JP5895869B2 - 絶縁ケーブル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導線を絶縁部材で被覆した絶縁ケーブル及びその製造方法に関する。
従来、導体を発泡絶縁体で被覆し、さらに発泡絶縁体の外周に非発泡のスキン層を設けた絶縁ケーブルが知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
これらの絶縁ケーブルは、発泡により多数の空孔が形成された樹脂材料を絶縁体として用いることにより、絶縁体の誘電率を小さくし、信号の高速伝送を可能としている。また、絶縁ケーブルの外周からの空孔への水分の浸入は、スキン層によって抑止されている。
特開平6−290644号公報 特開平7−6631号公報 特開平11−120827号公報
これらの絶縁ケーブルでは、絶縁ケーブルの外周からの水分の浸入はスキン層によって抑止されているが、絶縁ケーブルの長手方向における発泡絶縁体の端面では、多数の空孔がスキン層の外部に露出するので、この端面から水分が浸入してしまうおそれがある。
水の比誘電率は例えば20℃において80.4であり、空気の比誘電率(1.0)よりも高いので、空孔に水分が浸入すると、発泡絶縁体の誘電率が高くなる。これにより、絶縁ケーブルの信号伝送特性が劣化してしまう。この信号伝送特性の劣化は、特に近年の高速通信(例えば1Gbps以上の通信)では大きな問題となり得る。
また、この発泡絶縁体の端面からの水分の浸入を防ぐため、例えば耐水性を有する樹脂によって発泡絶縁体の端面を封止することも考えられるが、この場合には、発泡絶縁体の端面を封止するための材料及び工数の増加によってコストが大きく上昇してしまう。
そこで、本発明は、コストの上昇を抑制しながら、絶縁部材の端面からの水分の浸入を防ぐことが可能な絶縁ケーブル、及び絶縁ケーブルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、導線と、前記導線を被覆する絶縁部材とを備え、前記絶縁部材は、空孔が形成された多孔質樹脂層と、前記絶縁部材の外周面からの水分の浸入を防ぐ外周表皮層と、前記絶縁部材の長手方向の端面からの水分の浸入を防ぐ端部表皮層とを有し、前記端部表皮層は、前記多孔質樹脂層の一部が熱により溶融することにより形成された絶縁ケーブルを提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、前記絶縁部材から導出された前記導線を加熱することにより、前記絶縁部材の長手方向の端部における前記多孔質樹脂層の一部を溶融させて前記端部表皮層を形成する、絶縁ケーブルの製造方法を提供する。
本発明に係る絶縁ケーブル及びその製造方法によれば、コストの上昇を抑制しながら、絶縁部材の端面からの水分の浸入を防ぐことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る絶縁ケーブルの端部付近を示す外観図。 (a)は、図1のA−A線断面図。(b)は、図1のB−B線断面図。 絶縁ケーブルの端部スキン層の形成工程を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図。 第2の実施の形態に係る絶縁ケーブルの端部付近を示す外観図。 (a)は、図4のD−D線断面図。(b)は、図4のE−E線断面図。 絶縁ケーブルの端部スキン層の形成工程を示し、(a)は端部スキン層の形成前の状態を示す斜視図、(b)は端部スキン層の形成後の状態を示す絶縁部材の端面図。 第3の実施の形態に係る絶縁ケーブルを示し、(a)は端部付近を示す外観図、(b)は端面図。 第4の実施の形態に係る絶縁ケーブルの製造工程を示す説明図。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁ケーブルの端部付近を示す外観図である。図2(a)は、図1のA−A線断面図である。図2(b)は、図1のB−B線断面図である。
この絶縁ケーブル1は、一対の導線21,22と、これら一対の導線21,22を一括して被覆する絶縁部材3とを備えている。絶縁部材3は、図2(a)に示すように、一対の導線21,22の外周を被覆する多孔質樹脂層31、及び外周表皮層としての外周スキン層32を有する。多孔質樹脂層31には、微細な空孔310が形成されている。外周スキン層32は、多孔質樹脂層31の外周側を覆い、絶縁部材3の外周側からの水分の浸入を防いでいる。
一対の導線21,22は、例えばスズめっき軟銅線等の金属線からなり、互いに平行に配置されている。導線21,22は、撚線であることが望ましいが、単線であってもよい。導線21,22が撚線であれば、絶縁ケーブル1の可撓性を高めることができる。導線21,22は、それぞれの導体サイズが24AWG(導体径0.51mm)よりも細いものを好適に用いることができる。一対の導線21,22は、例えば通信速度が1Gbps以上の差動信号を伝送する。
多孔質樹脂層31としては、例えばポリエチレンあるいはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂に熱膨張性中空球を含んで発泡させたものを用いることができる。熱膨張性中空球としては、例えばシェル組成がメチルメタクリエートアクリロニトリルで、内包剤がイソブタンからなり、粒子径が32〜62μmのものを用いることができる。また、多孔質樹脂層31として、給水膨潤させた吸水性ポリマーを紫外線硬化型樹脂組成物に分散させ、その後脱水処理したものを用いてもよい。
多孔質樹脂層31は、上記のようにして形成された多数の空孔310を含み、その体積に占める空孔率は例えば30%以上70%以下である。なお、図2では、空孔310を模式的に示しているが、多孔質樹脂層31は、多数の空孔310が互いに連通して水分を吸収する吸水構造を有している。
外周スキン層32は、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1、ポリイミド(ナイロン)、ポリエステルの中から選ばれた非発泡樹脂材料を押出機で多孔質樹脂層31の外周に押し出し被覆して形成される。
また、絶縁部材3は、図2(b)に示すように、絶縁部材3の長手方向の端面3aからの水分の浸入を防ぐ端部表皮層としての端部スキン層33を有している。この端部スキン層33は、多孔質樹脂層31の一部が熱により溶融することにより形成されている。多孔質樹脂層31が溶融する過程で、空孔310は多孔質樹脂層31が溶融した液状の溶融樹脂の流動によって消滅するため、端部スキン層33は防水性を有している。つまり、多孔質樹脂層31の長手方向の端部が、その全体に亘って端部スキン層33に覆われることにより、多孔質樹脂層31への水分の浸入が抑止されている。
図2(a)に示すように、絶縁部材3は、その長手方向に垂直な断面における外周面3bの形状が、凸円弧状に湾曲して連続し、かつ一対の導線21,22の並列方向に沿った第1の方向における幅が、第1の方向に直交する第2の方向における幅よりも大きい長円形状である。図2(a)に示す例では、絶縁部材3の断面形状が楕円形状である。
絶縁部材3は、第1の方向における幅が例えば1mm以上5mm以下であり、第2の方向における幅が例えば0.5mm以上2.5mm以下である。
次に、図3を参照して絶縁ケーブル1の製造方法の一例について説明する。図3は、絶縁ケーブル1の端部スキン層33の形成工程を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
この工程では、絶縁部材3から導出された一対の導線21,22を加熱することにより、絶縁部材3の長手方向の端部における多孔質樹脂層31の一部を溶融させて端部スキン層33を形成する。
より具体的には、絶縁部材3から導出された一対の導線21,22を、絶縁部材3の近傍において加熱治具6によって加熱し、一対の導線21,22を介した熱伝導によって多孔質樹脂層31の一部を溶融させる。加熱治具6は、相対移動可能な第1加熱部材61と第2加熱部材62とを有し、第1加熱部材61及び第2加熱部材62によって一対の導線21,22を挟持することにより、一対の導線21,22を加熱する。
第1加熱部材61及び第2加熱部材62は、図略の電熱線等の熱源により、多孔質樹脂層31が溶融する温度よりも高い温度(例えば350℃以上)に加熱されている。なお、この熱源は、第1加熱部材61及び第2加熱部材62の一方のみに設けられていてもよい。例えば第1加熱部材61のみに熱源が設けられている場合、第2加熱部材62は第1加熱部材61よりも熱伝導率が低い材料であることが望ましい。
加熱治具6によって加熱された一対の導線21,22の熱は、多孔質樹脂層31の一部が溶融した液状の溶融樹脂を発生させる。その後、この溶融樹脂の温度が低下して固化することにより、端部スキン層33が形成される。
一対の導線21,22が加熱される位置と多孔質樹脂層31の端面との距離は、一対の導線21,22を介した熱伝導により多孔質樹脂層31が溶融する距離であればよい。
なお、図3では、一対の導線21,22を一括して同時に加熱治具6によって加熱する場合について説明しているが、例えば一方の導線21のみの加熱によって多孔質樹脂層31の一部を溶融させてもよい。また、一方の導線21を加熱した後に他方の導線22を加熱してもよい。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下に述べる作用及び効果が得られる。
(1)絶縁部材3の端面3aからの水分の浸入が端部スキン層33によって抑止されるので、多孔質樹脂層31への水分の浸入により、多孔質樹脂層31における誘電率が高くなってしまうことを防ぐことができる。これにより、絶縁ケーブル1の信号伝送特性の劣化を抑制することができる。
(2)端部スキン層33は、多孔質樹脂層31の一部が溶融することにより形成されるので、例えば他の樹脂部材等によって多孔質樹脂層31の端面を覆うことにより防水処理を行う場合に比較して、コストの上昇を抑制することができる。
(3)多孔質樹脂層31は、一対の導線21,22からの熱伝導により加熱されるので、絶縁部材3の長手方向の端部付近における多孔質樹脂層31のみを部分的に加熱することができる。これにより、例えば絶縁部材3に熱風を当てて多孔質樹脂層31を加熱する場合に比較して、意図しない部分が溶融してしまうことを抑制することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4乃至図6を参照して説明する。図4乃至図6において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に共通する機能を有する部材等については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4は、第2の実施の形態に係る絶縁ケーブル1Aの端部付近を示す外観図である。図5(a)は、図4のD−D線断面図である。図5(b)は、図4のE−E線断面図である。
本実施の形態に係る絶縁ケーブル1Aは、一対の導線21,22、及び絶縁部材3に加え、絶縁部材3の外周スキン層32の外周側を覆うシールド層4と、シールド層4の外周側を覆うジャケット5とを備えている。
シールド層4は、例えば銅等の良導電性の金属箔を帯状の樹脂部材に一体化したテープ状の部材を、絶縁部材3に螺旋巻き又は縦添え巻きすることにより形成されている。ジャケット5は、例えばフッ素樹脂等の可撓性を有する絶縁体からなり、筒状に形成されている。シールド層4は、絶縁ケーブル1Aの長手方向の端部において、その外周面4aがジャケット5から露出している。
本実施の形態では、絶縁部材3の端部スキン層33が、絶縁部材3の長手方向の端部をシールド層4を介して外周側から加熱し、多孔質樹脂層31の一部を溶融させることにより形成されている。このため、端部スキン層33は、図5(b)に示すように、シールド層4の内周面4bに接触している。この端部スキン層33は、シールド層4よりも内側における絶縁部材3の端部をその全体に亘って覆っている。
図6は、絶縁ケーブル1Aの端部スキン層33の形成工程を示し、(a)は端部スキン層33の形成前の状態を示す斜視図、(b)は端部スキン層33の形成後の状態を示す絶縁部材3の端面図である。
絶縁ケーブル1Aは、基板7に形成された電極71にシールド層4を半田付けすることにより形成される。つまり、シールド層4の金属箔と電極71とを半田付けする際の熱によって多孔質樹脂層31の一部を溶融させることにより、端部スキン層33が形成される。この際、絶縁部材3の端部の全体に亘って端部スキン層33を形成するため、シールド層4と半田72との接触面は、できるだけ広くすることが望ましい。このため、一対の導線21,22の並列方向に沿った第1の方向における絶縁部材3の幅よりも、この第1の方向に沿った電極71の幅の方が広いことが望ましい。
(第2の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態について説明した(1)及び(2)の作用及び効果に加え、シールド層4によるシールド効果が得られると共に、端部スキン層33がシールド層4に接触するので、外周スキン層32とシールド層4との間に水分が浸入し、この水分によって絶縁ケーブル1Aの信号伝送特性が劣化することを抑制することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図7を参照して説明する。図7において、第1及び第2の実施の形態について説明したものと実質的に共通する機能を有する部材等については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、第3の実施の形態に係る絶縁ケーブル1Bを示し、(a)は絶縁ケーブル1Bの端部付近を示す外観図、(b)は端面図である。
この絶縁ケーブル1Bは、第2の実施の形態に係る絶縁ケーブル1Aと同様、一対の導線21,22と、絶縁部材3と、シールド層4と、ジャケット5とを備えているが、シールド層4の外側に接続部材8をさらに備えた構成が、第2の実施の形態に係る絶縁ケーブル1Aとは異なる。接続部材8は、シールド層4を例えば接地されたグランド線等の他の導体に接続するためのものである。
接続部材8は、例えば銅やアルミニウム等の良導電性の金属板を屈曲して形成され、シールド層4の端部における外周面に半田付けされた本体部81と、本体部81から突出した2つの突部82と一体にを有している。本体部81は、シールド層4を三方から囲む形状に形成され、一対の導線21,22を挟む2箇所に突部82が形成されている。それぞれの突部82は、絶縁部材3からの一対の導線21,22の導出方向に平行な方向に突出している。突部82は、例えば接地されたグランド線又は基板のグランドパターンに半田付けによって接続される。
絶縁ケーブル1Bの長手方向における絶縁部材3の端面は、端部スキン層33によって形成されている。この端部スキン層33は、接続部材8の本体部81とシールド層4とを半田80によって接続する際の熱により、多孔質樹脂層31の一部が溶融して形成されたものである。つまり、端部スキン層33は、絶縁ケーブル1Bの製造工程において、接続部材8の本体部81とシールド層4とを半田付けする際の熱により、多孔質樹脂層31の一部を溶融させることによって形成されている。端部スキン層33は、絶縁部材3の端部の全体に亘って形成され、その周縁部がシールド層4に接触している。
(第3の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態について説明したものと同様の作用及び効果が得られる。また、シールド層4を他の導体に電気的に接続する作業が容易となる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について、図8を参照して説明する。図8において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に共通する機能を有する部材等については、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態は、絶縁ケーブル1の製造方法が第1の実施の形態とは異なる。
図8は、第4の実施の形態に係る絶縁ケーブル1の製造工程を示す説明図である。
本実施の形態では、多孔質樹脂層31の溶融温度よりも高い温度に加熱された第1及び第2の刃具91,92によって絶縁部材3を切断することにより多孔質樹脂層31の一部を溶融させ、端部スキン層33(図2参照)を形成する。これにより、図1及び図2に示すものと同様の構成の絶縁ケーブル1が得られる。
第1の刃具91は、刃先部911に半円状の切欠き91a,91bが形成されている。切欠き91a,91bの間隔は、一対の導線21,22の間隔に適合した間隔である。また、第2の刃具92は、刃先部921に半円状の切欠き92a,92bが形成されている。切欠き92a,92bの間隔は、第1の刃具91の切欠き91a,91bの間隔と同じ間隔である。
第1の刃具91の切欠き91a,91bの円弧半径、及び第2の刃具92の切欠き92a,92bの円弧半径は、第1及び第2の導線21,22の半径と略同等もしくは第1及び第2の導線21,22の半径よりも僅かに大きい寸法に設定されている。
第1の刃具91及び第2の刃具92は、図略の電熱線等の熱源により、多孔質樹脂層31が溶融する温度よりも高い温度(例えば350℃以上)に加熱されている。第1の刃具91と第2の刃具92とを、刃先部911,921同士を向かい合わせて接近させることにより、第1の刃具91及び第2の刃具92の間に挟まれた絶縁部材3が切断される。この際、第1の刃具91及び第2の刃具92の熱により、第1の刃具91又は第2の刃具92に接触した多孔質樹脂層31の一部が溶融し、端部スキン層33が形成される。
一方、第1及び第2の導線21,22は、切欠き91a,91b及び切欠き92a,92bに収容されるため切断されない。そして、刃先部911,921同士を当接させた状態のままで第1の刃具91及び第2の刃具92を第1及び第2の導線21,22に沿って移動させることにより、第1の実施の形態と同様の構成の絶縁ケーブル1が得られる。
(第4の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態について説明した(1)及び(2)の作用及び効果に加え、絶縁部材3の一部を除去して第1及び第2の導線21,22を露出させる作業と端部スキン層33を形成する作業とを一つの工程で行うことができる。これにより、絶縁ケーブル1の製造をより低コストに行うことができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]:導線(21,22)と、前記導線(21,22)を被覆する絶縁部材(3)とを備え、前記絶縁部材(3)は、空孔(310)が形成された多孔質樹脂層(31)と、前記絶縁部材(3)の外周面からの水分の浸入を防ぐ外周表皮層(32)と、前記絶縁部材(3)の長手方向の端面からの水分の浸入を防ぐ端部表皮層(33)とを有し、前記端部表皮層(33)は、前記多孔質樹脂層(31)の一部が熱により溶融することにより形成された絶縁ケーブル(1,1A,1B)。
[2]:前記外周表皮層(32)の外周側を覆うシールド層(4)をさらに備え、前記端部表皮層(33)は、前記シールド層(4)に接触している、[1]に記載の絶縁ケーブル(1A,1B)。
[3]:前記シールド層(4)の端部における外周面に半田付けされた本体部(81)、及び前記本体部(81)から突出した突部(82)を有する接続部材(8)をさらに備えた、[2]に記載の絶縁ケーブル(1B)。
[4]:[1]乃至[3]の何れか1つに記載の絶縁ケーブル(1,1A,1B)の製造方法であって、前記絶縁部材(3)から導出された前記導線(21,22)を加熱することにより、前記絶縁部材(3)の長手方向の端部における前記多孔質樹脂層(31)の一部を溶融させて前記端部表皮層(33)を形成する、絶縁ケーブル(1,1A,1B)の製造方法。
[5]:[1]乃至[3]の何れか1つに記載の絶縁ケーブル(1,1A,1B)の製造方法であって、前記絶縁部材(3)を前記多孔質樹脂層(31)の溶融温度よりも高い温度に加熱された刃具(91,92)によって切断することにより、前記多孔質樹脂層(31)の一部を溶融させて前記端部表皮層(33)を形成する、絶縁ケーブル(1,1A,1B)の製造方法。
[6]:[2]又は[3]に記載の絶縁ケーブル(1A,1B)の製造方法であって、前記絶縁部材(3)の長手方向の端部を前記シールド層(4)を介して外周側から加熱し、前記多孔質樹脂層(31)の一部を溶融させて前記端部表皮層(33)を形成する、絶縁ケーブル(1A,1B)の製造方法。
[7]:[3]に記載の絶縁ケーブル(1B)の製造方法であって、前記接続部材(8)の前記本体部(81)と前記シールド層(4)とを半田付けする際の熱により、前記多孔質樹脂層(31)の一部を溶融させて前記端部表皮層(33)を形成する、絶縁ケーブル(1B)の製造方法。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記各実施の形態では、絶縁ケーブル1,1A,1Bが2本の導線21,22を有する場合について説明したが、これに限らず、絶縁ケーブルが備える導線の数は1本でもよく、3本以上でもよい。また、絶縁部材3は、多孔質樹脂層31、外周スキン層32、及び端部スキン層33に加え、他の層を備えていてもよい。絶縁ケーブルの用途にも特に限定はない。
1,1A,1B…絶縁ケーブル、3…絶縁部材、3a…端面、3b…外周面、4…シールド層、4a…外周面、4b…内周面、5…ジャケット、6…加熱治具、7…基板、8…接続部材、21,22…導線、31…多孔質樹脂層、32…外周スキン層、33…端部スキン層、61…第1加熱部材、62…第2加熱部材、71…電極、72,80…半田、81…本体部、82…突部、91…第1の刃具、92…第2の刃具、310…空孔、911,921…刃先部

Claims (7)

  1. 導線と、前記導線を被覆する絶縁部材とを備え、
    前記絶縁部材は、
    空孔が形成された多孔質樹脂層と、
    前記絶縁部材の外周面からの水分の浸入を防ぐ外周表皮層と、
    前記絶縁部材の長手方向の端面からの水分の浸入を防ぐ端部表皮層とを有し、
    前記端部表皮層は、前記多孔質樹脂層の一部が熱により溶融することにより形成された
    絶縁ケーブル。
  2. 前記外周表皮層の外周側を覆うシールド層をさらに備え、
    前記端部表皮層は、前記シールド層に接触している、
    請求項1に記載の絶縁ケーブル。
  3. 前記シールド層の端部における外周面に半田付けされた本体部、及び前記本体部から突出した突部を有する接続部材をさらに備えた、
    請求項2に記載の絶縁ケーブル。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の絶縁ケーブルの製造方法であって、
    前記絶縁部材から導出された前記導線を加熱することにより、前記絶縁部材の長手方向の端部における前記多孔質樹脂層の一部を溶融させて前記端部表皮層を形成する、
    絶縁ケーブルの製造方法。
  5. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の絶縁ケーブルの製造方法であって、
    前記絶縁部材を前記多孔質樹脂層の溶融温度よりも高い温度に加熱された刃具によって切断することにより、前記多孔質樹脂層の一部を溶融させて前記端部表皮層を形成する、
    絶縁ケーブルの製造方法。
  6. 請求項2又は3に記載の絶縁ケーブルの製造方法であって、
    前記絶縁部材の長手方向の端部を前記シールド層を介して外周側から加熱し、前記多孔質樹脂層の一部を溶融させて前記端部表皮層を形成する、
    絶縁ケーブルの製造方法。
  7. 請求項3に記載の絶縁ケーブルの製造方法であって、
    前記接続部材の前記本体部と前記シールド層とを半田付けする際の熱により、前記多孔質樹脂層の一部を溶融させて前記端部表皮層を形成する、
    絶縁ケーブルの製造方法。
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