JP5885293B2 - 加入者ユニット密度を考慮したネットワーク設備配置用のプログラム、装置及びシステム - Google Patents

加入者ユニット密度を考慮したネットワーク設備配置用のプログラム、装置及びシステム Download PDF

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本発明は、ネットワーク加入者の位置情報を基にネットワークの設計を行う装置の技術に関する。
ネットワークの構築には、ネットワーク設備の配置設計が不可欠である。特に、伝送ケーブルを用いたネットワーク構築の場合、その敷設経路を考慮した設備配置の設計が必須となる。
例えば、近年では、光ファイバケーブルを用いてPON(Passive Optical Network)を構築する需要が増大している。このPONのネットワーク設備としては、所定地域の加入者への回線を収容する収容局と、収容局から伸びる1本の光ファイバを加入者に向けた複数の光ファイバに分岐する光スプリッタとが挙げられる。
このようなネットワークの設計は、従来、熟練技術者の手作業に依存してきた。これに対し、非特許文献1及び2では、PON用のODN(Optical Distribution Network)における光ファイバケーブルの敷設コストを最小化するコンピュータ設計手法が提案されている。さらに、同手法の一部として光スプリッタの配置方法も提案されている。
また、非特許文献3及び特許文献3には、ネットワーク設備がカバーする加入者エリアの面積を算出する手法として、2次元平面上の点集合から凸包を算出するアルゴリズムが開示されている。ここで、凸包とは、平面上の点集合の中で最も外側にある点を直線で結んで出来る線分の集合である。
さらに、特許文献1及び2には、光ファイバケーブルが敷設されるODNにおける、総延長についての準最適解を導き出すコンピュータ設計手法が提案されており、さらに、同手法の一部として光スプリッタの配置方法も提案されている。
特開2010−204780号公報 特開2011−065610号公報 特開2009−134600号公報
宇田川大輔、松本隆男、「多段分岐光アクセスネットワークの最小光ファイバ長に関する検討」、電子情報通信学会総合大会、B-8-29、2003年 宇田川大輔、松本隆男、「多段分岐アクセスネットワークのコスト最小化条件に関する検討」、電子情報通信学会総合大会、B-8-11、2004年 譚学厚、平田富夫、「計算幾何学入門」、森北出版、ISBN-10:4627843615/ISBN-13:978-4627843615、2001年
しかしながら、上述した従来のネットワーク設計手法では、収容数当たりの収容コストを低減させて収容効率を高めることが大きな課題となっていた。ここで、収容効率の向上には、加入者エリアにおける加入者の密集度に応じたネットワーク設備の配備が重要となる。
例えば、熟練技術者による設計では、膨大な加入者数と広範な加入者エリアといった条件下で、そもそも、ネットワーク設備の配置結果が準最適解であるか否かを検証すること自体が不可能である。また、この手作業による設計では、膨大な手間及び時間を必要とする。その結果、収容効率にまで配慮することは非常に困難である。
また、非特許文献1及び2の設計手法は、対象となる領域が円形であること、及び加入者がこの領域内に一様に分布していることを前提とする。このため、これらの設計手法を、一般に非円形であって加入者分布も非均一である現実のエリアに適用するには一定の限界がある。またそれ故に、加入者エリアにおける密集度を勘案して収容効率に配慮することもできない。
一方、特許文献1及び2の設計手法は、非円形であって加入者分布が非均一である加入者エリアにも対応する。しかしながら、これらの手法は、各エリアにおける加入者の密集度を算出できるものではなく、その結果、収容効率にまで配慮することもできない。
さらに、非特許文献3及び特許文献3の設計手法も、加入者エリアにおける密集度を勘案して収容効率に配慮するものではない。尚、非特許文献3には、加入者エリアの面積を算出する手法として、包装法、グラハム(Graham)の操作法、逐次構成法、及び分割統治法等が記載されている。しかしながら、これらのエリア面積の算出方法も、また特許文献3で使用されている凸包面積の算出方法も、エリア内の全ての点(加入者位置)について、このエリアで最も外側にあるか否かの判定を必要とする。その結果、これらの手法では、膨大な加入者数の条件下で設計に多大な時間がかかってしまう。
そこで、本発明は、加入者エリアの密集度を考慮して収容効率を向上させた、ネットワーク設備配置の準最適解を得ることができるネットワーク設備配置用のプログラム、装置及びシステムを提供することを目的とする。
本発明によれば、設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定する、ネットワーク設備配置用のプログラムであって、
複数の加入者ユニットの位置を、設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、これらクラスタの各セントロイドを、ネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、この加入者ユニット密度に応じて、設計パラメータとして記憶された複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
決定されたセントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
線路長判定手段が真の判定を行った際、決定されたセントロイドをネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
してコンピュータを機能させ
線路長判定手段が偽の判定を行った際、クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、線路長判定手段は、再度、選択された最大許容線路長に係る判定を行う
ことを特徴とするネットワーク設備配置用のプログラムが提供される。
この本発明によるネットワーク設備配置用のプログラムの一実施形態として、線路長設定手段は、
クラスタの各々について、所属する加入者ユニットの位置座標(x,y群であって、第1座標x及び第2座標yの各々について当該位置座標(x ,y )群に含まれるある2つの位置座標の間に原点が位置するような座標空間をなす位置座標(x ,y )群を、この原点を中心に所定の角度だけ回転させる位置座標変換手段と、
回転後又は回転前における全ての位置座標(x,y)の中から、第座標xが最大値をとる位置座標、第座標xが最小値をとる位置座標、第2座標yが最大値をとる位置座標、及び第2座標yが最小値をとる位置座標を抽出する位置座標抽出手段と、
抽出された位置座標を結ぶ擬凸包を構成し、この擬凸包がなす多角形の面積をクラスタの面積に設定し、当該クラスタに所属する加入者ユニット数と設定されたユニットの面積とから加入者ユニット密度を決定するユニット密度決定手段と
を有することも好ましい。
また、上記の実施形態において、位置座標変換手段は、設計パラメータとして擬凸包計算パラメータMを使用し、位置座標(x,yを、角度(π/2M)ラジアンだけM回又は(M−1)回、回転させ、
位置座標抽出手段は、位置座標(x,yが(π/2M)ラジアンだけ回転する毎に、第1座標x又は第2座標yが最大値又は最小値をとる位置座標を全て抽出する
ことも好ましい。
さらに、本発明によるネットワーク設備配置用のプログラムにおける他の実施形態として、クラスタリング処理手段は、
クラスタの各々に所属する加入者ユニット数の最大値及び最小値を取得するユニット数比較手段と、
設計パラメータとして最大許容収容数比を使用し、最大値と最小値との比がこの最大許容収容数比以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて再度クラスタリング処理を行わせる収容数比判定手段と
を有することも好ましい。
また、本発明によるネットワーク設備配置用のプログラムにおける他の実施形態として、クラスタリング処理手段は、
設計パラメータとして最大収容可能数を使用し、クラスタの各々に所属する加入者ユニット数がこの最大収容可能数以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて再度クラスタリング処理を行わせる収容数判定手段
を有することも好ましい。
さらに、本発明によるネットワーク設備配置用のプログラムにおける他の実施形態として、クラスタリング処理手段は、
複数の加入者ユニットの位置と少なくとも1つのネットワーク設備の設置可能な位置とであるノードの集合Vと、伝送線路を敷設可能な経路であってノードを結ぶエッジの集合Eとから構成されるグラフG=(V,E)を使用し、
ノードを設定された初期クラスタ数以上のクラスタに分類し、これらクラスタの各々について所属するノードからのエッジ経由での経路長の総和が最小となるノード位置をセントロイドとして算出し、このセントロイドをネットワーク設備の設置候補位置として決定する
ことも好ましい。
本発明によれば、さらに、設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定する設備配置設計装置であって、
複数の加入者ユニットの位置を記憶する位置情報データベースと、
設計パラメータとして複数の最大許容線路長を記憶するパラメータ記憶手段と、
複数の加入者ユニットの位置を設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、これらクラスタの各セントロイドをネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、この加入者ユニット密度に応じて複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
決定されたセントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
線路長判定手段が真の判定を行った際、決定されたセントロイドをネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
を有し、
線路長判定手段が偽の判定を行った際、クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、線路長判定手段は、再度、選択された最大許容線路長に係る判定を行う
ことを特徴とする設備配置設計装置が提供される。
本発明によれば、さらにまた、設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定するネットワーク設備配置システムであって、
複数の加入者ユニットの位置を記憶する位置情報データベースと、
この位置情報データベースとネットワークを介して接続された設備配置設計装置と
を有し、
設備配置設計装置は、
設計パラメータとして複数の最大許容線路長を記憶するパラメータ記憶手段と、
複数の加入者ユニットの位置を設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、これらクラスタの各セントロイドをネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、この加入者ユニット密度に応じて複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
決定されたセントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
線路長判定手段が真の判定を行った際、決定されたセントロイドをネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
を有し、
線路長判定手段が偽の判定を行った際、クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、線路長判定手段は、再度、選択された最大許容線路長に係る判定を行う
ことを特徴とするネットワーク設備配置システムが提供される。
本発明のネットワーク設備配置用のプログラム、装置及びシステムによれば、加入者エリアの密集度を考慮して収容効率を向上させた、ネットワーク設備配置の準最適解を得ることができる。
本発明によるネットワーク設備配置設計の一実施形態を概略的に示す説明図である。 本発明による設備配置設計装置の一実施形態を示す機能構成図である。 本発明によるネットワーク設備配置設計の一実施形態を示すフローチャートである。 図3のクラスタリング処理(ステップS33)の詳細なフローチャートである。図4の処理手順を概略的に例示した説明図である。 図4の処理手順を概略的に例示した説明図である。 図3の加入者ユニット密度計算処理(ステップS34)の詳細なフローチャートである。 図6の処理手順を概略的に例示した説明図である。 本発明によるネットワーク設備配置設計の他の実施形態を概略的に示す説明図である。 本発明によるネットワーク設備配置システムの一実施形態を示す機能構成図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明によるネットワーク設備配置用のプログラムは、複数の加入(予定)者ユニットの位置を分類したクラスタの各々について加入者ユニット密度Dを算出し、
(a)ネットワーク設備と加入者ユニットとを結ぶ回線における最大許容線路長Lmaxを考慮する
点に特徴を有する。
また、このネットワーク設備配置用のプログラムでは、設計パラメータとして最大許容収容数比Rmaxを使用し、
(b)複数の加入者ユニットの位置を分類したクラスタ間における加入者ユニット数の比(公平性)を考慮する
ことも好ましい。さらに、このネットワーク設備配置用のプログラムでは、設計パラメータとして最大収容可能数nmaxを使用し、
(c)ネットワーク設備が収容可能な加入者ユニット数を考慮する
ことも好ましい。
ここで、ネットワーク設備には、例えば、所定地域の加入者ユニットへの回線を収容する収容局や、PON用のODNの構成要素であって収容局から伸びる1本の光ファイバを加入者ユニットに向けた複数の光ファイバに分岐する光スプリッタ等が該当する。
図1は、本発明によるネットワーク設備配置設計の一実施形態を概略的に示す説明図である。
図1(a)は、加入者ユニットとしての複数のONU(Optical Network Unit)3が、設計対象領域内に分布している設計初期状態を示す。また、図1(b)は、ネットワーク設備2が、複数のONU3のエリア内に配置された設計完了状態を示す。
図1(a)に示した複数のONU3(の位置)は、本ネットワーク設備配置設計によって、図1(b)に示すようにクラスタ500a、500b、501、51及び52に分類される。ここで、各クラスタについて、クラスタに所属するONU3の数とクラスタの面積SとからONU3の密度である加入者ユニット密度Dが算出される。例えば、クラスタ500aの加入者ユニット密度D500aは、予め設定された設計パラメータとしての加入者ユニット密度閾値Dthよりも大きい。これにより、クラスタ500aは、加入者密集エリアと認定される。一方、例えば、クラスタ51の加入者ユニット密度D51は、加入者ユニット密度閾値Dth以下となっている。これにより、クラスタ51は、加入者非密集エリアと認定される。
以上に述べた認定に従って、クラスタ500aには、加入者密集エリアに適した(より短い線路長基準の)最大許容線路長Lmax1を、設計パラメータとして使用している。一方、クラスタ51には、加入者非密集エリアに適した(より長い線路長基準の)最大許容線路長Lmax2(>Lmax1)を使用している。
その結果、クラスタ500a及び51では、配置されたネットワーク設備2とONU3とを結ぶ(光ファイバケーブルの)線路長がそれぞれ、Lmax1及びLmax2以下に収まる。即ち、加入者密集エリアではより短い線路長が採用され、短距離対応のネットワーク設備2が配備可能となる。一方、加入者非密集エリアではより長い線路長が採用され、長距離対応のネットワーク設備2が配備可能となる。これにより、収容数当たりの収容コストを低減させ、収容効率を高めることが可能となる。
図2は、本発明による設備配置設計装置1の一実施形態を示す機能構成図である。
設備配置設計装置1は、ネットワーク設備2を複数のONU3のエリア内に配置し、図1に示したようなネットワーク設備配置設計を行う。設備配置設計装置1は、位置情報データベース100と、パラメータ記憶部101と、入力部102と、表示部103と、クラスタリング処理部11と、線路長設定部12と、線路長判定部13と、ネットワーク設備配置部14と、設計結果出力部15とを有する。設備配置設計装置1は、例えばパーソナルコンピュータやサーバのようなものであって、この装置1に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、ネットワーク設備配置設計に係る機能が実現される。
位置情報データベース100は、複数のONU(加入者ユニット)3の位置を記憶する。
パラメータ記憶部101は、設計パラメータとして、
最大収容可能数nmax、最大許容収容数比Rmax、擬凸包計算パラメータM、
加入者ユニット密度閾値Dth、クラスタ最小幅Δ、及び
最大許容線路長Lmax1、Lmax2
を記憶する。また、後述するように、ネットワーク設備配置設計時に発生する所定のONU3の位置情報を記憶する。上記設計パラメータは、キーボード等の入力部102を介してパラメータ記憶部101に入力可能である。
クラスタリング処理部11は、セントロイド決定部110と、収容数判定部111と、収容数比較部112と、収容数比判定部113とを有する。
セントロイド決定部110は、複数のONU3の位置を、最大収容可能数nmaxを用いて設定された初期クラスタ数以上のクラスタに分類し、これらクラスタの各セントロイドをネットワーク設備2の設置候補位置として決定する。
収容数判定部111は、設計パラメータとして最大収容可能数nmaxを使用し、各クラスタに所属するONU3の数が最大収容可能数nmax以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて、セントロイド決定部110に再度クラスタリング処理を行わせる。
収容数比較部112は、各クラスタに所属するONU3の数の最大値及び最小値を取得する。収容数比判定部113は、設計パラメータとして最大許容収容数比Rmaxを使用し、収容数比較部112で取得されたONU数の最大値と最小値との比が、最大許容収容数比Rmax以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて、セントロイド決定部110に再度クラスタリング処理を行わせる。
線路長設定部12は、位置座標変換部120と、位置座標抽出部121と、ユニット密度決定部122と、許容線路長選択部123とを有する。
位置座標変換部120は、各クラスタについて、所属するONU3の位置座標c=(x,y)を一先ずc'=(x',y')としてパラメータ記憶部101に保存し、これらc'=(x',y')を、原点を中心に所定の角度だけ回転させる。位置座標抽出部121は、回転後又は回転前における全ての位置座標c'=(x',y')の中から、第1座標xが最大値をとる位置座標、第1座標xが最小値をとる位置座標、第2座標yが最大値をとる位置座標、及び第2座標yが最小値をとる位置座標c'を抽出する。
ユニット密度決定部122は、抽出された位置座標c'=(x',y')に対応した位置座標c=(x,y)を結ぶ多角形を構成し、この多角形の面積をクラスタの面積Sに設定する。ここで、抽出された位置座標c'に対応する位置座標c=(x,y)を結ぶ線分の集合を以後、擬凸包と称する。擬凸包は、後に図6及び7を用いて詳述するように、従来の凸包計算と比較してより短時間に、正確な凸包とほぼ等しいクラスタ面積を算出することができる集合である。
ユニット密度決定部122は、さらに、各クラスタについて、所属するONU3の数と設定されたクラスタ面積Sとから、加入者ユニット密度Dを決定する。加入者ユニット密度Dは、(所属するONU3の数)/(クラスタ面積S)から算出される。
許容線路長選択部123は、設計パラメータとして複数の(本実施形態では2つの)最大許容線路長Lmaxを使用し、算出された加入者ユニット密度Dに基づいて複数の最大許容線路長Lmaxのうちの1つを、当該クラスタにおける線路長の上限として選択する。
線路長判定部13は、セントロイド決定部110で決定されたセントロイドと所属するONU3とを接続する線路長の全てが、選択された最大許容線路長Lmax以下であるか否かを判定する。
ネットワーク設備配置部14は、線路長判定部13が真の判定、即ち全ての線路長が最大許容線路長Lmax以下であるとの判定を行った際、セントロイド決定部110で決定されたセントロイドをネットワーク設備2の設置位置として確定する。ネットワーク設備配置部14は、さらに、ネットワーク設備2(セントロイド)と所属するONU3とを接続する線路を、光ファイバケーブルの敷設経路として確定する。
設計結果出力部15は、ネットワーク設備配置部14で確定された、ネットワーク設備2の設置位置情報と、ネットワーク設備2とONU3とを接続する敷設経路情報とを、ディスプレイ等の表示部103に表示する。尚、設計結果出力部15は、これら情報を、表示すると共に又は表示する代わりに、ハードディスク等に保存させてもよい。
図3は、本発明によるネットワーク設備配置設計の一実施形態を示すフローチャートである。
(S30)最初に、位置情報データベース100に記憶された、対象となる全てのONU3の位置座標、
(1) c=(x,y)(i=1〜n)
を取得する。ここで、nは、全ONU数である。
(S31)次いで、各種設計パラメータをパラメータ記憶部101に記憶し、設定する。
(S32、S33)その上で、対象領域を全てのONU3を含む全体とし、初期のクラスタ数Nを、
(2) N=ceil(n/nmax
として、クラスタリング処理を行う。ここで、ceil(x)は天井関数であり、実数xに対してx以上となる最小の整数を出力する。また、クラスタリング処理とは、2次元平面上における多数の点(ONU3の位置)の集合を、一定の規則(本実施形態ではユークリッド距離)に従って幾つかのクラスタ(組)に分類するとともに、各クラスタのセントロイド(中心位置)を算出する処理である。
上記のクラスタリング処理によって決定された各クラスタのセントロイドは、ネットワーク設備2の設置候補位置として使用される。尚、このステップS33のクラスタリング処理については、後に図4及び5を用いて詳細に説明する。
(S34)次いで、各クラスタについて所属するONU3の数とクラスタ面積Sとから加入者ユニット密度Dを算出する。この加入者ユニット密度Dの計算処理については、クラスタ面積Sの算出方法を含め、後に図6及び7を用いて詳細に説明する。
(S35、S360、S361)算出された加入者ユニット密度Dに基づいて、複数の(本実施形態では2つの)最大許容線路長Lmaxのうちの1つを、当該クラスタにおける線路長の上限として選択する。具体的には、加入者ユニット密度Dが、
(3) D>Dth
の条件を満たすか否かを判定し、真の判定が行われた際、最大許容線路長Lmax1を当該クラスタにおける線路長の上限として選択し、一方、偽の判定が行われた際、最大許容線路長Lmax2(>Lmax1)を当該クラスタにおける線路長の上限として選択する。
実施例として、配置されるネットワーク設備2が光スプリッタであって、条件式(3)が満たされる場合、当該クラスタを加入者密集エリアと認定して、例えばLmax1=200mを選択する。一方、条件式(3)が満たされない場合、当該クラスタを加入者非密集エリアと認定して、例えばLmax2=400mを選択する。
尚、設計パラメータとして、2つの加入者ユニット密度閾値Dth1及びDth2(>Dth1)と、3つの最大許容線路長Lmax1、Lmax2及びLmax3(Lmax1<Lmax2<Lmax3)とを設定し、加入者ユニット密度Dが、
D≦Dth1ならば、当該クラスタを低密度エリアとしてLmax3を選択し、
th1<D≦Dth2ならば、当該クラスタを中密度エリアとしてLmax2を選択し、
th2<Dならば、当該クラスタを高密度エリアとしてLmax1を選択する
ことも好ましい。さらに、3つ以上の加入者ユニット密度閾値Dthと4つ以上の最大許容線路長Lmaxとを使用することも可能である。
(S37)次いで、ステップS34で決定されたセントロイドと当該クラスタに所属するONU3とを接続する線路長の全てが、選択された最大許容線路長Lmax以下であるか否かを判定する。
(S38)ステップS37で偽の判定、即ち線路長の何れか1つでも選択された最大許容線路長Lmaxを超えるとの判定が行われた際、対象領域を全てのONU3を含む全体とし、初期のクラスタ数Nを(N+1)、即ちこの時点でのクラスタ数nに1を足した値として、再度、ステップS33のクラスタリング処理を行う。
(S39)一方、ステップS37で真の判定が行われた際、決定されたセントロイドをネットワーク設備2の設置位置として確定する。さらに、ネットワーク設備2(セントロイド)と所属するONU3とを接続する線路を、光ファイバケーブルの敷設経路として確定する。次いで、これらの確定結果を必要に応じて、表示部103に表示したり、ハードディスク等に保存したりする。以上、本ネットワーク設備配置設計が終了する。
図4は、図3のクラスタリング処理(ステップS33)の詳細なフローチャートである。また、図5は、図4の処理手順を概略的に例示した説明図である。
図4によれば、最初に、クラスタリング処理を開始するに当たり、対象領域を、全てのONU3を含む全体とし、初期のクラスタ数Nをceil(n/nmax)(式(2))とし、設計パラメータとして最大収容可能数nmax及び最大許容収容数比Rmaxを使用する。
(S40)対象領域(全てのONU3を含むエリア)内のONU3の数nが、
(4) n>nmax
の条件を満たすか否かを判定する。ここで、真の判定が行われた際、次のクラスタリング処理(ステップS41及びS42)に移行する。一方、偽の判定がなされた場合は、初期のクラスタ数N=ceil(n/nmax)が1となってONU3をクラスタに分類するクラスタリング処理ができない。それ故、エラーとして扱い、クラスタ数Nを現時点の全クラスタ数(=1)として(ステップS49)、本手順を終了する。
(S41)N個のセントロイドY=1〜N)の位置座標(初期値)を、対象領域中にランダムに設定する。
(S42)次いで、ONU3をN個のクラスタに分類し、セントロイドYの位置座標を最適化する。このようなクラスタリング処理を行う方法として、データマイニング(Data Mining)の分野で広く使用されているk-means法等が挙げられる。
図5(a)に、25個のONU3を、3個(N=3)のクラスタ50、51及び52に分類した実施例を示す。
(S43、S44)次いで、各クラスタに所属するONU3の数が、最大収容可能数nmax以下に収まっているか否かを判定する。ここで、全てのクラスタにおいて真の判定が行われた際、次のステップS45に移行する。一方、偽の判定が行われたクラスタについては、対象領域を当該クラスタとし、クラスタ数Nを2として(即ち2分割して)、所属するONU3の数をnmax以下に収めるべく再度クラスタリング処理を行う。その後、ステップS43に戻る。
尚、変更態様として、ステップS44で対象領域を全体とし、クラスタ数N=N+1としてクラスタリング処理を行うことも可能である。しかしながら、上記のように対象クラスタを2分割する方法は、再度のクラスタリングの処理時間を短縮する。
図5(b)に、このクラスタ2分割の実施例を示す。ここで、最大収容可能数nmax=10とする。クラスタ50(図5(a))には15個のONU3が所属しているので、ステップS44によって、クラスタ50が分割され、クラスタ500(ONU数=9個)及び501(ONU数=6個)が形成されている。
(S45)次いで、現時点での全クラスタ数が2以上であるか否かを判定する。ここで、真の判定が行われた際、次のステップS46に移行する。一方、偽の判定、即ちONU3全体が1つのクラスタ(エリア)に所属する場合、次のステップS47での処理は不要であり、ステップS49に移行する。
(S46)各クラスタに所属するONU3の数の最大値及び最小値を取得する。
(S47、S48)これら最大値と最小値との比Rが、最大許容収容数比Rmax以下であるか否かを判定する。ここで、真の判定が行われた際、次のステップS49に移行する。一方、偽の判定が行われた際、対象領域を、Rmaxを超える比Rを有する当該クラスタとし、クラスタ数Nを2として(即ち2分割して)、比RをRmax以下に収めるべく再度クラスタリング処理を行う。その後、ステップS47に戻る。
尚、変更態様として、ステップS48で対象領域を全体とし、クラスタ数N=N+1としてクラスタリング処理を行うことも可能である。しかしながら、上記のように対象クラスタを2分割する方法は、再度のクラスタリングの処理時間を短縮する。
図5(c)に、このクラスタ2分割の実施例を示す。ここで、最大許容収容数比Rmax=2とする。クラスタ500(図5(b))には9個のONU3が所属しており、一方、クラスタ51には4個のONU3が所属しており、それぞれONU数の最大値及び最小値をなす。従って、最大値と最小値との比R=2.25となり、最大許容収容数比Rmax(=2)を超えてしまう。
従って、ステップS48によって、クラスタ500が分割され、クラスタ500a(ONU数=5個)及び500b(ONU数=4個)が形成されている。これにより、比Rは(6/4)=1.5となり、最大許容収容数比Rmaxの値内に収まる。尚、500ac、500bc、501c、51c及び52cはそれぞれ、クラスタ500a、500b、501、51及び52のセントロイドであり、ネットワーク設備2の設置候補位置である。
(S49)最後に、クラスタ数Nを現時点の全クラスタ数とし、本クラスタリング処理を終了する。
図6は、図3の加入者ユニット密度計算処理(ステップS34)の詳細なフローチャートである。また、図7は、図6の処理手順を概略的に例示した説明図である。
図6によれば、最初に、加入者ユニット密度計算処理を開始するに当たり、k番目(k=1〜N)のクラスタを対象領域とし、設計パラメータとして擬凸包計算パラメータM及びクラスタ最小幅Δを使用する。
(S60)当該クラスタに所属するONU3の位置座標c=(x,y)(i=1〜(当該クラスタ内のONU数))を、c'=(x',y')としてパラメータ記憶部101に保存する。図7(a)では、点c(i=1〜10)に対応するc'が保存される。
(S61)次いで、当該クラスタに所属するONU3の位置座標c'=(x',y')を、座標原点を中心に角度(π/2M)rad(ラジアン)だけ回転させる。
(S62)その後、全ての位置座標c'の中から、第1座標xが最大値をとる位置座標c'、第1座標xが最小値をとる位置座標c'、第2座標yが最大値をとる位置座標c'、及び第2座標yが最小値をとる位置座標c'を抽出する。次いで、それらに対応する1〜4つの位置座標c=(x,y)をパラメータ記憶部101に保存する。
ここで、以上説明したステップS61及びS62を、M回繰り返す。これにより、xy直交座標系の下、擬凸包計算パラメータM=2の場合、位置座標c'は、初期位置を0°として、45°の位置及び90°の位置に回転変換する。
尚、ステップS61で位置座標c'を回転させる前に、上記の第1又は第2座標が最大値又は最小値をとる位置座標c'を抽出し、対応する位置座標cを保存することも好ましい。この場合は、ステップS61及びS62を(M−1)回繰り返せばよい。
図7(b)及び(c)にそれぞれ、M=2の場合の回転前及び回転後における位置座標c'抽出例を示す。回転前(図7(b))では、4つの位置座標c'、c'、c'及びc'10が抽出され、回転後(図7(c))では、1つの位置座標c'が抽出されている。
(S63)次いで、ステップS62で抽出された位置座標c'に対応しており、パラメータ記憶部101に保存された全ての位置座標cの個数が、1個、2個、及びそれ以上のいずれであるかを判定する。
(S640)保存された位置座標cの個数が1個と判定された際、当該クラスタの面積Sを、この1個の位置座標cを中心とする半径Δの円の面積に決定する。
(S641)保存された位置座標cの個数が2個と判定された際、当該クラスタの面積Sを、これら2個の位置座標c間の距離とΔとの積に決定する。
(S642)保存された位置座標cの個数がそれ以外(3個以上)と判定された際、当該クラスタの面積Sを、これら3個以上の位置座標cを結ぶ多角形の面積に決定する。
ここで、これら3個以上の位置座標cを結ぶ線分の集合を擬凸包と称する。図6(d)では、擬凸包は、抽出された5つの位置座標c'、c'、c'、c'及びc'10に対応した位置座標c、c、c、c及びc10を結ぶ線分の集合となる。
(S65)最後に、当該クラスタに所属するONU3の数を、決定されたクラスタ面積Sで割ることによって、加入者ユニット密度Dを算出する。以上、k番目(k=1〜N)のクラスタにおける加入者ユニット密度計算処理を終了する。
以上説明した加入者ユニット密度計算処理では、クラスタ面積Sを、擬凸包を算出することによって決定する。一方、従来、クラスタ面積の算出には凸包が用いられてきた。この凸包を用いたクラスタ面積の算出では、クラスタ(グループ)内の全ての点について、このグループの中で最も外側にある点である否かを判定する必要がある。この際、対象となる点と他の点とを結ぶ直線の一方の側に、残りの全ての点が入ることを確認しなければならない。その結果、膨大な加入者ユニット数の条件下で、設計に多大な時間がかかってしまう。
これに対して、本発明による図6及び7に示したクラスタ面積Sの算出では、従来の凸包計算と比較してより短時間に、正確な凸包とほぼ等しい擬凸包を取得する。例えば、図7(d)の擬凸包(c,c,c,c及びc10を結ぶ線分の集合)は、従来の凸包(c,c,c,c,c,c及びc10を結ぶ線分の集合)とほぼ同じ面積の多角形を形成する。このように、擬凸包を用いれば、より短時間にほぼ正確なクラスタ面積Sを算出することができる。その結果、加入者ユニット密度Dを考慮して、収容効率を高めた(収容コストを低減させた)ネットワーク設備配置の準最適解を、より短時間で得ることが可能となる。
図8は、本発明によるネットワーク設備配置設計の他の実施形態を概略的に示す説明図である。
図8(a)は、加入者ユニットとしての複数のONU3と、ネットワーク設備2が設置可能な点(地点)80とが、あるエリア内に分布している設計初期状態を示す。これら複数のONU3(の位置)と設置可能地点80とからなるノードvの集合をV(={v1,v2,・・・,v})とする。
また、同じく図8(a)に示すように、これらノードを結ぶ経路、即ち光ファイバケーブルの伝送線路を予め敷設可能な経路が、設計初期状態として決まっている。これら経路からなるエッジeの集合をE(={e1,e2,・・・,e})とする。ここで、ノードvは、例えば、現実の道路網の交差点や、送電網の設備点(電柱)等に相当し、エッジeは、例えば、現実の道路や、送電線等に相当する。
さらに、これらノードvの集合Vとエッジeの集合Eとから構成されるグラフG=(V,E)が、設計情報として位置情報データベース100(図1)に記憶されている。
このような実施形態においても、図4と同様の処理手順を用いてクラスタリング処理を行い、図5と同様の処理手順を用いて加入者ユニット密度計算処理を行って、図3に示したようなネットワーク設備2とONU3とを結ぶ回線の収容可能な最大許容線路長Lmaxを考慮した、ネットワーク設備配置設計が実行可能となる。
ここで、クラスタリング処理においては、クラスタリング処理部11(図2)において、
(a)グラフG=(V,E)(設計情報)を取得し(図3のステップS30)、
(b)ノードvを初期クラスタ数N以上のクラスタに分類し、これらクラスタの各々について、所属するノードvからのエッジe経由での経路長の総和が最小となるノードvの位置をセントロイドとして算出し、これらセントロイドをネットワーク設備の設置候補位置として決定する(図4のステップS41及びS42)。
尚、このように経路長の総和が最小となるノードvの位置をセントロイドとして算出する手順として、グラフクラスタリング手法、例えば、Graph k-medoids clustering methodが挙げられる。また、グラフG=(V,E)上における2つのノード間のエッジe経由の最短経路を探索する代表的なアルゴリズムとして、ダイクストラ(Dijkstra)法が挙げられる。
このように、グラフG=(V,E)を用いる本実施形態においては、ステップS42、S44及びS48(図4)で、グラフG=(V,E)上における2つのノード間の最短経路という基準に従って、各クラスタのセントロイド(ノード)を算出する。一方、図4を用いて最初に説明した実施形態においては、ステップS42、S44及びS48(図4)で、最短のユークリッド距離という基準に従って、各クラスタのセントロイドを算出する。
また、グラフG=(V,E)を用いる本実施形態においては、最大許容線路長Lmaxも、2つのノード間のエッジe経由の経路の長さにおける最大許容量として定義される。
図9は、本発明によるネットワーク設備配置システムの一実施形態を示す機能構成図である。
図9のシステムによれば、図2と異なり、位置情報データベース100’が、ネットワークを介して、設備配置設計装置1’に接続されている。設備配置設計装置1’は、例えばパーソナルコンピュータであってもよく、ネットワークに接続された位置情報データベース100’から情報を取得することによって、ネットワーク設備配置を設計することができる。
設備配置設計装置1’が有する、パラメータ記憶部101’と、入力部102’と、表示部103’と、クラスタリング処理部11’と、線路長設定部12’と、線路長判定部13’と、ネットワーク設備配置部14’と、設計結果出力部15’とは、設備配置設計装置1(図2)の対応部と同様の機能を発動する。
以上詳細に説明したように、本発明のネットワーク設備配置用のプログラム、装置及びシステムによれば、加入者ユニット密度Dを考慮して収容効率を向上させた、ネットワーク設備配置の準最適解を得ることができる。
また、加入者ユニット密度Dを考慮する際に、擬凸包を算出してクラスタ面積Sを決定することによって、従来法に比べてより短時間で準最適解を得ることができる。
さらに、設計パラメータとして最大許容収容数比Rmaxを使用して、クラスタ間における加入者ユニット数の比(ユニット数の公平性)を考慮することにより、従来法に比べてより最適に近い準最適解を得ることも可能となる。また、設計パラメータとして最大収容可能数nmaxを使用して、ネットワーク設備が収容可能な加入者ユニット数を考慮することにより、従来法に比べてより最適に近い準最適解を得ることも可能となる。
本発明によれば、例えば、多数のONU(光加入者ユニット)の位置が与えられている状況で、PON構築のためのネットワーク設備(収容局、光スプリッタ)の配置を、自動的により短時間で、より最適に近い準最適解をもって設計することが可能となる。ここで、例えば、最初に、本発明によるネットワーク設備配置設計の手法によって、ONUをカバーする各エリア内の収容局の配置を決定し、その後、各エリア(クラスタ)について、同じく本発明によるネットワーク設備配置設計の手法によって、光スプリッタの配置を決定することも可能である。以上のことから、本発明は、特に、PONサービスを展開する通信事業者における、FTTHネットワークの設計にも適する。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 設備配置設計装置
100 位置情報データベース
101 パラメータ記憶部
102 入力部
103 表示部
11 クラスタリング処理部
110 セントロイド決定部
111 収容数判定部
112 収容数比較部
113 収容数比判定部
12 線路長設定部
120 位置座標変換部
121 位置座標抽出部
122 ユニット密度決定部
123 許容線路長選択部
13 線路長判定部
14 ネットワーク設備配置部
15 設計結果出力部
2 ネットワーク設備
3 ONU(加入者ユニット)
50、500、500a、500b、501、51、52、81、82 クラスタ
50c、500c、500ac、500bc、501c、51c、52c、81c、82c セントロイド
80 設置可能点(地点)

Claims (8)

  1. 設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、該ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定する、ネットワーク設備配置用のプログラムであって、
    前記複数の加入者ユニットの位置を、設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、該クラスタの各セントロイドを、当該ネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
    前記クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、該加入者ユニット密度に応じて、設計パラメータとして記憶された複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
    決定された当該セントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された前記最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
    前記線路長判定手段が真の判定を行った際、決定された当該セントロイドを当該ネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
    してコンピュータを機能させ
    前記線路長判定手段が偽の判定を行った際、前記クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、前記複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、前記線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、前記線路長判定手段は、再度、選択された前記最大許容線路長に係る判定を行う
    とを特徴とするネットワーク設備配置用のプログラム。
  2. 前記線路長設定手段は、
    前記クラスタの各々について、所属する加入者ユニットの位置座標(x,y群であって、第1座標x及び第2座標yの各々について当該位置座標(x ,y )群に含まれるある2つの位置座標の間に原点が位置するような座標空間をなす位置座標(x ,y )群を、当該原点を中心に所定の角度だけ回転させる位置座標変換手段と、
    回転後又は回転前における全ての位置座標(x,y)の中から、第座標xが最大値をとる位置座標、第座標xが最小値をとる位置座標、第2座標yが最大値をとる位置座標、及び第2座標yが最小値をとる位置座標を抽出する位置座標抽出手段と、
    抽出された当該位置座標を結ぶ擬凸包を構成し、該擬凸包がなす多角形の面積を前記クラスタの面積に設定し、当該クラスタに所属する加入者ユニット数と設定された該ユニットの面積とから加入者ユニット密度を決定するユニット密度決定手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク設備配置用のプログラム。
  3. 前記位置座標変換手段は、設計パラメータとして擬凸包計算パラメータMを使用し、前記位置座標(x,yを、角度(π/2M)ラジアンだけM回又は(M−1)回、回転させ、
    前記位置座標抽出手段は、位置座標(x,yが(π/2M)ラジアンだけ回転する毎に、第1座標x又は第2座標yが最大値又は最小値をとる位置座標を全て抽出する
    ことを特徴とする請求項2に記載のネットワーク設備配置用のプログラム。
  4. 前記クラスタリング処理手段は、
    前記クラスタの各々に所属する加入者ユニット数の最大値及び最小値を取得するユニット数比較手段と、
    設計パラメータとして最大許容収容数比を使用し、前記最大値と前記最小値との比が該最大許容収容数比以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて再度クラスタリング処理を行わせる収容数比判定手段と
    を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワーク設備配置用のプログラム。
  5. 前記クラスタリング処理手段は、
    設計パラメータとして最大収容可能数を使用し、前記クラスタの各々に所属する加入者ユニット数が該最大収容可能数以下であるか否かを判定し、偽の判定を行った際、クラスタ数を増加させて再度クラスタリング処理を行わせる収容数判定手段
    を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワーク設備配置用のプログラム。
  6. 前記クラスタリング処理手段は、
    前記複数の加入者ユニットの位置と前記少なくとも1つのネットワーク設備の設置可能な位置とであるノードの集合Vと、伝送線路を敷設可能な経路であって前記ノードを結ぶエッジの集合Eとから構成されるグラフG=(V,E)を使用し、
    前記ノードを設定された初期クラスタ数以上のクラスタに分類し、該クラスタの各々について所属するノードからのエッジ経由での経路長の総和が最小となるノード位置をセントロイドとして算出し、該セントロイドを当該ネットワーク設備の設置候補位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のネットワーク設備配置用のプログラム。
  7. 設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、該ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定する設備配置設計装置であって、
    前記複数の加入者ユニットの位置を記憶する位置情報データベースと、
    設計パラメータとして複数の最大許容線路長を記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記複数の加入者ユニットの位置を設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、該クラスタの各セントロイドを当該ネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
    前記クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、該加入者ユニット密度に応じて前記複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
    決定された当該セントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された前記最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
    前記線路長判定手段が真の判定を行った際、決定された当該セントロイドを当該ネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
    を有し、
    前記線路長判定手段が偽の判定を行った際、前記クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、前記複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、前記線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、前記線路長判定手段は、再度、選択された前記最大許容線路長に係る判定を行う
    とを特徴とする設備配置設計装置。
  8. 設計パラメータに基づいて少なくとも1つのネットワーク設備を配置し、該ネットワーク設備と複数の加入者ユニットとの接続経路を決定するネットワーク設備配置システムであって、
    前記複数の加入者ユニットの位置を記憶する位置情報データベースと、
    前記位置情報データベースと、ネットワークを介して接続された設備配置設計装置と
    を有し、
    前記設備配置設計装置は、
    設計パラメータとして複数の最大許容線路長を記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記複数の加入者ユニットの位置を設定された初期クラスタ数以上のクラスタ数のクラスタに分類し、該クラスタの各セントロイドを当該ネットワーク設備の設置候補位置として決定するクラスタリング処理手段と、
    前記クラスタの各々について、当該クラスタの単位面積当たりの加入者ユニット数である加入者ユニット密度を決定し、該加入者ユニット密度に応じて前記複数の最大許容線路長のうちの1つを選択する線路長設定手段と、
    決定された当該セントロイドと当該クラスタに所属する加入者ユニットとを接続する線路長の全てが、選択された前記最大許容線路長以下であるか否かを判定する線路長判定手段と、
    前記線路長判定手段が真の判定を行った際、決定された当該セントロイドを当該ネットワーク設備の設置位置として確定するネットワーク設備配置手段と
    を有し、
    前記線路長判定手段が偽の判定を行った際、前記クラスタリング処理手段は、分類するクラスタ数を増分して再度、前記複数の加入者ユニットの位置をクラスタに分類して当該セントロイドを決定する処理を行い、前記線路長設定手段は、再度分類されたクラスタの各々について決定した加入者ユニット密度に応じて、再度、複数の最大許容線路長のうちの1つを選択し、前記線路長判定手段は、再度、選択された前記最大許容線路長に係る判定を行う
    とを特徴とするネットワーク設備配置システム。
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