JP5885571B2 - ディジタル放送の受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディジタル放送の受信装置に関し、特に、欧州などで実用化されているディジタルオーディオ放送(Digital Audio Broadcast:以下、DAB)を受信する受信装置に関する。
DABには、放送局が受信機におけるオーディオ信号ラインの利得を制御する機能が用意され、これは、DRC(ダイナミック・レンジ・コントロール)と呼ばれている(特許文献1)。図1は、放送局により送信されるデータの構造を示しており、1つのフレームには、ヘッダ、オーディオデータおよびSCF、SCF−CRC、F−PADなどが含まれる。オーディオデータは、MPEG1/2オーディオレイヤ2により圧縮され、SCFは、データ圧縮時のスケールファクタである。SCF−CRCは、SCFのエラーチェックコードであり、F−PADの2バイトの領域の中に6ビットにDRCデータが含まれる。DABで使用されるMPEG1/2オーディオレイヤr2のフレーム長は、24msであり、DABでは、このフレームに独自のDRC値を(PADデータとして)付加して送信している。DRCデータとオーディオ信号ラインの利得とは、図2に示すような関係にあり、DRCデータが大きくなれば、それに応じて受信機の音量が強制的に大きくなるように制御される(特許文献1)。
F−PAD領域やDRCデータに対しては、エラーチェックやエラー訂正の機構が用意されていないため、マルチパスや強いフェージングなどにより受信環境が悪化し、受信したDRCデータにエラーが生じても、エラーを検出したり、訂正したりすることができず、DRCデータのエラーにより、急激に音量が大きくなることがある。そこで、特許文献1では、最新のDRCデータが正常に受信したとみなされ、かつ直前のDRCデータと最新のDRCデータとによる利得の変化幅が許容値を超えない場合には、最新のDRCデータの指示する利得を用いてDRC機能が実行され、エラーチェックコードSCF−CRCがエラーを示している場合には、DRCデータもエラーを生じている可能性が高いとみなし、オーディオ信号ラインの利得を変更しないようにしている。
特開平11−330998号公報
上記したように、DABによるラジオ放送を受信するとき、受信機側でDRC機能をオンに設定すると、DRCデータによって受信機側の音量が自動的に補正される。しかし、DRCデータには、エラーチェック機能が無いため、特に弱電界においてDRCデータにエラーが生じていると、急激な音量変化が発生しやすいという問題がある。
この問題に対し、特許文献1は、SCF−CRCによりエラ−が検出された異常時には、DRCデータにもエラーがあるとみなしてDRC機能をオフにし、SCF−CRCによりエラーが検出されない通常時には、DRCデータの変化幅が許容値を超えなければ、そのDRCデータによる利得を実行する。しかしながら、特許文献1の方法では、圧縮されたオーディオ信号の特性に着目していないため、SCF−CRCによりエラーが検出されない通常時において誤動作が発生し易く、精度の面で依然として課題がある。例えば、図3に示すように、放送局から大音量と小音量のオーディオ信号が交互に送信される場合、大音量のときDRCデータが小さくなり、小音量のときDRCデータが大きくなる。このため、音量が変化するとき、DRCデータの変化量Dが大きくなり、特許文献1の方法では、誤ってDRC機能を制限してしまう可能性が高い。
DRC機能による誤動作を防止するため、受信機側でDRC機能をオフにすることもできるが、特に、自動車等の移動体の受信環境においては、走行中のノイズによって音声が聞き取り難くなるため、DRC機能を利用してダイナミックレンジを圧縮し、出力される音声の音量を上げることが望ましい
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、受信したオーディオ信号に含まれる音量に関するデータを利用してダイナミックレンジを制御することができるディジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
本発明に係る受信装置は、オーディオデータ、および当該オーディオデータの音量を制御するための制御データを含む圧縮符号化されたディジタルオーディオ信号を受信するものであって、前記ディジタルオーディオ信号を受信する受信手段と、前記受信されたディジタルオーディオ信号に含まれる前記制御データに基づき、前記オーディオデータが出力されるときの音量を制御する音量制御手段と、前記音量制御手段により音量が制御されたディジタル音声信号に基づき音声を出力する音声出力手段とを含み、前記音量制御手段は、前記受信されたオーディオデータの音量を推測する推測手段と、前記推測された音量に基づき制御データの許容範囲を設定する設定手段と、前記許容範囲内に前記制御データが含まれるか否かを判定する判定手段と、前記制御データが前記許容範囲外であると判定されたとき、前記制御データを補正する補正手段とを有し、前記音量制御手段は、前記制御データが前記許容範囲内であると判定されたとき、前記制御データにより音量を制御し、前記制御データが前記許容範囲外であると判定されたとき、前記補正された制御データにより音量を制御する。
好ましくは受信装置はさらに、受信したディジタルオーディオ信号に含まれる誤り検出符号に基づきディジタルオーディオ信号の誤りを検出する誤り検出手段を含み、前記音量制御手段は、前記検出手段により誤りが検出されなかった場合、前記制御データを用いて音量を制御し、前記検出手段により誤りが検出された場合、前記制御データによる音量の制御を停止する。好ましくは前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの合算に基づき当該オーディオデータの音量を推測する。また前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの中で最大の振幅に関するデータに基づき当該オーディオデータの音量を推測するようにしてもよい。また前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの平均に基づき当該オーディオデータの音量を推測するようにしてもよい。また前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータのうち、一定レベル以上の振幅に関するデータの合計に基づき当該オーディオデータの音量を推測するようにしてもよい。好ましくは前記振幅に関するデータは、圧縮されたディジタルオーディオ信号に含まれるスケールファクタである。好ましくは前記補正手段は、前記制御データが前記許容範囲の下限値よりも小さい場合、前記制御データを前記下限値に補正し、前記制御データが前記許容範の上限値よりも大きい場合には、前記制御データを前記上限値に補正する。好ましくは受信装置はさらに、受信したディジタルオーディオ信号の電界強度に関するデータに基づき受信状態が良好か否かを判定する受信状態判定手段を含み、前記音量制御手段は、前記検出手段により誤りが検出されず、かつ前記受信状態判定手段により受信状態が良好であると判定された場合に、前記制御データを用いて音量を制御し、前記検出手段により誤りが検出されるかまたは前記受信状態判定手段により受信状態が良好でないと判定された場合に、前記制御データによる音量の制御を停止する。好ましくは制御データは、DRCデータである。
本発明によれば、受信したオーディオデータの音量を推測し、その推測結果に基づき制御データが許容できるものか否かを判定するようにしたので、制御データによる音量制御時の誤動作を防止し、精度良く音量制御を行なうことができる。
従来技術に開示されるDABにより送信されるオーディオ信号のフレームのデータ構造を示す図である。 DRCデータと利得の関係を示す図である。 従来技術に開示されるDAB受信機の課題を説明する図である。 圧縮符号化されたディジタルオーディオ信号のフレームの構成を示す図である。 本発明の実施例に係るDAB受信装置の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係るDAB受信装置の音量制御フローを示す図である。 本発明の実施例に係る音量推方法を説明するフローである。 本発明の実施例に係るDRC機能を説明する図である。 本発明の第2の実施例に係るDAB受信装置の音量制御フローを示す図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の好ましい実施の形態は、移動体としての自動車に搭載されたディジタル放送受信装置を例示する。好ましい態様では、ディジタル放送受信装置は、欧州等において規格化されたDABに適用される。但し、本発明は、これ以外の規格によるディジタルオーディオ信号の受信にも適用可能である。
DABでは、オーディオ信号のデータ圧縮方式として、MPEG1/2オーディオレイヤ2を採用している。MPEG1/2オーディオレイヤ2では、再生する音声を32の周波数帯域(サブバンド)に分割する。左右のチャンネルでみれば、64の周波数帯域である。そして、分割された各サブバンド毎のオーディオ信号は量子化される。この時、"視聴心理モデル"(人間はある周波数に大きな音があると、それと近い周波数のすこし小さい音は気づかない等の特性)を利用して、より効率的に圧縮される。これらの処理には、FFT(フーリエ変換)が用いられる。圧縮されたオーディオ信号は、OFDM変調により伝送される。従って、DABにおけるディジタルオーディオ信号のフレーム構成は、MPEG1/2オーディオレイヤ2とほぼ同様に構成される。図4に、フレームの概略構成を示すが、ここでの名称は、説明の便宜上付したものであり、実体としては、図1に示しフレームと同様の構成である。1つのフレームは、ヘッダ部、ボディ部、および付加データ部を含み、その伝送時間は、24msである。
アロケーション部は、全体を32分割して生成した各サブバンドについて、実際にその周波数帯域にオーディオデータが存在するか否かの情報を含む。存在しないサブバンドの波形データ等は、省略する事で圧縮率を向上することができるため、このような情報が必要になる。SCF部はScaleFactor(スケールファクタ)であり、存在する各サブバンドの振幅値(音量レベル)のデータが格納されている。CRC部は、ヘッダ部に関して実施した誤り検知機能のデータが保存されている。よってヘッダ部分に関しては、CRC値を用いた処理にて誤りの有無を検知することが可能である。ボディ部は、正規化された各サブバンドの波形(振幅)を示すデータが格納されている。従って、SCF部は、ボディ部における正規化された波形(振幅)の倍率でもある。以下、便宜上、SCF部に格納されたデータをSCF値という。付加データ部には、放送局が付加するDRC値が格納される。但し、付加データ部には、誤りを検出する機能(CRC部)は設けられていない。
次に、本実施例におけるDAB受信装置の構成例を図5に示す。本実施例のDAB受信装置10において、フロントエンド14は、アンテナ12から放送波のRF信号を受信し、受信したRF信号から希望局の周波数信号を選択する同調回路、局部発信器からの周波数信号とRF信号を混合し中間周波(IF)信号を生成する混合器、中間周波信号を直流検波しその受信電界強度信号(Sメータ信号)を抽出するSメータ回路などを含んでいる。中間周波信号は、A/Dコンバータ16によりディジタル信号に変換され、このディジタル信号は、信号処理部20において種々の信号処理を実施される。
信号処理部20は、例えばDSP(Digital Signal Processor)などを用いて構成される。A/Dコンバータ16から出力されたディジタル信号は、直交復調部21によりディジタル信号の直交成分の信号が復調され、ついでFFT22によりフーリエ変換されて各周波数帯域の信号が取り出される。誤り訂正部23は、ビタビデコーダなどにより誤り訂正等を行う。デコーダ24は、圧縮されたオーディオデータを伸長し、各サブバンドのSCF部のSCF値(振幅に関するデータ)とボディ部の正規化されたオーディオ波形データを乗算し、これを合算することでディジタルオーディオデータを合成する。そして、ディジタルオーディオデータは、音量制御部25によりDRC値に基づく音量もしくは利得が制御される。なお、信号処理部20は、上記の処理に加えて、各部の同期制御等も行う。こうした信号処理部20の動作は、予めメモリ内に格納されたプログラムを併用するものであってもよい。次いで、信号処理部20から出力されたディジタルオーディオ信号は、D/Aコンバータ30によりアナログ信号に変換され、アンプ32、スピーカ34を介して音声出力される。
コントローラ40は、フロントエンド14、信号処理部20等を制御するものであり、好ましい態様では、メモリに格納されたプログラムを実行することで各部を制御する。コントローラ40は、入力部42を介してユーザーからの指示に応答してフロントエンド14に希望放送局を選局させたり、デコーダ24から抽出されたDRC値に基づき音量制御部25を介して音声出力の音量を制御する。また、コントローラ40は、表示部44に受信周波数や放送局名を表示したり、必要なデータをメモリ46に格納する。
次に、本実施例のDAB受信装置におけるDRC値による音量制御の動作について説明する。車両などの移動体では、走行中にノイズが発生し、出力された音声が聞き取り難くなる場合がある。これを解消する1つの方法に、放送局からのオーディオ信号に付加されたDRC値を利用した音量制御がある。DRC値が大きくなるにつれ、音量または音圧(dB)の利得が大きくなるように制御され、ダイナミックレンジが圧縮される。好ましい実施例では、デコーダ24は、デコードされたオーディオ信号のヘッダ部に関する情報HDおよび付加データ部に含まれるDRC値をコントローラ40に提供する。コントローラ40は、CRC値の判定により伝送フレームのヘッダ部に誤りがあるか否かを検出し、誤りが検出された場合にはDRC機能をオフにし、誤りが検出されなかった場合にはDRC機能をオンにするための制御信号CNTを音量制御部25へ出力する。さらに、DRC機能をオンにする場合には、DRC値または補正されたDRC値を音量制御部25へ出力する。音量制御部25は、DRC機能をオフするとき、DRC値による音量の制御を行わず、デコードされたオーディオ信号をそのまま出力し、DRC機能をオンするとき、DRC値に基づき利得を調整したオーディオ信号を出力する。なお、他の好ましい態様では、コントローラ40は、フロントエンド14から電界強度信号S1、誤り訂正部23からの誤り訂正に関する信号S2を受け取り、これらの信号S1、S2に基づき音量制御部25によるDRC機能のオン/オフを制御することができる。
コントローラ40による音量制御動作のフローを図6に示す。先ず、放送局から送信されたオーディオ信号のフレームが信号処理部20で受信され(S101)、そのフレームに含まれるCRC値によりヘッダ部に誤りがあるか否かの検出がコントローラ40により実施される(S102)。コントローラ40により誤りが検出されると(S103)、コントローラ40は、DRC値にも誤りが生じている可能性が高いと判定し、DRC機能をオフにするような制御信号CNTを出力する(S104)。これにより、スピーカ34からの突然の爆音の発生が未然に防止される。DRC機能をオフにする場合、DRC値による音量制御を停止する他、オーディオ信号をミュートするようにしてもよい。
他方、誤りが検出されなかった場合には(S103)、コントローラ40は、各サブバンドのSCF値を参照し(S105)、これらに基づき当該フレームの音量を推測する(S106)。音量の推測については後に詳しく述べる。次に、推測された音量から想定されるDRC値の許容範囲Wを設定し(S107)、次に、受信したフレームのDRC値と許容範囲Wとを比較し(S108)、DRC値が許容範囲W内にあるか否かを判定する(S109)。DRC値が許容範囲W内にあれば、受信したDRC値は正しいものとみなして、受信したDRC値をそのまま利用して音量を制御する(S110)。一方、DRC値が許容範囲W外である場合には、DRC値が誤っている可能性があると推測し、DRC値を許容範囲の上限値または下限値に補正し、補正されたDRC値を利用して音量を制御する(S111)。
次に、フレーム内のオーディオデータの音量の推測について図7のフローを参照して説明する。コントローラ40は、デコーダ24により伸長されたヘッダ部内のアロケーション部をチェックし、オーディオデータが存在するサブバンドを識別する(S201)。次に、コントローラ40は、データが存在すると識別されたサブバンドのSCF値を読出し(S202)、読み出されたSCF値を合算することでフレームの音量を推測する(S203)。もし、すべてのサブバンドにオーディオデータが存在するならば、32のサブバンドのSCF値が合算される。
次に、コントローラ40は、推測された音量から想定されるDRC値の許容範囲Wを算出し、これを設定する(S204)。好ましい例では、コントローラ40は、推測された音量と許容範囲Wとの関係を規定したテーブルを保持し、当該テーブルを参照して許容範囲Wを設定する。また、他の好ましい例では、コントローラ40は、予め決められた数式に従い推測された音量から許容範囲Wの上限値と下限値とを算出するようにしてもよい。
図8は、本実施例のDRC機能による音量制御を説明するグラフである。DRC機能がオンであるとき、受信したフレームのオーディオデータは、DRC値に応じてその音量または利得が大きくなるように制御される。図に示すように、放送局は、典型的に、音量レベルが大きければDRC値が小さく、音量レベルが小さければDRC値が大きくなるように、DRC値を付加する。これは、出力される音声の音量が小さくなれば、その音量は、ノイズレベルと同等もしくはそれよりも小さくなり、音声が聞き取り難くなるためである。
本実施例では、DRC機能をオンするとき、推測された音量からDRC値の許容範囲Wを算出し、受信したDRC値が許容範囲W内に入れば、DRC値をそのまま利用して音量制御を行う。図の例では、許容範囲Wは、音量レベルに反比例するように設定され、つまり、推測された音量レベルが高いときその許容範囲Wは小さく、音量レベルが小さいとき、その許容範囲Wが大きくなる。コントローラ40は、DRC値が許容範囲W内にあれば、受信したDRC値をそのまま音量制御部25へ出力する。
他方、受信したDRC値が許容範囲W内に入らない場合であって、DRC値が許容範囲Wの下限値よりも小さければ、コントローラ40は、受信したDRC値を下限値に補正し、また、DRC値が上限値よりも大きければ、受信したDRC値を上限値に補正し、補正されたDRC値を音量制御部25へ出力する。このように、許容範囲Wを逸脱する場合には、DRC値に一定の制限を課すことで、DRC機能がオンしている場合の誤動作を防止する。なお、DRC値の補正は、必ずしも上限値または下限値ではなく、許容範囲W内に入るものであれば、任意の値であってもよい。なお、本実施例による音量推測は、各サブバンド毎のSFC部に格納される音量値(振幅に関するデータ)の電圧値または電力値のいずれから算出するものであってもよい
次に、本実施例の他の音量の推測方法について説明する。図7に示す方法では、サブバンドの全てのSCF値を合算する例を示したが、音量の推測方法は、必ずしもこれに限られるものではない。第1の変形例としては、各サブバンドの中の最大SFC値からオーディオデータの音量を推測することも可能である。第2の変形例としては、各サブバンドのSCF値を合算し、次いで、平均値を算出し、当該平均値からオーディオデータの音量を推測するようにしてもよい。第3の変形例としては、あるレベル以上の振幅に関するデータを抽出し、抽出されたデータを合算することで、音量を推測するようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。DABで使用される音声圧縮符号化方式は、MPEG1/2オーディオレイヤ2に準拠するものであり、その圧縮音声フレーム(パケット)には、ヘッダ部にCRC値が付加されている。しかし、CRCによる判定にはアルゴリズム的な欠陥があり、それは、「データ部」に誤りがあり、かつ「送信されたCRC値」に誤りがある場合に関して、非常に低い確率であるが、誤り有りのデータ部から計算で求められるCRC値と「送信されたCRC値」(こちらも誤り有り)がたまたま一致してしまうと、エラー無しと判断され、「エラー有りを見落とす」可能性がある。
上記した図6に示すフローでは、MPEGヘッダ部のCRC判定を実施して、その結果が、一致なら、送信された音量(音圧)データは正しいと判断して、DRC値の推定処理を実施し、CRC判定が不一致なら、送信されたデータに誤りありと判断して、推定処理は実施しない。しかし、上記したようにCRC判定自体が希に間違うことがあり、その場合には、本発明の本来の目的であるDRCの誤動作防止が危うくなる。そこで、第2の実施例は、DRC機能の誤動作防止のアルゴリズムに、電界強度のパラメータによる受信状態の判定を加える。
経験則上、CRCの判定に間違いが発生するのは、弱電界での受信を実施し、データにエラーが含まれることが多くなってからというのがほとんどである。その対策の1つは、弱電界の受信状況か否かを判断アルゴリズムに組み込むことである。図9は、第2の実施例のDAB受信装置の音量制御フローを示している。第2の実施例では、ヘッダ部のCRC部のエラーチェックコードにより誤りが検出されず(S302)、かつ、フレーム受信時の電界強度に依存するパラメータによる受信状態の判定が良好であること(S303)の両方の条件を満たさなければ、当該フレームについてのDRC機能をオフにする。DRC機能がオフされれば、音量は小さくなると予想される。
好ましい態様では、受信状態が良好か否かの判定は、電界強度に依存するパラメータとしきい値とを比較することにより行われ、当該パラメータがしきい値以上(または以下)であるとき、受信状態が良好であると判定される。ここでの「電界強度に依存するパラメータ」とは、RSSI(受信電界強度)や、DABの場合に搭載されているFEC(誤り訂正器)のビタビ(Vitarbi)デコーダの誤り訂正数等である。前者は、フロントエンド14からの信号S1、後者は、デコーダ24からの信号S2としてコントローラ40に供給される。例えば、受信電界強度がしきい値以上であれば、コントローラ40は、当該フレームの受信状態が良好であると判定する。また、誤り訂正数がしきい値以下であれば、コントローラ40は、当該フレームの受信状態が良好であると判定する。なお、ステップS302およびS303以外は、図6に示すフローと同じであるため、説明を省略する。
また、DABと同じ流れをくむ放送規格にDAB+/T−DMB等があり、DAB+/T−DMBの音声圧縮符号化方式は、HE−AAC−V2(AAC+)である。DABがFECにビタビデコーダのみ搭載しているのに対し、ビタビデコーダの他に、RS(リードソロモン)も搭載している。ビタビデコーダとリードソロモンの特徴で大きく異なるのは、ビタビデコーダは、誤り訂正を実施した結果のデータについて、エラーが残っているか否か(Error Freeか否か)を検出することできないが、リードソロモンは、エラーが残っているか否か(Error Freeか否か)を検出することができる。なお、CRCは誤り検知器であり、誤りの訂正をすることはできないが、リードソロモンは、自分の訂正能力上限までのデータ誤り有りのデータに対してエラー訂正を実施可能であり、その結果として、Error Freeを保証出来るという特徴を持っている。そのため、リードソロモンが搭載されたシステムにおいては、MPEGデータのCRC値でデータの完全性を判断するよりは、リードソロモンの結果(Error Freeか否か)から、DRC機能のオン/オフの切替を判定することが妥当であり、かつ容易である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10:DAB受信装置 12:アンテナ
14:フロントエンド 16:A/Dコンバータ
20:信号処理部 21:直交復調部
22:FFT 23:誤り訂正部
24:デコーダ 25:音量制御部
30:D/Aコンバータ 32:アンプ
34:スピーカ 40:コントローラ
42:入力部 44:表示部
46:メモリ

Claims (10)

  1. オーディオデータ、および当該オーディオデータの音量を制御するための制御データを含む圧縮符号化されたディジタルオーディオ信号を受信する受信装置であって、
    前記ディジタルオーディオ信号を受信する受信手段と、
    前記受信されたディジタルオーディオ信号に含まれる前記制御データに基づき、前記オーディオデータが出力されるときの音量を制御する音量制御手段と、
    前記音量制御手段により音量が制御されたディジタル音声信号に基づき音声を出力する音声出力手段とを含み、
    前記音量制御手段は、
    前記受信されたオーディオデータの音量を推測する推測手段と、
    前記推測された音量に基づき制御データの許容範囲を設定する設定手段と、
    前記許容範囲内に前記制御データが含まれるか否かを判定する判定手段と、
    前記制御データが前記許容範囲外であると判定されたとき、前記制御データを補正する補正手段とを有し、
    前記音量制御手段は、前記制御データが前記許容範囲内であると判定されたとき、前記制御データにより音量を制御し、前記制御データが前記許容範囲外であると判定されたとき、前記補正された制御データにより音量を制御する、受信装置。
  2. 受信装置はさらに、受信したディジタルオーディオ信号に含まれる誤り検出符号に基づきディジタルオーディオ信号の誤りを検出する誤り検出手段を含み、
    前記音量制御手段は、前記検出手段により誤りが検出されなかった場合、前記制御データを用いて音量を制御し、前記検出手段により誤りが検出された場合、前記制御データによる音量の制御を停止する、請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの合算に基づき当該オーディオデータの音量を推測する、請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの中で最大の振幅に関するデータに基づき当該オーディオデータの音量を推測する、請求項1または2に記載の受信装置。
  5. 前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータの平均に基づき当該オーディオデータの音量を推測する、請求項1または2に記載の受信装置。
  6. 前記推測手段は、受信したオーディオデータの各周波数帯域の振幅に関するデータのうち、一定レベル以上の振幅に関するデータの合計に基づき当該オーディオデータの音量を推測する、請求項1または2に記載の受信装置。
  7. 前記振幅に関するデータは、圧縮されたディジタルオーディオ信号に含まれるスケールファクタである、請求項3ないし6いずれか1つに記載の受信装置。
  8. 前記補正手段は、前記制御データが前記許容範囲の下限値よりも小さい場合、前記制御データを前記下限値に補正し、前記制御データが前記許容範の上限値よりも大きい場合には、前記制御データを前記上限値に補正する、請求項1に記載の受信装置。
  9. 受信装置はさらに、受信したディジタルオーディオ信号の電界強度に関するデータに基づき受信状態が良好か否かを判定する受信状態判定手段を含み、
    前記音量制御手段は、前記検出手段により誤りが検出されず、かつ前記受信状態判定手段により受信状態が良好であると判定された場合に、前記制御データを用いて音量を制御し、前記検出手段により誤りが検出されるかまたは前記受信状態判定手段により受信状態が良好でないと判定された場合に、前記制御データによる音量の制御を停止する、請求項2に記載の受信装置。
  10. 前記制御データは、DRCデータである、請求項1ないし9いずれか1つに記載の受信装置。
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