JP5919467B2 - 面状採暖具 - Google Patents

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Description

本発明は、電気ヒータを発熱源とした面状採暖具に関するものである。
従来、この種の面状採暖具は、シート状の表面材とシート状の断熱材の間に、金属シートの両面に所定の温度以上で溶融する接着樹脂をコーティングした均熱シートにヒータ線を配設したヒータユニットを配置し、均熱シートを発熱させて接着樹脂を熔融し、表面材とヒータユニットと断熱材を接着した積層構造の本体が形成されている。本体の面積が大きい場合には、複数の均熱シートを接合して大面積の均熱シートを形成し、均熱シートの接合部に対して略平行となるようにヒータ線を本体の全面に蛇行形状に配設し、均熱シートの接合部とヒータ線が交差する箇所を最少となるように配設された構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、特許文献1に記載された従来の面状採暖具を示すものである。図12に示すように、2枚の均熱シート1は中央で重ね合わせた状態で接合され、接合部2が形成されている。ヒータ線3は接合部2に平行となるように蛇行して配設され、接合部2とヒータ線3の交差部4は2箇所のみとなるように構成されている。
特開2012−138336号公報
しかしながら、前記従来の構成では、製造過程において、接着樹脂を熔融する工程において誘導加熱装置を使用して均熱シートを発熱させる場合、均熱シートを重ね合わせた接合部は他の部分より多く発熱し高温となるため、誘導加熱装置の制御が複雑となり、製造工程の簡略化が望まれていた。この課題の解決策として、均熱シートを重ね合わさないで
、接合部に隙間を空けた状態で加熱することにより、接合部が高温になることは解消された。
しかしながら、接合部に隙間を設けたことにより、隙間の部分の表面材と断熱材は接着されないため、隙間の部分の曲げ強度が他の部分より低くなり、面状採暖具を収納する場合などに、本体を持ち上げたり、巻いたりした場合、接合部が折れ曲がり、折り跡が残り面状採暖具の外観が低下することがあり、外観品質と使い勝手の観点からは未だ改善の余地があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、製造工程を合理化できるとともに、外観品質と使い勝手のよい面状採暖具を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の面状採暖具は、シート状の裏面材と、裏面材上に積層された断熱シートと、断熱シート上に積層された均熱シートと、断熱シートと均熱シートとの間に配設されたヒータ線と、均熱シート上に積層されたシート状の表面材と、を含み、均熱シートは、略長方形の複数のシートが間隙を設けて配設され、ヒータ線は、直線部と折り返し部とが交互に形成されるように蛇行形状に配設され、ヒータ線の直線部が、均熱シートの間隙に略直交するように配設されているものである。
これにより、均熱シートは小さいサイズのシート材を採用したことにより、材料調達が容易で、かつ低コストで生産することができるものである。
また、ヒータ線の直線部を均熱シートの間隙を跨いで配設したことにより、間隙部分の強度が低下することを抑制し、間隙の部分が折れ曲がり、折り跡が残ることを抑制することができるので、使い勝手と面状採暖具の外観を向上することができる。
本発明の面状採暖具は、生産の合理化と外観の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1における面状採暖具の外観を示す斜視図 本発明の実施の形態1における本体の完成状態を示す断面図 本発明の実施の形態1における本体の構成部材を示す断面図 本発明の実施の形態1におけるヒータユニットを示す平面図 本発明の実施の形態1におけるヒータ線の詳細を示す斜視図 本発明の実施の形態1における均熱シートとヒータユニットとの配置の関係を示す模式図 本発明の実施の形態1における熱プレス工程を示す模式図 本発明の実施の形態1におけるヒータ積層体を示す断面図 (a)は本発明の実施の形態1における加熱工程と押圧工程の断面を示す模式図、(b)は加熱工程で使用する加熱コイルの平面を示す模式図 本発明の実施の形態1における本体の超音波溶着工程を示す模式図 本発明の実施の形態1における本体のトリミング工程を示す模式図 従来の面状採暖具の均熱シートとヒータ線の配置の状態を示す模式図
第1の発明は、シート状の裏面材と、前記裏面材上に積層された断熱シートと、前記断熱シート上に積層された均熱シートと、前記断熱シートと前記均熱シートとの間に配設されたヒータ線と、前記均熱シート上に積層されたシート状の表面材と、を含み、前記均熱
シートは、略長方形の複数のシートが間隙を設けて配設され、前記ヒータ線は、直線部と折り返し部とが交互に形成されるように蛇行形状に配設され、前記ヒータ線の前記直線部が、前記均熱シートの前記間隙に略直交するように配設されている、面状採暖具である。
これにより、均熱シートは小さいサイズのシート材を採用したことにより、材料調達が容易で、かつ低コストで生産することができるものである。
また、ヒータ線の直線部を均熱シートの間隙を跨いで配設したことにより、間隙部分の強度が低下することを抑制し、間隙の部分が折れ曲がり、折り跡が残ることを抑制することができるので、面状採暖具の外観を維持および向上することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記断熱シート上に積層された保持シートをさらに備え、前記断熱シートと前記均熱シートとの間において、前記保持シートと前記断熱シートとの間に前記ヒータ線が配設されているものである。
これにより、保持シートがヒータ線を覆うことにより、ヒータ線が表面材側に突出することが抑制され、表面材の上面にヒータ線による凹凸の発生を抑制することができ、使用時の感触および外観を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における面状採暖具の完成状態を示す斜視図であり、図2は面状採暖具の本体の完成状態を示す断面であり、図3は本体を構成する部材の詳細な構成を示す断面図であり、図4はヒータユニットを示す平面図であり、図5はヒータ線の詳細な構成を示す斜視図であり、図6は均熱シートとヒータユニットとの配置の関係を示す模式図である。
<1>面状採暖具の構成
本実施の形態の面状採暖具は、住宅の床面に設置して使用する採暖具である。図1に示すように、面状採暖具は複数のシート状の部材で構成した本体100と、本体100の一端に設けられたコントローラ101で構成される。コントローラ101は本体100に内蔵されたヒータ線132に供給する電流を制御する制御部(図示せず)を備えている。コントローラ101に接続された電源コード102を介して電力が供給される。コントローラ101はヒータ線132に供給する電力を制御することにより本体100の温度を設定された温度に制御する。
図3に示すように、面状採暖具の本体100は、表面材110と、均熱シート120と、ヒータユニット130と、断熱シート140と、裏面材150とを主な構成部材とし、ヒータユニット130と断熱シート140の間に第一接着シート160を介在させ、断熱シート140と裏面材との間に第二接着シート170を介在させた積層体で構成されている。
上記積層体を接着加工し、周辺部を圧縮溶着された本体100は、図2に示すように、表面材110、均熱シート120、ヒータユニット130、断熱シート140、裏面材150が積層された積層体として構成されており、第一接着シート160と第二接着シート170は接着加工後はヒータユニット130の保持シート131や断熱シート140にほとんどが浸透するためその厚さはほとんど残らない。
表面材110は、面状採暖具の本体100における最上面の部材で使用時には使用者が直接接触する面である。表面材110は機械的な強度はもちろん、意匠性や耐汚染性や触感等の必要な性能を備えたものであり、塩化ビニル樹脂(以下PVCと表記)の発泡体を主成分とし、着色および柄付けした表面シート111の裏面にポリエステルの不織布112を接着剤113で接着した積層シートで厚さは約2mmである。
均熱シート120は、ヒータユニット130で発熱した熱を本体100全面に均一に拡散する目的の部材であり、熱伝導率が高い金属シートであるアルミニウムを主成分とする厚さ約0.01mmのアルミシート121を基材とし、その両面にポリエチレン樹脂とEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)からなる接着樹脂122をコーティングして形成したものであり、接着樹脂122を約85℃以上に加熱することにより溶融して接着剤としての機能を発揮する。
本実施の形態における面状採暖具は長辺が2m以上の大型のものであり、1枚の均熱シート120で全面をカバーする大判のシートの調達が難しいため、シート120aとシート120bの2枚に分割して構成されている。
図6に示すように、均熱シート120は略長方形のシート120aとシート120bが約5mmの間隙123を設けて平行に配置されて構成されており、2枚のシート120a、120bと間隙123で構成される均熱シート120の外形は表面材110より小さい寸法であり、ヒータユニット130と同寸法または僅かに小さい寸法に形成されている。
ヒータユニット130は面状採暖具の発熱源であり、図4に示すように、ポリエステルを主成分と不織布で形成された保持シート131の片面にヒータ線132を蛇行させて配設したものである。
ヒータ線132は図5に示すように、中心のガラス繊維132aの周囲に温度を検知する検知線132bを螺旋状に巻回し、その外周にナイロン樹脂で絶縁層132cを形成し、絶縁層132cの外周に発熱線132dを螺旋状に巻回し、その外周にPVCの絶縁層132eを形成し、絶縁層132eの外周にポリエチレン樹脂による接着層132fを形成したものであり、外周の直径は約2.7mmである。
ヒータユニット130は、ヒータ線132の始端133を保持シート131の1つの角部に配置し、保持シート131の全域をカバーするように直線部134と折り返し部135を交互に形成して蛇行形状に配設されており、終端136を始端133の近傍に配置している。ヒータ線132を保持シート131に蛇行形状に配置した状態で熱を加えることにより、ヒータ線132の接着層132fが溶融し、保持シート131に接着固定されたものである。
図6に示すように、均熱シート120とヒータユニット130とは、均熱シート120の間隙123に対し、ヒータ線132の直線部134が直交するように配設されている。
表面材110と均熱シート120とヒータ積層体180は、均熱シート120の両面にコーティングされた接着樹脂122により接着されたものであり、均熱シート120の間隙123には接着樹脂が充填されないため、この部分は接着されず、接着された他の部分より曲げ強度が弱い部分となるが、ヒータ線132の直線部134が間隙123を跨いで配設されることにより、他の部分との強度の差を抑制することができる構成となっている。
断熱シート140は、ヒータユニット130で発熱した熱が床面に無駄に伝わるのを抑
制する機能と面状採暖具のクッション性を得る目的で設けたものであり、ポリエステル樹脂を主成分とする高融点樹脂繊維を約85%と低融点樹脂繊維を約15%の割合で混合し、厚さ約15mmのフェルト状に形成したものである。
上記構成の断熱シート140は主に高融点樹脂繊維による高い弾力性を備えるとともに、低融点樹脂繊維により溶融温度近辺での加熱状態で塑性変形させることにより、変形状態を維持することができる加熱変形の特性を備えたものである。
断熱シート140の外形寸法は2枚のシート120a、120bで構成した均熱シート120およびヒータユニット130の保持シート131外形と同寸法または僅かに大きい寸法に形成されている。
上記加熱変形の特性を活用することにより、ヒータユニット130のヒータ線132を断熱シート140に対向させて第一接着シート160を介して断熱シート140に積層した状態で押圧しながら加熱することにより、ヒータ線132を断熱シート140に埋設させることができ、ヒータユニット130の保持シート131を平坦な状態に形成することができるとともに、断熱シート140の弾性も維持することができる。
上記のようにヒータ線132を断熱シート140に埋設するためには、断熱シート140が十分な厚さを備えることが重要であり、ヒータ線132の直径に対して断熱シート140は4倍以上の厚さを備えることが必要であり、本実施の形態ではヒータ線132の直径2.7mmに対して断熱シート140の厚さは15mmで5.6倍としている。
裏面材150は、面状採暖具の本体100のうち直接床面に接触する部材であり、機械的強度はもちろんクッション性や滑り難さ等の性能を備えている。裏面材150はポリエチレン樹脂製のクロスシート両面をポリエチレン樹脂でコーティング処理をした三層構造に形成されたものである。裏面材150の外形は表面材110と略同寸法に形成されている。
第一接着シート160は、ヒータユニット130と断熱シート140とを接着するシート状の熱溶融タイプの接着材である。第一接着シート160は、ポリエチレン樹脂を厚さ約30μmのシート状に成形したものであり、常温においては柔軟なシート状をなしており、約85℃で溶融して接着剤としての機能を発揮する。第一接着シート160の外形はヒータユニット130の保持シート131より小さい寸法に形成されている。
第二接着シート170は、断熱シート140と裏面材150とを接着するシート状の熱溶融タイプの接着材である。第二接着シート170は、ポリエチレン樹脂を厚さ約60μmのシート状に成形したものであり、常温においては柔軟なシート状をなしており、約85℃で溶融して接着剤としての機能を発揮する。第二接着シート170の外形は断熱シート140より大きく、裏面材150より小さい寸法に形成されている。
第一接着シート160と第二接着シート170は接着加工後は保持シート131や断熱シート140にほとんどが浸透するため図2に示すようにその厚さはほとんど残らない。
上記構成部材を積層し、後述の製造工程により加熱および押圧することにより、図2に示す断面の面状採暖具の本体100が形成される。
<2>本体の製造工程
図7は第1工程における熱プレス工程の断面を示す模式図であり、図8は第1工程で加工されたヒータ積層体の断面を示す模式図であり、図9(a)第2工程である電磁誘導加
熱工程と第3工程である押圧工程の断面を示す模式図であり、(b)は電磁誘導加熱工程における加熱コイルの平面を示す模式図である。図10は第4工程である本体周辺部の溶着を行う超音波溶着工程の断面を示す模式図であり、図11は第5工程である本体周辺部の不要な部分を切断するトリミング工程の断面を示す模式図である。
第1工程はヒータユニット130と断熱シート140と裏面材150を熱プレスにより接着する熱プレス工程である。この工程は加熱と押圧の作業を同時に行う工程であり、図7に示すように、この工程に必要な設備は熱プレス200であり、熱プレス200の下型210と上型220は本体100全面をカバーする平板状の熱板211、221を備えている。
図7に示すように下型210の熱板211上に裏面材150、第二接着シート170、断熱シート140、第一接着シート160、ヒータユニット130のヒータ線132が下側になるように順に積層する。この工程においては図7に示すように、ヒータユニット130と断熱シート140と第一接着シート160と第二接着シート170は裏面材150より外形寸法が小さいので、裏面材150の中央に配置することが重要である。
また、ヒータユニット130の外形寸法より第一接着シート160の外形寸法を小さく形成しており、第一接着シート160がヒータユニット130よりはみ出さないように積層することにより、溶融した第一接着シート160が上型220の熱板221に付着することを防止することができる。
下型210の熱板211および上型220の熱板221が所定温度、たとえば、約100℃に加熱される。この所定温度は、断熱シート140の低融点樹脂繊維の融点より高く高融点樹脂繊維の融点より低い温度に設定される。この加熱状態で、上型220が下げられて積層した部材を加熱および押圧し、約30秒間維持し、その後上型が開放される。
これにより、ヒータ線132が断熱シート140に押し付けられながら、断熱シート140の低融点樹脂繊維の一部または全部が溶融する。このため、断熱シート140においてヒータ線132が設けられた位置が窪んで、ヒータ線132の一部または全部が納まる窪みが断熱シート140に形成される。
また、第一接着シート160が溶融して、断熱シート140とヒータ線132および保持シート131とが接着され、第二接着シート170が溶融して、断熱シート140と裏面材150とが接着される。
熱プレス工程により完成したヒータ積層体180は図8に示すように、ヒータユニット130のヒータ線132は断熱シート140に埋設された状態であり、ヒータユニット130の上面である保持シート131を平坦な状態に仕上げることができる。
第2工程は表面材110と均熱シート120とヒータ積層体180とを接着するために電磁誘導加熱装置400で加熱する電磁誘導加熱工程である。
電磁誘導加熱工程で使用する加工設備としては、本体100を構成する全部材である表面材110と均熱シート120とヒータ積層体180を載置して、矢印Aで示すように水平方向に移動させる搬送手段300と、本体100の幅より大きい略長円形の加熱コイル410と、加熱コイル410の出力を制御する制御部(図示せず)を備えた電磁誘導加熱装置400が必須である。
搬送手段300には本体100の積層体の移動位置を検知する位置検知手段(図示せず
)を備えている。本実施の形態においては具体的な位置検知手段としては、搬送手段300の駆動モータの回転数を検知して本体の100の移動距離を演算することにより本体100の位置を検知する位置検知手段を採用している。
図9(a)に示すように、本実施の形態においては電磁誘導加熱装置400としては3台の電磁誘導加熱装置400a、400b、400cを、本体100の移動方向に対して略垂直方向に、かつ略平行に近接して設置されている。3台の電磁誘導加熱装置400a、400b、400cには、本体100より幅の広い略長円形の加熱コイル410a、410b、410cを備えており、それぞれ加熱コイルは電力供給を独立して制御できる構成となっており、本体100の搬送速度とリンクさせて最適な加熱状態を得ることができる。加熱コイル410a、410b、410cは、同一形状および同一性能であることは必ずしも必要ではなく、3個がそれぞれ異なる仕様であってもよい。
図9(a)に示すように搬送手段300上に第1工程で形成したヒータ積層体180、均熱シート120、表面材110の順に積層する。このとき、ヒータ積層体180はヒータ線132の直線部134が搬送手段300の矢印Aで示す搬送方向に対して直交する方向に配置し、均熱シート120は間隙123が搬送方向を示す矢印Aと平行となるように配置する。このように配置することにより、ヒータ線132の直線部134と均熱シート120の間隙123とは直交して配置される。
搬送手段300により矢印Aで示すように水平方向に移動させながら、上方に配置した電磁誘導加熱装置400から磁力線を発生させルことにより、均熱シート120のアルミシート121内に渦電流が発生し、渦電流とアルミシート121の抵抗によりアルミシート121自体が発熱昇温する。そして、アルミシート121から発生した熱によりアルミシート121の両面にコーティングされた接着樹脂122が溶融する。
このとき、電磁誘導加熱装置400の加熱コイル410とアルミシート121との距離を一定に保つことが重要であり、積層した本体100を軽く押圧し所定の厚さに維持しながら移動させる。
加熱工程においては、発熱による温度上昇を適切に制御することが重要であり、搬送手段300の搬送速度に対応して、電磁誘導加熱装置400の制御部により加熱コイル410の出力を制御する。特に、アルミシート121の端部には磁力線が集中しやすく端部は高温になるが、その反面、端部の近傍は磁力線が弱くなるためアルミシート121の発熱が抑制される現象が発生するため、接着樹脂122を十分に溶融できない状態になる。
そのため、加熱コイル410が端部近傍を通過するときはアルミシート121の他の平面部位を加熱するときより加熱コイル410の出力を上昇させて低温領域が発生しないように制御する。出力を制御するタイミングは搬送手段300の位置検知手段の情報に基づいて行われる。
本実施の形態においては、3個の加熱コイル410a、410b、410cを移動方向と略垂直に並列に配置しているため、アルミシート121の同一箇所に対して、3個の加熱コイル410a、410b、410cから順次磁力線が供給されるため、加熱時間を長く確保することが可能となり、個々の加熱コイルに供給する電力を少なくし、3個の加熱コイルを通過する間に時間をかけてアルミシート121を昇温させることにより、接着樹脂122の温度が耐熱温度以上にオーバーシュートすることを防止し、接着樹脂122の性能を維持することができる。
第3工程は第2工程で加熱した本体100を押圧して接着する押圧工程である。押圧工
程で使用する押圧手段であるローラユニット500は、図9(a)に示すように、2個のローラ511、512からなる回転ローラ510と、2個のローラ511、512の間に設置された押圧板520と、回転ローラ510の外周に巻設したベルト530で構成されており、本体100はベルト530を介して2個のローラ511、512と押圧板520により押圧される構成となっている。このような構成を採用することにより、平坦な面により長時間に亘り安定して押圧を持続させることが可能となり、安定した接着性能を得ることができる。
ローラユニット500は上下にそれぞれ設けられており、下側のローラユニット500は定位置に固定して設置されており、上側のローラユニット500は上下に移動させる加圧装置(図示せず)を備えており、下方に移動させることにより本体100押圧することができる構成となっている。
また、少なくとも下側のローラユニット500には駆動装置(図示せず)が備えられており、駆動装置で回転ローラ510を回転させることにより、ベルト530を駆動し、ローラユニット500に載置した本体100を所定の速度で矢印Aで示す方向に移動させることができる。ローラユニット500の移動速度は加熱工程の搬送手段300の移動速度と同期した速度である。
押圧工程では上下に設けられたローラユニット500の間に狭持されながら、ローラユニット500の回転ローラ510が備えた駆動装置により、矢印Aで示す搬送方向に連続して移動を続ける。
その間、上側のローラユニット500に備えた加圧装置により、本体100は連続的に押圧され、その間に均熱シート120の接着樹脂122は冷却されて溶融温度より低下して固形化することにより、表面材110と均熱シート120とヒータ積層体180とが確実に接着される。
第2工程と第3工程により接着された表面材110と均熱シート120とヒータ積層体180は、均熱シート120の両面にコーティングされた接着樹脂122により接着されたものであり、均熱シート120の間隙123には接着樹脂が充填されないため、この部分は接着されず、接着された他の部分より曲げ強度が弱い部分となる。
第4工程は第3工程で接着した本体の周辺部の表面材110と裏面材150を溶着する超音波溶着工程である。超音波溶着工程で使用する加工設備は、図10に示すように本体100の周辺部に沿って移動するホーン610を備えた超音波溶着機600である。
均熱シート120とヒータユニット130と断熱シート140は、表面材110と裏面材150より外形寸法を小さく形成されているため、本体100の周辺部は表面材110と裏面材150とで構成されている。
本体100の周辺部に沿って超音波溶着機600のホーン610を移動させながら超音波を加えることにより、表面材110と裏面材150が順次発熱溶融して全周に亘って溶着を行う。
第5工程のトリミング工程は、本体100の周辺部の不要な部分を切り落として整形する仕上げ工程であり、図11に示すように、この工程で使用する設備は本体100の両側の幅方向を同時に切断する2個の円盤状のカッター700と長さ方向を移動させながら切断する1個のカッター700である。
超音波溶着を行った段押部の不要部分を幅方向と長さ方向に円盤状のカッター700を移動させながら切り落とし、本体100を所定の寸法に仕上げることにより、本体100が完成する。
<3>作用、効果
以上のように、本実施の形態における面状採暖具の本体は、均熱シート120として調達の容易な、小さいサイズのシート材を採用した構成および製造方法であるので、材料調達が容易で、かつ低コストで生産することができるものである。
また、均熱シート120を分割することにより発生する間隙123には接着樹脂が充填されないため、この部分は接着されず、接着された他の部分より曲げ強度が弱い部分となるが、ヒータ線132の直線部134が間隙123を跨いで配設されることにより、他の部分との強度差の割合を抑制することができる。それにより、本体100を持ち上げたり、巻いたりした場合にも、間隙123の部分が折れ曲がり、折り跡が残ることを抑制することができるので、面状採暖具の外観が低下することがない。
また、本実施の形態における面状採暖具は、断熱シート140して高融点樹脂繊維と低融点樹脂繊維とを混合したフェルト状のシートを採用し、熱プレスにより低融点樹脂繊維を熔融し、ヒータユニット130のヒータ線132を断熱シート140に埋設させることができるので、表面材110の上面にヒータ線132により部分的に突出することがなく、表面材の上面を平坦な状態に仕上げることができるとともに、高融点樹脂繊維により断熱シート140の弾性を維持することができるので、使用時の感触と外観を向上することができる。
しかも、ヒータユニット130の上面となる保持シート131を平坦に形成することができるので、ヒータユニット130の上面に積層される均熱シート120に不要な変形が加えられることによるしわの発生や亀裂等の損傷を抑制することができ、安定した性能および形状を維持することができる。
また、熱プレス工程で使用する熱プレス200の熱板211、221は平板状であるため、本体100の最大寸法の熱板を使用すれば、異なる寸法の本体100の加工に対応することが可能であり、設備費用を抑制することができる。
さらに、電磁誘導加熱工程においては、接着樹脂122の溶融に必要な熱を、接着樹脂122に直接接触しているアルミシート121から発熱させる構成であり、発熱源であるアルミシート121を中央にして表面材110とヒータ積層体180とで挟み込むことにより、外部への無駄な放熱を抑制することができるため、外部から熱を加える加熱方法に比較して格段に少ない熱量で接着樹脂122を溶融することができ、加熱に要する電力が少なく、高い省エネルギーの効果を得ることができる。
しかも、本体100の内部から発熱させることにより、本体100の表面部の温度が上昇することがないため、表面材110として使用する材料は、例えば、外観デザインが優れ耐熱温度の低いものを使用することが可能である。
また、アルミシート121は、本来面状採暖具の使用時にヒータユニット130で発熱した熱を本体100全面に均一に拡散する目的で設けた均熱シート120の必須の構成部材であり、本来の機能に加えて製造工程で活用したものであり、製造上のコストや工数の点で非常に大きい効果を得ることができるものである。
また、発熱源であるアルミシート121が溶融する接着樹脂122に直接接触している
ため、秒単位の短時間に加熱ができるため、本体100全面を同時に加熱する必要がなく、移動させながら部分的に、加熱、溶融、接着の工程を流れ作業として実施することが可能となる。しかも、部分的に加熱を行うため、加熱に使用する電磁誘導加熱装置400は小容量の小型の物でよく、設備費用を低減することができるとともに、加工時の最大電気容量を低くすることができる。
また、電磁誘導加熱を使用した本発明の製造方法においては、従来本体のサイズ毎に必要であった金型が不要であり、しかも本体の最大のサイズに対応する加熱コイル410を準備しておけば、発熱源であるアルミシート121の範囲のみで発熱するため、加熱コイル410より小さい本体100であれば同一の設備で加熱することが可能であり、本体100のサイズに合わせて加熱工程の設備を準備する必要がなくこの点でも設備費用を低減することができる。
なお、本実施に形態においては、均熱シート120とヒータユニット130とは別部材として構成したが、これに限るものではなく、均熱シート120にヒータ線132を直接配設した構成としてもよい。この場合、均熱シート120の接着樹脂122はヒータ線132の配設面側のみにコーティングすることにより第1工程を実施が可能となり、表面材110に対向する面には別部材の接着シートを介在させることにより、第2工程以降の製造工程を実施することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、均熱シート120の基材としてアルミシートを使用したが、これに限るものではなく、銅やステンレス等の他の金属であってもよい。
また、本実施の形態においては、均熱シート120は2枚のシートで構成したが、これに限るものではなく、より大型の面状採暖具の場合は3枚以上のシートを使用してもよい。
また、均熱シート120の間隙123は5mmとしたが、これに限るものではなく、5〜10mmの範囲で間隙123を形成すればよい。
また、本実施の形態においては、電磁誘導加熱装置を3台使用したが、これに限るものではなく、2台または4台以上を使用してもよい。また、電磁誘導加熱装置毎に1個の加熱コイルを備える構成としたが、一台の電磁誘導加熱装置に複数の加熱コイルを備え、個々の加熱コイルが個別に制御できる構成であってもよい。
また、本実施の形態においては、電磁誘導加熱装置は本体の表面材側に配置したが、これに限るものではなく、裏面側に配置してもよい。
以上のように、本発明にかかる面状採暖具は、製造工程を合理化と、外観品質を向上することが可能となるので、複数の部材を接合して形成する積層部材の用途にも適用できる。
110 表面材
120 均熱シート
120a シート
120b シート
122 接着樹脂(接着剤)
123 間隙
131 保持シート
132 ヒータ線
134 直線部
135 折り返し部
140 断熱シート
150 裏面材
160 第一接着シート(接着剤)
170 第二接着シート(接着剤)

Claims (2)

  1. シート状の裏面材と、
    前記裏面材上に積層された断熱シートと、
    前記断熱シート上に積層された均熱シートと、
    前記断熱シートと前記均熱シートとの間に配設されたヒータ線と、
    前記均熱シート上に積層されたシート状の表面材と、を含み、
    前記均熱シートは、略長方形の複数のシートが間隙を設けて配設され、
    前記ヒータ線は、直線部と折り返し部とが交互に形成されるように蛇行形状に配設され、
    前記ヒータ線の前記直線部が、前記均熱シートの前記間隙に略直交するように配設されている、
    面状採暖具。
  2. 前記断熱シート上に積層された保持シートをさらに備え、
    前記断熱シートと前記均熱シートとの間において、前記保持シートと前記断熱シートとの間に前記ヒータ線が配設されている、
    請求項1に記載の面状採暖具。

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