JP5900585B2 - 光センサー及び分光センサー - Google Patents

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Description

本発明は、受光素子、光センサー及び分光センサーに関する。
基板上に第1導電型(例えばN型)の第1の半導体領域を形成し、第1の半導体領域の上に第2導電型(例えばP型)の第2の半導体領域を形成してフォトダイオードを構成した受光素子が知られている。
下記の特許文献1には、(1)第1導電型の第1の半導体領域と、(2)第1の半導体領域の上に配された第2導電型の第2の半導体領域と、(3)第2の半導体領域の表面に配された第1導電型の第3の半導体領域と、(4)第2の半導体領域の表面に配され、アノード又はカソード電極に接続された第2導電型の電極領域と、を有する受光素子において、第3の半導体領域は、電極領域の周囲を囲むように形成され、電極領域は、第2の半導体領域より不純物濃度が高くなるようにされたものが記載されている。特許文献1においては、さらに、第3の半導体領域の不純物濃度を第2の半導体領域の不純物濃度より高くすることにより、受光部容量を低減している。
特許第3584196号公報(請求項1、図1、図5、図11、段落0062)
しかし、特許文献1の受光素子においては、電極領域の不純物濃度を第2の半導体領域の不純物濃度より高くし、第3の半導体領域の不純物濃度を第2の半導体領域の不純物濃度より高くしているので、相対的に第2の半導体領域の不純物濃度を低くせざるを得ない。一方、第1導電型の第1の半導体領域との間でPN接合を構成する第2導電型の第2の半導体領域において光電効果により発生したキャリア(電子又は正孔)が、第2導電型の電極領域に移動するためには、当該キャリアが第2導電型の第2の半導体領域の内部で移動する必要がある。特許文献1のように第2の半導体領域の不純物濃度を低くすると、第2の半導体領域の電気抵抗が高くなってしまう。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様は、第2の半導体領域で発生したキャリア(電子又は正孔)を、外部電極に接続された高濃度の半導体領域に対して効率良く移動できるようにすることに関連している。
本発明の幾つかの態様において、受光素子は、第1の外部電極に対して電気的に接続された第1導電型の第1の半導体領域と、第1の半導体領域上に形成された第2導電型の第2の半導体領域と、第2の半導体領域上に形成された第1導電型の第3の半導体領域と、第2の半導体領域上に第3の半導体領域に囲まれて複数形成され、第2の半導体領域より高濃度の第2導電型不純物を含み、第2の外部電極に対して電気的に接続された第2導電型の第4の半導体領域と、を具備する。
この態様によれば、第2の外部電極に接続された第4の半導体領域が、第2の半導体領域上において複数形成されているので、第2の半導体領域におけるキャリアの移動距離が小さくて済み、第4の半導体領域に対してキャリアを効率良く移動できる。
上述の態様において、第3の半導体領域は、第3の外部電極に対して電気的に接続されていることが望ましい。
これによれば、第3の半導体領域に所定電圧を印加することにより、第3の半導体領域の下に形成された第2の半導体領域において、十分な空乏層を形成できる。
本発明の他の態様において、受光素子は、第1の外部電極に対して電気的に接続された第1導電型の第1の半導体領域と、第1の半導体領域上に形成された第2導電型の第2の半導体領域と、第2の半導体領域上に形成され、第2の半導体領域より高濃度の第2導電型不純物を含み、第2の外部電極に対して電気的に接続された第2導電型の第3の半導体領域と、第2の半導体領域上に第3の半導体領域に囲まれて複数形成された第1導電型の第4の半導体領域と、を具備する。
この態様によれば、第2の外部電極に接続された第3の半導体領域が、第2の半導体領域上において第4の半導体領域を囲んで形成されているので、第2の半導体領域におけるキャリアの移動距離が小さくて済み、第3の半導体領域に対してキャリアを効率良く移動できる。
上述の態様において、複数の第4の半導体領域は、第3の外部電極に対してそれぞれ電気的に接続されていることが望ましい。
これによれば、複数の第4の半導体領域に所定電圧を印加することにより、第4の半導体領域の下に形成された第2の半導体領域において、十分な空乏層を形成できる。
上述の態様において、第3の外部電極は、第1の外部電極と共通の電極であることが望ましい。
これによれば、第1の半導体領域に接続された第1の外部電極と、第3又は第4の半導体領域に接続された第3の外部電極とを共通化できるので、回路構成を簡易にすることができる。
本発明の他の態様において、光センサーは、上述の受光素子と、当該受光素子に向けて通過する光の入射角度を制限する角度制限フィルターと、を具備し、角度制限フィルターの少なくとも一部が導電材料によって形成され、受光素子の複数の第4の半導体領域が、角度制限フィルターの上記一部を介して第2の外部電極にそれぞれ接続されている。
この態様によれば、第3の半導体領域に囲まれた第4の半導体領域と、第2の外部電極との間の電気的接続を、角度制限フィルターによって行うので、配線のための他の構成を不要とし、配線による受光量の低下を抑制することができる。
本発明の他の態様において、光センサーは、上述の受光素子と、当該受光素子に向けて通過する光の入射角度を制限する角度制限フィルターと、を具備し、角度制限フィルターの少なくとも一部が導電材料によって形成され、受光素子の複数の第4の半導体領域が、角度制限フィルターの上記一部を介して第3の外部電極にそれぞれ接続されている。
この態様によれば、第3の半導体領域に囲まれた第4の半導体領域と、第3の外部電極との間の電気的接続を、角度制限フィルターによって行うので、配線のための他の構成を不要とし、配線による受光量の低下を抑制することができる。
本発明の他の態様において、分光センサーは、上述の受光素子と、受光素子に向けて通過する光の入射角度を制限する角度制限フィルターと、角度制限フィルターを通過できる光の波長を制限する波長制限フィルターと、を具備する。
この態様によれば、上述の受光素子を用いるので、第2の半導体領域におけるキャリアの移動距離が小さくて済み、キャリアを効率良く移動できる。
第1の実施形態に係る受光素子及び分光センサーを示す平面透視図。 図1のII−II線断面図。 受光素子の形成工程を示す図。 第2の実施形態に係る受光素子及び分光センサーを示す平面透視図。 図4のV−V線断面図。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。また同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る受光素子及び分光センサーを示す平面透視図である。図2は、図1のII−II線断面図である。
分光センサー1は、角度制限フィルター10と、波長制限フィルター20と、受光素子30とを具備している(図2参照)。図1においては、波長制限フィルター20を省略している。
分光センサー1が形成される半導体基板としてのシリコン基板3には、受光素子30に所定の逆バイアス電圧を印加したり、受光素子30において発生した光起電力に基づく電流を検知し、当該電流の大きさに応じたアナログ信号を増幅してデジタル信号に変換したりする図示しない電子回路が形成されている。この電子回路を構成する半導体素子に、図示しない配線用の複数のアルミニウム(Al)合金層が接続されることにより、電子回路を構成する半導体素子間の電気的接続や電子回路の外部との電気的接続が行われている。
複数のアルミニウム合金層の間には、図示しない導電プラグが接続されている。この導電プラグは、導電プラグを配置した箇所において、上下のアルミニウム合金層間を電気的に接続するものである。
<1−1.角度制限フィルター>
図2に示すように、角度制限フィルター10は、受光素子30が形成されたシリコン基板3上に形成されている。本実施形態の角度制限フィルター10においては、上述の電子回路上の導電プラグと同じプロセスにより形成した導電プラグからなる遮光体13によって、光路壁部が形成されている。遮光体13は、タングステン(W)によって構成されている。
また、シリコン基板3上には、上述の電子回路上のアルミニウム合金層と同じ多層配線プロセスにより形成した複数のアルミニウム合金層11が、それぞれ透光性(受光素子30によって受光しようとする波長の光に対する透光性を言う。以下同じ)を有する絶縁層としての酸化シリコン(SiO2)層12を介して積層されている。複数のアルミニウム合金層11は、アルミニウム合金層に限られず、銅(Cu)合金層で構成されても良い。
遮光体13は、受光素子30によって受光しようとする波長の光を実質的に透過しない材料によって構成され、シリコン基板3上に、例えば格子状の所定パターンで(図1参照)、複数層にわたって連続的に形成される(図2参照)ことにより、遮光体13の積層方向の光路を形成する。
この遮光体13によって形成された光路壁部によって、光路内を通過する光の入射角度が制限される。すなわち、光路内に入射した光が、光路の向きに対して所定の制限角度以上に傾いている場合には、光が遮光体13に当たり、一部が遮光体13に吸収され、残りが反射される。光路を通過するまでの間に反射が繰り返されることによって反射光が弱くなるので、角度制限フィルター10を通過できる光は、実質的に、光路に対する傾きが所定の制限角度未満の光に制限される。
遮光体13に囲まれた領域は、透光性を有する上述の酸化シリコン層12によって構成されているので、入射光を透過する光透過部として機能する。
上述の態様においては、シリコン基板3上に、格子状の所定パターンで複数層にわたって遮光体13を形成することによって光路壁部が形成されるので、微細なパターンの形成が可能であり、小型の角度制限フィルター10の製造が可能となる。また、部材を貼り合わせて分光センサーを構成する場合と比べて、製造プロセスを簡素化し、接着材による透過光の減少も抑制できる。
好ましい態様においては、遮光体13は、上述の導電プラグと同じ材料(タングステン等)によって構成される。これにより、角度制限フィルター10は、同一のシリコン基板3上に形成される電子回路のための配線用のアルミニウム合金層や導電プラグを形成するのと同時に、半導体プロセスによって形成することができる。
また、好ましい態様においては、遮光体13の表面には、タングステンと酸化シリコンとの密着層である窒化チタン(TiN)膜14が形成されている。
また、好ましい態様においては、遮光体13は、アルミニウム合金層11の側面を介してアルミニウム合金層11と電気的に接続される。そして、シリコン基板3に形成される後述の第4の半導体領域34と遮光体13の下端とが電気的に接続されることにより、受光素子30とアルミニウム合金層11との電気的接続を可能としている。
<1−2.波長制限フィルター>
波長制限フィルター20は、角度制限フィルター10上に、酸化シリコン(SiO2)等の低屈折率の薄膜21と、酸化チタン(TiO2)等の高屈折率の薄膜22とを、シリコン基板3に対して僅かに傾斜させて多数積層したものである。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22は、それぞれ例えばサブミクロンオーダーの所定膜厚とし、これを例えば計60層程度にわたって積層することにより、全体で例えば6μm程度の厚さとする。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22のシリコン基板3に対する傾斜角度θ1及びθ2は、受光素子30によって受光しようとする光の設定波長に応じて、例えば0[deg]以上30[deg]以下に設定する。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22をシリコン基板3に対して傾斜させるために、例えば、角度制限フィルター10上に透光性を有する傾斜構造体23を形成し、傾斜構造体23の上に低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22を成膜する。傾斜構造体23は、例えば、角度制限フィルター10上に形成した酸化シリコンをCMP(chemical mechanical polishing)法によって加工することにより形成する。
このように、受光素子30によって受光しようとする光の設定波長に応じて異なる傾斜角度θ1及びθ2を有する傾斜構造体23を予め形成しておくことにより、低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22は、受光素子30によって受光しようとする光の設定波長によらず、同一の膜厚で、共通の工程により成膜することができる。
以上の構成により、波長制限フィルター20は、角度制限フィルター10に所定の制限角度範囲内で入射する光(角度制限フィルター10を通過できる光)の波長を制限する。
すなわち、波長制限フィルター20に入射した入射光は、低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22との境界面において、一部は反射光となり、一部は透過光となる。そして、反射光の一部は、他の低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22との境界面において再度反射して、上述の透過光と合波する。このとき、反射光の光路長と一致する波長の光は、反射光と透過光の位相が一致して強めあい、反射光の光路長と一致しない波長の光は、反射光と透過光の位相が一致せずに弱めあう(干渉する)。
ここで、反射光の光路長は、入射光の向きに対する低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22の傾斜角度によって決まる。従って、上述の干渉作用が、例えば計60層に及ぶ低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22において繰り返されると、入射光の入射角度に応じて、特定の波長の光のみが波長制限フィルター20を透過し、所定の出射角度(例えば、波長制限フィルター20への入射角度と同じ角度)で波長制限フィルター20から出射する。
角度制限フィルター10は、所定の制限角度範囲内で角度制限フィルター10に入射した光のみを通過させる。従って、波長制限フィルター20と角度制限フィルター10とを通過する光の波長は、低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22のシリコン基板3に対する傾斜角度θ1及びθ2と、角度制限フィルター10が通過させる入射光の制限角度範囲とによって決まる所定範囲の波長に制限される。
<1−3.受光素子>
受光素子30は、波長制限フィルター20及び角度制限フィルター10を通過した光を受光して光起電力に変換する素子である。
図2には、波長制限フィルター20の傾斜角度θ1によって決まる波長の光を受光するための受光素子30と、傾斜角度θ2によって決まる波長の光を受光するための受光素子30の一部とが図示されている。
受光素子30は、シリコン基板3にイオン注入等によって形成した各種の半導体領域を含んでいる。本実施形態においては、シリコン基板3に形成された半導体領域として、(1)第1の外部電極に対して電気的に接続された第1導電型の第1の半導体領域31と、(2)第1の半導体領域31上に形成された第2導電型の第2の半導体領域32と、(3)第2の半導体領域32上に形成された第1導電型の第3の半導体領域(ピニング層)33と、(4)第2の半導体領域32上に、第3の半導体領域33に囲まれて複数形成され、第2の半導体領域32より高濃度の第2導電型不純物を含み、第2の外部電極に対して電気的に接続された第2導電型の第4の半導体領域34と、が含まれる。
ここで、第1導電型は、例えばN型であり、第2導電型及びシリコン基板3の導電型は、例えばP型である。その場合、第1の外部電極はカソード電極となり、第2の外部電極はアノード電極となる。
第1の半導体領域31は、第1導電型の第5の半導体領域35を介して第1の外部電極への接続部37に接続されている。一方、第2の半導体領域32は、複数の第4の半導体領域34を介して、第2の外部電極への接続部38に接続されている。従って、第1の外部電極と第2の外部電極とを介して、第1の半導体領域31と第2の半導体領域32との間で形成されたPN接合に逆バイアスの電圧を印加できるようになっている。
角度制限フィルター10を通過してきた光が受光素子30で受光されると、第1の半導体領域31と第2の半導体領域32との間で形成されたPN接合において光起電力が発生することにより、電流が発生する。この電流を、第1の外部電極又は第2の外部電極に接続された上述の電子回路によって検知することにより、受光素子30で受光した光を検知することができる。
第1の実施形態においては、第1導電型の第3の半導体領域(ピニング層)33に囲まれて、第2導電型の第4の半導体領域34が形成されているので(図1参照)、第2の半導体領域32上において第3の半導体領域33の面積を大きく確保できる。従って、シリコン基板3と酸化シリコン層12との界面における熱励起キャリアの発生及びこれによる暗電流ノイズの発生を抑止できる。
さらに、第1の実施形態においては、第2の外部電極に接続された第4の半導体領域34が、第3の半導体領域33に囲まれて複数形成されているので(図1参照)、第3の半導体領域33の下に位置する第2の半導体領域32で発生したキャリアが第4の半導体領域34まで移動する距離を短くし、効率的なキャリアの移動ができる。
また、第1の実施形態においては、第3の半導体領域33が、第5の半導体領域35を介して第3の外部電極への接続部39に接続されている。本実施形態においては、図2に示されるように、第1の外部電極への接続部37と第3の外部電極への接続部39とが共通であるので、第1の外部電極と第3の外部電極は共通の電極である。この構成により、第1の外部電極に印加する上述の逆バイアス電圧と同じ電圧を第3の半導体領域33に印加できるので、第2の半導体領域32において十分な空乏層を形成することができる。
なお、ここでは第1の半導体領域31と第3の半導体領域33とを第5の半導体領域35において接続しているが、これに限らず、第1の半導体領域31を、第3の半導体領域33に接続されない導電層(図示せず)によって第1の外部電極に接続することとし、第1の外部電極と第3の外部電極とを同一極性の別の電位にしても構わない。
また、上述の態様においては、角度制限フィルター10が導電材料によって形成されている。そして、複数の第4の半導体領域34が、それぞれ、角度制限フィルター10の下端に位置する接続部38に接続され、この角度制限フィルター10を介して第2の外部電極に接続されている。従って、受光素子30上に角度制限フィルター10以外の配線用の導電体を設ける必要がなく、配線による受光光量の低下を避けることができる。
<1−4.第1の実施形態の製造方法>
ここで、第1の実施形態に係る分光センサー1の製造方法について簡単に説明する。分光センサー1は、最初にシリコン基板3に受光素子30を形成し、次に、受光素子30の上に角度制限フィルター10を形成し、次に、角度制限フィルター10の上に波長制限フィルター20を形成することによって製造する。
最初に、シリコン基板3に受光素子30を形成する。
図3は、受光素子の形成工程を示す図である。
(1)まず、図3(A)に示すように、パターニングしたレジスト(図示せず)を形成し、このレジストをマスクとして、P型のシリコン基板3にイオン注入等を行うことによって、N型の第1の半導体領域31を形成する。注入するイオンは例えばリン(P+)とし、イオン注入エネルギーは例えば1MeV〜3MeVとし、ドーズ量は例えば1.0×1012atoms/cm2〜1.0×1014atoms/cm2とする。イオン注入後、レジストを除去する。
(2)次に、図3(B)に示すように、パターニングしたレジストR2を形成し、このレジストR2をマスクとして、第1の半導体領域31にさらにイオン注入等を行うことによって、N型の第5の半導体領域35を形成する。注入するイオンは例えばリン(P+)とし、イオン注入エネルギーは例えば100KeV〜1000KeVとし、ドーズ量は例えば1.0×1013atoms/cm2〜1.0×1015atoms/cm2とする。イオン注入後、レジストR2を除去する。
(3)次に、図3(C)に示すように、パターニングしたレジストR3を形成し、このレジストR3をマスクとして、第1の半導体領域31にさらにイオン注入等を行うことによって、P型の第2の半導体領域32を形成する。注入するイオンは例えばホウ素(B+)とし、イオン注入エネルギーは例えば50KeV〜300KeVとし、ドーズ量は例えば1.0×1011atoms/cm2〜1.0×1013atoms/cm2とする。イオン注入後、レジストR3を除去する。
(4)次に、図3(D)に示すように、パターニングしたレジストR4を形成し、このレジストR4をマスクとして、第2の半導体領域32にさらにイオン注入等を行うことによって、P型の第4の半導体領域34を形成する。注入するイオンは例えばホウ素(B+)とし、イオン注入エネルギーは例えば5KeV〜50KeVとし、ドーズ量は例えば1.0×1013atoms/cm2〜1.0×1015atoms/cm2とする。イオン注入後、レジストR4を除去する。
(5)最後に、図3(E)に示すように、パターニングしたレジストR5を形成し、このレジストR5をマスクとして、第2の半導体領域32にさらにイオン注入等を行うことによって、N型の第3の半導体領域33を形成する。注入するイオンは例えばヒ素(As+)とし、イオン注入エネルギーは例えば10KeV〜100KeVとし、ドーズ量は例えば1.0×1012atoms/cm2〜1.0×1014atoms/cm2とする。イオン注入後、レジストR5を除去する。
以上の(1)〜(5)の工程は、同一のシリコン基板3上に形成される電子回路の形成と同時に行うことができる。
次に、受光素子30の上に角度制限フィルター10を形成する(図2参照)。
例えば、タングステンの遮光体13は、上述の電子回路のための配線用のアルミニウム合金層を接続する導電プラグの形成と同時に形成することができる。また、アルミニウム合金層11は、上述の電子回路のための配線用のアルミニウム合金層の形成と同時に形成することができる。酸化シリコン層12も、上述の電子回路のための配線用の複数のアルミニウム合金層間の絶縁膜の形成と同時に形成することができる。
受光素子30と角度制限フィルター10とを組み合わせることにより、所定の制限角度範囲内の入射光を検知する光センサー(指向性光センサー)を得ることができる。
次に、角度制限フィルター10の上に波長制限フィルター20を形成する(図2参照)。例えば、まず、角度制限フィルター10の上に酸化シリコン層を形成し、この酸化シリコン層をCMP法等によって所定角度の傾斜構造体23に加工する。次に、低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22とを交互に多数積層する。
以上の工程によって分光センサー1が製造される。
<2.第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態に係る受光素子及び分光センサーを示す平面透視図である。図5は、図4のV−V線断面図である。
第2の実施形態に係る分光センサーは、主に受光素子40に関して、第1の実施形態に係る分光センサーと相違している。
第2の実施形態に係る受光素子40は、(1)第1の外部電極に対して電気的に接続された第1導電型の第1の半導体領域41と、(2)第1の半導体領域41上に形成された第2導電型の第2の半導体領域42と、を有する点では第1の実施形態と同一である。第2の実施形態に係る受光素子40は、(3)第2の半導体領域42上に、第2の半導体領域42より高濃度の第2導電型不純物を含み、第2の外部電極に対して電気的に接続された第2導電型の第3の半導体領域43が形成されており、(4)第2の半導体領域42上に、第3の半導体領域43に囲まれて複数形成された第1導電型の第4の半導体領域(ピニング層)44を有している点で、第1の実施形態と異なる。
すなわち、第1の実施形態においては第1導電型の第3の半導体領域(ピニング層)33に、第2導電型の第4の半導体領域34が囲まれて複数形成されていたのに対し、第2の実施形態においては、第2導電型の第3の半導体領域43に、第1導電型の第4の半導体領域(ピニング層)44が囲まれて複数形成されている。
第1の半導体領域41は、第1導電型の第5の半導体領域45を介して第1の外部電極への接続部47に接続されている。一方、第2の半導体領域42は、角度制限フィルター10の遮光体13に沿って格子状に形成された第3の半導体領域43(図4参照)を介して、受光素子40の受光領域より外側の部分43aにおいて第2の外部電極への接続部48に接続されている。従って、第1の外部電極と第2の外部電極とを介して、第1の半導体領域41と第2の半導体領域42との間で形成されたPN接合に逆バイアスの電圧を印加できるようになっている。
第2の実施形態においては、第2導電型の第3の半導体領域43に囲まれて、第1導電型の第4の半導体領域(ピニング層)44が複数形成されているので、第2の半導体領域42上において第4の半導体領域44を複数確保できる。従って、シリコン基板3と酸化シリコン層12との界面における熱励起キャリアの発生及びこれによる暗電流ノイズの発生を抑止できる。
さらに、第2の実施形態においては、第4の半導体領域44が、第2の外部電極に接続された第3の半導体領域43に囲まれて形成されているので(図4参照)、第4の半導体領域44の下に位置する第2の半導体領域42で発生したキャリアが第3の半導体領域43まで移動する距離を短くし、効率的なキャリアの移動ができる。
また、第2の実施形態においては、複数の第4の半導体領域44が、それぞれ第3の外部電極への接続部49に接続されている。本実施形態においては、図5に示されるように、第1の外部電極への接続部47と第3の外部電極への接続部49とが角度制限フィルター10を介して接続されているので、第1の外部電極と第3の外部電極は共通の電極である。この構成により、第1の外部電極に印加する上述の逆バイアス電圧と同じ電圧を複数の第4の半導体領域44に印加できるので、第2の半導体領域42において十分な空乏層を形成することができる。なお、第4の半導体領域44と同一の不純物濃度を有するピニング層44aは、第5の半導体領域45を介して第1の外部電極に接続されている。
ここでは第1の外部電極と第3の外部電極は共通の電極としているが、これに限らず、第1の外部電極と第3の外部電極とを同一極性の別の電位にしても構わない。
以上説明した第1の実施形態及び第2の実施形態において、第1導電型はN型、第2導電型及びシリコン基板3の導電型はP型としたが、これに限らず、第1導電型はP型、第2導電型及びシリコン基板3の導電型はN型としても良い。その場合には、第1の外部電極はアノード電極、第2の外部電極はカソード電極となる。
1…分光センサー、3…シリコン基板、10…角度制限フィルター、11…アルミニウム合金層、12…酸化シリコン層、13…遮光体、14…窒化チタン膜、20…波長制限フィルター、21…低屈折率の薄膜、22…高屈折率の薄膜、23…傾斜構造体、30…受光素子、31…第1の半導体領域、32…第2の半導体領域、33…第3の半導体領域、34…第4の半導体領域、35…第5の半導体領域、37…第1の外部電極への接続部、38…第2の外部電極への接続部、39…第3の外部電極への接続部、40…受光素子、41…第1の半導体領域、42…第2の半導体領域、42a…第2の半導体領域の外側部分、43…第3の半導体領域、44…第4の半導体領域、44a…第5の半導体領域に接続されたピニング層、45…第5の半導体領域、47…第1の外部電極への接続部、48…第2の外部電極への接続部、49…第3の外部電極への接続部、R2〜R5…レジスト。

Claims (4)

  1. 第1の外部電極に対して電気的に接続された第1導電型の第1の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域上に形成された第2導電型の第2の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域上に形成され、前記第2の半導体領域より高濃度の第2導電型不純物を含み、第2の外部電極に対して電気的に接続された第2導電型の第3の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域上に前記第3の半導体領域に囲まれて複数形成され、第3の外部電極に対してそれぞれ電気的に接続された第1導電型の第4の半導体領域と、
    を具備する受光素子と、
    前記受光素子上に位置し、前記受光素子に向けて通過する光の入射角度を制限する光路壁部を具備する角度制限フィルターと、
    を具備し、
    前記角度制限フィルターの少なくとも前記光路壁部が導電材料によって形成され、
    前記受光素子の前記複数の第4の半導体領域が、前記角度制限フィルターの前記光路壁部を介して前記第3の外部電極にそれぞれ接続され、
    前記角度制限フィルターの前記光路壁部は、前記複数の第4の半導体領域と平面視で重なり、かつ直接接続された指向性光センサー。
  2. 請求項1において、前記光路壁部は格子状であることを特徴とする指向性光センサー。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第1半導体領域は、第1導電型の第5の半導体領域を介して前記第1の外部電極に対して電気的に接続され、前記第5の半導体領域は、前記第1の半導体領域より高濃度の第1導電型不純物を含むことを特徴とする指向性光センサー。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項記載の指向性光センサーと、
    前記角度制限フィルターを透過できる光の波長を制限する波長制限フィルターと、
    を具備する分光センサー。
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