JP5923652B1 - 役割分担型駐車場管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】前払い式の駐車場についての有効駐車時間の満了前にユーザがその有効駐車時間を前記駐車場の外部からオンラインで延長できるようにする技術を提供する。【解決手段】ユーザが、駐車場への入庫時に、電話番号と車両登録番号を発券機に入力する。その発券機は、それらをサーバに送信する。そのサーバは、受信した情報をメモリに登録し、登録された電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、登録内容が真正であるか否かをユーザに確認してもらうリクエストを送信する。前記サーバは、登録内容が真正であれば、ユーザから確認完了メッセージを受信し、その後、各ユーザごとに、出庫予定時刻がそろそろ到来するか否かを判定し、そうであれば、ユーザに、そのことを予告するためのメッセージを送信する。前記サーバは、そのユーザから、有効駐車時間を延長したい旨のリクエストを受信すると、その内容が反映されるように前記メモリの内容を更新する。【選択図】図13

Description

本発明は、自動車、自転車、自動二輪車等、車両が駐車される駐車場を管理する技術に関するものである。
車両のための複数の駐車位置を有する駐車場が既に広く普及している。この種の駐車場は、駐車位置への車両の搬送方式の観点で分類すると、ユーザが自ら車両を運転して駐車位置に搬送する方式と、パレットやケージを機械的に移動させて車両を機械的に駐車位置に搬送する機械式とに分類される。また、その駐車場は、ユーザに無料で貸される場合もあれば、有料で貸される場合もある。有料駐車場は、ユーザに貸す時間の長さという観点で分類すれば、月極めと、時間貸し(「日貸し」を含む。)とに分類される。
時間貸し駐車場は、駐車料金の支払い方式という観点で分類すれば、駐車開始に先立ってユーザが駐車料金を支払う前払い式(ただし、出庫時に、駐車料金の不足分を支払う可能性を含む。)と、駐車終了時にユーザが駐車料金をまとめて支払う後払い式とに分類される。
また、時間貸し駐車場は、その管理方式という観点で分類すれば、駐車場を管理・監視する担当者が現場である駐車場に常駐している有人式と、駐車場に常駐していない担当者が散発的に現場である駐車場に派遣される無人式とに分類される。
この種の駐車場、その駐車場に設置される設備(発券機を含む。)ならびにその駐車場を管理する方法およびシステムを開示している先行技術文献として、例えば、特許文献1や特許文献2が存在する。
特許文献1は、前払い式の駐車場の一従来例を開示している。この駐車場には、ユーザの入庫および出庫をそれぞれ直接的に監視する設備が設置されていない。この駐車場を利用するユーザは、その駐車場への入庫時に、その駐車場に車両に連続して駐車しておくことが必要な時間の長さを予測し、その予測時間の長さに見合う額の駐車料金を支払う。ここで、説明の便宜上、その支払った駐車料金の額に見合う連続駐車時間を有効駐車時間と称することとする。
この駐車場を利用するユーザは、入庫時に駐車料金を支払った後に、前記有効駐車時間の長さが不足していること、すなわち、その有効駐車時間が経過しないうちに駐車場から車両を出庫させることができないことに気づいた場合に、ユーザは、その有効駐車時間の経過前に再度、同じ駐車場に足を運び、その場所で、追加の駐車料金を支払うことが可能である。
特許文献2は、前払い式の駐車場の別の従来例を開示している。この駐車場には、ユーザの入庫および出庫をそれぞれ直接的に監視する設備が設置されている。この駐車場を利用するユーザも、その駐車場への入庫時に、その駐車場に車両に連続して駐車しておくことが必要な時間の長さを有効駐車時間として予測し、その有効駐車時間の長さに見合う額の駐車料金を支払う。
この駐車場を利用するユーザは、有効駐車時間内であれば、その駐車場に何度でも出入りすること、すなわち、再入庫することが可能である。
特許第5564152号公報 特許第5248403号公報
しかし、特許文献1に開示された前払い式の駐車場を利用する場合には、ユーザは、有効駐車時間の満了前に、その有効駐車時間を延長することが可能であるが、その延長を行うために、ユーザは、わざわざ自分の駐車場に戻らなければならず、面倒である。
そのため、この前払い式の駐車場を利用する場合には、ユーザは、実際駐車時間が、最初に設定した有効駐車時間を超えることがないように、マージンを見込んで最初から有効駐車時間を長めに設定する傾向がある。そのため、ユーザは、余分に駐車料金を支払う可能性が高い。
また、特許文献2に開示された前払い式の駐車場を施工する場合には、ユーザがその駐車場から出庫する時刻を監視する出庫ゲートをその駐車場に設置することが必要である。そのため、この駐車場を施工する場合には、高額な設備投資が必要となる。
さらに、この駐車場については、ユーザが再入庫しようとする際に、空の駐車スペースすなわち車室ができる限り残るようにしておく対策を講じていない。そのため、この駐車場を利用するユーザは、再入庫したくても、空の車室がないために、期待に反して再入庫できず、不快な思いをすると同時に不便を感じる可能性が高い。
以上の知見を背景にして、本発明は、前払い式の駐車場を管理する技術であって、例えば、有効駐車時間の満了前にユーザがその有効駐車時間を前記駐車場の外部からオンラインで延長できるようにする技術および/または有効駐車時間内であればユーザが駐車場から出庫した後に何度でも再入庫できるようにする技術を提供することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 前払い式の駐車場についての有効駐車時間の満了前にユーザがその有効駐車時間を前記駐車場の外部からオンラインで延長できるように前記駐車場を管理する方法であって、
前記駐車場に設置された発券機が、ユーザが、前記駐車場への入庫時に、駐車料金を前払いすることを条件に、自身の携帯情報端末の電話番号と自身の車両の車両登録番号とをオフラインで入力することを可能とし、その入力後、駐車票を発行するオフライン入庫処理工程と、
前記発券機が、ユーザが入力した電話番号および車両登録番号と前記有効駐車時間とを一括してまたは時分割で、かつ、互いに関連付けて、前記駐車場の外部にあるサーバであってプロセッサとユーザおよび前記発券機との通信を行う通信機能とを有するものにオンラインで送信する駐車データ送信工程と、
前記サーバが、前記発券機から受信した電話番号、車両登録番号および有効駐車時間駐車をユーザに関連付けてメモリに登録する登録工程と、
前記サーバが、前記メモリに登録された電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、前記登録されている電話番号および車両登録番号が真正であるか否かをユーザに確認してもらう確認リクエストをオンラインで送信する確認リクエスト送信工程と、
前記サーバが、前記登録の内容が真正であれば、ユーザの携帯情報端末から、確認完了メッセージをオンラインで受信する確認完了メッセージ受信工程と、
前記サーバが、その確認完了メッセージを受信すると、各ユーザごとに、前記駐車場への入庫時刻と前記有効駐車時間とから決まる出庫予定時刻より所定時間前の時刻が到来したか否かを反復的に判定し、到来したと判定すると、該当するユーザに関連付けて登録されている電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、前記出庫予定時刻が到来することを予告するための予告メッセージをオンラインで送信する予告メッセージ送信工程と、
前記サーバが、その予告メッセージを受信したユーザが、前記有効駐車時間を希望時間分延長したい旨の延長リクエストを前記サーバにオンラインで送信すると、その延長リクエストをオンラインで受信する延長リクエスト受信工程と、
前記サーバが、その延長リクエストをユーザから受信すると、その延長リクエストの内容が反映されるように前記メモリの内容を更新するメモリ更新工程と
を含む駐車場管理方法。
この方法によれば、前払い式の駐車場を利用するユーザが、有効駐車時間の満了前にその有効駐車時間を前記駐車場の外部からオンラインで延長することが可能となる。さらに、この方法によれば、そのような効果を、前記駐車場に前述のゲート装置のような設備を設定することを不可欠とすることなく、実現できる。
この方法においては、そのような効果を実現するために画期的なアイデアが採用されている。それは、ユーザについての本人認証を、本人の名前も住所も駐車場管理者側に明かすことなく、行うというアイデアである。
具体的には、この方法は、(a)ユーザについての本人認証の方法を暫定的なものと本格的なものというように2種類用意する点を採用する。
具体的には、暫定的な本人認証は、ユーザの携帯通信端末(例えば、携帯電話、スマートフォン)を介したユーザ本人との双方向通信ができない入庫段階(例えば、発券機が、ユーザと通信する機能を有しないから、ユーザとの双方向対話ができない場合)において、ユーザが実際に駐車場という現場に居ることを条件にしてそこに設置されているハードウエアとしての発券機を直接的に操作し、それにより、例えば名前および住所の如きプライバシーの必要性が高いデータを除く個人データ(電話番号、車両登録番号など)を発券機にオフラインで入力することを義務付けることにより、本人がその場にいる(その本人が誰かは特定できないが、誰かが現場にいることは確実である)ことを強制し、それにより、間接的に本人認証を行うというものである。
これに対し、本格的な本人認証は、ユーザから発券機に入力された電話番号をもとに、ユーザ本人と双方向対話ができる段階(例えば、ユーザから入力された電話番号が発券機から、駐車場の外部にあるサーバに送信され、そのサーバは、ユーザと通話する機能を有する場合)において、ユーザの携帯情報端末を介してユーザと双方向対話することにより、本人の真正性と、発券機を介してサーバに転送された個人データの真正性との双方を確認するというものである。
この方法は、さらに、(b)本格的な本人認証が成功した後にのみ、ユーザがサーバに対してオンラインで予約変更することを許可する点と、(c)ユーザが、駐車場に入庫したら、必ず、発券機に直接アクセスすることを強制し、それにより、改ざんできない正確なユーザの入庫時刻を取得する点と、(d)本格的な本人認証のために必要な個人データ(例えば、電話番号)をユーザからサーバに直接送信するのではなく、発券機を経由してサーバに送信し、それにより、発券機内のデータとサーバ内のデータとが,共通の電話番号という情報を媒介として、確実に互いに紐づけできる点とを採用する。
この方法によれば、次のようないくつかの効果が得られる。
1.駐車料金の計算に必要なデータを、発券機を経由せずに、ユーザからサーバに送信してしまうと、ユーザが本当に駐車場にいることを確認できないし、正確な入庫時刻も確認できない。正確な入庫時刻が確認できないと、正確な駐車料金も計算できない。
これに対し、この方法によれば、ユーザが、駐車がに入庫したら、必ず、発券機に直接アクセスすることを強制し、その結果、ユーザがデータを発券機に入力した時刻が入庫時刻として扱われる。その入庫時刻はユーザによって改ざんできないから、信頼性が高い。
よって、この方法によれば、発券機への直接アクセスをユーザに義務付けることにより、正確な入庫時刻を発券機自身、ひいてはサーバが把握することが可能である。
2.この方法は、前述の本格的な本人認証のために必要な個人データ(例えば、電話番号)をユーザからサーバに直接送信するのではなく、発券機を経由してサーバに送信する。よって、同じ個人データに対し、発券機内のデータとサーバ内のデータとが互いに正しく紐づけされ、その結果、サーバは発券機から、ユーザに正しく関連付けられた正しいデータを取り込むことが可能となる。
3.一般に、出庫段階においては、ゲート装置などの特別な監視設備を用いない限り、ユーザが本当に駐車場から出庫したか否かを確認できないし、正確な出庫時刻も確認できない。
これに対し、この方法によれば、出庫に先立ち、本格的な本人認証が行われるため、ユーザは、電話番号および車両登録番号という個人情報が駐車場管理車側に把握されている。よって、ユーザの不正行為が発覚すれば、ユーザ本人が駐車場管理者側から追及されるおそれがあるというリスクを意識する。
その結果、その心理的な抑止効果により、ユーザは、自ら、不正行為を回避しようと努力し、それにより、駐車場におけるユーザの不正行為、すなわち、無断延長駐車を抑止できる。
4.この方法によれば、ユーザが会員にならなくても、オンライン延長というサービスを利用できる。
5.この方法によれば、有効駐車時間の満了前にユーザに対して予告があり、ユーザは、そのタイミングで、有効駐車時間を延長すればよいから、有効駐車時間がいつ満了するのかをユーザがうっかり失念していても問題ないうえに、入庫時に有効駐車時間を指定するときに、ユーザは、スケージュール変更の可能性などを考慮して余分に長く有効駐車時間を指定することが不要となる。
その結果、この方法によれば、無駄に長い有効駐車時間を指定してしまい、余分な駐車料金を支払わされることがなくなる。
ここで、本出願書類において使用される用語の定義を説明するに、本出願書類の全体を通じて、「前払い式の駐車場についての有効駐車時間」なる用語は、一般に、ある駐車場に駐車することをユーザが許可された最長時間を意味し、ここに、「有効駐車時間」の長さは、例えば、同じ駐車場を使用する複数のユーザに共通の長さとして一律に設定したり、ユーザが前払いした駐車料金の額に応じて可変の長さとして個別に設定することが可能である。
また、本出願書類の全体を通じて、「駐車票」なる用語は、駐車場に設置された発券機によって発行される小片(スリップ)をすべて含み、例えば、駐車券、領収書を含むが、それらに限定されない。
また、本出願書類の全体を通じて、「ユーザの携帯情報端末」なる用語は、携帯電話、PH電話、スマートフォン、携帯可能なパソコン、PDAなど、ユーザが携帯可能であるとともに無線通信機能が搭載された可能な任意の電子デバイスを意味する。
(2) さらに、
前記サーバが、前記駐車場からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末から、前記駐車場から出庫したい旨の出庫リクエストをオンラインで受信する出庫リクエスト受信工程と、
前記サーバが、その出庫リクエストをユーザから受信すると、ユーザが前記駐車場から出庫した事実が反映されるように前記メモリの内容を更新するオンライン出庫処理工程と
を含む(1)項に記載の駐車場管理方法。
この方法によれば、サーバが、ユーザの実際に出庫した事実およびその時刻を正確に把握することが可能となる。
(3) さらに、
前記サーバが、前記駐車場からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末から、延長料金をオンラインで支払いたい旨のオンライン精算リクエストをオンラインで受信するオンライン精算リクエスト受信工程と、
前記サーバが、そのオンライン精算リクエストをユーザから受信すると、ユーザが前記駐車場から出庫した事実が反映されるように前記メモリの内容を更新するオンライン出庫処理工程と
を含む(1)または(2)項に記載の駐車場管理方法。
この方法によれば、サーバが、ユーザの実際に出庫した事実およびその時刻を正確に把握することが可能となる。
(4) さらに、
前記サーバは、あるユーザに関し、前記発券機からのそのユーザの電話番号の送信がない場合に、そのユーザに対して前記予告メッセージ送信工程が実行されることを禁止する実行禁止工程を含む(1)ないし(3)項のいずれかに記載の駐車場管理方法。
ここに、「あるユーザに関し、前記発券機からのそのユーザの電話番号の送信がない場合」は、あるユーザが、自身の電話番号を発券機に入力することを拒否した場合と、電話番号がユーザから入力されたが、前記発券機が、その入力された電話番号を前記サーバに送信しなかった場合とを含む。
(5) さらに、
前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、各時刻ごとに、現在時刻と各駐車票に対応する有効駐車時間の終了時刻との比較により、各駐車票が、前記有効駐車時間が満了していない有効駐車票であるか否かを判定し、その判定結果に基づき、前記発券機から発行された複数の駐車票のうち前記有効駐車票であると判定されたものの枚数を有効枚数として計算する有効枚数計算工程と、
前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、前記計算された有効枚数が所定値以下である場合には、前記発券機による新たな駐車票の発行を許可する一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、前記発券機による新たな駐車票の発行を禁止する発行許可・禁止工程と
を含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載の駐車場管理方法。
この方法によれば、過剰な数の駐車票の発行が防止され、その結果、駐車場に空の車室が存在しないにもかかわらず新たな駐車票が発行されてしまう事態が回避される。
(6) 前記駐車場に、その駐車場が現在、満車状態にあることを示す満車表示状態と、前記駐車場が現在、空車状態にあることを示す空車表示状態とに切り換わる満空車表示部が設けられ、
前記所定値は、前記駐車場に駐車可能な車両の台数の上限値である駐車可能台数上限値より小さい値として設定され、
当該駐車場管理方法は、さらに、
前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、前記満空車表示部を、前記計算された有効枚数が前記所定値以下である場合には、前記満空車表示部が前記空車表示状態に切り換わる一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、前記駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、前記満空車表示部が前記満車表示状態に切り換わるように制御する満空車表示部制御工程を含む(5)項に記載の駐車場管理方法。
この方法によれば、駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、満空車表示部が満車表示状態に切り換わるため、駐車場に空の車室が充分な数で存在しないにもかかわらず新たなユーザがその駐車場に入庫しようとしてしまう事態が回避される。
本出願書類の全体を通じて、「満車状態」なる用語は、例えば、前記駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値と一致する状態、すなわち、前記駐車場に空の車室が全く存在しない状態を意味する。
また、本出願書類の全体を通じて、「空車状態」なる用語は、例えば、前記駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値より少ない状態、すなわち、前記駐車場に空の車室が少なくとも1つ存在する状態を意味する。
また、本出願書類の全体を通じて、「満空車表示部」は、例えば、前記発券機に設置されるか、または、前記発券機から離れて設置される満空灯として構成したり、前記発券機の主たる表示器に常時または随時に表示される画像として構成することが可能である。すなわち、「満空車表示部」は、前記発券機から物理的に独立した部品として前記駐車場に設置されることは不可欠ではないのである。
(7) 前記駐車場は、ユーザが駐車に先立って駐車料金を支払う前払い式であり、
前記駐車場は、監視員が常駐していない無人式であり、
前記駐車票には、前記有効駐車時間が表示され、
その駐車票は、ユーザが、前記駐車場に駐車されている車両から退出する前に、ユーザにより、前記車両の室内に、外部から目視可能な状態で放置され、
前記駐車場は、外部から定期的に派遣される監視員によって監視され、その監視員は、駐車されている各車両内に保管されている駐車票を外部から目視することによってその駐車票の前記有効駐車時間が満了しているか否かを判断し、前記有効駐車時間が満了していると判断した場合には、その駐車票は失効していると判断し、その駐車票を有する車両は不正駐車している車両であると判断する(1)ないし(6)項のいずれかに記載の駐車場管理方法。
(8) 前記サーバは、前記監視員の携帯情報端末とも通信可能であり、
前記有効駐車時間がユーザによって延長された事実は、前記監視員の携帯情報端末にも送信され、
前記監視員は、前記サーバから送信された情報を考慮して、前記駐車場に現に駐車されている各車両内に載置されている各駐車票が失効しているか否かを判断する(7)項に記載の駐車場管理システム。
(9) さらに、
前記発券機が、前記駐車場からのユーザの出庫時に、そのユーザから前記発券機に、前記駐車場から出庫したい旨の出庫リクエストが、そのユーザ本人を特定し得る情報(例えば、電話番号、車両登録番号、会員IDなど)と共に、オフラインで入力されると、前記出庫リクエストをオンラインで前記サーバに転送する出庫リクエスト転送工程と、
前記サーバが、その出庫リクエストを前記発券機から受信すると、ユーザが前記駐車場から出庫した事実が反映されるように前記メモリの内容を更新するオンライン出庫処理工程と
を含む(1)ないし(8)項のいずれかに記載の駐車場管理方法。
(10) 前払い式の駐車場についての有効駐車時間内であればユーザが前記駐車場から出庫した後に再度入庫することが許可されるように、複数のユーザに対して複数の駐車票を順次発行する発券機であって、
各時刻ごとに、現在時刻と各駐車票に対応する有効駐車時間であってユーザが車両を前記駐車場に駐車することが可能な連続最長時間の終了時刻との比較により、各駐車票が、前記有効駐車時間が満了していない有効駐車票であるか否かを判定し、その判定結果に基づき、当該発券機から発行された複数の駐車票のうち前記有効駐車票であると判定されたものの枚数を有効枚数として計算する有効枚数計算部と、
その計算された有効枚数が所定値以下である場合には、当該発券機による新たな駐車票の発行を許可する一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、当該発券機による新たな駐車票の発行を禁止する発行許可・禁止部と
を含む発券機。
この発券機によれば、前記駐車場への入庫を入庫ゲート装置などの特別の設備を用いて実際に検出することを必要とすることなく、新たな駐車票の発行を許可すると前記駐車場が満車状態となってしまうおそれがある場合に新たな駐車票の発行が禁止され、それにより、前記駐車場への新たな車両の入庫が防止される。
(11) 前記所定値は、前記駐車場に駐車可能な車両の台数の上限値である駐車可能台数上限値より小さい値として設定される(10)項に記載の発券機。
この発券機によれば、ユーザが出庫した事実を正確に前記発券機が把握することができない駐車場において、前記所定値が前記駐車可能台数上限値と同じ値として設定される場合より、前記駐車場が満車状態となっているにもかからわず新たな駐車票が発行されたために前記駐車場内に進入したがその駐車場内に空の車室が存在しないために駐車できないといった不都合が発生する可能性が減少する。
(12) 前記駐車場は、ユーザが駐車に先立って駐車料金を支払う前払い式であり、
前記駐車場は、監視員が常駐していない無人式であり、
前記駐車票には、前記有効駐車時間が表示され、
その駐車票は、ユーザが、前記駐車場に駐車されている車両から退出する前に、ユーザにより、前記車両の室内に、外部から目視可能な状態で放置され、
前記駐車場は、外部から定期的に派遣される監視員によって監視され、その監視員は、駐車されている各車両内に保管されている駐車票を外部から目視することによってその駐車票の前記有効駐車時間が満了しているか否かを判断し、前記有効駐車時間が満了していると判断した場合には、その駐車票は失効していると判断し、その駐車票を有する車両は不正駐車している車両であると判断する(10)または(11)項に記載の駐車場管理方法。
(13) 各車両が前記駐車場に最初に入庫したこと、再入庫したこと、最初に出庫したことおよび再出庫したことを直接的に監視する装置を有しない(10)ないし(12)項のいずれかに記載の駐車場管理方法。
(14) 前払い式の駐車場についての有効駐車時間内であればユーザが前記駐車場から出庫した後に再度入庫することが許可されるように前記駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記駐車場に設置され、複数のユーザに対して複数の駐車票を順次発行する発券機と、
前記駐車場に設置され、その駐車場が現在、満車状態にあることを示す満車表示状態と、前記駐車場が現在、空車状態にあることを示す空車表示状態とに切り換わる満空車表示部と
を含み、
前記発券機は、
各時刻ごとに、現在時刻と各駐車票に対応する有効駐車時間であってユーザが車両を前記駐車場に駐車することが可能な連続最長時間の終了時刻との比較により、各駐車票が、前記有効駐車時間が満了していない有効駐車票であるか否かを判定し、その判定結果に基づき、当該発券機から発行された複数の駐車票のうち前記有効駐車票であると判定されたものの枚数を有効枚数として計算する有効枚数計算部と、
前記満空車表示部を、前記計算された有効枚数が、前記駐車場に駐車可能な車両の台数の上限値である駐車可能台数上限値より小さい所定値以下である場合には、前記満空車表示部が前記空車表示状態に切り換わる一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、前記駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、前記満空車表示部が前記満車表示状態に切り換わるように制御する満空車表示部制御部と
を含む駐車管理システム。
この発券機によれば、ユーザが出庫した事実を正確に前記発券機が把握することができない駐車場において、前記所定値が前記駐車可能台数上限値と同じ値として設定される場合より、前記駐車場の前記満空車表示部が前記空車表示状態であるために新たな駐車票が発行されて前記駐車場内に進入したがその駐車場内に空の車室が存在しないために駐車できないといった不都合が発生する可能性が減少する。
(15) 各車両が前記駐車場に最初に入庫したこと、再入庫したこと、最初に出庫したことおよび再出庫したことを直接的に監視する装置を有しない(14)項に記載の駐車場管理システム。
(16) (1)ないし(15)項のいずれかに記載の方法またはシステムを実施するためにコンピュータによって実行されるコンピュータ読み取り可能なプログラム。
(17) (16)項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
図1は、本発明の例示的な一実施形態に従う駐車場管理方法によって管理される駐車場の一例を示す平面図である。 図2は、図1に示す発券機を示す正面図である。 図3は、図2に示す発券機を、扉が開いている状態で示す斜視図である。 図4は、図2に示す発券機の部品構成を示すブロック図である。 図5は、図4に示すコンピュータによって実行される発券・精算プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図6(a)−図6(d)は、図2に示す表示器の画面上に表示される複数の画像を示す正面図である。 図7(a)は、図2に示す発券機により、前払い駐車料金の支払い後に発行される駐車券および領収書の一例を示す正面図であり、図7(b)は、図2に示す発券機により、追加駐車料金の支払い後に発行される領収書の一例を示す正面図である。 図8(a)は、図7(a)に示す駐車券を、発行直後の状態で示す縦断面図であり、図8(b)は、その駐車券を、一部が剥がされて折り曲げられた状態で示す縦断面図である。 図9(a)は、図7(a)に示す駐車券を、駐車車両のフロントガラスの裏面に貼り付けられた状態で示す側面断面図であり、図9(b)は、その駐車券を、それの表示シートの一部がセパレータから剥がされて折り曲げられた状態で示す斜視図である。 図10は、図7(a)に示す駐車券が駐車車両のフロントガラスの裏面に貼り付けられている様子を示す斜視図である。 図11は、図4に示すメモリの記憶内容を概念的に表す図である。 図12は、図1に示す駐車場を、図4に示す発券機と共同して管理するための駐車場管理システム全体を説明するための概念的な系統図である。 図13は、図12に示す駐車場管理システムが前記駐車場管理方法を実施するためにユーザ、ユーザ端末、発券機およびサーバ間において対話的やりとりが行われる様子を時系列的に概念的に表すシーケンス図である。 図14は、前記駐車場管理方法の全体フローを、図13に示すタイムチャートに関連付けて示すフローチャートである。 図15は、図14に示す登録処理を実施するために実行される登録処理プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図16は、図15に示す登録処理プログラムの実行に際して利用されるメモリの内容を概念的に表す図である。 図17は、図14に示す本人認証処理を実施するために実行される本人認証処理プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図18は、図14に示す再入庫許可処理を実施するために実行される再入庫許可処理プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図19は、図14に示す満空灯制御を実施するために実行される満空灯制御プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図20は、図14に示す有効時間オンライン延長処理を実施するために実行される有効時間オンライン延長処理プログラムを概念的に表すフローチャートである。 図21は、図14に示すオンライン出庫処理を実施するために実行されるオンライン出庫処理プログラムを概念的に表すフローチャートである。
以下、本発明の例示的な一実施形態に従う駐車場管理方法を図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、当該駐車場管理方法によって管理が行われる駐車場10が平面図で示されている。この駐車場10は、前払い式であるとともに無人式である。
まず、当該駐車場管理方法の概要を説明する。
この方法が実行されると、ユーザが、駐車場への入庫時に、電話番号と車両登録番号を発券機に入力する。その発券機は、それら電話番号と車両登録番号をサーバに送信する。そのサーバは、受信した電話番号と車両登録番号をメモリに登録し、その登録された電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、その登録内容が真正であるか否かをユーザに確認してもらうリクエストを送信する。サーバは、登録内容が真正であれば、ユーザから確認完了メッセージを受信し、その後、各ユーザごとに、出庫予定時刻がそろそろ到来するか否かを判定し、そうであれば、ユーザに、そのことを予告するためのメッセージを送信する。サーバは、そのユーザから、有効駐車時間を延長したい旨のリクエストを受信すると、その内容が反映されるようにメモリの内容を更新する。
この駐車場管理方法によれば、後に図13を参照して詳述するように、処理すべきすべての工程の実行が発券機に集中することもサーバに集中することもなく、それら発券機およびサーバのそれぞれが、それぞれの固有の特性に応じて適切に処理される一部の工程を実行する。例えば、駐車場に正に設置されている発券機が、駐車場への入庫時刻の取得を行う一方、ユーザ本人との対話が可能であるサーバが、ユーザの本人認証を行い、それに成功した後には、ユーザとサーバとの間での対話的やりとりが、当該駐車場管理方法の実行を支配する。この意味において、この駐車場管理方法は、役割分担型駐車場管理方法と称することが可能である。
次に、この駐車場管理方法をさらに具体的に説明する。
駐車場10は、複数台の自動車の同時駐車を可能にする複数の車室(例えば、駐車位置、駐車スペースなど)を有する。この駐車場10の唯一の入出庫口12(入庫口でもあるし出庫口でもある)の近傍位置に、1台の発券機(一般には、「精算機」ともいう。)20が、複数の車室に共通に、集中発券機として設置されている。この駐車場10には、常駐して管理を行う専従者がいない。
運転者であるユーザは、駐車料金の支払いを、例えば、現金、プリペードカード、クレジットカードなどを用いて、発券機20に対して行う。なお、駐車料金の支払いは、これに代わるか、これに加えて、ユーザがオンラインで、駐車場10を管理する会社(信販会社を含む)に対して行うことが可能である。
なお、「車両」なる用語の定義について付言するに、この「発明を実施するための形態」の欄においては、「車両」なる用語は、自動車のみを意味するが、この出願書類のうちの他の箇所においては、「車両」なる用語は、自動車のみならず、自転車、自動二輪車等、あらゆる種類の移動体を包含する用語として解釈すべきである。
駐車場10の敷地には、2種類の駐車区画が存在する。それは、各車両のユーザに対し、1日単位で駐車スペースを貸し出すための区画(一時預り区画または日貸し用区画)と、各車両のユーザに対し、事前の契約を前提に、1月単位で駐車スペースを貸し出すための区画(月極用区画)とである。発券機20は、一時預り区画について使用される。以下、単に「駐車場10」というときには、この駐車場10のうち、一時預り区画、すなわち、発券機20が使用されるエリアのみを意味する。
駐車場10を利用するために、ユーザである運転者は、自己の車両を運転して、隣接道路から入出庫口12に進入し、引き続いて運転して発券機20を素通りし、さらに、自己の車両を、自身で選択したいずれかの車室まで運転してそこに駐車する。その後、ユーザは、自己の車両から降りて、入出庫口12にある発券機20まで歩いていき、そこで駐車料金を発券機20に対して支払う。
図2には、発券機20が正面図で示されており、図3には、発券機20を、扉24が開いている状態で斜視図で示されており、図4には、発券機20の部品構成がブロック図で示されている。図5は、図4に示す制御基板34内のコンピュータ100によって実行される発券・精算プログラムが概念的にフローチャートで表されている。図6(a)−図6(d)には、図2に示す表示器36の画面上に表示される複数の画像が正面図で示されている。
ユーザは、駐車料金の支払いと引き換えに、図7(a)および図8に示す駐車券80(前記「駐車票」の一例)を発券機20から受け取る。その後、ユーザは、その駐車券80を、図9および図10に示すように、自己の車両のフロントガラス110(車両の「窓ガラス」の一例である。)の裏面に貼り付ける。その駐車券80は、駐車車両の室内に置かれるため、雨風に曝されることはないし、紛失することもない。なお、駐車券80は、駐車場に随時派遣される監視員によって駐車車両の車外から窓ガラスを透過して目視可能である限り、駐車車両のダッシュボード、センターコンソール、センターアームレストなどの内装部品に載置されてもよい。
駐車場10は、複数の車室を有する前払い式の無人駐車場であって、車両の出庫を阻止する(駐車場10からの退出を阻止する)ための装置(例えば、出庫ゲート装置や、輪止め装置(例えば、フラップ式や、出没式))を有せず、かつ、ユーザが前記複数の車室のうちのいずれかを自由に選んで自己の車両を駐車することが可能である(選択された車室は、発券機20によって監視されない)。このように構成された駐車場10について発券機20が使用される。
ここで、発券機20をさらに具体的に説明する。この発券機20は、料金精算機能は有するが釣銭機能は有しない。この発券機20は、ユーザが駐車料金を、紙幣ではなく硬貨のみで支払うことを要求する。また、この発券機20は、ユーザに対し、ユーザの名前、住所および会員IDの入力も、複数の車室のうちユーザが選択するものの特定も要求しない。
発券機20は、図2に示すように、発券ボタン70と、料金精算ボタン74とを有する。発券機20は、ユーザが、駐車開始に先立ち、前払い駐車料金を支払った後に発券ボタン70を押すと、駐車が許可されたことを示す駐車券80(図7(a)参照)と、前払い駐車料金の精算が済んだことを示す領収書81a(図7(a)参照)とを、2枚綴りで発行する発券機能を有する。発券機20は、さらに、ユーザが、駐車終了後、追加駐車料金を支払った後に料金精算ボタン74を押すと、追加駐車料金の精算が済んだことを示す領収書81b(図7(b)参照)を発行する料金精算機能を有する。
本実施形態においては、前払い駐車料金の支払い後に発行される2枚綴りの駐車票は、駐車券80と領収書81aの2枚綴りであるが、ユーザは、それら駐車券80と領収書81aを互いに分離し、駐車券80のみ、駐車車両内に置いておき、領収書81aは、携帯することが可能である。領収書81aには、後述のように、有効駐車時間(ユーザの駐車が許可された最大連続駐車時間)の長さまたは/およびその有効駐車時間の終了時刻が印刷されており、ユーザが、駐車車両から離れた場所においていつでも有効駐車時間の終了時刻を参照できるようにするために、この領収書81aをユーザが携帯することが便利である。
図3に示すように、この発券機20は、縦長で箱状を成すケーシング22に扉24がそれの一側辺において開閉可能に取り付けられて構成されている。図3には、この発券機20の内部構成が、扉24が開いている状態で、斜視図で示されている。図4には、この発券機20の部品構成がブロック図で示されている。
図3に示すように、この発券機20は、硬貨処理ユニット30と、金庫32と、制御基板34と、表示器36と、駐車券80および領収書81a,81bを印刷して発行するプリンタ40とを有するように構成されている。それら部品のうち、硬貨処理ユニット30のみが、扉24の背面に取り付けられ、残りの部品は、ケーシング22の内部に取り付けられている。
図3に示すように、プリンタ40には、印刷前の連続シートが巻き付けられて収容されるローラ42が装着されている。プリンタ40は、そのローラ42から1枚分の長さずつ送り込まれる連続シートに対して印刷を行う。プリンタ40は、その印刷終了後、連続シートを随時、カッタ(図示しない)によってカットしてその連続シートから、前払い駐車料金の支払い後には駐車券80と領収書81aとの2枚綴り、追加駐車料金の支払い後には1枚分の領収書81bを切り離す。ただし、2枚綴りである駐車券80と領収書81aとの間に、図7(a)に示すように、切取り線89が形成されており、ユーザは、その切取り線89に沿って、それら駐車券80と領収書81aを簡単に互いに切り離すことが可能である。
前記カッタは、切刃(図示しない)を有し、その切刃を連続シートの幅方向に移動させて連続シートを幅方向に切断する。また、前記カッタは、連続シートを幅方向に完全に切断する方式を採用したり、幅方向における一部のみ残して連続シートを幅方向に切断する方式を採用することが可能である。
図2および図4に示すように、硬貨処理ユニット30は、硬貨投入口50と、返却レバー52と、硬貨セレクタ(投入された硬貨の種類の判別と、投入された硬貨が偽造硬貨でないか否かの判別とを行う)54と、硬貨返却口56とを有する。投入された硬貨のうち、硬貨返却口56からユーザに返却されなかったものは、金庫32に収容される。図4に示すように、硬貨セレクタ54に制御基板34がデータ通信可能に接続されており、その制御基板34は、硬貨セレクタ54から、投入された硬貨の種類(硬貨の単位と、偽造硬貨であるか否かの情報とを含む)と枚数を表す信号を受信する。
図2に示すように、扉24の前面には、表示器36(例えば、液晶ディスプレイ)の画面からの表示光が透過する透過窓60と、硬貨投入口50、返却レバー52および硬貨返却口56と、プリンタ40によって印刷されて排出される駐車券80および領収書81a,81bを排出するための排出口64とが配置されている。透過窓60は、外部から表示器36への直接アクセスを阻止することによって表示器36を機械的に保護する機能も有する。
発券機20は、さらに、ユーザが前払い駐車料金を支払った後に押される前述の発券ボタン70と、ユーザが追加駐車料金を支払った後に押される前述の料金精算ボタン74とを有するように構成されている。それら発券ボタン70および料金精算ボタン74は、図2に示すように、発券機20の扉24の前面に装着されている。それら発券ボタン70および料金精算ボタン74は、図4に示すように、制御基板34に電気的に接続されている。
それら発券ボタン70および料金精算ボタン74は、いずれも、実在する物理的なスイッチとして構成されているが、これに限定されず、例えば、表示器36の画面上に表示される仮想的なスイッチ(例えば、ボタン、キー、アイコン)として構成してもよい。
制御基板34は、コンピュータ100を主体として構成されている。この制御基板34は、時計102を内蔵しており、常に現在日時(例えば、発券ボタン70が押された日時、料金精算ボタン74が押された日時)を取得可能となっている。この制御基板34は、さらに、メモリ104を内蔵している。そのメモリ104には、図11に概念的に表すように、複数の駐車券ファイルや、それら駐車券ファイルに共通の発行許可フラグとが更新可能に保存される。それら駐車券ファイルおよび発行許可フラグは、後に詳述する。
なお付言するに、制御基板34は、コンピュータ100と同じ機能をシーケンサ(シーケンス制御)によって実現する形式とすることが可能である。
さらに付言するに、発券機20は、図示しないが、電源ユニットを有している。その電源ユニットは、電源(例えば、商用電源、駐車場10に設置された太陽電池、風力発電機等の発電機、駐車場10に設置された充電可能なバッテリであって、商用電源や発電機によって充電されるものなど)を有し、その電源からの電力を発券機20内の各電気・電子部品に供給し、それにより、発券機20を作動させる。この電源ユニットは、例えば、蓄電機能を有するバックアップ回路を追加的に有し、上記電源からの電力供給が一時的に停止しても、その影響が発券機20の作動に及ばないようにされる。これにより、発券機20は、常時作動することが保証される。
図4に示すように、発券機20は、さらに、満空灯200(前記「満空車表示部」の一例であり、図2および図3参照)と、キーボード(例えば、テンキー)202(入力デバイスの一例であり、図2参照)と、送信部204と、受信部206とを有する。
満空灯200は、良く知られているように、駐車場10が現在、満車状態にあることを示す満車表示状態(例えば、「満」という漢字を表す画像を表示する状態)と、駐車場10が現在、空車状態にあることを示す空車表示状態(例えば、「空」という漢字を表す画像を表示する状態)とに切り換わる。この満空灯200は、例えば、駐車場10の敷地のうち、駐車場10に入庫しようとするユーザから簡単に目視できる位置に配置され、例えば、図2および図3に示すように、発券機20に装着される。
キーボード202は、それ自体独立した入力デバイスであるが、これに代わるか、これに加えて、表示器36の画面上に常時または随時に表示されるタッチキーを用いることが可能である。このタッチキーは、省スペースや防水の点で、キーボード202より有利である可能性がある。
送信部204および受信部206は、図12に概念的に表すように、駐車場10をそれの外部において管理する管理会社によって使用される外部管理装置としてのサーバ300との間での通信(例えば、電話回線またはインターネットを経由する通信)を可能とし、さらに、選択的に、ユーザの携帯情報端末302との間での通信(例えば、インターネットまたは電話回線を経由する通信)を可能とする。
ここで、図12を参照することにより、駐車場10に設置されている発券機20と、駐車場10の外部に設置されているサーバ300と、駐車場10の複数人のユーザA−Zの携帯情報端末(以下、「ユーザ端末」と略称する)302と、前記管理会社から駐車場10に随時に派遣される監視員AA−ZZの携帯情報端末(以下、「監視員端末」と略称する)304との間での対話的やりとりの様子を概略的に説明する。
サーバ300とユーザ端末302とは、グローバルネットワークとしてのインターネット306を介して互いに無線通信可能である。そのため、サーバ300は、送信部310および受信部312と、プロセッサ320と、メモリ322(図16参照)とを備えている。
サーバ300と発券機20とは、電話回線ネットワーク308を介して互いに無線通信可能である。
サーバ300と監視員端末304とは、監視員専用サイト330を介して互いに無線通信可能である。その監視員専用サイト330は、前記管理会社がサーバ300を操作することによって運営管理される。この監視員専用サイト330は、それにアクセスした監視員に対し、その監視員が担当する駐車場10を適切に管理するのに必要な監視情報リストを提示する。
その監視情報リストは、駐車場10に駐車してある可能性のある複数の車両にそれぞれ割り当てられた車両登録番号と有効駐車時間とを含んでいる。車両登録番号は、厳密には、車両の外面に取り付けられているいわゆる「ナンバープレート」に表示されている固有の1つの文字・数字列であるが、本実施形態においては、便宜上、その文字・数字列のうち、下位の4桁の数字列(例えば、「12−34」)のみとして使用される。監視員は、前記監視情報リストと、駐車場10に実際に駐車してある車両の車両登録番号とを照合することにより、駐車場10に実際に駐車してある車両に割り当てられた有効駐車時間を前記監視情報リストから検索する。
その検索された有効駐車時間の長さは、注目している車両の室内に載置されている駐車券80に印刷されている有効駐車時間の長さと一致する場合と、不一致である場合とがある。
不一致である場合とは、後述のように、注目している車両のユーザが、もとの有効駐車時間(図7(a)に例示的に示すように、印刷されている有効駐車時間の長さ)の満了前に、発券機20に対してではなく、駐車場10の外部においてユーザ端末302からオンラインでサーバ300に延長リクエストを送信し、それにより、もとの有効駐車時間を希望時間分延長した場合である。図7(b)に示す延長駐車の例は、ユーザが出庫時に発券機20をオフラインで操作して延長料金を支払った例であり、上記オンライン延長の場合とは異なる。
いずれにしても、監視員は、駐車場10内の各車両ごとに、最新の有効駐車時間が満了していないか否かを判断し、満了していれば、その車両のユーザが不正駐車をしているとそのユーザに警告するためにその車両の外面に警告書を貼り紙する。
本実施形態においては、図12に示すように、発券機20、サーバ300、ユーザ端末302および監視員端末304が、インターネット306および電話回線ネットワーク308を媒介することよりに、駐車場管理システム350を構成している。
<発券機の作動についての説明>
次に、図5のフローチャートを参照することにより、発券機20の作動を説明する。
図5に示す発券・精算プログラムはコンピュータ100によって反復的に実行される。
この発券・精算プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS101において、メモリ104から前記発行許可フラグが読み出され、その発行許可フラグがONであるか否か、すなわち、発券機20が新たに駐車券80を発行することが許可されているか否かが判定される。その発行許可フラグの状態は、後述の図18の再入庫許可処理プログラムであってサーバ300のメモリ322に記憶されているものがサーバ300のプロセッサ320によって実行されることにより、制御される。
今回は、発行許可フラグがONであると仮定すれば、図5のステップS101の判定がYESとなり、ステップS102において、新たな駐車券80の発行が許可される。その後、ステップS104に移行する。これに対し、発行許可フラグがOFFであると仮定すれば、ステップS101の判定がNOとなり、ステップS103において、新たな駐車券80の発行が禁止される。その後、この発券・精算プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
ステップS104においては、図6(a)に示す初期画面が表示器36の画面上に表示される。次に、ステップS105において、硬貨セレクタ54からの信号に基づき、ユーザによる硬貨の投入があったか否かが判定される。硬貨が未投入であると、ステップS105に戻るが、硬貨の投入があると、ステップS106において、それまでにユーザが投入した硬貨の合計金額が投入金額として計算される。
続いて、ステップS107において、その計算された投入金額から、その投入金額に見合った駐車時間が許可駐車時間(今回支払われた駐車料金が前払い駐車料金である場合には、有効駐車時間を意味する一方、今回支払われた駐車料金が追加駐車料金である場合には、延長駐車時間を意味する)として計算される。投入金額と許可駐車時間の長さとの関係、すなわち、時間単位の料金設定は、コンピュータ100にとって既知であるから、コンピュータ100は、その料金設定に従い、投入金額から許可駐車時間の長さを計算することができる。料金設定については、例えば、前記監視員やそれとは別の駐車場管理者が、表示器36のタッチパネルを操作することにより、各時間単位で個別に入力することが可能である。
上記料金設定の一例によれば、許可駐車時間が2時間までは300円、4時間までは400円であり、6時間までは500円、12時間までは1000円、24時間までは1500円である。この例の料金設定のもとでは、例えば、図7に示す例のように、ユーザが400円を前払い駐車料金として支払うと、コンピュータ100は、4時間を有効駐車時間として計算することになる。また、ユーザが300円を追加駐車料金として支払うと、2時間を延長駐車時間として計算することになる。
その後、ステップS108において、図6(b)に示す硬貨投入中画面が表示器36の画面上に表示される。このとき、前記計算された投入金額および許可駐車時間(有効駐車時間または延長駐車時間)の長さが表示される。
続いて、ステップS109において、発券ボタン70が押されたか否かが判定される。発券ボタン70が未だ押されていない場合には、ステップS110において、料金精算ボタン74が押されたか否かが判定される。料金精算ボタン74も未だ押されていない場合には、ステップS105に戻る。
硬貨投入開始後、発券ボタン70と料金精算ボタン74とのいずれかが押されるまで、ステップS105−S110の実行が反復される。その結果、ユーザが硬貨を硬貨投入口50に投入するごとに、投入開始時から現時点までにユーザが投入した硬貨の合計金額を投入金額として計算することと、その計算された投入金額から、その投入金額に見合った許可駐車時間を計算することと、前記計算された投入金額および許可駐車時間(有効駐車時間または延長駐車時間)を表示器36の画面上に表示することとが行われる。
発券ボタン70が押されると、ステップS111において、今回のユーザがキーボード202を操作することにより、自身の携帯情報端末302の電話番号と、自身の車両の車両登録番号(例えば、前記ナンバープレートに表示されている下4桁の数字列)が発券機20に入力される。すなわち、電話番号および車両登録番号がオフラインで、すなわち、駐車場10という現場にいるユーザが自ら発券機20を操作することにより、発券機20に入力されるのである。
必要なデータが入力されると、発券機20は、図11に概念的に表すように、駐車券ごとにファイルを作成する。本実施形態においては、発券機20が操作されるごとに、すなわち、1枚の駐車券80が新たに発行されるごとに、1つのファイルを作成する。この意味において、そのファイルを「駐車券ファイル」と称することができる。
各ユーザごとの駐車券ファイルは、図11に例示するように、例えば、有効駐車時間の長さ(前記オンライン延長リクエストがあると、更新される)、それの開始時刻である入庫時刻、その有効駐車時間の終了時刻(前記オンライン延長リクエストがあると、更新される)、その有効駐車時間が満了しているか否か、すなわち、駐車券80が有効であるか失効しているかを表す項目などを含む複数のデータを有することが可能である。前記発行許可フラグは、個々の駐車券ファイルに関連付けられるのではなく、発券機20に関連付けられる。
続いて、ステップS112において、時計102を参照することにより、現在時刻が今回のユーザが駐車場10に入庫した入庫時刻(ユーザが前払い駐車料金を支払った日時、駐車券80を発券した時刻、駐車の開始時刻など)として計測される。その後、ステップS113において、前記有効駐車時間と、前記入力された電話番号および車両登録番号と、前記計測された入庫時刻とが、互いに関連付けられる。すなわち、それらの個別データにより、1つの駐車データセットが構成されるのである。続いて、ステップS114において、その駐車データセットがサーバ300に転送される。
その後、ステップS115において、図6(c)に示す駐車券/領収書発行画面が表示器36の画面上に表示される。このとき、ユーザによる発券ボタン70の操作によって確定された駐車料金の額が、前払い駐車料金の額として表示される。この場合には、先行するステップS4において計算された駐車時間は、有効駐車時間を意味することになる。
続いて、ステップS116において、駐車券80および領収書81aがプリンタ40によって印刷されて発行される。領収書81aには、図7(a)に示すように、駐車料金の支払いまたは駐車時間に関する日時と金額と駐車時間の長さとのうちの少なくとも一つに関する同じ情報が印刷されるのである。以上で、この発券・精算プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
具体的には、図7(a)に示すように、駐車券80には、ユーザが支払った前払い駐車料金の額に見合った有効駐車時間の長さおよびそれの終了時刻と、駐車場10の場所を特定するための表示とが印刷される。また、領収書81aには、入庫時刻と、ユーザが支払った前払い駐車料金の額と、前記有効駐車時間の終了時刻と、駐車場10の場所を特定するための表示とが印刷される。
これに対し、発券ボタン70に代えて料金精算ボタン74が押されると、ステップS110の判定がYESとなり、ステップS117において、図6(d)に示す精算領収書発行画面が表示器36の画面上に表示される。このとき、ユーザによる料金精算ボタン74の操作によって確定された駐車料金の額が、追加駐車料金の額として表示される。この場合には、先行するステップS107において計算された許可駐車時間は、延長駐車時間を意味することになる。
続いて、ステップS118において、領収書81bがプリンタ40によって印刷されて発行される。領収書81bには、図7(b)に示すように、駐車料金の支払いまたは駐車時間に関する日時と金額と駐車時間の長さとのうちの少なくとも一つに関する同じ情報が印刷される。以上で、この発券・精算プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
具体的には、図7(b)に示すように、領収書81bには、領収書81bが発券された日時と、前記追加駐車料金の額と、駐車場10の場所を特定するための表示とが印刷される。
図7(a)には、駐車券80および領収書81aの2枚綴りが正面図で示される一方、図7(b)には、領収書81bが正面図で示されている。駐車券80および領収書81aの2枚綴りは、駐車券80の2枚分に相当し、その2枚綴りにおいては、駐車券80と領収書81aとは、サイズも構成も、互いに共通する。また、領収書81bは、駐車券80の1枚分に相当し、駐車券80に対し、サイズも構成も共通する。以下、説明を簡単にするために、駐車券80の構成のみを代表的に説明する。
駐車券80は、表層としての表示シート(印刷用紙)82と、中間層としての粘着層83(糊の層)と、裏層としてのセパレータ(分離シート、剥離紙)84とがそれらの順に積層されて構成されている。粘着層83は、表示シート82の裏面に、容易には剥離しないように、塗布されており、表示シート82をセパレータ84の表面から剥がした状態では、粘着層83の糊は、セパレータ84の表面には付着しない。
図7(a)に示すように、1枚分の駐車券80においては、表示シート82の外周が、セパレータ84の外周より内側に位置するようになっている。ローラ42に巻き付けられる原反は、連続したセパレータ84に、隙間を隔てて一列に並んだ複数枚の表示シート82(空白の状態)が接着されて構成されている。
プリンタ40における連続シート(連続したセパレータ84)は、前記カッタにより切断され、その切断は、表示シート82間の隙間の位置において行われ、表示シート82に対する切断は行われない。一方、セパレータ84のうち、表示シート82間の隙間において露出する部分の表面には糊が付着していない。
したがって、本実施形態によれば、連続シートの切断時に、前記切刃に粘着層83の糊が付着せずに済み、一日に1回または数回、現場に派遣される管理者(例えば、サービス担当者、複数の駐車場を巡回して作業する作業者、見回りの監視員)による前記カッタのメンテナンスの頻度が減少し、ひいては、管理者にかかる人件費が低減される。
ただし、本実施形態においては、領収書81bについては、前記カッタにより、セパレータ84が1枚分の長さで完全に切断されるのに対し、前記2枚綴りについては、セパレータ84が2枚分の長さで完全に切断される。ただし、前述のように、前記2枚綴りについては、図7(a)に示すように、前記カッタにより、セパレータ84が、駐車券80と領収書81aとの間において、部分的に切断され、それにより、切取り線89が形成される。
図7(a)に示すように、駐車券80の表示シート82には、さらに、「駐車券」という文字列のすぐ上方に、両端を有する(閉じていない)切断線90が存在する。その切断線90は、ユーザが、表示シート82のうちの一部を、残りの部分はセパレータ84に接着されたままで、セパレータ84から剥がすことを可能にするために存在する。図8(b)に示すように、ユーザが、表示シート82の一部(切断線90によって包囲される領域)をセパレータ84から剥がして、切断線90の両端をつなぐ直線に沿って折り曲げると、その結果形成される折曲げ部92の表面(粘着層83のうち、その折曲げ部92の裏面に塗布されている部分)が、糊面として露出する。図9(a)には、その折曲げ部92が斜視図で示されている。
本実施形態においては、ユーザによる駐車が不正駐車ではないことを証明するために、ユーザは、硬貨投入と引き換えに受領した駐車券80を、図9(b)に示すように、例えば、駐車車両のフロントガラス110の裏面に貼付することを要求される。そのため、ユーザは、図9(a)に示すように、駐車券80のうちの指定箇所(切断線90によって包囲された領域であって、最終的に折曲げ部92となる部分)を局部的に剥がして折り曲げたうえで、その折曲げ部92の表面を、図9(b)に示すように、駐車車両のフロントガラス110の裏面に貼付する。これにより、図10に示すように、駐車券80の内容(特に、ユーザに対して許可された駐車時間の長さおよび/またはそれの終了時刻を特定するための情報と、この駐車券80が有効である駐車場10の場所を特定するための表示)を、外部からいつでも目視することが可能となる。
ユーザは、実際に駐車した時間が前記有効駐車時間を超過した場合には、追加駐車料金を支払うことを要求される。ユーザは、その支払いを、前述のように、発券機20に対して行ったり、後述のように、オンラインで(例えば、ユーザが会員である場合に、そのユーザの指定口座から引き落とす)行うことが可能である。
<駐車場管理方法の全体フローについての説明>
次に、本実施形態に従う駐車場管理方法を図13−図21を参照して説明する。
図13には、ユーザまたはユーザ端末302、発券機20およびサーバ300の間での対話的やりとりが時系列的にかつ概略的にタイムチャートで表されている。また、図14には、当該駐車場管理方法の全体フローが時系列的にかつ概略的にフローチャートで表されている。
図13および図14に示すように、まず、オフライン入庫処理S1が、ユーザと発券機20との間で実行される。具体的には、このオフライン入庫処理S1においては、前述の図5におけるステップS111に示すように、ユーザが駐車場10において直接的に発券機20を操作することにより、電話番号および車両登録番号をオフラインで入力する。そのオフライン入力後、発券機20は、前述の図5におけるステップS112−114に示すように、それら入力された電話番号および車両登録番号を、前記有効駐車時間および前記入庫時刻と共に、それらデータが1つの駐車データセットを定義するように、サーバ300にオンラインで転送するとともに、図5におけるステップS115−116に示すように、今回のユーザのために新たな駐車券80を発行する。
次に、登録処理S2がサーバ300において行われる。具体的には、この登録処理S2においては、サーバ300が、発券機20から受信した駐車データセットをユーザに関連付けてメモリ322に登録する。さらに具体的には、サーバ300が、メモリ322に、図16に例示するように、各ユーザごとにユーザ・ファイルを作成し、各ユーザ・ファイルは、対応するユーザの電話番号および車両登録番号と、有効駐車時間と、入庫時刻と、前記有効駐車時間の終了時刻と、後述のオンライン延長サービス許可フラグとを含む複数のデータを有する。
次に、本人認証処理S3が、ユーザとサーバ300との間で実行される。具体的には、この本人認証処理S3においては、サーバ300が、メモリ322に登録された電話番号を用いてユーザ端末302に、前記登録されている電話番号および車両登録番号が真正であるか否かをユーザに確認してもらう確認リクエストをオンラインで送信する。その確認リクエストの一例は、登録済の電話番号および車両登録番号を表示する部分と、その登録の内容が真正であるかをユーザに質問する文章を表示する部分とを有する。
さらに、この本人認証処理S3においては、サーバ300が、前記登録の内容が真正であれば、ユーザ端末302から、前記登録の内容が真正である旨の確認完了メッセージ、または、前記登録の内容に誤記があり、その誤記を指示通りに訂正して欲しい旨の確認完了メッセージをオンラインで受信する。
次に、再入庫許可処理S4が実行される。具体的には、この再入庫許可処理S4においては、サーバ300(または発券機20もしくは両者)が、各時刻ごとに、現在時刻と各駐車券80に対応する有効駐車時間の終了時刻との比較により、各駐車券80が、前記有効駐車時間が満了していない有効駐車券であるか否かを判定し、その判定結果に基づき、発券機20から発行された複数の駐車券80のうち有効駐車券であると判定されたものの枚数を有効枚数として計算する。
さらに、この再入庫許可処理S4においては、サーバ300(または発券機20もしくは両者)が、前記計算された有効枚数が所定値以下である場合には、発券機20による新たな駐車券80の発行を許可すべく前記発行許可フラグをONにする一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、発券機20による新たな駐車券80の発行を禁止すべく前記発行許可フラグをOFFにする。
発券機20が新たな駐車券80を発行しない場合には、それが理由で、新たなユーザが駐車場10に入庫しようとしないから、駐車場10における実際の駐車台数が駐車可能台数上限値を超えてしまう可能性が減少する。
ここに、前記所定値は、駐車場10に駐車可能な車両の台数の上限値である駐車可能台数上限値より小さい値として設定されている。
次に、満空灯制御S5が実行される。具体的には、この満空灯制御S5においては、サーバ300(または発券機20もしくは両者)が、満空灯200を、前記計算された有効枚数が前記所定値以下である場合には、満空灯200が空車表示状態に切り換わる一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、駐車場10における実際の駐車台数が駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、満空灯200が満車表示状態に切り換わるように制御する。
駐車場10における実際の駐車台数が駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、満空灯200が満車表示状態を示す場合には、それが理由で、新たなユーザが駐車場10に入庫しようとしないから、駐車場10における実際の駐車台数が駐車可能台数上限値を超えてしまう可能性が減少する。
なお、満空灯200の満車表示状態は、駐車場10にこれから入庫しようとする新たなユーザのみに有効であって、既に駐車券80を所有している既存のユーザは、駐車場10に再入庫しようとする際に、満空灯200の満車表示状態を無視し、そのユーザが駐車場10に再入庫することが許可されることが可能である。
次に、有効時間オンライン延長処理S6がサーバ300によって実行される。具体的には、この有効時間オンライン延長処理S6においては、サーバ300が、前記確認完了メッセージを受信すると、各ユーザごとに、駐車場10への入庫時刻と前記有効駐車時間とから決まる出庫予定時刻より所定時間(例えば、1時間、2時間)前の時刻が到来したか否かを反復的に判定し、到来したと判定すると、該当するユーザに関連付けて登録されている電話番号を用いてユーザ端末302に、前記出庫予定時刻が到来することを予告するための予告メッセージをオンラインで送信する。
さらに、この有効時間オンライン延長処理S6においては、サーバ300が、その予告メッセージを受信したユーザが、前記有効駐車時間を希望時間分延長したい旨の延長リクエストをサーバ300にオンラインで送信すると、その延長リクエストをオンラインで受信する。
さらにまた、この有効時間オンライン延長処理S6においては、サーバ300が、その延長リクエストをユーザ端末302から受信すると、その延長リクエストの内容が反映されるようにメモリ322の内容を更新する。例えば、図16に例示するユーザ#1のファイルにおいて、図示しないが、有効駐車時間が「4時間」から「6時間」に延長され、それに合わせて終了時刻が遅延される。その延長の内容は、サーバ300から発券機20に転送され、それを受けて、発券機20は、例えば、メモリ104内の有効駐車時間を同じように延長することが可能である。
なお、この有効時間オンライン延長処理S6においては、サーバ300が、あるユーザに関し、発券機20からのそのユーザの電話番号の送信がない場合に、そのユーザに対して前記予告メッセージを送信しない。
サーバ300が予告メッセージをユーザに送信し、そのユーザからのオンライン延長リクエストを受け付けるときには、図16に示すオンライン延長サービス許可フラグがONにされ、一方、サーバ300が予告メッセージをユーザに送信せず、そのユーザからのオンライン延長リクエストを受け付けないときには、前記オンライン延長サービス許可フラグがOFFにされる。各オンライン延長サービス許可フラグは、図16に示すように、各ユーザごとに割り当てられる。
次に、オンライン出庫処理S7がサーバ300によって実行される。具体的には、このオンライン出庫処理S7においては、サーバ300が、駐車場10からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末302から、駐車場10から出庫したい旨の出庫リクエストをオンラインで受信する。
さらに、このオンライン出庫処理S7においては、サーバ300が、その出庫リクエストをユーザ端末302から受信すると、ユーザが駐車場10から出庫した事実が反映されるようにメモリ322の内容を更新する。あるユーザから出庫リクエストを受信すると、サーバ300は、例えば、そのユーザに関連付けられたユーザ・ファイルをメモリ322から削除する。
その出庫の事実は、サーバ300から発券機20に転送され、それを受けて、発券機20は、例えば、今回のユーザに対応する駐車券ファイルをメモリ104から削除することが可能である。この際、発券機20は、サーバ300から削除リクエストを、削除すべき駐車券ファイルに登録されている電話番号と共に受信すれば、発券機20は、サーバ300によって削除されるべきユーザ・ファイルに対応する駐車券ファイルをメモリ104から検索して削除することが可能である。
さらに、このオンライン出庫処理S7においては、サーバ300が、駐車場10からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末302から、延長料金をオンラインで支払いたい旨のオンライン精算リクエストをオンラインで受信する。
さらに、このオンライン出庫処理S7においては、サーバ300が、そのオンライン精算リクエストをユーザ端末302から受信すると、ユーザが駐車場10から出庫した事実が反映されるようにメモリ322の内容を更新する。この更新の内容は、上述の更新と同様である。
<登録処理プログラムについての説明>
登録処理S2を実行するために、サーバ300が、図15に示す登録処理プログラムを反復的に実行する。
この登録処理プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS201において、サーバ300が発券機20から、互いに関連付けられた電話番号、車両登録番号、有効駐車時間および入庫時刻より成る駐車データセット(1枚の駐車券80に対応するデータであって、一人のユーザに対応するデータでもある)を受信する。
次に、ステップS202において、サーバ300が、その受信した駐車データセットを、メモリ322に、図16に示すように、ユーザごとに登録する。以上で、この登録処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
<本人認証処理プログラムについての説明>
本人認証処理S3を実行するために、サーバ300が、図17に示す本人認証処理プログラムを反復的に実行する。
この本人認証処理プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS301において、サーバ300が、メモリ322に登録されている複数のユーザ・ファイルにそれぞれ対応する複数のユーザのうち今回注目すべきものを選択する。
次に、ステップS302において、今回のユーザの電話番号がメモリ322に登録されているか否かを判定する。登録されている場合には、ステップS302の判定がNOとなり、ステップS305に移行するが、登録されていない場合には、ステップS302の判定がNOとなり、ステップS303において、今回のユーザについて本人認証が不成立であると判定され、さらに、ステップS304において、今回のユーザに関し、前記オンライン延長サービス許可フラグがOFFにされる。
以上で、この本人認証処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
これに対し、今回のユーザの電話番号がメモリ322に登録されている場合には、ステップS302の判定がYESとなり、ステップS305において、今回のユーザの電話番号がメモリ322から読み出される。続いて、ステップS306において、サーバ300が、今回のユーザの携帯情報端末302に送信すべき前述の確認リクエストを作成する。その後、ステップS307において、サーバ300が、その作成された確認リクエストを、前記読み出された電話番号を用いて、SMSなどを利用して、今回のユーザの携帯情報端末302に送信する。
続いて、ステップS308において、サーバ300が、今回のユーザの携帯情報端末302から前記確認完了メッセージを受信したか否かを判定する。受信できなかった場合には、ステップS308の判定がNOとなり、ステップS303に移行する。
これに対し、受信できた場合には、ステップS308の判定がYESとなり、ステップS310において、今回のユーザについて本人認証が成立したと判定され、さらに、ステップS309において、前記受信した確認完了メッセージが前記訂正内容を含む場合に、その訂正がメモリ322の登録内容に対して施される。続いて、ステップS311において、今回のユーザに関し、前記オンライン延長サービス許可フラグがONにされる。
以上で、この本人認証処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
<再入庫許可処理プログラムについての説明>
再入庫許可処理S4を実行するために、発券機20のコンピュータ100(サーバ300が代行しても可)が、図18に示す再入庫許可処理プログラムを反復的に実行する。
この再入庫許可処理プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS401において、発券機20のコンピュータ10が、メモリ104に登録されている複数の駐車券ファイルにそれぞれ対応する複数の駐車券80のうち今回注目すべきものを選択する。
次に、ステップS402において、今回の駐車券ファイルに記録されている有効駐車時間の終了時刻を、先に登録されている入庫時刻に、同じく先に登録されている有効駐車時間の長さを加算することにより、計算する。
続いて、ステップS403において、時計102を用いて現在時刻を計測する。その後、ステップS404において、現在時刻と前記終了時刻とが互いに比較される。続いて、ステップS405において、終了時刻が未だ到来していないか否か、すなわち、今回の駐車券80が有効であるか否かが判定される。
今回の駐車券80が有効である場合には、ステップS405の判定がYESとなり、ステップS406において、今回の駐車券80が有効駐車券であると判定され、これに対し、今回の駐車券80が有効ではない場合には、ステップS405の判定がNOとなり、ステップS407において、今回の駐車券80が無効駐車券であると判定される。
いずれの場合にも、その後、ステップS408において、すべての駐車券80について、上述の検査が終了したか否かが判定される。未だ検査前の駐車券80が存在する場合には、ステップS408の判定がNOとなり、ステップS401に戻るが、検査前の駐車券80が存在しない場合には、ステップS408の判定がYESとなり、ステップS409に移行する。
ステップS409においては、前記複数の駐車券80のうち、有効駐車券であると判定されたものの数が有効枚数Nとして計算される。その後、ステップS410において、その有効枚数Nが前記所定値(以下、しきい値No」で表す)以下であるか否かが判定される。有効枚数Nがしきい値No以下である場合には、ステップS410の判定がYESとなり、ステップS411において、前記発行許可フラグがONにされる。これに対して、有効枚数Nがしきい値Noより大きい場合には、ステップS410の判定がNOとなり、ステップS412において、前記発行許可フラグがOFFにされる。
以上で、この再入庫許可処理の今回の実行サイクルが終了する。
<満空灯制御プログラムについての説明>
満空灯制御S5を実行するために、発券機20のコンピュータ100(サーバ300が代行しても可)が、図19に示す満空灯制御プログラムを反復的に実行する。
この満空灯制御プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS501において、メモリ104から前記発行許可フラグが読み出され、その発行許可フラグがONであるか否かが判定される。発行許可フラグがONである場合には、ステップS501の判定がYESとなり、ステップS502において、満空灯200が満車表示状態となるように制御される。以上で、この満空灯制御プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
これに対し、発行許可フラグがOFFである場合には、ステップS501の判定がNOとなり、ステップS503において、満空灯200が空車表示状態となるように制御される。以上で、この満空灯制御プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
<有効時間オンライン延長処理プログラムについての説明>
有効時間オンライン延長処理S6を実行するために、サーバ300が、図20に示す有効時間オンライン延長処理プログラムを反復的に実行する。
この有効時間オンライン延長処理プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS601において、サーバ300が、メモリ322に登録されている複数のユーザ・ファイルにそれぞれ対応する複数のユーザのうち今回注目すべきものを選択する。
次に、ステップS602において、今回のユーザに関連付けてメモリ322に記憶されているオンライン延長サービス許可フラグがONであるか否かが判定される。ONであれば、ステップS602の判定がYESとなり、ステップS604に移行する。
これに対し、今回のユーザに関連付けられたオンライン延長サービス許可フラグがOFFであれば、ステップS602の判定がNOとなり、ステップS603において、今回のユーザに対し、前述のオンライン延長サービス、すなわち、ステップS604−614によって実行されるサービスが禁止される。以上で、この有効時間オンライン延長処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
ステップS604においては、今回のユーザに関し、前述のようにして、出庫予定時刻tsが計算される。続いて、ステップS605において、現在時刻toが計測される。その後、ステップS606において、出庫予定時刻tsから現在時刻toが引き算されることにより、残り時間Δtが計算される。この残り時間Δtは、出庫予定時刻tsが到来するまでに将来において経過すべき時間の長さを表す。
続いて、ステップS607において、その計算された残り時間Δtがしきい値Δto(例えば、1時間か2時間)より少ないか否かが判定される。残り時間Δtがしきい値Δtoより少ない場合には、ステップS608に移行するが、残り時間Δtがしきい値Δtoより少なくない場合には、ステップS607の判定がNOとなり、以上で、この有効時間オンライン延長処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。この場合には、前記予告メッセージが今回のユーザの携帯情報端末302に送信されない。
残り時間Δtがしきい値Δtoより少ない場合には、ステップS607の判定がYESとなり、ステップS608において、今回のユーザの電話番号がメモリ322から読み出される。その後、ステップS609において、その電話番号を用いることにより、前記予告メッセージがサーバ300から、今回のユーザの携帯情報端末302に送信される。
続いて、ステップS610において、サーバ300が、今回のユーザの携帯情報端末302から前記延長リクエストを所定時間内に受信したが否かを判定する。受信しなかった場合には、ステップS610の判定がNOとなり、以上で、この有効時間オンライン延長処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。この場合にも、有効駐車時間のオンライン延長が行われない。
これに対し、サーバ300が今回のユーザの携帯情報端末302から前記延長リクエスト(ユーザの希望延長時間を含む)を所定時間内に受信した場合には、ステップS610の判定がYESとなり、ステップS611に移行する。
ステップS611においては、今回のユーザの有効駐車時間の長さが、前記希望延長時間の長さだけ延長される。続いて、ステップS612において、メモリ322において、今回のユーザに対応するユーザ・ファイル内の有効駐車時間が、前記希望延長時間を反映するように更新される。その後、ステップS613において、その更新された有効駐車時間の長さが、サーバ300から発信機20に転送される。続いて、ステップS614において、同じ内容が、サーバ300から前記監視員専用サイトにも転送される。
以上で、この有効時間オンライン延長処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。この場合には、有効駐車時間のオンライン延長が行われ、その延長の内容が、発券機20とも監視員とも共有される。
<オンライン出庫処理プログラムについての説明>
オンライン出庫処理S7を実行するために、サーバ300が、図21に示すオンライン出庫処理プログラムを反復的に実行する。
このオンライン出庫処理プログラムの各回の実行サイクルにおいては、まず、ステップS701において、サーバ300が、前記出庫リクエストを、いずれかのユーザの携帯情報端末302から受信したか否かを判定する。
いずれかのユーザから前記出庫リクエストを受信した場合には、ステップS701の判定がYESとなり、ステップS702において、その出庫リクエストを送信したユーザが特定されるとともに、そのユーザに関連付けられたユーザ・ファイルがメモリ322において特定される。
続いて、ステップS703において、その特定されたユーザ・ファイルがメモリ322において削除される。これにより、今回のユーザが、実際駐車時間が前記有効駐車時間を超過する不正駐車を行っているユーザに該当するか否かのサーバ300の監視対象から除外される。
このステップS703においては、さらに、サーバ300が、削除されたユーザ・ファイルに対応するユーザに対応する駐車券ファイルを発券機20のメモリ104から削除するために、削除されたユーザ・ファイルに登録されていた電話番号、車両登録番号など、駐車券ファイルを特定するデータと共に、該当する駐車券ファイルを削除する削除リクエストを発券機20にオンラインで送信する。その削除リクエストを受信すると、発券機20は、該当する駐車券ファイルをメモリ104において削除する。
これにより、あるユーザが出庫した事実が、サーバ300と発券機20とで、互いに同期するように、共有されることになる。その結果、今回のユーザの駐車券80が、発券機20による有効駐車券の判定対象から除外される。
以上で、このオンライン出庫処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
これに対し、いずれのユーザから前記出庫リクエストを受信しなかった場合には、ステップS701の判定がNOとなり、ステップS704において、いずれかのユーザから前記オンライン精算リクエストを受信したか否かが判定される。今回は、そのオンライン精算リクエストも受信しなかったと仮定すると、ステップS704の判定がNOとなり、直ちに、このオンライン出庫処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。この場合には、いずれのユーザに対しても、オンライン出庫処理が行われない。
これに対し、いずれかのユーザから前記オンライン精算リクエストを受信したと仮定すると、ステップS704の判定がYESとなり、ステップS705において、そのオンライン精算リクエストを送信したユーザが特定される。続いて、ステップS706において、そのユーザが支払うべき延長料金が計算される。その延長料金は、例えば、前記希望延長時間の長さに応じてユーザに課金される。
その後、ステップS707において、サーバ300が今回のユーザの指定口座にアクセスすることにより、前記延長料金の支払いが行われ、その結果、オンライン精算が完了する。続いて、ステップS708において、オンライン精算が完了したことを表すオンライン精算確認メッセージが今回のユーザの携帯情報端末302に送信される。
その後、ステップS703が、前述のようにして実行され、今回のユーザに関連付けられたユーザ・ファイルがサーバ300のメモリ322において削除されるとともに、今回のユーザに関連付けられた駐車券ファイルが発券機20のメモリ104において削除される。以上で、このオンライン出庫処理プログラムの今回の実行サイクルが終了する。
なお、ユーザが、駐車場10への入庫時に、前記オンライン延長サービスを希望しないために自身の電話番号も車両登録番号も発券機20に入力しない場合がある。この場合、ユーザは、駐車場10からの出庫時に、サーバ300にアクセスしてそのサーバ300に出庫リクエストを送信することが必要である。
ただし、発券機20が、さらに、出庫時にユーザによって操作される出庫ボタンを有し、さらに、駐車券80の発行時に、固有の暗号が駐車券80に印刷されるように発券機20を設計することが可能である。この場合には、ユーザは、出庫時に、出庫ボタンを操作し、さらに、自身の駐車券80に印刷されている暗号をキーボード202を用いて発券機20にオフラインで入力すれば、ユーザからの出庫リクエストを発券機20が、前記暗号の照合ないしは解読の結果、認識することが可能である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、図5におけるステップS111が、前記「オフライン入庫処理工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS113が、前記「駐車データ送信工程」の一例を構成し、また、図15の登録処理プログラムが、前記「登録工程」の一例を構成し、また、図17におけるステップS301−307が、互いに共同して、前記「確認リクエスト送信工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS308が、前記「確認完了メッセージ受信工程」の一例を構成し、また、図20におけるステップS601−609が、互いに共同して、前記「予告メッセージ送信工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS610が、前記「延長リクエスト受信工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS611−612が、互いに共同して、前記「メモリ更新工程」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図21におけるステップS701が、前記「出庫リクエスト受信工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS703が、前記「オンライン出庫処理工程(前記「出庫リクエスト受信工程」に関連付けられるもの)の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図21におけるステップS704が、前記「オンライン精算リクエスト受信工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS703およびS705−708が、互いに共同して、前記「オンライン出庫処理工程(前記「オンライン精算リクエスト受信工程」に関連付けられるもの)」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図17におけるステップS302−304およびS311、ならびに図20におけるステップS602−603が、互いに共同して、前記「実行禁止工程」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図18におけるステップS401−409が、互いに共同して、前記「有効枚数計算工程」の一例を構成し、また、同図におけるステップS410−412が、互いに共同して、前記「発行許可・禁止工程」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図18におけるステップS410−412および図19の満空灯制御プログラムが、互いに共同して、前記「満空表示部制御工程」の一例を構成していると考えることが可能である。
以上、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、前記[発明の概要]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。

Claims (6)

  1. 前払い式の駐車場についての有効駐車時間の満了前にユーザがその有効駐車時間を前記駐車場の外部からオンラインで延長できるように前記駐車場を管理する方法であって、
    前記駐車場に設置された発券機が、ユーザが、前記駐車場への入庫時に、駐車料金を前払いすることを条件に、自身の携帯情報端末の電話番号と自身の車両の車両登録番号とをオフラインで入力することを可能とし、その入力後、駐車票を発行するオフライン入庫処理工程と、
    前記発券機が、ユーザが入力した電話番号および車両登録番号と前記有効駐車時間とを一括してまたは時分割で、かつ、互いに関連付けて、前記駐車場の外部にあるサーバであってプロセッサとユーザおよび前記発券機との通信を行う通信機能とを有するものにオンラインで送信する駐車データ送信工程と、
    前記サーバが、前記発券機から受信した電話番号、車両登録番号および有効駐車時間をユーザに関連付けてメモリに登録する登録工程と、
    前記サーバが、前記メモリに登録された電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、前記登録されている電話番号および車両登録番号が真正であるか否かをユーザに確認してもらう確認リクエストをオンラインで送信する確認リクエスト送信工程と、
    前記サーバが、前記登録の内容が真正であれば、ユーザの携帯情報端末から、確認完了メッセージをオンラインで受信する確認完了メッセージ受信工程と、
    前記サーバが、その確認完了メッセージを受信すると、各ユーザごとに、前記駐車場への入庫時刻と前記有効駐車時間とから決まる出庫予定時刻より所定時間前の時刻が到来したか否かを反復的に判定し、到来したと判定すると、該当するユーザに関連付けて登録されている電話番号を用いてユーザの携帯情報端末に、前記出庫予定時刻が到来することを予告するための予告メッセージをオンラインで送信する予告メッセージ送信工程と、
    前記サーバが、その予告メッセージを受信したユーザが、前記有効駐車時間を希望時間分延長したい旨の延長リクエストを前記サーバにオンラインで送信すると、その延長リクエストをオンラインで受信する延長リクエスト受信工程と、
    前記サーバが、その延長リクエストをユーザから受信すると、その延長リクエストの内容が反映されるように前記メモリの内容を更新するメモリ更新工程と
    を含む駐車場管理方法。
  2. さらに、
    前記サーバが、前記駐車場からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末から、前記駐車場から出庫したい旨の出庫リクエストをオンラインで受信する出庫リクエスト受信工程と、
    前記サーバが、その出庫リクエストをユーザから受信すると、ユーザが前記駐車場から出庫した事実が反映されるように前記メモリの内容を更新するオンライン出庫処理工程と
    を含む請求項1に記載の駐車場管理方法。
  3. さらに、
    前記サーバが、前記駐車場からのユーザの出庫時に、そのユーザの携帯情報端末から、延長料金をオンラインで支払いたい旨のオンライン精算リクエストをオンラインで受信するオンライン精算リクエスト受信工程と、
    前記サーバが、そのオンライン精算リクエストをユーザから受信すると、ユーザが前記駐車場から出庫した事実が反映されるように前記メモリの内容を更新するオンライン出庫処理工程と
    を含む請求項1または2に記載の駐車場管理方法。
  4. さらに、
    前記サーバは、あるユーザに関し、前記発券機からのそのユーザの電話番号の送信がない場合に、そのユーザに対して前記予告メッセージ送信工程が実行されることを禁止する実行禁止工程を含む請求項1ないし3のいずれかに記載の駐車場管理方法。
  5. さらに、
    前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、各時刻ごとに、現在時刻と各駐車票に対応する有効駐車時間の終了時刻との比較により、各駐車票が、前記有効駐車時間が満了していない有効駐車票であるか否かを判定し、その判定結果に基づき、前記発券機から発行された複数の駐車票のうち前記有効駐車票であると判定されたものの枚数を有効枚数として計算する有効枚数計算工程と、
    前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、前記計算された有効枚数が所定値以下である場合には、前記発券機による新たな駐車票の発行を許可する一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、前記発券機による新たな駐車票の発行を禁止する発行許可・禁止工程と
    を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の駐車場管理方法。
  6. 前記駐車場に、その駐車場が現在、満車状態にあることを示す満車表示状態と、前記駐車場が現在、空車状態にあることを示す空車表示状態とに切り換わる満空車表示部が設けられ、
    前記所定値は、前記駐車場に駐車可能な車両の台数の上限値である駐車可能台数上限値より小さい値として設定され、
    当該駐車場管理方法は、さらに、
    前記発券機および前記サーバのうちのいずれかが単独でまたは両者が互いに協働して、前記満空車表示部を、前記計算された有効枚数が前記所定値以下である場合には、前記満空車表示部が前記空車表示状態に切り換わる一方、前記計算された有効枚数が前記所定値を超える場合には、前記駐車場における実際の駐車台数が前記駐車可能台数上限値より少ないか否かを問わず、前記満空車表示部が前記満車表示状態に切り換わるように制御する満空車表示部制御工程を含む請求項5に記載の駐車場管理方法。
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