JP5893141B2 - 移動通信システム、ユーザ端末、プロセッサ及び基地局 - Google Patents

移動通信システム、ユーザ端末、プロセッサ及び基地局 Download PDF

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Description

本発明は、D2D通信をサポートする移動通信システムに関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、リリース12以降の新機能として、端末間(Device to Device:D2D)通信の導入が検討されている(非特許文献1参照)。
D2D通信は、近接する複数のユーザ端末が、移動通信システムに割り当てられた周波数帯域内で直接的な無線通信を行うものである。なお、D2D通信は、近傍サービス(Proximity Service)通信と称されることもある。
3GPP技術報告 「TR 22.803 V0.3.0」 2012年5月
現状の仕様においては、D2D通信を適切に制御するための仕組みが存在しないという問題がある。
そこで、本発明は、D2D通信を適切に制御できる移動通信システムを提供する。
一実施形態によれば、端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムは、少なくとも前記D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信するユーザ端末を有し、前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信の通信相手とすべき他のユーザ端末の発見に使用される。
図1は、LTEシステムの構成図である。 図2は、UEのブロック図である。 図3は、eNBのブロック図である。 図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。 図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。 図6は、DMRSリソース及びSRSリソースを説明するための図である。 図7は、セルラ通信におけるデータパスを示す。 図8は、D2D通信におけるデータパスを示す。 図9は、第1の割り当て方式におけるリソース割り当ての一例を説明するための図である。 図10は、第2の割り当て方式におけるリソース割り当ての一例を説明するための図である。 図11は、第1実施形態に係るD2D通信の開始に関する動作を説明するための図である。 図12は、第1実施形態に係るD2D通信の開始に関する動作パターン1のシーケンス図である。 図13は、第1実施形態に係るD2D通信の開始に関する動作パターン2のシーケンス図である。 図14は、D2D無線リソースをセルラ無線リソースと共用させない運用方法(第1の運用方法)を説明するための図である。 図15は、D2D無線リソースをセルラ無線リソースと共用させる運用方法(第2の運用方法)を説明するための図である。 図16は、第2実施形態に係る動作シーケンス図である。 図17は、第3実施形態に係る通信環境を説明するための図である。 図18は、第3実施形態に係る動作シーケンス図である。 図19は、リソース割当履歴の具体例を説明するための図である。 図20は、第4実施形態に係る通信環境を説明するための図である。
[実施形態の概要]
[第1実施形態]
(1)第1実施形態の概要
端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムは、少なくとも前記D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信するユーザ端末を有する。なお、チャネル推定の結果は、例えば、信号の復調・復号、及びチャネル情報フィードバックにも使用される。すなわち、D2D用参照信号は、さらに、信号の復調・復号、及びチャネル情報フィードバックに使用される。
このように、本実施形態に係る移動通信システムは、D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を新たに規定する。一般的な参照信号は、移動通信システムにおけるセルラ通信(基地局とユーザ端末との通信)に導入されているが、本実施形態は、そのような参照信号をD2D通信に導入する。
前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信の通信相手とすべき他のユーザ端末の発見に使用される。「他のユーザ端末の発見」とは、ユーザ端末が当該他のユーザ端末を発見すること、及びユーザ端末が当該他のユーザ端末から発見されることの両方を含む概念である。
このように、本実施形態は、D2D用参照信号を他のユーザ端末の発見にも使用する。言い換えると、D2D用参照信号を、他のユーザ端末の発見のためのビーコン信号と共通化する。これにより、D2D用参照信号とは別にビーコン信号を規定する場合に比べて、無線リソースを節約できる。
前記D2D用参照信号には、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されてもよい。これにより、D2D用参照信号を受信したユーザ端末は、当該D2D用参照信号を送信したユーザ端末が属するD2Dグループを識別できる。
前記参照信号パラメータは、基地局からの指定に応じて決定されてもよい。これにより、基地局の管理下で参照信号パラメータを適切に割り振ることができ、参照信号パラメータをD2Dグループ毎に異ならせることができる。
前記D2D用参照信号は、前記D2Dグループのそれぞれで共通のリソースエレメントを用いて送信され、前記参照信号パラメータとは、前記D2D用参照信号を符号分割多重するための直交符号であってもよい。このように、D2D用参照信号をD2Dグループ毎に異なる直交符号で符号分割多重することで、無線リソース(リソースエレメント)を節約できる。
前記移動通信システムの上りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、前記上りリンクの周波数帯域内で物理上りリンク制御チャネル、復調参照信号、及びサウンディング参照信号を避けて配置されてもよい。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(上りリンク通信)に与える悪影響を低減できるので、D2D通信とセルラ通信との共存に寄与できる。
前記移動通信システムの下りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、前記下りリンクの周波数帯域内で物理下りリンク制御チャネル及びセル固有参照信号を避けて配置されてもよい。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(下りリンク通信)に与える悪影響を低減できるので、D2D通信とセルラ通信との共存に寄与できる。
前記移動通信システムの上りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信から前記移動通信システムの上りリンク通信への干渉の検知に使用されてもよい。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(上りリンク通信)に干渉を与えても、当該干渉を除去するための措置をとることができる。
前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信からセルラ通信に切り替えるための切り替え情報を前記ユーザ端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信と前記上りリンクとで無線リソースを共用しないようにスケジューリングを行ってもよい。
前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信における送信電力を低下させるための電力制御情報を前記ユーザ端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記ユーザ端末と共用する無線リソースが割り当てられるセルラ通信端末に対して、前記上りリンクにおける送信電力を上昇させるための電力制御情報又は前記上りリンクにおけるMCSを低下させるためのMCS制御情報を送信してもよい。
前記ユーザ端末は、前記D2D通信においてマルチアンテナ伝送を行ってもよく、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号を前記基地局が検知したことに応じて、前記基地局は、前記基地局に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報を前記ユーザ端末に送信してもよい。
実施形態に係るユーザ端末は、端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムにおけるユーザ端末である。当該ユーザ端末は、少なくとも前記D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信する送信部を有する。前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信の通信相手とすべき他のユーザ端末の発見に使用される。
実施形態に係るプロセッサは、端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムにおけるユーザ端末に備えられるプロセッサである。当該プロセッサは、少なくとも前記D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信する処理を実行する。前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信の通信相手とすべき他のユーザ端末の発見に使用される。
実施形態に係る基地局は、端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムにおける基地局である。当該基地局は、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されるD2D用参照信号を送信するユーザ端末に対し、前記参照信号パラメータを指定する。
実施形態に係る移動通信システムは、ネットワーク及びユーザ端末間でデータ通信を行うセルラ通信と、2以上のユーザ端末間で直接的にデータ通信を行うD2D通信と、をサポートする。前記移動通信システムは、前記D2D通信を行うユーザ端末であるD2D通信端末と、前記D2D通信に使用する無線リソースを前記D2D通信端末に割り当てる基地局と、を有する。前記D2D通信端末は、干渉電力を検出したことに応じて、該干渉に関する干渉情報を前記基地局に送信する。これにより、基地局は、D2D通信端末が受ける干渉(例えば、セルラ通信からの干渉)の発生を把握し、該干渉を解消するための措置をとることができる。従って、D2D通信を適切に制御できる。
前記D2D通信端末は、前記干渉電力の値が閾値よりも高い場合に、前記干渉情報を前記基地局に送信してもよい。これにより、高レベルの干渉の発生を基地局に通知する一方、問題とならないレベルの干渉については基地局に通知しないようにすることができる。
前記閾値は、前記基地局から指定されてもよい。これにより、干渉情報の送信トリガを基地局が制御できる。
前記D2D通信端末は、前記干渉電力を検出したタイミングから所定時間が経過したタイミングで、前記干渉情報を前記基地局に送信してもよい。前記干渉情報は、前記干渉を受けた旨の情報であってもよい。また、前記基地局は、無線リソース割当の履歴を管理していてもよい。前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信すると、該干渉情報の受信タイミングと前記履歴とに基づいて、干渉源のユーザ端末を推定してもよい。これにより、基地局は、干渉情報の受信タイミングから干渉発生のタイミングを特定し、干渉発生のタイミングにおける無線リソース割当の履歴から干渉源のユーザ端末を推定できる。従って、干渉を解消するための措置をとることができる。
或いは、前記干渉情報は、前記干渉電力を検出したタイミングを示すタイミング情報を含んでもよい。前記基地局は、無線リソース割当の履歴を管理している。前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信すると、当該干渉情報に含まれる前記タイミング情報と前記履歴とに基づいて、干渉源のユーザ端末を推定してもよい。これにより、基地局は、干渉発生のタイミングに対応する無線リソース割当の履歴から干渉源のユーザ端末を推定できる。従って、干渉を解消するための措置をとることができる。
前記干渉情報は、前記干渉電力が検出された周波数を示す情報を含んでもよい。これにより、干渉源のユーザ端末を推定する精度を高めることができる。
前記D2D通信端末は、前記D2D通信に使用する無線リソースとして、前記セルラ通信と共用される無線リソースが割り当てられてもよい。これにより、無線リソースの利用効率を高めることができる。
前記D2D通信端末は、前記セルラ通信の上りリンクにおける参照信号について前記干渉電力を検出してもよい。これにより、セルラ通信からの干渉をより確実に検出できる。この場合、前記干渉情報は、前記参照信号の信号系列を示す情報又は前記参照信号の信号系列から生成された情報を含んでもよい。これにより、干渉源のユーザ端末を推定する精度を高めることができる。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信から前記セルラ通信に切り替えるための切り替え情報を前記D2D通信端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信端末に割り当てる無線リソースと、干渉源のセルラ通信端末に割り当てる無線リソースと、を異ならせてもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信における送信電力を上昇させるための電力制御情報又は前記D2D通信におけるMCSを低下させるためのMCS制御情報を前記D2D通信端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、干渉源のセルラ通信端末に対して、上りリンクにおける送信電力を低下させるための電力制御情報を送信してもよい。
干渉源のセルラ通信端末が上りリンクにおいてマルチアンテナ伝送を行う場合、前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報を前記干渉源のセルラ通信端末に送信してもよい。
前記D2D通信端末は、前記D2D通信端末の通信相手ではない他のD2D通信端末からの前記干渉電力を検出したことに応じて、前記干渉情報を前記基地局に送信してもよい。
前記D2D通信端末は、前記D2D通信用の参照信号及び/又は前記D2D通信用のビーコン信号について前記干渉電力を検出してもよい。この場合、前記干渉情報は、前記参照信号の信号系列を示す情報又は前記参照信号の信号系列から生成された情報を含んでもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信から前記セルラ通信に切り替えるための切り替え情報を、前記D2D通信端末又は前記他のD2D通信端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、前記D2D通信端末に割り当てる無線リソースと、前記他のD2D通信端末に割り当てる無線リソースと、を異ならせてもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、送信電力を低下させるための電力制御情報又はMCSを低下させるためのMCS制御情報を、前記D2D通信端末及び/又は前記他のD2D通信端末に送信してもよい。
前記基地局は、前記D2D通信端末から前記干渉情報を受信したことに応じて、干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報を、前記D2D通信端末及び/又は前記他のD2D通信端末に送信してもよい。
実施形態に係るユーザ端末は、ネットワーク及びユーザ端末間でデータ通信を行うセルラ通信と、2以上のユーザ端末間で直接的にデータ通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて、前記D2D通信に使用する無線リソースが基地局から割り当てられる。前記ユーザ端末は、干渉電力を検出したことに応じて、該干渉に関する干渉情報を前記基地局に送信する制御部を有する。
実施形態に係る基地局は、ネットワーク及びユーザ端末間でデータ通信を行うセルラ通信と、2以上のユーザ端末間で直接的にデータ通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおける基地局である。前記基地局は、前記D2D通信に使用する無線リソースを、前記D2D通信を行うユーザ端末であるD2D通信端末に割り当てる制御部と、前記D2D通信端末が干渉電力を検出したことを示す干渉情報を、前記D2D通信端末から受信する受信部と、を有する。
実施形態に係るプロセッサは、ネットワーク及びユーザ端末間でデータ通信を行うセルラ通信と、2以上のユーザ端末間で直接的にデータ通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて、前記D2D通信に使用する無線リソースが基地局から割り当てられるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、干渉電力を検出したことに応じて、該干渉に関する干渉情報を前記基地局に送信するための処理を行う。
実施形態に係るプロセッサは、ネットワーク及びユーザ端末間でデータ通信を行うセルラ通信と、2以上のユーザ端末間で直接的にデータ通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおける基地局に備えられる。前記プロセッサは、前記D2D通信に使用する無線リソースを、前記D2D通信を行うユーザ端末であるD2D通信端末に割り当てるための処理と、前記D2D通信端末が干渉電力を検出したことを示す干渉情報を、前記D2D通信端末から受信するための処理と、を行う。
以下において、図面を参照して、3GPP規格に準拠して構成されるセルラ移動通信システム(以下、「LTEシステム」)にD2D通信を導入する場合の実施形態を説明する。
(2)LTEシステム
図1は、本実施形態に係るLTEシステムの構成図である。
図1に示すように、LTEシステムは、複数のUE(User Equipment)100と、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)10と、EPC(Evolved Packet Core)20と、を含む。E−UTRAN10及びEPC20は、ネットワークを構成する。
UE100は、移動型の無線通信装置であり、接続を確立したセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100はユーザ端末に相当する。
E−UTRAN10は、複数のeNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は基地局に相当する。eNB200は、セルを管理しており、セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。
なお、「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能としても使用される。
eNB200は、例えば、無線リソース管理(RRM)機能と、ユーザデータのルーティング機能と、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能と、を有する。
EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM(Operation and Maintenance)400と、を含む。
MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行うネットワークノードであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークノードであり、交換局に相当する。
eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。また、eNB200は、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
次に、UE100及びeNB200の構成を説明する。
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、アンテナ101と、無線送受信機110と、ユーザインターフェイス120と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130と、バッテリ140と、メモリ150と、プロセッサ160と、を有する。メモリ150及びプロセッサ160は、制御部を構成する。
UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
アンテナ101及び無線送受信機110は、レイヤ1の一部に相当し、無線信号の送受信に用いられる。アンテナ101は、複数のアンテナ素子を含む。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ160に出力する。
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。
GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。
バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
メモリ150は、プロセッサ160によって実行されるプログラムと、プロセッサ160による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。
プロセッサ160は、例えば、各種の処理を実行するとともに、後述する各種の通信プロトコルを実行する。プロセッサ160が行う処理の詳細については後述する。
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、アンテナ201と、無線送受信機210と、ネットワークインターフェイス220と、メモリ230と、プロセッサ240と、を有する。メモリ230及びプロセッサ240は、制御部を構成する。
アンテナ201及び無線送受信機210は、レイヤ1の一部に相当し、無線信号の送受信に用いられる。アンテナ201は、複数のアンテナ素子を含む。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ240に出力する。
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
メモリ230は、プロセッサ240によって実行されるプログラムと、プロセッサ240による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。
プロセッサ240は、例えば、各種の処理を実行すると共に、後述する各種の通信プロトコルを実行する。プロセッサ240が行う処理の詳細については後述する。
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。
図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1〜レイヤ3に区分されており、レイヤ1は物理(PHY)レイヤである。レイヤ2は、MAC(Media Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control)レイヤを含む。
物理レイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。物理レイヤは、物理チャネルを用いて上位レイヤに伝送サービスを提供する。UE100の物理レイヤとeNB200の物理レイヤとの間では、物理チャネルを介してデータが伝送される。
MACレイヤは、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMACレイヤとeNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータが伝送される。eNB200のMACレイヤは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式など)、及び割り当てリソースブロックを決定するMACスケジューラを含む。
RLCレイヤは、MACレイヤ及び物理レイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとeNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータが伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRCレイヤは、制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRCレイヤとeNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は接続状態であり、そうでない場合、UE100はアイドル状態である。
RRCレイヤの上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)レイヤは、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ使用される。
図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各シンボルの先頭には、サイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれるガード区間が設けられる。リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルにより構成される無線リソース単位はリソースエレメント(RE)と称される。
UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定され、時間リソースはサブフレームにより特定される。すなわち、UE100に割り当てられる無線リソースは、リソースブロック及びサブフレームの組み合わせにより特定される。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームの残りの区間は、主に物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、セル固有参照信号(CRS)が分散して配置される。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームにおける周波数方向の中央部は、主に物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、復調参照信号(DMRS)及びサウンディング参照信号(SRS)が配置される。具体的には、復調参照信号は、ノーマルCPの場合は各スロットの4シンボル目に配置され、拡張CPの場合は各スロットの3シンボル目に配置される。サウンディング参照信号は、サブフレームの最終シンボルに配置される。
本実施形態では、サブフレームには、さらに、D2D用参照信号が配置される。D2D用参照信号の詳細については後述する。
図6は、DMRSが配置される無線リソース(DMRSリソース)及びSRSが配置される無線リソース(SRSリソース)を説明するための図である。
図6に示すように、DMRSリソースは、ノーマルCPの場合は各スロットの4シンボル目に配置され、拡張CPの場合は各スロットの3シンボル目に配置される。SRSリソースは、サブフレームの最終シンボルに配置される。
(3)D2D通信
次に、LTEシステムの通常の通信(セルラ通信)とD2D通信とを比較して説明する。
図7は、セルラ通信におけるデータパスを示す。ここでは、eNB200−1との接続を確立したUE100−1と、eNB200−2との接続を確立したUE100−2と、の間でセルラ通信を行う場合を例示している。なお、データパスとは、ユーザデータ(ユーザプレーン)の転送経路を意味する。
図7に示すように、セルラ通信のデータパスはネットワークを経由する。詳細には、eNB200−1、S−GW300、及びeNB200−2を経由するデータパスが設定される。
図8は、D2D通信におけるデータパスを示す。ここでは、eNB200−1との接続を確立したUE100−1と、eNB200−2との接続を確立したUE100−2と、の間でD2D通信を行う場合を例示している。この場合、UE100−1及びUE100−2は、D2Dグループを構成する。
例えば、UE100−1及びUE100−2のうち一方のUE100が、近傍に存在する他方のUE100を発見することで、D2D通信が開始される。なお、D2D通信を開始するために、UE100は、自身の近傍に存在する他のUE100を発見する(Discover)機能を有する。また、UE100は、他のUE100から発見される(Discoverable)機能を有する。
図8に示すように、D2D通信のデータパスはネットワークを経由しない。すなわち、UE間で直接的な無線通信を行う。このように、UE100−1の近傍にUE100−2が存在するのであれば、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信を行うことによって、ネットワークのトラフィック負荷及びUE100のバッテリ消費量を削減するなどの効果が得られる。
ただし、D2D通信はLTEシステムの周波数帯域(すなわち、セルラ通信の周波数帯域内)で行われることが想定されており、例えばセルラ通信への干渉を回避するために、ネットワーク(eNB200)の管理下でD2D通信が行われる。D2D通信のための無線リソース割り当ての方式としては、主に以下の2つがある。
第1の割り当て方式は、D2D通信に使用する無線リソースをUE100が選択できる方式である。具体的には、eNB200は、D2D通信に使用可能な無線リソースである割り当て候補無線リソースを示す情報をUE100に送信する。UE100は、当該割り当て候補無線リソースの中から、D2D通信に使用する無線リソースを自律的に選択する。
図9は、第1の割り当て方式におけるリソース割り当ての一例を説明するための図である。ここでは、上りリンクの周波数帯域内でD2D通信を行うケースを想定する。
図9に示すように、eNB200は、D2D通信に使用可能な無線リソースである割り当て候補無線リソースとして、特定のサブフレームを指定する。図9の例では、無線フレーム内の2番目のサブフレーム(サブフレーム#1)から4番目のサブフレーム(サブフレーム#3)が割り当て候補無線リソースとして指定される。D2D通信を行うUE100は、割り当て候補無線リソースの中から、D2D通信に使用するリソースブロック及びサブフレームを選択する。
第2の割り当て方式は、D2D通信に使用する無線リソースをeNB200が決定する方式である。すなわち、UE100は、D2D通信に使用する無線リソースの選択権を持たない。具体的には、eNB200は、D2D通信のために動的又は準静的に割り当てた無線リソースを示す情報をUE100に送信する。UE100は、当該割り当てられた無線リソースを用いてD2D通信を行う。
図10は、第2の割り当て方式におけるリソース割り当ての一例を説明するための図である。ここでは、上りリンクの周波数帯域内でD2D通信を行うケースを想定する。
図10に示すように、eNB200は、D2D通信に使用する割り当て無線リソースとして、特定のサブフレームの特定のリソースブロックを指定する。図10の例では、無線フレーム内の2番目のサブフレーム(サブフレーム#1)における一部のリソースブロックと4番目のサブフレーム(サブフレーム#3)における一部のリソースブロックとが割り当て無線リソースとして指定される。D2D通信を行うUE100は、eNB200から割り当てられた無線リソースを用いてD2D通信を行う。
なお、2番目のサブフレーム(サブフレーム#1)について送信(Tx)とあるのは、D2Dグループにおける一方のUE100における送信を意味しており、他方のUE100は受信(Rx)を行うことになる。4番目のサブフレーム(サブフレーム#3)について受信(Rx)とあるのは、D2Dグループにおける一方のUE100における受信を意味しており、他方のUE100は送信(Tx)を行うことになる。
(4)動作
以下において、実施形態に係る動作を説明する。
(4.1)D2D用参照信号
本実施形態は、D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を新たに規定する。
D2D用参照信号は、さらに、D2D通信の通信相手とすべき他のUE100の発見に使用される。「他のUE100の発見」とは、UE100が当該他のUE100を発見すること、及びUE100が当該他のUE100から発見されることの両方を含む概念であるが、本実施形態では、UE100が当該他のUE100から発見されるためにD2D用参照信号を使用する。
図11は、D2D通信の開始に関する動作を説明するための図である。
図11に示すように、第1に、UE100−2は、D2D通信の開始を望む場合に、D2D用参照信号の送信を開始する。そして、UE100−2は、D2D用参照信号の送信を開始した後、D2D用参照信号を周期的に送信する。
D2D用参照信号には、D2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されている。これにより、D2D用参照信号を受信したUE100−1は、当該D2D用参照信号を送信したUE100−2が属するD2Dグループを識別できる。
参照信号パラメータは、eNB200から指定される。これにより、eNB200の管理下で参照信号パラメータを適切に割り振ることができ、参照信号パラメータをD2Dグループ毎に異ならせることができる。
D2D用参照信号は、D2Dグループのそれぞれで共通のリソースエレメントを用いて送信されてもよい。この場合、参照信号パラメータは、例えば、D2D用参照信号を符号分割多重するための直交符号とすることができる。このように、D2D用参照信号をD2Dグループ毎に異なる直交符号で符号分割多重することで、無線リソース(リソースエレメント)を節約できる。
なお、D2D用参照信号が配置されるリソースエレメントをD2Dグループ毎に異ならせる場合には、リソースエレメントが参照信号パラメータに相当する。或いは、D2D用参照信号が配置されるサブフレームをD2Dグループ毎に異ならせる場合には、サブフレームが参照信号パラメータに相当する。
LTEシステムの上りリンクの周波数帯域内でD2D用参照信号が送信される場合において、D2D用参照信号は、上りリンクの周波数帯域内で物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、復調参照信号(DMRS)、及びサウンディング参照信号(SRS)を避けて配置される。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(上りリンク通信)に与える悪影響を低減できるので、D2D通信とセルラ通信との共存に寄与できる。
或いは、LTEシステムの下りリンクの周波数帯域内でD2D用参照信号が送信される場合において、D2D用参照信号は、下りリンクの周波数帯域内で物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)及びセル固有参照信号(CRS)を避けて配置される。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(下りリンク通信)に与える悪影響を低減できるので、D2D通信とセルラ通信との共存に寄与できる。
第2に、UE100−1は、D2D通信の開始を望む場合に、D2D用参照信号の受信を試みる。すなわち、D2D用参照信号のモニタリングを行う。UE100−1は、UE100−2からのD2D用参照信号の受信に応じて、UE100−2を発見する。
第3に、UE100−1がUE100−2を発見した後、eNB200から通知される無線リソースを用いて、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信を開始する。UE100−2は、D2D通信を開始した後もD2D用参照信号の周期的な送信を継続する。
ただし、UE100−2は、D2D通信を開始した後において、チャネル推定を適切に行うために、D2D通信を開始する前よりもD2D用参照信号の送信周期を短くしてもよい。例えば、D2D通信を開始する前はD2D用参照信号を複数サブフレーム間隔で送信し、D2D通信を開始した後はD2D用参照信号を毎サブフレーム送信してもよい。
また、UE100−1は、D2D通信を開始する際に、D2D用参照信号の送信を開始する。
第4に、D2D通信の開始以降、UE100−1は、UE100−2から受信したD2D用参照信号を用いて、UE100−2との間のチャネル特性を推定するためのチャネル推定を行う。そして、UE100−1は、UE100−2からのユーザデータを受信すると、チャネル推定により推定されたチャネル特性に基づいて、当該ユーザデータの復調・復号を行う。
同様に、D2D通信の開始以降、UE100−2は、UE100−1から受信したD2D用参照信号を用いて、UE100−1との間のチャネル特性を推定するためのチャネル推定を行う。そして、UE100−2は、UE100−1からのユーザデータを受信すると、チャネル推定により推定されたチャネル特性に基づいて、当該ユーザデータの復調・復号を行う。
なお、LTEシステムの上りリンクの周波数帯域内でD2D用参照信号が送信される場合において、D2D用参照信号は、さらに、D2D通信からLTEシステムの上りリンク通信への干渉の検知に使用されてもよい。
例えば、eNB200は、セルラ通信(上りリンク通信)で使用中の無線リソースにおいてD2D用参照信号を所定の受信レベル以上で受信すると、D2D通信が上りリンク通信への干渉を与えると判断し、当該D2D用参照信号に基づいて識別されるD2Dグループに対して当該干渉を除去するための措置をとる。
具体的には、eNB200は、当該D2Dグループに割り当てる無線リソースを変更したり、当該D2Dグループ内の送信電力を低下させたりする。これにより、D2D用参照信号がセルラ通信(上りリンク通信)に干渉を与えても、当該干渉を除去することができる。
(4.2)動作シーケンス
次に、本実施形態に係る動作シーケンスを説明する。図12は、動作パターン1の動作シーケンス図である。
図12に示すように、ステップS101において、UE100−2は、D2D通信のための待ち受けを開始するためのD2D待ち受け要求をeNB200に送信する。D2D待ち受け要求は、送信元であるUE100−2を示す情報と、D2D通信においてUE100−2の通信相手とすべきUE100−1を示す情報と、を含んでもよい。
ステップS102において、eNB200は、UE100−2からのD2D待ち受け要求の受信に応じて、D2D用参照信号の参照信号パラメータを定めるD2D用参照信号情報をUE100−2に送信する。D2D用参照信号情報は、D2Dグループ毎に異なる無線ネットワーク一時識別子(RNTI)であるD2DグループRNTIを含んでもよい。この場合、D2D用参照信号の参照信号パラメータはD2DグループRNTIに予め対応付けられており、UE100−2は、eNB200からのD2DグループRNTIに対応付けられた参照信号パラメータを特定する。
一方、ステップS103において、UE100−1は、D2D通信のための探索を開始するためのD2D探索要求をeNB200に送信する。例えば、D2D探索要求は、送信元であるUE100−1を示す情報と、D2D通信においてUE100−1の通信相手とすべきUE100−2を示す情報と、を含んでもよい。
ステップS104において、eNB200は、UE100−1からのD2D探索要求の受信に応じて、D2D用参照信号の参照信号パラメータを定めるD2D用参照信号情報をUE100−1に送信する。なお、上記と同様に、D2D用参照信号情報はD2DグループRNTIを含んでもよい。この場合、UE100−1は、eNB200からのD2DグループRNTIに対応付けられた参照信号パラメータを特定する。
ステップS105において、UE100−2は、D2D用参照信号を送信する。ここで、当該D2D用参照信号には、ステップS102でeNB200から受信したD2D用参照信号情報に対応する参照信号パラメータが適用される。
ステップS106において、UE100−1は、D2D用参照信号を受信する。ここで、UE100−1は、ステップS104でeNB200から受信したD2D用参照信号情報に基づいて、当該D2D用参照信号を受信してもよい。或いは、UE100−1は、受信可能な全てのD2D用参照信号をモニタリングすることで、当該D2D用参照信号を受信してもよい。
ステップS107において、UE100−1は、UE100−2からのD2D用参照信号の受信に応じて、UE100−2からのD2D用参照信号を受信した(すなわち、UE100−2を発見した)ことを示すD2D用参照信号情報をeNB200に送信する。D2D用参照信号情報は、UE100−1が受信したD2D用参照信号の参照信号パラメータを示す情報を含んでもよい。
ステップS108において、eNB200は、UE100−1からのD2D用参照信号情報の受信に応じて、UE100−1とUE100−2との対応付け(ペアリング)を行う。そして、eNB200は、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信を開始すると判断し、当該D2D通信に割り当てる無線リソースを決定する。
ステップS109において、eNB200は、D2D通信のために割り当てた無線リソースを示す情報と、D2D通信の開始を指示する旨の情報と、を含んだD2D通信用情報をUE100−2に送信する。D2D通信用情報は、さらに、当該D2D通信に適用すべき変調・符号化方式(MCS)及び送信電力の情報などを含んでもよい。
ステップS110において、eNB200は、D2D通信のために割り当てた無線リソースを示す情報と、D2D通信の開始を指示する旨の情報と、を含んだD2D通信用情報をUE100−1に送信する。D2D通信用情報は、さらに、当該D2D通信に適用すべき変調・符号化方式(MCS)及び送信電力の情報などを含んでもよい。
なお、D2D通信用情報の送信には、上述したD2DグループRNTIが適用されてもよい。この場合、UE100−1及びUE100−2に対してD2D通信用情報を一括して送信できる。
図13は、動作パターン2の動作シーケンス図である。動作パターン2は、ステップS201及びステップS203以外は動作パターン1と同様であるので、ステップS201及びステップS203についてのみ説明する。
図13に示すように、ステップS201において、eNB200は、D2D通信のための待ち受けを開始するよう指示するためのD2D待ち受け指示をUE100−2に送信する。ステップS202のD2D用参照信号情報の送信は、ステップS201と同時であってもよい。
ステップS203において、eNB200は、D2D通信のための探索を開始するよう指示するためのD2D探索指示をUE100−1に送信する。ステップS204のD2D用参照信号情報の送信は、ステップS203と同時であってもよい。
(5)まとめ
以上説明したように、本実施形態に係るLTEシステムは、D2D通信におけるチャネル推定(及び復調・復号)に使用されるD2D用参照信号を新たに規定する。D2D用参照信号は、さらに、D2D通信の通信相手とすべき他のUE100の発見に使用される。このように、D2D用参照信号を、他のUE100の発見のためのビーコン信号と共通化することにより、D2D用参照信号とは別にビーコン信号を規定する場合に比べて、無線リソースを節約できる。
[第2実施形態]
第2実施形態について、第1実施形態との相違点を主として説明する。第1実施形態では、eNB200が、セルラ通信(上りリンク通信)で使用中の無線リソースにおいてD2D用参照信号を所定の受信レベル以上で受信すると、D2D通信が上りリンク通信への干渉を与えると判断し、当該D2D用参照信号に基づいて識別されるD2Dグループに対して当該干渉を除去するための措置をとることについて説明した。そのような措置としては、当該D2Dグループに割り当てる無線リソースを変更すること、及び当該D2Dグループ内の送信電力を低下させることを例示した。第2実施形態では、セルラ通信とD2D通信との間の干渉及びそれに対する措置について、より詳細に説明する。
LTEシステムの周波数帯域内でD2D通信を行う場合に、D2D通信に割り当てる無線リソース(D2D無線リソース)を確保するためには、次の2通りの運用方法がある。図14は、第1の運用方法を説明するための図であり、図15は、第2の運用方法を説明するための図である。
図14に示すように、第1の運用方法は、D2D無線リソースを、セルラ通信に割り当てる無線リソース(セルラ無線リソース)と共用させない方法である。図14の例では、3サブフレーム分の無線リソース(具体的には、時間・周波数リソース)のうち、中央のサブフレームにおける中央の数リソースブロックがD2D無線リソースとして確保されている。すなわち、D2D無線リソースは、D2D通信に専用の無線リソースである。第1の運用方法によれば、セルラ通信とD2D通信との間の干渉を回避できるものの、セルラ無線リソースが相対的に減少するため、無線リソースの利用効率が悪いという問題がある。
図15に示すように、第2の運用方法は、D2D無線リソースをセルラ無線リソースと共用させる方法である。図15の例では、3サブフレーム分の無線リソースのうち、中央のサブフレームにおける中央の数リソースブロックは、セルラ無線リソースとして使用されるだけでなく、D2D無線リソースとしても使用される。すなわち、D2D無線リソースは、セルラ通信と共用の無線リソースである。この場合、D2D無線リソースは、セルラ無線リソースと空間的に分離される。第2の運用方法によれば、無線リソースの利用効率が高いものの、セルラ通信とD2D通信との間で干渉が生じ、通信品質が劣化し易いという問題がある。
本実施形態では、D2D無線リソースをセルラ無線リソースと共用させる運用方法(第2の運用方法)を前提として、干渉に対する措置をとることにより、無線リソースの利用効率を高めつつ通信品質の劣化を防止する。
以下においては、LTEシステムの上りリンク周波数帯域内でD2D通信を行う場合を例に説明する。
図16は、本実施形態に係る動作シーケンス図である。図16において、UE100−1及びUE100−2のそれぞれは、eNB200の管理下でD2D無線リソースを用いてD2D通信を行うD2D通信端末である。D2D無線リソースは、上りリンクのセルラ無線リソース(上りリンク無線リソース)と共用されている。一方、UE100−3は、eNB200の管理下でセルラ通信を行うセルラ通信端末である。
図16に示すように、ステップS301において、UE100−1は、D2D用参照信号を送信する。第1実施形態で説明したように、D2D用参照信号は、D2D通信時においてUE間のチャネル推定に使用される。
ステップS302において、UE100−2は、UE100−1からD2D用参照信号を受信する。また、UE100−2は、UE100−1から受信したD2D用参照信号を用いて、UE100−1との間のチャネル特性を推定するためのチャネル推定を行う。そして、UE100−2は、UE100−1からのユーザデータを受信すると、チャネル推定により推定されたチャネル特性に基づいて、当該ユーザデータの復調・復号を行う。
また、ステップS303において、eNB200は、UE100−1からD2D用参照信号を受信する。D2D用参照信号は、例えばD2D通信の送信電力と同等の送信電力で送信される。よって、eNB200がUE100−1からD2D用参照信号を受信するということは、eNB200の近傍にUE100−1(及びUE100−2)が存在することを意味する。この場合、D2D無線リソースを上りリンク無線リソースと空間的に分離することが困難であり、セルラ通信の上りリンクにおいて干渉が生じる。
ステップS304において、eNB200は、UE100−1から受信したD2D用参照信号に基づいて、上りリンクにおける干渉を検知する。例えば、eNB200は、D2D用参照信号を所定の受信レベル以上で受信した場合(すなわち、D2D通信の受信レベルが閾値を超えた場合)、D2D通信が上りリンク通信への干渉を与えると判断する。また、eNB200は、D2D用参照信号に基づいてD2Dグループ(UE100−1及びUE100−2)を識別する。
ステップS305において、D2D用参照信号に基づいて上りリンクの干渉を検知したeNB200は、当該干渉を解消又は低減するための干渉制御処理を行う。すなわち、eNB200は、D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、干渉制御処理を行う。本実施形態では、eNB200は、以下の第1乃至第5の干渉制御処理のうち、少なくとも1つの干渉制御処理を行う。
第1の干渉制御処理では、eNB200は、D2D通信からセルラ通信に切り替えるための切り替え情報をUE100−1(及び/又はUE100−2)に送信する。eNB200は切り替え情報をUE100−1及びUE100−2の両方に送信してもよく、一方のUE100にのみ切り替え情報を送信して当該一方のUE100が他方のUE100に当該切り替え情報を転送してもよい。その結果、UE100−1及びUE100−2は、D2D通信からセルラ通信に切り替える。なお、UE100−1及びUE100−2がeNB200との接続を維持しつつセルラ通信に切り替えてもよく、UE100−1及びUE100−2がeNB200に改めて接続することでセルラ通信に切り替えてもよい。
第2の干渉制御処理では、eNB200は、D2D通信と上りリンクとで無線リソースを共用しないようにスケジューリング(リソース割当変更)を行う。
例えば、eNB200は、D2D通信に使用する無線リソース(D2D無線リソース)として、上りリンクと共用しない無線リソース(すなわち、D2D専用無線リソース)をUE100−1及びUE100−2に割り当てるようスケジューリングする。第1実施形態で説明した第1の割り当て方式が適用される場合、eNB200は、UE100−1及びUE100−2のうちリソース決定権を持つUE100に対して、D2D専用無線リソースを割り当て候補無線リソースとして通知してもよい。第1実施形態で説明した第2の割り当て方式が適用される場合、eNB200は、D2D専用無線リソースとして確保された無線リソースの中から、UE100−1及びUE100−2に割り当てる無線リソースを決定し、決定した無線リソースをUE100−1及びUE100−2に通知してもよい。その結果、UE100−1及びUE100−2は、D2D専用無線リソースにおいてD2D通信を行う。
或いは、eNB200は、UE100−3が上りリンク通信に使用する無線リソースとして、UE100−1及びUE100−2によるD2D通信と共用しない無線リソースを割り当てるようスケジューリングしてもよい。
第3の干渉制御処理では、eNB200は、D2D通信における送信電力を低下させるための電力制御情報をUE100−1(及び/又はUE100−2)に送信する。電力制御情報は、送信電力の値を直接的に指定する情報であってもよく、現状の送信電力を基準とした変化分を指定する情報であってもよい。また、eNB200は電力制御情報をUE100−1及びUE100−2の両方に送信してもよく、一方のUE100にのみ電力制御情報を送信して当該一方のUE100が他方のUE100に当該電力制御情報を転送してもよい。その結果、UE100−1及びUE100−2は、D2D通信における送信電力を低下させる。
第4の干渉制御処理では、eNB200は、UE100−3に対して、上りリンクにおける送信電力を上昇させるための電力制御情報又は上りリンクにおけるMCS(Moduration and Coding Scheme)を低下させるためのMCS制御情報を送信する。電力制御情報は、送信電力の値を直接的に指定する情報であってもよく、現状の送信電力を基準とした変化分を指定する情報であってもよい。このように送信電力を上昇させることで、干渉に対する耐性が高くなる。MCS制御情報は、変更後のMCSを示す情報である。なお、「MCSを低下させる」とは、現状のMCSよりもデータレートの低いMCS(すなわち、干渉に対する耐性の高いMCS)に変更することを意味する。その結果、UE100−3は、送信電力又はMCSを変更する。
第5の干渉制御処理は、UE100−1及びUE100−2がD2D通信においてマルチアンテナ伝送を行っている場合に適用可能な方法である。eNB200は、eNB200に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報をUE100−1に送信する。このようなアンテナウェイトは、プリコーダ(或いはプリコーダ行列)と称される。例えば、eNB200は、UE100−1からD2D用参照信号を受信してチャネル推定を行い、eNB200にヌルが向くアンテナウェイトをチャネル推定の結果に基づいて導出し、導出したアンテナウェイトを示す設定情報をUE100−1に送信する。UE100−2についても同様の設定処理を行う。或いは、eNB200側でアンテナウェイトを導出する場合に限らず、eNB200にヌルが向くアンテナウェイトを導出するよう指示する旨の設定情報をeNB200からUE100−1及びUE100−2に送信してもよい。その結果、UE100−1及びUE100−2は、干渉が低下される指向性パターンを用いてD2D通信を行う。
[第3実施形態]
第3実施形態について、第2実施形態との相違点を主として説明する。第2実施形態では、eNB200が、D2D通信を行うD2D通信端末から干渉を検知した場合に、干渉制御処理を行うことを説明した。第3実施形態では、D2D通信端末が、セルラ通信を行うセルラ通信端末から干渉を受けた場合について、説明する。
(第3実施形態に係る動作)
次に、本実施形態に係る動作を説明する。
図17は、本実施形態に係る通信環境を説明するための図である。本実施形態では、セルラ通信及びD2D通信が同時に行われる通信環境を想定する。
図17に示すように、UE100−1及びUE100−2は、eNB200から割り当てられるD2Dリソースを用いて、D2D通信を行っている。本実施形態においてUE100−1及びUE100−2のそれぞれは、D2D通信端末に相当する。
これに対し、UE100−3は、eNB200から割り当てられる無線リソースを用いて、eNB200とのセルラ通信を行っている。本実施形態においてUE100−3は、セルラ通信端末に相当する。
このように、セルラ通信の上りリンク無線リソースの一部を使用してD2D通信を行う場合で、かつ、D2D通信及びセルラ通信が同時に行われる場合には、セルラ通信の上りリンクはD2D通信に対して干渉を与え得る。
そこで、D2D通信端末(UE100−1又はUE100−2)は、干渉電力を検出したことに応じて、該干渉に関するD2D干渉情報をeNB200に送信する。これにより、eNB200は、D2D通信端末が受ける干渉(特に、セルラ通信の上りリンクからの干渉)の発生を把握し、干渉を解消するための措置をとることができる。
なお、D2D通信端末は、D2D通信においてデータ(制御データ又はユーザデータ)の送受信に用いられる接続(D2D接続)を他のD2D通信端末と確立している時に、干渉の発生を把握し、干渉を解決するための措置をとることできる。従って、D2D通信端末は、データの送受信を行っている場合(狭義のD2D通信中)に、干渉の発生を把握し、当該措置をとるだけでなく、D2D接続は確立しているものの、データの送受信を起こっていない場合(広義のD2D通信中)に、干渉の発生を把握し、当該措置をとってもよい。
D2D通信端末は、干渉電力の値が閾値よりも高い場合に、D2D干渉情報をeNB200に送信する。これにより、高レベルの干渉の発生をeNB200に通知する一方、問題とならないレベルの干渉についてはeNB200に通知しないようにすることができる。
また、D2D通信端末は、セルラ通信の上りリンクにおける参照信号(DMRS、SRS)について干渉電力を検出してもよい。これにより、セルラ通信からの干渉をより確実に検出できる。
本実施形態では、D2D通信端末は、干渉電力を検出したタイミングから所定時間(例えば4サブフレーム)が経過したタイミングで、D2D干渉情報をeNB200に送信する。この場合、D2D干渉情報は、干渉を受けた旨の情報である。
また、eNB200は、D2D通信及びセルラ通信における無線リソース割当の履歴(リソース割当履歴)を管理している。eNB200は、D2D通信端末からD2D干渉情報を受信すると、当該D2D干渉情報の受信タイミングとリソース割当履歴とに基づいて、干渉源のUE100を推定する。これにより、eNB200は、D2D干渉情報の受信タイミングから干渉発生のタイミングを特定し、干渉発生のタイミングにおけるリソース割当履歴から干渉源のUE100を推定できる。
図18は、本実施形態に係る動作シーケンス図である。ここでは、D2D通信端末のうちUE100−1を例に説明する。
図18に示すように、ステップS401において、UE100−1は、D2D通信を開始する。ステップS402において、UE100−3は、セルラ通信を開始する。
ステップS403において、eNB200は、D2D干渉情報の送信トリガを規定するための閾値をUE100−1に送信する。当該送信は、ユニキャストであってもよく、ブロードキャストであってもよい。なお、UE100−1が予め閾値を記憶している場合には、閾値の送信を省略してもよい。また、eNB200は、UE100−1が干渉電力をモニタリングすべきタイミングを示すタイミング情報、及び/又は、モニタリングすべき参照信号系列を示す信号系列情報をUE100−1に送信してもよい。
ステップS404において、eNB200は、無線リソースのスケジューリングを行う。具体的には、eNB200は、所定のサブフレームにおいてUE100−1及びUE100−2によるD2D通信に割り当てるD2Dリソースを決定する。また、eNB200は、UE100−3によるセルラ通信(アップリンク)に割り当てる無線リソースを決定する。具体的には、アップリンクのスケジューリングでは、eNB200は、4サブフレーム後におけるUE100−3への割当リソースブロックを決定する。なお、eNB200は、D2D通信及びセルラ通信のそれぞれのスケジューリングを異なるタイミングで行ってもよい。
ステップS405において、eNB200は、UE100−3によるセルラ通信(アップリンク)に割り当てた無線リソースを示すセルラ割当情報をUE100−3に送信する。
ステップS406において、eNB200は、UE100−1及びUE100−2によるD2D通信に割り当てたD2Dリソースを示すD2D割当情報をUE100−1に送信する。
UE100−1は、D2D割当情報を受信した後、上記所定のサブフレームにおいて、D2D割当情報が示すD2Dリソースを使用してD2D通信を行う。
ステップS407において、eNB200は、サブフレーム毎の無線リソース(リソースブロック)の割当状況の履歴であるリソース割当履歴を更新する。リソース割当履歴は、eNB200が管理する情報である。eNB200は、少なくとも4サブフレーム分のリソース割当履歴を管理する。
図19は、本実施形態に係るリソース割当履歴の具体例を説明するための図である。
図19に示すように、リソース割当履歴は、各UE100について、サブフレーム毎の割当リソースブロックを記録したものである。UE100−3については、PUSCHとして割り当てるリソースブロックを例示しているが、参照信号(DMRS、SRS)に基づいて干渉を検出する場合には、参照信号リソース(DMRSリソース、SRSリソース)として割り当てるリソースブロックを記録すればよい。
図18に戻り、ステップS408において、UE100−3は、ステップS405でセルラ割当情報を受信してから4サブフレーム後に、当該セルラ割当情報が示すリソースブロックを使用して上りリンク信号を送信する。上りリンク信号は、ユーザデータ及び参照信号を含む。
ここでは、UE100−1がUE100−3からの上りリンク信号を受信したと仮定して説明を進める。
ステップS409において、UE100−1は、D2D通信中に干渉電力を検出する。また、UE100−1は、干渉電力の値(干渉電力値)を測定する。なお、UE100−1は、干渉電力をモニタリングすべきタイミングを示すタイミング情報、及び/又は、モニタリングすべき参照信号系列を示す信号系列情報をeNB200から受信している場合には、これらの情報に基づいて干渉を検出する。
ステップS410において、UE100−1は、ステップS409で測定した干渉電力値を閾値と比較する。当該閾値は、ステップS403でeNB200から指定された閾値であってもよい。ここでは、ステップS409で測定した干渉電力値が閾値以上であると仮定して説明を進める。
ステップS411において、UE100−1は、干渉電力を検出したタイミング(ステップS409)から所定時間(例えば4サブフレーム)が経過したタイミングで、D2D干渉情報をeNB200に送信する。UE100−1は、eNB200から明示的に割り当てられた無線リソースでなくてもD2D干渉情報をPUCCH上で送信できる。ここで、当該無線リソースの候補を表すパラメータはeNB200から指定されているものの、コンテンションベースでの通知になる。この場合、D2D干渉情報は、干渉を受けた旨の情報である。
ただし、D2D干渉情報は、干渉電力が検出された周波数(リソースブロック)を示す情報を含んでもよい。また、参照信号(DMRS、SRS)に基づいて干渉を検出する場合には、D2D干渉情報は、参照信号の信号系列(直交系列)を示す情報又は参照信号の信号系列から生成された情報を含んでもよい。参照信号の信号系列から生成された情報は、例えば、参照信号の信号系列を生成するためのパラメータである。当該パラメータ自身は、参照信号の信号系列を示していない。例えば、当該パラメータと既知のセルID等とを組み合わせることによって、参照信号の信号系列が生成される。
ステップS412において、eNB200は、UE100−1から受信したD2D干渉情報と、管理しているリソース割当履歴と、に基づいて、干渉源のUE100を推定する。例えば、eNB200は、D2D干渉情報を受信する所定時間(例えば4サブフレーム)前において、UE100−1と同じリソースブロックが割り当てられていたUE100を干渉源として推定する。
ここでは、UE100−3が干渉源として推定されたと仮定して説明を進める。この場合、UE100−1の近くにUE100−3が居ると判断できる。従って、eNB200は、UE100−1及びUE100−3に異なる無線リソースを割り当てるように、以降のスケジューリング(ステップS413)を行う。
このように、eNB200は、D2D通信端末が受ける干渉(特に、セルラ通信からの干渉)の発生を把握し、該干渉を解消するための措置をとることができる。従って、D2D通信をセルラ通信と両立できる。
上述した動作シーケンスでは、D2D無線リソースをセルラ無線リソースと共用させる運用方法(上述の第2実施形態で説明した第2の運用方法(図15参照))を前提として、図18に示したように、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1)からD2D干渉情報を受信(ステップS411)したことに応じて、D2D通信端末に割り当てる無線リソースと、干渉源のセルラ通信端末(UE100−3)に割り当てる無線リソースと、を異ならせるよう再スケジューリング(ステップS413)していた。しかしながら、このようなスケジューリングによる干渉制御方法(第1の干渉制御方法)に限らず、以下のような干渉制御方法(第2の干渉制御方法乃至第5の干渉制御方法)も採用可能である。
第2の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、D2D通信からセルラ通信に切り替えるための切り替え情報をD2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)に送信する。eNB200は切り替え情報をUE100−1及びUE100−2の両方に送信してもよく、一方のUE100にのみ切り替え情報を送信して当該一方のUE100が他方のUE100に当該切り替え情報を転送してもよい。その結果、UE100−1及びUE100−2は、D2D通信からセルラ通信に切り替える。なお、UE100−1及びUE100−2がeNB200との接続を維持しつつセルラ通信に切り替えてもよく、UE100−1及びUE100−2がeNB200に改めて接続することでセルラ通信に切り替えてもよい。
第3の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、D2D通信における送信電力を上昇させるための電力制御情報又はD2D通信におけるMCSを低下させるためのMCS制御情報をD2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)に送信する。電力制御情報は、送信電力の値を直接的に指定する情報であってもよく、現状の送信電力を基準とした変化分を指定する情報であってもよい。このように送信電力を上昇させることで、干渉に対する耐性が高くなる。MCS制御情報は、変更後のMCSを示す情報である。なお、「MCSを低下させる」とは、現状のMCSよりもデータレートの低いMCS(すなわち、干渉に対する耐性の高いMCS)に変更することを意味する。その結果、D2D通信端末は、D2D通信における送信電力を上昇させる、又はD2D通信におけるMCSを低下させることにより、D2D通信を継続する。
第4の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、セルラ通信端末(UE100−3)に対して、上りリンクにおける送信電力を低下させるための電力制御情報を送信する。電力制御情報は、送信電力の値を直接的に指定する情報であってもよく、現状の送信電力を基準とした変化分を指定する情報であってもよい。セルラ通信端末(UE100−3)は、送信電力を低下させることで、D2D通信端末に与える干渉を小さくする。
第5の干渉制御方法は、セルラ通信端末(UE100−3)が上りリンクにおいてマルチアンテナ伝送を行っている場合に適用可能な方法である。eNB200は、D2D通信端末(UE100−1)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、D2D通信に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報をセルラ通信端末(UE100−3)に送信する。このようなアンテナウェイトは、プリコーダ(或いはプリコーダ行列)と称される。例えば、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)は、セルラ通信端末(UE100−3)から参照信号を受信してチャネル推定を行い、チャネル推定結果をeNB200に通知する。eNB200は、通知されたチャネル推定結果に基づいて、D2D通信に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報をセルラ通信端末(UE100−3)に送信する。或いは、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)は、アンテナウェイトの候補(コードブック)の中から、セルラ通信端末(UE100−3)からの干渉電力が小さくなるアンテナウェイトを選択し、選択したアンテナウェイト示す情報(BCI:Best Companion PMI)をeNB200に通知する。eNB200は、通知された情報に基づいて、D2D通信に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報をセルラ通信端末(UE100−3)に送信する。その結果、セルラ通信端末(UE100−3)は、D2D通信端末への干渉が低下される指向性パターンを用いて上りリンク通信を行う。
[第3実施形態の変更例]
上述した第3実施形態では、UE100−1は、eNB200から割り当てられた無線リソースでなくても、干渉電力を検出したタイミングから所定時間(例えば4サブフレーム)が経過したタイミングで、D2D干渉情報をeNB200に送信していた。
これに対し、本変更例では、UE100−1は、eNB200から割り当てられた無線リソースを使用して、D2D干渉情報をeNB200に送信する。この場合、上述した実施形態に比べて、D2D干渉情報に含める情報量を増やすことができる。
本変更例では、D2D干渉情報は、干渉電力を検出したタイミングを示すタイミング情報を含む。eNB200は、UE100−1からD2D干渉情報を受信すると、当該D2D干渉情報に含まれるタイミング情報とリソース割当履歴とに基づいて、干渉源のUE100を推定する。
さらに、D2D干渉情報は、干渉電力が検出された周波数(リソースブロック)を示す情報を含んでもよい。また、参照信号(DMRS、SRS)に基づいて干渉を検出する場合には、D2D干渉情報は、参照信号の信号系列(直交系列)を示す情報又は参照信号の信号系列から生成された情報を含んでもよい。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態について、第3実施形態との相違点を主として説明する。上述した第3実施形態では、セルラ通信とD2D通信との間の干渉の検出及び当該干渉に対する干渉制御について説明した。しかしながら、第3実施形態で説明した動作を、D2D通信同士の干渉の検出及び当該干渉に対する干渉制御に応用可能である。
図20は、本実施形態に係る通信環境を説明するための図である。本実施形態では、異なるD2DグループによるD2D通信が同一セル内で同時に行われる通信環境を想定する。
図20に示すように、UE100−1及びUE100−2(D2Dグループ1)は、eNB200から割り当てられるD2Dリソースを用いて、D2D通信を行っている。また、UE100−3及びUE100−4(D2Dグループ2)は、eNB200から割り当てられるD2Dリソースを用いて、D2D通信を行っている。このように、本実施形態では、UE100−1乃至UE100−4は何れもD2D通信端末である。
ここで、D2Dグループ1及びD2Dグループ2でD2Dリソースを共用する場合で、かつ、D2Dグループ1とD2Dグループ2とが近接する場合(すなわち、パスロスが小さい場合)には、D2Dグループ1及びD2Dグループ2は相互に干渉を与え得る。
第3実施形態と同様に、D2D通信端末は、干渉電力を検出したことに応じて、該干渉に関するD2D干渉情報をeNB200に送信する。これにより、eNB200は、D2D通信端末が受ける干渉の発生を把握できる。基本的な動作については、第3実施形態と同様である。具体的には、第3実施形態における「セルラ通信端末」を、「別D2DグループのD2D通信端末」と読み替えることで、D2D通信同士の干渉に対処できる。
ただし、本実施形態では、干渉を検出するために、上りリンクの参照信号に代えてD2D用参照信号を適用できる。D2D通信端末は、D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信する。また、D2D用参照信号は、D2D通信の通信相手とすべき他のUE100の発見に使用されてもよい。D2D用参照信号には、D2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用される。参照信号パラメータは、eNB200から指定される。D2D用参照信号は、D2Dグループのそれぞれで共通のリソースエレメントを用いて送信されてもよい。この場合、参照信号パラメータは、例えば、D2D用参照信号を符号分割多重するための直交符号とすることができる。D2D用参照信号が配置されるリソースエレメントをD2Dグループ毎に異ならせる場合には、リソースエレメントが参照信号パラメータに相当する。或いは、D2D用参照信号が配置されるサブフレームをD2Dグループ毎に異ならせる場合には、サブフレームが参照信号パラメータに相当する。また、LTEシステムの上りリンクの周波数帯域内でD2D用参照信号が送信される場合において、D2D用参照信号は、上りリンクの周波数帯域内で物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、復調参照信号(DMRS)、及びサウンディング参照信号(SRS)を避けて配置される。
また、本実施形態では、D2D通信端末(例えばUE100−1)は、当該D2D通信端末の通信相手ではない他のD2D通信端末(例えばUE100−3)からの干渉電力を検出したことに応じて、D2D干渉情報をeNB200に送信する。D2D通信端末は、D2D用参照信号について干渉電力を検出する。或いは、D2D通信端末は、D2D用ビーコン信号について干渉電力を検出してもよい。
D2D用参照信号について干渉電力を検出する場合、D2D干渉情報は、D2D用参照信号の参照信号パラメータ(参照信号の信号系列又は参照信号の信号系列から生成された情報など)を示す情報を含む。上述したようにD2D用参照信号にはD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されるので、eNB200は、干渉源のD2D通信端末(D2Dグループ)を識別できる。ただし、このような干渉源識別方法に限らず、第3実施形態と同様に、リソース割当履歴に基づく干渉源識別方法を適用してもよい。
次に、D2Dグループ1に属するD2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)が、D2Dグループ2に属するD2D通信端末(UE100−3及び/又はUE100−4)からの干渉を検出したケースを想定して、本実施形態に係る干渉制御方法を説明する。ただし、第3実施形態と重複する動作については、説明を省略する。
第1の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、D2D通信からセルラ通信に切り替えるための切り替え情報を、当該D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)又は干渉源のD2D通信端末(UE100−3及び/又はUE100−4)に送信する。
第2の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、当該D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)に割り当てる無線リソースと、干渉源のD2D通信端末(UE100−3及び/又はUE100−4)に割り当てる無線リソースと、を異ならせる。
第3の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、送信電力を低下させるための電力制御情報又はMCSを低下させるためのMCS制御情報を、当該D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)及び/又は干渉源のD2D通信端末(UE100−3及び/又はUE100−4)に送信する。
第4の干渉制御方法では、eNB200は、D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)からD2D干渉情報を受信したことに応じて、干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報を、当該D2D通信端末(UE100−1及び/又はUE100−2)及び/又は干渉源のD2D通信端末(UE100−3及び/又はUE100−4)に送信する。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した第1実施形態では、上りリンクの周波数帯域内又は下りリンクの周波数帯域内でD2D通信を行うケースを例示したが、D2D通信用の周波数帯域(D2D通信用のコンポーネントキャリア)内でD2D通信を行ってもよい。
また、上述した第3実施形態及び第4実施形態では、複信方式としてFDD方式を想定していたが、TDD方式であってもよい。
また、上述した第3実施形態及び第4実施形態では、セルラ通信の上りリンク無線リソースの一部を使用してD2D通信を行う一例を説明したが、セルラ通信の下りリンク無線リソースの一部を使用してD2D通信を行ってもよい。
また、上述した第2実施形態及び第4実施形態において、D2D用参照信号は、干渉の検出にのみ用いられてもよいし、干渉の検出のみでなく、D2D通信の通信相手とすべき他のUE100の発見に用いられてもよい。
なお、米国仮出願第61/676770号(2012年7月27日出願)、米国仮出願第61/705882号(2012年9月26日出願)、米国仮出願第61/759024号(2013年1月31日出願)及び米国仮出願第61/759035号(2013年1月31日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
以上のように、本発明に係る移動通信システム、ユーザ端末、プロセッサ及び基地局は、D2D通信を適切に制御できるため、移動通信分野において有用である。

Claims (15)

  1. 端末間(Device to Device:D2D)通信をサポートする移動通信システムであって、
    少なくとも前記D2D通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信するユーザ端末を有し、
    前記D2D用参照信号には、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されることを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記参照信号パラメータは、基地局からの指定に応じて決定されることを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  3. 前記D2D用参照信号は、前記D2Dグループのそれぞれで共通のリソースエレメントを用いて送信され、
    前記参照信号パラメータとは、前記D2D用参照信号を符号分割多重するための直交符号であることを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  4. 前記移動通信システムの上りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、前記上りリンクの周波数帯域内で物理上りリンク制御チャネル、復調参照信号、及びサウンディング参照信号を避けて配置されることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  5. 前記移動通信システムの下りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、前記下りリンクの周波数帯域内で物理下りリンク制御チャネル及びセル固有参照信号を避けて配置されることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  6. 前記移動通信システムの上りリンクの周波数帯域内で前記D2D用参照信号が送信される場合において、前記D2D用参照信号は、さらに、前記D2D通信から前記上りリンクへの干渉の検知に使用されることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  7. 前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信からセルラ通信に切り替えるための切り替え情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  8. 前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信と前記上りリンクとで無線リソースを共用しないようにスケジューリングを行うことを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  9. 前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記D2D通信における送信電力を低下させるための電力制御情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  10. 前記基地局は、前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号の受信レベルが閾値を超えたことに応じて、前記ユーザ端末と共用する無線リソースが割り当てられるセルラ通信端末に対して、前記上りリンクにおける送信電力を上昇させるための電力制御情報又は前記上りリンクにおけるMCSを低下させるためのMCS制御情報を送信することを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  11. 前記ユーザ端末は、前記D2D通信においてマルチアンテナ伝送を行っており、
    前記ユーザ端末からの前記D2D用参照信号を前記基地局が検知したことに応じて、前記基地局は、前記基地局に与える干渉が低下されるアンテナウェイトを設定するための設定情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  12. 少なくとも端末間(Device to Device:D2D)通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信する送信部を備え、
    前記D2D用参照信号には、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されることを特徴とするユーザ端末。
  13. 少なくとも端末間(Device to Device:D2D)通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信する処理を実行し、
    前記D2D用参照信号には、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なる参照信号パラメータが適用されることを特徴とするプロセッサ。
  14. 少なくとも端末間(Device to Device:D2D)通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信可能なユーザ端末に対して、前記D2D用参照信号に適用される参照信号パラメータを指定する情報を送信する送信部を備え、
    前記参照信号パラメータは、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なることを特徴とする基地局。
  15. 少なくとも端末間(Device to Device:D2D)通信におけるチャネル推定に使用されるD2D用参照信号を送信可能なユーザ端末に対して、前記D2D用参照信号に適用される参照信号パラメータを指定する情報を送信する処理を実行し、
    前記参照信号パラメータは、前記D2D通信を行う複数のユーザ端末からなるD2Dグループ毎に異なることを特徴とするプロセッサ。
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