JP5942687B2 - 電気変速装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、内燃機関の動力と電池電力とで走行するハイブリッド車両の動力装置に用いて好適な電気変速装置に関する。
従来、ハイブリッド車両の変速装置として、2つの回転子と1つの固定子を有する磁気変調式モータと、1つの回転子と1つの固定子を有する一般的な磁石モータとを組み合わせて、エンジンの高速低トルク動力を低速高トルク動力に変換して車軸側に伝達する動力変換技術がある。
なお、磁気変調式モータとは、非接触で動力伝達を行う磁気歯車装置に磁気変調原理を取り入れたもので、その基本的な構造は、極対数mの永久磁石を有する外側回転子と、極対数nの永久磁石を有する内側回転子との間に、(m±n)個の軟磁性体片から成る磁気変調子を配置して磁気変調させるものである。
例えば、特許文献1には、磁気変調式モータに相当する第1回転機の事例が記載されている。この第1回転機は、磁気変調式モータの外側回転子を巻線式ステータとして構成すると共に、そのステータに対して相対的に回転自在に配置される第1ロータと第2ロータとを有し、例えば、第2ロータの入力軸がエンジンのクランク軸に直結され、第1ロータの出力軸がギヤ機構等を介して被駆動部(車軸側)に連結されている。
第1ロータは、ステータの電機子列に対向するように配置される磁極列を有し、この磁極列は、互いに間隔を存して円周方向に並ぶとともに、隣り合う各2つが互いに異なる極性を有する複数の磁極で構成されている。
第2ロータは、前記電機子列と前記磁極列との間に配置される軟磁性体列を有し、この軟磁性体列は、互いに間隔を存して円周方向に並んだ複数の軟磁性体で構成されている。
また、特許文献1には、第1回転機とは別に、一般的な磁石モータである第2回転機を備え、第1回転機と第2回転機とを出力軸上に軸線方向に並べて配置する事例、あるいは、第2回転機の外側に第1回転機を配置する事例(図15参照)が開示されている。図15に示す事例では、第1回転機と第2回転機とを径方向に並べて配置するので、軸線方向のサイズを小型化でき、動力装置の設計の自由度を高めることができる。
さらに、第1回転機と第2回転機とを別置きとする事例、例えば、第1回転機を前輪駆動用の動力源として使用し、第2回転機を後輪駆動用の動力源として使用する事例等も記載されている。
上記のように、特許文献1には、磁気変調式モータに相当する第1回転機と、一般的な磁石モータである第2回転機とを組み合わせることによって、駆動力の発生や速度変換を行う動力装置の技術が開示されている。
ところで、特許文献1の第1回転機は、ステータに発生する回転磁界の速度、第1ロータの回転速度、および、第2ロータの回転速度の関係を、公知の機械式遊星ギヤモータの作動説明に使用される共線図上で表すことができる。言い換えると、機械式遊星ギヤモータと同様に作動させることができる。
この第1回転機に示される様な磁気変調式モータは、ギヤ同士が噛み合って動力を伝達する機械式遊星ギヤモータとは異なり、固定子と回転子とが非接触で作動するので、オイル潤滑を要し、且つ、伝達効率も悪い機械式遊星ギヤモータに取って代わる優れた技術として期待されている。
特許第4505524号公報
そこで、本願発明者は、期待される従来技術の具現化を図るべく、磁気変調式モータと一般的な磁石モータとを用いた電気変速装置の設計および具現化を検討した。
ところが、特許文献1に開示されている構成では、第1回転機や第2回転機の体格が大きくなってしまう。ましてや、同文献1の図15に示される様な第1回転機と第2回転機とを径方向に並べて配置することによる二つの回転機の一体化は到底困難であることが分かった。その要因を分析した結果、特許文献1に係る従来技術には、以下の問題点が有ることが明らかになった。
従来の磁気変調式モータは、通常、電機子と界磁子との間に磁気変調子が配置される。特許文献1の第1回転機で言うと、電機子を構成するステータと、界磁子を構成する第1ロータとの間に磁気変調子を構成する第2ロータが配置される。この構成では、磁気変調子が電機子と界磁子との間の磁束の往復通路にさらされるため、磁気変調子に渦電流を生じると共に、磁気変調子を支持する金属製の支持構造に電流通路ができるため、そのループを循環する渦電流が生じてしまう。このため、磁気変調子を構成する複数の軟磁性体片を金属部材で支持する、あるいは、複数の軟磁性体片を溶接や締結で直接接合した支持体で支持することは困難である。
これに対し、磁気変調子の支持構造に樹脂材等の絶縁材を用いることも考えられる。しかし、金属部材と比較して強度が低い樹脂材等を用いた支持構造では、エンジンの高速高振動に耐えることは困難である。言い換えると、低強度の樹脂材等を使用してエンジンの高速高振動に耐え得るためには、磁気変調子の支持構造が大きなものとなってしまう。
すなわち、磁気変調作動を生じさせる磁気変調子は、複数の軟磁性体片を磁気的に個々に遮断する必要があり、複数の軟磁性体片を個別に確実に支持する必要性がある。一方、磁気変調子は、前述のように、電機子と界磁子との間の磁束の往復通路にさらされるため、その渦電流の懸念により、金属材料で堅固に支持することが困難であると言うジレンマがその問題の根本にあることが分かった。
その根本に鑑みると、磁気変調子を電機子と界磁子との間に配置せず、それらの外に置くことが容易に想起できるが、そこにも問題があった。すなわち、非同期機である磁気変調原理を用いた回転機においては、電機子と界磁子とが隣接する配置にすると、それぞれの異なる極数の相互に乱し合う磁気干渉が強くて、本来の磁気変調作動ができないことが容易に想起できる。このため、磁気変調子を電機子と界磁子の外に置くような配列の回転機は、これまで実際に提案も実用化もされていない。ちなみに、特許文献1に記載された請求項でも、上記のような構成をわざわざ除外している程である。
本発明は、上記事情に基づいて成されたものであり、その目的は、磁気変調式モータを構成する第1回転機と、一般的な磁石モータを構成する第2回転機とで構成されるコンパクトな電気変速装置を提供することにある。
請求項1に係る本発明の電気変速装置は、第1の軸受を介して装置フレームに回転可能に支持される第1の回転軸を有する第1回転機と、第2の軸受を介して装置フレームに回転可能に支持される第2の回転軸を有する第2回転機とを備える。
第1回転機は、装置フレームに固定されて極対数mの三相巻線を施した第1の電機子と、この第1の電機子との間にギャップを有して回転可能に配置され、極対数nの磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性に着磁された永久磁石を有し、且つ、周方向に隣り合う永久磁石同士の間および永久磁石の電機子側表面を覆って第1の電機子と対向する対向面の全周に軟磁性体を配置した第1の界磁子と、この第1の界磁子との間にギャップを有して回転可能に配置され、磁束の通り道を形成するm+n個の導磁路を有すると共に、このm+n個の導磁路がそれぞれ周方向に磁気的に分離して配置される磁気変調子とを有し、第1の電機子と磁気変調子との間に第1の界磁子が配置され、且つ、第1の界磁子が第1の回転軸に連結されて第1の回転軸と一体に回転可能に構成されている。
第2回転機は、装置フレームに固定されて三相巻線を施した第2の電機子と、この第2の電機子との間にギャップを有して回転可能に配置され、周方向に複数の磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性を持つ第2の界磁子とを有し、この第2の界磁子が連結部材を介して第2の回転軸に連結されて第2の回転軸と一体に回転可能に構成されている。
上記の第1回転機と第2回転機は、第1の回転軸に連結されていない磁気変調子と、第2の回転軸に連結される第2の界磁子とが、前記連結部材を介して機械的に連結されていることを特徴とする。
請求項2に係る本発明の電気変速装置は、第1の軸受を介して装置フレームに回転可能に支持される第1の回転軸を有する第1回転機と、第2の軸受を介して装置フレームに回転可能に支持される第2の回転軸を有する第2回転機とを備える。
第1回転機は、装置フレームに固定されて極対数mの三相巻線を施した第1の電機子と、この第1の電機子との間にギャップを有して回転可能に配置され、極対数nの磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性に着磁された永久磁石を有し、且つ、周方向に隣り合う永久磁石同士の間および永久磁石の電機子側表面を覆って第1の電機子と対向する対向面の全周に軟磁性体を配置した第1の界磁子と、この第1の界磁子との間にギャップを有して回転可能に配置され、磁束の通り道を形成するm+n個の導磁路を有すると共に、このm+n個の導磁路がそれぞれ周方向に磁気的に分離して配置される磁気変調子とを有し、第1の電機子と磁気変調子との間に第1の界磁子が配置され、且つ、磁気変調子が第1の回転軸に連結されて第1の回転軸と一体に回転可能に構成されている。
第2回転機は、装置フレームに固定されて三相巻線を施した第2の電機子と、この第2の電機子との間にギャップを有して回転可能に配置され、周方向に複数の磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性を持つ第2の界磁子とを有し、この第2の界磁子が連結部材を介して第2の回転軸に連結されて第2の回転軸と一体に回転可能に構成されている。
上記の第1回転機と第2回転機は、第1の回転軸に連結されていない第1の界磁子と、第2の回転軸に連結される第2の界磁子とが、前記連結部材を介して機械的に連結されていることを特徴とする。
本発明の電気変速装置に用いられる第1回転機は、電機子と界磁子との間に磁気変調子を配置する従来の磁気変調式モータとは異なり、第1の電機子と磁気変調子との間に第1の界磁子を配置している。また、第1の界磁子は、周方向に隣り合う永久磁石同士の間および永久磁石の電機子側表面を覆って第1の電機子と対向する対向面の全周に軟磁性体を配置している。これにより、極対数mの第1の電機子が作る磁界が、m+n個の導磁路を有する磁気変調子に伝播することができる。その結果、磁気変調子の生成するm+n−m=n極対の磁界が極対数nの第1の界磁子と周波数が同期してトルク作用を及ぼす。
すなわち、従来技術からは容易に想到できない配列(第1の電機子と磁気変調子との間に第1の界磁子を配置する)であっても、有効に磁気変調作用を及ぼすことができる。
また、磁気変調子を第1の電機子と第1の界磁子との間に配置せず、第1の界磁子を挟んで第1の電機子と反対側に配置できるため、磁気変調子の導磁路を通る磁束は、磁気変調子を支持する金属製の支持体を鎖交することなく、導磁路を通ってUターンする流れとなる。このため、m+n個の導磁路の間に金属部材を埋め込んでも、本質的に大ループの渦電流が生じない。換言すれば、磁気変調子の支持が確実かつ容易にできる。これにより、第1回転機の回転数を高めることができ、全体として小型化できる効果が得られる。
さらに、第1回転機と第2回転機は、第1回転機の二つの回転子(第1の界磁子と磁気変調子)のどちらか一方と、第2回転機の第2の界磁子とを機械的に連結していることから、一つのコンパクトな電気変速装置を構成できる。
実施例1に係る電気変速装置の断面図である。 第1回転機を構成する第1電機子、第1界磁子、磁気変調子の断面図である。 第2回転機を構成する第2電機子と第2界磁子の断面図である。 電気変速装置をバイブリッド車両に適用した全体構成図である。 (a)エンジン始動モードの説明図、(b)第1回転機の作動線図である。 (a)エンジン加速・車軸起動モードの説明図、(b)第1回転機の作動線図である。 (a)EV走行モードの説明図、(b)第1回転機の作動線図である。 (a)車両制動回生モードの説明図、(b)第1回転機の作動線図である。 実施例2に係る電気変速装置の断面図である。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、本発明の電気変速装置1をハイブリッド車両に適用した一例を説明する。電気変速装置1は、図1に示す様に、第1の回転軸2を有する第1回転機M1と、第2の回転軸3を有する第2回転機M2と、主に第1回転機M1の外周を覆うフロントフレーム4と、主に第2回転機M2の外周を覆うリヤフレーム5等より構成される。
第1の回転軸2は、軸受を兼ねる一方向クラッチ6を介してフロントフレーム4に回転可能に支持され、そのフロントフレーム4より軸方向外側(図示左側)へ突き出る軸方向の端部が、図4に示す様に、エンジンEのクランク軸(図示せず)に直接または間接的に連結されている。
一方向クラッチ6は、例えば、周知のローラ式クラッチであり、第1の回転軸2の回転方向をエンジンEの正回転方向にのみ許容し、逆方向の回転を阻止する働きを有する。
第2の回転軸3は、第1の回転軸2と同一軸心上に配置されると共に、二つの軸受7を介してリヤフレーム5に回転自在に支持され、そのリヤフレーム5より軸方向外側(図示右側)へ突き出る軸方向の端部が、図4に示す様に、推進軸8(プロペラシャフト)に連結されている。推進軸8は、駆動輪9の車軸10に回転力を伝達する差動機構付きの終段減速機11に連結されている。
また、フロントフレーム4と第1の回転軸2、および、リヤフレーム5と第2の回転軸3には、それぞれ、第1の回転軸2および第2の回転軸3の回転角度位置を検出する回転角検出センサ12、13(例えばレゾルバ)が取り付けられている。
第1回転機M1は、図1に示す様に、フロントフレーム4に固定される電機子(以下、第1電機子14と呼ぶ)と、この第1電機子14の内周側にギャップを有して回転可能に配置される界磁子(以下、第1界磁子15と呼ぶ)と、この第1界磁子15の内周側にギャップを有して回転可能に配置される磁気変調子16とを有し、第1界磁子15が第1ロータディスク17を介して第1の回転軸2に連結されている。
第1ロータディスク17は、非磁性の金属部材(例えばアルミ材)によって形成され、径方向の中央部に円筒ボス部17aを有し、この円筒ボス部17aが第1の回転軸2の外周にセレーション嵌合、あるいはキー結合等により固定されて、第1の回転軸2と一体に回転する。
第2回転機M2は、図1に示す様に、リヤフレーム5に固定される電機子(以下、第2電機子18と呼ぶ)と、この第2電機子18との間にギャップを有して回転可能に配置される界磁子(以下、第2界磁子19と呼ぶ)とを有し、この第2界磁子19が第2ロータディスク20を介して第2の回転軸3に連結されている。
第2ロータディスク20は、第1ロータディスク17と同様に、非磁性の金属部材(例えばアルミ材)によって形成され、径方向の中央部に円筒ボス部20aを有し、この円筒ボス部20aが第2の回転軸3の外周にセレーション嵌合、あるいはキー結合等により固定されて、第2の回転軸3と一体に回転する。
次に、第1回転機M1の構成を図2を基に詳細に説明する。
なお、図2は、第1回転機M1の軸心方向と直交する横断面図の周方向半分を示しているが、断面を表示するハッチングは省略している。
この第1回転機M1の構成は、本願発明者が先に出願した特願2012−53227(先願Aと呼ぶ)を参考にできる。
(第1電機子14の説明)
第1電機子14は、複数(実施例1では72個)のスロット21sが周方向に等ピッチに形成された円環状の電機子鉄心21と、スロット21sを通って電機子鉄心21に巻装される電機子巻線22(図1、図4参照)とで構成される。
電機子鉄心21は、電磁鋼板よりプレスでスロット21sを打ち抜いた複数枚の円環状コアシートを積層して構成される。
電機子巻線22は、極対数m=6の三相巻線を星型結線して形成され、三相ハーネス23を介して周知のインバータ24(図1、図4参照)に接続されている。
(第1界磁子15の説明)
第1界磁子15は、極対数n=10の磁極を形成する20個の永久磁石25(例えばネオジム磁石)と、この20個の永久磁石25を保持する軟磁性体26とで構成される。
20個の永久磁石25は、周方向に一定の間隔を空けて配置され、それぞれ径方向に着磁されている。但し、周方向に隣り合う磁極同士は、互いに異なる極性に着磁される。
軟磁性体26は、周方向に隣り合う永久磁石25同士の間に配置される極間軟磁性体26aと、永久磁石25の第1電機子14側の表面を覆って第1電機子14と対向する第1界磁子15の表面全周に配置されるリング状軟磁性体26bとを有する。
上記の極間軟磁性体26aとリング状軟磁性体26bは、電磁鋼板より両者の形状を一体にプレスで打ち抜いた複数枚の軟磁性体シートを積層して構成される。つまり、極間軟磁性体26aとリング状軟磁性体26bは、両者が一体に設けられている。但し、極間軟磁性体26aとリング状軟磁性体26bを別々に設けることを否定するものではない。
また、極間軟磁性体26aには、磁気変調子16と対向する内径側に凹み26cが形成されている。この凹み26cは、例えば、第1界磁子15の内外径幅(半径方向の寸法)の約2/3の深さを有し、且つ、最深部から第1界磁子15の内径面に向かって周方向の開口幅が次第に広くなるテーパ状に形成されている。
(磁気変調子16の説明)
磁気変調子16は、磁束の通り道を形成するm+n=16個のセグメント極27と、この16個のセグメント極27を保持する回転子ハブ28とで構成され、図1に示す様に、第2ロータディスク20と一体に設けられる円筒支持体20bの外周に回転子ハブ28の内周に開口する丸孔28a(図2参照)を嵌合して、第2ロータディスク20に支持固定されている。すなわち、第1回転機M1の磁気変調子16は、第2ロータディスク20を介して第2の回転軸3に連結され、第2の回転軸3と一体に回転する。
セグメント極27は、電磁鋼板よりプレスで略V字形状(図2に示す形状)に打ち抜かれた複数枚のセグメント片を積層して構成される。
以下、セグメント極27のV字状に開いた両辺をそれぞれセグメント腕部27aと呼び、2本のセグメント腕部27aの根元側をセグメント基底部27bと呼び、2本のセグメント腕部27aの間に形成される凹みをセグメント凹部27cと呼ぶ。
16個のセグメント極27は、磁気変調子16の周方向に一定の間隔を有して環状に配列され、それぞれ、2本のセグメント腕部27aが径方向の外側へV字状に開いた状態、つまり、セグメント基底部27bが径方向の内側を向いた状態に配置される。また、セグメント基底部27bの端面には、ダブテール状のアンカー部27dが設けられ、セグメント腕部27aの側面には、セグメント凹部27cへ突き出る一対の係止片27eが設けられている。
回転子ハブ28は、非磁性かつ電気良導体である高強度アルミ材(例えばジュラルミン材)によって形成され、16個のセグメント極27を一体的に鋳込んでダイカスト製造される。これにより、個々のセグメント極27は、セグメント基底部27bに設けられたアンカー部27dがアルミ材に埋設されることで回転子ハブ28と強固に固定される。また、セグメント凹部27cにも同アルミ材が充填され、セグメント腕部27aの側面より突き出る係止片27eに係止されることで、セグメント凹部27cからアルミ材が脱落することを防止できる。
回転子ハブ28に保持された16個のセグメント極27は、周方向に隣り合うセグメント極27間に充填されるアルミ材によって磁気的に分離される。但し、個々のセグメント極27は、アルミ材に完全に埋設されることはなく、セグメント腕部27aの先端面が回転子ハブ28の外径面に露出して磁束の出入り口を形成している。
次に、第2回転機M2の構成を図3を基に詳細に説明する。
なお、図3は、第2回転機M2の軸心方向と直交する横断面図の一部を示しているが、断面を表示するハッチングは省略している。
この第2回転機M2の構成は、本願発明者が先に出願した特願2012−27910(先願Bと呼ぶ)を参考にできる。
(第2電機子18の説明)
第2電機子18は、第2界磁子19の外周側に配置される外側電機子18Aと、第2界磁子19の内周側に配置される内側電機子18Bとを有し、両者が一体的に構成されている。外側電機子18Aと内側電機子18Bは、複数(実施例1では96個)の外スロット29s1と内スロット29s2が周方向に等ピッチに形成された電機子鉄心29と、外スロット29s1および内スロット29s2を通って電機子鉄心29に巻装される電機子巻線30(図1参照)とで構成される。
電機子鉄心29は、電磁鋼板よりプレスで外スロット29s1と内スロット29s2を打ち抜いた複数枚の円環状コアシートを積層して構成される。つまり、外側電機子18Aの鉄心29aと内側電機子18Bの鉄心29bは、図1に示す様に、断面コの字状に連結されて一体に形成されている。
電機子巻線30は、外側電機子18Aに巻装される外側巻線30aと、内側電機子18Bに巻装される内側巻線30bとを有し、それぞれ、三相の巻線を星型結線して形成され、且つ、毎極毎相のスロット数q=2、極数=16(8極対)となる巻線ピッチで分布巻されている。
上記の外側巻線30aと内側巻線30bは、各相の巻線同士が直列に接続されると共に、三相ハーネス31を介してインバータ32(図1、図4参照)に接続されている。
この外側巻線30aと内側巻線30bは、円周方向の同一位置で、第2界磁子19を挟んで径方向に対向する互いの磁極同士が同一極性となるように巻線起磁力を生成する。
(第2界磁子19の説明)
第2界磁子19は、周方向に等間隔に配置される複数(実施例1では16個)のセグメント磁極33と、周方向に隣り合うセグメント磁極33同士の間に配置される永久磁石(以下、極間磁石34と呼ぶ)とを有し、セグメント磁極33の内外表面にそれぞれ磁気的凹み(後述する)が設けられている。
セグメント磁極33は、電磁鋼板よりプレスで打ち抜かれた複数枚の円環状セグメントシートを積層して構成され、例えば、軟磁性材から成る締結ピン35によって各セグメント磁極33が積層方向に締結されている。
また、16個のセグメント磁極33は、周方向に隣り合うセグメント磁極33同士がそれぞれ極間外側ブリッジ36と極間内側ブリッジ37とで円環状に連接されている。
極間外側ブリッジ36と極間内側ブリッジ37は、それぞれ、周方向に隣り合うセグメント磁極33同士の最外径面および最内径面を周方向に連接している。
以下、図3に示す隣り合う二つのセグメント磁極33を一方のセグメント磁極33aと他方のセグメント磁極33bと呼び、一方のセグメント磁極33aと他方のセグメント磁極33bとが周方向に対向する互いの対向面をそれぞれ極間対向面38と呼ぶ。
極間外側ブリッジ36と極間内側ブリッジ37との間には、一方のセグメント磁極33aの極間対向面38と他方のセグメント磁極33bの極間対向面38との間に極間スペースが開口している。
極間磁石34は、上記の極間スペースに挿入され、図示矢印で示す周方向に着磁されている。但し、セグメント磁極33を挟んで周方向に隣り合う一方の極間磁石34と他方の極間磁石34は、周方向に対向する互いの磁極が異なる極性に着磁される。
この極間磁石34は、一方のセグメント磁極33aに接触する径方向幅より他方のセグメント磁極33bに接触する径方向幅の方が小さい形状、いわゆる矢じり型に形成されている。従って、極間磁石34と極間外側ブリッジ36および極間内側ブリッジ37との間には、それぞれ、第2界磁子19の回転方向(図3に矢印で示す反時計回り)に対して後方側に空洞部39が形成されている。
セグメント磁極33の周方向中央部には、径方向の外周側および内周側にそれぞれ外側磁気的凹みと内側磁気的凹みとが設けられている。
外側磁気的凹みは、セグメント磁極33に形成される外側スリット40と、この外側スリット40に挿入される永久磁石(以下、極中央磁石41と呼ぶ)とで形成される。外側スリット40は、セグメント磁極33の最外径に近接して形成され、外径側が極中央外側ブリッジ42によって閉じられている。
極中央磁石41は、外側スリット40に挿入され、図示矢印で示す径方向に着磁されている。但し、周方向に隣り合う極中央磁石41同士は互いに異なる極性に着磁される。
内側磁気的凹みは、セグメント磁極33に形成される内側スリット43と、この内側スリット43に挿入される永久磁石(以下、極中央磁石44と呼ぶ)とで形成される。内側スリット43は、セグメント磁極33の最内径に近接して形成され、内径側が極中央内側ブリッジ45によって閉じられている。
極中央磁石44は、内側スリット43に挿入され、図示矢印で示す径方向に着磁されている。但し、周方向に隣り合う極中央磁石44同士は互いに異なる極性に着磁される。また、外側の極中央磁石41と内側の極中央磁石44とは、径方向に対向する互いの磁極同士が同一極性となるように着磁されている。
続いて、電気変速装置1の全体構成に係わる特徴を図1を基に説明する。
以下の説明では、図1に示す軸方向(図示左右方向)の左側をフロント側、右側をリヤ側と定義する。
上述した第1回転機M1と第2回転機M2は、第1回転機M1の磁気変調子16と第2回転機M2の第2界磁子19とが第2ロータディスク20を介して機械的に連結され、両者(磁気変調子16と第2界磁子19)が第2の回転軸3と一体に回転可能に構成されている。
また、第1の回転軸2と第2の回転軸3は、隙間を有して軸方向に対向する両回転軸2、3の対向位置がフロント側に偏って配置されている。つまり、第1の回転軸2と第2の回転軸3との対向位置が、第1回転機M1と第2回転機M2との軸方向の中間位置(以下、軸方向センタ位置と呼ぶ)よりフロント側に存在している。図1に示す事例では、第2の回転軸3のフロント側端面が、軸方向センタ位置を超えて第1回転機M1の内周側まで延設されている。
これにより、第2ロータディスク20は、第2の回転軸3に嵌合する円筒ボス部20aを第1回転機M1と第2回転機M2との間(軸方向センタ位置)に配置できる。
また、第1回転機M1の第1界磁子15と、第2ロータディスク20を介して連結された二つの回転子(磁気変調子16と第2界磁子19)は、両者の略中間位置、つまり軸方向センタ位置に配置される軸受46を介して相対回転自在に支持されている。具体的に説明すると、第1界磁子15の軸方向リヤ側(図示右側)に設けられる円筒状のインナ支持部47と、第2ロータディスク20と一体に設けられる円筒状のアウタ支持部48とが軸方向にラップして配置され、そのインナ支持部47とアウタ支持部48との間に介在される上記の軸受46を介して、第1回転機M1の第1界磁子15と、相互に連結された二つの回転子(磁気変調子16と第2界磁子19)とが相対回転自在に支持されている。なお、第1界磁子15にアウタ支持部48を設け、第2ロータディスク20にインナ支持部47を設けることもできる。
また、リヤフレーム5に対して第2の回転軸3を支持する二つの軸受7は、軸方向に所定の距離を隔てて配置され、図示左側(フロント側)に配置される軸受7を第1リヤ軸受7aと呼び、図示右側(リヤ側)に配置される軸受7を第2リヤ軸受7bと呼ぶ時に、第1リヤ軸受7aは、上記の軸受46より内径側で軸方向センタ位置に近接して配置される。具体的には、第2の回転軸3に嵌合する第2ロータディスク20の円筒ボス部20aのリヤ側に隣接して配置される。
フロントフレーム4とリヤフレーム5は、互いの開口部同士を軸方向にインロー嵌合して組み合わされ、その内部に第1回転機M1と第2回転機M2とが一体的に収容されている。また、リヤフレーム5の外側(反フロント側)には、前述のインバータ24、32を搭載できる搭載スペースが確保されている。
インバータ24、32は、上記の搭載スペースに搭載されて、第1電機子14の電機子巻線22および第2電機子18の電機子巻線30にそれぞれ三相ハーネス23、31を介して接続される。
また、フロントフレーム4およびリヤフレーム5には、両フレーム4、5の外側へ取り出される三相ハーネス23、31を保護するためのハーネスプロテクタ4a、5aが設けられている。
さらに、リヤフレーム5の最後端(図示右端)には、上記の搭載スペースに搭載されたインバータ24、32のリヤ側端面を覆って、搭載スペースの開口側を閉塞するリヤカバー49が組み付けられる。
なお、上記のインバータ24、32は、図4に示す様に、直流電源である車両電池50にDC端子が接続され、車両に搭載されるパワートレーン統合ECU51より制御信号を受けて作動する。
パワートレーン統合ECU51は、例えば、図4に示す様に、ステアリングの操舵角信号、アクセル開度信号、ブレーキ信号、シフトポジション信号を含む車両状態信号、エンジンEの始動および停止等のエンジン状態を知らせるエンジン状態信号、および、回転角検出センサ12、13の検出信号等の情報が入力され、これらの情報を基にインバータ24、32の作動を制御する。
次に、実施例1の電気変速装置1の作動を図5〜図8を用いて説明する。
a)エンジン始動モード。
ここでは、エンジン始動時の作動を説明する。
第1の回転軸2に連結された第1界磁子15が静止した状態、つまり、エンジンEが停止している状態で、図5(a)に示す様に、第1電機子14の電機子巻線22にエンジンEの回転方向とは逆方向の回転磁界を発生させると、第1回転機M1の磁気変調子16が逆方向(回転磁界と同方向)に回転しようとする。この時、第2電機子18の電機子巻線30を短絡するようにインバータ32の作動を制御すると、第2回転機M2の第2界磁子19に制動が掛かるため、その第2界磁子19に連結された磁気変調子16の逆方向の回転が規制される(図中に×印で示す)。これに伴い、第1回転機M1の第1界磁子15には、同図(b)に矢印で示す様に、正回転方向、すなわち、エンジンEの回転方向にトルクが発生してエンジン始動が行われる。このように、第2回転機M2もエンジン始動を補助する役割をする。
b)エンジン加速・車軸起動モード。
ここでは、エンジンEが加速して車軸側が起動を始め、車両が発進及び加速する際の作動を説明する。
この作動においては、エンジン回転数が上昇するのに伴って、第1界磁子15の回転速度が上昇するが、車軸側である第2の回転軸3に連結された磁気変調子16は、車両慣性抵抗などにより抗力を受けているため、図6(b)に矢印で示す様に、第1電機子14の回転磁界は逆回転となる。そこで、第1電機子14に発電をさせて抵抗力を与えると、磁気変調子16は、同図(a)に示す様に、発電反力とエンジン駆動力とにより回転トルクを受けて回転速度を増していく。また、第1回転機M1で発電した電力は、第2回転機M2を駆動するインバータ32に送られ、インバータ32より交流電力の供給を受ける第2回転機M2が第2界磁子19を電動駆動する。
これにより、第2の回転軸3は、磁気変調子16を通して発電反力とエンジン駆動力とを受け、且つ、第1回転機M1で発電した電力を使って第2回転機M2をインバータ駆動することにより、第2界磁子19を通して電動力を受ける、すなわち、三種類のトルクで駆動されることになる。このように、エンジン加速・車軸起動モードでの第2回転機M2は、同図(a)に示す様に、第1回転機M1で発電した電力を推進軸8の駆動力に再生する役割を行うことができる。このため、車両電池50の電力を殆ど使うことなく、エンジン動力を推進軸8の駆動力へ高効率にトルク・速度変換される電気変速機の機能を果たすことができる。
なお、所定の高速のエンジン回転数に達すると、発電反力では磁気変調子16をそれ以上起動することができなくなるため、その時は、第1電機子14への通電を電動力に切り替えることで、さらに磁気変調子16の回転、すなわち、第2の回転軸3の回転を増すことも出来る。この場合、車両電池50の電力の多少の消費が必要となり、EVに近い車両走行となる。
c)EV走行モード。
ここでは、エンジンEを停止させてモータだけで車両を走行させるEV走行モードの作動を説明する。
第1回転機M1において、車軸側である第2の回転軸3に連結された磁気変調子16の回転抵抗を受けながら第1電機子14に電力を与えて加速していくと、第1の回転軸2に連結された第1界磁子15に逆回転しようとするトルクが作用する。この時、図7に×印で示す様に、第1界磁子15の逆回転が一方向クラッチ6によって阻止されるため、その磁気トルク反力が磁気変調子16に生じる。すなわち、車軸駆動トルクが生じる。
この様に、第1の回転軸2の逆回転を阻止する一方向クラッチ6があることで、同図(a)に示す様に、第1回転機M1も第2回転機M2と同様に電動作動することができるため、第1回転機M1および第2回転機M2を共に小型化できる。
d)車両制動回生モード。
ここでは、走行していた車両が減速して制動回生する時の作動を説明する。
この車両制動回生モードでは、制動エネルギを極力、車両電池50に効率良く充電したいため、インバータ24の作動を停止して第1電機子14の通電をオフする(図8に×印で示す)。すると、図8(b)に示す様に、車軸の回転は磁気変調子16を回転させるものの、第1界磁子15との磁気的連結が絶たれるため、制動エネルギがエンジン回転に費やされることがない。すなわち、制動回生の際には、第1回転機M1が動力遮断クラッチの役割を果たすことになるため、同図(a)に示す様に、制動エネルギを効率良く車両電池50に回生充電できる。
(実施例1の効果)
実施例1の第1回転機M1は、磁気変調子16を第1電機子14と第1界磁子15との間に配置せず、第1界磁子15を挟んで第1電機子14と反対側(実施例1では第1回転機M1の最も内径側)に配置できるため、磁気変調子16を通る磁束は、セグメント極27を保持する回転子ハブ28を鎖交することなく、略V字状に形成されたセグメント極27をUターンする流れとなる。このため、回転子ハブ28を形成する高強度アルミ材に16個のセグメント極27を鋳込んでも、本質的に大ループの渦電流が生じない。換言すれば、16個のセグメント極27を高強度アルミ材によって確実かつ容易に支持固定できるので、磁気変調子16の機械的な剛性を高めることができる。その結果、磁気変調子16の耐振動性および耐遠心力が向上するため、高回転化および高トルク仕様とすることができる。
また、第1回転機M1の二つの回転子(第1界磁子15と磁気変調子16)と、第2回転機M2の回転子である第2界磁子19は、第1界磁子15の軸方向リヤ側に設けられるインナ支持部47と、第2ロータディスク20に設けられるアウタ支持部48との間に介在される軸受46を介して、第1回転機M1の第1界磁子15と、第2ロータディスク20を介して連結された二つの回転子(磁気変調子16と第2界磁子19)とが相対回転自在に支持されている。また、第2ロータディスク20は、前記軸受46より内径側へ延設されて、径方向の中央部に設けられる円筒ボス部20aを第2の回転軸3の外周に嵌合して固定されている。
さらに、第2の回転軸3は、軸方向に所定の距離を隔てて配置される二つの軸受7(第1リヤ軸受7aと第2リヤ軸受7b)を介してリヤフレーム5に自在に支持され、特に、第1リヤ軸受7aは、第2の回転軸3に嵌合する第2ロータディスク20の円筒ボス部20aのリヤ側に隣接して配置されている。これにより、第2ロータディスク20を介して機械的に連結された磁気変調子16と第2界磁子19の剛性が高まり、耐久性のある構造とできる。
また、第1回転機M1の第1界磁子15は、軸方向フロント側が第1ロータディスク17を介して第1の回転軸2に連結され、軸方向リヤ側が上記の軸受46を介して第2ロータディスク20に支持されている。つまり、第1界磁子15は、軸方向の両端が支持された両端支持構造となるので、第1界磁子15の耐振動性も向上する。
上記の結果、第1回転機M1と第2回転機M2とを一体化した電気変速装置1の軸心精度が高まるため、耐久性が向上すると共に、高速化にも対応できる。
さらに、実施例1の電気変速装置1に使用される第1回転機M1と第2回転機M2の体格は、エンジンEが稼働しておらず、車両電池50だけで走るEV走行モードでの必要出力が供給できることを条件に決定づけられる。このEV走行モードでは、第2回転機M2で電動トルクを発揮するのであるが、第1回転機M1においても、一方向クラッチ6により第1の回転軸2の逆回転を規制して第1電機子14に通電すれば、第1の回転軸2に連結されていない方の回転子、すなわち、第2ロータディスク20を介して第2界磁子19と連結された磁気変調子16を電動駆動させることができる。この様に、必要な総合トルクを二つの回転機(第1回転機M1、第2回転機M2)で協同して発生することができるので、第1回転機M1および第2回転機M2を共に小型化でき、コンパクトな電気変速装置1を提供できる。
また、実施例1の電気変速装置1は、フロントフレーム4とリヤフレーム5とが、互いの開口部同士をインロー嵌合して組み合わされ、その内部に第1回転機M1と第2回転機M2とが一体的に収容される。この構成によれば、第1回転機M1と第2回転機M2とを独立したフレームに収容して構成する場合と比較して、部品点数の削減および三相ハーネス23、31の短縮化を図ることができ、全体として装置の小型化を一層促進することが可能である。
さらに、リヤフレーム5には、インバータ24、32の搭載スペースが確保されている。つまり、二つのインバータ24、32は、電気変速装置1の外部に置く必要はなく、リヤフレーム5に確保された搭載スペースに一体的に搭載できる。二つのインバータ24、32を電気変速装置1の外部に配置する場合と比較すると、第1回転機M1および第2回転機M2と外部に配置された二つのインバータ24、32とを接続する多数のハーネスを短縮かつ削減でき、電力用ハーネスとしてはDC線のみとなる。その結果、顕著な省配線効果が期待されると共に、第1回転機M1および第2回転機M2からハーネスを取り出すためのコネクタ周りの設計が不要となるので、小型化および簡素化に寄与する。
(実施例2)
次に、本発明に係る実施例2を説明する。
なお、この実施例2では、実施例1と同一名称の部品または同一機能を有する部品には、同一番号を付している。
実施例2に示す電気変速装置1は、図9に示す様に、第1回転機M1の磁気変調子16が第1ロータディスク17を介して第1の回転軸2に連結され、且つ、第1界磁子15と第2回転機M2の第2界磁子19とが第2ロータディスク20を介して機械的に連結されている。
また、第1界磁子15は、軸方向フロント側(図9の左側)でフロントフレーム4に対し軸受52を介して回転自在に支持されている。
磁気変調原理の極数関係によれば、磁気変調子16のセグメント極27の数より、第1界磁子15の極対数の方が少なくなる。実施例1の事例では、磁気変調子16のセグメント極27が16個であるのに対し、第1界磁子15の極対数n=10である。
この場合、第1界磁子15が第1の回転軸2に連結される実施例1の事例と比較して、第1界磁子15の回転数がエンジン回転数より高くなる。すなわち、第2ロータディスク20を介して連結された第1界磁子15と第2界磁子19は、エンジン回転数よりも高速回転となる。これにより、第2回転機M2は高速仕様となるため、小型化できるメリットがある。また、エンジンEの回転数よりも推進軸8の回転数の方が高い関係となるため、エンジン動力も使った高速走行の際には、エンジン回転数が低くて済み、省燃費となる効果がある。
(変形例)
上記の実施例1、実施例2に記載した第2回転機M2は、第2電機子18が第2界磁子19の外周側に配置される外側電機子18Aと、第2界磁子19の内周側に配置される内側電機子18Bとで構成される。つまり、第2界磁子19の内周側と外周側とにギャップを形成する二面ギャップ型のモータ構造を採用しているが、第2電機子18との間で第2界磁子19の軸方向リヤ側にもギャップを形成する三面ギャップ型のモータ構造を採用することもできる。
あるいは、一般的な単面ギャップ型のモータ構造でも良い。単面ギャップ型のモータ構造では、第2回転機M2の内側に余剰空間ができるので、そこに軸受やレゾルバを配置する等して、空間の利用を図ることにより、インバータ用の搭載スペースを大きく確保することも可能である。
また、実施例1に記載した第2電機子18は、外側電機子18Aと内側電機子18Bとが一体に構成された事例、つまり、外側電機子18Aの鉄心29aと内側電機子18Bの鉄心29bとが断面コの字状に連結された構成を記載したが、外側電機子18Aの鉄心29aと内側電機子18Bの鉄心29bとを独立に設けても良い。但し、外側電機子18Aに巻装される外側巻線30aと、内側電機子18Bに巻装される内側巻線30bは、各相の巻線同士が直列に接続されて、円周方向の同一位置で径方向に対向する互いの磁極同士が同一極性となるように巻線起磁力を生成することは実施例1と同じである。
実施例1に記載した磁気変調子16は、16個のセグメント極27を高強度アルミ材に鋳込んで一体的に製造されたダイカスト品であるが、かならずしもダイカスト製造する必要はなく、例えば、16個のセグメント極27を非磁性の機械構造部材、例えばステンレス鋼材などの連結部材で環状に連結した構成でも良い。
また、実施例2の構成では、第1の回転軸2を高強度の非磁性ステンレス材で形成し、その第1の回転軸2に16個のセグメント極27を溶接等で直接固定して磁気変調子16を構成することも可能である。
さらに、第1回転機M1および第2回転機M2は、上記の先願Aおよび先願Bに記載された各実施例の構成を採用することもできる。
1 電気変速装置
M1 第1回転機
M2 第2回転機
2 第1の回転軸
3 第2の回転軸
4 フロントフレーム(装置フレーム)
5 リヤフレーム(装置フレーム)
6 一方向クラッチ(第1の軸受)
7 軸受(第2の軸受)
14 第1電機子(第1の電機子)
15 第1界磁子(第1の界磁子)
16 磁気変調子
17 第1ロータディスク(ロータディスク)
18 第2電機子(第1の電機子)
19 第2界磁子(第の界磁子)
20 第2ロータディスク(連結部材)
21 インバータ(第1のインバータ)
27 セグメント極(導磁路)
32 インバータ(第2のインバータ)
46 軸受(第3の軸受)
52 軸受(第4の軸受)

Claims (10)

  1. 第1の軸受(6)を介して装置フレーム(4、5)に回転可能に支持される第1の回転軸(2)を有する第1回転機(M1)と、
    第2の軸受(7)を介して前記装置フレーム(4、5)に回転可能に支持される第2の回転軸(3)を有する第2回転機(M2)とを備え、
    前記第1回転機(M1)は、
    前記装置フレーム(4、5)に固定されて極対数mの三相巻線(22)を施した第1の電機子(14)と、
    この第1の電機子(14)との間にギャップを有して回転可能に配置され、極対数nの磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性に着磁された永久磁石(25)を有し、且つ、周方向に隣り合う前記永久磁石(25)同士の間および前記永久磁石(25)の電機子側表面を覆って前記第1の電機子(14)と対向する対向面の全周に軟磁性体(26)を配置した第1の界磁子(15)と、
    この第1の界磁子(15)との間にギャップを有して回転可能に配置され、磁束の通り道を形成するm+n個の導磁路(27)を有すると共に、このm+n個の導磁路(27)がそれぞれ周方向に磁気的に分離して配置される磁気変調子(16)とを有し、
    前記第1の電機子(14)と前記磁気変調子(16)との間に前記第1の界磁子(15)が配置され、且つ、前記第1の界磁子(15)が前記第1の回転軸(2)に連結されて前記第1の回転軸(2)と一体に回転可能に構成され、
    前記第2回転機(M2)は、
    前記装置フレーム(4、5)に固定されて三相巻線(30)を施した第2の電機子(18)と、
    この第2の電機子(18)との間にギャップを有して回転可能に配置され、周方向に複数の磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性を持つ第2の界磁子(19)とを有し、この第2の界磁子(19)が連結部材(20)を介して前記第2の回転軸(3)に連結されて前記第2の回転軸(3)と一体に回転可能に構成され、
    前記第1回転機(M1)と前記第2回転機(M2)は、前記磁気変調子(16)と前記第2の界磁子(19)とが前記連結部材(20)を介して機械的に連結されていることを特徴とする電気変速装置。
  2. 第1の軸受(6)を介して装置フレーム(4、5)に回転可能に支持される第1の回転軸(2)を有する第1回転機(M1)と、
    第2の軸受(7)を介して前記装置フレーム(4、5)に回転可能に支持される第2の回転軸(3)を有する第2回転機(M2)とを備え、
    前記第1回転機(M1)は、
    前記装置フレーム(4、5)に固定されて極対数mの三相巻線(22)を施した第1の電機子(14)と、
    この第1の電機子(14)との間にギャップを有して回転可能に配置され、極対数nの磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性に着磁された永久磁石(25)を有し、且つ、周方向に隣り合う前記永久磁石(25)同士の間および前記永久磁石(25)の電機子側表面を覆って前記第1の電機子(14)と対向する対向面の全周に軟磁性体(26)を配置した第1の界磁子(15)と、
    この第1の界磁子(15)との間にギャップを有して回転可能に配置され、磁束の通り道を形成するm+n個の導磁路(27)を有すると共に、このm+n個の導磁路(27)がそれぞれ周方向に磁気的に分離して配置される磁気変調子(16)とを有し、
    前記第1の電機子(14)と前記磁気変調子(16)との間に前記第1の界磁子(15)が配置され、且つ、前記磁気変調子(16)が前記第1の回転軸(2)に連結されて前記第1の回転軸(2)と一体に回転可能に構成され、
    前記第2回転機(M2)は、
    前記装置フレーム(4、5)に固定されて三相巻線(30)を施した第2の電機子(18)と、
    この第2の電機子(18)との間にギャップを有して回転可能に配置され、周方向に複数の磁極を形成すると共に、周方向に隣り合う磁極同士が互いに異なる極性を持つ第2の界磁子(19)とを有し、この第2の界磁子(19)が連結部材(20)を介して前記第2の回転軸(3)に連結されて前記第2の回転軸(3)と一体に回転可能に構成され、
    前記第1回転機(M1)と前記第2回転機(M2)は、前記第1の界磁子(15)と前記第2の界磁子(19)とが前記連結部材(20)を介して機械的に連結されていることを特徴とする電気変速装置。
  3. 請求項1に記載した電気変速装置(1)において、
    前記第1回転機(M1)は、前記第1の電機子(14)が前記第1の界磁子(15)の径方向外側に配置され、前記磁気変調子(16)が前記第1の界磁子(15)の径方向内側に配置され、
    前記第1の界磁子(15)は、軸方向の一端側でロータディスク(17)を介して前記第1の回転軸(2)に連結され、且つ、軸方向の他端側で第3の軸受(46)を介して前記連結部材(20)に対し回転自在に支持され、
    前記連結部材(20)は、前記第3の軸受(46)の内径側へ延設されて、径方向の中央部に円筒ボス部(20a)を有し、この円筒ボス部(20a)が前記第2の回転軸(3)の外周に嵌合して前記第2の回転軸(3)と一体に回転可能に設けられることを特徴とする電気変速装置。
  4. 請求項2に記載した電気変速装置(1)において、
    前記第1回転機(M1)は、前記第1の電機子(14)が前記第1の界磁子(15)の径方向外側に配置され、前記磁気変調子(16)が前記第1の界磁子(15)の径方向内側に配置され、
    前記第1の界磁子(15)は、軸方向の一端側で第4の軸受(52)を介して前記装置フレーム(4、5)に対し回転自在に支持され、且つ、軸方向の他端側で前記連結部材(20)を介して前記第2界磁子(19)と機械的に連結され、
    前記連結部材(20)は、前記第1の界磁子(15)と前記第2界磁子(19)とを連結する連結部から内径側へ延設されて、径方向の中央部に円筒ボス部(20a)を有し、この円筒ボス部(20a)が前記第2の回転軸(3)の外周に嵌合して前記第2の回転軸(3)と一体に回転可能に設けられることを特徴とする電気変速装置。
  5. 請求項またはに記載した電気変速装置(1)において、
    前記第2の軸受(7)は、軸方向に所定の距離を隔てて配置される一方の軸受(7a)と他方の軸受(7b)とを有し、前記一方の軸受(7a)は、前記第2の回転軸(3)の一端側で前記円筒ボス部(20a)に隣接して配置され、前記他方の軸受(7b)は、前記第2の回転軸(3)の他端側に配置されることを特徴とする電気変速装置。
  6. 請求項1〜5に記載した何れか一つの電気変速装置(1)において、
    前記導磁路(27)は、軟磁性体から成るセグメント極(27)によって形成され、且つ、m+n個の前記セグメント極(27)が非磁性の金属部材(28)によって機械的に保持されていることを特徴とする電気変速装置。
  7. 請求項1〜6に記載した何れか一つの電気変速装置(1)において、
    前記装置フレーム(4、5)は、前記第1の軸受(6)を介して前記第1の回転軸(2)を支持するフロントフレーム(4)と、前記第2の軸受(7)を介して前記第2の回転軸(3)を支持するリヤフレーム(5)とを有し、
    前記第1回転機(M1)と前記第2回転機(M2)は、前記フロントフレーム(4)と前記リヤフレーム(5)とを軸方向に組み合わせて形成される前記装置フレーム(4、5)の内部空間に一体的に収容されていることを特徴とする電気変速装置。
  8. 請求項1〜に記載した何れか一つの電気変速装置(1)において、
    前記第1の回転軸(2)は、車両用エンジンのクランク軸に直接または間接的に連結されると共に、前記第1の軸受(6)を兼ねる一方向クラッチ(6)を介して前記装置フレーム(4、5)に支持され、
    前記一方向クラッチ(6)は、前記第1の回転軸(2)の回転方向を前記車両用エンジンの回転方向にのみ許容し、逆方向の回転を阻止することを特徴とする電気変速装置。
  9. 請求項1〜に記載した何れか一つの電気変速装置(1)において、
    前記第2回転機(M2)は、前記第2の電機子(18)が前記第2の界磁子(19)の少なくとも内周側と外周側とにそれぞれギャップを有して配置されるマルチギャップ型回転機であることを特徴とする電気変速装置。
  10. 請求項1〜に記載した何れか一つの電気変速装置(1)において、
    前記装置フレーム(4、5)には、第1の電機子(14)に交流を印加する第1のインバータ(24)と、第2の電機子(18)に交流を印加する第2のインバータ(32)とが一体に搭載されていることを特徴とする電気変速装置。
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