JP5910872B2 - エンジンシステム制御装置及びエンジンシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置であるエンジンシステムの制御装置及びそれを備えたエンジンシステムに関する。
エンジン駆動式空気調和装置は、エンジンでコンプレッサを駆動して、冷媒循環により空気調和(以下、空調とも称する)を行う装置である。また、発電電源装置は、エンジンで発電機を駆動して発電し、発電電力を負荷に供給する装置である。発電電源装置としては、例えばコージェネレーション装置や発電機を備えたエンジン駆動式空気調和装置が挙げられる。これらエンジンを備えたエンジンシステムでは、エンジンの油圧制御が行われている。エンジンにはエンジンオイルが不可欠であり、オイルパン内のエンジンオイルの油圧が所定値(油圧下限値)未満である場合にエンジンを運転すると焼き付きが生じる。このため、エンジンシステムでは、油圧が油圧下限値を下回るとエンジンを停止する制御が行われる。油圧低下によるエンジンの停止は、エンジンに設けられた油圧スイッチやエンジンを停止させる制御回路等により実行される。オイルパンの油圧は、一般に油圧スイッチによりモニターされる。
また、エンジンシステムでは、エンジンに設けられたオイルパンとは別にサブタンクが設けられている。サブタンクにはオイルパン同様にエンジンオイルが収容されている。サブタンクとオイルパンは、配管で接続され、ポンプにより循環可能となっている。エンジンシステムの制御装置は、オイルパンのエンジンオイルが減ったり劣化した場合に、ポンプを駆動させてエンジンオイルを循環させる。
エンジンオイルは、温度によって粘性が異なり、低油温時には粘性が高く、高油温時には粘性が低くなる。粘性の変化によって油圧が変化する。つまり、油温の変化に伴って油圧も変化する。油圧・油温の制御に関するものとして、例えば特開2006−77696号公報(特許文献1)に二槽式オイルパンが開示されている。
特開2006−77696号公報
エンジンを高負荷(高回転・高トルク)で運転させると、エンジンオイルは、油温が上昇して高油温状態となる。これにより、オイルパンの油圧は低下する。その後、エンジンを低回転で運転させると、高油温状態のまま回転数だけ低下し、さらに油圧は低下する。これにより、油圧が油圧下限値を下回り、エンジンが停止してしまうおそれがある。特にエンジン駆動式空気調和装置では、空調のためのエンジン制御であり、無駄な運転を無くす等の観点から、高負荷運転から低回転運転に切り替えることが少なくない。エンジンが停止すると、空調や発電が不可となる。このため、運転切替時の油圧低下によるエンジン停止を抑制することが課題となっている。
また、上記二槽式オイルパンでは、複雑な構造による部品点数及び製造コストの増大が問題である。また、エンジンを長時間運転すると、二槽の油温差が小さくなり、オイル循環のメリットが小さくなる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、部品点数及び製造コストの増大を抑制しつつ、油圧低下によるエンジン停止を抑制することができるエンジンシステム制御装置及びエンジンシステムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、エンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置であるエンジンシステムに設けられたエンジンと、前記エンジンに設けられたオイルパンと、前記オイルパンと離間して配置されたサブタンクと、前記オイルパンと前記サブタンクとを連通させる配管と、前記配管を介して前記オイルパンと前記サブタンクとでエンジンオイルを循環させるポンプと、前記ポンプの駆動を制御するとともに前記エンジンシステムの負荷状況に応じた制御信号に基づき前記エンジンを制御するコントローラと、を備えるエンジンシステム制御装置であって、前記コントローラは、前記制御信号に基づき前記エンジンを制御するエンジン制御部と、前記エンジンの回転数とトルクの関係において、前記オイルパンの油温の上昇度合いに基づいて設定された高負荷領域と、前記エンジンが停止する油圧下限値に基づいて設定された低回転領域と、前記高負荷領域及び前記低回転領域以外の領域に設定された中負荷領域の少なくとも3つの領域が記憶された領域記憶部と、前記回転数と前記エンジンのスロットル開度に基づいて、前記エンジンの状態が前記領域のうち何れの領域に属しているかを判定する領域判定部と、前記領域判定部が第一所定時間継続して前記高負荷領域と判定した場合に前記オイルパンの前記エンジンオイルを高油温状態と判定し、前記高油温状態と判定した状態で前記領域判定部が前記高負荷領域以外の領域と判定したことに基づき前記高油温状態の判定を解除する高油温状態判定部と、前記高油温状態と判定された状態で、前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させる前記制御信号を受信した場合、前記ポンプを少なくとも第二所定時間駆動させるポンプ制御部と、を備え、前記エンジン制御部は、前記高油温状態と判定された状態で、前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させる前記制御信号を受信した場合、前記第二所定時間経過後に前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記高油温状態判定部は、前記高油温状態と判定した状態で前記領域判定部が前記中負荷領域と判定した場合において、前記領域判定部が第三所定時間継続して前記中負荷領域と判定した場合に前記高油温状態の判定を解除する。
請求項3に記載の発明は、エンジンシステムであって、請求項1又は2に記載のエンジンシステム制御装置を備えたエンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置である。
請求項1に記載の発明によれば、オイルパン内のエンジンオイルの高油温状態を回転数及びスロットル開度から検出し、高油温状態で低回転領域への運転切替信号(制御信号)を受信した場合に、ポンプを駆動してオイルパンとサブタンクでエンジンオイルを循環させ、その後低回転領域にエンジンの運転を切り替える。これにより、運転が低回転領域に切り替わる前に、高油温状態となっているオイルパン内のエンジンオイルと、オイルパンから離間され周囲の雰囲気温度であるサブタンク内のエンジンオイルとを入れ替えることができる。つまり、本発明では、エンジンオイルを外部のサブタンクと循環させることで、オイルパン内の油温を低下させ、粘度・油圧を高めた後に運転を低回転領域に切り替える。したがって、高負荷領域から低回転領域への急な運転切替に対しても、油圧が油圧下限値を下回ることを抑制し、エンジンが停止することを抑制することができる。また、本発明によれば、コントローラが高油温状態を推定するため、油圧計や複雑な構造を必要とせず、部品点数及び製造コストの増大も抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、高油温状態と判定された状態から中負荷状態に運転切替された場合でも、すぐに高油温状態の判定を解除しない。したがって、第三所定時間内であれば、運転が中負荷状態であっても高油温状態の判定が継続され、低回転領域への運転切替の際に請求項1同様の制御が実行される。実際に油温は、運転が高負荷領域から中負荷領域に切り替えられてもすぐに低下するとは限らない。本発明によれば、より実際に即して高油温状態を判定し、より確実にエンジンの停止を抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果が発揮されるエンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置を提供することができる。
実施形態のエンジンシステム制御装置及びガスヒートポンプ式空気調和装置の構成を示す概念図である。 実施形態のコントローラの構成を示す概念図である。 エンジンの回転数とトルクの関係を示す図である。 エンジンオイルの油温と油圧の関係を説明するための説明図である。 実施形態のコントローラの制御を説明するためのフローチャートである。 実施形態のコントローラの制御を説明するためのフローチャートである。 実施形態の変形態様の構成を示す概念図である。 実施形態の変形態様の構成を示す概念図である。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、エンジン駆動式空気調和装置の一種類であるガスヒートポンプ式空気調和装置(GHP)100のエンジンシステム制御装置を例示して説明する。
本実施形態のエンジンシステム制御装置10は、図1に示すように、エンジン1と、オイルパン2と、サブタンク3と、配管41、42と、ポンプ5と、コントローラ6と、を備えている。エンジン1は、GHP100に設けられたガスエンジンである。エンジン1は、コンプレッサ9を駆動する。オイルパン2は、エンジン1に設けられたオイルタンクであり、内部にエンジンオイルを収容している。オイルパン2のエンジンオイルは、図示しないオイルポンプによりエンジン1に供給されている。
サブタンク3は、オイルパン2から離間して配置されたオイルタンクである。サブタンク3は、内部にエンジンオイルを収容している。サブタンク3は、長時間連続運転するエンジンシステムにおいて、オイルパン2へのオイル提供を目的として配置されている。配管41、42は、オイルパン2とサブタンク3とを連通させるための配管である。配管41、42の一端はオイルパン2に接続され、配管41、42の他端はサブタンク3に接続されている。
ポンプ5は、エンジンオイルを循環させるための電動オイルポンプである。ポンプ5は、配管41に配置されている。ポンプ5は、コントローラ6の指令に基づいて駆動し、駆動することで、エンジンオイルをオイルパン2とサブタンク3の間で循環させる。
コントローラ6は、電子制御ユニット(ECU)であって、制御信号に基づきエンジン1を制御するとともに、ポンプ5を制御する。制御信号は、GHP100における他のECU(例えば空調を制御するECU)から送信される信号、又はエンジン1の状態を検出するセンサ(回転数センサ及びスロットル開度センサ等)の信号に基づいてコントローラ6自身が後述するエンジン制御部61等に送信する信号である。制御信号は、GHP100の負荷状況に基づく信号である。
コントローラ6は、機能として、図2に示すように、エンジン制御部61と、領域記憶部62と、領域判定部63と、高油温状態判定部64と、ポンプ制御部65と、を備えている。エンジン制御部61は、制御信号に基づいてエンジン1を制御する。具体的に、エンジン制御部61は、受信した制御信号(運転切替信号)に基づいてエンジン1の回転数やスロットル開度等を制御する。
領域記憶部62は、不揮発性メモリ等の記憶手段であって、エンジン1の回転数とトルクの関係において、3つに区分けされた領域を記憶するものである。具体的に、領域記憶部62には、図3に示すように、高負荷領域Aと、低回転領域Cと、中負荷領域Bが記憶されている。図3の横軸は回転数(min−1又はrpm)、図3の縦軸はトルク(Nm)である。また、図3のグラフ内の線は、エンジン1のスロットル開度が同じことを示す等高線である。
高負荷領域Aは、高回転・高トルクの領域であって、オイルパン1の油温の上昇度合いに基づいて設定されている。高負荷領域Aは、油温を上昇させる領域ともいえる。低回転領域Cは、回転数が小さい領域であって、エンジン1が停止する油圧下限値に基づいて設定されている。油圧下限値は、予め設定された値であって、油圧が当該油圧下限値を下回るとエンジン1を停止させる制御(又は操作)が行われる値を意味する。
油圧と油温の関係については図4を参照できる。図4に示すように、高い回転数での運転から低い回転数での運転に切り替えられると、油温が高い状態では、油圧が油圧下限値を下回る可能性がある。図4において、低回転数を示す線と油圧下限値を示す線とが交差する点Dにおける油温以上が「高油温状態」といえる。油圧は、エンジン1の回転数が低下すると低下する。低回転領域Cは、油温が高い状態である高油温状態からの運転切替において、エンジン停止のおそれがある回転数領域に設定されている。
中負荷領域Bは、高負荷領域A及び低回転領域C以外の領域である。本実施形態では、領域記憶部62は、回転数とトルクの関係を示すマップを記憶しており、マップには上記領域(上限・下限等)が設定されている。
本実施形態において、領域記憶部62には、高負荷領域Aと中負荷領域Bを区画するために高負荷領域Aの回転数の下限及びトルクの下限が記憶され、低回転領域Cと中負荷領域Bを区画するために低回転領域Cの回転数の上限が記憶されている。また、領域記憶部62には、回転数とスロットル開度からトルクが推定できるように、マップに関連して回転数とスロットル開度とトルクの関係も記憶されている。
領域判定部63は、エンジン1の回転数とスロットル開度に基づいて、エンジン1の状態が、領域記憶部62に記憶された3領域A、B、Cのうち何れの領域に属しているかを判定する。領域判定部63は、エンジン制御部61(あるいは各種センサ)から回転数及びスロットル開度の情報を受信する。領域判定部63は、領域記憶部62に記憶されたマップに基づき、回転数とスロットル開度からエンジン1の状態を判定する。領域判定部63は、運転切替ごと又は所定時間ごと(本実施形態ではクロック信号ごと)に、回転数及びスロットル開度情報を受信し、領域記憶部62のマップと比較してエンジン1の状態判定を実行する。
高油温状態判定部64は、領域判定部63から判定結果を受信して、オイルパン2のエンジンオイルが高油温状態であるか否かを判定するものである。具体的に、高油温状態判定部64は、領域判定部63が予め設定された第一所定時間T1継続して(連続して)エンジン1の状態を高負荷領域Aと判定した場合、オイルパン2のエンジンオイルが高油温状態であると判定する。高油温状態判定部64は、高油温状態と判定した場合、コントローラ6内に「高油温フラグ」を立てる。
さらに具体的には、高油温状態判定部64は、時間をカウントするカウンタ641を有している。カウンタ641は、領域判定部63が高負荷領域Aと判定した場合、カウントを開始し、その後第一所定時間T1の経過前に領域判定部63が中負荷領域B又は低回転領域Cと判定した場合、カウントをリセットする。高油温状態判定部64は、カウンタ641のカウントした時間が第一所定時間T1以上となったら高油温フラグを立てる。
第一所定時間T1は、実験又はシミュレーションにより予め設定した時間であって、エンジン1の最大の高負荷運転において、エンジンオイルがサチュレートする(温度一定となる)時間に設定されている。本実施形態では、第一所定時間T1は、エンジンオイルがサチュレートする最短時間に設定されている。第一所定時間T1は、エンジンオイルがサチュレートする時間に基づいて設定されれば良い。
一方、高油温状態判定部64は、高油温フラグが立っている状態で、領域判定部63が中負荷領域B又は低回転領域Cと判定した場合、当該判定に基づいて高油温状態の判定を解除する(すなわち、高油温フラグを下げる)。
具体的に、高油温状態判定部64は、高油温フラグが立っている状態で、領域判定部63が中負荷領域Bと判定した場合には、その後領域判定部63が予め設定された第三所定時間T3継続してエンジン1の状態を中負荷領域Bと判定した場合に高油圧フラグを下げる。また、高油温状態判定部64は、高油温フラグが立っている状態で、領域判定部63が低回転領域Cと判定した場合、その後高油温フラグを下げる。時間のカウントは、上記同様、カウンタ641が行う。
第三所定時間T3は、中負荷領域Bでの運転により油温が十分に低下する時間に設定されている。例えば第三所定時間T3は、中負荷領域Bでの運転において、サチュレートした油温から、図4の点Dにおける油温未満になるために必要な時間に設定できる。第三所定時間T3は、実験又はシミュレーション等により設定することができる。
ポンプ制御部65は、制御信号や各種センサからのオイルパン2のエンジンオイルの減少・劣化信号に基づいて、ポンプ5の駆動を制御するものである。ポンプ制御部65は、高油温フラグが立っている状態で、エンジン1の状態を低回転領域Cに変化させる制御信号を受信した場合、ポンプ5を第二所定時間T2駆動させる。ポンプ5は、ポンプ制御部65からの指令により駆動し、オイルパン2とサブタンク3との間でエンジンオイルを循環させる。
エンジン制御部61は、高油温フラグが立っている状態で、エンジン1の状態を低回転領域Cに変化させる制御信号を受信した場合、第二所定時間T2経過後にエンジン1の状態を低回転領域Cに変化させる。高油温状態判定部64は、高油温フラグが立っている状態で、上記低回転領域Cに変化させる制御信号を受信した場合、高油温フラグを下げる。
第二所定時間T2は、オイルパン2とサブタンク3との間でエンジンオイルが十分に循環する時間(入れ替わる時間)に設定されている。第二所定時間T2は、オイルパン2内のエンジンオイルがサブタンク3のエンジンオイルと十分に(例えば半分以上)入れ替わるのに必要な時間ともいえる。第二所定時間T2は、実験又はシミュレーション等により設定することができる。
ここで、本実施形態の制御について図5及び図6を参照して説明する。図5に示すように、領域判定部63が高負荷領域Aと判定した場合(S101:Yes)、カウンタ641がカウント開始し、高油温状態判定部64は、第一所定時間T1継続して高負荷領域Aであるか否かを判定する(S102)。第一所定時間T1経過前に中負荷領域B又は低回転領域Cと判定された場合(S102:No)、カウンタ641のカウントがリセットされる(S103)。一方、第一所定時間T1継続して高負荷領域Aと判定された場合(S102:Yes)、高油圧状態判定部64は、「高油圧フラグ」を立てる(S104)。
続いて、高油温フラグが立っている状態で、エンジン制御部61及びポンプ制御部65が低回転領域Cへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合(S105:Yes)、ポンプ制御部65は第二所定時間T2だけポンプ5を駆動させ(S106)、エンジン制御部61は第二所定時間T2後に低回転領域Cに運転を切り替える(S107)。時間の計測は、カウンタ641でも他の手段でも良く、高油温フラグが立っている状態でエンジン制御部61及びポンプ制御部65が上記制御信号を受信するとカウントが開始される。高油温状態判定部64は、上記低回転領域Cへの運転切替信号(制御信号)を受信すると高油温フラグを下げる(S108)。
また、図6に示すように、高油温フラグが立っている状態で、エンジン制御部61及び高油温状態判定部64が中負荷領域Bへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合(S201:Yes)、エンジン制御部61は中負荷領域Bに運転切替を実行し、高油温状態判定部64はカウントを開始する(S202)。第三所定時間T3経過する前に高負荷領域Aへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合(S202:No、S203:No)、第三所定時間T3に関するカウントがリセットされて高油温フラグは立った状態で維持される(S104)。
また、第三所定時間T3経過する前に低回転領域Cへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合(S202:No、S203Yes)、第三所定時間T3に関するカウントがリセットされて、ポンプ5が駆動される(S106)。一方、第三所定時間T3継続して中負荷領域Bと判定された場合(S202:Yes)、高油温状態判定部64は、カウントをリセットして高油温フラグを下げる(S204)。なお、カウントのリセットの有無は適宜変更可能である。GHP100稼働中には、上記制御が繰り返される(エンド→スタート)。
本実施形態のエンジンシステム制御装置10によれば、オイルパン2の高油温状態をエンジン1の回転数及びスロットル開度から検出し、高油温状態で低回転領域Cへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合に、ポンプ5を駆動してオイルパン2とサブタンク3とでエンジンオイルを循環させ、その後低回転領域Cにエンジン1の運転を切り替える。これにより、運転が低回転領域Cに切り替わる前に、高油温状態となっているオイルパン2内のエンジンオイルと、オイルパン1から離間され周囲の雰囲気温度であるサブタンク3内のエンジンオイルとを入れ替えることができる。つまり、本実施形態では、エンジンオイルをエンジン1外部のサブタンク3と循環させることで、オイルパン2内の油温を低下させ、粘度を高めて油圧の低下を抑制できる状態にした後に運転を低回転領域Cに切り替える。したがって、高負荷領域Aから低回転領域Cへの急な運転切替に対しても、油圧が油圧下限値を下回ることを抑制し、エンジン1が停止することを抑制することができる。また、本実施形態によれば、コントローラ6が高油温状態を推測するため、油圧計や複雑な構造を必要とせず、部品点数及び製造コストの増大も抑制することができる。
また、本実施形態によれば、高油温状態と判定された状態から中負荷状態Bに運転切替された場合でも、すぐに高油温状態の判定を解除しない。したがって、第三所定時間T3内であれば、運転が中負荷状態Bであっても高油温状態の判定が継続され、低回転領域Cへの運転切替の際にポンプ5が駆動される。実際に油温は、運転が高負荷領域Aから中負荷領域Bに切り替えられてもすぐに低下するとは限らない。本実施形態によれば、より実際に即して高油温状態を判定し、より確実にエンジンの停止を抑制することができる。
本実施形態のエンジンシステム制御装置10は、GHP100の一部を構成している。つまり、GHP100は、図1に示すように、エンジンシステム制御装置10と、コンプレッサ9と、冷媒循環回路91と、を備えている。コンプレッサ9は、冷媒循環回路91上の圧縮機を構成し、エンジン1の駆動力により駆動する。GHPは、コンプレッサ9を駆動させることで空調を実行する。GHP100の構成については、公知の構成であるため詳しい説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、配管41,42は、エンジン1を介してオイルパン2とサブタンク3とを連通させても良い。配管41は、エンジン1に直接サブタンク3からのエンジンオイルを供給しても良い。
また、GHP100は、図7に示すように、さらに発電機8を備え、エンジン1の駆動力の余力により発電機8を駆動して発電する発電GHPであっても良い。また、上記実施形態では天然ガスなどのガス燃料を燃料とするガスエンジンを使用して冷媒の圧縮機を駆動するガスヒートポンプ式空気調和装置(GHP)で説明したが、灯油などの液体燃料を燃料とするエンジンを使用して冷媒の圧縮機を駆動するエンジン駆動式空気調和装置でもよい。更に、エンジンシステム制御装置10は、発電機を備える発電電源装置、例えばコージェネレーション装置に設けられても良い。コージェネレーション装置は、図8に示すように、エンジンシステム制御装置10と、エンジン1の駆動力で駆動し発電する発電機8と、エンジン1の熱(例えば冷却水の熱や排気ガスの熱など)を利用して温水や水蒸気を供給する熱回路11と、を備えている。ただし、空調は主に室温調整であるため、負荷の変動が大きく、高負荷領域Aから低回転領域Cへの運転切替頻度が高い。したがって、空調機能を備えるGHP又は発電GHPのほうがコージェネレーション装置よりも、本発明の効果が顕著である。
また、領域記憶部62における各領域A、B、Cの記憶は、領域を区画する閾値のみを記憶するものでも、上記のようにマップを記憶するものでも、制御プログラムに記載された閾値であっても良い。
また、ポンプ制御部65は、高油温状態で低回転領域Cへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合、第二所定時間T2以上ポンプ5を駆動させても良い。例えば、第二所定時間T2がオイルパン2内のエンジンオイルを半分程度入れ替える時間に設定されていた場合、ポンプ制御部65は、エンジン1の運転が低回転領域Cに切り替えられた後もポンプ5を駆動させ、オイルパン2内のエンジンオイルをほぼ入れ替えた際に停止させるよう制御しても良い(例えば第四所定時間T4(T4>T2)後にポンプ5停止)。
また、高油温状態判定部64は、高油温状態で中負荷領域Bへの運転切替信号(制御信号)を受信した場合、第三所定時間T3を待つことなく、高油温状態を解除(高油温フラグを下げる)しても良い。
また、本発明は、エンジンシステムの制御方法としても記載できる。すなわち、エンジンシステム制御方法は、
エンジン1の回転数とトルクの関係において、オイルパン2の油温の上昇度合いに基づいて設定された高負荷領域Aと、エンジン1が停止する油圧下限値に基づいて設定された低回転領域Cと、高負荷領域A及び低回転領域C以外の領域に設定された中負荷領域Bの少なくとも3つの領域を記憶する領域記憶ステップと、
エンジン1の回転数とスロットル開度に基づいて、エンジン1の状態が領域A、B、Cのうち何れの領域に属しているかを運転切替ごとに又は所定時間ごとに判定する領域判定ステップと、
領域判定ステップで第一所定時間T1継続して高負荷領域Aと判定された場合にオイルパン2のエンジンオイルが高油温状態であると判定し、高油温状態と判定された状態で領域判定ステップにて高負荷領域A以外の領域と判定されたことに基づき高油温状態の判定を解除する高油温状態判定ステップと、
高油温状態と判定された状態で、エンジン1の状態を低回転領域Cに変化させる制御信号を受信した場合、ポンプ5を少なくとも第二所定時間T2駆動させるポンプ制御ステップと、
高油温状態と判定された状態で、エンジン1の状態を低回転領域に変化させる制御信号を受信した場合、第二所定時間T2経過後にエンジン1の状態を低回転領域Cに変化させるエンジン制御ステップと、を含んでいる。
また、上記方法において、高油温状態判定ステップでは、高油温状態と判定された状態で領域判定ステップにて中負荷領域Bと判定された場合において、領域判定ステップにて第三所定時間T3継続して中負荷領域Bと判定された場合に高油温状態の判定を解除しても良い。これらの制御方法によっても、本実施形態同様の効果が発揮される。
10:エンジンシステム制御装置、 100:ガスヒートポンプ式空気調和装置、
1:エンジン、 2:オイルパン、 3:サブタンク、 41、42:配管、
5:ポンプ、 6:コントローラ、
61:エンジン制御部、 62:領域記憶部、 63:領域判定部、
64:高油温状態判定部、 65:ポンプ制御部、
8:発電機、 9:コンプレッサ

Claims (3)

  1. エンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置であるエンジンシステムに設けられたエンジンと、前記エンジンに設けられたオイルパンと、前記オイルパンと離間して配置されたサブタンクと、前記オイルパンと前記サブタンクとを連通させる配管と、前記配管を介して前記オイルパンと前記サブタンクとでエンジンオイルを循環させるポンプと、前記ポンプの駆動を制御するとともに前記エンジンシステムの負荷状況に応じた制御信号に基づき前記エンジンを制御するコントローラと、を備えるエンジンシステム制御装置であって、
    前記コントローラは、
    前記制御信号に基づき前記エンジンを制御するエンジン制御部と、
    前記エンジンの回転数とトルクの関係において、前記オイルパンの油温の上昇度合いに基づいて設定された高負荷領域と、前記エンジンが停止する油圧下限値に基づいて設定された低回転領域と、前記高負荷領域及び前記低回転領域以外の領域に設定された中負荷領域の少なくとも3つの領域が記憶された領域記憶部と、
    前記回転数と前記エンジンのスロットル開度に基づいて、前記エンジンの状態が前記領域のうち何れの領域に属しているかを判定する領域判定部と、
    前記領域判定部が第一所定時間継続して前記高負荷領域と判定した場合に前記オイルパンの前記エンジンオイルを高油温状態と判定し、前記高油温状態と判定した状態で前記領域判定部が前記高負荷領域以外の領域と判定したことに基づき前記高油温状態の判定を解除する高油温状態判定部と、
    前記高油温状態と判定された状態で、前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させる前記制御信号を受信した場合、前記ポンプを少なくとも第二所定時間駆動させるポンプ制御部と、
    を備え、
    前記エンジン制御部は、前記高油温状態と判定された状態で、前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させる前記制御信号を受信した場合、前記第二所定時間経過後に前記エンジンの状態を前記低回転領域に変化させるエンジンシステム制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記高油温状態判定部は、前記高油温状態と判定した状態で前記領域判定部が前記中負荷領域と判定した場合において、前記領域判定部が第三所定時間継続して前記中負荷領域と判定した場合に前記高油温状態の判定を解除するエンジンシステム制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンシステム制御装置を備えたエンジン駆動式空気調和装置又は発電電源装置であるエンジンシステム。
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