本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、本発明の実施形態1に係る遊技機を適用したスロットマシン1と、本発明の実施形態1に係る管理装置を適用した管理サーバ1200と、から構成される。
スロットマシン1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。スロットマシン1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、2次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。この携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等のユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。なお、本実施形態の制御部210は、MPUが取り付けられたマザーボード(図示せず)が備えるRTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)211から、日時データを取得することが可能となっている。
続いて、本実施形態のスロットマシン1について説明する。先ず、図4〜図7を参照して、スロットマシン1の構造や電気的構成について説明する。スロットマシン1は、図4及び図5に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1aの内部には、図5に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2R)が水平方向に並設されており、図4に示すように、これら左リール2L、中リール2C、右リール2Rに配列された図柄のうち、連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部には、図6に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、各リール2毎に、それぞれ21個ずつ描かれている。左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図5、図7参照)によって回転させられる。これにより、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される。また、リールモータ32L、32C、32Rによって、各リール2L、2C、2Rの回転が停止させられることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
各リール2L、2C、2Rの内側には、それぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、各リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。リールLED55は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの連続する3つの図柄に対応する12個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能となるように構成されている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダル(遊技用価値)を投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では、何れの遊技状態においても3枚)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、各リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1に設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2に設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3に設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図7参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図5参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示せず)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図7参照)が設けられている。
筐体1a内部には、上述した左リール2L、中リール2C、右リール2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図7参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態又は設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
このような構成のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、遊技者は、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには、MAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として、遊技状態に関わらず3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図4に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち、右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち、右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール(右リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止されることで1ゲームが終了し、有効となっている入賞ライン(有効入賞ライン)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には、入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接、メダル払出口9(図4参照)から払い出されるようになっている。なお、複数の有効入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図7は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図7に示すように、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101と、が設けられている。遊技制御基板40によって、遊技状態が制御され、演出制御基板90によって、遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各電気部品に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給される。電源基板101は、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する各電気部品の駆動に必要な直流電圧を生成し、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給する。
また、電源基板101には、上述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、上述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、上述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技用表示部13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左,中,右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40は、メイン制御部41と、乱数発生回路42と、サンプリング回路43と、スイッチ検出回路44と、モータ駆動回路45と、ソレノイド駆動回路46と、LED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、を備える。
メイン制御部41は、メインCPU41a、RAM41b、ROM41c、I/O41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行う。乱数発生回路42は、パルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成されている。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得し、取得した数値をメイン制御部41に出力する。乱数発生回路42では、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設定され、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。サンプリング回路43は、メインCPU41aの命令に従って、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する。
乱数を取得する構成は上述の構成に限られず任意である。例えば、メインCPU41aは、サンプリング回路43から取得した数値を基に異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェア処理によって各種数値を加工または更新してもよい。なお、本実施形態においては、上述の乱数値の範囲は、16ビットの範囲、すなわち、0〜65535の範囲の値とする。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接又は電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する。モータ駆動回路45は、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行う。ソレノイド駆動回路46は、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行う。LED駆動回路47は、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行う。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時又はメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を送出する。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込等の割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41cに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。RAM41bは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。ROM41cは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。I/O41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、上述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/O41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56(本実施形態では、その外面に“CHANCEボタン”と表記される。)が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図4参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、上述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、サブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93と、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、RTC97と、電断検出回路98と、を備える。なお、本実施形態のRTC97は、制御部210のRTC211と同様に構成されており、日時データを取得することが可能となっている。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、サブCPU91a、RAM91b、ROM91c、I/O91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う。表示制御回路92は、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93は、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行う。音声出力回路94は、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う。リセット回路95は、電源投入時又はサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときに、サブCPU91aにリセット信号を送出する。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出する。時計装置97は、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うと共に、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち、一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、元の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41bに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、メインCPU41aは、レジスタの格納値を後述するRAM41bのスタックに退避させ、RAM41bに何れかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施形態では、5AH)、すなわち、0以外の特定のデータを格納すると共に、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41bに格納する。ここで、RAMパリティとは、RAM41bの該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算すると共に、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41bに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、メインCPU41aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に遷移させ、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、上述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、サブCPU91aは、レジスタの格納値を後述するRAM91bのスタックに退避させ、RAM91bに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納すると共に、RAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91bに格納する処理を行う。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91bに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、サブCPU91aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91bを初期化するようになっている。この場合、メインCPU41aの場合と異なり、RAM91bが初期化されるのみで、演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41bの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41bの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/O41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41bのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41bの格納領域のうちの使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施形態において、メインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41bのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時、の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41bの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41bのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41bの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち、設定が確定した後に行うようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施形態のスロットマシン1は、上述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施形態では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)と、通常遊技状態と、があり、何れの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止した際に、有効入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41bに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち、特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図8に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下、RBという。)と、ビッグボーナス(1)、(2)(以下、BB(1)、(2)という。)が定められている。また、小役として、スイカ、チェリー、ベルが定められ、再遊技役として、リプレイが定められている。
チェリーは、何れの遊技状態においても左リール2Lについて、入賞ラインの何れかに「チェリー−ANY−ベル」又は「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち、左リール2Lにおいて、入賞ラインの何れかに「チェリー」の図柄が導出され、右リール2Rの、左リール2Lに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」又は「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが、次のゲームを、改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、何れでも可)したとき、の何れか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行すると共に同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRB状態に制御される。すなわち、BB中は、常にRB状態に制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
続いて、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、先ず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて、抽選が行われる。
本実施形態では、図9に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となる役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた各役の判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、何れかの役の当選が判定された場合には、メインCPU41aは、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41bに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、何れの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアされる。
次に、各リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、各リール2L、2C、2Rが回転を開始したとき、又は、何れかのリールが停止し、未停止のリールが残っているとき、ROM41cに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリールそれぞれの停止制御テーブルを作成する。そして、メインCPU41aは、回転中のリールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかの操作が検出されると、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転を停止させる制御を行う。
次に、メインCPU41aが回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した場合、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。メインCPU41aは、回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置(例えば、0番の領域)からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、メインCPU41aは、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が、停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応する一のアドレスのみが格納されている。さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして、一のアドレスのみが格納されている。すなわち、遊技状態、内部当選状態に対応するテーブル作成用データと、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとは一意に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも一意に定められる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)の全てが同一条件である場合、メインCPU41aは、同一の停止制御テーブルに基づき制御を行う。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施形態では、何れかの役に当選した場合、その役を何れかの入賞ライン上に4コマの範囲内で最大限に引き込む制御を行うような停止制御テーブルを生成する。また、何れの役にも当選していない場合には、何れの役も入賞ライン上に揃わない制御を行うような停止制御テーブルを生成する。すなわち、何れかの役に当選した場合、当選役の4コマの範囲内で停止操作をすると、その当選役に応じた図柄の組み合わせが揃う制御がなされ、例えば滑りコマ数が2コマで停止することはない。また、何れの役にも当選していない場合、何れかの役を0コマの範囲で停止操作をしても、滑りコマ数が設定されているため、何れの役も揃わない制御がなされる。
図6に示すように、左リール2Lの「ベル」、中リール2Cの「ベル」、右リール2Rの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ライン上に揃い、ベルが入賞することとなる。また、左リール2Lの「リプレイ」、中リール2Cの「リプレイ」、右リール2Rの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ライン上に揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、左リール2Lの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リール2Lの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなる。一方、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リール2Rの停止操作を行うと、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、左リール2Lの「スイカ」、中リール2Cの「スイカ」、右リール2Rの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ライン上に揃ってスイカが入賞することとなる。一方、何れか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行うと、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(2)についても、構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(2)の何れかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば、当選したBBが入賞することとなるが、何れか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作すると、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。なお、BBは、上述のように取りこぼしても、次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても、次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や、特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲内で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められていると共に、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。つまり、当選していない役は、4コマの引込範囲で、はずして停止させる制御が行われることとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
なお、本実施形態では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としてもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れについても5図柄以内、すなわち、4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施形態において、メインCPU41aは、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリール2の回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。
本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、何れかの役が当選している場合でも、何れの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メインCPU41aが、演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点で、エラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41aが、電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41aの制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドにより、メインCPU41aの制御状態が初期化されたことが特定可能となる。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
上記のこれらのコマンドのうち、設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41bの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41bの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施形態では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能となっている。
また、メインCPU41aは、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納すると共に、コマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信する。すなわち、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信される。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、上述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっている。つまり、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて、サブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91bに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91cに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53,54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91bに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち、演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信したコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除き、現在実行していた演出はキャンセルされて、新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したとき、実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジット又は賭数の精算操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、現在実行中の演出を中止する。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようにしている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91bに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91cに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて、複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91bに設定する。この場合、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面を介した遊技者の操作に応じた処理を行うことが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、サブCPU91aは、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
なお、本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91bには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが、操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納する。その際、サブCPU91aは、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように、本実施形態では、メインCPU41aは、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信する。一方、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定する。サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できる。
このため、サブCPU91aは、操作スイッチの操作が開始されたタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、サブCPU91aが、操作スイッチの検出状態の変化に加えて操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別できるようになっているが、サブCPU91aが、操作スイッチが操作されたこと、すなわち、OFFからONに変化したことのみを判別できる構成としてもよい。このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブCPU91aの制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブCPU91aは、何れかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、サブCPU91aは、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブCPU91aは、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8Cの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチ8Lが検出されており、かつ右ストップスイッチ8Rが検出されていない状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、該当する演出を行う。但し、左ストップスイッチ8L及び右ストップスイッチ8Rの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、該当する演出を行わないようになっている。
すなわち、特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や、他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがない。このため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ、特定の操作演出を提供することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわち、一方の演出は、左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cが同時に操作されることで実行され、他方の演出は、中ストップスイッチ8Cと右ストップスイッチ8Rが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、何れか一方の同時操作に対してのみに演出を割り当てることしかできない。しかしながら、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、上記のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワード(鍵データ)が入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させる。より詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
経験値は、RAM91bに割り当てられた経験値格納領域に格納されている。
また、サブCPU91aは、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させる。より詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定において、レベルが30を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが30を超えると5種類から選択可能となり、レベル60を超えると8種類から選択可能となる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図10に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図10に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与される経験値が異なり、ゲーム数が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベルを60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施形態のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加したりするようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
なお、達成条件は、図10で示される条件以外の条件も予め用意されており、たとえば、特定のミッションの達成という結果が得られる条件等も含まれる。
また、本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワードが入力された場合や「簡単スタート」が選択された場合に、遊技において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する。特典には、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータ(例えば、2次元コード)等が含まれる。
このコインの獲得仕様を図11(a)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、50%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、チェリー獲得時(詳細には、当選時)には、100%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、200ゲーム消化毎に、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。但し、ゲーム数が増える程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くするようにしている。
また、ミッション達成時にも、100%の確率で、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。なお、このような遊技間におけるコインの獲得のほか、詳細は後述するが、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、コインの付与が行われる。
さらに、レベル高、中のミッション達成時には、後述するストックコインがあることを条件に、付与されるコインが追加される。この場合、例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が追加付与され、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が追加付与される。
遊技者にコインが付与されると、その内容に応じて、RAM91bに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
また、本実施形態では、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに上述のミッションとして、このような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合の遊技において、ゲーム数に応じて、液晶表示器51にて表示されるストーリーの段階を順次進行させるようにしている。詳しくは、ゲーム数に応じて、ストーリーがある段階まで到達すると、次の段階が展開されることとなる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけではなく、他のスロットマシン1において進展したストーリーの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、遊技者は、図12(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、予め管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定(ストーリーの段階も含まれる)を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワード(鍵データ)は、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じた特定データ、レベル、機種情報、直近情報、その他の演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が操作された場合に、液晶表示器51の表示領域に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図12(a)、(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで、手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図12(c)に示すように、「YES」、「NO」を選択可能な終了確認画面が表示される。この終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」、「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されない状態が、画面毎に定められた時間継続した場合にも基本画面に戻る。
パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図12(a)に示すように、「簡単スタート」、「パスワード入力」、「会員登録」、「ストックコインのヒント」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。
遊技者は、この場合のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作して「ストックコインのヒント」を選択することにより、図13(a)〜(d)に示すようなストックコインのヒント画面を表示させることができる。ストックコインとは、パスワードの入力有無に関わらす、当該スロットマシン1における遊技において、所定の条件が成立すると、加算され、蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、RAM91bに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されている。
このストックコインのストック仕様を図11(b)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。また、100ゲーム消化毎に、20%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。
新たにコインがストックされると、その内容に応じて、RAM91bに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータが更新される。
サブCPU91aは、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、図13の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちから、何れか一の画面を選択して表示する。この場合、図13において、例えば、(a)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が高くないことがが示唆され、(d)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が非常に高い(例えば、金コインの枚数が所定数以上)ことが示唆されることになる。
ストックコインは、遊技終了時において、所定の条件が成立することで、遊技者に付与される。したがって、このように、ストックコインのヒントとなる画面を表示することで、遊技者はパスワードを入力する前に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができ、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機を狙って、選択することが可能となり、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインデータは、所定のタイミングで再設定される。本実施形態では、スロットマシン1の電源ON時と、電源ON時から所定時間(例えば、20時間)経過時に再設定される。再設定では、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定し、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する。
サブCPU91aは、上記の再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図13の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
続いて、パスワードの入力操作仕様について説明する。遊技者は、パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択すると、サブCPU91aにより、図14(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図14(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで、文字が移動し、図15(a)に示すように、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)を操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
ここでは、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で、演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能にすることができる。そして、8文字のパスワードを選択すると、「決定」に移動し、図15(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードの入力が完了する。
入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図15(c)に示すように、パスワードの入力を受け付けたことを示す「パスワードOK」画面が表示される。パスワードOK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。なお、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示す「パスワードNG」画面(図示略)が表示される。パスワードNG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91bに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの履歴)の値が初期化されると共に、パスワードから解析される特定データが、RAM91bに割り当てられた特定データ格納領域に、パスワードから解析されるレベルが、RAM91bに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析される機種を識別するための機種情報が、RAM91bに割り当てられた機種情報格納領域に、パスワードから解析される直近の遊技履歴を示す直近情報が、RAM91bに割り当てられた直近情報格納領域に、パスワードから解析されるその他の演出設定1〜3が、RAM91bに割り当てられた演出設定格納領域に設定される。そして、以上の設定に伴い、以前の遊技履歴に応じたレベル、及び演出設定が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91bに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
次に、入力されたパスワードの解析手順について説明する。ROM91cには、図16(a)に示すように、パスワードを構成する文字(ローマ字:26種類、記号6種類の32種類)に対応して0〜31の数値が定められたパスワード解析テーブルが予め記憶されている。サブCPU91aは、図16(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照して、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。例えば、図16(b)に示すようにパスワードが「DVUHJFUI」であれば、図16(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、「3−21−20−7−9−5−20−8」に置き換えられる。
次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、下位6ビット目、下位13目、下位20目、下位27目、下位34目の合計5ビットの値をランダム値(管理サーバ1200にてパスワード発行時に0〜31の範囲で取得したランダム値)として特定し、ランダム値を除いた35ビットの値をランダム値分右方向にシフトする。例えば、図16(b)に示すように、ランダム値が0011(=3)であればランダム値を除いた35ビットの値を3ビット分右方向にシフトする。この際、右方向にオーバーフローした値は、上位ビットにシフトする。
次いで、シフト後の35ビットの各ビット毎の値をビットシャッフルテーブルに従って変換する。ビットシャッフルテーブルは、図17に示すように、0〜31のランダム値に対応してパスワードから2進数に変換された値のうちランダム値を除いた値を構成する0〜34ビット毎に変換後のビットの位置が定められたテーブルであり、ランダム値に対応する行に指定されたビットの位置に、該当するビットの値を移動させることで変換を行う。例えば、ランダム値が0011(=3)であれば、下位0ビット目の値が下位18ビット目に移動し、下位1ビット目の値が下位11ビット目に移動することとなる。
次いで、ビットシャッフルテーブルによる変換によって得られた35ビットの値から特定データ、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を解析する。なお、特定データの詳細については後述する。
この35ビットの値のうち、下位5ビットはハッシュ値(管理サーバ1200にてパスワードにばらつきを持たせるために付与された乱数)を示し、下位6〜8ビットは特定データを示し、下位9ビットから下位16ビットまでがレベルを示し、下位17ビットから下位21ビットまでがストーリーの段階を示し、下位22ビットより上位のビットが演出設定1〜4を示す値であり、それぞれ4ビット、4ビット、3ビット、3ビットが割り当てられており、これらの値から特定される特定データ、レベル、ストーリーの段階、演出設定がそれぞれ特定データ格納領域、レベル格納領域、ストーリー格納領域、演出設定格納領域に設定されることとなる。
また、上述のようにRAM91bには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシン1に設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、上述のように経験値について、10経験値獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルを1つ上昇させるようになっている。
そして、遊技者は、遊技を終える場合に、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等からなる情報(遊技結果情報)が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させ、これを携帯端末1100を用いて取得し、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
なお、遊技者により、メインメニュー画面にて、「簡単スタート」が選択されると、パスワードを入力した場合と異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」選択後から遊技終了時までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させることができる。
図12(b)に示すように、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面では、「データクリア」、「2次元コード作成」、「本日の結果」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。例えば、この場合のメインメニュー画面にて、遊技者により、「データクリア」が選択されると、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされる。
また、遊技者により、図12(b)に示すメインメニュー画面にて、「本日の結果」が選択されると、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コインの内容、達成ミッションの履歴等が表示される。
また、遊技者により、図19(a)に示すように、メインメニュー画面にて、「2次元コード作成」が選択されると、サブCPU91aは、2次元コードを生成し、図19(b)に示すように、生成した2次元コードを液晶表示器51に表示させる。ここで表示される2次元コードには、例えば、パスワードを入力した遊技であれば、図20(c)に示すように、管理サーバ1200上の通常更新ページの所在を示すURL(通常更新用URL)と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データと、獲得データと、をそれぞれ示す情報が含まれる。ここで、遊技履歴更新データ及び獲得データは、遊技結果情報を構成する。
遊技履歴更新データには、個人履歴格納領域に記憶されている各データ値(総ゲーム数、メダルの総払出枚数、BB回数、RB回数、ボーナスの連続当選回数(連荘数)、達成ミッションの履歴、実行されたプレミア演出の履歴)、レベル格納領域に記憶されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3等が格納されている。
また、獲得データは、獲得コイン格納領域に格納されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)と同一の内容を示す。
ここでは、2次元コードにおいて、総ゲーム数(0〜9999ゲーム)には、14ビット、BB回数(0〜127)には、7ビット、RB回数(0〜63)には、6ビット、レベル値(0〜199)には、8ビット、経験値(0〜999)には、10ビット、演出設定1〜3(それぞれ、0〜99)には、それぞれ、7ビット(合計7×3=21ビット)、達成ミッションの種類(100種類)には、100ビットが用いられる。したがって、遊技履歴更新データには、計166ビットが用いられる。
一方、獲得データ(金コインの枚数、銀コインの枚数、銅コインの枚数(それぞれ、0〜15))には、それぞれ、4ビット(合計4×3=12ビット)が用いられるので、獲得データには、12ビットが用いられる。
このように、アイテムなどの特典の付与に用いられる獲得データについては、遊技履歴の出力に用いられる遊技履歴更新データと異なり、特典の付与に関する情報のデータ量だけで対応できるので、2次元コードに占める割合を、削減することができる。
なお、本実施形態においては、経験値格納領域に格納されている経験値は、レベルアップに用いられた残りの端数の経験値(すなわち、0〜9)である。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される内容が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
なお、2次元コードの出力においては、図19(b)のように、演出を伴わずに出力されるケースと、所定の条件が成立した際に、図21に示すように、ストックコインの獲得抽選演出を示すJACKPOT演出に伴って出力されるケースがある。JACKPOT演出の詳細については後述する。
なお、パスワードが認証されてから2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっている。そして、2次元コードが表示され、演出用スイッチ56の操作により、基本画面に切り替わる際、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになる。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルや演出設定等、過去の遊技履歴を反映した(引き継いだ)演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、遊技の終了後、遊技結果情報を含む2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて、2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるか否かを判別することが可能となる。したがって、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を、管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースに反映させることはできない。これにより、パスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、詳細は後述するが、管理サーバ1200によって発行されるパスワードは、その発行の度に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
本実施形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末1100を用いて、管理サーバ1200にアクセスし、会員登録を行って、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。本実施形態では、遊技者により、図12(a)に示すメインメニュー画面にて「会員登録」が選択されると、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図20(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この2次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
図41(A)は、携帯端末1100で2次元コードを読み取っている際の表示部140の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された2次元コードが表示されている状態で、2次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれる。そして、携帯端末1100が備える一般的な2次元コード読み取り用のアプリケーションプログラムにより、読み取った2次元コードが解析される。
図41(B)は、携帯端末1100の表示部140に、2次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバ1200の会員登録ページ等の所定のウェブページの所在を示すURLが表示部140に表示される。そして、このURLが選択されることで、このURLによって示される、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることができる。
また、本実施形態では、予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を済ませていない遊技者であっても、メインメニュー画面にて、上述した「簡単スタート」を選択することで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。但し、この場合では、当然ながら、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできない。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なる。具体的には、図20(b)に示すように、通常更新用URLの代わりに、管理サーバ上の簡単スタート用のページの所在を示すURL(簡単スタート更新用URL)が含まれており、パスワードが含まれていない構成となっている。他の情報は、パスワードを入力した遊技に基づく2次元コードと同様である。
そして、遊技者は、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、読み取った2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスする。管理サーバ1200は、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されているか否かを判定する。アクセスした携帯端末の端末識別情報が登録されていない場合には、管理サーバ1200は、当該端末識別情報に対応付けた当該遊技者用の遊技者情報(詳細は後述する)を、後述する遊技者データベースに新規に登録し、当該追加した遊技者情報に、スロットマシン1から出力された2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
一方、アクセスした携帯端末の端末識別情報が既に登録されている場合には、管理サーバ1200は、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応付けられた遊技者情報に、当該2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、会員登録済みであるか否かに関わらず、遊技者は、メインメニュー画面にて「簡単スタート」を選択するだけで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
本実施形態のサブCPU91aは、上述のようにメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面を表示させた後、遊技者により何らの操作もなされない場合には、所定時間が経過すると、基本画面に切り替えるようになっている。
また、サブCPU91aは、遊技者により、パスワードが入力されるか、あるいは、「簡単スタート」が選択された場合、これらの操作が行われなかった場合の演出態様(通常演出モード)とは異なる演出態様である特定演出モードに制御状態を変更する。
例えば、図18に示すように、液晶表示器51の表示領域には、その一部に特定演出領域51a、51bが割り当てられており、通常演出モードでは、図18(a)に示すように、特定演出領域51a、51bに規則的な模様のみが表示されるようになっている。
これに対して、特定演出モードに制御された場合には、図18(b)に示すように、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bには、当該遊技者のレベル値(パスワードから特定されるレベル値)及び次回レベル上昇までに要する経験値を示す経験値メータが表示されるようになっている。なお、特定演出モードにおいて特定演出領域51a、51bに表示される対象は、上記に限られず、例えば、ミッションの達成状況などを表示するようにしてもよい。
但し、「簡単スタート」の選択による特定演出モードでは、演出設定やレベル値などを特定できないため、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定ではなく、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bにおいても、デフォルトの値に基づいて、レベル値及び経験値メータが表示される(例えば、レベル値ならば、0、経験値メータならば、0レベル)。
また、サブCPU91aは、通常演出モードか、特定演出モードかに関わらず、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、特定演出領域51a、51bを消去する。なお、デフォルトの設定では、特定演出領域51a、51bが表示されるようになっており、本システムに係る遊技の開始操作(パスワードの入力や「簡単スタート」の選択)がなされた場合や遊技の終了操作(「データクリア」や「2次元コード作成」の選択)がなされた場合には、それまで特定演出領域51a、51bが消去されていても、再び、特定演出領域51a、51bが表示される。
また、本実施形態では、特定演出モードと、通常演出モードとでは、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様は、どちらも同じであり、同様の演出が行われることとなる。例えば、演出モードに関わらず、背景で雨が降る演出が行われ、これにより内部抽選の結果等が示唆される。
上記のように、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様が同じではあるが、特定演出モードでは、例えば、特別役の当選期待度に応じて、特定演出領域51a、51bの表示内容を変化させるような演出を行うことも可能である。
このように、特定演出領域51a、51b以外の領域の表示態様は、特定演出モードと通常演出モードとで共通化できるため、使用する画像データや動画データの容量の抑制が図れる。
なお、液晶表示器51の特定演出領域51bに表示される遊技履歴は、上記のようなレベル値や経験値に限られず、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、さらには、上述した、演出の実行条件となるレベル値、累積ゲーム数や累積ボーナス数までの残り値等を表示するようにしてもよい。
続いて、本発明の管理装置を適用した管理サーバ1200について説明する。管理サーバ1200は、上述したように、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する遊技情報の登録や更新、パスワードの発行、特典の付与等を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技情報を管理するための遊技者データベースと、遊技者の遊技毎の遊技結果の履歴を管理する遊技履歴データベースと、遊技者に対して付与される特典データについての情報を管理するための特典データベースと、を備えている。また、管理サーバ1200は、遊技情報を更新する場合に受信した各更新要求のURL(図41(B)参照)を登録済情報として管理する登録URL用データベース(登録URL用DB)と、遊技情報を更新しない場合に受信した各更新要求のURLを不正情報として管理する不正URL用データベース(不正URL用DB)と、を備えている。
遊技者データベースには、図22(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、現在のレベル、(端数の)経験値、獲得コイン(金、銀、銅の各コインの枚数)、ポイント、持点、演出設定1〜3の設定内容、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)等からなる遊技者情報が、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。
遊技履歴データベースには、図22(b)に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の(端数の)経験値、当該遊技で獲得した金、銀、銅の各コインの枚数、当該遊技の遊技終了時の演出設定1〜3の設定内容、当該遊技でのミッション別達成状況等からなる遊技履歴情報が登録されている。
特典データベースには、図22(c)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データ(コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等)の格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値等からなる特典データ情報が登録されている。条件の種別としては、コイン、ポイント、持点(詳細は後述する)、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数等が設定可能であり、その種別に応じた条件値(コインの種類及び枚数、ポイント数、点数等)が設定可能である。
次に、スロットマシン1に戻り、遊技者のメインメニュー画面を介して操作に応じて実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図23は、スロットマシン1で実行されるメインメニュー表示処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、基本画面にて遊技者により演出用スイッチ56が操作されることで開始される。先ず、サブCPU91aは、現在の遊技状態が、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの間の状態であるか否かを判定する(ステップS2201)。この状態でないと判定した場合(ステップS2201;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、ゲーム終了後から賭数が設定されるまでの間の状態であると判定した場合(ステップS2201;YES)、サブCPU91aは、現在の制御状態が特定演出モードであるか否かを判定する(ステップS2202)。
特定演出モードでない、すなわち、通常演出モードである場合(ステップS2202;NO)、サブCPU91aは、図12(a)で示すようなパスワード入力前(「簡単スタート」選択前)のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力前のメインメニュー画面が液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2203)。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、特定演出モードである場合(ステップS2202;YES)、サブCPU91aは、図12(b)で示すようなパスワード入力後(「簡単スタート」選択後)のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力後のメインメニュー画面が液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2204)。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図24は、スロットマシン1で実行されるパスワード入力前メインメニュー操作処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、パスワード入力前(又は「簡単スタート」選択前)のメインメニュー画面(図12(a)参照)にて、遊技者により何れかのメニュー項目の選択操作が行われることで開始される。
遊技者により「ストックコインのヒント」が選択された場合(ステップS2301;YES)、サブCPU91aは、ストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、図13の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちから何れか一の画面を選択して表示する(ステップS2302)。但し、上述したように、ストックコインデータの再設定後から、所定時間(例えば、1時間)経過していない場合には、ストックコインデータの価値内容に関わらず、図13の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちの予め定められた一の画面(例えば、図13(c)で示す画面)を表示する。これにより、遊技者は、当該スロットマシン1に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができる。ヒント画面の表示中に、演出用スイッチ56が操作されると、メインメニュー画面に戻る。なお、ヒント画面の表示中に、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。
あるいは、遊技者により「会員登録」が選択された場合(ステップS2303;YES)、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図20(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる(ステップS2304)。遊技者は、携帯端末1100を操作して、表示された2次元コードを撮像させ、携帯端末1100の内部に取り込ませる(2次元コード画像を記憶部120(図2参照)に保存する)ことができる。2次元コードの表示中に、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。
また、あるいは、遊技者により「簡単スタート」が選択された場合(ステップS2305;YES)、サブCPU91aは、メインメニュー画面を閉じて、基本画面を液晶表示器51に表示させると共に、通常演出モードから特定演出モードに制御状態を変更する(ステップS2306)。また、サブCPU91aは、液晶表示器51の特定演出領域51aに、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタを表示し、特定演出領域51bに、デフォルトの値に基づいたレベル値及び経験値メータを表示する(例えば、レベル値ならば、0、経験値メータならば、0レベル)。
また、あるいは、遊技者により「パスワード入力」が選択された場合(ステップS2307;YES)、サブCPU91aは、パスワード入力受付処理を実行する(ステップS2308)。
図25は、このパスワード入力受付処理の手順を示すフローチャートである。先ず、サブCPU91aは、パスワード入力画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。これにより、パスワード入力画面(図14(b)参照)が、液晶表示器51の表示領域に表示される(ステップS2401)。
遊技者は、携帯端末1100の表示画面に表示させた(図41(F)参照)、管理サーバ1200から発行されたパスワードを見ながら、ストップスイッチ8L,8R、演出用スイッチ56を操作して、パスワード入力画面に当該パスワードを入力する。
そして、図15(b)に示すように、遊技者によって、パスワード入力画面にてパスワードの決定の操作がなされると(ステップS2402;YES)、サブCPU91aは、上述したようにして(図16参照)、入力されたパスワードの解析を行う(ステップS2403)。
解析の結果、入力されたパスワードが正規のパスワードでない場合(ステップS2404;NO)、サブCPU91aは、上述した、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示すパスワードNG画面(図示略)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2405)。パスワードNG画面の表示中、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。
一方、入力されたパスワードは正規のパスワードである場合(ステップS2404;YES)、演出態様変更処理を行う(ステップS2406)。
サブCPU91aは、演出態様変更処理を実行すると、図26に示すように、RTC97から取得した日時データに基づいて曜日を特定する(ステップS2501)。また、サブCPU91aは、ROM91cに記憶された図27に示す同期更新データ特定テーブルに基づいて、特定した曜日と、入力されたパスワードから抽出した特定データとから同期更新データの内容及び値を特定する(ステップS2502)。
ここで、同期更新データとは、管理サーバ1200が生成するデータであって、管理サーバ1200とスロットマシン1とが同期して更新するデータである。
本実施形態では、管理サーバ1200と、パスワードが入力されたスロットマシン1とが、図27に示す同期更新データ特定テーブルに基づいて同期更新データを同期して更新する。具体的には、管理サーバ1200は、記憶部220に記憶している同期更新データ特定テーブルに基づいて、同期更新データを生成し、遊技者の要求に応じて、生成した同期更新データを特定可能な特定データを含むパスワードを発行する。また、スロットマシン1は、ROM91cに記憶された同期更新データ特定テーブルに基づいて、入力されたパスワードの特定データに対応する同期更新データの内容及び値を特定し、その値を同期更新データの内容毎に特定データ格納領域に記憶する。この結果、管理サーバ1200とパスワードが入力されたスロットマシン1とは、同期更新データを同期して更新できる。
ここで、同期更新データ特定テーブルについて説明する。同期更新データ特定テーブルは、図27に示すように、同期更新データの内容とその値とを特定するためのテーブルである。本実施形態の同期更新データ特定テーブルは、曜日毎に生成される内容が異なる同期更新データと、各内容の実際の数値との対応関係とが設定されている。
具体的には、同期更新データの日曜日の内容として、会員登録された全遊技者のミッションクリア回数の総数である「ミッションクリア回数」が設定されている。また、月曜日の内容として、会員登録された全遊技者の総数である「会員数」が設定されている。また、火曜日の内容として、会員登録された全遊技者中の1日分の払出枚数の最大値である「最大出玉数」が設定されている。また、水曜日の内容として、会員登録された全遊技者中のボーナス連続当選回数の最大値である「最大連荘数」が設定されている。また、木曜日の内容として、会員登録された全遊技者が実行したプレミア演出の実行回数の総数である「プレミア演出実施回数」が設定されている。また、金曜日の内容として、会員登録された全遊技者の管理サーバ1200へのアクセス回数の総数である「サーバアクセス数」が設定されている。さらに、土曜日の内容として、会員登録された全遊技者が後述するゲームアプリケーション(図39参照)を実施した回数の総数である「ミニゲーム実施回数」が設定されている。
なお、本実施形態では、「ミッションクリア回数」、「最大出玉数」、「最大連荘数」、「プレミア演出実施回数」は、図22に示す各データベースで管理される全遊技者の遊技情報に基づいて生成される。すなわち、これらの同期更新データは、スロットマシン1が出力する2次元コードに含まれる遊技履歴更新データ(達成ミッション履歴、メダル総払出枚数、ボーナス連続当選回数、実行されたプレミア演出の履歴)に基づいて生成される。
これに対して、「会員数」、「サーバアクセス数」、「ミニゲーム実施回数」は、管理サーバ1200がスロットマシン1から独立して記憶部220に記憶して管理している。すなわち、これらの同期更新データは、スロットマシン1から独立して管理される独立データとして生成される。
また、「ミッションクリア回数」の値として、A0>A1>…>A7の関係が成立する8つの値(A0〜A7)の値が設定されている。また、「会員数」の値として、B0>B1>…>B7の関係が成立する8つの値(B0〜B7)が設定されている。また、「最大出玉数」の値として、C0>C1>…>C7の関係が成立する8つの値(C0〜C7)が設定されている。また、「最大連荘数」の値として、D0>D1>…>D7の関係が成立する8つの値(D0〜D7)が設定されている。また、「プレミア演出実施回数」の値として、E0>E1>…>E7の関係が成立する8つの値(E0〜E7)が設定されている。また、「サーバアクセス数」の値として、F0>F1>…>F7の関係が成立する8つの値(F0〜F7)が設定されている。さらに、「ミニゲーム実施回数」の値として、G0>G1>…>G7の関係が成立する8つの値(G0〜G7)が設定されている。
なお、各値A0〜A1、B0〜B7、…、G0〜G7は任意の値に設定可能であり、例えば、A0は「9999人以下」、A1は「1万人以上29999人以下」、A2は「3万人以上49999人以下」、…、A7は「100万人以上」としてもよい。
また、同期更新データの各内容の8つの値は、3ビットの特定データの値に変換可能である。例えば、「ミッションクリア回数」のA0〜A7の値は、特定データの「000」〜「111」の値とすることができる。この場合、変換された特定データ(例えば、「010」)を含むパスワードが日曜日に入力されれば、スロットマシン1は「ミッションクリア回数」の値(例えば、A2)を特定することができる。
さらに、本実施形態の特定データ格納領域には、同期更新データの内容(「ミッションクリア回数」、「会員数」、…、「ミニゲーム実施回数」)毎に特定データの値が格納されている。例えば、「ミッションクリア回数」の値が「001(A1)」、「会員数」の値が「010(B2)」、…、「ミニゲーム実施回数」の値が「001(G1)」のように区別された状態で格納されている。
また、同期更新データの特定後、サブCPU91aは、パスワードから抽出した特定データの値が正常に更新できる値であるか否かを判定する(ステップS2503)。具体的には、同期更新データが同内容の特定データの値どうしを比較して、抽出した特定データの値が特定データ格納領域に記憶している特定データの値以上であるか否かを判定する。例えば、特定データ格納領域に記憶している特定データの値のうちの「会員数」が「010(B2)」であり、火曜日に抽出した特定データの値が「010(B2)」や「011(B3)」であれば、正常に更新できる値であると判定し、「001(B1)」や「000(B0)」であれば、正常に更新できない値であると判定する。
正常に更新できない値であると判定した場合(ステップS2503;NO)、サブCPU91aは、処理を終了し、正常に更新できる値であると判定した場合(ステップS2503;YES)、サブCPU91aは、特定データに基づいて、演出態様を変更する(ステップS2504)。具体的には、サブCPU91aは、特定データの各値(A0〜A7、B0〜B7、…、G0〜G7)に応じて設定された各演出の演出パターンや選択率の設定に切り替える。
本実施形態では、遊技者が遊技を行っていないときに実行するデモ演出で同期更新データの値が更新された旨の演出を実行するとともに値に応じて実行可能なプレミア演出を追加することで演出態様を変更する。例えば、記憶している特定データの値が「000」で抽出した特定データの値が「001」であった場合に、日曜日で同期更新データの内容が「ミッションクリア回数」あれば、デモ演出で「達成ミッション数が○回を突破!!プレミア演出△を開放中!!」等を表示する演出を実行し、ゲーム中にそのプレミア演出が選択される割合を0から5%に変更する設定を行う。なお、デモ演出が変更されることで、演出態様の変更を遊技者が遊技を行っていないときにも認識させることができるので、演出態様が変更したスロットマシン1で遊技することに興味を抱かせることができ、スロットマシン1の稼動向上を図ることができる。
そして、演出態様の変更後、サブCPU91aは、特定データ格納領域に記憶している同期更新データの値を抽出した特定データの値に更新し(ステップS2505)、処理を終了する。
図25に戻り、演出態様変更処理の後、サブCPU91aは、パスワードに含まれる機種情報が、当該スロットマシン1とは異なる機種を示すものである場合(ステップS2407;YES)、サブCPU91aは、異なる機種である旨を表示する演出を行なうよう液晶表示器51を制御し(ステップS2408)、処理を終了する。その結果、図28に示すように、異なる機種のパスワードが入力された旨を、キャラクタが話している演出画面が液晶表示器51の特定演出領域51aに表示される。
この演出画面は、所定時間経過すると、通常演出モードの基本画面(図18(a)参照)に切り替わる。すなわち、異なる機種のパスワードが入力された場合は、パスワードの入力は受け付けたものの、特定演出モードに移行せず、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することはできない。
一方、異なる機種でない場合(ステップS2407;NO)、サブCPU91aは、パスワードOK画面(図15(c)参照)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2409)。パスワードOK画面の表示中、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。
パスワードOK画面から基本画面に切り替わる際、サブCPU91aは、パスワードの解析結果に基づいて、レベルや演出設定等をセットする(ステップS2410)。また、サブCPU91aは、入力されたパスワードをRAM91bに割り当てられたパスワード格納領域に格納する。さらに、サブCPU91aは、通常演出モードから特定演出モードに制御状態を変更する(ステップS2411)。なお、レベルや演出設定等のセットや特定演出モードへの移行は、パスワードOK画面を表示するタイミングで行っても構わない。
以上の設定に伴い、以前の遊技履歴に応じたレベルや演出設定が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、特定演出モードに移行することで、遊技者は、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
次に サブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうち、3ビット目で示される、前回の遊技から1月以上経過しているか否かを示すフラグをチェックして、当該フラグが、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることを示す「1」であるか否かを判定する(ステップS2412)。
その結果、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることが示されている場合(ステップS2412;YES)、サブCPU91aは、その旨を示す演出を実行する(ステップS2414)。例えば、最近遊技をしていないので、今回は、多数回の遊技を行って欲しい旨をキャラクタが話している演出画面が、液晶表示器51の表示領域に表示される。
一方、前回の遊技から1ヶ月以上経過していることが示されていない場合(ステップS2412;NO)、サブCPU91aは、パスワードの解析により導出されたフラグの値に応じて、前回遊技を示唆する演出(前回遊技示唆演出)を実行する(ステップS2413)。より詳細には、サブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうちの1ビット目で示される、前回のゲーム数が700ゲーム以下であるか否かを示すフラグの値、又は、2ビット目で示される、前回のBB回数が10回以上であるか否かを示すフラグの値に応じて、前回遊技示唆演出を実行する。例えば、サブCPU91aは、「この前はボーナス回数が10回以上だったよ。すごいね。」等や、「この前はあんまり回してなかったから今日はがんばって」等のような表示による演出を実行するよう液晶表示器51を制御する。
図24に示すパスワード入力前メインメニュー操作処理に戻り、遊技者により「終了」が選択された場合(ステップS2309;YES)、サブCPU91aは、図12(c)に示すような終了確認画面を液晶表示器51に表示させる(ステップS2310)。ここで、遊技者により「YES」を選択する操作が行われるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。あるいは、遊技者により「NO」を選択する操作が行われると、メインメニュー画面(図12(a)参照)に戻る。
図29は、スロットマシン1で実行されるレベル・コイン関連処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、1ゲームの遊技毎に実行される。先ず、サブCPU91aは、現在の制御状態が特定演出モードであるか否かを判定する(ステップS2601)。その結果、特定演出モードでないと判定した場合(ステップS2601;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2612の処理に進める。
一方、特定演出モードであると判定した場合(ステップS2601;YES)、サブCPU91aは、図10で示される条件等の所定の達成条件が成立したか否かを判定する(ステップS2602)。その結果、達成条件が成立していない場合(ステップS2602;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、達成条件が成立した場合(ステップS2602;YES)、サブCPU91aは、その達成条件に応じて、経験値や達成ミッションの履歴を更新する(ステップS2603)。サブCPU91aは、更新後の経験値が、レベルに応じた所定値(本実施形態においては、レベルに関わらず、10経験値)以上になったか否かを判定する(ステップS2604)。その結果、経験値が所定値以上になっていない場合(ステップS2604;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、経験値が所定値以上となった場合(ステップS2604;YES)、サブCPU91aは、経験値に基づいて、可能な限りレベルをアップ(レベル値を増加)させる(ステップS2605)。そして、サブCPU91aは、経験値から、アップしたレベル分の値を減算する(ステップS2606)。例えば、レベルを2アップさせた場合は、20経験値(10経験値×2)が減算される。
ステップS2607では、サブCPU91aは、その他の遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数等)の更新を行う。次に、サブCPU91aは、上述したようなコインの獲得条件(図11(a)参照)が成立したか否かを判定する(ステップS2608)。その結果、獲得条件が成立していない場合(ステップS2608;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2612の処理に進める。
一方、獲得条件が成立した場合(ステップS2608;YES)、サブCPU91aは、図11(a)に示すように、その成立した条件に応じた抽選処理を実行する(ステップS2609)。この抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2610;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2612の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2610;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91bに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新する(ステップS2611)。
なお、成立した獲得条件がレベル高、中のミッション達成であって、ストックコインがある場合(何れかの種類のコインが1枚あればよい)、上述したように、さらに、コインが追加付与される。その際、サブCPU91aは、追加付与した分のコインを、ストックコインから減ずる。但し、ストックコインにおいて、追加付与したコインと同一種類のコインが、追加枚数分、存在しない場合には、ストックコインにおける当該種類のコインの枚数を0枚にする(元々0枚の場合は、0枚のままとなる。)。
ステップS2612では、サブCPU91aは、ストックコインを加算する(ストックする)ためのストック条件(図11(b)参照)が成立したか否かを判定する。その結果、ストック条件が成立していない場合(ステップS2612;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、ストック条件が成立した場合(ステップS2612;YES)、サブCPU91aは、コインをストックするための抽選処理(ストック抽選処理)を実行する(ステップS2613)。
本実施形態では、上述したように、ボーナスの当選、あるいは、100ゲームの消化(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)を条件として、ストック抽選処理が実行される。なお、図11(b)に示す例では、100ゲームの消化を条件とする場合、当選確率を20%にしているが、現在のストックコインの内容に応じて、当選確率を変化させてもよい。例えば、ストックコインにおける各コインの枚数の総計が、15枚以下の場合は、16枚以上の場合に比べ、当選確率を高くしてもよい。
ストック抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2614;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2614;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91bに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータを更新する(ステップS2615)。
ステップS2616では、サブCPU91aは、スロットマシン1の電源がONされてから所定時間(例えば、20時間)経過したか否かを判定する。その結果、電源がONされてから所定時間経過していない場合(ステップS2616;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。
一方、電源がONされてから所定時間経過している場合(ステップS2616;YES)、サブCPU91aは、ストックコインデータを再設定するための抽選処理(ストックコインデータ再設定抽選処理)を実行する(ステップS2617)。この処理では、先ず、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定する。サブCPU91aは、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する(ステップS2618)。そして、サブCPU91aは、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。
図30は、スロットマシン1で実行されるパスワード入力後メインメニュー操作処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、パスワード入力後(又は「簡単スタート」選択後)のメインメニュー画面(図12(b)参照)にて、遊技者により何れかのメニュー項目の選択操作が行われることで開始される。
遊技者により「本日の結果」が選択された場合(ステップS2701;YES)、サブCPU91aは、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等の内容を示す画面(図示せず)を液晶表示器51に表示させる(ステップS2702)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91bに割り当てられた、個人履歴格納領域、経験値格納領域、レベル格納領域、獲得コイン格納領域等から、遊技履歴、達成ミッションの履歴、経験値、レベル、獲得データ等を取得する。そして、取得したこれらのデータ内容を示した画面を生成し、液晶表示器51に表示させる。
あるいは、遊技者により「データクリア」が選択された場合(ステップS2703;YES)、サブCPU91aは、制御状態を特定演出モードから通常演出モードに変更する(ステップS2704)と共に、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等をクリアする(ステップS2705)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれをクリアする。
あるいは、遊技者により「2次元コード作成」が選択された場合(ステップS2706;YES)、サブCPU91aは、2次元コード表示処理を実行する(ステップS2707)。
図31は、この2次元コード表示処理の手順を示すフローチャートである。先ず、サブCPU91aは、ストックコインを獲得するための抽選条件(ストックコインの獲得抽選条件)が成立したか否かを判定する(ステップS2801)。本実施形態では、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から1000ゲーム(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)消化していること、さらに、金コインが3枚以上ストックされていること、の何れの条件も満たしている場合に、ストックコインの獲得抽選条件が成立したとして判定される。
その結果、ストックコインの獲得抽選条件が成立していない場合(ステップS2801;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2807の処理に進める。一方、ストックコインの獲得抽選条件が成立した場合(ステップS2801;YES)、サブCPU91aは、ストック獲得抽選フラグをONにする(ステップS2802)と共に、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から現時点までのメダル差枚数を算出する(ステップS2803)。メダル差枚数は、当該遊技期間において、遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引くことで求められる。
メダル差枚数の算出後、サブCPU91aは、ストック獲得抽選処理を実行する(ステップS2804)。本実施形態において、この抽選処理では、メダル差枚数が、マイナスである場合には、プラスである場合よりも、当選確率が高くなるようになっている。
ストック獲得抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2805;NO)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS2807の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2805;YES)、サブCPU91aは、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、RAM91bに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新する(ステップS2806)。本実施形態では、ストック獲得抽選処理で当選すると、ストックコインの全てを獲得できる仕様となっている。したがって、サブCPU91aは、抽選に当選すると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを、金、銀、銅の各コインの枚数が0となるように更新する。
ステップS2807では、サブCPU91aは、当該特定演出モードでの遊技が、「簡単スタート」の選択によるものか否かを判定する。その結果、簡単スタートでの遊技である場合(ステップS2807;YES)、サブCPU91aは、簡単スタートでの遊技に対応した2次元コード(図20(b)参照)を生成する(ステップS2808)。
一方、簡単スタートでの遊技でない、すなわち、パスワード入力による遊技である場合(ステップS2807;NO)、サブCPU91aは、パスワード入力による遊技に対応した2次元コード(図20(c)参照)を生成する(ステップS2809)。
そして、ストック抽選フラグがONである場合(ステップS2810;YES)、サブCPU91aは、ストック獲得抽選フラグをOFFにする(ステップS2811)。また、サブCPU91aは、液晶表示器51に、ストックコインの獲得抽選演出画面を表示させると共に、生成した2次元コードを表示させる(ステップS2812)。具体的には、サブCPU91aは、図21(a)に示すような、JACKPOT演出画面を液晶表示器51に表示させる。そして、先のストック獲得抽選処理にて、抽選に当選していない場合には、サブCPU91aは、図21(b)に示すような、ストックコインを獲得できなかった旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。一方、抽選に当選している場合には、図21(c)に示すような、ストックコインを獲得できた旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。
一方、ストック抽選フラグがONでない場合(ステップS2810;NO)、サブCPU91aは、生成した2次元コードを、図19(b)に示すように、演出のない通常態様で液晶表示器51に表示させる(ステップS2813)。
演出の有無に関わらず、2次元コードの表示中に、演出用スイッチ56が操作されるか、あるいは、何も操作されない状態が所定時間継続すると、基本画面に戻る。その際、サブCPU91aは、制御状態を特定演出モードから通常演出モードに変更する(ステップS2814)。また、サブCPU91aは、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、当該遊技者の遊技履歴等をクリアする(ステップS2815)。具体的には、サブCPU91aは、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域をクリアする。
図30に示すパスワード入力後メインメニュー操作処理に戻り、遊技者により「終了」が選択された場合(ステップS2708;YES)、サブCPU91aは、図12(c)に示すような終了確認画面を液晶表示器51に表示させる(ステップS2709)。ここで、遊技者により「YES」を選択する操作が行われるか、あるいは、所定時間が経過すると、基本画面に切り替わる。あるいは、遊技者により「NO」を選択する操作が行われると、メインメニュー画面(図12(b)参照)に戻る。
続いて、管理サーバ1200で実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図32は、管理サーバ1200で実行されるサーバメイン処理の手順を示すフローチャートである。このサーバメイン処理は、携帯端末1100から、管理サーバ1200が管理する各ウェブページへのアクセス要求がある度に実行される。管理サーバ1200の制御部210は、このアクセス要求に応じて、以下の各処理を実行する。
携帯端末1100から、会員登録用のウェブページへのアクセス要求があった場合(ステップS2901;YES)、制御部210は、会員登録処理を実行する(ステップS2902)。
図33は、この会員登録処理の手順を示すフローチャートであり、図42は、この処理に関しての、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、会員登録要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3001)。端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3001;YES)、制御部210は、遊技者の操作に応じて携帯端末1100から送信される会員情報(例えば、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の個人情報等)を、端末識別情報に対応する遊技者情報に反映する(ステップS3002)。これにより、例えば、遊技者は、後述する簡単スタートでの更新はしていたものの、未だ会員情報を登録していなかった場合に、会員情報のみを追加登録することができ、あるいは、登録済みの会員情報を変更することができる。
一方、端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3001;NO)、制御部210は、当該遊技者(当該端末識別情報)に対応する遊技者情報を遊技者データベースに新規登録する(ステップS3003)。この場合の遊技者情報には、端末識別情報と、遊技者の操作に応じて携帯端末1100から送信される会員情報のみが格納される。そして、制御部210は、会員登録要求を行った携帯端末1100に対して登録結果を通知する(ステップS3004)。登録結果を受けた携帯端末1100では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
図32に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、簡単スタート更新用のウェブページへのアクセス要求(簡単スタート更新要求)があった場合(ステップS2903;YES)、制御部210は、簡単スタート更新処理を実行する(ステップS2904)。なお、本実施形態では、簡単スタート更新要求があった場合(ステップS2903;YES)、制御部210は、簡単スタート更新要求の受信日時を取得して記憶部220に記憶している。
図34は、この簡単スタート更新処理の手順を示すフローチャートであり、図43は、この処理に関しての、スロットマシン1と携帯端末1100、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、簡単スタート更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3101)。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3101;NO)、制御部210は、当該遊技者(当該端末識別情報)に対応する遊技結果情報を遊技者データベースに新規登録する(ステップS3102)。そして、制御部210は、実行する処理をステップS3110の処理に進める。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3101;YES)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3103)。その結果、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3103;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3117の処理に進める。
一方、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3103;NO)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、登録URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3104)。その結果、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(ステップS3104;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3117の処理に進める。
一方、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(ステップS3104;NO)、制御部210は、当該更新要求のURLに含まれる各パラメータ(遊技乱数、遊技履歴更新データ、獲得データ)を取得するために、当該更新要求のURLにURLデコード処理を実行する(ステップS3105)。そして、制御部210は、デコードされた各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値(予め設定された最小値以上最大値以下の値)を有するか否かを判定する(ステップS3106)。その結果、各パラメータのいずれかが所定範囲内の値を有しない場合(ステップS3106;NO)、制御部は、実行する処理をステップS3117の処理に進める。
一方、各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値を有する場合(ステップS3106;YES)、制御部210は、最後に遊技者データベースを更新した携帯端末1100からの簡単スタート更新要求の受信日時から最後に受信した当該更新要求の受信日時までの時間を取得する(ステップS3107)。そして、制御部210は、遊技履歴更新データに含まれる総ゲーム数(特定の遊技履歴)が取得した時間内ではありえない値であるか否かを判定する(ステップS3108)。具体的には、取得した時間[秒]を総ゲーム数で除算した値である1ゲーム当たりの時間が予め設定された設定値[秒/ゲーム]未満であるか否かを判定する。なお、本実施形態のスロットマシン1は、1ゲーム当たりの最短時間が4.1[秒/ゲーム]となるように設計されているため、設定値として4.1[秒/ゲーム]が設定されている。なお、本実施形態では、1ゲーム当たりの最短時間が4.1[秒/ゲーム]であるため、1分間に60/4.1≒14.63[回/分]が限界値となる。このため、例えば、1分間に16ゲーム以上の場合には、60/16=3.75[秒/ゲーム]で4.1[秒/ゲーム]未満となるため、時間内ではありえない値(ゲーム数)であると判別してもよい。
その結果、総ゲーム数がありえない値である場合(ステップS3108;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3117の処理に進める。
一方、総ゲーム数がありえる値である場合(ステップS3108;NO)、制御部210は、当該更新要求から特定される遊技乱数と同じものが、遊技履歴データベースの当該端末識別情報に対応する遊技履歴情報に格納されているか否かを判定する(ステップS3109)。その結果、同一の遊技乱数が遊技履歴情報に格納されている場合(ステップS3109;YES)、以前の更新要求に用いられたものと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高い。このため、制御部210は、実行する処理をステップS3117の処理に進める。
一方、同一の遊技乱数が遊技履歴情報に格納されていない場合(ステップS3109;NO)、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報の内容を更新すると共に、遊技履歴データベースに遊技履歴情報を追加登録する(ステップS3110)。また、遊技者情報のステータスを待機中に更新する。なお、ここでの遊技者情報の更新処理では、レベル及び経験値は更新されず、以下に説明するレベル・経験値更新処理で更新される。
次に、制御部210は、レベル・経験値更新処理を実行する(ステップS3111)。図36は、このレベル・経験値更新処理の手順を示すフローチャートである。
制御部210は、当該遊技者(端末識別情報)に対応する遊技者情報に含まれるレベルを、受信した遊技履歴更新データに含まれるレベルに更新する(ステップS3301)。さらに、制御部210は、当該遊技者情報に含まれる経験値に、受信した遊技履歴更新データに含まれる経験値を加算する(ステップS3302)。制御部210は、この加算の結果、経験値がレベルに応じた所定値(本実施形態においては、レベルに関わらず、10経験値)以上になったか否かを判定する(ステップS3303)。その結果、経験値が所定値以上になっていない場合(ステップS3303;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3306の処理に進める。
一方、経験値が所定値以上となった場合(ステップS3303;YES)、制御部210は、レベルを1つアップ(レベル値を1つ増加)させる(ステップS3304)。そして、制御部210は、経験値から、1つアップしたレベル分の値(ここでは、10経験値)を減算する(ステップS3305)。以上により、遊技者情報に含まれるレベル及び経験値が更新される。
ステップS3306では、制御部210は、ポイントを付与するための抽選処理を実行する。ポイントとは、獲得コインと同様、特典の付与を受ける際の交換価値となるものである。この抽選処理で当選しなかった場合(ステップS3307;NO)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当選した場合(ステップS3307;YES)、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれる持点(詳細は後述する)が、1000点以上であるか否かを判定する(ステップS3308)。
その結果、持点が1000点以上でない場合(ステップS3308;NO)、制御部210は、受信した遊技履歴更新データに含まれる総ゲーム数に応じたポイントを、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3309)。例えば、総ゲーム数の1/10のポイントを加算する。この場合、総ゲーム数が1000ゲームであれば、1000×1/10=100ポイントが加算される。そして、制御部210は、実行する処理をステップS3311の処理に進める。
一方、持点が1000点以上である場合(ステップS3308;YES)、制御部210は、受信した遊技履歴更新データに含まれる総ゲーム数に応じたポイントの2倍を、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3310)。例えば、総ゲーム数の1/10のポイントの2倍を加算する。この場合、総ゲーム数が1000ゲームであれば、1000×1/10×2=200ポイントが加算される。
制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報に含まれる持点をクリアする(ステップS3311)。そして、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図34に示す簡単スタート更新処理に戻り、ステップS3112では、制御部210は、登録URL用DBに当該更新要求のURLを登録する(ステップS3112)。そして、制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3113)。次に、制御部210は、当該端末識別情報で示される携帯端末1100からの簡単スタート更新要求が通算で5回以上送信されてきたか否かを判定する(ステップS3114)。
その結果、5回以上送信されてきていない場合(ステップS3114;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3116の処理に進める。一方、5回以上送信されてきている場合(ステップS3114;YES)、制御部210は、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3115)。
次に、制御部210は、履歴表示処理を実行する(ステップS3116)。履歴表示処理は、当該遊技者に対応する遊技者情報に基づいて、当該遊技者の遊技履歴を携帯端末1100で表示させるための処理である。これにより、携帯端末1100の表示部140に、例えば、今回のゲーム数、BB回数、RB回数、及び、今回までに累積されたゲーム数、BB回数、RB回数等が表示される。なお、履歴表示処理において、今回の遊技のダイジェストが表示されるようにしてもよい。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
また、ステップ3117では、制御部210は、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3117)。その結果、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3117;YES)、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3119)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されていない場合(ステップS3117;NO)、不正URL用DBに当該更新要求のURLを登録し(ステップS3118)、ステップS3119の処理を実行する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図32に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、通常更新用のウェブページへのアクセス要求(通常更新要求)があった場合(ステップS2905;YES)、制御部210は、通常更新処理を実行する(ステップS2906)。なお、本実施形態では、通常更新要求があった場合(ステップS2903;YES)、制御部210は、簡単スタート更新要求があった場合と同様に、通常更新要求の受信日時を取得して記憶部220に記憶している。
図35は、この通常更新処理の手順を示すフローチャートであり、図44は、この処理に関しての、スロットマシン1と携帯端末1100、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、通常更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3201)。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3201;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3201;YES)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3202)。その結果、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3202;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3202;NO)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、登録URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3203)。その結果、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(ステップS3203;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(ステップS3203;NO)、制御部210は、当該更新要求のURLに含まれる各パラメータ(パスワード、遊技乱数、遊技履歴更新データ、獲得データ)を取得するために、当該更新要求のURLにURLデコード処理を実行する(ステップS3204)。そして、制御部210は、デコードされた各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値を有するか否かを判定する(ステップS3205)。その結果、各パラメータのいずれかが所定範囲内の値を有しない場合(ステップS3205;NO)、制御部は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値を有する場合(ステップS3205;YES)、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応する遊技者情報に格納されているパスワードとが一致するか否かを判定する(ステップS3206)。その結果、パスワードが一致する場合(ステップS3206;YES)、制御部210は、実行する処理をステップS3204の処理に進める。
一方、パスワードが不一致の場合(ステップS3206;NO)、制御部210は、1文字のみの不一致であって、パスワード入力時の配列上の前後1字の違いであるか否かを判定する(ステップS3207)。パスワード入力時の配列上の前後1字の違いとは、図14(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードに含まれる1文字が「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。その結果、2文字以上の不一致、又は、前後1字違いでない場合(ステップS3207;NO)、制御部210は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(ステップS3207;YES)、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードが発行された遊技者であると一応認証し、制御部210は、実行する処理をステップS3208の処理に進める。
次に、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワード又は遊技乱数と同じものが、遊技履歴データベースの当該端末識別情報に対応する遊技履歴情報に格納されているか否かを判定する(ステップS3208)。その結果、同一のパスワード又は遊技乱数が遊技履歴情報に格納されている場合(ステップS3208;YES)、以前の更新要求に用いられたものと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高い。このため、制御部210は、実行する処理をステップS3214の処理に進める。
一方、同一のパスワード及び遊技乱数の何れも遊技結果情報に格納されていない場合(ステップS3208;NO)、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報の内容を更新すると共に、遊技履歴データベースに遊技履歴情報を追加登録する(ステップS3209)。また、遊技者情報のステータスを待機中に更新する。なお、ここでの遊技者情報の更新処理では、レベル及び経験値は更新されず、以下のレベル・経験値更新処理で更新される。
次に、制御部210は、レベル・経験値更新処理を実行する(ステップS3210)。レベル・経験値更新処理の内容は、上述した通り(図36参照)である。
次に、制御部210は、登録URL用DBに当該更新要求のURLを登録する(ステップS3211)。そして、制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3212)。そして、制御部210は、履歴表示処理を実行する(ステップS3213)。この履歴表示処理の内容は、図34のステップS3116の処理と同様である。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
また、ステップ3214では、制御部210は、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(ステップS3214)。その結果、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されている場合(ステップS3214;YES)、制御部210は、遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3216)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されていない場合(ステップS3214;NO)、不正URL用DBに当該更新要求のURLを登録し(ステップS3216)、ステップS3216の処理を実行する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
なお、以上の通常更新処理において、パスワードが、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(ステップS3207;YES)の遊技者情報の更新では、受信した、遊技履歴更新データ、獲得データ等に基づいて、該当する全ての項目を更新するのではなく、このうち、総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、当該遊技者情報に格納されているレベルで出現しうる達成ミッションの種類等、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、演出設定、当該遊技者情報に格納されているレベルでは出現しない達成ミッションの種類等、遊技履歴の連続性に影響する項目や、獲得コイン等の更新が行われないようにしてもよい。その際、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は、パスワードの入力をミスしたが、遊技履歴は無事更新されたことを認識することができる上、更新されていない遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
また、入力ミスの条件は、任意の設計事項であり、管理サーバ1200に登録されているパスワードと、更新要求に含まれるパスワードの双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであればよい。例えば、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよいし、2文字まで前後1字違いの相違であることをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよい。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合や、大文字と小文字の違い等、類似性が高いと推測されるものは、入力ミスの条件を満たすものと判定してもよい。
図32に示すサーバメイン処理に戻り、携帯端末1100から、メニュー画面用のウェブページへのアクセス要求があった場合、すなわち、メニューデータ取得要求があった場合(ステップS2907;YES)、制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS2908)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS2908;NO)、制御部210は、メニューデータの取得が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS2911)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS2908;YES)、制御部210は、メニューデータを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS2909)。これにより、当該携帯端末1100の表示部140には、図41(D)に示されるようなメニュー画面が表示される。このメニュー画面には、管理サーバ1200が管理するサイトで、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、獲得コイン数の表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿、等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、制御部210は、メニュー選択受付処理を実行する(ステップS2910)。
図37は、このメニュー選択受付処理の手順を示すフローチャートである。遊技者により、パスワード発行のリンクが選択されると(ステップS3401;YES)、制御部210は、パスワード発行処理を実行する(ステップS3602)。
図38は、このパスワード発行処理の手順を示すフローチャートである。制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3501)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3501;NO)、制御部210は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3502)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3501;YES)、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び遊技履歴情報に基づいて、レベル、機種情報、直近情報、特定データ、及び、その他の演出設定等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、図16(b)を参照して説明した手順と逆の手順に従って、パスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3503)。
そして、制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、ステータスを遊技中に更新する(ステップS3504)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図41(F)は、パスワード発行のリンクが選択されたときに、携帯端末1100の表示部140に表示されるパスワード表示画面の例を示す図である。遊技者は、このパスワード表示画面を見ながら、スロットマシン1に対して、パスワードを入力することができる。
本実施形態の管理サーバ1200では、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する遊技者情報のステータスが遊技中であっても、パスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行されるようになっている。したがって、パスワードの発行を受けたものの、遊技を行わなかった場合や、遊技を行ったものの2次元コードを取得しなかった場合、あるいは、2次元コードを取得したものの更新要求を行わなかった場合でも、パスワードを解放するためのアクセスを行うことなく、新たにパスワードの発行を受けることが可能となっている。
図37に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、獲得コイン数のリンクが選択されると(ステップS3403;YES)、制御部210は、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報を参照して、当該遊技者が現在獲得している、金、銀、銅の各コインの枚数を取得し、その結果を示した画面データを当該携帯端末1100に送信する(ステップS3404)。これにより、当該携帯端末1100の表示部140には、図41(H)に示されるような現在の獲得コインの内容を示す画面が表示される。
また、あるいは、遊技者により、ゲーム実行のリンクが選択されると(ステップS3405;YES)、制御部210は、ゲーム提供処理を実行する(ステップS3406)。
図39は、このゲーム提供処理の手順を示すフローチャートである。制御部210は、当該携帯端末1100に対して、ゲームアプリケーション(本実施形態では、スロットマシンゲーム)を送信する(ステップS3601)。これにより、遊技者は、当該携帯端末1100にて、図41(I)に示されるようなスロットマシンゲームを実行することができる。このスロットマシンゲームでは、同一図柄が、横方向又は斜め方向で揃うことで、その図柄に応じて、持点がアップする仕様となっている。また、このゲームアプリケーションは、遊技者によりその実行が終了されると、その実行結果として、管理サーバ1200に対して、遊技者が獲得した持点を送信する。
ゲームアプリケーションの実行結果、すなわち、持点が受信されなかった場合(ステップS3602;NO)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。一方、持点が受信された場合(ステップS3602;YES)、制御部210は、受信した持点を、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報に更新登録する。
また、制御部210は、受信した持点に応じたコイン(金、銀、銅)を、当該遊技者情報に含まれる獲得コインに加算する(ステップS3604)。
また、制御部210は、受信した持点に応じたポイントを、当該遊技者情報に含まれるポイントに加算する(ステップS3605)。そして、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図37に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、ショップのリンクが選択されると(ステップS3407;YES)、制御部210は、アイテム付与処理を実行する(ステップS3408)。
図40は、このアイテム付与処理の手順を示すフローチャートであり、図45は、この処理に関しての、携帯端末1100と管理サーバ1200間のデータのやり取りを示す図である。制御部210は、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(ステップS3701)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(ステップS3701;NO)、制御部210は、アイテム付与が不可である旨を、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3702)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(ステップS3701;YES)、制御部210は、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報から獲得コイン及びポイントを抽出し、特典データベース(図22(C)参照)に基づいて、抽出した獲得コイン及びポイントに応じて付与可能なアイテムを抽出する(ステップS3703)。そして、制御部210は、抽出したアイテムのリストを生成し、生成したアイテムリストを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(ステップS3704)。
この場合、アイテム要求を行なった携帯端末1100の表示部140には、図41(G)で示すように、付与可能なアイテムを示す画面が表示される。この画面には、金のコインの残数、ポイントの残数、付与可能なアイテムを選択するためのリンク、その付与に必要な金のコイン数またはポイント数、図41(D)のメニュー画面に移行するために、ショップを出るためのリンクが表示される。
ここでは、金のコインの残数が12枚であること、ポイントの残数が1234ポイントであること、アイテムAを購入するためのリンクと共に、アイテムAの購入に金のコインが1枚、又は、100ポイントが必要であること、及び、アイテムBを購入するためのリンクと共に、アイテムBの購入に金のコインが2枚必要であることが示されている。
図41(G)の画面において、遊技者により、所望のアイテム種別に対応したリンクが選択されることによって、選択されたアイテム種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信される。
制御部210は、当該携帯端末1100から、遊技者が所望するアイテム種別を受信すると(ステップS3705;YES)、受信したアイテム種別で示されるアイテムデータを、特典データベースが示す格納場所から読み出し、当該携帯端末1100に送信する(ステップS3706)。
これにより、遊技者は、コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等のデータを取得することができる。
図37に示すメニュー選択受付処理に戻り、遊技者により、その他の各リンクが選択されると(ステップS3409;YES)、制御部210は、その選択されたリンクに応じた処理を実行する(ステップS3410)。例えば、遊技者により、履歴表示のリンクが選択されると、制御部210は、遊技者に日付を選択させるための画面データを当該携帯端末1100に送信する。これにより、図41(E)に示すような、日付選択画面が当該携帯端末1100の表示部140に表示される。この日付選択画面には、遊技履歴データベースの当該遊技者に対応する遊技履歴情報の日付の選択肢のリンクが表示される。遊技者により、何れかのリンクが選択されると、制御部210は、選択されたリンクに対応する日付の遊技履歴情報と、当該遊技者に対応する遊技者情報と、に基づいて、当該遊技者の遊技履歴を抽出し、当該携帯端末1100に送信する。これにより、図41(C)に示すような、履歴表示画面が当該携帯端末1100の表示部140に表示される。
以上説明したように本実施形態の遊技システム1001によれば、スロットマシン1における遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技において、メダルの差枚数がマイナスになる等、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了した場合、ストックコインを獲得できる確率が、より高くなるように設定されている。したがって、たとえ遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に2次元コードを出力させ、管理サーバ1200から特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、2次元コードを出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減でき、結果として、当該遊技システム1001によってもたらされるサービスの活用促進が期待できる。
なお、遊技結果が、遊技者にとって有利か不利かの判定は、メダルの差枚数に基づくものであるが、その判定基準は任意の設計事項である。例えば、0枚を基準にしてもよいし、マイナスの枚数あるいは、プラスの枚数を基準にしてもよい。また、ストックコインを獲得できる確率は、有利な場合と不利な場合の2通りに限定されず、有利の度合いや、不利の度合いに応じて、複数段階で変化させるようにしてもよい。例えば、メダルの差枚数が、−1001枚以下である場合に最も確率が高くなるようにし、以降、−1000〜−500、−500〜0、0〜500、500〜1000、1001枚以上、とメダル差枚数が増加する毎に確率を低下させるようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1では、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技の終了時において、ストックコインの獲得抽選条件が成立すると、ストックコインの獲得抽選演出(JACKPOT演出)を実行する。このため、遊技者の射幸心が煽られ、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインの獲得抽選条件が成立していなくても、JACKPOT演出を実行してもよい。ただし、この場合は、必ず、獲得を失敗した旨の演出画面(図21(b))が表示されることになる。
また、JACKPOT演出時に、例えば、背景やキャラクタの表示、音声や効果音の出力等によって、獲得の期待度を示すようにしてもよい。
本実施形態のスロットマシン1では、電源投入時又は電源がONされてから所定時間経過すると、ストックコインデータは、抽選により再設定される。このため、個人が、スロットマシン1を所有する場合であっても、電源投入時後の状態での遊技を頻繁に繰り返すことによるコインの不適切な獲得や、長時間(例えば、遊技店における通常の遊技可能時間を超える時間)の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。
電源がONされてからストックコインデータを再設定するまでの時間は、任意に設定できるが、遊技店の通常の営業時間より長い時間(例えば、20時間)に設定するのが好ましい。このような時間に設定すると、営業時間(遊技時間)中のストックコインデータの再設定が回避され、遊技者に落胆感や不信感を与えてしまうことがない。
なお、所定の時刻に、ストックコインデータを再設定してもよい。このようにしても、長時間の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。この場合においても、上記と同様の趣旨から、遊技店の通常の営業時間帯ではない時刻(例えば、午前0時)に設定するのが好ましい。
また、本実施形態のスロットマシン1では、ストックコインデータの再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図13の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
また、本実施形態の遊技システム1001では、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から簡単スタート更新要求を受信した場合、最後に遊技者データベースを更新した簡単スタート更新要求の受信日時からの時間を遊技者ごとに取得する。また、制御部210は、受信した当該更新要求から特定される総ゲーム数と取得した時間とに基づく1ゲーム当たりの時間が設定値(4.1[秒/ゲーム])未満となる場合に、時間内にはありえない総ゲーム数であると判定する。そして、時間内にはありえない総ゲーム数である場合、制御部210は、受信した簡単スタート更新要求に基づく遊技者データベースの更新をせずに、その旨を遊技者の携帯端末1100に返信する。
このようにすることで、例えば、2次元コードを出力せずにスロットマシン1から立ち去った他人の遊技履歴を短期間に複数取得して自らの遊技履歴を更新しようとしても、管理サーバ1200が時間内にありえないゲーム数と判定して遊技者データベースを更新しないようにすることができる。
この結果、本実施形態の遊技システム1001は、複数台の遊技機から他人の遊技履歴を短期間に取得する不正を防止して適切に遊技者データベースを更新することができる。
また、本実施形態の遊技システム1001では、制御部210は、受信した通常更新要求や簡単スタート更新要求のURLを登録URL用DB及び不正URL用DBに登録する。そして、制御部210は、同一の通常更新要求や簡単スタート更新要求のURLを再度受信した場合には、登録URL用DBまたは不正URL用DBに登録済であると判定して、受信した簡単スタート更新要求に基づく遊技者データベースの更新をせずに、その旨を携帯端末1100に返信する。
このようにすることで、受信した通常更新要求や簡単スタート更新要求のURLにURLデコード処理をしたり、デコードされた各パラメータから特定される情報に基づいて不正な更新要求であるかを判定したりすることなく、遊技者データベースを更新するか否かを決定できる。この結果、本実施形態の遊技システム1001は、遊技者データベースを更新するか否かを決定するための負荷を低減できる。
また、本実施形態の遊技システム1001では、管理サーバ1200は、同期更新データ特定テーブルに基づいて、同期更新データを生成し、遊技者の要求に応じて、生成した同期更新データを特定可能な特定データを含むパスワードを発行する。また、スロットマシン1は、同期更新データ特定テーブルに基づいて、入力されたパスワードから抽出した特定データに対応する同期更新データの内容を特定し、特定データ格納領域に記憶している値以上であれば、特定データの値に応じて演出態様を変更する。
このようにすることで、スロットマシン1は、遊技者からパスワードの入力を受け付けたタイミングで特定データに基づく演出態様の変更を行うことができる。この結果、遊技システム1001は、予め設定されたタイミングで自動的に演出態様を変更するよりも効果的に演出態様を変更することができる。
また、本実施形態の遊技システム1001では、管理サーバ1200及びスロットマシン1は、それぞれRTC97、211を備えており、RTC97、211から日時データをそれぞれ取得し、日時データから曜日をそれぞれ特定することが可能となっている。
このようにすることで、管理サーバ1200は、同期更新データ特定テーブルに基づいて、曜日毎に内容が異なる同期更新データを生成し、生成した同期更新データの特定データを含むパスワードを発行できる。また、スロットマシン1は、管理サーバ1200で発行されたパスワードが同日中(同期更新データが生成された曜日)に入力されれば、パスワードに曜日を特定するデータが含まれていなくても、同期更新データ特定テーブルに基づいて、抽出した特定データから同期更新データの内容及び値を特定し、特定データ格納領域の値を更新できる。
この結果、本実施形態の遊技システム1001は、管理サーバ1200とスロットマシン1とが日時データに基づいて同期更新データの更新を確実に行うことができる。また、本実施形態の遊技システム1001は、パスワードが曜日を特定可能なデータを含まないようにすることで、パスワードの文字数が増えることを低減でき、遊技者がパスワードを入力することに対する煩わしさを低減でき、遊技の興趣が低下することを低減できる。
また、本実施形態の遊技システム1001では、スロットマシン1が出力する遊技者履歴更新データとは関連がない独立データ(「会員数」、「サーバアクセス数」、「ミニゲーム実施回数」)が同期更新データとして設定されている。
このようにすることで、遊技システム1001は、同期更新データに独立データが含まれない場合よりも演出態様の変更について遊技者により興味を抱かせることができる。
なお、本実施形態では、デモ演出の演出パターンを変更しつつ、実行不可に設定されていたプレミア演出を実行可能とすることで演出態様を変更したが、演出態様の変更方法はこれに限定されず、例えば、実行可能な各演出のうち、遊技者の期待度が高い演出パターンの選択率を変更する(例えば、選択率を高くする)ことで演出態様を変更してもよい。
なお、本実施形態では、パスワードから抽出した特定データの値と特定データ格納領域に記憶している特定データの値とが同じ値の場合にも演出態様を変更することで、デモ演出の演出パターンが曜日毎に常に切り替わるように設定したが、これに限定されず、例えば、抽出した特定データの値が記憶している特定データの値よりも大きくなった場合にのみ(同期更新データが更新される場合のみ)演出態様を変更してもよい。
なお、本実施形態のように、特定データ格納領域には、同期更新データの内容(「ミッションクリア回数」、「会員数」、…、「ミニゲーム実施回数」)毎に特定データの値が格納されていることが好ましいが、これに限定されず、例えば、稼働している当日の曜日に対応する同期更新データの値のみが格納されるようにしてもよい。この場合、曜日が変更したときに最初に入力されたパスワードから抽出した特定データの値と特定データ格納領域に記憶している特定データの値とは、同期更新データの内容が異なっている。このため、図26に示すステップS2503の処理は、例えば、曜日の変更後、最初に入力されたパスワードから抽出した特定データについては無条件で正常に更新できる値であると判定し、2回目以降に入力されたパスワードから抽出した特定データのみ値が記憶している特定データの値以上であるか否かを判定してもよい。
なお、本実施形態では、デモ演出等の演出パターンを変更する場合に、液晶表示器51に表示される画像のみを変更したが、これに限定されず、例えば、演出効果LED52やリールLED55を点灯したり、スピーカ53、54から音声を出力したりする特別演出を併せて実行してもよい。このような構成にすることで、演出態様が変更したことを遊技者にさらに認識させ易くすることができるため、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施形態では、同期更新データの内容を、「ミッションクリア回数」、「会員数」、「最大出玉数」、「最大連荘数」、「プレミア演出実行回数」、「サーバアクセス数」、「ミニゲーム実施回数」としたが、これに限定されず、例えば、会員登録された全遊技者のうちのボーナス当選回数の最大値である「最大ボーナス当選回数」、会員登録された全遊技者のうちのAT当選回数の最大値である「最大AT当選回数」、会員登録された全遊技者のうちのAT状態での連続ゲーム数の最大値である「最大ATゲーム数」、会員登録された全遊技者のうちのレベルの最大値である「最大レベル」、会員登録された全遊技者のうちの獲得コイン数の最大値である「最大獲得コイン数」等とすることも可能である。また、これらの内容をどの曜日に割り当てるかについても任意に変更可能である。
なお、本実施形態では、管理サーバ1200とスロットマシン1とが、同期更新データ特定テーブルに基づいて、曜日毎に異なる7種類の内容の同期更新データを同期して更新したが、同期更新データの内容は曜日単位で異なる構成に限定されず、例えば、午前・午後単位(2種類)、週単位(5種類)、月単位(12種類)、季節単位(4種類)で異なる構成としてもよい。また、例えば、曜日と午前・午後とを併せて14種類の内容の同期更新データを同期して更新してもよい。なお、同期更新データの種類数や単位を変更する場合、変更に併せて同期更新データ特定テーブルを変更したり、対応する演出パターンを追加したり変更したりする必要がある。
なお、本実施形態の遊技システム1001では、遊技開始時にパスワード入力がある通常更新要求よりも他人の2次元コードを取得し易い簡単スタート更新要求の場合のみ、時間内にありえないゲーム数であるときに遊技者データベースを更新しないようにしたが、通常更新処理の場合にも、時間内にありえない総ゲーム数ではない等の特定条件を満たさないときには遊技者データベースを更新しないようにしてもよい。また、例えば、遊技開始時にパスワード入力はないが、遊技開始時に2次元コードを取得して管理サーバ1200にアクセスして遊技開始した旨を通知する必要があるような更新要求の場合にも、時間内にありえない総ゲーム数ではない等の特定条件を満たさないときには遊技者データベースを更新しないようにしてもよい。
なお、本実施形態のように、管理サーバ1200の制御部210が簡単スタート更新要求の受信日時を取得することにより、2次元コードに含まれる遊技結果情報の情報量を低減してスロットマシン1が2次元コードを生成するための負荷を低減することが好ましいが、例えば、遊技者が「2次元コード作成」を選択した日時や、2次元コードを生成した日時を2次元コードに含ませて制御部210がこれらの日時を取得するようにしてもよい。
なお、本実施形態の遊技システム1001では、簡単スタート更新要求において時間内にありえない総ゲーム数ではないことを特定条件として遊技者データベースを更新するか否かを判定したが、例えば、時間内にありえないBB,RB回数でないことを特定条件としてもよい。
例えば、本実施形態では、BB中におけるメダルの払い出し総数が480枚を超えたときに終了するため、メダルの払い出し枚数が最大(15枚)の小役である「スイカ」に連続当選しても、480/15=32[ゲーム]以上必要となる。この結果、BBを1回終了するためには、1分間で限界値(14.63ゲーム)を越える16ゲームを消化したとしても、最短で32/16=2[分]以上必要となるため、1時間以内にBBが30回(BBに要するゲーム数から設定された限界値)を越えている場合には、時間内にありえないBB回数としてもよい。
また、例えば、遊技者がBBを終了するまでに要する平均時間を予め実験・調査等した結果、BBに要する平均時間が5分だったとした場合、1時間以内にBBが12回(BBに要する平均時間から設定された限界値)を越えている場合には、時間内にありえないBB回数としてもよい。
なお、BBに要するゲーム数から設定された限界値や、BBに要する平均時間から設定された限界値ではなく、例えば、これらの限界値に基づく現実的な回数を設定してもよい。
さらに、例えば、BBに内部当選する確率が1/300であった場合、1分間で限界値(14.63ゲーム)を越える16ゲームを消化しても、1時間以内に60×16×(1/300)=3.2[回]しか当選しないことになる。この結果、1時間以内に当選する回数の平均値である3.2回からのばらつきを考慮しても、3.2回の3倍である9.6[回]となることは考え難い。よって、例えば、1時間以内にBBが10回(時間内にBBに当選し得る回数)を越えている場合には、時間内にありえないBB回数としてもよい。
また、例えば、BB,RB回数と総ゲーム数とに基づいて求めたBBやRBに内部当選するまでのゲーム数が予め設定された閾値以上であることを特定条件としたり、BB、RBの連続当選回数(所謂連チャン回数)が予め設定された閾値以下であることを特定条件としてもよい。例えば、BBに内部当選する確率が1/300であった場合、2回連続でBBに内部当選する確率は1/90000である。このため、特定条件を、BBの連続当選回数を2以下であることとし、3以上のときにはありえない連続当選回数であるとしてもよい。
すなわち、簡単スタート更新要求に含まれる特定の遊技履歴は総ゲーム数に限定されず、例えば、BB,RB回数としてもよい。
なお、本実施形態の管理サーバ1200のように、不正URL用DBと登録URL用DBとに分けて、遊技者データベースを更新しなかった不正な更新要求のURLと遊技者データベースを更新した正常な更新要求のURLとを別々に管理することが好ましいが、例えば、登録URL用DBと不正URL用DBとに替えて、正常な更新要求のURLと不正な更新要求のURLとの両方を登録するURLデータベースを設けて一括管理してもよい。
なお、上記実施形態では、遊技機(スロットマシン1)に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいといえるが、バーコードや2次元コード等のようにコード化され、遊技機が備えるコードリーダにて読み取り可能なデータであってもよいし、有線接続、無線接続、赤外線接続等によって、遊技機に入力可能なデータであってもよく、このような構成とすることで、これらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、上記実施形態では、遊技機(スロットマシン1)から出力する遊技履歴を特定可能な情報として、2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいといえるが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしてもよいし、有線接続、無線接続、赤外線接続等によって出力可能なデータであってもよく、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用してもよい。
また、上記実施形態では、端末識別情報が付与され、且つ、端末識別情報の送信が許可された携帯端末1100のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末1100を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、あるいは、管理サーバ1200側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別できる場合には、端末識別情報が付与された携帯端末や、端末識別情報の送信が許可されていない携帯端末からのアクセスを許可する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、遊技者データベースに登録される遊技者情報や、遊技履歴データベースに登録される遊技履歴情報は、端末識別情報をキー項目にして管理されているが、遊技者を識別可能な遊技者IDをキー項目にして管理される構成にしてもよい。
また、上記実施形態のスロットマシン1における、遊技間のコイン獲得仕様(図11(a)参照)、ストックコインのストック仕様(図11(b)参照)、ストックコインの獲得抽選条件等の内容は、あくまで一例であり、これらの内容に限定されることはない。例えば、遊技間のコイン獲得仕様において、レベル高のミッション達成時には、全てのストックコインを獲得できるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の遊技意欲を高め、興趣性の向上が図れる。
また、ストックコインがない場合、ストックコインがある場合に比べ、遊技間のコイン獲得(図11(a)参照)において、遊技者に対してより高条件となるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者が獲得したコインの種類をランクアップさせるようにしてもよい(例えば、銅なら金又は銀、銀なら金にする。)。このようにすると、前の遊技者により、遊技終了時に全てのストックコインが獲得された場合であっても(JACKPOT演出により、周りの遊技者にも判る)、次の遊技者は、遊技意欲が低下することなく、当該スロットマシン1での遊技を開始することができる。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2に係る遊技機を適用したスロットマシン、本発明の実施形態2に係る管理装置を適用した管理サーバ及びこれらからなる本発明の実施形態2に係る遊技システムについて説明する。なお、本実施形態の遊技システムは、上述した実施形態1の遊技システム1001と共通する構成を有するため、ここでは実施形態1と異なる構成について主に説明する。
実施形態1のスロットマシン1では、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する構成であった。このため、スロットマシン1から出力される2次元コードには、図20(b)、(c)に示すように、獲得データが含まれていた。これに対し、本実施形態のスロットマシンは、コインを付与する構成を備えていない。本実施形態のスロットマシンから出力される2次元コードには、図46(b)、(c)に示すように、獲得データの代わりに、パスワード入力後、又は「簡単スタート」選択後から遊技終了時点までのメダル差枚数が格納される。
一方、本実施形態の管理サーバは、携帯端末1100から更新要求(簡単スタート更新要求、通常更新要求)を受信すると、受信した、遊技履歴更新データ及びメダル差枚数に基づいて、遊技者に付与するコイン種類や枚数を決定する。その際、管理サーバでは、メダル差枚数が、マイナスである等、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了したことを示すものである場合、有利な遊技結果で遊技を終了したことを示すものである場合よりも、多くのコイン(枚数の増加や、コイン種類のグレードアップも含む)を付与する割合を高めている。
また、実施形態1の遊技システム1001では、図16(b)に示すように、管理サーバ1200が発行するパスワードは、ビットシャッフルテーブルによる変換によって得られた35ビットの値のうち、下位9ビットから下位16ビットまでがレベルを示していた。これに対し、本実施形態の遊技システムでは、図47に示すように、下位9ビットから下位11ビットまでが曜日を示しており、下位12ビットから下位16ビットまでがレベルを示している。すなわち、本実施形態では、実施形態1でレベルに割り当てられていた8ビットのうちの3ビットが曜日に割り当てられている。
よって、本実施形態のスロットマシンは、入力されたパスワードから特定データだけでなく、パスワードが発行された曜日も抽出することができる。この結果、実施形態1のスロットマシン1では、図26に示す演出態様変更処理のステップS2501において、サブCPU91aがRTC97から取得した日時データに基づいて曜日を特定していたが、本実施形態のスロットマシンではステップS2501と同様の処理が不要となる。
この結果、本実施形態の演出態様変更処理では、図48に示すように、ステップS2501の処理が省略されると共に、ステップS2502に替えて、サブCPU91aがROM91cに記憶された図27に示す同期更新データ特定テーブルに基づいて入力されたパスワードから抽出した曜日及び特定データから同期更新データの内容及び値を特定するステップS2506の処理が実行される。
以上のように、本実施形態では、スロットマシンは、複雑な機能を備えずに済むと共に、実施形態1と同様の効果が期待できる。すなわち、たとえ遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に2次元コードを出力させ、管理サーバから特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、2次元コードを出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減でき、結果として、当該遊技システムによってもたらされるサービスの活用促進が期待できる。
また、本実施形態では、管理サーバは、曜日及び特定データを含むパスワードを発行し、スロットマシンは、入力されたパスワードから特定データだけでなく、パスワードが発行された曜日も抽出する。このため、実施形態1のように、管理サーバから発行されたパスワードが同日中(同期更新データが生成された曜日)に入力されなくても、抽出した特定データから同期更新データの内容及び値を特定し、特定データ格納領域の値を更新したり、演出態様を変更したりすることができる。
なお、管理サーバは、メダル差枚数が遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了したことを示す場合、より高条件でポイントの付与を行ってもよい。
また、本実施形態の変形例として、スロットマシンに、メダル差枚数ではなく、当該遊技期間において、遊技者が獲得したメダルの総枚数と、遊技者が投入したメダルの総枚数と、を2次元コードに含めて出力させるようにしてもよい。この場合、管理サーバ側において、遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引くことで、メダル差枚数を求めるようにすればよい。
[実施形態3]
実施形態3においては、上述した実施形態1におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図49は、パチンコ遊技機700の正面図である。
パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、実施形態1で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、図12、図14、図15及び図19で説明したような各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、実施形態1で説明したスロットマシン1の図12、図14、図15及び図19のような画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図5参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、共に0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、本実施形態では、図47に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図49に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行なうようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される(図示せず)。
図50は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図50には、払出制御基板737および演出制御基板780等も示されている。主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行なうCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713aまたは第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板731に搭載されている。
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行なう。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び図12、図14、図15及び図19で説明した画面等での決定操作を実行する。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて図12、図14、図15及び図19で説明した画面等での選択操作を実行する。
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAM(何れも図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポート(何れも図示せず)を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、図示しないVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行なうVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び、図12、図14、図15及び図19の画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、図12、図14、図15及び図19の画面等での選択項目の選択を実行する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、図示しない入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、図示しない増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、図示しないボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、図示しない音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
上述した実施形態1のスロットマシン1の遊技履歴の総ゲーム数及びBB回数(RB回数)を、パチンコ遊技機700の演出表示装置709の変動表示の総回転数及び大当り回数に置換えることができる。また、実施形態1のスロットマシン1で算出したメダル差枚数は、払い出された遊技球の総数から、打ち込んだ遊技球の総数を差し引いた遊技球差分数で置換えることができる。例えば、払い出された遊技球の総数は、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723及び一般入賞口スイッチ711それぞれの検出結果に基づいて算出することができる。また、打ち込んだ遊技球の総数は、回収通路センサ712の検出結果に基づいて算出することができる。
このように、実施形態1の内容をパチンコ遊技機700に適用することができる。また、同様に、実施形態2の内容をパチンコ遊技機700に適用することができる。
なお、上記実施形態1〜3では、遊技場に設置されて遊技者による遊技用価値(メダルや遊技球)を用いた遊技機(スロットマシン1やパチンコ遊技機700)と、遊技機が出力する2次元コードを読み取る携帯端末1100とアクセス可能な管理サーバ1200とによって遊技システム1001が構成されているが、遊技機については遊技用価値を用いないスロットマシンやパチンコ遊技機によって構成してもよい。例えば、遊技者の遊技履歴を取得可能な遊技機シミュレータ等のゲームソフト(スロットマシンゲーム、パチンコ遊技機ゲーム)を起動する家庭用ゲーム機や他のコンピュータ装置、インストールされた携帯アプリ(スロットマシンアプリ、パチンコ遊技機アプリ)を起動する携帯端末を本発明の遊技機として構成することも可能である。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。