JP5897120B2 - ブタクサ花粉アレルギーの治療のための連続する重複ペプチド - Google Patents

ブタクサ花粉アレルギーの治療のための連続する重複ペプチド Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
本出願は2011年6月27日に提出された米国仮出願第61/501690号に基づく優先権による利益を主張するものであり、当該仮出願の開示は参照することにより本明細書に組み込まれる。
本発明はAmba1ブタクサ花粉主要アレルゲン由来の連続する重複ペプチド(COP)及び医薬におけるこのような化合物の使用に関する。本発明の治療の化合物と方法は、ブタクサ花粉アレルギーの治療に有用であり治療を大いに促進することが期待される。
IgEが介在するアレルギー疾患は、特に工業先進国で非常によくみられ、そこでは最大で人口の四分の一がアレルギー性鼻炎に冒されている(非特許文献1)。さらに、アレルギー性鼻炎を患う人々は健康な人よりも低いクオリティーオブライフ(生活の質)を示しており(非特許文献2)、自然に寛解に向かうのはごくわずかである。
ブタクサ(Ambrosia artemisiifolia)はキク科の植物で、この属の中では最も重要なアレルギー源である。Ambrosia sp.は北アメリカ東部及び中央部原産であるが、中央及び南ヨーロッパにも持続的に広がっている。ブタクサ花粉に対するアレルギー人口は特にアメリカ合衆国で増加している(非特許文献3)。アメリカ北部では、アレルギーをもつ人々の45%がブタクサ花粉アレルギーを患っている。ヨーロッパでは、ブタクサの多い地域(例えばフランス、イタリア、オーストリア、ハンガリー、クロアチア及びブルガリア)においてアトピー感作が絶えず増加している。
いくつかのアレルゲンタンパク質がブタクサアレルギーに関連している。このようなブタクサアレルゲン(Amba)の配列はヌクレオチドタンパクデータベース(NCBI)で見つけることができる。これらのアレルゲンは、配列(NCBIデータベース)により以下の6つのグループに分けられる(非特許文献4)。
Amba1/Amba2(患者の95%)、ペクチン酸リアーゼファミリー
Amba3/Amba7(それぞれ30−50%、10−20%)、プラストシアニン塩基性タンパク質
Amba5同族体
Amba6(患者の21%)、脂質輸送タンパク質
Amba8(患者の35%)プロフィリン
Amba9(患者の10−15%)Ca結合タンパク質
Amba1/a2グループが明らかにブタクサに対するアレルギー人口の大半を占める事が広く認められている。さらに、4つのAmba1の変異型が報告されている。すなわち1.1、1.2、1.3及び1.4で、これらは高い配列同一性を共有する。組換え型Amba1.1と特異的に反応したのは患者のIgEのごく一部で、殆どの患者のIgEはAmba1.1にもAmba1.2及びAmba1.3タンパク質にも反応した。Amba1.4という別のAmba1ファミリーメンバーが同定され、これはAmba1ファミリーの微量構成要素であるように思われる。さらに、Amba2はAmba1と65%の同一性を持つ(非特許文献4)。Amba1陽性の患者の大多数がAmba1.1に反応するため、その配列のCOPが選択された。
Amba1は酸性(pI4−6)の非グリコシル化単鎖タンパク質で分子量はおよそ38kDaである。それはクロマトグラフィーによる精製中にタンパク質分解を経て、非共有結合した26kDaのアルファ鎖と12kDaのベータ鎖に切断される(非特許文献5)。
IgEが介在するアレルギーの原因を対象とする唯一の治療は特異的免疫療法(SIT)である。この治療は、アレルギー患者に寛容性を誘導するために、長期間(3年から5年)にわたり用量を漸増させながらアレルゲンを注射するものである。いくつかの研究は、特に長期間の治療において、アレルギー反応に対しこの治療法に利点があることを示した(非特許文献6及び非特許文献7)。しかし、特に超急速療法(ultra rush therapy)の間に多くの副作用が見られ、患者の30%がこの治療の過程でアレルギー症状に対する処置を受けなくてはならなかった(非特許文献8)。よって、より短い治療期間で許容できる安全性を有する、従来のSITの代替が医学的に強く望まれている。
SITの安全性と効力を向上させるために異なる取り組みが検証されてきた。処方と既存の抽出物は、MPL (Allergy Therapeutics)(非特許文献6)、DNA配列(非特許文献9)又はCpGと組み合わせたバクテリオファージ(非特許文献10)などのような、TH1免疫反応を増加させることでアレルゲン抽出物の量を減らすことができるアジュバントを加えることで改良されてきた。抽出物全体でなく定義されたアレルゲンが用いられた。カバノキ花粉の場合では、組換えBetv1を用いた臨床試験でカバノキ花粉抽出物全体と同等の効力が示された(非特許文献11)。ブタクサの場合、予備研究において免疫賦活性のDNA配列と関連するAmba1が長期間の臨床効力を表した(非特許文献12)。
治療がもたらすアレルギー症状の発生を減少させるため、異なるグループが、低アレルギーの可能性を持つ、つまり低下したIgE結合を示す製品の使用を研究した。特に、限られた数のT細胞エピトープを囲むペプチドがネコの鱗屑のアレルゲン免疫療法に使われたが効力は限定的であった(非特許文献13)。しかしアレルゲンは、部分的に患者のHLA型に依存して、非常に多種のT細胞エピトープを有している。例えば、T細胞エピトープはAmba1配列を通して散らばっている(非特許文献14)。よって、効率的な免疫療法の製品は選択されたT細胞エピトープよりはアレルゲンの完全な配列を含むことが好ましい。
ヒトIgEはアレルゲンの断片化により分離可能な非連続エピトープを主に認識するという証拠に基づいて、アレルゲン断片の使用は依然魅力的である。二つの連続するBetv1断片又はBetv1の三量体形状がヒトの第1相試験において検証され、健康状態(well being)を向上させる傾向を示したが、症状薬物スコアの明確な向上は見られなかった(非特許文献15)。この研究ではしかし、多くの逆の事象が見られ、その多くは注射後数時間経過してから起こった(非特許文献16)。ハチ毒の主要なアレルゲンの三つの断片、すなわちフォスフォリパーゼA2がヒトにおいても検証され、低下したIgE結合のため優れた安全性を示した一方、IgG4及びIL−10のレベル上昇を誘発した(非特許文献17)。アレルギー治療のため連続する重複ペプチド(COP)を選択するのに、ある方法が考案された。重複ペプチドは共にアレルゲンのアミノ酸配列全体を形成するので、アレルゲンの全ての存在しうるT細胞エピトープを提供する一方、抑制されたIgE結合を持つ(特許文献1)。このような選択された断片はアレルゲンの元の三次構造を再編成する能力の低下を示し、もしあるなら、IgEへの結合能力が低下し、よってヒトにおけるアレルギー反応を誘発する能力が抑制される。
米国特許7923209号
Settipane, R.A.,Allergy Asthma Proc, 22(4):185-9 (2001) Bousquet, J., et al., J Allergy Clin Immunol, 94(2):182-8 (1994) Gadermaier, Allergy, 63(11): 1543-9 (2008) Wopfner et al, IAAI, 138(4):337-46 (2005) Wopfner et al, Mol Immunol 46(10):2090-7 (2009) Drachenberg, K.J. et al., Allergol Immunopathol, 31(2):77-82 (2003) Dam Petersen, K. et al., Allergol Immunopathol 33(5)264-269 (2005) Birnbaum et al., Clin. Exp. Allergy, 33(1):58-64 (2003) Hartl, A. et al., Allergy, 59(1):65-73 (2004) Martinez Gomez, J.M. et al., Pharm. Res., 24(10):1927-35 (2007) Pauli, G. et al., J. Allergy Clin. Immunol, 122(5):951-60 (2008) Creticos et al., N Engl J Med, 355:1445-55 (2006) Campbell, JD et al., J Exp Med., 206(7):1535-47 (2009) Jahn-Schmid B. et al., J Allergy Clin Immunol, 126(5):1068-1071 (2010) Niederberger, V. et al., Proc Natl Acad Sci USA, 101(2):14677-82 (2004) Purohit, A. et al, Clin Exp Allergy (2008) Fellrath et al., J. Allergy Clin. Immunol, 111:854-861 (2003)
本発明は、ブタクサ花粉アレルギーの治療のための連続する重複ペプチドの提供を目的とする。
一つの態様によれば、本発明はブタクサ花粉アレルギー治療のための組成物として連続する重複ペプチド(COP)を提供する。具体的には、COPはブタクサ花粉の主要アレルゲンAmba1の配列から提供され、全ての存在しうるT細胞エピトープを提供するが元のアレルゲンの三次構造を持たないため、IgEに結合する能力を潜在的に抑制、望ましくは消去する。本発明の特に好ましい態様によれば、不溶若しくは水にわずかしか溶解しない他のペプチドと比較して、溶解特性が向上したことを特徴とするペプチドが提供される。
更なる態様によれば、本発明は短期間で数回の投与の後にアレルギー症状を抑制することのできる特異的免疫療法(SIT)に関する。この治療法は、ブタクサ花粉アレルギーを患うヒトに特定のCOPを繰り返し投与することからなる。投与は全身投与、経皮投与、皮内投与、皮下投与、または経口経路で投与してもよく、または舌下及び腸管経路を含む粘膜経路で投与してもよい。現在のSITが3年から5年要するのと比較して、本発明のいくつかの態様においては投与は2か月の間に5回繰り返される。活性製品(COP)の投与量は、SIT療法で3年の間に投与されるAmba1の量と同等のモル量の累積した値に達し得る。
具体的に本発明は、複数の連続する重複ペプチド断片からなる組成物を提供する。連続する重複ペプチド断片は以下のペプチドからなる。配列番号12のアミノ酸43−45のいずれかから始まりアミノ酸96−121のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、最初のペプチド。配列番号12のアミノ酸96−121のいずれかから始まりアミノ酸111−147のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、二番目のペプチド。配列番号12のアミノ酸111−147のいずれかから始まりアミノ酸168−180配列のいずれかに終わるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、三番目のペプチド。配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸220−251のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、四番目のペプチド。配列番号12のアミノ酸190−241のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、五番目のペプチド。配列番号12のアミノ酸241−269のいずれかから始まりアミノ酸309−329のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、六番目のペプチド。配列番号12のアミノ酸309−329のいずれかから始まりアミノ酸384−396のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、七番目のペプチド。
別の態様によれば、本組成物は6つのペプチド断片のみから構成されてもよく、四番目及び五番目の断片の機能は配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸251−296のいずれかに終わる配列からなるペプチドにより果たされる。ここで該ペプチドにおいて、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のTリンパ球との反応性は維持されている。
ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーのある被験者のIgE抗体に対する反応性を「消去する」とは、臨床的に関連するペプチド濃度(Tリンパ球との反応の維持が可能であるなど)に対する被験者による臨床的に明らかな反応をなくすことであり、当業者に認識される、皮膚試験などのin vivo試験及び/又は好塩基球脱顆粒試験などのin vitro試験により証明することができる。本発明は天然アレルゲンへの結合に対して10−4及び10−5低いIgE結合を持つCOPのセットを提供することができる。このような結合レベルは、アレルギーを持つ被験者による臨床的に明らかな反応がないことと一致する。
本発明の好ましい態様によれば、最初と二番目のペプチドは相互に1から6のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、二番目と三番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、三番目と四番目のペプチドは相互に1から13のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、四番目と五番目のペプチドは相互に1から9のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、五番目と六番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、六番目と七番目のペプチドは相互に1から7のアミノ酸が重複している。
特に好ましい組成物は配列番号1を持つペプチド、配列番号2を持つペプチド、配列番号3を持つペプチド、配列番号14を持つペプチド、配列番号15を持つペプチド、配列番号5を持つペプチド、及び配列番号6を持つペプチドの組み合わせからなる。
好ましいCOP組成物には、ペプチドが水溶液に可溶なものが含まれる。具体的には配列番号1から3、14、15及び5−6のペプチドのセットが配列番号7から11を持つペプチドよりも好ましい。
配列番号1−11及び13−15のペプチドと90%、80%、70%又はより高い配列同一性を持つペプチドも提供される。これらは好ましくは、Tリンパ球の反応性を維持しながら、ブタクサ花粉にアレルギーのある被験者のIgE抗体への反応性が抑制又は消去されている。
このようなペプチドは化学合成や組換え法を含む様々な方法のいずれにより得てもよい。
本発明のCOP及びペプチドは乾燥粉末形状で提供され得るが、許容できる担体や希釈剤との組み合わせで提供されてもよい。加えて、前記組成物は更にアジュバントを含んでもよい。好ましいアジュバントとしては水酸化アルミニウムがある。そのようなものとして前記組成物がワクチン組成物として特徴づけられ、ワクチン組成物として用いられてもよい。
必要な患者に一つ又はそれ以上のアレルゲンを投与することからなる、ブタクサ花粉アレルギーに対する特定の免疫療法(SIT)も提供される。アレルゲンは次の群から選ばれる:配列番号12のアミノ酸43−53のいずれかから始まりアミノ酸96−121のいずれに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている最初のペプチド;配列番号12のアミノ酸96−121のいずれかから始まりアミノ酸111−147のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、二番目のペプチド;配列番号12のアミノ酸111−147のいずれかから始まりアミノ酸168−180のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、三番目のペプチド;配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸220−251のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、四番目のペプチド;配列番号12のアミノ酸190−241のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、五番目のペプチド;配列番号12のアミノ酸241−269のいずれかから始まりアミノ酸309−329のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、六番目のペプチド;及び、配列番号12のアミノ酸309−329のいずれかから始まりアミノ酸384−396のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、該ペプチドの、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、七番目のペプチド。この方法は6つのペプチド断片のみから構成され、四番目及び五番目の断片は配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなる1つのペプチドに合わさり、ここで該ペプチドにおいて、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のTリンパ球との反応性は維持されている組成物においても実施され得る。
このような方法において、ペプチドは皮内注射、皮下注射、筋肉注射、静脈注射、経皮、鼻腔内、経口、舌下、眼球又は髄腔内技術を用いて投与され得る。
本発明の好ましい態様によれば、最初と二番目のペプチドは相互に1から6のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、二番目と三番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、三番目と四番目のペプチドは相互に1から13のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、四番目と五番目のペプチドは相互に1から9のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、五番目と六番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複している。他の好ましい態様によれば、六番目と七番目のペプチドは相互に1から7のアミノ酸が重複している。本発明の一つの好ましい態様によれば、患者は七つのペプチドのうち少なくとも五つを用いて治療され、他の好ましい態様によれば患者は七つのペプチドのうち少なくとも六つを用いて治療される。
図1は、Amba1と比較した、選択されたCOPのIgEへの競合的結合を示す。COPはセットA(AllerR1からAllerR6)又はセットB(AllerR7からAllerR11)として等モル量混合され、ブタクサ花粉アレルギーを持つ三人の被験者由来の血清と指示された濃度でプレインキュベートされた(それぞれパネルA、B、及びC中の番号17794、18342及びFB)。残存Amba1特異的IgEは、nAmba1でコーティングされたELISAプレートを用いて監視された。nAmba1はポジティブコントロールとして用いられた。 図2は、Basotest(登録商標)分析におけるnAmba1のヒト好塩基球脱顆粒を誘発する能力を示す。セットA又はセットB中の混合されたCOPは、試験されたどの濃度においても好塩基球脱顆粒を誘発しない。 図3はラットの好塩基球細胞脱顆粒を用いた、アレルギーを持つ被験者のパネル由来のIgEに対するAllerRの非反応性を示す。ヒトIgE受容体を発現しているRBL細胞はアレルギー患者スパン(span)のアパネル(apanel)由来の血清とプレインキュベートされた。コントロールのnAmba1は様々な度合いで脱顆粒を引き起こした(図3、パネルA)。AllerRは試験された21の血清のいずれでも脱顆粒を誘発しない(図3、パネルB)。 図4はAllerRの免疫原生及びそのCOPそれぞれの免疫原生を示す。AllerR混合物及び個々のCOPは、フロイントアジュバント(パネルA)又はアジュバントとしての水酸化アルミニウム(パネルB)とともにBalb/cマウスに注射された。腹腔内注射の後に測定されたIgEレベルは、AllerR1からAllerR6のそれぞれのペプチドがIgG応答を引き起こすことができることを示した。さらに、AllerR混合物により産生されたIgGは天然Amba1を認識する(図4パネルA)。 図5はnAmba1を繰り返し皮下注射することにより感作されたBalb/cマウスのアナフィラキシー反応を示す。マウスは低用量nAmba1の5回目の注射の7日後、一度に高用量のアレルゲンで攻撃された。パネルAは0(無症状)から5(動物の死)の範囲で予め定義された基準に従って点数化されたアナフィラキシー症状を示す。図5Bは体温を示す。図5Cは感作されたマウスのIgEのレベルを示す。
発明の詳細な説明
本発明は下記の実験手順及び結果を参照して、以下に例として説明される。
低下させたIgE結合を持つ製品として選択するため、Amba1アレルゲン全体を含み、よって全ての存在しうるT細胞エピトープを提供する、長い(30−90アミノ酸)連続する重複ペプチド(COP)の2つのセットが考案された。最初のセット(A)は、IgEエピトープとAmba1の三次構造に基づく分析から導き出された、二次構造を形成する能力の低下した6つのペプチドAllerR1、−R2、R3、−R4、−R5及び-R6を包含する。5つのCOPからなる二番目のセット(セットB)AllerR7、−R8、R9、−R10及び-R11が選ばれた。AllerR8は水に容易に溶解し、AllerR10はpH7で水性緩衝液に溶解した。しかしAllerR7、8、9及び11はDMSOにのみ溶解し水には溶けなかった。これらの予期せぬ溶解性の問題で、更なる開発にはセットAが好ましいだろう。
セットAにおいて、水に溶解するのが困難なペプチドはAllerR4(配列番号:4)のみであったが、このペプチドは競合ELISA及び脱顆粒試験に見られるとおり、IgEに結合しなかった。合成及び精製が困難であることから、AllerR4は重複する末端を持つ二つの部分、AllerR4.1(配列番号13)とAllerR4.2(配列番号15)に分けられた。精製によりAmba1が二つの分子に分かれると、細胞中でその天然の状態を反映していないように見える(Wopfner N, et al., (2009))ことから、AllerR4はN末端において前のペプチド、つまりAllerR3と重複するよう延長された。よって、AllerR4.3(配列番号14)とAllerR4.2(配列番号15)に置き換えられたAllerR4以外の、セットAに含まれる全てのペプチドを含む三番目のセット(セットC)が選ばれた。この変更の目的は完全な天然配列を提供すると同時に、AllerR4それ自体よりも溶解性の高いペプチドを提供することである。本発明の方法は全てAllerR4をAllerR4.3とAllerR4.2に置き換えることにより実施され得る。
AllerR4は最大60%まで精製され、50%酢酸中にのみ可溶であった。AllerR4のC末端部分であるAllerR4.2は改善された合成を示し、最高で純度70%までの精製が達成された。AllerR4.2は水に不溶であったが、5mMのHCl(1:4w/v)と0.1MのNaOH(HCLに対し1:4.5v/v)、pH5.6の0.1Mクエン酸緩衝液(1mg/mlに達する容積)を順次加えた後、1mg/mlで溶解した。AllerR4のN末端部分であるAllerR4.3は改善された合成を示し、最高で純度60%までの精製が達成された。
ペプチドのセットA,セットB及びセットCはin vitroのIgE競合試験と好塩基球脱顆粒試験の組み合わせを通して試験され本来のアレルゲンnAmba1と比較された。
<材料と方法>
アレルゲン
nAmba1はProtein Labs (SanDiego,California)によりブタクサ花粉から精製された。
ペプチドの選択と合成
目的はAmba1配列中に全てのT細胞エピトープを示す一方で、B細胞エピトープの安定した三次構造の形成を防止することであった。結果として、Amba1配列に沿って重複する次のCOPが選ばれた。
配列番号1
AllerR1:aa43−101(59残基)
分子量:6222.7
Figure 0005897120
配列番号2
AllerR2:aa96−147(52残基)
分子量:5900.7
Figure 0005897120
配列番号3
AllerR3:aa138−180(43残基)
分子量:4581.3
Figure 0005897120
配列番号4
AllerR4:aa190−269(80残基)
分子量:8465.3
Figure 0005897120
配列番号5
AllerR5:aa260−329(70残基)
分子量:7864.7
Figure 0005897120
配列番号6
AllerR6:aa323−394(72残基)
分子量:7365.2
Figure 0005897120
配列番号7
AllerR7:aa43−121(79残基)
分子量:8579.5
Figure 0005897120
配列番号8
AllerR8:aa111−180(70残基)
分子量:7909.2
Figure 0005897120
配列番号9
AllerR9:aa190−251(62残基)
分子量:6468.1
Figure 0005897120
配列番号10
AllerR10:aa241−319(79残基)
分子量:8794.7
Figure 0005897120
配列番号11
AllerR11:aa 309−394 (86残基)
分子量:8969.0
Figure 0005897120
配列番号12
Figure 0005897120
配列番号13
AllerR4.1:aa190−228(39残基)
分子量:3948.33
Figure 0005897120
配列番号14
AllerR4.3:aa168−228(60残基)
分子量:6203.91
Figure 0005897120
配列番号15
AllerR4.2:aa220−269(50残基)
分子量:5477.10
Figure 0005897120
全てのCOPはIgE結合の定量ができるよう固相fmoc化学により研究規模で合成された。他に記載のない限り、分取HPLCが90%を超える純度の凍結乾燥されたペプチドを得るのに用いられた。ペプチドは2mg/mlで水、又はml当たり10から20mgでDMSOに再懸濁され、一定分量で凍結された。
(競合ELISA)
0.5μg/mlの組換えAmba1(Protein Labs、SanDiegoより得られた、精製されたnAmba1)は96ウェルNuncマキシソープ(登録商標)イムノプレート(Life Technologies、Basel、Switzerland)上で一晩コーティングされた。1%BSAでブロッキングした後、特定のIgE濃度によって10倍、20倍、30倍又は40倍のいずれかの希釈をされた患者の血清を加え、5μg/mlのビオチンマウス抗ヒトmAbIgE(PharMingen、BD−Biosciences、SanDiego、CA)を加えた。抗体はストレプトアビジンHRP(PharMingen,BD−Biosciences,SanDiego,CA)と基質TMB(BD Biosciences 10975 Torreyana Rd、SanDiego、CA)により明らかにされた。3人のアレルギー患者の血清が、高IgEレベル及びバックグランドに対する明確なシグナルのために選択され、ペプチドとの競合試験に用いられた。指示された濃度のそれぞれのCOPセットの段階希釈物、つまりセットA,セットB及びセットCは3つの選択された血清とともに4℃で一晩プレインキュベートされた。その後血清はnAmba1コーティング96ウェルプレート上でインキュベートされ、残存IgE結合が上述の通り定量された。nAmba1希釈物は阻害のコントロールとして用いられた一方、BSAは可能性のある非特異的阻害のコントロールとして用いられた。
好塩基球脱顆粒試験
in vitroの好塩基球脱顆粒の定量測定にBasotestR(ORPEGEN Pharma Heidelberg, Germany)が用いられた。最初にアレルギーを持たないドナー(ACT)由来のヘパリン添加血清(100μl)がブタクサ花粉にアレルギーを持つ患者(FB)由来の血清(25μl)とともに2時間プレインキュベートされた。混合液は更に緩衝液(試薬B)で37℃において10分間刺激され、その後、それぞれポジティブコントロール及びネガティブコントロールとして、走化性ペプチドホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン(fMLP)とともに、またはそれなしで刺激された。血液の一定分量は生理食塩水で希釈された100μlのアレルゲン溶液とともに並行して37℃において20分間インキュベートされた。用量反応曲線は250、12.5、0.625、0.031ナノモーラーnAmba1(加えられた濃度)で実施され、同様にその10倍高い濃度で始まるAllerR混合セット(AllerR1−R6及びAllerT7−11)で実施された。活性化過程は血液サンプルを4℃で5分間インキュベートすることにより停止された。その後サンプルは+4℃で20分間インキュベートされた(20μlのフィコエリトリン(PE)結合抗IgEおよびフルオレセインイソチオシアネート(FITC)結合抗gp53(CD63)とともに、暗条件)。続いて2mlの溶解溶液(Becton−Dickinson)を添加することにより赤血球が除去された。細胞はPBS溶液で2回洗浄され、200μlのPBS溶液に再懸濁され、2時間以内にフローサイトメトリー(FASC−LSRII−BectonDickinson)により分析された。好塩基球集団はPE抗IgE陽性細胞上にゲートされ、gp53(CD63)の発現がこの集団について分析された。取得は各試料に対し1000細胞について行われ、結果は好塩基球(IgE陽性細胞)発現gp53(CD63)のパーセンテージとして与えられた。
もう一つの方法として、脱顆粒は、アレルギー患者の血清とともに最初から組み込まれているヒトIgE受容体の一部を発現するラットの好塩基球性白血病細胞(RBL)を用いて監視された(Vogel et al, Allergy 60: 1021-1028 (2005))。基本的にRBL−30/25細胞は、リヨン(France, Biomnis)の周囲の地域のアレルギー患者、また同様にアメリカ合衆国(Plasma Lab International)のアレルギー患者の血清とともに一晩プレインキュベートされた。ベータヘキソサミニダーゼの分泌を増加及び安定させるため、50%のDOが分析に用いられたタイロード緩衝液に加えられた。IgE架橋で細胞がベータヘキソサミニダーゼを放出する能力を反映して、IgEが抗IgE抗体に架橋した後のベータヘキソサミニダーゼの放出が放出100%と設定された。Amba1特異的放出はIgEが介在する放出のパーセントとして示されている。
AllerRの免疫原性
Amba1及び個々のCOPはBalb/cマウスの腹腔内に注射された。ペプチドはアジュバント、すなわち完全フロイントアジュバント又は水酸化アルミニウム(1mg/ml Al)と一緒に与えられた。注射は不完全フロイントアジュバント又は水酸化アルミニウム(1mg/ml Al)とともに、一か月の間隔で二度繰り返された。最後の注射から15日後に後眼窩洞から血液が採取され、標準の方法により血清が調製された。結果はIgG濃度に対応して任意単位(A.U.)で表され、その値から免疫前血清の値が差し引かれた。
マウスにおけるアナフィラキシー反応
Balb/cマウスは、14日間の間隔で低用量(lμg)のアレルゲンAmba1を5回繰り返し皮下注射する反復注射により感作された。マウスは最後の注射から7日後に高用量のAmba1(30μg/動物)又はAllerR COP(40μg/動物)で攻撃された。アナフィラキシー症状は、Sade et al. J Investig Allergol Clin Immunol; 17(6): 379−385 (2007)を出典とする6等級の基準(0:無症状から5:死亡)を用いて点数化された。攻撃の後、直腸の温度がデジタル温度計を用いて15分間の間隔で60分間監視された。クエン酸緩衝液が、感作と、更なる二つのマウスグループにつながる攻撃のコントロールとして用いられた。
<実験結果>
ペプチドの選択
Ambrosia artemisiifolia由来のAmba1.1は396のアミノ酸(Swiss Prot P27759)からなるタンパク質である。最初の25のアミノ酸はシグナルペプチドの特性を持ち、成熟型はアミノ酸26−396からなる。精製後の切断産物の末端配列は、アルファサブユニットがA190で始まりC396で終わる一方、ベータサブユニットがT43で始まりK180で終わることを示している(Wopfner N, et al., (2009))。二つのS−S架橋、すなわちC53−C70とC210−C235が見られた。nAmba1はブタクサ花粉粒子上異なるアイソフォームで存在し(Swiss Prot P27759, P27760.1, P27761.1, P28744.1)、これらは数個のアミノ酸が異なる。さらに、アレルゲンAmba2(P27762.1)はAmba1ファミリーと65%の配列同一性を示す。
興味深いことにAmba1は、それぞれアメリカ合衆国と日本のヒマラヤスギの主要アレルゲンであるJuna1(P81294.1)及びCryj1(P18632.2)とも相同性を示す。これらの全ての分子はペクチン酸リアーゼ酵素ファミリーに属する。よってアレルゲン性の領域は分子の三次構造における同等の部位で発見されるかもしれず、どこにCOPの末端をセットするかを更に予測することができる。
文献におけるB細胞エピトープ又はIgEエピトープに関する記述はいくぶん少ない。組換えAmba1はアレルギーを持つ患者のIgEと反応するのに還元及び熱処理を要した(Wopfner N, et al., (2009))。ニトロセルロース上で再度折りたたまれている可能性があると解釈される。また、E coliにおける不適切な折りたたみにより隠された直鎖状のエピトープが存在するかもしれない。
nAmba1又はその組換え型(Wopfner et al, Clin and Exp Allergy, 38, 219-226 (2007))に対する多くのモノクローナル抗体が産生された。Amba1アルファサブユニット(aa 181−396)はベータタンパク質分解物よりも低いIgE反応を示したが、エピトープマッピングは行われなかった。モノクローナル抗体を用いてブタクサ花粉アレルゲン抗原E(当時はAmba1)(Olson JR, Klapper DG J Immunol 1986; 136:2109-15)上の二つのアレルゲン部位が確認されたが、正確なマッピングは行われなかった。
可能性のあるエピトープは、免疫エピトープ及びデータベース及び分析資源(IEDB)(http://immuneepitope.org/)で提唱されたエピトープコンピューター予測ツールを用いて予測できる。特にElliProはタンパク質抗原の三次構造に基づいて、直鎖状で非連続的な抗体エピトープを予測した。最初の残基を失っている成熟したタンパク質についての知識、可能性のある直鎖状のエピトープの予測及び非連続的なエピトープの予測を合わせて、配列番号1から11に表される二つのCOPセットが提案された。
選択されたCOPのIgE結合のnAmba1との比較
COPセットA及びBは最初に、材料と方法で記載された通り競合ELISAにより、低下したIgE結合についてin vitroで試験された。図1に見られるように、nAmba1は濃度範囲10−11から10−8Mで血清中に存在するIgEと競合した一方、BSAは試験した全ての濃度において検出できる阻害を示さなかった。セットAとセットBはどちらも競合を示さなかった。競合分析は三人のアレルギー患者(17794,18342及びFB)由来の血清で行われ、Amba1と組み合わせされたセットの、IgE結合に対する競合の不存在を確認した(それぞれ図1、パネルA、B及びC)。
ヒト好塩基球脱顆粒試験
よりヒトの体に近い試験におけるIgE結合の不存在を更に証明するため、COPは好塩基球脱顆粒分析(Basotest(登録商標))で試験された。ヒト血清FBとともに添加されたヒトの好塩基球はnAmba1で刺激された時、濃度に依存して脱顆粒した(図2)。対照的に、COPの組み合わせ(AllerR1からAllerR6、及びAllerR7からR11)はネガティブコントロールのレベル以上で脱顆粒を誘発することができなかった。最大半量の脱顆粒を誘発するAmba1濃度の1000倍の濃度のCOPの濃度までを通して、脱顆粒は見られなかった(図2)。好塩基球の脱顆粒が起きなかったことは、ヒトに応用した際にアレルギー反応に介在するリスクが潜在的に減少したことを示す。これらの実験から、AllerRと呼ばれるべき好ましい製品はセットAに存在する可溶なペプチド組み合わせ、すなわちAllerR1、−R2、−R3、−R4、−R5及び−R6の六つのペプチドの組み合わせを含むと結論づけられる。セットAはセットB、すなわちAllerR7、−R8、−R9、−R10及び−R11の組み合わせよりもブタクサ花粉アレルギーの治療のためのより良い候補を表している。後者のペプチドの5つ中3つはDMSOに溶解しなくてはならず、表1に見られるように溶解性の問題を示している。
Figure 0005897120
改良された組成
本発明の更なる改良は、AllerR4を、向上した精製と溶解特性を持つ二つのCOP、すなわちAllerR4.3及びAllerR4.2に分割することを含む。AllerR4.3はAllerR4のN末端部分を含むだけでなく、AllerR3と重複するよう伸長され、よって全ての天然配列を包含している。実際、天然Amba1は精製によってのみ二つの部分に分かれるようである。
7つのCOP、すなわちAllerR1、2、R4.3、4.2、5及び6からなる改良されたAllerR組成はブタクサにアレルギーを持つ患者由来の血清のパネルを用いて、競合ELISA試験において検証された。22の患者の血清は濃度を増加させたnAmba1又はAllerRとともにプレインキュベートされた(データは記載せず)。全ての血清は10−11から10−8モーラーの範囲のnAmba1との競合を示した一方、どれも10−5MまでのAllerRと反応せず、製品を構成するいずれのCOPに対しても、検出できるIgE結合を欠いていることが確認された。
AllerRは更に好塩基球脱顆粒を試験された。ヒトIgE受容体を発現するRBL細胞は同じアレルギー患者のパネル由来の血清とともにプレインキュベートされた。コントロールnAmba1は、おそらくIgEレベルか親和性のどちらかの変動性を反映して、様々な程度に脱顆粒を引き起こした(図3、パネルA)。AllerRは試験された21の血清のいずれでも脱顆粒を誘発しなかった(図3、パネルB)。よってAllerRは試験した条件下において検出できるIgE結合を示さなかった。要約すれば、競合ELISAにおいても脱顆粒試験においても、AllerRのIgE結合能力はAmba1のIgE結合能力よりも100000倍低い。
免疫化
AllerRとそれぞれの単独のCOPは個別で、フロイントアジュバントとともにBalb/cマウスに注射された。腹腔内注射の後でIgGレベルが測定された(図4)。AllerR1からAllerR6のそれぞれのペプチドはIgG反応を誘発することができ、よってAllerR混合物に対する免疫反応に貢献している。AllerR混合物により産生されたIgGは天然Amba1を認識する(図4パネルA)。別の実験において、個々のCOPに対するIgGの存在はAllerRで免疫されたマウス由来の血清中で検出され得る。さらに、単一ペプチドで免疫されたマウス由来の血清をAmba1特異的IgGに対して試験することが可能である。このような結果は、AllerRがマウスにおいてnAmba1に対する免疫反応を誘発し得ること、AllerR中の7つのCOPのそれぞれが免疫原性に貢献し得ることを示すだろう。
免疫原生はフロイントアジュバントの代わりに水酸化アルミニウムを用いても観察されたが、Amba1に対してのIgGレベルはより変動的となった(図4、パネルB)。
感作と攻撃
Balb/cマウスはnAmba1(1μg/ml)を繰り返し皮下注射することにより感作された。最後の注射から7日後にマウスは一度の大用量のアレルゲン(30μg/mlのAmba1)又はAllerR(34μg/ml)で攻撃された。マウスは1時間観察され、0(無症状)から5(動物の死)の範囲で予め定義された基準に従ってアナフィラキシー症状が点数化された。感作されていない(クエン酸緩衝液注射のみ)、又はAmba1で感作されクエン酸緩衝液のみで攻撃されたコントロールのマウスは低い症状スコアを示し貯えられた(図5、パネルA、コントロール)。おそらく直腸温度を測定されることへの動物のストレスから、症状スコアの増加が1時間後の結果に見られた。AllerRは本質的にコントロールと同一の症状を示した一方で、Amba1での攻撃は15分後において既に症状スコアの明確な増加を引き起こした。よってAllerRはAmba1感作されたマウスにおいてアナフィラキシーショックを引き起こさない。
並行して、15分毎に体温が測定された(図5、パネルB)。コントロールとAllerRの攻撃では本質的に体温の低下はなかったが、Amba1は顕著な直腸の温度低下を誘発した。感作されたマウスにおいてIgGのレベルの増加の存在が測定された(図5、パネルC)。IgEの平均レベルは感作後免疫前の約500倍増加した。これらの結果は、AllerRは攻撃活性を欠いている点でAmba1と異なることを示し、AllerRがAmba1により感作の間に産生されたイムノグロブリン(おそらくIgE)と相互作用しないことを示している。
本発明の変化
AllerR1からR6COPの同族体も同じく考慮される。これらの同族体は、それぞれのペプチド中のアミノ酸の変化により産生され、同族体の、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ患者IgE抗体に対する反応性は消去されている一方、Tリンパ球に対する反応性は維持されている。更にCOPの限界をブタクサ花粉主要アレルゲンAmba1中でシフトさせることによるCOPの同族体も考慮される。このような同族体は、同等の検出不可能なIgE結合及びTリンパ球活性の特性を持つ製品を結果として生じるだろう。他に示されない限り、このような製品はヒトにおける安全性と効力に関しAllerRと同じ可能性を示すであろうと思われ、治療の機会という観点において等価なものであると認められるだろう。ブタクサ花粉IgE抗体に対する反応性はないが、Tリンパ球に対する反応性は維持されていることにより特徴づけられる好適な同族体は、本明細書に記載された方法により同定され得る。Tリンパ球反応性は維持しながらIgE反応性は抑制又は消去され、可溶で及び/又は改善された合成及び精製を示すCOPのセットもまた考慮される。
本発明を実施する際、その現在の好ましい態様を考慮した上で当業者に数多くの改良と変化が起きることが期待される。結果として、本発明の範囲を唯一制限するのは添付の特許請求の範囲に現れるものである。

Claims (12)

  1. 複数のペプチド断片を含む組成物であって、
    前記複数のペプチド断片は、
    配列番号12のアミノ酸43−53のいずれかから始まりアミノ酸96−121のいずれかに終わる配列からなるポリペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、最初のポリペプチド、
    配列番号12のアミノ酸96−121のいずれかから始まりアミノ酸111−147のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、二番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸111−147のいずれかから始まりアミノ酸168−180のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、三番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸220−251のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、四番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸190−241のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、五番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸241−269のいずれかから始まりアミノ酸309−329のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、六番目のペプチド、及び
    配列番号12のアミノ酸309−329のいずれかから始まりアミノ酸384−396のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、七番目のペプチド、
    を含むことを特徴とする、組成物。
  2. (i) 前記最初のペプチドと前記二番目のペプチドは相互に1から6のアミノ酸が重複する、
    (ii) 前記二番目のペプチドと前記三番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複する、
    (iii) 前記三番目のペプチドと前記四番目のペプチドは相互に1から13のアミノ酸が重複する、
    (iv) 前記四番目のペプチドと前記五番目のペプチドは相互に1から9のアミノ酸が重複する、
    (v) 前記五番目のペプチドと前記六番目のペプチドは相互に1から10のペプチドが重複する、及び/又は
    (vi) 前記六番目のペプチドと前記七番目のペプチドは相互に1から7のペプチドが重複する、請求項1に記載の組成物。
  3. 複数のペプチド断片を含む組成物であって、
    前記複数のペプチド断片は、
    配列番号12のアミノ酸43−53のいずれかから始まりアミノ酸96−121のいずれかに終わる配列からなるポリペプチドであって、前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、最初のポリペプチド、
    配列番号12のアミノ酸96−121のいずれかから始まりアミノ酸111−147のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、二番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸111−147のいずれかから始まりアミノ酸168−180のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、三番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、四番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸241−269のいずれかから始まりアミノ酸309−329のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、五番目のペプチド、及び
    配列番号12のアミノ酸309−329のいずれかから始まりアミノ酸384−396のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって前記ペプチドのブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、六番目のペプチド、
    を含むことを特徴とする、組成物。
  4. (i) 前記最初のペプチドと前記二番目のペプチドは相互に1から6のアミノ酸が重複する、
    (ii) 前記二番目のペプチドと前記三番目のペプチドは相互に1から10のアミノ酸が重複する、
    (iii) 前記三番目のペプチドと前記四番目のペプチドは相互に1から12のアミノ酸が重複する、
    (iv) 前記四番目のペプチドと前記五番目のペプチドは相互に1から10のペプチドが重複する、及び/又は
    (v) 前記五番目のペプチドと前記六番目のペプチドは相互に1から7のペプチドが重複する、請求項3に記載の組成物。
  5. (i) 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号14、配列番号15、配列番号5、及び配列番号6を持つペプチドの組み合わせ、
    (ii) 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6を持つペプチドの組み合わせ、又は
    (iii) 配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、及び配列番号11を持つペプチドの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 乾燥粉末形状で提供される、請求項1からのいずれかに記載の組成物。
  7. 薬理学的に許容できる担体又は希釈剤を更に含む、請求項1からのいずれかに記載の組成物。
  8. アジュバントを更に含む、請求項に記載の組成物。
  9. 前記アジュバントが水酸化アルミニウムである、請求項に記載の組成物。
  10. ブタクサ花粉アレルギー患者に対する特異的免疫療法に使用するためのアレルゲンであって、
    前記アレルゲンは、
    配列番号12のアミノ酸43−53のいずれかから始まりアミノ酸96−121のいずれかに終わる配列であって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、最初のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸96−121のいずれかから始まりアミノ酸111−147のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、二番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸111−147のいずれかから始まりアミノ酸168−180のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、三番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸168−190のいずれかから始まりアミノ酸220−251のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、四番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸190−241のいずれかから始まりアミノ酸251−269のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、五番目のペプチド、
    配列番号12のアミノ酸241−269のいずれかから始まりアミノ酸309−329のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、六番目のペプチド、及び
    配列番号12のアミノ酸309−329のいずれかから始まりアミノ酸384−396のいずれかに終わる配列からなるペプチドであって、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者のIgE抗体に対する反応性は消去されている一方、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ被験者由来のTリンパ球との反応性は維持されている、七番目のペプチド、
    からなる群から選ばれるペプチドのうち、少なくとも五つのペプチドを含むアレルゲン。
  11. 前記アレルゲンが皮内注射、皮下注射、筋肉注射、静脈注射、経皮、鼻腔内、経口、舌下、眼球又は髄腔内技術を用いて投与される、請求項10に記載のアレルゲン。
  12. 前記七つのペプチドのうち少なくとも六つのペプチドを含む、請求項10に記載のアレルゲン。
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