JP5917909B2 - アルミニウム部材の電解研磨方法 - Google Patents

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本発明は、アルミニウムやアルミニウム合金からなるアルミニウム部材の表面を溶解し平滑化する電解研磨方法に関し、特に、アルミニウム部材の表面に形成される酸化皮膜を薄く形成することができるアルミニウム部材の電解研磨方法に関する。
従来より、金属製の被研磨体を研磨する方法としては、物理的な手段により被研磨体の表面を切削することで平滑化する物理的研磨や、電気化学的な作用により被研磨体の表面を溶解して平滑化する電解研磨が知られている。
物理的研磨では、金属表面を切削等して平滑化を行うが、切削等を行なうに際し、砥粒や、バフカス、油分、コンパウンドなどを用いるため、被研磨体の表面に微細なキズができ、これに砥粒等が残留するため十分な洗浄が必要であり、表面にめり込んだ砥粒等をきれいに取り除くことができなかった場合には、それらが腐食の原因となったり、或いは金属表面から後々砥粒等の残留物が放出され、不純物発生の原因になるといったデメリットがあり、また、切削等に伴い被研磨体が物理的な力を受けてしまうため、加工に伴う変質層を生じてしまうといったデメリットがある。それに対し、アルミニウムやステンレス等の金属からなる被研磨体を電解研磨液に浸し、被研磨体を陽極とし、電解研磨液を収容する容器又は容器内の電解研磨液に浸漬された陰極板を陰極として、直流電流を通電することで被研磨体の金属表面を溶解することで平滑化する電解研磨においては、被研磨体たる金属体表面を加工する技術として第2次世界大戦の直後より盛んに研究されているという経緯があり、自動車産業や電気機器産業はもちろんのこと、近年では、アルミ合金の表面処理、LED照明の反射鏡、太陽光発明の集光板などに係る半導体産業や、薬品の純度を保証する上で必要不可欠な薬品を収容する容器の表面処理など製薬産業分野においても益々注目されてきており、こうした電解研磨においては、物理的研磨のデメリットである、被研磨体を物理的に研磨することに伴う、被研磨体に対する残留応力の発生や、研磨に伴い被研磨体に変質層が生じることを回避でき、さらには、表面を電気化学的に溶解させることで研磨面をクリーンにすることができるため、前述した半導体産業や製薬産業分野において益々関心が高まってきているといった実情がある。
上記電解研磨に係る技術として特許文献1には、電解研磨法による金属製品の製造方法が開示されている。
特開2006−348336号公報
しかし、特許文献1に記載されているような従来の電解研磨方法を適用し、アルミニウムやアルミニウム合金を電解研磨する場合には、電解研磨処理に伴い、被研磨体の表面に形成される酸化皮膜が厚くなってしまうといった実情があり、酸化皮膜が厚い状態では、アルミニウム部材自体の膨張や収縮により、その表面に比較的深い微細な孔(いわゆるポーラス)が多数形成されるため、これらの孔の中に電解液等に含まれている薬品成分や水分が残存することがあり、そのため、例えば、電解研磨処理で製造したアルミニウム部材を真空雰囲気中に設置したりすると、真空作用によって、孔内に有していた薬品がその外に放出されることがあり、特に真空雰囲気中において、電解研磨を施した被研磨体を用いることは不向きであるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アルミニウムやアルミニウム合金からなるアルミニウム部材を電解研磨処理した際、アルミニウム部材の表面に形成される酸化皮膜を薄く形成することができるアルミニウム部材の電解研磨方法を提供することを目的とする。
請求項1に係るアルミニウム部材の電解研磨方法の発明は、 アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム部材を容器に収容された電解研磨液に浸漬し、 前記アルミニウム部材を陽極とし、前記電解研磨液を収容する容器又は容器内の電解研磨液に浸漬された陰極板を陰極として、直流電流を通電することで前記アルミニウム部材の表面を溶解し平滑化するアルミニウム部材の電解研磨方法において、 前記アルミニウム部材の電解研磨を行なう際、光沢度を1000以上、吸光度を0.1以下となる電解研磨されたアルミニウム部材を得るために、 前記電解研磨液に浸漬された前記アルミニウム部材の温度を80℃以上であって、 電流密度を0.128A/cm〜0.211A/cmとし 前記電解研磨液は、85%燐酸と、98%硫酸と、水との容量比を、6.5:0.5:2の割り合いで混合した混酸電解液であることを特徴とする。
請求項2に係るアルミニウム部材の電解研磨方法の発明は、請求項1において、
前記アルミニウム部材の電解研磨を120秒間行なうことを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム部材の電解研磨を行なう際、アルミニウム部材の温度を80℃以上とし、且つ電流密度を0.128A/cm〜0.211A/cmで実行することにより、アルミニウム部材の光沢度を高くすることができ且つ電解研磨によりアルミニウム部材の表面に形成される酸化皮膜を薄膜に形成することができる。つまり、従来の諸条件におけるアルミニウム部材の電解研磨処理では、酸化皮膜が厚く形成されるため、真空雰囲気中で前記酸化皮膜が厚く形成されたアルミニウム部材を設置すると、アルミニウム部材の表面にある微細な孔から電解研磨液等の薬品が放出されるため、そのような環境でアルミニウム部材を用いるのに適していなかったが、本発明では、前記酸化皮膜がアルミニウム部材を自然酸化(常温で酸化)させたときに形成される酸化皮膜の薄さに近くなるよう形成することが可能となることから、電解研磨処理されたアルミニウム部材の表面に形成される微細孔の深さを小さくすることが可能となり、それにより、たとえ真空雰囲気中であっても、アルミニウム部材表面の微細孔から電解研磨液等が放出されることを抑制することができる。よって、ひいてはアルミニウム部材の用途を各種分野にて拡大することが可能となりその価値は多大なものとなる。
本実施形態の電解研磨装置を示す概略構成図である。 アルミニウム部材の温度を60℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を70℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を75℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を77.5℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を80℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を85℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を90℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果1のグラフである。 アルミニウム部材の温度を60℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を70℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を75℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を77.5℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を80℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を85℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。 アルミニウム部材の温度を90℃とした状態において、所定の電流密度で通電して当該アルミニウム部材を電解研磨したときの吸光度と光沢度とを示す実験結果2のグラフである。
以下、本発明の実施形態を以下に説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、実施形態において説明した以外の構成のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
本実施形態におけるアルミニウム部材を電解研磨処理する電解研磨装置1は、図1に示すように、電解研磨液2が収容された容器3、容器3内に収容された電解研磨液2及びアルミニウム部材である被研磨体4を所定温度になるよう加熱する加熱手段5を備え、容器内に浸漬された被研磨体4を陽極とし、容器内に設けた陰極板6を陰極として(陰極板6を設けない場合には容器を陰極としてもよい)、直流電源装置7から直流電流を通電することで被研磨体4の表面を溶解し平滑化するものである。なお、本実施形態における被研磨体4としては、アルミニウム部材として、高さ25mm、幅50mm、厚さ1.0mmの純アルミ(材質記号:A1050)を適用するものであるが、それ以外のアルミニウムやアルミニウム合金などのアルミニウム部材を適用してもよい。
次に、電解研磨装置1により純アルミ(材質記号:A1050)であるアルミニウム部材を電解研磨処理した際の試験・評価結果について以下に説明する。
<実験方法>
アルミニウム部材の電解研磨処理は、図1に示すように、2電極式で行なうこととし、電解研磨液としては、85%燐酸と、98%硫酸と、水との容量比を、6.5:0.5:2の比率にて容器内で建浴させ、混酸電解研磨液としての電解研磨液と当該電解研磨液に浸漬されたアルミニウム部材が加熱手段5により後述する温度になるように加温されると共に後述する所定の電流密度にて実験を行った。また、陰極板6は、ステンレスSUS304、高さ200mm、幅50mm、厚さ0.5mの板2枚を容器中に130mmの間隔で設置し、陰極の下方部分の約150mmを電解研磨液の液中に入った状態とし、陽極については被研磨体であるアルミニウム部材とするが、より詳しくは、直径6mmの純チタン丸棒をU字型に曲げ、アルミニウム部材の上部を幅方向から挟み込む構造とし、当該アルミニウム部材は2枚の陰極板6の中間位置に設置した。また、直流電源装置(具体的には、菊水電子工業株式会社製 PAD110−20L)1としては直流を通電可能なものを用い、電解研磨処理をする際には、アルミニウム部材を1秒周期で上下運動をさせながら120秒間行なった。また、後述するアルミニウム部材表面の光沢度については、分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製CM−700d)を用い、測定条件は、開口径6mm、測定径3mm、視野角度2度、光源D65、投光・受光8度で測定を行ない、吸光度(ABS)については、吸光度測定装置(パーキンエルマージャパン株式会社製 フーリエ変換型赤外分光分析装置 SpectrumOne)にて、測定条件は、高感度反射法(入射角80°、P偏光)、測定波数範囲:4000〜400cm−1、分解能:8cm−1、積算回数:32回で測定を行なった。
<実験結果1>
図2〜図8は光沢度(8°グロス)を横軸に表し、縦軸に吸光度(ABS)を表し、電解研磨液に浸漬されたアルミニウム部材を60℃、70℃、75℃、77.5℃、80℃、85℃、90℃に加熱し、電流密度を0A/cm(通電なし)以上0.302A/cm以下の所定の数値において、アルミニウム部材を電解研磨処理したときの結果を、実験結果1として、図2〜図8の折れ線グラフで表したものである。なお、縦軸には「吸光度」を示しているが、当該吸光度の数値によりアルミニウム部材を電解研磨したときの酸化皮膜の膜厚を把握することが可能であり、また、アルミニウム部材を自然酸化させたときの吸光度の数値としては、0.1以下(より詳しくは、約0.03)となることが知られていることから、それらに基づき評価を行うこととする。
光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)、酸化皮膜が薄い(0.1以下)アルミニウム部材を電解研磨処理で得る場合には、光沢度を1000以上とし吸光度を0.1(前記自然酸化させたときの「0.03」に近い値)以下とする2つの要件を満たす必要があるのだが、図2〜図5の77.5℃以下の条件下では、電流密度を調整したとしも、光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)、且つ酸化皮膜が薄い(0.1以下)という要件を満たすことが難しいということが実験からわかった。
他方、図6〜図8の80℃以上の条件下においては、図6の80℃においては電流密度が0.143A/cm〜0.174A/cmのときに、図7の85℃においては電流密度が0.151A/cm〜0.211A/cmのときに、図8の90℃においては電流密度が0.181A/cm〜0.211A/cmのときに、光沢度が1000以上で吸光度を0.1以下にすることが可能であることが実験結果から得られた。
<実験結果2>
また、図9〜図15は、光沢度(8°グロス)を横軸に表し、縦軸に吸光度(ABS)を表し、電解研磨液に浸漬されたアルミニウム部材を60℃、70℃、75℃、77.5℃、80℃、85℃、90℃に加熱し、電流密度を0A/cm(通電なし)以上0.302A/cm以下の所定の数値において、アルミニウム部材を電解研磨処理したときの結果を、実験結果2として、図9〜図15の折れ線グラフで表したものであり、前記実験結果1を得るときと同様の方法により実験を行ったときの結果を示したものである。
前述したように、光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)、酸化皮膜が薄い(0.1以下)アルミニウム部材を電解研磨処理で得る場合には、光沢度を1000以上とし吸光度を0.1(前記自然酸化させたときの「0.03」に近い値)以下とする2つの要件を満たす必要があるのだが、実験結果2においても、図9〜図1の77.5℃以下の条件下では、電流密度を調整したとしも、光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)、且つ酸化皮膜が薄い(0.1以下)という要件を満たすことが難しいということが実験からわかった。
他方、図13〜図15の80℃以上の条件下においては、図13の80℃においては電流密度が0.128A/cm〜0.158A/cm(図13に示すように、0.143A/cm及び0.143A/cm付近の数値を除く)のときに、図14の85℃においては電流密度が0.151A/cm〜0.196A/cm(図14に示すように、0.181A/cm及び0.181A/cm付近の数値を除く)のときに、図15の90℃においては電流密度が0.196A/cm〜0.226A/cmのときに、光沢度が1000以上で吸光度を0.1以下にすることが可能であることが実験結果から得られた。そして、こうした実験結果1、2からアルミニウム部材の電解研磨処理においては、電解研磨液に浸漬されたアルミニウム部材の温度と電流密度の設定が、アルミニウム部材の光沢度と酸化皮膜の厚さに大きな影響を与えるということを見出すことができた。
以上のことから、アルミニウム部材の電解研磨処理において、アルミニウム部材の表面に形成される酸化皮膜を薄くし且つ光沢度を高くするためには、アルミニウム部材の温度を80℃以上となるよう温度制御をし、且つ、電流密度を0.128A/cm〜0.211A/cmとなるようにして電気的な制御を行ない、電解研磨処理を行うことで、光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)且つ酸化皮膜の比較的薄い(0.1以下)アルミニウム部材を得ることができる、という結果に至った。そして、こうした条件で得られたアルミニウム部材の反射率についても調べると、電解研磨処理を施す前には65%であったアルミニウム部材の表面の反射率は、85%以上となることもわかった。
以上のように本実施形態のアルミニウム部材の電解研磨方法によれば、アルミニウム部材の電解研磨を行なう際、アルミニウム部材の温度を80℃以上とし、且つ電流密度を0.128A/cm〜0.211A/cmで実行することにより、アルミニウム部材の光沢度を高くすることができ、且つ電解研磨によりアルミニウム部材の表面に形成される酸化皮膜を薄膜に形成することができる。つまり、従来の各種条件におけるアルミニウム部材の電解研磨処理では、酸化皮膜が厚く形成されるため、真空雰囲気中で前記酸化皮膜が厚く形成されたアルミニウム部材を設置すると、アルミニウム部材の表面にある微細な孔から電解研磨液等の薬品が放出されるため、そのような環境でアルミニウム部材を用いるのに適していなかったが、本発明では、光沢度を1000以上に保ちつつ、前記酸化皮膜がアルミニウム部材を自然酸化(常温で酸化)させたときに形成される酸化皮膜の薄さに近くなるよう形成することが可能となることから、電解研磨処理されたアルミニウム部材の表面に形成される微細孔の深さを小さくすることが可能となり、それにより、たとえ真空雰囲気中であっても、アルミニウム部材表面の微細孔から電解研磨液等が放出されることを抑制することができる。よって、ひいてはアルミニウム部材の用途を各種分野にて拡大することが可能となりその価値は多大なものとなる。
また、本実施形態では、前述したようにアルミニウム部材の温度を80℃以上としているが、好ましくは、80℃以上であって85℃以下、より好ましくは、80℃とするとよい。その理由としては、光沢度(8°グロス)が高く(1000以上)、酸化皮膜が薄い(0.1以下)という要件を満たすことが可能な範囲で、電解研磨液2の温度をより低くすることが可能であることから、作業者等が火傷等してしまうことを防止でき安全性に優れるという効果を奏する。
1 電解研磨装置
2 電解研磨液
3 容器
4 被研磨体(アルミニウム部材)
5 加熱手段
6 陰極板
7 直流電源装置

Claims (2)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム部材を容器に収容された電解研磨液に浸漬し、 前記アルミニウム部材を陽極とし、前記電解研磨液を収容する容器又は容器内の電解研磨液に浸漬された陰極板を陰極として、直流電流を通電することで前記アルミニウム部材の表面を溶解し平滑化するアルミニウム部材の電解研磨方法において、 前記アルミニウム部材の電解研磨を行なう際、光沢度を1000以上、吸光度を0.1以下となる電解研磨されたアルミニウム部材を得るために、 前記電解研磨液に浸漬された前記アルミニウム部材の温度を80℃以上であって、 電流密度を0.128A/cm〜0.211A/cmとし 前記電解研磨液は、85%燐酸と、98%硫酸と、水との容量比を、6.5:0.5:2の割り合いで混合した混酸電解液であることを特徴とするアルミニウム部材の電解研磨方法。
  2. 前記アルミニウム部材の電解研磨を120秒間行なうことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の電解研磨方法。
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