JP5941115B2 - 予測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、予測装置に関する。
近年、新たな風力発電装置が各地に建設され、稼働を開始している。風力発電装置は、クリーンなエネルギー生成手段ではあるが、設置場所での気象条件によって経時的に発電量が変動するため、電力系統に連系される風力発電装置の発電量が増加する中で、これを電力需給計画に組み込むためには、連系される風力発電による発電量を数十時間先まで精度よく予測することが要請される。このような観点から風力発電による発電量を予測するためのシステムや手法が種々提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開兵2000−145614号公報
風力発電による発電量の予測値の精度を向上させるべく、風速等の気象データの予測値と実際値(予測した日時における実際の値を意味する。以下同じ。)のずれを統計的に解析する等の方法も行われている。しかしながら、風力発電装置の発電特性の特殊性を考慮せず、風速等の気象データの予測値と実際値のずれを解析しただけでは、風力発電による発電量の予測値と実際値とで大きなずれが生じる場合がある。
そこで、本発明は、風力発電装置の発電特性の特殊性を踏まえて、風力発電による発電量の予測精度を向上させた予測装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本発明は、風力発電装置の発電量の予測値を算出する予測装置であって、過去の複数の日時における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第1記憶部と、過去の複数の日時における前記風力発電装置の発電量の実績値を日時情報と対応付けて記憶する第2記憶部と、風速と前記風力発電装置の発電量の関係を示す基準発電特性を記憶する第3記憶部と、未来における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第4記憶部と、過去の複数の日時における、風速の予測値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、風速の予測値と前記風力発電装置の発電量の予測値の関係を示す第1補正発電特性を算出する第1補正部と、前記未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲の場合、前記第1補正発電特性に基づいて、前記風力発電装置の発電量の予測値を算出する発電量予測部と、を備え、前記第1補正発電特性は、前記基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、前記風力発電装置の発電量の予測値を、風速の予測値が増加するに応じて定格出力から0に収束するように減少させることにより、前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換することを特徴とする予測装置である。本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、カットアウトが生じた場合であっても、風力発電装置の発電量の予測値の予測誤差を小さくすることができる。
本発明の実施形態における風力発電装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態における風力発電装置の発電特性を説明する図である。 本発明の実施形態における風力発電装置の発電量の予測誤差について説明する図である。 本発明の実施形態における電圧調整装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態における発電実績データの構成を示す図である。 本発明の実施形態における気象予測データ(過去)の構成を示す図である。 本発明の実施形態における気象予測データ(未来)の構成を示す図である。 本発明の実施形態における第1補正発電特性を示す図である。 本発明の実施形態における予測装置の動作フローを示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<第1実施形態>
図1A〜図1Cを参照して、一般的な風力発電装置の発電時の動作について始めに説明する。図1Aに、風力発電装置100の構成の一例を示す。風力発電装置100は、プロペラ101、発電機102、電力ケーブル103、制御盤104、風速計105により構成される。プロペラ101は、風速を受けて回転して、ナセル内部の発電機102に伸びる軸受に回転力を伝達する。発電機102は、プロペラ101により回転させられる軸受を、永久磁石により発生する磁界内に設置することで、軸受に巻いた導線に起電力を発生させ、発電を行っている。そして、発電機102は、発電した電力を、電力ケーブル103を介して、パワーコンディショナーを含む制御盤104に送電し、制御盤104において所定の周波数の交流電力に変換して、電力系統に送電している。
このとき、制御盤104は、風速計105(又は、プロペラ101の回転量)により検出された風速、風向に基づいて、プロペラ101の向きを風向に追従させるヨー制御と、プロペラ101のブレード夫々の取り付け角を制御するピッチ制御とを行っており、これにより、風力発電装置100の発電量も制御される。尚、風力発電装置100の制御盤104は、CPU等から構成される制御部、不揮発性メモリ、揮発性メモリ等から構成される記憶部、通信コントローラ等から構成される通信部を備え、所定のコンピュータプログラムに従って、パワーコンディショナーの周波数変換機能、当該プロペラ101の制御等の機能を実現している。
図1Bに、風速と風力発電装置の発電量の関係(発電特性)の一例を示す。ここで、図1Bの横軸は、風力発電装置100のナセルの高さにおいてプロペラに向かう風の風速(m/s)を表し、縦軸は、風力発電装置100の発電量を表す。風速がカットイン風速(図中では、3m/s)以下のとき、プロペラ101はロックされており、風力発電装置100による発電量(発電出力)はほぼゼロである。風速がカットイン風速以上(図中では、3m/s)になったとき、風力発電装置100の発電が開始され、風速の増加に応じて風力発電装置100の発電量は、次第に増加する。そして、風速が一定値以上(図中では、13m/s)になったとき、制御盤104は、発電量の安定化のため、定格出力運転へ移行する。更に風速が高まり、カットアウト風速以上(図中では、20m/s)になったとき、制御盤104は、安全のため、プロペラ101のピッチ制御を行い、運転を停止(カットアウト)する。
このような風速と風力発電装置の発電量の関係を、発電特性又はパワーカーブと言い、制御盤104は、風速計105(又はプロペラ101の回転量等)により検出された風速、風向をもとに、当該発電特性を描くように風力発電装置100を制御する。尚、風力発電装置の発電量とは、出力電力(kW)、又は、出力電力(kW)と発電時間の積(kW・s)を意味する(図1Bでは、発電量を出力電力として表す)。
これより、風力発電装置100の発電量の予測値は、風速の予測値と当該発電特性に基づいて、算出することができる。しかし、カットアウト風速の付近の風速が予測される場合、風力発電装置100の発電量の実際値と予測値は、風速予測のわずかな予測誤差により、大きく変動してしまうことがある。即ち、カットアウトが発生しないと予測していたところ実際にはカットアウトが発生してしまった場合、又、カットアウトが発生すると予測していたところ実際にはカットアウトが発生しなかった場合には、風力発電装置100の発電量の実際値は、ゼロ、又は定格出力(最大出力)となるため、予測値と大きく異なった値となる(以下、「カットアウトの判断の齟齬」という)。このように、発電量の実際値が、予測値と大きく異なった場合、電力の需給バランスが崩れ、送電線の電圧変動、周波数変動、ひいては電源脱落の波及を生じさせることとなる。
図1Cに、風力発電装置の発電量の予測値と実績値の関係の一例を示す。図中の実線Q1は風力発電装置の発電量の実績値、点線Q2は風力発電装置の発電量の予測値、一点鎖線Q3は本実施形態に係る方法により算出した風力発電装置の発電量の予測値を表す(Q3については後述する)。尚、図1Cは、縦軸(kW)が風力発電装置の発電量を表し、横軸(t)が時間軸を表す。
図1Cでは、15時〜16時と19時〜20時頃に、発電量の実績値Q1と予測値Q2に大きなずれが生じていることを示している。これは、カットアウトの判断の齟齬が発生したことに起因する。この風速の予測値と実際のカットアウトの判断の齟齬は、風速の予測値と風速の実際値の予測誤差、及び、風力発電装置の制御盤104がカットアウトを判断する際の風速の測定の誤差に起因する(以下、総称して「予測誤差」と言う)。
しかし、風力発電装置100は、カットアウト風速を超えたと判断するに応じて、即座に、カットアウトするように運転するため、予測される風速が、カットアウト風速付近である場合、カットアウトの判断の齟齬をなくすことは、困難である。一方、発電量の予測は、風力発電装置夫々について、その時々での確実な発電量の予測値を算出することまでは要求されず、一定時間内における複数の風力発電装置の発電量の合計が実際値と予測値とで近似していれば、電力系統の安定化の観点では十分とも言える。又、風力発電装置の発電量の予測誤差が小さければ、他の発電装置により担保することも可能である。
そこで、本実施形態に係る予測装置200は、当該理解に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生した風速の予測値の範囲について分析を行い、当該範囲における風力発電装置の発電量の予測値を、予測誤差が反映された期待値に関するデータとして算出する。これにより、風力発電装置の発電量の予測値は、一定時間内の風力発電装置の発電量の合計で見た場合、又、複数の風力発電装置の発電量の合計で見た場合、実際値と近似し得る値となっていると言える。
===予測装置の構成について===
以下、図2、図3、図4A、図4Bを参照して、本実施形態における予測装置の構成の一例について説明する。
図2に、本実施形態に係る予測装置200の構成の一例を示す。本実施形態に係る予測装置200は、風速の予測値等から、風力発電装置100の発電量を予測する装置である。予測装置200は、制御部210、記憶部220、通信部230、入力部240、表示部250を備えるコンピュータである。
制御部210は、バス(図示せず)を介して、記憶部220、通信部230、入力部240、表示部250を構成するハードウェアとデータ通信を行うとともに、それらの動作を制御する。又、制御部210は、風力発電装置100の発電量の予測値を算出するため、後述する取得部211、風速変換部212、第1補正部213、第2補正部214、発電量予測部215の機能を有する。制御部210は、例えば、CPUが記憶部220に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
記憶部220は、後述する発電実績データ221、基準発電特性データ222、気象予測データ223、予測装置200を制御するコンピュータプログラム224、及び演算処理の中間データを記憶する領域(図示せず)を有する。記憶部220は、例えば、不揮発性メモリ(磁気ディスク、フラッシュメモリ、ROM)、揮発性メモリ(RAM)によって構成される。
通信部230は、通信回線400を介して、予測装置200と風力発電装置100、気象情報提供装置300とデータ通信する。通信部230は、例えば、通信コントローラによって構成され、LAN(通信回線400)を介して、これらの装置とデータ通信する。
入力部240は、予測装置200の使用者がデータを入力した場合、記憶部220に当該入力内容を記憶させる。入力部240は、例えば、キーボードによって構成される。
表示部250は、発電量の予測値等の制御部210により演算処理された結果を予測装置200の使用者に識別可能に表示する。表示部250は、例えば、液晶ディスプレイによって構成される。
尚、風力発電装置100は、上記したとおり、制御部、記憶部、通信部を備え、これらにより、予測装置200とデータ通信が可能となっている。そして、風力発電装置100は、発電実績(例えば、1時間あたりの平均発電出力)を記憶部に記憶するとともに、当該データを予測装置200に送信する。
又、気象情報提供装置300は、予測装置200とデータ通信が可能なコンピュータであり、衛星観測による情報等により作成された温度、湿度、風速、気圧等に関する気象予測データを記憶部に記憶し、予測装置200からの要求に応じて、当該データを予測装置200に送信する。
=記憶部のデータ構成について=
ここで、記憶部220が有する基準発電特性データ221、発電実績データ222、気象予測データ223について説明する。
基準発電特性データ221は、風力発電装置100の基準となる発電特性に関するデータである。風力発電装置100の基準となる発電特性は、具体的には、図1Bで示した風速(m/s)と、発電量(kW)の関係を表すデータである(後述する第1補正発電特性、第2補正発電特性と区別するため、以下、基準発電特性と言う)。尚、図1B中の風速は、ナセルの高さにおいてプロペラ101に向かう風の風速(m/s)を表す。又、図1B中の風力発電装置100の発電量は、出力電力(kW)を表す。
ここで、風力発電装置の基準発電特性は、一般に、下記の式(1)の単位面積当たりの風力エネルギーを基準に定められている。即ち、基準発電特性データ221は、風力発電装置の発電量(kW)は風速のみにより定まると仮定した基準データである。
Figure 0005941115
(但し、Qは風力エネルギー、ρは1気圧/温度15℃における空気密度、vは風速を表す。)
しかし、実際には、風力発電装置の発電量は、温度、湿度、気圧等に起因して、空気密度やプロペラの回転特性が影響を受け、当該基準発電特性からずれる場合がある。そのため、本実施形態に係る予測装置200は、発電量の予測精度を向上させるべく、後述する第2補正部214により、風速を含む温度、湿度、気圧等の気象情報と、風力発電装置の発電量の関係(第2補正発電特性)を算出し、これを用いて、風力発電装置の発電量の予測値を算出している。
尚、風力発電装置が複数ある場合、基準発電特性データ221は、風力発電装置の種別ごと、又、風力発電装置ごとに記憶されるのが望ましい。風力発電装置の基準発電特性は、プロペラ型、ダリウス型等の種別に応じて異なり、又、そのプロペラサイズ等の設計規格によっても異なるためである。又、基準発電特性データ221は、どのような形式で記憶してもよいが、例えば、風速0〜30m/sの間の0.1m/sごとに対応する風力発電による発電出力をテーブルデータとして記憶しておく。
又、基準発電特性データ221は、例えば、緯度経度情報からなる風力発電装置100の設置位置に関するデータも有する。当該設置位置に関するデータは、各風力発電装置100の発電量の予測を行う際に、対応する位置の風速の予測値を取得するために用いられる。
発電実績データ222は、風力発電装置100の発電量の実績値に関するデータである。図3に、本実施形態に係る発電実績データ222の一例を示す。発電実績データ222は、予測装置200が通信回線400を介して、風力発電装置100から取得して記憶された発電量の実績値に関するデータである。そして、各風力発電装置100から取得した発電実績データは、日時情報と対応付けて記憶されている。尚、発電量の実績値とは、例えば、1時間の平均出力電力(kW)である。
気象予測データ223は、日時情報と対応付けて記憶された、風速を含む複数種類の気象データの予測値である。気象予測データ223は、現時点では未だ経過していない未来の日時に関するデータに加えて、現時点で既に経過した過去の日時に関するデータも含んでいる。
図4A(過去)、図4B(未来)に、本実施形態に係る気象予測データ223の構成の一例を示す。図4A、図4Bは、風力発電装置100が設置された位置における、風速、風向、気圧、温度、及び湿度に関する1時間ごとの予測値を、日時情報と対応付けてテーブル形式で記憶したものである。尚、現時点で既に経過した過去の日時に関するデータは、過去に取得した気象予測データであって、後述する第1補正部213、第2補正部214による統計分析に用いるために保持されている。
気象予測データ223は、例えば、気象庁から提供される数値予測データの一つであるメソ数値予報モデルGPV(Grid Point Value)データ(以下、「GPVデータ」と言う)を用いることができる。尚、本実施形態で用いるGPVデータは、北緯22.4°〜47.6°の間を0.05°間隔(505格子)で分割すると共に、東経120°〜150°の間を0.0625°間隔(481格子)で分割することにより形成される一辺約5kmのメッシュ上の格子点毎に、気象衛星のデータ等に基づいて、地表面(高度10m)におけるGPVデータを数値的に算出したものである。気象庁は、1時間間隔で33時間先までのGPVデータを作成して、気象情報提供装置300に格納している。予測装置200は、当該気象情報提供装置300から、通信回線400を介して、24時間先のGPVデータを受信して、気象予測データ230として記憶している。尚、日時情報は、時刻に代えて、所定のタイミングを表す符号で対応づけられた形式で記憶されていてもよい。
尚、記憶部220は、各装置と通信回線400を介して通信するため、各装置の通信アドレスに関するデータを記憶する。
=制御部の各種機能について=
次に、制御部210が有する取得部211、風速変換部212、第1補正部213、第2補正部214、発電量予測部215について説明する。
取得部211は、所定のタイミング(例えば、1時間ごと)に、風力発電装置100及び気象情報提供装置300とデータ通信を行い、風力発電装置100から発電量の実績値を取得し、気象情報提供装置300から気象予測データを取得する機能である。そして、取得部211は、風力発電装置100から取得した発電量の実績値を、記憶部220に発電実績データ222として記憶し、又、気象情報提供装置300から取得した気象予測データを、記憶部220に気象予測データ223として記憶する。尚、取得部211は、気象情報提供装置300から、予測対象の日時の気象予測データのうち、更新された最新の気象予測データがある場合、当該データも取得し、取得済みの気象予測データを、最新の気象予測データに更新する。
風速変換部212は、気象予測データ223の風速の予測値を、風力発電装置100の発電に用いられる風速の予測値に変換する機能である。気象予測データ223が記憶するGPVデータの風速の予測値は、地上10mの東西方向の成分WX(東向きが正)と南北方向の成分WY(北向きが正)とのベクトル値である。そのため、風速変換部212は、以下の式(2A)、式(2B)により、GPVデータの風速を、風力発電装置100のナセルの高さに変換して、第1補正部213、第2補正部214、発電量予測部215の各演算処理を行っている。
Figure 0005941115
(但し、W10は地上高10mにおける風速、Wnはナセルの高さにおける風速、Znは地表面からナセル中心までの高さ、Z10は基準高度である10m、Bは周囲環境によって定まる定数(例えば森林の場合B=5、海の場合B=7)を表す)
尚、式(2A)は、GPVデータの風速の予測値の東西方向の成分WXと南北方向の成分WYのベクトルから、スカラー値としての風速(W10)を算出する式である。又、式(2B)は、地上10m風速(W10)から、風力発電装置のナセルの高さZnにおける風速Wnに変換する式である。
第1補正部213は、発電実績データ221と、風速の予測値から換算される風力発電装置100の発電量の見込み値に基づいて、第1関係式(以下、第1補正発電特性とも言う)を算出する機能である。ここで、第1関係式は、カットアウトの判断の齟齬が発生した場合の風力発電装置100の発電量の予測値の予測誤差を小さくするべく、風速の予測値から求められる風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換するものである。尚、第1関係式により算出される風力発電装置100の発電量の予測値は、上記した図1Cの一点鎖線Q3のうち、15時〜20時頃の予測値に対応する。
図5に、第1補正発電特性をグラフ化して示す。図5の上グラフは、カットアウトの判断の齟齬が発生した回数をグラフ化したものである。図5の下グラフは、当該カットアウトの判断の齟齬が発生した回数をもとに、基準発電特性を補正した第1補正発電特性をグラフ化したものである。カットアウトの判断の齟齬が発生した回数とは、例えば、発電実績データ221を1時間単位で1年分のデータを記憶している場合、1時間単位で1回とカウントして、1年分について、それを加算したものである。
第1補正部213は、カットアウトの判断の齟齬が発生したときのデータを取得するため、例えば、カットアウトしないと予測されていたが実際にはカットアウトしたときのデータ、及び、カットアウトすると予測されていたが実際にはカットアウトしなかったときのデータを抽出する。尚、カットアウトすると予測されていたデータは、過去の気象予測データ223の風速の予測値が、基準発電特性のカットアウト風速よりも大きい場合のデータである。又、カットアウトしたか否かの実際値は、発電実績データ221の発電実績が0(kW)の場合データである。そして、これらのデータを日時情報に基づいて関連付け、カットアウトの判断の齟齬が発生したときのデータを抽出する。尚、カットアウトしたか否かの判断は、風速変化により瞬間的に稼働することも鑑みて、発電実績が0(kW)のときに加えて、所定値(例えば、平均出力電力5kW)以下のときを条件にしてもよい。
第1補正部213は、カットアウトの判断の齟齬が発生したときのデータの中で、例えば、風速の予測値の下限値(Vmin)と上限値(Vmax)を特定して、基準発電特性を、図5の下グラフに示すように補正することにより、風速の予測値から求められる風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、第1関係式を算出することができる。尚、図5の下グラフは、カットアウトの判断の齟齬が1回でも発生した風速の予測値の最小の値を下限値(Vmin)とし、カットアウトの判断の齟齬が1回でも発生した風速の予測値の最大の値を上限値(Vmax)として特定し、下限値(Vmin)のときの発電量を定格出力として、上限値(Vmax)のときの発電量を0として、当該2点を直線で結んだ下記の式(3)である。
Figure 0005941115
(但し、Vmaxはカットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における上限値、Vminはカットアウトの判断の齟齬が発生した風速の予測値における下限値、V予測値は風速の予測値、P1は定格出力、Pは風力発電装置の発電量の予測値を表す)
ここで、式(3)は、風速の予測値がカットアウト風速のときにカットアウトの判断の齟齬が発生し得る確率を略50%とし、風速の予測値がカットアウト風速から下限値Vmin、上限値Vmaxに近づくに応じて均等に0%に近づくと推定(擬制)して、算出したものである。そして、発電量予測部215は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲について、第1関係式たる式(3)のV予測値に、未来の風速の予測値を代入することにより、風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換して算出することができる。即ち、第1関係式(第1補正発電特性)により、風速の予測値がカットアウト風速付近の場合、どの程度予測誤差が生ずるか、及び風力発電装置100が、どの程度カットアウトの判断に誤差を生ずるか(測定誤差等)を反映させて、風速の予測値に応じた風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換することができる。
尚、上記の第1関係式(第1補正発電特性)は、風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値として算出する一例である。そのため、例えば、過去の風速の予測値ごと(例えば、0.1m/sごと)に、カットアウトの判断の齟齬が発生した確率を算出し、当該確率と定格出力の積により、期待値に関する値として算出してもよい。又、風力発電装置100が設置された位置における風速の実測値等、実際値に応じた値が記憶されている場合、風速の予測値と風速の実際値に応じた値に基づいて、各風速の予測値について確率分布に関する値を算出してもよい。そして、未来の風速の予測値と当該確率分布に関する値に基づいて、風力発電装置100の発電量の予測値の期待値を算出してもよい。尚、確率分布に関する値は、例えば、分散係数、確率密度関数、累積分布関数、信頼区間等である。又、第1補正部213により算出された第1関係式(第1補正発電特性)は、式の形式で記憶されてもよいし、風速の予測値に対応する風力発電装置100の発電量の予測値を示すデータテーブルとして記憶されてもよい。
第2補正部214は、気圧、湿度、温度等による風力発電装置の発電量への影響を考慮した、より精度の高い風力発電装置100の発電量の予測値を求め得る、第2関係式(以下、第2補正発電特性とも言う)を算出する機能である。第2関係式(第2補正発電特性)は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外のデータを用いて、基準発電特性データ222を、気圧、湿度、温度等による風力発電装置の発電量への影響を反映させるように補正したものであり、より精度の高い発電量の予測値の算出を目的とする点で、第1関係式と異なる意味を有する。
ここで、第2補正部214は、第2関係式(第2補正発電特性)を算出する際、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外のデータを用いることにより、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲内のデータを含んだ場合よりも、関係式の精度を向上させている。尚、第2関係式により算出される風力発電装置100の発電量の予測値は、上記した図1Cの一点鎖線Q3のうち、15時〜20時頃以外の時間の予測値に対応する。
第2補正部214は、具体的には、過去の過去の複数の日時(例えば、過去1年分)における発電実績データ221、気象予測データ223(気象情報の実際値に近似し得る、予測対象日時の直前のデータ)と、基準発電特性データ222と、に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外についての、風力発電装置の発電量の実績値と、風速の実際値に応じた値から基準発電特性により換算される発電量の見込み値、温度、湿度、気圧等の実際値に応じた値、の各値の関係を示す第2関係式を算出する。
第2補正部214は、気象予測データ223のうち、過去の所定期間における風速を含む複数種類の気象情報の予測値(実際値に近似し得る値)として、少なくとも、風速、風向、気圧、温度及び湿度を用いる。尚、気象予測データ223は、予測値であり実際値と完全に一致する値ではないが、気象予測データ223は、取得部211により、予測対象の日時の直前(例えば、1時間前)まで更新され、実際値に近似し得る値となっている(以下、「実際値に応じた値」と言う)ため、気象予測データ421の過去の日時に関する予測データを用いても、統計分析を行うことができる。但し、より精度の高い第2補正発電特性を算出する場合、気象予測データ223の対応する日時について気象実測データを用いた方が有効である。
第2補正部214は、例えば、以下の式(4)を回帰分析することにより、当該第2関係式(第2補正発電特性)を算出する。
Figure 0005941115
(但し、Pは目的変数(発電量の実績値)、X1〜X6は説明変数(X1は風速値から基準発電特性を用いて求めた発電量の見込み値、X2は温度、X3は湿度、X4は風速、X5は気圧、X6は風向)、aは切片、b〜gはそれぞれ回帰係数を表す)
この場合、第2補正部214は、日時情報の対応付けに基づいて、過去1年分の気象予測データ223の夫々の予測値(実際値に応じた値)をX2〜X6に入力し、気象予測データ223の風速の実際値に応じた値から基準発電特性により換算される発電量の見込み値をX1に入力し、発電実績データ221の発電実績をPに入力する。そして、第2補正部214は、回帰分析の手法として、例えば、最小二乗法を用いて、式(4)の係数a〜gを定めることにより、第2関係式(第2補正発電特性)を算出することができる。
ここで、第2補正部214は、第2関係式(第2補正発電特性)を算出する際、第1補正部213で算出したカットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値に関するデータ(VminからVmaxの範囲)を用いずに行うことによって、より精度の高い第2関係式を算出している。即ち、第2補正部214は、カットアウトの判断の齟齬が発生した場合のデータを用いることに起因した第2関係式の精度低下を防止している。尚、第2補正部214により算出された第2関係式(第2補正発電特性)は、式の形式で記憶されてもよいし、風速を含む複数種類の気象情報の予測値に対応する風力発電装置100の発電量の予測値を示すデータテーブルとして記憶されてもよい。
発電量予測部215は、未来の風速の予測値と、第1補正部213により算出された第1関係式(第1補正発電特性)、及び第2補正部214により算出された第2関係式(第2補正発電特性)により、風力発電装置の発電量の予測値を算出する機能である。
ここで、第1関係式は、カットアウトの判断の齟齬が発生した場合の発電量の予測誤差を小さくするため、風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値として算出するものである。一方、第2関係式は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外についてのデータを用いて、基準発電特性を、気圧、湿度、温度等による風力発電装置の発電量への影響を反映させるように補正した、より精度の高い予測値の算出するものである。
よって、発電量予測部215は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲(V予測値がVmaxとVminの範囲の場合)については、第1関係式(第1補正発電特性)に基づいて、風力発電装置の発電量の予測値を算出する。そして、発電量予測部215は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲外(V予測値がVmaxとVminの範囲外の場合)については、第2関係式(第2補正発電特性)に基づいて、風力発電装置の発電量の予測値を算出する。
===予測装置の動作について===
以下、図6を参照して、予測装置200の動作フローの一例について説明する。
図6のS1〜S4は、予測装置200の制御部210がコンピュータプログラムに従って順に実行する工程を表す。尚、各部の機能は、上記したとおりであるから、ここでの説明は省略する。又、発電実績データ222、及び気象予測データ223は、取得部211により既に取得されているものとして、以下の説明をする。
S1は、風速変換部212が、気象予測データ223(GPVデータ)の風速の予測値を、風力発電装置100の発電に用いられる風速の予測値に変換する工程である。
S2は、第1補正部213が、過去の複数の日時における風速の予測値を基準発電特性により換算した風力発電装置の発電量の見込み値と、風力発電装置の発電量の実績値と、に基づいて、第1関係式(第1補正発電特性)を算出する工程である。
S3は、第2補正部214が、過去の複数の日時における風速の実際値に応じた値を基準発電特性により換算した風力発電装置の発電量の見込み値と、風力発電装置の発電量の実績値と、風速を含む複数種類の気象情報の実際値に応じた値と、に基づいて、第2関係式(第2補正発電特性)を算出する工程である。本工程において、第2補正部214は、第1補正部213により把握されるカットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲のデータ以外のデータ、即ち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲外のデータを抽出して、第2関係式(第2補正発電特性)を算出する。
S4は、発電量予測部215が、未来の風速の予測値等、第1関係式(第1補正発電特性)又は第2関係式(第2補正発電特性)に基づいて、予測対象の日時の発電量を算出する工程である。本工程において、発電量予測部215は、例えば、次の日の1時間ごとの風力発電装置の発電量の予測値を求めるべく、次の日の1時間ごとの気象予測データ223の未来の風速の予測値を第1関係式又は第2関係式に入力する。このとき、風速の予測値がカットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲のときは当該風速の予測値を第1関係式に入力し、気象予測データ223の未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る範囲外のときは当該風速を含む複数の気象情報の予測値を第2関係式に入力する。これにより、発電量予測部215は、図1Cの一点鎖線Q3に示すように、次の日の1時間ごとの風力発電装置の発電量の予測値を算出することができる。
以上、本実施形態に係る予測装置によれば、カットアウトが生じた場合であっても、風力発電装置の発電量の予測値の予測誤差を小さくすることができる。即ち、本実施形態に係る予測装置は、第1関係式(第1補正発電特性)を算出し、第1関係式(第1補正発電特性)により風力発電の発電量の予測値を算出することで、カットアウトの判断の齟齬が発生しても、風力発電の発電量の予測値が実際値から大きくずれることを防止することができる。又、一定時間内の風力発電装置の発電量の合計で見た場合、若しくは複数の風力発電装置の発電量の合計で見た場合、風力発電装置の発電量の予測値は、実際値と近似し得る値となる。
一方、本実施形態に係る予測装置は、第2関係式(第2補正発電特性)を算出し、第2関係式(第2補正発電特性)により風力発電の発電量の予測値を算出することで、カットアウトの判断の齟齬が発生しない範囲については、複数種類の気象情報を反映させた、より精度の高い風力発電の発電量の予測値を算出することができる。
<その他の実施形態>
尚、上記実施形態では、第1補正部213は、風力発電装置100の発電量の実績値と、対応する日時における風速の予測値を基準発電特性に基づいて換算した、風力発電装置100の発電量の見込み値と、に基づいて、第1補正発電特性を算出した。しかし、発電量に代えて、過去の風速の予測値と、過去の風速の実測値に基づいて、第1補正発電特性を算出してもよい。この場合、過去の風速の実測値に関するデータ(例えば、アメダスのデータ)を記憶部220に記憶しておき、過去の風速の予測値が基準発電特性のカットアウト風速よりも大きく、過去の風速の実測値が基準発電特性のカットアウト風速よりも小さいとき、及び、過去の風速の予測値が基準発電特性のカットアウト風速よりも小さく、過去の風速の実測値が基準発電特性のカットアウト風速よりも大きいときのデータを抽出することで、上記実施形態と同様に、第1補正発電特性を算出することができる。尚、この場合の第1補正発電特性は、風力発電装置100のカットアウトの判断の誤差(測定誤差)を含まない関係式になるが、風速の予測誤差については正確に特定しうるため、上記実施形態と同様に、予測精度を向上させることができる。又、この場合であっても、カットアウト風速を基準値として、カットアウトの判断の齟齬のみを抽出するのは、カットアウト風速の基準値の前後のみを統計分析することにより、カットアウトの判断の齟齬についての予測精度を向上させる必要があるからである。
又、第1補正部213、第1補正発電特性を、風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに算出するのが望ましい。風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに、カットアウト風速が異なる上、カットアウトと判断する際の測定誤差も異なるためである。又、第2補正部214は、第2補正発電特性を、風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに算出するのが望ましい。温度、気圧、湿度等の影響を受ける度合いは、風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに異なるためである。
又、予測装置200の演算処理機能の一部を他の装置に持たせて、複数の機器により、予測装置200を構成してもよい。又、同様に、予測装置200の記憶領域も、複数の機器に分散していてもよく、例えば、複数のコンピュータから構成されるクラウドシステム上に分散して記憶される構成であってもよい。
上記各実施形態は、以下の記載により特定される発明を開示するものである。
前述した課題を解決する主たる本発明は、風力発電装置100の発電量の予測値を算出する予測装置200であって、過去の複数の日時における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第1記憶部(気象予測データ223の過去分に対応)と、過去の複数の日時における風力発電装置100の発電量の実績値を日時情報と対応付けて記憶する第2記憶部(発電実績データ222に対応)と、風速と風力発電装置100の発電量の関係を示す基準発電特性を記憶する第3記憶部(基準発電特性データ221に対応)と、未来における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第4記憶部(気象予測データ223の未来分に対応)と、過去の複数の日時における、風速の予測値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の実績値と、に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、風速の予測値と風力発電装置100の発電量の予測値の関係を示す第1補正発電特性(式(3)に対応)を算出する第1補正部213と、未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲の場合、第1補正発電特性に基づいて、風力発電装置100の発電量の予測値を算出する発電量予測部215と、を備えることを特徴とする予測装置200である。これによって、カットアウトが生じた場合であっても、風力発電装置100の発電量の予測値の予測誤差を小さくすることができる。
ここで、予測装置200は、過去の複数の日時における風速を含む複数種類の気象情報の実際値に応じた値を日時情報と対応付けて記憶する第5記憶部(気象予測データ223の過去分に対応)と、未来における風速を含む複数種類の気象情報の予測値を記憶する第6記憶部(気象予測データ223の未来分に対応)と、過去の複数の日時における風速の実際値に応じた値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の実績値と、複数種類の気象情報の実際値に応じた値と、に基づいて、風速の予測値に応じた値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の予測値と、複数種類の気象情報の予測値との関係を示す第2補正発電特性(式(4)に対応)を算出する第2補正部214と、を更に備え、発電量予測部215は、未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外の場合、第2補正発電特性に基づいて、風力発電装置100の発電量の予測値を算出するものであってもよい。これによって、複数種類の気象情報による影響を反映させた、より精度の高い風力発電装置100の発電量の予測値を算出することができる。
又、第2補正部214は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外における、過去の複数の日時における風速の実際値に応じた値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の実績値と、複数種類の気象情報の実際値に応じた値と、に基づいて、第2補正発電特性を算出するものであってもよい。これによって、第2補正部214は、より予測精度の高い第2補正発電特性を算出することができる。
又、風速を含む複数種類の気象情報は、少なくとも風速、風向、気圧、温度及び湿度が含まれるものであってもよい。
ここで、第1補正部213は、過去の複数の日時における、風速の予測値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の実績値と、から算出されるカットアウトの判断の齟齬が発生した回数に基づいて、第1補正発電特性を算出するものであってもよい。
ここで、第1補正発電特性は、基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、風力発電装置100の発電量の予測値を、風速の予測値が増加するに応じて定格出力から0に収束するように減少させることにより、風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換するものであってもよい。
ここで、第1補正発電特性は、基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、風力発電装置100の発電量の予測値を、上記の式(3)により算出することにより、風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換するものであってもよい。
ここで、第1補正部213は、過去の複数の日時における、風速の予測値を基準発電特性により換算した風力発電装置100の発電量の見込み値と、風力発電装置100の発電量の実績値と、から算出されるカットアウトの判断の齟齬が発生した回数が1回でもある風速の予測値の最小の値を下限値とし、カットアウトの判断の齟齬が発生した回数が1回でもある風速の予測値の最大の値を上限値として、上記の式(3)を算出するものであってもよい。
ここで、第1補正発電特性及び第2補正発電特性は、風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに算出されるものであってもよい。これによって、第1補正発電特性及び第2補正発電特性に、風力発電装置100ごとの特性を反映させることができ、より予測精度を高めることができる。
又、前述した課題を解決する主たる本発明は、風力発電装置100の発電量の予測値を算出する予測装置200であって、過去の複数の日時における風速の予測値を日時と対応付けて記憶する第1記憶部(気象予測データ223の過去分に対応)と、風速と風力発電装置100の発電量の関係を示す基準発電特性を記憶する第2記憶部(基準発電特性データ221に対応)と、未来における風速の予測値を日時と対応付けて記憶する第3記憶部(気象予測データ223の未来分に対応)と、過去の複数の日時における風速の実測値を日時と対応付けて記憶する第4記憶部(図示しない過去の風速の実測値に関するデータに対応)と、過去の複数の日時における風速の予測値と、風速の実測値と、基準発電特性と、に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における風力発電装置100の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、風速の予測値と風力発電装置100の発電量の予測値の関係を示す第1補正発電特性を算出する第1補正部213と、未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲の場合、第1補正発電特性に基づいて、風力発電装置100の発電量の予測値を算出する発電量予測部215と、を備えることを特徴とする予測装置200である。これによって、カットアウトが生じた場合であっても、風力発電装置100の発電量の予測値の予測誤差を小さくすることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
100 風力発電装置
200 予測装置
300 気象情報提供装置
400 通信回線
max カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における上限値
min カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における下限値

Claims (9)

  1. 風力発電装置の発電量の予測値を算出する予測装置であって、
    過去の複数の日時における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第1記憶部と、
    過去の複数の日時における前記風力発電装置の発電量の実績値を日時情報と対応付けて記憶する第2記憶部と、
    風速と前記風力発電装置の発電量の関係を示す基準発電特性を記憶する第3記憶部と、
    未来における風速の予測値を日時情報と対応付けて記憶する第4記憶部と、
    過去の複数の日時における、風速の予測値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、に基づいて、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、風速の予測値と前記風力発電装置の発電量の予測値の関係を示す第1補正発電特性を算出する第1補正部と、
    前記未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲の場合、前記第1補正発電特性に基づいて、前記風力発電装置の発電量の予測値を算出する発電量予測部と、
    を備え
    前記第1補正発電特性は、前記基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、前記風力発電装置の発電量の予測値を、風速の予測値が増加するに応じて定格出力から0に収束するように減少させることにより、前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換することを特徴とする予測装置。
  2. 過去の複数の日時における風速を含む複数種類の気象情報の実際値に応じた値を日時情報と対応付けて記憶する第5記憶部と、
    未来における風速を含む複数種類の気象情報の予測値を記憶する第6記憶部と、
    過去の複数の日時における風速の実際値に応じた値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、複数種類の気象情報の実際値に応じた値と、に基づいて、
    風速の予測値に応じた値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の予測値と、複数種類の気象情報の予測値との関係を示す第2補正発電特性を算出する第2補正部と、を更に備え、
    前記発電量予測部は、前記未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外の場合、前記第2補正発電特性に基づいて、前記風力発電装置の発電量の予測値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記第2補正部は、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲外における、過去の複数の日時における風速の実際値に応じた値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、複数種類の気象情報の実際値に応じた値と、に基づいて、前記第2補正発電特性を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の予測装置。
  4. 前記風速を含む複数種類の気象情報は、少なくとも風速、風向、気圧、温度及び湿度が含まれる
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の予測装置。
  5. 前記第1補正部は、過去の複数の日時における、風速の予測値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、から算出されるカットアウトの判断の齟齬が発生した回数に基づいて、前記第1補正発電特性を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の予測装置。
  6. 前記第1補正発電特性は、前記基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、前記風力発電装置の発電量の予測値を、下記の式(1)により算出することにより、前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する
    ことを特徴とする請求項1乃至いずれか一項に記載の予測装置。
    Figure 0005941115
    (但し、Vmaxはカットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における上限値、Vminはカットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における下限値、V予測値は風速の予測値、P1は基準発電特性の定格出力、Pは風力発電装置の発電量の予測値を表す)
  7. 前記第1補正部は、過去の複数の日時における、風速の予測値を前記基準発電特性により換算した前記風力発電装置の発電量の見込み値と、前記風力発電装置の発電量の実績値と、から算出される、カットアウトの判断の齟齬が発生した回数が1回でもある風速の予測値の最小の値を下限値(Vmin)とし、カットアウトの判断の齟齬が発生した回数が1回でもある風速の予測値の最大の値を上限値(Vmax)として、前記式(1)を算出する
    ことを特徴とする請求項に記載の予測装置。
  8. 前記第1補正発電特性及び前記第2補正発電特性は、風力発電装置ごと又は風力発電装置の種別ごとに算出される
    ことを特徴とする請求項2乃至4いずれか一項に記載の予測装置。
  9. 風力発電装置の発電量の予測値を算出する予測装置であって、
    過去の複数の日時における風速の予測値を日時と対応付けて記憶する第1記憶部と、
    風速と前記風力発電装置の発電量の関係を示す基準発電特性を記憶する第2記憶部と、
    未来における風速の予測値を日時と対応付けて記憶する第3記憶部と、
    過去の複数の日時における風速の実測値を日時と対応付けて記憶する第4記憶部と、
    過去の複数の日時における風速の予測値と、前記風速の実測値と、前記基準発電特性のカットアウト風速の値と、に基づいて、
    カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲における前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換する、風速の予測値と前記風力発電装置の発電量の予測値の関係を示す第1補正発電特性を算出する第1補正部と、
    前記未来の風速の予測値が、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲の場合、前記第1補正発電特性に基づいて、前記風力発電装置の発電量の予測値を算出する発電量予測部と、
    を備え
    前記第1補正発電特性は、前記基準発電特性のうち、カットアウトの判断の齟齬が発生し得る風速の予測値の範囲において、前記風力発電装置の発電量の予測値を、風速の予測値が増加するに応じて定格出力から0に収束するように減少させることにより、前記風力発電装置の発電量の予測値を期待値に関する値に変換することを特徴とする予測装置。
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