JP5911223B2 - 定着用部材とその製造方法、および定着装置 - Google Patents

定着用部材とその製造方法、および定着装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真画像形成装置においてトナーの定着に用いられる定着用部材とその製造方法、および定着装置に関するものである。
定着用部材の表面には高いトナー離型性が求められている。すなわち、紙などの記録材上に静電的に形成されたトナー画像を熱、圧力等を加えて定着させる際に、定着用部材の表面へのトナー付着を抑制することが求められている。トナーが定着用部材表面に付着すると、記録材上に形成されたトナー画像には部分的な欠けが生じてしまう。また、定着用部材の表面に付着したトナーは、次に搬送されてきた記録材に定着され、当該記録材の電子写真画像の品位を低下させる。したがって、定着用部材の表面を構成するトナー離型層のトナー離型性を如何に向上させるかが、定着用部材の性能上重要であるといえる。
一方、定着用部材の表面層に対しては、柔軟さが求められている。すなわち、柔軟な表面層は、紙繊維の凹凸に対する追従性が高いため、紙繊維の凹部に入り込んだトナーに対しても良く熱を伝えることができる。そのため、定着用部材の表面層にはゴムが含有されているものがある。
しかしながら、一般的にゴムはフッ素樹脂と比較して表面エネルギーが高いため、トナー離型性に劣る。そのため、カラーオイルレス定着においては、離型層に用いる材料として実用化されているのはフッ素樹脂のみであり、ゴムを含む離型層を有する定着用部材は現在のところ実用化されていない。このような状況の下、優れたトナー離型性と柔軟さとを兼ね備えた表面層を有する定着用部材を得るための提案がなされている。
特許文献1には、表面層の柔軟性とトナー離型性とを高いレベルで両立させることを目的として、分子内にエーテル結合を有するフッ素ゴムと、カラートナーのワックスに対する親和性に優れる、ポリエーテル構造を有するシリコーン系界面活性剤とを含む離型層を備えた定着用部材が提案されている。また、特許文献2には、表面層にフッ素ゴムと、非イオン性フッ素系界面活性剤とを含有させることによって、柔軟であり、かつ、トナー離型性に優れた表面層を備えた定着用部材が開示されている。
特開2007−058197号公報 特開2005−215153号公報
しかしながら、本発明者らは、近年のトナーの低融点化の傾向に鑑み、フッ素ゴムを含む柔軟な表面層のトナー離型性の、より一層の改善が必要であるとの認識を得た。
そこで、本発明の目的は、トナー離型性の更なる改善が図られたフッ素ゴムを含むトナー離型層を備えた定着用部材およびその製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像の形成に資する定着装置の提供にある。
本発明によれば、基材とトナー離型層とを有する定着用部材であって、該トナー離型層は、フッ素ゴム、シリコーン系界面活性剤、および、フッ素系界面活性剤の混合物の架橋物を含み、該フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつ、フッ素濃度が65質量%以上であり、該フッ素系界面活性剤は、親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6である定着用部材が提供される。
また、本発明によれば、上記の定着用部材の製造方法であって、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が65質量%以上であるフッ素ゴムと、シリコーン系界面活性剤と、親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6であるフッ素系界面活性剤と、を含むトナー離型層形成用の塗工液の塗膜を硬化させてトナー離型層を形成する工程を有する定着用部材の製造方法が提供される。
更に本発明によれば、電子写真画像形成装置に用いられる定着装置であって、該定着装置は、上記の定着用部材を有する定着装置が提供される。
本発明によれば、柔軟で、かつ、高いトナー離型性を有するトナー離型層を有する定着用部材を得ることができる。また、本発明によれば、高画質な電子写真画像を形成することができる定着装置を得ることができる。
本発明に係る定着用部材の断面層構成の一例を示す模式図である。 本発明に係る低加圧力タイプの定着装置の一例を示す断面模式図である。
本発明に係る定着用部材の断面層構成の一例を図1に示す。図1において、1はトナー離型層、2はシリコーンゴム等を含む柔軟な熱伝導層、3は基材である。
そして、本発明に係るトナー離型層は、フッ素ゴム、シリコーン系界面活性剤、および、フッ素系界面活性剤の混合物の架橋物を含む。
<フッ素系界面活性剤>
本発明においてフッ素系界面活性剤は、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6である。親水基とは、エーテル基であり、例えばエーテル基を有する炭化水素としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのようなアルキレンオキサイドを挙げることができる。親油基とは、本発明においてワックスとの親和性を補助的に高める作用を有するものであり、具体的には炭化水素基を挙げることができる。また、パーフルオロアルキル基の炭素数はパーフルオロアルキル基の部材表面への露出に大きく影響するものであり、炭素数が8以上になるとパーフルオロアルキル基が部材表面に露出しやすくなる。その結果、パーフルオロアルキル基は本発明の離型層であるゴム表面に露出しやすくなり、シリコーン系界面活性剤によるワックスとの親和性を向上する効果を阻害してしまうので望ましくない。また、パーフルオロアルキル基の炭素数が4未満である場合にはフッ素ゴムにフッ素系界面活性剤を配合しても分散せずに凝集してしまうことがあるので好ましくない。したがって、本発明においてはパーフルオロアルキル基の炭素数は4以上、8未満、特に入手容易であることから6以下であることが望ましい。
また、フッ素系界面活性剤の配合量は後述するフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤の合計100質量部に対して、10質量部以下であることがより好ましい。配合量を10質量部以下とすることで、フッ素濃度が高いフッ素ゴムによるトナー主成分の結着樹脂をはじく効果が確実に発現される。
<フッ素ゴム>
本発明に係るフッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が65質量%以上のフッ素ゴムの架橋物である。
具体的には、該フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつ分子鎖末端または側鎖にヨウ素または臭素で置換されたラジカル反応点を有する。そして、このフッ素ゴムは、有機過酸化物などのラジカル反応開始剤や、あるいは電子線を照射することによって、ヨウ素または臭素原子の引き抜き反応、および、例えばトリアリルイソシアヌレートのような架橋助剤のアリル基へのラジカル反応などにより、架橋が進行していく。
本発明においてフッ素ゴムのフッ素濃度は65質量%以上である。これは、フッ素濃度が高いフッ素ゴムであることを意味している。このようにフッ素濃度の高いフッ素ゴムの架橋物をトナー離型層に含有させることにより、トナー離型層の表面の、トナーの主成分である結着樹脂をはじく作用を、より一層高めることができる。その結果として、トナー離型層に対して、より良好なトナー離型性を与え得る。
<シリコーン系界面活性剤>
本発明においてシリコーン系界面活性剤は、疎水基がジメチルポリシロキサン、親水基がポリアルキレンオキサイドから構成される非イオン系の界面活性剤である。シリコーン系界面活性剤は、ジメチル基によりワックスとの親和性を高め、ワックスの濡れ性向上の作用が得られると考えられる。
シリコーン系界面活性剤は、主に3種類の構造に分類することができる。すなわち、下記式(1)で表されるようなジメチルポリシロキサン骨格の側鎖にポリオキシアルキレンが結合した構造からなる側鎖変性型、下記式(2)で表されるようなジメチルポリシロキサン骨格の末端にポリオキシアルキレンが結合した構造からなる末端変性型、および下記式(3)で表されるようなジメチルポリシロキサンとポリオキシアルキレンが交互に繰り返し結合した構造からなる共重合型である。このなかで、式(3)で表されるような共重合型が、フッ素ゴムに対する分散性が最も優れているので、より好ましい。
Figure 0005911223
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シリコーン系界面活性剤の配合量としては、フッ素ゴム100質量部に対して、20〜40質量部の範囲であることがより好ましい。配合量を上記範囲内とすることで、ワックスとの親和性向上効果が得られ、また、シリコーン系界面活性剤の凝集によるフッ素ゴムに対する分散性の低下を抑制し得る。
本発明に係るトナー離型層は、表面にフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤の架橋物とフッ素系界面活性剤の架橋物とが存在することが好ましい。かかる構成によれば、フッ素濃度が高いフッ素ゴムを含むことにより、トナーの主成分である結着樹脂をはじく作用が得られる。また、シリコーン系界面活性剤の架橋物およびフッ素系界面活性剤の架橋物を含むことにより、トナー中のワックス成分との親和性の向上作用が得られる。
また、本発明に係るフッ素系界面活性剤は、本発明のトナー離型層の形成工程において、フッ素濃度の高いフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤との分散性を向上する効果もある。
すなわち、本発明に係るトナー離型層は、上記したフッ素ゴムと、シリコーン系界面活性剤と、フッ素系界面活性剤とを有機溶剤に溶解させてトナー離型層形成用の塗工液の塗膜を熱伝導層上に形成し、当該塗膜を硬化させることにより形成することができる。
このとき、トナー離型層形成用の塗工液中にフッ素系界面活性剤を配合しない場合、当該塗工液の塗膜中において、フッ素濃度の高いフッ素ゴムに対してシリコーン系界面活性剤が分散せずに凝集し、層分離を生じる。その結果として得られるトナー離型層は、その表面が、ほぼすべてシリコーン系界面活性剤の架橋物のみで構成されるものとなる。しかし、トナー離型層形成用の塗工液中にフッ素系界面活性剤を配合した場合、フッ素系界面活性剤のパーフルオロアルキル基とフッ素濃度の高いフッ素ゴムとの親和性、および、フッ素系界面活性剤の親水基とシリコーン系界面活性剤の親水基との親和性とにより、塗膜中におけるシリコーン系界面活性剤の凝集が抑制される。その結果、フッ素濃度の高いフッ素ゴムのマトリクス(海相)中に、シリコーン系界面活性剤の架橋物のドメイン(島相)が分散された海島構造を有するトナー離型層となる。ここで、島相の直径としては、20μm以下であることが好ましい。
本発明に係るトナー離型層の表面には、フッ素濃度が高いフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤の架橋物とフッ素系界面活性剤の架橋物とが存在することを特徴とする。フッ素ゴムのフッ素濃度が高いことにより、トナー主成分である結着樹脂をはじく作用は得られるが、シリコーン系界面活性剤によるワックスとの親和性向上効果をある程度阻害してしまう。しかしながら、フッ素系界面活性剤の親油基の作用により、ワックスとの親和性を補助的に向上し、フッ素ゴムのフッ素濃度を高くしても、結着樹脂をはじく作用を維持しながら、ワックスとの親和性を阻害しないことを本発明において見出した。
本発明では基材上に溶液コーティングにより塗工した層を形成した後、その層を架橋させ、硬化させて、トナー離型層を形成するのである。このとき、空気中に存在する酸素により硬化阻害を生じることがあるので、硬化阻害の原因となる酸素を遮断するために、窒素雰囲気で架橋することが好ましい。有機過酸化物を塗工液にあらかじめ配合しておき、加熱により有機過酸化物を分解させて架橋させることができるし、あるいは電子線を照射することによっても架橋させることができる。
本発明のトナー離型層は、表面エネルギーの観点から、各種充填剤、例えば補強性充填剤を全く含まないか、あるいは分子内にエーテル基を有するフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤との混合物100質量部に対して補強性充填剤を5質量部以下配合することが好ましい。離型層があまりに多く充填剤を含有しすぎると、トナー離型性が低下してくることがあり、好ましくない。
本発明に係るトナー離型層を有する定着用部材は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が65質量%以上であるフッ素ゴムと、シリコーン系界面活性剤と、親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6であるフッ素系界面活性剤とを少なくとも有機溶剤に溶解させて、トナー離型層形成用の塗工液を調製する。次に、塗工液を、基材である、あらかじめ熱伝導性シリコーンゴム層と接着層とを形成したベルトまたはローラの表面上に塗工し、乾燥後、塗膜への電子線照射による架橋、通常の加熱オーブン中における二次架橋を経ることにより定着用部材を製造することができる。塗工の方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、スプレーコーティング、スリットコーティング、ブレードコーティング、ロールコーティング、ディップコーティングなどを挙げることができる。トナー離型層の厚さは必要に応じて適宜決めればよいが、通常、十分な耐キズ・耐摩耗性を確保するために10μm以上であることが好ましい。また、表面への熱伝導性などの点から150μm以下であることが望ましい。
また、熱伝導性シリコーンゴム層を形成する場合は、公知の方法、例えばシリコーンゴム材料を成形金型内に注入し、加熱硬化する方法、あるいはコーティングによりシリコーンポリマー層を形成し、加熱オーブンなどで硬化させる方法などで作製すればよい。シリコーンゴム層の厚さは、紙などの記録材に対する追従性を確保するためなどの理由から50μm以上が好ましく、熱伝導性などの点から5mm以下であることが好ましい。接着層も公知の方法で形成すればよい。
また、本発明の定着用部材は定着ベルト、定着ローラ、加圧ベルト、あるいは加圧ローラなどいずれの形態のものでもよい。
次に、本発明の定着装置について説明する。本発明の定着装置は、電子写真画像形成装置に用いられる定着装置であって、本発明の定着用部材が定着ベルトあるいは定着ローラ、および/または加圧ベルトあるいは加圧ローラとして定着装置内に配置されているものである。電子写真画像形成装置としては、感光体、潜像を形成する手段、形成した潜像をトナーで現像する手段、現像したトナー像を記録材に転写する手段、および、記録材上のトナー像を定着する手段などを有する電子写真画像形成装置が挙げられる。
本発明に係る低加圧力タイプの定着装置の一例について図2に概略構成図を示す。図2において、4はエンドレスベルト状の定着ベルトであり、ベルトガイド部材5とステー6に対して周長に余裕を持たせて内接している。7は加熱体基板であり、アルミナ、セラミックなどからなる加熱体基板上に電流が流れることにより発熱する銀パラジウム(Ag/Pd)などの電気抵抗材料をスクリーン印刷などにより線状あるいは帯状に塗工した層がある。さらにこの上に電気抵抗材料の保護と絶縁性を確保するために、厚み10μm程度のガラスコーティング層を順次形成している。また、加熱体基板の裏面にはサーミスタが当接されており、このサーミスタの検知温度に従って、電気抵抗材料への電力制御を行うことで、定着ベルト4の表面温度を定着可能な温度に保つことができる。
加圧ローラ8は、定着ベルト4を介して加熱体基板に圧接されており、加圧ローラ駆動手段により回転駆動される。加圧ローラ8が回転駆動され、これに従動して定着ベルト4が回転する。定着ベルト4と加圧ローラ8の間に、未定着画像の形成された紙などの記録材が狭持搬送されることで、未定着画像は記録材に加熱定着される。この定着装置は、低加圧力タイプの定着装置である。
なお、ここでは、定着ベルトと加圧ローラとの定着装置を例としてあげたが、本発明の定着装置は本発明の定着用部材を定着ベルトあるいは定着ローラ、および/または加圧ベルトあるいは加圧ローラとして有していればよく、図2に示したものに限られない。
以下に、実施例により本発明の詳細を説明する。
なお、トナー離型層を構成するゴムの分散形態は、ゴム表面を走査型電子顕微鏡(JSM−5600LV、日本電子製)観察、エネルギー分散形X線分析(EDS元素分析)を行うことにより調べた。本発明において島相の直径は、島相の最大径を長軸方向として固定し、短軸を新たに設定して、島相の面積と等しい楕円形を設定したときの、楕円形の長径と短径との平均値であり、50個の島相の平均値として求めた。ゴムの分散形態は、以下のようにランク付けした。
○:フッ素ゴムからなる海相とシリコーン系界面活性剤の架橋物からなる島相とからなる海島構造の分散形態を確認
×:フッ素ゴムからなる海相とシリコーン系界面活性剤の架橋物からなる島相とからなる海島構造の分散形態を未確認
また、トナー主成分である結着樹脂およびトナーの離型剤成分であるワックスのゴム表面に対する接触角は、トナー離型性の評価に用いたカラートナーの結着樹脂およびワックス各々に関して、接触角計(DropMaster500(温度コントローラ接続)、協和界面科学株式会社製)を用いて200℃設定で加熱しながら5回測定し、その平均値より求めた。
トナー離型性の評価は、本発明のトナー離型層を構成するゴムを形成した定着ベルトをカラープリンター(LBP5400、キヤノン株式会社製)の定着装置に組み込み、トナー画像を定着させた結果で評価した。評価結果は、以下のようにランク付けした。
◎:3万枚通紙させた場合にも紙の巻きつきがなく、また、トナー付着も認められない。
○:2万枚通紙させた場合にも紙の巻きつきがなく、また、トナー付着も認められない。
△:通紙枚数が1000枚未満でトナー付着が発生した。
×:1枚目でトナー付着が発生した。
××:1枚目で紙の巻きつきが発生した。
[実施例1]
ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が66.5質量%のフッ素ゴム(商品名 LT252、ダイキン工業株式会社製)14g、シリコーン系界面活性剤(商品名 FZ2207、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)4.2g、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が6であるフッ素系界面活性剤(メガファック F−558、DIC株式会社製、有効成分 約30%)3.0g、トリアリルイソシアヌレート(商品名 タイク、日本化成株式会社製)0.9gを、有機溶剤であるメチルエチルケトン186gに溶解させて塗工液を調製した。この塗工液をプライマー処理したゴム被覆基材(SUS製基材(厚み35μm)上に熱伝導性シリコーンゴム厚み300μm被覆)上にスプレー塗工し、乾燥させた。その後、窒素雰囲気下で電子線照射することにより架橋し、加熱オーブン内で180℃24時間二次架橋することで、厚み30μmからなる本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は10μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は73°、ワックスの接触角は62°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、3万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例2]
フッ素系界面活性剤を、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4であるフッ素系界面活性剤(商品名 PF−7002、OMNOVA Solutions社製、有効成分 約100%)0.91g配合した。それ以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は20μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は73°、ワックスの接触角は64°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、3万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例3]
フッ素ゴムを、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度66.0質量%のフッ素ゴム(商品名 バイトンGFLT、デュポン株式会社製)14gにした。それ以外は実施例2と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は15μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は72°、ワックスの接触角は63°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、3万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例4]
フッ素ゴムを、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度65.0質量%のフッ素ゴム(商品名LT304、ダイキン工業株式会社製)14gにした。それ以外は実施例2と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は10μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は71°、ワックスの接触角は62°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、2万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例5]
親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が6であるフッ素系界面活性剤(メガファック F−558、DIC株式会社製、有効成分 約30%)の配合量を6.1gにした。それ以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は10μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は72°、ワックスの接触角は60°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、3万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例6]
親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が6であるフッ素系界面活性剤(メガファック F−558、DIC株式会社製、有効成分 約30%)の配合量を9.1gにした。それ以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は10μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は71°、ワックスの接触角は58°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、2万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例7]
シリコーン系界面活性剤(商品名 FZ2207、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)の配合量を2.8gにすること以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は5μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は74°、ワックスの接触角は65°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、2万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[実施例8]
シリコーン系界面活性剤(商品名 FZ2207、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)の配合量を5.6gにすること以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は20μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は73°、ワックスの接触角は60°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、初期トナーオフセットや紙巻きつきJAMは発生せず、3万枚通紙しても実用上問題なく、高画質なトナー定着画像が得られた。
[比較例1]
フッ素系界面活性剤を、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が8であるフッ素系界面活性剤(商品名 メガファック F−482、DIC株式会社製、有効成分 約20%)4.6g配合した。それ以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は20μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は75°、ワックスの接触角は69°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1枚目でトナーオフセットが発生した。
[比較例2]
フッ素系界面活性剤を、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が2であるフッ素系界面活性剤(商品名 PolyFox6520、OMNOVA Solutions社製、有効成分 約100%)0.91gを配合した。それ以外は実施例1と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤が分散しておらず、ゴム表面はほとんどシリコーン系界面活性剤の架橋物であった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は65°、ワックスの接触角は50°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1枚目で紙巻きつきJAMが発生した。
[比較例3]
フッ素ゴムを、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度64.5質量%のフッ素ゴム(商品名 LT302、ダイキン工業株式会社製)にした。それ以外は実施例2と同様にして、本発明のゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムが海相、シリコーン系界面活性剤の架橋物が島相の海島構造であり、島相の直径は1μmであった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は69°、ワックスの接触角は62°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1000枚通紙するまでにトナーオフセットが発生した。
[比較例4]
ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が66.5質量%のフッ素ゴム(商品名 LT252、ダイキン工業株式会社製)14g、トリアリルイソシアヌレート(商品名 タイク、日本化成株式会社製)0.56gを、有機溶剤であるメチルエチルケトン86gに溶解させて塗工液を調製した。この塗工液をプライマー処理したゴム被覆基材(SUS製基材(厚み35μm)上に熱伝導性シリコーンゴム厚み300μm被覆)上にスプレー塗工し、乾燥させた。その後、窒素雰囲気下で電子線照射することにより架橋し、加熱オーブン内で180℃24時間二次架橋することで、厚み30μmからなるゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
このゴムに対する結着樹脂の接触角は76°、ワックスの接触角は71°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1枚目でトナーオフセットが発生した。
[比較例5]
ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が66.5質量%のフッ素ゴム(商品名 LT252、ダイキン工業株式会社製)14g、親水基と親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が6であるフッ素系界面活性剤(メガファック F−558、DIC株式会社製、有効成分 約30%)2.3g、トリアリルイソシアヌレート(商品名 タイク、日本化成株式会社製)0.56gを、有機溶剤であるメチルエチルケトン186gに溶解した。この溶解した溶液をプライマー処理したゴム被覆基材(SUS製基材(厚み35μm)上に熱伝導性シリコーンゴム厚み300μm被覆)上にスプレー塗工し、乾燥させた。その後、窒素雰囲気下で電子線照射することにより架橋し、加熱オーブン内で180℃24時間二次架橋することで、厚み30μmからなるゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
このゴムに対する結着樹脂の接触角は76°、ワックスの接触角は66°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1000枚通紙するまでにトナーオフセットが発生した。
[比較例6]
ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が66.5質量%のフッ素ゴム(商品名 LT252、ダイキン工業株式会社製)14g、シリコーン系界面活性剤(商品名 FZ2207、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)4.2g、トリアリルイソシアヌレート(商品名 タイク、日本化成株式会社製)0.9gを、有機溶剤であるメチルエチルケトン186gに溶解した。この溶解した溶液をプライマー処理したゴム被覆基材(SUS製基材(厚み35μm)上に熱伝導性シリコーンゴム厚み300μm被覆)上にスプレー塗工し、乾燥させた。その後、窒素雰囲気下で電子線照射することにより架橋し、加熱オーブン内で180℃24時間二次架橋することで、厚み30μmからなるゴムからなるトナー離型層を形成し、定着ベルトを作製した。
ゴムの分散形態は、フッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤が分散しておらず、ほとんど層分離しており、ゴム表面はほとんどシリコーン系界面活性剤の架橋物であった。このゴムに対する結着樹脂の接触角は65°、ワックスの接触角は50°であった。
作製した定着ベルトのトナー離型性を評価した結果、1枚目で紙巻きつきJAMが発生した。
実施例1〜8および比較例1〜6の材料配合量を表1に示す。
Figure 0005911223
表1に記載される*は、フッ素ゴム100質量部に対するシリコーン系界面活性剤の配合量(質量部)を示している。**は、パーフルオロアルキル基の炭素数を示している。***は、フッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤との合計100質量部に対するフッ素系界面活性剤の配合量(質量部)を示している。
例えば、フッ素系界面活性剤の種類が「C6」で、配合量が「5部」とは、パーフルオロアルキル基の炭素数が6で、フッ素系界面活性剤の配合量がフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤との合計100質量部に対して5質量部であることを示している。
次に、実施例1〜8および比較例1〜6の評価結果を表2に示す。
Figure 0005911223
以下、実施例と比較例の評価結果について説明する。
フッ素系界面活性剤のパーフルオロアルキル基の炭素数に関して比較すると、実施例1と2は、炭素数が6または4であり、ワックスの濡れ性が良好であることがわかる。それに対して炭素数が8の比較例1は、パーフルオロアルキル基がゴム表面に露出しやすく、シリコーン系界面活性剤を配合していることによるワックスの濡れ性向上効果を阻害しているために、ワックスの濡れ性が良好でないと考えられる。
なお、比較例4と5を比較すると、パーフルオロアルキル基の炭素数が6であるフッ素系界面活性剤をフッ素ゴムに配合することにより、ワックス濡れ性向上効果があることがわかる。
ただし、フッ素系界面活性剤の配合量に関しては、実施例1、5、6から、配合量を増やすとワックスの濡れ性がやや向上するが、結着樹脂をはじく効果がやや小さくなることがわかる。
フッ素ゴムのフッ素濃度に関して比較すると、実施例2〜4はフッ素濃度が65質量%以上であり、65質量%未満の比較例3と比較して、結着樹脂をはじく効果があることがわかる。
シリコーン系界面活性剤に関して比較すると、配合していない比較例4と5に対して、実施例1、7、8は20〜40質量部配合することで、ワックスの濡れ性が向上していることがわかる。
以上の結果から、実施例1〜8は、トナー離型層を有する定着用部材であって、そのトナー離型層が、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつフッ素濃度が65質量%以上であるフッ素ゴムと、シリコーン系界面活性剤と、親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6であるフッ素系界面活性剤との少なくとも3種の混合物の架橋ゴムであることを特徴とする定着用部材である。この定着用部材は、トナーの主成分である結着樹脂をはじきつつ、トナーの離型剤成分であるワックスの濡れ性が良好であることから、トナー離型性が良好であると考えられる。
それに対して、比較例1は、フッ素系界面活性剤のパーフルオロアルキル基の炭素数が8であるためにパーフルオロアルキル基がゴム表面に露出しやすく、シリコーン系界面活性剤を配合していることによるワックスの濡れ性向上効果を阻害している。そのために、トナー離型性が良好でないと考えられる。比較例2は、フッ素系界面活性剤のパーフルオロアルキル基の炭素数が2であり、フッ素濃度の高いフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤が分散せず凝集しており、ゴム表面がほとんどシリコーン系界面活性剤である。そのために、トナー主成分の結着樹脂をはじく効果が得られず、トナー離型性が良好でないと考えられる。比較例3は、フッ素ゴムのフッ素濃度が65質量%未満であり、トナー主成分の結着樹脂をはじく効果が不十分であるために、トナー離型性が良好でないと考えられる。比較例4と5はシリコーン系界面活性剤が配合されておらず、トナーの離型剤成分であるワックスの濡れ性がよくないために、トナー離型性が良好でないと考えられる。比較例6は、フッ素系界面活性剤が配合されておらず、フッ素濃度の高いフッ素ゴムとシリコーン系界面活性剤が分散せず凝集しており、ゴム表面がほとんどシリコーン系界面活性剤である。そのために、トナー主成分の結着樹脂をはじく効果が得られず、トナー離型性が良好でないと考えられる。
1 トナー離型層
2 熱伝導層
3 基材
4 定着ベルト
5 ベルトガイド部材
6 ステー
7 加熱体基板
8 加圧ローラ

Claims (4)

  1. 基材とトナー離型層とを有する定着用部材であって、
    該トナー離型層は、フッ素ゴム、シリコーン系界面活性剤、および、フッ素系界面活性剤の混合物の架橋物を含み、
    該フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつ、フッ素濃度が65質量%以上であり、
    該フッ素系界面活性剤は、親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6であることを特徴とする定着用部材。
  2. 請求項1に記載の定着用部材の製造方法であって、
    ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体からなり、かつ、フッ素濃度が65質量%以上であるフッ素ゴムと、
    シリコーン系界面活性剤と、
    親水基および親油基を有し、かつパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜6であるフッ素系界面活性剤と、
    を含むトナー離型層形成用の塗工液の塗膜を硬化させてトナー離型層を形成する工程を有することを特徴とする定着用部材の製造方法。
  3. 前記塗膜に対して電子線を照射することによって、該塗膜を硬化させる請求項に記載の定着用部材の製造方法。
  4. 電子写真画像形成装置に用いられる定着装置であって、該定着装置は、請求項1に記載の定着用部材を有することを特徴とする定着装置。
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