(本発明の基礎となった知見)
まず、特許文献1の写真共有システムについて説明する。
図1は、従来の写真共有システム100の構成を示すブロック図である。
図1において、写真共有システム100は、送信端末101と、受信端末102と、写真共有サーバ103とを備える。送信端末101は、写真の送信者が操作する通信装置であり、受信端末102は、写真の受信者が操作する通信装置である。また、写真共有サーバ103は、送信端末101に対するIDの発行、および、共有写真の蓄積を行うサーバ装置である。
図2は、従来の写真共有システム100における動作を説明するためのフロー図である。具体的には、図2は、写真共有に先立ち行われる送信先の確認および設定方法を示す図である。
ステップS201において、送信端末101は、写真共有サーバ103へ共有IDの発行要求を送信する。その後、ステップS202において、写真共有サーバ103は、共有IDを生成し、生成した共有IDを送信端末101に送信する。
ステップS203において、送信端末101は、共有IDを写真共有サーバ103から受信し、受信した共有IDを画面に表示する。送信者は、画面に表示された共有IDを受信者に通知する。通知の手段については、電話などが用いられる。ステップS204において、受信端末102は、共有IDの通知を受けた受信者から共有IDの入力を受け付ける。
以上が、従来の送信先確認および設定方法である。
また、特許文献1の写真共有システムにおいて、送信者の写真を送信端末101から受信端末102に送信する場合、送信端末101は、写真共有サーバ103に共有IDと送信したい写真とを送信する。写真共有サーバ103は、受信した共有IDと写真とを関連付けて蓄積する。その後、受信端末102は、事前に設定した共有IDを写真共有サーバ103に送信し、共有IDと関連付けられた写真を写真共有サーバ103から受信することにより、送信者の写真を受信する。
しかしながら、特許文献1の写真共有システムでは、写真を正しく共有することができない場合がある。例えば、送信者が受信者に誤った共有IDを通知した場合、あるいは受信者が受信端末102に誤った共有IDを入力した場合には、送信者と受信者とは写真を共有することができない。
このような場合、受信者は、送信者の写真を共有することができない。さらに、受信端末102は、誤って入力された共有IDに関連付けられた写真を受信してしまうという課題を有している。また、悪意のある受信者が、受信端末102に任意の共有IDを入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信端末102が受信できてしまうという課題も有している。
つまり、特許文献1の技術では、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうという課題がある。これは、送信者にとって意図しない相手にデータが送信されることを意味し、プライバシーに関しても大きな問題となる。
また、近年の携帯電話の普及により、SMS(Short Message Service)、MMS(Multimedia Messaging Service)や携帯電話メールが個人間の情報伝達手段として多くの人に利用されている。よって、これらの情報伝達手段を利用し、共有IDを文字情報などの電子情報として送信者から受信者に通知することも一般的に行われると考えられる。さらに、携帯電話は、USB(Universal Serial Bus)などの有線伝送手段や、NFC(Near Field Communication)、Wi−Fiなどの無線伝送手段を装備しており、通信装置から携帯電話への共有IDの伝送、および、携帯電話から通信装置への共有IDの伝送を容易に行うことができる。
しかしながら、SMSなどの情報伝達手段は、受信者が受信した電子情報を別の人に転送することが容易であるため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末102に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信端末102が受信できてしまうという課題も有している。
そこで、本発明の全般的または具体的な態様は、第1の通信装置と第2の通信装置とをペアリングする際に、第1の通信装置または第2の通信装置が、本来ペアリングされるべきではない他の通信装置とペアリングされることを抑制することを目的とする。
本発明の一態様に係る通信制御システムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第3の通信装置と、前記第2の通信装置および前記第3の通信装置と通信可能な第4の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とにネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングする通信制御システムであって、前記第3の通信装置は、前記第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部と、保持されている前記通信装置情報を前記第1の通信装置に送信する第1の送信部とを備え、前記第1の通信装置は、前記第3の通信装置から前記通信装置情報を受信した場合に、ペアリング識別子を生成するペアリング識別子生成部と、当該第1の通信装置の装置識別子である第1の装置識別子と、前記通信装置情報と、生成された前記ペアリング識別子とを含む第1の要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部と、生成された前記ペアリング識別子を前記第3の通信装置に送信する第3の送信部とを備え、前記第3の通信装置は、さらに、前記第1の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、受信した前記ペアリング識別子を前記第4の通信装置に送信する第4の送信部を備え、前記第4の通信装置は、前記第3の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、当該第4の通信装置に予め保持されている情報であって当該第4の通信装置に関する情報である通信装置情報と受信した前記ペアリング識別子とを前記第2の通信装置に送信する第5の送信部を備え、前記第2の通信装置は、前記第4の通信装置から前記通信装置情報と前記ペアリング識別子とを受信した場合に、当該第2の通信装置の装置識別子である第2の装置識別子と、受信した前記通信装置情報および前記ペアリング識別子とを含む第2の要求を前記サーバ装置に送信する第6の送信部を備え、前記サーバ装置は、前記第1の通信装置から前記第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置から前記第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否か、および、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致するか否かを判定する判定部と、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定され、かつ、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、第1の通信装置がサーバ装置に対して送信したペアリング識別子と通信装置情報との組と、第2の通信装置がサーバ装置に対して送信したペアリング識別子と通信装置情報との組と、がサーバ装置において一致した場合に、第1の通信装置と第2の通信装置とがペアリングされる。したがって、別のペアリング処理を行っている他の通信装置と第1の通信装置または第2の通信装置とが誤ってペアリングされることが抑制される。つまり、コンテンツが誤って共有されることを抑制することができる。
さらにこの構成によれば、ペアリング識別子だけでなく、通信装置情報も一致するかどうかが判定される。そのため、悪意のある受信者が送信者から受信したペアリング識別子を他の人に転送し、転送されたペアリング識別子をその他の人が他の通信装置に入力した場合であっても、他の通信装置と第1の通信装置または第2の通信装置とがペアリングされることを防ぐことができる。つまり、コンテンツが誤って他の人と共有されることを抑制することができる。
例えば、前記通信装置情報は、前記第4の通信装置の通信アドレスを示し、前記第4の送信部は、前記通信装置情報が示す通信アドレスを用いて、前記ペアリング識別子を前記第4の通信装置に送信してもよい。
この構成によれば、第4の通信装置に関する通信装置情報として第4の通信装置の通信アドレスを用いることができる。したがって、第4の通信装置に関する通信装置情報が他の通信装置に関する通信装置情報と重複することを抑制することができる。その結果、コンテンツが誤って他の人と共有されることをさらに抑制することができる。
例えば、前記第1の通信装置は、さらに、一方向性関数を用いて前記通信装置情報を変換する第1のデータ変換部を備え、前記第1の要求は、変換後の前記通信装置情報を含み、前記第2の通信装置は、さらに、前記一方向性関数を用いて前記通信装置情報を変換する第2のデータ変換部を備え、前記第2の要求は、変換後の前記通信装置情報を含んでもよい。
この構成によれば、一方向性関数を用いて変換された通信装置情報が送信されるので、変換前の通信装置情報が漏洩することを防ぐことができる。
例えば、前記第1の送信部は、近距離無線通信により、前記通信装置情報を前記第1の通信装置に送信し、前記第3の送信部は、近距離無線通信により、前記ペアリング識別子を前記第3の通信装置に送信してもよい。
この構成によれば、近距離無線通信により、第1の通信装置と第3の通信装置とで通信が行われるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る通信制御システムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第3の通信装置と、前記第2の通信装置および前記第3の通信装置と通信可能な第4の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とにネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングする通信制御システムであって、前記第3の通信装置は、前記第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部と、保持されている前記通信装置情報を前記第1の通信装置に送信する第1の送信部とを備え、前記第1の通信装置は、前記第1の通信装置の装置識別子である第1の装置識別子と、前記第3の通信装置から受信した前記通信装置情報とを含む第1の要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部とを備え、前記サーバ装置は、ペアリング識別子を生成するペアリング識別子生成部と、生成された前記ペアリング識別子を前記第1の通信装置に送信する第3の送信部とを備え、前記第1の通信装置は、さらに、前記サーバ装置から受信したペアリング識別子を前記第3の通信装置に送信する第4の送信部を備え、前記第3の通信装置は、さらに、前記第1の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、受信した前記ペアリング識別子を前記第4の通信装置に送信する第5の送信部を備え、前記第4の通信装置は、前記第3の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、当該第4の通信装置に予め保持されている情報であって当該第4の通信装置に関する情報である通信装置情報と受信した前記ペアリング識別子とを前記第2の通信装置に送信する第6の送信部を備え、前記第2の通信装置は、前記第4の通信装置から前記通信装置情報と前記ペアリング識別子とを受信した場合に、当該第2の通信装置の装置識別子である第2の装置識別子と、受信した前記通信装置情報および前記ペアリング識別子とを含む第2の要求を前記サーバ装置に送信する第7の送信部を備え、前記サーバ装置は、さらに、前記第1の通信装置から前記第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置から前記第2の要求を受信した場合に、前記ペアリング識別子生成部が生成したペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否か、および、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致するか否かを判定する判定部と、前記ペアリング識別子生成部が生成したペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定され、かつ、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、サーバ装置がペアリング識別子を生成することができる。このような場合であっても、上記通信制御システムと同様の効果を奏することができる。
また、本発明の一態様に係る通信制御システムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第3の通信装置と、前記第2の通信装置および前記第3の通信装置と通信可能な第4の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とにネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングする通信制御システムであって、前記第3の通信装置は、ペアリング識別子を生成するペアリング識別子生成部と、前記第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部と、前記ペアリング識別子生成部によって生成された前記ペアリング識別子と保持されている前記通信装置情報とを前記第1の通信装置に送信する第1の送信部とを備え、前記第1の通信装置は、前記第1の通信装置の装置識別子である第1の装置識別子と、前記第4の通信装置から受信した通信装置情報およびペアリング識別子とを含む第1の要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部と、前記ペアリング識別子を前記第3の通信装置に送信する第3の送信部とを備え、前記第3の通信装置は、さらに、前記ペアリング識別子生成部によって生成された前記ペアリング識別子を前記第4の通信装置に送信する第4の送信部を備え、前記第4の通信装置は、前記第3の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、当該第4の通信装置に予め保持されている情報であって当該第4の通信装置に関する情報である通信装置情報と受信した前記ペアリング識別子とを前記第2の通信装置に送信する第5の送信部を備え、前記第2の通信装置は、前記第4の通信装置から前記通信装置情報と前記ペアリング識別子とを受信した場合に、前記第2の通信装置の装置識別子である第2の装置識別子と、受信した前記通信装置情報および前記ペアリング識別子とを含む第2の要求を前記サーバ装置に送信する第6の送信部を備え、前記サーバ装置は、前記第1の通信装置から前記第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置から前記第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否か、および、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致するか否かを判定する判定部と、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定され、かつ、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、第3の通信装置がペアリング識別子を生成することができる。このような場合であっても、上記通信制御システムと同様の効果を奏することができる。
また、本発明の一態様に係る通信制御システムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第3の通信装置と、前記第2の通信装置および前記第3の通信装置と通信可能な第4の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とにネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングする通信制御システムであって、前記第3の通信装置は、前記第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部と、保持されている前記通信装置情報を前記第1の通信装置に送信する第1の送信部とを備え、前記第1の通信装置は、前記第3の通信装置から前記通信装置情報を受信した場合に、ペアリング識別子を生成するペアリング識別子生成部と、前記第3の通信装置から受信した通信装置情報を、予め定められた変換方法に従って第1の変換データに変換する第1の変換部と、前記第1の通信装置の装置識別子である第1の装置識別子と、生成された前記ペアリング識別子とを含む第1の要求を前記サーバ装置に送信する第2の送信部と、前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを前記第3の通信装置に送信する第3の送信部とを備え、前記第3の通信装置は、さらに、前記第1の通信装置から前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを受信した場合に、受信した前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを前記第4の通信装置に送信する第4の送信部を備え、前記第4の通信装置は、前記第3の通信装置から前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを受信した場合に、当該第4の通信装置に予め保持されている情報であって当該第4の通信装置に関する情報である通信装置情報と、受信した前記ペアリング識別子および前記第1の変換データとを前記第2の通信装置に送信する第5の送信部を備え、前記第2の通信装置は、前記第4の通信装置から前記通信装置情報と前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを受信した場合に、前記通信装置情報を、前記予め定められた変換方法に従って第2の変換データに変換する第2の変換部と、前記第1の変換データと前記第2の変換データとが一致するか否かを判定する第1の判定部と、前記第1の変換データと前記第2の変換データとが一致すると判定された場合に、前記第2の通信装置の装置識別子である第2の装置識別子と前記ペアリング識別子とを含む第2の要求を前記サーバ装置に送信する第6の送信部とを備え、前記サーバ装置は、前記第1の通信装置から前記第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置から前記第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否かを判定する第2の判定部と、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、第2の通信装置が、通信装置情報に基づく変換データが一致するか否かを判定することができる。このような場合であっても、上記通信制御システムと同様の効果を奏することができる。
また、本発明の一態様に係る通信制御システムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第3の通信装置と、前記第2の通信装置および前記第3の通信装置と通信可能な第4の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とにネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングする通信制御システムであって、前記第1の通信装置は、ペアリング識別子を生成するペアリング識別子生成部と、前記第1の通信装置の装置識別子である第1の装置識別子と生成された前記ペアリング識別子とを含む第1の要求を前記サーバ装置に送信する第1の送信部と、前記ペアリング識別子を前記第3の通信装置に送信する第2の送信部とを備え、前記第3の通信装置は、前記第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部と、保持されている前記通信装置情報を、予め定められた変換方法に従って第1の変換データに変換する第1の変換部と、前記第1の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、受信した前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを前記第4の通信装置に送信する第3の送信部とを備え、前記第4の通信装置は、前記第3の通信装置から前記ペアリング識別子と前記第1の変換データとを受信した場合に、当該第4の通信装置に予め保持されている情報であって当該第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を、前記予め定められた変換方法に従って第2の変換データに変換する第2の変換部と、前記第1の変換データと前記第2の変換データとが一致するか否かを判定する第1の判定部と、前記第1の変換データと前記第2の変換データとが一致すると判定された場合に、受信した前記ペアリング識別子を前記第2の通信装置に送信する第4の送信部とを備え、前記第2の通信装置は、前記第4の通信装置から前記ペアリング識別子を受信した場合に、前記第2の通信装置の装置識別子である第2の装置識別子と受信した前記ペアリング識別子とを含む第2の要求を前記サーバ装置に送信する第5の送信部を備え、前記サーバ装置は、前記第1の通信装置から前記第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置から前記第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否かを判定する第2の判定部と、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、第4の通信装置が、通信装置情報に基づく変換データが一致するか否かを判定することができる。このような場合であっても、上記通信制御システムと同様の効果を奏することができる。
また、本発明の一態様に係るサーバ装置は、第1の通信装置と第2の通信装置とにネットワークを介して接続され、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を制御するために、前記第1通信装置と前記第2通信装置とをペアリングするサーバ装置であって、前記第1の通信装置からペアリングを要求する第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置からペアリングを要求する第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否か、および、前記第1の要求に含まれる情報であって前記第2の通信装置と通信可能な装置に関する情報である通信装置情報と、前記第2の要求に含まれる情報であって前記第2の通信装置と通信可能な装置に関する情報である通信装置情報とが一致するか否かを判定する判定部と、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定され、かつ、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリング部とを備える。
この構成によれば、上記通信制御システムと同様の効果を奏することができる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
図3Aは、実施の形態1における通信制御システム300の構成を示すブロック図である。また、図3Bは、実施の形態1におけるペアリングサーバ314の詳細な構成を示すブロック図である。
図3Aに示すように、通信制御システム300は、送信端末301と、受信端末308と、送信端末301および受信端末308と例えばネットワークなどを介して接続されたペアリングサーバ314と、送信側携帯電話319と、受信側携帯電話323を備える。
送信端末301は、第1の通信装置に相当し、写真などのコンテンツを保持している。送信端末301は、データ変換部302、機器接続部304、端末ID保持部307、通信部305、およびフェーズ管理部306を備える。
受信端末308は、第2の通信装置に相当し、送信端末301から写真などのコンテンツを受信し、表示する。受信端末308は、通信部309、フェーズ管理部310、データ変換部311、機器接続部312、および端末ID保持部313を備える。
ペアリングサーバ314は、サーバ装置に相当し、送信端末301と、送信端末301から送信されるコンテンツの受信が許可された受信端末308とをペアリングする。ペアリングサーバ314は、ペアリング管理部315、フェーズ管理部316、および通信部317を備える。
送信側携帯電話319は、第3の通信装置に相当し、送信端末301と有線または無線による接続を行い、相互にデータ交換を行う。さらに、送信側携帯電話319は、SMSなどの情報伝達手段を利用して、受信側携帯電話323と通信を行う。送信側携帯電話319は、機器接続部320、通信部321、およびアドレス管理部322を備える。
受信側携帯電話323は、第4の通信装置に相当し、受信端末308と有線または無線による接続を行い、相互にデータ交換を行う。さらに、受信側携帯電話323は、SMSなどの情報伝達手段を利用して、送信側携帯電話319と通信を行う。受信側携帯電話323は、アドレス管理部324、通信部325、および機器接続部326を備える。
送信端末301を構成する各構成部について説明する。
データ変換部302は、携帯電話のメールアドレスなどのデータを一方向性関数を用いて変換データに変換する演算回路である。一方向性関数には、例えば、ハッシュ関数SHA−256を利用する。なお、一方向性関数を用いた変換方法は、予め定められた変換方法の一例である。つまり、データ変換部302は、必ずしも一方向性関数を用いてアドレスを変換する必要はない。
ペアリング値生成部303は、ペアリングに利用するペアリング値を生成する演算回路である。本実施の形態では、ペアリング値生成部303は、ペアリング識別子生成部に相当する。
なお、ペアリングとは、写真などのコンテンツを送信する送信端末301と、コンテンツを受信する受信端末308との2台の端末間の通信を制御するために、送信端末301と受信端末308とを関連付けることを意味する。本実施の形態では、ペアリングは、コンテンツの送受信を、互いに関連付けられた2台の端末間のみに限定する意味もある。つまり本実施の形態では、ペアリングされた結果、2台の端末間でコンテンツが共有される。
また、ペアリング値とは、ペアリング識別子の一例であり、本実施の形態では数字列である。なお、ペアリング識別子は、数字列である必要はなく、例えば文字あるいは記号などが含まれてもよい。
機器接続部304は、送信側携帯電話319とメールアドレスやペアリングに用いるペアリング値の通信を行うUSBやNFCなどの通信インタフェースで実現される通信回路である。例えば、機器接続部304は、送信側携帯電話319と近距離無線通信を行う。本実施の形態では、機器接続部304は、送信側携帯電話319に各種データを送信する第3の送信部に相当する。
通信部305は、ペアリング値、端末IDなどの通信をペアリングサーバ314と行うネットワークインタフェースなどで実現される通信回路である。本実施の形態では、通信部305は、ペアリングサーバ314に各種データを送信する第2の送信部に相当する。
フェーズ管理部306は、通信フェーズを管理する。なお、通信フェーズには、送信端末301がペアリングサーバ314へペアリング情報を送信するペアリング準備フェーズと、関連付けを確定させるペアリング確定フェーズとが含まれる。
図4は、送信端末301のフェーズ管理部306が管理するデータの一例を示す図である。図4において、管理ID401は、通信フェーズ、ペアリング値、および受信端末IDの組を識別するための識別子である。
通信フェーズ402は、現在の通信フェーズがペアリング準備フェーズおよびペアリング確定フェーズのどちらのフェーズであるかを示す。ここでは、ペアリング準備フェーズの場合には「1」が通信フェーズ402に格納され、ペアリング確定フェーズの場合には「2」が通信フェーズ402に格納される。なお、この値は一例であり、2つのフェーズを識別できるものであれば、どのような値を用いてもよい。
ペアリング値403には、送信端末301がペアリング値生成部303で生成したペアリング値が格納される。
受信端末ID404には、ペアリングが確定した際、送信端末301とペアリングされた受信端末308の端末IDが格納される。
端末ID保持部307は、端末固有のIDを保持するフラッシュメモリなどで実現されるメモリ回路である。端末IDは、工場出荷時に端末ID保持部307に書き込まれる場合や、通信部305を通じてネットワーク経由で工場出荷後に書き込まれる場合がある。
続いて、受信端末308を構成する各構成部について説明する。
通信部309は、ペアリングサーバ314とペアリング値、端末IDなどの通信を行うネットワークインタフェースなどで実現される通信回路である。本実施の形態では、通信部309は、サーバ装置に各種データを送信する第6の送信部に相当する。
フェーズ管理部310は、通信フェーズを管理する。なお、通信フェーズには、受信端末308がペアリングサーバ314へペアリング情報を送信するペアリング準備フェーズと、関連付けを確定させるペアリング確定フェーズとが含まれる。
図5は、受信端末308のフェーズ管理部310が管理するデータの一例を示す図である。図5において、管理ID501は、通信フェーズ、ペアリング値、および送信端末IDの組を識別するための識別子である。
通信フェーズ502は、現在の通信フェーズがペアリング準備フェーズおよびペアリング確定フェーズのどちらのフェーズであるかを示す。ここでは、ペアリング準備フェーズの場合には「1」が通信フェーズ502に格納され、ペアリング確定フェーズの場合には「2」が通信フェーズ502に格納される。なお、この値は一例であり、2つのフェーズを識別できるものであれば、どのような値を用いてもよい。
ペアリング値503には、受信側携帯電話323から受信したペアリング値が格納される。
送信端末ID504には、ペアリングが確定した際、受信端末308とペアリングされた送信端末301の端末IDが格納される。
データ変換部311は、携帯電話のメールアドレスなどのデータを一方向性関数を用いて変換する演算回路である。一方向性関数には、例えば、ハッシュ関数SHA−256を利用する。なお、データ変換部311は、送信端末301のデータ変換部302と同一の変換方法でデータを変換する。
機器接続部312は、受信側携帯電話323とメールアドレスやペアリングに用いるペアリング値の通信を行うUSBやNFCなどの通信インタフェースなどで実現される通信回路である。
端末ID保持部313は、端末固有のIDを保持するフラッシュメモリなどで実現されるメモリ回路である。端末IDは、工場出荷時に端末ID保持部313に書き込まれる場合や、通信部309を通じてネットワーク経由で工場出荷後に書き込まれる場合がある。
次に、ペアリングサーバ314を構成する各構成部について説明する。
ペアリング管理部315は、ペアリング値を記憶するための記憶部に相当し、例えばHDD(Hard Disk Drive)などのメモリ装置である。ペアリング管理部315は、送信端末301と、送信端末301から送信されるコンテンツの受信が許可された受信端末308とをペアリングするために利用するペアリング管理テーブル315aを記憶している。
図6Aは、ペアリング管理部315が記憶しているペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図6Aに示すように、ペアリング管理テーブル315aには、受信端末ID601と、送信端末ID602と、通信フェーズ603と、ペアリング値604と、アドレス変換値605とが含まれる。
受信端末ID601には、受信端末308から通信部317を通じて受信した受信端末308の端末IDが格納される。送信端末ID602には、送信端末301から通信部317を通じて受信した送信端末301の端末IDが格納される。通信フェーズ603は、現在の通信フェーズがペアリング準備フェーズおよびペアリング確定フェーズのどちらのフェーズであるかを示す。ここでは、ペアリング準備フェーズの場合には「1」が通信フェーズ603に格納され、ペアリング確定フェーズの場合には「2」が通信フェーズ603に格納される。ペアリング値604には、送信端末301から通信部317を通じて受信したペアリング値が格納される。アドレス変換値605には、送信端末301から通信部317を通じて受信した受信側アドレス変換値が格納される。また、図6Aにおいて、空欄はまだ値が格納されていないことを示す。
なお、ペアリング管理部315は、必ずしもペアリング管理テーブル315aのようなテーブルにペアリング値とアドレス変換値とを記憶する必要はない。つまり、ペアリング管理部315は、ペアリング値とアドレス変換値とを対応付けて記憶できればどのような形式でペアリング値とアドレス変換値とを記憶してもよい。
フェーズ管理部316は、通信フェーズを管理するための電子回路である。図3Bに示すように、フェーズ管理部316は、第1の格納部316aと、第2の格納部316bと、第1の判定部316cと、第2の判定部316dと、ペアリング部316eとを備える。各構成部の詳細は後述する。
通信部317は、送信端末301および受信端末308とペアリング値や端末IDなどの通信を行うネットワークインタフェースなどで実現される通信回路である。
通信装置管理部318は、例えばHDDなどのメモリ装置である。通信装置管理部318は、送信端末301に登録された送信側携帯電話319の情報を記憶している。図6Bに示すように、通信装置管理テーブル318aには、端末ID606と、通信装置変換値607とが含まれる。
端末ID606には、送信端末301および受信端末308から通信部317を通じて受信した端末IDが格納される。通信装置変換値607には、送信端末301および受信端末308から通信部317を通じて受信した通信装置変換値が格納される。また、図6Bにおいて、空欄はまだ値が格納されていないことを示す。
さらに、送信側携帯電話319を構成する各構成部について説明する。
機器接続部320は、送信端末301とメールアドレスやペアリングに用いるペアリング値の通信を行う、USBやNFCなどの通信インタフェースで実現される通信回路である。例えば、機器接続部320は、送信端末301と近距離無線通信を行う。本実施の形態では、機器接続部320は、通信装置情報を第1の通信装置に送信する第1の送信部に相当する。
通信部321は、SMSやMMSなどの情報伝達を行う通信インタフェースで実現される通信回路である。例えば、通信部321は、アドレス管理部322によって保持されている受信側携帯電話323の通信アドレスを用いて、受信側携帯電話323にデータを送信する。本実施の形態では、通信部321は、ペアリング識別子を第4の通信装置に送信する第4の送信部に相当する。
アドレス管理部322は、送信側携帯電話319のユーザがSMSやMMSなどで情報伝達を行う際に用いるユーザ自身の通信アドレスおよび情報伝達相手の通信アドレスを保持・管理する。本実施の形態では、この通信アドレスが通信装置情報に相当する。つまり、アドレス管理部322は、第4の通信装置に関する情報である通信装置情報を保持している管理部に相当する。アドレス管理部322は、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置またはメモリ回路である。なお以下において、通信アドレスを、単にアドレス、あるいはアドレスデータともいう。
最後に、受信側携帯電話323を構成する各構成部について説明する。
アドレス管理部324は、受信側携帯電話323のユーザがSMSやMMSなどで情報伝達を行う際に用いるユーザ自身のアドレスおよび情報伝達相手のアドレスを保持・管理する。つまり、アドレス管理部324は、当該受信側携帯電話323関する情報である通信装置情報を予め保持している。アドレス管理部324は、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置またはメモリ回路である。
通信部325は、SMSやMMSなどの情報伝達を行う通信インタフェースで実現される通信回路である。
機器接続部326は、受信端末308とメールアドレスやペアリングに用いるペアリング値の通信を行うUSBやNFCなどの通信インタフェースで実現される通信回路である。本実施の形態では、機器接続部326は、第5の送信部に相当する。
次に、以上のように構成された通信制御システム300における各種動作を具体的に説明する。
図7は、実施の形態1における通信制御システム300による処理の概要を説明するためのフロー図である。通信制御システム300の処理としては、通信装置登録フェーズ、ペアリング準備フェーズ、およびペアリング確定フェーズの3つのフェーズがある。
通信装置登録フェーズは、最初に行われる処理である。この通信装置登録フェーズでは、ペアリングに利用する携帯電話と端末との組がペアリングサーバに登録される。
ペアリング準備フェーズは、通信装置登録フェーズの後に行われる処理である。このペアリング準備フェーズでは、送信者が、SMSやMMSなどの情報伝達手段を用いて、ペアリングに必要な情報を受信者に送信する。
ペアリング確定フェーズは、ペアリング準備フェーズの後に行われる処理である。このペアリング確定フェーズでは、受信者が送信者から受信したペアリングに必要な情報を用いて、ペアリングが確定される。
以降、ペアリング準備フェーズ、ペアリング確定フェーズ、および通信装置登録フェーズの順に、図を用いて説明する。
図8Aおよび図8Bは、ペアリング準備フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。図8Aおよび図8Bを参照しながらペアリングフェーズの各種処理を説明する。
(ステップS801)
送信者の指示によって、送信側携帯電話319は、送信端末301に対してペアリング開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始メッセージの具体例について説明する。
図9は、ペアリング開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始メッセージ901は、メッセージ識別子902とバージョン903と送信側携帯電話ID904と送信者アドレス905と共有相手アドレス906とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子902は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン903は、ペアリング開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。システムの拡張により、メッセージに含まれるメッセージデータに追加や削除などの変更が行われる際には、バージョン番号を増加させる。携帯電話と端末は、メッセージに含まれるバージョン番号の値と自身のサポートするバージョン番号とを比較することにより、そのメッセージを処理可能かどうか判別する。
送信側携帯電話ID904は、ペアリング開始メッセージを送信する送信側携帯電話319の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
送信者アドレス905は、SMSやMMSなどで送信者が利用しているアドレスデータであり、送信側携帯電話319のアドレス管理部322に記憶されている。
共有相手アドレス906は、送信者が写真などの共有を行いたい共有相手を示すSMSやMMSなどのアドレスデータであり、送信側携帯電話319のアドレス管理部322に記憶されている。
送信者は、送信側携帯電話319のメニュー画面から、「共有設定(送信)」メニューを選択する。「共有設定(送信)」メニューの選択が行われると、送信側携帯電話319は、アドレス管理部322に記憶されているアドレスデータを画面に表示する。図10はアドレスデータの表示例である。送信者は画面に表示されたアドレスの中から、写真などの共有を行いたい共有相手を選択する。
共有相手の選択が行われると、送信側携帯電話319は、ペアリング開始メッセージ901を生成する。送信側携帯電話319は、例えば、メッセージ識別子902にはペアリング開始メッセージを表す「1001」を、バージョン903には初期バージョンを表す「0100」を、送信側携帯電話ID904には事業者が割り当てている固有ID「FFEEDDCCBBAA…」を、送信者アドレス905には送信者のMMSアドレス「suzuki@xxx.ne.jp」を、共有相手アドレス906には共有したい相手のMMSアドレス「yamamoto@xxx.ne.jp」をそれぞれ設定する。その後、送信側携帯電話319は、生成したペアリング開始メッセージ901を送信端末301に送信する。
送信端末301に対するペアリング開始メッセージ901の送信は、送信側携帯電話319の機器接続部320および送信端末301の機器接続部304を通じて行われる。
(ステップS802)
送信端末301のペアリング値生成部303は、ペアリング値を生成する。ペアリング値は十分に大きい乱数値であり、本実施の形態では、ペアリング値を「123456789ABCDEF0」とする。なお、ペアリング値は、ペアリング開始メッセージ901の受信後に生成されてもよいし、事前に生成されておいてもよい。
フェーズ管理部306は、生成したペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を記憶する。
(ステップS803)
送信端末301のフェーズ管理部306は、送信側携帯電話319に対してペアリング開始応答メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始応答メッセージの具体例について説明する。
図11は、ペアリング開始応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始応答メッセージ1101は、メッセージ識別子1102とバージョン1103とペアリング値1104とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子1102は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン1103は、ペアリング開始応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。ペアリング値1104は、ステップS802で生成されたペアリング値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部316は、このようなペアリング開始応答メッセージ1101を生成する。フェーズ管理部316は、ペアリング開始応答メッセージ1101の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子1102にはペアリング開始応答メッセージを表す「1002」を、バージョン1103には、初期バージョンを表す「0100」を、ペアリング値1104には、ステップS802で生成したペアリング値「123456789ABCDEF0」をそれぞれ設定する。
送信側携帯電話319に対するペアリング開始応答メッセージ1101の送信は、送信端末301の機器接続部304および送信側携帯電話319の機器接続部320を通じて行われる。
(ステップS804)
送信端末301のデータ変換部302は、送信側携帯電話319から受信したペアリング開始メッセージ901に含まれる共有相手アドレスからアドレス変換値(変換データ)を生成する。本実施の形態では、アドレス変換値は、データ変換部302の保持するSHA−256演算回路に共有相手アドレスを入力して得られる出力値とする。
(ステップS805)
送信端末301のデータ変換部302は、端末ID保持部307に保持する送信端末301の端末IDと、送信側携帯電話319から受信した送信側携帯電話IDとから通信装置変換値を生成する。本実施の形態では、通信装置変換値は、送信端末301の端末IDと送信側携帯電話IDとを結合して生成された結合値を、データ変換部302の保持するSHA−256演算回路に入力して得られる出力値とする。
(ステップS806)
送信端末301のフェーズ管理部306は、ペアリングサーバ314に対してペアリング要求メッセージを送信する。このペアリング要求メッセージは、第1の要求に相当する。ここで、ペアリング要求メッセージの具体例について説明する。
図12は、ペアリング要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング要求メッセージ1201は、メッセージ識別子1202とバージョン1203と送信端末ID1204とペアリング値1205とアドレス変換値1206と通信装置変換値1207とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子1202は、送信端末301とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン1203は、ペアリング要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。送信端末ID1204は、ペアリング要求メッセージを送信する端末である送信端末301の端末IDを示すメッセージデータである。ペアリング値1205は、ステップS802で生成されたペアリング値を示すメッセージデータである。アドレス変換値1206は、ステップS804で生成されたアドレス変換値を示すメッセージデータである。通信装置変換値1207は、ステップS805で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部306は、このようなペアリング要求メッセージ1201を生成する。フェーズ管理部306は、ペアリング要求メッセージ1201の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子1202にはペアリング要求メッセージを表す「0001」を、バージョン1203には、初期バージョンを表す「0100」を、送信端末ID1204には、端末ID保持部307に保持する端末IDを、ペアリング値1205には、ステップS802で生成したペアリング値を、アドレス変換値1206には、ステップS804で生成したアドレス変換値を、通信装置変換値1207には、ステップS805で生成した通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部306は、生成したペアリング要求メッセージ1201を、通信部305を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS807)
ペアリングサーバ314の第1の判定部316cは、受信したペアリング要求メッセージ1201に含まれる送信端末IDと通信装置変換値との組が、通信装置管理テーブル318aに格納されているか否かを判定する。送信端末IDと通信装置変換値との組が格納されている場合は、ステップS808の処理が次に実行される。送信端末IDと通信装置変換値との組が格納されていない場合は、ペアリングサーバ314は、送信端末301にエラーメッセージを送信し、処理を終了する。
(ステップS808)
ペアリングサーバ314の第2の格納部316bは、通信部317を通じて送信端末301からペアリング要求メッセージ1201を受信した場合、フェーズ番号と、受信したペアリング要求メッセージ1201に含まれる送信端末IDと、ペアリング値と、アドレス変換値とを、互いに対応付けてペアリング管理テーブル315aに格納する。第2の格納部316bは、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を格納する。
図13は、ステップS808終了時におけるペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図13において、受信端末IDは未設定であるため空欄としている。
(ステップS809)
送信側携帯電話319は、ステップS803において送信端末301からペアリング開始応答メッセージ1101を受信した後、ステップS801の「共有設定(送信)」メニューにおいて送信者が指定した共有相手へのMMSメッセージ送信画面を表示し、送信者からのメッセージ入力を受け付ける。図14にメッセージ入力後の画面例を示す。
送信側携帯電話319は、送信者からのメッセージ入力が終了すると、ステップS801において送信者が指定した共有相手に対して、MMSメッセージを送信する。その際、ステップS803において送信端末301から受信したペアリング開始応答メッセージに含まれるペアリング値を、送信するMMSメッセージに添付する。
以上で、ペアリング準備フェーズの処理の説明を終わる。
続いて、図15Aおよび図15Bを参照しながら、ペアリング確定フェーズの処理を説明する。
図15Aおよび図15Bは、ペアリング確定フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS1501)
受信者は送信者からMMSメッセージを受信する。その後、受信者の指示によって、受信側携帯電話323は、受信端末308に対してペアリング確定開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング確定開始メッセージの具体例について説明する。
図16は、ペアリング確定開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定開始メッセージ1601は、メッセージ識別子1602とバージョン1603と受信側携帯電話ID1604と受信者アドレス1605とペアリング値1606とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子1602は、受信側携帯電話323と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン1603は、ペアリング確定開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。
受信側携帯電話ID1604は、ペアリング確定開始メッセージを送信する受信側携帯電話323の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
受信者アドレス1605は、SMSやMMSなどで受信者が利用しているアドレスデータであり、受信側携帯電話323のアドレス管理部324に記憶されている。
ペアリング値1606は、送信側携帯電話319から受信したペアリング値を示すメッセージデータである。
受信者の指示により、受信側携帯電話323は、ペアリング確定開始メッセージ1601を生成する。受信側携帯電話323は、例えば、メッセージ識別子1602にはペアリング確定開始メッセージを表す「1003」を、バージョン1603には初期バージョンを表す「0100」を、受信側携帯電話ID1604には事業者が割り当てている固有ID「EEDDCCBBAA99…」を、受信者アドレス1605には受信者のMMSアドレス「yamamoto@xxx.ne.jp」を、ペアリング値1606には送信者から受信したMMSメッセージに添付されたペアリング値をそれぞれ設定する。その後、受信側携帯電話323は、生成したペアリング確定開始メッセージ1601を受信端末308に送信する。
受信端末308に対するペアリング確定開始メッセージ1601の送信は、受信側携帯電話323の機器接続部326および受信端末308の機器接続部312を通じて行われる。
(ステップS1502)
受信端末308のデータ変換部311は、受信側携帯電話323から受信したペアリング確定開始メッセージ1601に含まれる受信者アドレスからアドレス変換値(変換データ)を生成する。本実施の形態では、アドレス変換値は、データ変換部311の保持するSHA−256演算回路に受信者アドレスを入力して得られる出力値とする。
(ステップS1503)
受信端末308のデータ変換部311は、端末ID保持部313に保持する受信端末308の端末IDと、受信側携帯電話323から受信した受信側携帯電話IDとから通信装置変換値を生成する。本実施の形態では、通信装置変換値は、受信端末308の端末IDと受信側携帯電話IDとを結合して生成された結合値を、データ変換部311の保持するSHA−256演算回路に入力して得られる出力値とする。
(ステップS1504)
受信端末308のフェーズ管理部306は、受信したペアリング確定開始メッセージ1401に含まれるペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ番号としては、例えばペアリング準備フェーズを表す「1」が記憶される。その後、フェーズ管理部306は、ペアリングサーバ314に対してペアリング確定要求メッセージを送信する。このペアリング確定要求メッセージは、第2の要求に相当する。ここで、ペアリング確定要求メッセージの具体例について説明する。
図17は、ペアリング確定要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定要求メッセージ1701は、メッセージ識別子1702とバージョン1703と受信端末ID1704とペアリング値1705とアドレス変換値1706と通信装置変換値1707とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子1702は、受信端末308とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン1703は、ペアリング確定要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。受信端末ID1704は、ペアリング確定要求メッセージを送信する端末である受信端末308の端末IDを示すメッセージデータである。ペアリング値1705は、受信側携帯電話323から受信したペアリング値を示すメッセージデータである。アドレス変換値1706は、ステップS1502で生成されたアドレス変換値を示すメッセージデータである。通信装置変換値1707は、ステップS1503で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部310は、このようなペアリング確定要求メッセージ1701を生成する。フェーズ管理部310は、ペアリング確定要求メッセージ1701の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子1702にはペアリング確定要求メッセージを表す「0003」を、バージョン1703には、初期バージョンを表す「0100」を、受信端末ID1704には、端末ID保持部313に保持する端末IDを、ペアリング値1705には、受信側携帯電話323から受信したペアリング値を、アドレス変換値1706には、ステップS1502で生成されたアドレス変換値を、通信装置変換値1707には、ステップS1503で生成された通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部310は、生成したペアリング確定要求メッセージ1701を、通信部309を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS1505)
ペアリングサーバ314の第1の判定部316cは、受信したペアリング確定要求メッセージ1701に含まれる受信端末IDと通信装置変換値との組が、通信装置管理テーブル318aに格納されているか否かを判定する。受信端末IDと通信装置変換値との組が格納されている場合は、ステップS1507の処理が次に実行される。一方、受信端末IDと通信装置変換値との組が格納されていない場合は、ペアリングサーバ314は、受信端末308にエラーメッセージを送信し、処理を終了する。
(ステップS1506)
ペアリングサーバ314の第2の判定部316dは、通信部317を通じて受信端末308からペアリング確定要求メッセージ1701を受信した場合、受信したペアリング確定要求メッセージ1701に含まれるペアリング値とアドレス変換値との組が、ペアリング管理テーブル315aに格納されているか否かを判定する。つまり、第2の判定部316dは、ペアリング要求メッセージ1201に含まれるペアリング値とペアリング確定要求メッセージ1701に含まれるペアリング値とが一致するか否か、および、ペアリング要求メッセージ1201に含まれる通信アドレスとペアリング確定要求メッセージ1701に含まれる通信アドレスとが一致するか否かを判定する。
ここで、ペアリング値とアドレス変換値との組が格納されている場合は、ステップS1507の処理が次に実行される。一方、ペアリング値とアドレス変換値との組が格納されていない場合は、ペアリングサーバ314は、受信端末308にエラーメッセージを送信し、処理を終了する。
(ステップS1507)
ペアリングサーバ314の第2の格納部316bは、受信したペアリング確定要求メッセージ1701に含まれる受信端末IDを、ステップS1506で判定されたペアリング値とアドレス変換値との組に対応付けて、ペアリング管理テーブル315aに格納する。第2の格納部316bは、さらに、ペアリング確定フェーズを表す「2」をフェーズ番号に格納する。
図18は、ステップS1507終了時におけるペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図18において、送信端末ID「445566CCDD」の送信端末301と受信端末ID「778899EEFF」の受信端末308とがペアリングされたことを示している。
(ステップS1508)
ペアリングサーバ314のペアリング部316eは、通信部317を用いて、受信端末308にペアリング確定応答メッセージを送信する。ここで、ペアリング確定応答メッセージの具体例について説明する。
図19は、ペアリング確定応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定応答メッセージ1901は、メッセージ識別子1902とバージョン1903と送信端末ID1904とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子1902は、ペアリングサーバ314と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン1903は、ペアリング確定応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。送信端末ID1904は、受信端末308とペアリングされた送信端末301の端末IDを示すメッセージデータである。
ペアリング部316eは、このようなペアリング確定応答メッセージ1901を生成する。ペアリング部316eは、ペアリング確定応答メッセージ1901の生成にあたり、メッセージ識別子1902にはペアリング確定応答メッセージを表す「0004」を、バージョン1903には、初期バージョンを表す「0100」を、送信端末ID1904には、受信端末308とペアリングされた送信端末301の端末ID(図18の例では「67890ABCDE」)をそれぞれ設定する。その後、通信部317は、生成したペアリング確定応答メッセージ1901を受信端末308に送信する。
(ステップS1509)
受信端末308のフェーズ管理部310は、通信部309を通じてペアリング確定応答メッセージ1901を受信した場合、受信したペアリング確定応答メッセージ1901に含まれる送信端末IDを保持する。図20は、フェーズ管理部310が記憶するデータの一例を示す図である。その後、フェーズ管理部310は、画面に共有設定が完了したことを表示する。
以上で、ペアリング確定フェーズの処理の説明を終わる。
続いて、図21を参照しながら、通信装置登録フェーズの処理を説明する。通信装置登録フェーズは、ペアリング準備フェーズおよびペアリング確定フェーズの前に行われる。ペアリング準備フェーズは、送信側携帯電話319と送信端末301、および、受信側携帯電話323と受信端末308のそれぞれで行われるが、いずれにおいても処理の流れは同一であるため、本実施の形態では、受信側携帯電話323と受信端末308の場合で代表して説明する。
図21は、通信装置登録フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS2101)
受信者の指示によって、受信側携帯電話323は、受信端末308に対して通信装置登録開始メッセージを送信する。ここで、通信装置登録開始メッセージの具体例について説明する。
図22は、通信装置登録開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。通信装置登録開始メッセージ2201は、メッセージ識別子2202とバージョン2203と受信側携帯電話ID2204とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子2202は、受信側携帯電話323と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン2203は、通信装置登録開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。
受信側携帯電話ID2204は、通信装置登録開始メッセージを送信する受信側携帯電話323の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
受信側携帯電話323は、通信装置登録開始メッセージ2201を生成する。受信側携帯電話323は、例えば、メッセージ識別子2202にはペアリング確定開始メッセージを表す「F001」を、バージョン2203には初期バージョンを表す「0100」を、受信側携帯電話ID2204には事業者が割り当てている固有ID「EEDDCCBBAA99…」を、それぞれ設定する。その後、受信側携帯電話323は、生成した通信装置登録開始メッセージ2201を受信端末308に送信する。
受信端末308に対する通信装置登録開始メッセージ2201の送信は、受信側携帯電話323の機器接続部326および受信端末308の機器接続部312を通じて行われる。
(ステップS2102)
受信端末308のデータ変換部311は、端末ID保持部313に保持する受信端末308の端末IDと、受信側携帯電話323から受信した受信側携帯電話IDとから通信装置変換値を生成する。通信装置変換値は、受信端末308の端末IDと受信側携帯電話IDとを結合して生成された結合値を、データ変換部311の保持するSHA−256演算回路に入力して得られる出力値とする。
(ステップS2103)
受信端末308のフェーズ管理部306は、ペアリングサーバ314に対して通信装置登録要求メッセージを送信する。ここで、通信装置登録要求メッセージの具体例について説明する。
図23は、通信装置登録要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。通信装置登録要求メッセージ2301は、メッセージ識別子2302とバージョン2303と端末ID2304と通信装置変換値2305とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子2302は、受信端末308とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン2303は、通信装置登録要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。端末ID2304は、通信装置登録要求メッセージを送信する端末の端末IDを示すメッセージデータである。通信装置変換値2305は、ステップS2102で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部310は、このような通信装置登録要求メッセージ2301を生成する。フェーズ管理部310は、通信装置登録要求メッセージ2301の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子2302には通信装置登録要求メッセージを表す「E001」を、バージョン2303には、初期バージョンを表す「0100」を、端末ID2304には、端末ID保持部313に保持する端末IDを、通信装置変換値2305には、ステップS2102で生成した通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部310は、生成した通信装置登録要求メッセージ2301を、通信部309を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS2104)
ペアリングサーバ314の第1の判定部316cは、受信した通信装置登録要求メッセージ2301に含まれる端末IDと通信装置変換値との組が、通信装置管理テーブル318aに格納されているか否かを判定する。端末IDと通信装置変換値との組が格納されていない場合は、ステップS2105の処理が次に実行される。一方、端末IDと通信装置変換値との組が格納されている場合は、ステップS2106の処理が次に実行される。
(ステップS2105)
ペアリングサーバ314の第1の格納部316aは、受信した通信装置登録要求メッセージ2301に含まれる端末IDと通信装置変換値との組を、通信装置管理テーブル318aに格納する。
図24は、ステップS2105終了時における通信装置管理テーブル318aの一例を示す図である。
(ステップS2106)
ペアリングサーバ314のペアリング部316eは、通信部317を用いて、受信端末308に通信装置登録応答メッセージを送信する。ここで、通信装置登録応答メッセージの具体例について説明する。
図25は、通信装置登録応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。通信装置登録応答メッセージ2501は、メッセージ識別子2502とバージョン2503とステータス値2504とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子2502は、ペアリングサーバ314と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン2503は、通信装置登録応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。ステータス値2504は通信装置登録状況を示すメッセージデータである。
ペアリング部316eは、このような通信装置登録応答メッセージ2501を生成する。ペアリング部316eは、通信装置登録応答メッセージ2501の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子2502には通信装置登録応答メッセージを表す「E002」を、バージョン2503には、初期バージョンを表す「0100」を、ステータス値2504には、ステップS2104において端末IDと通信装置変換値が既に通信装置管理テーブル318aに格納されている場合は登録済みを示す「1」を、そうでない場合は登録完了を示す「2」をそれぞれ設定する。その後、通信部317は、生成した通信装置登録応答メッセージ2501を受信端末308に送信する。
(ステップS2107)
受信端末308のフェーズ管理部310は、通信部309を通じて通信装置登録応答メッセージを受信した場合、受信した通信装置登録応答メッセージに含まれるステータス値を判定し、その判定結果を画面に表示する。図26は、登録完了の場合の画面表示の一例である。
上記の処理により、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。本実施の形態では、受信端末308は、送信端末301の端末ID(送信端末ID)を取得することができる。よって、その後、受信端末308は、送信端末IDを利用することにより、送信端末301が保持する写真やビデオなどのコンテンツを送信端末301と共有することが可能となる。
なお、送信端末301と受信端末308とは、ペアリング結果を利用しさえすれば、どのようにコンテンツを共有しても構わない。例えば、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301から受信した写真などのコンテンツを受信端末308へ転送するように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。また、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301からアップロードされた写真などのコンテンツを受信端末308がダウンロード可能となるように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信制御システム300によれば、送信端末301がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とアドレス変換値との組と、受信端末308がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とアドレス変換値との組と、がペアリングサーバ314において一致した場合に、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。ペアリング値には十分大きな乱数を用いているため、別のペアリング処理を行っている他の受信端末と送信端末とがペアリングされることはない。つまり、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうことはない。
さらに、本実施の形態に係る通信制御システム300によれば、ペアリングサーバ314は、ペアリング値だけでなく、アドレス変換値も含めて一致するかどうかを判定しているため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうことはない。なお、アドレス変換値の生成は、送信端末301および受信端末308で行ったが、送信側携帯電話319および受信側携帯電話323で行ってもよい。また、本実施の形態では、プライバシーの観点から共有相手アドレスを変換したアドレス変換値をペアリングサーバ314に送信したが、プライバシーの問題がないと判断できる場合には、変換を行わず、共有相手アドレスをペアリングサーバ314に送信してもよい。この場合、ペアリングサーバ314では、アドレス変換値の代わりに共有相手アドレスを用いて一致するかどうかの判定を行う。
また、本実施の形態に係る通信制御システム300によれば、ペアリングサーバ314において、通信装置管理テーブルを用い、端末と携帯電話の組を管理しているため、悪意のある受信者が別の人の受信端末に共有ID入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうこともない。
また、本実施の形態に係る通信制御システム300によれば、ペアリング値が送信端末101によって生成される。したがって、送信端末301は、送信側携帯電話319からペアリング開始メッセージを受信したときに、すぐにペアリング値を得ることできる。よって、送信端末301と送信側携帯電話319とがNFCによって通信する場合には、1度の通信(1回の接近動作)によって、送信側携帯電話319はペアリング値を受信することができ、送信者の利便性を向上させることができる。
また、携帯電話を用いてペアリング値が送信端末301から受信端末308に伝達されるので、例えば、送信者と受信者とが口頭でペアリング値を伝達する場合などに比べて、受信端末308が間違ったペアリング値が入手する可能性を低減することができる。
また、本実施の形態に係る通信制御システム300によれば、受信側携帯電話323に関する情報である通信装置情報として通信アドレスが用いられる。したがって、受信側携帯電話323の通信装置情報が他の通信装置の通信装置情報と重複することを抑制することができる。
なお、本実施の形態において、ステップS1508にて、ペアリング部316eは、ペアリング確定応答メッセージを受信端末308に送信したが、送信端末301に送信してもよいし、受信端末308と送信端末301との両方に送信してもよい。これにより、ペアリング結果を、送信端末301および受信端末308の一方の端末、もしくは、両方の端末に通知することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
本実施の形態における通信制御システムは、実施の形態1における通信制御システムとペアリング値を生成する装置が異なる。具体的には、実施の形態1では、送信端末301がペアリング値を生成していたが、本実施の形態では、ペアリングサーバ314がペアリング値を生成する。
図27Aは、実施の形態2における通信制御システム2700の構成を示すブロック図である。また、図27Bは、実施の形態2におけるペアリングサーバ314の詳細な構成を示すブロック図である。図27Aおよび図27Bにおいて、実施の形態1で示した図3Aおよび図3Bと同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図27Aおよび図27Bに示したブロック図は、実施の形態1で示したブロック図に対し、ペアリング値生成部をペアリングサーバ314が備える点が異なる。
ペアリング値生成部2701は、ペアリングに利用するペアリング値を生成する演算回路である。本実施の形態では、ペアリング値生成部2701は、ペアリング識別子生成部に相当する。
なお、本実施の形態では、アドレス管理部322は、管理部に相当する。また、機器接続部320は、第1の送信部に相当する。また、通信部305は、第2の送信部に相当する。また、通信部317は、第3の送信部に相当する。また、機器接続部304は、第4の送信部に相当する。通信部321は、第5の送信部に相当する。また、機器接続部326は、第6の送信部に相当する。また、通信部309は、第7の送信部に相当する。また、第2の判定部316dは、判定部に相当する。
次に、以上のように構成された通信制御システム2700における各種動作を具体的に説明する。
図28は、実施の形態2における通信制御システム2700による処理の概要を説明するためのフロー図である。通信制御システム2700の処理としては、通信装置登録フェーズ、ペアリング準備フェーズ、およびペアリング確定フェーズの3つのフェーズがある。通信登録フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
ペアリング準備フェーズは、通信装置登録フェーズの後に行われる処理である。このペアリング準備フェーズでは、送信者が、SMSやMMSなどの情報伝達手段を用いて、ペアリングに必要な情報を受信者に送信する。実施の形態1では、ペアリング値を送信端末301が生成したが、本実施の形態では、ペアリング値をペアリングサーバ314が生成する。これにより、実施の形態1で示した効果を実現し、かつ、送信端末301の処理負荷を下げることが可能である。
ペアリング確定フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
以降、ペアリング準備フェーズについて、図を用いて説明する。
図29Aおよび図29Bは、ペアリング準備フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS2901)
実施の形態1に示したステップS801と同じ処理を行う。
(ステップS2902〜ステップS2903)
実施の形態1に示したステップS804〜ステップS805と同じ処理を行う。
(ステップS2904)
送信端末301のフェーズ管理部306は、ペアリングサーバ314に対してペアリング要求メッセージを送信する。ここで、ペアリング要求メッセージの具体例について説明する。
図30は、ペアリング要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング要求メッセージ3001は、メッセージ識別子3002とバージョン3003と送信端末ID3004とアドレス変換値3005と通信装置変換値3006とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子3002は、送信端末301とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン3003は、ペアリング要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。送信端末ID3004は、ペアリング要求メッセージを送信する端末である送信端末301の端末IDを示すメッセージデータである。アドレス変換値3005は、ステップS2902で生成されたアドレス変換値を示すメッセージデータである。通信装置変換値3006は、ステップS2903で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部306は、このようなペアリング要求メッセージ3001を生成する。フェーズ管理部306は、ペアリング要求メッセージ3001の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子3002にはペアリング要求メッセージを表す「0001」を、バージョン3003には、初期バージョンを表す「0100」を、送信端末ID3004には、端末ID保持部307に保持する端末IDを、アドレス変換値3005には、ステップS2902で生成したアドレス変換値を、通信装置変換値3006には、ステップS2903で生成した通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部306は、生成したペアリング要求メッセージ3001を、通信部305を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS2905)
ペアリングサーバ314の第1の判定部316cは、受信したペアリング要求メッセージ3001に含まれる送信端末IDと通信装置変換値との組が、通信装置管理テーブル318aに格納されているか否かを判定する。格納されている場合は、ステップS2906に処理を移行し、格納されていない場合は、送信端末にエラーメッセージを送信し、処理を終了する。
(ステップS2906)
ペアリングサーバ314のペアリング値生成部2701は、ペアリング値を生成する。ペアリング値は十分に大きい乱数値であり、本実施の形態では、ペアリング値を「123456789ABCDEF0」とする。なお、ペアリング値は、ペアリング要求メッセージ3001受信後に生成されてもよいし、事前に生成されておいてもよい。
(ステップS2907)
ペアリングサーバ314の第2の格納部316bは、フェーズ番号、ステップS2906で生成されたペアリング値、受信したペアリング要求メッセージ3001に含まれる送信端末ID、およびアドレス変換値を、互いに対応付けてペアリング管理テーブル315aに格納する。第2の格納部316bは、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を格納する。
図31は、ステップS2907終了時におけるペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図31において、受信端末IDは未設定であるため空欄としている。
(ステップS2908)
ペアリングサーバ314のペアリング部316eは、通信部317を用いて、送信端末301にペアリング要求応答メッセージを送信する。ここで、ペアリング要求応答メッセージの具体例について説明する。
図32は、ペアリング要求応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング要求応答メッセージ3201は、メッセージ識別子3202とバージョン3203とペアリング値3204とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子3202は、ペアリングサーバ314と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン3203は、ペアリング要求応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。ペアリング値3204は、ペアリングサーバ314で生成されたペアリング値を指定するメッセージデータである。
ペアリング部316eは、このようなペアリング要求応答メッセージ3201を生成する。ペアリング部316eは、ペアリング要求応答メッセージ3201の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子3202にはペアリング確定応答メッセージを表す「0002」を、バージョン3203には、初期バージョンを表す「0100」を、ペアリング値3204には、ステップS2906で生成したペアリング値をそれぞれ設定する。その後、通信部317は、生成したペアリング要求応答メッセージ3201を送信端末301に送信する。
(ステップS2909)
送信端末301のフェーズ管理部306は、通信部305を通じてペアリング要求応答メッセージ3201を受信した場合、受信したペアリング確定応答メッセージに含まれるペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ管理部306は、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を記憶する。
(ステップS2910)
実施の形態1に示したステップS803と同じステップを行う。ただし、ペアリング開始応答メッセージのメッセージデータであるペアリング値1104には、ステップS2909で受信されたペアリング要求応答メッセージに含まれるペアリング値が設定される。
(ステップS2911)
送信側携帯電話319は、ステップS2910において送信端末301からペアリング開始応答メッセージ1101を受信した後、実施の形態1に示したステップS809と同じ処理を行う。
以上で、ペアリング準備フェーズの処理の説明、および、実施の形態2の説明を終わる。
上記の処理により、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。本実施の形態では、受信端末308は、送信端末301の端末ID(送信端末ID)を取得することができる。よって、その後、受信端末308は、送信端末IDを利用することにより、送信端末301が保持する写真やビデオなどのコンテンツを送信端末301と共有することが可能となる。
なお、送信端末301と受信端末308とは、ペアリング結果を利用しさえすれば、どのようにコンテンツを共有しても構わない。例えば、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301から受信した写真などのコンテンツを受信端末308へ転送するように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。また、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301からアップロードされた写真などのコンテンツを受信端末308がダウンロード可能となるように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信制御システム2700によれば、送信端末301がペアリングサーバ314に対して送信したアドレス変換値とペアリングサーバ314が生成したペアリング値との組と、受信端末308がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とアドレス変換値との組と、がペアリングサーバ314において一致した場合に、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。ペアリング値には十分大きな乱数を用いているため、別のペアリング処理を行っている他の受信端末と、送信端末とがペアリングされることはない。つまり、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうことはない。
さらに、本実施の形態に係る通信制御システム2700によれば、ペアリングサーバ314は、ペアリング値だけでなく、アドレス変換値も含めて一致するかどうかを判定しているため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうことはない。なお、アドレス変換値の生成は、送信端末301および受信端末308で行ったが、送信側携帯電話319および受信側携帯電話323で行ってもよい。また、本実施の形態では、プライバシーの観点から共有相手アドレスを変換したアドレス変換値をペアリングサーバ314に送信したが、プライバシーの問題がないと判断できる場合には、変換を行わず、共有相手アドレスをペアリングサーバ314に送信してもよい。この場合、ペアリングサーバ314では、アドレス変換値の代わりに共有相手アドレスを用いて一致するかどうかの判定を行う。
また、本実施の形態に係る通信制御システム2700によれば、ペアリングサーバ314において、通信装置管理テーブルを用い、端末と携帯電話との組を管理しているため、悪意のある受信者が別の人の受信端末に共有ID入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうこともない。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
本実施の形態における通信制御システムは、実施の形態1における通信制御システムとペアリング値を生成する装置が異なる。具体的には、実施の形態1では、送信端末301がペアリング値を生成していたが、本実施の形態では、送信側携帯電話319がペアリング値を生成する。
図33Aは、実施の形態3における通信制御システム3300の構成を示すブロック図である。また、図33Bは、実施の形態3におけるペアリングサーバ314の詳細な構成を示すブロック図である。図33Aおよび図33Bにおいて、実施の形態1で示した図3Aおよび図3Bと同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図33Aおよび図33Bに示したブロック図は、実施の形態1で示したブロック図に対し、ペアリング値生成部を送信側携帯電話319が備える点が異なる。
ペアリング値生成部3301は、ペアリングに利用するペアリング値を生成する演算回路である。本実施の形態では、ペアリング値生成部3301は、ペアリング識別子生成部に相当する。
なお、本実施の形態では、アドレス管理部322は、管理部に相当する。また、機器接続部320は、第1の送信部に相当する。また、通信部305は、第2の送信部に相当する。また、機器接続部304は、第3の送信部に相当する。通信部321は、第4の送信部に相当する。また、機器接続部326は、第5の送信部に相当する。また、通信部309は、第6の送信部に相当する。第2の判定部316dは、判定部に相当する。
次に、以上のように構成された通信制御システム3300における各種動作を具体的に説明する。
図34は、実施の形態3における通信制御システム3300による処理の概要を説明するためのフロー図である。通信制御システム3300の処理としては、通信装置登録フェーズ、ペアリング準備フェーズ、およびペアリング確定フェーズの3つのフェーズがある。通信登録フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
ペアリング準備フェーズは、通信装置登録フェーズの後に行われる処理である。このペアリング準備フェーズでは、送信者が、SMSやMMSなどの情報伝達手段を用いて、ペアリングに必要な情報を受信者に送信する。実施の形態1では、ペアリング値を送信端末301が生成したが、本実施の形態では、ペアリング値を送信側携帯電話319が生成する。これにより、実施の形態1で示した効果を実現し、かつ、送信端末301の処理負荷を下げることが可能である。
ペアリング確定フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
以降、ペアリング準備フェーズについて、図を用いて説明する。
図35Aおよび図35Bは、ペアリング準備フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS3501)
送信者の指示によって、送信側携帯電話319は、送信端末301に対してペアリング開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始メッセージの具体例について説明する。
図36は、ペアリング開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始メッセージ3601は、メッセージ識別子3602とバージョン3603と送信側携帯電話ID3604と送信者アドレス3605と共有相手アドレス3606とペアリング値3607とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子3602は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン3603は、ペアリング開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。システムの拡張により、メッセージに含まれるメッセージデータに追加や削除などの変更が行われる際には、バージョン番号を増加させる。携帯電話と端末は、メッセージに含まれるバージョン番号の値と自身のサポートするバージョン番号を比較することにより、そのメッセージを処理可能かどうか判別する。
送信側携帯電話ID3604は、ペアリング開始メッセージを送信する送信側携帯電話319の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
送信者アドレス3605は、SMSやMMSなどで送信者が利用しているアドレスデータであり、送信側携帯電話319のアドレス管理部322に記憶されている。
共有相手アドレス3606は、送信者が写真などの共有を行いたい共有相手を示すSMSやMMSなどのアドレスデータであり、送信側携帯電話319のアドレス管理部322に記憶されている。
ペアリング値3607は、送信側携帯電話319で生成するペアリング値を示すメッセージデータである。
送信者は、送信側携帯電話319のメニュー画面から、「共有設定(送信)」メニューを選択する。「共有設定(送信)」メニューの選択が行われると、送信側携帯電話319は、アドレス管理部322に記憶されるアドレスデータを画面に表示する。図10はアドレスデータの表示例である。送信者は画面に表示されたアドレスの中から、写真などの共有を行いたい共有相手を選択する。
共有相手の選択が行われると、送信側携帯電話319のペアリング値生成部3301は、ペアリング値を生成する。ペアリング値は十分に大きい乱数値であり、本実施の形態では、ペアリング値を「123456789ABCDEF0」とする。なお、ペアリング値は、ペアリング開始メッセージ901の受信後に生成されてもよいし、事前に生成されておいてもよい。
その後、送信側携帯電話319は、ペアリング開始メッセージ3601を生成する。送信側携帯電話319は、例えば、メッセージ識別子3602にはペアリング開始メッセージを表す「1001」を、バージョン3603には初期バージョンを表す「0100」を、送信側携帯電話ID3604には事業者が割り当てている固有ID「FFEEDDCCBBAA…」を、送信者アドレス3605には送信者のMMSアドレス「suzuki@xxx.ne.jp」を、共有相手アドレス3606には共有したい相手のMMSアドレス「yamamoto@xxx.ne.jp」を、ペアリング値3607にはペアリング値生成部3301で生成したペアリング値「123456789ABCDEF0」をそれぞれ設定する。その後、送信側携帯電話319は、生成したペアリング開始メッセージ3601を送信端末301に送信する。
送信端末301に対するペアリング開始メッセージ3601の送信は、送信側携帯電話319の機器接続部320および送信端末301の機器接続部304を通じて行われる。
(ステップS3502)
送信端末301のフェーズ管理部306は、送信側携帯電話319から受信したペアリング開始メッセージ3601に含まれるペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ管理部306は、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を記憶する。
(ステップS3503〜ステップS3504)
実施の形態1に示したステップS804〜ステップS805と同じ処理を行う。
(ステップS3505)
実施の形態1に示したステップS806と同じ処理を行う。ただし、ペアリング要求メッセージのメッセージデータであるペアリング値1205には、ステップS3502で受信されたペアリング開始メッセージに含まれるペアリング値が設定される。
(ステップS3506〜ステップS3507)
実施の形態1に示したステップS807〜ステップS808と同じ処理を行う。
(ステップS3508)
送信側携帯電話319は、ステップS3501において送信端末301へペアリング開始メッセージ3601を送信した後、ステップS3501の「共有設定(送信)」メニューにおいて送信者が指定した共有相手へのMMSメッセージ送信画面を表示し、送信者からのメッセージ入力を受け付ける。図14にメッセージ入力後の画面例を示す。
送信側携帯電話319は、送信者からのメッセージ入力が終了すると、ステップS3501において送信者が指定した共有相手に対して、MMSメッセージを送信する。その際、ステップS3501において生成したペアリング値を、送信するMMSメッセージに添付する。
以上で、ペアリング準備フェーズの処理の説明、および、実施の形態3の説明を終わる。
上記の処理により、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。本実施の形態では、受信端末308は、送信端末301の端末ID(送信端末ID)を取得することができる。よって、その後、受信端末308は、送信端末IDを利用することにより、送信端末301が保持する写真やビデオなどのコンテンツを送信端末301と共有することが可能となる。
なお、送信端末301と受信端末308とは、ペアリング結果を利用しさえすれば、どのようにコンテンツを共有しても構わない。例えば、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301から受信した写真などのコンテンツを受信端末308へ転送するように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。また、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301からアップロードされた写真などのコンテンツを受信端末308がダウンロード可能となるように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信制御システム3300によれば、送信端末301がペアリングサーバ314に対して送信したアドレス変換値と送信側携帯電話319が生成したペアリング値との組と、受信端末308がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とアドレス変換値との組と、がペアリングサーバ314において一致した場合に、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。ペアリング値には十分大きな乱数を用いているため、別のペアリング処理を行っている他の受信端末と、送信端末とがペアリングされることはない。つまり、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうことはない。
さらに、本実施の形態に係る通信制御システム3300によれば、ペアリングサーバ314は、ペアリング値だけでなく、アドレス変換値も含めて一致するかどうかを判定しているため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうことはない。なお、アドレス変換値の生成は、送信端末301および受信端末308で行ったが、送信側携帯電話319および受信側携帯電話323で行ってもよい。また、本実施の形態では、プライバシーの観点から共有相手アドレスを変換したアドレス変換値をペアリングサーバ314に送信したが、プライバシーの問題がないと判断できる場合には、変換を行わず、共有相手アドレスをペアリングサーバ314に送信してもよい。この場合、ペアリングサーバ314では、アドレス変換値の代わりに共有相手アドレスを用いて一致するかどうかの判定を行う。
また、本実施の形態に係る通信制御システム3300によれば、ペアリングサーバ314において、通信装置管理テーブルを用い、端末と携帯電話との組を管理しているため、悪意のある受信者が別の人の受信端末に共有ID入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうこともない。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。
本実施の形態における通信制御システムは、実施の形態1における通信制御システムとアドレスが一致するか否かを判定する装置が異なる。具体的には、実施の形態1では、ペアリングサーバ314がアドレスの一致を判定していたが、本実施の形態では、受信端末308がアドレスの一致を判定する。
図37Aは、実施の形態4における通信制御システム3700の構成を示すブロック図である。また、図37Bは、実施の形態4におけるペアリングサーバ314の詳細な構成を示すブロック図である。図37Aおよび図37Bにおいて、実施の形態1で示した図3Aおよび図3Bと同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図37Aおよび図37Bに示したブロック図は、実施の形態1で示したブロック図に対し、アドレス変換値の比較・判定を行う判定部3701を受信端末308が備える点が異なる。
判定部3701は、アドレス変換値の比較・判定を行う演算回路である。詳細は後述する。本実施の形態では、判定部3701は、第1の判定部に相当する。
なお、本実施の形態では、アドレス管理部322は、管理部に相当する。機器接続部320は、第1の送信部に相当する。ペアリング値生成部303は、ペアリング識別子生成部に相当する。データ変換部302は、第1の変換部に相当する。通信部305は、第2の送信部に相当する。機器接続部304は、第3の送信部に相当する。通信部321は、第4の送信部に相当する。機器接続部326は、第5の送信部に相当する。データ変換部311は、第2の変換部に相当する。通信部309は、第6の送信部に相当する。
次に、以上のように構成された通信制御システム3700における各種動作を具体的に説明する。
図38は、実施の形態4における通信制御システム3700による処理の概要を説明するためのフロー図である。通信制御システム3700の処理としては、通信装置登録フェーズ、ペアリング準備フェーズ、およびペアリング確定フェーズの3つのフェーズがある。通信登録フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
ペアリング準備フェーズは、通信装置登録フェーズの後に行われる処理である。このペアリング準備フェーズでは、送信者が、SMSやMMSなどの情報伝達手段を用いて、ペアリングに必要な情報を受信者に送信する。
ペアリング確定フェーズは、ペアリング準備フェーズの後に行われる処理である。このペアリング確定フェーズでは、受信者が送信者から受信したペアリングに必要な情報を用いて、ペアリングが確定される。
実施の形態1では、ペアリングサーバが、送信端末から受信したアドレス変換値と受信端末から受信したアドレス変換値との比較・判定を行ったが、本実施の形態では、受信端末が、送信端末によって変換されたアドレス変換値と受信側携帯電話によって変換されたアドレス変換値との比較・判定を行う。これにより、実施の形態1で示した効果を実現し、かつ、ペアリングサーバでの処理負荷を下げることが可能である。
以降、ペアリング準備フェーズとペアリング確定フェーズを、図を用いて順に説明する。
図39Aおよび図39Bは、ペアリング準備フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS3901〜ステップS3902)
実施の形態1に示したステップS801〜ステップS802と同じ処理を行う。
(ステップS3903)
実施の形態1に示したステップS804と同じ処理を行う。
(ステップS3904)
送信端末301のフェーズ管理部306は、送信側携帯電話319に対してペアリング開始応答メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始応答メッセージの具体例について説明する。
図40は、ペアリング開始応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始応答メッセージ4001は、メッセージ識別子4002とバージョン4003とペアリング値4004とアドレス変換値4005とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子4002は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン4003は、ペアリング開始応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。ペアリング値4004は、ステップS3902で生成されたペアリング値を示すメッセージデータである。アドレス変換値4005は、ステップS3903で生成された共有相手アドレスの変換値である。
フェーズ管理部316は、このようなペアリング開始応答メッセージ4001を生成する。フェーズ管理部316は、ペアリング開始応答メッセージ4001の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子4002にはペアリング開始応答メッセージを表す「1002」を、バージョン4003には、初期バージョンを表す「0100」を、ペアリング値4004には、ステップS3902で生成されたペアリング値「123456789ABCDEF0」を、アドレス変換値4005には、ステップS3903で生成されたアドレス変換値をそれぞれ設定する。
送信側携帯電話319に対するペアリング開始応答メッセージ4001の送信は、送信端末301の機器接続部304および送信側携帯電話319の機器接続部320を通じて行われる。
(ステップS3905)
実施の形態1に示したステップS805と同じ処理を行う。
(ステップS3906)
送信端末301のフェーズ管理部306は、ペアリングサーバ314に対してペアリング要求メッセージを送信する。ここで、ペアリング要求メッセージの具体例について説明する。
図41は、ペアリング要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング要求メッセージ4101は、メッセージ識別子4102とバージョン4103と送信端末ID4104とペアリング値4105と通信装置変換値4106とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子4102は、送信端末301とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン4103は、ペアリング要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。送信端末ID4104は、ペアリング要求メッセージを送信する端末である送信端末301の端末IDを示すメッセージデータである。ペアリング値4105は、ステップS3902で生成されたペアリング値を示すメッセージデータである。通信装置変換値4106は、ステップS3905で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部306は、このようなペアリング要求メッセージ4101を生成する。フェーズ管理部306は、ペアリング要求メッセージ4101の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子4102にはペアリング要求メッセージを表す「0001」を、バージョン4103には、初期バージョンを表す「0100」を、送信端末ID4104には、端末ID保持部307に保持する端末IDを、ペアリング値4105には、ステップS3902で生成されたペアリング値を、通信装置変換値4106には、ステップS3905で生成された通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部306は、生成したペアリング要求メッセージ4101を、通信部305を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS3907)
実施の形態1に示したステップS807と同じ処理を行う。
(ステップS3908)
ペアリングサーバ314の第2の格納部316bは、通信部317を通じて送信端末301からペアリング要求メッセージ4101を受信した場合、フェーズ番号、受信したペアリング要求メッセージ4101に含まれる送信端末ID、およびペアリング値を、互いに対応付けてペアリング管理テーブル315aに格納する。第2の格納部316bは、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を格納する。
図42は、ステップS3908終了時におけるペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図42において、アドレス変換値はペアリングサーバ314では利用しないため、また、受信端末IDは未設定であるため空欄としている。
(ステップS3909)
送信側携帯電話319は、ステップS3904において送信端末301からペアリング開始応答メッセージ4001を受信した後、ステップS3901の「共有設定(送信)」メニューにおいて送信者が指定した共有相手へのMMSメッセージ送信画面を表示し、送信者からのメッセージ入力を受け付ける。図14にメッセージ入力後の画面例を示す。
送信側携帯電話319は、送信者からのメッセージ入力が終了すると、ステップS3901において送信者が指定した共有相手に対して、MMSメッセージを送信する。その際、ステップS3904において送信端末301から受信したペアリング開始応答メッセージに含まれるペアリング値とアドレス変換値とを、送信するMMSメッセージに添付する。
以上で、ペアリング準備フェーズの処理の説明を終わる。
続いて、図43Aおよび図43Bを参照しながら、ペアリング確定フェーズの処理を説明する。
図43Aおよび図43Bは、ペアリング確定フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS4301)
受信者は送信者からMMSメッセージを受信する。その後、受信者の指示によって、受信側携帯電話323は、受信端末308に対してペアリング確定開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング確定開始メッセージの具体例について説明する。
図44は、ペアリング確定開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定開始メッセージ4401は、メッセージ識別子4402とバージョン4403と受信側携帯電話ID4404と受信者アドレス4405とペアリング値4406とアドレス変換値4407とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子4402は、受信側携帯電話323と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン4403は、ペアリング確定開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。
受信側携帯電話ID4404は、ペアリング確定開始メッセージを送信する受信側携帯電話323の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
受信者アドレス4405は、SMSやMMSなどで受信者が利用しているアドレスデータであり、受信側携帯電話323のアドレス管理部324に記憶されている。
ペアリング値4406は、送信側携帯電話319から受信したペアリング値を示すメッセージデータである。
アドレス変換値4407は、送信側携帯電話319から受信したアドレス変換値を示すメッセージデータである。
受信者の指示により、受信側携帯電話323は、ペアリング確定開始メッセージ4401を生成する。受信側携帯電話323は、例えば、メッセージ識別子4402にはペアリング確定開始メッセージを表す「1003」を、バージョン4403には初期バージョンを表す「0100」を、受信側携帯電話ID4404には事業者が割り当てている固有ID「EEDDCCBBAA99…」を、受信者アドレス4405には受信者のMMSアドレス「yamamoto@xxx.ne.jp」を、ペアリング値4406には送信者から受信したMMSメッセージに添付されたペアリング値を、アドレス変換値4407には、送信側携帯電話319から受信したアドレス変換値をそれぞれ設定する。その後、受信側携帯電話323は、生成したペアリング確定開始メッセージ4401を受信端末308に送信する。
受信端末308に対するペアリング確定開始メッセージ4401の送信は、受信側携帯電話323の機器接続部326および受信端末308の機器接続部312を通じて行われる。
(ステップS4302〜ステップS4303)
実施の形態1に示したステップS1502〜ステップS1503と同じ処理を行う。
(ステップS4304)
受信端末308の判定部3701は、ステップS4301で受信側携帯電話323から受信したペアリング確定開始メッセージ4401に含まれるアドレス変換値と、ステップS4302で生成されたアドレス変換値とを比較する。つまり、判定部3701は、送信側携帯電話319に保持されていたアドレスから変換されたアドレス変換値と、受信側携帯電話323に予め保持されていたアドレスから変換されたアドレス変換値との2つのアドレス変換値が一致するか否かを判定する。比較した結果、2つのアドレス変換値が一致する場合は、ステップS4305の処理が実行される。一方、2つのアドレス変換値が一致しない場合は、受信端末308は、エラーメッセージを表示し、処理を終了する。つまり、2つのアドレス変換値が一致しない場合は、ステップS4305の処理が実行されない。
(ステップS4305)
受信端末308のフェーズ管理部306は、受信したペアリング確定開始メッセージ4401に含まれるペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ管理部306は、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を記憶する。その後、通信部309は、ペアリングサーバ314に対してペアリング確定要求メッセージを送信する。ここで、ペアリング確定要求メッセージの具体例について説明する。
図45は、ペアリング確定要求メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定要求メッセージ4501は、メッセージ識別子4502とバージョン4503と受信端末ID4504とペアリング値4505と通信装置変換値4506とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子4502は、受信端末308とペアリングサーバ314とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン4503は、ペアリング確定要求メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。受信端末ID4504は、ペアリング確定要求メッセージを送信する端末である受信端末308の端末IDを示すメッセージデータである。ペアリング値4505は、受信側携帯電話323から受信したペアリング値を示すメッセージデータである。通信装置変換値4506は、ステップS4303で生成された通信装置変換値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部310は、このようなペアリング確定要求メッセージ4501を生成する。フェーズ管理部310は、ペアリング確定要求メッセージ4501の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子4502にはペアリング確定要求メッセージを表す「0003」を、バージョン4503には、初期バージョンを表す「0100」を、受信端末ID4504には、端末ID保持部313に保持する端末IDを、ペアリング値4505には、受信側携帯電話323から受信したペアリング値を、通信装置変換値4506には、ステップS4303で生成した通信装置変換値をそれぞれ設定する。その後、フェーズ管理部310は、生成したペアリング確定要求メッセージ4501を、通信部309を通じてペアリングサーバ314に送信する。
(ステップS4306)
実施の形態1に示したステップS1505と同じ処理を行う。
(ステップS4307)
ペアリングサーバ314の第2の判定部316dは、通信部317を通じて受信端末308からペアリング確定要求メッセージ4501を受信した場合、受信したペアリング確定要求メッセージ4501に含まれるペアリング値が、ペアリング管理テーブル315aに格納されているか否かを判定する。ここで、ペアリング値が格納されている場合は、ステップS4308の処理が実行される。一方、ペアリング値が格納されていない場合は、ペアリングサーバ314は、受信端末308にエラーメッセージを送信し、処理を終了する。
(ステップS4308)
ペアリングサーバ314の第2の格納部316bは、受信したペアリング確定要求メッセージ4501に含まれる受信端末IDを、ステップS4307で判定されたペアリング値と対応付けて、ペアリング管理テーブル315aに格納する。第2の格納部316bは、フェーズ番号にはペアリング確定フェーズを表す「2」を格納する。
図46は、ステップS4308終了時におけるペアリング管理テーブル315aの一例を示す図である。図46において、送信端末ID「445566CCDD」の送信端末301と受信端末ID「778899EEFF」の受信端末308とがペアリングされたことを示している。
(ステップS4309〜ステップS4310)
実施の形態1に示したステップS1508〜ステップS1509と同じ動作を行う。
以上で、ペアリング確定フェーズの処理の説明を終わる。
上記の処理により、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。本実施の形態では、受信端末308は、送信端末301の端末ID(送信端末ID)を取得することができる。よって、その後、受信端末308は、送信端末IDを利用することにより、送信端末301が保持する写真やビデオなどのコンテンツを送信端末301と共有することが可能となる。
なお、送信端末301と受信端末308とは、ペアリング結果を利用しさえすれば、どのようにコンテンツを共有しても構わない。例えば、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301から受信した写真などのコンテンツを受信端末308へ転送するように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。また、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301からアップロードされた写真などのコンテンツを受信端末308がダウンロード可能となるように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信制御システム3700によれば、送信端末301がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値と、受信端末308がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とがペアリングサーバ314において一致した場合に、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。ペアリング値には十分大きな乱数を用いているため、別のペアリング処理を行っている他の受信端末と、送信端末とがペアリングされることはない。つまり、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうことはない。
さらに、本実施の形態に係る通信制御システム3700によれば、受信端末308は、アドレス変換値が一致するかどうかを判定しているため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうことはない。
また、本実施の形態に係る通信制御システム3700によれば、ペアリングサーバ314において、通信装置管理テーブルを用い、端末と携帯電話との組を管理しているため、悪意のある受信者が別の人の受信端末に共有ID入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうこともない。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5について説明する。
本実施の形態における通信制御システムは、実施の形態4における通信制御システムとアドレスが一致するか否かを判定する装置が異なる。具体的には、実施の形態4では、受信端末308がアドレスの一致を判定していたが、本実施の形態では、受信側携帯電話323がアドレスの一致を判定する。
図47Aは、実施の形態5における通信制御システム4700の構成を示すブロック図である。また、図47Bは、実施の形態5におけるペアリングサーバ314の詳細な構成を示すブロック図である。図47Aおよび図47Bにおいて、実施の形態4で示した図37Aおよび図37Bと同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図47Aおよび図47Bに示したブロック図は、実施の形態4で示したブロック図に対し、アドレス変換値の比較・判定を行う判定部4703を受信側携帯電話323が備える点が異なる。
データ変換部4701および4702は、携帯電話のメールアドレスなどのデータを一方向性関数を用いて変換する演算回路である。本実施の形態では、データ変換部4701は、第1の変換部に相当する。データ変換部4702は、第2の変換部に相当する。
判定部4703は、アドレス変換値の比較・判定を行う演算回路である。本実施の形態では、判定部4703は、第1の判定部に相当する。詳細は後述する。
なお、本実施の形態では、ペアリング値生成部303は、ペアリング識別子生成部に相当する。通信部305は、第1の送信部に相当する。機器接続部304は、第2の送信部に相当する。アドレス管理部322は、管理部に相当する。通信部321は、第3の送信部に相当する。機器接続部326は、第4の送信部に相当する。通信部309は、第5の送信部に相当する。
次に、以上のように構成された通信制御システム4700における各種動作を具体的に説明する。
図48は、実施の形態5における通信制御システム4700による処理の概要を説明するためのフロー図である。通信制御システム4700の処理としては、通信装置登録フェーズ、ペアリング準備フェーズ、およびペアリング確定フェーズの3つのフェーズがある。通信登録フェーズは、実施の形態1に示したものと同じ処理を行う。そのため、説明を省略する。
ペアリング準備フェーズは、通信装置登録フェーズの後に行われる処理である。このペアリング準備フェーズでは、送信者がSMSやMMSなどの情報伝達手段を用いて、ペアリングに必要な情報を受信者に送信する。
ペアリング確定フェーズは、ペアリング準備フェーズの後に行われる処理である。このペアリング確定フェーズでは、受信者が送信者から受信したペアリングに必要な情報を用いて、ペアリングが確定される。
実施の形態4では、受信端末が、送信端末によって変換されたアドレス変換値と受信側携帯電話によって変換されたアドレス変換値との比較・判定を行ったが、本実施の形態では、受信側携帯電話が、送信側携帯電話によって変換されたアドレス変換値と受信側携帯電話によって変換されたアドレス変換値との比較・判定を行う。これにより、実施の形態4で示した効果を実現し、かつ、受信端末の処理負荷を下げることが可能である。
以降、ペアリング準備フェーズとペアリング確定フェーズを、図を用いて順に説明する。
図49Aおよび図49Bは、ペアリング準備フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS4901)
送信者の指示によって、送信側携帯電話319は、送信端末301に対してペアリング開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始メッセージの具体例について説明する。
図50は、ペアリング開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始メッセージ5001は、メッセージ識別子5002とバージョン5003と送信側携帯電話ID5004と送信者アドレス5005とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子5002は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン5003は、ペアリング開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。システムの拡張により、メッセージに含まれるメッセージデータに追加や削除などの変更が行われる際には、バージョン番号を増加させる。携帯電話と端末は、メッセージに含まれるバージョン番号の値と自身のサポートするバージョン番号を比較することにより、そのメッセージを処理可能かどうか判別する。
送信側携帯電話ID5004は、ペアリング開始メッセージを送信する送信側携帯電話319の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
送信者アドレス5005は、SMSやMMSなどで送信者が利用しているアドレスデータであり、送信側携帯電話319のアドレス管理部322に記憶されている。
送信者は、送信側携帯電話319のメニュー画面から、「共有設定(送信)」メニューを選択する。「共有設定(送信)」メニューの選択が行われると、送信側携帯電話319は、アドレス管理部322に記憶されるアドレスデータを画面に表示する。図10はアドレスデータの表示例である。送信者は画面に表示されたアドレスの中から、写真などの共有を行いたい共有相手を選択する。
共有相手の選択が行われると、送信側携帯電話319は、ペアリング開始メッセージ5001を生成する。送信側携帯電話319は、例えば、メッセージ識別子5002にはペアリング開始メッセージを表す「1001」を、バージョン5003には初期バージョンを表す「0100」を、送信側携帯電話ID5004には事業者が割り当てている固有ID「FFEEDDCCBBAA…」を、送信者アドレス5005には送信者のMMSアドレス「suzuki@xxx.ne.jp」をそれぞれ設定する。その後、送信側携帯電話319は、生成したペアリング開始メッセージ5001を送信端末301に送信する。
送信端末301に対するペアリング開始メッセージ5001の送信は、送信側携帯電話319の機器接続部320および送信端末301の機器接続部304を通じて行われる。
(ステップS4902)
実施の形態4に示したステップS3902(実施の形態1に示したステップS802)と同じ処理を行う。
(ステップS4903)
送信端末301のフェーズ管理部306は、送信側携帯電話319に対してペアリング開始応答メッセージを送信する。ここで、ペアリング開始応答メッセージの具体例について説明する。
図51は、ペアリング開始応答メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング開始応答メッセージ5101は、メッセージ識別子5102とバージョン5103とペアリング値5104とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子5102は、送信側携帯電話319と送信端末301とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。バージョン5103は、ペアリング開始応答メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。ペアリング値5104は、ステップS4902で生成されたペアリング値を示すメッセージデータである。
フェーズ管理部316は、このようなペアリング開始応答メッセージ5101を生成する。フェーズ管理部316は、ペアリング開始応答メッセージ4001の生成にあたり、例えば、メッセージ識別子5102にはペアリング開始応答メッセージを表す「1002」を、バージョン5103には、初期バージョンを表す「0100」を、ペアリング値5104には、ステップS4902で生成したペアリング値「123456789ABCDEF0」をそれぞれ設定する。
送信側携帯電話319に対するペアリング開始応答メッセージ5101の送信は、送信端末301の機器接続部304および送信側携帯電話319の機器接続部320を通じて行われる。
(ステップS4904)
実施の形態4に示したステップS3905(実施の形態1に示したステップS805)と同じ処理を行う。
(ステップS4905)
実施の形態4に示したステップS3906と同じ処理を行う。
(ステップS4906)
実施の形態4に示したステップS3907(実施の形態1に示したステップS807)と同じ処理を行う。
(ステップS4907)
実施の形態4に示したステップS3908と同じ処理を行う。
(ステップS4908)
送信側携帯電話319のデータ変換部4701は、ステップS4901で送信者によって選択された共有相手アドレス(共有したい相手のMMSアドレス)からアドレス変換値を生成する。本実施の形態では、アドレス変換値は、データ変換部4701の保持するSHA−256演算回路に共有相手アドレスを入力して得られる出力値とする。
(ステップS4909)
送信側携帯電話319は、ステップS4903において送信端末301からペアリング開始応答メッセージ5101を受信した後、ステップS4901の「共有設定(送信)」メニューにおいて送信者が指定した共有相手へのMMSメッセージ送信画面を表示し、送信者からのメッセージ入力を受け付ける。図14にメッセージ入力後の画面例を示す。
送信側携帯電話319は、送信者からのメッセージ入力が終了すると、ステップS4901において送信者が指定した共有相手に対して、MMSメッセージを送信する。その際、ステップS4903において送信端末301から受信したペアリング開始応答メッセージに含まれるペアリング値とアドレス変換値を、送信するMMSメッセージに添付する。
以上で、ペアリング準備フェーズの処理の説明を終わる。
続いて、図52Aおよび図52Bを参照しながら、ペアリング確定フェーズの処理を説明する。
図52Aおよび図52Bは、ペアリング確定フェーズの処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS5201)
受信者は送信者からMMSメッセージを受信する。その後、受信側携帯電話323のデータ変換部4702は、アドレス管理部324に保持する受信者のメールアドレスからアドレス変換値を生成する。本実施の形態では、アドレス変換値は、データ変換部4702の保持するSHA−256演算回路に受信者のメールアドレスを入力して得られる出力値とする。
(ステップS5202)
受信側携帯電話323の判定部4703は、ステップS5201で送信者から受信したMMSメッセージに含まれるアドレス変換値と、ステップS5201で生成されたアドレス変換値とを比較する。比較した結果、2つのアドレス変換値が一致する場合は、ステップS5203の処理が実行される。一方、2つのアドレス変換値が一致しない場合は、受信側携帯電話323は、エラーメッセージを表示し、処理を終了する。つまり、2つのアドレス変換値が一致しない場合は、ステップS5203の処理が実行されない。
(ステップS5203)
受信者の指示によって、受信側携帯電話323は、受信端末308に対してペアリング確定開始メッセージを送信する。ここで、ペアリング確定開始メッセージの具体例について説明する。
図53は、ペアリング確定開始メッセージに含まれるメッセージデータの一例を示す図である。ペアリング確定開始メッセージ5301は、メッセージ識別子5302とバージョン5303と受信側携帯電話ID5304とペアリング値5305とをメッセージデータとして含む。
メッセージ識別子5302は、受信側携帯電話323と受信端末308とが送受信するメッセージを識別するためのメッセージデータである。
バージョン5303は、ペアリング確定開始メッセージのバージョン番号を識別するためのメッセージデータである。
受信側携帯電話ID5304は、ペアリング確定開始メッセージを送信する受信側携帯電話323の端末IDを示すメッセージデータである。携帯電話の端末IDは、携帯電話事業者が独自に付与する固有の識別子である。
ペアリング値5305は、送信側携帯電話319から受信したペアリング値を示すメッセージデータである。
受信者の指示により、受信側携帯電話323は、ペアリング確定開始メッセージ5301を生成する。受信側携帯電話323は、例えば、メッセージ識別子5302にはペアリング確定開始メッセージを表す「1003」を、バージョン5303には初期バージョンを表す「0100」を、受信側携帯電話ID5304には事業者が割り当てている固有ID「EEDDCCBBAA99…」を、ペアリング値5305には送信者から受信したMMSメッセージに添付されたペアリング値をそれぞれ設定する。その後、受信側携帯電話323は、生成したペアリング確定開始メッセージ5301を受信端末308に送信する。
受信端末308に対するペアリング確定開始メッセージ5301の送信は、受信側携帯電話323の機器接続部326および受信端末308の機器接続部312を通じて行われる。
(ステップS5204)
実施の形態4に示したステップS4303(実施の形態1に示したステップS1503)と同じ処理を行う。
(ステップS5205)
受信端末308のフェーズ管理部306は、受信したペアリング確定開始メッセージ5301に含まれるペアリング値をフェーズ番号と対応付けて記憶する。フェーズ管理部306は、フェーズ番号にはペアリング準備フェーズを表す「1」を記憶する。その後、通信部309は、ペアリングサーバ314に対してペアリング確定要求メッセージを送信する。
具体的なペアリング確定要求メッセージ送信処理は、実施の形態4に示したステップS4305の処理と同じである。
(ステップS5206)
実施の形態4に示したステップS4306(実施の形態1に示したステップS1505)と同じ処理を行う。
(ステップS5207〜ステップS5208)
実施の形態4に示したステップS4307〜ステップS4308と同じ処理を行う。
(ステップS5209〜ステップS5210)
実施の形態4に示したステップS4309〜ステップS4310(実施の形態1に示したステップS1508〜ステップS1509)と同じ処理を行う。
以上で、ペアリング確定フェーズの処理の説明を終わる。
上記の処理により、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。本実施の形態では、受信端末308は、送信端末301の端末ID(送信端末ID)を取得することができる。よって、その後、受信端末308は、送信端末IDを利用することにより、送信端末301が保持する写真やビデオなどのコンテンツを送信端末301と共有することが可能となる。
なお、送信端末301と受信端末308とは、ペアリング結果を利用しさえすれば、どのようにコンテンツを共有しても構わない。例えば、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301から受信した写真などのコンテンツを受信端末308へ転送するように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。また、ペアリングサーバ314は、ペアリング管理テーブル315aを参照して、送信端末301からアップロードされた写真などのコンテンツを受信端末308がダウンロード可能となるように、送信端末301と受信端末308との間の通信を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信制御システム4700によれば、送信端末301がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値と、受信端末308がペアリングサーバ314に対して送信したペアリング値とがペアリングサーバ314において一致した場合に、送信端末301と受信端末308とがペアリングされる。ペアリング値には十分大きな乱数を用いているため、別のペアリング処理を行っている他の受信端末と、送信端末がペアリングされることはない。つまり、送信端末から送信されたデータが本来受信されるべきではない受信端末に受信されてしまうことはない。
さらに、本実施の形態に係る通信制御システム4700によれば、受信側携帯電話323は、アドレス変換値が一致するかどうかを判定しているため、悪意のある受信者が送信者から受信した共有IDを別の人に転送し、転送された共有IDをその別の人が受信端末に入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうことはない。
また、本実施の形態に係る通信制御システム4700によれば、ペアリングサーバ314において、通信装置管理テーブルを用い、端末と携帯電話との組を管理しているため、悪意のある受信者が別の人の受信端末に共有ID入力することにより、その共有IDに関連付けられた写真を受信できてしまうこともない。
以上、本発明の一態様に係る通信制御システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、あるいは異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記各実施の形態において、送信端末301とペアリングサーバ314との通信、および、受信端末308とペアリングサーバ314との通信は、SSL(Secure Sockets Layer)などの認証暗号通信であってもよい。これにより、送信端末301または受信端末308とペアリングサーバ314との間の通信におけるセキュリティが向上し、端末のなりすまし、および、ペアリング値の通信路上での漏えいを抑制することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、ペアリング値およびアドレス変換値に対して、RSAなどの電子署名を施してもよい。これにより、ペアリング値およびアドレス変換値の改ざんを抑制することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、ペアリングサーバ314は、ペアリング要求メッセージを送信してから予め定められた時間内にペアリング確定要求メッセージを受信しない場合は、エラーメッセージを返してもよい。これにより、悪意のあるユーザ端末からの攻撃などにより誤って端末がペアリングされることを抑制することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、ペアリング値およびアドレス変換値のそれぞれに対して、作成日時が付与されてもよい。これにより、ペアリング値およびアドレス変換値の判定時に、作成日時と現在日時とを比較することで、古いデータを排除することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、ペアリングサーバ314は、ペアリング要求メッセージ、もしくは、ペアリング確定要求メッセージに対するエラーメッセージが予め定められた回数以上、1台の端末に連続して送信された場合に、その端末からのメッセージの受信を制限してもよい。具体的には、ペアリングサーバ314は、その端末からのメッセージを一切受け付けなくする、あるいは、予め決めた一定期間受け付けなくすることとしてもよい。これにより、端末の故障や誤動作、および、悪意のあるユーザの端末からの攻撃などによるペアリングサーバ314の通信処理に関する負荷の上昇を抑制することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、送信端末301および受信端末308は、通信装置変換値をペアリングサーバ314に送信したが、通信装置変換値ではなく、変換前の端末IDと携帯電話IDとをペアリングサーバ314に送信してもよい。これにより、携帯電話の固有識別子がペアリングサーバに送信される代わりに、端末での変換に関する負荷を低減することが可能となる。
また、上記各実施の形態において、通信装置登録フェーズ処理では、送信側携帯電話と送信端末との組、および、受信側携帯電話と受信端末との組をそれぞれペアリングサーバが管理したが、ペアリングサーバが管理せずに、送信側携帯電話と送信端末との組を送信端末が管理し、受信側携帯電話と受信端末との組を受信端末が管理してもよい。この場合、携帯電話と端末との組み合わせ判定はそれぞれの端末によって行われる。これにより、ペアリングサーバの処理負荷を軽減することができる。
また、上記各実施の形態において、通信アドレスはデータ変換部によって変換データに変換されたが、必ずしも通信アドレスは変換データに変換される必要はない。その場合、各装置は、データ変換部を備える必要はない。
また、上記各実施の形態において、通信装置登録フェーズが行われていたが、必ずしも通信装置登録フェーズが行われる必要はない。その場合、ペアリングに利用する携帯電話と端末との組とが通信装置管理テーブルに格納されているか否かが判定される必要はない。
また、上記各実施の形態におけるペアリングサーバ314、送信端末301または受信端末308が備える構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。例えば、ペアリングサーバ314のフェーズ管理部316は、システムLSIから構成されてもよい。
システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Ramdom Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
なお、ここでは、システムLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、LSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
また、本発明の1つまたは複数の態様は、このような特徴的な処理部を備えるペアリングサーバ314、送信端末301または受信端末308であってもよい。また、本発明の1つまたは複数の態様は、ペアリングサーバ314、送信端末301または受信端末308に含まれる特徴的な処理部をステップとする通信制御方法であってもよい。また、本発明の1つまたは複数の態様は、通信制御方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。そして、本発明の1つまたは複数の態様は、そのようなコンピュータプログラムが記録された、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体であってもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態のサーバ装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、前記第1の通信装置からペアリングを要求する第1の要求を受信し、かつ前記第2の通信装置からペアリングを要求する第2の要求を受信した場合に、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致するか否か、および、前記第1の要求に含まれる情報であって前記第2の通信装置と通信可能な装置に関する情報である通信装置情報と、前記第2の要求に含まれる情報であって前記第2の通信装置と通信可能な装置に関する情報である通信装置情報とが一致するか否かを判定する判定ステップと、前記第1の要求に含まれるペアリング識別子と前記第2の要求に含まれるペアリング識別子とが一致すると判定され、かつ、前記第1の要求に含まれる通信装置情報と前記第2の要求に含まれる通信装置情報とが一致すると判定された場合に、前記第1の要求に含まれる第1の装置識別子と前記第2の要求に含まれる第2の装置識別子とを用いて、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とをペアリングするペアリングステップとを実行させる。