JP5945120B2 - 光ファイバセンサおよびこれを用いたひずみと温度の同時計測方法 - Google Patents
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Description
第1の手法として、特許文献2,3に開示されている光周波数領域反射測定(OFDR)法によりFBG長手方向に沿ってひずみと温度の分布を計測し、微小構造部とFBGとの位置関係から微小構造部に生じたひずみと温度変化を計測する手法が考えられる。
第2の手法として、FBGのファイバ長手方向の長さ(グレーティング長)を極力短くし、該FBGを微小構造部に配して微小構造部に生じたひずみと温度変化を計測する手法が考えられる。
前記位相調整部は、第1のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光と第2のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光の干渉により、ブラッグ波長の近傍にスペクトルディップを生じる位相差を該ファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光の間に与えることが好ましい。
前記位相調整部の偏波保持ファイバ長手方向における長さLは、前記偏波保持ファイバの2つの偏波軸のうち少なくとも1つの偏波軸において、実効屈折率をneffとし、ブラッグ波長をλBとするとき、(4n−3)(λB/8neff)≦L≦(4n−1)(λB/8neff)を満足する(ただし、nを正の整数(n=1,2,3…)のいずれかとする。)ことが好ましい。
前記2つのファイバブラッググレーティングの偏波保持ファイバ長手方向における長さが互いに等しいことが好ましい。
あらかじめ、ひずみと温度が既知の環境におけるスペクトルディップの中心波長およびその幅を計測した計測値から、ひずみと温度に対するスペクトルディップの中心波長およびその幅の関係式を求める工程を有し、計測した前記反射スペクトルにおけるスペクトルディップの中心波長およびその幅を前記関係式に代入して、前記センシング部におけるひずみと温度を計算することが好ましい。
図1に、本形態例の光ファイバセンサ10の長手方向に沿う断面図を示す。この光ファイバセンサ10は、偏波保持ファイバ1のコア2に形成した第1のFBG4と、同じ偏波保持ファイバ1のコア2に形成した第2のFBG5と、これら2つのFBG4,5の間に設けられ、第1のFBG4のブラッグ反射光と第2のFBG5のブラッグ反射光の間に位相差を与える位相調整部6とから、1つのセンシング部7が構成されている。
FBGによるブラッグ反射の中心波長(ブラッグ波長)λBは、偏波保持ファイバ1の任意の偏波軸における実効屈折率をneffとするとき、FBGの周期Λに対して、λB=2neffΛで表される。上述したように、スロー軸とファスト軸の実効屈折率には複屈折により差があるため、スロー軸とファスト軸のブラッグ波長にも差が生じる。
位相調整部6がある場合、単一偏波光を入射すると、偏波保持ファイバ1のコア2に設けられている2つのFBG4,5のそれぞれから、位相差の異なるブラッグ反射光が生じる。位相調整部6に対して、入射光は、FBG4の側から入射させることも、FBG5の側から入射させることもできるが、例えば入射端に近い側を第1のFBG4、遠い側を第2のFBG5とするとき、第1のFBG4で反射した光のスペクトルは、偏波保持ファイバ1に第2のFBG5がない場合と同じになる。第2のFBG5で反射した光のスペクトルは、第1のFBG4を透過し、第2のFBG5で反射し、さらに第1のFBG4を入射時とは反対方向に透過した光のスペクトルに相当する。このため、偏波保持ファイバ1に第1のFBG4がない場合と必ずしも同じにならないが、FBG4の反射率が極端に高くなければ、十分な量の光がFBG4を透過できるので、第2のFBG5単独で反射させる場合とほぼ同様の形状を有する反射スペクトルを与える。
なお、図6は、2つのFBG4,5のグレーティング長がそれぞれ0.4mmであり、位相調整部長Lがファスト軸における実効屈折率neffとブラッグ波長λBに対し、L=λB/4neffを満たすように設計したものである。この場合、上述したように、グレーティング周期Λが同じであればλBとneffはほぼ比例し、すなわち、λB/neffの比はファスト軸でもスロー軸でもほとんど同じ値となるから、スロー軸においても位相調整部長LがL=λB/4neffを満たす。
ファスト軸のスペクトルディップは1549.8nm、スロー軸のスペクトルディップは1550.4nm、合波スペクトルのスペクトルディップDの中心波長λcは1550.1nmである。
また、合波スペクトルのスペクトルディップDの帯域幅wは、ファスト軸のスペクトルディップ波長λfastとスロー軸のスペクトルディップ波長λslowとの差Δλ(ただし、Δλ=λslow−λfast)と相関関係を持ち、Δλが大きいほど帯域幅wも大きく、Δλが小きいほど帯域幅wも小さくなる。
なお、FBGの持つひずみ依存性と温度依存性を分離可能な2つのパラメータは、中心波長λcと帯域幅wの組み合わせに限定されるものではないが、中心波長λcと帯域幅wであれば、ファスト軸の反射スペクトルとスロー軸の反射スペクトルとを合波したスペクトルの計測から直接求めることが可能であり、ファスト軸の反射スペクトルとスロー軸の反射スペクトルとを分離する必要がないので、ひずみと温度の計算結果をより速く得ることができる。
上述したように、偏波保持ファイバにグレーティング長が15mmのFBGを作製した場合(図7参照)、2つのピークを認識できるので、ひずみと温度の同時計測が可能であるが、センシング部長(15mm)が微小構造部の寸法よりもはるかに長くなり、微小構造部から離れた部分のひずみと温度変化の影響が大きいため、微小構造部に加わるひずみと温度を精度よく計測することはできない。
また、偏波保持ファイバにグレーティング長が0.8mmのFBGを作製した場合(図8参照)は、直交2偏波のブラッグ反射光のピークが重畳されて、それぞれのピークを認識することが不可能であるから、ひずみと温度の同時計測も不可能である。なお、図8は、図6と同様にシミュレーションで得た結果であり、ファスト軸の反射スペクトルとスロー軸の反射スペクトルをグラフに示しているが、実際の計測では合波スペクトルが計測される。計測した合波スペクトルからファスト軸とスロー軸の反射スペクトルを分離するには、計算時間がかかるうえ、精度が低い。ファスト軸とスロー軸のブラッグ波長の代わりに、図8に示す合波スペクトルのメインピークの中心波長と帯域幅を計測する方法により、FBGの持つひずみ依存性と温度依存性を分離することも考えられるが、本形態例によるスペクトルディップDの中心波長λcと帯域幅wを計測する方法に比べるとメインピークが著しくブロード(幅広)であり、メインピークの中心波長や帯域幅の変化が不明瞭のため、高精度な計測はできない。
さらに2つのFBG4,5のグレーティング長(偏波保持ファイバ長手方向における長さ)が同じであると、それぞれのFBG4,5で反射される光の反射率が同等になり、同等の強度の光が打ち消し合うことから、スペクトルディップDが現れやすく、望ましい。
FBG4,5のグレーティング長は、長すぎるとセンシング部長も長くなって微小構造部に生じるひずみや温度変化の計測が困難になるとともに、反射スペクトルの帯域幅が狭くなってスペクトルディップDが現れない場合もあることから、それぞれのFBGのグレーティング長は0.4mm以下であることが望ましい。グレーティング長が0.15mm以上であると、製造が容易であり好ましい。
2つのFBG4,5は、別々の工程で、一方のFBGを作製した後に、他方のFBGを作製することも可能である。また、2つのFBG4,5と位相調整部6が同一の偏波保持ファイバ1に設けられるため、同一のマスクに2つのFBGのパターンと位相調整部長Lの間隔を設けることで、1つのセンシング部7を一度に作製することも可能である。
本形態例の場合、位相調整部6の実効屈折率は偏波保持ファイバ1の実効屈折率neffに等しいから、位相調整部長Lが、偏波保持ファイバ1の2つの偏波軸のうち少なくとも1つの偏波軸において、実効屈折率をneff、ブラッグ波長をλBとするとき、(4n−3)(λB/8neff)≦L≦(4n−1)(λB/8neff)を満足する(ただし、nを正の整数(n=1,2,3…)のいずれかとする。)ことが好ましい。
なお、λ=λB/neffとおいて、いくつかのnについてより具体的に例示すると、n=1ではλ/8≦L≦3λ/8であり、n=2では5λ/8≦L≦7λ/8であり、n=3では9λ/8≦L≦11λ/8であり、n=4では13λ/8≦L≦15λ/8である。
(1)光ファイバセンサにおける直交する2つの偏波を合波した光の反射スペクトルを計測する工程と、
(2)計測した反射スペクトルにおける第1のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光と第2のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光との位相差に基づくスペクトルディップの中心波長およびその幅を求める工程と、
(3)前記スペクトルディップの中心波長およびその幅を、ひずみと温度が既知の環境におけるスペクトルディップの中心波長およびその幅と比較して、前記センシング部におけるひずみと温度を計算する工程とを備える。
スペクトルディップDの中心波長λcを決定する方法としては、スペクトルディップDにおいて反射率が極小を示す波長を中心波長λcとする方法や、帯域幅wを決定した後でその帯域幅wの中心波長を中心波長λcとする方法などが挙げられる。
スペクトルディップDの帯域幅wを決定する方法としては、スペクトルディップDにおいて反射率がその極小値から一定の値上昇した波長幅を帯域幅wとする方法や、スペクトルディップDの両側で反射率が極大を示すピーク波長の差を帯域幅wとする方法などが挙げられる。
光源には、直交する2つの偏波軸に対してほぼ同強度の光を入射できることから、ランダム偏光の光を出力するものが好ましい。望ましくはある程度波長範囲(ひずみまたは温度変化による波長変化をカバーできる波長範囲)の光(以下広帯域の光という)を安定したパワーで出力する光源、例えばLED(発光ダイオード)、ハロゲンランプ、増幅された自然放出(Amplified spontaneous emission、ASE)光源などが用いられる。
光検出器には、公知の光スペクトルアナライザなどを用いることができる。
装置各部の光接続には、一般のシングルモードファイバなどを光伝送用に使用することができる。
本発明の光ファイバセンサは、複数のセンシング部を有することもできる。各センシング部のセンシング部長、グレーティング長、位相調整部長、ブラッグ波長等のパラメータは同じにすることも異ならせることも可能であるが、各センシング部から得られる反射スペクトルが区別できるように構成することが望ましい。各センシング部から得られる反射スペクトルを区別する手法としては、例えば、それぞれのセンシング部を構成する2つのFBGのブラッグ反射光の波長をセンシング部毎に変えて、公知の波長分割多重(WDM)方式で計測する手法が挙げられる。
PANDA型の偏波保持ファイバに対し、下記の手順に沿って図1に示す光ファイバセンサ10を作製した。
最初に波長244nmのアルゴン第2次高調波(SHG)レーザとユニフォーム位相マスクを用いてグレーティング長0.15mmの第1のFBG4を作製した。次に、位相調整部6を設け、最後に第1のFBG4と同様の方法で、グレーティング長0.15mmの第2のFBG5を作製した。位相調整部6は、2つのFBG4,5間において位相がπ/2異なる(往復ではπ異なる)長さとした。本実施例では、使用した偏波保持ファイバのスロー軸における実効屈折率neffとスロー軸におけるブラッグ波長λBからL=λB/4nefffとなるように設計した。具体的には、neff=1.47、λB=1552nmから、L=264nmとした。L=2.64×10−6mmであり、各FBG4,5のグレーティング長(0.15mm)に比べて十分に短いことから、センシング部7の偏波保持ファイバ長手方向における長さ(センシング部長)は0.3mmということができる。
図9の反射スペクトルは、スロー軸からの反射光とファスト軸からの反射光の合波光を示している。1552.6nm付近に現れるスペクトルディップは、第1のFBG4と第2のFBG5の間に設けた位相調整部6による、片道π/2、往復πの位相差に起因するものである。本実施例では、図9のスペクトルディップのボトムピークから3dB上昇した反射率における波長幅を「スペクトルディップの帯域幅」と定義し、該帯域幅の中心波長を「スペクトルディップの中心波長」と定義した。この定義に基づいて求めたスペクトルディップの中心波長および帯域幅は、それぞれ1552.631nmおよび0.543nmである。
ひずみ依存性は、室温(25℃)で光ファイバセンサに張力を印加することにより、センシング部にひずみを加えた状態で計測した反射スペクトルから、ひずみ変化時のスペクトルディップの中心波長および帯域幅を求め、無ひずみ・室温(25℃)環境で求めたスペクトルディップの中心波長および帯域幅からの差分をとって、中心波長変化および帯域幅変化とした。その結果を図10に示す。
温度依存性は、無張力(無ひずみ)の光ファイバセンサを加熱または冷却し、所定の温度を維持した状態で計測した反射スペクトルから、温度変化時のスペクトルディップの中心波長および帯域幅を求め、無ひずみ・室温(25℃)環境で求めたスペクトルディップの中心波長および帯域幅からの差分をとって、中心波長変化および帯域幅変化とした。その結果を図11に示す。
ひずみΔεと温度変化ΔTに対するスペクトルディップの中心波長と帯域幅の変化を示す行列式は、式(1)〜式(4)をもとに、式(5)のように表すことができる。なお、式(5)における単位は、スペクトルディップの中心波長変化(Δλc)と帯域幅変化(Δw)がpm、ひずみ(Δε)がμε、温度変化(ΔT)が℃である。
センシング部長を0.3mm(各グレーティング長を0.15mm)の条件を共通にして、位相調整部の位相差を変えたときの光ファイバセンサの反射スペクトルを、シミュレーションで求めた。
図12では位相調整部が片道λ/16(往復λ/8、位相差は往復でπ/4)であり、図13では位相調整部が片道λ/8(往復λ/4、位相差は往復でπ/2)であり、図14では位相調整部が片道λ/4(往復λ/2、位相差は往復でπ)であり、図15では位相調整部が片道3λ/8(往復3λ/4、位相差は往復で3π/2)であり、図16では位相調整部が片道7λ/16(往復7λ/8、位相差は往復で7π/4)であり、図17では位相調整部が片道λ/2(往復λ、位相差は往復で2π)である。
以上の結果から、図13〜15に示すように、位相調整部が片道でλ/8以上3λ/8以下であるとき、メインピーク中にスペクトルディップ(各グラフ中、下向きの矢印で示す。)が現れることから、実施例1と同様に、ひずみと温度の同時計測が実施可能である。位相には周期性があることから、位相調整部長Lが、(4n−3)(λ/8)≦L≦(4n−1)(λ/8)を満足する(ただし、nを正の整数(n=1,2,3…)のいずれかとする。)ことが好ましい。ただし、λ=λB/neffとする。
図12、図16、図17では、メインピーク(各グラフ中、下向きの矢印で示す。)中にスペクトルディップが現れなかった。なお、これらのグラフにおいて、メインピークの左右両側に見えるのは、メインピークとサイドローブとの境界部である。
位相調整部は、実施例1と同じく片道λ/4(往復λ/2)、位相差は往復でπという条件を共通にして、センシング部長を0.1〜0.9mm(各グレーティング長は0.05〜0.45mm)の範囲で変えたときの光ファイバセンサの反射スペクトルを、シミュレーションで求めた。
図18ではセンシング部長が0.1mm(各グレーティング長は0.05mm)であり、図19ではセンシング部長が0.3mm(各グレーティング長は0.15mm)であり、図20ではセンシング部長が0.6mm(各グレーティング長は0.3mm)であり、図21ではセンシング部長が0.8mm(各グレーティング長は0.4mm)であり、図22ではセンシング部長が0.9mm(各グレーティング長は0.45mm)である。
図18〜21に示すように、センシング部長が0.8mm以下ではスペクトルディップ中に1つの極小点のみ現れるので、実施例1と同様に、ひずみと温度の同時計測が実施可能である。
図22では、スペクトルディップ中に1つの極大点とその両側に2つの極小点が現れることから、スペクトルディップの中心波長と帯域幅を特定するのが容易ではない。
各グレーティング長は0.15mm、位相調整部による位相差は往復でπの奇数倍という条件を共通にして、位相調整部長を0〜0.6mmの範囲で変えたときの光ファイバセンサの反射スペクトルを、シミュレーションで求めた。なお、位相調整部長が実施例1と同じく片道λ/4(往復λ/2)の場合を便宜上0mmとする。
図23では位相調整部長が0mm(片道λ/4)であり、図24では位相調整部長が0.2mmであり、図25では位相調整部長が0.4mmであり、図26では位相調整部長が0.5mmであり、図27では位相調整部長が0.6mmである。
図23〜26に示すように、位相調整部長が0.5mmまで、すなわち、センシング部長が0.8mm以下ではスペクトルディップ中に1つの極小点のみ現れるので、実施例1と同様に、ひずみと温度の同時計測が実施可能である。
図27では、スペクトルディップ中に1つの極大点とその両側に2つの極小点が現れることから、スペクトルディップの中心波長と帯域幅を特定するのが容易ではない。
図23に示すように、位相調整部長が0mm(片道λ/4)の場合はセンシング部長が最小になり、スペクトルディップが最も明瞭に判別できることから、好ましい。
位相調整部は、実施例1と同じく片道λ/4(往復λ/2)、位相差は往復でπ、センシング部長は0.3mm(各グレーティング長は0.15mm)の条件を共通にして、FBGの中心波長を変えたときの光ファイバセンサの反射スペクトルを、シミュレーションで求めた。なお、各グレーティングの周期は、FBGの中心波長に合わせて調整した。
図28では中心波長が1550nmであり、図29では中心波長が1310nmであり、図30では中心波長が1065nmである。
図28〜30に示すように、FBGの中心波長が1310nmや1065nmであっても、スペクトルディップ中に1つの極小点のみ現れるので、実施例1と同様に、ひずみと温度の同時計測が実施可能である。
Claims (5)
- 偏波保持ファイバのコアに形成した第1のファイバブラッググレーティングと、
前記偏波保持ファイバのコアに形成した第2のファイバブラッググレーティングと、
これら2つのファイバブラッググレーティングの間に設けられ、第1のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光と第2のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光の干渉により、ブラッグ波長の近傍にスペクトルディップを生じる位相差を該ファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光の間に与える位相調整部と、
から1つのセンシング部が構成され、
前記位相調整部を含まない前記センシング部の偏波保持ファイバ長手方向における長さが、0.1mm以上0.8mm以下であることを特徴とする光ファイバセンサ。 - 前記位相調整部の偏波保持ファイバ長手方向における長さLは、前記偏波保持ファイバの2つの偏波軸のうち少なくとも1つの偏波軸において、実効屈折率をneffとし、ブラッグ波長をλBとするとき、(4n−3)(λB/8neff)≦L≦(4n−1)(λB/8neff)を満足する(ただし、nを正の整数(n=1,2,3…)のいずれかとする。)ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバセンサ。
- 前記2つのファイバブラッググレーティングの偏波保持ファイバ長手方向における長さが互いに等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバセンサ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバセンサにおける直交する2つの偏波を合波した光の反射スペクトルを計測する工程と、
計測した前記反射スペクトルにおける第1のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光と第2のファイバブラッググレーティングのブラッグ反射光との位相差に基づくスペクトルディップの中心波長およびその幅を求める工程と、
前記スペクトルディップの中心波長およびその幅を、ひずみと温度が既知の環境におけるスペクトルディップの中心波長およびその幅と比較して、前記センシング部におけるひずみと温度を計算する工程と、
を備えることを特徴とするひずみと温度の同時計測方法。 - あらかじめ、ひずみと温度が既知の環境におけるスペクトルディップの中心波長およびその幅を計測した計測値から、ひずみと温度に対するスペクトルディップの中心波長およびその幅の関係式を求める工程を有し、
計測した前記反射スペクトルにおけるスペクトルディップの中心波長およびその幅を前記関係式に代入して、前記センシング部におけるひずみと温度を計算することを特徴とする請求項4に記載のひずみと温度の同時計測方法。
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