提供すること。【解決手段】膣円蓋に押し付けて子宮を保持する先端の開口部であって、内腔及び縁部を備えた先端カップ1と、該先端カップを体外から操作する把持部2と、体外から膣腔内に位置して先端カップと把持部をつなぐ長尺なシャフト3より構成し、前記先端カップは、シャフト先端部と把持部内に各々設けるプーリー5、6及びプーリー間をつなぐタイミングベルト4の連動により、該先端カップとシャフトとの接続部を軸として円周軌道上を回動してなり、また、把持部に設けるツマミ固定部22及び作動ツマミ7の係合、離間により、該先端カップの回動角度を任意の位置で固定する調整手段を備えて形成した。【選択図】図1

Description

本発明は、子宮及びその周辺に対する腹腔鏡下手術において、膣腔に挿入して子宮を把持し、該子宮を手術に適当となる位置に移動、保持しておくための子宮マニピュレーターに関する。
本発明が特に好適とする子宮体癌に対する治療は、現在、開腹手術による子宮全摘、骨盤および傍大動脈リンパ節切除が一般的で、この場合、15〜20cmの皮膚切開が必要となっている。これに対し、近年、比較的早期で適用可能な癌については、5〜12mmの数か所に設ける小切開創を通して腹腔鏡下に手術する腹腔鏡下子宮体癌根治術が行われるようになり、開腹手術と比べ手術による侵襲を大幅に低減することが可能で、術後疼痛の軽減、入院期間の短縮、早期の社会復帰が可能な手技として広がりを見せている。
従来の腹腔鏡下手術に用いられる経膣的な子宮の操作器具としては、子宮内に挿入される子宮内バルーンを備えた先端側棒状部と、該先端側棒状部の後端に位置し膣内に配置され、バルーンにより膣壁に密着される中間棒状部と、中間棒状部の後端に位置する操作把持部よりなり、該操作把持部により先端側棒状部の角度を可動可能とした特許文献1の器具、子宮内に挿入される先端側棒状部と、該先端棒状部の後端に位置する操作把持部からなり、先端側棒状部に子宮内壁の形状と相似に形成されたバルーンなどの子宮壁に密着可能な子宮固定手段を備えた特許文献2の器具、あるいは、前記特許文献1と同様に、子宮内に挿入されるバルーンを備えた先端のチップと、膣内に挿入するバルーン等のカフを備えたシャフトと、先端チップ等を可動操作可能な操作部となるシャフトハンドルに加え、シャフト遠端部に設け、膣円蓋に押し付けるような構造をもち、シャフトハンドルに対し作動的に結合されている膣エキステンダを備える特許文献3の器具などが提案されている。
特開2004−290489号公報 特開2004−298293号公報 特表平10−507384号公報
前記した器具によると、子宮内に挿入される先端部や膣内に位置されるシャフトにより子宮を固定して保持することができ、また、操作把持部からの手元操作により先端部を動作させることにより子宮を前傾位置から後傾位置まで可動させることができる。しかし、これらの器具を腹腔鏡下子宮体癌根治術に用いると、子宮内に挿入される器具の先端部が病変部と接触することが多々あり、子宮体癌の性質上問題があり、最悪の場合、該先端部により病変部を突き破ってしまう懸念がある。また、子宮内部で膨らませて子宮を固定するバルーンは、子宮内膜や病変部を圧迫するため本手術には向いていない。
また、前記した器具は、先端部や膣エキステンダが手元のハンドル操作により上下方向に角度を可変できる構成を示しているが、任意の角度に調整するための構造や該位置での固定手段に付いては言及がなく、角度設定の任意性(自由度)や固定の確実性に付いて懸念が残る。
そこで、本発明は、特に腹腔鏡下子宮体癌根治術に適合するもので、子宮体癌病変部に接触することなく、子宮を所望の角度に移動、また、その位置で固定することができる、安全で確実な操作が可能な子宮マニピュレーターを提供することを課題とした。
本発明の子宮マニピュレーターは、膣円蓋に先端側の縁部を押し付けて子宮を保持する先端カップと、該先端カップを体外から操作する把持部と、体外から膣腔内に位置して先端カップと把持部をつなぐ長尺なシャフトより構成し、前記先端カップは、前記縁部が形成された開口部を備え、該開口部が内腔となる、底部をプレート状とした子宮内に挿入する部位を設けない円筒状に形成し、前記シャフトとの接続部を軸として円周軌道上を回動してなり、前記把持部には、前記先端カップの回動角度を任意に設定し、また、その位置で固定する調整手段を備えた。
前記先端カップの縁部の切断面は、角部を落とした曲面形状に形成することが好ましく、周面には、該カップより突起するリングを備えることが好ましい。
前記先端カップを回動する手段は、該先端カップと前記シャフトとの接続部に備える遠位側の軸となる作動軸と、該作動軸と接続する第1のプーリーと、把持部内腔に備える第2のプーリーと、前記第1及び第2のプーリーを連結するシャフトに内蔵されたタイミングベルトと、前記第2のプーリーと接続し、該プーリーを回動する近位側の軸となる回動軸、及び、該回動軸に接続して回動軸を可動する操作ツマミにより構成し、これらを連動させることより回動する手段とすることが好ましい。
この際、先端カップの回動を制御する手段として、前記把持部の前記操作ツマミと対向する位置に、該把持部に固定されたツマミ固定部を設け、該ツマミ固定部及び操作ツマミには、互いに係合する連続した多数の係合溝を備えて構成し、該係合溝の係合、あるいは、係合の解除により、前記回動の固定、あるいは、可動を切り替えるものとすると良い。
また、前記第2のプーリーに接続される回動軸には、一方端部に操作ツマミを、他端部にツマミ用ストッパー設けて、把持部に対して回動軸の軸方向に移動可能に形成して、該回転軸には軸方向への移動を付勢するバネが備えられており、該移動により操作ツマミとツマミ固定部の係合、あるいは、係合解除を操作する構成とすると良い。
(作用)
前記手段の子宮マニピュレーターによると、子宮に接触する部位は膣円蓋に押し付ける先端カップのみとなり、子宮内に挿入される部位がないため、腹腔鏡下子宮体癌根治術において器具が子宮体癌病変部と接触することがない。また、先端カップの角度が手元操作により任意に設定、固定できることで腹腔鏡の限られた視野のなかで、子宮を最適位置に保持しておくことができる。
先端カップの先端が開口部を持つ縁部で、開口部に内腔を備えることで、膣円蓋に縁部を当接したさいに子宮口部分が開口部内腔に納まり保持が確実なものとなる。また、先端カップより突起するリングが膣壁に密着されることで、子宮内に導入される気腹ガスの漏れを防止することができる。
先端カップを回動する手段の構成を前記の通りとすると、操作ツマミの操作により、次のように各部が連動して先端カップを回動することができる。
1.操作ツマミの回動操作により、操作ツマミに接続している近位側に位置する軸である回動軸が回動される。
2.回動軸の回動により、回動軸に接続している第2のプーリーが回動される。
3.第2のプーリーの回動により、該プーリーに取り付けられたタイミングベルトが回り、第1のプーリーも回動する。
4.第1のプーリーが回動することで、該プーリーに接続している遠位側に位置する軸である作動軸が回動され、作動軸に接続する先端カップが回動する。
把持部に固定されたツマミ固定部と回動軸に接続された操作ツマミに、互いに係合する連続した多数の係合溝を設けて、状況により係合状態及び係合解除状態を切り替えると、係合を解除したときには操作ツマミが把持部の固定から開放されて自由に回動することができ、係合しているときは、ツマミ固定部が把持部に固定されていることから操作ツマミも固定されて回動することができない。また、嵌合が連続した多数の係合溝の係合となることから、操作ツマミの係合部とツマミ固定部の係合部は、どの位置でも関係なく係合ができ、嵌合により確実に保持固定されることで、先端カップを任意の角度に設定することができ、かつ、その位置で確実に固定することができる。
回動軸が軸方向に移動可能なことで、前記係合と係合解除の手段を、該回動軸の移動とすることができる。また、バネの伸縮を利用して回動軸に接続する操作ツマミを移動する構成により、係合しているときは、バネを自然状態に設定し、係合を解除するときは、操作ツマミを引っ張り、バネを収縮した状態とすることで、操作ツマミを操作しない自然状態では、自然に嵌合状態を維持することにより先端カップの位置を確実に保持しておくことができる。また、回動操作時はバネを縮める態様で操作ツマミを引っ張って回動することで簡単に操作することができる。
本発明の子宮マニピュレーターによると、前記手段及び作用により、子宮体癌病変部に接触することなく子宮を所望の角度に移動、また、その位置で固定しておくことができる、安全で、確実な操作が可能な、特に腹腔鏡下子宮体癌根治術に好適となる子宮マニピュレーターを提供することができる。
本発明の実施の形態の子宮マニピュレーターを示す全体構成図。 前記形態の先端部と操作部を示す拡大図。 前記形態の先端カップが固定されているときと、回動が可能なときの操作部分の操作及び状態を示す説明図。 前記形態の操作ツマミ及びツマミ固定部の係合部を示す拡大図。 前記形態の先端カップの回動動作(子宮を前傾位置、後傾位置に操作するとき)を示す模式図。 前記形態のマニピュレーターにより子宮を保持した状態を示す模式図。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参考に詳細に説明する。
図1は本実施の形態の子宮マニピュレーターの全体構成図で、Aが上面図、Bが側面図を示し、図2はAが先端部分、Bが操作部分を拡大した図を示している。尚、点線で記載された部分は内部構造を示している。
本形態の子宮マニピュレーターは、子宮及びその周辺に対する腹腔鏡下手術の中でも、器具が子宮内膜と接触するのが好ましくない腹腔鏡下子宮体癌根治術に好適となるもので、膣腔に挿入して子宮を保持し、外部からの操作により、子宮を腹腔鏡視野や手術操作に適当となる位置に移動、保持しておくことに用いられる。尚、本器具は子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮体癌根治術での使用を好適としているが、当然、子宮頸癌など子宮の操作を必要とする手術においても同様に使用することができる。
本子宮マニピュレーターは、膣円蓋91に押し付けて子宮9を保持する、先端部に膣円蓋に適合する縁部11を備えた先端カップ1と、体外から前記先端カップ1を操作するさいの操作手段を備える把持部2と、体外から膣腔内に位置して、前記先端カップ1と把持部2を接続するシャフト3と、シャフト3に内蔵され、把持部2による操作を先端カップ1に伝達するタイミングベルト4と、該タイミングベルト4の遠位端に設け、先端カップ1と接続される作動軸51と一体となる第1のプーリー5と、タイミングベルト4の近位側の把持部内腔23に設け、手元操作に連動する回動軸61と一体となる第2のプーリー6と、前記回動軸61と接続されて操作部位となる操作ツマミ7と、前記回動軸61の軸方向への移動を規制するツマミ用ストッパー8により基本構成される。
次に、各部に付いて詳細に説明する。
先端カップ1は、硬質な樹脂よりなる膣円蓋91を覆う態様で当接されるカップで、先端を縁部11とし、開口部内を内腔15として膣円蓋91が収容されるような円筒状に形成した。そして、縁部11の形状は、膣内腔と子宮(膣円蓋)との位置関係から挿入したさいに当接しやすい形状として、挿入したときに、腹部側(上部)から背中側(下側)に向け延びるように傾斜する斜めの切断面として形成し、該切断面は接触組織保護のため角部を落とした曲面形状に形成される。また、そのサイズは特定するものではないが、一般的な子宮の大きさから外径30mm〜40mmとし、個体差を考慮して前記サイズの範囲で数種類を用意することが好ましい。
また、先端カップ1の近位側は、プレート状のカップ底部12とし、該カップ底部12にはシャフト3と接続するための棒状の可動ロット13を備えて構成する。該可動ロット13は、可動部となることから高強度の樹脂や金属からなり、シャフト3との接続部として、遠位側の軸となる作動軸51を貫通する通孔及び、内部に後記する第1のプーリー5やタイミングベルト4を配置する凹溝を備えて形成される。そして、該可動ロット13が第1のプーリー5や作動軸51と接続されていることから、先端カップ1が作動軸51を軸として円周軌道上を上下に回動する構成となっている。更に、先端カップ1の外周面に円周上に溝を設け、該溝に嵌合してカップより突起する、シリコーン樹脂等の弾性を備えた樹脂からなるリング14を設け、手術のさいに子宮内に充填する気腹ガスの体外への漏れ防止手段としている。
把持部2は、把持部内腔23に先端カップ1の操作手段を内蔵する片手でしっかりと握ることのできる高強度な樹脂から形成される取っ手で、前記先端カップ1の回動方向(上下方向)と平行となる上方(挿入したさい腹部側に当る方向)に延びる円柱体として形成された。そして、前記の通り内部には第2のプーリー6やタイミングベルト4などの操作部を配置する内腔23が設けられ、外周面には、シャフト3との接続部でタイミングベルト4を通す通孔を備えたシャフト基21と、後記する先端カップ1の操作部位となる操作ツマミ7との係合部となり、近位側の軸となる回動軸61を貫通する通孔を備えたツマミ固定部22とを設けて構成した。サイズは、特定するものではないが、使用時に子宮に押し付けて確りと保持でき、また片手で握れる大きさとして、本形態では外径40mm、長さ120mmとして形成した。また、前記ツマミ固定部22には、後記する操作ツマミ7との係合部として、連続する多数の係合溝222を備えて構成した。
前記係合溝222は、ツマミ固定部22の外周一周囲に亘り、同一の三角錐形状の凹凸部を連続して設けたもので、三角錐のひとつの頂点がツマミ固定部22の縁側に向けて形成されている。この形状により後記する操作ツマミ7の係合部とどの位置でも係合することができる。
シャフト3は、ステンレス等の金属により形成され、内部に把持部2の操作を先端カップ1に伝達するタイミングベルト4を内挿した、前記先端キャップ1と把持部2をつなぐパイプで、操作性等を考慮して長さ200mm程度に形成される。そして、該シャフト3の遠位端には、作動軸51を通す通孔を備え、コの字状の溝型に形成された可動支持部31が設けられ、該コの字状溝の内部にタイミングベルト4や第1のプーリー5が配置されて、前記先端カップ1の可動ロット13と、前記通孔を貫通する作動軸51を軸として可動可能に接続される。また、この遠位端部が膣腔内に挿入されることを考慮して、タイミングベルト4や第1のプーリー5が露出されないように、コの字状溝内部にはステンレス等からなる保護カバー32を設け、これらを覆って保護している。一方、シャフト3の近位端側は、前記把持部2に設けるシャフト基21に接続されてなる。
タイミングベルト4は、前記のとおりシャフト3に内挿され、手元操作部となる操作ツマミ7の操作を先端カップ1に伝達するための可撓性樹脂(本形態においては、ポリウレタン樹脂)からなるリング状のベルトで、両端を後記する第1のプーリー5及び第2のプーリー6に取り付けて、該プーリー5、6の回動と連動して可動するよう形成される。
第1のプーリー5は、前記先端カップ1の可動ロット13の凹溝とシャフト3遠位端の可動支持部31のコの字状溝で形成される枠内に配置され、中心部を貫く作動軸51と一体として形成される硬質樹脂や金属(本形態においてはステンレス鋼)からなる歯車で、前記の通り、可動ロット13に接続され、タイミングベルト4の遠位端が取り付けられて、該タイミングベルト4の作動により回動する。
第2のプーリー6は、前記把持部内腔23でシャフト3(タイミングベルト4)のほぼ直線延長上の位置に配置され、中心部を貫く近位側の軸となる回動軸61と一体として形成される硬質樹脂や金属(本形態においてはステンレス鋼)からなる歯車で、前記の通りタイミングベルト4の近位端が取り付けられ、回動することにより該タイミングベルト4を作動する。そして、回動軸61は、両端が把持部2を貫通して外部に延設され、軸方向に一定長さ可動可能に形成し、一方の端部は、把持部2のツマミ固定部22の通孔から突出されて操作ツマミ7に接続され、他端部は、把持部2の操作ツマミ7に対向する位置に備える通孔から突出させてツマミ用ストッパー8に接続されて、把持部2に保持される。
また、回動軸61には、操作ツマミ7を設けた側の把持部内腔23の内壁面と第2のプーリー6とに挟まれる態様で、自然状態が延びた状態のバネ62を外装して構成し、このバネ62の弾性により、前記操作ツマミ7及びツマミ用ストッパー8と協働して回動軸61の軸方向への移動、及び、制御を可能としている。
図3は、先端カップが固定されているときと、回動が可能なときの操作部分の操作、及び、その状態を示す説明図で、Aが、固定されている状態、Bが、回動が可能な状態を示している。
先端カップ1が固定されているとき、前記バネ62は自然状態の伸展状態にあり、第2のプーリー6がバネ62に押圧され、軸方向に可動可能な回動軸61はツマミストッパー8側に寄った位置にある。このとき、作動ツマミ7はツマミ固定部22と嵌合しており、各々の係合溝222、71が係合され、ツマミ固定部22が把持部2に固定されているため操作ツマミ7も固定され、連動する先端カップ1も固定されている。尚、この状態が器具に触れていないときの自然状態となる。
先端カップ1が回動可能な状態は、前記固定された状態から操作ツマミ7を引っ張り、第2のプーリー6によりバネ62を収縮させ、回動軸61を操作ツマミ7側に可動することで、該操作ツマミ7がツマミ固定部22から離れ、嵌合溝222、71が係合を解除して、操作ツマミ7が回動可能となり、連動する先端カップ1も回動可能となる。尚、このときの回動軸61の軸方向への移動は、ツマミストッパー8が把持部2の外周に接触することで制限される。
また、先端カップ1の所望位置への可動の後、作動ツマミ7を該位置で離すことにより、バネ62の弾性復元力により回動軸61がツマミストッパー側8に戻り、操作ツマミ7とツマミ固定部22の係合溝71、222が係合して自然に固定された状態に戻る。
図4は、操作ツマミ及びツマミ固定部の係合部を示す拡大図で、Aがツマミ固定部(側面図)、Bが操作ツマミ(断面図)の係合部を示している。
操作ツマミ7及びツマミ固定部22の係合部は、同一形状体が多数連続する係合溝71、222より形成されており、操作ツマミ7を回動して何処の位置に設定しても、全ての溝が同一で、しかも、多数連続していることで、設定した位置でスムーズに係合することができる。
本形態におけるツマミ固定部22の係合溝222は、ひとつの頂点を端部切片側に向けた三角錐形状とし、該三角錐の突起を外周面一周囲に亘り連続して形成した。一方、操作ツマミ7の係合溝71は、前記ツマミ固定部22の係合溝222の三角錐に適合する断面を三角形とした長溝で、該長溝を操作ツマミ内周面一周囲に亘り連続して形成し構成した。尚、該長溝の入り口部分の三角形の突起部分を先細り形状としておくと、入り口部分の溝空間が広くなり、ツマミ固定部22の係合溝222を引掛りなくスムーズに係合することができる。
図5は、先端カップを操作し、子宮を前傾位置、及び、後傾位置に設定したさいの先端カップの状態を示し、Aが前傾位置に置いたとき、Bが後傾位置に置いたときを示している。この操作を含め、以下に、本子宮マニピュレーターの操作を説明する。
1.先端カップ1をシャフト3の直線延長上に位置させた状態で、膣腔内に挿入し、先端カップ1の縁部11を膣円蓋91に当接させ、子宮9を押圧した状態を操作中維持する。このさい、把持部2の取っ手部分を腹部側(上側)に向けて位置するように把持する。(図2の状態)
2.カップ縁部11を膣円蓋91に当接したら、操作ツマミ7を、回動軸61の軸方向にツマミ側に引っ張り(図3A参照)、操作ツマミ7とツマミ固定部22の係合を解除し、その状態で手前側(時計回り)に回動する。
3.前記回動により、連結している回動軸61、第2のプーリー6、タイミングベルト4、第1のプーリー5、作動軸51が連動して作動し、可動ロット13により作動軸51と接続している先端カップ1が腹部側(上側)に回動し(図5A参照)、子宮9を前傾位置に移動する。
4.所望の位置まで回動したら、操作ツマミ7の引っ張りを解除して戻し、その位置で操作ツマミ7とツマミ固定部22を係合して回動を止め、先端カップ1を固定する。
一方、子宮9を後傾位置に置きたいときは、同様な操作で、操作ツマミ7を奥側(反時計回り)に回動することにより、先端カップ1が背中側(下側)に回動し(図5B参照)後傾位置に移動する。
図6は、本マニピュレーターにより子宮を保持した状態を示し、Aが腹部側から見た正面図、Bが側面図を示している。
先端カップ1の縁部11を膣円蓋91に当接させると、子宮9の子宮口部分が先端カップ1の開口部内腔15内に納まり、膣円蓋91がカップに包まれたような態様となることで、外部からの押圧により手元操作を先端カップ1に伝えることができる。また、子宮9の保持、移動のために、子宮内に子宮体癌病変部と接触する可能性のある部材を挿入しないことで、接触による副作用の可能性を排除した安全な子宮マニピュレーターとすることができる。
1. 先端カップ
10. カップ本体
11. カップ縁部
12. カップ底部
13. 可動ロッド
14. リング
15. 開口部内腔
2. 把持部
21. シャフト基
22. ツマミ固定部
222.係合溝
23. 把持部内腔
3. シャフト
31. 可動支持部
32. 保護カバー
4. タイミングベルト
5. 第1のプーリー
51. 作動軸(遠位側の軸)
6. 第2のプーリー
61. 回動軸(近位側の軸)
62. バネ
7. 作動ツマミ
71. 係合溝
8. ツマミ用ストッパー
9. 子宮
91. 膣円蓋

Claims (6)

  1. 膣円蓋に先端側の縁部を押し付けて子宮を保持する先端カップと、該先端カップを体外から操作する把持部と、体外から膣腔内に位置して先端カップと把持部をつなぐ長尺なシャフトより構成し、前記先端カップは、前記縁部が形成された開口部を備え、該開口部が内腔となる、底部をプレート状とした子宮内に挿入する部位を設けない円筒状に形成し、前記シャフトとの接続部を軸として円周軌道上を回動してなり、前記把持部には、前記先端カップの回動角度を任意に設定し、また、その位置で固定する調整手段を備えることを特徴とする子宮マニピュレーター。
  2. 前記先端カップの縁部の切断面は、角部を落とした曲面形状に形成される請求項1の子宮マニピュレーター。
  3. 前記先端カップの周面には、該カップより突起するリングを備える請求項1乃至2のいずれかの子宮マニピュレーター。
  4. 前記先端カップを回動する手段は、該先端カップと前記シャフトとの接続部に備える遠位側の軸となる作動軸と、該作動軸と接続する第1のプーリーと、把持部内腔に備える第2のプーリーと、前記第1及び第2のプーリーを連結するシャフトに内蔵されたタイミングベルトと、前記第2のプーリーと接続し、該プーリーを回動する近位側の軸となる回動軸、及び、該回動軸に接続して回動軸を可動する操作ツマミにより構成し、これらを連動することより回動させる請求項1乃至3のいずれかの子宮マニピュレーター。
  5. 前記把持部には、前記操作ツマミと対向する位置に、該把持部に固定されたツマミ固定部を設け、該ツマミ固定部及び操作ツマミには、互いに係合する連続した多数の係合溝を備え、該係合溝を係合、あるいは、係合を解除することで、前記回動の固定、あるいは、可動を切り替える請求項4の子宮マニピュレーター。
  6. 前記第2のプーリーに接続される回動軸は、一方端部に操作ツマミを、他端部にツマミ用ストッパーを備え、把持部に対して回動軸の軸方向に移動可能に形成され、該回動軸には該軸方向への移動を付勢するバネが備えられる請求項5の子宮マニピュレーター。
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