JP5900403B2 - 搬送台車制御システム - Google Patents
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Description
前記複数の物品移載箇所を包含する検出対象領域における前記物品搬送台車の位置を地上側から検出する地上側位置検出手段と、前記台車側位置検出手段が検出した前記物品搬送台車の位置及び前記地上側位置検出手段が検出した前記物品搬送台車の位置の相対距離である照合差分距離が異常判別用設定距離より大きいときは、検出異常状態として異常対応処理を実行するシステム制御手段と、が設けられている点にある。
これに対して、第1特徴構成によれば、台車側位置検出手段が検出した物品搬送台車の位置と、地上側位置検出手段が検出した物品搬送台車の位置との相対距離である照合差分距離が異常判別用設定距離より大きいときには異常対応処理を実行するものであるから、台車側位置検出手段が検出した物品搬送台車の位置に実際の物品搬送台車の位置とのずれが生じたときには、そのずれに対して不都合を回避すべく適切に対応することができる。
なお、上記異常処理としては、システム制御手段が台車側走行制御手段に対して制御指令を指令して、物品搬送台車を停止させることや、物品搬送台車の上限走行速度を低減させること等が考えられる。また、上記異常処理として、台車側位置検出手段が検出した物品搬送台車の位置に実際の物品搬送台車の位置とのずれが生じていることを作業者に対して報知することも考えられる。
前記検出対象領域に設定された参照用位置に、位置計測用の測位用無線信号を出力自在な位置参照用の参照用無線タグが位置固定状態で設置され、前記受信装置が、前記参照用無線タグから前記測位用無線信号を受信自在に構成され、前記位置算出部が、前記複数の受信装置の受信情報に基づいて、前記参照用無線タグの前記検出対象領域における位置を算出自在に構成され、前記システム制御手段は、前記参照用位置を記憶する記憶部を有し、かつ、前記位置算出部が算出した前記参照用無線タグの位置と前記参照用位置との距離であるタグ用照合差分距離がタグ計測異常判別用設定距離より大きいときは、タグ計測異常状態と判別してタグ計測異常対応処理を実行するように構成されている点にある。
しかしながら、例えば、複数の受信装置が壁等の障害物に反射した測位用無線信号を受信するマルチパス受信状態となった場合等には、複数の受信装置の一部または全部が受信する反射波に基づいて位置算出部が台車用無線タグの位置を算出するので、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置と検出対象領域において実際にその台車用無線タグが存在する位置とにずれが生じる可能性がある。
このようなずれが生じると、無線式位置検出手段は、実際とは異なって算出された台車用無線タグの検出対象領域における位置に基づいて物品搬送台車の位置を検出することになるため、物品搬送台車の位置を正しく検出できなくなる。
このように、第2特徴構成によれば、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置と検出対象領域において実際にその台車用無線タグが存在する位置とがずれた状態となった場合には、タグ計測異常対応処理が実行され、例えば、物品搬送台車の走行速度を減速させる等、無線式位置検出手段が物品搬送台車の位置を適切に検出できない状態で物品搬送台車を継続して走行させる事態を抑制することが可能となる。
これに対して、第3特徴構成によれば、上記のように、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置と検出対象領域において実際にその台車用無線タグが存在する位置とにずれが生じたときには、物品搬送台車を減速又は停止させるので、作業者等の干渉物は物品走行台車を回避し易く、また、物品搬送台車も停止している又は減速して走行しているので、作業者等の干渉物との干渉を回避し易い。また、物品搬送台車の走行を継続する場合にも、その走行速度を減速しているので、制動距離が短くなり、干渉物との干渉を回避し易い。
このように、第3特徴構成によれば、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置と検出対象領域において実際にその台車用無線タグが存在する位置とにずれが生じた場合でも、干渉物と干渉する等の不都合を事前に回避することができる。
このような場合、タグ計測異常対応処理として、物品搬送台車を停止又は減速させることも考えられる。この場合、作業者等によって、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置を、実際の位置に近づけるように補正することによって、無線式位置検出手段が検出する台車用無線タグの検出対象領域における位置と、検出対象領域において実際にその台車用無線タグが存在する位置とのずれを少なくすることができ、物品搬送台車の位置を適切に認識した状態で物品搬送台車を制御できる。
つまり、物品搬送台車の実際の走行位置と台車側位置検出手段が検出している位置とにずれが生じた場合、作業者等が予測していない箇所に物品搬送台車が存在したり、物品搬送台車が本来の走行経路ではない経路を走行する事態となっている可能性があるが、第5特徴構成によれば、上記のように物品搬送台車の実際の走行位置と台車側位置検出手段が検出している位置とにずれが生じたときには、物品搬送台車を減速又は停止させるので、作業者等の干渉物は物品走行台車を回避し易く、また、物品搬送台車も停止している又は減速して走行しているので、作業者等の干渉物との干渉を回避し易い。また、物品搬送台車の走行を継続する場合にも、その走行速度を減速しているので、制動距離が短くなり、干渉物との干渉を回避し易い。
このように、第5特徴構成によれば、例えば物品搬送台車が走行経路からずれた位置の走行経路をそのまま走行した場合でも、干渉物と干渉する等の不都合を事前に回避することができる。
そこで、システム制御手段が、ずれの度合いが小さい第1検出異常状態と判別した場合には、物品搬送車の上限走行速度を低減させることによって、物品搬送台車の実際の走行位置と台車側位置検出手段が検出している位置とのずれを解消し易い状態にした上で、物品搬送車の作動を継続させることで、物品搬送車の位置の正常な状態への復旧を図って作業効率の低下を防止しながら、ずれに起因する不都合を抑制することができる。
そこで、システム制御手段が、ずれの度合いが大きい第2検出異常状態と判別した場合には、物品搬送車の走行を停止させることによって、上記ずれに起因する不都合が発生する可能性が高まっている状態において、当該不都合の発生を早期に回避することができる。
そして、検出した物品搬送台車と干渉物との位置関係に基づいて、干渉物と物品搬送台車とが干渉する虞があるときはそれらの干渉を回避すべく、物品搬送台車に対して、走行速度を低減させたり走行を停止させる等の制御を行うことができる。
なお、従来でも、物品搬送台車にエリアセンサを設けて、干渉物との干渉を回避するよう制御しているが、上記のように地上側位置検出手段が検出対象領域に存在する干渉物の位置を検出するものであるから、より広い範囲における干渉物を検出することが可能であり、また、エリアセンサでは検出できないような干渉物も検出することが可能となる。
以下、本発明の搬送台車制御システムが備えられる物品搬送設備の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品搬送設備には、走行経路Lの側脇に設けられた物品移載箇所としての複数のステーションSと、複数のステーションSに亘る走行経路Lに沿って床面上を走行自在な無人の物品搬送台車1とが設けられている。そして、物品搬送台車1が走行経路Lに沿って自律走行して複数のステーションS間で物品B(パレット及びこれに載置支持された荷)を搬送するようになっている。
また、物品搬送設備では、物品搬送台車1のほか、外部から進入した作業者2が床面上を歩行して作業を行ったり、搭乗した運転者の操縦によりフォークリフト3が床面上を軌道の制限無く自由に走行して作業を行っている。
なお、図1では、走行経路Lを実線で図示しているが、これは物品搬送台車1が走行すべき仮想的な走行経路を示しているのであって走行車輪を案内するレールは設置されていない。
尚、走行用モータ5と操向用モータ6とで走行駆動手段7が構成されており、物品搬送台車1は、走行駆動手段7の作動により走行経路Lに沿って走行自在に構成されている。
また、物品搬送台車1には、駆動用走行車輪の回転に伴ってパルス信号を出力するロータリーエンコーダ等の走行距離検出用の距離検出部11、及び、物品搬送台車1の向きを検出するレートジャイロ等の方位検出部12が備えられている。
尚、投受光部10と距離検出部11と方位検出部12とで、物品搬送台車1の走行位置を検出する台車側位置検出手段13が構成されており、この台車側位置検出手段13は、物品搬送台車1に備えられている。
つまり、台車側コントローラH1は、投受光部10にて受光する反射光の走査角情報及び複数の反射板9の位置情報に基づいて物品搬送台車1の現在位置を確認しながら、その現在位置情報、距離検出部11の検出情報、及び、方位検出部12の検出情報に基づいて、地上側コントローラH2から指令される走行指令にて指定されたステーションSに対応する目標走行位置に物品搬送台車1を走行経路Lに沿って目標走行速度で走行させるべく、走行用モータ5及び操向用モータ6の作動を制御するように構成されている。
走行経路Lは、上述の通り物品搬送台車1が走行すべき仮想の経路である。走行経路Lの経路情報がマップデータ8として台車側コントローラH1に記憶されており、台車側コントローラH1は、走行指令が指令されると走行経路Lに沿ったルートの設定を行う。
ちなみに、本実施形態では、低負荷時の高速走行速度は200[m/分]、高負荷時の高速走行速度は160[m/分]、低負荷時の中速走行速度は60[m/分]、高負荷時の中速走行速度は40[m/分]、クリープ走行速度は5[m/分]に設定されており、低負荷時の高速走行速度、高負荷時の高速走行速度、低負荷時の中速走行速度、高負荷時の中速走行速度、クリープ走行速度の順に低速になるように設定されている。
尚、低負荷で走行するときとは、物品を支持していない空荷状態で走行するときであり、高負荷で走行するときとは、物品を支持している実荷状態で走行するときである。
ちなみに、干渉物センサ15及びバンパセンサ26が検出する干渉物とは、作業者2、フォークリフト3及び床面上に載置された物品等の物品搬送台車1と干渉する虞のあるものである。
また、走行経路Lの横側方に、壁が設置されている場合や、走行経路Lを走行する物品搬送台車1と干渉しないように床面上に物品保管棚が設置されたり、物品が床面上に直接置かれる場合があるが、このような壁や棚等の床面上に設置されている干渉物又は床に直接載置される物品のように床面上に存在が予定される干渉物の位置は、レイアウトマップとしてセンサ制御部16に予め記憶されている。そして、センサ制御部16は、予め位置が記憶されている干渉物を干渉物センサ15にて検出されたとしてもその検出情報はキャンセルして干渉物が存在していると判別しないようになっている。
図1では図示を省略しているが、走行経路Lに挟まれた領域には、例えば、物品Bを保管する物品保管棚が設けられたり、物品Bが積層状態で床に直接載置されたり、作業者2が操作する装置が設置されていたり等、物品搬送設備によって種々の構成が配置されることになる。
そして、地上側コントローラH2は、物品を搬送する搬送元のステーションSや搬送先のステーションSを指定する搬送情報を台車側コントローラH1に送信するように構成されている。台車側コントローラH1は、走行位置情報と走行指令情報とに基づいて走行駆動手段7の作動を制御し、物品搬送台車1の走行位置情報を地上側コントローラH2に送信するように構成されている。
また、図4に示すように台車側位置検出手段13が検出した物品搬送台車1の位置P1と、地上側位置検出手段19が検出した物品搬送台車1の位置P2とがずれた場合、位置P1と位置P2との相対距離である照合差分距離Dが異常判別用設定距離Gより大きいときは、検出異常状態として異常対応処理を実行するシステム制御手段としてのシステム管理サーバH3が設けられている。
無線式位置計測システム21は、位置計測用の測位用無線信号を出力自在な無線タグT(詳細には、物品搬送台車1に装備された台車用無線タグT1、作業者2に装備された作業者用無線タグT2、及び、フォークリフト3に装備されたフォーク用無線タグT3)と、検出対象領域Eに存在するそれら無線タグTからの測位用無線信号を受信自在な複数の親機23と、当該複数の親機23からの情報に基づいて無線タグTの検出対象領域Eにおける位置を算出する位置算出部24とを備えて構成されている。親機23は、図1に示す矩形状の検出対象領域E(一点鎖線で示す)の4つの隅角部に設けられている。本実施形態の無線式位置計測システム21は、位置計測用の無線信号としてUWB方式の7.25GHz〜10.25GHzの無線信号を用いており、無線タグTが、数ナノ秒という短いパルス信号を出力したときの複数の親機23に到達する時間のずれを位置算出部24が計測することで、平均誤差30cm程度の高い精度で無線タグTの3次元での位置を算出できるようになっている。
すなわち、本実施形態における台車用無線タグT1が本発明の台車用無線タグに相当し、本実施形態における複数の親機23が本発明の複数の受信装置に相当し、本実施形態における無線式位置計測システム21が本発明の無線式位置検出手段に相当する。
無線タグTから送信される情報には、無線タグTが装備されたものの属性情報が含まれている。このため、無線式位置計測システム21は、無線タグTの情報から無線タグTがいずれの物品搬送台車1、作業者2、又はフォークリフト3であるかを判別できるように構成されている。
システム管理サーバH3は、台車側位置検出手段13が検出した物品搬送台車1の位置P1{座標(x1,y1)}を取得する(ステップ#11)とともに、地上側位置検出手段19が検出した物品搬送台車1の位置P2{座標(x2,y2)}を取得する(ステップ#12)。
また、ステップ#15にて、照合差分距離Dが第2異常判別用距離G2以上であると判別されなかった場合(すなわち第2異常判別用距離G2未満であると判別した場合)には(ステップ#15:No)、システム管理サーバH3は、地上側コントローラH2に、物品搬送台車1の上限走行速度を、例えば上記高負荷時の中速走行速度としての40[m/分]に低減させる速度制限指令を指令する(ステップ#18)。
ステップ#16における走行停止指令の指令後、又は、ステップ#18における速度制限指令の指令後に、システム管理サーバH3は、図示しない表示灯又は表示装置又は音声出力手段によって、物品搬送台車1の走行位置が検出異常状態となったことを作業者に報知する異常状態報知処理を実行する(ステップ#17)。
ステップ#14にて、照合差分距離Dが第1異常判別用距離G1以上であると判別されなかった場合(ステップ#14:No)、又は、ステップ#17にて異常状態報知処理を実行すると、当該ルーチンを終了する。
上記図6のフローチャートにおいて、ステップ#16、ステップ#17、及び、ステップ#18が、本発明の異常対応処理に相当する。
すなわち、システム管理サーバH3は、異常対応処理として、物品搬送台車1に対して、当該物品搬送台車1を減速又は停止させる走行抑制指令を指令するように構成されている。
そして、システム管理サーバH3は、異常対応処理として、照合差分距離Dが第1異常判別用距離G1以上でかつ第2異常判別用距離G2未満である第1検出異常状態であると判別すると、物品搬送台車1に対して、当該物品搬送台車1の上限走行速度を低減させる速度制限指令を指令し、照合差分距離Dが第2異常判別用距離G2以上である第2検出異常状態であると判別すると、物品搬送台車1に対して、当該物品搬送台車1の走行を停止させる走行停止指令を指令するように構成されている。
次に、上記#13と同様にして、位置P2と位置Pnとの間の距離である対干渉物間距離Dnを算出する(ステップ#23)。
続いて、対干渉物間距離Dnが干渉回避用距離G3より大きいか否かを判別する(ステップ#24)。#23にて、対干渉物間距離Dnが干渉回避用距離G3より小さいと判別すると(ステップ#24:Yes)、システム管理サーバH3は、干渉物(作業者2又はフォークリフト3)と物品搬送台車1との干渉を回避する干渉回避処理として、地上側コントローラH2に、物品搬送台車1の走行を停止させる走行停止指令を指令する(ステップ#25)。
#25の干渉回避処理の実行後、又は、#24にて対干渉物間距離Dnが干渉回避用距離G3より大きいと判別したときは、当該ルーチンを終了する。
すなわち、システム管理サーバH3が、地上側位置検出手段19にて検出した物品搬送台車1と干渉物との位置関係に基づいて、干渉物と物品搬送台車1との干渉を回避すべく物品搬送台車1を制御するように構成されている。
システム管理サーバH3は、無線式位置計測システム21の位置算出部24が算出した参照用無線タグT4の位置Pvの位置座標{座標(x3,y3)}を取得する(ステップ#31)とともに、自己の記憶部に記憶している参照用位置Rの位置座標{座標(x0,y0)}を取得する(ステップ#32)。
また、ステップ#35にて、タグ用照合差分距離Dtがタグ異常判別用第2距離F2未満であると判別した場合には(ステップ#35:No)、システム管理サーバH3は、地上側コントローラH2に、物品搬送台車1の上限走行速度を、例えば上記高負荷時の中速走行速度としての40[m/分]に低減させる速度制限指令を指令する(ステップ#38)。
ステップ#36における走行停止指令の指令後、又は、ステップ#38における速度制限指令の指令後に、システム管理サーバH3は、図示しない表示灯又は表示装置又は音声出力手段によってタグ計測異常状態となったことを作業者に報知する異常状態報知処理を実行する(ステップ#37)。
ステップ#34にて、照合差分距離Dがタグ異常判別用第1距離F1以上であると判別されなかった場合(ステップ#34:No)、又は、ステップ#37にて異常状態報知処理を実行すると、当該ルーチンを終了する。
上記図9のフローチャートにおいて、ステップ#36及びステップ#37が本発明のタグ異常対応処理に相当する。
すなわち、システム管理サーバH3は、タグ計測異常対応処理として、物品搬送台車1に対して、当該物品搬送台車1を減速又は停止させる走行抑制指令を指令するように構成されている。
次に、本発明の搬送台車制御システムが備えられる物品搬送設備の第2実施形態を説明するが、本第2実施形態は上記第1実施形態においてタグ計測異常対応処理の内容が異なるのみであるので、重複する説明は省略し、タグ計測異常対応処理の内容のみを説明する。
図10に示すように、第2実施形態では、システム管理サーバH3は、無線式位置計測システム21の位置算出部24が算出した参照用無線タグT4の位置Pvの位置座標{座標(x3,y3)}を取得する(ステップ#41)とともに、自己の記憶部に記憶している参照用位置Rの位置座標{座標(x0,y0)}を取得する(ステップ#42)。
続いて、上記した式(2)にて、参照用無線タグT4の位置Pvと参照用位置Rとの相対距離であるタグ用照合差分距離Dtを算出する(ステップ#43)。
このように、システム管理サーバH3は、タグ計測異常対応処理として、位置算出部24にて算出した台車用無線タグT1の位置を、位置算出部24が算出した参照用無線タグT4の位置Pvと参照用位置Rとの差に基づいて補正する位置補正処理を実行するように構成されている。
(1)上記第1及び第2実施形態では、物品搬送台車に人間が搭乗しないものを例示したが、物品搬送台車が自律走行するものであれば作業者等の人間が搭乗するものでもよい。また、搬送対象の物品としては、パレット及びこれに載置支持された荷以外に、カートンケース、コンテナ、又は、人間を含む動物等の生物であってもよい。
又、システム制御手段としてのシステム管理サーバH3を、上記台車側コントローラH1又は地上側コントローラH2のいずれかと一体として構成してもよいし、それら全てを一体とする構成としてもよい。
上記のように台車側コントローラH1、地上側コントローラH2、又はシステム管理サーバH3のうちのいずれか2つ又は全てを一体とする場合、単にハードウェアを1つにまとめる構成としてもよいし、そのハードウェアにおける演算処理部で処理を実行するプログラムをも1つにまとめる構成としてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、システム管理サーバH3が、タグ用照合差分距離Dtがタグ異常判別用第1距離F1以上でかつタグ異常判別用第2距離F2未満である第1異常検出状態と判別したときには地上側コントローラH2に速度制限指令を指令し、タグ用照合差分距離Dtがタグ異常判別用第2距離F2以上である第2異常検出状態と判別したときには走行停止指令を指令する構成としたが、タグ異常判別用距離を1つとして、タグ用照合差分距離Dtがそのタグ異常判別用距離以上となったときにタグ計測異常対応処理を実行するように構成してもよい。このとき、タグ計測異常対応処理として、速度制限指令を指令するようにしてもよいし、走行停止指令を指令するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、地上側位置検出手段19として無線式位置計測システム21を利用する構成を説明したが、地上側位置検出手段19はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、検出対象領域Eを撮像可能なカメラと、そのカメラにて撮像した画像に基づいて物品搬送台車1の位置を特定する解析装置とを備えて構成してもよい。また、無線式位置計測システム21としてはUWBを用いたものを説明したが、この他にもGPSを利用したものや、PHS基地局を利用したものなど、各種の構成が適用可能である。
また、検出対象領域Eの形状及び検出対象領域Eに対する親機23の設置箇所は適宜変更可能である。例えば、検出対象領域Eの形状については上記実施形態のように矩形状ではなく円形に形成してもよい。また、例えば、親機23の設置箇所については、上記実施形態のように検出対象領域Eの周縁部に親機23を設けるのではなく、検出対象領域Eの内方側に親機23を設けてもよく、検出対象領域Eに対して親機を3個又は5個以上設けてもよい。
7 走行駆動手段
13 台車側位置検出手段
19 地上側位置検出手段
21 無線式位置検出手段
23 受信装置
24 位置算出部
B 物品
D 照合差分距離
Dt タグ用照合差分距離
E 検出対象領域
F タグ計測異常判別用設定距離
G 異常判別用設定距離
G1 第1異常判別用距離
G2 第2異常判別用距離
H1 台車側コントローラ
H2 地上側コントローラ
H3 システム管理サーバ
L 走行経路
R 参照用位置
S ステーション
T1 台車用無線タグ
T4 参照用無線タグ
Claims (8)
- 走行駆動手段の作動により複数の物品移載箇所に亘る走行経路に沿って走行自在な物品搬送台車と、前記物品搬送台車に走行指令を指令する地上側走行制御手段とが設けられ、
前記物品搬送台車が、自己の走行位置を検出する台車側位置検出手段と、前記走行駆動手段の作動を制御する台車側走行制御手段とを備えて構成され、
前記台車側走行制御手段が、前記台車側位置検出手段にて検出された走行位置情報と前記地上側走行制御手段からの走行指令情報とに基づいて、前記物品搬送台車を前記走行経路に沿って目標走行位置に向けて走行させるべく、前記走行駆動手段の作動を制御するように構成されている搬送台車制御システムであって、
前記複数の物品移載箇所を包含する検出対象領域における前記物品搬送台車の位置を地上側から検出する地上側位置検出手段と、
前記台車側位置検出手段が検出した前記物品搬送台車の位置及び前記地上側位置検出手段が検出した前記物品搬送台車の位置の相対距離である照合差分距離が異常判別用設定距離より大きいときは、検出異常状態として異常対応処理を実行するシステム制御手段と、が設けられている搬送台車制御システム。 - 前記地上側位置検出手段が、位置計測用の測位用無線信号を出力自在で前記物品搬送台車に備えられた台車用無線タグ、前記検出対象領域に存在する前記台車用無線タグから前記測位用無線信号を受信自在に構成された複数の受信装置、及び、前記複数の受信装置の受信情報に基づいて前記台車用無線タグの前記検出対象領域における位置を算出する位置算出部を備えて、前記台車用無線タグの前記検出対象領域における位置に基づいて前記物品搬送台車の位置を検出する無線式位置検出手段にて構成され、
前記検出対象領域に設定された参照用位置に、位置計測用の測位用無線信号を出力自在な位置参照用の参照用無線タグが位置固定状態で設置され、
前記受信装置が、前記参照用無線タグから前記測位用無線信号を受信自在に構成され、
前記位置算出部が、前記複数の受信装置の受信情報に基づいて、前記参照用無線タグの前記検出対象領域における位置を算出自在に構成され、
前記システム制御手段は、前記参照用位置を記憶する記憶部を有し、かつ、前記位置算出部が算出した前記参照用無線タグの位置と前記参照用位置との距離であるタグ用照合差分距離がタグ計測異常判別用設定距離より大きいときは、タグ計測異常状態と判別してタグ計測異常対応処理を実行するように構成されている請求項1記載の搬送台車制御システム。 - 前記システム制御手段が、前記タグ計測異常対応処理として、前記物品搬送台車に対して、減速又は停止させる走行抑制指令を指令する請求項2記載の搬送台車制御システム。
- 前記システム制御手段が、前記タグ計測異常対応処理として、前記位置算出部にて算出した前記台車用無線タグの位置を、前記位置算出部が算出した前記参照用無線タグの位置と前記参照用位置との差に基づいて補正する位置補正処理を実行するように構成された請求項2記載の搬送台車制御システム。
- 前記システム制御手段が、前記異常対応処理として、前記物品搬送台車に対して、当該物品搬送台車を減速又は停止させる走行抑制指令を指令する請求項1〜4のいずれか1項記載の搬送台車制御システム。
- 前記異常判別用設定距離として、第1異常判別用距離と、前記第1異常判別用距離よりも大きい第2異常判別用距離とが設定され、
前記システム制御手段が、前記異常対応処理として、前記照合差分距離が前記第1異常判別用距離以上でかつ前記第2異常判別用距離未満である第1検出異常状態であると判別すると、前記物品搬送台車に対して、当該物品搬送台車の上限走行速度を低減させる速度制限指令を指令し、前記照合差分距離が前記第2異常判別用距離以上である第2検出異常状態であると判別すると、前記物品搬送台車に対して、当該物品搬送台車の走行を停止させる走行停止指令を指令する請求項5記載の搬送台車制御システム。 - 前記システム制御手段が、前記異常対応処理として、作業者が視認可能な表示手段、又は、作業者が聴取可能な音声出力手段にて、前記検出異常状態であることを報知する異常状態報知処理を実行するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の搬送台車制御システム。
- 前記地上側位置検出手段が、前記検出対象領域に存在する干渉物の位置を検出するように構成され、
前記システム制御手段が、前記地上側位置検出手段にて検出した前記物品搬送台車と前記干渉物との位置関係に基づいて、前記干渉物と前記物品搬送台車との干渉を回避すべく前記物品搬送台車を制御するように構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の搬送台車制御システム。
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