JP5920455B2 - 磁気ギア装置 - Google Patents

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    • H02K49/10Dynamo-electric clutches; Dynamo-electric brakes of the permanent-magnet type
    • H02K49/102Magnetic gearings, i.e. assembly of gears, linear or rotary, by which motion is magnetically transferred without physical contact

Description

本発明は、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子及び第2回転子を中心軸に沿って並び配した磁気ギア装置に関する。
複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子及び第2回転子を中心軸に沿って配し、第1回転子及び第2回転子の外周を囲繞する磁性体を介して各回転子を磁気結合させた空間高調波型の磁気ギア装置が開示されている(例えば、特許文献1)。磁気ギア装置は、例えば、第1及び第2回転子に異なる周期の磁極対が配された場合、減速機や増速機として機能する。
このように構成された磁気ギア装置の第1及び第2回転子は、中心軸に沿って並んでいるため、磁気ギア装置の径方向寸法を小さく構成することができる。また、第1回転子及び第2回転子は、磁気的に結合しているため、第1回転子の回転軸と、第2回転子の回転軸とを平行的にずらして各回転子を配置することが可能であり、機械的設計の自由度を向上させることができる。
国際公開第2007/135360号
ところが、第1及び第2回転子にトルクをそれぞれ入出力する第1入出力軸及び第2入出力軸を、軸受けを用いた一般的な方法で支持させた場合、磁気ギア装置が大型化し、あるいは磁気結合力が低下するという問題が発生する。
図10は、従来技術に係る磁気ギア装置を示す側面図である。図10に示すように、第1回転子504及び第2回転子505は中心軸が一致するよう、中心軸方向に沿って横方向に並び配されており、第1及び第2回転子504,505は円筒状の磁性体506によって囲繞されている。第1及び第2回転子504,505は、第1入出力軸502及び第2入出力軸503の先端に設けられている。第1入出力軸502は、軸方向に離隔して外嵌した2つの軸受け571,572で支持されている。同様に、第2入出力軸503は、軸方向に離隔して外嵌した2つの軸受け573,574で支持されている。
このように、磁気ギア装置を構成した場合、軸受け571,572間の距離D1と、軸受け573,574間の距離D2とが長大化するため、中心軸方向における磁気ギア装置の寸法が大きくなるという問題がある。
図11は、他の従来技術に係る磁気ギア装置を示す側面図である。図11に示すように、第1回転子604及び第2回転子605は回転軸が一致するよう、回転軸方向に沿って横方向に並び配されており、第1及び第2回転子604,605は円筒状の磁性体606によって囲繞されている。第1及び第2回転子604,605は、第1入出力軸602及び第2入出力軸603の途中に設けられている。第1入出力軸602は、第1回転子604の軸方向両側に外嵌した2つの軸受け671,672で支持されている。同様に、第2入出力軸603は、第2回転子605の軸方向両側に外嵌した2つの軸受け673,674で支持されている。
このように、磁気ギア装置を構成した場合、第1回転子604と、第2回転子605との間に、2つの軸受け672,673が配されるため、第1及び第2回転子604,605はその長さ分離隔して配されるため磁路が長くなってしまい、第1及び第2回転子604,605の磁気結合力が弱くなるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、機械的強度を保持しつつ、第1及び第2入出力軸をそれぞれ2箇所で支持する従来技術に比べ、回転軸方向の寸法を小さく構成し、短い磁路で第1及び第2回転子を磁気結合させることができる磁気ギア装置を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気ギア装置は、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子と、前記磁極対と異なるピッチで、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第2回転子とを備え、前記第1回転子及び第2回転子は、中心軸が略一致するように、該中心軸に沿って配されており、更に、前記第1回転子及び第2回転子の外周を囲繞するように周方向に等配された複数の磁性体とを備える磁気ギア装置において、前記第2回転子から前記第1回転子側へ突出した回転軸と、該回転軸を支持する軸受けと、中心軸に沿って前記第1回転子から前記第2回転子側へ突出した突出部と、該突出部に形成されており、前記軸受けを保持する保持部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1回転子側に設けられた保持部に軸受けが保持され、第2回転子から第1回転子側へ突出した回転軸が前記軸受けに支持されている。従って、第1回転子と、第2回転子との間に位置する単一の軸受けによって、第1入出力軸と、第2入出力軸とを回転自在に連結することが可能である。
従って、少なくとも、第1入出力軸及び第2入出力軸の他の箇所をそれぞれ軸受けで支持させることにより、磁気ギア装置の支持構造を3つの軸受けで構成することができる。
よって、第1及び第2入出力軸をそれぞれ2箇所、即ち計4箇所で支持する従来技術に比べ、回転軸方向の寸法を小さく構成することが可能である。
また、第1回転子と、第2回転子との間に位置する軸受けによって、第1入出力軸と、第2入出力軸とは連結し、略一体の軸として機能する。このため、第1入出力軸及び第2入出力軸の前記他の箇所を支持する2つの軸受けによって、1本の軸を支持するような構成となり、磁気ギア装置の機械的強度を担保することが可能である。
更に、第1回転子と、第2回転子との間には単一の軸受けが配されているため、複数の軸受けが位置する場合に比べて、短い磁路で第1及び第2回転子を磁気結合させることが可能である。
なお、円柱状の第1及び第2回転子には、円筒状が含まれる。
本発明によれば、軸受けを保持する保持部が第1回転子から第2回転子側へ突出した突出部に設けられている。従って、第2回転子の径方向内側に凹状の保持部を設ける場合に比べて、軸受けに達する磁界は小さい。軸受けに達する磁界の強度を小さくすることにより、軸受けの転動体の動きが磁界によって抑制させることを防止することが可能である。つまり、軸受けの機能が損なわれることを防止することが可能である。
本発明に係る磁気ギア装置は、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子と、前記磁極対と異なるピッチで、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第2回転子とを備え、前記第1回転子及び第2回転子は、中心軸が略一致するように、該中心軸に沿って配されており、更に、前記第1回転子及び第2回転子の外周を囲繞するように周方向に等配された複数の磁性体とを備える磁気ギア装置において、前記第2回転子から前記第1回転子側へ突出した回転軸と、該回転軸を支持する軸受けと、前記第1回転子の前記第2回転子側に設けられており、前記軸受けを保持する保持部とを備え、前記保持部は、前記第1回転子の前記第2回転子側端面に凹設されており、前記第1回転子に配された磁極対のピッチは、前記第2回転子に配された磁極対のピッチよりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、保持部を第1回転子に凹設することにより、中心軸方向における第1回転子と、第2回転子との距離を更に短くすることができ、より小寸法化することが可能である。
本発明によれば、第1回転子に配された磁極対のピッチが、前記第2回転子に配された磁極対のピッチよりも短いため、第1回転子側に設けられた保持部に達する磁界を小さくすることができる。一般的に、磁極対のピッチが短い程、磁極対によって生じる、磁石から一定距離離れた位置での磁界強度は弱くなる傾向がある。このため、第1回転子の径方向内側に達する磁界の強度は、第2回転子の径方向内側に達する磁界の強度に比べて小さい。軸受けを保持する保持部は、第1回転子側に設けられているため、結果として、軸受けに働く磁界を抑えることが可能になる。従って、上述のように、軸受けの機能が損なわれることをより効果的に防止することが可能である。
本発明に係る磁気ギア装置は、前記第1回転子及び第2回転子に配された磁極対は、該回転子の径方向外側に強い磁界を生成するハルバッハ型磁石であることを特徴とする。
本発明によれば、前記第1回転子及び第2回転子に配された磁極対は、径方向外側に強い磁界を生成するハルバッハ型磁石であるため、第1回転子側に設けられた保持部に達する磁界を小さくすることができる。従って、軸受けの機能が損なわれることをより効果的に防止することが可能である。
本発明によれば、機械的強度を保持しつつ、第1及び第2入出力軸をそれぞれ2箇所で支持する従来技術に比べ、回転軸方向の寸法を小さく構成し、短い磁路で第1及び第2回転子を磁気結合させることができる。
本実施の形態に係る磁気ギア装置を示す側面図である。 本実施の形態に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 磁気ギア装置の要部を示した分解側断面図である。 等配された磁極対の数と、磁束との関係を示した概念図である。 等配された磁極対の数と、磁束との関係を示した概念図である。 ハルバッハ型の磁場配向を有する磁石で形成された磁極対による磁束の流れを示した概念図である。 ハルバッハ型の磁場配向を有する磁石で形成された磁極対による磁束の流れを示した概念図である。 変形例1に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。 変形例2に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。 変形例3に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。 従来技術に係る磁気ギア装置を示す側面図である。 他の従来技術に係る磁気ギア装置を示す側面図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施の形態に係る磁気ギア装置を示す側面図、図2は、本実施の形態に係る磁気ギア装置を示す側断面図、図3は、図2のIII−III線断面図、図4は、磁気ギア装置の要部を示した分解側断面図、図5A及び図5Bは、等配された磁極対の数と、磁束との関係を示した概念図である。図6A及び図6Bはハルバッハ型の磁場配向を有する磁石で形成された磁極対による磁束の流れを示した概念図である。
本発明の実施の形態に係る磁気ギア装置は、中空円柱状をなす非磁性体金属製の筐体1を備える。筐体1は、円筒体11と、該円筒体11の両端をそれぞれ閉鎖する円板状の第1蓋体12及び第2蓋体13とで構成されている。第1及び第2蓋体12、13の内面側には、円筒体11に内嵌する環状部12a,13aが形成されている。第1及び第2蓋体12、13は、該環状部12a,13aが円筒体11に内嵌した状態で、それぞれ円筒体11の両端にねじ8で締結されている。第1及び第2蓋体12、13は略中央部に孔部を有し、該孔部の内周部分に軸受座12b、13bが形成されている。各孔部には、トルクが入出力する磁性体金属製の第1入出力軸2及び第2入出力軸3が円筒体11の中心線に沿って挿通し、軸受け72,73を介して第1及び第2蓋体12、13の軸受座12b、13bに支持されている。
第1入出力軸2の先端部には、複数の磁極対41が周方向に等配された円筒状磁石42が外嵌され第1回転子4を構成している。磁極対41は、図5Aに示すように、例えば厚さ方向に着磁した断面円弧状の外周側S極磁石41aと、外周側N極磁石41bとで構成される。
同様にして、第2入出力軸3の先端部には、第1回転子4の磁極対41と異なるピッチで、複数の磁極対51が周方向に等配された円筒状磁石52が外嵌され第2回転子5を構成している。磁極対51は、図5Bに示すように、例えば厚さ方向に着磁した断面円弧状の外周側S極磁石51aと、外周側N極磁石51bとで構成される。第1回転子4及び第2回転子5は、中心軸が略一致するように、該中心軸に沿って、図2中左右に配されている。磁極対41,51の詳細は後述する。
なおここで第1入出力軸2と第1回転子4は一体で回転するものであり、又第2入出力軸3と第2回転子5は一体で回転するものである。本明細書ではそれぞれ説明箇所に合わせてそれぞれの呼称を使用する。
第1入出力軸2は、中心軸に沿って、第2回転子5側へ突出した円柱状の突出部21を備える。突出部21には、断面円形の凹部をなし、軸受け71の外輪が内嵌する軸受保持部(保持部)21aが形成されている。軸受け71の外輪は、少なくとも、磁極対41で構成された円筒状磁石42及び磁極対51で形成された円筒状磁石52の外径よりも小さく構成されている。好ましくは、第1回転子4の磁極対41で構成された円筒状磁石42の内径、及び第2回転子5の磁極対51で構成された円筒状磁石52の内径よりも径方向内側に軸受け71が位置するようにその外径を設定すると良い。更に好ましくは、磁極対41,51から径方向内側へ達する磁界が所定値未満になる領域に、軸受け71が位置するように軸受け71の外径を設定すると良い。所定値は、軸受け71を貫く磁界によって、転動体の動きが悪くなり、軸受け71に働く摩擦力が増加し始める磁界の強さである。
第2入出力軸3は、図2及び図4に示すように、中心軸に沿って、第1回転子4側へ突出した回転軸31を備える。軸受保持部21aには軸受け71の外輪が内嵌しており、該軸受けの内輪に回転軸31が圧入されている。
なおここで磁極対41,51で構成された円筒状磁石42,52としたが、径方向に配向した円筒状磁石を用い必要な着磁を行ってもよいし、断面円弧状の磁石を入出力軸の先端部に張り合わせ円筒状としてもよい、その場合隣り合う円弧状磁石間に本発明の作用効果を失わない程度に隙間を持たせてもよい。
円筒体11の内周面には、図2及び図3に示すように、第1回転子4及び第2回転子5の円筒状磁石42,52の外周を囲繞するように周方向に等配された複数の磁性体6が設けられている(例えば、国際公開第2007/135360A1号明細書参照)。磁性体6には、例えば、磁性金属、積層した複数の磁性板からなる積層鋼板及び磁性粉の圧粉体等からなる軟磁性体を用いるとよい。特に、磁性体6の材質としては、渦電流損を抑えることができるため、積層鋼板が好ましい。磁極対41により発生した磁界が磁性体6を貫くと、磁極対41及び磁性体6の配列周期と異なる高周期成分を含む交番磁界が磁性体6に生成され、該交番磁界と磁極対51とが磁気的に相互作用する。
このように磁気結合した第1回転子4が回転した場合、第1及び第2回転子4、5夫々が有する磁極対41,51間の磁気的相互作用により、第2回転子5が回転する。この場合、第1回転子4よりも磁極数の少ない第2回転子5は、第1回転子4よりも高い回転数で、第1回転子4の回転方向と逆方向に回転する(池田哲也・中村健二・一ノ倉理、「永久磁石式磁気ギアの効率向上に関する一考察」、磁気学会論文誌、2009年、33巻、2号、130−134頁参照)。第1回転子4に配置してある磁極対41の個数Phと、第2回転子5に配置してある磁極対51の個数Plとの比Ph/Plが第2回転子5に対する第1回転子4のギア比となる。
次に、磁極対41,51の構成を説明する。
図5A及び図5Bは半径方向に配向した磁石で円筒状を形成した場合を示している。
第2回転子5に配された磁極対51のピッチは、例えば、図5A及び図5Bに示すように、第1回転子4に配された磁極対41のピッチよりも長く構成されている。つまり、図5A及び図5Bに示すように、磁極対41の数が、磁極対51の数よりも多い構成である。この場合、磁気結合した第1回転子4は低速回転し、第2回転子5は高速回転することになる。
一般的に、磁極対のピッチが短い程、磁極対によって生ずる、磁石から一定距離離れた位置での磁界強度は弱くなる傾向がある。従って、第1回転子4の磁極対41から径方向内側へ広がる磁界は、第2回転子5の磁極対51から径方向内側へ広がる磁界に比べて半径方向で同じ位置であれば弱くなる。つまり、磁極対41の内径側において磁界の強さが前記所定値未満の領域は、磁極対51に比べて広くなる。円筒状磁石42,52の内側にそれぞれ破線で描いた円は磁界の強さが前記所定値未満になる領域を概念的に示している。従って、磁界の影響を避けつつ、より大きな径を有する軸受け71を軸受保持部21aに保持させることができる。
また、図6A及び図6Bに示す様な、第1及び第2回転子4、5に配された磁極対41,51は、径方向外側に強い磁界を生成するように複数の磁石片を組み合わせハルバッハ配向させている。
ハルバッハ配向させた場合、周方向に流れる磁束を妨げない十分な径方向の厚さがあれば内径側に磁極は発生しないため、第1回転子4を構成する磁極対41の径方向内側における磁界の影響を考える必要は無い。また径方向の十分な厚さを確保できず内径側に磁極が発生した場合においても、内径側に発生する磁界は極めて弱いため、第1回転子4の磁極対41の磁界が軸受け71に及ぼす影響を抑えることができる。なお、ハルバッハ型磁石は一例であり、後述するように、磁界の強さが軸受け71の機能に悪影響を及ぼさない程度であれば、他の磁石を用いても良い。例えば、外径側に極異方性配向を有する円筒状磁石等も使用可能である。
なお、渦電流の発生する割合は、低速回転側の方が高速回転側に比べて大きいため、磁極対41,51を希土類―遷移金属系磁石(例えばNd−Fe−B系磁石等)で形成する場合、第1回転子4側の磁極対41をボンド磁石で構成し、第2回転子5側の磁極対51を焼結磁石で構成すると良い。ボンド磁石は、微小な磁石粒ないしは微粉を樹脂等のバインダと混ぜ合わせて、成型固化したものであり、渦電流の発生を低減することが可能である。焼結磁石は、いわゆる粉末冶金法によって作られる磁石であり、ボンド磁石に比べて、渦電流損が大きいが、磁力が強いという性質を有する。従って、このように、構成することによって、第1回転子4と、第2回転子5との間に働く力を担保しつつ、渦電流の発生を極力抑えることができる。
なお磁極対41,51として酸化物磁石(例えばフェライト磁石)を用いる場合には渦電流の発生は極めて少ないため組立て効率やコスト等を考慮し第1回転子4と第2回転子5にどのような製法の磁石を配置するかは適宜設定すれば良い。
このように構成された本実施の形態に係る磁気ギア装置にあっては、機械的強度を保持しつつ、第1及び第2入出力軸2、3をそれぞれ2箇所で支持する従来技術に比べ、中心軸方向の寸法を小さく構成し、短い磁路で第1及び第2回転子4、5を磁気結合させることができる。
つまり、本実施の形態に係る第1入出力軸2及び第2入出力軸3は、軸受け71を介して連結され、1本の軸のように構成される。図2中、第1入出力軸2及び第2入出力軸3の左右両側は、軸受け72,73で支持される。第1入出力軸2及び第2入出力軸3の中心軸方向における軸受け72と、軸受け73との距離Dは十分に長く、磁気ギア装置の機械的強度を保持することができる。
また、第1及び第2入出力軸2,3は、第1回転子4と、第2回転子5の間に位置する単一の軸受け71によって連結されるため、中心軸方向における第1回転子4及び第2回転子5の寸法を短くすることができる。
更に、第1回転子4と、第2回転子5との距離が短くなると、磁路も短くなり、第1及び第2回転子4,5の磁気結合力も強くなる。従って、伝達可能なトルクを向上させることができる。
また、図2の場合、軸受け71を保持する軸受保持部21aが第1回転子4から第2回転子5側へ突出した突出部21に設けられている。この場合次のような効果が期待できる。
第1回転子4は磁極対41のピッチが短いので磁石から一定距離離れた位置での磁界強度は、相対的に磁極ピッチの長い第2回転子5に比べて小さい。よって第2回転子5側に軸受保持部21aを設ける場合に比べて磁石で発生した磁界が軸受保持部21aによって短絡される度合いが少なく第1回転子4の外周側の磁束(磁性体6に到達できる磁束)が減少する度合いが少ないという効果がある。
また図2には示していないが、第2回転子5側に軸受保持部を設ける場合には、次の様な効果が期待できる。
第2回転子5は磁極対51のピッチが長いので、相対的にではあるが、第1回転子4に比べてより遠くまで強い磁界が発生する。
したがって第2回転子5に軸受保持部を設けると軸受(不図示)が強い磁場にさらされる可能性がある。
軸受に使用されるベアリング等の部品は強度確保やコスト低減を目的として鉄を多く含有した金属を用いることが多く磁性を有する。よって軸受が強い磁界にさらされると、軸受自体が磁路の一部となり、軸受の回転を阻害したり、軸受の部品であるベアリングの摩耗に偏りが発生したりと、損失が発生する可能性がある。しかし、実際には、軸受は外周側が軸受保持部の内周面側で、また片側の端部は軸受保持部の内周側底部で保持されていることから、軸受保持部は実質的に、第2回転子5の磁石で発生する磁界を十分ではないがシールドする役目を果たし、軸受に達する磁界強度を弱めることが可能となり、軸受での損失を低減できる。
このように、軸受保持部21aが突出部21に設けられている場合、第1回転子4側及び第2回転子5側それぞれどちらに設けてもよく、磁気ギア装置を構成する、磁極対41,51の大きさや数、その他の部品との位置関係を考慮し適宜どちらに配置するか決めればよい。しかし、軸受71の損失を考慮すると第1回転子4側に設けるのが望ましい。
更にまた、第1回転子4及び第2回転子5に配された磁極対41及び磁極対51を、径方向外側に強い磁界を生成するハルバッハ型磁石にした場合、第1回転子4側に設けられた軸受保持部21aに達する磁界を小さくすることができ、軸受け71の機能が損なわれることをより効果的に防止することが可能である。
また径方向外側に強い磁界を発生するため、第1及び第2回転子4,5の外側に配した磁性体6を介して力を伝達する本発明の磁気ギアにおいては、磁石を有効利用することができる。
(変形例1)
図7は、変形例1に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。変形例1に係る磁気ギア装置は、磁極対で構成された円筒状磁石45の径方向内側に軸受保持部121aを形成してある点が実施の形態に係る磁気ギア装置と異なるため、以下では主に上記相異点を説明する。
変形例1に係る第1入出力軸102の先端部、即ち第1回転子104側の端面には、断面円形の凹部をなし、軸受け171の外輪が内嵌する軸受保持部121aが形成されている。つまり、軸受保持部121aは、第1入出力軸102の先端部に設けられた凹部であり、軸受保持部121aに軸受け171が内嵌した場合、軸受け171の端面と、第1回転子104の端面が略面一になるように構成されている。軸受け171には、実施の形態と同様、第2入出力軸103から突出した回転軸131が圧入されている。なお、各端面の位置関係は一例であり、軸受け171が第1回転子104の端面よりも第2回転子105側に位置しても良いし、その逆でも良い。
軸受保持部121a及び軸受け171の寸法は、実施の形態で説明したように、磁極対41が生成する磁界の影響を考慮して決定される。
変形例1に係る磁気ギア装置にあっては、中心軸方向における第1回転子104と、第2回転子105との距離を更に短くすることができ、より小寸法化することができる。
(変形例2)
図8は、変形例2に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。変形例2に係る磁気ギア装置は、磁極対で構成された円筒状磁石46の径方向内側に軸受保持部221aを形成し、複数の軸受け271a,271bで回転軸231を支持している点が実施の形態に係る磁気ギア装置と異なるため、以下では主に上記相異点を説明する。
変形例2に係る第1入出力軸202の先端部、即ち第1回転子204側の端面には、断面円形の凹部をなし、離隔した2つの軸受け271a,271bの外輪が内嵌する軸受保持部221aが形成されている。つまり、軸受保持部221aは、第1入出力軸202の先端部に設けられた凹部であり、軸受保持部221aに2つの軸受け271a,271bが内嵌した場合、第1回転子204の端面が軸受け271a、271bの端面よりも第2回転子205側に位置するような孔寸法になるように形成されている。なお、端面の位置関係は一例である。
軸受保持部221a及び軸受け271a,271bの寸法は、実施の形態で説明したように、磁極対41が生成する磁界の影響を考慮して決定される。
変形例2に係る磁気ギア装置にあっては、回転軸231が離隔した2つの軸受け271a,271bで支持されているため、第1及び第2入出力軸202、203の結合部分の機械的強度をより向上させることができる。
(変形例3)
図9は、変形例3に係る磁気ギア装置を示す側断面図である。変形例3に係る磁気ギア装置は、隣接した複数の軸受け371a,371bで回転軸331を支持している点が変形例2に係る磁気ギア装置と異なるため、以下では主に上記相異点を説明する。
変形例3に係る第1入出力軸302の先端部、即ち第1回転子304側の端面には、断面円形の凹部をなし、隣接した2つの軸受け371a,371bの外輪が内嵌する軸受保持部321aが形成されている。つまり、軸受保持部321aは、第1入出力軸302の先端部に設けられた凹部であり、軸受保持部321aに2つの軸受け371a,371bが内嵌した場合、第1回転子304の端面が軸受け371a,371bの端面よりも第2回転子305側に位置するような孔寸法になるように形成されている。なお、端面の位置関係は一例である。
軸受保持部321a及び軸受け371a,371bの寸法は、実施の形態で説明したように、磁極対41が生成する磁界の影響を考慮して決定される。
変形例3に係る磁気ギア装置にあっては、変形例2と同様、第1及び第2入出力軸302、303の結合部分の機械的強度をより向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 筐体
2 第1入出力軸
3 第2入出力軸
4 第1回転子
5 第2回転子
6 磁性体
8 ねじ
11 円筒体
12 第1蓋体
13 第2蓋体
12b,13b 軸受座
21 突出部
21a 軸受保持部
31 回転軸
41,51 磁極対
42,52 円筒状磁石
71,72,73 軸受け

Claims (4)

  1. 複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子と、前記磁極対と異なるピッチで、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第2回転子とを備え、前記第1回転子及び第2回転子は、中心軸が略一致するように、該中心軸に沿って配されており、更に、前記第1回転子及び第2回転子の外周を囲繞するように周方向に等配された複数の磁性体とを備える磁気ギア装置において、
    前記第2回転子から前記第1回転子側へ突出した回転軸と、
    該回転軸を支持する軸受けと、
    中心軸に沿って前記第1回転子から前記第2回転子側へ突出した突出部と、
    該突出部に形成されており、前記軸受けを保持する保持部と
    を備えることを特徴とする磁気ギア装置。
  2. 複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第1回転子と、前記磁極対と異なるピッチで、複数の磁極対が周方向に等配された円柱状の第2回転子とを備え、前記第1回転子及び第2回転子は、中心軸が略一致するように、該中心軸に沿って配されており、更に、前記第1回転子及び第2回転子の外周を囲繞するように周方向に等配された複数の磁性体とを備える磁気ギア装置において、
    前記第2回転子から前記第1回転子側へ突出した回転軸と、
    該回転軸を支持する軸受けと、
    前記第1回転子の前記第2回転子側に設けられており、前記軸受けを保持する保持部と
    を備え、
    前記保持部は、前記第1回転子の前記第2回転子側端面に凹設されており、
    前記第1回転子に配された磁極対のピッチは、前記第2回転子に配された磁極対のピッチよりも短いことを特徴とする磁気ギア装置。
  3. 前記第1回転子に配された磁極対のピッチは、前記第2回転子に配された磁極対のピッチよりも短い
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ギア装置。
  4. 前記第1回転子及び第2回転子に配された磁極対は、該回転子の径方向外側に強い磁界を生成するハルバッハ型磁石である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の磁気ギア装置。
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