JP5917254B2 - かしめ特性推定装置及び端子形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、かしめ特性推定装置及び端子形成方法に関する。
従来から、端子金具に導線を導通させる方法として、例えば、端子金具を構成するかしめ片を導線にかしめる方法がある(例えば、特許文献1参照)。このかしめ加工は圧着装置を通じて行われる。圧着装置はダイ及びパンチを備える。かしめ片は断面略U字状で形成され、そのかしめ片の内部に導線が設置される。その状態で、かしめ片がダイに設置される。パンチはダイに接近することでかしめ片の両端(バレル)を内側(導線側)に折り曲げる。これにより、かしめ片が導線にかしめられる。
ここで、かしめ加工の結果を評価する指標であるかしめ特性として、バレル巻き込み率及び導線圧縮率がある。バレル巻き込み率は加工後におけるバレルの導線側への巻き込み具合を示す値である。また、導線圧縮率は加工後の導線の断面積と加工前の導線の断面積との比からなる値である。バレル巻き込み率及び導線圧縮率が適正値の範囲内となるように加工することで、導線がかしめ片によって適切に圧縮される。よって、導線がかしめ片から外れることが抑制される。
特開2008−177033号公報
上記構成において、かしめ片、導線、ダイ及びパンチの設計を変更する際、設計者は、実際に試作品を製造し、その試作品についてかしめ加工を行い、上記かしめ特性等の観点から適切に導線がかしめ片にかしめられているか否かを検討する必要があった。すなわち、設計者は、「設計変更→かしめ加工→検討」の工程を繰り返すことで、加工後に適正なかしめ特性が得られるように、かしめ片、導線、ダイ及びパンチを設計変更していた。従って、特に設計者の経験が少ない場合には、設計変更に要する時間が長期化する傾向にあった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、設計変更の際に、より簡易に、適切なかしめ特性を得ることができるかしめ特性推定装置及び端子形成方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、端子金具を構成するかしめ片の内部に導線を設置した状態でダイに設置し、パンチを前記ダイに接近させることで、前記かしめ片の端部であるバレルが前記導線側に曲げられることで前記かしめ片を前記導線にかしめる加工を行う前に、入力された前記ダイ、前記パンチ、前記かしめ片及び前記導線の形状に関する形状データに基づき、前記加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を推定するかしめ特性推定装置であって、前記かしめ片は断面が一方向に開口した形状に形成され、前記パンチにおける前記ダイ側には加工穴が形成され、前記加工穴の内頂面には、前記かしめ片における前記一方向に延出する2つの前記バレルに対応する一対のパンチ湾曲面が形成され、前記パンチを前記ダイに接近させることで、前記かしめ片の前記両バレルがそれぞれ前記パンチ湾曲面に沿って前記導線側に曲げられることで前記かしめ加工が行われ、前記形状データは第1〜第8のデータからなり、前記第1のデータは、前記かしめ片の断面の外周の長さであるかしめ片外周長全体の1/2の長さであって、前記第2のデータは、前記導線の延出方向からみた加工前の導線断面積であって、前記第3のデータは、前記かしめ片の板厚であって、前記第4のデータは、前記パンチ湾曲面のパンチ曲率半径であって、前記第5のデータは、前記一対のパンチ湾曲面の各パンチ曲率半径の中心点間の距離であるパンチピッチであって、前記第6のデータは、前記ダイにおける前記かしめ片が設置されるダイ湾曲面のダイ曲率半径であって、前記第7のデータは、前記かしめ片をかしめた状態における前記ダイ湾曲面の頂点と前記パンチ湾曲面の頂点との間の距離であって、前記第8のデータは、前記かしめ片をかしめた状態における前記加工穴の側面と前記ダイの側面とがなす角度であることをその要旨としている。
同構成によれば、実際にかしめ片を導線にかしめる加工を行う前に、設計者によってかしめ特性推定装置にダイ、パンチ、かしめ片及び導線の形状に関する形状データが入力される。これにより、かしめ特性推定装置は、加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を推定する。よって、設計者は実際にかしめ加工を行う前に、加工後のかしめ特性を認識することができる。従って、設計変更の際、より簡易に、理想的なかしめ特性を実現することができる。
同構成によれば、実際にかしめ片を導線にかしめる加工を行う前に、設計者によってかしめ特性推定装置に第1〜第8のデータが入力される。これにより、かしめ特性推定装置は加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を推定する。よって、設計者は第1〜第8のデータに対応する導線、かしめ片、ダイ及びパンチの形状にて加工を行った場合の適否を加工前に認識することができる。従って、設計変更の際、より簡易に、理想的なかしめ特性を実現することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のかしめ特性推定装置において、前記第1〜第8のデータに加えて、第9及び第10のデータに基づき、前記加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を算出し、前記第9のデータは、前記加工穴における前記パンチの移動方向に直交する方向のパンチ幅であって、前記第10のデータは、前記ダイにおける前記直交する方向のダイ幅であることをその要旨としている。
同構成によれば、さらに第9及び第10のデータを利用してかしめ特性が算出される。これにより、より精度の高いかしめ特性を得ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のかしめ特性推定装置において、前記かしめ特性は、前記加工後における前記かしめ片の両バレルの前記導線側への巻き込み具合を示すバレル巻き込み率と、加工前の前記導線の断面積に対する加工後の前記導線の断面積の割合である導線圧縮率との少なくとも何れか一方であることをその要旨としている。
同構成によれば、かしめ特性はバレル巻き込み率及び導線圧縮率の少なくとも何れか一方である。設計者はこれらを指標として、導線、かしめ片、ダイ及びパンチの形状の適否を判断できる。
請求項に記載の発明は、請求項の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置において、前記加工前の導線断面積及び前記パンチ曲率半径間には相関関係があって、前記第4のデータである前記パンチ曲率半径は、前記第2のデータである前記加工前の導線断面積に基づき特定されることをその要旨としている。
同構成によれば、導線断面積に基づき、それに応じたパンチ曲率半径を特定できる。
請求項に記載の発明は、請求項の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置において、前記かしめ特性を算出するための中間値として加工時における前記加工穴及び前記ダイ湾曲面によって閉じられた治具内周長全体の1/2の長さを算出し、前記かしめ片外周長と前記治具内周長との比が適切な前記かしめ特性を得るための適正範囲となるように前記中間値を算出することをその要旨としている。
同構成によれば、適切なかしめ特性を得るためには、かしめ片外周長と治具内周長との比が適正範囲内となることが求められる。この比が実現されるようにかしめ特性推定装置において計算が実行される。よって、より適切なかしめ特性が得られる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置を通じて算出された前記かしめ特性が妥当である場合、そのかしめ特性に係る形状の前記かしめ片、前記導線、前記ダイ及び前記パンチを利用して前記加工が行われることをその要旨としている。
同構成によれば、設計者は、かしめ片、導線、ダイ及びパンチの設計後に、それらに関するデータをかしめ特性推定装置に入力する。設計者は、かしめ特性推定装置によって算出されたかしめ特性を検討し、そのかしめ特性が妥当であると判断したとき、実際にその形状で加工を行う。よって、より簡易に、理想的なかしめ態様が実現される。
本発明によれば、かしめ特性推定装置及び端子形成方法において、設計変更の際に、より簡易に、適切なかしめ特性を得ることができる。
本発明の一実施形態における(a)はかしめ片及び導線の側面図、(b)は(a)のA−A線断面図。 本発明の一実施形態における(a)はかしめ加工前における圧着装置に設置されたかしめ片及び導線の断面図、(b)はかしめ加工時における圧着装置に設置されたかしめ片及び導線の断面図、(c)パンチがかしめ位置に達したときの圧着装置の断面図、(d)はかしめ加工後におけるかしめ片及び導線の断面図。 本発明の一実施形態におけるパーソナルコンピュータ、キーボード及びディスプレイの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態における(a)はかしめ片外周長を算出するための解析シート、(b)はかしめ片の断面図。 本発明の一実施形態における製品タイプの異なる(a)は導線断面積及びパンチ曲率半径の関係を示すグラフ、(b)は治具内周長及びかしめ片外周長の関係を示すグラフ。 本発明の一実施形態におけるかしめ加工時における圧着装置、かしめ片及び導線の断面図。 本発明の一実施形態における、かしめ特性(導線圧縮率、バレル巻き込み率)を算出するための解析シート。 本発明の一実施形態における(a)は導線圧縮率を表す説明図、(b)はバレル巻き込み率を表す説明図。 本発明の一実施形態における設計者の作業手順を示したフローチャート。
以下、本発明に係るかしめ特性推定装置及び端子形成方法を具体化した一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。本例では、電装用モータ等の回転電機を構成する端子を形成する。
詳しくは、図1(a)に示すように、回転電機は端子金具3を有する。端子金具3の先端にはかしめ片3aが形成される。図1(b)に示すように、かしめ片3aは、図中の上方向に開口した断面U字状に形成される。
かしめ片3aの外周面が形成するU字状の線分の半分の長さをかしめ片外周長L1とする。そして、かしめ片3aの内部には導線4が設置される。かしめ片3aにおける上側に延出するバレル3b,3cは、後述するかしめ加工により導線4にかしめられる。
図2(a)に示すように、圧着装置10は、かしめ片3aを導線4にかしめる加工を行うものであって、治具であるパンチ11及びダイ12を備える。パンチ11は、ダイ12に対向する側に、加工穴11aが形成されている。加工穴11aにおける内頂面(上側底面)には左右両側に一対のパンチ湾曲面11bが形成されている。ダイ12の上面には下側に窪んだダイ湾曲面12aが形成されている。
かしめ加工を行うにあたって、ダイ湾曲面12a上に導線4を保持したかしめ片3aを設置する。このとき、かしめ片3aは、その開口側が加工穴11aを向くように設置される。
そして、パンチ11がダイ12側に移動することで、バレル3b,3cが各パンチ湾曲面11bに当接する。さらに、パンチ11がダイ12に接近してかしめ位置に達することで、図2(b)に示すように、バレル3b,3cが各パンチ湾曲面11bに沿って内側(導線4側)に巻き込まれる。これにより、かしめ片3aが導線4にかしめられる。このとき、導線4がかしめ片3aによって圧縮される。このとき、図2(c)に示すように、かしめ片3aは、ダイ12及びパンチ11によって閉じられた空間A1に応じた形状となる。この空間A1を囲む線長の半分が治具内周長Laである。そして、パンチ11を上記かしめ位置からダイ12と離間する方向(図中上側)へ移動させる。つぎに、図2(d)に示すように、かしめ加工後のかしめ片3aを圧着装置10から取り出す。以上で、かしめ加工が完了となる。
本例では、図3に示すように、端子金具3、パンチ11及びダイ12の設計変更の際に、パーソナルコンピュータ30を利用してシミュレーションにて加工完了時のかしめ特性(導線圧縮率、バレル巻き込み率)を推定可能に構成されている。
詳しくは、パーソナルコンピュータ30には、各種データを入力する際に操作されるキーボード31、及び各種画像を表示するディスプレイ32が接続されている。このパーソナルコンピュータ30には、表計算ソフト及びCAD(computer aided design)ソフトが予めインストールされている。また、表計算ソフトを利用して、データDa〜Dd,D1〜D13に基づき各種値が算出される解析シートが予め作成されている。この解析シートについては後で詳述する。
図4(b)に示すように、設計者は、かしめ片3aにおける高さH1、内径R1a、外径R1b及びかしめ片板厚t1を設定する。そして、設計者は、図4(a)に示される解析シートのセルQ2〜Q5に、データDa〜Ddを入力する。詳しくは、高さH1をデータDaとして、内径R1aをデータDbとして、かしめ片板厚t1をデータDcとして、外径R1bをデータDdとして解析シートに入力する。
以下、図4(a)の解析シートにおいて各セルに入力されている計算式を列挙する。
S2=Q2−(Q3+Q4)
S3=(((Q5×2)×PI())/360)×DEGREES(RADIANS(90))
S4=SUM(S2:S3)
なお、上記式において、「PI()」は円周率であって、「DEGREES」はラジアンを角度に変換する関数であって、「RADIANS」は角度をラジアンに変換する関数である。また、セルにおいて「●」には数字が入力されている。
セルS4には、かしめ片3aのかしめ片外周長L1が算出される。
また、設計者は、加工前の導線4の断面積S1、パンチピッチL2、ダイ曲率半径R3、パンチ幅W1、ダイ幅W2、クリンプハイトH2、パンチ開角度α1を設定する。この時点で、かしめ片3a、パンチ11及びダイ12を図示及び試作する必要はない。
図6に示すように、パンチピッチL2は、パンチ湾曲面11bのパンチ曲率半径R2の中心点P1間の距離である。また、ダイ曲率半径R3はダイ湾曲面12aの曲率半径である。また、パンチ幅W1は図中の左右方向の加工穴11aの長さである。また、ダイ幅W2は図中の左右方向のダイ12の長さである。また、クリンプハイトH2は、パンチ11がかしめ位置に存在する状態において、ダイ湾曲面12aの頂点P2と、パンチ湾曲面11bの頂点P3との間の上下方向の距離である。また、パンチ開角度α1は、図中の上下方向に延びるダイ12の側面、及び同方向に延びる加工穴11aの側面間の角度である。
ところで、図5(a)に示すように、加工前の導線4の断面積S1とパンチ曲率半径R2との間には、一定の相関関係が存在する。2つの比例直線Lx,Lyで表すように、端子金具3の製品タイプX,Yごとに異なる相関関係が存在する。設計者は、事前に製品タイプX,Yを選択し、その製品タイプX,Yに応じた比例直線Lx,Lyを選択する。そして、設計者は、選択した比例直線Lx,Lyに基づき、断面積S1からパンチ曲率半径R2を特定する。よって、より断面積S1に適したパンチ曲率半径R2を特定することができる。
また、図5(b)に示すように、かしめ片外周長L1と治具内周長Laとの間には、かしめ片3aの製品タイプX,Yに関わらず、一定の相関関係(比例直線Lw,Lz)が存在する。両比例直線Lw,Lzから、おおよそ「かしめ片外周長L1:治具内周長La=1.1:1」の関係(比)となる。すなわち、かしめ片外周長L1と治具内周長Laとの比が、上記関係を基準に設定される適正範囲にあるとき、適切なかしめ特性が得られる可能性が高い。この関係に着目して、図7の解析シートが作成されている。
設計者は、上記算出したかしめ片3aのかしめ片外周長L1をデータD1とし、加工前の導線4の断面積S1をデータD2とし、かしめ片板厚t1をデータD3とし、パンチ曲率半径R2をデータD4とし、パンチピッチL2をデータD5とし、ダイ曲率半径R3をデータD6とし、クリンプハイトH2をデータD7とし、パンチ開角度α1をデータD8とし、ダイ幅W2をデータD10として図7の解析シートに入力する。具体的には、図7の解析シートにおいて、C2〜C6、C8〜C11のセルに、データD1〜D8、D10を入力する。
パーソナルコンピュータ30は、データD1〜D8、D10に基づき、パンチ幅W1(データD9)、かしめ後下側半径R4(図示略)、かしめ後上側半径R5(図示略)、かしめ後幅W3(図示略)、パンチ角度α2、パンチ内周長L3、パンチ長さL4、ダイ深さL5、ダイ内周長L6、シーム部長さL7、反シーム部長さL8、ターミナルR深さL9、ターミナル角度α3、ターミナル縦長さL10、クリアランスL11、バレル出量L12、バレル長さL13、パンチ・ダイ内周長合計L14(図示略)、パンチ円面積S3(図示略)、ダイ4角形面積S4(図示略)、(−)ダイ4角形面積S5(図示略)、ダイ欠円面積S6(図示略)、L長さ計算L15(図示略)、断面積合計S7(図示略)、ひいてはかしめ特性である導線圧縮率及びバレル巻き込み率を算出する。
以下、図7の解析シートにおいて各セルに入力されている計算式を列挙する。
C7(パンチ幅W1)=(C4×2)+C5
C12(かしめ後下側半径R4)=C6−C10
C13(かしめ後上側半径R5)=C4−C10
C14(かしめ後幅W3)=C7−(C10×2)
G2=((C5×0.5)/C4)
G3(パンチ内周長L3)=((C4×2×PI())/360)×K2
G4(パンチ長さL4)=C9−C4−K5
G5=(C8/2)/C6
G6(ダイ内周長L6)=(((C6×2)×PI())/360)×I5
G7=(C5/2)/C4
G8(反シーム部長さL8)=C4−K7
G9=(C14/2)/C12
G10=I9×2
G11(ターミナル縦長さL10)=(G4+K5)−(K9+C10)
G12(クリアランスL11)=(SIN(RADIANS(C11)))×G4
G13(バレル出量L12)=M3−G8
I2=(90−DEGREES(ACOS(G2)))
I5=DEGREES(ASIN(G5))
I7=DEGREES(ACOS(G7))
I9(ターミナル角度α3)=DEGREES(ASIN(G9))
K2(パンチ角度α2)=I2+90
K5(ダイ深さL5)=C6−((COS(RADIANS(I5))))×C6
K7(シーム部長さL7)=C4−((SIN(RADIANS(I7))))×C4
K9(ターミナルR深さL9)=C12−((COS(RADIANS(I9))))×C12
M2(治具内周長La)=G3+G4+G6
M3(バレル長さL13)=(C2−M2)×0.9
M7(パンチ円面積S3)=C13×C13×PI()×1
M8(ダイ4角形面積S4)=(C14×G11)
M9((−)ダイ4角形面積S5)=−(C10×2)×G13×0.9
M10(ダイ欠円面積S6)=0.5×(((C6−C10)×M11)−(C14×((C6−C10)−K9)))
M11(L長さ計算L15)=((((C6−C10)×2)×PI())/360)×(I9×2)
M12(断面積合計S7)=M7+M8+M9+M10
M13(バレル巻き込み率)=((C13+G13)/(C13+G11+K9)×100)×0.9
M14(導線圧縮率)=M12/C3×100
なお、上記式において、「ASIN」はアークサイン、「ACOS」はアークコサインをそれぞれ示す。
設計者は、解析シートにおけるセルM13及びセルM14に出力される結果に基づき、導線圧縮率及びバレル巻き込み率を認識する。また、セルC2に入力されるかしめ片外周長L1及びセルM2に出力される治具内周長Laの関係は、上記図5(b)に示すように、おおよそ「1.1:1」となる。
ここで、図8(a)に示すように、導線圧縮率(%)は「かしめ後の導線断面積S2/かしめ前の導線断面積S1×100」から算出される。また、図8(b)に示すように、バレル巻き込み率(%)は、導線4に食い込んでいるバレル3b,3cの長さをLb1とし、かしめ後の導線4の上下方向の長さをLb2とすると、「Lb1/Lb2×100」から算出される。
また、図7の解析シートにおいては、かしめ特性のみならず、パンチ角度α2、パンチ内周長L3、パンチ長さL4、ダイ深さL5、ダイ内周長L6、シーム部長さL7、反シーム部長さL8、ターミナルR深さL9、ターミナル角度α3、ターミナル縦長さL10、クリアランスL11、バレル出量L12、バレル長さL13、治具内周長Laが算出される。なお、治具内周長Laが中間値に相当する。設計者は、図7の解析シートを参照しつつ、CADソフトを利用して、図6のような図面を作成することができる。
次に、図9のフローチャートを参照しつつ、上記パーソナルコンピュータ30を利用した設計者による作業手順について説明する。
まず、設計者は、データDa〜Dd,D1〜D8、D10に関する治具(パンチ11及びダイ12)及びかしめ片3aの形状を選択する(S101)。そして、設計者は、データDa〜Dd,D1〜D8、D10を各解析シートに入力する(S102)。設計者は、これにより得られたかしめ特性を認識し、そのかしめ特性の妥当性を検討する(S103)。設計者は、かしめ特性が妥当でないと判断すると(S104でNO)、治具及びかしめ片3aの形状の見直しが必要であるとして、再び治具及びかしめ片3aの形状の選択を行う(S101)。そして、新たに選択した形状のかしめ特性の妥当性を判断する(S102〜S104)。すなわち、かしめ特性が妥当と判断されるまで、ステップS101〜S104の処理が繰り返される。
設計者は、かしめ特性が妥当であると判断すると(S104でYES)、図7の解析シートのデータに基づきCADを利用して図面を作成する(S105)。設計者は、作成した図面を検討し(S106)、治具及びかしめ片3aの形状の変更が必要であるか否かを判断する(S107)。設計者は、治具及びかしめ片3aの形状の再変更が必要であると判断すると(S107でYES)、再び治具及びかしめ片3aの形状変更を行う(S101)。設計者は、検討した図面について形状の変更が必要ないと判断すると(S107でNO)、設計作業を完了する。以後、実際に試作品が製造される。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)実際にかしめ片3aを導線4にかしめる加工を行う前に、設計者によってパーソナルコンピュータ30にデータDa〜Dd,D1〜D8、D10が入力される。これにより、パーソナルコンピュータ30によって加工後のかしめ態様を表すかしめ特性が算出される。よって、設計者は実際に加工を行う前に、加工後のかしめ特性を認識することができる。従って、設計変更の際、より簡易に、理想的なかしめ特性を実現することができる。
(2)かしめ特性を算出するために必須となるデータD1〜D8に加えて、さらにデータD9,D10を利用してかしめ特性が算出される。これにより、より精度の高いかしめ特性を得ることができる。
(3)設計者は、算出されたかしめ特性であるバレル巻き込み率及び導線圧縮率を指標として、導線4、かしめ片3a、ダイ12及びパンチ11の形状の適否を判断できる。よって、設計者の経験に関わらず、短時間で設計変更を行うことができる。
(4)図8(a)に示すように、加工前の導線4の断面積S1とパンチ曲率半径R2との間には、かしめ片3aの製品タイプX,Yごとに一定の相関関係(比例直線Lx,Ly)が存在する。この相関関係に基づき、断面積S1からパンチ曲率半径R2を特定することができる。よって、より正確なパンチ曲率半径R2をデータD4とすることができる。
(5)適切なかしめ特性を得るためには、おおむね「かしめ片外周長L1:治具内周長La=1.1:1」の関係となることが求められている。この関係が実現されるように図7の解析シートが作成されている。よって、より適切なかしめ特性が得られる。
(6)一般的なパーソナルコンピュータ30にインストールされている表計算ソフトにて作成した解析シートを利用してかしめ特性を算出することができる。よって、簡易かつ安価に、適切なかしめ特性を有するかしめ片3a等の設計が可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、端子金具3及び導線4は回転電機を構成するものであったが、端子金具3及び導線4はその他の機器を構成するものであってもよい。
・上記実施形態においては、表計算ソフトを利用して図4(a)及び図7に示す解析シートを作成していたが、かしめ特性を算出するための専用のプログラムを作成してもよい。
・また、上記実施形態においては、かしめ特性推定装置としてパーソナルコンピュータ30が利用されていたが、専用の装置であってもよい。
・上記実施形態におけるデータDa〜Dd、D1〜D13の数及び種類は、かしめ特性が算出することができれば適宜変更可能である。
・上記実施形態においては、かしめ特性としてバレル巻き込み率及び導線圧縮率が算出されていたが、何れか一方のみであってもよい。また、これらと異なるかしめ特性を算出してもよい。
・上記実施形態においては、データD9,D11〜D13は、他のデータに基づき算出されていた。しかし、データD9,D11〜D13も、他のデータと同様に、設計者自身が入力してもよい。
・上記実施形態においては、かしめ片3aは断面U字状であったが、この形状に限らず、例えばV字状であってもよい。
・上記実施形態においては、設計者は、データD2として加工前の導線4の断面積S1と、データD4としてパンチ曲率半径R2とをそれぞれ解析シートに入力していた。しかし、図5(a)の相関関係を利用して加工前の導線4の断面積S1に基づき、パンチ曲率半径R2が算出されてもよい。
データ(形状データ)…D1〜D13,Da〜Dd、3…端子金具、3a…かしめ片、3b,3c…バレル(端部)、4…導線、10…圧着装置、11…パンチ、11a…加工穴、11b…パンチ湾曲面、12…ダイ、12a…ダイ湾曲面、30…パーソナルコンピュータ、31…キーボード、32…ディスプレイ。

Claims (6)

  1. 端子金具を構成するかしめ片の内部に導線を設置した状態でダイに設置し、パンチを前記ダイに接近させることで、前記かしめ片の端部であるバレルが前記導線側に曲げられることで前記かしめ片を前記導線にかしめる加工を行う前に、
    入力された前記ダイ、前記パンチ、前記かしめ片及び前記導線の形状に関する形状データに基づき、前記加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を推定するかしめ特性推定装置であって、
    前記かしめ片は断面が一方向に開口した形状に形成され、
    前記パンチにおける前記ダイ側には加工穴が形成され、
    前記加工穴の内頂面には、前記かしめ片における前記一方向に延出する2つの前記バレルに対応する一対のパンチ湾曲面が形成され、
    前記パンチを前記ダイに接近させることで、前記かしめ片の前記両バレルがそれぞれ前記パンチ湾曲面に沿って前記導線側に曲げられることで前記かしめ加工が行われ、
    前記形状データは第1〜第8のデータからなり、
    前記第1のデータは、前記かしめ片の断面の外周の長さであるかしめ片外周長全体の1/2の長さであって、
    前記第2のデータは、前記導線の延出方向からみた加工前の導線断面積であって、
    前記第3のデータは、前記かしめ片の板厚であって、
    前記第4のデータは、前記パンチ湾曲面のパンチ曲率半径であって、
    前記第5のデータは、前記一対のパンチ湾曲面の各パンチ曲率半径の中心点間の距離であるパンチピッチであって、
    前記第6のデータは、前記ダイにおける前記かしめ片が設置されるダイ湾曲面のダイ曲率半径であって、
    前記第7のデータは、前記かしめ片をかしめた状態における前記ダイ湾曲面の頂点と前記パンチ湾曲面の頂点との間の距離であって、
    前記第8のデータは、前記かしめ片をかしめた状態における前記加工穴の側面と前記ダイの側面とがなす角度であることを特徴とするかしめ特性推定装置。
  2. 請求項に記載のかしめ特性推定装置において、
    前記第1〜第8のデータに加えて、第9及び第10のデータに基づき、前記加工後のかしめ態様を表すかしめ特性を算出し、
    前記第9のデータは、前記加工穴における前記パンチの移動方向に直交する方向のパンチ幅であって、
    前記第10のデータは、前記ダイにおける前記直交する方向のダイ幅であることを特徴とするかしめ特性推定装置。
  3. 請求項1又は2に記載のかしめ特性推定装置において、
    前記かしめ特性は、前記加工後における前記かしめ片の両バレルの前記導線側への巻き込み具合を示すバレル巻き込み率と、加工前の前記導線の断面積に対する加工後の前記導線の断面積の割合である導線圧縮率との少なくとも何れか一方であることを特徴とするかしめ特性推定装置。
  4. 請求項の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置において、
    前記加工前の導線断面積及び前記パンチ曲率半径間には相関関係があって、
    前記第4のデータである前記パンチ曲率半径は、前記第2のデータである前記加工前の導線断面積に基づき特定されることを特徴とするかしめ特性推定装置。
  5. 請求項の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置において、
    前記かしめ特性を算出するための中間値として加工時における前記加工穴及び前記ダイ湾曲面によって閉じられた治具内周長全体の1/2の長さを算出し、
    前記かしめ片外周長と前記治具内周長との比が適切な前記かしめ特性を得るための適正範囲となるように前記中間値を算出することを特徴とするかしめ特性推定装置。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載のかしめ特性推定装置を通じて算出された前記かしめ特性が妥当である場合、そのかしめ特性に係る形状の前記かしめ片、前記導線、前記ダイ及び前記パンチを利用して前記加工が行われることを特徴とする端子の形成方法。
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