JP5923221B2 - 乗法性ノイズで制限を受ける場合のmimo通信のための送信電力分配 - Google Patents

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Description

本発明は、複数入力複数出力(MIMO)送信機とMIMO受信機との間のワイヤレスMIMOチャネルについて、ワイヤレス通信ネットワークにおいてスループット条件を改善するための方法に関する。MIMO送信機は、複数のアンテナを有するアンテナアレイを含む。
本発明は、MIMOチャネルを介してMIMO受信機ノードと通信する、ワイヤレス通信ネットワーク内のMIMO送信ノードにも関する。MIMO送信ノードは、複数のアンテナを有するアンテナアレイを含む。
複数入力複数出力(MIMO)通信は、現在の及び今後のワイヤレス通信標準の不可欠な部分となっている。MIMO通信は、複数個の送信アンテナ及び受信アンテナを使用することで、付加的な帯域幅又はその他の無線リソースを消費することなく、複数個のデータストリームが送信機と受信機との間で同時に且つ独立して伝達されることを可能とする。その目的のために、送信機及び/又は受信機は、各々が1つの可変アンテナ重みに関連付けられる複数個のアンテナを有するアンテナアレイを含み、ここで、送信機におけるアンテナ重みは、一般にプリコーダと称される。重み付けされた送信機アンテナ及び/又は受信機アンテナの使用を通じて、様々なデータストリームについて様々なパターンが形成され得る。ワイヤレス無線チャネルが高度な散乱、例えば、低い相関又は小さな特異値拡散を呈する場合、送信機と受信機との間には複数個の伝搬パス候補が存在し、様々なデータストリームが様々なパス上で直交マッピングにより送信されることを可能にする。
受信機は、送信されたデータストリームの各々を分離及び復号するように、受信コンポジット信号を処理しなければならない。その目的のために、従来のシステムは、線形受信機、例えば最小平均二乗誤差(MMSE)受信機、又は、非線形受信機、例えば最尤(ML)受信機を使用する。どちらのタイプの受信機の、受信コンポジット信号内に存在する送信データストリームを分離する能力も、個々のデータストリームのチャネル間の直交性に依存する。一般に、分離は完璧ではなく、ストリーム間干渉を招き、このことは、各信号ストリームについて、達成可能な信号対雑音比(SNR)又は信号対干渉雑音比(SINR)を制限する。データストリームのチャネルが互いにより類似すればするほど、受信機によるデータストリームの分離はより困難になる。チャネル類似度は、チャネルの相互相関に基づいて、(チャネルに基づいて導出される)特異値拡散として知られている代替的指標を通じて表現され得る。大きな特異値拡散は、極めて類似したチャネルを示し、よって、困難な受信機の問題を示す。従って、MIMO通信にとって最良の条件は、SNR又はSINRが高く、且つ、ワイヤレスチャネルが、低い相関又は小さな特異値拡散によって示されるような高度な散乱を経験する場合に生じる。
残念ながら、MIMOにとって有利なチャネル条件は、ある程度相互排他的であり、最も高いSNR又はSINRの条件がしばしば、最も低く経験されるチャネルのリッチさ(richness)と同時に生じること、及び、その逆が生じることを意味する。この問題は、1つ以上の支配的なデータストリームが、より弱いマルチパスデータストリームを圧倒する場合に悪化しかねない。ここで使用される、支配的なデータストリーム又は支配的な信号パスは、支配的なモード、支配的な固有モード、及び/又は見通し線(LOS)パスに関連付けられるデータストリーム又はパスとして定義される。例えば、大きな特異値拡散、又は、受信コンポジット信号内のデータストリーム間の(例えば、支配的なLOSデータストリームに起因する)大きな振幅差は、より弱いデータストリームのうちのいくつかが低いSNRに帰結することを生じ得る。それに応じ、受信機は、スループットがほとんど又は全く予期されないデータストリーム上で電力の浪費を回避するために、より低いランクの送信を要求すること(即ち、データストリームの数を減らすために)により、及び、SNRゲインがスループット改善につながるデータストリームについては電力の増加を要求することにより、スループットを最適化するよう試み得る。
電力の増加を要求することは、しかしながら、信号強度に比例し又は依存するノイズ条件、即ち乗法性ノイズを悪化させかねず、特にそうしたノイズ条件がスループット条件を制限する場合にはそうである。さらに、より少ないデータストリームの使用は、ワイヤレス接続上のより低いピークデータレートをもたらし、より多くの信号ストリームをハンドリング可能な送信機及び受信機に向けたトレンドを標準及び技術が有する中では一層大きな問題となることが予期される。例えば、LTEリリース10及びIEEE802.11acの双方は、近年、最大で8×8のMIMO送信を標準化した。よって、乗法性ノイズにより制限されるMIMOスループット条件を改善するためのニーズが残されている。
ここで開示される方法及び装置は、MIMO通信ノード間で通信されるMIMOデータストリームをまたいで送信電力を分配することにより、乗法性ノイズにより制限されるスループット条件を改善する。ここで使用される乗法性ノイズという用語は、ワイヤレス通信ネットワーク内の送信ノード及び/又は受信ノードでの信号強度に依存し又は比例する何らかのノイズを指す。また、ここで使用される支配的な信号パスは、その他のデータストリームを圧倒するデータストリームに関連付けられる何らかのパスを含み、以下のものに限定されないが、支配的なモード、支配的な固有モード、及び/又はLOS信号パスに関連付けられるパス(又はデータストリーム)を含む。
例示的な方法は、乗法性ノイズがスループット条件を制限すること、を判定することと、MIMO送信機とMIMO受信機との間で通信される1つ以上のデータストリームをまたいで送信電力を分配することと、を含む。特に、送信電力は、MIMOチャネルの送信機での知識に基づいて、データストリームのうちの支配的な信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる送信電力を、より弱い信号パスに関連付けられる1つ以上のデータストリームに割り当てられる送信電力に対して相対的に低減するように、分配される。このような分配は、MIMOチャネルの品質及びスループット条件のうちの少なくとも1つを高めるであろう。
例示的なMIMO送信ノードは、アンテナアレイ、ノイズプロセッサ、及び電力分配ユニットを含む。アンテナアレイは、複数のアンテナを含む。ノイズプロセッサは、乗法性ノイズがスループット条件を制限すること、を判定するように構成される。電力分配ユニットは、アンテナにより送信される1つ以上のデータストリームをまたいで送信電力を分配するように構成される。電力分配は、データストリームのうちの支配的な信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる送信電力を、データストリームのうちのより弱い信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる送信電力に対して相対的に低減するように、MIMOチャネルの送信機での知識に基づいて行われる。このような分配は、MIMOチャネルの品質及びスループット条件のうちの少なくとも1つを高めるであろう。
例示的なMIMO通信システムのブロック図を示す。 例示的な高度な散乱環境を示す。 MIMO通信システムにおける乗法性ノイズの作用を示す。 1つの例示的な実施形態による、スループット条件を改善するための方法を示す。 MIMO通信システムにおける例示的な送信機ノードのブロック図を示す。 インテリジェントな電力分配の効果を示す。 インテリジェントな電力分配の効果を示す。 1つの例示的な実施形態による、パスユニットのブロック図を示す。 例示的な一実施形態による、乗法性ノイズがスループット条件を制限するかどうかを判定する方法を示す。 例示的な一実施形態による、ノイズプロセッサのブロック図を示す。
ここで開示される方法及び装置は、MIMOスループットが加法性ノイズ、例えば、熱ノイズ又は干渉によってではなく、乗法性ノイズ、例えば、機器内の位相ノイズ又は量子化誤差によって制限される条件において、達成可能なMIMOスループットを改善する。その目的のために、乗法性ノイズがスループット条件を制限する場合に、データストリームのうちの支配的な信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる送信電力が、より弱い信号パスに関連付けられる1つ以上のデータストリームに割り当てられる送信電力に対して相対的に低減されるように、データストリームをまたいで送信電力が分配される。このような分配は、MIMOチャネルの品質及び/又はスループット条件を高めるであろう。この態様で送信電力を分配することは、送信電力が各データストリームをまたいで均等に分配される場合に対して相対的に、実質的改善を提供する。
以下の内容では、見通し線(LOS)信号パスの観点でこの発明を説明する。しかしながら、本発明が、以下のものに限定されないが、支配的なモード、支配的な固有モード、及び/又はLOS信号パスに関連付けられる1つ以上のパス又はデータストリームを含めた、何らかのタイプの支配的な信号パスを有するMIMO条件について適用可能であることが認識されるであろう。このことをさらに論じる前に、以下の内容では、まず、MIMO通信システムに関する詳細と、それに纏わる問題とを提供する。
図1は、2つのMIMO通信ノード、例えば、送信機ノード100及び受信機ノード200を含むMIMO通信システムのブロック図を示す。各MIMO通信ノード100、200が、ピコサイト、無線基地局(NodeB及びeNodeBを含む)、アクセスポイント、リレー、ワイヤレスバックホールノード、ユーザ機器若しくはその他のワイヤレスデバイス、又は、信号を送信及び受信することの可能なワイヤレスネットワーク内の何らかのノード、のうちのいずれか1つを含み得ることが認識されるであろう。各MIMO通信ノード100、200は、複数個のアンテナ112、212を有するアンテナアレイ110、210を含む。送信機ノード100のN個のアンテナ112の各々は、乗算器113及び合成器114に関連付けられる。各乗算器113は、B個の入力データストリームxのうちの1つに重み(プリコーダ)を適用し、合成器114は、重み付けされたデータストリームを合成して、対応するアンテナ112から送信するためにコンポジット信号を生成する。図1の例では、簡潔にするために、B=2である。しかしながら、最大でB=Nのどのような数のデータストリームが使用されてもよいことが認識されるであろう。
より詳しくは、乗算器113は、周波数に依存し得る第1の重み列ベクトルw=[w11;w12;w13;…;w1N]を、アンテナアレイ110から送信するために第1のデータストリームxに適用する。重みの様々な組み合わせは、アンテナアレイ応答a(θ,φ)=[a;a;a;…;a]を通じた様々な放射パターンに次のように対応する:
Figure 0005923221
数式(1)において、kは、波数ベクトル2π/λnを表し、ここでnは、方向(θ,φ)における単位ベクトルを表し、rは、アンテナ変位ベクトルを表し、g(θ,φ)は、1素子当たりのアンテナゲインベクトルを表す。ここで、g(θ,φ)はスカラとして示されているが、g(θ,φ)が偏波アンテナ及びチャネルに一般化されてよいことが認識されるであろう。データストリームxを送信するために使用される放射パターンの形状G(θ,φ)は、次のようになる:
Figure 0005923221
第2のデータストリームxは、重みw=[w21;w22;w23;…;w2N]を使用して、同じアンテナアレイ110を使用して送信され得る。一般に、最大でN個のデータストリームが同時に送信されることが可能である。総送信信号は、重畳により次のように表され得る:
Figure 0005923221
送信機ノード100における重みW(w,w)の適用は、一般にプリコーディングと称される。
受信機ノード200もまた、M個のアンテナ212のアンテナアレイ210を含み、ここで、n番目の送信アンテナ112とm番目の受信アンテナ212との間の無線チャネルは、hnmと表現されてよく、ここで、hnmは、時間依存性及び/又は周波数依存性であり得る。図示されていないが、受信機ノード200もまた、様々な受信信号について、アンテナアレイ210に様々な重みベクトルを適用し得る。行列記法において、受信信号y=[y,y,y,…,y]は、次のように表現され得る:
Figure 0005923221
ここで、対角行列Σrx及びΣtxは、以下のものに限定されないが、位相ノイズ及び量子化誤差を含めた乗法性ノイズを表し、Hは、チャネル推定結果の行列を表し、Σは、以下のものに限定されないが、熱ノイズを含めた加法性ノイズを表し、Qは、干渉を表す。
よって、受信機ノード200は、各データストリームを成功裏に復号するために、受信コンポジット信号yを個々のデータストリームx,x,…,xに分離する問題を担う。この問題は、一般に複雑であるが、干渉、位相ノイズ、及びダイナミックレンジの制限が無い場合には、ワイヤレスチャネルの特異値分解(SVD)により、最適なプリコーダ及び受信重みベクトルが与えられることが示されてきた。特に、受信重みベクトルが、H=U・S・Vにより与えられ得ることが示されており、ここで、Uは、ユニタリプリコーディング行列を表し、Vは、ユニタリ受信機重み行列を表し、Sは、特定のモードの通信が経験するであろう信号振幅を各対角成分が表す、対角行列を表す。よって、M×NのチャネルHについて、対角行列Sは、M×Nのサイズを有するであろう。換言すると、このチャネル上で送信されることが可能な独立チャネルの数は、min(M,N)によって制約される。チャネルHがランク不足である場合、Sの成分のうちのいくつかはゼロであり、データストリームの利用可能な数をさらに制限する。ノイズで制限を受けるシナリオにおいて、チャネルの総キャパシティRは、次の式により与えられるように、様々な受信機無線チェーンにわたって等しく且つ独立したノイズレベルσを仮定すると、各サブストリームについてのシャノンキャパシティの総和であることが知られている:
Figure 0005923221
ここでpは、n番目のデータストリームに割り当てられる電力を表し、fBWは、帯域幅を表す。
概して、SVDを見出して利用することは、送信機ノード100での完全なチャネルの知識を必要とし、そのうちの或るものを実際の状況において取得するにはコストが嵩む。特に、全てのチャネル係数hnmの完全なフィードバックは、特に、hnmが時間的に又は周波数的に変動し、且つ、N及び/又はMの数が大きい場合に、法外な量のリバースリンクキャパシティを必要としかねない。従って、複雑度のより低い、様々なスキームが考案されてきた。1つのこのようなスキームは、閉ループプリコーディングとして知られている、予め合意されたコードブックに基づいた、好適なプリコーダの量子化されたフィードバックに依拠する。閉ループプリコーディングは、以下のものに限定されないが、3GPP UMTS及び3GPP LTEを含めた、標準の一部分である。閉ループコードブックは、各ランクについての(例えば、送信されるべきデータストリームの各数についての)、有限数の利用可能なプリコーディング行列Wから成る。受信機ノード210は、典型的には、送信アンテナ112の各々から送信されるリファレンスシンボル又はパイロットを使用してチャネルHを推定するだけではなく、何らかの知られている技法を使用して、ノイズ及び干渉レベルをも推定する。次に、受信機ノード200は、全てのプリコーディング行列候補を評価して、利用可能な無線リソースの最良の利用を結果的に生じるであろうものを探索して求めるが、これは、典型的には、推定されたSNR又はSINRの場合に最高のデータレートスループットを結果的に生じるランク及びプリコーダである。これが一旦見出されると、受信機ノード200は、リバースリンク上で送信機ノード100へ所望のランク及びプリコーダをシグナリングし、典型的にはランクインジケータ(RI)及びプリコーディング行列インジケータ(PMI)を使用して、当該受信機ノードの好みを示す。加えて、受信機ノード200は、選択されたプリコーダを用いるならば当該受信機ノード200が経験することを予期する、知覚されるチャネル品質を、チャネル品質インジケータ(CQI)を使用してシグナリング返信して、リンク適応として知られている処理である、送信機ノード100による符号化変調方式の最適な調節を可能にし得る。或るケースにおいて、送信機ノード100は、受信機ノード200により示される好適なプリコーディングを使用することが必要とされ得る。また或るケースにおいて、送信機ノード100は、受信機ノード200にとって未知の状況、例えば、追加的な受信機の存在、スケジューリングの優先順位、不完全なデータバッファなどに例えば起因して、その裁量で推奨をオーバーライドし得る。このようなオーバーライドは、可能ではあるが、CQIフィードバックを陳腐化させかねず、その理由は、CQIフィードバックが受信機の好適なプリコーダに基づいて生成されたからであり、このことが、典型的には、リンク適応をより難しくする。
同じワイヤレス通信標準内に含まれる他のMIMOスキームは、いわゆる開ループプリコーディングである。このスキームでは、CQI及びランクのフィードバックが依然として使用されているものの、チャネル又は好適なプリコーダ情報は送信機ノード100へフィードバックされない。その代りに、送信機ノード100は、典型的には、固定的プリコーダ、又は、時間及び/若しくは周波数の観点で巡回的に変化するプリコーダを用いて情報を送信する。加えて、複数個のデータストリームが送信される場合、プリコーダは通常、全てのデータストリームについて同じチャネル品質を提供する目的で混合される。開ループプリコーディングは、閉ループプリコーディングに比べ、準最適である。しかしながら、高い信号対雑音比においては、両者間の差が小さくなる。特に、閉ループスキームは、受信機ノード200において、良好なデータストリームの分離と1ストリーム当たりの高いSNRとを結果的に生じる良好なプリコーダを本質的に見出すであろうし、一方、開ループスキームは、その代りに、充分に良好なプリコーダを使用する高い尤度と、受信機ノード200の、ストリームを分離する能力とに依拠する。閉ループスキームは、ノイズの多いチャネル推定結果から影響を受け易く、このことは、非最適なプリコーダを結果的に生じかねない。また、レポートされるプリコーダは、送信機ノード100がそれを実際の送信のために使用する時間までに時期遅れ(outdated)になる恐れがある。その一方で、開ループスキームは、ダイバーシティに依拠し、広範囲の様々なプリコーダを使用する。よって、開ループスキームは、最適ではないものの、ノイズ及びタイミングの問題からはそれほど影響を受けない。システムが閉ループプリコーディングスキームを使用するか、それとも開ループプリコーディングスキームを使用するかに関係なく、受信機ノード200は、受信コンポジット信号を処理して、データストリームの各々を復号する。数式(4)から明らかであるように、チャネルが典型的にはデータストリームを混合することから、信号処理は、データストリームを分離することが必要とされる。当該技術では、多くの様々なMIMO受信機の構造が知られている。大まかには、これらは2つのカテゴリ、即ち、線形受信機及び非線形受信機に分類される。線形受信機の演算は、次式に従って線形演算子が受信信号ベクトルyに作用することによって表現され得る。
Figure 0005923221
ここでPは、受信機重み行列を表す。線形受信機の一例は、最小平均二乗誤差(MMSE)受信機であり、これは、加法性ノイズ及び干渉が存在する場合に送信シンボルと推定シンボルとの間の平均二乗誤差が最小化されるように重みPを選択する。MMSE受信機は、ノイズも干渉も存在しないケースにおいては、ゼロフォーシング受信機と等価である。非線形受信機の演算は、より複雑な演算、例えば、多段演算の使用に依拠する。非線形受信機の一例は、最尤(ML)受信機又は逐次干渉除去(SIC)受信機である。
受信機ノード200の、データストリームを分離する能力は、データストリームチャネル間の直交性に依存する。一般に、分離は完璧ではなく、各ストリームについての達成可能なSINRを制限するストリーム間干渉を招く。データストリームチャネルが互いにより類似すればするほど、分離はより困難になり、各サブストリーム上により低い実効SINRを招く。チャネル類似度は、しばしば、相互相関によって表現されるが、代替的指標は特異値拡散である。2つのチャネル係数h及びhの相互相関係数は、例えば、次の式によって定義され得る:
Figure 0005923221
当該相互相関係数は、典型的には、次のようなサンプル相互相関によって推定される:
Figure 0005923221
複数個のストリームが送信されるケースでは、1データストリーム当たりの電力が、それよりも少ないデータストリーム又は単一のデータストリームが送信される場合よりも低くなるであろう。よって、リンク適応の成功には、送信すべきデータストリームの最適数と共に、各データストリームについて使用すべき電力をも見出すことが必要とされる。この最適条件は、SNR依存性である。低いSNRでは、典型的には、全ての電力を1つのデータストリームに割り当てる方がより良く、一方、より高いSNRでは、高次の変調及び符号化を可能にするのに充分な1ストリーム当たりの高SNRを依然として維持したまま、利用可能な送信電力が複数のデータストリームをまたいで均等に共有され得る。干渉、位相ノイズ、及びダイナミックレンジの制限が無い場合には、電力が、1ストリーム当たりのSNRに比例して、しかしながら、或るしきい値を超過するSNRを有するストリームに対してのみ、割り当てられる“注水定理”の解法により、最適な1ストリーム当たりの電力割り当てが与えられることが示されてきた。しかしながら、既存のセルラ標準は、複数のデータストリームをまたいで均等に送信電力を共有する傾向を有する。数式(5)において認められるように、劣悪な条件を有するデータストリーム(より弱いs)は、log表現に起因して、良好な条件を有するデータストリーム(強いs)ほど総スループットに寄与しない。よって、MIMO通信にとって最良の条件は、SNR又はSINRが高く、且つ、ワイヤレスチャネルが高度な散乱、例えば、低い相関又は小さな特異値拡散を経験する場合に生じる。
異なるセル(又は、延いては同じセル)内の複数個の送信機及び受信機が同じ無線リソース、例えば、時間スロット及び/又は周波数帯域を再利用する、セルラ通信システムでは、送信信号同士の間に干渉が存在する。加えて、受信機ノード200が送信機ノード100から離れているほど、且つ、ダイレクト無線パスをブロックする、中間に存在する障害が多くなるほど、受信信号は、より弱くなる。よって、所望の送信機−受信機のペア間に見通し線(LOS)パスが存在し、且つ、干渉する送信機についてのLOSパスが存在しない場合に、信号レベルは最高になる傾向を有する。
しかしながら、図2に示されるように、LOSパス及びその他を利用するデータストリームのチャネルゲインは、散乱パスが一段とより弱くなるのに伴って実質的に相違する。散乱パスを強いLOSパスと組み合わせて利用するために、受信機ノード200は非常に大きなダイナミックレンジ(約50〜60dBのオーダ)を必要とするが、これは、ほとんどの実際のケースにおいては不可能である。よって、MIMOにとって有利なチャネル条件とは、ある程度まで相互排他的ということであり、なぜなら、最も高いSNR又はSINR条件が最も低く経験されるチャネルのリッチさと同時に生じるからであり、及び、その逆もまたしかりである。支配的なLOSパス信号が存在する場合でさえも、良好なサブチャネル隔離を維持するために、例えば、直交偏波アンテナを用いてストリームを送信及び受信することにより、アンテナ偏波を利用することが可能である。しかしながら、この能力は、平面波について可能な2つの偏波に限られる。
加えて、種々の送信機及び受信機の不備が、チャネルのリッチさの問題及びストリーム間干渉の問題をさらに悪化させる。例えば、送信機ノード100における非線形性は、送信シンボルの電力依存性エラーフロアを引き起こしかねない。このエラーは、通常、エラーベクトル振幅(EVM)により特性化され、EVMは、複素変調シンボルの振幅での除算後の当該シンボルのエラーとして定義される。EVMの典型的な発生源は、熱ノイズ及び位相ノイズ、デジタル−アナログ(D/A)コンバータのダイナミックレンジ、送信信号のデジタル表現内の量子化誤差、並びに、電力増幅器内の飽和又はクリッピングを含む。同様に、受信機ノード200もまた、受信機EVMにより特性化されることの可能な種々の不備を来している恐れがある。送信機ノード100及び/又は受信機ノード200におけるEVMは、より高価であって高品質のコンポーネント及び複雑な回路を使用することによって減少させられ得る。しかしながら、商業的な大規模マーケット向け通信機器におけるコスト対便益のトレードオフは、通常、最良の状態でもおよそ3%又は−30dBのEVM値を導く。その結果、受信機がそのチャネル推定結果上で経験するSNRの上限は、30dBまでに制限される。大きな特異値拡散又はデータストリーム振幅拡散は、潜在的MIMOデータストリームのうちの、より弱いデータストリームのうちのいくつかが、(dBを単位として)低いか、又は負の推定SNRに帰結することを生じさせるであろう。受信機ノード200は、スループットを最適化しようと試みるのに伴い、スループットがほとんど又は全く予期されないストリーム上での電力の浪費を回避するために、より低いランクの送信を要求し、その代りに、SNRゲインがより大きなスループットゲインにつながる、より強いデータストリームの電力を増加させる可能性が最も高い。より弱いデータストリームについてのチャネル推定結果がノイズをより多く有するという事実もまた、MIMO受信機ノード200の、ストリーム間干渉を抑制するケイパビリティに影響を及ぼし、このことは、多くのストリームの使用をさらに妨げる。
図3は、全てのデータストリームに等しい電力が割り当てられる場合の、−30dBのレベルにおける乗法性ノイズ(例えば、信号強度に依存するノイズ、例えば位相ノイズ)の作用を示す。図3Aは、受信機ノード200のみが、乗法性ノイズで制限を受ける状態である場合に該当する。図3Bは、送信機ノード100のみが、乗法性ノイズで制限を受ける状態である場合に該当する。図3Cは、送信機ノード100及び受信機ノード200が等しく、乗法性ノイズで制限を受ける状態である場合に該当する。ライスK(Ricean K)値(即ち、非LOSパスにおける電力に対する、LOSパスにおける電力の比)が、MMSE受信機及び理想的な逐次干渉除去(SIC)受信機について、それぞれ10dB及び25dBよりも大きい場合に、50%以上の性能劣化が生じる。このレベルの劣化は、より高次のMIMO送信スキームを使用する実ネットワークにおいて生じる可能性を有するが、その理由は、10dB以上のオーダのK値がLOS条件に起因して見込まれるためである。このケースにおいて加法性ノイズは乗法性ノイズを大きく下回っており、よって、スループットが乗法性ノイズにより制限されることに留意されるべきである。さらに、乗法性ノイズが送信機ノード100においてのみ生じるケースについては、理想的なSIC受信機について劣化は観測されない。
より少ないMIMOデータストリームの使用は、ワイヤレス接続上のより低いピークデータレートを招くが、その理由は、1データストリーム当たりのデータレートが、典型的には、機器及び標準による対応が準備されている、最高の変調符号化方式により制限されるためである。この作用は、配備されたシステム内において、典型的には、送信機ノード100と受信機ノード200との間でLOS条件が存在する状態において観測されてきた。劣化はかなり大きい恐れがあり、即ち、スループットは、非LOS(NLOS)条件に比べ、2分の1に、又は3分の1にさえも下がり得る。複数の例は、端末が街中の曲がり角でLOSパスに入る状態を含み、よって、作用は非常に急速であり得る。MIMOリンク内に存在する送信アンテナ及び受信アンテナの数がより多くなるほど、この問題が増大する。LTEリリース10及びIEEE802.11acの双方が、近年、最大で8×8のMIMO構成を標準化したため、この問題は、8アンテナの製品が利用可能になるのに伴い、より一層顕在化することが予期される。
図4は、MIMOスループットが乗法性ノイズにより制限される場合に、MIMO送信機ノード100とMIMO受信機ノード200との間のスループット条件を改善するために使用され得る例示的な方法300を示す。スループットが乗法性ノイズにより制限される、と判定される場合(ブロック310)、送信電力は、1つ以上のデータストリームをまたいで分配される。分配は、非LOSデータストリームの送信電力に対して相対的にLOSデータストリームの送信電力を低減し、従って、MIMOチャネルの品質及び/又はスループット条件を高める(ブロック320)、ように構成される。この態様で送信電力を分配することは、より弱いNLOSデータストリームが支配的なLOSデータストリームによって隠蔽されることを防止し、乗法性ノイズで制限を受けるシナリオにおいて、支配的な信号パスに関連付けられるデータストリームによってそうでなければ引き起こされるであろう、より弱い信号パスに対応するデータストリームにおける障害を回避する。
図5は、図4の方法を実装するように構成される例示的なMIMO送信機ノード100を示す。MIMO送信機ノード100は、図1に示されるアンテナアレイ110に加え、ノイズプロセッサ120、電力分配ユニット130、送受信機140、オプションとしてのパスユニット150、及びメモリ160を含む。ノイズプロセッサ120は、乗法性ノイズがMIMOスループット条件を制限するかどうかを判定するように構成される。電力分配ユニット130は、MIMOチャネルの品質及び/又はスループット条件を高めるように、データストリームのうちの1つ以上をまたいで送信電力を分配するように構成される。メモリ160は、ノード100の動作に有用な何らかの情報を記憶するように構成される。
ここで開示される電力分配は、送信機ノード100での、MIMOチャネルの部分的な又は完全な知識に基づいて実装される。このようなチャネル情報は、直接的なチャネル情報を含んでもよく、又は、間接的なチャネル情報、例えば、有意に最強のチャネル固有値に対応するプリコーダベクトルについての情報を含んでもよい。いずれの場合も、送信機ノード100は、チャネルの知識を使用して、最適な方式又はほぼ最適な方式で、データストリームにわたって送信電力を分配する。その結果、ここで開示される電力分配は、送信機での、MIMOチャネルについての正確な知識に依拠する。次のことにより、充分な精度が達成され得る:
1. 受信チャネルサウンディングリファレンス信号を平均化する。
2. MIMOチャネル固有値に対応してデータストリームの各々の送信電力を調節することにより、受信電力を等化する。
ここで開示される電力分配が、知られているあらゆる通信標準について使用されてよいことが認識されるであろう。
加法性ノイズが、乗法性ノイズの代わりにスループット条件を制限する場合、従来の電力分配は、注水定理の技法を使用して、全てのデータストリームをまたいで送信電力を分配し得る。加法性ノイズがスループット条件を制限し、且つ、高いSNRが存在するケースについては、均等な電力分配が最適に近くなる。しかしながら、乗法性ノイズがスループット条件を制限する場合、注水定理による送信電力の分配は、図6及び図7における“等しい電力”の曲線によって示されるように、最適ではない。特に、このような等しい電力のシナリオについての大きなK値について、キャパシティの有意な損失が存在する。開示される電力分配の説明を容易にするために、以下の内容においては、まず、対応する無線チャネルHijを経験する8×8アンテナのMIMOシステムについて、簡単なチャネルモデルを提供する。このモデルが例示的な目的のために使用されており、限定が意図されていない旨が認識されるであろう。
提案される方法は、乗法性ノイズがスループット条件を制限する場合に、送信電力を、不均等な様式で、データストリームをまたいで分配する。例えば、次の式に従ったワイヤレスチャネルの理想的な特異値分解により、最適なアンテナプリコーディング重みベクトルが与えられる:
Figure 0005923221
ここで、U及びVは、ユニタリ行列を表し、Σは、実数値の半正定値対角行列を表す。対角位相ノイズ(乗法性ノイズの一例)行列ΠTX及びΠRXを導入すると、次の式を生じる:
Figure 0005923221
ここでXは、MIMOチャネル間のノイズ及びクロストークに対応する項を表す。このモデルは、ライスKがゼロであるケースについて単位平均電力HGAUSSを有する独立同一分布の白色ガウスチャネルを想定している。K>0については、次の式に従い、対応する定数行列が加算される:
Figure 0005923221
ここでIは、2×2の恒等行列を表す。このチャネルは、送信機ノード100及び受信機ノード200においてそれぞれ、4×4のダブル偏波アンテナが+45/−45度の直線偏波及びV/H偏波を有する状態での理想的なLOS条件に対応する。
位相ノイズは、各端において、独立的かつ同一の分布を有するガウスノイズであるものと想定される。行列Mが次式のように定義され:
Figure 0005923221
これはシャノンのキャパシティ表現における乗法性ノイズを計上し、以下の式を与える:
Figure 0005923221
ここでCは、MIMOチャネルのシャノン相互情報量を表し、Pは、固有値サブストリームi上における送信電力を表し、σは、加法性ノイズ電力を表す。次いで、異なる複数のデータストリームへの最適な送信電力割り当ては、以下の式によって与えられる:
Figure 0005923221
ここでPは、シャノン相互情報量を最大化する送信電力割り当てベクトルを表す。数式(13)については閉形式解が存在しないが、送信電力割り当てベクトルを判定するために、種々の方法論が存在する。例えば、勾配ベースの方法が使用されてよく、効率良く問題を解決することが示されてきた。代替案として、ルックアップテーブルが作成されてよく、ここで、ルックアップテーブルは、予め定義されたプリコーダを含み、ここで、様々なプリコーダ重みは、様々なデータストリームについての様々な電力割り当てを含み得る。このケースでは、最良の解を見出すために、ルックアップテーブルで探索が行われる。このルックアップテーブルの設計は、数式(13)に基づき得る。
提案される方法は、送信機ノード100が加法性ノイズσ並びに乗法性ノイズΠTX及びΠRXの知識を有していることに依拠する。いくつかのケースにおいて、これらのパラメータは、例えば、ノイズ指数及び位相ノイズにより、送信機ノード100及び受信機ノード200について良好に特定される。当該パラメータは、ここでさらに論じるように、及び、米国特許出願第13/714613号において詳細に説明されているように、様々なレベルの受信信号強度についての別個のキャリブレーション測定又はオンラインSNR推定によっても判定されることが可能である。送信機ノード100が一旦σ、ΠTX、及びΠRXを取得すると、数式(11)に従ってMが判定され、Mは転じて、制約なく(freely)又は強い固有値及び弱い固有値のグループ内で、Cを最大化して全てのチャネル固有値にわたる電力割り当てpを判定する、ために使用される。
乗法性ノイズΠTX及びΠRXは、例えば、位相ノイズが支配的であるケースにおいては、複素振幅において分布する白色ガウスノイズではないかもしれない。SISO送信について、数式(12)により与えられるシャノン相互情報量は、位相ノイズが支配的である場合には有効ではない。しかしながら、MIMOのケースにおいて、全てのデータストリームは(数式(11)により)干渉し、結果的に生じる1データストリーム当たりのノイズは、複素白色ガウス分布したものに近付く。
再度図5を参照すると、電力分配動作を容易にするために、MIMOノード100、200は、送信機ノード100と受信機ノード200との間のLOSパスを識別するように構成されるパスユニット150をさらに含み得る。1つの例示的な実施形態において、パスユニット150は、遠隔ノード、例えば、受信機ノード200又はその他の遠隔ネットワークノードから受信された支配的信号パス情報に基づいて、LOSパスを識別する。その他の実施形態において、例示的なパスユニット150は、図8に示されるように、プロセッサ152と、オプションとしての到来方向(DOA)ユニット154とを含む。DOAユニット154は、送受信機140により受信される2つ以上の受信信号の各々についてのDOAを、当該受信信号内に含まれるリファレンス信号に基づいて推定するように構成される。例えば、DOAは、受信されたセル固有のリファレンス信号、又は、チャネル状態情報リファレンス信号を処理することにより、デジタルドメインにおいて判定され得る。プロセッサ152は、推定されたDOAに基づいてLOSパスを識別するように構成される。
その他の例示的な実施形態によると、パスユニット150は、オプションとしての電力ユニット156及びプロセッサ152を含み、ここで、電力ユニット156は、アンテナ112、212の各々に関連付けられる電力を判定するように構成される。プロセッサ152は、判定された電力間の相対比較に基づいて、LOSパスを識別するように構成される。例えば、スループット条件が乗法性ノイズにより制限されているワイヤレスリンクについては、B個のデータストリーム又はプリコーダのうちのいずれが最高受信電力をもたらすのかを知ることが関心の対象となるが、その理由は、このデータストリームに関連付けられる電力及び乗法性ノイズこそが、より弱いデータストリームについての劣化を引き起こすためである。共用偏波アンテナを用いるLOSリンクについてなどの或る状態においては、1つの支配的なプリコーダ及びデータストリームに対応する、単一の支配的であるパスが存在し得る。また或る状態においては、例えば、デュアル偏波アンテナを用いるLOSリンクにおいて、類似した電力の、2つ以上の支配的なパス/データストリームが存在し得る。
電力ユニット156は、次の数式に従って、1データストリーム当たりの電力を判定し得る:
Figure 0005923221
ここでwは、重みのj番目のプリコーダベクトルを表す。この電力は、全てのプリコーダベクトル候補について、又は、好適な若しくは推奨されるプリコーダベクトルに対応するプリコーダベクトル(数は、好適な若しくは推奨されるランクに依存する)のみについて、判定され得る。制限されたチャネル状態情報を有するMIMOノード100、200、例えば、FDDシステム内の送信機ノード100は、その代わりに、PMI及びCQIフィードバックを利用して、支配的であるプリコーダを判定し得る。或るケースにおいて、CQI値は、対応するプリコーダに直接的にカプリングされ、一方、また或るケースにおいて、1つのCQI値は、複数個のデータストリームにマッピングされたコードワードにカプリングされる。従って、推定されたSNR(又は電力)を示しているCQI値は、1つのプリコーダを一意に識別するか、又は、2つ以上のプリコーダの総和を識別することが可能である。いずれの場合も、有利な情報を提供する。最後に、制限されたチャネル状態情報を有するMIMOノード100、200、例えば、FDDシステム内の送信機ノード100は、どの方向又はプリコーダが受信機ノード200内において最高受信電力をもたらすかを判定するために、当該技術で知られている種々の方法を介したアンテナ相関又は方向推定といった、リバースリンク上で測定される二次チャネル統計量も利用し得る。
ここで論じられるように、送信電力は、乗法性ノイズがスループット条件を制限する場合に、即ち、受信機ノード200により経験される受信(又は送信)信号電力に、例えばそのチャネル推定結果に、比例し又は依存するノイズが支配的である場合に、1つ以上のデータストリームをまたいでインテリジェントに分配される。よって、このような条件下で、より弱い信号パス(例えば、より弱いチャネル固有値)に対応する電力を維持したまま及び/又は増加させつつ、最強の信号パス(例えば、最強のチャネル固有値)に対応する受信/送信信号電力を削減することは、最強の信号パスからのクロストークに起因する、より弱い信号パス内での乗法性ノイズの有意な削減を効果的に生じることになり、このことは、転じて、1データストリーム当たりのSNR/SINRを改善し、ひいては、ワイヤレスMIMOチャネル上のスループットを改善する。その一方で、熱ノイズ及び干渉が乗法性ノイズよりも強い場合には、このような改善が可能とはならないが、その理由は、送信信号電力のどのような削減も、全てのデータストリームについてのSNR又はSINRレベルを劣化させるに過ぎないためである。
ここで開示される電力分配が、乗法性ノイズがスループット条件を制限するかどうかの知識に依存することから、乗法性ノイズがスループットをいつ制限するのかを検出する方法及び装置を提供することも有利である。乗法性ノイズNπは、次の場合にスループット条件を制限する:
Figure 0005923221
乗法性ノイズがスループット条件を制限するかどうかの判定は、送信機ノード100において、又は、定量的若しくは定性的乗法性ノイズ評価を送信機ノード100へその後送信する、送信機ノード100から遠隔のネットワークノードにおいて、行われ得る。
図9は、図10に示されるような、パラメータユニット122及び特性化ユニット128を含むノイズプロセッサ120により実行されるような、乗法性ノイズがスループット条件を制限するかどうかを判定するための例示的な方法400を示す。ノイズプロセッサ120が送信機ノード100、受信機ノード200、又は、ワイヤレスネットワーク内の他のノードの一部分であってよいことが認識されるであろう。
パラメータユニット122は、信号品質パラメータ及び/又はMIMO利用パラメータに基づいてスループット条件を評価する(ブロック410)。特性化ユニット128は、評価されたスループット条件に基づいて、MIMOスループット条件を特性化する乗法性ノイズ評価RNπを生成する(ブロック420)。或る実施形態において、乗法性ノイズ評価は、定性的情報、例えば、簡易な“Yes”又は“No”の標識を含んでもよい。また或る実施形態において、乗法性ノイズ評価は、乗法性ノイズの定性的アセスメントを提供する定量的情報、例えば、乗法性ノイズがどれほど加法性ノイズに対して支配的であるか、を含み得る。
以下の内容は、ここで開示される電力分配の有効性を実証するために使用されるシミュレーションの結果を開示する。より詳しくは、図3に示されるように、乗法性ノイズがLOS条件(LOS条件は、チャネル固有値の大きな拡散を示唆する)において支配的である場合、標準的な受信機(MMSE及びSICなど)のMIMO性能は劣化する。しかしながら、巧みな方式で、データストリームをまたいで(例えば、チャネル固有値に対応するプリコーダ行列をまたいで)送信電力を分配することにより、性能を実質的に改善することが可能である。このアプローチの欠点は、この特定のプリコーダの正確な情報が、送信機において利用可能でなければならないことである。しかしながら、TDDのケースにおいて、この情報は、チャネル相互性のおかげでフィードバックされる必要がない。さらに、ほぼ最適な解のために完全なPM情報は必要とされず、最強の固有値(例えばLOS方向)に対応するプリコーダベクトルについての情報のみが必要とされる。
図6は、以下の4つの異なる分配方法について、理想的なSIC受信機(又は理想的なSVD送信)についてMIMOチャネル特異値に対応する送信機プリコーディング重みベクトルにわたり、様々な態様で電力を分配する効果を示す:
1.(例えば、現在の3GPP LTEリリースに従って)全てのステアリングベクトル上に等しい電力;
2.最強の信号パスに対応する(例えばLOSに対応する)データストリームに割り当てられる電力の削減を基準とした、スループットの最大化;
3.より弱い信号パスに割り当てられる電力を増加させつつ、最強の信号パスに割り当てられる電力を削減するように、全てのデータストリームへの電力の最適な割り当て(例えば、スループットを最大化する電力割り当て);及び
4.本願と並列的に出願された同時係属中の米国出願第13/714613号に記載されているような、ライスKの減少を結果的に生じるその他の手段、例えばアンテナの再構成、によるチャネル特性の変更。
乗法性ノイズが送信機ノード100又は受信機ノード200のいずれかにおいてのみ支配的である場合、最適な電力割り当てを使用することにより、非常に高いK値についてさえも、K=0のキャパシティを維持することが可能である。実際に、LOSに対応するデータストリームに割り当てられる電力が調節される場合、ほぼ最大のキャパシティが達成され得る。しかしながら、乗法性ノイズが送信機ノード100及び受信機ノード200の双方において支配的である場合、より高いK値についてK=0のキャパシティを維持することは不可能である。
図7は、MMSE受信機についてMIMOチャネル特異値に対応する送信機ノード100のプリコーディング重みベクトルにわたり、様々な態態様で電力を分配する効果を示す。この例において、最適な電力割り当て(分配方法3)は判定されていないが、理想的なSIC受信機についての最適な電力割り当てについての曲線が、最大キャパシティの参照ケースとして示されている。
MMSE受信機について、乗法性ノイズが受信機ノード200においてのみ支配的である場合、非常に高いK値についてさえもK=0のキャパシティをほぼ維持することが可能である。このケースでは、分配方法2が適用され、例えば、LOSパスに対応するデータストリームに割り当てられる電力は、数式(12)により与えられるシャノン相互情報量を最大化するように調節される。乗法性ノイズが送信機ノード100において支配的であるか、又は、送信機ノード100及び受信機ノード200の双方において支配的である場合、ここで開示される電力分配技法は、より小さな改善ではあるものの、幾ばくかの改善をやはり提供する。
当然ながら、本発明は、この発明の本質的な特性から逸脱することなく、ここに具体的に明記される方式以外の方式において実施されてよい。本実施形態は、全ての点において例示的であって限定的ではないものと考えられるべきであり、添付の特許請求の範囲の意味及び均等範囲内に入る全ての変更が、ここに内包されることが意図される。

Claims (37)

  1. 複数のアンテナ(112)を有するアンテナアレイ(110)を含む複数入力複数出力(MIMO)送信機(100)と、MIMO受信機(200)との間のワイヤレスMIMOチャネルについて、ワイヤレス通信ネットワークにおいてスループット条件を改善する方法であって、
    前記MIMO送信機(100)及び前記MIMO受信機(200)のうちの少なくとも一方での信号強度に依存し又は比例する何らかのノイズを含む乗法性ノイズが前記スループット条件を制限する、を判定することと(310)、
    前記スループットが乗法性ノイズにより制限されると判定される場合に、前記MIMOチャネルの前記送信機(100)での知識に基づいて、前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間で通信される1つ以上のデータストリームをまたいで送信電力を分配することと(320)、
    を含み、
    前記MIMOチャネルの品質及びスループット条件のうちの少なくとも1つを高めるように、前記データストリームのうちの支配的な信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる前記送信電力は、前記データストリームのうちのより弱い信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる前記送信電力に対して相対的に低減され
    π が乗法性ノイズを表現し、P sig が信号電力を表現し、σ が熱ノイズ電力を表現し、Iが干渉電力を表現するものとして、次式が成り立つ場合に、乗法性ノイズは前記スループット条件を制限する、
    Figure 0005923221
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記送信電力を分配することは、チャネルキャパシティを最大化するように、前記MIMOチャネルの前記送信機(100)での知識に基づいて前記データストリームをまたいで前記送信電力を分配すること、を含む、請求項1の方法。
  3. MIMOチャネル情報は、前記MIMO受信機により提供される、請求項2の方法。
  4. 前記MIMO受信機(200)により提供される前記MIMOチャネル情報は、前記支配的な信号パスに関連付けられる前記1つ以上のデータストリームに対応する重み情報を含む、請求項3の方法。
  5. 前記MIMO受信機(200)により提供される前記MIMOチャネル情報は、前記MIMO受信機(200)により前記データストリームについて選択されたアンテナ重みに対応する重み行列インジケータを含む、請求項3の方法。
  6. 前記MIMO受信機(200)により提供される前記MIMOチャネル情報は、チャネル推定結果を含む、請求項3の方法。
  7. 前記MIMO受信機(200)により提供される前記MIMOチャネル情報は、チャネル品質インジケータを含む、請求項3の方法。
  8. 前記MIMO受信機(200)により提供される前記MIMOチャネル情報は、今後の送信のためのデータストリームの好適な数を示す、選択されたアンテナランクを含む、請求項3の方法。
  9. 前記支配的な信号パスは、前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間の見通し線信号パス(LOS)を含む、請求項1〜8のいずれか一項の方法。
  10. 遠隔通信ノード及び前記MIMO受信機(200)のうちの一方から支配的信号パス情報を受信することと、受信された前記支配的信号パス情報に基づいて、前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間の前記支配的な信号パスを識別することと、をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項の方法。
  11. 前記MIMO送信機(100)において、前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間の前記支配的な信号パスを識別すること、をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項の方法。
  12. 遠隔レポーティングノード(200)から、前記MIMO送信機(100)において乗法性ノイズ評価を受信すること、をさらに含み、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限すること、を判定することは、受信された前記乗法性ノイズ評価に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限することを判定すること、を含む、請求項1〜11のいずれか一項の方法。
  13. 乗法性ノイズが前記スループット条件を制限すること、を判定することは、
    前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間で通信される信号に関連付けられるMIMO利用パラメータ及び信号品質パラメータのうちの少なくとも一方を評価することと、
    前記MIMO利用パラメータ及び前記信号品質パラメータのうちの少なくとも一方に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限すること、を判定することと、
    を含む、請求項1〜12のいずれか一項の方法。
  14. 前記MIMOチャネルのシャノン相互情報量に基づいて、送信電力割り当てを判定すること、をさらに含み、前記送信電力を分配することは、判定された前記送信電力割り当てに従って、前記データストリームのうちの1つ以上をまたいで前記送信電力を分配することを含む、請求項1〜13のいずれか一項の方法。
  15. 前記シャノン相互情報量に基づいて、前記送信電力割り当てを判定することは、前記MIMOチャネルの前記シャノン相互情報量を最大化する1つ以上の送信電力を判定すること、を含む、請求項14の方法。
  16. 前記シャノン相互情報量を最大化する前記1つ以上の送信電力を判定することは、複数の送信電力候補に及ぶ勾配探索を反復的に実行して、前記MIMOチャネルの前記シャノン相互情報量を最大化する前記送信電力を判定すること、を含む、請求項15の方法。
  17. 前記MIMO送信機(100)、前記MIMO受信機(200)、及び前記ワイヤレス通信ネットワーク内のセルのうちの少なくとも1つに関連付けられる過去の乗法性ノイズ観測結果を記憶すること、をさらに含み、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限すること、を判定することは、前記過去の乗法性ノイズ観測結果に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限すること、を判定することを含む、請求項1〜16のいずれか一項の方法。
  18. 前記送信電力を分配することは、特異値分解に従って判定され、その後前記データストリームに適用される、プリコーダ重みを使用して、前記送信電力を分配することを含む、請求項1〜17のいずれか一項の方法。
  19. 複数入力複数出力(MIMO)チャネルを介してMIMO受信機ノード(200)と通信する、ワイヤレス通信ネットワーク内のMIMO送信ノード(100)であって、
    前記MIMO送信ノード(100)は、複数のアンテナ(112)を有するアンテナアレイ(110)を含み、
    MIMO送信機(100)及びMIMO受信機(200)のうちの少なくとも一方での信号強度に依存し又は比例する何らかのノイズを含む乗法性ノイズがスループット条件を制限する、を判定するように構成されるノイズプロセッサ(120)と、
    前記スループットが乗法性ノイズにより制限されると判定される場合に、データストリームのうちの支配的な信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる送信電力を、前記データストリームのうちのより弱い信号パスに関連付けられる1つ以上に割り当てられる前記送信電力に対して相対的に低減するように、前記MIMOチャネルの前記送信機(100)での知識に基づいて、前記アンテナ(112)により送信される1つ以上の前記データストリームをまたいで送信電力を分配して、前記MIMOチャネルの品質及びスループット条件のうちの少なくとも1つを高める、ように構成される電力分配ユニット(130)と、
    をさらに含み、
    π が乗法性ノイズを表現し、P sig が信号電力を表現し、σ が熱ノイズ電力を表現し、Iが干渉電力を表現するものとして、次式が成り立つ場合に、乗法性ノイズは前記スループット条件を制限する、
    Figure 0005923221
    ことを特徴とするMIMO送信ノード(100)。
  20. 前記電力分配ユニット(130)は、チャネルキャパシティを最大化するように、前記MIMOチャネルの前記送信機(100)での知識に基づいて前記1つ以上のデータストリームをまたいで前記送信電力を分配することにより、前記送信電力を分配する、ように構成される、請求項19のMIMO送信ノード(100)。
  21. MIMOチャネル情報を受信するように構成される送受信機ユニット(140)、をさらに含み、前記電力分配ユニット(130)は、受信される前記MIMOチャネル情報に基づいて、前記データストリームのうちの1つ以上をまたいで前記送信電力を分配することにより、前記送信電力を分配する、ように構成される、請求項19〜20のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  22. 前記受信されるMIMOチャネル情報は、前記支配的な信号パスに関連付けられる前記1つ以上のデータストリームに対応する重み情報を含む、請求項21のMIMO送信ノード。
  23. 前記受信されるMIMOチャネル情報は、前記MIMO受信機(200)により前記データストリームについて選択されたアンテナ重みに対応する重み行列インジケータを含む、請求項21のMIMO送信ノード。
  24. 前記受信されるMIMOチャネル情報は、チャネル推定結果を含む、請求項21のMIMO送信ノード。
  25. 前記受信されるMIMOチャネル情報は、チャネル品質インジケータを含む、請求項21のMIMO送信ノード。
  26. 前記受信されるMIMOチャネル情報は、今後の送信のためのアンテナの好適な数を示す、選択されたアンテナランクを含む、請求項21のMIMO送信ノード。
  27. 前記支配的な信号パスは、前記MIMO送信ノード(100)と前記MIMO受信機ノード(200)との間の見通し線信号パス(LOS)を含む、請求項19〜26のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  28. 遠隔通信ノード(200)から支配的信号パス情報を受信する、ように構成される送受信機ユニット(140)と、
    受信される前記支配的信号パス情報に基づいて、前記MIMO送信機(100)と前記MIMO受信機(200)との間の前記支配的な信号パスを識別する、ように構成されるパスユニット(150)と、
    をさらに含む、請求項19〜20のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  29. 前記支配的な信号パスを識別するように構成されるパスユニット(150)、をさらに含む、請求項19のMIMO送信ノード。
  30. 遠隔レポーティングノード(200)から乗法性ノイズ評価を受信するように構成される送受信機ユニット(140)、をさらに含み、前記ノイズプロセッサ(120)は、受信された前記乗法性ノイズ評価に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限することを判定する、ように構成される、請求項19のMIMO送信ノード。
  31. 前記ノイズプロセッサ(120)は、
    前記MIMO送信機ノード(100)と前記MIMO受信機ノード(200)との間で通信される信号に関連付けられるMIMO利用パラメータ及び信号品質パラメータのうちの少なくとも一方を評価するように構成されるパラメータユニット(122)と、
    前記MIMO利用パラメータ及び前記信号品質パラメータのうちの少なくとも一方に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限することを判定する、ように構成される特性化ユニット(128)と、
    を含む、請求項19〜30のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  32. 前記MIMO送信機ノード(100)及び前記ワイヤレス通信ネットワーク内のセルのうちの少なくとも一方に関連付けられる過去の乗法性ノイズ観測結果を記憶するように構成されるメモリ(129)をさらに含み、前記特性化ユニット(128)は、前記過去の乗法性ノイズ観測結果に基づいて、乗法性ノイズが前記スループット条件を制限することを判定する、ように構成される、請求項31のMIMO送信ノード。
  33. 前記電力分配ユニット(130)は、前記MIMOチャネルのシャノン相互情報量に基づいて、送信電力割り当てを判定する、ようにさらに構成され、前記電力分配ユニット(130)は、判定された前記送信電力割り当てに従って、前記データストリームのうちの1つ以上をまたいで前記送信電力を分配することにより、前記送信電力を分配する、ように構成される、請求項19〜32のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  34. 前記電力分配ユニット(130)は、前記MIMOチャネルの前記シャノン相互情報量を最大化する1つ以上の送信電力を判定することにより、前記シャノン相互情報量に基づいて前記送信電力割り当てを判定する、ように構成される、請求項33のMIMO送信ノード。
  35. 前記電力分配ユニット(130)は、前記MIMOチャネルの前記シャノン相互情報量を最大化する前記送信電力を判定するように、複数の送信電力候補に及ぶ勾配探索を反復的に実行するように構成されることにより、前記シャノン相互情報量を最大化する前記1つ以上の送信電力を判定するように構成される、請求項34のMIMO送信ノード。
  36. 前記MIMO送信ノード(100)は、ピコサイト、無線基地局、アクセスポイント、リレー、ワイヤレスバックホールノード、及びユーザ機器のうちの1つを含む、請求項19〜35のいずれか一項のMIMO送信ノード。
  37. 前記電力分配ユニット(130)は、特異値分解に従って判定され、その後前記データストリームに適用される、プリコーダ重みを使用して、前記送信電力を分配する、ように構成される、請求項19〜30のいずれか一項のMIMO送信ノード。
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