<実施の形態1>
本発明の実施の形態1として、本発明に係る表示制御装置を、車両に搭載可能なナビゲーション装置に適用した場合を例にして説明する。図1は、当該ナビゲーション装置の構成の一例を示すブロック図である。以下、図1に示されるナビゲーション装置1が搭載された車両を「自車」と記載して説明する。
ナビゲーション装置1は、スプリットビュー表示部2と、タッチパネル3と、操作入力処理部9と、インタフェース部10と、記憶部11と、左用画像生成部12と、右用画像生成部13と、これらを統括的に制御する制御部14とを備えて構成されている。
インタフェース部10は、無線通信部4、スピーカ5、DVD(Digital Versatile Disk)プレーヤ6、エアコン7及び車内LAN(Local Area Network)8と、制御部14との間に接続されている。無線通信部4、スピーカ5、DVDプレーヤ6、エアコン7及び車内LAN8と、制御部14との間では、インタフェース部10を介して各種情報や各種信号が双方向に出力される。以下、説明を簡単にするため、一方がインタフェース部10を介して他方に情報を出力すると記載する代わりに、一方が他方に情報を出力すると記載する。制御部14は、制御情報を、無線通信部4、スピーカ5、DVDプレーヤ6、エアコン7及び車内LAN8に出力することにより、これらを制御することが可能となっている。
スプリットビュー表示部2は、例えば自車のダッシュボードなどに配設される。スプリットビュー表示部2は、左座席の方向(第1方向)にて視認可能であるが右座席の方向から視認できない第1画像(以下「左用画像」と記す)と、右座席の方向(第2方向)にて視認可能であるが左座席の方向から視認できない第2画像(以下「右用画像」と記す)とを一つの画面上に表示することが可能となっている。
後述するように、スプリットビュー表示部2は、左用画像内のアイコン(第1アイコン)と、右用画像内のアイコン(第2アイコン)とを表示する。以下、左用画像内のアイコン(第1アイコン)を「左用アイコン」と記し、右用画像内のアイコン(第2アイコン)を「右用アイコン」と記す。また、以下では、左座席が運転席であり、右座席が助手席である構成を例にして説明するが、左座席が助手席であり、右座席が運転席である構成では、以下の説明において左と右とを互いに読み替えたものと同様である。
スプリットビュー表示部2には、例えば、空間分割方式の表示装置が適用される。図2に当該表示装置の模式断面図を示す。図2に示す表示装置200は、表示画面201と、視差バリア202とを備えている。表示画面201には、左用画像を表示するための第1画素201aと、右用画像を表示するための第2画素201bとが水平方向(左右方向)に沿って交互に配置されている。視差バリア202は、左座席の方向に対しては第1画素201aの光を通過させるが第2画素201bの光を遮断し、右座席の方向に対しては第2画素201bの光を通過させるが第1画素201aの光を遮断する。このような構成によれば、左座席のユーザ101aは、右用画像を視認できないが左用画像を視認することができ、右座席のユーザ101bは、左用画像を視認できないが右用画像を視認することができる。
スプリットビュー表示部2に空間分割方式の表示装置200を適用した構成では、視差バリア202が左座席の方向に複数の第1画素201aからの光を通過させることによって左用アイコンが視認可能に表示され、視差バリア202が右座席の方向に複数の第2画素201bからの光を通過させることによって右用アイコンが視認可能に表示される。このため、左用アイコンの表示領域の外縁部は、当該左用アイコンの表示に用いられた複数の第1画素201aのうち外縁部に位置する第1画素201aに対応し、右用アイコンの表示領域の外縁部は、当該右用アイコンの表示に用いられた複数の第2画素201bのうち外縁部に位置する第2画素201bに対応する。
図3は、空間分割方式のスプリットビュー表示部2の表示例を示す図であり、1フレームの左用画像及び右用画像が示されている。例えば、WVGA(Wide VGA)の表示装置においては、全体で横(x軸)に800ドット、縦(y軸)に480ドットの画素を持つ。WVGAの表示装置に対応する、図3のような空間分割方式のスプリットビュー表示装置は、表示装置の性能によっても異なるが、例えば、横に並べられた総数がWVGAの表示装置における横方向の画素数の2倍、つまり合計の画素数が横に1600ドット、縦に480ドットの第1及び第2画素201a,201bで構成される。しかし、ここでは説明を容易にするため、スプリットビュー表示装置は、横に13ドット、縦に4ドットの第1画素201aと、それと同数の第2画素201bとで構成され、アイコンは横に4ドット、縦に1ドットの第1画素201aまたは第2画素201bで表示されるものとして説明を行う。また、図3に示されるようなアイコンの1ドットのx軸(左右方向)のずれは、通常の視認位置からでは人の目では見分けがつかず、同一位置に表示されているように見える。
図3では、左用アイコンの外縁部(外枠)が破線で示されており、当該左用アイコンを表示するために、水平方向に配設された4つの第1画素201aが用いられていることが示されている。また、図3では、右用アイコンの外縁部(外枠)が一点鎖線で示されており、当該右用アイコンを表示するために、水平方向に配設された4つの第2画素201bが用いられていることが示されている。なお、左用アイコンの表示に用いられる第1画素201aの数、及び、右用アイコンの表示に用いられる第2画素201bの数は、4つに限ったものではない。
以下の説明では、スプリットビュー表示部2に空間分割方式の表示装置200が適用された構成において、左用アイコンの表示に用いられた複数(図3では4つ)の第1画素201aの少なくとも1つが、右用アイコンの表示に用いられた複数(図3では4つ)の第2画素201bのうち外縁部に位置する第2画素201b(図3では一点鎖線に対応する第2画素201b)に挟まれている場合に、当該左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と、当該右用アイコンの表示領域の少なくとも一部とがスプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なると記す。また、当該構成において、右用アイコンの表示に用いられた複数(図3では4つ)の第2画素201bの少なくとも1つが、左用アイコンの表示に用いられた複数(図3では4つ)の第1画素201aのうち外縁部に位置する第1画素201a(図3では破線に対応する第1画素201a)に挟まれている場合にも、当該左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と、当該右用アイコンの表示領域の少なくとも一部とがスプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なると記す。一方、当該構成において、右用アイコンの表示に用いられた第2画素201b、及び、左用アイコンの表示に用いられた第1画素201aの一方が、他方に挟まれていない場合に、当該左用アイコンの表示領域と、当該右用アイコンの表示領域とがスプリットビュー表示部2の画面上において離間すると記す。
以上、スプリットビュー表示部2に、空間分割方式の表示装置200が適用された構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、スプリットビュー表示部2には、例えば、時分割方式の表示装置が適用されてもよい。図4に当該表示装置の模式断面図を示す。図4に示す表示装置250は、表示画面251と、視差バリア252とを備えている。表示画面251は、第1期間では左用画像を画素251cによって表示し、第2期間では右用画像を画素251cによって表示する。視差バリア252は、第1期間では左座席の方向に対して画素251cの光を通過させるが右座席の方向に対して画素251cの光を遮断し、第2期間では右座席の方向に対して画素251cの光を通過させるが左座席の方向に対して画素251cの光を遮断する。なお、図4には、第1期間の状態が示されている。
上述のような構成によれば、左座席のユーザ101aは、右用画像を視認できないが左用画像を視認することができ、右座席のユーザ101bは、左用画像を視認できないが右用画像を視認することができる。なお、右座席のユーザ101bの目は、第1期間において、スプリットビュー表示部2から画素251cの光を受けていない。しかし、この第1期間は非常に短く設定されていることから、第1期間に目が光を受けていないことは右座席のユーザ101bに認識されない。一方、第2期間に目が受けた光の残像効果によって、第1期間においても第2期間の画像が表示されているように右座席のユーザ101bに認識される。同様に、第2期間に目が光を受けていないことは左座席のユーザ101aに認識されず、第1期間に目が受けた光の残像効果によって、第2期間においても第1期間の画像が表示されているように左座席のユーザ101aに認識される。
スプリットビュー表示部2に時分割方式の表示装置250を適用した構成では、視差バリア252が、第1期間に左座席の方向に複数の画素251cからの光を通過させることによって左用アイコンが視認可能に表示され、第2期間に右座席の方向に複数の画素251cからの光を通過させることによって右用アイコンが視認可能に表示される。このため、左用アイコンの表示領域の外縁部は、当該左用アイコンの表示に用いられた複数の画素251cのうち外縁部に位置する画素251cに対応し、右用アイコンの表示領域の外縁部は、当該右用アイコンの表示に用いられた複数の画素251cのうち外縁部に位置する画素251cに対応する。
図5(a)及び図5(b)は、時分割方式のスプリットビュー表示部2の表示例を示す図であり、1フレームの左用画像及び右用画像が示されている。例えば、WVGAの表示装置においては、上述したように、全体で横(x軸)に800ドット、縦(y軸)に480ドットの画素を持つ。WVGAの表示装置に対応する、図5(a)及び図5(b)のような時分割方式のスプリットビュー表示装置は、表示装置の性能によっても異なるが、例えば、横に800ドット、縦に480ドットの画素251cで構成される。しかし、ここでは説明を容易にするため、スプリットビュー表示装置は、横に13ドット、縦に4ドットの画素251cで構成され、アイコンは横に3ドット、縦に1ドットの画素251cで表示されるものとして説明を行う。
図5(a)では、第1期間に表示される左用アイコンの外縁部(外枠)が破線で示されており、当該左用アイコンを表示するために、水平方向に配設された3つの画素251cが用いられていることが示されている。図5(b)では、第2期間に表示される右用アイコンの外縁部(外枠)が破線で示されており、当該右用アイコンを表示するために、水平方向に配設された3つの画素251cが用いられていることが示されている。なお、左用アイコンの表示に用いられる画素251cの数、及び、右用アイコンの表示に用いられる画素251cの数は、3つに限ったものではない。
以下の説明では、スプリットビュー表示部2に時分割方式の表示装置250が適用された構成において、第1期間に左用アイコンの表示に用いられた複数の画素251cのうち少なくとも1つと、第2期間に右用アイコンの表示に用いられた複数の画素251cのうち少なくとも1つとが一致する場合に、当該左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と、当該右用アイコンの表示領域の少なくとも一部とがスプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なると記す。一方、第1期間に左用アイコンの表示に用いられ、かつ、第2期間に右用アイコンの表示に用いられた画素251cが存在しない場合に、当該左用アイコンの表示領域と、当該右用アイコンの表示領域とがスプリットビュー表示部2の画面上において離間すると記す。
詳細な構成については説明を省略するが、スプリットビュー表示部2には、空間分割方式と時分割方式とを組み合わせた方式の表示装置が適用されてもよい。そして、例えば、第1期間に左用アイコンの表示に用いられた画素の少なくとも一部が、第2期間に右用アイコンの表示に用いられた複数の画素のうち外縁部に位置する画素に挟まれている場合、または、第2期間に右用アイコンの表示に用いられた画素の少なくとも一部が、第1期間に左用アイコンの表示に用いられた複数の画素のうち外縁部に位置する画素に挟まれている場合に、当該左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と、当該右用アイコンの表示領域の少なくとも一部とがスプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なると記す。一方、第1期間に左用アイコンの表示に用いられた画素、及び、第2期間に右用アイコンの表示に用いられた画素の一方が、他方に挟まれていない場合に、当該左用アイコンの表示領域と、当該右用アイコンの表示領域とがスプリットビュー表示部2の画面上において離間すると記す。
なお、スプリットビュー方式を用いた表示装置の具体的な構成は、例えば特開2005−078080号公報及び国際公開第2012/070444号などに開示されている。なお、以上の説明では言及しなかったが、空間分割方式及び時分割方式のいずれにおいても、短い期間(例えば1/30[秒])で画素の走査が行われる。
図1に戻って、タッチパネル3の検出面は、スプリットビュー表示部2の画面に配設されている。タッチパネル3(入力部)は、アプリケーションの機能を実行するための左用画像に対する操作と、アプリケーションの機能を実行するための右用画像に対する操作とを一律に受け付ける。本実施の形態1に係るタッチパネル3は、図6に示すように、ユーザ(運転者及び助手席の同乗者)の指などの指示体との距離が最短となる検出面上の点の位置(X,Y)と、指示体と検出面(当該点)との間の距離Zとを含む3次元の位置(X,Y,Z)を、指示体の位置として検出する。指示体(図6では指21)とタッチパネル3の検出面との間の距離Zが0である場合には、指示体(図6では指21)がタッチパネル3の検出面を接触(タッチ)していることを意味する。
このようなタッチパネル3には、例えば、検出面と指示体との間に形成される静電容量に基づいて指示体の三次元の位置(検出面上の基準点に対する指示体の三次元の位置)を検出する静電式タッチパネルが適用される。タッチパネル3は、以上のような指示体の三次元の位置を定期的に検出し、当該三次元の位置を示す信号を、操作入力処理部9に出力する。
無線通信部4は、例えばDSRC(Dedicate Short Range Communication)及び携帯電話機などを介してサーバと通信を行う。無線通信部4は、サーバから受信した情報(例えばダウンロードした情報など)を制御部14に出力したり、制御部14から出力された情報をサーバに送信したりする。また、無線通信部4は、ラジオ放送及びテレビ放送を受信し、それら放送から取得した情報を制御部14に出力する。
スピーカ5(音声出力部)は、制御部14から出力された音声信号に基づいて音声を出力する。
DVDプレーヤ6は、DVDに記録されたAV(Audio-video)情報を再生し、当該AV情報を制御部14に出力する。
エアコン7は、制御部14の制御により、自車の室内の温度や湿度を調整する。
車内LAN8は、自車のECU(Electronic Control Unit)やGPS(Global Positioning System)装置などと通信を行う。例えば、車内LAN8は、ECUから取得した自車の速度や、GPS装置から取得した自車の現在位置(例えば緯度及び経度)を制御部14に出力する。
操作入力処理部9には、スプリットビュー表示部2に表示されているアイコンの位置を示すアイコン位置情報が制御部14から入力される。操作入力処理部9は、当該アイコン位置情報と、タッチパネル3の出力信号(指示体の三次元の位置を示す信号)とに基づいて、タッチパネル3、ひいてはスプリットビュー表示部2に表示されているアイコンなどに対して操作が実施されたか否かを判定する。ここでは、操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号が、距離Z=0を示し、かつ、当該出力信号が示す指示体の位置が、左用アイコンの表示領域に重なる(当該指示体が、当該左用アイコンの内側に位置する)と判定した場合には、当該左用アイコンに対する操作が実施されたと判定する。同様に、操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号が、距離Z=0を示し、かつ、当該出力信号が示す指示体の位置が、右用アイコンの表示領域に重なる(当該指示体が、当該右用アイコンの内側に位置する)と判定した場合には、当該右用アイコンに対する操作が実施されたと判定する。そして、操作入力処理部9は、その判定結果を制御部14に出力する。
以上のように本実施の形態1では、スプリットビュー表示部2に表示されているアイコンなどに対する操作が実施されたか否かを判定する処理を、操作入力処理部9によって実施するものとして説明するが、当該判定する処理は制御部14によって実施されてもよい。また、図1では、操作入力処理部9は、タッチパネル3及び制御部14とは別に設けられているが、これに限ったものではなく、タッチパネル3の機能としてタッチパネル3に備えられていてもよいし、制御部14の機能として制御部14に備えられていてもよい。
記憶部11は、例えばハードディスクドライブ、DVD及びそのドライブ装置、ブルーレイディスク及びそのドライブ装置、または、半導体メモリなどの記憶装置から構成される。記憶部11は、制御部14が動作するのに必要なプログラムのほか、制御部14に用いられる情報を記憶している。制御部14に用いられる情報には、例えば、アプリケーション(アプリケーションソフトウェア)、アプリケーションの機能を実行する際に操作されるアイコンが配置された画像、及び、地図情報などが含まれる。なお、以下の説明では、アプリケーションの機能を実行する際に操作されるアイコンが配置された画像(例えば図8(a)及び図8(b)に対応する画像)を、「アイコン配置画像」と記す。「アイコン配置画像」は、地図情報にアイコンを表示した画像も含む。
左用画像生成部12は、制御部14から出力された表示情報に基づいて、左用画像を表示するための表示信号を生成し、当該表示信号をスプリットビュー表示部2に出力する。スプリットビュー表示部2は、左用画像生成部12から表示信号を受けると、当該表示信号に基づいて左用画像を表示する。
右用画像生成部13は、制御部14から出力された表示情報に基づいて、右用画像を表示するための表示信号を生成し、当該表示信号をスプリットビュー表示部2に出力する。スプリットビュー表示部2は、右用画像生成部13から表示信号を受けると、当該表示信号に基づいて右用画像を表示する。
ここで、左用画像生成部12が生成する表示信号には、左用画像に用いられる複数の画素のそれぞれに例えば(1,1)、(2,1)、…、(800,1)、(1,2)、…(800,2)、…、(800,480)という順序で割り当てられた画素番号が含まれている。同様に、右用画像生成部13が生成する表示信号にも、右用画像に用いられる複数の画素のそれぞれに例えば(1,1)、(1,2)、…、(800,480)という順序で割り当てられた画素番号が含まれる。このため、左用アイコンの表示に用いられる少なくとも1つの画素の画素番号と、右用アイコンの表示に用いられる少なくとも1つの画素の画素番号とが一致する場合には、当該左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と、当該右用アイコンの表示領域の少なくとも一部とがスプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なることに相当する。ここで、(x,y)は、当該画面上の左上を(1,1)とし、x軸は右方向を正、y軸は下方向を正としたxy座標に対応した画素位置を示す。
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)から構成されており、当該CPUが記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、ナビゲーション装置1にて様々なアプリケーションを実行すること、ひいては当該実行されたアプリケーションに応じてスピーカ5などを制御することが可能となっている。
例えば、制御部14は、ナビゲーションのアプリケーションを実行した場合には、自車の現在位置と、タッチパネル3の出力信号に基づく目的地と、地図情報とに基づいて現在位置から目的地までの経路を探索し、当該経路に沿った案内を表示するための表示情報、及び、当該案内を音声出力するための音声信号を生成する。この結果、上述の案内が左用画像または右用画像として表示されるとともに、上述の案内の音声がスピーカ5にて出力される。
また、例えば、制御部14は、DVD再生のアプリケーションを実行した場合には、DVDプレーヤ6からのAV情報を表示するための表示情報、及び、AV情報を音声出力するための音声信号を生成する。この結果、DVDに記憶された映像が左用画像または右用画像として表示されるとともに、DVDに記憶された音声がスピーカ5にて出力される。
また、制御部14は、左用画像側にて実行可能な(左用画像側から実行可能な)1以上のアプリケーションに対応する1つのアイコン配置画像を記憶部11から取得し、当該取得したアイコン配置画像を左用画像として表示させる。これにより、当該アプリケーションの機能を左用画像側にて実行するための操作の対象となるアイコンが、スプリットビュー表示部2(左用画像)に表示される。以下、左用画像として表示可能なアイコン配置画像(例えば図8(a)に対応する画像)を「左用アイコン配置画像」と記す。なお、左用画像として表示されている左用アイコン配置画像内のアイコンは、上述の左用アイコンである。
同様に、制御部14は、右用画像側にて実行可能な(右用画像側から実行可能な)1以上のアプリケーションに対応する1つのアイコン配置画像を記憶部11から取得し、当該取得したアイコン配置画像を右用画像として表示させる。これにより、当該アプリケーションの機能を右用画像側にて実行するための操作の対象となるアイコンが、スプリットビュー表示部2(右用画像)に表示される。以下、右用画像として表示可能なアイコン配置画像(例えば図8(b)に対応する画像)を「右用アイコン配置画像」と記す。なお、右用画像として表示されている右用アイコン配置画像内のアイコンは、上述の右用アイコンである。
さて、上述した操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号(指示体の三次元の位置を示す信号)に基づいて、左用アイコンを操作する直前の行為として予め定義された第1行為が実施されたか否かを判定し、その判定結果を制御部14に出力する。ここでは、操作入力処理部9は、左用アイコンが表示されている際に、タッチパネル3の出力信号が示す距離Zが0より大きくかつ予め定められた閾値ZL1(例えば3〜10cm程度)以下になったと判定した場合に、左用アイコンを操作する直前の行為(第1行為)が実施されたと判定し、そうでない場合には、左用アイコンを操作する直前の行為(第1行為)が実施されなかったと判定する。
そして、以下に詳細に説明するように、タッチパネル3からの出力信号に基づき、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると操作入力処理部9で判定された場合には、制御部14は、右用画像において左用アイコンの表示領域に対応する第1領域(以下「左用アイコン対応領域」と記す)を識別可能に表示させる。
図7は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。図7に示される動作はCPUが記憶部11に記憶されたプログラムを実行することによって行われる。以下、ナビゲーション装置1の動作について図7を用いて説明する。
まず、ステップS1にて、初期動作を実行するための操作が実施された場合に、制御部14は初期動作を実行する。ここでは、初期動作として、制御部14は、左用画像側及び右用画像側にて初期に実行すべきアプリケーションを記憶部11から取得し、当該アプリケーションを実行する。
ステップS2にて、制御部14は、左用画像側にて実行されているアプリケーションに対応する左用アイコン配置画像を記憶部11から取得するとともに、右用画像側にて実行されているアプリケーションに対応する右用アイコン配置画像を記憶部11から取得する。
ステップS3にて、制御部14は、取得した左用アイコン配置画像をスプリットビュー表示部2の左用画像として表示し、取得した右用アイコン配置画像をスプリットビュー表示部2の右用画像として表示する。
図8(a)及び図8(b)は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置1(スプリットビュー表示部2)のステップS3における左用画像及び右用画像の表示例を示す図である。図8(a)の左用画像には、左用アイコンL1,L2,L3,L4,L5,L6(以下これらのアイコンをまとめて「左用アイコンL1〜L6」と記すこともある)が配置された左用アイコン配置画像が表示されている。図8(b)の右用画像には、右用アイコンR1,R2,R3,R4,R5(以下これらのアイコンをまとめて「右用アイコンR1〜R5」と記すこともある)が配置された右用アイコン配置画像が表示されている。
なお、本実施の形態1では、左用アイコンL1〜L6の表示領域と、右用アイコンR1〜R5の表示領域とが、スプリットビュー表示部2の画面上において離間して配置される場合について説明し、これらが互いにスプリットビュー表示部2の画面上において重なって配置される場合については、実施の形態3で説明する。
図7のステップS4にて、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZL1以下になったか否か)を判定する。左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたと判定された場合にはステップS5に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS4を再度行う。
なお、ここでの操作入力処理部9は、指示体が閾値ZL1以下の距離でタッチパネル3の検出面に近づいた場合は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたのか、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたのかを区別せずに、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたと判定している。しかし、当該判定はこれに限ったものではない。例えば、制御部14は、指示体と検出面との間の距離Zだけでなく、図6に示した指示体の二次元の位置(X,Y)も考慮することによって、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたのか、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたのかを区別して判定してもよい。例えば、図6に示した指示体の位置(X,Y,Z)が、左用アイコンを覆うドーム状(半球状)の空間領域内に位置すると操作入力処理部9にて判定された場合には、制御部14は、当該左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたと判定してもよい。このことは、後述するステップS8、S24及びS28などにおいても同様である。
また、ステップS4を再度行う際において、地図が左用画像または右用画像として表示されており、かつ、自車の位置が変化していた場合には、制御部14は、当該変化に応じて当該地図をスクロールさせてもよい。
ステップS5にて、制御部14は、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させる(識別可能にする表示を行う)。
図9(a)及び図9(b)は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置1のステップS5における左用画像及び右用画像の表示例を示す図である。
図9(a)の左用画像は、図8(a)の左用画像と同じである。一方、図9(b)に示すように、制御部14は、右用画像において左用アイコンL1,L2,L3,L4,L5,L6と同じ位置に、左用アイコン対応領域LA1,LA2,LA3,LA4,LA5,LA6(以下「左用アイコン対応領域LA1〜LA6」と記すこともある)を生成する。ここでは、制御部14は、左用アイコン対応領域LA1〜LA6に、左用アイコンL1〜L6と同じ画像をそれぞれ表示することによって、左用アイコン対応領域LA1〜LA6を識別可能に表示させる。また、左用画像内の左用アイコンL1〜L6の表示領域と、右用画像内の左用アイコン対応領域LA1〜LA6とは、スプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なっている。
ここで、図8(a)の左用画像及び図8(b)の右用画像が表示されている場合に、左座席のユーザ(運転者)が、左用アイコンL1〜L6に対するタッチ操作やドラッグ操作などの操作を実施しようとして、指などがタッチパネル3の検出面に近づいたとする。この場合、ステップS4及びS5の動作によって、左座席のユーザ(運転者)は、図8(a)の左用画像と同じ図9(a)の左用画像を視認することになる。この結果、左座席のユーザ(運転者)は、通常通りに左用アイコンに対する操作を行うと考えられる。
一方、図8(a)の左用画像及び図8(b)の右用画像が表示されている場合に、右座席のユーザ(助手席の同乗者)が、右用アイコンR1〜R5以外の領域に何気なく触れようとしたり、右用アイコンR1〜R5に対するタッチ操作やドラッグ操作などの操作を実施しようとしたりして、指などがタッチパネル3の検出面に近づいた結果、指とタッチパネル3との間の距離Zが0より大きくかつ予め定められた閾値ZL1になったとする。この場合、右座席のユーザ(助手席の同乗者)は、ステップS4及びS5の動作によって図8(b)の右用画像に左用アイコン対応領域LA1〜LA6が追加された図9(b)の右用画像を視認することになる。このため、右座席のユーザ(助手席の同乗者)が、左用アイコンL1〜L6に対する操作を意図しない場合には、左用アイコン対応領域LA1〜LA6に表示されている左用アイコンL1〜L6と同じ画像をタッチしない(操作しない)と考えられる。
図7のステップS6にて、操作入力処理部9は、左用アイコンL1〜L6または右用アイコンR1〜R5に対する操作が実施されたか否かを判定する。左用アイコンL1〜L6または右用アイコンR1〜R5に対する操作が実施されたと判定された場合にはステップS7に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS8に進む。
ステップS7にて、制御部14は、操作されたアイコンに対応するアプリケーションの機能を実行する。その後ステップS8に進む。なお、操作されたアイコンに対して、アイコン配置画像が予め対応付けられて記憶部11に記憶されている場合には、ステップS7からステップS3に戻って、当該アイコン配置画像がスプリットビュー表示部2に表示されてもよい。
ステップS8にて、操作入力処理部9は、ステップS4の判定を再度行う。すなわち、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施中であるか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZL1以下になったか否か)を判定する。左用アイコンを操作する直前の行為が実施中であると判定された場合にはステップS6に戻り、実施中でないと判定された場合にはステップS9に進む。
ここで、実施中であると判定される行為は、ステップS4にて実施されたと判定された行為から継続する行為であってもよいし、継続しない行為であってもよい。後者の行為、すなわちステップS4にて実施されたと判定された行為から継続しない行為としては、例えば、距離Zが閾値ZL1近傍である状況下で指示体が震えている場合などが考えられる。この場合、検出のタイミングによって判定結果がばらつかないようにするために、距離ZにLPF(Low Pass Filter)信号処理補正を施してもよい。
ステップS9にて、制御部14は、ステップS5の右用画像(図9(b))の表示からステップS3の元の右用画像(図8(b))の表示に戻す。その後、ステップS4に戻る。
<効果>
以上のような本実施の形態1に係るナビゲーション装置1によれば、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると判定された場合には、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させる。これにより、右座席のユーザ(助手席の同乗者)が、意図せずに左用アイコンを操作してしまうことを抑制することができる。また、左用アイコン対応領域を常に表示しなくて済むので右用アイコンを見やすいなどという効果や、左用アイコン及び右用アイコンを常に表示している場合に比べて、右座席のユーザ(助手席の同乗者)が、右用アイコン及び左用アイコンを容易に区別することができるという効果も期待できる。
なお、以上の説明では、「第1画像」は左用画像であり、「第1行為」は左用アイコンを操作する直前の行為であり、「第1領域」は右用画像における左用アイコンの表示領域であるものとして説明した。しかしこれに限ったものではなく、「第1画像」は右用画像であり、「第1行為」は右用アイコンを操作する直前の行為であり、「第1領域」は左用画像における右用アイコンの表示領域であるものとしてもよい。これにより、右座席のユーザ(助手席の同乗者)が、意図せずに左用アイコンを操作してしまうことを抑制することができる。
<実施の形態1の変形例1>
実施の形態1では、図9(a)及び図9(b)に示したように、制御部14は、左用アイコンL1〜L6と同じ画像を左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させることによって、右用画像において左用アイコン対応領域LA1〜LA6を識別可能に表示させた。しかし、左用アイコン対応領域LA1〜LA6に表示する画像は、左用アイコンL1〜L6と同じ画像に限ったものではない。
例えば、制御部14は、左用アイコンL1〜L6に、色もしくは明度を変更する加工、または、ぼかし加工などの予め定められた加工を施し、その加工によって得られるアイコンの画像を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させてもよい。
また、制御部14は、図10(a)及び図10(b)に示すように、右用画像内の左用アイコン対応領域LA1〜LA6に表示されていた元画像(背景画像)に、色もしくは明度を変更する加工(図10(b)では色の差異がハッチングの細かい点の密度の差異に対応)、または、ぼかし加工などの予め定められた加工を施し、その加工によって得られる画像を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させてもよい。
また、右用画像内の左用アイコン対応領域LA1〜LA6は、他の領域と区別できればよいことから、左用アイコン対応領域LA1〜LA6は、文字やシンボルなどを表示せずに枠だけを表示するようにしてもよい。また、重要なアイコン、及び、押してもよいアイコンについては、重要であるアイコンであること、及び、押してもよいアイコンであることを示す文字などを左用アイコン対応領域LA1〜LA6に付加してもよい。
また、制御部14は、図11(a)及び図11(b)に示すように、例えば、左用アイコン対応領域LA1〜LA6の透過率50%の元画像(背景画像)と、透過率50%の左用アイコンL1〜L6の画像(図11(b)では破線で示す)とを合成することによって得られる合成画像を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させてもよい。
また、制御部14は、図12(a)及び図12(b)に示すように、予め定められた図形の画像を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させてもよい。また、制御部14は、例えば、左用アイコン対応領域LA1〜LA6の透過率50%の元画像(背景画像)と、透過率50%の予め定められた図形の画像とを合成することによって得られる合成画像を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6にそれぞれ表示させてもよい。
また、制御部14は、図13(a)及び図13(b)に示すように、左用アイコン対応領域が複数存在する場合には、右用画像において複数の左用アイコン対応領域LA1〜LA6を囲む領域LE1を、左用アイコン対応領域LA1〜LA6に代えて表示させてもよい。これにより、一定領域に複数の左用アイコンが存在する場合などには、右用画像において領域LE1のような領域を表示することが可能となる。
以上のような本変形例1に係るナビゲーション装置1によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。なお、図9及び図11の表示を行う構成によれば、右座席のユーザ(助手席の同乗者)は、左座席のユーザ(運転者)から左用アイコンL1〜L6に対する操作の依頼を受けた場合に、運転者に代わって当該操作を実施することが可能となる。
また、以上の説明では、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実行中であると判定された場合に、全ての左用アイコン対応領域LA1〜LA6を識別可能に表示させた。しかしこれに限ったものではなく、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実行中であると判定された場合に、左用アイコン対応領域LA1〜LA6の少なくともいずれか一つ(例えば指示体に最も近い一つの左用アイコン対応領域)を識別可能に表示させてもよい。また、いずれか一つのアイコンに関して左用アイコン対応領域LA1〜LA6を表示するだけでなく、例えば(X,Y)座標などの指示体の位置から予め定められた距離内、または、当該位置を含む予め定められた範囲内に位置する左用アイコン対応領域LA1〜LA6を表示するように構成してもよい。
<実施の形態1の変形例2>
実施の形態1では、静電式のタッチパネルをタッチパネル3に適用した構成について説明した。しかし、ナビゲーション装置1の構成は、これに限ったものではなく、以下の第1例〜第3例に説明する構成であってもよい。
第1例の構成では、赤外線を用いて指示体を検出する機構が検出面と垂直に二段重ねて設けられた赤外線式タッチパネルを、タッチパネル3に適用する。このように構成されたタッチパネル3は、上述の距離Zの代わりに、指示体が検出面に近接している状態(上段のみ指示体を検出した状態)、指示体が検出面に接触している状態(上段及び下段において指示体を検出した状態)、及び、それら以外の状態のいずれかを検出する。
そして、第1例の構成では、操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号が、指示体が検出面に接触している状態を示し、かつ、当該出力信号が示す指示体の位置が、左用アイコンと重なると判定した場合に、当該左用アイコンに対する操作が実施されたと判定する。右用アイコンについても同様である。また、操作入力処理部9は、左用アイコンが表示されている際に、タッチパネル3の出力信号が、指示体が検出面に近接している状態を示している場合に、左用アイコンを操作する直前の行為(第1行為)が実施されたと判定する。
以上のような第1例の構成であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、第2例の構成では、上述の距離Zの代わりに、指示体がタッチパネルに軽く接触するタッチ操作、及び、指示体によって検出面が押し込まれた量(押し込み量)を検出することが可能な静電式タッチパネルを、タッチパネル3に適用する。
そして、第2例の構成では、操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号が示す押し込み量が予め定められた値よりも大きく、かつ、当該出力信号が示す指示体の位置が、左用アイコンと重なると判定した場合に、当該アイコンに対して押し込み操作が実施されたと判定する。右用アイコンについても同様である。また、操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号が示す押し込み量が予め定められた値以下であり、かつ、当該出力信号が示す指示体の位置が、左用アイコンと重なると判定した場合に、当該左用アイコンに対してタッチ操作が実施されたと判定する。そして、操作入力処理部9は、左用アイコンに対してタッチ操作が実施されたと判定した場合に、左用アイコンを操作する直前の行為(第1行為)が実施されたと判定する。
以上のような第2例の構成であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、第3例の構成では、指示体の三次元の位置を検出可能であり、かつ、指示体の押し込み量の両方を検出可能な静電式タッチパネルを、タッチパネル3に適用する。図14は、当該静電式タッチパネルを備える本変形例2に係るナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、図7に示したフローチャートのステップS6をステップS11に置き換え、ステップS11とステップS7との間にステップS12及びS13を追加したものと同じであることから、以下においては、ステップS11,S12及びS13について主に説明する。
ステップS5後のステップS11にて、操作入力処理部9は、第2例の構成で説明した判定を行うことによって、左用アイコンまたは右用アイコンに対するタッチ操作が実施されたか否かを判定する。
ステップS11にて左用アイコンまたは右用アイコンに対するタッチ操作が実施されたと判定された場合にはステップS12に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS8に進む。
ステップS12にて、制御部14は、タッチ操作されたアイコンをハイライトで表示する。
ステップS13にて、操作入力処理部9は、第2例の構成で説明した判定を行うことによって、タッチ操作されたアイコンに対して、押し込み操作が実施されたか否かを判定する。
ステップS13にて押し込み操作が実施されたと判定された場合にはステップS7に進み、押し込み操作が実施されたアイコンに対応するアプリケーションの機能を実行する。一方、ステップS13にて押し込み操作が実施されなかったと判定された場合には、ステップS11に戻る。なお、ステップS13からステップS11に戻る際において、ステップS12のハイライト表示を必要に応じて解除してもよい。
以上のような第3例の構成であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると判定された場合に、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させた。本発明の実施の形態2では、これと同様の表示を左用画像においても行うように構成されている。以下、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1の構成について説明する。
なお、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1のブロック構成は、実施の形態1のブロック構成と同じであることから、その図示については省略する。そして、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1において、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付し、以下においては異なる点を中心に説明する。
本実施の形態2に係る操作入力処理部9は、タッチパネル3の出力信号に基づいて、右用アイコンを操作する直前の行為として予め定義された第2行為が実施されたか否かを判定し、その判定結果を制御部14に出力する。ここでは、操作入力処理部9は、右用アイコンが表示されている際に、タッチパネル3の出力信号が示す距離Zが0より大きくかつ予め定められた閾値ZR1(例えば3〜10cm程度)以下になったと判定した場合に、右用アイコンを操作する直前の行為(第2行為)が実施されたと判定し、そうでない場合には、右用アイコンを操作する直前の行為(第2行為)が実施されなかったと判定する。
なお、閾値ZR1は、実施の形態1で説明した閾値ZL1と異なる値であってもよいが、ここでは説明を簡単にするため同じ値であるものとする。このような構成においては、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否かを判定することと、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否かを判定することとは実質的に同じとなる。
そして、以下に詳細に説明するように、タッチパネル3からの出力信号に基づき、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると操作入力処理部9で判定された場合には、制御部14は、左用画像において右用アイコンの表示領域に対応する第2領域(以下「右用アイコン対応領域」と記す)を識別可能に表示させる。
図15は、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。なお、図15に示すフローチャートは、図7に示したフローチャートのステップS4〜S9をステップS24〜S29にそれぞれ置き換えたものと同じであることから、以下においては、ステップS24〜S29について主に説明する。
ステップS1及びS2を経たステップS3にて、制御部14は、取得した左用アイコン配置画像をスプリットビュー表示部2の左用画像として表示し、取得した右用アイコン配置画像をスプリットビュー表示部2の右用画像として表示する。ここでは、ステップS3にて、図8(a)及び図8(b)に示した左用画像及び右用画像がスプリットビュー表示部2に表示されたものとする。
ステップS3後のステップS24にて、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZL1以下になったか否か)を判定するとともに、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZR1以下になったか否か)を判定する。ここでは上述したように、閾値ZR1と閾値ZL1とが同じ値であることから、前者の判定及び後者の判定は実質的に同一である。左用アイコンを操作する直前の行為(右用アイコンを操作する直前の行為)が実施されたと判定された場合にはステップS25に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS24を再度行う。なお、ステップS24を再度行う際において、地図が左用画像または右用画像として表示されており、かつ、自車の位置が変化していた場合には、制御部14は、当該変化に応じて当該地図をスクロールさせてもよい。
ステップS25にて、制御部14は、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させるとともに、左用画像において右用アイコン対応領域を識別可能に表示させる。
図16(a)及び図16(b)は、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1のステップS25における左用画像及び右用画像の表示例を示す図である。
図16(b)に示すように、制御部14は、実施の形態1と同様に、右用画像において左用アイコンL1〜L6と同じ位置に、左用アイコン対応領域LA1〜LA6を生成する。ここでは、制御部14は、左用アイコン対応領域LA1〜LA6に、左用アイコンL1〜L6と同じ画像をそれぞれ表示することによって、左用アイコン対応領域LA1〜LA6を識別可能に表示させる。
本実施の形態2ではそれだけでなく、図16(a)に示すように、制御部14は、左用画像において右用アイコンR1,R2,R3,R4,R5と同じ位置に、右用アイコン対応領域RA1,RA2,RA3,RA4,RA5(以下「右用アイコン対応領域RA1〜RA5」と記すこともある)を生成する。ここでは、制御部14は、右用アイコン対応領域RA1〜RA5に、右用アイコンR1〜R5と同じ画像をそれぞれ表示することによって、右用アイコン対応領域RA1〜RA5を識別可能に表示させる。また、右用画像内の右用アイコンR1〜R5の表示領域と、左用画像内の右用アイコン対応領域RA1〜RA5とは、スプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なっている。
図15のステップS26にて、操作入力処理部9はステップS6と同様、左用アイコンL1〜L6または右用アイコンR1〜R5に対する操作が実施されたか否かを判定する。左用アイコンL1〜L6または右用アイコンR1〜R5に対する操作が実施されたと判定された場合にはステップS27に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS28に進む。
ステップS27にて、制御部14は、ステップS7と同様に、操作されたアイコンに対応するアプリケーションの機能を実行する。その後ステップS28に進む。なお、操作されたアイコンに対して、アイコン配置画像が予め対応付けられて記憶部11に記憶されている場合には、ステップS27からステップS3に戻って、当該アイコン配置画像がスプリットビュー表示部2に表示されてもよい。
ステップS28にて、操作入力処理部9は、ステップS24の判定を再度行う。すなわち、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施中であるか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZL1以下になったか否か)を判定するとともに、右用アイコンを操作する直前の行為が実施中であるか否か(距離Zが0より大きくかつ閾値ZR1以下になったか否か)を判定する。左用アイコンを操作する直前の行為(右用アイコンを操作する直前の行為)が実施中であると判定された場合にはステップS26に戻り、実施中でないと判定された場合にはステップS29に進む。なお、判定対象となる行為は、ステップS24にて実施されたと判定された行為から継続する行為であってもよいし、継続しない行為であってもよい。
ステップS29にて、制御部14は、ステップS25の右用画像(図16(b))の表示からステップS3の元の右用画像(図8(b))の表示に戻す。また、制御部14は、ステップS25の左用画像(図16(a))の表示からステップS3の元の左用画像(図8(a))の表示に戻す。その後、ステップS24に戻る。
<効果>
以上のような本実施の形態2に係るナビゲーション装置1によれば、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると判定された場合には、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させ、かつ、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実施中であると判定された場合には、左用画像において右用アイコン対応領域を識別可能に表示させる。これにより、実施の形態1と同様の効果を、右座席のユーザ(助手席の同乗者)及び左座席のユーザ(運転者)に対して得ることができる。
なお、閾値ZL1<閾値ZR1とすると、運転者側の左用画像において右用アイコン対応領域RA1〜RA5を早めに表示することになる。これにより、運転席側にて操作するまでの時間を助手席側に比べて長く取ることができ、運転者に余裕を持たせることができることから、運転者側にとって使い勝手が良いものとなる。
また、実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1と同様の変形を適用してもよい。具体的には、右用アイコン対応領域に表示する画像は、右用アイコンと同じ画像に限ったものではなく、以下に説明する第1例〜第6例のいずれかまたはこれらの組み合わせを適用してもよい。
第1例として、制御部14は、右用アイコンに、色もしくは明度を変更する加工、または、ぼかし加工などの予め定められた加工を施し、その加工によって得られるアイコンの画像を、右用アイコン対応領域に表示させてもよい。第2例として、制御部14は、図10(b)に示した変形例と同様に、左用画像内の右用アイコン対応領域に表示されていた元画像(背景画像)に、色もしくは明度を変更する加工、または、ぼかし加工などの予め定められた加工を施し、その加工によって得られる画像を、右用アイコン対応領域に表示させてもよい。
第3例として、制御部14は、図11(b)に示した変形例と同様に、例えば、右用アイコン対応領域の透過率50%の元画像(背景画像)と、透過率50%の右用アイコンの画像とを合成することによって得られる画像を、右用アイコン対応領域に表示させてもよい。第4例として、制御部14は、図12(b)に示した変形例と同様に、予め定められた図形の画像を、右用アイコン対応領域に表示させてもよい。第5例として、制御部14は、例えば、右用アイコン対応領域の透過率50%の元画像(背景画像)と、透過率50%の予め定められた図形の画像とを合成することによって得られる合成画像を、右用アイコン対応領域に表示させてもよい。
第6例として、制御部14は、図13(b)に示した変形例と同様に、右用アイコン対応領域が複数存在する場合には、左用画像において複数の右用アイコン対応領域を囲む領域を、右用アイコン対応領域に代えて表示させてもよい。
以上のような構成においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、以上の説明では、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実行中であると判定された場合に、全ての左用アイコン対応領域LA1〜LA6を識別可能に表示させた。しかしこれに限ったものではなく、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実行中であると判定された場合に、左用アイコン対応領域LA1〜LA6の少なくともいずれか一つ(例えば指示体に最も近い一つの左用アイコン対応領域)を識別可能に表示させてもよい。また、同様に、制御部14は、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたまたは実行中であると判定された場合に、右用アイコン対応領域RA1〜RA5の少なくともいずれか一つ(例えば指示体に最も近い一つの右用アイコン対応領域)を識別可能に表示させてもよい。また、いずれか一つのアイコンに関して左用アイコン対応領域LA1〜LA6,右用アイコン対応領域RA1〜RA5を表示するだけでなく、例えば(X,Y)座標などの指示体の位置から予め定められた距離内、または、当該位置を含む予め定められた範囲内に位置する左用アイコン対応領域LA1〜LA6,右用アイコン対応領域RA1〜RA5を表示するように構成してもよい。
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置1のブロック構成は、実施の形態1のブロック構成と同じであることから、その図示については省略する。そして、本実施の形態3に係るナビゲーション装置1において、実施の形態2で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付し、以下においては異なる点を中心に説明する。
図17は、本実施の形態3に係るナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。なお、図17に示すフローチャートは、図15に示したフローチャートのステップS24とS25との間にステップS31を追加し、さらにステップS31に対してステップS25から分岐するステップS32〜S36を追加したものであることから、以下においては、ステップS31〜S36について主に説明する。また、閾値ZR1は、閾値ZL1と異なる値であってもよいが、ここでも説明を簡単にするため同じ値であるものとする。
ステップS3後のステップS24にて、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否かを判定するとともに、右用アイコンを操作する直前の行為が実施されたか否かを判定する。左用アイコンを操作する直前の行為(右用アイコンを操作する直前の行為)が実施されたと判定された場合にはステップS31に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS24に戻る。
ステップS31にて、制御部14は、アイコンの表示領域の少なくとも一部とアイコン対応領域の少なくとも一部とが重なるか否かを判断する。すなわち、制御部14は、スプリットビュー表示部2の画面上において、右用アイコンの表示領域の少なくとも一部と左用アイコン対応領域の少なくとも一部とが重なり、かつ、左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と右用アイコン対応領域の少なくとも一部とが重なるかを判断する。重なると判断された場合にはステップS32に進み、重ならないと判断された場合にはステップS25に進む。ステップS25〜S29の動作は実施の形態2と同様であるので、それらの説明は省略する。
ステップS31からステップS32に進んだ場合、当該ステップS32にて、制御部14は、複数の左用アイコンが占有する占有面積と、複数の右用アイコンが占有する占有面積とに基づいて、左用アイコン及び右用アイコンのうち操作を無効にすべき一方を選択する。ここでは、制御部14は、左用アイコンの占有面積及び右用アイコンの占有面積のいずれか一方がスプリットビュー表示部2の画面面積に対して予め定められた割合(例えば5割)以上となる場合に、当該一方のアイコンに対する操作を有効にし、他方のアイコンに対する操作を無効にする。
例えば、図18(a)及び図18(b)に示す左用画像及び右用画像が、ステップS3にてスプリットビュー表示部2に表示されたものとする。図18(a)の左用画像には、リストを表示するためのリストボタンである左用アイコンL11,L12,L13,L14,L15と、リストボタンをスクロールするためのリストスクロールボタンである左用アイコンL16(これらをまとめて以下「左用アイコンL11〜L16」と記す)とが配置された、リスト表示用の左用アイコン配置画像が表示されている。以下、図18(a)に示されるリスト表示用の左用アイコン配置画像を、複数のアイコンの占有面積が比較的大きい画像の例として説明するが、これに限ったものではなく、例えば、メニュー表示用のアイコン配置画像またはキーボード表示用のアイコン配置画像であっても同様である。図18(b)の右用画像は、図8(b)の右用画像と同じであり、右用アイコンR4,R5の表示領域の少なくとも一部と左用アイコンL15の表示領域の少なくとも一部とが、スプリットビュー表示部2の画面上において互いに重なっている。
ここで、ステップS32にて、図18(a)に示される複数の左用アイコンL11〜L16の合計の占有面積が、スプリットビュー表示部2の画面面積に対して予め定められた割合以上であると判断されたものとする。この場合には、図18(b)の右用アイコンR1〜R5のうち左用アイコンL15とスプリットビュー表示部2の画面上において重なっている右用アイコンR4、R5に対して操作が実施されたと判定されたとしても、制御部14は当該操作を無効にする。また、同ステップS32にて、制御部14は、当該無効にすることをスプリットビュー表示部2に識別可能に表示させる。
図19(a)及び図19(b)は、本実施の形態3に係るナビゲーション装置1のステップS32における左用画像及び右用画像の表示例を示す図であり、具体的には、制御部14が右用アイコンR4,R5に対する操作を無効にしている際の表示例が示されている。
図19(a)に示されるように、制御部14は、左用画像において右用アイコンR1〜R5に対応する右用アイコン対応領域RA1〜RA5を表示させる。ここでは、制御部14は、無効にされていない左用アイコンL15については全体が優先して表示される。この結果、右用アイコン対応領域RA4,RA5のうち、左用アイコンL15と重なる部分は表示されない。
また、図19(b)に示されるように、制御部14は、図13(b)に示した表示例と同様に、右用画像において左用アイコンL11〜L16に対応する左用対応領域を囲む領域LE2を表示させる。また、制御部14は、操作を無効にした右用アイコンR4,R5を、ステップS3の右用アイコンR4,R5(図18(b))よりも暗い色で表示させる、もしくは、操作を無効にしていない右用アイコンR1,R2,R3よりも暗い色で表示させる、または、破線で示すなどによって、右用アイコンR4,R5に対する操作を無効にしていることを識別可能に表示させる。
以上のように、ステップS32にて制御部14は、複数の左用アイコンの占有面積が予め定められた割合以上であると判断した場合には、右用アイコンに対する操作を無効にするとともに、当該無効にすることを識別可能に表示させる。一方、ステップS32にて制御部14は、複数の右用アイコンの占有面積が予め定められた割合以上であると判断した場合には、上述と同様に、左用アイコンに対する操作を無効にするとともに、当該無効にすることを識別可能に表示させる。
また、ステップS32にて制御部14は、複数の左用アイコンの占有面積、及び、複数の右用アイコンの占有面積のいずれもが予め定められた割合以上であると判断した場合には、左用アイコン及び右用アイコンのうち予め定められた一方のアイコン(例えば助手席側のアイコン)に対する操作を無効にするとともに、当該無効にすることを識別可能に表示させる。
図20(a)及び図20(b)に、本実施の形態3に係るナビゲーション装置1のステップS32における左用画像及び右用画像の別の表示例を示す。図20(a)の左用画像には、左用アイコンL21,L22,L23,L24,L25,L26が配置された、メニュー表示用の左用アイコン配置画像が表示されている。ここでも、制御部14は、無効にされていない左用アイコンL23、L24,L25,L26については全体が優先して表示される。また、制御部14が、左用アイコンL21,L22,L23,L24,L25,L26の占有面積が大きいと判断した結果、図20(b)に示されるように、右用アイコンR1,R2,R3,R4,R5のいずれに対する操作も無効にされていることが識別可能に表示されている。
図17のステップS33にて、操作入力処理部9は、有効なアイコン(無効になっていないアイコン)に対する操作が実施されたかを判定する。有効なアイコンに対する操作が実施されたと判定された場合にはステップS34に進み、実施されなかったと判定された場合にはステップS35に進む。
ステップS34にて、制御部14は、ステップS27と同様に、操作されたアイコンに対応するアプリケーションの機能を実行する。その後ステップS35に進む。なお、操作されたアイコンに対して、アイコン配置画像が予め対応付けられて記憶部11に記憶されている場合には、ステップS34からステップS3に戻って、当該アイコン配置画像がスプリットビュー表示部2に表示されてもよい。
ステップS35にて、操作入力処理部9は、ステップS28と同様に、左用アイコンを操作する直前の行為が実施中であるか否かを判定するとともに、右用アイコンを操作する直前の行為が実施中であるか否かを判定する。左用アイコンを操作する直前の行為(右用アイコンを操作する直前の行為)が実施中であると判定された場合にはステップS33に戻り、実施中でないと判定された場合にはステップS36に進む。
ステップS36にて、制御部14は、ステップS32の右用画像(図19(b))の表示からステップS3の元の右用画像(図18(b))の表示に戻す。また、制御部14は、ステップS32の左用画像(図19(a))の表示からステップS3の元の左用画像(図18(a))の表示に戻す。その後、ステップS24に戻る。
<効果>
以上のような本実施の形態3に係るナビゲーション装置1によれば、スプリットビュー表示部2の画面上において、右用アイコンの表示領域の少なくとも一部と左用アイコン対応領域の少なくとも一部とが重なり、かつ、左用アイコンの表示領域の少なくとも一部と右用アイコン対応領域の少なくとも一部とが重なる場合には、左用アイコン及び右用アイコンの一方に対する操作を無効にするとともに、当該無効にすることをスプリットビュー表示部2に識別可能に表示させる。したがって、左座席のユーザが意図せずに右用アイコンを操作したり、右座席のユーザが意図せずに左用アイコンを操作したりすることを抑制することができる。
また、本実施の形態3によれば、複数の左用アイコンの占有面積と、複数の右用アイコンの占有面積とに基づいて、左用アイコン及び右用アイコンのうち操作を無効にすべき一方を選択する。これにより、操作を無効にすべきアイコンを適切に選択することができる。
また、本実施の形態3のように、一方のアイコンと重なっている他方のアイコン(例えば上述の右用アイコンR4,R5)に対する操作だけを無効にして、一方のアイコンと重なっていない他方のアイコン(例えば上述の右用アイコンR1,R2,R3)に対する操作を無効にしないようにすれば、操作の制約を必要最小限に留めることができる。
<実施の形態3の変形例>
左用アイコン及び右用アイコンが1つしか表示されない場合などには、制御部14は、1つの左用アイコンの占有面積と、1つの右用アイコンの占有面積とに基づいて、左用アイコン及び右用アイコンのうち操作を無効にすべき一方を選択してもよい。また、以上に説明した内容を概括して、制御部14は、1つの左用アイコンの占有面積または複数の左用アイコンの占有面積と、1つの右用アイコンの占有面積または複数の右用アイコンの占有面積とに基づいて、左用アイコン及び右用アイコンのうち操作を無効にすべき一方を選択してもよい。
また、以上の説明では、制御部14は、左用アイコンの占有面積及び右用アイコンの占有面積のいずれか一方が予め定められた割合以上となる場合に、当該一方のアイコンに対する操作を有効にし、他方のアイコンに対する操作を無効にした。しかしこれに限ったものではなく、制御部14は、複数の左用アイコンの占有面積と、複数の右用アイコンの占有面積とを比較し、占有面積が大きい一方のアイコンに対する操作を有効にし、占有面積が小さい他方のアイコンに対する操作を無効にしてもよい。
また、以上の説明では、ステップS24及びステップS31を経た後のステップS32にて、左用アイコン及び右用アイコンの一方に対する操作が無効にされた。しかしこれに限ったものではなく、ステップS31及びステップS32は、ステップS24の前に行われてもよい。
<実施の形態4>
本発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置1のブロック構成は、実施の形態1のブロック構成と同じであることから、その図示については省略する。そして、本実施の形態4に係るナビゲーション装置1において、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付し、以下においては異なる点を中心に説明する。
図21及び図22は、本実施の形態4に係るナビゲーション装置1の右用画像の表示例を示す図である。なお、図21及び図22に示される画像は、図8(b)及び図9(b)に示される画像とそれぞれ同じである。
本実施の形態4では、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されている間に、指示体とタッチパネル3の検出面との間の距離Zに応じて、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させる表示制御(第1制御)と、右用画像において左用アイコン対応領域を識別可能に表示させない非表示制御(第2制御)とを選択的に実行するように構成されている。
例えば、距離Zが閾値ZL1よりも大きい(Z>ZL1)場合には、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されなかったと判定する。この場合に、本実施の形態4に係る制御部14は、実施の形態1と同様に、図21に示されるように、左用アイコン対応領域が識別できない右用画像を表示させる。
距離Zが閾値ZL1以下であり閾値ZL2よりも大きい(ZL2<Z≦ZL1)場合には、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたと判定する。この場合に、本実施の形態4に係る制御部14は、距離Zに応じて表示制御を行う。この結果、制御部14は、実施の形態1と同様に、図22に示されるように、左用アイコンL1〜L6と同じ画像を左用アイコン対応領域LA1〜LA6として左用画像に表示させる。
距離Zが閾値ZL2以下であり0よりも大きい(0<Z≦ZL2)場合には、操作入力処理部9は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されたと判定する。この場合に、本実施の形態4に係る制御部14は、距離Zに応じて非表示制御を行う。この結果、制御部14は、実施の形態1と異なり、図21に示されるように、左用アイコン対応領域が識別できない画像を表示させる。
<効果>
以上のような本実施の形態4に係るナビゲーション装置1によれば、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されている間に、距離Zに応じて、表示制御と非表示制御とを選択的に実行する。このような構成によれば、右座席のユーザ(助手席の同乗者)の指示体が、意図せずに左用アイコンを操作してしまう可能性が十分に低い位置からタッチパネル3にさらに近づいた場合には、右用画像の視認性が高まるように左用アイコン対応領域を非表示にすることが可能となる。
<実施の形態4の変形例1>
制御部14は、距離Zが閾値ZL1以下であり閾値ZL3よりも大きい(ZL2<ZL3<Z≦ZL1)場合には、図11(b)に示した表示例と同様に、例えば、左用アイコン対応領域の透過率50%の元画像(背景画像)と、透過率50%の右用アイコンの画像とを合成することによって得られる画像を、左用アイコン対応領域に表示させてもよい。そして、制御部14は、距離Zが閾値ZL3以下であり閾値ZL2よりも大きい(ZL2<Z≦ZL3)場合には、図22に示されるように、左用アイコンL1〜L6と同じ画像を左用アイコン対応領域LA1〜LA6に表示させてもよい。
また、元画像及びアイコンの画像から得られた合成画像を左用アイコン対応領域に表示させる構成において、距離Zに応じて、当該合成画像における元画像の透過率とアイコンの画像の透過率とを徐々に変化させてもよい。このように構成された場合には、右用画像を、左用アイコン対応領域に左用アイコンの画像が表示されていない状態から、左用アイコン対応領域に左用アイコンの画像が表示されている状態への遷移、または、これとは逆の遷移を徐々に行うことができる。なお、距離Zに応じて透過率を徐々に変化させる手法としては、例えば、透過率Eと距離Zとの関数(E=f1(Z))を記憶部11に記憶しておき、制御部14が当該関数を用いることによって透過率を変化するように構成すればよい。
また、以上の説明では、制御部14は、右用画像において、距離Zに応じて表示制御及び非表示制御を選択的に実行した。しかしこれに限ったものではなく、制御部14は、左用画像、または、右用画像及び左用画像においても、上述と同様に、距離Zに応じて表示制御及び非表示制御を選択的に実行してもよい。すなわち、制御部14は、距離Zが閾値ZR1以下であり閾値ZR2よりも大きい(ZR2<Z≦ZR1)場合には、図22の表示例と同様に左用画像に関して表示制御を行い、距離Zが0より大きくかつ閾値ZR2以下である(0<Z≦ZR2)場合には、図21の表示例と同様に左用画像に関して非表示制御を行ってもよい。
また、上述したように、閾値ZL1と閾値ZR1とは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。同様に、閾値ZL2と閾値ZR2とは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、制御部14は、閾値ZL1及び閾値ZL2を、左用画像側にて実行されているアプリケーションの種類、または、左用アイコンを操作した場合に実行される機能に応じて変更してもよい。例えば、左用アイコンが、操作に注意を要する特殊なアイコンである場合などには、閾値ZL1を大きくすることにより、操作する際の早い段階から右用画像にて左用アイコン対応領域を識別可能に表示させることができる。これにより、右座席のユーザは、左用画像には特殊な左用アイコンが表示されていることを早い段階から認識することができ、この結果として、意図せずに左用アイコンを操作してしまう可能性をより低減することができる。同様に、制御部14は、閾値ZR1及び閾値ZR2を、右用画像側にて実行されているアプリケーションの種類、または、右用アイコンを操作した場合に実行される機能に応じて変更するように構成されてもよい。
<実施の形態4の変形例2>
タッチパネル3から指示体の三次元の位置を示す信号が定期的に出力される上述の構成では、制御部14は、当該信号に基づいて、指示体の移動速度vを算出することが可能である。このように、タッチパネル3からの出力信号が、指示体の移動速度vに関する信号を含んでいる構成において、制御部14は、左用アイコンを操作する直前の行為が実施されている間に、移動速度vに応じて、表示制御(第1制御)と、非表示制御(第2制御)とを選択的に実行するように構成されてもよい。
このような本変形例2に係るナビゲーション装置1によれば、例えば、指示体が、予め定められた移動速度(例えば、過去の統計から算出された、操作に迷いが生じている際の移動速度v1)で移動している場合に、表示制御を行ったり、非表示制御を行ったりすることができる。
なお、制御部14は、指示体が予め定められた移動速度v1で移動していると判定されてからすぐに上述の表示制御を行ってもよいし、当該判定をした時点から一定時間経過した後に上述の表示制御を行ってもよい。同様に、制御部14は、指示体が予め定められた移動速度v1で移動していると判定されてからすぐに上述の非表示制御を行ってもよいし、当該判定をした時点から一定時間経過した後に上述の非表示制御を行ってもよい。
また、本変形例2の構成と実施の形態4の変形例1の構成とを組み合せてもよい。例えば、制御部14は、移動速度vに応じて合成画像における元画像の透過率及びアイコンの画像の透過率を徐々に変化させてもよい。なお、移動速度vに応じて透過率を徐々に変化させる手法としては、例えば、透過率Eと移動速度vとの関数(E=f2(v))を記憶部11に記憶しておき、制御部14が当該関数を用いることによって透過率を変化するように構成すればよい。
ここで移動速度vは、XYZ座標軸のうち任意の1〜3の座標軸に関する移動速度を用いてもよい。例えば、Z座標軸の移動速度のみを用いてもよいし、X座標軸及びY座標軸の移動速度(XY平面内の移動速度)を用いてもよい。また、ユーザによって、移動速度に関してXYZ座標軸のうちどの座標軸を用いるかを設定可能に構成されてもよい。このような構成によれば、使い易さを向上させることができる。
<その他の変形例>
以上の説明では、入力部としてタッチパネル3を適用した構成について説明した。しかし、入力部は、アプリケーションの機能を実行するための左用画像に対する操作と、アプリケーションの機能を実行するための右用画像に対する操作とを一律に受け付けるものであればよく、タッチパネル3に限ったものではない。例えば、入力部には、スプリットビュー表示部2と離れて設けられたタッチパッドが適用されてもよい。このとき、タッチパッドには指示体の三次元の位置を求める機能を有し、タッチパッドの操作領域上の指示体の位置を、スプリットビュー表示部2の表示領域に対応付けておき、指示体の位置を示す点やアイコン表示で行ってもよい。
<表示制御装置をナビゲーション装置以外にも適用した変形例>
以上で説明した表示制御装置は、車両に備え付けられたナビゲーション装置1だけでなく、車両に搭載可能な、PND(Portable Navigation Device)、及び、携帯端末(例えば携帯電話機、スマートフォン、及びタブレットなど)、並びにサーバなどを適宜に組み合わせてシステムとして構築される表示制御装置にも適用することができる。この場合、以上で説明したナビゲーション装置1の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置される。
例えば、以上の説明では、表示制御装置を、ナビゲーション装置1に適用した構成について説明したが、これに限ったものではなく、ナビゲーション機能を持たないが表示機能を有する所謂ディスプレイオーディオ、PND、携帯端末、設置型の表示装置、及び、サーバのいずれかに適用してもよい。
また、以上では、スプリットビュー方式の表示部に、ナビゲーション装置1が備えるスプリットビュー表示部2を適用した構成について説明したが、これに限ったものではない。例えば、表示制御装置をスマートフォンに適用する場合には、スマートフォンが備えるスプリットビュー方式の表示部が適用されてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。