JP5900893B2 - 係止具 - Google Patents

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Description

本発明は、二つの部材を着脱自在に係止する係止具に関する
従来より、二つの部材を着脱自在に係止するための係止具が用いられている。このような係止具としては、例えば、図11に示す形態のものが広く用いられている。この係止具は、第1部材に設けられる係止部材102と、第2部材に設けられる被係止部材104とを備える。係止部材102は、係止本体部106と係止爪部108とを有し、被係止部材104は、係止爪部108が係止する被係止部110を有する。また、係止爪部108の係止面112は、係止本体部106から垂直に伸びる平面状に形成され、被係止部110の被係止面114は、係止面112と平行な平面状に形成されている。
係止部材102が被係止部材104に対して矢印118で示す方向へ相対的に移動すると、係止部材102の係止爪部108が被係止部材104の被係止部110を乗り越えて、係止爪部108の係止面112が被係止部110の被係止面114に係止され、係止面112と被係止面114とは面接触する。一方、係止部材102が被係止部材104に対して矢印116で示す方向に移動すると、係止部材102の係止本体部106及び係止爪部108が、図11において右方に弾性変形し、係止爪部108が被係止部110から離脱して、係止部材102と被係止部材104の係止状態が解除される。
また、特許文献1には、図12に示す係止具が開示されている。この係止具はファスナーに適用されるものであって、ベース部材120にフック状片122が一体的に設けられている。フック状片122は、ベース部材120から起立する起立部124と、起立部124の先端部に設けられた湾曲部126とを有する。起立部124の片側面には第1補強リブ128が設けられ、その他側面には第2補強リブ130が設けられ、第1補強リブ128の高さは第2補強リブの高さよりも高くなっている。このように構成することによって、ループ状部材132を矢印134で示す方向に移動させたときに、フック状片122が図12(c)で示すように弾性変形し、ループ状片132がフック状片122の湾曲部126から離脱する。
特開第平8−228811号公報
しかしながら、図11に示す従来の係止具では、係止爪部108を被係止部110から離脱させるときに、係止本体部106と係止爪部108との接続部、即ち領域S1に応力集中が生じ、係止及び離脱を繰り返すと係止爪部108が破損し易くなる。
一方、図12に示す係止具においては、ループ状片132がフック状片122の湾曲部126から離脱する際、フック状片122の領域2(第1補強リブ128の先端部付近の領域)と領域3(補強リブ130の先端部付近の領域)とにおいて応力集中が生じ、応力の集中個所を2個所に分散させることができる。しかしながら、このような構成であっても、係止及び離脱を繰り返し遂行するとフック片122の湾曲部126が破損するおそれがある。
本発明の目的は、被係止部から係止爪部を離脱させる際に生じる応力を分散させることにより、耐久性に優れた係止具を提供することである。
また、本発明の他の目的は、被係止部から係止爪部を離脱する際に生じる応力を係止部材の全体にほぼ均一に分散させることができる係止具を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、第1部材に設けられた係止部材と、第2部材に設けられた被係止部材と、を備える係止具であって、前記係止部材は、前記第1部材が前記第2部材に対して所定方向に相対的に移動することにより、前記被係止部材に解除自在に係止され、前記係止部材は、係止本体部と、前記係止本体部の先端部に設けられた係止爪部とを有し、前記係止本体部及び前記係止爪部は弾性変形可能に構成され、前記被係止部材は、前記係止部材の前記係止爪部に係止される被係止部を有し、前記係止部材の前記係止爪部には、第1の曲率連続曲線により規定された凹状の係止面が設けられ、 前記被係止部材の前記被係止部には、前記係止爪部の前記係止面に作用する凸状の被係止面が設けられ、前記被係止面は第2の曲率連続曲線により規定され、前記係止爪部が前記被係止部に係止してから離脱するまでの間にわたって、前記係止面と前記被係止面とは線状接触域において線接触し、前記線状接触域において前記係止面の曲率は前記被係止面の曲率よりも小さいことを特徴とする。
本発明の請求項に記載の係止具は、前記係止本体部の内側側面は、その先端部からその基端部にわたって直線状に延び、前記内側側面の前記所定方向に対する傾き角度は0°〜5°であり、前記係止本体部の外側側面は、先端側に設けられた第1部分と、前記第1部分の基端側に前記第1部分と連続して設けられた第2部分とを有し、前記第1部分は、その先端部から前記基端部に向けて外側に傾斜して直線状に延び、前記第2部分は第3の曲率連続曲線により凹状に規定されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の係止具は、前記係止面は、前記係止本体部の前記内側側面の先端から前記係止爪部の先端まで延び、前記所定方向に垂直であって前記係止爪部の先端を通る面を第1基準面とし、前記第1基準面に垂直であって前記内側側面の先端を通る面を第2基準面としたとき、前記係止爪部の先端を通る前記係止面の接平面は、前記第2基準面に対して所定の第2角度βで傾斜し、前記所定の第2角度βが60°≦β<90°であることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の係止具は、前記第1基準面において、前記係止部材の外面から前記第2基準面までの距離Tと、前記第2基準面から前記係止爪部の先端までの距離Lとは、0.3T≦L≦1.2Tであることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の係止具は、前記係止爪部は、前記係止本体部に一体的に設けられた基部と、前記基部から突出する突出部と、を有し、前記突出部に前記係止面が設けられ、前記係止爪部の外面は外側に弧状に突出し、前記突出部の肉厚は、前記基部側に向けて漸増していることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の係止具は、前記係止本体部の内側側面は、その先端部からその基端部にわたって直線状に延び、前記内側側面の前記所定方向に対する傾き角度は0°〜5°であり、前記係止本体部の左右側面の各々は、先端側に設けられた第1部分と、前記第1部分の基端側に前記第1部分と連続して設けられた第2部分とを有し、前記第1部分は、その先端部から前記基端部に向けて外側に傾斜して直線状に延び、前記第2部分は第3の曲率連続曲線により凹状に規定されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る係止具では、係止部材の係止本体部及び係止爪部が弾性変形可能に構成されるとともに、係止爪部が被係止部に係止してから離脱するまでの間にわたって係止爪部の係止面と被計支部の被係止面とは線状接触域において線接触するように構成されているので、両者の接触部位に作用する力は、係止部材の弾性変形によって係止本体部及び係止爪部の全体に分散される。よって、係止爪部の離脱の際に発生する応力が係止部材の特定部位に集中することがなく、応力集中による破損を回避することができ、耐久性に優れた係止具を実現できる。
また、係止爪部が被係止部から離脱していく際、係止爪部と被係止部との線状接触域は係止面に沿って係止爪部の先端側に移動していくが、このように移動する線状接触域に、係止面の曲率が被係止面の曲率よりも常に小さくなるように構成されているので、係止面と被係止面とが当該線状接触域以外の部位で接触することがない。これにより、係止爪部の離脱の際に係止部材が安定的に弾性変形し、係止部材(係止本体部及び係止爪部)に集中応力が発生するのを防止することができる。
また、本発明の請求項2に記載の係止具によれば、係止本体部の内側側面は直線状に延びる一方、その外側側面は、曲率連続曲線で規定された凹状の第2部分を有するため、係止部材に生じる応力を係止本体部の全体にほぼ均一に分散させることができる。
また、本発明の請求項3に記載の係止具によれば、係止爪部の先端における係止面の接平面は、第2基準面に対する角度が60度以上かつ90度未満に設定されていることから、適度な係止力を得つつ、係合状態を比較的容易に解除できる構成とすることができ、係止部材の破損を防止できる。
また、本発明の請求項4に記載の係止具によれば、第1基準面において、係止部材の外面から第2基準面までの距離Tと、第2基準面から係止爪部の先端までの距離Lを、0.3T≦L≦1.2Tとなるように構成しているので、適度な係止力を得つつ、係合状態を比較的容易に解除できる構成とすることができる。
また、本発明の請求項5に記載の係止具によれば、係止爪部は、その突出部の肉厚が基部側に向けて漸増するように構成されているので、突出部に生じる応力を、突出部の全体にほぼ均一に分散させることができる。
また、本発明の請求項6に記載の係止具によれば、係止本体部の内側側面は直線状に延びる一方、その左右側面の各々は、曲率連続曲線で規定された凹状の第2部分を有するため、係止部材に生じる応力を係止本体部の全体にほぼ均一に分散させることができる。
本発明の実施形態に係る係止具を採用した引出型収納ボックスを示す斜視図。 図1におけるII−II線による断面図。 図1の収納ボックスに採用された係止具の係止部材及び被係止部材の一部を拡大して示す右側面図。 図3に示す係止部材を示す右側面図 図3の係止具における係止部材の離脱の際の動きを説明する説明図。 図3の係止具における係止/係止解除の原理を説明するための説明図。 本発明の実施形態に係る係止部材の変形例を示す平面図。 本発明の実施形態に係る係止具を採用した開放型ボックスを示す断面図。 光弾性試験に用いた試験装置を簡略的に示す図。 (a)は、光弾性試験1で用いた係止部材を拡大して示す拡大右側面図、(b)は、光弾性試験2及び3用いた係止部材を拡大して示す拡大右側面図。 従来の係止具の一例を拡大して示す側面図。 従来の係止具の他の例を拡大して示す図であり、(a)はフック状片を示す右側面図、(b)はフック状片を示す左側面図、(c)はフック状片が弾性変形したときの状態を示す右側面図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る係止具について説明する。なお、ここでは、本発明の実施形態に係る係止具を収納ボックスに適用して説明する。図1及び図2において、図示の収納ボックス1は、ボックス本体2と、ボックス本体2に上下2段に装着された引出し4a,4bと、を備える。ボックス本体2は、上から下に向けて順に配置された上壁部材6、中間壁部材8、及び底壁部材10と、一対の側壁部材12,14と、を備える。上壁部材6、中間壁部材8、及び底壁部材10は一対の側壁部材12,14間に配設され、一対の側壁部材12,14に対して例えば固定用ねじ16(側壁部材12に設けられたもののみを示す)により固定されている。
上壁部材6、中間壁部材8及び一対の側壁部材12,14によって上収納空間18が規定され、この上収納空間18に上側の引出し4aが装着される。引出し4aを矢印20で示す収納方向に押すことによって、引出4aを図1及び図2に示す収納状態(上収納空間18に収納された状態)に収納することができる。また、引出し4aを矢印22で示す引出し方向に引き出すことによって、引出し4aを引出し状態(図示せず)に引き出すことができる。引出し4aを引出し状態から更に引き出すことによって、引出し4aをボックス本体2から取り外すことができる。
また、中間壁部材8、底壁部材10及び一対の側壁部材12,14によって下収納空間24が規定され、この下収納空間24に下側の引出し4bが装着される。引出し4bを収納方向20に押すことによって、引出し4bを図1及び図2に示す収納状態(下収納空間24に収納された状態)に収納することができる。また、引出し4bを引出し方向22に引き出すことによって、引出し4bを引出し状態(図示せず)に引き出すことができる。引出し4bをこの引出し状態から更に引き出すことによって、引出し4bをボックス本体2から取り外すことができる。
上収納空間18及び下収納空間24の後端部には、これら収納空間18,24の背面を覆うように後壁部材26,28が装着されている。また、中間壁部材8及び底壁部材10の後端部であって、後壁部材26,28の内側位置には、当接ピン30,32が設けられている。引出し4a,4bは、当接ピン30,32に当接することによって、上述した収納状態を越えて後方に移動するのが阻止される。尚、上壁部材6、中間壁部材8、底壁部材10、一対の側壁部材12,14、及び後壁部材26,28は、例えば、木、合板、プラスチックなどから形成される。
引出し4a,4bは実質上同一の構成であり、以下、上側の引出し4a(下側の引出し4b)について説明する。引出し4a(4b)は、上面が開放された箱状であり、前壁34及び後壁36と、これらの両端部を接続する一対の側壁38(図2において一方の側壁38のみを示す)と、前壁34、後壁36、及び一対の側壁38の底部に装着された底壁40と、を備える。前壁34、後壁36、一対の側壁38、及び底壁40によって、上面が開放された収容空間42が規定され、この収容空間42に収容物(図示せず)が収容される。前壁34の前面には取っ手部44が設けられ、取っ手部44を把持して収納方向20に押すことによって、引出し4a(4b)を上記収納状態に収納することができる。また、取っ手部44を把持して引出し方向22に引き出すことによって、引出し4a(4b)を引出し状態に(又はボックス本体2から取り外す)ことができる。
収納ボックス1には、各引出し4a,4bに関連して、係止具52a,52bが設けられている。係止具52a,52bは実質上同一の構成であり、以下係止具52a(52b)について説明する。係止具52a(52b)は、相互に解除自在に係止される係止部材54及び被係止部材56から構成され、この実施形態では、係止部材54がボックス本体2(第一部材)側に設けられ、被係止部材56が引出し4a(4b)(第2部材)側に設けられている。
図3及び図4をも参照して、係止部材54は、前後方向に延びる係止本体部58と、係止本体部58の先端部(前側端部)に設けられた係止爪部60とを有し、係止爪部60の突出部60aが被係止部材56側へ下方に突出している。係止本体部58の後端部(基端部)には、左右両側に突出する取付部61(紙面に対して手前側に突出するもののみを示す)が設けられ、かかる取付部61が取付ねじ62により上壁部材6(中間壁部材8)に取り付けられている。本実施形態では、上壁部材6(中間壁部材8)の底面に収容凹部64が設けられ、収容凹部64の後側壁面に係止部材54の取付部60が取り付けられ、係止爪部60の突出部60aを除き、係止部材54は収容凹部64に収容され、係止爪部60の突出部60aは収容凹部64から上収納空間18(下収納空間24)に突出している。
被係止部材56は、前後方向に延びる被係止本体部66と、被係止本体部66の先端部(後側端部)に設けられた被係止部68とを有し、被係止部68の先端部68aが係止部材54側に突出している。被係止本体部66の前端部(基端部)には左右両側に突出する取付部70(紙面に対して手前側に突出するもののみを示す)が設けられ、かかる取付部70が取付ねじ72により引出し4a(4b)の前壁34の内面に取り付けられている。
係止部材54は、例えばABS樹脂、ナイロン樹脂、PEEK樹脂などの合成樹脂などから形成され、このような合成樹脂から形成することによって、後述するような弾性変形が可能となる。
係止部材54の形状について更に詳述する。係止部材54の係止本体部58は、内側側面71(下側側面)と、外側側面72(上側側面)と、を有する。内側側面71は、その先端(前端)P1から基端(後端)にわたって直線状に延び、係止部材54及び被係止部材56の相対的移動方向(即ち、矢印20及び22で示す方向)に平行に延びている。一方、外側側面72は、先端側の第1部分74と、基端側の第2部分76とを有し、第1部分74及び第2部分76が連続して延びている。
外側側面72の第1部分74は、係止本体部58の基端側に向けて外側に傾斜して直線状に延びている。ここで、相対的移動方向に延びる軸線L1に対する第1部分74の傾斜角度αは、1.5度〜8度(1.5°≦α≦8°)であるのが好ましい。傾斜角度αが大きくなると係止本体部58の先端側の強度が相対的に弱くなり、傾斜角度αが小さくなると係止本体部58の基部側が相対的に弱くなる。
一方、外側側面72の第2部分76は、凹状に湾曲しながら係止本体部58の第1部分74から基部側に向けて延びている。なお、第2部分76の湾曲面は、曲率連続曲線(第3曲率連続曲線)により規定されるのが好ましい。曲率連続曲線とは、曲線上の連続する点における曲率が連続的に変化する曲線をいう。係止本体部58をこのような形状に構成することによって、係止爪部60が被係止部材56から離脱する際に生じる応力は、係止本体部58の長さ方向(前後方向)にほぼ均一となり、局部的に大きな応力が発生するのを防止できる。
係止爪部60は、係止本体部58の先端に一体的に設けられている。係合爪部60は、係止本体部58と連続する基部60bと、上述した突出部60aとを有する。突部60aは、係止本体部58の内側側面71よりも内側(下方)に突出し、その内面(後面)は係止面84として機能する。係止面84は、凹状の曲率連続曲線(第1の曲率連続曲線)により形成され、係止本体部58の内側側面71の先端P1(係止面84の上端P1)から係合爪部60aの先端P2(係止面84の下端P2)まで延びている。また、係止面84の上端P1は、係合面84の下端P2よりも所定距離Dだけ基端側(後方)に位置している。
ここで、相対移動方向に垂直な面であって、係合面84の下端P2を通る面を第1基準面PL1とし、第1基準面PL1に垂直な面であって、係止面84の上端P1を通る面を第2基準面PL2としたとき、係止爪部60は、係止面84の下端P2を通る係止面84の接平面PL3が、第2基準面PL2に対して傾斜角度βで傾斜するように形成される。傾斜角度βは、60°〜90°未満(60°≦β<90°)であるのが好ましく、65°〜80°(65≦β≦80°)であるのが更に好ましい。傾斜角度βが大きくなると、係止爪部60の突出部60aにおける係止凹部80の深さが浅くなり、係止部材54と被係止部材56との係止状態が外れ易くなる。一方、傾斜角度βが小さくなると、突出部60aの係止凹部80の深さが深くなり、上述した係止状態が外れ難くなって離脱の際に係止部材54が破損し易くなる。
また、係合爪部60は、係合面84の上端P1を通る係合面84の接平面と係合本体部58の内側側面71とが一致するように形成されている。即ち、係合本体部58の内側側面71は、係合面84の上端P1を通る係合面84の接平面に位置し、係合本体部58の内側側面71と係合爪部60の係合面84とは180°の角度で接続する。当該構成により、係合爪部60の係合面84の上端Pと係合本体部58の内側側面71との接続がスムーズになり、これによって係合面84の上端P1付近における応力集中が回避される。
更に、第1基準面PL1において、第2基準面PL2と係止面84の下端P2との距離L、即ち係止爪部60の突出長さL(突出部60aの上下方向長さ)は、第2基準面PL2と係止部材54の外面と距離Tの0.3〜1.2倍(0.3T≦L≦1.2T)であるのが好ましく、0.5〜1.0倍(0.5T≦L≦1.0T)であるのが更に好ましい。係止爪部60の突出長さLが距離Tに対して小さくなり過ぎると、係止爪部60が相対的に小さくなって離脱の際に弾性変形し難くなり、係止爪部60が破損し易くなる。一方、係止爪部60の突出長さLが距離Tに対して大きくなり過ぎると、係止爪部60が弾性変形し易くなって係止部材54と被係止部材56との係止状態が外れ易くなり、比較的大きな係止力を得ることが難しくなる。
また、上記所定距離Dは、上記距離Tの0.1〜1.0倍(0.1T≦D≦1.0T)であるのが好ましく、距離Tの0.3〜0.7倍(0.3T≦D≦0.7T)であるのが更に好ましい。
また、図3に示すように、被係止部材56の被係止部68は、外側(前方)に弧状に突出するように延びる内面(前面)を有し、この内面は、係止爪部60の係止面84と係合(接触)する係止面82として機能し、曲率連続曲線(第2の曲率連続曲線)
により規定されている。
更に、本実施形態においては、図3及び図5に示すように、係止爪部60と被係止部68が係止してから係止部材54が被係止部材56に対して相対的に矢印20で示す方向に移動して(この実施形態では、被係止部56が矢印22で示す方向に移動して)離脱するまで間、換言すると、係止面84と被係止面82とが係止してから離脱するまでの間にわたって、係止面84と被係止面82とが線状接触域にて線接触するように構成されている。
より具体的に、係止爪部60が被係止部68から離脱する際における係止面84と被係止面82との線状接触域は、線状接触域Q0から線状接触域Q1及びQ2を経て線状接触域Q3へ、係止面84に沿って係止爪部60の先端P2へ向かって移動する(図5参照)。係止面84及び被係止面82は、このように移動する線状接触域において、係止面84の曲率の方が被係止面82の曲率よりも常に小さくなるように構成されている。よって、係止面84と被係止面82とは、このように移動する線状接触域以外の他の部位で接触乃至当接することがなく、これによって、係止部材54は被係止部材56から離脱する際に安定的に弾性変形し、係止部材54において局部的に応力が集中するのを防止できる。
ここで、係止面84及び被係止面82は左右方向(図5の紙面に垂直な方向)に所定幅を有することから、線状接触域も左右方向に所定幅を有するが、係止面84の湾曲方向について言えば、係止面84は単一の点において被係合面82と接触する。
また、係止部材54の係止爪部60は外面(前側の面)85を有する。この外面85は、係止爪部60の係止面84の下端P2から係止本体部58の外側側面72の先端まで、外側に弧状に突出するように延びている。換言すると、本実施形態における係止爪部60の先端P2とは、係止面84と外面85とが交わる部分をいう。係止爪部60の突出部60aの肉厚(前後方向における係止面84と外面85との距離)は、基部60bに向かって漸増するように構成され、これにより、係止爪部60が被係止部68から離脱する際に係止爪部60の突出部60aに作用する応力をほぼ均一にすることができる。なお、係合爪部60の外面85と係合本体部58の外側側面72により係合部材54の外面が構成される。
この係止具52a(52b)においては、係止部材54と被係止部材56との係止状態の解除は、次のように行われる。引出し4a(4b)をボックス本体2内に収納した収納状態においては、係止部材54及び被係止部材56は、図3及び図5(a)に示す係止状態に保持される。かかる係止状態においては、係止部材54の係止爪部60の係止面84と被係止部材56の被係止面82とは線状接触域Q0にて接触する。上述したように、この線状接触域Q0において、係止面84を規定する曲率連続曲線の曲率は被係止部68の被係止面82を規定する曲率連続曲線の曲率よりも小さい。よって、この状態において、係止面84と被係止面82とは、線状接触域Q0以外の部位で接触することがない。
この収納状態から引出し4a(4b)を矢印22で示す方向に引き出すと、係止部材54が被係止部材56に対して矢印20で示す方向に相対的に移動する。このように移動すると、図5(b)で示すように、係止部材54の係止本体部58の先端部及び係止爪部60が幾分弾性変形し、係止部材54の係止面84と被係止部材56の被係止面82との線状接触域も、線状接触域Q0から線状接触域Q1へ、係止面84に沿って係止爪部60の先端P2側に幾分移動する。この線状接触域Q1においても、係止面84を規定する曲率連続曲線の曲率は被係止部68の被係止面82を規定する曲率連続曲線の曲率よりも小さい。よって、この状態において、係止面84と被係止面82とは、線状接触域Q1以外の部位で接触することがない。
引出し4a(4b)を矢印22で示す方向に更に引き出すと、係合具52a(52b)は図5(b)で示す状態から図5(c)で示す状態となる。図5(c)で示す状態では、係止部材54の係止本体部58及び係止爪部60が幾分大きく弾性変形し、係止部材54の係止面84と被係止部材56の被係止面82とは、線状接触域Q2にて接触する。この状態から引出し4a(4b)を更に矢印22で示す方向に引き出すと、係合具52a(52b)は図5(d)で示す状態になる。図5(d)で示す状態では、係止爪部60及び係止本体部58が反るように大きく弾性変形し、係止部材54の係止面84と被係止部材56の被係止面82とは、線状接触域Q3において接触する。その後、引出し4a(4b)を更に矢印22で示す方向に引き出すと、係止部材54の係止爪部60と被係止部材56の被係止部68との係止状態が完全に解除されて両者が離れる。
上述したように、線状接触域Q2(Q3)においても、線状接触域Q0及びQ1の場合と同様に、係止爪部60の係止面84と被係止部68の被係止面82とは線状接触域Q2(Q3)においてのみ接触する。即ち、線状接触域Q2(Q3)においても、係止面84を規定する曲率連続曲線の曲率は被係止部68の被係止面82を規定する曲率連続曲線の曲率よりも小さく、従って係止爪部60の係止面84と被係止部68の被係止面82とは線状接触域Q2(Q3)以外の部位で接触することがない。
即ち、引出し4a(4b)を引き出すと、係止部材54は上述したように弾性変形するとともに、係止爪部60の係止面84と被係止部68の被係止面82とは一の線状接触域でのみ線接触するので、係止部材54と被係止部材56の離脱の際に生じる応力は、係止部材54の全体に分散されて局所的に大きな応力が集中することがなく、係止、離脱を繰り返し行っても係止部材54(特に係止爪部60)が破損するのを防止できる。
反対に、引出し4a(4b)を引き出した状態から矢印20で示す収納方向に移動させると、被係止部材56の被係止部68によって係止部材54が大きく弾性変形された後に、図5(d)で示すように、被係止部材56の被係止部68が係止部材54の係止爪部60の先端部位に係止される。その後、引出し4a(4b)を収納状態まで移動させると、図5(c)で示す状態及び図5(b)で示す状態を経て図5(a)に示す状態となり、被係止部68の被係止面82に係止爪部60の係止面84が係止される。
次に、係止具52a(52b)の係合/係合解除の原理について図6を参照して説明する。なお、説明を容易にするため、図6においては、係止部材54及び被係止部材56の形状を変えて示す。図6において、相対移動方向(方向20、22と平行な方向)をD1とし、相対移動方向D1に対して垂直且つ係合面84と被係合面82との接点Poを通る直線をD2とする。また、接点Poを通る係合面84の接線をD3、直線D2に対する接線D3の傾き角度をθ、係合部材54と被係合部材56との間の摩擦係数をμとする。
θ = tan-1μ
の関係が成り立つとき、係合部材54は被係合面82に沿って移動せず、静止状態となる。しかしながら、より大きな応力が働くと、θは tan-1μより大きくなり(θ>tan-1μ)、係合部材54は被係合部材56から外れる方向(図6における右方向)へ被係合面82に沿って移動する。一方、応力が小さくなると、θは tan-1μより小さくなり(θ<tan-1μ)、係合部材54は被係合面82に沿って係合方向(図6における左方向)へ移動し、被係合部材56とより深く係合する。
更に、係合本体部58と係合爪部60の弾性変形限界(係合本体部58と係合爪部60が損傷することなく弾性変形可能な量)は、θ = tan-1μの関係が成り立つ際における係合本体部58及び係合爪部60の弾性変形量よりも大きく設定されている。
以上、本発明に従う係止具の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
例えば、上記実施形態においては、係合本体部58の内側側面71は相対移動方向に対して平行とされたが、図4に点線で示すように、係合本体部58の内側側面71は、その基端側(後側)に向かうに従い外側側面76側へ傾斜して形成されてもよい。このとき、内側側円71の相対移動方向に対する傾き角度δは5度以下であるのが好ましく、3度以下であるのがより好ましい。換言すると、相対移動方向に対する内側側面71の傾き角度δは、0度〜5度であるのが好ましく、0度〜3度であるのがより好ましい。
また、上記実施形態における係合部材54の係合本体部58は、図4に示すように、その基端側に向かうに従って肉厚に形成されているが、その長さ方向全体に亘って同一の肉厚を有する係合本体部を用いることもでき、この場合には、係合本体部は基端側に向かうに従い幅広となるように形成されるのが好ましい。即ち、図7に示す係合部材54Aの係合本体部58Aは、上下方向における肉厚が、その長さ方向全体に亘って同一とされ、その左右側面79,79の各々は、先端側の第1部分79aと、基端側の第2部分79bと、を有する。第1部分79aは、係止本体部58Aの基部側に向けて外側に傾斜して直線状に延び、第2部分79bは、曲率連続曲線(第3曲率連続曲線)で凹状に湾曲しながら第1部分79aから基部側に向けて延びている。このような構成によっても、上述したのと同様の効果を得ることができる。
本実施形態にかかる係止具は、例えば、図8に示すような開閉型の容器の係止構造、工具の取付構造、ドアを開状態に保持するための保持構造、電灯カバーの取付構造、散水ホースの接続構造、容器同士を連結させるための連結構造などに広く適用することができる。
このような本実施形態に係る係止具の適用例を図8を参照して説明する。図8に示す開閉型容器90は、上面が開放された容器本体91と、容器本体91の上面開口を覆うように装着される蓋本体92と、係止具93と、を備える。係止具93は係止部材94と被係止部材95とから構成され、これら係止部材94及び被係止部材95はそれぞれ、上述した係合部材54及び被係止部材56と同様に形成されている。被係止部材95は、容器本体91の側壁96と一体的に設けられ、係止部材94は、蓋本体92の側壁97と一体的に設けられている。また、容器本体91の側壁の上端面(被係止部材95が設けられた部位を除く)には案内突部98が設けられ、この案内突部98に対応して、蓋本体92の側壁の下端面(係止部材94が設けられた部位を除く)に受け凹部99が設けられている。
この開閉型容器90において、蓋本体92の受け凹部99を容器本体91の案内突部98に沿わせながら、蓋本体92を容器本体91の装着位置(図8に示す位置)へ装着させると、案内突部98が受け凹部99に収容されるとともに、係止部材94が外側に弾性変形した後に被係止部材95に係止され、蓋本体92が容器本体91に着脱自在に取り付けられる。
容器本体91に対して蓋本体92を上方に持ち上げると、係止部材94が外側に弾性変形し、係止部材94と被係止部材95との係止状態が解除され、容器本体91から蓋本体92を外して容器本体91の開口部を開放することができる。
[光弾性試験]
本発明の実施形態に係る係止具(特に、係止部材)の効果を確認するために、図9に示す試験装置を用いて光弾性試験1〜3を行った。図9に示す試験装置は、床面又はテーブルなどに載置されるベース部材202と、ベース部材202の片側に並べて固定配置された取付部材204及び支柱206と、を備える。取付部材204の先端部には取付部208が設けられ、この取付部208に、試験対象となる係止具の係止部材210が固定ねじ212により固定される。このとき、係止部材210は、その係止本体部214が垂直下方に延び、その係止爪部216が支柱206側に突出するように固定される。
試験装置は更に、リニアガイド機構218と空圧シリンダ機構232とを備える。リニアガイド機構218は、固定ガイド220と、可動スライド222と、を有する。固定ガイド220は支柱206に取り付けられ、可動スライド222は固定ガイド220に移動自在に支持されている。可動スライド222の下端部には、係止具の被係止部材226が固定ねじ228により固定される。このとき、被係止部材226は、その被係止部230が係止部材210に向かって延びるように固定される。
空圧シリンダ機構232は、支柱206に取り付けられたシリンダ本体234と、可動スライド222に連結された出力ロッド236と、を有する。出力ロッド236が収縮した状態では、可動スライド222は図9に示す上昇位置に位置し、被係止部材226の被係止部230は、係止部材210の係止爪部216の上方に位置する。一方、出力ロッド236が伸張すると、可動スライド222は固定ガイド220に沿って下方に図9に一点鎖線で示す加工位置まで移動し、被係止部材226の被係止部230は、係止部材210の係止爪部216に衝突しながら係止爪部216の下方位置まで移動する。
光弾性試験1では、図3に示す本発明の実施形態に係る係止具(係止部材54及び被係止部材56)を用いた。光弾性試験1で用いた係止部材54及び被係止部材56の形状及び寸法等を図10(a)及び表1に示す。
Figure 0005900893
光弾性試験2を、図11に示す従来の係止具(係止部材及102び被係止部材104)を用いて行った。光弾性試験2で用いた係止部材102及び被係止部材104の形状及び寸法等を図9(b)及び表2に示す。
Figure 0005900893
光弾性試験1においては、係止部材54を試験装置の取付部材204に取り付け、被係止部材56を可動スライド222に取り付け、空圧シリンダ機構232を伸張させて被係止部材56の被係止部68を係止部材54の係止爪部60に衝突させながら、係止爪部60の下方まで移動させた。このときの通過状態をビデオで録画し観察した。
また、光弾性試験2においては、係止部材102を試験装置の取付部材204に取り付け、被係止部材104を可動スライド222に取り付けて、光弾性試験1と同様にして行った。
光弾性試験1では、被係止部68が係止爪部60に衝突したときに発生する力は、その一部が係止本体部58にまで分散され、被係止部68が係止爪部60から離れるときに発生する力は、係止爪部60から係止本体部58まで伝わって分散され、係止部材54全体にわたってほぼ均一な応力が作用しているのが確認された。なお、被係止部68が係止爪部60から離れるときが、係止部材54の弾性変形が最も大きく、係止部材54に最大の力が作用する。これに対して、光弾性試験2では、被係止部104が係止爪部108に衝突したときの力、また被係止部110が係止爪部108から離れるときの力は係止爪部108に集中し、係止本体部106にほとんど伝達されていないことが確認された。
更に、光弾性試験3として、光弾性試験1で用いた係止部材54を試験装置の取付部材204に取り付け、光弾性試験2で用いた被係止部材104を可動スライド222に取り付けて、光弾性試験1及び2と同様にして行った。
被係止部104が係止爪部60に衝突したときの力は、係止本体部58にまでバランス良く伝達されておらず、被係止部104が係止爪部60から離れるときの力は、係止本体部58まで伝わって分散されてはいるが、均一には分散されていないことが確認できた。
以上のことから、本発明の実施形態に係る係止具(特に、係止部材)の構成を採用することにより、係止部材及び被係止部材の係止、係止離脱時に作用する力を係止爪部から係止本体部に分散させ、両者の離脱時に作用する大きな力については、係止爪部及び係止本体部にわたってほぼ均一に分散させ、局部的も応力が集中するのを抑えることができることが確認できた。
[耐久試験]
また、本発明の実施形態に係る係止部材の耐久性を確認するため、次の耐久試験1〜8を行った。これら耐久試験では、図9に示す試験装置から空圧シリンダ機構232を取り外して使用した。耐久試験においては、取付部材204に係止部材を取り付けておき、リニアガイド機構218の可動スライダ222を係止部材の係止爪部の上方80〜90cmの落下位置から落下させることにより、被係止部材の被係止部を係止部材の係止爪部に衝突させながら落下させた。このような落下動作を繰り返し行い、係止部材が破損するまでの回数を最大50000回までカウントした。
耐久試験1〜4では、光弾性試験1で用いたのと同様の形状・寸法の係止部材を用いたが、その材質についてはそれぞれ異なるものを用いた。即ち、耐久試験1ではアクリル樹脂から形成したもの、耐久試験2ではABS樹脂(ABS)から形成したもの、耐久試験3ではポリカーボネイト樹脂(PC)から形成したもの、耐久試験4ではポリプロピレン樹脂(PP)から形成したものを用いた。また、これら全ての耐久試験1〜4において、光弾性試験1で用いたものと同一の被係止部材を用いた。
また、耐久試験5〜8では、光弾性試験2で用いたのと同様の形状・寸法の係止部材を用いたが、その材質についてはそれぞれ異なるものを用いた。即ち、耐久試験5ではアクリル樹脂から形成したもの、耐久試験6ではABS樹脂から形成したもの、耐久試験7ではポリカーボネイト樹脂から形成したもの、耐久試験8ではポリプロピレン樹脂から形成したものを用いた。また、これら全ての耐久試験5〜8において、光弾性試験2で用いたものと同一の被係止部材を用いた。
耐久試験1〜8の結果は表3に示す通りであった。
Figure 0005900893
表3から明らかなように、実施形態の係止部材を用いた耐久試験1〜4の方が、従来の係止部材を用いた耐久試験5〜8と比較して、係止部材の破損までの繰り返し回数が6〜10倍以上多かった。また、耐久試験8では、係合爪部108の先端部位における摩耗が観察され、係合本体部106における応力白化が観察された。これに対し耐久試験4では、係合爪部60の先端部位における摩耗も係合本体部58における応力白化も殆ど観察されなかった。これらのことから、本発明の実施形態に係る係止具(特に、係止部材)を採用することにより、係止具の耐久性を著しく向上させることができ、長期にわたって使用可能な係止具が得られることが確認できた。
52a,52b 係止具
54,54A 係止部材
56 被係止部材
58 係止本体部
60 係止爪部
60a 突出部
60b 基部
68 被係止部
71 内側側面
82 被係止面
84 係止面
L2 基準面
L3 接平面

Claims (6)

  1. 第1部材に設けられた係止部材と、第2部材に設けられた被係止部材と、を備える係止具であって、
    前記係止部材は、前記第1部材が前記第2部材に対して所定方向に相対的に移動することにより、前記被係止部材に解除自在に係止され、
    前記係止部材は、係止本体部と、前記係止本体部の先端部に設けられた係止爪部とを有し、前記係止本体部及び前記係止爪部は弾性変形可能に構成され、
    前記被係止部材は、前記係止部材の前記係止爪部に係止される被係止部を有し、
    前記係止部材の前記係止爪部には、第1の曲率連続曲線により規定された凹状の係止面が設けられ、
    前記被係止部材の前記被係止部には、前記係止爪部の前記係止面に作用する凸状の被係止面が設けられ、前記被係止面は第2の曲率連続曲線により規定され、
    前記係止爪部が前記被係止部に係止してから離脱するまでの間にわたって、前記係止面と前記被係止面とは線状接触域において線接触し、前記線状接触域において前記係止面の曲率は前記被係止面の曲率よりも小さいことを特徴とする係止具。
  2. 前記係止本体部の内側側面は、その先端部からその基端部にわたって直線状に延び、
    前記内側側面の前記所定方向に対する傾き角度は0°〜5°であり、
    前記係止本体部の外側側面は、先端側に設けられた第1部分と、前記第1部分の基端側に前記第1部分と連続して設けられた第2部分とを有し、前記第1部分は、その先端部から前記基端部に向けて外側に傾斜して直線状に延び、前記第2部分は第3の曲率連続曲線により凹状に規定されていることを特徴とする請求項1に記載の係止具。
  3. 前記係止面は、前記係止本体部の前記内側側面の先端から前記係止爪部の先端まで延び、
    前記所定方向に垂直であって前記係止爪部の先端を通る面を第1基準面とし、前記第1基準面に垂直であって前記内側側面の先端を通る面を第2基準面としたとき、
    前記係止爪部の先端を通る前記係止面の接平面は、前記第2基準面に対して所定の第2角度βで傾斜し、
    前記所定の第2角度βが60°≦β<90°であることを特徴とする請求項2に記載の係止具。
  4. 前記第1基準面において、前記係止部材の外面から前記第2基準面までの距離Tと、前記第2基準面から前記係止爪部の先端までの距離Lとは、0.3T≦L≦1.2Tであることを特徴とする請求項3に記載の係止具。
  5. 前記係止爪部は、前記係止本体部に一体的に設けられた基部と、前記基部から突出する突出部と、を有し、前記突出部に前記係止面が設けられ、前記係止爪部の外面は外側に弧状に突出し、前記突出部の肉厚は、前記基部側に向けて漸増していることを特徴とする請求項1に記載の係止具。
  6. 前記係止本体部の内側側面は、その先端部からその基端部にわたって直線状に延び、
    前記内側側面の前記所定方向に対する傾き角度は0°〜5°であり、
    前記係止本体部の左右側面の各々は、先端側に設けられた第1部分と、前記第1部分の基端側に前記第1部分と連続して設けられた第2部分とを有し、前記第1部分は、その先端部から前記基端部に向けて外側に傾斜して直線状に延び、前記第2部分は第3の曲率連続曲線により凹状に規定されていることを特徴とする請求項1に記載の係止具。
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