本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、本発明の実施形態1に係る遊技機を適用したスロットマシン1と、本発明の実施形態1に係る管理装置を適用した管理サーバ1200と、から構成される。
スロットマシン1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。スロットマシン1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、2次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。この携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等のユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
続いて、本実施形態のスロットマシン1について説明する。先ず、図4〜図8を参照して、スロットマシン1の構造や電気的構成について説明する。スロットマシン1は、図4及び図5に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1aの内部には、図5に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2R)が水平方向に並設されており、図4に示すように、これら左リール2L、中リール2C、右リール2Rに配列された図柄のうち、連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部には、図7に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、各リール2毎に、それぞれ21個ずつ描かれている。左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図5、図8参照)によって回転させられる。これにより、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される。また、リールモータ32L、32C、32Rによって、各リール2L、2C、2Rの回転が停止させられることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
各リール2L、2C、2Rの内側には、それぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、各リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。リールLED55は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの連続する3つの図柄に対応する12個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能となるように構成されている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダル(遊技用価値)を投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では、何れの遊技状態においても3枚)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、各リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1に設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2に設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3に設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図8参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図5参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示せず)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図8参照)が設けられている。
筐体1a内部には、上述した左リール2L、中リール2C、右リール2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図8参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態又は設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
このような構成のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、遊技者は、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには、MAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として、遊技状態に関わらず3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図4に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち、右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち、右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール(右リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止されることで1ゲームが終了し、有効となっている入賞ライン(有効入賞ライン)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には、入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接、メダル払出口9(図4参照)から払い出されるようになっている。なお、複数の有効入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図6に示すように、液晶表示器51の近傍には、光電センサ57(図8参照)を構成する発光素子57aと受光素子57bとが設けられている。発光素子57aからの照射光が液晶表示器51の前方の領域にある検出対象物(例えば、携帯端末1100)で反射すると、受光素子57bが反射光を受光する。そして、受光素子57bで受光した光量を検出することによって、発光素子57aの照射光が携帯端末1100で反射したか否かを検出している。詳しくは後述するように、携帯端末1100が検出されると、液晶表示器51からは遊技履歴等の情報を含む2次元コードを表示させるためのメインメニュー画面が自動的に表示される。
本実施の形態では、液晶表示器51の前方、かつ携帯端末1100からの反射光を受光素子57bが受光できる位置で、さらに携帯端末1100で2次元コードを取得できる位置(すなわち、液晶表示器51で2次元コードが表示される領域に近接する位置)を特定領域として設定している。これにより、液晶表示器51で2次元コードが表示される領域に近接する位置において2次元コードを取得するための作業を行うだけでメインメニュー画面が出力されるので2次元コードを取得する際に遊技者が感じる煩わしさをなくすことができる。
図8は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図8に示すように、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101と、が設けられている。遊技制御基板40によって、遊技状態が制御され、演出制御基板90によって、遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各電気部品に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給される。電源基板101は、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する各電気部品の駆動に必要な直流電圧を生成し、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給する。
また、電源基板101には、上述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、上述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、上述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技用表示部13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左,中,右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40は、メイン制御部41と、乱数発生回路42と、サンプリング回路43と、スイッチ検出回路44と、モータ駆動回路45と、ソレノイド駆動回路46と、LED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、を備える。
メイン制御部41は、メインCPU41a、RAM41b、ROM41c、I/O41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行う。乱数発生回路42は、パルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成されている。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得し、取得した数値をメイン制御部41に出力する。乱数発生回路42では、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設定され、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。サンプリング回路43は、メインCPU41aの命令に従って、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する。
乱数を取得する構成は上述の構成に限られず任意である。例えば、メインCPU41aは、サンプリング回路43から取得した数値を基に異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェア処理によって各種数値を加工または更新してもよい。なお、本実施形態においては、上述の乱数値の範囲は、16ビットの範囲、すなわち、0〜65535の範囲の値とする。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接又は電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する。モータ駆動回路45は、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行う。ソレノイド駆動回路46は、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行う。LED駆動回路47は、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行う。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時又はメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を送出する。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込等の割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41cに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。RAM41bは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。ROM41cは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。I/O41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、上述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/O41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56(本実施形態では、その外面に“CHANCEボタン”と表記される。)が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図4参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、上述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
さらに、演出制御基板90には、光電センサ57が接続されている。発光素子57aから照射した光を受光素子57bで受光すると検出信号が入力されるようになっている。サブCPU91aは、受光素子57bで受光した光の光量、すなわち検出対象物で反射した光の光量によって反射対象物の色を検出する。これにより、検出対象物が携帯端末1100であるか否かや、遊技者であるか否かを検出している。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、サブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93と、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、時計装置97と、電断検出回路98と、を備える。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、サブCPU91a、RAM91c、ROM91c、I/O91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う。表示制御回路92は、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93は、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行う。音声出力回路94は、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う。リセット回路95は、電源投入時又はサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときに、サブCPU91aにリセット信号を送出する。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出する。時計装置97は、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うと共に、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち、一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、元の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
なお、詳しくは後述するように、RAM91cには、2次元コードによって出力するためのバックアップデータを格納するためのパスワード格納領域、個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、達成ミッションの履歴)、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域が設けられている。これらの格納領域は、ゲームに係るバックアップデータを格納する領域など、他のバックアップデータの格納領域とは別個に設けられている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41bに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、メインCPU41aは、レジスタの格納値を後述するRAM41bのスタックに退避させ、RAM41bに何れかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施形態では、5AH)、すなわち、0以外の特定のデータを格納すると共に、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41bに格納する。ここで、RAMパリティとは、RAM41bの該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算すると共に、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41bに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、メインCPU41aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に遷移させ、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、上述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、サブCPU91aは、レジスタの格納値を後述するRAM91cのスタックに退避させ、RAM91cに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納すると共に、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行う。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、サブCPU91aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインCPU41aの場合と異なり、RAM91cが初期化されるのみで、演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41bの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41bの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/O41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41bのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41bの格納領域のうちの使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施形態において、メインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41bのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時、の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41bの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41bのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41bの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち、設定が確定した後に行うようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施形態のスロットマシン1は、上述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施形態では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)と、通常遊技状態と、があり、何れの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止した際に、有効入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41bに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち、特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図10に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下、RBという。)と、ビッグボーナス(1)、(2)(以下、BB(1)、(2)という。)が定められている。また、小役として、スイカ、チェリー、ベルが定められ、再遊技役として、リプレイが定められている。
チェリーは、何れの遊技状態においても左リール2Lについて、入賞ラインの何れかに「チェリー−ANY−ベル」又は「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち、左リール2Lにおいて、入賞ラインの何れかに「チェリー」の図柄が導出され、右リール2Rの、左リール2Lに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」又は「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
なお、図示は省略するが、ベルは、左ベル、中ベル、右ベルの3種類に分けられており、ベルに当選したときは左ベル、中ベル、右ベルのいずれかに当選する。そして、左ベルに当選した場合には、左押し(ストップスイッチ8Lを1番目に押下すること)で停止操作を行った場合には、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを入賞ラインに揃えて停止させるリールの停止制御を行い、中押し(ストップスイッチ8Cを1番目に押下すること)または右押し(ストップスイッチ8Rを1番目に押下すること)で停止操作がなされた場合には、ベルが入賞ラインに揃わないようにリールを停止させるリールの停止制御を行う。同様に、中ベルに当選した場合には、中押し(ストップスイッチ8Cを1番目に押下すること)で停止操作を行った場合には、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを入賞ラインに揃えて停止させるリールの停止制御を行い、左押し(ストップスイッチ8Lを1番目に押下すること)または右押し(ストップスイッチ8Rを1番目に押下すること)で停止操作がなされた場合には、ベルが入賞ラインに揃わないようにリールを停止させるリールの停止制御を行う。同様に、右ベルに当選した場合には、左押し(ストップスイッチ8Rを1番目に押下すること)で停止操作を行った場合には、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを入賞ラインに揃えて停止させるリールの停止制御を行い、中押し(ストップスイッチ8Cを1番目に押下すること)または左押し(ストップスイッチ8Lを1番目に押下すること)で停止操作がなされた場合には、ベルが入賞ラインに揃わないようにリールを停止させるリールの停止制御を行う。
そして、サブ制御部91は、報知期間であるアシストタイム(以下、ATと称する)でのゲームを実行し、AT中はベルが入賞するストップスイッチの押下順序を示す画像(左押し、中押し、右押しのいずれかを示す画像)を液晶表示器51から表示する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件(例えば、チェリーなどの特定役に当選)が成立したか否かを判定するとともに、AT抽選条件が成立したときにAT抽選を実行する。そして、AT抽選に当選した場合には、例えば、所定回数のゲームが行われるまでの間にATでのゲームを実行する。
なお、ATでのゲームにおいては、ストップスイッチの押下順序以外にストップスイッチを押下するタイミングを報知することも可能である。この場合には、例えば、1つのリールに3択となるように図柄を配列しておき、当選したベルの種類に応じた図柄が入賞ラインに停止するタイミングを報知すればよい。
また、通常遊技状態中にリプレイの当選確率が異なる複数の遊技状態を設定した場合には、リプレイの当選確率が変更されたリプレイタイム(以下、RTと称する)のゲームを実行することも可能である。この場合、ATとRTを組み合わせたARTでのゲームを実行することができる。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが、次のゲームを、改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、何れでも可)したとき、の何れか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行すると共に同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRB状態に制御される。すなわち、BB中は、常にRB状態に制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
続いて、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、先ず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて、抽選が行われる。
本実施形態では、図11に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となる役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた各役の判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、何れかの役の当選が判定された場合には、メインCPU41aは、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41bに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、何れの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアされる。
次に、各リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、各リール2L、2C、2Rが回転を開始したとき、又は、何れかのリールが停止し、未停止のリールが残っているとき、ROM41cに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリールそれぞれの停止制御テーブルを作成する。そして、メインCPU41aは、回転中のリールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかの操作が検出されると、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転を停止させる制御を行う。
次に、メインCPU41aが回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した場合、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。メインCPU41aは、回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置(例えば、0番の領域)からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、メインCPU41aは、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が、停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応する一のアドレスのみが格納されている。さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして、一のアドレスのみが格納されている。すなわち、遊技状態、内部当選状態に対応するテーブル作成用データと、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとは一意に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも一意に定められる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)の全てが同一条件である場合、メインCPU41aは、同一の停止制御テーブルに基づき制御を行う。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施形態では、何れかの役に当選した場合、その役を何れかの入賞ライン上に4コマの範囲内で最大限に引き込む制御を行うような停止制御テーブルを生成する。また、何れの役にも当選していない場合には、何れの役も入賞ライン上に揃わない制御を行うような停止制御テーブルを生成する。すなわち、何れかの役に当選した場合、当選役の4コマの範囲内で停止操作をすると、その当選役に応じた図柄の組み合わせが揃う制御がなされ、例えば滑りコマ数が2コマで停止することはない。また、何れの役にも当選していない場合、何れかの役を0コマの範囲で停止操作をしても、滑りコマ数が設定されているため、何れの役も揃わない制御がなされる。
図7に示すように、左リール2Lの「ベル」、中リール2Cの「ベル」、右リール2Rの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ライン上に揃い、ベルが入賞することとなる。また、左リール2Lの「リプレイ」、中リール2Cの「リプレイ」、右リール2Rの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ライン上に揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、左リール2Lの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リール2Lの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなる。一方、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リール2Rの停止操作を行うと、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、左リール2Lの「スイカ」、中リール2Cの「スイカ」、右リール2Rの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ライン上に揃ってスイカが入賞することとなる。一方、何れか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行うと、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(2)についても、構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(2)の何れかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば、当選したBBが入賞することとなるが、何れか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作すると、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。なお、BBは、上述のように取りこぼしても、次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても、次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や、特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲内で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められていると共に、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。つまり、当選していない役は、4コマの引込範囲で、はずして停止させる制御が行われることとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
なお、本実施形態では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としてもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れについても5図柄以内、すなわち、4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施形態において、メインCPU41aは、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリール2の回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。
本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、何れかの役が当選している場合でも、何れの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する起動処理(メイン)ついて説明する。
図9に示すように、メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると起動処理(メイン)を行う。
まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(ステップS5001)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される(ステップS5002)。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可した後(ステップS5003)、内部抽選制御モジュールに対するバックアップフラグがバックアップRAM(RAM41c)にセットされているか否かを判定する(ステップS5004)。なお、この実施の形態では、電源断の発生時に、バックアップデータに対してバックアップフラグがセットされる。
バックアップフラグがセットされている場合には、バックアップフラグをクリアする(ステップS5005)。バックアップフラグをクリアした後、バックアップデータの排他的論理和を求めてチェックサムを計算し、計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する(ステップS5006)。なお、バックアップされているチェックサムは、電源断の発生時に、バックアップデータに対してチェックサムが計算されてセットされる。また、チェックサムとは、バックアップRAMの各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、バックアップRAM内の全ての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が0であれば、チェックサムは0となり、バックアップRAM内の全ての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が1であれば、チェックサムは1となる。
ステップS5006においてチェックサムが一致していないことを判定した場合、または、ステップS5004においてバックアップフラグがセットされていないことを判定した場合には、RAM41cおよびバックアップRAMの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後(ステップS5014)、設定キースイッチ37がonか否かを判定する(ステップS5015)。設定キースイッチ37がonであれば、設定変更中であることを示す設定変更中コマンドを生成するとともに、生成した設定変更中コマンドをコマンドバッファに格納する(ステップS5012)。なお、設定変更中コマンドは、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)におけるコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次いで、タイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(ステップS5013)、当選役の当選確率の変更などを行う設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、遊技に係る処理を行う遊技制御処理に移行する。
ステップS5015のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS5016)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成し、生成したエラーコマンドをコマンドバッファに格納する(ステップS5017)。なお、エラーコマンドは、タイマ割込処理におけるコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次いで、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(ステップS5018)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどして、RAM異常エラー状態が解除されると遊技制御処理に移行する。
S5006において、チェックサムが一致していることを判定した場合には、設定キースイッチ37がonか否かを判定する(ステップS5007)。設定キースイッチ37がonであれば、RAM41cの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後(ステップS5011)、前述したステップS5012〜ステップS5013の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると遊技制御処理に移行する。
ステップS5007のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであることが判定された場合には、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する(ステップS5008)。そして、復帰コマンドを生成して、生成したコマンドをコマンドバッファに格納し(ステップS5009)、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(ステップS5010)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。なお、復帰コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに割り当てられたコマンド送信用バッファに格納され、タイマ割込処理におけるコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。なお、電断前に処理が行われていた場合には、ステップS5008で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて電断前に行われていた処理に戻る。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メインCPU41aが、演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定変更中コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点で、エラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41aが、電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定変更中コマンドは、設定変更状態中となったことを示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41aの制御状態が初期化されるため、設定変更中コマンドにより、メインCPU41aの制御状態が初期化されたことが特定可能となる。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
上記のこれらのコマンドのうち、設定変更中コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41bの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定変更中コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41bの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施形態では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能となっている。
また、メインCPU41aは、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納すると共に、コマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信する。すなわち、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信される。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、上述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっている。つまり、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて、サブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91cに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53,54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち、演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信したコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除き、現在実行していた演出はキャンセルされて、新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したとき、実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジット又は賭数の精算操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、現在実行中の演出を中止する。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようにしている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91cに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて、複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する。この場合、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面を介した遊技者の操作に応じた処理を行うことが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、サブCPU91aは、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
なお、本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが、操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納する。その際、サブCPU91aは、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように、本実施形態では、メインCPU41aは、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信する。一方、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定する。サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できる。
このため、サブCPU91aは、操作スイッチの操作が開始されたタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、サブCPU91aが、操作スイッチの検出状態の変化に加えて操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別できるようになっているが、サブCPU91aが、操作スイッチが操作されたこと、すなわち、OFFからONに変化したことのみを判別できる構成としてもよい。このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブCPU91aの制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブCPU91aは、何れかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、サブCPU91aは、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブCPU91aは、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8Cの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチ8Lが検出されており、かつ右ストップスイッチ8Rが検出されていない状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、該当する演出を行う。但し、左ストップスイッチ8L及び右ストップスイッチ8Rの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、該当する演出を行わないようになっている。
すなわち、特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や、他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがない。このため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ、特定の操作演出を提供することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわち、一方の演出は、左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cが同時に操作されることで実行され、他方の演出は、中ストップスイッチ8Cと右ストップスイッチ8Rが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、何れか一方の同時操作に対してのみに演出を割り当てることしかできない。しかしながら、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、上記のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワード(鍵データ)が入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させる。より詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
経験値は、RAM91cに割り当てられた経験値格納領域に格納されている。
また、サブCPU91aは、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させる。より詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定において、レベルが30を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが30を超えると5種類から選択可能となり、レベル60を超えると8種類から選択可能となる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図12に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図12に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与される経験値が異なり、ゲーム数が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベルを60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施形態のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
なお、達成条件は、図12で示される条件以外の条件も予め用意されており、たとえば、特定のミッションの達成という結果が得られる条件等も含まれる。
また、本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワードが入力された場合や「簡単スタート」が選択された場合に、遊技において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する。特典には、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータ(例えば、2次元コード)等が含まれる。
このコインの獲得仕様を図13(a)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、50%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、チェリー獲得時(詳細には、当選時)には、100%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、200ゲーム消化毎に、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。但し、ゲーム数が増える程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くするようにしている。
また、ミッション達成時にも、100%の確率で、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。なお、このような遊技間におけるコインの獲得のほか、詳細は後述するが、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、コインの付与が行われる。
さらに、レベル高、中のミッション達成時には、後述するストックコインがあることを条件に、付与されるコインが追加される。この場合、例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が追加付与され、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が追加付与される。
なお、本実施形態では、遊技者は、遊技を終える場合に、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等からなる情報(遊技結果情報)が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させ、これを携帯端末1100を用いて取得し、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
ここで、出力対象の情報量が多くなるに従って、2次元コードの各セルをより細かくするなどにより対応することが考えられるが、遊技者が使用する携帯端末の性能(例えば、カメラの画素数)により限界がある。このため、2次元コードに含ませることができる情報量にも制約が生じ、遊技履歴の各項目のデータ量にも上限を設定する必要が生じる。そこで、本実施形態では、コイン獲得の上限枚数が設定されており、RAM91cに割り当てられた獲得コイン格納領域において、格納できるデータ量の上限が設定されている。
なお、獲得コイン格納領域以外の例えば個人履歴格納領域で格納するデータ量に上限を設定し、コインの獲得枚数以外の遊技履歴に上限を設けた遊技機に本発明を適用することも可能である。
図14に示すように、本実施形態では、図13に示すようなコイン獲得仕様において、4000ゲームのゲームを行ったときのコイン獲得の目標枚数や上限枚数が設定されている。
具体的には、4000ゲームのゲームを行ったときには、ボーナス当選によりx1枚、チェリー獲得によりx2枚、規定ゲーム数である2000ゲームの消化によりx3枚、ミッション達成によりx4枚の金のコインを獲得できるようにコイン獲得に関わる各確率が設定されている。これにより、4000ゲームのゲームを行ったのときに、計算上、金のコインは合計(x1+x2+x3+x4)して0.74枚を獲得できるように設定されている。よって、金のコイン獲得の目標枚数は小数点以下を切り上げて1枚に設定されている。また、金のコイン獲得の上限枚数は、目標枚数にマージンをもたせて7枚に設定されている。なお、金のコイン獲得枚数は、2次元コードに2進数のデータとして書き込まれるので、上限枚数が7であることから3ビットのデータとして2次元コードに書き込まれることになる。
また、4000ゲームのゲームを行ったときには、ボーナス当選によりy1枚、チェリー獲得によりy2枚、規定ゲーム数である2000ゲームの消化によりy3枚、ミッション達成によりy4枚の銀のコインを獲得できるようにコイン獲得に関わる各確率が設定されている。これにより、4000ゲームのゲームを行ったのときに、計算上、銀のコインは合計(y1+y2+y3+y4)して4.62枚を獲得できるように設定されている。よって、銀のコイン獲得の目標枚数は小数点以下を切り上げて5枚に設定されている。また、銀のコイン獲得の上限枚数は、目標枚数にマージンをもたせて15枚に設定されている。なお、銀のコイン獲得枚数は、2次元コードに2進数のデータとして書き込まれるので、上限枚数が15であることから4ビットのデータとして2次元コードに書き込まれることになる。
また、4000ゲームのゲームを行ったときには、ボーナス当選によりz1枚、チェリー獲得によりz2枚、規定ゲーム数である2000ゲームの消化によりz3枚、ミッション達成によりz4枚の銅のコインを獲得できるようにコイン獲得に関わる各確率が設定されている。これにより、4000ゲームのゲームを行ったのときに、計算上、銅のコインは合計(z1+z2+z3+z4)して14.04枚を獲得できるように設定されている。よって、銅のコイン獲得の目標枚数は小数点以下を切り上げて15枚に設定されている。また、銅のコイン獲得の上限枚数は、目標枚数にマージンをもたせて31枚に設定されている。なお、銀のコイン獲得枚数は、2次元コードに2進数のデータとして書き込まれるので、上限枚数が31であることから5ビットのデータとして2次元コードに書き込まれることになる。
遊技者にコインが付与されると、その内容に応じて、RAM91cに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
なお、本実施形態では、コインの獲得枚数が上限枚数に達すると、それ以降にコインを獲得しても獲得したコインが無効になる。このため、コインが無効にならないようにするには、2次元コードを取得して管理サーバ1200側でコインの枚数を保存することが必要になる。2次元コードを取得すれば、後述するように、コインの獲得枚数を含む遊技履歴データがクリアされるので(図35のステップS2815参照)、コインが無効になることを防ぐことができる。
また、本実施形態では、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに上述のミッションとして、このような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合の遊技において、ゲーム数に応じて、液晶表示器51にて表示されるストーリーの段階を順次進行させるようにしている。詳しくは、ゲーム数に応じて、ストーリーがある段階まで到達すると、次の段階が展開されることとなる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、入力されたパスワードから特定される記念日が、特定の記念日を示す場合には、その記念日にちなんだ記念日演出(例えば、遊技者の誕生日が特定される場合には、ある条件を満たすことで遊技者を祝福する演出が実行されるなど)を実行することが可能となる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけではなく、他のスロットマシン1において進展したストーリーの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、遊技者は、図15(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、予め管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定(ストーリーの段階も含まれる)を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワード(鍵データ)は、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じた記念日、レベル、機種情報、直近情報、その他の演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が操作された場合に、液晶表示器51の表示領域に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図15(a)、(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで、手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図15(c)に示すように、「YES」、「NO」を選択可能な終了確認画面が表示される。この終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」、「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されない状態が、画面毎に定められた時間継続した場合にも基本画面に戻る。
パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図15(a)に示すように、「簡単スタート」、「パスワード入力」、「会員登録」、「ストックコインのヒント」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。
遊技者は、この場合のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作して「ストックコインのヒント」を選択することにより、図16(a)〜(d)に示すようなストックコインのヒント画面を表示させることができる。ストックコインとは、パスワードの入力有無に関わらす、当該スロットマシン1における遊技において、所定の条件が成立すると、加算され、蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されている。
このストックコインのストック仕様を図13(b)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。また、100ゲーム消化毎に、20%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。
新たにコインがストックされると、その内容に応じて、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータが更新される。
サブCPU91aは、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、図16の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちから、何れか一の画面を選択して表示する。この場合、図16において、例えば、(a)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が高くないことが示唆され、(d)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が非常に高い(例えば、金コインの枚数が所定数以上)ことが示唆されることになる。
ストックコインは、遊技終了時において、所定の条件が成立することで、遊技者に付与される。したがって、このように、ストックコインのヒントとなる画面を表示することで、遊技者はパスワードを入力する前に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができ、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機を狙って、選択することが可能となり、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインデータは、所定のタイミングで再設定される。本実施形態では、スロットマシン1の電源ON時と、電源ON時から所定時間(例えば、20時間)経過時に再設定される。再設定では、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定し、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する。
サブCPU91aは、上記の再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図16の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
続いて、パスワードの入力操作仕様について説明する。遊技者は、パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択すると、サブCPU91aにより、図17(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図17(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで、文字が移動し、図18(a)に示すように、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)を操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
ここでは、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で、演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能にすることができる。そして、8文字のパスワードを選択すると、「決定」に移動し、図18(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードの入力が完了する。
入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図18(c)に示すように、パスワードの入力を受け付けたことを示す「パスワードOK」画面が表示される。パスワードOK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。なお、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示す「パスワードNG」画面(図示略)が表示される。パスワードNG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、達成ミッションの履歴)及び獲得コイン格納領域の値が初期化されると共に、パスワードから解析される記念日が、RAM91cに割り当てられた記念日格納領域に、パスワードから解析されるレベルが、RAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析される機種を識別するための機種情報が、RAM91cに割り当てられた機種情報格納領域に、パスワードから解析される直近の遊技履歴を示す直近情報が、RAM91cに割り当てられた直近情報格納領域に、パスワードから解析されるその他の演出設定1〜3が、RAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定される。そして、以上の設定に伴い、以前の遊技履歴に応じたレベル、及び演出設定が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
次に、入力されたパスワードの解析手順について説明する。ROM91cには、図19(a)に示すように、パスワードを構成する文字(ローマ字:26種類、記号6種類の32種類)に対応して0〜31の数値が定められたパスワード解析テーブルが予め記憶されている。サブCPU91aは、図19(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照して、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。例えば、図19(b)に示すようにパスワードが「KZFJC=U*」であれば、図19(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、「10−25−5−9−2−26−20−30」に置き換えられる。次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、上位2ビット、下位2ビットの合計4ビットの値をランダム値(管理サーバ1200にて、パスワード発行時に取得されたランダム値)として特定し、ランダム値を除いた36ビットの値をランダム値分、右方向にシフトする。例えば、図19(b)に示すように、ランダム値が0110(=6)であればランダム値を除いた36ビットの値を6ビット分、右方向にシフトする。この際、右方向にオーバーフローした値は、上位ビットにシフトする。
次いで、シフト後の36ビットの値からハッシュ値(管理サーバ1200にて、パスワードにばらつきを持たせるために付与された乱数であり、本実施形態では、ランダム値を除いた36ビットのうち下位4ビット目、下位8ビット目、下位16ビット目、下位23ビット目、下位28ビット目、下位33ビット目の値である。)を除き、それによって得られた30ビットの値から記念日、レベル、機種情報、直近情報及びその他の演出設定を解析する。
この30ビットの値のうち、下位3ビットは記念日を示し、下位4ビットから下位11ビットまでがレベルを示し、下位12ビットから下位24ビットまでが演出設定1〜3を示す値であり、それぞれ5ビット、4ビット、4ビットが割り当てられている。また、下位25ビットから下位27ビットまでが直近情報を示し、下位28ビットから下位30ビットまでが機種情報を示す。これらの値から特定される記念日、レベル、機種情報、直近情報その他の演出設定が、それぞれ、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域に設定されることとなる。
また、直近情報のうち1ビット目の下位25ビットは、前回のゲーム数が700G以下であるか否かを示し、700G以下の場合「1」とされる。直近情報のうち2ビット目の下位26ビットは、前回のBB回数が10回以上であるか否かを示し、10回以上の場合「1」とされる。直近情報のうち3ビット目の下位27ビットは、前回の遊技から1月以上経過しているか否かを示し、1月以上経過している場合「1」とされる。
また、機種情報は、たとえば、機種のシリーズ、機種の名称、および、機種のスペックなどの区別を示す情報である。
また、上述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、種類ごとのコインの獲得枚数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシン1に設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も遊技履歴として蓄積されるようになっている。また、上述のように経験値について、10経験値獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルを1つ上昇させるようになっている。
そして、遊技者は、遊技を終える場合に、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等からなる遊技履歴情報(遊技結果情報)が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させ、これを携帯端末1100を用いて取得し、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
なお、遊技者により、メインメニュー画面にて、「簡単スタート」が選択されると、パスワードを入力した場合と異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」選択後から遊技終了時までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させることができる。
図15(b)に示すように、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面では、「データクリア」、「2次元コード作成」、「本日の結果」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。例えば、この場合のメインメニュー画面にて、遊技者により、「データクリア」が選択されると、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされる。
また、遊技者により、図15(b)に示すメインメニュー画面にて、「本日の結果」が選択されると、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コインの内容、達成ミッションの履歴等が表示される。
また、遊技者により、図21(a)に示すように、メインメニュー画面にて、「2次元コード作成」が選択されると、サブCPU91aは、2次元コードを生成し、図21(b)に示すように、生成した2次元コードを液晶表示器51に表示させる。
図22に示すように、ここで表示される2次元コードには、例えば、簡単スタートによる遊技であれば、管理サーバ1200上の簡単スタート用のページの所在を示すURL(簡単スタート用URL)と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数と、後述する図28の電断処理(サブ)におけるS5207でセットされる電断検知フラグと、遊技履歴更新データと、獲得データと、をそれぞれ示す情報が含まれる。なお、簡単スタート用URLに関しては図示を省略している。また、以下において、遊技履歴更新データと獲得データとを遊技履歴データと総称することがある。
一方、図23に示すように、パスワードを入力した遊技であれば、管理サーバ1200上の通常更新ページの所在を示すURL(通常更新用URL)と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数と、後述する図28の電断処理(サブ)におけるS5207でセットされる電断検知フラグと、遊技履歴更新データと、獲得データと、をそれぞれ示す情報が含まれる。なお、通常更新用URLに関しては図示を省略している。また、以下において、遊技履歴更新データと獲得データとを遊技履歴データと総称することがある。
遊技履歴更新データには、個人履歴格納領域に記憶されている各データ値(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの履歴、AT回数)、レベル格納領域に記憶されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3、獲得コイン格納領域に格納されているコインの獲得枚数(種類ごと)等が格納されている。
また、獲得データは、獲得コイン格納領域に格納されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)と同一の内容を示す。
ここでは、2次元コードにおいて、遊技乱数には32ビット、電断検知フラグには1ビット、総ゲーム数(0〜9999ゲーム)には、14ビット、BB回数(0〜127)には、7ビット、RB回数(0〜63)には、6ビット、AT回数(0〜63)には、6ビット、レベル値(0〜199)には、8ビット、経験値(0〜999)には、10ビット、演出設定1〜3(それぞれ、0〜99)には、それぞれ、7ビット(合計7×3=21ビット)、達成ミッションの種類(100種類)には、100ビットが用いられる。
一方、獲得データ(金コインの枚数、銀コインの枚数、銅コインの枚数(それぞれ、0〜15))には、それぞれ、4ビット(合計4×3=12ビット)が用いられるので、獲得データには、12ビットが用いられる。
このように、アイテムなどの特典の付与に用いられる獲得データについては、遊技履歴の出力に用いられる遊技履歴更新データと異なり、特典の付与に関する情報のデータ量だけで対応できるので、2次元コードに占める割合を、削減することができる。
なお、本実施形態においては、経験値格納領域に格納されている経験値は、レベルアップに用いられた残りの端数の経験値(すなわち、0〜9)である。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される内容が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
なお、2次元コードの出力においては、図21(b)のように、演出を伴わずに出力されるケースと、所定の条件が成立した際に、図24に示すように、ストックコインの獲得抽選演出を示すJACKPOT演出に伴って出力されるケースがある。JACKPOT演出の詳細については後述する。
なお、パスワードが認証されてから2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっている。そして、2次元コードが表示され、演出用スイッチ56の操作により、基本画面に切り替わる際、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになる。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルや演出設定等、過去の遊技履歴を反映した(引き継いだ)演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、遊技の終了後、遊技結果情報を含む2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて、2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるか否かを判別することが可能となる。したがって、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を、管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースに反映させることはできない。これにより、パスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、詳細は後述するが、管理サーバ1200によって発行されるパスワードは、その発行の度に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
本実施形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末1100を用いて、管理サーバ1200にアクセスし、会員登録を行って、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。本実施形態では、遊技者により、図15(a)に示すメインメニュー画面にて「会員登録」が選択されると、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図56(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この2次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
図51(A)は、携帯端末1100で2次元コードを読み取っている際の表示部140の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された2次元コードが表示されている状態で、2次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれる。そして、携帯端末1100が備える一般的な2次元コード読み取り用のアプリケーションプログラムにより、読み取った2次元コードが解析される。
図51(B)は、携帯端末1100の表示部140に、2次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバ1200の会員登録ページ等の所定のウェブページの所在を示すURLが表示部140に表示される。そして、このURLが選択されることで、このURLによって示される、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることができる。
また、本実施形態では、予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を済ませていない遊技者であっても、メインメニュー画面にて、上述した「簡単スタート」を選択することで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。但し、この場合では、当然ながら、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできない。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なる。具体的には、通常更新用URLの代わりに、管理サーバ上の簡単スタート用のページの所在を示すURLが含まれており、パスワードが含まれていない構成となっている。他の情報は、パスワードを入力した遊技に基づく2次元コードと同様である。
そして、遊技者は、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、読み取った2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスする。管理サーバ1200は、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されているか否かを判定する。アクセスした携帯端末の端末識別情報が登録されていない場合には、管理サーバ1200は、当該端末識別情報に対応付けた当該遊技者用の遊技者情報(詳細は後述する)を、後述する遊技者データベースに新規に登録し、当該追加した遊技者情報に、スロットマシン1から出力された2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
一方、アクセスした携帯端末の端末識別情報が既に登録されている場合には、管理サーバ1200は、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応付けられた遊技者情報に、当該2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、会員登録済みであるか否かに関わらず、遊技者は、メインメニュー画面にて「簡単スタート」を選択するだけで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
本実施形態のサブCPU91aは、上述のようにメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面を表示させた後、遊技者により何らの操作もなされない場合には、所定時間が経過すると、基本画面に切り替えるようになっている。
また、サブCPU91aは、遊技者により、パスワードが入力されるか、あるいは、「簡単スタート」が選択された場合、これらの操作が行われなかった場合の演出態様(通常演出モード)とは異なる演出態様である特定演出モードに制御状態を変更する。
例えば、図20に示すように、液晶表示器51の表示領域には、その一部に特定演出領域51a、51bが割り当てられており、通常演出モードでは、図20(a)に示すように、特定演出領域51a、51bに規則的な模様のみが表示されるようになっている。
これに対して、特定演出モードに制御された場合には、図20(b)に示すように、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bには、当該遊技者のレベル値(パスワードから特定されるレベル値)及び次回レベル上昇までに要する経験値を示す経験値メータが表示されるようになっている。なお、特定演出モードにおいて特定演出領域51a、51bに表示される対象は、上記に限られず、例えば、ミッションの達成状況などを表示するようにしてもよい。
但し、「簡単スタート」の選択による特定演出モードでは、演出設定やレベル値などを特定できないため、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定ではなく、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bにおいても、デフォルトの値に基づいて、レベル値及び経験値メータが表示される(例えば、レベル値ならば、0、経験値メータならば、0レベル)。
また、サブCPU91aは、通常演出モードか、特定演出モードかに関わらず、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、特定演出領域51a、51bを消去する。なお、デフォルトの設定では、特定演出領域51a、51bが表示されるようになっており、本システムに係る遊技の開始操作(パスワードの入力や「簡単スタート」の選択)がなされた場合や遊技の終了操作(「データクリア」や「2次元コード作成」の選択)がなされた場合には、それまで特定演出領域51a、51bが消去されていても、再び、特定演出領域51a、51bが表示される。
また、本実施形態では、特定演出モードと、通常演出モードとでは、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様は、どちらも同じであり、同様の演出が行われることとなる。例えば、演出モードに関わらず、背景で雨が降る演出が行われ、これにより内部抽選の結果等が示唆される。
上記のように、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様が同じではあるが、特定演出モードでは、例えば、特別役の当選期待度に応じて、特定演出領域51a、51bの表示内容を変化させるような演出を行うことも可能である。
このように、特定演出領域51a、51b以外の領域の表示態様は、特定演出モードと通常演出モードとで共通化できるため、使用する画像データや動画データの容量の抑制が図れる。
なお、液晶表示器51の特定演出領域51bに表示される遊技履歴は、上記のようなレベル値や経験値に限られず、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、さらには、上述した、演出の実行条件となるレベル値、累積ゲーム数や累積ボーナス数までの残り値等を表示するようにしてもよい。
続いて、本発明の管理装置を適用した管理サーバ1200について説明する。管理サーバ1200は、上述したように、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する遊技情報の登録や更新、パスワードの発行、特典の付与等を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技情報を管理するための遊技者データベースと、遊技者の遊技毎の遊技結果の履歴を管理する遊技履歴データベースと、遊技者に対して付与される特典データについての情報を管理するための特典データベースと、を備えている。
遊技者データベースには、図25(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、総AT回数、現在のレベル、(端数の)経験値、獲得コイン(金、銀、銅の各コインの枚数)、ポイント、持点、演出設定1〜3の設定内容、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)等からなる遊技者情報が、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。
遊技履歴データベースには、図25(b)に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技でのAT回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の(端数の)経験値、当該遊技で獲得した金、銀、銅の各コインの枚数、当該遊技の遊技終了時の演出設定1〜3の設定内容、当該遊技でのミッション別達成状況等からなる遊技履歴情報が登録されている。
特典データベースには、図25(c)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データ(コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等)の格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値等からなる特典データ情報が登録されている。条件の種別としては、コイン、ポイント、持点(詳細は後述する)、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数等が設定可能であり、その種別に応じた条件値(コインの種類及び枚数、ポイント数、点数等)が設定可能である。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する起動処理(サブ)について説明する。
図26に示すように、サブCPU91aは、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると起動処理(サブ)を行う。
まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(ステップS5101)、バックアップRAM(RAM91c)へのアクセスを許可する(ステップS5102)。次いで、図9の起動処理(メイン)のステップS5009で生成された復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(ステップS5103)。復帰コマンドを受信した場合には、ステップS5106に進む。復帰コマンドを受信していない場合には、図9の起動処理(メイン)のステップS5012で生成された設定変更中コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(ステップS5104)。設定変更中コマンドを受信した場合には、設定変更中コマンドを受信したことを示す設定変更中コマンド受信フラグをRAM91cの所定領域にセットする(ステップS5105)。
設定変更中コマンドを受信していない場合、すなわち、復帰コマンドおよび設定変更コマンドを受信せずに、図9の起動処理(メイン)のステップS5017で生成されたエラーコマンドを受信した場合には、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグをクリアする(ステップS5114)。電断検知フラグをクリアした後は、RAM91cの初期化(初期化1)を実行し(ステップS5115)、エラー処理を行う(ステップS5116)。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。なお、初期化1の処理では、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域を含む全ての領域がクリアされる。
一方、S5105で設定変更中コマンド受信フラグをセットした後は、RAM91cにバックアップフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5106)。
バックアップフラグがセットされていない場合には、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグをクリアする(ステップS5112)。電断検知フラグをクリアした後は、RAM91cの初期化(初期化1)を実行する(ステップS5113)。ステップS5113の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図27で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
バックアップフラグがセットされている場合には、バックアップフラグをクリアする(ステップS5107)。バックアップフラグをクリアした後、バックアップRAMに格納されている領域のバックアップデータの排他的論理和を求めチェックサムを計算する(ステップS5108)。この後、計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する(ステップS5109)。チェックサムが一致していない場合(ステップS5109;NO)には、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグをクリアする(ステップS5112)。電断検知フラグをクリアした後は、RAM91cの初期化(初期化1)を実行する(ステップS5113)。ステップS5113の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図27で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
一方、チェックサムが一致している場合(ステップS5109;YES)には、設定変更中コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5110)。設定変更中コマンド受信フラグがセットされていない場合(ステップS5110;NO)、すなわち復帰コマンドを受信した場合には復帰処理を行う(ステップS5111)。なお、復帰処理では、ゲームの状態などを電断前の状態に復帰させ、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域の各データは電断前のデータが残る。なお、ミッションをクリアしたことを示す表示やクリアしたミッションの種類を表示しているときに電断が発生したときには、これらの表示は遊技者によるキャンセルがなされたものとして復帰処理が行われても電断前の表示状態に復帰しない。
設定変更中コマンドフラグがセットされている場合、すなわち設定変更中コマンドを受信したには、RAM91cの初期化(初期化2)を実行する(ステップS5117)。ステップS5117の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図27で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。なお、初期化2の処理では、少なくとも、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のデータがクリアされず、これら遊技履歴を格納する領域を除いたRAM91cの領域のみが初期化される。このため、初期化1と異なり、初期化2の処理が行われるとこれらの各データは電断前のデータが残る。
次に、サブ制御部91が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図27に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(ステップS4001)。
次いで、停電判定処理を行う(ステップS4002)。停電判定処理では、電断検出回路98から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定する。
S4002のステップにおける停電判定処理の後、その停電判定処理において停電が発生したと判定した場合(ステップS4003:YES)には図28に示す電断処理(サブ)に移行する。
停電が発生していない場合(ステップS4003:NO)にはコマンド解析処理を実行する(ステップS4004)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。コマンド解析処理が終了した後は、図29に示すメインメニュー表示処理を実行する(ステップS4005)。
メインメニュー表示処理では、パスワードの入力の有無に応じたメインメニューを表示する処理を実行する。メインメニュー表示処理の実行後は、図30に示すパスワード入力前メインメニュー操作処理を実行する(ステップS4006)。
パスワード入力前メインメニュー操作処理では、パスワード入力前に表示した各メニューに対して行われた操作に関する処理を実行する。パスワード入力前メインメニュー操作処理後は、レベル・コイン関連処理を実行する(ステップS4007)。
レベル・コイン関連処理では、後述する経験値やレベルアップに関する処理や、アイテムの付与を受けるための権利となるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与に関する処理などを実行する。レベル・コイン関連処理後は、パスワード入力後メインメニュー操作処理を実行する(ステップS4008)。
パスワード入力後メインメニュー操作処理では、光電センサ57により携帯端末1100が検出されたときにメインメニューを表示するための処理やパスワード入力後に表示した各メニューに対して行われた操作に関する処理を実行する。パスワード入力後メインメニュー操作処理後は特別演出実行処理を実行する(ステップS4009)。
特別演出実行処理では、光電センサ57によりゲーム中に遊技者の動作が検出されたときに特別演出を実行するための処理を実行する。特別演出実行処理が終了するとタイマ割込処理(サブ)は終了する。
なお、図示はしないが、タイマ割込処理(サブ)では、ボーナスでのゲームや通常中のゲーム、ATでのゲームの実行に係る処理も行っている。
次に、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)において電断が発生したと判定した場合に実行する電断処理(サブ)について説明する。
図28に示すように、サブCPU91aは、まず、ワークRAMで使用しているデータを読み込む(ステップS5201)。次いで、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行い、バックアップデータを作成する(ステップS5202)。バックアップデータには、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域の各データが含まれる。次いで、サブCPU91aは、S5202で変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする(ステップS5204)。チェックサムデータのセット後、サブCPU91aは、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットする(ステップS5205)。バックアップフラグをセットした後、遊技履歴データの更新中であるか否か、すなわち、パスワード入力を行うあるいは簡単スタートを選択した状態でゲームを行っているか否かを判定する(ステップS5206)。遊技履歴データの更新中の場合(ステップS5206;YES)、すなわちパスワード入力を行うあるいは簡単スタートを選択した状態でゲームを行っている状態である場合には、電断が発生したことを示す電断検知フラグをセットする(ステップS5207)。そして、電断検知フラグのセット後、RAM91cへのアクセスを禁止する(ステップS5208)。遊技履歴データの更新中でない場合(ステップS5206;NO)、そのままRAM91cへのアクセスを禁止する(ステップS5208)。その後、電圧が低下してサブ制御部91のサブCPU91aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にサブCPU91aは動作停止する。
次に、遊技者のメインメニュー画面を介して操作に応じて実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図29は、スロットマシン1で実行されるメインメニュー表示処理(図27に示すタイマ割込処理(サブ)のS4005の処理)の手順を示すフローチャートである。先ず、サブCPU91aは、現在の遊技状態が、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの間の状態であるか否かを判定する(ステップS2201)。この状態でないと判定した場合(ステップS2201;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、ゲーム終了後から賭数が設定されるまでの間の状態であると判定した場合(ステップS2201;YES)、サブCPU91aは、現在の制御状態が特定演出モードであるか否かを判定する(ステップS2202)。
特定演出モードでない、すなわち、通常演出モードである場合(ステップS2202;NO)、サブCPU91aは、図15(a)で示すようなパスワード入力前(「簡単スタート」選択前)のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力前のメインメニュー画面が液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2203)。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、特定演出モードである場合(ステップS2202;YES)、サブCPU91aが光電センサ57からの検出信号の入力があったか否かを判定する(ステップS2204)。
光電センサ57からの検出信号の入力がなかった場合(ステップS2204;NO)、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。光電センサ57からの検出信号の入力があった場合(ステップS2204;YES)、検出信号の入力レベルが所定値以上であるか否かを判定する(ステップS2205)。すなわち、光電センサ57の受光素子57bで受光した反射光の光量が所定量以上であるか否かを判定することで、発光素子57aの照射光が携帯端末1100で反射したか否かを判定する。
検出信号の入力レベルが所定値以上でない場合(ステップS2205;NO)、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。検出信号の入力レベルが所定値以上の場合(ステップS2205;YES)、携帯端末を検出したことを示す携帯端末検出時報知を行う(ステップS2206)。
報知は、例えば、液晶表示器51からのメッセージや画像の表示(メインメニューが表示されるまでの時間をカウントダウン表示するなど)、スピーカ53,54からの音声の出力などによって行われる。
携帯端末検出時報知を行った後には、サブCPU91aは、図15(b)で示すようなパスワード入力後(「簡単スタート」選択後)のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力後のメインメニュー画面が液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2207)。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
従来は、メインメニュー画面を表示させるための操作を行ってから2次元コードを表示させるための操作を行う必要があったが、本実施の形態では、携帯端末1100を検出したときに自動的にメインメニュー画面を表示するので、携帯端末1100を用いて2次元コードの取得を行う際の手間を省くことができ、2次元コードの取得の際に遊技者が感じる煩わしさを解消できる。
また、携帯端末1100を検出したことを報知するので、遊技者は携帯端末が検出されたことを確認することが可能になり、2次元コードの取得を確実に行うことができる。
また、携帯端末1100を検出した場合にメインメニュー画面を表示するので、メインメニュー画面を表示するか否かの判定を確実に行うことができる。
なお、携帯端末検出時報知を行った後に所定のスイッチが操作された場合にメインメニューを表示する遊技機に本発明を適用することも可能である。
また、携帯端末1100を特定領域に近づけるための目安(例えば、ガイドラインや小さなキャラクターなど)を液晶表示器51から表示する遊技機に本発明を適用することも可能である。
また、本実施の形態では、携帯端末1100を検出したときにメインメニュー画面を自動的に表示する例を挙げて説明するが、携帯端末1100を検出したときに直接2次元コードを自動的に表示することも可能である。
図30は、スロットマシン1で実行されるパスワード入力前メインメニュー操作処理(図27に示すタイマ割込処理(サブ)のS4006の処理)の手順を示すフローチャートである。この処理は、パスワード入力前(又は「簡単スタート」選択前)のメインメニュー画面(図15(a)参照)にて、遊技者により何れかのメニュー項目の選択操作が行われることで開始される。
遊技者により「ストックコインのヒント」が選択された場合(ステップS2301;YES)、サブCPU91aは、ストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、図16の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちから何れか一の画面を選択して表示する(ステップS2302)。但し、上述したように、ストックコインデータの再設定後から、所定時間(例えば、1時間)経過していない場合には、ストックコインデータの価値内容に関わらず、図16の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちの予め定められた一の画面(例えば、図16(c)で示す画面)を表示する。これにより、遊技者は、当該スロットマシン1に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができる。ヒント画面の表示中に、演出用スイッチ56が操作されると、メインメニュー画面に戻る。なお、ヒント画面の表示中に、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。
あるいは、遊技者により「会員登録」が選択された場合(ステップS2303;YES)、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図56(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる(ステップS2304)。遊技者は、携帯端末1100を操作して、表示された2次元コードを撮像させ、携帯端末1100の内部に取り込ませる(2次元コード画像を記憶部120(図2参照)に保存する)ことができる。2次元コードの表示中に、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。
また、あるいは、遊技者により「簡単スタート」が選択された場合(ステップS2305;YES)、サブCPU91aは、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグがセットされている場合には、その電断検知フラグをクリアする(ステップS2305a)。なお、電断検知フラグがセットされていなければこの処理は実行されずにS2306に進む。次いで、メインメニュー画面を閉じて、基本画面を液晶表示器51に表示させると共に、通常演出モードから特定演出モードに制御状態を変更する(ステップS2306)。また、サブCPU91aは、液晶表示器51の特定演出領域51aに、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタを表示し、特定演出領域51bに、デフォルトの値に基づいたレベル値及び経験値メータを表示する(例えば、レベル値ならば、0、経験値メータならば、0レベル)。
また、あるいは、遊技者により「パスワード入力」が選択された場合(ステップS2307;YES)、サブCPU91aは、パスワード入力受付処理を実行する(ステップS2308)。
図31は、このパスワード入力受付処理の手順を示すフローチャートである。先ず、サブCPU91aは、パスワード入力画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力画面(図17b)参照)が、液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2401)。
遊技者は、携帯端末1100の表示画面に表示させた(図51(F)参照)、管理サーバ1200から発行されたパスワードを見ながら、ストップスイッチ8L,8R、演出用スイッチ56を操作して、パスワード入力画面に当該パスワードを入力する。
そして、図18(b)に示すように、遊技者によって、パスワード入力画面にてパスワードの決定の操作がなされると(ステップS2402;YES)、サブCPU91aは、上述したようにして(図19参照)、入力されたパスワードの解析を行う(ステップS2403)。
解析の結果、入力されたパスワードが正規のパスワードでない場合(ステップS2404;NO)、サブCPU91aは上述した、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示すパスワードNG画面(図示略)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2405)。パスワードNG画面の表示中、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。
一方、入力されたパスワードは正規のパスワードであるが(ステップS2404;YES)、パスワードに含まれる機種情報が、当該スロットマシン1とは異なる機種を示すものである場合(ステップS2406;YES)、サブCPU91aは、異なる機種である旨を表示する演出を行なうよう液晶表示器51を制御する(ステップS2407)。その結果、図32に示すように、異なる機種のパスワードが入力された旨を、キャラクタが話している演出画面が液晶表示器51の特定演出領域51aに表示される。
この演出画面は、所定時間経過すると、通常演出モードの基本画面(図20(a)参照)に切り替わる。すなわち、異なる機種のパスワードが入力された場合は、パスワードの入力は受け付けたものの、特定演出モードに移行せず、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することはできない。
一方、異なる機種でない場合(ステップS2406;NO)、サブCPU91aは、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグがセットされている場合には、その電断検知フラグをクリアする(ステップS2405a)。なお、電断検知フラグがセットされていなければこの処理は実行されずにS2408に進む。次いで、パスワードOK画面(図18(c)参照)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2408)。パスワードOK画面の表示中、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。
パスワードOK画面から基本画面に切り替わる際、サブCPU91aは、パスワードの解析結果に基づいて、レベルや演出設定等をセットする(ステップS2409)。また、サブCPU91aは、入力されたパスワードをRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納する。さらに、サブCPU91aは、通常演出モードから特定演出モードに制御状態を変更する(ステップS2410)。なお、レベルや演出設定等のセットや特定演出モードへの移行は、パスワードOK画面を表示するタイミングで行っても構わない。
以上の設定に伴い、以前の遊技履歴に応じたレベルや演出設定が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、特定演出モードに移行することで、遊技者は、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
次にサブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうち、3ビット目で示される、前回の遊技から1月以上経過しているか否かを示すフラグをチェックして、当該フラグが、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることを示す「1」であるか否かを判定する(ステップS2411)。
その結果、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることが示されている場合(ステップS2411;YES)、サブCPU91aは、その旨を示す演出を実行する(ステップS2413)。例えば、最近遊技をしていないので、今回は、多数回の遊技を行って欲しい旨をキャラクタが話している演出画面が、液晶表示器51の表示領域に表示される。
一方、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることが示されていない場合(ステップS2411;NO)、サブCPU91aは、パスワードの解析により導出されたフラグの値に応じて、前回遊技を示唆する演出(前回遊技示唆演出)を実行する(ステップS2412)。より詳細には、サブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうちの1ビット目で示される、前回のゲーム数が700ゲーム以下であるか否かを示すフラグの値、又は、2ビット目で示される、前回のBB回数が10回以上であるか否かを示すフラグの値に応じて、前回遊技示唆演出を実行する。例えば、サブCPU91aは、「この前はボーナス回数が10回以上だったよ。すごいね。」等や、「この前はあんまり回してなかったから今日はがんばって」等のような表示による演出を実行するよう液晶表示器51を制
御する。
図30に示すパスワード入力前メインメニュー操作処理に戻り、パスワード入力受付処理が終了した後には、サブCPU91aは演出設定処理を実行する(S2309)。演出設定処理では、メインメニュー画面から演出設定画面(図示せず)に切り替え、演出設定画面を表示する。遊技者は、演出設定画面に表示された複数種類の演出のうちいずれか1つを設定する(例えば、キャラクタを複数のうちから選択)。演出の設定は、例えば、ストップスイッチを押下して選択を行い、演出用スイッチ56を押下して選択した演出に決定することで行われる。なお、演出設定画面の表示中に、演出用スイッチ56を押下するか、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。
遊技者により「終了」が選択された場合(ステップS2310;YES)、サブCPU91aは、図15(c)に示すような終了確認画面を液晶表示器51に表示させる(ステップS2311)。ここで、遊技者により「YES」を選択する操作が行われるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。あるいは、遊技者により「NO」を選択する操作が行われると、メインメニュー画面(図15(a)参照)に戻る。
図33は、スロットマシン1で実行されるレベル・コイン関連処理(図27に示すタイマ割込処理(サブ)のS4007の処理)の手順を示すフローチャートである。この処理は、1ゲームの遊技毎に実行される。先ず、サブCPU91aは、現在の制御状態が特定演出モードであるか否かを判定する(ステップS2601)。その結果、特定演出モードでないと判定した場合(ステップS2601;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2614の処理に進める。
一方、特定演出モードであると判定した場合(ステップS2601;YES)、サブCPU91aは、図12で示される条件等の所定の達成条件が成立したか否かを判定する(ステップS2602)。その結果、達成条件が成立していない場合(ステップS2602;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、達成条件が成立した場合(ステップS2602;YES)、サブCPU91aは、その達成条件に応じて、経験値や達成ミッションの履歴を更新する(ステップS2603)。サブCPU91aは、更新後の経験値が、レベルに応じた所定値(本実施形態においては、レベルに関わらず、10経験値)以上になったか否かを判定する(ステップS2604)。その結果、経験値が所定値以上になっていない場合(ステップS2604;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、経験値が所定値以上となった場合(ステップS2604;YES)、サブCPU91aは、経験値に基づいて、可能な限りレベルをアップ(レベル値を増加)させる(ステップS2605)。そして、サブCPU91aは、経験値から、アップしたレベル分の値を減算する(ステップS2606)。例えば、レベルを2アップさせた場合は、20経験値(10経験値×2)が減算される。
ステップS2607では、サブCPU91aは、その他の遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数等)の更新を行う。次に、サブCPU91aは、上述したようなコインの獲得条件(図13(a)参照)が成立したか否かを判定する(ステップS2608)。その結果、獲得条件が成立していない場合(ステップS2608;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2612の処理に進める。
一方、獲得条件が成立した場合(ステップS2608;YES)、サブCPU91aは、図13(a)に示すように、その成立した条件に応じた抽選処理を実行する(ステップS2609)。この抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2610;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2612の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2610;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91cに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新する(ステップS2611)。
なお、成立した獲得条件がレベル高、中のミッション達成であって、ストックコインがある場合(何れかの種類のコインが1枚あればよい)、上述したように、さらに、コインが追加付与される。その際、サブCPU91aは、追加付与した分のコインを、ストックコインから減ずる。但し、ストックコインにおいて、追加付与したコインと同一種類のコインが、追加枚数分、存在しない場合には、ストックコインにおける当該種類のコインの枚数を0枚にする(元々0枚の場合は、0枚のままとなる。)。
S2609での獲得抽選処理にて行われた抽選に当選して獲得データを更新した後は、獲得したコインの種類に応じたコイン獲得可能枚数カウンタを選択するとともに、選択したコイン獲得可能枚数カウンタの値から獲得したコインの枚数に相当する値を減算する(ステップS2611a)。具体的には、この実施の形態では、コイン獲得可能枚数カウンタとして、金コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタと、銀コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタと、銅コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタとの3つが設けられている。そして、ステップS2611aでは、金コインを獲得した場合であれば金コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタの値を1減算し、銀コインを獲得した場合であれば銀コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタの値を1減算し、銅コインを獲得した場合であれば銅コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタの値を1減算する。
なお、コイン獲得可能枚数カウンタには、図34のステップS2705aやステップS2707bの処理において、図14で示す上限枚数がセットされており、このセットされた値が獲得したコインの種類に応じて減算されていく。
次に、3つのコイン獲得可能枚数カウンタのそれぞれについてカウント値が0になったか否かを判定する(ステップS2611b)。すなわち、遊技者が獲得したコインの枚数が図14で示す上限枚数に達したか否かを判定する。いずれかのカウント値が0になった場合(ステップS2611b:YES)には、2次元コードを表示させることを遊技者に促す(すなわち、図34のパスワード入力後メインメニュー操作処理のステップS2706で「2次元コード」を選択することを促す)2次元コード表示推奨報知を行う(ステップS2611c)。2次元コード表示推奨報知は、例えば、液晶表示器51から、「2次元コードを取得してください」といった旨の文字が表示される。
2次元コードにデータとして含ませることができるコインの上限枚数(すなわち、コインの獲得可能枚数)に獲得枚数が達すると、さらにコインを獲得しても獲得したコインが無効となってしまうため、コイン獲得可能枚数カウンタのカウント値が0になったときに2次元コード表示推奨報知を行うことで、遊技者はコインが無効になる前に2次元コードを取得し、管理サーバ1200にアクセスして遊技者データベースに獲得したコインの枚数を保存することができる。そして、図35のステップS2815の処理によってコインの獲得枚数を含む遊技履歴データがクリアされるため、それ以降にコインを獲得してもコインが無効になることがない。これにより、獲得したコインが無駄になってコインの枚数に応じたアイテムを取得することができない事態を防止できる。
なお、コインが上限枚数に達した後にはコインを無効にすることに限らず、ステップS2609の抽選処理を行わない、あるいは、抽選処理を行ってもその結果を反映しないなどの方法により、コインが無効になる遊技機に本発明を適用することも可能である。
次に、3つのコイン獲得可能枚数カウンタのカウント値が0でなかった場合(ステップS2611b:NO)には、3つのコイン獲得可能枚数カウンタのそれぞれについてカウント値が所定値(例えば、金のコインでは「4」、銀のコインでは「12」、銅のコインでは「28」、すなわち上限値に達する3つ前の値)であるか否かを判定する(ステップS2611d)。すなわち、コインの上限枚数までに獲得可能なコインの枚数が所定枚数になったか否かを判定する。いずれのカウント値も所定値でない場合(ステップS2611d:NO)にはステップS2612に進む。一方、いずれかのカウント値が所定値である場合(ステップS2611d:YES)には2次元コード表示推奨報知を行う(ステップS2611c)。
2次元コードにデータとして含ませることができるコインの上限枚数(すなわち、コインの獲得可能枚数)になるまでに所定枚数となると、所定枚数を超えるコインを獲得すると超過枚数分のコインが無効となってしまうため、コイン獲得可能枚数カウンタのカウント値が所定値になったときに2次元コード表示推奨報知を行うことで、遊技者はコインが無効になる前に2次元コードを取得し、管理サーバ1200にアクセスして遊技者データベースに獲得したコインの枚数を保存することができる。そして、図35のステップS2815の処理によってコインの獲得枚数を含む遊技履歴データがクリアされるため、それ以降にコインを獲得してもコインが無効になることがない。これにより、獲得したコインが無駄になってコインの枚数に応じたアイテムを取得することができない事態をより確実に防止できる。
なお、コイン獲得可能枚数カウンタのカウント値が所定値になったときに2次元コード表示推奨報知を行う場合においては、例えば一度に複数枚のコインを獲得してコインの獲得枚数が上限枚数を超えてしまう場合、あるいは、ボーナス中に2次元コードを表示させることができない場合にはボーナス中にコインの獲得枚数が上限枚数超えてしまう可能性がある場合などがより効果的にコインが無駄になることを防止できる。
このように、コイン獲得可能枚数カウンタのカウント値が所定値になった場合に2次元コード表示推奨報知を行うので、例えば一度に複数枚のコインを獲得してコインの獲得枚数が上限枚数を超えてしまう場合、あるいは、ボーナス中に2次元コードを表示させることができない場合にはボーナス中にコインの獲得枚数が上限枚数超えてしまう可能性がある場合などにコインを獲得してもコインが無効になってしまう前に、コインを取得することができるので、獲得したコインが無駄になって獲得したコインの枚数に応じたアイテムを取得することができない事態を防止できる。
なお、ステップS2611bでYESと判定したときとステップS2611dでYESと判定したときとで、同様の態様で2次元コード表示推奨報知を行ってもよく、異なる態様で2次元コード表示推奨報知を行ってもよい。例えば、ステップS2611dでYESと判定したときには「コイン獲得数がまもなく上限値です」などの文字列を表示するのに対して、ステップS2611bでYESと判定したときには「コイン獲得数が上限値に達しました」などの文字列を表示するようにしてもよい。
ステップS2612では、サブCPU91aは金コインを獲得したか否かを判定する。その結果、金コインを獲得していない場合(S2612;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2614の処理に進める。一方、金コインを獲得した場合(S2612;YES)、金コインを獲得したことの報知を実行する(ステップS2613)。報知は、例えば、液晶表示器51から金コインを獲得した旨のメッセージや画像の表示、スピーカ53,54からの音声の出力などによって行われる。
詳しくは図45のアイテム付与処理で説明するように、金コインを獲得すると遊技者が設定した演出態様に関連するアイテムや遊技者が所望するアイテムを得ることができる。このため、金コインを獲得した旨の報知を行うと、遊技者は喜びを感じて遊技への意欲が高まるため、スロットマシン1の稼働率を向上させることができる。
ステップS2614では、サブCPU91aは、ストックコインを加算する(ストックする)ためのストック条件(図13(b)参照)が成立したか否かを判定する。その結果、ストック条件が成立していない場合(ステップS2614;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、ストック条件が成立した場合(ステップS2614;YES)、サブCPU91aは、コインをストックするための抽選処理(ストック抽選処理)を実行する(ステップS2615)。
本実施形態では、上述したように、ボーナスの当選、あるいは、100ゲームの消化(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)を条件として、ストック抽選処理が実行される。なお、図13(b)に示す例では、100ゲームの消化を条件とする場合、当選確率を20%にしているが、現在のストックコインの内容に応じて、当選確率を変化させてもよい。例えば、ストックコインにおける各コインの枚数の総計が、15枚以下の場合は、16枚以上の場合に比べ、当選確率を高くしてもよい。
ストック抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2616;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2616;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータを更新する(ステップS2617)。
ステップS2618では、サブCPU91aは、スロットマシン1の電源がONされてから所定時間(例えば、20時間)経過したか否かを判定する。その結果、電源がONされてから所定時間経過していない場合(ステップステップS2616;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。
一方、電源がONされてから所定時間経過している場合(ステップS2616;YES)、サブCPU91aは、ストックコインデータを再設定するための抽選処理(ストックコインデータ再設定抽選処理)を実行する(ステップS2619)。この処理では、先ず、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定する。サブCPU91aは、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する(ステップS2620)。そして、サブCPU91aは、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。
図34は、スロットマシン1で実行されるパスワード入力後メインメニュー操作処理(図27に示すタイマ割込処理(サブ)のS4008の処理)の手順を示すフローチャートである。この処理は、パスワード入力後(又は「簡単スタート」選択後)のメインメニュー画面(図15(b)参照)にて、遊技者により何れかのメニュー項目の選択操作が行われることで開始される。
遊技者により「本日の結果」が選択された場合(ステップS2701;YES)、サブCPU91aは、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等の内容を示す画面(図示せず)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2702)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91cに割り当てられた、個人履歴格納領域、経験値格納領域、レベル格納領域、獲得コイン格納領域等から、遊技履歴、達成ミッションの履歴、経験値、レベル、獲得データ等を取得する。そして、取得したこれらのデータ内容を示した画面を生成し、液晶表示器51に表示させる。
あるいは、遊技者により「データクリア」が選択された場合(ステップS2703;YES)、サブCPU91aは、制御状態を特定演出モードから通常演出モードに変更する(ステップS2704)。また、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグがセットされている場合には、その電断検知フラグをクリアする(ステップS2704a)。なお、電断検知フラグがセットされていなければこの処理は実行されずにS2705に進む。次いで、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等をクリアする(ステップS2705)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれをクリアする。遊技履歴をクリアした後は、コイン獲得可能枚数カウンタにコイン獲得の上限枚数をセットする(ステップS2705a)。前述したように、具体的には、ステップS2705aでは、金コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタ、銀コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタ、銅コイン用のコイン獲得可能枚数カウンタのそれぞれに、獲得可能枚数として図14で示す上限枚数(金:7枚、銀:15枚、銅:31枚)をセットする。コイン獲得可能枚数カウンタにセットされた値は、図33のレベル・コイン関連処理におけるステップS2611aの処理で減算される。
あるいは、遊技者により「2次元コード作成」が選択された場合(ステップS2706;YES)、サブCPU91aは、2次元コード表示処理を実行する(ステップS2707)。なお、後述するように、ステップS2707の2次元コード表示処理が実行されることによって、当該遊技者の遊技履歴等もクリアされる(ステップS2815参照)。そして、2次元コード表示処理が終了した後は、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグがセットされている場合には、その電断検知フラグをクリアする(ステップS2707a)。なお、電断検知フラグがセットされていなければこの処理は実行されずにステップS2707bに進む。電断検知フラグをクリアした後は、ステップS2705aと同様の処理によって、コイン獲得可能枚数カウンタにコイン獲得の上限枚数をセットする(ステップS2707b)。
図35は、この2次元コード表示処理の手順を示すフローチャートである。先ず、サブCPU91aは、ストックコインを獲得するための抽選条件(ストックコインの獲得抽選条件)が成立したか否かを判定する(ステップS2801)。本実施形態では、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から1000ゲーム(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)消化していること、さらに、金コインが3枚以上ストックされていること、の何れの条件も満たしている場合に、ストックコインの獲得抽選条件が成立したとして判定される。
その結果、ストックコインの獲得抽選条件が成立していない場合(ステップS2801;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2807の処理に進める。一方、ストックコインの獲得抽選条件が成立した場合(ステップS2801;YES)、サブCPU91aは、ストック獲得抽選フラグをONにする(ステップS2802)と共に、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から現時点までのメダル差枚数を算出する(ステップS2803)。メダル差枚数は、当該遊技期間において、遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引くことで求められる。
メダル差枚数の算出後、サブCPU91aは、ストック獲得抽選処理を実行する(ステップS2804)。本実施形態において、この抽選処理では、メダル差枚数が、マイナスである場合には、プラスである場合よりも、当選確率が高くなるようになっている。
ストック獲得抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2805;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2807の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2805;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91cに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新する(ステップS2806)。本実施形態では、ストック獲得抽選処理で当選すると、ストックコインの全てを獲得できる仕様となっている。したがって、サブCPU91aは、抽選に当選すると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを、金、銀、銅の各コインの枚数が0となるように更新する。
ステップS2807では、サブCPU91aは、当該特定演出モードでの遊技が、「簡単スタート」の選択によるものか否かを判定する。その結果、簡単スタートでの遊技である場合(ステップS2807;YES)、サブCPU91aは、簡単スタートでの遊技に対応した2次元コードを生成する(ステップS2808)。
一方、簡単スタートでの遊技でない、すなわち、パスワード入力による遊技である場合(ステップS2807;NO)、サブCPU91aは、パスワード入力による遊技に対応した2次元コードを生成する(ステップS2809)。
そして、ストック抽選フラグがONである場合(ステップS2810;YES)、サブCPU91aは、ストック獲得抽選フラグをOFFにする(ステップS2811)。また、サブCPU91aは、液晶表示器51に、ストックコインの獲得抽選演出画面を表示させると共に、生成した2次元コードを表示させる(ステップS2812)。具体的には、サブCPU91aは、図24(a)に示すような、JACKPOT演出画面を液晶表示器51に表示させる。そして、先のストック獲得抽選処理にて、抽選に当選していない場合には、サブCPU91aは、図24(b)に示すような、ストックコインを獲得できなかった旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。一方、抽選に当選している場合には、図24(c)に示すような、ストックコインを獲得できた旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。
一方、ストック抽選フラグがONでない場合(ステップS2810;NO)、サブCPU91aは、生成した2次元コードを、演出のない通常態様で液晶表示器51に表示させる(ステップS2813)。
演出の有無に関わらず、2次元コードの表示中に、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。その際、サブCPU91aは、制御状態を特定演出モードから通常演出モードに変更する(ステップS2814)。また、サブCPU91aは、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等をクリアする(ステップS2815)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91cに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域をクリアする。
このように、2次元コードを表示すると遊技履歴等をクリアするため、獲得したコインに関するデータもクリアされる。これにより、2次元コードを取得したにも関わらず、さらに、コインの獲得枚数が蓄積されて獲得したコインの枚数が上限枚数に達してしまい、無効なコインが発生する不都合を防止できる。
図33に示すパスワード入力後メインメニュー操作処理に戻り、遊技者により「終了」が選択された場合(ステップS2708;YES)、サブCPU91aは、図15(c)に示すような終了確認画面を液晶表示器51に表示させる(ステップS2709)。ここで、遊技者により「YES」を選択する操作が行われるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。あるいは、遊技者により「NO」を選択する操作が行われると、メインメニュー画面(図15(a)参照)に戻る。
図36は、特別演出実行処理(図27に示すタイマ割込処理(サブ)のS4009の処理)を示すフローチャートである。
この処理では、まず、サブCPU91aはゲーム中か否かを判定する(S4101)。ゲーム中でない場合(ステップS4101:NO)、処理を終了する。ゲーム中の場合(ステップS4101:YES)、予め定められた演出が発生したときに、光電センサ57からの検出信号の入力があったか否かを判定する(ステップS4102)。なお、予め定められた演出としては、例えば、光電センサ57が検出可能なように液晶表示器51の前方で動作を行う(手をかざす、あるいは、手を振るなど)ことを遊技者に促すようなメッセージや画像を表示することが挙げられる。光電センサ57からの検出信号の入力がなかった場合(ステップS4102;NO)、処理を終了する。光電センサ57からの検出信号の入力があった場合(ステップS4102;YES)、検出信号の入力レベルが所定値以上であるか否かを判定する(ステップS4103)。すなわち、光電センサ57の受光素子57bで受光した反射光の光量が所定量以上であるか否かを判定することで、遊技者の動作を検出したか否かを判定する。
検出信号の入力レベルが所定値以上の場合(ステップS4103;YES)、処理を終了する。検出信号の入力レベルが所定値以上でない場合(ステップS4103;NO)、すなわち、受光素子57bで受光した反射光の光量が所定量に達せず、遊技者の動作を検出した場合には、その他のときでは実行されることのない特別演出を実行する。特別演出は、例えば、液晶表示器51からプレミアムキャラクターを表示したり、特別なメッセージを表示する、あるいは、敵キャラクターに攻撃を加える様子を液晶表示器51から表示することによって実行される。特別演出によって、例えば、停止ボタンの操作態様を特定するための特定情報を報知する報知期間であるAT(アシストタイム)への移行、ATの継続率引き上げやATのストック数上乗せといったより有利なATの付与、ATに移行しやすい状態の付与、有利RT(リプレイタイム)への移行の許容などを報知することが挙げられる。これにより、前述した予め定められた演出が発生したときに特別演出が実行されることを期待して動作を行わせることができる。特別演出を実行すると処理を終了する。
このように、メインメニュー画面を表示させるために用いる光電センサ57による検出を特別演出を実行するための検出と兼用することによって、スロットマシン1の製造コストの低減を図ることができる。また、特別演出の実行によって演出の興趣を高めることができる。さらに、2次元コードを出力する際に遊技者が感じる煩わしさをなくすことができる。
続いて、管理サーバ1200で実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図37は、管理サーバ1200で実行されるサーバメイン処理の手順を示すフローチャートである。このサーバメイン処理は、携帯端末1100から、管理サーバ1200が管理する各ウェブページへのアクセス要求がある度に実行される。管理サーバ1200の制御部210は、このアクセス要求に応じて、以下の各処理を実行する。
携帯端末1100から、会員登録用のウェブページへのアクセス要求があった場合(ステップS2901;YES)、制御部210は、会員登録処理を実行する(ステップS2902)。
図38は、この会員登録処理の手順を示すフローチャートであり、図52は、この処理に関しての、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、会員登録要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3001)。端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3001;YES)、制御部210は、遊技者の操作に応じて携帯端末1100から送信される会員情報(例えば、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の個人情報等)を、端末識別情報に対応する遊技者情報に反映する(ステップS3002)。これにより、例えば、遊技者は、後述する簡単スタートでの更新はしていたものの、未だ会員情報を登録していなかった場合に、会員情報のみを追加登録することができ、あるいは、登録済みの会員情報を変更することができる。
一方、端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3001;NO)、制御部210は、当該遊技者(当該端末識別情報)に対応する遊技者情報を遊技者データベースに新規登録する(ステップS3003)。この場合の遊技者情報には、端末識別情報と、遊技者の操作に応じて携帯端末1100から送信される会員情報のみが格納される。そして、制御部210は、会員登録要求を行った携帯端末1100に対して登録結果を通知する(ステップS3004)。登録結果を受けた携帯端末1100では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
図37に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、簡単スタート更新用のウェブページへのアクセス要求があった場合(ステップS2903;YES)、制御部210は、簡単スタート更新処理を実行する(ステップS2904)。
図39は、この簡単スタート更新処理の手順を示すフローチャートであり、図53は、この処理に関しての、スロットマシン1と携帯端末1100、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、簡単スタート更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3101)。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3101;NO)、制御部210は、当該遊技者(当該端末識別情報)に対応する遊技結果情報を遊技者データベースに新規登録する(ステップS3102)。そして、制御部210は、実行する処理をステップS3104の処理に進める。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3101;YES)、制御部210は、当該更新要求から特定される遊技乱数と同じものが、遊技履歴データベースの当該端末識別情報に対応する遊技履歴情報に格納されているか否かを判定する(ステップS3103)。その結果、同一の遊技乱数が遊技履歴情報に格納されている場合(ステップS3103;YES)、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いため、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3110)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、同一の遊技乱数が遊技履歴情報に格納されていない場合(ステップS3103;NO)、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報の内容を更新すると共に、遊技履歴データベースに遊技履歴情報を追加登録する(ステップS3104)。また、遊技者情報のステータスを待機中に更新する。なお、ここでの遊技者情報の更新処理では、レベル及び経験値は更新されず、以下に説明するレベル・経験値更新処理で更新される。
次に、制御部210は、レベル・経験値更新処理を実行する(ステップS3105)。図41は、このレベル・経験値更新処理の手順を示すフローチャートである。
制御部210は、当該遊技者(端末識別情報)に対応する遊技者情報に含まれるレベルを、受信した遊技履歴更新データに含まれるレベルに更新する(ステップS3301)。さらに、制御部210は、当該遊技者情報に含まれる経験値に、受信した遊技履歴更新データに含まれる経験値を加算する(ステップS3302)。制御部210は、この加算の結果、経験値がレベルに応じた所定値(本実施形態においては、レベルに関わらず、10経験値)以上になったか否かを判定する(ステップS3303)。その結果、経験値が所定値以上になっていない場合(ステップS3303;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3306の処理に進める。
一方、経験値が所定値以上となった場合(ステップS3303;YES)、制御部210は、レベルを1つアップ(レベル値を1つ増加)させる(ステップS3304)。そして、制御部210は、経験値から、1つアップしたレベル分の値(ここでは、10経験値)を減算する(ステップS3305)。以上により、遊技者情報に含まれるレベル及び経験値が更新される。
ステップS3306では、制御部210は、ポイントを付与するための抽選処理を実行する。ポイントとは、獲得コインと同様、特典の付与を受ける際の交換価値となるものである。この抽選処理で当選しなかった場合(ステップS3307;NO)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当選した場合(ステップS3307;YES)、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれる持点(詳細は後述する)が、1000点以上であるか否かを判定する(ステップS3308)。
その結果、持点が1000点以上でない場合(ステップS3308;NO)、制御部210は、受信した遊技履歴更新データに含まれる総ゲーム数に応じたポイントを、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3309)。例えば、総ゲーム数の1/10のポイントを加算する。この場合、総ゲーム数が1000ゲームであれば、1000×1/10=100ポイントが加算される。そして、制御部210は、実行する処理をステップS3311の処理に進める。
一方、持点が1000点以上である場合(ステップS3308;YES)、制御部210は、受信した遊技履歴更新データに含まれる総ゲーム数に応じたポイントの2倍を、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3310)。例えば、総ゲーム数の1/10のポイントの2倍を加算する。この場合、総ゲーム数が1000ゲームであれば、1000×1/10×2=200ポイントが加算される。
制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれる持点をクリアする(ステップS3311)。そして、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図39に示す簡単スタート更新処理に戻り、ステップS3106では、制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3106)。次に、制御部210は、当該端末識別情報で示される携帯端末1100からの簡単スタート更新要求が通算で5回以上送信されてきたか否かを判定する(ステップS3107)。
その結果、5回以上送信されてきていない場合(ステップS3107;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3109の処理に進める。一方、5回以上送信されてきている場合(ステップS3107;YES)、制御部210は、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3108)。
ステップS3109では、制御部210は、履歴表示処理を実行する。履歴表示処理は、当該遊技者に対応する遊技者情報に基づいて、当該遊技者の遊技履歴を携帯端末1100で表示させるための処理である。これにより、携帯端末1100の表示部140に、例えば、今回のゲーム数、BB回数、RB回数、及び、今回までに累積されたゲーム数、BB回数、RB回数等が表示される。なお、履歴表示処理において、今回の遊技のダイジェストが表示されるようにしてもよい。
図37に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、通常更新用のウェブページへのアクセス要求があった場合(ステップS2905;YES)、制御部210は、通常更新処理を実行する(ステップS2906)。
図40は、この通常更新処理の手順を示すフローチャートであり、図54は、この処理に関しての、スロットマシン1と携帯端末1100、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、通常更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3201)。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3201;NO)、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3209)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3201;YES)、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応する遊技者情報に格納されているパスワードとが一致するか否かを判定する(ステップS3202)。その結果、パスワードが一致する場合(ステップS3202;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3204の処理に進める。
一方、パスワードが不一致の場合(ステップS3202;NO)、制御部210は、1文字のみの不一致であって、パスワード入力時の配列上の前後1字の違いであるか否かを判定する(ステップS3203)。パスワード入力時の配列上の前後1字の違いとは、図17(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードに含まれる1文字が「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。
その結果、2文字以上の不一致、又は、前後1字違いでない場合(ステップS3203;NO)、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3209)。
一方、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(ステップS3203;YES)、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードが発行された遊技者であると一応認証し、制御部210は、実行する処理をステップS3204の処理に進める。
ステップS3204では、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワード又は遊技乱数と同じものが、遊技履歴データベースの当該端末識別情報に対応する遊技履歴情報に格納されているか否かを判定する。その結果、同一のパスワード又は遊技乱数が遊技履歴情報に格納されている場合(ステップS3204;YES)、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いため、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3209)。
一方、同一のパスワード及び遊技乱数の何れも遊技結果情報に格納されていない場合(ステップS3204;NO)、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報の内容を更新すると共に、遊技履歴データベースに遊技履歴情報を追加登録する(ステップS3205)。また、遊技者情報のステータスを待機中に更新する。なお、ここでの遊技者情報の更新処理では、レベル及び経験値は更新されず、以下のレベル・経験値更新処理で更新される。
次に、制御部210は、レベル・経験値更新処理を実行する(ステップS3206)。レベル・経験値更新処理の内容は、上述した通り(図41参照)である。
制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3207)。そして、制御部210は、履歴表示処理を実行する(ステップ3208)。この履歴表示処理の内容は、図39のステップS3109の処理と同様である。
なお、以上の通常更新処理において、パスワードが、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(ステップS3203;YES)の遊技者情報の更新では、受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、該当する全ての項目を更新するのではなく、このうち、総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、当該遊技者情報に格納されているレベルで出現しうる達成ミッションの種類等、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、演出設定、当該遊技者情報に格納されているレベルでは出現しない達成ミッションの種類等、遊技履歴の連続性に影響する項目や、獲得コイン等の更新が行われないようにしてもよい。その際、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は、パスワードの入力をミスしたが、遊技履歴は無事更新されたことを認識することができる上、更新されていない遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
また、入力ミスの条件は、任意の設計事項であり、管理サーバ1200に登録されているパスワードと、更新要求に含まれるパスワードの双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであればよい。例えば、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよいし、2文字まで前後1字違いの相違であることをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよい。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合や、大文字と小文字の違い等、類似性が高いと推測されるものは、入力ミスの条件を満たすものと判定してもよい。
図37に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、メニュー画面用のウェブページへのアクセス要求があった場合、すなわち、メニューデータ取得要求があった場合(ステップS2907;YES)、制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS2908)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS2908;NO)、制御部210は、メニューデータの取得が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS2911)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS2908;YES)、制御部210は、メニューデータを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS2909)。これにより、当該携帯端末1100の表示部140には、図51(D)に示されるようなメニュー画面が表示される。このメニュー画面には、管理サーバ1200が管理するサイトで、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、獲得コイン数の表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿、等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、制御部210は、メニュー選択受付処理を実行す
る(ステップS2910)。
図42は、このメニュー選択受付処理の手順を示すフローチャートである。遊技者により、パスワード発行のリンクが選択されると(ステップS3401;YES)、制御部210は、パスワード発行処理を実行する(ステップS3402)。
図43は、このパスワード発行処理の手順を示すフローチャートである。制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3501)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3501;NO)、制御部210は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3502)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3501;YES)、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び遊技履歴情報に基づいて、レベル、機種情報、直近情報、記念日、及び、その他の演出設定等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、図19(b)を参照して説明した手順と逆の手順に従って、パスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3503)。
そして、制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、ステータスを遊技中に更新する(ステップS3504)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図51(F)は、パスワード発行のリンクが選択されたときに、携帯端末1100の表示部140に表示されるパスワード表示画面の例を示す図である。遊技者は、このパスワード表示画面を見ながら、スロットマシン1に対して、パスワードを入力することができる。
本実施形態の管理サーバ1200では、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する遊技者情報のステータスが遊技中であっても、パスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行されるようになっている。したがって、パスワードの発行を受けたものの、遊技を行わなかった場合や、遊技を行ったものの2次元コードを取得しなかった場合、あるいは、2次元コードを取得したものの更新要求を行わなかった場合でも、パスワードを解放するためのアクセスを行うことなく、新たにパスワードの発行を受けることが可能となっている。
図42に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、獲得コイン数のリンクが選択されると(ステップS3403;YES)、制御部210は、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報を参照して、当該遊技者が現在獲得している、金、銀、銅の各コインの枚数を取得し、その結果を示した画面データを当該携帯端末1100に送信する(ステップS3404)。これにより、当該携帯端末1100の表示部140には、図51(H)に示されるような現在の獲得コインの内容を示す画面が表示される。
また、あるいは、遊技者により、ゲーム実行のリンクが選択されると(ステップS3405;YES)、制御部210は、ゲーム提供処理を実行する(ステップS3406)。
図44は、このゲーム提供処理の手順を示すフローチャートである。制御部210は、当該携帯端末1100に対して、ゲームアプリケーション(本実施形態では、スロットマシンゲーム)を送信する(ステップS3601)。これにより、遊技者は、当該携帯端末1100にて、図51(I)に示されるようなスロットマシンゲームを実行することができる。このスロットマシンゲームでは、同一図柄が、横方向又は斜め方向で揃うことで、その図柄に応じて、持点がアップする仕様となっている。また、このゲームアプリケーションは、遊技者によりその実行が終了されると、その実行結果として、管理サーバ1200に対して、遊技者が獲得した持点を送信する。
ゲームアプリケーションの実行結果、すなわち、持点が受信されなかった場合(ステップS3602;NO)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。一方、持点が受信された場合(ステップS3602;YES)、制御部210は、受信した持点を、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報に更新登録する。
また、制御部210は、受信した持点に応じたコイン(金、銀、銅)を、当該遊技者情報に含まれる獲得コインに加算する(ステップS3604)。
また、制御部210は、受信した持点に応じたポイントを、当該遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3605)。そして、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図42に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、ショップのリンクが選択されると(ステップS3407;YES)、制御部210は、アイテム付与処理を実行する(ステップS3408)。
図45は、このアイテム付与処理の手順を示すフローチャートであり、図55は、この処理に関しての、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。
制御部210は、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207の処理でセットされる電断検知フラグの状態(電断検知フラグがセットされていたか否か)を特定する(ステップS3717)。電断検知フラグがセットされていた場合(ステップS3718;YES)、ステップS3702の処理に進む。
なお、電断検知フラグがセットされていた場合(すなわち、電断が発生していた場合)には、遊技履歴の蓄積中に遊技場の営業が終了して、遊技機の電断が行われた可能性があるため、この場合の遊技履歴は、前日以前から蓄積された可能性がある。よって、スロットマシン1が出力した遊技履歴データには、スロットマシン1が遊技履歴を出力した日の1日の遊技履歴データ以外に、前日以前の遊技履歴データが含まれている可能性がある。
一方、電断検知フラグがセットされていなかった場合(ステップS3718;NO)、ステップS3701に進む。電断検知フラグがセットされていなかった場合(すなわち、電断が発生していなかった場合)には、電断が行われてないことから遊技場の営業時間内に蓄積された遊技履歴である可能性がある。よって、スロットマシン1が出力した遊技履歴データには、スロットマシン1が遊技履歴を出力した日の1日の遊技履歴データのみが含まれている可能性がある。
ステップS3701では、制御部210は、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3701)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3701;NO)、ステップS3702に進む。ステップS3702では、制御部210は、アイテム付与が不可である旨を、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3702)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。この場合、遊技者の携帯端末1100は、例えば、受信したアイテム付与が不可である旨を示す情報にもとづいて、アイテム付与が不可である旨を表示するなどにより遊技者に対して報知する。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3701;YES)、制御部210は、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報から獲得コインを抽出し、遊技者が銀コイン又は銅コインを獲得しているか否かを判定する(ステップS3703)。
銀コイン又は銅コインを獲得している場合(ステップS3703;YES)、図30のS2309に示す演出設定処理内で演出の設定が行われていたか否かを判定する(ステップS3704)。演出の設定が行われていた場合(ステップS3704;YES)、S3707の処理に進む。演出の設定が行われていなかった場合(ステップS3704;NO)、遊技者データベースからゲーム数を抽出し、ゲーム数が1000ゲーム以上であったか否かを判定する(ステップS3705)。
ゲーム数が1000ゲーム以上でなかった場合(ステップS3705;NO)、アイテム獲得抽選で使用する抽選テーブルとして抽選テーブルE(図46(E)参照)を選択する(ステップS3712)。ゲーム数が1000ゲーム以上であった場合(ステップS3705;YES)、アイテム設定処理を実行する(ステップS3706)。
アイテム設定処理では、複数種類のアイテム(例えば、アイテムAまたはアイテムB)を示すアイテムリストを携帯端末1100に送信する。アイテム要求を行った携帯端末1100の表示部140には付与可能なアイテムを示す画面が表示される。遊技者により、所望のアイテム種別に対応したリンクが設定されることによって、選択されたアイテム種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信される。制御部210は、当該携帯端末1100から、遊技者が所望するアイテム種別を受信すると、受信したアイテム種別を特典データベースに格納する。
アイテム設定処理が終了すると、制御部210はゲーム数が5000ゲーム以上であったか否かを判定する(ステップS3707)。そして、この判定結果と演出の設定内容又はアイテムの設定内容とからアイテム獲得抽選で使用する抽選テーブルとして抽選テーブルA〜D(図46に示す(A)〜(D)参照)のうちから選択する(ステップS3708)。抽選テーブルの選択が行われると、遊技者に付与するアイテムを決定するアイテム獲得抽選処理を実行する(ステップS3709)。アイテム獲得抽選処理が終了すると、該処理で実行されるアイテム獲得抽選で決定したアイテム種別のアイテムデータを特典データベースが示す格納場所から読み出してアイテムを抽出し(ステップS3710)、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3711)。
ここで、図46を用いてアイテム獲得抽選で使用する抽選テーブルA〜Eについて説明する。
図46(A)に示すように、抽選テーブルAでは、アイテムAの付与確率が60%に設定され、アイテムBの付与確率が40%に設定されている。抽選テーブルAは、設定された演出にアイテムAが関連するか又はアイテム設定処理でアイテムAが設定された場合で、かつゲーム数が5000ゲーム以上の場合にアイテム獲得抽選で用いられる。
図46(B)に示すように、抽選テーブルBでは、アイテムAの付与確率が80%に設定され、アイテムBの付与確率が20%に設定されている。抽選テーブルBは、設定された演出にアイテムAが関連するか又はアイテム設定処理でアイテムAが設定された場合で、かつゲーム数が5000ゲーム以内の場合にアイテム獲得抽選で用いられる。
図46(C)に示すように、抽選テーブルCでは、アイテムAの付与確率が40%に設定され、アイテムBの付与確率が60%に設定されている。抽選テーブルCは、設定された演出にアイテムBが関連するか又はアイテム設定処理でアイテムBが設定された場合で、かつゲーム数が5000ゲーム以上の場合にアイテム獲得抽選で用いられる。
図46(D)に示すように、抽選テーブルDでは、アイテムAの付与確率が20%に設定され、アイテムBの付与確率が80%に設定されている。抽選テーブルDは、設定された演出にアイテムBが関連するか又はアイテム設定処理でアイテムBが設定された場合で、かつゲーム数が5000ゲーム以内の場合にアイテム獲得抽選で用いられる。
図46(E)に示すように、抽選テーブルEでは、アイテムAの付与確率が50%に設定され、アイテムBの付与確率が50%に設定されている。抽選テーブルEは、演出の設定が行われておらず、かつゲーム数が1000ゲーム以内の場合にアイテム獲得抽選で用いられる。
このように、抽選テーブルA〜Dにおいては、演出を設定した場合には、演出を設定しない場合よりも設定した演出に関連するアイテムの付与確率が高くなるとともに、ゲーム数が1000ゲームを越えている場合には、ゲーム数が1000ゲーム以内である場合よりも遊技者が設定したアイテムの付与確率が高くなるように、アイテムの付与確率が設定されている。また、抽選テーブルA〜Dにおいては、ゲーム数が5000ゲームを越えている場合にはアイテムの付与確率が変更される。
図45に示すアイテム付与処理に戻り、銀コイン又は銅コインを獲得していない場合(ステップS3703;NO)、金コインを獲得したか否かを判定する(ステップS3713)。金コインを獲得していなかった場合、すなわち結果的に金、銀、銅のいずれのコインも獲得していなかった場合(ステップS3713;NO)、処理を終了する。金コインを獲得していた場合(ステップS3713;YES)、図30のS2309に示す演出設定処理内で演出の設定が行われていたか否かを判定する(ステップS3714)。
演出の設定が行われていた場合(ステップS3714;YES)、S3716の処理に進む。演出の設定が行われていなかった場合(ステップS3714;NO)、アイテム設定処理を実行する(ステップS3715)。アイテム設定処理ではステップS3706と同様の処理が行われる。この後、演出の設定内容又はアイテムの設定内容からアイテム種別を特定し、特定したアイテム種別のアイテムデータを特典データベースが示す格納場所から読み出してアイテムを抽出し(ステップS3716)、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3711)。これにより、遊技者は、コンテンツデータを示す2次元コード等のデータを取得することができる。
以上のように、演出が設定されている場合には演出が設定されていない場合に比べて、設定された演出に関連する種類のアイテムが付与される確率が高いので、遊技者が好むアイテムを付与することができ、遊技者にアイテム付与への喜びを感じさせることができる。また、演出を設定して遊技を行うことへの意欲を高めることができるので、スロットマシン1の稼働率を向上させることができる。
また、遊技者が行ったゲーム数が1000ゲーム以上の場合にはゲーム数が1000ゲーム以内のときと比べて、遊技者が設定したアイテム、すなわち遊技者が所望するアイテムの付与確率が高いので、遊技者がゲームを行う意欲を高め、スロットマシン1の稼働率を向上させることができる。
また、金コインを獲得したときには、遊技者が設定した演出に関連するアイテム又は遊技者が設定したアイテムが付与されるとともに、金コインを獲得したときには、その旨が報知されるので、遊技者は自らが好むアイテムが付与されることを識別できる。これにより、遊技者が再度ゲームを行う意欲を高め、スロットマシン1の稼働率を向上させることができる。
また、ゲーム数が5000ゲーム以上である場合には、アイテムを付与する確率を変更するので、ゲームの興趣を向上させることができる。
また、電断検知フラグがセットされていた場合(すなわち、電断が発生していた場合)には、遊技履歴の蓄積中に遊技場の営業が終了して、遊技機の電断が行われた可能性があるため、この場合の遊技履歴は、前日以前から蓄積された可能性がある。よって、スロットマシン1が出力した遊技履歴データには、スロットマシン1が遊技履歴を出力した日の1日の遊技履歴データ以外に、前日以前の遊技履歴データが含まれている可能性がある。そして、このような不正な遊技履歴の蓄積に対してはアイテムの付与を行わないことにより、アイテムの付与に関して不正な遊技履歴データが対象となることを防止できる。また、遊技者はアイテムの付与を希望するときにのみ遊技履歴データを送信すればよいので、遊技履歴に対するアイテムの付与を行う際の管理サーバ1200による処理の負荷が増大することを防止できる。
また、アイテムの付与がされないことを報知するので(ステップS3702)、遊技履歴データを送信したにも関わらず、アイテムの付与が行われないことに対する遊技者の不信感が募ることを防止できる。
なお、アイテムの付与に関して、遊技履歴データにもとづくランキングを作成し、ランキングに基づいてアイテムの獲得のしやすさ(すなわち、アイテム獲得抽選の当選確率の変更)を変化させてもよい。具体的には、例えば、総ゲーム数やBB回数、RB回数、レベル、達成ミッション、AT回数、経験値、獲得コイン数を項目ごと、あるいは、これらを組み合わせて、1日ごとのランキングを作成し、ランキングが高いほどアイテムの付与確率を高くする。ランキングは1日に限らず、所定時間あたり(例えば、1時間)にすることも可能である。そして、電断検知フラグの状態を特定することによって特定期間開始前の遊技履歴データが含まれている可能性があることを判定した場合には、ランキングから除外(すなわち、遊技履歴をランキングに反映しない)することにとってアイテムの付与を行わない、あるいは、ランキングは行うものの(すなわち、遊技履歴をランキングに反映するものの)、アイテムの付与は行わないなどの方法によって、アイテム付与を制限することが可能である。
また、アイテムの付与に反映させる遊技履歴は、獲得したコイン(金、銀、銅)の種類や数に限らず、先に説明した、総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの履歴、AT回数の履歴又はこれらを任意に組み合わせた履歴に基づいてアイテムの付与を行うことも可能である。
なお、先に説明したように、本実施の形態では、サブCPU91aは、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させる。より詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定において、レベルが30を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが30を超えると5種類から選択可能となり、レベル60を超えると8種類から選択可能となる。そして、図45に示すアイテム付与処理では、アイテムA又はアイテムBのいずれかを付与する例を挙げて説明したが、本実施の形態のようにレベルに応じて項目が増加する場合には、設定した演出に関連する項目(すなわち、アイテム)のうちからいずれかをアイテム獲得抽選により決定して付与する、あるいは、遊技者が複数の項目(すなわち、アイテム)のうちからいずれかを設定してアイテム獲得抽選により当選した場合に設定したアイテムを付与することにより、本発明を実施できる。
図42に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、その他の各リンクが選択されると(ステップS3409;YES)、制御部210は、その選択されたリンクに応じた処理を実行する(ステップS3410)。例えば、遊技者により、履歴表示のリンクが選択されると、制御部210は、遊技者に日付を選択させるための画面データを当該携帯端末1100に送信する。これにより、図51(E)に示すような、日付選択画面が当該携帯端末1100の表示部140に表示される。この日付選択画面には、遊技履歴データベースの当該遊技者に対応する遊技履歴情報の日付の選択肢のリンクが表示される。遊技者により、何れかのリンクが選択されると、制御部210は、選択されたリンクに対応する日付の遊技履歴情報と、当該遊技者に対応する遊技者情報と、に基づいて、当該遊技者の遊技履歴を抽出し、当該携帯端末1100に送信する。これにより、図51(C)に示すような、履歴表示画面が当該携帯端末1100の表示部140に表示される。なお、本実施形態を後述する実施形態2〜4に適用することも可能である。
[変形例]
本実施形態では、スロットマシン1側のコインの上限枚数を管理して2次元コード表示推奨報知を行ったが、管理サーバ1200側のコインの上限枚数を管理して2次元コード表示推奨報知を行ってもよい。この例について図47および図48を用いて説明するが、上記実施形態と同一の処理を行う部分については説明を省略する。なお、本変形例では、図31に示すパスワード入力受付処理に代えて図47に示すパスワード入力受付処理を実行し、図33に示すレベル・コイン関連処理に代えて図48に示すレベル・コイン関連処理を実行する。なお、本変形例では、管理サーバ1200の遊技者データベースにおいて、獲得コインの枚数(金、銀、銅)を格納する獲得コイン格納領域で記憶可能なデータ量に上限が設定されている例を挙げて説明する。
図47に示すパスワード入力受付処理では、ステップS2409における処理を行った後に、管理サーバ1200側のコインの記憶可能枚数が所定枚数になったか否かを判定する(ステップS2409a)。管理サーバ1200側のコインの記憶可能枚数(すなわち、遊技者データベースの獲得コイン格納領域での記憶可能な枚数)はパスワードから特定される情報に含まれており、ステップS2403のパスワードの解析処理において特定される。すなわち、管理サーバ1200の制御部210は、図43に示すパスワード発行処理におけるS3503の処理において、遊技者データベースに登録された遊技履歴情報に基づいてコインの記憶可能枚数が残り何枚かを特定し、パスワードを生成する際に記憶可能枚数を反映してパスワードを発行する。記憶可能枚数は金、銀、銅のそれぞれのコインについてパスワードに反映される。そして、記憶可能枚数が所定枚数である場合(ステップS2409a:YES)には、サーバ記憶可能枚数カウンタに記憶可能枚数をセットする(ステップS2409b)。
具体的には、この変形例では、サーバ記憶可能枚数カウンタとして、金コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタと、銀コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタと、銅コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタとの3つが設けられている。そして、ステップS2409bでは、金コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタ、銀コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタ、銅コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタのそれぞれに記憶可能枚数をセットする。記憶可能枚数が所定枚数でない場合(ステップS2409a:NO)には、ステップS2410に進む。
そして、図48に示すレベル・コイン関連処理では、ステップS2611cまたはステップS2611dの処理の後に、図47のパスワード入力受付処理におけるステップS2409bでサーバ記憶可能枚数カウンタにセットした値からコインの獲得枚数に相当する値を減算する(ステップS2611e)。
具体的には、ステップS2611eでは、金コインを獲得した場合であれば金コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタの値を1減算し、銀コインを獲得した場合であれば銀コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタの値を1減算し、銅コインを獲得した場合であれば銅コイン用のサーバ記憶可能枚数カウンタの値を1減算する。
そして、3つのサーバ記憶可能枚数カウンタそれぞれについて値が0になったか否かを判定する(ステップS2611f)。いずれかのサーバ記憶可能枚数カウンタのカウント値が0になった場合(ステップS2611f:YES)には、ステップS2611cと同様に、2次元コードを表示させることを遊技者に促す(すなわち、図34のパスワード入力後メインメニュー操作処理のステップS2706で「2次元コード」を選択することを促す)2次元コード表示推奨報知を行う(ステップS2611g)。2次元コード表示推奨報知は、ステップS2611cと同様に、例えば、液晶表示器51から、「2次元コードを取得してください」といった文字が表示される。なお、ステップS2611gの2次元コード表示推奨報知では、管理サーバ1200側のコインの枚数が上限に達してコインが無駄になることを防止するので、例えば、液晶表示器51から、「サーバにアクセスしてアイテムを取得してください」といった文字を表示するなど、管理サーバ1200側のコインを消費することを促すようにステップS2611cとは異なる態様の報知を行ってもよい。
このように、管理サーバ1200側で記憶可能な枚数にコインの獲得枚数が達すると、さらにコインを獲得しても管理サーバ1200側で記憶することができず、獲得したコインが無効となってしまうため、サーバ記憶可能枚数カウンタのカウント値が0になったときに2次元コード表示推奨報知を行うことで、遊技者はコインが無効になる前に管理サーバ1200にアクセスしてコインをアイテムの交換に用い、コインを消費することができる。これにより、獲得したコインが無駄になってコインの枚数に応じたアイテムを取得することができない事態を防止できる。
[変形例]
なお、本実施形態では、特別情報の一例として電断検知フラグを用いた実施の形態について説明したが、特別情報としては電断検知フラグ以外の情報を用いることが可能である。そこで、電断検知フラグに代えて、遊技履歴の蓄積を開始してから経過した時間の累計を示す累計時間フラグを用いる例について説明する。なお、本変形例を後述する実施形態2〜4に適用することも可能である。
図49に示すように、累計時間判定処理は、図27に示すタイマ割込処理(サブ)と同様に、サブ制御部91が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)にて実行される。
累計時間判定処理では、まず、サブCPU91aは、RAM91cに設定された累計蓄積時間カウンタのカウント値に基づいて、遊技履歴等の蓄積を開始してから経過した時間である累計蓄積時間をカウントする(ステップS5301)。
なお、累計蓄積時間カウンタのカウント値はタイマ割込処理(サブ)による割込が発生するたびにカウントアップされる。また、累計蓄積時間カウンタのカウント値は電断が発生したときにリセットされる。これにより、累計蓄積時間カウンタは、遊技場の営業開始に合わせてスロットマシン1の電源が投入されてからカウント値のカウントアップを始めることになり、これに併せて、遊技場の営業開始から遊技者が遊技を行って遊技履歴等の蓄積を開始してからの累計蓄積時間をカウントすることが可能になる。
そして、サブCPU91aは、累計蓄積時間カウンタのカウント値が所定値に達していない場合(ステップS5302;NO)、処理を終了する。また、サブCPU91aは、累計蓄積時間カウンタのカウント値が所定値に達した場合(ステップS5302;YES)、累計時間フラグをセットする(ステップS5303)。
所定値とは、例えば、累計蓄積時間カウンタのカウント値が遊技場の営業時間(例えば、14時間)に相当する値となるように設定されている。これにより、遊技場の営業開始に合わせて遊技履歴等の蓄積を開始してから所定期間である遊技場の一日の営業時間を超えると累計時間フラグがセットされることになる。そして、セットした累計時間フラグは、図26のステップS5114(エラーコマンド受信時)、ステップS5112(バックアップフラグがないとき、あるいは、チェックサムが一致しないとき)、図30のS2305a(簡単スタート選択時)、図31のステップS2405a(パスワード受付可能時)、図33のステップS2704a(データクリア選択時)、ステップS2707a(2次元コード選択時)の処理を実行するときと同様のタイミングで同様の処理を行うことによりクリアする。また、2次元コードに累計時間フラグの有無を示す情報を含ませる。
そして、管理サーバ1200は、図45と同様の処理(特に、ステップS3717、ステップS3718)を行うことにより、スロットマシン1から出力された2次元コードに含まれる累計時間フラグの状態にもとづき、アイテムの付与を制限するか否かを決定する。すなわち、累計時間フラグがセットされていた場合にはアイテムの付与を行わず、累計時間フラグがセットされていなかった場合にはアイテム付与を行う。
以上のように、累計時間フラグがセットされていた場合には、遊技履歴の蓄積中に遊技場の営業が終了した可能性があるため、この場合の遊技履歴は、前日以前から蓄積された可能性がある。よって、スロットマシン1が出力した遊技履歴データには、スロットマシン1が遊技履歴を出力した日の1日の遊技履歴データ以外に、前日以前の遊技履歴データが含まれている可能性がある。そして、このような、不正な遊技履歴の蓄積に対してはアイテムの付与を行わないことにより、アイテムの付与に関して不正な遊技履歴データが対象となることを防止できる。
なお、本変形例はリアルタイムクロックを用いて実施することも可能である。この場合、例えば、リアルタイムクロックによって遊技場の営業終了時刻を識別し、遊技場の営業終了時刻になったときに累計時間フラグをセットすればよい。
[実施形態2]
次に、図42のメニュー選択受付処理のステップS3408において、図45に示すアイテム付与処理と異なる形態のアイテム付与処理を実行した場合の実施形態2について説明する。
図50は、このアイテム付与処理の手順を示すフローチャートであり、図55は、この処理に関しての、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3701)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3701;NO)、制御部210は、アイテム付与が不可である旨を、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3702)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3701;YES)、制御部210は、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報から獲得コイン及びポイントを抽出し、特典データベース(図25(C)参照)に基づいて、抽出した獲得コイン及びポイントに応じて付与可能なアイテムを抽出する(ステップS3703)。そして、制御部210は、抽出したアイテムのリストを生成し、生成したアイテムリストを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3704)。
この場合、アイテム要求を行なった携帯端末1100の表示部140には、図51(G)で示すように、付与可能なアイテムを示す画面が表示される。この画面には、金のコインの残数、ポイントの残数、付与可能なアイテムを選択するためのリンク、その付与に必要な金のコイン数またはポイント数、図51(D)のメニュー画面に移行するために、ショップを出るためのリンクが表示される。
ここでは、金のコインの残数が12枚であること、ポイントの残数が1234ポイントであること、アイテムAを購入するためのリンクと共に、アイテムAの購入に金のコインが1枚、又は、100ポイントが必要であること、及び、アイテムBを購入するためのリンクと共に、アイテムBの購入に金のコインが2枚必要であることが示されている。
図51(G)の画面において、遊技者により、所望のアイテム種別に対応したリンクが選択されることによって、選択されたアイテム種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信される。
制御部210は、当該携帯端末1100から、遊技者が所望するアイテム種別を受信すると(ステップS3705;YES)、受信したアイテム種別で示されるアイテムデータを、特典データベースが示す格納場所から読み出し、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3706)。
これにより、遊技者は、コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等のデータを取得することができる。
なお、本実施形態のスロットマシンにおいて、2次元コードを表示するためのメインメニュー画面を表示する場合には、第1実施形態と同様に、図29のS2204〜S2207と同様の処理を行い、携帯端末1100を検出して自動的にメインメニュー画面(又は2次元コード)を表示させるようにしてもよい。さらに、図45のアイテム付与処理と同様の処理を行い、設定した演出に関連するアイテムや遊技者が設定したアイテムを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシンにおいて、第1実施形態と同様に、遊技履歴を蓄積しているときに電源からの電源断信号が入力されたとき(すなわち、停電と判定されたとき)に、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207と同様に電断検知フラグをセットしたとき、あるいは、累計蓄積時間カウンタのカウント値が所定値を超えて累計時間フラグがセットされたときに、スロットマシン1と同様のタイミング(例えば、図26のステップS5114(エラーコマンド受信時)、ステップS5112(バックアップフラグがないとき、あるいは、チェックサムが一致しないとき)、図30のS2305a(簡単スタート選択時)、図31のステップS2405a(パスワード受付可能時)、図33のステップS2704a(データクリア選択時)、ステップS2707a(2次元コード選択時)の処理を実行するとき)で電断検知フラグや累計時間フラグをクリアするようにしてもよい。これにより、管理サーバ1200において、図45と同様の処理(特に、ステップS3717、ステップS3718)を行うことにより、スロットマシン1から出力された2次元コードに含まれる電断検知フラグや累計時間フラグの情報にもとづきアイテム付与の制限を行うことができる。
以上説明したように上記各実施形態の遊技システム1001によれば、スロットマシン1における遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技において、メダルの差枚数がマイナスになる等、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了した場合、ストックコインを獲得できる確率が、より高くなるように設定されている。したがって、たとえ遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に2次元コードを出力させ、管理サーバ1200から特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、2次元コードを出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減でき、結果として、当該遊技システム1001によってもたらされるサービスの活用促進が期待できる。
なお、遊技結果が、遊技者にとって有利か不利かの判定は、メダルの差枚数に基づくものであるが、その判定基準は任意の設計事項である。例えば、0枚を基準にしてもよいし、マイナスの枚数あるいは、プラスの枚数を基準にしてもよい。また、ストックコインを獲得できる確率は、有利な場合と不利な場合の2通りに限定されず、有利の度合いや、不利の度合いに応じて、複数段階で変化させるようにしてもよい。例えば、メダルの差枚数が、−1001枚以下である場合に最も確率が高くなるようにし、以降、−1000〜−500、−500〜0、0〜500、500〜1000、1001枚以上、とメダル差枚数が増加する毎に確率を低下させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態のスロットマシン1では、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技の終了時において、ストックコインの獲得抽選条件が成立すると、ストックコインの獲得抽選演出(JACKPOT演出)を実行する。このため、遊技者の射幸心が煽られ、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインの獲得抽選条件が成立していなくても、JACKPOT演出を実行してもよい。ただし、この場合は、必ず、獲得を失敗した旨の演出画面(図24(b))が表示されることになる。
また、JACKPOT演出時に、例えば、背景やキャラクタの表示、音声や効果音の出力等によって、獲得の期待度を示すようにしてもよい。
上記各実施形態のスロットマシン1では、電源投入時又は電源がONされてから所定時間経過すると、ストックコインデータは、抽選により再設定される。このため、個人が、スロットマシン1を所有する場合であっても、電源投入時後の状態での遊技を頻繁に繰り返すことによるコインの不適切な獲得や、長時間(例えば、遊技店における通常の遊技可能時間を超える時間)の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。
電源がONされてからストックコインデータを再設定するまでの時間は、任意に設定できるが、遊技店の通常の営業時間より長い時間(例えば、20時間)に設定するのが好ましい。このような時間に設定すると、営業時間(遊技時間)中のストックコインデータの再設定が回避され、遊技者に落胆感や不信感を与えてしまうことがない。
なお、所定の時刻に、ストックコインデータを再設定してもよい。このようにしても、長時間の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。この場合においても、上記と同様の趣旨から、遊技店の通常の営業時間帯ではない時刻(例えば、午前0時)に設定するのが好ましい。
また、上記各実施形態のスロットマシン1では、ストックコインデータの再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図16の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
なお、上記実施形態では、遊技機(スロットマシン1)に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいといえるが、バーコードや2次元コード等のようにコード化され、遊技機が備えるコードリーダにて読み取り可能なデータであってもよいし、有線接続、無線接続、赤外線接続等によって、遊技機に入力可能なデータであってもよく、このような構成とすることで、これらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、上記各実施形態では、遊技機(スロットマシン1)から出力する遊技履歴を特定可能な情報として、2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいといえるが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしてもよいし、有線接続、無線接続、赤外線接続等によって出力可能なデータであってもよく、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用してもよい。
また、上記各実施形態では、端末識別情報が付与され、且つ、端末識別情報の送信が許可された携帯端末1100のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末1100を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、あるいは、管理サーバ1200側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別できる場合には、端末識別情報が付与された携帯端末や、端末識別情報の送信が許可されていない携帯端末からのアクセスを許可する構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、遊技者データベースに登録される遊技者情報や、遊技履歴データベースに登録される遊技履歴情報は、端末識別情報をキー項目にして管理されているが、遊技者を識別可能な遊技者IDをキー項目にして管理される構成にしてもよい。
また、上記実施形態のスロットマシン1における、遊技間のコイン獲得仕様(図13(a)参照)、ストックコインのストック仕様(図13(b)参照)、ストックコインの獲得抽選条件等の内容は、あくまで一例であり、これらの内容に限定されることはない。例えば、遊技間のコイン獲得仕様において、レベル高のミッション達成時には、全てのストックコインを獲得できるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の遊技意欲を高め、興趣性の向上が図れる。
また、ストックコインがない場合、ストックコインがある場合に比べ、遊技間のコイン獲得(図13(a)参照)において、遊技者に対してより高条件となるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者が獲得したコインの種類をランクアップさせるようにしてもよい(例えば、銅なら金又は銀、銀なら金にする。)。このようにすると、前の遊技者により、遊技終了時に全てのストックコインが獲得された場合であっても(JACKPOT演出により、周りの遊技者にも判る)、次の遊技者は、遊技意欲が低下することなく、当該スロットマシン1での遊技を開始することができる。
[実施形態3]
次に、本発明の実施形態3に係る遊技機を適用したスロットマシン、本発明の実施形態3に係る管理装置を適用した管理サーバ及びこれらからなる本発明の実施形態3に係る遊技システムについて説明する。なお、本実施形態の遊技システムは、上述した実施形態1,2の遊技システム1001と共通する構成を有するため、ここでは実施形態1,2と異なる構成について主に説明する。
実施形態1,2のスロットマシン1では、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する構成であった。このため、スロットマシン1から出力される2次元コードには獲得データが含まれていた。これに対し、本実施形態のスロットマシンは、コインを付与する構成を備えていない。本実施形態のスロットマシンから出力される2次元コードには、図56(b)、(c)に示すように、獲得データの代わりに、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から遊技終了時点までのメダル差枚数が格納される。
一方、本実施形態の管理サーバは、携帯端末1100から更新要求(簡単スタート更新要求、通常更新要求)を受信すると、受信した遊技履歴データ、すなわち遊技履歴更新データ及びメダル差枚数に基づいて、遊技者に付与するコイン種類や枚数を決定する。その際、管理サーバでは、メダル差枚数が、マイナスである等、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了したことを示すものである場合、有利な遊技結果で遊技を終了したことを示すものである場合よりも、多くのコイン(枚数の増加や、コイン種類のグレードアップも含む)を付与する割合を高めている。
以上のように、本実施形態では、スロットマシンは、複雑な機能を備えずに済むと共に、実施形態1,2と同様の効果が期待できる。すなわち、たとえ遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に2次元コードを出力させ、管理サーバから特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、2次元コードを出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減でき、結果として、当該遊技システムによってもたらされるサービスの活用促進が期待できる。
なお、管理サーバは、メダル差枚数が遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了したことを示す場合、より高条件でポイントの付与を行ってもよい。
また、本実施形態の変形例として、スロットマシンに、メダル差枚数ではなく、当該遊技期間において、遊技者が獲得したメダルの総枚数と、遊技者が投入したメダルの総枚数と、を2次元コードに含めて出力させるようにしてもよい。この場合、管理サーバ側において、遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引くことで、メダル差枚数を求めるようにすればよい。
また、本実施形態のスロットマシンにおいて、2次元コードを表示するためのメインメニュー画面を表示する場合には、第1実施形態と同様に、図29のS2204〜S2207と同様の処理を行い、携帯端末1100を検出して自動的にメインメニュー画面(又は2次元コード)を表示させるようにしてもよい。さらに、図45のアイテム付与処理と同様の処理を行い、設定した演出に関連するアイテムや遊技者が設定したアイテムを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシンにおいて、実施形態1,2と同様に、遊技履歴を蓄積しているときに電源からの電源断信号が入力されたとき(すなわち、停電と判定されたとき)に、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207と同様に電断検知フラグをセットしたとき、あるいは、累計蓄積時間カウンタのカウント値が所定値を超えて累計時間フラグがセットされたときに、スロットマシン1と同様のタイミング(例えば、図26のステップS5114(エラーコマンド受信時)、ステップS5112(バックアップフラグがないとき、あるいは、チェックサムが一致しないとき)、図30のS2305a(簡単スタート選択時)、図31のステップS2405a(パスワード受付可能時)、図33のステップS2704a(データクリア選択時)、ステップS2707a(2次元コード選択時)の処理を実行するとき)で電断検知フラグや累計時間フラグをクリアするようにしてもよい。これにより、管理サーバ1200において、図45と同様の処理(特に、ステップS3717、ステップS3718)を行うことにより、スロットマシンから出力された2次元コードに含まれる電断検知フラグや累計時間フラグの情報にもとづきアイテム付与の制限を行うことができる。
[実施形態4]
実施形態4においては、上述した実施形態1,2におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図57は、パチンコ遊技機700の正面図である。
パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、実施形態1で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、図15、図17、図18及び図21で説明したような各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、実施形態1で説明したスロットマシン1の図15、図17、図18及び図21のような画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図5参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、共に0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、本実施形態では、図57に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図57に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行なうようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される(図示せず)。
図58は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図58には、払出制御基板737および演出制御基板780等も示されている。主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行なうCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713aまたは第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板731に搭載されている。
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行なう。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び図15、図17、図18及び図21で説明した画面等での決定操作を実行する。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて図15、図17、図18及び図21で説明した画面等での選択操作を実行する。
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAM(何れも図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポート(何れも図示せず)を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、図示しないVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行なうVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び、図15、図17、図18及び図21の画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、図15、図17、図18及び図21の画面等での選択項目の選択を実行する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、図示しない入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、図示しない増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、図示しないボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、図示しない音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
上述した実施形態1〜3のスロットマシン1の遊技履歴の総ゲーム数及びBB回数(RB回数)を、パチンコ遊技機700の演出表示装置709の変動表示の総回転数及び大当り回数に置換えることができる。また、実施形態1のスロットマシン1で算出したメダル差枚数は、払い出された遊技球の総数から、打ち込んだ遊技球の総数を差し引いた遊技球差分数で置換えることができる。例えば、払い出された遊技球の総数は、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723及び一般入賞口スイッチ711それぞれの検出結果に基づいて算出することができる。また、打ち込んだ遊技球の総数は、回収通路センサ712の検出結果に基づいて算出することができる。
また、パチンコ遊技機700において、2次元コードを表示するためのメインメニュー画面を表示する場合には、第1実施形態と同様に、図29のS2204〜S2207と同様の処理を行い、携帯端末1100を検出して自動的にメインメニュー画面(又は2次元コード)を表示させるようにしてもよい。さらに、図45のアイテム付与処理と同様の処理を行い、設定した演出に関連するアイテムや遊技者が設定したアイテムを付与するようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機700において、遊技履歴を蓄積しているときに電源からの電源断信号が入力されたとき(すなわち、停電と判定されたとき)に、図28の電断処理(サブ)におけるステップS5207と同様に電断検知フラグをセットしたとき、あるいは、累計蓄積時間カウンタのカウント値が所定値を超えて累計時間フラグがセットされたときに、スロットマシン1と同様のタイミング(例えば、図26のステップS5114(エラーコマンド受信時)、ステップS5112(バックアップフラグがないとき、あるいは、チェックサムが一致しないとき)、図30のS2305a(簡単スタート選択時)、図31のステップS2405a(パスワード受付可能時)、図33のステップS2704a(データクリア選択時)、ステップS2707a(2次元コード選択時)の処理を実行するとき)で電断検知フラグや累計時間フラグをクリアするようにしてもよい。これにより、管理サーバ1200において、図45と同様の処理(特に、ステップS3717、ステップS3718)を行うことにより、パチンコ遊技機700から出力された2次元コードに含まれる電断検知フラグや累計時間フラグの情報にもとづきアイテム付与の制限を行うことができる。
このように、実施形態1〜3のいずれかの内容をパチンコ遊技機700に適用することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
なお、上記各実施形態は、以下の(1)〜(8)に示す発明を含み、以下に説明するような効果を奏する。
(1)第1の観点に係る遊技システムは、
遊技者による遊技用価値(例えば、メダルや遊技球)を用いた所定の遊技を可能にすると共に、遊技者の遊技結果(例えば、総ゲーム数、BB,RB回数、レベル、経験値、演出設定や達成ミッション)に関する遊技結果情報を含む情報を所定態様(例えば、2次元コード)で出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機)と、前記遊技機についての遊技に関する遊技情報(例えば、図24(a)に示す情報)を、登録された遊技者毎に管理する管理装置(例えば、管理サーバ1200)と、を含む遊技機システム(例えば、遊技システム1001)であって、
前記管理装置は、
前記遊技結果情報に基づいて前記遊技情報を更新する遊技情報更新手段と、
前記遊技情報に基づいて対応する遊技者に所定の特典(例えば、コンテンツデータや交換券を示すデータ)を付与する特典付与手段と、
遊技者の要求に応じて当該遊技者に対応する遊技情報に基づいて生成した鍵データ(例えば、パスワード)を発行する鍵データ発行手段と、を備え、
前記遊技機は、
遊技者から前記鍵データの入力を受け付ける鍵データ受付手段と、
遊技者による所定の終了操作に応じて前記遊技結果情報を含む情報を所定態様で出力する遊技結果出力手段と、を備え、
前記遊技システムは、
前記鍵データの受け付け後から前記終了操作に至る期間において遊技者が獲得した前記遊技用価値の総量から遊技者が使用した前記遊技用価値の総量を差し引いた値である遊技用価値差分量(例えば、メダル差枚数や遊技球差分数)を特定する差分特定手段を備え、さらに前記遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも前記特典を付与するための条件を当該遊技者側に有利となるように設定する、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了した場合、特典を付与するための条件が、遊技者側にとって、より有利となるように設定される。このため、たとえ遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に遊技結果情報を出力させ、管理装置から特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、遊技結果情報を出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減でき、結果として、当該遊技システムによってもたらされるサービスの活用促進が期待できる。
なお、遊技結果が遊技者にとって有利か不利かの判定は、遊技用価値差分量に基づくものであるが、その判定基準は任意の設計事項である。例えば、±0を基準にしてもよいし、マイナス側の所定量、あるいは、プラス側の所定量を基準にしてもよい。また、特典を付与するための条件は、遊技結果が遊技者にとって有利な場合と不利な場合の2通りに限定されず、有利の度合いや、不利の度合いに応じて、複数段階で変化させるようにしてもよい。例えば、遊技用価値がメダルであり、遊技用価値差分量がメダルの差枚数である場合、−1001枚以下である場合に最も条件が有利となるように設定し、以降、−1000〜−500枚、−500〜0枚、0〜500枚、500〜1000枚、1001枚以上、とメダル差枚数が増加する毎に、特典を付与するための条件が不利になるように設定してもよい。
また、差分特定手段は、遊技機又は管理装置の少なくとも何れか一方が備える構成であればよい。また、遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも特典を付与するための条件を当該遊技者側に有利となるように設定するのは、遊技機又は管理装置の何れであってもよい。
(2)上記(1)の遊技システムにおいて、
前記差分特定手段は前記遊技機に含まれており、
前記遊技機は、
前記管理装置から前記特典の付与を受ける際の交換価値(例えば、コイン)を示す特典用価値データ(例えば、ストックコインデータ)を記憶する特典用価値データ記憶手段(例えば、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域)と、
前記終了操作に応じて、前記特典用価値データ記憶手段に記憶されている特典用価値データが示す交換価値に基づいて遊技者が獲得できる交換価値を決定し、その際、前記遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも多くの交換価値を獲得できる割合を高めるように決定する獲得決定手段と、をさらに備え、
前記遊技結果出力手段は、前記獲得決定手段によって決定された交換価値を示す特典用価値データ(例えば、獲得データ)を含めた前記遊技結果情報を含む情報を所定態様で出力するようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機側において、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了した場合、多くの交換価値を獲得できる割合を高めるようにすることで、特典を付与するための条件が、遊技者側にとって、より有利となるように設定される。これにより、管理装置側は、当該遊技者に対応した遊技情報に含まれる、当該遊技者が獲得した交換価値に基づいて、遊技者への特典の付与を簡易に決定することができる。
(3)上記(2)の遊技システムにおいて、
前記遊技機は、
前記交換価値を獲得できる否かを示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段をさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者の射幸心が煽られ、興趣性の向上が図れる。この場合の示唆演出の一例としては、図24に示すように、JACKPOT(ジャックポット)にて、同一の数字(例えば、7)が複数桁(例えば、3桁)で揃うか否かで、交換価値を獲得できる否かを示唆する演出等が挙げられる。また、その際、例えば、背景やキャラクタの表示、音声や効果音の出力等によって、獲得の期待度を示すようにしてもよい。
(4)上記(2)又は(3)の遊技システムにおいて、
前記遊技機において、
前記獲得決定手段は、所定の抽選処理により遊技者が獲得できる前記交換価値を決定し、前記抽選では、前記遊技用価値差分量が遊技者にとって不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも当選確率が高くなるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者の交換価値の獲得に対する射幸心が煽られ、興趣の向上が図れる。
(5)上記(1)の遊技システムにおいて、
前記差分特定手段は前記遊技機に含まれており、
前記遊技機において、
前記遊技結果出力手段は、前記差分特定手段により特定された前記遊技用価値差分量を含めた前記遊技結果情報を含む情報を所定態様で出力し、
前記管理装置において、
前記登録された遊技者毎に管理される前記遊技情報には、当該遊技者が獲得した、前記特典の付与を受ける際の交換価値を示す特典用価値データが含まれており、
前記管理装置は、
前記遊技結果情報に基づいて前記遊技者が獲得できる交換価値を決定し、決定した交換価値に基づいて当該遊技者に対応する前記遊技情報に含まれる前記特典用価値データを更新し、前記決定の際、当該遊技結果情報に含まれる前記遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも多くの交換価値を獲得できる割合を高めるように決定する獲得決定手段をさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機側では、特典用価値データに関する処理が不要となるため、複雑な機能を備えずに済む。
(6)上記(5)の遊技システムにおいて、
前記管理装置において、
前記獲得決定手段は、所定の抽選処理により遊技者が獲得できる前記交換価値を決定し、前記抽選では、前記遊技用価値差分量が遊技者にとって不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも当選確率が高くなるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者の交換価値の獲得に対する射幸心が煽られ、興趣の向上が図れる。
(7)第2の観点に係る遊技機は、
遊技者による遊技用価値(例えば、メダルや遊技球)を用いた所定の遊技を可能にする遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機)であって、
遊技者に所定の特典(例えば、コンテンツデータや交換券を示すデータ)を付与する管理装置(例えば、管理サーバ1200)から発行された鍵データ(例えば、パスワード)の入力を遊技者から受け付ける鍵データ受付手段と、
遊技者の遊技結果(例えば、総ゲーム数、BB,RB回数、レベル、経験値、演出設定や達成ミッション)に関する情報であって、前記鍵データの受け付け後から終了操作に至る期間において遊技者が獲得した前記遊技用価値の総量から遊技者が使用した前記遊技用価値の総量を差し引いた値である遊技用価値差分量(例えば、メダル差枚数や遊技球差分数)を特定し、特定した前記遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも前記管理装置から前記特典が付与されるための条件を遊技者側に有利となるように設定するための遊技結果情報を含む情報を前記終了操作に応じて所定態様(例えば、2次元コード)で出力する遊技結果出力手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、上記(1)の遊技システムと同様の作用効果を奏することが期待できる。
(8)本発明の第3の観点に係る管理装置は、
遊技者による遊技用価値(例えば、メダルや遊技球)を用いた所定の遊技を可能にする所定の遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機)について、その遊技に関する遊技情報を、登録された遊技者毎に管理する管理装置(例えば、管理サーバ1200)であって、
前記遊技機から出力された、遊技者の遊技結果に関する遊技結果情報に基づいて前記遊技情報を更新する遊技情報更新手段と、
前記遊技情報に基づいて対応する遊技者に所定の特典(例えば、コンテンツデータや交換券を示すデータ)を付与する特典付与手段と、
遊技者の要求に応じて当該遊技者に対応する遊技情報に基づいて生成した鍵データ(例えば、パスワード)を発行する鍵データ発行手段と、を備え、
前記遊技結果情報には、遊技者が獲得した遊技用価値の総量から遊技者が使用した前記遊技用価値の総量を差し引いた値である遊技用価値差分量(例えば、メダル差枚数や遊技球差分数)を特定可能な情報が含まれており、当該遊技用価値差分量が遊技者にとって有利な結果か不利な結果かを判定し、不利な結果を示すものであると判定した場合には有利な結果を示すものであると判定した場合よりも前記特典を付与するための条件を当該遊技者側に有利となるように設定する、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、上記(1)の遊技システムと同様の作用効果を奏することが期待できる。
なお、以下のように構成された遊技機や遊技システムに上記各実施形態で説明した発明を適用する事も可能である。
(1)遊技機は、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機1001)であって、
遊技者に関連する遊技者情報(パスワード)を入力する遊技者情報入力手段(パチンコ遊技機のプッシュボタンやスティックコントローラなどの操作部/演出用スイッチ56、ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記遊技者情報入力手段(演出用スイッチ56、ストップスイッチ8L、8C、8R/パチンコ遊技機のプッシュボタンやスティックコントローラなどの操作部)にて入力された前記遊技者情報(パスワード)に応じた遊技者価値(ポイント)を設定する遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)と、
遊技者が遊技を行った結果である遊技履歴(200ゲーム消化毎/100回転消化毎)に基づいて特典(コイン)を付与する特典付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)と、を備え、
前記特典付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)は、前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を消費した場合に、該遊技者価値(ポイント)を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて前記特典(コイン)を付与する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者情報入力手段にて入力された遊技者情報に応じて設定された遊技者価値を消費した場合に、遊技者価値を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて特典の付与を受けることが可能となる。すなわち遊技者価値の有無によって、特典の付与に際しての優遇度合いが変化するので、特典の付与を受ける際の興趣を効果的に高めることができる。
尚、遊技者に関連する遊技者情報とは、遊技者を特定可能な情報であっても良いし、遊技者が過去に遊技を行った結果である遊技履歴等の情報、遊技者に個人に対して付与された価値を特定可能な情報などであっても良い。
また、前記特典付与手段が該遊技者価値を消費した場合に、該遊技者価値を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて前記特典を付与するとは、遊技者価値を消費しなかった場合よりも高確率にて特典を付与するものでも良いし、遊技者価値を消費しなかった場合よりも価値の高い特典を付与するもの、価値の高い特典が付与される確率が高いもの、或いはこれらが組み合わさって優遇されるものでも良い。
(2)(1)の遊技機は、
所定の増加条件(300ゲーム消化毎/100回転消化毎)が成立した場合に前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を増加させる遊技者価値増加手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者価値を消費してしまっても、その後所定の増加条件が成立することで遊技者価値が増加し、再び優遇された条件にて特典の付与を受けることが可能となる。
(3)(1)に記載の遊技機は、前記所定の増加条件は、遊技履歴が特定条件(300ゲーム消化毎/100回転消化毎)を満たすことであることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技を行うことにより遊技者価値が増加することとなるので、遊技
機の稼働を向上させることができる。
(4)(1)ないし(3)のいずれかに記載の遊技機は、
前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/演出制御用CPU1101)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を消費するか否かを遊技者が選択する選択手段(演出用スイッチ56)を備え、前記特典付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)は、前記選択手段(演出用スイッチ56/パチンコ遊技機のプッシュボタンなどの操作部)により前記遊技者価値(ポイント)を消費する旨が選択された場合に、前記優遇された条件にて前記特典(コイン)を付与することを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者が特典を受けるにあたり優遇された条件を適用するために遊技者価値を消費させるか否かを遊技者が任意に選択することができる。
(5)(1)ないし(4)のいずれかに記載の遊技機は、
遊技終了時に遊技者価値(ポイント)の残りを特定可能な残存遊技者価値特定情報(ポイントが特定される2次元コード)を出力する残存遊技者価値特定情報出力手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、一の遊技者価値を複数の遊技機に跨って消費し、特典の付与を受ける際に優遇された条件を適用することが可能となる。
(6)遊技システムは、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機)であって、遊技者に関連する遊技者情報(パスワード)を入力する遊技者情報入力手段(演出用スイッチ56、ストップスイッチ8L、8C、8R/パチンコ遊技機のプッシュボタンやスティックコントローラなどの操作部)と、前記遊技者情報入力手段(演出用スイッチ56、ストップスイッチ8L、8C、8R/パチンコ遊技機のプッシュボタンやスティックコントローラなどの操作部)にて入力された前記遊技者情報(パスワード)に応じた遊技者価値(ポイント)を設定する遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)と、遊技者が遊技を行った結果である遊技履歴(200ゲーム消化毎/100回転消化毎)に基づいて特典(コイン)の付与を受けるための特典権利(コインの付与を受ける権利)を付与する特典権利付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)と、前記特典権利付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により付与された前記特典権利(コインの付与を受ける権利)を特定可能な特典権利特定情報(コインの付与を受ける権利が特定される2次元コード)を出力する特典権利特定情報出力手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)と、を備える前記遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機)と、前記特典権利特定情報出力手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)にて出力された前記特典権利特定情報(コインの付与を受ける権利が特定される2次元コード)から特定される前記特典権利(コインの付与を受ける権利)に基づいて特典(コイン)を付与する特典付与手段と、
を含み、
前記特典権利付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)は、前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を消費することで、遊技者価値(ポイント)を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて前記特典権利(コインの付与を受ける権利)を付与する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者情報入力手段にて入力された遊技者情報に応じて設定された遊技者価値を消費した場合に、該遊技者価値(ポイント)を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて特典の付与を受けるための特典権利の付与を受けることが可能となる。すなわち遊技者価値の有無によって、特典権利の付与に際しての優遇度合いが変化するので、特典権利の付与を受ける際の興趣を効果的に高めることができる。
尚、遊技者に関連する遊技者情報とは、遊技者を特定可能な情報であっても良いし、遊技者が過去に遊技を行った結果である遊技履歴等の情報、遊技者に個人に対して付与された価値を特定可能な情報などであっても良い。
また、前記特典権利付与手段が該遊技者価値を消費した場合に、該遊技者価値を消費しなかった場合よりも優遇された条件にて前記特典権利を付与するとは、遊技者価値を消費しなかった場合よりも高確率にて特典権利を付与するものでも良いし、遊技者価値を消費しなかった場合よりも価値の高い特典権利(価値の高い特典を得られる特典権利など)を付与するもの、価値の高い特典権利が付与される確率が高いもの、或いはこれらが組み合わさって優遇されるものでも良い。
また、前記特典権利特定情報出力手段は、文字データを表示することで、前記前記特典権利特定情報を出力する構成でも良いし、バーコードや2次元コードなどのようにコード化したデータを表示することで、前記前記特典権利特定情報を出力する構成でも良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などにより外部から読み取り可能に出力することで、前記前記特典権利特定情報を出力する構成でも良い。
(7)(6)に記載の遊技システムは、
前記遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機)は、所定の増加条件(300ゲーム消化毎/100回転消化毎)が成立した場合に前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を増加させる遊技者価値増加手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者価値を消費してしまっても、その後所定の増加条件が成立することで遊技者価値が増加し、再び優遇された条件にて特典権利の付与を受けることが可能となる。
(8)(6)に記載の遊技システムは、
前記所定の増加条件は、遊技履歴が特定条件(100回転消化/300ゲーム消化)を満たすことである
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技を行うことにより遊技者価値(ポイント)が増加することとなるので、遊技機の稼働を向上させることができる。
(9)(6)ないし(8)のいずれかに記載の遊技システムは、
前記遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機)は、前記遊技者価値設定手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)により設定された前記遊技者価値(ポイント)を消費するか否かを遊技者が選択する選択手段(演出用スイッチ56)を備え、
前記特典権利付与手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)は、前記選択手段(演出用スイッチ56/プッシュボタン1120)により前記遊技者価値(ポイント)を消費する旨が選択された場合に、前記優遇された条件にて前記特典権利(コインの付与を受ける権利)を付与する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者が特典を受けるにあたり優遇された条件を適用するために遊技者価値を消費させるか否かを遊技者が任意に選択することができる。
(10)(6)ないし(9)のいずれかに記載の遊技システムは、
前記遊技機(スロットマシン1/パチンコ遊技機)は、遊技終了時に遊技者価値(ポイント)の残りを特定可能な残存遊技者価値特定情報(ポイントが特定される2次元コード)を出力する残存遊技者価値特定情報出力手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)を備え、
前記遊技用装置(管理サーバ1200)は、前記残存遊技者価値特定情報(ポイントが特定される2次元コード)から特定される遊技者価値(ポイント)に基づいて前記遊技者情報(パスワード)を発行する遊技者情報発行手段を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の遊技者価値を複数の遊技機に跨って消費し、特典権利の付与を受ける際に優遇された条件を適用することが可能となる。
(11)(6)ないし(10)のいずれかに記載の遊技システムは、
前記特典権利特定情報出力手段(サブ制御部91/パチンコ遊技機の演出制御用CPU)は、前記特典権利特定情報として前記特典権利(コインの付与を受ける権利)を特定可能な2次元コード(コインの付与を受ける権利が特定される2次元コード)を出力し、
前記特典付与手段は、前記2次元コード(コインの付与を受ける権利が特定される2次元コード)を読み取ることにより特定された前記特典権利(コインの付与を受ける権利)に基づいて特典(コイン)を付与する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者は、特典権利特定情報としての2次元コードを読み取るのみで特典の付与を受けることができる。
(1)〜(5)の遊技機や(6)〜(11)の遊技システムは、具体的には以下のように実施できる。
サブCPU91aは、ボーナス当選時またはチェリー入賞時等においてコインを付与する際に、金、銀、銅のいずれかのコインを選択することとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでコインの選択率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56及びストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、選択したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっている。
具体的には、図59(a)に示すように、0ポイントを選択した場合(ポイントを用いない場合)には、金が10%、銀が15%、銅が75%の確率でそれぞれ当選し、1ポイントを選択した場合には、金が20%、銀が20%、銅が60%の確率でそれぞれ当選し、2ポイントを選択した場合には、金が25%、銀が30%、銅が45%の割合でそれぞれ当選し、3ポイントを選択した場合には、金が30%、銀が40%、銅が30%の確率でそれぞれ当選する。
このようにコインが付与される際には、消費したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっており、消費したポイント数が多い程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くなる。
また、サブCPU91aは、遊技終了時において、ストックコイン獲得抽選を行い、ストックコインを獲得できるか否かが決定されることとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56及びストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、選択したポイント数に応じてストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇されるようになっている。
具体的には、図59(b)に示すように、0ポイントを選択した場合(ポイントを用いない場合)には、差枚数がマイナスの場合には0.75%、差枚数がプラスの場合には0.5%でそれぞれ当選し、1ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には3%、差枚数がプラスの場合には2%でそれぞれ当選し、2ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には7.5%、差枚数がプラスの場合には5%でそれぞれ当選し、3ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には15%、差枚数がプラスの場合には10%でそれぞれ当選する。
このようにストックコイン獲得抽選が行われる際には、消費したポイント数に応じて当選確率が優遇されるようになっており、消費したポイント数が多い程、当選確率も高くなる。
そして本実施例では、遊技者にとって有用な情報ほど多くのポイントを消費するように定められており、残っているポイント数が同じであっても、情報の価値に応じて有用な情報を得られる回数が異なることとなる。
サブ制御部91は、所定の回復条件が成立することでポイント格納領域に格納されているポイント数を成立した条件に応じた数だけ加算する。具体的には、図60に示すように、パスワード入力後、300ゲーム消化する毎にポイント格納領域のポイント数を1加算し、レア演出(本実施例では、1/2000以下の出現率の演出)が実行される毎にポイント格納領域のポイント数を2加算する。また、ポイントは、遊技機側だけでなく、管理サーバ1200においても加算されることがあり、本実施例では、日付が変更される毎に管理サーバ1200にて管理されているポイント数が3加算されることとなる。
(1)以上のように、上記各実施形態では、所定情報を含むようにコード化された特定情報を出力することが可能な情報出力手段(例えば、図29のS2207の処理を行う部分)と、対象物(例えば、携帯端末1100)が特定領域内(例えば、液晶表示器51の前方)にあるか否かを検出する検出手段(例えば、図29のS2204の処理を行う部分)とを備え、情報出力手段は、特定情報の出力を許可する情報出力条件(例えば、パスワードの入力)が成立しているときに検出手段によって検出対象物が検出されたことを条件に特定情報を出力する(例えば、図29のS2204の判定処理で「YES」と判定された場合にS2207の処理を行って、図33のS2707の処理を行うことを可能にする部分)。
よって、特定情報を出力する際に遊技者が感じる煩わしさをなくすことができる。
なお、上記各実施形態では、携帯端末1100を検出したときにメインメニュー画面を表示する例を挙げたが、例えば、検出対象物を検出したときに直接2次元コードを出力する遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、特定情報としてメインメニュー画面を例に挙げたが、例えば、2次元コードやバーコードなど、上記の実施形態と異なる特定情報を表示する遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、検出対象物として携帯端末1100を例に挙げたが、例えば、遊技者の手など遊技者の体の一部など、上記の実施形態と異なる検出対象物を検出する遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、情報出力条件としてパスワードの入力を例に挙げたが、例えば、ゲーム終了から賭数設定までの間であること、ボーナス中であること、大当たり中であることなど、上記の実施形態と異なる情報出力条件を設定した遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、特定領域を液晶表示器51の前方、かつ携帯端末1100からの反射光を受光素子57bが受光できる位置で、さらに携帯端末1100で2次元コードを取得できる位置にした例を挙げたが、例えば、液晶表示器51の斜め下方や斜め上方に特定領域を設定するなど、上記の実施形態と異なる特定領域を設定した遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項1に係る発明を実現することが可能である。
なお、上記各実施形態では、光電センサ57で携帯端末1100を検出する例を挙げたが、例えば、赤外線センサや磁気センサなど、上記の実施形態と異なるセンサを用いる遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(2)また、上記各実施形態では、情報出力手段は、特定情報を予め定められた領域に出力し(例えば、液晶表示器51の表示領域)、特定領域は、情報出力手段によって特定情報が出力される領域に近接する位置である(例えば、液晶表示器51の前方、かつ携帯端末1100からの反射光を受光素子57bが受光できる位置で、さらに携帯端末1100で2次元コードを取得できる位置)。
よって、予め定められた領域に近接する位置において特定情報を取得するための作業を行うだけで特定情報が出力されるので、特定情報を出力する際に遊技者が感じる煩わしさをなくすことができる。
(3)また、上記各実施形態では、検出手段は、情報出力条件が成立していないときに遊技者の動作を検出し、該検出結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(例えば、図36のS4103の処理で「NO」と判定された場合に図36のS4104の処理を行う部分)を備える。
そのような構成によれば、特別演出を実行するための検出と特定情報を出力させるための検出を兼用させることができるので遊技機の製造コストの低減を図ることができる。また、特別演出の実行によって演出の興趣を高めることができる。さらに、特定情報を出力する際に遊技者が感じる煩わしさをなくすことができる。
なお、上記各実施形態では、液晶表示器51の近傍に光電センサ57を配置したが、例えば、前面扉1bの透視窓3の近傍に光電センサ57を配置するなど、他の位置に光電センサ57を配置して遊技者の動作を検出してもよい。
(4)また、上記各実施形態では、検出手段が対象物を検出したことを報知する報知手段(例えば、図29のS2206の処理を行う部分)を備えるようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定情報が出力されたことを遊技者が確認できるので、確実に特定情報を取得することができる。
なお、上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて報知を行う例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で報知を実行するスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
(5)また、上記各実施形態では、検出手段は、対象物の種類を特定し(例えば、図29のS2205の処理を行う部分)、情報出力手段は、検出対象物が特定種類であった場合に特定情報を出力する(例えば、図29のS2205の判定処理で「YES」と判定された場合にS2207の処理を行って、図33のS2707の処理を行うことを可能にする部分)。
そのような構成によれば、特定情報を出力するべきか否か確実に認識することができる。
なお、上記各実施形態では、光電センサ57の受光素子57bでの反射光の受光量によって対象物の種類を特定したが、例えば、照度センサで受光した反射光の照度やカメラにより撮影した画像の解析により対象物の種類を特定するなど、上記の実施形態と異なる方法で対象物を検出する遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(6)また、上記各実施形態では、複数種類の特典(例えば、アイテムA又はアイテムB)のうちのいずれかを付与する権利(例えば、コイン)を遊技履歴に応じて付与する権利付与手段(例えば、図32のS2604〜S2607の処理を行ってS2611の処理を行う部分)と、権利付与手段によって付与された権利に基づいて付与する特典を決定する特典決定手段(例えば、図45のS3703やS3713の判定処理を行ってS3710の処理を行う部分)とを備え、特典決定手段は、遊技機で実行される演出として遊技者により設定される特定演出が設定されているときには、該特定演出が設定されていないときに比べて、特典として該特定演出に関連する種類の特典を高い割合で付与することを決定する(例えば、図45のS3704の判定処理を行い、S3708の処理を行ってS3709の処理を行う部分)。
よって、設定された特定演出に関連する種類の特典が付与されやすいので、遊技者が好む特典を付与することができ、遊技者に特典付与への喜びを感じさせることができる。また、特定演出を設定して遊技を行うことへの意欲を高めることができるので、遊技機の稼働率を向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、特典として、アイテムを例に挙げたが、例えば、設定示唆演出の実行、演出種類の増加、プレミアム演出が出現しやすい状態への移行、携帯端末の壁紙や音楽の付与など、上記の実施形態と異なる有利な権利を設定したスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、特典としてアイテムA又はアイテムBを例に挙げたが、例えば、キャラクタAを特定演出として設定した場合にはキャラクタAに対する携帯端末でのボイスや壁紙、キャラクタBを特定演出として設定した場合にはキャラクタBに対する携帯端末でのボイスや壁紙を特典とするなど、特定演出をカテゴリとして、設定したカテゴリの中に複数種類の特典を設定して請求項に係る発明を実現することが可能である。
(7)また、上記各実施形態では、複数種類の特典(例えば、アイテムA又はアイテムB)のうちのいずれかを付与する権利を遊技履歴に応じて付与する権利付与手段(例えば、図32のS2604〜S2607の処理を行ってS2611の処理を行う部分)と、権利付与手段によって付与された権利に基づいて付与する特典を決定する特典決定手段(例えば、図45のS3703やS3713の判定処理を行ってS3710の処理を行う部分)と、所望する特典の種類を遊技者が任意に選択するための特典種類選択手段(例えば、図45のS3706やS3715の処理を行う部分)とを備え、特典決定手段は、遊技の頻度が所定の頻度よりも高いときは遊技の頻度が所定の頻度より高くないときと比べて、特典種類選択手段によって遊技者が選択した種類の特典を高い割合で付与することを決定する(例えば、図45のS3705の判定処理を行い、S3708の処理を行ってS3709の処理を行う部分)。
よって、遊技者が好む特典が遊技の頻度に応じて付与されるので、遊技者がゲームを行う意欲を高め、遊技機の稼働率を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、特典として、アイテムを例に挙げたが、例えば、設定示唆演出の実行、演出種類の増加、プレミアム演出が出現しやすい状態への移行、携帯端末の壁紙や音楽の付与など、上記の実施形態と異なる有利な権利を設定したスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、特典としてアイテムA又はアイテムBを例に挙げたが、例えば、キャラクタAを特定演出として設定した場合にはキャラクタAに対する携帯端末でのボイスや壁紙、キャラクタBを特定演出として設定した場合にはキャラクタBに対する携帯端末でのボイスや壁紙を特典とするなど、特定演出をカテゴリとして、設定したカテゴリの中に複数種類の特典を設定して請求項に係る発明を実現することが可能である。
(8)また、上記各実施形態では、特典を付与する権利として、第1権利(例えば、銀コイン又は銅コイン)と、遊技者により設定された特定演出に関連する種類の権利が付与される割合が高い第2権利(例えば、金コイン)を設定し、第2権利が得られたことを報知する報知手段(例えば、図32のS2613の処理を行う部分)を備える。
よって、遊技者は、自らが好む特典が付与されることを識別できるので、遊技者が再度ゲームを行う意欲を高め、遊技機の稼働率を向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて報知を行う例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で報知を実行するスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
(9)また、上記各実施形態では、特典を付与する権利として、第1権利(例えば、銀コイン又は銅コイン)と、遊技者が付与されることを所望して設定した種類の権利が付与される割合が高い第2権利(例えば、金コイン)を設定し、第2権利が得られたことを報知する報知手段(例えば、図32のS2613の処理を行う部分)を備える。
よって、遊技者は、自らが好む特典が付与されることを識別できるので、遊技者が再度ゲームを行う意欲を高め、遊技機の稼働率を向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて報知を行う例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記各実施形態と異なる手段で報知を実行する構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
(10)また、上記各実施形態では、遊技履歴に応じて特典を付与する条件を変更する条件変更手段(例えば、図45のS3707の処理を行う部分)を備える。
よって、ゲームの興趣を向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、ゲーム数が増加して5000ゲームに達すると、設定した演出に関連する特典や設定した所望の特典を得られる確率を低くする例を挙げたが、例えば、ゲーム数が増加するほど設定した演出に関連する特典や設定した所望の特典を得られる確率を高くするなど、遊技履歴が蓄積されるほど特典が得やすくなる構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(11)また、上記各実施形態では、管理装置(例えば、管理サーバ1200)は、遊技機(例えば、スロットマシン1)から出力された情報(例えば、2次元コード)にもとづいて特定期間(例えば、1日)における遊技履歴を特定する遊技履歴特定手段(例えば、図45のS3718の処理で「NO」と判定された場合に、S3703の処理内で「遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報から獲得コインを抽出する」処理を行う部分)と、遊技履歴特定手段が特定した遊技履歴に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば、図45のS3703やS3713の判定処理を行ってS3710の処理を行う部分)とを備え、遊技機が出力する情報は、所定条件の成立により出力され(例えば、図33のS2706の処理で「YES」と判定され、S2707の処理を行う部分)、特定期間開始前からの遊技履歴を特定する情報が特定期間における遊技履歴を特定する情報に含まれ得る事象が発生したことを示す特別情報(例えば、電断検知フラグ)を含み、管理装置は、特別情報を受信したときは、受信した該特別情報を含む情報にもとづく特典の付与を規制する特典付与規制手段(例えば、図45のS3718の処理で「YES」と判定された場合にアイテムの付与を行わない部分)をさらに備える。
よって、遊技履歴を特定する情報を特定期間毎に出力する必要がなく、所定条件の成立時にのみ出力すればよいので、特定期間における遊技履歴に応じた特典を付与するにあたって、通信に伴う処理の負荷の増大を防止することができる。
なお、上記各実施形態では、特定期間を1日として設定する例を挙げたが、例えば、所定時間(例えば、1時間)、所定ゲーム数、複数の日数を特定期間として設定した遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、電断検知フラグや累計時間フラグの状態を特定することで、遊技場の前日以前の営業時間における遊技履歴が蓄積されたか否かを判定したが、リアルタイムクロックを用いて特定期間開始前の遊技履歴が蓄積されているか否かを判定する遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、アイテムの付与に関する遊技履歴として獲得コインとゲーム数を用いた例を挙げたが、例えば、BB回数、RB回数、レベル、達成ミッション、AT回数、RT回数、当選役の入賞回数、遊技者が使用したコインや遊技球と遊技者が獲得したコインやメダルとの差やこれらのうちのいずれかの組み合わせなど、上記の実施形態と異なる態様の遊技履歴にもとづいてアイテムを付与する遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、特典として、アイテムを例に挙げたが、例えば、設定示唆演出の実行、演出種類の増加、プレミアム演出が出現しやすい状態への移行、携帯端末の壁紙や音楽の付与など、上記の実施形態と異なる有利な権利を設定した遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、累計時間フラグや電断検知フラグの状態を特定して特定期間開始前の遊技履歴が含まれるか否かを特定する例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、リアルタイムクロックを用いて遊技場の営業時間の終了時刻を特定することにより、特定期間開始前の遊技履歴が含まれるか否かを特定するなど、上記各実施形態と異なる手段で特定期間開始前の遊技履歴が含まれるか否かを特定する遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記各実施形態では、アイテム獲得抽選に当選した場合にアイテムを付与する例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、遊技履歴データにもとづくランキングを作成し、ランキングに基づいてアイテムを付与する(一定ランク以上の遊技者にアイテムを付与する、あるいは、ランクによってアイテムの付与確率を変更する)など、上記各実施形態と異なる方法でアイテムを付与する遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(12)また、上記各実施形態では、特別情報は、遊技機の電断が発生したか否かを示す情報(例えば、電断検知フラグ)である。
よって、電断が発生したときには特定期間以外の遊技履歴が含まれている可能性があるため、電断を行って不正な行為を行った可能性のある情報を遊技履歴から除外することができる。
なお、上記各実施形態では、電断検知フラグを、図26のステップS5114(エラーコマンド受信時)、ステップS5112(バックアップフラグがないとき、あるいは、チェックサムが一致しないとき)、図30のS2305a(簡単スタート選択時)、図31のステップS2405a(パスワード受付可能時)、図33のステップS2704a(データクリア選択時)、ステップS2707a(2次元コード選択時)の処理を実行するときにクリアする例を挙げたが、これらのタイミングとは異なるタイミングに電断検知フラグ(すなわち、特別情報)をクリアする遊技システムに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(13)また、上記各実施形態では、遊技機が出力する情報に特別情報が含まれていたことを報知する報知手段(例えば、図45のS3718の処理で「YES」と判定された場合にS3702の処理を行う部分)を備える。
よって、遊技機から出力する情報に特別情報が含まれていたために特典の付与が制限されることを報知するので、特典の付与が制限されることによって遊技者の不信感が募ることを防止することができる。
なお、上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて報知を行う例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記各実施形態と異なる手段で報知を実行する構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
(14)また、上記各実施形態では、特別情報は、遊技履歴の蓄積を開始してから所定期間(例えば、遊技場の営業時間)を超えたときに設定される(例えば、図49のS5305の処理を行う部分)。
よって、遊技場での遊技可能期間(例えば、営業時間)外に行われた遊技についての遊技履歴を特典付与の判定に反映しなくてもよいので、遊技可能期間外に遊技を行って遊技履歴を蓄積する不正な行為を防止することができる。
(15)また、上記各実施形態では、特定データ領域における遊技履歴データ(例えば、コインの枚数)のデータ量が予め定められたデータ量に達したか否かを判定する判定手段(例えば、図33のS2611bの処理を行う部分)と、判定手段の判定結果に応じて識別情報表示手段で識別情報(例えば、2次元コード)を表示させるための操作を行うことを遊技者に促す報知を行う操作推奨報知手段(例えば、図33のS2611bで「YES」と判定された場合にS2611cの処理を行う部分)とを備えている。
よって、データ量が上限に達する前に識別情報を遊技者が取得しやすくなるので、遊技履歴データのデータ量が上限に達して遊技者が特典を得られなくなることを防止することができる。
なお、上記実施形態では、2次元コード表示推奨報知の対象となる遊技履歴としてコインの獲得枚数を例に挙げたが、例えば、総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、達成したミッションの種類や回数、レベル、経験値など、上記の実施形態と異なる遊技履歴を対象として2次元コード表示推奨報知を行う遊技機に上記実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能になる。
また、上記実施形態では、コイン獲得可能枚数カウンタの値が0になった場合(図33のステップS2611bで「YES」の場合)およびコイン獲得可能枚数カウンタの値が所定値になった場合(図33のステップS2611dで「YES」の場合)に2次元コード表示推奨報知を行う例を挙げたが、いずれか一方の場合に2次元コード表示推奨報知を行う遊技機に上記実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
また、上記実施形態では、コイン獲得可能枚数カウンタやサーバ記憶可能枚数カウンタに獲得可能枚数や記憶可能枚数をセットし、これを減算していく例を挙げたが、例えば、コインを獲得するたびにカウント値を加算していき、加算した(累積した)カウント値が獲得可能枚数や記憶可能枚数に達したか否かを判定するなど、上記の実施形態と異なる方法でコインの獲得可能枚数や記憶可能枚数をカウントする遊技機に上記実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能になる。
また、上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて2次元コード表示推奨報知を行う例を挙げたが、この実施の形態に限らず、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記各実施形態と異なる手段で2次元コード表示推奨報知を実行する遊技機に上記実施形態の構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて2次元コード表示推奨報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、2次元コード表示推奨報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
(16)また、上記各実施形態では、操作推奨報知手段は、特定データ領域において上限のデータ量に達するまでのデータ量が所定のデータ量となったときに報知を行う(例えば、図33のS2611dで「YES」と判定された場合にS2611cの処理を行う部分)。
よって、特定データ領域に余裕がある状態のときに報知を行うので、データ量が上限に達して特典が得られなくなることを確実に防止することができる。
なお、上記実施形態では、コイン獲得可能枚数カウンタの値が所定値になった場合(図33のステップS2611dで「YES」の場合)に2次元コード表示推奨報知を行う例を挙げたが、コイン獲得可能枚数カウンタの値が所定値以下になったとき、すなわち、コイン獲得の上限枚数までの枚数が所定枚数以下のときは上限枚数になるまでコインを獲得するたびに2次元コード表示推奨報知を行う遊技機に上記実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
(17)また、上記各実施形態では、遊技機は、識別情報を表示したことを条件に、特定データ領域で記憶している遊技履歴データをクリアするデータクリア手段(例えば、図35のS2815の処理を行う部分)を備える。
よって、識別情報を表示したことを条件に、特定データ領域で記憶している遊技履歴データをクリアするので、識別情報を表示した後に引き続き遊技履歴を蓄積して遊技履歴データのデータ量が無駄に上限に達することを防止することができる。
(18)また、上記各実施形態では、遊技機は、管理装置が記憶している遊技履歴を特定可能な特定情報を入力可能な特定情報入力手段(例えば、ストップスイッチ8L,8R、演出用スイッチ56を操作して、パスワード入力画面に当該パスワードを入力する部分)を備え、管理装置は、遊技履歴にもとづいて付与される所定の付加価値情報(例えば、コイン)に対応する付与価値データを記憶可能な付与価値データ記憶手段(例えば、遊技者データベース)を備え、付与価値データ記憶手段における付与価値データを記憶可能なデータ記憶領域として、記憶可能な上限のデータ量が予め定められた特殊データ領域が設定されており(例えば、遊技者データベースの獲得コイン格納領域において、格納できるデータ量に上限が設定されている部分)、操作推奨報知手段は、特殊データ領域における付与価値データのデータ更新に関わる遊技履歴の結果(例えば、図48のS2609のコイン獲得抽選の結果)と特定情報から特定した特定データ領域における上限のデータ量に達するまでのデータ量とにもとづいて報知を行う(例えば、図48のS2611gの処理を行う部分)ようにしてもよい。
よって、管理装置の特殊データ領域の上限を把握しながら報知を行うことができる。
なお、上記実施形態では、サーバ記憶可能枚数カウンタの値が0になった場合に(図48のステップS2611fで「YES」の場合)に2次元コード表示推奨報知を行う例を挙げたが、サーバ記憶可能枚数カウンタの値が所定値の場合、すなわち、管理サーバ1200での記憶可能枚数まで所定枚数となった場合に2次元コード表示推奨報知を行う遊技機に上記実施形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。
なお、上記各実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本発明の遊技機は、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものでなく、例えばメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンも本発明の遊技機に含まれるものである。