以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。尚、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。尚、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン(図示略)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン(図示略)に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ(図示略)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット(図示略)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ(図示略)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ(図示略)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
尚、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果に基づいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、ハズレであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドに基づいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
尚、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(ハズレとは異なる表示色。例えば、ハズレのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色)で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りA〜Fなど)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(ハズレとは異なる表示色。例えば、ハズレのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色)で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りA〜Fなど)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
尚、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。尚、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(演出図柄とも言う)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。尚、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
尚、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。尚、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。尚、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされている。
この実施の形態では、バックアップRAMであるRAM55には、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとして、特別図柄プロセスフラグや確変フラグなどに加えて、少なくとも、特別図柄の表示結果(大当りと決定したか否かや、大当り種別の決定結果)およびラウンド数カウンタの値が記憶される。そして、大当り遊技中に停電が発生した後に停電復旧時の処理が行われる場合には、バックアップされた特別図柄の表示結果とラウンド数カウンタの値で特定されるラウンド数とを含む停電復旧指定コマンドが送信される。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
尚、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28などの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。尚、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ(図示略)および入力ポート(図示略)を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ、図示略)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP(図示略)が演出制御基板80に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDPに出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDPは、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ(図示略)に入力する。入力ドライバ(図示略)は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート(図示略)を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。尚、出力ポート(図示略)は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポートの外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン(図示略)に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、入力ポート(図示略)を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ(図示略)から、入力ポート(図示略)を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット(図示略)から、入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポートを介してバイブレータ用モータ(図示略)に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポートを介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポートを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ(図示略)を介してLEDドライバ(図示略)に入力される。LEDドライバは、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用IC(図示略)の出力レベルを、ボリューム(図示略)で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM55がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、4ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図3のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図3に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。尚、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。尚、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。尚、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にハズレ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がハズレ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にハズレ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA〜F)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
尚、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別(変動パターン種別とも言う)を判定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
尚、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて演出図柄(例えば予め定められた擬似連チャンス目など)を一旦仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大2回まで)行う擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図3に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。尚、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。尚、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図5は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図5の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5の右欄に記載されている各数値が設定されている。図5に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図5に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する確変大当りA〜F)にすることに決定する。尚、図5に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチAや、擬似連が1回行われた後にリーチ演出が実行されるノーマルリーチBや、擬似連が2回行われた後にリーチ演出が実行されるノーマルリーチCといったノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
尚、この実施の形態では、スーパーリーチ変動パターンは1種類だけであり、演出制御用CPU101側において複数種類のうちからいずれかの演出図柄変動制御パターンを選択するようになっているが、特別図柄の変動時間が異なる複数種類の変動パターンを実行可能としてもよい。
例えば、擬似連が行われた後にスーパーリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとして、擬似連回数が異なる複数種類のスーパーリーチ変動パターンのうちからいずれかを選択可能としてもよい。また、擬似連回数が異なる複数種類のスーパーリーチ変動パターンだけでなく、演出図柄を変動させてから、複数の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア9L、9Rなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の演出図柄表示エリア(例えば「左」の演出図柄表示エリア9Lと「右」の演出図柄表示エリア9Rのいずれか一方または双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる「滑り」を伴う変動パターンを実行可能としてもよい。
「非リーチ」である場合に対応した変動パターンには、変動時間が短縮されない短縮なしの変動パターンや、遊技状態が確変状態や時短状態といった時短制御が実行される場合に対応した変動パターンも用意されている。合計保留記憶数や遊技状態に応じて、これらのいずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、変動時間を短縮する制御が可能になる。
なお、図6に示す各変動パターンは、複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれるようにしてもよい。即ち、各変動パターン種別は、例えば演出図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されていてもよい。
図7(A),(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131A,131Bを示す説明図である。このうち、図7(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131Aである。また、図7(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131Bである。
大当り種別判定テーブル131A,131Bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、この実施の形態では、図7(A),(B)に示すように、大当り種別判定テーブル131Aには「確変大当りA,B」に対して合計80個の判定値が割り当てられている(100分の80の割合で確変大当りA,Bと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131Bには「確変大当りA,B」に対して20個の判定値が割り当てられている(100分の20の割合で確変大当りA,Bと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「確変大当りA,B」と決定される割合が高い。言い換えれば、この実施の形態では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値が高い(本例では、ラウンド数が多いく射幸性が高い)「確変大当りC〜F」と決定される割合が高い。尚、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Aにのみ「確変大当りA,B」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Bには「確変大当りA,B」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「確変大当りA,B」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、図7(A),(B)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としてラウンド数が多い(本例では16ラウンド)確変大当り(確変大当りC〜F)と、該遊技価値よりも少ない量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としてラウンド数が少ない(本例では4ラウンド)確変大当り(確変大当りA,B)とを決定する場合を説明するが、特定遊技状態における遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短い第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい(例えば、第1特定遊技状態の場合には大入賞口を約29秒開放し、第2特定遊技状態の場合には大入賞口を約0.5秒だけ開放する)。また、例えば、同じ16ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に少なくなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を低くするようにしてもよい。このように、第1特定遊技状態と比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり開放時間を短くしたりすることによって、大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようにした第2特定遊技状態が設けられていればよい。
また、この実施の形態では、特定遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に確変状態や時短状態に制御し、その後、変動表示を所定回数実行すると確変状態や時短状態を終了するとともに、その確変状態や時短状態が継続される変動表示の実行回数を異ならせた第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを設けている。例えば、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態は、変動表示を所定回数(例えば80回)終了するまで確変状態を継続するとともに、変動表示を確変状態の継続回数と同じ所定回数(例えば80回)または該所定回数よりも少ない回数(例えば40回、50回、60回のいずれか)終了すると時短状態を終了するものがある。
具体的には、図7(A),(B)に示すように、大当り種別として、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」「確変大当りE」、「確変大当りF」がある。尚、この実施の形態では、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」および「確変大当りF」を包括的に表現する場合に、単に「確変大当り」ともいう。尚、この実施の形態では、全ての大当りが確変大当りとされているが、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させずに通常遊技状態に移行させる通常大当りを含めてもよい。
「確変大当り」とは、4ラウンドまたは16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生することまたは大当りの終了後に変動表示が所定回数である80回実行されることのいずれかの終了条件が成立するまで確変状態が継続する。
大当り種別判定テーブル131A,131Bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図8は、各種確変大当りA〜Fそれぞれのラウンド数、時短回数、確変回数を示す図である。図8に示すように、確変大当りAは、大当り遊技状態のラウンド数が4ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態が終了するが、変動表示を40回実行した時点で時短状態が終了する。確変大当りBは、大当り遊技状態のラウンド数が4ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態とともに時短状態が終了する。確変大当りCは、大当り遊技状態のラウンド数が16ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態が終了するが、変動表示を40回実行した時点で時短状態が終了する。確変大当りDは、大当り遊技状態のラウンド数が16ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態が終了するが、変動表示を50回実行した時点で時短状態が終了する。確変大当りEは、大当り遊技状態のラウンド数が16ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態が終了するが、変動表示を60回実行した時点で時短状態が終了する。確変大当りFは、大当り遊技状態のラウンド数が16ラウンドであり、大当り遊技状態の終了後に確変状態とともに時短状態に制御され、その後、変動表示を80回実行すると確変状態とともに時短状態が終了する。
このように、確変大当りA〜Fは、遊技価値としてのラウンド数が4ラウンドの確変大当りA,Bと、確変大当りA,Bよりもラウンド数が多い16ラウンドである確変大当りC〜Fと、がある。また、ラウンド数が同じ大当りでも、大当り遊技状態の終了後に移行する時短状態回数が40回である確変大当りA,Cと、確変大当りA,Cよりも時短状態回数が多い50回である確変大当りDと、確変大当りA,C,Dよりも時短状態回数が多い60回である確変大当りEと、確変大当りA,C,D,Eよりも時短状態回数が多い80回である確変大当りFと、がある。時短状態が40回、50回、60回の確変大当りA,C,D,Eは、確変状態が80回まで継続するものの、該確変状態が終了する前に高ベース状態が終了してしまうため、確変大当りB,Fに比べると確変状態中のベースが低い。
つまり、ラウンド数が16ラウンドである確変大当りC〜Fは、ラウンド数が4ラウンドである確変大当りA,Bよりも遊技者にとって有利度が高い大当りである。また、ラウンド数が4ラウンドである確変大当りA,Bでは、時短回数が40回である確変大当りAよりも時短回数が多い80回である確変大当りBの方が遊技者にとって有利度が高い大当りである。また、ラウンド数が16ラウンドである確変大当りC〜Fでは、時短回数が40回である確変大当りCよりも時短回数が多い50回である確変大当りDの方が遊技者にとって有利度が高く、時短回数が50回である確変大当りDよりも時短回数が多い60回である確変大当りEの方が遊技者にとって有利度が高く、時短回数が60回である確変大当りEよりも時短回数が多い80回である確変大当りFの方が遊技者にとって有利度が高い大当りである。そして、ラウンド数及び時短回数双方が他の確変大当りA〜Eに比べて最も多い確変大当りFは、遊技者にとって最も有利な大当りである。
図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9(A)に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。尚、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8CXX(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8CXX(H)を表示結果指定コマンドという。尚、表示結果指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により、大当りとするか否か、および大当り種別を特定可能である。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。尚、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄や第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄や第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。具体的には、コマンド9000(H)は、遊技機への電力供給開始時に初期化処理が実行された場合に送信される。
コマンド92XX(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。具体的には、コマンド92XX(H)(H)は、遊技機への電力供給開始時に停電復旧処理が実行された場合に送信される。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施例では、後述する入賞時判定処理(図11、図12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口への始動入賞時に可変表示結果が「大当り」となるか否かやいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
コマンド96XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施例では、後述する入賞時判定処理(図11、図12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2始動口への始動入賞時に可変表示結果が「大当り」となるか否かやいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA0XX(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。また、この実施の形態では、大当り開始指定コマンドに基づいて、いずれの大当り種別に基づく大当り遊技を開始するかも特定可能である。具体的には、大当り開始指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により大当り種別を特定可能である(図9(B)参照)。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。尚、大入賞口開放中指定コマンドは、内部制御上のラウンド数を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを開始する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の開始であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の開始であることを認識することができる。
A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。尚、大入賞口開放後指定コマンドは、内部制御上のラウンド数を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを終了する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の終了であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の終了であることを認識することができる。
コマンドA3XX(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。この実施の形態では、大当り終了指定コマンドに基づいて、いずれの大当り種別に基づく大当り遊技を終了するかも特定可能である。具体的には、大当り終了指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により大当り種別を特定可能である(図9(B)参照)。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞口指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞口指定コマンド)である。
コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1増加または1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第2保留記憶数が1増加または減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。
尚、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信しているが、保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドをそれぞれ送信するようにしてもよい。
コマンドD1XX(H)は、時短状態の残り回数がXXで示す数であることを指定する演出制御コマンドである。また、コマンドD2XX(H)は、確変状態の残り回数がXXで示す数であることを指定する演出制御コマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図9に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。尚、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
尚、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図9に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図9(B)は、表示結果指定コマンド、大当り開始指定コマンドおよび大当り終了指定コマンドにおいて、EXTデータと表示結果との対応関係を説明するための説明図である。図9(B)に示すように、表示結果指定コマンドは、EXTデータに00(H)〜07(H)の値が設定され、EXTデータが00(H)である場合には表示結果がハズレであることを示し、EXTデータが01(H)である場合には表示結果が確変大当りAであることを示し、EXTデータが02(H)である場合には表示結果が確変大当りBであることを示し、EXTデータが03(H)である場合には表示結果が確変大当りCであることを示し、EXTデータが04(H)である場合には表示結果が確変大当りDであることを示し、EXTデータが05(H)である場合には表示結果が確変大当りEであることを示し、EXTデータが06(H)である場合には表示結果が確変大当りFであることを示す。
以下、ハズレを指定する表示結果指定コマンドを表示結果0指定コマンドともいい、確変大当りAを指定する表示結果指定コマンドを表示結果1指定コマンドともいい、確変大当りBを指定する表示結果指定コマンドを表示結果2指定コマンドともいい、確変大当りCを指定する表示結果指定コマンドを表示結果3指定コマンドともいい、確変大当りDを指定する表示結果指定コマンドを表示結果4指定コマンドともいい、確変大当りEを指定する表示結果指定コマンドを表示結果5指定コマンドともいい、確変大当りFを指定する表示結果指定コマンドを表示結果6指定コマンドともいう。
また、図9(B)に示すように、大当り開始指定コマンドおよび大当り終了指定コマンドは、EXTデータに01(H)〜06(H)の値が設定され、EXTデータが01(H)である場合には確変大当りAに基づく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが02(H)である場合には確変大当りBに基づく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが03(H)である場合には確変大当りCに基づく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが04(H)である場合には確変大当りDに基づく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが05(H)である場合には確変大当りEに基づく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが06(H)である場合には確変大当りFに基づく大当り遊技の開始または終了を示す。
以下、確変大当りAに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始1指定コマンド/大当り終了1指定コマンドともいい、確変大当りBに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始2指定コマンド/大当り終了2指定コマンドともいい、確変大当りCに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始3指定コマンド/大当り終了3指定コマンドともいい、確変大当りDに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始4指定コマンド/大当り終了4指定コマンドともいい、確変大当りEに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始5指定コマンド/大当り終了5指定コマンドともいい、確変大当りFに基づく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始6指定コマンド/大当り終了6指定コマンドともいう。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU101に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU101に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU56は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU56の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU101の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
図10は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS28)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動入賞判定処理を実行する(ステップS310)。図11は、始動入賞判定処理として、図10のステップS310にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示す始動入賞判定処理において、CPU56は、まず、第1始動入賞口13に対応して設けられた第1始動口スイッチ13aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ13aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ13aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU56は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ13aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に対応して設けられた第2始動口スイッチ14aからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ14aがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ14aがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU56は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU56は、乱数回路503や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、大当り判定用の乱数値ランダムRや大当り種別判定用の乱数値ランダム1、変動パターン種別判定用の乱数値ランダム2を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特別図柄保留記憶表示器18aに乱数値ランダムR,1,2を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特別図柄保留記憶表示器18bに乱数値ランダムR,1,2を示す数値データがセットされる。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM54における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM54における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、演出図柄コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM54における保留記憶数指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して保留記憶数指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、演出図柄コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図12(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図11のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、演出図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口13または第2始動入賞口14)にて検出されたタイミングで、CPU56がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると決定される乱数値ランダム1であるか否かの判定や、演出図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板80の側で演出制御用CPU101などにより、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図12(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU56は、まず、例えばRAM55の遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU56は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる大当り判定用テーブルを選択する(ステップS402)。その後、図11のステップS209にて抽出された大当り判定用の乱数値ランダムRを示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された大当り判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU56が乱数値ランダムRと各決定値とを逐一比較することにより、乱数値ランダムRと合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU56が乱数値ランダムRと大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値ランダムRが大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値ランダムRが大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値ランダムRを含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別判定用の乱数値Mランダム1に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU56は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブル131Aまたは大当り種別判定テーブル131Bを選択する。そして、選択した大当り種別判定テーブル131A、131Bを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップS403、S409の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン判定用の乱数値ランダム2を示す数値データと、ROM54に記憶される変動パターン種別判定テーブルと、を用いて乱数値ランダム2が含まれる判定値の範囲に応じた変動パターン種別を判定する(ステップS412)。
ステップS412では、例えば、変動パターン判定テーブルを設定して、変動パターン種別としていずれの変動パターンに決定されるかの判定を行う。そして、その変動パターンがPA1−1〜PA1−5のいずれかである場合には、非リーチハズレの変動パターン種別であると判定する。また、変動パターンがPA2−1〜PA2−3、PA3−1のいずれかである場合には、リーチハズレの変動パターン種別であると判定する。また、変動パターンがPB1−1〜PB1−3、PB2−1のいずれかである場合には、大当りの変動パターン種別であると判定する。尚、ステップS412では、変動パターン種別が非リーチハズレ、リーチハズレ、大当りのいずれの変動パターン種別に含まれるかを判定しているが、より細かい判定を行ってもよい。例えば、リーチを伴う変動パターンである場合には、ノーマルリーチとなるかスーパーリーチとなるかによって異なる変動パターン種別と判定するようにしてもよい。
その後、ステップS412の処理による判定結果に応じて、大当りとするか否かや変動パターン種別を示す入賞時判定結果指定コマンドを、演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図11に示す始動入賞判定処理や図12(A)に示す入賞時乱数値判定処理では、図11におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212にて図12(A)に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図12(A)におけるステップS405、S410、S413の処理を実行し、さらに図11におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてからコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定結果指定1コマンドまたは第2入賞時判定結果指定2コマンド)、保留記憶数指定コマンド(第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンド)という3つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。尚、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS30の演出図柄コマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。尚、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。尚、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。尚、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことに基づいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。尚、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。尚、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。尚、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドの送信設定を行う。また、CPU56は、確変フラグ(時短フラグ)がセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドの送信設定を行う。
尚、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させずに時短遊技状態に移行させる通常大当りが含まれていないため、ステップS59において確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドの送信設定を行うようになっていたが、大当り種別として通常大当りが含まれている場合、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされていれば、遊技状態が時短状態であるときの表示を指定する時短状態背景指定コマンドの送信設定を行う。
尚、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。尚、この場合、CPU56は、始動入賞判定処理のステップS209で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。尚、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
尚、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
CPU56は大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61;No)、すなわち、ハズレである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図7(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図7(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。尚、この場合、CPU56は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図7に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、4ラウンド確変大当りA,Bが選択される割合が高い。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値の高い(ラウンド数が16ラウンドで射幸性が高い)確変大当りC〜Fが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りC」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「確変大当りD」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「確変大当りE」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定され、大当り種別が「確変大当りF」の場合には大当り種別を示すデータとして「06」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。例えば、「確変大当りA」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りB」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りC」に決定した場合には「6」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りD」に決定した場合には「8」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りE」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りF」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
尚、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別判定用乱数(ランダム1)に基づいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果に基づいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
尚、本実施例では、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおいて表示される特別図柄は「2」〜「8」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されているため、遊技者は停止表示された確定特別図柄から大当り種別を判別可能とされているが、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンや記号等を複数種類の特別図柄として予め設定し、大当り種別の判別が困難となるようにしてもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS36の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。尚、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。
そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS133)、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS141に移行する(ステップS133;No)。
大当りフラグがセットされている場合(ステップS133;Yes)には、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS134)。尚、セットされていれば、時短回数カウンタや確変回数カウンタもリセットする。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り種別に応じた大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りAである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りBである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りCである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りDである場合には大当り開始4指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りEである場合には大当り開始5指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りFである場合には大当り開始6指定コマンドを送信する。尚、大当りの種別が確変大当りA〜Fのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、CPU56は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数カウンタに1をセットする(ステップS138)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ(ステップS133;No)、CPU56は、確変状態における特別図柄の変動回数をカウントするための確変回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141)。確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS141;No)、CPU56は、確変回数カウンタの値を1減算する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、確変状態とともに時短状態も終了するため、確変フラグをリセットするとともに(ステップS144)、時短フラグもリセットし(ステップS145)、ステップS150に進む。
減算後の確変回数カウンタの値が0でない場合には(ステップS143;No)、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS145)。時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS145;No)、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップS146)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS147)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップS147;Yes)、時短状態のみを終了させるために時短フラグをリセットする(ステップS148)。ステップS145、147で時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS145、147;No)、ステップS150に進む。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図15は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS162)。具体的には、大当りの種別が確変大当りAである場合には大当り終了1指定コマンドを送信するための設定を行う。また、大当りの種別が確変大当りBである場合には大当り終了2指定コマンドを送信するための設定を行う。また、大当りの種別が確変大当りCである場合には大当り終了3指定コマンドを送信するための設定を行う。また、大当りの種別が確変大当りDである場合には大当り終了4指定コマンドを送信するための設定を行う。また、大当りの種別が確変大当りEである場合には大当り終了5指定コマンドを送信するための設定を行う。また、大当りの種別が確変大当りFである場合には大当り終了6指定コマンドを送信するための設定を行う。尚、大当りの種別が確変大当りA〜Fのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165;Yes)、遊技状態を確変状態に移行させるために確変フラグをセットした後(ステップS166)、確変状態における特別図柄の変動回数をカウントするための確変回数カウンタに所定回数(例えば80回)をセットする(ステップS167)。
次いで、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットした後(ステップS168)、CPU56は、大当りの種別は確変大当りA、Cであるか否かを確認する(ステップS169)。尚、確変大当り種別は、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」〜「06」のいずれかであるか否かを確認することによって判定できる。
CPU56は、大当り種別が確変大当りAまたは大当りCであるか否かを判定し(ステップS169)、確変大当りAまたは大当りCである場合は(ステップS169;Yes)、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば40回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS176に移行する。
大当り種別が確変大当りAまたは大当りCではないと判定した場合(ステップS169;No)、大当り種別が確変大当りDであるか否かを判定し(ステップS171)、確変大当りDである場合は(ステップS171;Yes)、時短回数カウンタに所定回数(例えば50回)をセットする(ステップS172)。そして、ステップS176に移行する。
大当り種別が確変大当りDではないと判定した場合(ステップS171;No)、大当り種別が確変大当りEであるか否かを判定し(ステップS173)、確変大当りEである場合は(ステップS173;Yes)、時短回数カウンタに所定回数(例えば60回)をセットする(ステップS174)。そして、ステップS176に移行する。
大当り種別が確変大当りEではないと判定した場合(ステップS173;No)、つまり、大当り種別は確変大当りBまたは確変大当りFであるため、時短回数カウンタに所定回数(例えば80回)をセットする(ステップS175)。そして、ステップS176に移行する。
そして、CPU56は、ステップS170、172、174、175でセットされた時短回数カウンタのカウンタ値を示す時短回数指定コマンドを送信する設定を行った後(ステップS176)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS177)。
尚、この実施の形態では、ステップS160にて大当り終了表示タイマが設定されていない場合に大当りフラグをリセットしていたが、ステップS165において大当り終了表示時間を経過していたときに大当りフラグをリセットするようにしてもよい。
また、ステップS176において、ステップS170、172、174、175でセットされた時短回数カウンタのカウンタ値を示す時短回数指定コマンドを送信する設定を行い、演出制御用CPU101側において、受信した時短回数指定コマンドから時短回数を特定してもよいし、例えば変動開始時に受信した表示結果指定コマンドや、演出図柄が停止表示されて大当りを開始するときに受信した大当り開始指定コマンド、あるいは大当りの終了時に受信した大当り終了指定コマンドなどに基づいて当該大当り種別を判定し、該判定結果に基づいて大当り種別に応じた時短回数を特定するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101側においては、これら表示結果指定コマンドや大当り開始指定コマンドなどに基づいて判定した大当り種別に基づいて、後述するラウンド中演出種別を特定する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS101)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS202)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS103)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS104)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS105)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS106)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS107)。その後、ステップS102に移行する。
主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファは、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。尚、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図9参照)であるのか解析する。
図17は、コマンド解析処理(ステップS104)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。尚、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果0指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS682)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS683)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS684)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS685)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS686)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS687)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS688)。そして、ステップS611に移行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図18に示す図柄変動制御パターンテーブルを始めとする、各種の大当り状態おける演出制御パターンを含む各種演出制御パターンテーブル(図示略)が記憶されている。
尚、演出制御パターンテーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。尚、ステップS8003の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。尚、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
この実施の形態では、複数種類の変動パターンに対応して演出図柄変動制御パターンがそれぞれ設けられている。非リーチPA1−1〜5の変動パターンに対応する演出図柄変動制御パターンとして、非リーチCPA1−1〜5が設けられている。また、ノーマルリーチPA2−1〜3の変動パターンに対応する演出図柄変動制御パターンとして、ノーマルリーチCPA2−1〜3が、ノーマルリーチPB2−1〜3の変動パターンに対応する演出図柄変動制御パターンとして、ノーマルリーチCPB2−1〜3が設けられている。
また、スーパーリーチハズレであるスーパーPA3−1の変動パターンに対応する演出図柄変動制御パターンとして、スーパーCPA3−1(スーパーリーチAハズレ)、スーパーCPA3−2(スーパーリーチBハズレ)、スーパーCPA3−3(スーパーリーチCハズレ)が対応して設けられており、演出制御用CPU101において、後述するスーパーリーチ種別判定テーブル(図32参照)を用いて、これらスーパーCPA3−1〜3のいずれかを選択するようになっている。
また、スーパーリーチ大当りであるスーパーPB2−1の変動パターンに対応する演出図柄変動制御パターンとして、スーパーCPB2−1(スーパーリーチA大当り)、スーパーCPA2−2(スーパーリーチB大当り)、スーパーCPA2−3(スーパーリーチC大当り)が対応して設けられており、演出制御用CPU101において、後述するスーパーリーチ種別判定テーブル(図32参照)を用いて、これらスーパーCPB2−1〜3のいずれかを選択するようになっている。
尚、この実施の形態では、一のスーパーリーチの変動パターンに対応して3つの演出図柄変動制御パターンが対応して設けられているが、4以上の演出図柄変動制御パターンが対応して設けられていてもよい。また、ノーマルリーチや非リーチの変動パターンにも、複数の演出図柄変動制御パターンが対応して設けられていてもよい。
図19は、図16に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS105)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告決定処理を実行する(ステップS800A)。
図20は、図19のステップS800Aにて実行される先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す先読み予告決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されている始動入賞時コマンドバッファ(図示略)における記憶内容をチェックする(ステップS701)。始動入賞時受信コマンドバッファには、始動入賞時に主基板11から演出制御基板12へと送信される始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファに少なくとも始動口入賞指定コマンド、変動パターン種別指定コマンド、保留記憶数指定コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS702;No)、そのまま先読み予告決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;Yes)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを判定する(ステップS704)。
この実施の形態では、ステップS733において先読み予告演出の実行を制限する先読み予告制限中の設定が行われた場合において、先読み予告制限中であると判定する。尚、遊技状態が時短状態や確変状態であって、時短制御が実行されている期間中や、大当り遊技状態である場合において先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。この場合、遊技状態が時短状態や確変状態であるか否かは、主基板11からステップS59にて送信される遊技状態背景指定コマンドにより特定すればよい。また、大当り遊技状態であるか否かは、演出プロセスフラグの値が“4”〜“7”のいずれかであるか否かなどにより特定すればよい。尚、時短状態において第1特別図柄の先読み予告は制限し、第2特別図柄の先読み予告は制限しないようにしてもよい。
一方、遊技状態が大当り遊技状態であるときでも、先読み予告演出を実行可能にしてもよい。例えば始動入賞の発生に基づいて始動入賞時のコマンドを受信した後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数(例えば「10」)となったときに、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されている変動パターン種別指定コマンドを読み出して先読み予告演出を実行するか否かを決定し、そのラウンドを実行中に先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出として、連続した態様の演出ではなく、例えば、今回の大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知する一発告知態様の演出を実行してもよい。
また、遊技状態が時短状態や確変状態であって、時短制御が実行されている期間中においても、先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、一部の先読み予告演出を実行するようにしてもよいし、時短制御が実行されている期間中専用の先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
ステップS704にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS704;No)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS706)、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されている始動入賞口指定コマンドが第2始動入賞の発生に基づくコマンドであるか否かを判定する(ステップS705)。第2始動入賞の発生に基づくコマンドではない場合(ステップS705;No)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS707)。ステップS707の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なくすべて受信できたか否か、変動パターン種別指定コマンドと他のコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しているか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。尚、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS707にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS707;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されている前回までの入賞時判定結果指定コマンドをチェックする(ステップS708)。
続いて、読み予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS703)。例えば、ステップS703の処理では、RAMの演出制御フラグ設定部に設けられた先読み予告実行中フラグがオンであるときに、先読み予告演出を実行中であると判定すればよい。先読み予告実行中フラグは、先読み予告演出が実行中であるときにオン状態にセットされる。
ステップS703にて先読み予告演出が実行中ではない場合には(ステップS703;No)、現在の保留記憶数が「2」〜「4」であり、かつ、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみであるか否かを判定する(ステップS709)。即ち、この実施の形態では、可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが1〜3個ある場合には、その保留データを利用して連続予告演出を実行するようにしている。
また、停止図柄予告以外の先読み予告演出を実行する場合には、可変表示結果が「非リーチハズレ」以外となる保留データが含まれている場合にも、連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにした場合、連続予告演出の実行途中でリーチが発生したり、「大当り」となることがあるので、意外性のある演出を実行できる。可変表示結果が「非リーチハズレ」以外となる保留データが含まれている場合に連続予告演出を実行するようにする場合に、例えば、リーチを伴う可変表示においては、停止図柄予告以外の演出態様の連続予告演出が選択されるようにすればよい。このようにすることで、先読みの対象となる可変表示が実行さえる前の表示結果に関わらず連続予告演出を実行することができる。
例えば、ステップS708の処理では、最新の入賞時判定結果指定コマンドよりも1つ前までに受信して始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているデータの数、及び、入賞時判定結果指定コマンドにより指定された変動パターン種別を読み取る。ステップS709の処理では、ステップS708における読取結果により、データの数が「2」〜「4」であるか、非リーチハズレに対応した変動パターン種別を指定するもののみであるか否かを判定する。
ステップS709にて、現在の保留記憶数が「2」〜「4」であり、かつ、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみであると判定された場合には、(ステップS709;Yes)、先読み予告演出を実行するか否かと、先読み予告演出を実行する場合における先読み予告演出の演出態様に対応した先読み予告パターンとを決定する(ステップS710)。
一例として、ステップS710の処理では、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された先読み予告決定テーブルを選択してセットする。先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された入賞時判定結果指定コマンドの指定内容などに応じて、先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、先読み予告演出を実行する場合における複数の先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU101は、例えば乱数回路やRAMの演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、先読み予告決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS710の処理では、例えば図21に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定されればよい。図21に示す決定割合の設定例では、変動パターン種別に応じて、先読み予告演出の有無や先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、先読み予告パターンとして、SYP1−1、SYP1−2、SYP2−1、SYP3−1の4種類が設けられている。先読み予告パターンSYP1−1及びSYP1−2は、予告の対象となる可変表示が実行されるまでの複数回の可変表示渡って演出表示装置9に予め定められた連続演出用のチャンス目を構成する演出図柄が停止する停止図柄予告に対応した先読み予告パターンである。先読み予告パターンSYP1−1に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図22(A)に示すチャンス目CA1〜CA8(チャンス目A)のいずれかが停止する。チャンス目Aは、図22(A)に示すように、左図柄と中図柄が同じ数字であり、右図柄のみが1つずれた数字の組合せとなっている。また、先読み予告パターンSYP1−2に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図22(B)に示すチャンス目CB1〜CB6(チャンス目B)のいずれかが停止する。チャンス目Bは、図22(B)に示すように、並び数字の組合せとなっている。この実施の形態では、後述するように、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合の方が、大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高くなっている。このようにすることで、停止図柄予告が実行されるときに、いずれのチャンス目が停止したかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
尚、チャンス目Aやチャンス目Bは、図22(A)、(B)に示すようなものに限定されず、それぞれが区別可能な予め定められた組合せであればよい。例えばチャンス目Aを通常図柄(非確変図柄)である偶数の数字の任意の組合せとして、チャンス目Bを確変図柄である奇数の数字の任意の組合せとしてもよい。このようにすることで、遊技者がいずれのチャンス目であるかを認識しやすくなる。
先読み予告パターンSYP2−1は、予告の対象となる可変表示が実行されるより前の可変表示中に、演出表示装置9における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した先読み予告パターンである。
先読み予告パターンSYP3−1は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後に、背景変化予告に変化する先読み予告演出を実行することに対応した先読み予告パターンである。
図21に示すように、この実施の形態では、変動パターン種別が「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「大当り」のいずれであるかによって先読み予告演出が実行される割合、先読み予告パターンの決定割合が異なっている。
具体的には、変動パターン種別が「リーチハズレ」である場合には、「非リーチハズレ」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合(「実行あり」以外に決定される割合)が高くなっており、変動パターン種別が「大当り」である場合には、「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、先読み予告演出を実行することで、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。
また、図21に示す決定割合では、チャンス目Aが停止する先読み予告パターンSYP1−1の先読み予告演出が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する先読み予告パターンSYP1−2の先読み予告演出が実行された場合の方が、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り信頼度)やリーチが実行される割合(リーチ信頼度)が高くなっている。このように、チャンス目の種別により大当り信頼度やリーチ信頼度が異なるので、遊技者が停止図柄に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告パターンSYP1−1や先読み予告パターンSYP1−2といった停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の先読み予告パターンSYP2−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
また、先読み予告パターンSYP1−1や先読み予告パターンSYP1−2といった停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告から背景変化予告に変化する先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
このように、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合であっても、大当り信頼度やリーチ信頼度が高い背景変化予告に変化する場合があるので、停止図柄予告が実行された場合であっても、遊技者は背景変化予告に変化することを期待するようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
特に、先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出は、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い先読み予告パターンSYP1−1と同一の演出態様(チャンス目Aが停止する演出態様)から背景変化予告に変化するようになっている。これにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い、チャンス目Aが停止する先読み予告演出が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
尚、この実施の形態では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合がある一方、チャンス目Bが停止する停止図柄予告からは背景変化予告に変化しないよう(変化する割合が0%)になっている。これに限定されず、チャンス目Bが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合があるようにしてもよい。この場合は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合と、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合と、で背景変化予告に変化する割合が異なるようにすればよい。具体的には、背景変化予告に変化しなかった場合の大当り信頼度やリーチ信頼度が低いチャンス目Aが停止する停止図柄予告からの方が、背景変化予告に変化しやすいようにすることが好ましい。このようにすることで、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告パターンSYP2−1の先読み予告演出が実行された場合よりも、先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。このような設定により、遊技者は背景変化予告に変化することをより期待するようになり、遊技者の期待感をより維持することができ、遊技の興趣が向上する。
図20に示すステップS710の処理による決定に基づいて、先読み予告演出を実行しない「実行なし」であるか否かを判定する(ステップS711)。このとき、「実行なし」以外であれば(ステップS711;No)、決定した先読み予告パターンや現在の特図保留記憶数に対応した先読み予告演出制御パターンを、RAMなどに設けられる先読み予告制御パターン記憶用のバッファなどにセットする(ステップS712)。
図26は、先読み予告演出制御パターンの一覧を示す図である。図26に示すように、先読み予告パターンSYP1−1であって特図保留記憶数が2であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−0と、特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−1と、先読み予告パターンSYP1−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−2と、が設けられている。また、先読み予告パターンSYP1−2であって特図保留記憶数が2であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−0と、先読み予告パターンSYP1−2であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−1と、先読み予告パターンSYP1−2であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−2と、が設けられている。また、先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が2であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−0と、先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−1と、先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−2と、が設けられている。先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が2であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−0と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−1と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−2と、が設けられている。各先読み予告演出制御パターンは、図26に示すように、先読み予告演出を開始してからの各変動において実行する演出内容に対応した制御データから構成されている。
尚、図26に示すように、先読み予告パターンSYP3−1である場合には、先読み予告演出が開始されてから2変動目において、背景変化予告が実行されるようになっている。これに限定されず、先読み予告演出の対象となる変動時や先読み予告演出の対象となる変動の1回前の変動時に背景変化予告が実行されるようにしてもよい。例えば、先読み予告パターンSYP3−1に決定された場合には、背景変化予告を実行するタイミングをさらに決定するようにして、その決定結果に応じた先読み予告演出制御パターンを選択するようにすればよい。この場合、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果(変動パターン種別)に応じて、背景変化予告を実行するタイミングの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、停止図柄予告の先読み予告演出が実行された後、背景変化予告が実行されるタイミングによって、大当り信頼度やリーチ信頼度を異ならせることができる。
ステップS712の処理に続いて、先読み予告演出を実行する可変表示の回数を示す先読み予告実行回数カウンタに特図保留記憶数をカウント初期値として設定する(ステップS713)。そして、先読み予告演出が実行中であることを示す先読み予告実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS714)。
ステップS703にて先読み予告演出が実行中であると判定されたときには(ステップS703;Yes)、次回の先読み予告演出を実行することが決定済みであるか否を判定する(ステップS715)。ステップS715では、次回先読み予告決定済みフラグがオン状態であるか否かにより判定すればよい。尚、次回先読み予告決定済みフラグは、次回の先読み予告演出を実行することが決定されたときにオン状態にセットされる。
次回の先読み予告演出を実行することが決定済みでない場合には(ステップS715;No)、実行後保留記憶数として、特図保留記憶数から先読み予告実行回数カウンタの値(先読み予告実行回数カウント値)を減算した値を記憶する(ステップS716)。そして、その実行後保留記憶数が「2」以上(「2」または「3」など)であり、かつ、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみであるか否かを判定する(ステップS717)。即ち、この実施の形態では、先読み予告演出を実行中である場合でも、その後に貯まった特図保留記憶数(実行後保留記憶数)が、先読み予告演出を実行可能な数である場合には、すでに実行中の先読み予告演出の後に、先読み予告演出を実行するか否かを決定するようになっている。
また、この実施の形態では、すでに先読み予告演出を実行中であるか否かに関わらず、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみである場合にのみ、先読み予告演出を実行するか否かを決定するようになっている(図20のステップS709、S717)。これにより、先読み予告演出の実行中に可変表示結果が「大当り」となって、遊技状態が変化して、入賞時に判定した変動パターン種別が変化してしまい、先読み予告演出の演出内容と先読み予告演出の対象となる可変表示の表示結果との不整合が生じてしまうことを防止できる。
実行後保留記憶数が「2」以上であり、かつ、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみであると判定された場合には、(ステップS717;Yes)、すでに実行中の先読み予告演出の後に、さらに先読み予告演出を実行するか否かと、実行する場合における先読み予告演出の演出態様に対応した先読み予告パターンとを決定するための第2先読み予告決定処理を実行する(ステップS718)。
図23は、図20のステップS718にて実行される第2先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す第2先読み予告決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、すでに実行中の先読み予告演出の後に、さらに先読み予告演出を実行するか否かと、実行する場合における先読み予告演出の演出態様に対応した先読み予告パターンとを決定する(ステップS741)。
一例として、ステップS741の処理では、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された先読み予告決定テーブルを選択してセットする。先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された入賞時判定結果指定コマンドの指定内容などに応じて、先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、先読み予告演出を実行する場合における複数の先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU101は、例えば乱数回路や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、先読み予告決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS741の処理では、例えば図26に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定されればよい。図26に示す決定割合の設定例では、変動パターン種別に応じて、先読み予告演出の有無や先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。
図24に示す決定割合は、図21に示すステップS710における決定割合と異なっている。具体的には、図24に示す決定割合では、図21に示す決定割合よりも、「実行なし」に決定される割合が高くなっている。即ち、すでに先読み予告演出を実行中である場合には、先読み予告演出を実行中でない場合よりも、先読み予告演出を実行すると決定される割合が低くなっている。また、図24に示す決定割合では、図21に示す決定割合よりも、背景変化の先読み予告演出に決定される割合が低くなっている。すでに先読み予告演出を実行中である場合と、先読み予告演出を実行中でない場合と、で先読み予告演出の実行割合や演出態様の決定割合を異ならせているので、先読み予告演出が単調となることを防止できる。
また、この実施の形態では、第2先読み予告決定処理においても、実行中の先読み予告演出と同じ先読み予告パターンのうちからいずれかを決定するようになっていたが、実行中の先読み予告演出とは異なる先読み予告パターン等を実施できるようにしてもよい。
具体的には、第2先読み予告決定処理において決定可能とする先読み予告として、例えば、変動毎にキャラクタが出現するといったキャラクタ予告や、対象変動に向けてストーリーが進んでいくストーリー演出など、図26に示す先読み予告パターンSYP1−1〜3のような停止図柄予告や背景変化予告とは演出態様が異なる予告演出としてもよいし、あるいは、これらのように演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにて行われる演出に限らず、例えば、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dの表示態様(例えば、表示色など)を変化させる保留表示予告などとしてもよい。尚、時短状態においては、第1特別図柄の第2先読み予告は制限し、第2特別図柄の第2先読み予告として保留表示予告のみを実行可能としてもよい。
続いて、ステップS741の処理による決定に基づいて、先読み予告演出を実行しない「実行なし」であるか否かを判定する(ステップS742)。このとき、「実行なし」である場合には(ステップS742;Yes)、第2先読み予告決定処理を終了する。また、「実行なし」以外であれば(ステップS742;No)、決定した先読み予告パターンや現在の特図保留記憶数に対応した先読み予告演出制御パターン(図26)を、RAMなどに設けられる次回先読み予告制御パターン記憶用のバッファなどにセットする(ステップS743)。
ステップS743の処理に続いて、次回の先読み予告演出を実行する可変表示の回数を示す先読み予告実行回数カウンタに実行後保留記憶数をカウント初期値として設定する(ステップS744)。そして、次回の先読み予告演出が実行することが決定済みであることを示す次回先読み予告決定済みフラグをオン状態にセットして(ステップS745)、第2先読み予告決定処理を終了する。
ステップS714、S718の処理を実行した後や、ステップS704にて先読み予告制限中であると判定されたとき(ステップS704;Yes)、ステップS709にて現在の保留記憶数が「2」〜「4」でないと判定されたとき、または、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみでないと判定されたとき(ステップS709;No)、あるいは、ステップS711にて「実行なし」と判定されたとき(ステップS711;Yes)、ステップS717にて実行後保留数が「2」以上でないと判定されたとき、または、前回までの変動パターン種別が非リーチハズレとなるもののみでないと判定されたときには(ステップS717;No)、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS719)。
ステップS719にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS719;Yes)、第1特別図柄保留記憶表示器18aにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を更新する制御を行う(ステップS720)。ステップS720では、第1特別図柄保留記憶表示器18aにおける保留表示を通常の表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行う。その後、先読み予告決定処理を終了する。
一方、ステップS719にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS719;No)、第2特別図柄保留記憶表示器18bにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を更新する制御を行う(ステップS721)。ステップS721では、第2特別図柄保留記憶表示器18bにおける保留表示を通常の表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行う。その後、先読み予告決定処理を終了する。
ステップS707にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定されたときには(ステップS707;No)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける最新のコマンドに対応して、未判定情報をセットする(ステップS731)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファにおけるバッファ番号ごとに、未判定情報の格納領域を設け、最新のコマンドに対応するバッファ番号の未判定情報を「1」(またはオン状態)にセットすればよい。
ステップS731の処理を実行した後には、第1特別図柄保留記憶表示器18aにおける保留表示として、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を示す表示部位をそれぞれ、共通の非正常時の表示態様(例えば丸型の灰色表示)に変更して、新たに保留されたことに対応する表示部位も共通の非正常時の表示態様で表示する(ステップS732)。尚、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)を正常に受信できなかった場合でも、保留記憶数指定コマンド(第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンド)を正常に受信できていれば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを特定することができるので、通常の表示態様で保留表示を更新してもよい。非正常時の表示態様は、通常の表示態様や特別な表示態様であるときとは表示部位の表示色や表示形状、表示キャラクタなどの一部または全部を異ならせることにより、始動入賞時のコマンドに取りこぼしが生じたことを認識可能に報知できればよい。尚、新たに保留されたことに対応する表示部位のみを非正常時の表示態様とする一方で、その他の表示部位における表示態様は変更しなくてもよい。
ステップS732の処理を実行した後には、例えばRAMの演出制御フラグ設定部などに設けられた先読み予告制限フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告制限中の設定を行ってから(ステップS733)、先読み予告決定処理を終了する。
こうした先読み予告決定処理では、ステップS707にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、ステップS710やS718の処理を実行しないことで、先読み予告演出を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数指定コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができる。
尚、始動口入賞指定コマンドのみが欠落している場合や、保留記憶数指定コマンドのみが欠落している場合、あるいは、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとが整合しない場合にも、先読み予告演出を実行しないように制限されてもよい。すなわち、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報を取りこぼしたときには、先読み予告演出の実行を制限できればよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数指定コマンドといった、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば変動パターン種別指定コマンドといった始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する判定結果情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合が取れなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば変動パターン種別指定コマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく先読み予告演出を実行しないように制限される。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて先読み予告演出の実行を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して先読み予告演出を実行すると、可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。さらに、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出の実行を制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
これに加えて、例えば高ベース状態であるときに始動口入賞指定コマンドや保留記憶数指定コマンドといった保留記憶情報の一部または全部を取りこぼした場合には、たとえ変動パターン種別指定コマンドといった判定結果情報を正常に受信したとしても、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。
一方、例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数指定コマンドといった保留記憶情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
また、例えば変動パターン種別指定コマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
図25は、先読み予告演出を実行する場合におけるタイミングチャートである。図25に示すように、特図保留記憶数が「2」であるときの可変表示中のタイミングt0において始動入賞が発生し、その始動入賞に対して先読み予告を実行することが決定されたものとする。ここでは先読み予告パターンSYP1−1の先読み予告パターンに決定されたものとする。この場合、先読み予告実行中フラグがオン状態にセットされ、次回の可変表示からチャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行される。この先読み予告演出の実行中に始動入賞が発生し、実行後保留記憶数が2以上になった場合、その時点(タイミングt1)から次回の先読み予告演出を決定可能になる。即ち、図25におけるタイミングt1やt2における始動入賞に基づいて、先読み予告演出を決定可能になっている。一方、先読み予告実行中フラグは、先読み予告演出のターゲットとなる可変表示の開始時(タイミングt3)にオフ状態にクリアされる。従来の先読み予告演出を実行する遊技機では、先読み予告演出が実行中であるとき、即ち、先読み予告実行中フラグがオン状態である期間においては、新たな先読み予告演出を決定する処理が制限されるようになっていた。また、従来の先読み予告演出を実行する他の遊技機では、始動入賞時に先読み予告演出を実行する可変表示の回数を決定し、後に決定された先読み予告演出を実行する可変表示の回数が先に決定された先読み予告演出を実行する可変表示の回数と重複してしまう場合には、その重複部分を調整する処理を実行していた。この実施の形態では、特図保留記憶数から先読み予告実行回数カウンタの値(先読み予告実行回数カウント値)を減算した値である実行後保留記憶数が先読み予告演出を実行可能な数になった時点(図25のタイミングt1)で、次回の先読み予告演出を決定可能になっているので、先読み予告演出(連続演出)が重複してしまうことを防止しつつ、簡単な制御で好適に先読み予告演出を決定することができる。
図19に示すステップS800Aにて先読み予告決定処理を実行した後には、先読み予告制限解除設定処理を実行する(ステップS800B)。先読み予告制限解除設定処理では、先読み予告演出を実行しないように制限される先読み予告制限中であるときに、所定条件の成立に基づき制限を解除するための処理や、実行中の先読み予告演出が終了したことに応じて、新たな先読み予告演出を実行可能とするための処理が実行される。例えば、先読み予告実行中フラグがオン状態である場合には、変動が開始されるごとに、予告残回数カウンタの値を1減算していき、予告残回数カウンタの値が0になったときに、先読み予告実行中フラグをオフ状態にリセットする。また、先読み予告制限フラグがオン状態である場合には、RAMの始動入賞時受信コマンドバッファにおいてバッファ番号が「1」〜「8」のそれぞれに対応して有効に格納された始動入賞時のコマンドについて、すべての順序と内容が正しくなるように受信できたことを条件に、例えば先読み予告制限フラグをクリアするなどして、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除すればよい。尚、コマンドの取りこぼしや判定結果の不整合が生じた保留記憶が消化されたことを条件に、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除するようにしてもよい。
図19に示すステップS800Bにて先読み予告制限解除設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、時短状態の残り回数等を演出表示装置9に表示するための時短回数表示制御処理を実行する(ステップS800C)。
図27は、図19のステップS800Cにて実行される時短回数表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す時短回数表示制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、時短回数指定コマンドを受信したか否か、つまり、大当りの終了後にセットされた時短回数を示すコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS750)。時短回数指定コマンドを受信した場合には(ステップS750;Yes)、受信した時短回数指定コマンドから特定される時短回数を時短回数カウンタにセットする(ステップS751)。次いで、図28(A)に示す報知時短回数判定テーブルを用いて、報知時短回数抽選を実行する(ステップS752)。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、大当りの終了後にセットされた規定回数である時短回数をそのまま報知する場合もあれば、該規定回数よりも少ない特定回数を報知する場合がある。規定回数よりも少ない特定回数を報知した場合、特定回数の変動表示が実行され、報知した時短回数が0になったときに、規定回数から特定回数を減算した値である残りの時短回数(上乗せ報知時短回数)を追加報知する追加報知演出を実行することがある。
図28(A)に示す報知時短回数判定テーブルには、大当り終了後にセットされた複数の時短回数(40回、50回、60回、80回)別に、複数の報知時短回数(40回、50回、60回、80回)に対する決定割合が定められている。
例えば、大当り終了後にセットされた時短回数が40回である場合は、報知時短回数として40回を100%の割合で決定する。また、大当り終了後にセットされた時短回数が50回である場合は、報知時短回数として40回を50%の割合で決定し、50回を50%の割合で決定する。また、大当り終了後にセットされた時短回数が60回である場合は、報知時短回数として40回を20%の割合で決定し、50回を30%の割合で決定し、60回を50%の割合で決定する。また、大当り終了後にセットされた時短回数が80回である場合は、報知時短回数として40回を10%の割合で決定し、50回を20%の割合で決定し、60回を20%の割合で決定し、80回を50%の割合で決定する。
このように追加報知演出を実行可能とすることで、遊技者は、発生した大当りの大当り種別を判別できない場合において、大当り終了後に最大時短回数(本例では80回)よりも少ない特定回数(40回、50回、60回など)が報知されたとき、追加報知演出が実行されて時短状態が延長されることを期待できるようになるため、時短状態における遊技者の期待感を持続させることができる。
次いで、ステップS752にて報知時短回数抽選を実行した後は、該抽選にて決定された報知時短回数を示す値を報知時短回数カウンタにセットし(ステップS753)、決定された報知時短回数を演出表示装置9の表示画面の所定領域に表示(報知)し(ステップS754)、処理を終了する。
このように、大当り終了後においては、報知時短回数抽選にて決定された報知時短回数が表示されるため、付与された規定回数がそのまま表示されることもあれば、該規定回数よりも少ない特定回数が表示されることもある。
尚、この実施の形態では、大当りの終了とともに表示された報知時短回数は、時短状態が終了するまで、演出表示装置9の所定領域に常時表示されるようになっているが、例えば変動表示の開始時や終了時に所定時間表示し、変動表示中は表示を消去するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り終了時にセットされた時短回数を演出表示装置9の表示画面に表示することで遊技者に時短回数を報知するようになっているが、決定した報知時短回数を、例えば大当り遊技状態のエンディング演出などにて報知するようにしてもよいし、あるいは、大当り終了後の最初の変動開始時に、決定した報知時短回数を報知する演出を実行してもよい。
時短回数指定コマンドを受信していない場合は(ステップS750;No)、図柄確定指定コマンドを受信したか否か、つまり、変動表示が停止表示されたか否かを判定し(ステップS760)、図柄確定指定コマンドを受信していなければ(ステップS760;No)、そのまま処理を終了する。図柄確定指定コマンドを受信していれば(ステップS760;Yes)、時短回数カウンタを1減算し(ステップS761)、減算後の時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS762)。減算後の時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS762;No)、報知時短回数カウンタの値を1減算し(ステップS763)、減算後の報知時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS764)。
尚、この実施の形態では、図柄確定指定コマンドの受信、つまり、変動表示の終了時に時短回数カウンタや報知時短回数カウンタの値を減算更新しているが、図柄変動指定コマンドの受信、つまり、変動開始時に時短回数カウンタや報知時短回数カウンタの値を減算更新してもよい。
減算後の報知時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS764;Yes)、残り報知時短回数が10回以下になったこと(特定回数に到達する旨)を示唆する示唆演出としてのカウントダウン演出の実行を制限するためのカウントダウン演出制限フラグがセットされていればリセットする(ステップS770)。そして、残り報知時短回数は0になったが、実際の時短回数は残っているので、図28(B)に示す上乗せ報知時短回数判定テーブルを用いて、上乗せ報知時短回数抽選を実行する(ステップS766)。
図28(B)に示す上乗せ報知時短回数判定テーブルには、残りの時短回数(10回、20回、30回、40回)別に、複数の上乗せ報知時短回数(10回、20回、30回、40回)に対する決定割合が定められている。
例えば、残りの時短回数が10回である場合は、上乗せ報知時短回数として10回を100%の割合で決定する。また、残りの時短回数が20回である場合は、上乗せ報知時短回数として10回を30%の割合で決定し、20回を70%の割合で決定する。また、残りの時短回数が30回である場合は、上乗せ報知時短回数として10回を10%の割合で決定し、20回を30%の割合で決定し、30回を60%の割合で決定する。また、残りの時短回数が40回である場合は、上乗せ報知時短回数として10回を10%の割合で決定し、20回を20%の割合で決定し、30回を20%の割合で決定し、40回を50%の割合で決定する。
次いで、ステップS766の上乗せ報知時短回数抽選にて決定された上乗せ報知時短回数は10回であるか否かを判定する(ステップS767)。上乗せ報知時短回数が10回である場合(ステップS768;Yes)、カウントダウン演出制限フラグをセットする(ステップS768)。そして、決定された上乗せ報知時短回数を報知時短回数カウンタにセットして(ステップS769)、ステップS771に進む。また、上乗せ報知時短回数が10回でない場合は(ステップS768;No)、決定された上乗せ報知時短回数を報知時短回数カウンタにセットして(ステップS769)、ステップS771に進む。
ステップS769,770の処理を実行した後は、報知時短回数カウンタの値に基づいて、演出表示装置9の表示画面に表示している残り時短回数の表示内容を更新し(ステップS771)、処理を終了する。
また、減算後の時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS762;Yes)、時短状態が終了するため、カウントダウン演出制限フラグがセットされていればリセットし(ステップS772)、演出表示装置9の表示画面に表示している残り時短回数の表示を消去し(ステップS773)、処理を終了する。
尚、この実施の形態では、報知時短回数カウンタの値が0になったときに上乗せ報知時短回数抽選を実行し、決定された上乗せ報知時短回数を、演出表示装置9の表示画面に表示している残り時短回数を更新することで報知するようになっていたが、報知時短回数カウンタの値が0になる直前、例えば、報知時短回数カウンタの値が1〜10などの所定の抽選期間における所定時点(例えば、報知時短回数カウンタの値が5になったときなど)に上乗せ報知時短回数抽選を実行するようにしてもよいし、報知時短回数カウンタの値が1〜10の期間における変動表示毎に上乗せ報知時短回数抽選の実行時期及び上乗せ報知時短回数を決定してもよい。
また、演出表示装置9の表示画面に表示している残り時短回数を更新表示することで、決定した上乗せ報知時短回数を報知するだけでなく、決定した上乗せ報知時短回数を「+30!!」といった表示している残り時短回数とは別個の上乗せ報知演出を実行することにより報知してもよい。また、表示だけでなく音声などにて報知してもよい。
また、上乗せ報知時短回数が10回に決定された場合に、ステップS768にてカウントダウン演出制限フラグをセットするのは、残り時短回数を示唆する示唆演出としてのカウントダウン演出が、残り時短回数である10回の変動表示に亘り継続して実行されることから、上乗せ報知時短回数の報知を開始すると同時にカウントダウン演出が開始され、該カウントダウン演出により、上乗せ報知時短回数が遊技者にわかりずらくなってしまうことを回避するため、上乗せ報知時短回数が10回に決定されたときだけ、カウントダウン演出の実行を制限するようにしている。
尚、この実施の形態では、上乗せ報知時短回数が、カウントダウン演出が実行される変動表示回数である10回以下に決定された場合にのみカウントダウン演出の実行が制限されるようになっていたが、カウントダウン演出が実行される変動表示回数よりも多い回数が決定された場合でも、カウントダウン演出を所定回数(例えば、1回以上)実行した場合に、それ以降におけるカウントダウン演出の実行を制限するようにしてもよい。また、カウントダウン演出が実行される変動表示回数よりも少ない上乗せ報知時短回数が決定された場合でも、カウントダウン演出の実行を制限するようにしてもよい。
また、例えばカウントダウン演出が実行される変動表示回数に関わらず、残り時短回数が少ない場合など、残り時短回数等に応じてカウントダウン演出の実行を制限するようにしてもよいし、あるいは、所定回数(例えば、1回以上など)の上乗せ報知時短回数演出を実行したことなどに基づいて、それ以降におけるカウントダウン演出の実行を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、最初に報知時短回数を決定した後、上乗せ報知時短回数を報知時短回数とは別個に決定するようになっていたが、報知時短回数とともにその後の上乗せ報知時短回数を1度に決定するようにしてもよい。この場合、上乗せ報知時短回数が複数回行われる場合でも、複数回全ての上乗せ報知時短回数を決定すればよい。
図19に示すステップS800Cにて時短回数表示制御処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS800〜S807の処理のいずれかを選択して実行する。
演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。尚、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。尚、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
尚、この実施の形態では、演出図柄の変動を停止した後に大当り開始指定コマンドを受信したとき、遊技状態が確変状態であるか否か、つまり、確変状態フラグがセットされているか否かを判定する。そして、確変状態フラグがセットされていない場合、つまり、遊技状態が通常遊技状態である場合は、当該大当りが通常遊技状態において発生した大当りであること、すなわち、初当りであることを示す初当りフラグをセットする。確変状態フラグがセットされている場合、つまり、遊技状態が確変状態である場合は、当該大当りは初当りではないとして初当りフラグをセットしない。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。そして、インターバル表示の実行中に再度大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新し、新たなラウンド数の表示制御等を行う。また、インターバル表示の実行中に大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、つまり、最終ラウンドが終了したら、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新し、エンディング演出を開始するための設定を行う。すなわち、ラウンド後処理においては、最終ラウンドが終了するまでは大入賞口開放中表示コマンドの受信したらラウンド中処理に戻ってラウンド中演出を繰り返し実行し、最終ラウンドにてエンディング指定コマンドを受信したらエンディング演出を開始するための設定し、大当り終了演出処理に移行させる。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図29は、図19に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「左」の演出図柄表示エリア9Lに停止表示される左確定演出図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM(図示略)などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「右」の演出図柄表示エリア9Rに停止表示される右確定演出図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM(図示略)などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定する。尚、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定演出図柄を決定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM(図示略)などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「左」と「右」の演出図柄表示エリア9L、9Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM(図示略)などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア9Cにて停止表示される中確定演出図柄を決定する。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS526の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM(図示略)などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、演出表示装置9の画面上で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。このときには、大当り種別が確変大当りA〜Fのいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる演出図柄を確定演出図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が確変大当りA,Bである場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの演出図柄を選択して、確変大当りA,B組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。また、大当り種別が確変大当りC〜Fである場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの演出図柄を選択して、確変大当りA〜F組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。このとき、確変大当りA,B組合せの確定演出図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当りC〜F組合せの確定演出図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525、S526の処理のいずれかを実行した後には、先読み予告実行設定処理を実行する(ステップS527)。
ステップS527で先読み予告実行設定処理を実行した後には、変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変動中予告決定テーブルを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターンなどに応じて、変動中予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU101は、例えば乱数回路や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブル(図示略)を参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS528の処理では、所定の決定割合で、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとが決定されればよく、変動パターンが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「大当り」のいずれに対応したものであるかに応じて、変動中予告演出の有無や変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。
また、前記実施の形態では、連続予告の実行中においても連続予告演出の実行を決定できるので、予告演出の実行頻度を下げることなく、予告演出を実行する可変表示の回数として、予告演出が重複してしまう回数が決定されてしまうことを防止できる。また、予告演出を実行する可変表示の回数の決定後に予告演出の重複を回避するための処理を実行する必要がないので、処理負担が軽減する。
図30は、先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す先読み予告実行設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS601)。先読み予告実行中フラグがオフ状態であれば(ステップS601;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行中フラグがオン状態であれば(ステップS601;Yes)、第2始動入賞の割り込みがあったか否かを判定する(ステップS602)。第2始動入賞の割り込みがなかった場合(ステップS602;No)、先読み予告実行回数カウンタの値を1減算して(ステップS603)、ステップS604の処理に進む。第2始動入賞の割り込みがあった場合(ステップS602;Yes)、そのままステップS604の処理に進む。
この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようになっている。第1始動入賞口への入賞に対応する保留データを用いて先読み予告演出を実行している場合に、第2始動入賞口への入賞(第2始動入賞の割り込み)が発生した場合、その入賞に対応する可変表示が優先的に実行されることになり、先読み予告演出を実行する可変表示の回数に対応した先読み予告実行回数カウンタの値をそのまま減算してしまうと、先読み予告演出を実行する可変表示の回数や先読み予告演出のターゲットとなる可変表示の表示結果などに不整合が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、第2始動入賞の割り込みが生じた場合には、先読み予告実行回数カウンタの値を減算しないようにすることで、先読み予告演出を実行する可変表示の回数に不整合が生じてしまうことを防止できる。尚、第2始動入賞の割り込みがあったか否かは、先読み予告実行中フラグがオン状態であるときに、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かなどにより判定すればよい。
第2始動入賞の割り込みが生じた場合、先読み予告実行回数カウンタの値が減算されないので、その入賞に基づく可変表示中には、前回の可変表示において実行された先読み予告演出と同一の演出態様の先読み予告演出が繰り返し実行されることになる。尚、第2始動入賞の割り込みが生じた場合、その入賞に基づく可変表示中には、先読み予告演出を中断するようにしてもよいし、専用の演出態様の先読み予告演出を実行するようにしてもよいし、第2始動入賞の割り込みが生じたこと報知する演出など他の演出を実行するようにしてもよい。
続いて、先読み予告実行回数カウンタの値と先読み予告制御パターン記憶用のバッファにセットされている先読み予告演出制御パターンに基づいて、先読み予告演出を実行するための設定を行う(ステップS604)。ステップS604の処理では、図26に示す演出内容に対応した先読み予告演出を実行するための設定が行われればよい。また、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図22に示すチャンス目のいずれを停止させるかを決定する処理を実行すればよい。この場合、図29のステップS524で決定された非リーチ組合せに代えて、チャンス目Aまたはチャンス目Bを停止表示する制御が実行される。背景変化予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図29のステップS524で決定された非リーチ組合せを停止表示する制御が実行される。尚、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンである場合には、図29のステップS524で非リーチ組合せを決定する処理に代えて、停止表示させるチャンス目Aまたはチャンス目Bを決定する処理を実行するようにしてもよい。また、図29のステップS524の前、先読み予告実行設定処理を実行するようにして、停止表示させるチャンス目が決定されている場合には、図29のステップS524の処理をスキップするようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄を決定する処理の重複を避けることができる。
続いて、先読み予告実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS605)。先読み予告実行回数カウンタの値が0でなければ(ステップS605;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行回数カウンタの値が0であれば(ステップS605;Yes)、次回先読み予告決定済みフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS606)。次回先読み予告決定済みフラグがオン状態でなければ(ステップS606;No)、先読み予告実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS607)。先読み予告実行回数カウンタの値が0である場合で、次回先読み予告決定済みフラグがオフ状態である場合とは、今回の変動が先読み予告演出の対象となる変動であって、先読み予告演出が終了する場合である。その後、先読み予告実行設定処理を終了する。
次回先読み予告決定済みフラグがオン状態であれば(ステップS606;Yes)、次回先読み予告決定済みフラグをオフ状態にクリアして(ステップS608)、先読み予告実行回数カウンタに次回先読み予告実行回数カウンタの値をセットし(ステップS609)、次回先読み予告制御パターン記憶用のバッファにセットされている先読み予告演出制御パターンを、先読み予告制御パターン記憶用のバッファにセットし直す(ステップS610)。ステップS608〜S610の処理を実行することで、現在実行中の先読み予告演出が実行された後に、図23に示す第2先読み予告決定処理で決定された先読み予告演出を続けて実行することができる。その後、先読み予告実行設定処理を終了する。
尚、この実施の形態では、次回先読み予告を実行する場合、ステップS609において、先読み予告実行回数カウンタに次回先読み予告実行回数カウンタの値をセットし、次回先読み予告制御パターン記憶用のバッファにセットされている先読み予告演出制御パターンを先読み予告制御パターン記憶用のバッファにセットし直すようになっていたが、先読み予告の実行は先読み予告実行回数カウンタの値にて管理し、第2先読み予告は、次回先読み予告実行回数カウンタの値にてそれぞれ別個に管理するようにしてもよい。
図39は、停止図柄予告の先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図39(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置9を示している。ここで、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づいて、図20に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP1−2を実行することに決定されたものとする。尚、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS712の処理では、図26に示す先読み予告演出制御パターンSCP2−1がセットされる。
その後、図39(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図39(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CB1(「1・2・3」)が停止する。ここで停止するチャンス目Bをいずれとするかは、図30のステップS604において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図39(E)、(F)に示すように、例えばチャンス目CB2(「2・3・4」)が停止する。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図39(G)〜(I)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。
以上のように、停止図柄予告の先読み予告演出では、複数回の変動に渡って予め定められたチャンス目が停止することによって、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。
また、図40は、背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図40(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置9を示している。ここで、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づいて、図20に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP2−1を実行することに決定されたものとする。尚、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS712の処理では、図26に示す先読み予告演出制御パターンSCP3−1がセットされる。
その後、図40(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図40(C)〜(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が演出表示装置9に表示され、演出表示装置9における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。尚、このときの停止図柄は非リーチハズレ組合せを構成する演出図柄となる。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図40(F)、(G)に示すように、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図40(H)〜(J)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。尚、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、背景変化予告の先読み予告演出では、複数回の変動に渡って通常とは異なる特殊な背景画像となることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。尚、背景変化予告の実行中の停止図柄は非リーチハズレの組合せとなるものとして説明したが、この場合においてもチャンス目が停止するようにしてもよい。
また、図41は、停止図柄予告の後に背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図41(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置9を示している。ここで、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づいて、図20に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP3−1を実行することに決定されたものとする。尚、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS712の処理では、図26に示す先読み予告演出制御パターンSCP4−1がセットされる。
その後、図41(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図41(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CA1(「1・1・2」)が停止する。ここで停止するチャンス目Aをいずれとするかは、図40のステップS604において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図41(E)〜(G)に示すように、例えば「チャンス」という文字が演出表示装置9に表示され、演出表示装置9における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。尚、このときの停止図柄は非リーチハズレ組合せを構成する演出図柄となる。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図41(H)〜(J)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。尚、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される先読み予告演出では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後、通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。尚、特殊な背景画像に変化する変動表示において、チャンス目Aが停止するようにしてもよい。
尚、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合、その後、背景変化予告が実行されなかった場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度は低いが、背景変化予告が実行された場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度が高くなる。このように、信頼度が低いことを示す演出態様から信頼度の高いことを示す演出態様に変化(移行)する先読み予告パターンを設けることで、信頼度の低いパターンの先読み予告演出が実行された場合であっても、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図20に示すように、先読み予告演出のパターン(先読み予告パターン)として、複数回の可変表示渡って演出表示装置9に予め定められたチャンス目Aが停止する先読み予告パターンSYP1−1と、複数回の可変表示渡って演出表示装置9に演出表示装置9に予め定められたチャンス目Bが停止する先読み予告パターンSYP1−2と、演出表示装置9における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる先読み予告パターンSYP2−1と、演出表示装置9に予め定められたチャンス目Aが停止した後に、演出表示装置9における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる先読み予告パターンSYP3−1と、が設けられていた。先読み予告演出のパターンはこれらに限定されず、これら以外の先読み予告演出のパターンが設けられていてもよい。
尚、上記実施の形態では、先読み予告パターンを決定することで、複数回の変動に渡って実行される先読み予告演出の演出態様を決定するようにしていたが、結果として上記実施の形態と同様の先読み予告演出を実行する制御が行われていればよく、先読み予告演出の演出態様の決定方法は上記実施の形態の方法に限定されない。
例えば、先読み予告演出の対象となる変動が実行されるまでの複数回の変動において、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果や変動パターン種別に基づいて、いずれ演出態様の先読み予告演出を実行するかを変動毎に決定するようにしてもよい。具体的には、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果が「大当り」となる場合には、より大当り信頼度の高い演出態様の先読み予告演出が実行されやすくなっていればよい。この場合においては、前回の変動における演出態様を記憶しておき、前回の変動の演出態様より大当り信頼度が低い演出態様の先読み予告演出が実行されないようにすることが好ましい。このようにすることで、先読み予告演出(連続演出)が進むにつれて、大当り信頼度が低下するような演出が実行されることを防止できる。
上記実施の形態では、背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合、通常の背景画像から特殊な背景画像に変化するタイミングについては、特に言及していなかったが、背景変化予告を実行する変動におけるいずれのタイミングで通常の背景画像から特殊な背景画像に変化させるかを異ならせるようにしてもよい。
例えば、先読み予告演出のターゲットとなる可変表示において背景変化予告を実行する場合(図26に示すSCP4−0の先読み予告演出制御パターン)を除いて、背景変化予告を実行する変動における変動開始時、または、変動終了時のいずれかで通常の背景画像から特殊な背景画像に変化させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、先読み予告演出が重複してしまうことを防止しつつ、先読み予告演出が開始されてから、先読み予告演出のターゲットとなる可変表示が終了した後、直後の可変表示から新たな先読み予告演出が実行可能になっていた。これに限定されず、先読み予告演出が開始されてから、先読み予告演出のターゲットとなる可変表示が終了した後、所定回数の可変表示が実行された後から新たな先読み予告演出を実行可能にしてもよい。
また、上記実施の形態では、先読み予告演出を実行すると決定された場合、その時点での特図保留記憶数や実行後保留記憶数に対応した回数の可変表示に亘って、先読み予告演出が実行されるようになっていたが、先読み予告演出を実行する可変表示の回数を決定するようにしてもよい。例えば、先読み予告演出を実行する可変表示の回数として、特図保留記憶数や実行後保留記憶数(例えば3や4など)より少ない回数(例えば2回や3回)を決定できるようにしてもよい。先読み予告演出が開始されてから、先読み予告演出のターゲットとなる可変表示が終了した後、所定回数の可変表示が実行された後から新たな先読み予告演出を実行可能にする場合においては、実行後保留記憶数に基づいて先読み予告演出を実行する可変の回数を決定する場合には、実行後保留記憶数よりも所定回数少ない回数が決定されるようにすればよい。
また、上記実施の形態や変形例では、停止図柄予告と背景変化予告の先読み予告演出が実行可能になっており、すでにこれらの先読み予告演出が実行中である場合(先読み予告実行回数カウント値が0でない場合)には、実行後保留数が所定値以上であるか否かに基づいて、さらに先読み予告演出を実行するか否かを決定していた。これに限定されず、停止図柄予告と背景変化予告とは演出内容や演出装置が重複しないものなどの特殊な先読み予告演出を実行する場合には、すでに停止図柄予告と背景変化予告といった先読み予告演出が実行中であるか否かに関わらず、特殊な先読み予告演出を実行可能にしてもよい。特殊な先読み予告演出としては、第1特別図柄保留記憶表示器18aの保留記憶表示の表示態様を異ならせる予告演出(メモリ予告)などが挙げられる。尚、このような特殊な先読み予告演出は、停止図柄予告と背景変化予告の先読み予告演出は別処理で決定するようにすればよい。
上記実施の形態や変形例では、始動入賞があったときに、図12に示す入賞時判定処理(ステップS212)することで、入賞時に表示結果や変動パターン種別を判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしていたが、可変表示の開始時に表示結果を決定する以前の任意のタイミングで表示結果や変動パターン種別を判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
また、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて演出図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行う演出(「擬似連」の可変表示演出)を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用することができる。
即ち、上記実施の形態において、複数回の変動に渡って実行されていた連続予告演出(連続演出)を、1回の変動における所定回の擬似連変動に渡って実行するようにしてもよい。
上記実施の形態における連続予告演出(連続演出)は、停止図柄予告や、背景変化予告であったが、これらは連続予告演出の一例であり、連続予告演出は少なくとも、第1予告演出(上記実施の形態などにおける停止図柄予告)を実行するパターンと、当該第1予告演出よりも特定表示結果となる割合(大当り信頼度)が高い第2予告演出(上記実施の形態などにおける背景変化予告)を実行するパターンと、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンと、が設けられていればよい。そして、第1予告演出の演出態様は複数あり、第1予告演出の演出態様に応じて、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンで予告演出が実行される割合が異なるようになっていればよい。そのような連続予告演出は、遊技者に一連の演出であることを報知できるものであればよく、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、演出図柄に特殊な動作をさせる演出、演出図柄に特殊なエフェクトを付加する演出、演出図柄以外の表示による演出、遊技領域に設けられた演出用可動物を動作させる演出や、これらを組合せた演出であればよい。
また、上記実施の形態の停止図柄予告は、演出表示装置9に予め定められた演出図柄の組合せ(チャンス目)が停止するものであったが、演出図柄表示エリアの少なくとも一部に、通常使用される演出図柄とは異なる、連続予告演出用の特殊な図柄が停止するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、複数の停止図柄予告のうち、信頼度の低い態様の停止図柄予告(チャンス目Aが停止するもの)が実行された場合の方が、信頼度の高い態様の停止図柄予告(チャンス目Bが停止するもの)が実行された場合よりも、その後に背景変化予告が実行される割合が高くなっていた。これとは逆に、信頼度の高い態様の停止図柄予告(チャンス目Bが停止するもの)が実行された場合の方が、信頼度の低い態様の停止図柄予告(チャンス目Aが停止するもの)が実行された場合よりも、その後に背景変化予告が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者は信頼度の高い態様の停止図柄予告となった場合には、さらに信頼度の高い背景変化予告に発展することを期待できるようになり、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、背景変化予告が単体で実行される先読み予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告が実行されてから背景変化予告が実行される先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっていたが、これとは逆に、停止図柄予告が実行されてから背景変化予告が実行される先読み予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告が単体で実行される先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄予告と背景変化予告とのいずれから先読み予告演出が開始されるかに遊技者が注目するようになる。
次に、変動中予告演出設定処理を実行した後は、図31に示す特別演出設定処理を実行する(ステップS529)。図31は、図29のステップS529にて実行される特別演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す特別演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターン種別はスーパーリーチであるか否かを判定する(ステップS550)。変動パターン種別がスーパーリーチでなければ(ステップS550;No)、処理を終了する。
変動パターン種別がスーパーリーチであれば(ステップS550;Yes)、図32に示すスーパーリーチ種別判定テーブルを用いて、実行するスーパーリーチ種別としてスーパーリーチA〜Cのうちからいずれかを決定する(ステップS551)。
図32に示すスーパーリーチ種別判定テーブルには、大当り種別に応じてスーパーリーチA〜Cそれぞれの決定割合が定められている。4ラウンド大当りである確変大当りA,Bの場合は、スーパーリーチAが80%、スーパーリーチBが10%、スーパーリーチCが10%の割合で決定される。また、16ラウンド大当りである確変大当りC〜Fの場合は、スーパーリーチAが10%、スーパーリーチBが10%、スーパーリーチCが80%の割合で決定される。また、ハズレの場合は、スーパーリーチAが80%、スーパーリーチBが15%、スーパーリーチCが5%の割合で決定される。このように、16ラウンド大当りである確変大当りC〜Fの場合、4ラウンド大当りである確変大当りA,Bよりも高い割合でスーパーリーチCが決定されるようになっている。
そして、スーパーリーチ種別が決定された後、該決定されたスーパーリーチ種別に対応する演出図柄変動表示制御パターン(図18参照)を選択する(ステップS552)。そして、スーパーリーチCが決定されたか否かを判定し(ステップS553)、スーパーリーチCである場合は(ステップS553;Yes)、大当り種別が16ラウンド大当りである確変大当りC〜Fのいずれかであるか否かを判定し(ステップS554)、確変大当りC〜Fのいずれかである場合は(ステップS554;Yes)、大当り遊技状態中に実行される大当り中演出であるラウンド中演出として、スーパーリーチC演出が実行されたことにより発生した特別な大当りである確変大当りC〜Fのいずれかが発生したことを示す特別演出実行フラグをセットし(ステップS555)、処理を終了する。また、スーパーリーチCではない場合(ステップS553;No)や大当り種別が確変大当りC〜Fのいずれかでもない場合は(ステップS554;No)、特別な大当りではないとして、特別演出実行フラグをセットせずに、そのまま処理を終了する。
このように、この実施の形態では、CPU56が特別図柄の変動パターン種別としてスーパーリーチを決定した場合、演出制御用CPU101は、スーパーリーチA〜C(大当り、ハズレ)のうちからいずれかを選択して実行するようになっている。
また、演出制御用CPU101は、複数のスーパーリーチA〜CのうちスーパーリーチC(大当り)を実行し、かつ、その結果、大当り種別が16ラウンド大当りである確変大当りC〜Fのいずれかに制御された場合は、大当り遊技状態において実行される所定の演出であるラウンド中演出(大当り中演出)として、通常用ラウンド中演出とは異なる特別演出である特別用ラウンド中演出を実行する。尚、ラウンド中演出種別に関しては後述する。
特別演出設定処理を実行した後は、図33に示すカウントダウン演出設定処理を実行する(ステップS530)。図33は、図29のステップS530にて実行されるカウントダウン演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示すカウントダウン演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、時短回数カウンタの値が0でないか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップS570)。時短回数カウンタの値が0ではない、つまり、時短状態である場合は(ステップS570;Yes)、報知時短回数カウンタの値が10以下であるか否か、つまり、残り報知時短回数が10回以下であるか否かを判定する(ステップS571)。
次いで、報知時短回数カウンタの値が10以下であれば(ステップS571;No)、残り報知時短回数を示唆する示唆演出としてのカウントダウン演出の実行が可能な状態となったとして、図27のステップS768においてカウントダウン演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS572)。カウントダウン演出制限フラグがセットされていなければ(ステップS572;Yes)、報知時短回数カウンタの値から1減算した数に対応するカウントダウン演出用のプロセスデータを選択し(ステップS573)、処理を終了する。
また、時短回数カウンタの値が0である、つまり、時短状態ではない場合(ステップS570;No)、報知時短回数カウンタの値が10以下でない場合(ステップS571;No)、カウントダウン演出制限フラグがセットされている場合(ステップS572;Yes)は、カウントダウン演出は実行しないため、そのまま処理を終了する。
カウントダウン演出では、報知時短回数カウンタの値に応じて、演出表示装置9の表示画面に「9」「8」「7」・・・「1」「0」といったように、残り時短回数を示す演出を、変動表示毎に実行する。例えば、報知時短回数カウンタの値が10回であれば、カウントダウン演出では、演出図柄の変動表示画面上に、「9」を一時的に表示するとともに、スピーカ等で「9」を示す音声等を出力する。また、この実施の形態では、報知時短回数カウンタの値が「1」となる変動、つまり、演出表示装置9の表示画面に表示中の残り時短回数が「1」となる、報知時短回数が終了する変動にてカウントダウンが「0」となるようにするために、報知時短回数カウンタの値から1を減算した回数(例えば、報知時短回数カウンタの値が「10」になったときはカウントダウンとして「9」)を報知する。
図34には、時短回数の報知演出、上乗せ報知演出、カウントダウン演出の実行状況の一例が示されている。
図34に示すように、例えば確変大当りBまたは確変大当りFの遊技状態の終了時に、確変回数及び時短回数として80回がセットされ、報知時短回数として40回が報知された状況を説明すると、残り確変回数が例えば50回となった時点で、残り報知時短回数が10回になるため、ここから変動表示が10回実行される期間に亘り、カウントダウン演出が継続して実行される。
そして、残り確変回数が例えば40回となった変動開始時に、残り報知時短回数が0回になるため、上乗せ報知時短回数抽選が実行される。ここで、上乗せ報知時短回数として「10回」が決定された場合は、上乗せ報知時短回数として「10回」であることを報知するとともに、上乗せ報知時短回数が、カウントダウン演出が実行される変動表示回数である「10回」と同じになるため、カウントダウン演出制限フラグがセットされる。よって、ここから変動表示が10回実行される期間はカウントダウンの演出の実行が制限されるため、カウントダウン演出は実行されない。これにより、上乗せ報知時短回数の報知とともにカウントダウン演出が開始され、上乗せ報知時短回数の報知が分かりにくくなることが防止される。
また、例えば残り確変回数が例えば30回となった変動開始時に、再び残り報知時短回数が0回になるため、上乗せ報知時短回数抽選が実行される。ここで、上乗せ報知時短回数として「30回」が決定された場合は、上乗せ報知時短回数として「30回」であることを報知する。この場合は、上乗せ報知時短回数が、カウントダウン演出が実行される変動表示回数である「10回」よりも多い30回であるため、カウントダウン演出制限フラグはセットされない。よって、残り確変回数(残り時短回数)が例えば10回となった時点で残り報知時短回数が10回になるため、カウントダウン演出が実行される。
尚、カウントダウン演出は、残り報知時短回数が10回になったときから残り報知時短回数が0回になるまで、複数回の変動表示に亘り連続して実行されるようになっていたが、残り時短回数が特定回数に到達する旨を示唆する態様であれば、例えば、残り報知時短回数が所定回数(例えば、10回など)に達したときなど、所定の変動表示のみにおいて残り報知時短回数を示唆するものでもよい。つまり、必ずしも複数の変動表示に亘り継続して報知する物に限定されるものではない。
図29に戻って、ステップS530のカウントダウン演出処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS531)。一例として、ステップS531の処理では、先読み予告演出や変動中予告演出やカウントダウン演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ27から所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプなどに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS531の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプに含まれる所定のランプが光るような態様の演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS532)。このとき、演出制御用CPU101は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばキャラクタ表示予告の先読み予告演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。また、ステップS529にてスーパーリーチA〜Cのいずれかの演出の実行が決定されている場合、決定されたスーパーリーチ種別に対応する演出図柄変動制御パターンを選択する。
ステップS532の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS533)。続いて、演出表示装置9における演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS534)。このときには、例えばステップS532にて使用パターンとして決定された演出図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部のVDP等に対して伝送させることなどにより、演出表示装置9の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにて演出図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS535)、可変表示開始設定処理を終了する。
図35は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901;No)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示するファンファーレ演出が、演出図柄変動停止処理にて設定されたプロセステーブルに基づいて実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替る。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901;Yes)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS907)。
次いで、演出制御用CPU101は、ラウンド中において実行するラウンド中演出を設定するためのラウンド中演出設定処理を実行する(ステップS908)。
そして、ラウンド中演出設定処理が終了したら、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS910)。
図36は、図35のステップS908にて実行されるラウンド中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示すラウンド中演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、ステップS803の演出図柄変動停止処理にて初当りフラグがセットされているか否か、つまり、当該大当りが通常遊技状態において大当りか否かを判定する(ステップS930)。
初当りフラグがセットされている場合は(ステップS930;Yes)、初当りフラグをセットした後(ステップS930A)、特別演出実行フラグがセットされているか否か、つまり、スーパーリーチC演出が実行されて確変大当りC〜Fのいずれかが発生した、つまり、特別な大当りである確変大当りC〜Fが発生したのか否かを判定する(ステップS931)。特別演出実行フラグがセットされていなければ(ステップS931;No)、通常遊技状態において発生した大当り(初当り)から、大当り遊技状態後の遊技状態が通常遊技状態に移行するまでに発生した一連の大当りの発生回数(大当りの連荘回数)を示す連荘回数カウンタに「1」をセットした後(ステップS932)、連荘回数カウンタの値に応じた通常用ラウンド中演出に対応するプロセスデータを選択する(ステップS933)。
また、特別演出実行フラグがセットされていれば(ステップS931;Yes)、連荘回数カウンタに「0」をセットした後(ステップS934)、当該変動において特別演出であるスーパーリーチC演出が実行されて確変大当りC〜Fのいずれかが発生したことを示す特別用ラウンド中演出に対応するプロセスデータを選択する(ステップS935)。
このように、大当り遊技状態のラウンド中に実行されるラウンド中演出は、図37に示す複数のラウンド中演出種別(パターン)のうちからいずれかが選択されるようになっている。図37に示すように、演出制御用CPU101は、ラウンド中演出として、特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)以外の通常の大当りにおいて実行される複数種類の通常用ラウンド中演出1〜nと、特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)において実行される特別用ラウンド中演出と、のいずれかから選択するようになっている。
通常用ラウンド中演出は、連荘回数カウンタの値が1〜3のときに選択される通常用ラウンド中演出1、連荘回数のカウンタ値が4〜6のときに選択される通常用ラウンド中演出2、連荘回数のカウンタ値が7〜9のときに選択される通常用ラウンド中演出3、連荘回数のカウンタ値がx〜x+3のときに選択される通常用ラウンド中演出n・・・のように複数用意されている。
そして、演出制御用CPU101は、大当りが所定回数(例えば、3回)連荘した場合、次の大当りが開始するときに通常用ラウンド中演出の種別を変更する。尚、この実施の形態では、大当りが所定回数である3回連続して発生した場合、次の大当りが開始するときにラウンド中演出種別を変更するようになっているが、4回以上または2回、1回発生した場合に変更するようにしてもよい。
また、通常用ラウンド中演出の数は任意であるが、例えば通常用ラウンド中演出1〜50まで用意し、通常用ラウンド中演出50を実行した後は通常用ラウンド中演出1に戻るようにしてもよい。また、特別用ラウンド中演出は1種類しかないが、複数種類を用意してもよい。
また、ラウンド中演出は、当該大当りのラウンド数や出球数、大当り終了後の時短回数などが表示されるだけでなく、例えば当該パチンコ遊技機1の演出などにて登場するキャラクタなどが登場して対決する演出、タイトルなどに関わる楽曲が流れる演出、ストーリー演出など、演出態様は任意であり、例えば、大当り種別を遊技者が判別しにくい演出図柄を揃えて大当りとした場合などには、付与されるラウンド数や時短回数などを示唆する演出等であってもよい。
また、通常用ラウンド中演出1〜nは、互いにストーリーなどが連続あるいは関連する演出であってもよいし、互いに連続や関連しない別個の演出であってもよい。
また、特別用ラウンド中演出は、通常用ラウンド中演出とは単に演出態様が異なるだけでなく、通常用ラウンド中演出では見ることができないプレミア演出、例えば、通常用ラウンド中演出では登場しないキャラクタや人物の画像や、通常用ラウンド中演出では流れない楽曲が流れるなど、通常用ラウンド中演出では実行されることがほぼない特別なラウンド中演出とされている。
演出制御用CPU101は、通常遊技状態であるときに確変大当りA〜Fのいずれかが発生した後、確変状態中(変動表示が80回実行されるまで)に発生した大当り回数を、大当り連荘回数として連荘回数カウンタにて集計する。
すなわち、演出制御用CPU101は、通常遊技状態において発生した大当り遊技状態(初当り)から、大当り遊技状態後の遊技状態が通常遊技状態に移行する大当り遊技状態までに発生した一連の大当りの発生回数を、連荘回数カウンタにて集計する。この実施の形態では、全ての大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行するため、大当り終了後の確変状態が終了するまでに発生した一連の大当りの発生回数を連荘回数カウンタにて集計する。
また、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態の発生回数として、特別演出であるスーパーリーチC演出が実行されることにより発生した特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)を含まない発生回数を集計する。つまり、スーパーリーチC演出にて発生した確変大当りC〜Fは、連荘回数カウンタにて集計しない。
よって、ステップS932では、初当りが特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)ではない大当りである場合は連荘回数として集計するため、連荘回数カウンタに「1」をセットする。また、ステップS934では、初当りが特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)である場合は連荘回数として集計しないため、連荘回数カウンタに初期値である「0」をセットする。つまり、当該初当りは連荘回数として集計しない。
尚、この実施の形態では、全ての大当り種別が確変大当りとされているとともに、確変状態に移行した後、次の大当りが発生することまたは大当りの終了後に変動表示が所定回数(本例では80回)実行されることのいずれかの終了条件が成立するまで確変状態が継続するようになっているが、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させずに時短状態に移行させ、次の大当りが発生することまたは大当りの終了後に変動表示が所定回数実行されることのいずれかの終了条件が成立するまで時短状態が継続する通常大当りを発生可能とする場合にあっては、通常遊技状態において発生した大当り遊技状態(初当り)から、大当り遊技状態後の遊技状態が通常遊技状態に移行する大当り遊技状態までに発生した一連の大当りの発生回数、つまり、時短状態において発生した大当り遊技状態(所謂引き戻し)も連荘回数カウンタにて集計する。
次に、初当りフラグがセットされていない場合(ステップS930;No)、つまり、連荘2回目以降の大当りである場合は、特別演出実行フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS936)、特別演出実行フラグがセットされていなければ(ステップS936;No)、連荘回数カウンタを1加算した後(ステップS937)、連荘回数カウンタの値に応じた通常用ラウンド中演出に対応するプロセスデータを選択する(ステップS938)。
また、特別演出実行フラグがセットされていれば(ステップS936;Yes)、大当りの連荘回数を示す連荘回数カウンタを維持する(ステップS939)、つまり、1加算せずにステップS940に進み、特別用ラウンド中演出に対応するプロセスデータを選択する(ステップS940)。
図38は、大当り連荘回数に応じたラウンド中演出の実行状況の例が示されている。
例えば、図38(A)は、特別な大当り以外の大当りが連荘する場合を示している。すなわち、特別な大当り以外の大当りが連荘する場合は、通常用ラウンド中演出が選択されるため、通常用ラウンド中演出1が3回実行された場合、4回目からは通常用ラウンド中演出2に変更され、さらに通常用ラウンド中演出2が3回実行された場合、7回目からは通常用ラウンド中演出3に変更される。
図38(B)は、連荘中において特別な大当りが割り込んで発生した場合を示している。すなわち、特別な大当りが割り込む場合は、特別用ラウンド中演出が選択されるため、大当り連荘回数は増加するが、連荘回数カウンタは増加しない。例えば、通常用ラウンド中演出1が2回実行された後、3回目の大当りが特別な大当りである場合、特別用ラウンド中演出が実行される。
しかしこの場合、連荘回数カウンタは増加せずに「2」に維持されるため、4回目の大当りが特別な大当り以外の大当りである場合、3回目の通常用ラウンド中演出1が実行される。このように、特別な大当りが割り込む場合は、連荘回数カウンタを増加せずに値を維持するため、その後特別な大当り以外の大当りが実行された場合、連荘回数カウンタの値に対応する通常用ラウンド中演出が選択される。
図38(C)は、初当りが特別な大当りであり、その後も特別な大当りが連荘する場合を示している。すなわち、初当りが特別な大当りの場合は、特別用ラウンド中演出が選択され、連荘回数カウンタに「0」がセットされる。さらに、その後も特別な大当りが連荘する場合、連荘回数カウンタの値を増加しないため、その後、特別な大当り以外の大当りが発生した場合は、連荘回数カウンタの値に対応する通常用ラウンド中演出が選択される。
例えば、特別な大当りが発生したときも連荘回数カウンタの値を1加算してしまう場合、初当りから特別な大当りが3回以上連続して発生した場合、4回目以降の大当りが特別な大当り以外の大当りであった場合、連荘回数カウンタの値は「4」であるため、通常用ラウンド中演出2が選択されてしまう。
あるいは、例えば1〜3回目に特別な大当り以外の大当りが発生し、4〜6回目に特別な大当りが発生した場合、7回目の大当りが特別な大当り以外の大当りであったとしても、連荘回数カウンタは「7」であるため、通常用ラウンド中演出3が選択されてしまう。
このように、第1演出としての通常用ラウンド中演出nが実行されないうちに次の第2演出としての通常用ラウンド中演出n+1が実行されてしまうことになるため、遊技者は通常用ラウンド中演出nを見逃してしまうことになるが、この実施の形態では、特別な大当りが発生した場合は特別演出としての特別用ラウンド中演出を実行するが、当該特別な大当りは連荘回数として集計しないため、上記のように所定の通常用ラウンド中演出nを見逃してしまうことを回避できる。
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、特別な大当り遊技状態(スーパーリーチC演出にて大当りとなった確変大当りC〜F)が発生した場合でも、該特別な大当り遊技状態は連荘回数に集計されないことで、第1演出である通常用ラウンド中演出1や第2演出としての通常用ラウンド中演出2が確実に実施されるので、提供したい演出を確実に提供できる。
また、この実施の形態では、他の大当りに比べて価値が高い特別な大当りの一例として、他の大当りに比べて、大当り遊技状態中のラウンド数が多い16ラウンド確変大当りC〜Fを記載したが、本発明は、このように大当り遊技状態中に付与される価値が高いものに限定されるものではなく、例えば、大当り遊技状態の終了後に付与される時短回数が多い大当りや、通常遊技状態に比べて大当りが決定される確率が高くなる確変状態に付与される大当り等であってもよい。
また、この実施の形態では、特別な大当りが発生した場合に、連荘回数カウンタの値を1加算しないようにすることで、第1演出である通常用ラウンド中演出1や第2演出としての通常用ラウンド中演出2が確実に実施されるようにしていたが、所定の連荘ゾーン内において所定条件が成立したときは、特別な大当りを連荘回数に加算するようにしてもよい。
具体的には、所定の連荘ゾーン(例えば、連荘回数1〜3回目)の間に通常用ラウンド中演出1が実行されるものの場合、所定の連荘ゾーン内において通常用ラウンド中演出1を1回でも実行した場合は、残り2回で特別用ラウンド中演出を実行した場合、これらを連荘回数に加算するようにしてもよい。
つまり、前記実施の形態では、3回の大当りが連荘する間に通常用ラウンド中演出nが3回実行されなければ、次の大当りで通常用ラウンド中演出nから通常用ラウンド中演出n+1に切替らなかったが、3回のうち1回でも実行されれば、次の大当りで通常用ラウンド中演出nから通常用ラウンド中演出n+1に切替るようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第1演出としての通常用ラウンド中演出1が3回実行されたときに第2演出としての通常用ラウンド中演出2に切替るようになっていた、つまり、同じ通常用ラウンド中演出が複数回実行されたことを条件に別種の通常用ラウンド中演出に切替るようになっていたが、所定の通常用ラウンド中演出が4回以上実行されたことを条件に別種の通常用ラウンド中演出に切替るようにしてもよいし、所定の通常用ラウンド中演出が1回実行されたことを条件に別種の通常用ラウンド中演出に切替るようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、所定の演出の一例として、ラウンド中演出を適用したが、大当り遊技状態中に実行される演出であればウンド中演出に限定されるものではなく、例えば大当り開始時に実行されるファンファーレ演出、ラウンドインターバル中に実行されるラウンドインターバル演出、大当り終了時に実行されるエンディング演出等に適用可能である。また、ファンファーレ演出、ラウンド中演出、ラウンドインターバル演出、エンディング演出のうちいずれか1つだけでなく、複数の演出を適用してもよい。
また、特別用ラウンド中演出が実行される特別な大当り(例えば、スーパーリーチCにより発生した確変大当りC〜F)は、他の種類の大当り(例えば、確変大当りA,Bなど)に比較して、遊技者にとっての有利度が大きい(例えば、ラウンド数(出球数)が多い)大当りであることで、有利度が大きい大当り遊技状態において特別演出である特別用ラウンド中演出が実行されるので、遊技者の満足感を特別演出によって高めることができる。
尚、前記実施の形態では、特別な特定遊技状態としての特別な大当りとして、スーパーリーチCにより発生した16ラウンド確変大当りC〜Fを適用したが、スーパーリーチCにより発生した16ラウンド確変大当りC〜Fのうち、時短回数が最も多い確変大当りFのみを対象としてもよい。また、他の変動パターンにより発生した確変大当りを対象としてもよいし、4ラウンド確変大当りを対象としてもよい。
また、例えば、前述したように変動パターンとして擬似連や滑りを伴うリーチ変動パターンが複数種類ある場合、擬似連または滑りなどが実行されることや擬似連の実行回数などを特別な大当りの条件となる変動パターンとしてもよい。また、これら変動パターン種別、時短回数、ラウンド数、擬似連や滑りなど複数の要素のうちいずれか1つを条件とするものであってもよいし、複数の要素を組み合せたものを条件とするものであってもよい。
すなわち、特別な大当りは、大当り中に付与される価値(例えば、ラウンド数(出球数)や大当り遊技終了後に付与される価値(例えば、時短回数など)などが他の種類の大当りとは異なる特別な種別の大当りだけでなく、例えば、大当り遊技状態中においてプレミア画像やインターネットへの接続機能を備える2次元コードなどが出現するなど、特別な演出(例えば、特別用ラウンド中演出)以外の演出態様が他の大当りと異なるあるいは他の大当りでは実行されない演出である大当りを含む。
さらに、特別な大当りは、大当り種別や演出態様が他の大当りと異なるものだけでなく、特別な大当りの発生の契機となる変動パターン種別や変動中演出種別等の該特別な大当りの発生に関連する所定の要素が所定の要素(例えば、本例ではスーパーリーチC演出)であることを条件とする大当り等を含む。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU101は、特別演出であるスーパーリーチC演出の実行を決定して実行したことを条件に、特別用ラウンド中演出を実行するようにしたことで、スーパーリーチC演出の発生頻度を、制限の大きい遊技制御用CPU56側の管理ではなく、制限の少ない演出制御用CPU101側の管理として設計できる、つまり、確変大当りC〜Fの決定率に依存することなく、スーパーリーチC演出の発生頻度を調整することで設計できるので、開発段階の負担を軽減することができる。
また、前記実施の形態では、CPU56は、時短状態に制御される可変表示回数である規定回数(時短回数)を複数の規定回数(例えば、40回、50回、60回、80回)から決定し、演出制御用CPU101は、該決定された規定回数よりも少ない特定回数を報知した後で、残りの可変表示回数(上乗せ報知時短回数)を追加報知する報知演出としての上乗せ報知演出を実行するとともに、特定回数に到達する直前の所定回(例えば、報知時短回数カウンタの値が10以下になったときなど)の可変表示において、該特定回数に到達する旨を示唆する示唆演出としてのカウントダウン演出を実行する一方で、上乗せ報知演出を実行したときには、カウントダウン演出の実行を制限することで、カウントダウン演出が繰返し実行されることによって、遊技者に不快感を与えてしまうことを低減できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状のパチンコ球(遊技球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えばメダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。