JP5931768B2 - 無線アクセス制御方法および無線通信装置 - Google Patents

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本発明は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を用いる無線LANなどの無線通信システムにおいて、隣接する送信局からの干渉が許容以下の受信局に対して同時送信を行って通信容量を改善する無線アクセス制御方法および無線通信装置に関する。
IEEE802.11無線LANの基本アクセス手順である自律分散制御(DCF:Distributed Coordination Function )では、各送信局は無線チャネルの使用状況をキャリアセンスによって確認し、無線チャネルがアイドルのときに送信し、ビジーのときに送信を見合わせることによって衝突を回避するCSMA/CA方式が用いられている(非特許文献1)。
しかし、従来のCSMA/CAでは衝突を回避して通信を行うため、送信局数の増加に伴い衝突確率が増加し、衝突および再送の影響により通信効率が低下する。
そこで、希望波と干渉波の電力差により希望波の受信に成功するキャプチャ効果と呼ばれる現象を利用して、互いに干渉源となる複数の送信局が同時に送信を行うことにより、CSMA/CAに基づいて送信を行う送信局の増加に伴う通信効率の低下を低減するアクセス制御方法が提案されている(非特許文献2)。
図10は、キャプチャ効果を利用する無線通信システムの構成例を示す。
図10において、送信局T1と送信局T2は互いのキャリアセンス範囲内に存在し、互いの送信信号を検知可能である。受信局R1は送信局T1に従属し、受信局R2および受信局R3は送信局T2に従属している。受信局R1および受信局R2は、それぞれ他方の送信局からの送信信号が干渉信号となるものの、それぞれ送信局T1および送信局T2の近くに存在するためキャプチャ効果を生じやすい環境にある。受信局R3は送信局T2から遠い位置に存在し、送信局T2と送信局T1からの送信信号が互いに干渉してキャプチャ効果は得られない。すなわち、送信局T1が受信局R1へ送信し、かつ送信局T2が受信局R2へ送信する場合はキャプチャ効果を期待しての同時送信が可能になる。一方、送信局T2が受信局R3へ送信する場合はキャプチャ効果を期待しての同時送信はできないので、単独送信となる。
ここでは、送信局T1,T2がキャプチャ効果を期待して同時送信が可能な受信局R1,R2に送信する場合は固定のバックオフ時間が設定され、キャプチャ効果による同時送信ができない受信局R3に単独送信する場合は、CSMA/CA方式による通常のランダムなバックオフ時間が設定される。
図11は、キャプチャ効果を利用する従来の無線通信装置の構成を示す。
図11において、送信データはバッファ(FIFO)51に蓄積され、蓄積された送信データは順番に送信待機に入る。同時送信判定部52では、送信データの宛先受信局に対して同時送信が可能か否かの判定を行い、送信データおよび判定結果をバックオフ制御部54に出力する。この判定は、同時送信管理部53に記録された情報を参照して行われる。
同時送信管理部53では、送受信部56から他の送信局が送信した信号のRSSI情報、受信局におけるSINR情報や受信局から送信された信号のRSSI情報またはRSSIから求めたSIR情報が入力され、他の送信局が送信した信号のRSSI 情報から同時送信を行う他の送信局の選択を行うとともに、受信局におけるSINR情報や受信局から送信された信号のRSSI情報またはRSSIから求めたSIR情報を、受信局のMACアドレスと結び付けて管理する。
バックオフ制御部54は、同時送信判定部52の判定結果に基づいてバックオフ値を決定する。すなわち、同時送信が可能と判定されている場合には、固定バックオフタイマ55の参照値を設定し、同時送信が不可と判定されている場合には、現在のコンテンションウィンドウ(CW)から参照値以外の値をランダムに選択して設定し、それぞれのバックオフ値のカウントダウンを行う。チャネルが使用中(ビジー)のときはカウントを停止し、チャネルが使用中でない(アイドル)のときはカウントを継続する。カウントが0になったときに、送受信部56から送信データを含むデータフレームが送信される。
固定バックオフタイマ55は、複数の送信局間で共有した任意のバックオフ値(固定バックオフ値)を設定してカウントダウンを行う。チャネルがビジーのときはカウントを停止し、チャネルがアイドルのときはカウントを継続する。カウントが0になったときは再度固定バックオフ値を設定し、カウントダウンを行う。
送受信部56ではキャリアセンスを行い、チャネルがビジーであるか、アイドルであるかをバックオフ制御部54および固定バックオフタイマ55に通知する。また、バッファ51から入力された送信データを変調してアンテナを介して送信し、アンテナを介して受信された受信データを復調する。受信データのうち、受信局のSINR情報や信号のRSSI情報またはRSSIから求めたSIR情報を同時送信管理部53に入力する。
このような無線通信装置では、複数の送信局でキャプチャ効果による同時送信が期待できる場合には、同一の固定バックオフ値を用いて送信待機するため、同じタイミングで送信することが可能となる。しかも、CSMA/CAと共存したうえで同時送信を実現することができる。
IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks Par 11: Wireless LAN MAC and PHY Specifications, June 2007 岩渕匡史, 岸田朗, 新宅俊之, 阪田徹, "フェージングを考慮した同時送信アクセス制御に関する検討", 信学技報, RCS2012-77, July 2012
ところで、従来の技術では、1つのバッファに蓄積された先頭の送信データから処理が開始されるため、複数の送信局が同時送信を行うには、それぞれのバッファ先頭の送信データの宛先受信局の全てにおいて同時送信可能な状況になければ、同時送信が行われず単独送信となり、通信効率が低下してしまう。例えば、図10の例では、送信局T1,T2の各バッファの先頭に、それぞれ受信局R1,R2宛ての送信データがあれば同時送信が可能であるが、送信局T1のバッファの先頭に受信局R1宛ての送信データがあり、送信局T2のバッファの先頭に受信局R3宛ての送信データがあれば、同時送信はできない。すなわち、送信局T1,T2に互いに同時送信可能な受信局R1,R2が従属しているにも関わらず、同時送信不可の受信局R3が存在している場合、各受信局へ送信する順番を送信局T1,T2間で予め調整していないと、最悪の場合は全く同時送信が行われない場合がある。
図12は、従来のアクセス制御例を示す。ここでは、図10に示す構成において、送信局T1のバッファには、同時送信可能の受信局R1宛ての送信データA1,A2,A3の順に格納され、送信局T2のバッファには、同時送信可能の受信局R2宛ての送信データB1、同時送信不可(単独送信)の受信局R3宛ての送信データC1、同時送信可能の受信局R2宛ての送信データB2,B3の順に格納されているものとする。
図12(1),(2) において、送信局T1が送信データA1を送信し、送信局T2が送信データB1を送信する際に、それぞれ固定バックオフ値3を設定し、カウント0で送信データA1,B1が同時送信される(t1)。そして、ACK信号をそれぞれ受信してDIFS後に、送信局T1は送信データA2、送信局T2は送信データC1の送信処理に入る。ここで、送信局T1は固定バックオフ値3を再設定するが、送信局T2は送信データC1の宛先である受信局R3が単独送信であるので、固定バックオフ値3と異なるバックオフ値をCWの範囲からランダムに選択して設定する。図12(1) は固定バックオフ値3より小さいランダムバックオフ値1が選択され、図12(2) は固定バックオフ値3より大きいランダムバックオフ値4が選択される例を示す。
図12(1) の場合、ランダムバックオフ値1の送信局T2から送信データC1が先に送信され、このときビジーとなって固定バックオフタイマがカウント2で停止し、送信局T1の送信データA2の送信が持ち越される(t2)。送信データC1およびACK信号の送受信後、送信局T1,T2は固定バックオフタイマの参照値2をバックオフ値として設定し、カウント0で送信データA2,B2が同時送信される(t3)。送信データA2,B2およびACK信号の送受信後、送信局T1,T2は固定バックオフ値3を再設定し、カウント0で送信データA3,B3が同時送信される(t4)。
図12(2) の場合、バックオフ値3の送信局T1から送信データA2が先に送信され、送信局T2のバックオフタイマがカウント1で停止して送信局T2の送信データC1の送信が持ち越される(t2)。送信データA2およびACK信号の送受信後、送信局T1は固定バックオフ値3を再設定して送信データA3の送信処理に入り、送信局T2はバックオフ値1からカウントを開始して送信データC1の送信処理に入る。ここで、送信局T2の送信データC1が先に送信され、このときビジーとなって固定バックオフタイマがカウント2で停止し、送信局T1の送信データA3の送信が持ち越される(t3)。送信データC1およびACK信号の送受信後、送信局T1,T2は固定バックオフタイマの参照値2をバックオフ値として設定し、カウント0で送信データA3,B2が同時送信される(t4)。
このように、送信局T1のバッファに送信データA1,A2,A3の順に格納され、送信局T2のバッファに送信データB1,C1,B2,B3の順に格納されている場合、図13(1) のように、送信局T2が送信データC1を単独送信する際のランダムバックオフ値として、「固定バックオフタイマの参照値>ランダムバックオフ値」となる値を設定すると、同時送信と単独送信を順序よく行うことができる。ただし、単独送信する送信データが連続し、固定バックオフタイマの参照値が1になれば、それより小さいランダムバックオフ値を設定することができなくなる問題がある。
一方、図12(2) のように、送信局T2が送信データC1を単独送信する際のランダムバックオフ値として、「固定バックオフタイマの参照値<ランダムバックオフ値」となる値を設定すると、送信局T1のバックオフタイマが先にカウント0となり、本来は同時送信が可能な送信データA2が単独送信されることになる。すなわち、同時送信可能なタイミングがあったとしても、ランダムバックオフ値を用いた単独送信が完了するまで同時送信が行われないため、効率が悪い。このとき、送信局T2において、送信データC1の前に送信データB2の割込みが可能であれば、送信データA2は単独送信になることなく送信データB2と同時送信されることになる。
本発明は、キャプチャ効果を積極的に利用して複数の送信局による同時送信を可能にするとともに、送信局のバッファに同時送信可能な受信局宛の送信データが蓄積していた場合に確実に同時送信となり、通信効率を向上させることができる無線アクセス制御方法および無線通信装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、送信局および受信局により構成される複数の通信セルが重複して配置された無線通信システムの送信局間で、バックオフ値を調整して同一のバックオフ値を設定することにより同時送信を実現する無線アクセス制御方法において、受信局の各々が、当該受信局と通信を行う送信局からの希望信号電力と、当該送信局以外の送信局からの干渉信号電力をそれぞれ測定し、希望信号電力と干渉信号電力の比を送信局に通知する第1のステップと、受信局から送信局に通知された希望信号電力と干渉信号電力の比が閾値を超えていた場合には当該受信局を同時送信の対象として設定し、そうでない場合には当該受信局を単独送信の対象として設定する第2のステップと、送信データの宛先となる受信局から当該送信データが同時送信か単独送信かを判定し、それぞれ対応する同時送信用バッファまたは単独送信用バッファに蓄積する第3のステップと、送信データのバッファ蓄積後バックオフ待機に入る前に、第1のステップおよび第2のステップにより送信データが同時送信か単独送信かを再度判定し、それぞれ対応する同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部で1フレームずつバックオフ待機する第4のステップと、同時送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して送信局間で同一のバックオフ値を設定し、単独送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して該バックオフ値と異なるランダムなバックオフ値を設定し、それぞれ設定したバックオフ値が小さい送信データから送信を開始する第のステップとを有する。
第1の発明の無線アクセス制御方法において、同時送信用バッファまたは単独送信用バッファの少なくとも一方を複数備え、さらに同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部の少なくとも一方を複数備え、第3のステップで、送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは送信データの蓄積状況に応じて、複数のバッファを使い分け、第4のステップで、送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは送信データの待機状況に応じて、複数のバックオフ待機部を使い分け、のステップで、複数のバックオフ待機部の送信データに対して互いに異なるバックオフ値を設定する。
第2の発明は、送信局および受信局により構成される複数の通信セルが重複して配置された無線通信システムの送信局間で、バックオフ値を調整して同一のバックオフ値を設定することにより同時送信を実現する無線通信装置において、受信局の各々が、当該受信局と通信を行う送信局からの希望信号電力と、当該送信局以外の送信局からの干渉信号電力をそれぞれ測定し、希望信号電力と干渉信号電力の比を送信局に通知する第1の手段と、受信局から送信局に通知された希望信号電力と干渉信号電力の比が閾値を超えていた場合には当該受信局を同時送信の対象として設定し、そうでない場合には当該受信局を単独送信の対象として設定する第2の手段と、送信データの宛先となる受信局から当該送信データが同時送信か単独送信かを判定し、それぞれ対応する同時送信用バッファまたは単独送信用バッファに蓄積する第3の手段と、送信データのバッファ蓄積後バックオフ待機に入る前に、第1のステップおよび第2のステップにより送信データが同時送信か単独送信かを再度判定し、それぞれ対応する同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部で1フレームずつバックオフ待機する第4の手段と、同時送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して送信局間で同一のバックオフ値を設定し、単独送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して該バックオフ値と異なるランダムなバックオフ値を設定し、それぞれ設定したバックオフ値が小さい送信データから送信を開始する第の手段とを備える。
第2の発明の無線通信装置において、同時送信用バッファまたは単独送信用バッファの少なくとも一方を複数備え、さらに同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部の少なくとも一方を複数備え、第3の手段は、送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは送信データの蓄積状況に応じて、複数のバッファを使い分ける構成であり、第4の手段は、送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは送信データの待機状況に応じて、複数のバックオフ待機部を使い分ける構成であり、の手段は、複数のバックオフ待機部の送信データに対して互いに異なるバックオフ値を設定する構成である。
本発明により、送信局において同時送信の送信データと単独送信の送信データが混在する場合に、それぞれ専用のバッファに蓄積して互いに異なるバックオフ値を設定してバックオフ制御を行うことにより、同時送信の送信データについて確実に同時送信させることができる。これにより、キャプチャ効果を利用した無線通信システムの通信効率の向上させることができる。
本発明の実施例1における無線通信装置の構成例を示す図である。 送信局情報管理テーブルの一例を示す図である。 受信局情報管理テーブルの一例を示す図である。 同時送信管理テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施例1におけるアクセス制御例を示すタイムチャートである。 本発明の実施例2における無線通信装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例2におけるアクセス制御例を示すタイムチャートである。 本発明の実施例3における無線通信装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例4における無線通信装置の構成例を示す図である。 キャプチャ効果を利用する無線通信システムの構成例を示す図である。 キャプチャ効果を利用する従来の無線通信装置の構成を示す図である。 従来のアクセス制御例を示すタイムチャートである。
本発明の機能は、無線LANシステムにおける基地局と端末局の双方に搭載できるものであるが、実施例として、図10の送信局T1,T2(基地局)から図10の受信局R1〜R3(端末局)への送信を例に説明する。
本実施例の送信局(無線通信装置)は、同時送信可能な受信局宛ての送信データを蓄積するバッファと、同時送信不可(単独送信)の受信局宛ての送信データを蓄積するバッファをそれぞれ備え、送信局が同時送信の可否を判定し、その結果により送信データを蓄積するバッファを切り替えることを特徴とする。さらに、キャプチャ効果を利用した同時送信を可能にする無線アクセス制御を、各バッファに蓄積された送信データに対して独立に適用することを特徴とする。
図1に、本発明の実施例1における無線通信装置の構成例を示す。
図1において、無線通信装置は、同時送信管理部11、判定部12、単独送信用バッファ13、同時送信用バッファ14、固定バックオフタイマ15、バックオフ値設定部16、スイッチ部17、送受信部18により構成される。
同時送信管理部11には、送受信部18において受信・測定された、周辺の送信局および配下の受信局から送信された信号のRSSI情報が入力される。入力された情報と周辺の送信局および配下の受信局のMACアドレスとを結びつけ、周辺の送信局の情報を管理する送信局情報管理テーブル、および配下の受信局の情報を管理する受信局情報管理テーブルを作成する。
図2は、送信局情報管理テーブルの一例を示す。
送信局情報管理テーブルには、他の送信局のMACアドレス、他の送信局から送信された制御信号のRSSI、その制御信号に含まれていた固定バックオフ値、制御信号受信時刻、制御信号送信間隔が記録される。同時送信管理部11は、それらの情報を送受信部18から受け取る度にテーブルを更新する。
図3は、受信局情報管理テーブルの一例を示す。
受信局情報管理テーブルには、配下の受信局のMACアドレス、配下の受信局から送信された信号のRSSIが記録れる。RSSIに代えて、配下の受信局から送信されたSINR情報としてもよい。同時送信管理部11は、これらの情報を送受信部18から受け取る度にテーブルを更新する。
図4は、同時送信管理テーブルの一例を示す。
同時送信管理テーブルは、同時送信が可能な送信局と配下の受信局の組合せを示し、周囲の送信局のMACアドレス、配下の受信局のMACアドレス、ある1つの送信局と受信局との関係におけるSINR情報またはSIR情報、固定バックオフ値により構成される。これらの情報は、送信局情報管理テーブルと受信局情報管理テーブルを用いて得られ、周囲の全ての送信局と配下の全ての受信局との間でSINRまたはSIRから同時送信の可否を判定し、同時送信が可能な組合せをテーブルに記録する。送信局情報管理テーブルもしくは受信局情報管理テーブルが更新されたときに、同時送信管理テーブルも更新する。
また、同時送信管理部11で更新された同時送信管理テーブルの情報は判定部12に入力され、同時送信管理部11で管理される固定バックオフ値は、固定バックオフタイマ15に入力される。
判定部12は、送信データを入力すると、同時送信管理部11から入力された同時送信管理テーブルに基づいて、その送信データの送信先から同時送信か単独送信かを判定する。同時送信の送信データは同時送信用バッファ14へ入力し、単独送信の送信データは単独送信用バッファ13へ入力する。
単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14は、それぞれ入力した送信データを蓄積し、バックオフ値設定部16の制御により先頭の送信データからバックオフによる送信待機に入る。
固定バックオフタイマ15は、複数の送信局間で共有する任意の固定バックオフ値に基づいて、同時送信時に設定するバックオフ値を管理する。固定バックオフタイマ15は、チャネルがビジー(使用中)のときはカウントダウンを停止し、チャネルがアイドル(未使用)のときはカウントダウンを継続する。カウントが0になったとき、再度固定バックオフ値を設定してカウントダウンを行う。
複数の同時送信用バッファ14を備える場合、それぞれ対応する複数の固定バックオフタイマ15を備える。
バックオフ値設定部16は、送信データがバックオフによる送信待機に入る際、バックオフタイマにバックオフ値を設定する。同時送信を行う送信データに対しては、固定バックオフタイマ15の参照値(参照時点のカウント値)を設定する。単独送信を行う送信データに対しては、CW内で固定バックオフタイマ15の参照値かつ(参照値+固定バックオフ値の整数倍)以外の値をランダムに選択した値を設定する。バックオフタイマは、設定されたバックオフ値からカウントダウンを開始する。そして、チャネルがビジーのときはカウントダウンを停止し、チャネルがアイドルのときはカウントダウンを継続する。
また、バックオフ値設定部16はスイッチ部17に対して、各バッファ対応のバックオフ値の情報を通知する。単独送信を行う送信データと同時送信を行う送信データがともに存在した場合は、バックオフ値設定部16がそれぞれに設定したバックオフ値を比較し、バックオフ待機が終了する順番をスイッチ部17に通知する。スイッチ部17は、バックオフ値設定部16から通知されたバックオフ待機が終了する(バックオフタイマのカウント値が0になる)順番に従って、単独送信用バッファ13または同時送信用バッファ14から読み出した送信データを送受信部18へ入力する。
送受信部18は、送信データを変調してアンテナを介して送信する処理と、アンテナを介して受信した信号を復調する処理と、無線チャネルを使用している電波の電波強度を測定する処理を行う。SINR情報が取得できる場合はSINR情報を、RSSI情報が取得できる場合はRSSI情報を同時送信管理部11へ通知する。また、取得したRSSI情報に基づいてSIRを計算し、その情報を通知してもよい。併せて、その信号を送信した端末のMACアドレスを同時送信管理部11へ通知する。さらに、受信信号内に固定バックオフ値の情報がある場合には、その情報も同時送信管理部11へ通知する。
図5は、本発明の実施例1におけるアクセス制御例を示す。
ここでは、図10,図12と同様の送信局T1,T2、受信局R1,R2,R3の構成において、送信局T1の同時送信用バッファ14に配下の受信局R1宛の送信データA1,A2,A3が蓄積され、送信局T2の同時送信用バッファ14に配下の受信局R2宛の送信データB1,B2,B3が蓄積され、送信局T2の単独送信用バッファ13に配下の受信局R3宛の送信データC1が蓄積されているものとする。
送信局T1では、受信局R1宛の送信データA1が送信待機となる。バックオフ値設定部16は、送信データA1に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)をバックオフ値として設定する。
送信局T2では、受信局R2宛の送信データB1と受信局R3宛の送信データC1が同時に送信待機となる。バックオフ値設定部16は、送信データB1に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)をバックオフ値として設定し、送信データC1には、上記の条件に従って3,6,9,…以外でCWからランダムに選択されたランダムバックオフ値(=7)を設定する。
送信局T1,T2が送信処理を開始すると、まず、バックオフ値が小さい送信データA1,B1の同時送信が行われる。このとき、単独送信で待機している受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント4で停止する。
送信データA1,B1の同時送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA2,B2に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)を設定し、カウントダウンを行う。一方、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント4からカウントダウンを再開する。したがって、次の送信もバックオフ値が小さい送信データA2,B2の同時送信が行われることになる。このとき、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント1で停止する。
送信データA2,B2の同時送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA3,B3に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)を設定し、カウントダウンを行う。一方、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント1となっているため、次の送信は送信データC1の単独送信が行われる。このとき、固定バックオフタイマ15および受信局R1,R2宛の送信データA3,B3のバックオフタイマは、カウント2で停止する。
送信データC1の単独送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA3,B3に対して、バックオフタイマのカウント2からカウントダウンを行う。また、送信局T2に単独送信となる受信局R3宛の送信データC2があれば、固定バックオフタイマ15の参照値(=2)をもとに上記の条件に従って2,5,8,…以外でCWからランダムに選択されたランダムバックオフ値(=6)を設定することになる。
このように、判定部12で同時送信か単独送信かを判定し、それぞれ単独送信用バッファ13または同時送信用バッファ14で送信データを待機させることにより、単独送信の送信データが送信待機中である場合にも同時送信を実行することが可能になる。
なお、図5において、送信局T2が受信局R3宛の送信データC1に対して設定するランダムバックオフ値として、CW内で固定バックオフタイマ15の参照値かつ(参照値+固定バックオフ値の整数倍)以外の値を選択するとき、固定バックオフタイマ15の参照値3に対して、ランダムバックオフ値4または5を設定した場合には、送信データA2,B2の同時送信と、送信データC1の単独送信の順番が入れ代わるだけである。同様に、送信データC1に対して、ランダムバックオフ値1または2を設定した場合には、最初に送信データC1の単独送信が行われ、続いて送信データA1,B1、送信データA2,B2の同時送信が行われることになる。このような順番は本発明では問題ではなく、図12(2) で説明したように、本来同時送信されるべき送信データが単独送信になる事態を回避することが本発明による効果である。
スイッチ部17は、バックオフ値設定部16が各送信データに設定するバックオフ値の情報を入力し、バックオフ待機が終了する(バックオフタイマのカウント値が0になる)順番に従って、単独送信用バッファ13または同時送信用バッファ14から送信データを読み出すことになる。
ここで、バックオフ値設定部16が単独送信する送信データに対して設定するランダムバックオフ値として、CW内で固定バックオフタイマ15の参照値かつ(参照値+固定バックオフ値の整数倍)以外の値としたのは、単独送信の送信データと同時送信の送信データのバックオフ待機が同時に終了することがないようにしたものである。したがって、バックオフ値設定部16でこの処理が機能していれば、スイッチ部17を用いずに、単独送信用バッファ13または同時送信用バッファ14からバックオフ待機が終了した送信データを読み出して送受信部18に直接入力してもよい。
一方、バックオフ値設定部16が単独送信する送信データに対して設定するランダムバックオフ値として、CW内という条件のみに限定すれば、同時送信の送信データに対して設定するバックオフ値と同一値となり、バックオフ待機が同時に終了することがある。この場合に、バックオフ値設定部16はスイッチ部17に対して、例えば同時送信用バッファ14からの読み出しを許可し、単独送信用バッファ13からの読み出しを待機させる制御を行う。この待機した単独送信の送信データは、スイッチ部17によって送信が許可された同時送信の送信データの送信の終了後に送信されるように制御する。
本実施例では、同時送信の送信データと単独送信の送信データが同時にそれぞれのバッファに蓄積されている場合であるが、それぞれの蓄積タイミングにずれがあってもよい。例えば同時送信を行っているときに遅れて単独送信の送信データが発生しても、当該単独送信の送信データを折り込みながら、同時送信を効率よく実施することができる。
実施例1は、単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14としてそれぞれ1つが備えられる構成であった。実施例2では、単独送信用バッファ13または同時送信用バッファ14、あるいは両方が複数となる構成を示す。
図6は、本発明の実施例2における無線通信装置の構成例を示す。
図6において、実施例2の無線通信装置は、図1に示す実施例1の無線送信装置の構成において、複数の同時送信用バッファ14−1,14−2と、判定部12に接続されるバッファ管理部19を備える構成である。
ここで、複数の同時送信用バッファ14−1,14−2は、例えば同時送信の送信データのフレーム長や優先度に応じて使い分ける構成とする。バッファ管理部19は、単独送信の送信データと、同時送信の送信データのフレーム長や優先度に応じて、送信データを入力する単独送信用バッファ13と同時送信用バッファ14−1,14−2を選択する制御および管理を行う。固定バックオフタイマ15は、同時送信の送信データのフレーム長や優先度に応じて、互いに異なる固定バックオフ値を有する複数の固定バックオフタイマとなる。
例えば、同時送信の送信データをフレーム長で区別する場合には、短フレーム長には相対的に小さい固定バックオフ値を設定し、長フレーム長には相対的に大きい固定バックオフ値を設定する。あるいはその逆でもよく、先に同時送信させたい方の固定バックオフ値を小さくすればよい。これにより、キャプチャ効果を利用して同時送信を行う送信局は、互いに同程度のフレーム長の送信データを同時に送信することができ、同時送信における帯域の占有時間をトータルで短縮し、伝送効率を向上させることができる。また、各同時送信用バッファに蓄積する送信データのフレーム長の上限(範囲)をそれぞれ設定し、上限に満たない送信データに対してパッディングビットを挿入し、上限のフレーム長にした後に対応する同時送信用バッファに振り分けるようにしてもよい。
また、同時送信の送信データの優先度で区別する場合には、高優先の送信データには相対的に小さい固定バックオフ値を設定し、低優先度の送信データには相対的に大きい固定バックオフ値を設定する。これにより、高優先度の送信データを低優先度の送信データより先に同時送信することができる。
このとき、単独送信する送信データに設定するランダムバックオフ値は、CW内で複数の固定バックオフタイマの各参照値かつ(各参照値+各固定バックオフ値の整数倍)以外の値をランダムに選択した値を設定する。例えば、複数の固定バックオフ値が3,5で固定バックオフタイマの参照値が3,5であれば、単独送信用のランダムバックオフ値は、3,5,6,9,10,…以外の値となる。複数の固定バックオフ値が3,5で固定バックオフタイマの参照値が2,4であれば、単独送信用のランダムバックオフ値は、2,4,5,8,9,…以外の値となる。
また、単独送信用バッファ13についても、単独送信の送信データのフレーム長の長短や優先度などの属性によって、複数の単独送信用バッファ13を使い分けるようにしてもよい。その場合には、それぞれのランダムバックオフ値も互いに異なるように設定する。
また、単独送信用バッファ13や同時送信用バッファ14が複数あるときに、送信データのフレーム長の長短や優先度などの属性によって使い分けず、第1のバッファが飽和状態になったら第2のバッファに振り分けるような使い方をしてもよい。この場合も、第1のバッファと第2のバッファに対して、互いに異なる固定バックオフ値あるいはランダムバックオフ値を設定する。
さらに、同時送信を行う場合、スループットは向上するが、単独送信に比べて再送が発生しやすくなる。そこで、例えば「スループットは要求しないが低遅延な通信」を要求する送信データに対して、同時送信が可能な場合でも単独送信用バッファに蓄積し、単独送信の送信データとして扱ってもよい。
また、複数のバッファに対して、同時送信の送信データと単独送信の送信データの数量比に応じて、同時送信用バッファおよび単独送信用バッファに割り当てる割合を決めてもよい。例えば、図6の例では、単独送信用バッファ13に2つのバッファ、同時送信用バッファ14に1つのバッファを割り当ててもよい。
図7は、本発明の実施例2におけるアクセス制御例を示す。
ここでは、図10,図12と同様の送信局T1,T2、受信局R1,R2,R3の構成において、送信局T1の同時送信用バッファ14−1に配下の受信局R1宛の送信データA1,A3,A4が蓄積され、送信局T1の同時送信用バッファ14−2に配下の受信局R1宛の送信データA2が蓄積され、送信局T2の同時送信用バッファ14−1に配下の受信局R2宛の送信データB1,B3,B4が蓄積され、送信局T2の同時送信用バッファ14−2に配下の受信局R2宛の送信データB2が蓄積され、送信局T2の単独送信用バッファ13に配下の受信局R3宛の送信データC1が蓄積されているものとする。なお、同時送信用の2つのバッファに蓄積される送信データの違いは、上記のようにフレーム長の差でもよいし、優先度の差でもよい。ただし、それぞれの固定バックオフ値として前者は3、後者は5が設定されるものとする。
送信局T1では、受信局R1宛の送信データA1,A2が送信待機となる。バックオフ値設定部16は、送信データA1に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)をバックオフ値として設定し、送信データA2に対して、固定バックオフタイマ15−2の参照値(=固定バックオフ値5)をバックオフ値として設定する。
送信局T2では、受信局R2宛の送信データB1,B2と受信局R3宛の送信データC1が同時に送信待機となる。バックオフ値設定部16は、送信データB1に対して、固定バックオフタイマ15−1の参照値(=固定バックオフ値3)をバックオフ値として設定し、送信データB2に対して、固定バックオフタイマ15−2の参照値(=固定バックオフ値5)をバックオフ値として設定し、送信データC1には、上記の条件に従って3,5,6,9,10,…以外でCWからランダムに選択されたランダムバックオフ値(=7)を設定する。
送信局T1,T2が送信処理を開始すると、まず、バックオフ値が小さい送信データA1,B1の同時送信が行われる。このとき、同時送信で待機している送信データA2,B2のバックオフタイマはカウント2で停止し、単独送信で待機している受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント4で停止する。
送信データA1,B1の同時送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA2,B2に対して、バックオフタイマのカウント2からカウントダウンを再開し、送信データA3,B3に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)を設定してカウントダウンを行う。一方、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント4からカウントダウンを再開する。したがって、次は、バックオフ値が小さい送信データA2,B2の同時送信が行われることになる。このとき、受信局R1,R2宛の送信データA3,B3のバックオフタイマはカウント1で停止し、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント2で停止する。
送信データA2,B2の同時送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA3,B3に対して、バックオフタイマのカウント1からカウントダウンを再開する。一方、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント2からカウントダウンを再開する。したがって、次は、バックオフ値が小さい送信データA3,B3の同時送信が行われることになる。このとき、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント1で停止する。
送信データA3,B3の同時送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA4,B4に対して、固定バックオフタイマ15の参照値(=固定バックオフ値3)を設定してカウントダウンを行う。一方、受信局R3宛の送信データC1のバックオフタイマはカウント1からカウントダウンするため、次の送信は送信データC1の単独送信が行われる。このとき、固定バックオフタイマ15および受信局R1,R2宛の送信データA4,B4のバックオフタイマは、カウント2で停止する。
送信データC1の単独送信が完了するとバックオフタイマが動作を再開する。ここで、送信局T1,T2は、受信局R1,R2宛の送信データA4,B4に対して、バックオフタイマのカウント2からカウントダウンを行う。
実施例1の単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14は、送信データをバッファリングする機能と、バックオフ値設定部16の制御により送信データのバックオフ待機を行う機能を併せもっている。実施例3では、それらの機能を分けた構成例を示すが、基本的な動作は実施例1と同様である。
図8は、本発明の実施例3における無線通信装置の構成例を示す。
図8において、実施例3の無線通信装置は、図1に示す実施例1の無線送信装置の構成における判定部12、単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14に代えて、送信データがバッファに蓄積される前に同時送信か単独送信かを判定する前段判定部12Aと、送信データがバックオフ待機に入る前に同時送信か単独送信かを判定する後段判定部12Bと、送信データを蓄積する単独送信用バッファ21および同時送信用バッファ22と、1フレームずつバックオフ待機を行う単独送信用バックオフ待機部23および同時送信用バックオフ待機部24を備える。
前段判定部12Aは、同時送信管理部11が保持する同時送信管理テーブルの情報に基づいて、単独送信の送信データを単独送信用バッファ21へ振り分け、同時送信の送信データを同時送信用バッファ22へ振り分ける。
後段判定部12Bは、単独送信用バッファ21および同時送信用バッファ22の送信データがバックオフ待機に入る際、同時送信管理部11が保持する同時送信管理テーブルの情報に基づいて、単独送信の送信データを単独送信用バックオフ待機部23へ振り分け、同時送信の送信データを同時送信用バックオフ待機部24へ振り分ける。
単独送信用バックオフ待機部23および同時送信用バックオフ待機部24は、バックオフ値設定部16により設定されたバックオフ値を用いて送信データの送信を待機する。バックオフタイマがカウント0となり、スイッチ部17により送信データの送信を許可されている場合、待機していた送信データを送受信部18に入力する。
このように、バックオフ待機直前において再度判定を行うことにより、バッファ内で送信を待機している間に、同時送信の可否に変化が生じた場合に対応することができる。
実施例2の単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14−1,14−2は、送信データをバッファリングする機能と、バックオフ値設定部16の制御により送信データのバックオフ待機を行う機能を併せもっている。実施例4では、それらの機能を分けた構成例を示すが、基本的な動作は実施例2と同様である。
図9は、本発明の実施例4における無線通信装置の構成例を示す。
図9において、実施例4の無線通信装置は、図6に示す実施例2の無線送信装置の構成における判定部12、単独送信用バッファ13および同時送信用バッファ14−1,14−2に代えて、送信データがバッファに蓄積される前に同時送信か単独送信かを判定する前段判定部12Aと、送信データがバックオフ待機に入る前に同時送信か単独送信かを判定する後段判定部12Bと、送信データを蓄積する単独送信用バッファ21および同時送信用バッファ22−1,22−2と、1フレームずつバックオフ待機を行う単独送信用バックオフ待機部23および同時送信用バックオフ待機部24−1,24−2を備える。
バッファ管理部19による送信データの属性に応じた制御は、前段判定部12Aおよび後段判定部12Bに対して実行する他は、実施例2で説明したものと同じである。また、前段判定部12A、後段判定部12B、単独送信用バックオフ待機部23および同時送信用バックオフ待機部24−1,24−2は、実施例3と同様に動作する。
T1,T2 送信局
R1,R2,R3 受信局
11 同時送信管理部
12 判定部
13 単独送信用バッファ
14 同時送信用バッファ
15 固定バックオフタイマ
16 バックオフ値設定部
17 スイッチ部
18 送受信部
19 バッファ管理部
21 単独送信用バッファ
22 同時送信用バッファ
23 単独送信用バックオフ待機部
24 同時送信用バックオフ待機部

Claims (4)

  1. 送信局および受信局により構成される複数の通信セルが重複して配置された無線通信システムの送信局間で、バックオフ値を調整して同一のバックオフ値を設定することにより同時送信を実現する無線アクセス制御方法において、
    前記受信局の各々が、当該受信局と通信を行う前記送信局からの希望信号電力と、当該送信局以外の前記送信局からの干渉信号電力をそれぞれ測定し、希望信号電力と干渉信号電力の比を前記送信局に通知する第1のステップと、
    前記受信局から前記送信局に通知された前記希望信号電力と前記干渉信号電力の比が閾値を超えていた場合には当該受信局を前記同時送信の対象として設定し、そうでない場合には当該受信局を単独送信の対象として設定する第2のステップと、
    送信データの宛先となる受信局から当該送信データが前記同時送信か前記単独送信かを判定し、それぞれ対応する同時送信用バッファまたは単独送信用バッファに蓄積する第3のステップと、
    前記送信データのバッファ蓄積後バックオフ待機に入る前に、前記第1のステップおよび前記第2のステップにより前記送信データが前記同時送信か前記単独送信かを再度判定し、それぞれ対応する同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部で1フレームずつバックオフ待機する第4のステップと、
    前記同時送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して前記送信局間で同一のバックオフ値を設定し、前記単独送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して該バックオフ値と異なるランダムなバックオフ値を設定し、それぞれ設定したバックオフ値が小さい送信データから送信を開始する第のステップと
    を有することを特徴とする無線アクセス制御方法。
  2. 請求項1に記載の無線アクセス制御方法において、
    前記同時送信用バッファまたは前記単独送信用バッファの少なくとも一方を複数備え、さらに前記同時送信用バックオフ待機部または前記単独送信用バックオフ待機部の少なくとも一方を複数備え、
    前記第3のステップで、前記送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは前記送信データの蓄積状況に応じて、前記複数のバッファを使い分け、
    前記第4のステップで、前記送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは前記送信データの待機状況に応じて、前記複数のバックオフ待機部を使い分け、
    前記第のステップで、前記複数のバックオフ待機部の送信データに対して互いに異なるバックオフ値を設定する
    ことを特徴とする無線アクセス制御方法。
  3. 送信局および受信局により構成される複数の通信セルが重複して配置された無線通信システムの送信局間で、バックオフ値を調整して同一のバックオフ値を設定することにより同時送信を実現する無線通信装置において、
    前記受信局の各々が、当該受信局と通信を行う前記送信局からの希望信号電力と、当該送信局以外の前記送信局からの干渉信号電力をそれぞれ測定し、希望信号電力と干渉信号電力の比を前記送信局に通知する第1の手段と、
    前記受信局から前記送信局に通知された前記希望信号電力と前記干渉信号電力の比が閾値を超えていた場合には当該受信局を前記同時送信の対象として設定し、そうでない場合には当該受信局を単独送信の対象として設定する第2の手段と、
    送信データの宛先となる受信局から当該送信データが前記同時送信か前記単独送信かを判定し、それぞれ対応する同時送信用バッファまたは単独送信用バッファに蓄積する第3の手段と、
    前記送信データのバッファ蓄積後バックオフ待機に入る前に、前記第1のステップおよび前記第2のステップにより前記送信データが前記同時送信か前記単独送信かを再度判定し、それぞれ対応する同時送信用バックオフ待機部または単独送信用バックオフ待機部で1フレームずつバックオフ待機する第4の手段と、
    前記同時送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して前記送信局間で同一のバックオフ値を設定し、前記単独送信用バックオフ待機部で待機している送信データに対して該バックオフ値と異なるランダムなバックオフ値を設定し、それぞれ設定したバックオフ値が小さい送信データから送信を開始する第の手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  4. 請求項3に記載の無線通信装置において、
    前記同時送信用バッファまたは前記単独送信用バッファの少なくとも一方を複数備え、さらに前記同時送信用バックオフ待機部または前記単独送信用バックオフ待機部の少なくとも一方を複数備え、
    前記第3の手段は、前記送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは前記送信データの蓄積状況に応じて、前記複数のバッファを使い分ける構成であり、
    前記第4の手段は、前記送信データのフレーム長または優先度に応じて、あるいは前記送信データの待機状況に応じて、前記複数のバックオフ待機部を使い分ける構成であり、 前記第の手段は、前記複数のバックオフ待機部の送信データに対して互いに異なるバックオフ値を設定する構成である
    ことを特徴とする無線通信装置。
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