JP5941333B2 - ゴルフクラブのフィッティング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブのフィッティング方法に関する。
ゴルファーに適合するゴルフクラブの選定は、フィッティングと称される。このフィッティングに、ヘッド物性は大きく影響する。
ヘッド物性の一つとしてロフト角がある。典型的なロフト角は、リアルロフト角である。このリアルロフト角は、シャフト軸線に対するフェース面の傾斜の角度である。ゴルファーは、自分に適合すると思われるロフト角を選択する。しかし、この選択は、必ずしも容易ではない。わずかなロフト角の相違により、飛距離等の打球特性に有意差が生じうる。各ゴルファーに推奨されるロフト角を決定することは難しい。
ゴルファーのスイングからデータを計測することは一般的に行われている。特開平7−227453号公報及び特開2004−24488号公報では、インパクトにおけるヘッドの三次元的な位置及び姿勢が計測されている。
また、計測されたデータに基づきフィッティングを行うことが提案されている。特開2010−155074号公報では、ヘッドの挙動に基づき、ヘッドとシャフトとの組み合わせが選択される。この特開2010−155074号公報では、例えば、上下方向の進入角の値が負であり、左右方向の進入角が正の場合、ダイナミックロフトが大きくなり、かつフェース面がゴルファーから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが好ましいと記載されている。
特開2011−130932号公報は、シャフト選択支援装置を開示する。この発明においては、推奨シャフト情報が用いられている。この推奨シャフト情報は、シャフトの剛性分布と、上下の打出角及びバックスピン量との関係に基づき推奨シャフトを規定した情報である。
特開平7−227453号公報 特開2004−24488号 特開2010−155074号公報 特開2011−130932号公報
ロフト角が打球結果に与える影響は大きい。動ロフト(ダイナミックロフト)が適正とされることで、最適な打球結果が効果的に得られうる。本発明者は、新たな技術思想に基づき、推奨ロフト角を精度よく決定する方法を見いだした。
本発明の目的は、各ゴルファーに適合した推奨ロフト角を精度よく決定することにより、クラブフィッティング精度を高めることにある。
本発明に係るフィッティング方法は、次のステップA、ステップB、ステップC及びステップDを含む。
(A)基準クラブを用いて、被験者のヘッド速度、動ロフト及びブロー角を計測するステップ。
(B)上記計測されたヘッド速度と上記計測されたブロー角とに基づいて、上記打球結果が良好となると予測される好適動ロフトを決定するステップ。
(C)上記好適動ロフトと上記計測された動ロフトとから動ロフト差を決定するステップ。
(D)上記基準クラブのロフト角と上記動ロフト差とに基づいて、上記推奨ロフト角が決定されるステップ。
好ましくは、上記ステップDにおいて、上記推奨ロフト角が、予め用意された複数の推奨ロフト角候補から選択される。
好ましくは、上記打球結果が飛距離である。
好ましくは、上記ステップBにおける予測では、実測及び/又はシミュレーションによって得られた打球結果データベースが用いられる。
好ましくは、上記打球結果データベースが、ヘッド速度ごとに作成された、動ロフトとブロー角との相関データである。
好ましくは、上記ステップBにおける予測では、上記打球結果データベースを用いて、上記計測されたブロー角における各動ロフトでの打球結果が比較される。
本発明の方法によれば、適正なロフト角を精度よく選定することができる。よって、打球結果を向上させるゴルフクラブが適切にフィッティングされうる。
図1は、本発明に係るフィッティング装置の構成が示された概略図である。 図2は、図1のフィッティング装置を構成する情報処理装置のシステム構成が示された説明図である。 図3は、基準クラブの一例を示す正面図である。 図4は、スイングポジションの説明図である。 図5は、本発明に係るフィッティング方法の一例が示されたフローチャートである。 図6は、本発明に係るフィッティング方法の一例が示されたフローチャートである。 図7は、ヘッドスピードが40m/sの場合のボール初速予測マップを示す。 図8は、ヘッドスピードが40m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。 図9は、ヘッドスピードが40m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。 図10は、ヘッドスピードが40m/sの場合の飛距離予測マップを示す。 図11は、ヘッドスピードが45m/sの場合のボール初速予測マップを示す。 図12は、ヘッドスピードが45m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。 図13は、ヘッドスピードが45m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。 図14は、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップを示す。 図15は、ヘッドスピードが50m/sの場合のボール初速予測マップを示す。 図16は、ヘッドスピードが50m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。 図17は、ヘッドスピードが50m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。 図18は、ヘッドスピードが50m/sの場合の飛距離予測マップを示す。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
なお、本願にいうロフト角は、リアルロフト角である。
図1は、本発明のフィッティング方法に用いられうる装置の一例を示す。このフィッティング装置2は、画像撮影部としての正面カメラ4及び上方カメラ6と、センサー8と、制御装置10と、演算部としての情報処理装置12とを備えている。センサー8は、発光器14及び受光器16を備えている。
正面カメラ4は、スイングするゴルファー(被験者)の正面に位置する。正面カメラ4は、インパクト近傍のヘッド及びシャフトを撮影しうるような位置及び向きに、配置されている。上方カメラ6は、ボール34が置かれる位置の上方に位置する。上方カメラ6は、インパクト近傍のヘッド及びシャフトを撮影しうるような位置及び向きに、配置されている。正面カメラ4及び上方カメラ6としては、CCDカメラが例示される。この正面カメラ4及び上方カメラ6は例示である。
センサー8の発光器14は、スイングするゴルファーの正面に位置する。受光器16は、スイングするゴルファーの足元に位置する。発光器14と受光器16とは、その間をスイングされるゴルフクラブが通過する位置に配置されている。このセンサー8は、通過するゴルフクラブのヘッド又はシャフトを検出しうる。センサー8は、このヘッド又はシャフトを検出しうる位置であればよく、前方又は後方に配置されてもよい。センサー8は、発光器14及び受光器16を備えるものに限られない。センサー8は、反射式のものであってもよい。
制御装置10は、正面カメラ4、上方カメラ6、センサー8及び情報処理装置12に接続されている。制御装置10は、正面カメラ4及び上方カメラ6に対して撮影開始信号及び撮影停止信号を送信しうる。制御装置10は、正面カメラ4及び上方カメラ6からヘッド画像の信号を受信しうる。制御装置10は、センサー8からヘッド又はシャフトの検出信号を受信しうる。制御装置10は、ヘッド画像の信号及びヘッド又はシャフトの検出信号を情報処理装置12に出力しうる。
図1及び図2に示すように、情報処理装置12は、情報入力部18としてのキーボード20及びマウス22と、出力部としてのディスプレイ24と、データ入力部としてのインターフェースボード26と、メモリ28と、CPU30と、ハードディスク32とを備えている。情報処理装置12は、汎用のコンピューターがそのまま用いられてもよい。
ディスプレイ24は、CPU30に制御されている。ディスプレイ24は、各種の情報を表示する。出力部は、推奨ロフト角、推奨ヘッド、推奨クラブ、計測データ等のフィッティング情報を表示しうる。出力部は、ディスプレイ24に限られず、例えば、プリンターが用いられてもよい。
インターフェースボード26には、ヘッド画像及び/又はシャフト画像の信号及びヘッド又はシャフトの検出信号等が入力される。この画像の信号や検出信号から計測データが得られる。この計測データは、CPU30に出力される。
メモリ28は、書き換え可能なメモリである。ハードディスク32は、プログラムやデータ等を記憶している。後述される各ステップを実行するためのプログラムが記憶されている。また、後述される打球結果データベースが記憶されている。メモリ28は、ハードディスク32から読み出されたプログラムや計測データ等の格納領域や作業領域等を構成する。
CPU30は、ハードディスク32に記憶されているプログラムを読み出しうる。CPU30は、そのプログラムをメモリ28の作業領域に展開しうる。CPU30は、そのプログラムに従って各種の処理を実行しうる。
図3に示されたゴルフクラブ36は、フィッティング装置2で使用されるゴルフクラブの一例である。計測に用いられるゴルフクラブが基準クラブと称される。このゴルフクラブ36は、基準クラブの一例である。このゴルフクラブ36は、ヘッド38、シャフト40及びグリップ42を備えている。
図4は、ゴルファー(被験者)がゴルフクラブ36でスイングする各ポジションを示している。図4(a)のポジションは、アドレスである。図4(b)のポジションは、トップオブスイング(以下、トップという。)である。図4(c)のポジションは、インパクトである。インパクトは、ヘッド38とボール34とが衝突する瞬間のポジションである。図4(d)のポジションは、フィニッシュである。ゴルファーのスイングは、アドレスからトップへ、トップからインパクトへ、インパクトからフィニッシュへ、連続的に移行する。このフィニッシュで、スイングが終了する。
装置2では、インパクト近傍におけるヘッド速度、動ロフト及びブロー角が計測される。
本願にいうインパクト近傍とは、ヘッドとボールとが接触する位置及びその近傍の位置を意味する。打球される前のボールの中心から後方に13cm離れた位置がP1とされるとき、インパクト近傍とは、上記位置P1からインパクト位置までを意味する。
ブロー角は、上下方向の進入角を意味する。本願においては、いわゆるダウンブローの場合のブロー角がマイナスの値とされ、いわゆるアッパーブローの場合のブロー角がプラスの値とされる。
ヘッド速度、動ロフト及びブロー角は、2つの時刻でのヘッド画像、及び/又は、2つの時刻でのシャフト画像に基づいて解析されうる。インパクトにおける2つの時刻の画像を得るには、例えば、所定間隔をおいてフラッシュを2回発光させる。前述した特開平7−227453号公報及び特開2004−24488号公報に記載されている方法が採用されてもよい。
動ロフト(ダイナミックロフト)は、インパクトにおけるフェース面のロフトである。この動ロフトは、鉛直線に対する角度である。動ロフトは、例えば、フェース面の姿勢によって直接的に計測されてもよい。ヘッドのリアルロフト角に基づき、動ロフトは、ホーゼル又はシャフトの角度に基づいて算出することもできる。シャフトの角度に基づく場合、シャフトのしなりの影響を避ける為に、シャフトの先端部の画像に基づいて、動ロフトが求められうる。また、複数のカメラの画像に基づいてヘッドの三次元姿勢を求めてもよい。この三次元姿勢からも、動ロフトが算出されうる。
図5は、本発明に係るフィッティング方法の手順の一例を示している。図5が示すように、この手順は、以下のステップを含む。
(1)打球結果データベースを作成するステップst1。
(2)基準クラブを準備するステップst2。
(3)基準クラブを用いて、被験者のスイングが計測されるステップst3。
(4)計測データとして、ヘッド速度、動ロフト及びブロー角が取得されるステップst4。
(5)推奨ロフト角が決定されるステップst5
(6)上記推奨ロフト角に基づいて、推奨ヘッドが選定されるステップst6
(7)上記推奨ロフト角又は上記推奨ヘッドに基づいて、推奨クラブが選定されるステップst7
ステップst1に関し、打球結果データベースの一例については、後述される。
ステップst2に関し、基準クラブは特に限定されない。例えば、被験者が通常使用しているクラブが基準クラブとされてもよい。また、打球結果データベースの作製に用いられたクラブが基準クラブとされてもよい。本実施形態では、ブロー角に基づいて推奨ロフト角が決定される。ブロー角はクラブスペックによって変化しにくい。よって、ブロー角を用いることにより、基準クラブと推奨クラブとのスペックの相違によるフィッティング精度の低下が抑制されうる。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのシャフト品種は、推奨クラブのシャフト品種と同じとされてもよい。シャフト品種の典型例は、シャフトの製品名である。好ましくは、シャフト品種に加えて、シャフトフレックスも同じとされてもよい。シャフトフレックスとは、例えば、「X」、「S」、「SR」、「R」等の記号によって表示されている。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのシャフト長さは、推奨クラブのシャフト長さと実質同一とされてもよい。実質同一とは、±2%の差を許容することを意味する。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのシャフト重量は、推奨クラブのシャフト重量と実質同一とされてもよい。実質同一とは、±2%の差を許容することを意味する。
フィッティング精度の観点から、基準クラブのクラブ番手は、推奨クラブのクラブ番手と同一とされてもよい。例えば、基準クラブがドライバー(1番ウッド)である場合、推奨クラブもドライバーであるのが好ましい。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのクラブ長さは、推奨クラブのクラブ長さと実質同一とされてもよい。実質同一とは、±2%の差を許容することを意味する。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのクラブ重量は、推奨クラブのクラブ重量と実質同一とされてもよい。実質同一とは、±2%の差を許容することを意味する。
フィッティング精度の更なる向上の観点から、基準クラブのクラブ品種は、推奨クラブのクラブ品種と同じとされてもよい。クラブ品種の典型例は、クラブの製品名である。
ステップst3からステップst5の詳細については、後述される。
ステップst6に関し、ヘッドのロフト角のバリエーションには限りがある。例えばドライバーの場合、典型的なロフトバリーションは、0.5°おき、あるいは、1.0°おきである。これらのロフトバリエーションは、推奨ロフト角候補と称される。好ましくは、推奨ロフト角は、これらの推奨ロフト角候補から選択される。推奨ロフト角を有するヘッドが、推奨ヘッドとされる。
ステップst7に関し、推奨クラブの一例は、上記推奨ヘッドを有するゴルフクラブである。推奨クラブの他の例は、上記推奨ロフト角を有するゴルフクラブである。推奨ヘッドの選定をすることなく、推奨クラブの選定がなされてもよい。また、推奨ヘッドの選定を行った後、基準クラブのヘッドを推奨ヘッドに交換することにより、推奨クラブを得てもよい。
次に、上記ステップst3からステップst5の詳細について、説明がなされる。
図6は、本実施形態に係るフィッティング方法の一例を示す。ステップst10については、前述したステップst2と同じである。
ステップst20では、上記基準クラブを用いて、被験者のヘッド速度、動ロフト及びブロー角を計測される。フィッティング精度の観点から、好ましくは、複数回の計測がなされる。好ましくは、ヘッド速度、動ロフト及びブロー角は、複数の計測値の平均値とされる。
ステップst30では、ヘッド速度、動ロフト及びブロー角が情報処理装置12に入力される。
ステップst40では、演算部(CPU30)が、プログラムに従って、飛距離を最大化させる最適動ロフトを算出する。あるいは、演算部(CPU30)が、プログラムに従って、好適動ロフトを算出する。飛距離は、打球結果の好ましい一例である。最適動ロフトは、好適動ロフトの一例である。最適動ロフト及び好適動ロフトは、例えば、後述される飛距離予測マップにより判断されうる。
好適動ロフトLfは、具体的な1つの数値でなくてもよく、例えば数値範囲であってもよい。好適動ロフトLfとして、以下のLf1及びLf2が例示される。
・[Lf1]計測された動ロフトLmよりも大きなロフト角
・[Lf2]計測された動ロフトLmよりも小さなロフト角
好適動ロフトLf1と動ロフトLmとの差の度合いについては、例えば、推奨ロフト角候補のロフト角範囲に基づいて判断されうる。好適動ロフトLf2と動ロフトLmとの差の度合いについては、例えば、推奨ロフト角候補のロフト角範囲に基づいて判断されうる。推奨ロフト角候補の選択肢が限定されている場合、その選択肢を考慮して、好適動ロフトLfが判断されうる。例えば、推奨ロフト角候補のロフト角の最大値と最小値との差がX°とされるとき、好適動ロフトLf1と動ロフトLmとの差の絶対値はX°以下とされうる。同様に、好適動ロフトLf2と動ロフトLmとの差の絶対値はX°以下とされうる。
もちろん、打球結果データベースにもとづいて最適動ロフトLxが1つの値に決められても良い。打球結果データベースにより、最も良好な打球結果を示す最適動ロフトLxが決定される場合、その最適動ロフトLxが採用されるのが好ましい。
ステップst50では、最適動ロフト(又は好適動ロフト)と、計測された動ロフトLmとの差が算出される。この差が動ロフト差である。
動ロフト差Ldは、具体的な数値でなくてもよく、例えば数値範囲であってもよい。動ロフト差Ldとして、以下のLd1及びLd2が例示される。
・[Ld1]正の値
・[Ld2]負の値
好ましい動ロフト差Ld1は、例えば、0°よりも大きくX°以下である。好ましい動ロフト差Ld2は、例えば、−X°以上であり0°よりも小さい。
動ロフト差Ldが正の値である場合、計測された動ロフトLmよりも動ロフトを大きくすることで、打球結果が改善されうる。この場合、基準クラブのロフト角Lsよりも大きなロフト角が推奨ロフト角Lrとされうる。好ましくは、推奨ロフト角Lrは、推奨ロフト角候補の中から選択される。推奨ロフト角候補の中にロフト角Lsよりも大きなロフト角が複数存在する場合、打球結果データベースに基づき、打球結果がより良好な推奨ロフト角に絞り込むことが可能である。
動ロフト差Ldが負の値である場合、計測された動ロフトLmよりも動ロフトを小さくすることで、打球結果が改善されうる。この場合、基準クラブのロフト角Lsよりも小さなロフト角が推奨ロフト角Lrとされうる。好ましくは、推奨ロフト角Lrは、推奨ロフト角候補の中から選択される。推奨ロフト角候補の中にロフト角Lsよりも小さなロフト角が複数存在する場合、打球結果データベースに基づき、打球結果がより良好な推奨ロフト角に絞り込むことが可能である。
動ロフト差Ldの具体的数値が求められても良い。この具体的数値の算出方法の一例は次の通りである。最適動ロフトがLx(degree)とされ、計測された動ロフトがLm(degree)とされるとき、好ましい動ロフト差Ld(degree)は次の式(F1)により算出される。動ロフト差Ldは、正の値ともなりうるし、負の値ともなりうる。
Ld=Lx−Lm・・・(F1)
ステップst60では、推奨ロフト角が決定される。上記基準クラブのロフト角と上記動ロフト差とに基づいて、推奨ロフト角が決定される。好ましくは、推奨ロフト角Lrは、推奨ロフト角候補の中から選択される。
推奨ロフト角Lrが数式により算出されてもよい。この算出方法の一例は次の通りである。推奨ロフト角がLrとされ、基準クラブのロフト角がLsとされるとき、推奨ロフト角Lrは次の式(F2)により算出されうる。
Lr=Ls+Ld・・・(F2)
好適動ロフトLf(又は最適動ロフトLx)が動ロフトLmよりも大きい場合、このロフト角Lsを大きくすることによって、動ロフトLmが最適動ロフトLxに近づく。よって、飛距離(打球結果)の改善が期待できる。一方、好適動ロフトLf(又は最適動ロフトLx)が動ロフトLmよりも小さい場合、このロフト角Lsを小さくすることによって、動ロフトLmが最適動ロフトLxに近づく。よって、飛距離(打球結果)の改善が期待できる。
なお、打球結果として、飛距離及び打球方向の安定性が例示される。好ましい打球結果は、飛距離である。飛距離として、トータル及びキャリーが例示される。キャリーとは、打球地点から最初のボール着地点までの距離である。後述の実施例における飛距離は、トータルである。トータルは、打球地点からボールの最終到達点までの距離である。特にアマチュアゴルファーが重視する打球結果は、トータル飛距離である。この観点から、打球結果はトータル飛距離とされるのがより好ましい。
以上で説明されたように、本実施形態のフィッティング方法は、次のステップA、ステップB、ステップC及びステップDを含む。
(A)基準クラブを用いて、被験者のヘッド速度、動ロフトLm及びブロー角を計測するステップ。
(B)上記計測されたヘッド速度と上記計測されたブロー角とに基づいて、上記打球結果が良好となると予測される好適動ロフトLfを決定するステップ。
(C)上記好適動ロフトLfと上記計測された動ロフトLmとから算出される動ロフト差Ldを得るステップ。
(D)基準クラブのロフト角Lsと上記動ロフトLmとに基づいて、上記推奨ロフト角Lrが決定されるステップ。
上記ステップst20は、上記ステップAに対応する。上記ステップst40は、上記ステップBの一例である。上記ステップst50は、上記ステップCの一例である。上記ステップst60は、上記ステップDに対応する。
ヘッド速度及びブロー角は、ゴルファーのスイングに依存する。一方、ヘッド速度及びブロー角は、シャフトの剛性分布、ヘッド重心位置などのクラブスペックに影響されにくい。よって、上記ステップBでは、各ゴルファーのスイングの特徴が反映され、且つ、他の要素の影響が抑制された好適動ロフトLfが得られうる。
あらゆるクラブスペックのなかで、ロフト角が打球結果に与える影響は特に大きい。打球結果、特に飛距離を決定するのは、主として、打球初期条件である。主要な打球初期条件は、ボール初速、打ち出し角及びバックスピンである。これら3つの条件により、飛距離はほぼ定まる。動ロフトは、これら打球初期条件の決定に、直接的に関与する。そして、当然ながら、動ロフトは、クラブのロフト角に大きく影響される。したがって、クラブのロフト角及び動ロフトを考慮することは、打球初期条件の最適化を達成するのに効果的である。
本実施形態では、他のスペックに影響されにくいヘッド速度及びブロー角を用いて、打球結果への影響が大きい推奨ロフト角を決定している。よって、効率的に且つ精度の高いフィッティングが可能となる。この観点から、上記ステップBは、上記計測されたヘッド速度及び上記計測されたブロー角のみに基づいて、上記打球結果が良好となると予測される好適動ロフトLfを決定するのが好ましい。
ステップBにおける予測では、上記打球結果データベースを用いて、計測されたブロー角における各動ロフトでの打球結果が比較される。この打球結果データベースは、例えば、飛距離予測マップである。この飛距離予測マップ(図10等)は等高線マップである。この等高線マップにおいて、計測されたブロー角の直線上を探索し、飛距離が良好となる動ロフトが好適動ロフトとして決定される。好ましくは、この等高線マップにおいて、計測されたブロー角の直線上を探索し、飛距離が最良となる動ロフトが最適動ロフトとして決定される。最適動ロフト及び好適動ロフトは、1つの値として決定されてもよいし、数値範囲であってもよい。
良好な打球結果の他の例は、ヘッドスピードごとに設定された標準的打球結果である。標準的打球結果は、例えば、多くの打球結果に基づいて統計的に決定されうる。
また、打球結果データベースに基づき、基準クラブよりも良好な打球結果が予測される動ロフトが、好適動ロフトとされてもよい。
[打球結果データベース]
好ましくは、上記ステップBにおける予測では、打球結果データベースが用いられる。打球結果データベースは、動ロフトとブロー角に基づいて打球結果を予測しうるデータベースである。打球結果データベースの一例は、後述される飛距離予測マップである。打球結果データベースはマップでなくてもよく、例えば一覧表のようなものであってもよい。動ロフトとブロー角に基づいて打球結果を予測しうるものであれば、打球結果データベースとして採用されうる。
打球結果データベースは、例えば、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。例えば、多数の実測データを用いて統計的な処理をすることにより、精度の高い打球結果データベースを作成することができる。また、実測とシミュレーションとを組み合わせることで、多数の実測データを必要とすることなく、打球結果データベースを作成することができる。
打球結果データベースを構築するための実測では、スイングロボットが好適に用いられ得る。スイングロボットは、正確且つ再現性の高いショットが可能であるため、データの信頼性を高めうる。
打球結果データベースの一例は、後述される飛距離予測マップである。飛距離予測マップは、例えば、ボール初速予測データ、打ち出し角予測データ及びバックスピン予測データに基づいて作成されうる。
ボール初速予測データは、動ロフトとブロー角とに基づいて、ボール初速を予測しうるデータである。好ましくは、ボール初速予測データは、ヘッドスピードごとに作成される。ボール初速予測データの一例は、後述されるボール初速予測マップである。ボール初速予測データは、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。
打ち出し角予測データは、動ロフトとブロー角とに基づいて、打ち出し角を予測しうるデータである。好ましくは、打ち出し角予測データは、ヘッドスピードごとに作成される。打ち出し角予測データの一例は、後述される打ち出し角予測マップである。打ち出し角予測データは、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。
バックスピン予測データは、動ロフトとブロー角とに基づいて、バックスピンを予測しうるデータである。好ましくは、バックスピン予測データは、ヘッドスピードごとに作成される。バックスピン予測データの一例は、後述されるバックスピン予測マップである。バックスピン予測データは、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。
飛距離予測マップは、例えば、ボール初速予測マップ、打ち出し角予測マップ及びバックスピン予測マップに基づいて作成することができる。この場合、飛距離予測マップは、例えばシミュレーションによって作成されうる。このシミュレーションには、例えば、弾道方程式が用いられる。弾道方程式では、ボール初速、打ち出し角及びバックスピンが変数とされている。弾道方程式では、ボール初速、打ち出し角及びバックスピンが入力されることにより、飛距離が算出されうる。弾道方程式は、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。
上記飛距離予測マップは、ヘッド速度ごとに作成された、動ロフトとブロー角との相関データの一例である。この飛距離予測マップにより、好適動ロフトLfが決定されうる。この飛距離予測マップにより、最適動ロフトLxが決定されうる。
打球結果データベース(飛距離予測マップ)において設定されたヘッド速度(設定ヘッド速度)は、計測されたヘッド速度に一致しないことが多い。この場合、計測されたヘッド速度に最も近い設定ヘッド速度の打球結果データベースが用いられるのが好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例]
ヘッドスピードごとに、打球結果データベースが作成された。40m/s、45m/s及び50m/sの各ヘッドスピードごとに、打球結果データベースが作成された。本実施例では、打球結果がトータル飛距離とされた。すなわち、打球結果データベースが、飛距離データベースとされた。この飛距離データベースは、図10、図14及び図18に示される飛距離予測マップである。全ての飛距離マップは、等高線を示している。基準クラブ及び推奨クラブの番手はドライバーとされた。
図7は、ヘッドスピードが40m/sの場合のボール初速予測マップを示す。図8は、ヘッドスピードが40m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。図9は、ヘッドスピードが40m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。図10は、ヘッドスピードが40m/sの場合の飛距離予測マップを示す。図11は、ヘッドスピードが45m/sの場合のボール初速予測マップを示す。図12は、ヘッドスピードが45m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。図13は、ヘッドスピードが45m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。図14は、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップを示す。図15は、ヘッドスピードが50m/sの場合のボール初速予測マップを示す。図16は、ヘッドスピードが50m/sの場合の打ち出し角予測マップを示す。図17は、ヘッドスピードが50m/sの場合のバックスピン予測マップを示す。図18は、ヘッドスピードが50m/sの場合の飛距離予測マップを示す。
ボール初速予測マップ(図7)、打ち出し角予測マップ(図8)及びバックスピン予測マップ(図9)を用いて、ヘッドスピードが40m/sの場合の飛距離予測マップ(図10)を得た。
ボール初速予測マップ(図11)、打ち出し角予測マップ(図12)及びバックスピン予測マップ(図13)を用いて、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップ(図14)を得た。
ボール初速予測マップ(図15)、打ち出し角予測マップ(図16)及びバックスピン予測マップ(図17)を用いて、ヘッドスピードが50m/sの場合の飛距離予測マップ(図18)を得た。
図7から図10のマップ(等高線マップ)は、次のようにして作成された。ヘッドスピードを40m/sに設定し且つブロー角を0°に設定した。ロフト角が異なる複数のクラブで打球させて、動ロフト及び打球初期条件(ボール初速、打ち出し角、バックスピン)のデータを得た。得られたデータを用いて、動ロフトの変化に対する打球初期条件の変化率を算出した。この変化率と、基準となる1つの動ロフトと、その動ロフトにおける打球初期条件とに基づいて、ブロー角が0°の場合の、各動ロフトに対する各打ち出し条件を求めた。
ブロー角が0°以外の場合については、ブロー角が0°の場合の上記変化率を利用した。0°以外のブロー角の場合、そのブロー角の分だけ動ロフト等が変化すると考えれば、ブロー角が0°の場合のデータを利用できる。この考え方に基づき、上記変化率を用いて、各ブロー角及び各動ロフトに対する各打ち出し条件の値を求めた。
ヘッドスピードが40(m/s)のときの計算結果が、下記の表1から3に示されている。これらの表に示された結果に基づき、ボール初速予測マップ(図7)、打ち出し角予測マップ(図8)及びバックスピン予測マップ(図9)が作成された。更に、表1から3のデータに基づき、各ブロー角及び各動ロフトに対する打球初期条件を求めた。この打球初期条件に基づき、弾道シミュレーション(弾道方程式)を用いて、表4のデータ及び飛距離予測マップ(図10)を得た。
ヘッドスピードが45(m/s)のときの計算結果が、下記の表5から7に示されている。これらの表に示された結果に基づき、ボール初速予測マップ(図11)、打ち出し角予測マップ(図12)及びバックスピン予測マップ(図13)が作成された。更に、表5から7のデータに基づき、各ブロー角及び各動ロフトに対する打球初期条件を求めた。この打球初期条件に基づき、弾道シミュレーション(弾道方程式)を用いて、表8のデータ及び飛距離予測マップ(図14)を得た。図11から14のマップは、等高線マップである。
ヘッドスピードが50(m/s)のときの計算結果が、下記の表9から11に示されている。これらの表に示された結果に基づき、ボール初速予測マップ(図15)、打ち出し角予測マップ(図16)及びバックスピン予測マップ(図17)が作成された。更に、表9から11のデータに基づき、各ブロー角及び各動ロフトに対する打球初期条件を求めた。この打球初期条件に基づき、弾道シミュレーション(弾道方程式)を用いて、表12のデータ及び飛距離予測マップ(図18)を得た。図15から18のマップは、等高線マップである。
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テスターA、テスターB、テスターC及びテスターDが評価を行った。推奨ロフト角の決定では、上記飛距離予測マップ(図10、図14及び図18)が用いられた。なお、推奨クラブの長さは基準クラブの長さと実質同一とされた。
[テスターA]
テスターAによる基準クラブでの計測結果は次の通りであった。基準クラブのロフト角Lsは、10.0(degree)であった。
・ヘッド速度 :45.1m/s
・動ロフト :11.0(degree)
・ブロー角 :0.9(degree)
・ボール初速 :64.8m/s
・打ち出し角 :9.7(degree)
・バックスピン:1674(rpm)
テスターAでのテストにおいて、複数の推奨クラブ候補が用意された。これら推奨クラブ候補のロフトバリエーションは、8.4°、10.0°及び11.2°であった。
上記結果に基づき、テスターAのヘッドスピードに最も近い飛距離予測マップが用いられた。すなわち、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップ(図14)が用いられた。この飛距離予測マップに基づき、ブロー角が0.9°の場合、動ロフトを大きくした方が飛距離が増加しうることを確認した。すなわち、動ロフト差が正の値であることが確認された。この確認結果に基づき、基準クラブのロフト角Lsよりも大きい推奨ロフト角が、上記ロフトバリエーションの中から選択された。選択された推奨ロフト角は、11.2°であった。この推奨ロフト角を有する推奨クラブを用いて計測を行ったところ、結果は以下の通りであった。ブロー角は、基準クラブの測定値とほぼ同じであった。
・ヘッド速度 :44.7m/s
・動ロフト :11.9(degree)
・ブロー角 :1.0(degree)
・ボール初速 :64.2m/s
・打ち出し角 :10.9(degree)
・バックスピン:2154(rpm)
[テスターB]
テスターBによる基準クラブでの計測結果は次の通りであった。基準クラブのロフト角Lsは、10.0(degree)であった。
・ヘッド速度 :45.1m/s
・動ロフト :15.8(degree)
・ブロー角 :1.1(degree)
・ボール初速 :65.1m/s
・打ち出し角 :12.1(degree)
・バックスピン:3071(rpm)
テスターBでのテストにおいて、複数の推奨クラブ候補が用意された。これら推奨クラブ候補のロフトバリエーションは、8.4°、10.0°及び11.2°であった。
上記結果に基づき、テスターBのヘッドスピードに最も近い飛距離予測マップが用いられた。すなわち、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップが用いられた。この飛距離予測マップに基づき、テスターAの場合と同様にして、推奨ロフト角を選択した。選択された推奨ロフト角は、8.4°であった。この推奨ロフト角を有する推奨クラブを用いて計測を行ったところ、結果は以下の通りであった。ブロー角は、基準クラブの測定値とほぼ同じであった。
・ヘッド速度 :45.1m/s
・動ロフト :12.9(degree)
・ブロー角 :1.3(degree)
・ボール初速 :65.5m/s
・打ち出し角 :10.6(degree)
・バックスピン:2875(rpm)
[テスターC]
テスターCによる基準クラブでの計測結果は次の通りであった。基準クラブのロフト角Lsは、10.0(degree)であった。
・ヘッド速度 :46.8m/s
・動ロフト :15.6(degree)
・ブロー角 :1.8(degree)
・ボール初速 :67.2m/s
・打ち出し角 :13.0(degree)
・バックスピン:3145(rpm)
テスターCでのテストにおいて、複数の推奨クラブ候補が用意された。これら推奨クラブ候補のロフトバリエーションは、8.4°、10.0°及び11.2°であった。
上記結果に基づき、テスターCのヘッドスピードに最も近い飛距離予測マップが用いられた。すなわち、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップが用いられた。この飛距離予測マップに基づき、テスターAの場合と同様にして、推奨ロフト角を選択した。選択された推奨ロフト角は、8.4°であった。この推奨ロフト角を有する推奨クラブを用いて計測を行ったところ、結果は以下の通りであった。ブロー角は、基準クラブの測定値とほぼ同じであった。
・ヘッド速度 :46.7m/s
・動ロフト :13.1(degree)
・ブロー角 :1.9(degree)
・ボール初速 :67.4m/s
・打ち出し角 :11.6(degree)
・バックスピン:2686(rpm)
[テスターD]
テスターDによる基準クラブでの計測結果は次の通りであった。基準クラブのロフト角Lsは、10.0(degree)であった。
・ヘッド速度 :44.6m/s
・動ロフト :16.7(degree)
・ブロー角 :3.0(degree)
・ボール初速 :63.4m/s
・打ち出し角 :14.3(degree)
・バックスピン:2526(rpm)
テスターDでのテストにおいて、複数の推奨クラブ候補が用意された。これら推奨クラブ候補のロフトバリエーションは、8.4°、10.0°及び11.2°であった。
上記結果に基づき、テスターDのヘッドスピードに最も近い飛距離予測マップが用いられた。すなわち、ヘッドスピードが45m/sの場合の飛距離予測マップが用いられた。この飛距離予測マップに基づき、テスターAの場合と同様にして、推奨ロフト角を選択した。選択された推奨ロフト角は、8.4°であった。この推奨ロフト角を有する推奨クラブを用いて計測を行ったところ、結果は以下の通りであった。ブロー角は、基準クラブの測定値とほぼ同じであった。
・ヘッド速度 :44.9m/s
・動ロフト :12.3(degree)
・ブロー角 :3.0(degree)
・ボール初速 :64.2m/s
・打ち出し角 :13.3(degree)
・バックスピン:1750(rpm)
基準クラブ及び推奨クラブの飛距離(7回のデータの平均値)は次の通りであった。テスターAでは、基準クラブでの飛距離は242.7ヤードであったのに対して、推奨クラブでの飛距離は250.1ヤードであった。テスターBでは、基準クラブでの飛距離は250.7ヤードであったのに対して、推奨クラブでの飛距離は254.6ヤードであった。テスターCでは、基準クラブでの飛距離は261.5ヤードであったのに対して、推奨クラブでの飛距離は265.3ヤードであった。テスターDでは、基準クラブでの飛距離は252.4ヤードであったのに対して、推奨クラブでの飛距離は254.2ヤードであった。いずれのテスターにおいても、推奨クラブのほうが飛距離が大きかった。
本実施形態では、クラブスペックによって変化しにくく且つスイングに依存しやすいブロー角を基準として、打球結果に直接的に影響する推奨ロフト角を決定する。クラブスペックによって変化しにくいブロー角を基準とすることで、汎用性の高いフィッティングが可能となる。すなわち、基準クラブと推奨クラブとの間にスペック(ヘッド重心位置、シャフト調子等)の相違があっても、精度の高いフィッティングが実現しうる。また、ブロー角は各ゴルファーのスイングに対する依存度が高い。ブロー角には、ゴルファーごとのスイングの特徴が現れやすい。ブロー角を利用することで、各ゴルファーへの適合性が高いフィッティングが可能となる。更に、打球結果への影響度が高いロフト角及び動ロフトに着目することで、打球結果が効果的に改善しうる。また、打球結果は打点等により変動するため、打球結果に基づくロフト角の選定では誤差が大きい。本実施形態では、打球結果によることなく、各ゴルファーのスイングに対して最適な推奨ロフト角が精度良く選定されうる。
2・・・フィッティング装置
4・・・正面カメラ
6・・・上方カメラ
8・・・センサー
10・・・制御装置
12・・・情報処理装置
14・・・発光器
16・・・受光器
18・・・情報入力部
20・・・キーボード
22・・・マウス
24・・・ディスプレイ
26・・・インターフェースボード
28・・・メモリ
30・・・CPU
32・・・ハードディスク
34・・・ボール
36・・・ゴルフクラブ
38・・・ヘッド
40・・・シャフト
42・・・グリップ

Claims (6)

  1. 次のステップA、ステップB、ステップC及びステップDを含むゴルフクラブのフィッティング方法。
    (A)基準クラブを用いて、被験者のヘッド速度、動ロフト及びブロー角を計測するステップ。
    (B)上記計測されたヘッド速度と上記計測されたブロー角とに基づいて、上記打球結果が良好となると予測される好適動ロフトを決定するステップ。
    (C)上記好適動ロフトと上記計測された動ロフトとから動ロフト差を決定するステップ。
    (D)上記基準クラブのロフト角と上記動ロフト差とに基づいて、推奨ロフト角が決定されるステップ。
  2. 上記ステップDにおいて、上記推奨ロフト角が、予め用意された複数の推奨ロフト角候補から選択される請求項1に記載のフィッティング方法。
  3. 上記打球結果が飛距離である請求項1又は2に記載のフィッティング方法。
  4. 上記ステップBにおける予測では、実測及び/又はシミュレーションによって得られた打球結果データベースが用いられる請求項1から3のいずれかに記載のフィッティング方法。
  5. 上記打球結果データベースが、ヘッド速度ごとに作成された、動ロフトとブロー角との相関データである請求項4に記載のフィッティング方法。
  6. 上記ステップBにおける予測では、上記打球結果データベースを用いて、上記計測されたブロー角における各動ロフトでの打球結果が比較される請求項4又は5に記載のフィッティング方法。
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