JP5936955B2 - データの調和解析方法およびデータ解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、データを解析する方法及びその装置に関し、特に複雑データを解析するのに適したデータの調和解析方法及びそれに用いるデータ解析装置に関する。
フーリエ解析やウェーブレット解析に代表される調和解析技術は、格子状に並んだ1次元や2次元のデータに対する実用的な解析手法として、多くの分野で用いられている。ここで、格子状に並んだデータとは、隣り合ったデータの間の距離が均一なデータのことである。調和解析技術を用いると、データの推定、予測、データ圧縮、データに重畳したノイズの除去、データの分類等、多様なデータ解析が行える(例えば、非特許文献1)。近年では、2次元データに対する解析手法として、ウェッジレット、カーブレット等のより高度な技術も提案されている(例えば、非特許文献2、3)。
一方、格子状に並んだ2次元以下のデータではないデータ、すなわち3次元以上のデータや格子状に並んでいないデータ(以下、複雑データと呼ぶ)にも適用可能な解析手法の重要性が高まっている。複雑データに対する高精度な解析技術を確立できれば、例えばセンサネットから得られるデータの解析や、複雑な(例えば非ユークリッド空間上の)特徴量空間で表現されたデータの分類等に適用できるほか、従来の格子状に並んだ2次元以下のデータに対する処理の高度化も期待できる。しかし、格子状に並んだ2次元以下のデータの解析を目的として開発された従来の手法を、複雑データにそのまま適用することは困難である。
格子状に並んだ2次元以下のデータや複雑データは、グラフ構造を持つデータと解釈できる。ここで、グラフ構造とは、ノード(頂点)の集合と、ノード間を結合するエッジの集合により構成される構造である。二つのノードが一つのエッジで繋がっているとき、それらのノードは結合していると呼ぶ。格子状に並んだ2次元以下のデータは、2次元以下の格子状のグラフ構造を持つデータとみなせる。複雑データに対応するためには、2次元以下の格子状のグラフ構造のみでなく、より一般的なグラフ構造を持つデータに適用可能な調和解析技術の開発が必要となる。これらのグラフ構造を持つデータに適用可能な調和解析手法はこれまでにも幾つか提案されてはいるものの、十分な性能は得られていない(例えば、特許文献1、非特許文献4)。
米国特許出願公開第2006/0004753号明細書
S. G. Mallat、IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intell.、vol.11、 no.7、pp. 674−693、1989. R. L. Claypoole and R. G. Baraniuk、Proc. SPIE、vol. 4119、pp. 253−262、 2000. E. J. Candes、D. L. Donoho、IEEE Trans. Image Proc.、vol. 11、 pp. 670−684、 2002. M. Gavish 、 B. Nadler 、 R. R. Coifman、 International Conference on Machine Learning、pp. 367−374、2010.
グラフ構造を持つデータに対する調和解析技術の主な課題は、性能、演算量、および汎用性の両立である。適用対象を単純なグラフ構造に限定すれば、そのグラフ構造を持つデータに対しては高い性能が得られ、かつ演算量も少ない調和解析手法が存在する場合もある。例えば、先述のウェッジレットやカーブレットは、2次元の格子状のグラフ構造を持つデータに対して高性能かつ高速な調和解析が行える手法である。しかし、そのままではこれらの調和解析手法をより一般的なグラフ構造に適用することは困難である。グラフ構造を2次元の格子状のグラフ構造に近似すれば適用はできるが、性能劣化を招く。また、より一般的なグラフ構造に適用できる手法として、木構造を持つデータに対する調和解析技術が提案されている(非特許文献4)。しかし、木構造は、最上層ノードと呼ばれる親ノードを持たないノードが一つしか存在せず、かつそれ以外のノードは親ノードを一つのみ持つという、非常に制約の強いグラフ構造であり、やはり一般的な複雑データに適用することは困難である。
一方、任意のグラフ構造を対象とした汎用的な技術が提案されている(特許文献1)。しかし、汎用的である反面、演算量が多く、一般にノード数Nvに対してNvの2乗からNvの3乗のオーダの演算が必要となる。また特定のグラフ構造を持つデータに対しては十分な性能が出せない場合がある。例えば、階層グラフ構造(すなわち、ノード間に親子関係のあるグラフ)を持つデータについては、階層構造であるという情報を活用した解析を行うことは困難である。
本発明は、従来技術の課題を解決して、グラフ構造を持つデータに対して、性能、演算量、および汎用性を同時に満たすようなデータの調和解析方法及びデータ解析装置を提供するものである。
本発明では、任意のグラフ構造には適用できないが、十分に広いクラスのグラフ構造に適用可能であり、かつ高性能、高速な技術として、以下のデータの調和解析方法およびデータ解析装置により前記課題を解決する。
(1)本発明では、解析対象とする複数のデータを取得するデータ取得ステップと、該データ取得ステップで取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数のデータ源の間の類似度を求める類似度算出ステップと、前記データ取得ステップで取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデータに対応する複数の子ノードの層を下層とし、データを有さない親ノードの層を上層とする階層グラフを生成する階層グラフ生成ステップと、該階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフにおいて前記類似度算出ステップで求めた類似度の情報を用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノードとの結合率を計算する結合率計算ステップと、前記階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ値に対する調和解析を行ってデータ解析を行う調和解析ステップとを有するデータの調和解析方法であって、前記解析ステップにおいて、前記結合率計算ステップで計算した前記子ノードと前記親ノードとの結合率に応じて前記調和解析を行うようにした。
本発明は、階層構造を持つグラフを持つデータに適した調和解析を行うことができる。木構造も階層グラフ構造の一種であるが、本発明が対象とする階層グラフ構造は、木構造に限定されない。すなわち、最上層ノードは二つ以上あっても良いし、最上層以外のノードが複数の親ノードを持っていても良い。階層グラフ構造は、木構造を含む広いクラスのグラフ構造である。このため、多様なデータを的確に表現することが可能となる。木構造を持つグラフに対しては、直交変換と呼ばれる処理により調和解析を行えるが、木構造ではない階層グラフでは非直交変換が必要となるため、非特許文献4のような木構造向けの手法が適用できない。また、親ノードを複数持つため、それぞれの親ノードとの結合の強さを加味して調和解析を行う必要がある。本発明では、非直交変換を用いた調和解析を適用する。また、各子ノードに対し、親ノードとの結合率を計算し、結合率に応じて調和解析方法を変える。一方、任意のグラフ構造に適用可能な汎用的な手法とは異なり、グラフの階層構造に関する情報を積極的に活用して調和解析を行うことにより、性能と演算量の両立を行える。演算量に関しては、最下層ノードから順に上の階層のノードに対して処理を行う多重解像度的な処理を行うことにより、高速演算を可能とする。
(2)また、本発明は、階層グラフ生成ステップにおいて、前記類似度に基づいて各エッジに対する結合率を計算し、前記結合率に基づいて調和解析を行うことを特徴とする。
多くの階層グラフでは、各エッジに結合率が付与された重み付きグラフを考えると、データ構造をより適切に表現できる。類似度が高いほど結合率を高くすることにより、類似度の高いデータ値の間に強い関連性を持たせることができる。
(3)また、本発明は、階層グラフ生成ステップにおいて、前記階層グラフを生成した後、全ての最下層ノードがデータ値を持ち、最下層ノード以外の全てのノードがデータ値を持たず、かつ最上層ノードを除く全てのノードは階層が一つだけ上の親ノードを持つ階層グラフに変更することを特徴とする。
階層グラフ構造を持つデータにおいて、データ値を持つノードと持たないノードが存在する。また、子ノードから階層が二つ以上上の親ノードとエッジで結ばれているグラフも考えられる。このように階層グラフには多くのバリエーションがあるため、統一的に調和解析を行うことは容易ではない。そこで、調和解析を行うための前処理として処理が容易な階層グラフに変更することによって、比較的単純な処理で任意の階層グラフに対して調和解析を行うことが可能となる。
(4)また、本発明は、調和解析ステップにおいて、前記階層グラフにおける下層からn段目のノードと、下層からn+1段目のノードを用いて処理を行う際、高解像度変換係数の2乗和と下層からn+1段目のノードの2乗和の和を、下層からn段目のノードのデータ値の2乗和に等しくする処理を行うことを特徴とする。
多重解像度的な処理の各々において、出力の2乗和(すなわち高解像度変換係数の2乗和と下層からn+1段目のノードの2乗和の和)を、入力の2乗和(すなわち下層からn段目のノードのデータ値の2乗和)に等しくする。これにより、調和解析の出力である、解像度変換係数と最上層ノードのデータ値の2乗和を、調和解析の入力である、各ノードのデータ値の2乗和に等しくすることができる。調和解析の前後でデータ値の2乗和が保存されるという性質はパーセバルの等式と呼ばれ、本性質を満たす調和解析はデータ処理の際に有用である。例えば、入力であるデータ値に含まれるノイズの2乗和と、ノイズ以外の成分(以下、信号成分)の2乗和の比率は、調和解析後でも保存されるため、調和解析後の値を用いてノイズ量を推定することが容易にできる。直交変換では、パーセバルの等式を満たすことが保証されるが、非直交変換では一般に本等式は満たさない。しかし、本発明では、多重解像度的な処理の各々において入出力の2乗和を等しくする処理を行うことで、非直交変換においてもパーセバルの等式を満たす処理を可能とする。
(5)また、本発明は、調和解析ステップにおいて、前記階層グラフのエッジ数と、データ値を持つノードの個数の和から、全ノードの個数を減算した値に等しい個数の高解像度変換係数を計算することを特徴とする。
木構造の場合には、全ノードの個数は、エッジ数に1を加えた値に等しい。このため、調和解析の出力である高解像度変換係数と最上位ノードのデータ値の個数(後者は1に等しい)の和は、調和解析の入力であるデータ値を持つノードの個数に等しい。すなわち、出力値の個数と入力値の個数は一致する。一方、本発明では、各ノードが複数の親ノードと結合するグラフ構造も表現できる。この際、(4)の特徴を有する調和解析を用いることで、自然で演算量の少ない処理が可能となる。
(6)また、本発明は、データの調和解析方法において、解析対象とする複数のデータを取得し、該取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数のデータ源の間の類似度を求め、前記取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデータに対応する複数の子ノードの層を最下層として該最下層の上に配置するデータを有さない親ノードの一つ以上の層のうちの最上位層のノード数を指定し、該指定された最上位層のノード数の条件を受けて前記最下層から前記最上層までを含む階層グラフを生成し、該生成した前記階層グラフにおいて前記最下層の複数の子ノードのそれぞれに対し前記最下層の一つ上の層の親ノードと結合させるための類似度の下限の情報を入力し、前記求めた類似度の情報と前記入力した類似度の下限の情報とを用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノードとの結合率を計算し、前記生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ値に対して前記計算した結合率に応じて調和解析を行ってデータ解析を行うようにした。
このように、階層グラフに適用可能な調和解析手法を利用することにより、複雑データに対するデータ値の圧縮、推定、ノイズ除去、データの分類をより高性能に行うことができる。
本発明によれば、複数・異種センサで取得したデータや多次元データ等の複雑データを階層グラフ構造を持つデータと捉えて調和解析を行うことにより、データ解析を高性能かつ高速に行うことができる。
複雑データに対する調和解析を行う方法の処理フロー図である。 複雑データの例で、複数の画像を取得して画像分類を行う場合を表す画像の図である。 画像に対してノイズ除去処理を行う例を示す画像の図である。 センサネットの例を示すネット構成図である。 複雑データに対する調和解析を行う解析装置の構成を示すブロック図である。 データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローで、データ源が画像の場合であって、二つの画像のうちの一方の画像に対してシフト量、回転量、伸縮量の異なる多くの画像からなる画像群を作成し、この画像群の各画像と他方の画像との差分をとってその最小値から類似度を求める処理の流れを示すフロー図である。 データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローで、データ源が画像の場合であって、二つの画像のそれぞれの特徴量を計算し、その計算して求めた特徴量から類似度を求める処理の流れを示すフロー図である。 データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローで、データ源が画像内の画素の場合であって、画像の内部の二つの画素のそれぞれの画素を含む局所領域を抽出し、この抽出した局所領域間の差の絶対値のp乗和を計算して類似度を求める処理の流れを示すフロー図である。 データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローで、データ源が画像内の画素の場合であって、画像の内部の二つの画素のそれぞれの画素を含む局所領域を抽出し、この抽出したそれぞれの局所領域の微分を計算してその差分を求め、一方抽出したそれぞれの局所領域の特徴量を求め、計算して求めた微分値の差分と特徴量とから類似度を求める処理の流れを示すフロー図である。 データ源の間の類似度を計算する処理の流れを示すフロー図である。 階層グラフの例を表す図である。 データ源が画像の場合における階層グラフの例を表す図である。 データ源が画素の場合における階層グラフの例を表す図で、2段目の層には最下層の1段目の層のノード数に対してx方向のみ1/2間引きしてノードを配置し、最上層の3段目には2段目に対してx方向のみ1/2間引きしてノードを配置した状態で、上下層間のそれぞれのノード間の類似度に基づいて結合の仕方を決定した例を示す階層グラフのイメージ図である。 データ源が画素の場合における階層グラフの例を表す図で、2段目の層には最下層の1段目の層のノード数に対してx、y方向にそれぞれ1/2ずつ間引きしてノードを配置し、最上層の3段目には2段目に対してx、y方向にそれぞれ1/2ずつ間引きしてノードを配置した状態で、上下層間のそれぞれのノード間の類似度に基づいて結合の仕方を決定した例を示す階層グラフのイメージ図である。 データ源が画素の場合における階層グラフの例を表す図で、最下層の1段目に2枚の画像を配置し、2段目及び3段目にも二つのノード群を配置して上下層間のそれぞれのノード間の類似度に基づいて結合の仕方を決定した例を示す階層グラフのイメージ図である。 データ源がセンサネットのセンサデバイスの場合における階層グラフの例を表す図である。 全ての最下層ノードはデータ値を持ち、逆に最下層以外のノードはデータ値を持っていないという条件、又は、最上層を除く全てのノードは一つだけ階層が上の親ノードを持っているという条件を満たしていない場合に階層グラフを整形する例を表す図である。 全ての最下層ノードはデータ値を持ち、逆に最下層以外のノードはデータ値を持っていないという条件、又は、最上層を除く全てのノードは一つだけ階層が上の親ノードを持っているという条件を満たしていない場合に階層グラフを生成する処理の流れを示すフロー図である。 各子ノードにおいて親ノードとの結合率の和が1になる場合における親ノードとの結合率の計算方法の例を表す図である。 各子ノードにおいて親ノードとの結合率の和が1になるという制約が無い場合における親ノードとの結合の状態の例を表す図である。 多重解像度的に調和解析を行う方法の処理の流れを示すフロー図である。 多重解像度的に調和解析の逆変換を行う方法の処理の流れを示すフロー図である。 高解像度変換係数の2乗和と、最上層ノードのデータ値の2乗和の和が、前記調和解析ステップを実施する前での各ノードのデータ値の2乗和に等しくなるように調和解析を行う例を表す図である。 調和解析ステップにおいて、前記階層グラフのエッジ数と、データ値を持つノードの個数の和から、全ノードの個数を減算した値に等しい個数の高解像度変換係数を計算する例を表す図である。 複雑データに対する調和解析を用いたノイズ除去の処理の流れを示すフロー図である。 図18のフロー図のS1810における縮退処理の処理方法を表す図である。 複雑データに対する調和解析を用いたデータ推定の処理の流れを示すフロー図である。 データを逐次取得しながら動的に半教示型のデータ分類を行う処理の流れを示すフロー図である。 複雑データに対する調和解析を行う際のユーザインターフェイス画面である。
本発明は、複数・異種センサで取得したデータや多次元データ等の複雑データの解析方法に係り、特にデータを階層構造を持つデータと捉えて調和解析を行う方法およびその装置を提供するものである。以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、複雑データに対する調和解析を行う方法の処理フローを示す一実施例図である。本フローでは、データを取得するステップS101と、取得したデータに基づいてデータ源の間の類似度を取得または計算するステップS102と、階層グラフを生成するステップS103と、生成した階層グラフを用いてデータ値の調和解析を行うステップS104からなる。データとは、調和解析により解析したい値(以下、データ値)と、データ値を発生する源(以下、データ源)に関する情報を含む、処理対象とする各種の情報のことを表す。データは、直接観測できないような情報を含んでいても良い。ステップS103では、木構造でない階層グラフを生成し、ステップS104では、その階層グラフを用いて調和解析を行う。具体的な調和解析方法は後述する。
このように、木構造ではない階層グラフを生成し、階層グラフ上のデータに適した調和解析を行うことにより、階層グラフで表現できる各種のデータに対して高性能な解析を行うことが可能となる。また、最下層ノードから順に上の階層のノードに対する処理を行うことにより、多重解像度的な処理を行うことができ、これにより演算量を削減することができる。
以下、具体例を示しながら、各ステップの詳細を説明する。
まず、データの例を図2A〜Cを用いて説明する。図2Aは、複数の画像を取得して画像分類を行う例である。画像1では、2本の直線状の構造201と、円状の構造202が画像内に映っている。画像3も同様である。画像2では、直線状の構造203のみが映っているが、そのトポロジーは画像1のものとは異なり、2本の直線状の構造が連結している。画像4に映っている直線状の構造は、構造203と同じトポロジーを持っている。これらの画像を、例えば円状の構造を持つ画像(画像1、画像3等)をクラスA、構造203と同じトポロジーの構造を持つ画像(画像2、画像4等)をクラスB、のように分類したい。一部の画像は、どのクラスに属するかが予めわかっているが、残りの画像はどのクラスに属するかは未知とする。この例では、画像と、各画像が属するクラスに関する情報がデータとなる。
また、クラスを表す値に対して調和解析を行うことにより、画像分類を行うことができる。例えば、クラスAである度合いを0〜1の実数値で表現したものをデータ値とすることを考える。各画像がデータ源である。この例では、画像1および画像3のデータ値は1、画像2のデータ値は0である。画像4はどのクラスに属するかが未知であるため、データ値は0と1の中間である0.5とする。画像分類は、クラスが未知の画像のデータ値を推定する問題と捉えることができる。データ値はスカラーである必要はなくベクトルであっても良い。例えば、各画像をクラスA、B、Cの3個のクラスに分類したいとする。この場合、データ値を、クラスA、B、Cの各々である度合いを表す3個の実数からなるベクトル値として表現することができる。また、データ値は実数のスカラーまたはベクトルではなく複素数や四元数等のスカラーまたはベクトルであっても良い。
図2Bは、1枚以上の画像210に対してノイズ除去を行う例である。画像は、211のように多数の画素から構成されている。この例では、画像がデータであり、各画素がデータ源、各画素の輝度値がデータ値であるとみなせる。カラー画像の場合には輝度値はベクトルとして表せる。輝度値はベクトルとして表せる。図2Cは、センサネット220の構成の例を示すネット構成図である。センサデバイスを白丸で表現している。また、破線で結んだセンサデバイス間が互いに通信可能であることを表している。各センサデバイスの出力に対して解析を行いたい場合、各センサデバイス221がデータ源、各センサデバイスの出力(例えば温度)データ値であり、データ値およびセンサデバイスに関する各種情報(例えばセンサデバイスの位置や状態)がデータである。
図3は、複雑データに対する調和解析を行う解析装置の一実施例を示すブロック図である。本装置は、解析対象とするデータを取得するデータ取得部301と、データ源の間の類似度を取得または計算する類似度取得部302と、データを表すグラフ構造として、複数の親ノードを持つノードが少なくとも一つ存在するような階層グラフを類似度に基づいて生成する階層グラフ生成部306と、階層グラフにおいて各子ノードに対し親ノードとの結合率を計算する結合率計算部307と、前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ値に対する調和解析を行う調和解析部308から構成される。また、データを保存するためのデータベース303、データおよび解析時における各種パラメータの入出力を行う入出力部304、各処理の制御を行う制御部305、データの推定、予測、データ圧縮、データに重畳したノイズの除去、データの分類等を行うデータ処理部309を備えている。
この装置により、木構造ではない階層グラフを生成して、階層グラフ上のデータに適した調和解析を行うことにより、複雑データに対する高性能な解析を行うことが可能となる。
次に、図4〜6を用いて、データ源の間の類似度を計算する方法について説明する。図4は、データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローを示す一実施例図である。図4A、図4Bともに、データ源が画像の場合の例を示す。図4Aでは、二つの画像の間の類似度を計算するために、まず410の画像AについてステップS401により縦方向のシフト、横方向のシフト、回転、伸縮の処理を行い、シフト量・回転量・伸縮量の異なる多くの画像からなる画像群411を作成する。次に、ステップS402により、画像群411と、412の画像Bの差分を計算する。この差分は、例えば同一位置における画素の、輝度値の絶対値の和により計算できるが、他の計算方法であっても良い(例えば単純な和ではなく、ある規準で重みを付加した重み付き和であっても良いし、2乗和であっても良い)。
最後に、ステップS403により、画像群411の各画像に対して求めた差分の最小値から、類似度413を求める。差分の最小値をdminとおくと、類似度sは、例えばs=exp(−k×dmin)のように求められるが、これに限らない(kは定数)。この方法により、画像Aが画像Bに対してシフト・回転・伸縮していた場合でもそれに影響を受けずに類似度合いを求めることができる。任意の二つの画像の間の類似度を、この方法により計算する。
図4Bでは、図4Aとは異なる方法により類似度を計算する。この例では、図2Aの画像を用いて説明している。まずステップS420、S421により、430、432の二つの画像A、Bの特徴量を計算する。特徴量431は、例えば、画像内に含まれる直線状の構造の本数、円状の構造の個数、直線状の構造の間の最短距離、直線状の構造と円状の構造との最短距離など、画像と特徴付ける値の組からなる。次にステップS422にて、特徴量を用いて類似度433を計算する。類似度の計算では、例えば各項目の差分の絶対値の重み付き和を計算して、その和から類似度を計算する方法が利用できるし、他の方法であっても良い。図4Bで述べた計算方法では、画像を特徴付ける重要な項目を特徴量として計算することにより、類似しているか否かを判断する上では重要ではない項目(例えば円状の構造の大きさなど)の影響を受けにくくすることが可能である。
図5は、データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローを示す、図4とは別の一実施例図である。図5A、図5Bともに、データ源が画像内の画素の場合の例を示す。図5Aでは、画像501の内部にある二つの画素502と503の類似度を計算する。まず、ステップS500で画素502を中心とする局所領域504を抽出する。同様に、画素503を中心とする局所領域505を抽出する。次に、ステップS506により、二つの局所領域504と505における差分の絶対値のp乗和を計算する(pは定数)。ステップS507により、ステップS506の出力dを用いて508の類似度sを計算する。類似度sは、例えばs=k/(d+1)のように求められるが、これに限らない(kは定数)。このような処理により、各画素の間の類似度を、その近傍の情報を用いて計算することができる。このため、例えば画像が人の顔写真であった場合、顔の内部である肌色で平坦な領域にある画素の間の類似度を互いに高くし、同領域と髪の領域にある画素の間の類似度を低くするといった計算を行うことができる。
図5Bは、図5Aより複雑な計算方法により類似度を計算する。この例では、画像521の内部にある二つの画素522と523の類似度を計算する。まず、ステップS520において画素522および523のそれぞれについて、その画素を中心とする局所領域524および525を抽出する。これらの領域には円526の一部が含まれている。領域524に含まれている円の色と、領域525に含まれている円の輝度は異なっているが、類似度の計算にはこの円の輝度の影響は考慮したくないものとする。ステップS527およびS528により、局所領域524および525の微分を計算する。その後、ステップS531により、ステップS527およびS528の出力である画像529および530の差分を計算する。微分に対する差分を計算することにより、円の輝度の影響を緩和することができる。また、ステップS532およびS533により、局所領域524および525に対して特徴量を計算する。特徴量とは図4で述べたように画像を特徴付ける値の組のことである。
最後に、ステップS531で計算した差分や、ステップS532、S533で計算した特徴量を用いて、ステップS534により類似度535を計算する。この例では、微分の差分と特徴量のみを用いて類似度を計算したが、より多くの情報を用いても良い(例えば2階微分の差分など)。図4Bの場合と同様に、類似しているか否かの判断基準として、重要な基準ほど強く考慮して類似度を計算できるように、類似度の計算方法として適宜適切な方法を選択すれば良い。図5では、2次元画像を用いた例を示したが、1次元データ列や3次元以上のデータ列を構成する各点がデータ源である場合にも、同様の方法により類似度を計算できる。
図6は、データ源の間の類似度を計算する処理の処理フローを示す、図4および図5とは別の一実施例図である。この例は、センサネットから取得したデータを解析する例であり、データ源はセンサデバイスである。この例では、センサネット601に含まれる二つのセンサデバイス602および603の間の類似度を計算する。まず、ステップS605により、センサデバイス間の距離を計算する。この距離は、センサデバイス間の空間的なユークリッド距離であっても良いし、他の規準として、例えば、センサデバイス間が通信できる場合(図では破線で結ばれている場合に対応)には距離を0、通信できない場合には距離を1とするなどの計算方法であっても良い。数学的な距離の公理を満たしている必要はない。また、ステップS606により、各センサデバイスから得られるデータ値の差分を計算する。一定のサンプリング時間毎にデータ値が得られる場合には、データ値の平均値の差分を計算しても良い。続いて、ステップS607により、距離とデータ値の差分から類似度608を計算する。これによりセンサデバイス間の類似度を計算することができる。
図4〜6では類似度の計算方法の一例を示したが、これらの計算方法に限らない。また、アプリケーションや類似度の定義によっては、データの他の情報と共に類似度を取得できる場合もある。その場合は、取得した類似度を用いれば良く、類似度を計算しなくても良い。
次に、図7〜10を用いて、階層グラフを生成する方法について説明する。まず、図7を用いて階層グラフについて説明する。グラフ701は、階層グラフの一種である、木と呼ばれるグラフである。白丸はデータ値を持つノードであり、一つのノードがデータ源に対応する。黒丸はデータ値を持たないノードである。図の上にあるノードほど上の階層にあることを表す。二つのノードがエッジで結ばれているとき、片方のノードは、もう一方のノードと同一の階層であることはなく、必ず上の階層または下の階層にある。例えばノード710は、その上の階層のノード711とエッジで結ばれている。このとき、ノード711をノード710の親ノードと呼び、ノード710をノード711の子ノードと呼ぶ。ノード712は最上位ノードである。木とは、最上位ノードを一つだけ持ち、かつ最上位ノード以外の全ノードが一つの親ノードを持つ階層グラフのことである。木構造を持つデータに対しては、前述の通り調和解析手法が提案されている。
グラフ702および703は、木ではない階層グラフの例である。グラフ702では、ノード720は二つの親ノード721および722を持っている。ノード723も同様である。グラフ703では、二つ以上の親ノードを持つノードが存在する上に、さらに二つの最上位ノード730および731を持っている。このように、階層グラフ702、703は木の要件を満たしていない。木に限定されない階層グラフを考えることにより、複雑なデータ構造を表現することが可能となる。
次に、生成する階層グラフの例を示す。図8は、データ源が画像の場合における階層グラフの一実施例図である。データ801は、図2Aで説明した画像分類のためのデータである。このデータに対して階層グラフを作成した例を802に示す。最下層ノードの各々が、データ源である画像に対応している。したがって、各最下層ノードはデータ値を持つ。このとき、類似度が高い画像ほど近くに配置されるようなグラフを作成する。ここで、近くに配置されるとは、親ノードを辿っていった際、できるだけ下の階層において共通の親ノードを持つことを表す。例えば、画像1と画像3の類似度は、画像1と画像2の類似度よりも高いとする。グラフでは、画像1と画像3は下から2段目のノード810が共通の親ノードであり、画像1と画像2は、下から3段目のノード811が共通の親ノードであるため、画像1と画像2のほうが、画像1と画像3に比べると、近くに配置されている。
なお、この例は、半教示型の画像分類を行う例であり、各画像はクラスAまたはクラスBの何れかに属するとし、画像1はクラスA、画像2はクラスBであることが教示されているが、画像3と画像4は未教示である。クラスAらしさを表すデータ値を定義し、画像1および画像2のデータ値をそれぞれ1および0とする。このデータ値に対して後述する調和解析を行うことにより、画像3および4のデータ値を推定する。803のように、画像3および4のデータ値の推定結果が、それぞれ0.7および0.1であるとする。データ値がある値(例えば0.5)以上の場合にはクラスA、そうでなければクラスBに分類する。この例では、画像3はクラスA、画像4はクラスBに分類されることになる。
図9は、データ源が画素の場合における階層グラフの一実施例図である。図9Aおよび図9Bでは、ともに16個の画素からなる画像の例であり、各画素を最下層ノードとする異なる階層グラフを生成している。立体的に描画しており、層901、902、903が、それぞれ下から1、2、3段目の層を表す。最下層901に16個のノードがある。図9Aでは、下から2段目の層902には4個のノードがあり、画像のx、y方向がともに1/2ずつ間引きされている。最上層903には1個のノードがあり、画像のx、y方向がさらに1/2ずつ間引きされている。エッジは、親ノードから子ノードに向けた矢印で記している。下から2段目のノードには、同位置にある最下層のノードを対応付け、それらのノードとの類似度に基づいて結合の仕方を決定する。類似度の高い画素同士が下から2段目の層において共通の親ノードを持つように階層グラフを生成する。
親ノードのうち、類似度が高いノードが複数ある場合には、複数の親ノードを持つようにすれば良い。例えばノード904は、3個の親ノードを持つ。図9Bでは、下から2段目の層902では8個のノードからなり、画像のx方向のみが1/2に間引きされている。最上層903では4個のノードからなり、画像のx方向のみがさらに1/2に間引きされている。図9Aでは、x、y方向で等方的な処理が行えるという利点があるが、解像度は上の層ほどx、y方向ともに低下していく。図9Bでは、y方向の解像度は低下しにくいという利点を持つ。目的に応じて生成するグラフを変えれば良い。
図9Cでは、16個の画素からなる画像2枚の例であり、各画素を最下層ノードとする異なる階層グラフを生成している。層921、922、923が、それぞれ下から1、2、3段目の層を表す。層921には、片方の画像の画素に対応するノード群910と、他方の画像の画素に対応するノード群911がある。2枚の画像の各々に対して図9Aまたは図9Bに示したようなグラフを生成する方法に比べ、図9Cに示した例では画像間に関連性がある場合により適切な解析が期待できる。この例では、片方の画像の画素に対応するノード群910が、その上層のノードとしてノード群912やノード群914に結合しており、ノード群911が、その上層のノードとしてノード群913やノード群915に結合している。さらに、ノード群910、911のうち、もう片方の画像と強い関連性を持つノードに対しては、それぞれノード群913、912と結合している。同様に、912、913のノードのうち、それぞれ915、914のノードと結合しているものもある。グラフは画像に対して対称である必要はなく、例えば912のノード群と913のノード群のように、ノード数が異なっていても良い。例えば、ノード群910で示す画像が、ノード群911で示す画像と比べて解像度が低い場合に、914のノード群の個数を相対的に少なくすることで、解析性能を落とさずに解析に要する演算量を少なくすることができる。
図10は、センサネットの例であり、データ源がセンサデバイスの場合における階層グラフの一実施例図である。図9と同様に立体的に描画しており、層1001、1002、1003が、それぞれ下から1、2、3段目の層を表す。最下層1001に、全てのセンサデバイスに対応した最下層ノードがある。下から2段目の層1002では、データ値を持たない4個のノードがあり、最上層1003では、データ値を持たない1個のノードがある。類似度の高いセンサデバイスが下から2段目の層において共通の親ノードを持つように階層グラフを生成する。親ノードのうち、類似度が高いノードが複数ある場合には、複数の親ノードを持つようにすれば良い。
図8〜10に示したように、各種のデータに対して、木ではないような階層グラフを生成することにより、データ源の間の関係を的確に表現することができる。このような階層グラフを用いてデータ解析を行うことで、解析性能の向上が期待できる。例えば、図10では、ノード1010とノード1011は類似しており、ノード1011とノード1012は類似しているが、ノード1010とノード1012はそれほど類似していないとする。このため、ノード1010とノード1011、およびノード1011とノード1012が共通の親ノードを持ち、ノード1010とノード1012は共通の親ノードを持たないようなグラフを生成したい。本実施例では、図10で示すグラフのように、このような階層グラフを生成することができる。一方、階層グラフを木に限定すると、このようなグラフを生成することはできない。
図8〜10で示した全てのグラフにおいて、全ての最下層ノードはデータ値を持ち、逆に最下層以外のノードはデータ値を持っていない。また、最上層ノードを除く全てのノードは一つだけ階層が上の親ノードを持っている。後述する階層グラフに対する調和解析では、調和解析を行う前の時点においては、これらの条件を満たしていると仮定する。ここでは、これらの条件を満たさない階層グラフから、これらの条件を満たすグラフに変更できることを図11を用いて説明する。
グラフ1101では、ノード1114と1115が最下層ノードであるが、ノード1115はデータ値を持たない。また、最下層ではないノード1111〜1113はデータ値を持っている。さらに、ノード1112はノード1114および1115の親ノードであることから下から2段目の層にあると捉えられ、ノード1111はノード1112の親ノードであることから下から3段目の層にあると捉えられる。すると、ノード1114は二つ階層が上の親ノード1111を持つことになる。
グラフ1102は、グラフ1101を階層がわかりやすくなるように整理して、かつノード1121を追加し、さらにデータ値を持たない最下層ノード1115を削除したものである。ノード値を持たないノード1121を追加することにより、最上層ノードを除く全てのノードは一つだけ階層が上の親ノードを持つという条件を満たすようになったことがわかる。また、データ値を持たない最下層ノードは、データ値の解析の際には何の影響も及ぼさないため、削除しても差し支えない。
グラフ1103は、最下層以外のノードのうちデータ値を持つノード1111〜1113に対し、そのノードをデータ値を持たないノードに置き換える代わりに、同じデータ値を持つ最下層ノードを新たに追加し、そのノードとエッジで結んだものである。ノード1111’〜1113’が、それぞれノード1111〜1113の代わりに追加された最下層ノードである。ノード1111および1113は下から3段目のノードであるため、それぞれ下から2段目のノード1131および1132を追加している。後述する調和解析手法を用いる場合には、このようなデータ値の移動を行なっても影響はないと考えられる。このような変更により、先述の条件を満たすようなグラフに変換することが可能である。なお、このようなグラフ構造を持つデータに対して調和解析を行うと、後述のように最下層以外のノードもデータ値を持つようになる。
階層グラフ構造を持つデータにおいて、データ値を持つノードと持たないノードが存在する。また、子ノードから階層が二つ以上上の親ノードとエッジで結ばれているグラフも考えられる。このように階層グラフには多くのバリエーションがあるため、統一的に調和解析を行うことは容易ではない。そこで、調和解析を行うための前処理として処理が容易な階層グラフに変更することによって、比較的単純な処理で任意の階層グラフに対して調和解析を行えるようになる。
図12は、階層グラフを生成する処理のフローを示す一実施例図である。
まず、ステップS1201にて、全データ源を最下層ノードに設定する。次に、ステップS1202にて、nに1を代入する。次に、下層からn段目の層にあるノードの数がT以上である限り、ステップS1203からステップS1208を実行する。下層からn段目の層にあるノードの数がT未満であれば処理を終了する。ステップS1204では、下層からn+1段目のノード数Mn+1を決定する。ステップS1205では、下層からn段目の層にあるノードの中からMn+1個のノードを選択し、下層からn+1段目のノードの代表ノードとする。また、選択されたMn+1個のノードの各々について、対応する下層からn+1段目のノードを親ノードとする。ステップS1206では、下層からn段目の層にある各ノードに対し、下層からn+1段目の層にある各ノードとの類似度に基づいて親ノードとその結合率を決定する。ステップS1207では、nの値を1増やす。
ステップS1204では、ノードの数Mn+1は予め固定しておいても良いし、データに応じて変えられるようにしても良い。例えば、図9ではノードの数は予め固定されているが、固定する必要はない。Mn+1は、例えば下層からn段目の層のノード数Mから求めても良いし、下層からn段目の層のノード間の類似度や、他の情報を用いて求めても良い。
また、ステップS1205において、Mn+1個のノードを選択して下層からn+1段目のノードの代表ノードとする際、代表ノードに偏りがないほうが望ましい。例えば画像認識のためのデータに対して階層グラフを生成する際、代表ノードが少数種類の特定のクラスのみで占められると、それらのクラスに属さないノードは類似度の高いノードと結合できなくなってしまうため、代表ノードは多数種類のクラスで占められたほうが望ましい。そこで、下層からn段目の層にあるノードの中から、互いに類似度が低くなるようにMn+1個のノードを選択する。これにより、代表ノードが偏らないようにすることができる。
また、ステップS1205において代表ノードを選ぶ際、下層からn段目の層にある1個のノードを下層からn+1段目の層にある1個のノードの代表ノードに対応付ける代わりに、下層からn段目の層にある複数のノード(例えばノードvとv)を、下層からn+1段目の層にある1個のノードの代表ノード(例えばノードu)に対応させても良い。この場合、下層からn段目の層にあるノードvと代表ノードuとの類似度は、vとvの類似度およびvとvの類似度を用いて定義することができる。
図12では階層グラフを生成する方法の一実施列を説明したが、他の方法を用いて階層グラフを生成しても良い。また、データが時間毎に変わる際(すなわち時系列データを扱う際)、階層グラフは時間毎に変更しても良い。同様に、例えばデータ源が3種類のセンサに対応している場合には、各々のセンサから得られる情報毎に3個の階層グラフを生成するなど、複数種類の階層グラフを生成しても良い。
図13Aは、親ノードとの結合率の計算方法を示す一実施例図である。この図では、グラフ1301を生成する処理において、最下層のノードv〜vについて、下から2段目のノードu、uとの結合率を計算する例を示している。この例では、vおよびvを、それぞれuおよびuの代表ノードとする。表1302に、v〜vと、v、vとの類似度を示す。vおよびvとの類似度に基づいて、それぞれuおよびuとの結合率を計算する。類似度がある閾値以下であれば結合しない(すなわち結合率を0とする)。この例では、その閾値を0.3としており、表1302では閾値以下の値を持つセルを斜線で表している。また、類似度が高いほど結合率が高くなるようにする。
vとuとの結合率w(v、u)は、例えば次式のように求められるが、これに限らない。
Figure 0005936955
A(v、v‘)はノードvとv’の類似度、R(u)はノードuに対応する代表ノード、Vは下層からn段目の層のノード全体からなる集合である。
(数1)で定義された結合率は、任意のv∈Vについて次式を満たす。
Figure 0005936955
親を一つしか持たない子ノードについては、その親ノードとの結合率は1であるとする。計算により求めた結合率の例を1303に示す。
このように、親ノードとの結合率を求め、本結合率に基づいて調和解析を行うことにより、強く結合した親ノードに属するデータ源同士がより強い関連性をもつような解析を行うことが可能となり、高性能なデータ解析が可能となる。
図13Aの例では、類似度に対して一定の閾値を設定して、閾値以下であれば結合しないとしたが、閾値は親ノード毎または子ノード毎に変えても良い。また、類似度に対して閾値を設定する代わりに、結合する親ノードの数を固定として、類似度の高い順に結合しても良い。また、結合する親ノードの数は親ノード毎または子ノード毎に変えても良い。
図13Bは、(数2)を満たさない、すなわち、各子ノードにおいて親ノードとの結合率の和が1であるという制約がないグラフの例を示す。各エッジの傍に記載された数字が、そのエッジの結合率を表す。結合率を重みと解釈することにより、重み付きグラフと呼ばれる、エッジに対して値を持つようなグラフを表現することができる。本実施例では、このような重み付きの階層グラフに対して、その重みの情報を活用した調和解析を行うことができる。後述する調和解析の実施例では、(数2)を満たす場合と満たさない場合のそれぞれにおける例を示す。階層グラフにおいて、各エッジに結合率が付与された重み付きグラフを考えると、データ構造をより適切に表現できる場合もある。このような場合に、エッジの結合率を考慮した調和解析を行うことで、解析性能の向上を実現できる。
次に、図14、15を用いて、多重解像度的に調和解析およびその逆変換を行う方法について説明する。図14は、多重解像度的に調和解析を行う方法の処理フローを示す一実施例図である。まず、ステップS1401にて、各子ノードについて親ノードとの結合率を計算する。次に、ステップS1402からステップS1407の間を、n=1、2、…、N−1のN−1回ループさせる。また、ステップS1403からステップS1406の間を、下層からn番目の層にある全ノードに対してループさせる(対象とするノードをvとする)。ステップS1404では、ノードvに対して親ノードとの結合率に基づいて高解像度係数と低解像度係数を計算する。続くステップS1405では、ノードvの各親ノードのデータ値に低解像度係数を代入する。
図15は、多重解像度的に調和解析の逆変換を行う方法の処理フローを示す一実施例図である。本処理フローでは、図14で示したフローの逆の処理を行う。まず、ステップS1501からステップS1505の間を、n=N−1、N−2、…、1のN−1回ループさせる。また、ステップS1502からステップS1504の間を、下層からn段目の層にある全ノードに対してループさせる(対象とするノードをvとする)。ステップS1503では、ノードvに対して親ノードとの結合率に基づいてそのデータ値を計算し、かつ親ノードのデータ値を更新する。
図14のステップS1404、S1405および図15のステップS1503について詳細を説明する。ノードvのデータ値をxとおく。vの親ノードがK個存在するとし、v、v、…、vとおく。また、そのデータ値をx (v)、x (v)、…、xk( )とおく。データ値を持っていないノード、すなわち最下層以外のノードについても、調和解析の際にはデータ値を計算する。最下層以外のノードのデータ値は適切な値に初期化しておく。
ステップS1404では、ノードvとその親ノードのデータ値から、次式のように高解像度変換係数d (v)、d (v)、…、d (v)と低解像度変換係数a、a、…、aを求める。
Figure 0005936955
ここでfはある関数である。
調和解析の逆変換を行えるよう、fは逆関数が存在するような関数でなければならない。w (v)、w (v)、…、w (v)はそれぞれノードvとその親ノードv、v、…、vとの結合率である。ステップS1405では、次式のようにx (v)にaを代入する。
Figure 0005936955
ステップS1503では、(数3)の逆変換として次式の計算を行う。
Figure 0005936955
特にステップS1404を、d (v)、aがx、x (v)、w (v)から求められるような線形変換により実現することを考えると、(数3)は次式のように積和の形で表される。
Figure 0005936955
Figure 0005936955
(v)、q (v)、p’ (v)、q’ (v)はw (v)の関数である。(数6)、(数7)の計算を、k=1、…、Kに対して行う。
以下では、(数6)、(数7)の特別な例を示す。次の例では、w (v)、w (v)、…、w (v)の和が1であるとする。
Figure 0005936955
Figure 0005936955

ここで、最下層以外のノードのデータ値は、全てゼロに初期化しておく。sv、k=w (v)であり、sおよびs (v)、s (v)、…、s (v)は、それぞれノードvおよびその親ノードv、v、…、vが持つ値(以下、質量と呼ぶ)である。最下層ノードの質量は1、最下層以外のノードの質量はゼロに初期化しておく。
(数8)、(数9)の計算を行った後、ノードvの質量s (v)を次式のように更新する。
Figure 0005936955
(数8)、(数9)は、それぞれ(数6)、(数7)において、
Figure 0005936955
とおいた特別な場合であることがわかる。
(数8)、(数9)による調和解析に対応する逆変換は、次式により実現できる。
Figure 0005936955
Figure 0005936955
(数12)、(数13)の計算を行った後、ノードvの質量s (v)を次式のように更新する。
Figure 0005936955
本実施例は、階層構造を持つグラフを持つデータに適した調和解析を行うことができる。木構造も階層グラフ構造の一種であるが、本実施例が対象とする階層グラフ構造は、木構造に限定されない。すなわち、最上層ノードは二つ以上あっても良いし、最上層以外のノードが複数の親ノードを持っていても良い。階層グラフ構造は、広いクラスのグラフ構造であるため、多様なデータを的確に表現することが可能となる。木構造を持つグラフに対しては、直交変換と呼ばれる処理により調和解析を行えるが、木構造ではない階層グラフでは非直交変換が必要となるため、木構造向けの手法が適用できない。
また、親ノードを複数持つため、それぞれの親ノードとの結合の強さを加味して調和解析を行う必要がある。本実施例では、非直交変換を用いた調和解析を適用する。また、各子ノードに対し、親ノードとの結合率を計算し、結合率に応じて調和解析方法を変える。一方、任意のグラフ構造に適用可能な汎用的な手法では考慮されないグラフの階層構造に関する情報を活用して調和解析を行うことにより、性能と演算量の両立を行える。演算量に関しては、最下層ノードから順に上の階層のノードに対して処理を行う多重解像度的な処理を行うことにより、高速演算を可能とする。
グラフ構造が木構造の場合、(数8)、(数9)で表される調和解析は直交変換と呼ばれる処理となり、非特許文献4に記載されている変換と同等の結果が得られる。しかし、木構造でない階層グラフの場合には直交変換による調和解析を行うことは非常に困難であり、非特許文献4の手法から(数8)、(数9)を導出することは容易ではない。本実施例では、グラフ構造が木構造でない場合には非直交変換となる。
本調和解析および逆変換の演算量は、ノード数Nvに比例または、Nv×logNvに比例する。調和解析には、一般に少なくともノード数Nvに比例する演算量が必要であるため、本実施例における処理は十分に演算量が少ないといえる。
(数6)、(数7)の例をもう一つ示す。次の例では、w (v)、w (v)、…、w (v)の和は1でなくとも良い。
Figure 0005936955
Figure 0005936955
ここで、最下層以外のノードのデータ値は、全てゼロに初期化しておく。sv、k=w (v)であり、sおよびs (v)、s (v)、…、s (v)は、それぞれノードvおよびその親ノードv、v、…、vの質量である。最下層ノードの質量は1、最下層以外のノードの質量はゼロに初期化しておく。
また、
Figure 0005936955
であり、tおよびt (v)、t (v)、…、t (v)は、それぞれノードvおよびその親ノードv、v、…、vが持つ値(以下、第二質量と呼ぶ)である。最下層ノードの第二質量は1、最下層以外のノードの第二質量はゼロに初期化しておく。
(数15)、(数16)の計算を行った後、ノードvの質量s (v)は(数10)により更新する。また、ノードvの第二質量t (v)は次式のように更新する。
Figure 0005936955
(数15)、(数16)による調和解析に対応する逆変換は、次式により実現できる。
Figure 0005936955
Figure 0005936955
(数19)、(数20)の計算を行った後、ノードvの質量s (v)を(数14)のように更新し、第二質量t (v)を次式のように更新する。
Figure 0005936955
これらの例もまた(数6)、(数7)の特別な場合であることは明らかである。(数15)、(数16)の調和解析を行うと、親ノードのデータ値において結合率が強い子ノードほど強く影響するような値とすることができ、重み付きグラフに適した調和解析を行うことができる。
図16は、調和解析において、高解像度変換係数の2乗和と、最上層ノードのデータ値の2乗和の和が、前記調和解析ステップを実施する前での各ノードのデータ値の2乗和に等しくなるように調和解析を行う例について述べた図である。この図では、ある一つのノードvと、その親ノードのみを記載している。この例ではノードvの親ノードはv、vの二つである。図中の大括弧[ ]内の変数は、データ値または変換係数を表す。低解像度変換係数はノードに対して付与されているが、高解像度変換係数はノードではなくエッジに対して付与されている。
グラフ1601およびグラフ1602は、それぞれ、ノードvに対して図14のステップS1404を実施する前および後の状態を表す。グラフ1602において、高解像度変換係数の2乗和は(d (v)+(d (v)、低解像度変換係数の2乗和は(a+(aである。これらの和が、グラフ1601におけるノードvおよびv、vのデータ値の2乗和(x+(x (v)+(x (v)に等しくなるような変換を考える。例として、(数8)、(数9)で示した線形変換は、この要件を満たしている。ステップS1404において、入力である各ノードのデータ値の2乗和と、出力である変換係数(高解像度変換係数および低解像度変換係数)の2乗和が等しくなるように処理を行えば、図14のフローで示した調和解析において、高解像度変換係数の2乗和と、最上層ノードのデータ値の2乗和の和は、前記調和解析ステップを実施する前での各ノードのデータ値の2乗和に等しくなる。
多重解像度的な処理の各々において、出力の2乗和(すなわち高解像度変換係数の2乗和と下層からn+1段目のノードの2乗和の和)を、入力の2乗和(すなわち下層からn段目のノードのデータ値の2乗和)に等しくする。これにより、調和解析の出力である、解像度変換係数と最上層ノードのデータ値の2乗和を、調和解析の入力である、各ノードのデータ値の2乗和に等しくすることができる。調和解析の前後でデータ値の2乗和が保存されるという性質はパーセバルの等式と呼ばれ、本性質を満たす調和解析はデータ処理の際に有用である。例えば、入力であるデータ値に含まれるノイズの2乗和と、ノイズ以外の成分(以下、信号成分)の2乗和の比率は、調和解析後でも保存されるため、調和解析後の値を用いてノイズ量を推定することが容易にできる。また、この性質は高性能なノイズ除去を行う際に重要な性質の一つである。直交変換では、パーセバルの等式を満たすことが保証されるが、非直交変換では一般に本等式は満たさない。しかし、本実施例のように多重解像度的な処理の各々において入出力の2乗和を等しくする処理を行うことで、非直交変換においてもパーセバルの等式を満たす処理が可能となる。
図17は、調和解析ステップにおいて、前記階層グラフのエッジ数と、データ値を持つノードの個数の和から、全ノードの個数を減算した値に等しい個数の高解像度変換係数を計算する例について示した一実施例図である。図16と同様に、大括弧[ ]内の変数は、データ値または変換係数を表す。
グラフ1701は、調和解析を行う前の階層グラフの例である。また、グラフ1702は、グラフ1701に対して調和解析を行った後の階層グラフである。ノードvとその親ノードvを結ぶエッジに対する高解像度変換係数をd (k)と表記している。グラフ1701において、調和解析前におけるノードv、v、vはデータ値を持っていない。このため、ステップS1404においてノードv、v、vを親ノードとして変換係数を計算する際、ノードv、v、vのデータ値が初期化された状態である場合には、高解像度変換係数として自明な値が計算される。(数8)の例では、ノードv、v、vの質量の初期値はゼロであるため、高解像度変換係数は必ずゼロになる。自明な値になる高解像度変換係数は、調和解析後に削除するものとする(このような高解像度変換係数には何も情報が含まれていないため、削除しても差し支えない)。
グラフ1702では、d (5)、d (6)、d (7)が自明な値になる高解像度変換係数であり、図からは削除している。各親ノードに対し、その何れか一つの子ノードとのエッジに対応する高解像度展開係数が自明な値になる。表1703は、グラフ1701およびグラフ1702における、エッジ数、データ数(データ値を持つノードの数、すなわち本実施例では最下層ノードの数)、ノード数、および高解像度変換係数の総数を示している。表1703からわかるように、エッジ数とデータ数の和が、ノード数と高解像度変換係数の総数の和に等しくなる。
木構造の場合には、全ノードの個数は、エッジ数に1を加えた値に等しい。このため、調和解析の出力である高解像度変換係数と最上位ノードのデータ値の個数(後者は1に等しい)の和は、調和解析の入力であるデータ値を持つノードの個数に等しい。すなわち、出力値の個数と入力値の個数は一致する。一方、本実施例では、各ノードが複数の親ノードと結合するようなグラフ構造も表現できる。この際、図17で説明したように、前記階層グラフのエッジ数と、データ値を持つノードの個数の和から、全ノードの個数を減算した値に等しい個数の高解像度変換係数を計算するような調和解析を用いることで、階層グラフ構造を自然な形で表現した、高性能で演算量の少ない処理が可能となる。
図18は、複雑データに対する調和解析を行った後、変換係数に対して縮退処理を行うことにより、ノイズ除去後のデータを出力する、またはデータの圧縮を行う方法を示す一実施例図である。図18では、画像に対するノイズ除去の例を示しているが、これに限らない。ステップS101〜S104は、図1のステップS101〜S104と同じである。
ステップS1810では、ステップS104で計算された高解像度変換係数に対して後述する縮退処理を行う。高解像度変換係数のみでなく最上層ノードのデータ値に対して縮退処理を行っても良い。縮退処理の後で、ステップS1811で逆変換を行うことにより、画像1801に示すノイズ除去前のデータから、画像1802に示すノイズ除去後のデータを得る。画像は、1803のように複数枚あっても良い。この場合、各画素をデータ源として複数枚の画像を表す一つのグラフ構造を生成して調和解析および縮退処理を行う。画像間に強い関連性があるほど、画像毎にノイズ除去を行う場合に比べて良好な結果が期待できる。
画像1804は、画像1803に対するノイズ除去後の画像の例である。また、縮退処理により変換係数の情報量を落とし、少ない情報量で信号成分を効率良く表現することができるため、同様のフローはデータ圧縮に用いることもできる。
ステップS1811の逆変換の処理は、図15のフローにより実現できる。ウェーブレット変換を行なった後に縮退処理を行い、最後に逆変換を行う手法などが広く知られているが、本実施例のように一般的なウェーブレット変換の代わりに複雑データに対する調和解析を行うことにより、高性能なノイズ除去処理を行うことができる。
図19は、縮退処理の方法を表す一実施例図である。グラフ1901〜1903において、横軸は縮退処理前の変換係数(xとする)、縦軸は縮退処理後の変換係数(yとする)であり、縮退処理後の変換係数を、縮退処理前の変換係数の関数として表している。関数1910では、縮退処理前の展開係数がある閾値Tより小さいときは値をゼロに変換し(すなわちy=0)、T以上のときは縮退処理後の展開係数を縮退処理前の展開係数に等しくなるようにする(すなわちy=x)。関数1910は、関数の形状が単純なためノイズ除去性能の理論解析等を比較的容易に行いやすいという利点はあるが、閾値Tにおいて関数1910が不連続となるため、縮退処理後の展開係数にアーチファクトと呼ばれる擬似模様が発生しやすい。関数1911は、閾値Tにおいて連続となるように、閾値T以上において縮退処理後の展開係数を縮退処理前の展開係数からTを減算した値となるようにしている(y=x−T)。さらに、関数1912のように、微分可能な関数を用いて縮退処理を行なっても良い。
図20は、複雑データに対する調和解析を反復して行うことにより、複雑データにおける未知のデータ値を推定する方法を示す一実施例図である。この方法は、欠損したデータ値の推定に用いることができる。また、この方法は、半教示型のデータ分類に用いることもできる。半教示型データ分類では、図8で説明したように、未教示のデータに対応するデータ値を推定する問題と捉えることができる。
ステップS101〜S104は、図1のステップS101〜S104と同じである。ステップS104の後、ステップS2001〜S2006の間を反復処理する。まず、ステップS2001では逆変換を行う。次に、ステップS2002では、既知のデータ値と、逆変換により得られたデータ値との差分を求める。この際、データ値が未知のデータ源における差分はゼロとする。ステップS2003では、求めた差分に対して調和解析を行う。この調和解析では、ステップS104の調和解析において生成したグラフ構造と同じものを用いる。ステップS2004では、ステップS2001で逆変換を行う直前の変換係数と、ステップS2003で得られた変換係数との和を計算する。その後、ステップS2005で縮退処理を行う。ステップS2006で終了判定を行い、終了条件を満たすまでステップS2001〜S2006を繰り返す。終了条件は、例えば反復回数に対して設定しても良いし、ステップS2002で計算した差分に対して設定しても良いし、ステップS2005の縮退処理を行った後の変換係数に対して設定しても良い。最後にステップS2007で逆変換を行い、各データ源のデータ値の推定結果を得る。
このように、複雑データを用いた調和解析により、欠損したデータ値の推定や半教示型のデータ分類を行うことにより、従来手法より性能が向上することが期待できる。
図21は、全てのデータを取得してから一括でデータ分類を行うのではなく、データを逐次取得しながら、動的に半教示型のデータ分類を行う方法を示す一実施例図である。ステップS101〜S103は、図1のステップS101〜S103と同じである。ただし、データ数が少なすぎるとデータ分類の性能が出ないので、ある程度の数のデータを取得できるまでステップS101より先に進まないようにしておく。
ステップS2101では、ステップS101で取得されたデータに対するデータ分類を行う。次に、新たなデータ源を取得する度に、ステップS2102〜S2106を繰り返す。ステップS2102では、次の新たなデータ源を取得する。ステップS2103では、新たなデータ源と他のデータ源の間の類似度を取得する。ステップS2104では、ステップS2103で取得した類似度に基づいて階層グラフを更新する。具体的には、新たなデータ源に対応するノードを階層グラフに追加する。ステップS2105では、更新された階層グラフを用いて、データ分類を行う。この際、新たなデータ源のみに対してデータ分類を行なっても良いし、他のデータ源に対して改めてデータ分類を行なっても良い。ステップS2106では終了判定を行う。
このように、動的に半教示型のデータ分類を行うことにより、全てのデータを取得する前に処理を行うことができるため、高速に分類を行うことができる。本実施例は、短い分類時間が要求されている場合に適している。
図22は、複雑データに対する調和解析を行う際のユーザインターフェイス画面2200を示す一実施例図である。このユーザインターフェイス画面2200は、入出力部304に備えられている。領域2240は、階層グラフを生成するためのパラメータを設定するための表示領域である。領域2240には、階層グラフのノード数を設定する領域2241を備えている。この領域は、最上位のノード数を設定する欄2201や、各子ノードが持つ親ノード数の平均値および最大値を設定する欄2202および2203を持つ。
また、領域2240には、類似度に関する値を設定する領域2242を備えている。この領域は、結合する類似度の下限を設定する欄2211を持つ。欄2211で指定された値より低い類似度を持つ場合には、対応するノード間を結合しないよう設定することができる。また、領域2242は、類似度と結合率との関係を設定する欄2212を持つ。欄2212では、グラフを用いて視覚的に値を調整することができるようなインターフェイスや、関係式を直接記述するようなインターフェイスを用いることができる。なお、全てのパラメータは必ずしも独立ではなく、互いに関連性を持っている場合もある。独立でないパラメータを連動させ、ある値を設定したら、必要に応じて他の値を自動的に更新するような機能を備えていても良い。
領域2243は、グラフに対して調和解析を行った後、ノイズ除去を行う際の処理条件を設定する領域である。領域2243においては、ノイズ除去処理に関するパラメータを設定する。この領域2243には、ノイズ除去強度を設定する欄2221や、反復方式によるノイズ除去を行う場合にその反復回数を設定する欄2222を持つ。
また、ユーザインターフェイス画面2200上には、決定ボタン2233やクリアボタン2234が表示され、ノード設定領域2241、類似度設定領域2242、ノイズ除去処理条件設定領域2243で各条件の設定が終わった場合に決定ボタン2233をクリックすることで設定された条件のもとで複数データに対する調和解析を行い、その結果に対してノイズ除去処理を実行する。一方、ノード設定領域2241、類似度設定領域2242、ノイズ除去処理条件設定領域2243で設定した各条件を変更する場合には、クリアボタン2243をクリックすることにより、個別の条件またはすべての条件を一括して消去することができる。
また、ノイズ除去処理を必要としない場合には、領域2240における各データの設定を行った後に決定ボタン2233をクリックすることで、データの処理が実行される。
ユーザインターフェイス画面2200の領域2250は画像表示領域であり、ノイズ除去後の画像が表示される。図22に示した例では、画像表示領域2250には、前回ノイズ除去パラメータ設定領域2243で設定した条件でノイズ除去処理を行った画像(前回ノイズ処理後画像)2251と、今回新たにノイズ除去パラメータ設定領域2243で設定した条件でノイズ除去処理を行った画像(今回ノイズ処理後画像)2252とが並べて表示される。ノイズ除去パラメータ設定領域2243で設定するノイズ除去パラメータの最適化を行えるようになっている。 これらのインターフェイスを通してユーザにグラフ生成方法や、調和解析方法、調和解析後の処理について設定を促すことにより、より適切な処理を行うことが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
201…直線状の構造物、202…円状の構造物、210…ノイズ除去対象とする画像、220…センサネット、221…センサデバイス、301…データ取得部、302…類似度取得部、303…データベース、304…入出力部、305…制御部、306…階層グラフ生成部、307…結合率計算部、308…調和解析部、309…データ処理部。

Claims (12)

  1. データの調和解析方法であって、
    解析対象とする複数のデータを取得するデータ取得ステップと、
    該データ取得ステップで取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数
    のデータ源の間の類似度を求める類似度算出ステップと、
    前記データ取得ステップで取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデ
    ータに対応する複数の子ノードの層を下層とし、データを有さない親ノードの層を上層と
    する階層グラフを生成する階層グラフ生成ステップと、
    該階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフにおいて前記類似度算出ステップで
    求めた類似度の情報を用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノードとの結合
    率を計算する結合率計算ステップと、
    前記階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ
    値に対する調和解析を行ってデータ解析を行う調和解析ステップとを有し、
    前記解析ステップにおいて、前記結合率計算ステップで計算した前記子ノードと前記親
    ノードとの結合率に応じて前記調和解析を行うことを特徴とするデータの調和解析方法。
  2. データの調和解析方法であって、
    解析対象とする複数のデータを取得するデータ取得ステップと、
    該データ取得ステップで取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数
    のデータ源の間の類似度を求める類似度算出ステップと、
    前記データ取得ステップで取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデ
    ータに対応する複数の子ノードの層を最下層として該最下層の上に配置するデータを有さ
    ない親ノードの一つ以上の層のうちの最上位層のノード数を指定するノード数指定ステッ
    プと、
    該ノード数指定ステップで指定された最上位層のノード数の条件を受けて前記最下層から
    前記最上層までを含む階層グラフを生成する階層グラフ生成ステップと、
    該階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフにおいて前記最下層の複数の子ノー
    ドのそれぞれに対し前記最下層の一つ上の層の親ノードと結合させるための類似度の下限
    の情報を入力する類似度下限情報入力ステップと、
    前記類似度算出ステップで求めた類似度の情報と前記類似度下限情報入力ステップで入
    力した類似度の下限の情報とを用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノード
    との結合率を計算する結合率計算ステップと、
    前記階層グラフ生成ステップで生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ
    値に対して前記結合率計算ステップで計算した結合率に応じて調和解析を行ってデータ解
    析を行う調和解析ステップと
    を有することを特徴とするデータの調和解析方法。
  3. 前記結合率計算ステップにおいて、前記類似度算出ステップで求めた類似度が高いほど
    前記結合率を高く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータの調和解析方
    法。
  4. 前記階層グラフ生成ステップにおいて、前記データを有さない親ノードの層を複数層形
    成することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータの調和解析方法。
  5. 前記調和解析ステップにおいて、前記親ノード層の各親ノードについて、前記親ノード
    層の下層の前記子ノード層の各子ノードとの結合率に基づいて求めた値を前記親ノードの
    データ値として前記データ解析を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータの
    調和解析方法。
  6. 前記階層グラフ生成ステップにおいて前記データを有さない親ノードの層を複数層形成
    し、前記結合率計算ステップにおいて前記子ノード層を含む前記親ノードの複数層の各層
    間における各ノードの結合率を求め、前記調和解析ステップにおいて、前記子ノード層の
    一つ上の親ノード層の各親ノードについて前記子ノード層の各子ノードとの結合率に基づ
    いて求めた値を前記親ノードのデータ値として設定し、該データを設定した親ノード層と
    該親ノード層の一つ上の親ノード層との結合率を求めることを順次前記複数層のうちの最
    上層の親ノード層まで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータの調和解析方
    法。
  7. データを解析する装置であって、
    解析対象とする複数のデータを取得するデータ取得部と、
    該データ取得部で取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数のデー
    タ源の間の類似度を求める類似度算出部と、
    前記データ取得部で取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデータに
    対応する複数の子ノードの層を下層とし、データを有さない親ノードの層を上層とする階
    層グラフを生成する階層グラフ生成部と、
    該階層グラフ生成部で生成した前記階層グラフにおいて前記類似度算出部で求めた類似度
    の情報を用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノードとの結合率を計算する
    結合率計算部と、
    前記階層グラフ生成部で生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ値に対
    する調和解析を行ってデータ解析を行う調和解析部とを備え、
    前記調和解析部において、前記結合率計算部で計算した前記子ノードと前記親ノードと
    の結合率に応じて前記調和解析を行うことを特徴とするデータ解析装置。
  8. データの解析装置であって、
    解析対象とする複数のデータを取得するデータ取得部と、
    該データ取得部で取得した複数のデータのそれぞれのデータ値の発生源である複数のデー
    タ源の間の類似度を求める類似度算出部と、
    前記データ取得部で取得した複数のデータを表すグラフ構造として前記複数のデータに
    対応する複数の子ノードの層を最下層として該最下層の上に配置するデータを有さない親
    ノードの一つ以上の層のうちの最上位層のノード数を指定するノード数指定部と、
    該ノード数指定部で指定された最上位層のノード数の条件を受けて前記最下層から前記最
    層までを含む階層グラフを生成する階層グラフ生成部と、
    該階層グラフ生成部で生成した前記階層グラフにおいて前記最下層の複数の子ノードのそ
    れぞれに対し前記最下層の一つ上の層の親ノードと結合させるための類似度の下限の情報
    を入力する類似度下限情報入力部と、
    前記類似度算出部で求めた類似度の情報と前記類似度下限情報入力部から入力された類
    似度の下限の情報とを用いて前記複数の子ノードのそれぞれに対し前記親ノードとの結合
    率を計算する結合率計算部と、
    前記階層グラフ生成部で生成した前記階層グラフに基づいて前記グラフのデータ値に対
    して前記結合率計算部で計算した結合率に応じて調和解析を行ってデータ解析を行う調和
    解析部と
    を備えたことを特徴とするデータ解析装置。
  9. 前記結合率計算部は、前記類似度算出部で求めた類似度が高いほど前記結合率を高く設
    定することを特徴とする請求項7又は8に記載のデータ解析装置。
  10. 前記階層グラフ生成部において、前記データを有さない親ノードの層を複数層形成する
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載のデータ解析装置。
  11. 前記調和解析部において、前記親ノード層の各親ノードについて、前記親ノード層の下
    層の前記子ノード層の各子ノードとの結合率に基づいて求めた値を前記親ノードのデータ
    値として前記データ解析を行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のデータ解析装置
  12. 前記階層グラフ生成部において前記データを有さない親ノードの層を複数層形成し、前
    記結合率計算部において前記子ノード層を含む前記親ノードの複数層の各層間における各
    ノードの結合率を求め、前記調和解析部において、前記子ノード層の一つ上の親ノード層
    の各親ノードについて前記子ノード層の各子ノードとの結合率に基づいて求めた値を前記
    親ノードのデータ値として設定し、該データを設定した親ノード層と該親ノード層の一つ
    上の親ノード層との結合率を求めることを順次最上層の親ノード層まで行うことを特徴と
    する請求項7又は8に記載のデータ解析装置。
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