JP5945241B2 - 光直交周波数多重分割信号生成器 - Google Patents

光直交周波数多重分割信号生成器 Download PDF

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Description

本発明は、光直交周波数多重分割信号生成器に関する。
携帯電話、スマートフォン、タブレットPCといったモバイル端末によるインターネットアクセスの爆破的な普及は、無線通信のトラフィックの急増をもたらしている。LTE(3GPP Long Term Evolution)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access, IEEE 802.16-2004)などのOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)方式を基盤とした無線通信の高ビットレート化の流れは今後も継続すると推測される。無線帯域におけるトラフィックの集中を緩和するためにPONシステムをそれらのバックボーンに使用するといった研究開発も進められている。
近年では、光アクセスシステムにOFDM方式を採用するOFDM-PON(Passive Optical Network)についての研究も行われている(例えば、非特許文献1乃至3参照)。OFDM-PONにおいては、イーサネット(登録商標)、モバイルバックボーン、IPTV(Internet Protocol Television)等を集約し、それぞれ異なるサービスに対してダイナミックな帯域の割り当てが可能であることから、拡張性や柔軟性を持ったシステム構成が期待されている。
また、OFDM信号を用いた光ファイバ通信システムの展開として、DSP(Digital Signal Processing)処理によって生成されたベースバンド信号を用いて半導体レーザを直接変調する方法が研究されている(例えば、非特許文献4参照)。
これらの手法は、強度変調-直接検波(IM-DD:Intensity modulation- Direct detection)を基本とする点から低コスト化が求められるアクセス系において有効であるとされている。
J.M. Tang, R.P. Giddings, X.Q. Jin, J.L. Wei, X. Zheng, E. Giacoumidis, E. Hugues-Salas, Y. Hong, C. Shu, J. Groenewald and K. Muthusamy, "Real-Time Optical OFDM Transceivers for PON Applications", OSA/OFC/NFOEC 2011, OTuK3 Los Angeles, USA, Mar. 2011. Dayou Qian, Junqiang Hu and Ting Wang, "Hybrid 2.5G/10G Co-existing OFDMA-PON Employing Single Receiver at the OLT", OSA/OFC/NFOEC 2011, OWB4 Los Angeles, USA, Mar. 2011. N. Cvijetic,"OFDM for Next Generation Optical Access Networks," OFC/NFOEC 2011, OMG3, Los Angeles, USA, Mar. 2011. L.A Neto, P. Chanclou, B. Charbonnier, A. Gharba, N. Genay, R. Xia, M. Ouzzif, C. A Berthelemot, J.L Masson, D. Erasme, E. Grard, V. Rodrigues, "On the Interest of Chirped Lasers for AMOOFDM Transmissions in Long Distance PON Networks", OFC/NFOEC 2011, OWK4, Los Angeles, USA, Mar. 2011.
しかしながら、DSP処理によって生成されたベースバンド信号を用いて半導体レーザを直接変調する手法では、半導体レーザの発振線幅とOFDMベースバンド信号を構成するM-PSKやM-QAMなどの変調フォーマットの高多値化よるコンスタレーション上のシンボル間隔の縮小に加えて、半導体レーザの直接変調に起因するチャーピングにより、位相揺らぎが生じるために伝送容量が制限されるといった課題が残る。狭線幅のレーザ光と外部光変調器を用いる方法も検討されているが、低コスト化やシステムの簡易化の点で不利となる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、増大する無線通信トラフィックを緩和するために、無線基地局をPONシステムへと集約するために重要となる無線OFDMベースバンド信号をダイレクトに光搬送波帯に変換するための光変調器、及び前記光変調器と光源とを同一半導体基板上に集積した光直交周波数多重分割信号生成器を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板上に作製された少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路を有する光変調器であって、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計の各々は、第1のアーム導波路が、OFDMベースバンド信号の第1の成分を入力とする第1の電界吸収型変調器と、前記第1の成分を用いて、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第1の補償用変調器とを備え、第2のアーム導波路が、前記OFDMベースバンド信号の第2の成分を入力とする第2の電界吸収型変調器と、前記第2の成分を用いて、前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第2の補償用変調器とを備え、前記第1の補償用変調器および第2の補償用変調器は、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量および前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量をゼロにし、または前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量が前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量と等しくし、前記第1の電界吸収型変調器および前記第2の電界吸収型変調器の吸収係数が、OFDMベースバンド電圧信号に対して線形に変化する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光変調器であって、前記第1の補償用変調器および前記第2の補償用変調器は電界吸収型変調器であり、前記第1の電界吸収型変調器の線幅増大係数の符号と前記第1の補償用変調器の線幅増大係数の符号が正反対であり、前記第2の電界吸収型変調器の線幅増大係数の符号と前記第2の補償用変調器の線幅増大係数の符号が正反対である、ことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の光変調器であって、前記第2のアーム導波路は、90度位相を付加する位相シフタを備え、前記第1の成分は前記OFDMベースバンド信号の同相成分であり、前記第2の成分は前記OFDMベースバンド信号の直交成分である、ことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器であって、前記半導体基板上に作製された、光周波数コム発生器と、前記光周波数コム発生器および前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の入力導波路の各々と接続された分波器と、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の出力導波路に接続された合波器とを備えた、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、半導体基板上に作製された少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路を有する光変調器であって、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計の各々は、第1のアーム導波路が、OFDMベースバンド信号の第1の成分を入力とする第1の電界吸収型変調器と、前記第1の成分を用いて、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第1の補償用変調器とを備え、第2のアーム導波路が、前記OFDMベースバンド信号の第2の成分を入力とする第2の電界吸収型変調器と、前記第2の成分を用いて、前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第2の補償用変調器とを備え、前記第1の補償用変調器は、前記第1の成分の符号を反転した成分を入力とする位相変調器であり、前記第2の補償用変調器は、前記第2の成分の符号を反転した成分を入力とする位相変調器である、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記第2のアーム導波路は、90度位相を付加する位相シフタを備え、前記第1の成分は前記OFDMベースバンド信号の同相成分であり、前記第2の成分は前記OFDMベースバンド信号の直交成分である、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の光変調器であって、前記半導体基板上に作製された、光周波数コム発生器と、前記光周波数コム発生器および前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の入力導波路の各々と接続された分波器と、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の出力導波路に接続された合波器とを備えた、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載の光変調器であって、前記第1の補償用変調器および第2の補償用変調器は、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量および前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量をゼロにし、または前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量が前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量と等しくし、前記第1の電界吸収型変調器および前記第2の電界吸収型変調器の吸収係数が、OFDMベースバンド電圧信号に対して線形に変化すること、を特徴とする。
請求項に記載の発明は、光直交周波数多重分割信号生成器であって、請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器の前記半導体基板上に作製された光源を備えたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、半導体レーザと同一の半導体基板上に集積するこが可能な、無線OFDMベースバンド信号をダイレクトに光搬送波帯に変換するための半導体マッハツェンダ光干渉計型の光変調器、および前記光変調器と半導体レーザと同一の半導体基板上に集積した光直交周波数多重分割信号生成器を提供することが可能となる。
本発明の原理を説明するためのマッハツェンダ干渉計型の光変調器の概略構成図である。 本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器の構成図である。 本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器の構成図である。 本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器の構成図である。 本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器で生成される光スペクトルを示す図である。
ダイレクトにOFDMベースバンド信号を光搬送波帯に変換する方法は、OFDMベースバンド信号に含まれるガードバンド信号間の相互変調(光の干渉)による影響を抑えることができる。他方、光部品が膨大になることが懸念される。そのため、送信器となる光源と変調器を集積化した光直交周波数多重分割信号生成器(本明細書中、変調器集積光源ともいう。)は、光送信部分の簡易化の点で重要な役割を果たす。
変調器集積光源は、電界印加による光吸収を利用したEA(Electro Absorption)変調器と単一モード発振が可能なDFB(Distributed Feedback:分布帰還型)レーザとを集積したEA変調器集積光源(EADFB)が代表的である。直接変調レーザと比べて伝送波形の品質を確保しながらも、高速変調が可能であることから100Gbit/sイーサネットの光源や長距離アクセス用光源として有用である。
そこで本発明の実施形態として、このEA変調器と半導体レーザとを集積したEA変調器集積光源(EADFB)を基本構造とする光OFDM信号生成器を例示する。本実施形態によれば、半導体レーザ、半導体マッハツェンダ光干渉計、および当該半導体マッハツェンダ光干渉計のアーム導波路中に設けられた線形吸収を用いる光変調器を同一の半導体基板上に集積することで、小型かつ簡易な構成の光OFDM信号生成器を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(動作原理)
(OFDM信号について)
一般にOFDMベースバンド信号は、周波数多重方式において搬送波周波数間が直交関係となるように配置した信号であり次のように表わされる。
一般にOFDMベースバンド信号は、その複素形式で表わすことが可能でありそれぞれ、同相成分のI成分のSIと直交成分のQ成分のSQとに表わすことができる。
Figure 0005945241
Nはサブキャリア数、nは整数、a, bはシンボルを表わすコンスタレーション、Δf0はベースバンドのOFDM信号を構成するサブキャリアの周波数間隔である。一般にこのベースバンド信号を搬送波周波数帯に変換したパスバンド帯OFDM信号に変換した後に伝送される。パスバンド帯OFDM信号は、搬送波周波数帯fcを用いると次のように示される。
Figure 0005945241
この式から明らかなように、パスバンド帯OFDM信号は実信号に変換されることがわかる。光領域でのOFDM信号においては、このfcの周波数帯が光通信帯の周波数となる。
(線形吸収型マッハツェンダ干渉計)
本発明の実施形態を実現するため基本原理について説明する。
図1は、マッハツェンダ干渉計型の光変調器の概略構成図である。光変調器100は、光入力導波路102、分岐出力導波路104、分岐出力導波路106、合波入力導波路108、合波入力導波路110、光出力導波路112、分岐出力導波路104と合波入力導波路108とを結合する接続導波路114、および分岐出力導波路106と合波入力導波路110とを結合する接続導波路116を備え、マッハツェンダ干渉計を構成する。
光入力導波路102、分岐出力導波路104および分岐出力導波路106は、Y分岐導波路を構成する。合波入力導波路108、合波入力導波路110および光出力導波路112は、合波導波路を構成する。分岐出力導波路104、接続導波路114および合波入力導波路108は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム1)を構成し、分岐出力導波路106、接続導波路116および合波入力導波路110は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム2)を構成する。
図1に示すように、アーム1および2には、電界吸収型変調器118および120がそれぞれ設けられている。さらに、アーム2には、電界吸収型変調器120の前段(入力側)に90度の位相シフタ122が設けられている。アーム1および2をそれぞれ導波した光は合波導波路で再び合波され光出力導波路112から出力される。電界吸収型変調器118および120はそれぞれに入力されるOFDMベースバンド信号のI成分(SI)およびQ成分(SQ)にしたがってアーム1および2を導波した光を変調する。
ここで、レーザ光源から光電界E0、光周波数ωの光を光入力導波路102へ入射するとき、複素屈折率を用いるとマッハツェンダ干渉計の光出力導波路112から出射する光の電界強度Eoutは以下のように示される。
Figure 0005945241
ここで、マッハツェンダの各アームに設置する電界吸収型変調器として、次の式に示されるような光吸収特性を示すものを採用する。
Figure 0005945241
Δαは吸収係数変化、Lは光吸収が起こりうる作用長(すなわち、電界吸収型変調器118および120を構成するためにアームに沿って設けられた電極長)である。
この吸収係数の変化は、OFDMベースバンドの電圧信号によって、それぞれ線形に変調を受けるとき、式(4)は以下のように示される。mは任意の定数(正数)である。
Figure 0005945241
一方、電界印加による吸収係数の変化に伴って、屈折率の変化も生じるが、これは、線幅増大係数βを用いることにより、クラマースクローニッヒの関係によって、次のように示される。
Figure 0005945241
式(6)を位相変化として変換すると以下のようになる。
Figure 0005945241
最もの理想的な場合として、各アームにおける吸収係数の変化による屈折率変化が存在しない場合、式(7)はゼロとなり、このとき式(3)は、以下のように簡略化される。
Figure 0005945241
式(8)において、直交する光搬送波成分と同時に光周波数帯に変換されたOFDM信号を得ることが可能となる。
また、式(3)において光電界を光強度に変換すると、
Figure 0005945241
で示される。このとき、
Figure 0005945241
を満たす時(位相変化の差がπ/2よりも十分に小さくなる時)、OFDMベースバンド信号によって変調された光強度は純粋な強度変調成分として光搬送波帯に変換することができる。
したがって、本実施形態に係る図1に示すマッハツェンダ干渉計型の光変調器100では、上記条件が満たされるように、電界吸収型変調器118および210において電界印加による吸収係数の変化に伴って生じる屈折率の変化または位相変化を補償するための補償用変調器(不図示)をアーム1および2にそれぞれ設けている。
図2は、本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器200の構成図である。光直交周波数多重分割信号生成器200は、同一の半導体基板上にレーザ光源(半導体光源)201とともに集積された半導体マッハツェンダ光干渉計型の変調器を備える。マッハツェンダ光干渉計型の変調器は、光入力導波路202、分岐出力導波路204、分岐出力導波路206、合波入力導波路208、合波入力導波路210、光出力導波路212、分岐出力導波路204と合波入力導波路208とを結合する接続導波路214、および分岐出力導波路206と合波入力導波路210とを結合する接続導波路216とを備える。
光入力導波路202、分岐出力導波路204および分岐出力導波路206は、Y分岐導波路を構成する。合波入力導波路208、合波入力導波路210および光出力導波路212は、合波導波路を構成する。分岐出力導波路204、接続導波路214および合波入力導波路208は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム1)を構成し、分岐出力導波路206、接続導波路216および合波入力導波路210は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム2)を構成する。
図2に示すように、アーム1には、電界吸収型変調器218および219が直列に設けられている。同様に、アーム2には、電界吸収型変調器220および221が直列に設けられている。さらに、アーム2には、電界吸収型変調器220の前段(入力側)に90度の位相シフタ222が設けられている。アーム1および2をそれぞれ導波した光は、合波導波路で再び合波され光出力導波路212から出力される。電界吸収型変調器218および220はそれぞれに入力されるOFDMベースバンド信号のI成分(SI)およびQ成分(SQ)にしたがってアーム1および2を導波した光を変調する。
電界吸収型変調器219および221もまたそれぞれに入力されるOFDMベースバンド信号のI成分(SI)およびQ成分(SQ)にしたがってアーム1および2を導波した光を変調する。ただし、電界吸収型変調器219および221はそれぞれ、電界吸収型変調器218および220において電界印加による吸収係数の変化に伴って生じる屈折率の変化または位相変化を補償するための補償用変調器の役割を果たす。
より具体的には、式(3)で示される光出力において、理想的な場合として式(7)をゼロとするために、各アームに光吸収が起こりうる作用長Lが同一で正負の線幅増大係数が異なる2つの電界吸収型変調器を直列に設置する。一般に電界吸収型の光変調器は、印加するバイアス電圧および量子井戸構造の設計によって線幅増大係数の符号を正負に反転させることが可能である。この時、式(3)は以下のように表わされる。
Figure 0005945241
上述したように、本実施例の構成によれば、式(7)で現される電界吸収型光変調器218および220の各々で生じる位相変化をゼロとすることでき、
Figure 0005945241
の条件が満たされるようになり(位相変化の差がπ/2よりも十分に小さくなり)、OFDMベースバンド信号によって変調された光強度は純粋な強度変調成分として光搬送波帯に変換される。式(10)からも理解されるように、本実施形態では、各アームに2つの電界吸収型光変調器を直列に配置しているため、電界吸収効果は2倍となり、光強度の変化量も2倍となる。
なお、本実施例では、電界吸収型光変調器218および220を正の線幅増大係数(正チャープ)の電界吸収型光変調器とし、電界吸収型光変調器219および221を負の線幅増大係数(負チャープ)の電界吸収型光変調器とする例を示したが、電界吸収型光変調器218および220を負の線幅増大係数(負チャープ)の電界吸収型光変調器とし、電界吸収型光変調器219および221を正の線幅増大係数(正チャープ)の電界吸収型光変調器としても良い。
図3は、本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器300の構成図である。光直交周波数多重分割信号生成器300は、同一の半導体基板上にレーザ光源(半導体光源)301とともに集積された半導体マッハツェンダ光干渉計型の変調器を備える。マッハツェンダ光干渉計型の変調器は、光入力導波路302、分岐出力導波路304、分岐出力導波路306、合波入力導波路308、合波入力導波路310、光出力導波路312、分岐出力導波路304と合波入力導波路308とを結合する接続導波路314、および分岐出力導波路306と合波入力導波路310とを結合する接続導波路316とを備える。
光入力導波路302、分岐出力導波路304および分岐出力導波路306は、Y分岐導波路を構成する。合波入力導波路308、合波入力導波路310および光出力導波路312は、合波導波路を構成する。分岐出力導波路304、接続導波路314および合波入力導波路308は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム1)を構成し、分岐出力導波路306、接続導波路316および合波入力導波路310は、マッハツェンダ干渉計のアーム導波路(アーム2)を構成する。
図3に示すように、アーム1には、電界吸収型変調器318および位相変調器324が直列に設けられている。同様に、アーム2には、電界吸収型変調器320および位相変調器326が直列に設けられている。さらに、アーム2には、電界吸収型変調器320の前段(入力側)に90度の位相シフタ322が設けられている。アーム1および2をそれぞれ導波した光は、合波導波路で再び合波され光出力導波路312から出力される。電界吸収型変調器318および320はそれぞれに入力されるOFDMベースバンド信号のI成分(SI)およびQ成分(SQ)にしたがってアーム1および2を導波した光を変調する。光位相変調器324および326はそれぞれ、次の式で表されるように式(7)で表された位相変化特性とは逆の位相変化特性を有するように構成されている。
Figure 0005945241
本実施例における基本原理は実施例1と同様であるが、
Figure 0005945241
を満たすために、マッハツェンダ光干渉計の各アームに設けられた光位相変調器324および326には、反転回路328および反転回路330によりOFDMベースバンド信号の符号を反転させた信号が駆動信号として入力される。これにより、アーム1および2を伝搬する光に電界吸収型変調器318および320において生じた位相変化(位相変調成分)を補償(相殺)するようための補償用変調器の役割を果たす。これによって、実際の合波出力端においては、式(8)を満たすことが可能となり、光搬送波帯に変換されたOFDM信号を得ることが可能となる。直列に設置する位相変調器は、構成する半導体構造によって作用長や電気光学的屈折率変化を設計することが可能なため、吸収係数変化による屈折率変化に対応した変化を与えることが構造的に可能である。
図4は、本発明の一実施例である光直交周波数多重分割信号生成器400の構成図である。図4に本発明の光直交周波数多重分割信号生成器400の動作原理は、上記実施例で説明した動作原理と同じであるが、光搬送波帯において光周波数(波長)多重を可能とする構成である。
光直交周波数多重分割信号生成器400は、レーザ光源401と、光周波数コム発生器402と、分波器403と、合波器404とを備える。また、光直交周波数多重分割信号生成器400は、分波器403と合波器404とに接続されたマッハツェンダ光干渉計411、412、413および414を備える。マッハツェンダ光干渉計411、412、413および414は、それぞれ、図2,3を参照して説明したマッハツェンダ光干渉計に対応する。
光直交周波数多重分割信号生成器400は、光周波数多重のための光の多波長光源として光周波数コム生成器401等を用いて均一間隔のスペクトル成分の光を生成し、光分波器403によって光周波数毎に分波された光をマッハツェンダ光干渉計で個別に光OFDMベースバンド信号によって光周波数帯に変換し、合波器404によって一括集約された後に光伝送路に送信する構成である。半導体光源401と光コム生成器402、光合分波器403およびマッハツェンダ光干渉計411、412、413および414はいずれも、同一の半導体基板上に構成することが可能である。図5は、光スペクトルのイメージ例を示している。
100,411,412,413,414 マッハツェンダ光干渉計
102,202,302 光入力導波路
104,106,204,206,304,306 分岐出力導波路
108,110,208,210,308,310 合波入力導波路
112,212,312 光出力導波路
114,116,214,216,314,316 接続導波路
118,120,218,219,220,221,318,320 電界吸収型光変調器(EAM)
122,222,322 位相シフタ
200,300,400 光直交周波数多重分割信号生成器
201,301,401 レーザ光源
324,326 位相変調器
328,330 反転回路
402 光周波数コム発生器
403 分波器
404 合波器

Claims (9)

  1. 半導体基板上に作製された少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路を有する光変調器であって、
    前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計の各々は、
    第1のアーム導波路が、
    OFDMベースバンド信号の第1の成分を入力とする第1の電界吸収型変調器と、
    前記第1の成分を用いて、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第1の補償用変調器とを備え、
    第2のアーム導波路が、
    前記OFDMベースバンド信号の第2の成分を入力とする第2の電界吸収型変調器と、
    前記第2の成分を用いて、前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第2の補償用変調器とを備え
    前記第1の補償用変調器および第2の補償用変調器は、
    前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量および前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量をゼロにし、または
    前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量が前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量と等しくし、
    前記第1の電界吸収型変調器および前記第2の電界吸収型変調器の吸収係数が、OFDMベースバンド電圧信号に対して線形に変化する、光変調器。
  2. 前記第1の補償用変調器および前記第2の補償用変調器は電界吸収型変調器であり、
    前記第1の電界吸収型変調器の線幅増大係数の符号と前記第1の補償用変調器の線幅増大係数の符号が正反対であり、
    前記第2の電界吸収型変調器の線幅増大係数の符号と前記第2の補償用変調器の線幅増大係数の符号が正反対である、請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記第2のアーム導波路は、90度位相を付加する位相シフタを備え、
    前記第1の成分は前記OFDMベースバンド信号の同相成分であり、
    前記第2の成分は前記OFDMベースバンド信号の直交成分である、請求項1または2に記載の光変調器。
  4. 前記半導体基板上に作製された、光周波数コム発生器と、前記光周波数コム発生器および前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の入力導波路の各々と接続された分波器と、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の出力導波路に接続された合波器とを備えた、請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器。
  5. 半導体基板上に作製された少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路を有する光変調器であって、
    前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計の各々は、
    第1のアーム導波路が、
    OFDMベースバンド信号の第1の成分を入力とする第1の電界吸収型変調器と、
    前記第1の成分を用いて、前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第1の補償用変調器とを備え、
    第2のアーム導波路が、
    前記OFDMベースバンド信号の第2の成分を入力とする第2の電界吸収型変調器と、
    前記第2の成分を用いて、前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化を補償する第2の補償用変調器とを備え、
    前記第1の補償用変調器は、前記第1の成分の符号を反転した成分を入力とする位相変調器であり、
    前記第2の補償用変調器は、前記第2の成分の符号を反転した成分を入力とする位相変調器である、光変調器。
  6. 前記第2のアーム導波路は、90度位相を付加する位相シフタを備え、
    前記第1の成分は前記OFDMベースバンド信号の同相成分であり、
    前記第2の成分は前記OFDMベースバンド信号の直交成分である、請求項5に記載の光変調器。
  7. 前記半導体基板上に作製された、光周波数コム発生器と、前記光周波数コム発生器および前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の入力導波路の各々と接続された分波器と、前記少なくとも1つのマッハツェンダ干渉計導波路の出力導波路に接続された合波器とを備えた、請求項5または6に記載の光変調器。
  8. 前記第1の補償用変調器および第2の補償用変調器は、
    前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量および前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量をゼロにし、または
    前記第1の電界吸収型変調器において生じる位相変化量が前記第2の電界吸収型変調器において生じる位相変化量と等しくし、
    前記第1の電界吸収型変調器および前記第2の電界吸収型変調器の吸収係数が、OFDMベースバンド電圧信号に対して線形に変化すること、請求項5乃至7のいずれかに記載の光変調器。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器の前記半導体基板上に作製された光源を備えた光直交周波数多重分割信号生成器。
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