JP5892580B2 - 新規乳酸菌及びl−乳酸の製造方法及び乳酸菌を含む食品および薬品 - Google Patents

新規乳酸菌及びl−乳酸の製造方法及び乳酸菌を含む食品および薬品 Download PDF

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Description

本発明は新規有胞子性乳酸菌、光学純度の高いL−乳酸の効率的な製造方法及び該有胞子性乳酸菌を含む食品および薬品に関する。
微生物バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)は耐熱性乳酸菌として知られており、1949年に中山らが胞子の形をした菌として分離したものである。(非特許文献1)。また、乳酸を大量に生成する乳酸菌は基本的にどの菌も便秘、軟便の改善を行う整腸効果が知られており、広く実用に供されている技術である。
とりわけバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)はコレステロール低減(特許文献1)やインフルエンザウィルス予防(特許文献2)効果があることが報告されている有用菌でもある。
一方、バチラスコアギュランスを含む乳酸菌は糖分を代謝し、乳酸を合成することも知られている。乳酸は食品分野では酸味料あるいは保存料として、誘導体化され、例えば乳酸カルシウムとして幅ひろく利用されている。更に、乳酸は工業分野では乳酸エチルのように溶媒として、あるいは化学的に重合しポリ乳酸にすることによりフィルム、繊維あるいはプラスチックとして利用することができる。重合された乳酸ポリマーは石油由来ではない植物由来ポリマーであり、優れた生分解性、機械的性質、成形性を有することから、将来、石油由来ポリマーの代替ポリマーの1つとして有望視されている。
乳酸発酵では、先ず糖質資源であるコーン、さつまいも等に含有される多糖類である“でんぷん”をアミラーゼなどの酵素で加水分解し、単糖類であるグルコースに転化する。次に、適度な栄養源のもと乳酸菌を増殖させ、乳酸菌によりグルコースを乳酸に転化させる。あるいはサトウキビ、てんさいのショ糖を直接乳酸菌で発酵し乳酸を得ることもできる。ただし、乳酸発酵においては、微生物が活動する適切なpH(4−10程度)が存在し、この範囲外のpHでは乳酸菌の活動が停滞あるいは死滅するため、培地のpHを一定に保つ必要があり、中和剤の添加しながら発酵を進める。中和剤としてはアンモニア、炭酸カルシウム、苛性ソーダ等のアルカリ剤が使用され、乳酸は発酵溶液中に乳酸アンモニウムや乳酸カルシウムのような乳酸塩として存在することになる。バッチ式による乳酸発酵では溶液中の乳酸塩濃度が5−20wt%程度まで乳酸発酵を進めることができる。
乳酸発酵が終了した時点で乳酸は単離精製する必要がある。例えば、硫酸を添加し、乳酸塩から硫酸塩として沈殿・濾別除去した後に、残った乳酸を電気透析、膜分離を行い、最終的に蒸留により精製する。あるいは、低分子アルコールにより乳酸とアルコールのエステル化を進め、エステルとして蒸留することもできる。この場合、得られた乳酸エステルは加水分解し、アルコールと乳酸に分離させ乳酸を精製する。
乳酸発酵を行う菌としてはラクトバチラス(Lactobacillus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属などの細菌微生物、リゾパスオリザエ(Rhizopus oryzae)属のような真菌が知られている。
リゾパスオリザエ(Rhizopus oryzae)の栄養要求性が低い利点はあるものの、乳酸生成速度は低く10%程度の発酵液を得るために2週間も要する。また、糖質分の70%程度しか消費しないので、糖分利用効率としては良いとは言えない
バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)は耐熱性乳酸菌であるので40℃から70℃にかけて発酵が可能である。50℃以上の発酵では無滅菌培地状態で乳酸発酵することが可能であり、通常乳酸発酵に必要な滅菌装置が不必要で経済的に有利である。例えば、非特許文献2においては、生ゴミからの無滅菌乳酸発酵がバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)NBRC12583により行われている。これによれば、ラクトプランタラム(Lact plantarum)菌株では45℃以上ではほとんど、菌体の増殖が行われないが、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)NBRC12583菌株では70℃近くまで菌体の増殖、発酵が可能であることが開示されている。
しかしながら、上記のバチラスコアギュランスNBRC12583の培養液1L当たり、1時間の平均乳酸発酵速度は1.36g/L/hと生産性は低い結果しか示されていない。さらに、乳酸に対して酢酸も12%程度生成し、乳酸を目的とした発酵としては良い結果とは言えない。また、特許文献3では、バチラスリンチェニフォルマイス(Bacillus licheniformis)TY7を用いた高温無滅菌乳酸発酵がMRS培地によりなされているが、生産性は2.5g/L/h程度である。
酵母エキス(Yeast)を乳酸菌増殖栄養源として使用し乳酸発酵を行う事例は公知の事実であり多数報告されている。例えば非特許文献3においては、滅菌処理した廃糖蜜培地に酵母エキスの量を変化させて、エンテロコッカスファエカリス(Enterococcus faecalis)RKY1乳酸菌株による乳酸発酵量と栄養源の関係を詳細に検討している。その結果表1に示すような酵母エキスと生産性の関係が得られている。酵母エキス5g/Lでは乳酸生産性は0.9g/L/hであるのに対して酵母エキス20g/Lでは5.3g/L/hと増加する。このように酵母エキス量と乳酸生産性は明確な関係がある。しかしながら酵母エキスは多く使用すると発酵速度は向上するものの高価であるため、経済的に不利となる。
Figure 0005892580
つまり、酵母エキスの量が増加するほど乳酸発酵速度は増加し、酵母エキスの乳酸菌増殖の栄養源としての明確な効果が認められている。この実験では酵母エキスの量が20g/L以上で乳酸の生産速度が5g/L/hを超える。
非特許文献4では同じくEnterococcus faecalis RKY1を用いてコーンスティープリカー(CSL)により乳酸発酵を行っている。この文献によれば、乳酸100gを生成するために表2示すようにコーンスティープリカー(CSL)を0−25g培地に添加すると発酵時間78−24hが必要であることがわかる。平均発酵速度は1.21−4.14g/L/hとなっている。この実験でも乳酸の生産速度が遅く、CSLの量が25g/Lでも5g/L/hには到達しない。
Figure 0005892580
特開2010−95532 特開2008−13543 特開2006−333847
日本農芸化学会誌 Vol.23 No.12(1949)p.513−517 Kenji Sakai and Yutaka Ezaki,Open L−Lactic Acid Fermentation of Food Refuse Using Thermophilic Bacillus coagulans and Fluorescense In situ Hybridization Analysis of Microflora,Journal of Bioscience and Bioengineering,101−6(2006),pp.457−463 Young−Jung Wee,Jin−Nam Kim,Jong−Sun Yun,Hwa−Won Ryu,Utilazation of sugar molasses for economical L(+)−lactic acid production by batch fermentation of Enterococcus faecalis,Enzyme and Microbial Technology,35(2004)pp.568−573 Hurok Oh,Young−Jung Wee,Jong−Sun Yun,Seung Ho Han,Sangwon Jung,Hwa−Won Ryu,Lactic acid production from agricultural resources as cheap raw materials,Bioresource technology,96(2005)pp.1492−1498. Tina Michelson,Karin Kask,Ene Talksep,Indrek Suitso,Allan Nurk,L(+)−Lactic acid producer Bacillus coagulans SIM7 DSM 14043 and its comparison with Lactobacillus delbrueckii ssp.Lactis DSM 20073,39(2006)pp.861−867.
以上の技術背景を考慮し、発明者らは無滅菌スクロース培地において、高速かつ安定した乳酸発酵を行うため、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)のスクリーニングを行い、ついに耐熱性の高い新規菌株バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株を完成するに至った。又、該菌株を使った光学純度の高く生産速度の大きいL−乳酸の製造方法を完成した。さらに、該乳酸菌を使用した食品或いは医薬品を開発するに至った。以下にその説明をする。
本発明は、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)であり、当該株は、スクロースからの乳酸の生成が陽性である特徴を有する。
本発明は、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を含有する飲食品組成物であることを特徴とする。
本発明は、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を含有する医薬組成物であることを特徴とする。
本発明は、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を使用したL−乳酸の製造方法である。
本発明は、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)にスクロースを資化させ、L−乳酸を製造する方法であり、40−70℃、pH5.0〜7.5の条件で発酵させることを特徴とするL−乳酸の製造方法である。
本発明の新規有胞子性乳酸菌バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株は、糖質源としてスクロース、酵母エキスを含有する培地において、温度40−70℃およびpH5〜8に保つことで乳酸発酵ができるものである。したがって、従来のデンプン等の糖質源をアミラーゼ酵素で糖化処理していた工程あるいはスクロースをスクラーゼ酵素でグルコース、フルクトースに分解していた工程を省くことができる。また、発酵速度(単位体積・時間あたりの乳酸生成量)は極めて速く、従来使用する酵母エキス量と同量で、2倍以上発酵速度が得られるため、能率の良い乳酸発酵が可能であり、乳酸発酵時間およびコストを大幅に低下させることができる。
本実施例の乳酸発酵温度と生成乳酸量との関係である。 本実施例の乳酸発酵時のpHと生成乳酸量との関係である。 本実施例の人工胃酸試験時間と乳酸菌数の関係である。
本発明の1の乳酸菌バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株は、次に示す菌学的性質を有する。
(1)菌の形態
直径の大きさ :0.8〜0.9μm
細胞の形状 :桿状
運動性 :なし
芽胞形成 :あり
(2)菌の生理学的性質
酸素 :好気性、通性嫌気性、嫌気性でも生育
グラム染色 :不定
グルコース :陽性
フルクトース :陽性
スクロース :陽性
マンノース :陽性
メリビオース :陽性
マルトース :陽性
上記乳酸菌バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株は独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物奇託センターに平成22年12月20日付けでNITEP−1022として寄託されている。以下、図表を用い実施例に基づいて本発明の乳酸菌、L−乳酸製造方法を詳細に説明する。
準備した発酵培地を攪拌装置付きの発酵槽に入れる。その後、同様の培地で、発酵培地の1%の容量で予め24h発酵を行った植菌用乳酸発酵液を植菌する。発酵中は攪拌棒を50rpmに保ち、攪拌を行う。発酵培地には表3に示した組成の培地を使用した。
Figure 0005892580
本発明1の乳酸菌が増殖し、発酵が進むと次第に低下するpHを6.0に保つために、28%アンモニア水をポンプで逐次滴下する。発酵槽温度は53℃に保った。発酵終了後に発酵液をHPLCで分析し乳酸量を決定した。
表4はバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株による乳酸発酵結果である。酵母エキス10g/Lにおいて、平均乳酸生成速度は7.66g/L/hに達した。最大発酵速度は酵母エキス12.5g/Lにおいて16.9g/L/hに達した。酵母エキス15gでは発酵時間は11.9時間で終了しており、バチラスコアギュランスF6−2は極めて高速な乳酸発酵を行うことが判明した。これらの乳酸生産速度は上述した従来の文献(非特許文献3、4)のチャンピオンデータよりもはるかに大きいことがわかる。
Figure 0005892580
比較例のため、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)NBRC12583、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)SIM−7 DSM14043を使って同様に発酵を行った。培地は表3のものを使用し、酵母エキスは5g/Lとした。培地pHは6.0に保持し、発酵槽温度は53℃とした。
Figure 0005892580
結果を表5に示す。表5からわかるように、比較例ではスクロース培地で乳酸発酵試験を行ったが、バチラスコアギュランスSIM7 DSM14043およびバチラスコアギュランスNBRC12583ともに、スクロース培地では極めて発酵速度が本発明に比べて1/100〜1/10と遅いことが判明した。
非特許文献5においてはバチラスコアギュランスSIM−7 DSM14043株をグルコース培地(127g/L)において、酵母エキス7.5g/Lで乳酸発酵を行っている。この場合、平均乳酸発酵速度は2.8g/L/hであり、本発明の乳酸生産速度に比べて格段に遅いことがわかる。
最適な乳酸発酵温度を調べる目的で、表3の発酵培地(酵母エキス5g/L)において、発酵温度を変化させた。発酵実験は全て24hで強制的に終了させ、HPLCによる乳酸分析を行った。培地pHは6.0に保ちながら乳酸発酵を行った。
図1は発酵培地を有機酸分析HPLCで分析し、生成乳酸量を調べ、発酵温度との関係を示したものである。図に示されるように温度53℃で最も乳酸生産性が良いことが判明した。即ち、本発明のバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株による乳酸発酵においては53℃という高温でも十分に大きい乳酸発酵速度を有する。特にこうした高温で発酵を行うと他の細菌の感染・増殖を抑えることができ、発酵後の滅菌が必要なくなり工業的に大きなメリットである。
発酵温度53℃における最適な乳酸発酵pHを調べる目的で、表3の発酵培地(酵母エキスは5g/L)において、発酵培地pHを変化させ、乳酸発酵実験を行った。乳酸発酵実験は全て24hで強制終了し、HPLCによる乳酸分析を行った。
図2に実験結果を示す。図に示されるように、pH6.0において乳酸生産性が最も高いことが判明した。
実施例4における発酵乳酸2Lをロータリーエバポレーターで110℃、80torrに保ちつつ15%まで濃縮した。その後、乳酸モル量の0.5モルに相当する濃硫酸を加え、乳酸アンモニウムからアンモニウムイオンを遊離させ、硫安を塩析させた。硫安は遠心分離機を用いて、2340G、10分で固液分離した。液体分はジムロート冷却管付きの三口フラスコに投入した。ジムロート冷却管は液体窒素トラップを介して真空コントローラー付き真空ポンプに繋げた。フラスコはオイルバスで120℃から200℃に2hかけて段階的に加熱し、真空度を500torrから10torrまで低下させ、縮合した。その後、オクチル酸スズを0.3%加え、さらに200℃、10torr、2h縮合した後、ジムロート管を外し、ジムロート管の代わりに、留去用フラスコを取り付け、再び200℃、10torrで減圧した。三つ口フラスコ内で還流しているラクチドを留去用フラスコに3時間かけて留去した。この時、ラクチドの歩留りは乳酸からの理論歩留りに対して82%であった。
このラクチドを光学異性体分離カラム(CP−Cycrodextrin−β−2,3,6−M−19)を備えたガスクロマト分析システム(島津GC−2010)にて分析を行ったところ、乳酸の光学純度はL−乳酸98.4%であった。したがってバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2を使用することで、光学純度の高いL−乳酸発酵の製造が可能であることが判明した。
実施例4における固形分離した菌体を純水で洗浄、濾別した後、温風乾燥機内で60℃、135分間乾燥した。さらに真空デシケーターで10torr、24h常温乾燥した。(菌体A)
実施例4における固形分離した固形分を純水で洗浄、濾別した後、温風乾燥機内で60℃、180分乾燥した。さらに、電気炉(50℃)で48h乾燥した。(菌体B)
試験管内に純水10mlおよび0.52gMRSを含む液体培地に上記で回収した菌体をそれぞれ植菌し50℃の恒温槽内に保持した。発酵実験後、菌体Aは6時間で発酵が確認できた。菌体Bは全く発酵しなかった。
実施例1におけるバチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2を人工胃液9ml(0.2%NaCl、0.35%ペプシン(1:5000)、1M HClでpH2.0およびpH3.0に調整)に1ml(菌体乾燥重量0.005g(0.005%))添加し、37℃、1、2、3、4時間ずつ処理した。その後、各処理液を10の7乗および8乗に希釈した。その希釈液からスパチュラで表3に示した組成の寒天培地に植菌して50℃で培養した。24時間後にコロニー数をカウントし、生菌数を推定した。その結果を図3に示す。図3からわかるように、本菌体はpH2および3において菌数の減少が少なく、胃酸に耐えうる菌であることが判明した。
本発明の乳酸菌により、スクロースから、少ない酵母エキス等の栄養源で有胞子乳酸菌および乳酸を製造することができる。また、製造された乳酸菌は耐酸性に優れ、食品および医薬品として広く使用することができる。乳酸発酵速度も極めて高く、製造された乳酸は光学純度が高いL−乳酸であるため、食品添加物あるいはポリ乳酸等のポリマー等にも使用することができ、安価なL−乳酸を提供することができる。

Claims (6)

  1. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)。
  2. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を含有する飲食品組成物。
  3. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を含有する医薬組成物。
  4. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)を用いたL−乳酸の製造方法。
  5. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)に、
    スクロースを資化させて得る
    ことを特徴とするL−乳酸の製造方法。
  6. バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)F6−2株(NITEP−1022)に、
    スクロースを資化させ、
    40〜70℃、pH5.0〜7.5の条件で発酵させることで得る
    ことを特徴とするL−乳酸の製造方法。
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