JP5884569B2 - 通信機器およびその障害の検出方法 - Google Patents

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本発明は、通信ネットワークシステムにおける通信機器に関する技術であり、特に通信機器の障害の検出方法に関するものである。
情報社会の発展に伴い情報の伝達を担う通信ネットワークの役割が大きくなっている。通信ネットワークの社会的重要性が高くなるとともに、情報の通信量も飛躍的に増大しており、膨大な量の情報の伝達を安定的に維持することが重要となっている。このような背景から通信の安定化に関する技術的な検討が盛んに行われている。例えば、通信ネットワークの安定化のため、通信回線や通信機器の多重化や分散化を行い、通信障害を発生させない技術の検討などが行われている。その一方で、通信障害を完全に無くすことは容易ではなく、発生した障害を早期に検出し対応することも必要である。そのため、通信ネットワークの障害を検知し、障害の発生箇所を特定するための技術開発も進められている。
通信ネットワークの障害の発生箇所を検出するための技術の1つとしては、特許文献1に示されている通信ネットワークの監視方法があげられる。特許文献1の監視方法では、コンピュータが接続されているネットワークのルータの物理アドレスが記憶されている。通信状況の監視手段が異常を検出すると、異常が検出された相手機器の物理アドレスと記憶しているルータの物理アドレスの一致の有無が確認される。物理アドレスが一致した場合は、異常が発生した通信機器は、物理アドレスを記憶していたルータより外側、すなわち、外部ネットワークに存在すると判定される。また、物理アドレスが一致しなかった場合は、異常が発生した通信機器はネットワーク内部に存在すると判定される。
特許文献2においては、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおいて複数の階層に相当する通信機能を有する通信ネットワークでの通信障害の要因の特定方法が示されている。通信障害が検知されると、階層ごとに障害の発生前後の通信可否情報が比較される。比較は各通信装置がその他の全ての機器との通信状態を障害発生の前後で把握し、各通信装置の情報を照合することにより行われる。複数の通信装置同士が同一箇所での障害発生を認識している場合には、その層には障害は発生しておらず下層で発生していると判定される。比較は上層から順に行われ、1組の通信装置のみが障害を検知しているときに、そのとき比較している層においてその箇所で障害が発生していると判定できるとしている。
特開2007−274282号公報 特開2006−222808号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術には次のような課題がある。特許文献1の監視方法では通信障害が発生した箇所が内部ネットワークか外部ネットワークかの切り分けは出来るが具体的な障害発生箇所の特定が出来ない。また、どの階層で発生しているかの判断を行うことが出来ない。また、特許文献2の技術では平常時から各階層の状態を監視しておく必要がある。また、ネットワークの監視を広い範囲で行うため監視の規模も大掛かりとなる。
本発明では、通信ネットワークにおいて通信機器に異常が発生した際に、障害の発生箇所と障害の発生した階層の特定を、隣接する通信機器間での確認を主体として行うことにより比較的小規模なシステムで効率的に行えることを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の通信機器は、通信手段と、検出手段と、判断手段と、記憶手段とを有する。通信手段は通信回線を介して隣接する通信機器との通信を行う。検出手段は通信手段を用いて隣接する通信機器との間の通信障害を検出する。判断手段は検出手段により検出された障害が所定の通信階層のいずれの層で発生したかを判断する。記憶手段は判断手段により判断された障害の発生した層を相手の通信機器の情報と関連づけた障害情報が保存されている。また、判断手段は他の通信機器との通信可否を障害情報を基に判断する手段を有する。
本発明によれば、障害発生時に隣接する通信機器間の相互の通信により、障害の発生箇所と発生している階層の特定が可能となる。また、隣接する通信機器間の情報を他の通信機器から得ることも可能である。隣接している通信機器間での障害検出を基にしているため、大掛かりなシステム等は必要なく、効率的に通信ネットワーク上の通信機器の障害に関する情報を得ることができる。
本発明の第1の実施形態における構成の概要図である。 本発明の第1の実施形態における構成の一部を示す図である。 本発明の第1の実施形態のフローの概要を示す図である。 本発明の第1の実施形態における構成の一部を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のフローの概要を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における構成の概要図である。 本発明の第2の実施形態における構成の一部を示す図である。 本発明の第2の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における構成の概要図である。 本発明の第3の実施形態のデータテーブルの例を示す図である。 本発明の第4の実施形態における構成の概要図である。
本発明の第1の実施形態について図1を参照して詳細に説明する。本実施形態の通信ネットワークシステムは第1の通信機器11と、第2の通信機器12と、第3の通信機器13と、第4の通信機器14からなる。第1の通信機器11と第2の通信機器12は通信回線21を介して接続されている。第2の通信機器12と第3の通信機器13は、通信回線22を介して接続されている。第3の通信機器13と第4の通信機器14は、通信回線23を介して接続されている。また、図1に示した第2の通信機器12に通信回線24を介して接続された第5の通信機器15のように、1つの通信機器に複数の通信機器が接続されていることがある。各通信機器の構成の概要を図2に示した。通信機器10は制御部31と、記憶部32と、通信制御部33と、送受信部34を備えている。送受信部34は通信回線20に接続している。通信回線20は複数の通信機器と接続されるときは複数であることもある。
制御部31は単数または複数のマイクロプロセッサーなどで構成され、通信機器10の制御全般を担う。制御部31は通信制御部33を介して他の通信機器との接続情報を収集し、通信障害の発生の有無を把握する手段を有する。また、制御部31は記憶部32に保存されたルーティングテーブルなどを元にデータの送信先等を管理する手段を有する。この機能は、OSI参照モデルにおける第3層のネットワーク層に相当する。
記憶部32は半導体メモリやハードディスクドライブなどにより構成されている。記憶部32には通信機器10の制御用のプログラムや操作および管理用のプログラムおよびそれらのプログラムで用いるデータが保存されている。記憶部32にはネットワークに接続されている通信機器のルーティングテーブルが保存されている。また、記憶部32はネットワーク上で生じた障害情報を記録したデータテーブルが保存されている。
通信制御部33は制御部31から送られてくるデータを通信回線20に適したデータ信号へと変換して送受信部34へと送る手段を有する。また、通信制御部33は送受信部34から送られてくるデータ信号を、通信機器10内で用いるデータ信号の形態へと変換する手段を有する。通信制御部33はMACアドレス(Media Access Control address)の情報を有している。
送受信部34は、通信制御部33から送られてくるパケットデータを、通信用の電気信号や光信号に変換して、通信回線20へと送信する。また、送受信部34は通信回線20から受信する電気信号や光信号を受信し、通信機器10内で用いるパケットデータへと復元し、通信制御部33へと送る。通信制御部33および送受信部34は1枚の基板に合わせて実装されていることがある。通信制御部33はOSI参照モデルにおける第2層のデータリンク層に相当する。
通信回線20は光ファイバーケーブルやLANケーブルを用いた有線の回線や無線回線などが用いられる。送受信部23および通信回線20はOSI参照モデルにおける第1層の物理層に相当する。
ネットワークの異常が発生した際に、通信システムが状況および発生箇所を確認する動作について図3を用いて説明する。図3は2つの機器の間での障害の状況を確認する際のフローの概要を示している。通信システムが2つの通信機器の間での障害を確認する際の動作について、第2の通信機器12と第3の通信機器の間での障害情報の確認を例として説明する。第2の通信機器12と第3の通信機器の構成の概要を図4に示した。第2の通信機器12は制御部41と、記憶部42と、通信制御部43と、送受信部44からなる。また、第3の通信機器13は制御部45と、記憶部46と、通信制御部47と、送受信部48からなる。第2の通信機器12と第3の通信機器13は通信回線22を介して接続されている。第2の通信機器12と第3の通信機器13の各部位の構成および機能は通信機器10で説明した同一部位と同じである。
第2の通信機器12が第3の通信機器13との間のネットワークの異常を検出したとする(ステップ101)。ネットワークの異常の検知は第2の通信機器12の制御部41がネットワークの異常を検出したときなどに行われる。ネットワークの異常は要求したデータが戻ってこなかったときや一定期間ごとに送信されてくるデータが確認されなかった場合などに検出される。
第2の通信機器12の制御部41は、通信制御部43に対し、隣接する通信機器である第3の通信機器13との間の通信状況を確認する指示を出す。
通信制御部43は、制御部41から通信状況の確認の指示を受けると、通信回線22の状況を確認する。通信回線22の状況を確認するために、通信制御部43は送受信部44へ通信回線22の確認を行う指示を出す。送受信部44は通信回線22の確認をする指示を受けると、通信回線22にキャリア信号が流れているかを確認する(ステップ102)。送受信部44はキャリア信号の検出の有無の確認が終わると結果を通信制御部43へと伝達する。キャリア信号が検出されなかったとき(ステップ103でNo)、通信制御部43は制御部41へ通信回線や通信機器に障害が生じていることを示す情報を送る。制御部41は障害が生じた情報を受け取った日時と、通信相手が第3の通信機器13である情報と、第1層での障害であることを関連づけて記憶部42のデータテーブルに保存する(ステップ104)。
キャリア信号が検出されたときは(ステップ103でYes)、通信制御部43は、第3の通信機器13の状況を確認するため試験信号を送信する指示を送受信部44へ出す。送受信部44は試験信号を送信する指示を受けると、通信回線22を介して第3の通信機器13へ試験信号を送信する(ステップ105)。第3の通信機器13の送受信部45は通信回線22を介して試験信号を受信すると、受信した試験信号を通信制御部47へと送る。通信制御部47は試験信号を受信したことを認識すると、送受信部47へ返信の試験信号を送信する指示を出す。送受信部47は返信の試験信号を送信する指示を受けると、通信回線22へ信号を送信する。
第2の通信機器12の送受信部44は第3の通信機器13から送信された返信の試験信号を受信すると、通信制御部43へ受信した返信の試験信号を送る。所定の時間内に返信の試験信号が得られなかった場合は、第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44へ再度、試験信号を送信する指示を出す。試験信号の再送信は所定の回数まで繰り返す。第2の通信機器12の送受信部44は再送信後に、第3の通信機器13からの返信の試験信号を受信すると、通信制御部43へと受信した返信の試験信号を送る。試験信号を所定の回数、再送信しても返信の確認信号を受信できなかったとき(ステップ106でNo)、第2の通信機器12の通信制御部43は制御部41へ第3の通信機器13との接続が不可である情報を送る。制御部41は、接続が不可である情報を受信すると、接続が不可である情報を受け取った日時と、通信相手が第3の通信機器13とである情報と、第2層での障害であることを関連づけて記憶部42のデータテーブルに保存する(ステップ107)。
第2の通信機器12の通信制御部43は返信の確認信号の情報を受け取ったとき(ステップ106でYes)、第3の通信機器13との通信が可能である情報を制御部41へと送る。第2の通信機器12の制御部41は第3の通信機器13との通信が可能であるとの情報を受信すると、第3の通信機器43との接続は第1層および第2層では障害が発生していないと判断する。第2の通信機器12の制御部41は第1層および第2層で障害が発生していないと判断すると、第3の通信機器13に対してルーティングテーブルの情報を要求する指示を通信制御部43へと送信する。通信制御部43はルーティングテーブルの情報を要求する指示を受けると、送受信部44へルーティングテーブルの情報を要求する信号を、第3の通信機器13へ送信する指示を送る。第2の通信機器12の送受信部44はルーティングテーブルの情報を要求する信号を送信する指示を受けると、通信回線13を介して第3の通信機器13へとルーティングテーブルの情報を要求する信号を送信する(ステップ108)。
第3の通信機器13は通信回線22を介して送受信部48でルーティングテーブルの情報の要求を受信する。第3の通信機器13の通信制御部47は、送受信部48で受け取ったルーティングテーブルの情報の要求を制御部45へと送る。第3の通信機器13の制御部45は記憶部46に保存しているルーティングテーブルの情報を通信制御部47へと送るとともに、ルーティングテーブルの情報を第2の通信機器12へと送る指示を通信制御部47へ出す。第3の通信機器13の通信制御部47はルーティングテーブルの情報を受け取ると、送受信部48から通信回線22を介して第2の通信機器12へと送信する。第3の通信機器13はルーティングテーブルの情報の要求を受信した際に、ルーティングテーブルの障害を認識している場合は、障害に関する情報を第2の通信機器12へと送信する。また、第3の通信機器13で制御系の不具合等が発生していた場合などには、情報の送信ができないので第3の通信機器13が何の情報も送信しないことがある。第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44で通信回線22を介して第3の通信機器13からのルーティングテーブルの情報または障害情報を受信する(ステップ109)。第2の通信機器12の通信制御部43は受信した第3の通信機器13のルーティングテーブルの情報を制御部41へと送る。第2の通信機器12の通信制御部43は第3の通信機器13から障害に関する情報が送られてきた際も、送られてきた情報を制御部41へと送る。所定の時間内に要求した情報の返信を受信できないとき、第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44から再度、要求情報を送信する。返信を受信できない場合、第2の通信機器12の通信制御部43は所定の回数、送受信部44からの要求情報の送信を繰り返し行う。
第2の通信機器12の制御部41は第3の通信機器13のルーティングテーブルの情報を受け取ると、ルーティングテーブルが正常か判断する(ステップ110)。制御部41はルーティングテーブルが正常であるときは(ステップ110でYes)、記憶部42に保存するともに、第3の通信機器13との通信は正常であると判断する(ステップ112)。制御部41は正常であると判断すると、記憶部42のデータテーブルに第3の通信機器13との通信は、第1層から3層まで問題ないとの記録を日時とともに残す。ルーティングテーブルに不具合があった場合や、障害情報を受信した場合や、受信できなかった場合には(ステップ110でNo)、ステップ111へ進む。何らかの不具合があった際異は、第2の通信機器12の制御部41は不具合があったことを認識した日時とともに、第3の通信機器との第3層に問題があったことを関連づけて記憶部42のデータテーブルに保存する(ステップ111)。
図5から図7の表に第2の通信機器12が保存しているデータテーブルの例を示した。図5から図7では第1の通信機器11をネットワーク機器A、第3の通信機器13をネットワーク機器C、第4の通信機器14をネットワーク機器D、第5の通信機器15をネットワーク機器Eとして示している。図5から図7に示したデータテーブルには、階層、保持する情報の種類、正常動作情報、障害情報、障害発生時刻が記録されている。保持する情報の種類は、その階層の情報が何に関する情報かを示している。正常動作情報は、正常動作をしている相手機器、使用している通信回線の情報が記録されている。障害情報は障害の発生している相手機器と、通信に試用している通信回線が記録されている。障害発生時刻は、その階層で障害の発生した時刻が含まれている。図5は正常時のデータを示したものであり、障害情報には何も記載されていない。図6は第2の通信機器12と第3の通信機器13の間の通信はできたが、第3層に相当するルーティングテーブルの情報が正常に伝達されなかった場合の例である。第2層以下に相当する部分での通信は行えているので、第1層および第2層の欄には障害情報は記載されていない。第3層の欄には障害の発生時刻とともに、第3の通信機器13であるネットワーク機器Cとの通信に障害があることが記録されている。また、第3の通信機器13を経由しているため、第4の通信機器14のネットワーク機器Dのルーティングテーブルの情報も得られないので障害情報として扱われている。図7には第1層での障害が発生した場合、すなわちキャリア信号が検出できなかった場合などの場合の例を示した。第1層で不具合が発生して通信が全くできないので、第2層以降も障害の発生が記載されている。また、図8には第3層で発生していた障害が解消された際の例を示した。図8では障害が発生していた機器が正常動作機器の方にも記載されており、障害発生時刻には障害が解消した時刻が記録されている。
第1の通信機器11がネットワークを介してつながっている第4の通信機器14との通信で障害を検出した場合を例として、ネットワークで生じている障害の内容を収集する際の動作について説明する。障害の検出は第1の通信機器11が第4の通信機器14にデータを要求したが、返信を得られなかった場合などに判断される。図9は情報送信要求パケットを経由する通信機器を例とした動作のフローである。以下の説明では、図9が通信機器の1つである第2の通信機器12の動作を示すものとして説明する。
第1の通信機器11は第4の通信機器14との通信の障害を検出すると、第1の通信機器11は第4の通信機器14へ向けて、情報送信要求パケットを送信する。情報送信要求パケットには、例えば、あて先の通信機器のIP(Internet Protocol)アドレスと各通信機器が保有している障害情報を要求する情報などが含まれている。第1の通信機器11から送信された情報送信要求パケットは、通信回線21を通って、第2の通信機器12へと送られる。第2の通信機器12は情報送信要求パケットを受信すると(ステップ121)、情報送信要求パケットのあて先を確認する(ステップ122)。ステップ122でパケットが自分宛であったときは、第2の通信機器12は発信元へ障害情報やルーティングテーブルを返信する(ステップ123)。あて先の通信機器が返信を終えると、処理は完了となる(ステップ129)。ステップ122において、第2の通信機器12は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の通信機器までの経路の障害情報の保存の有無を調べる(ステップ124)。第2の通信機器12は、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は(ステップ125)、保存していた情報を第1の通信機器11へ送信する(ステップ126)。本実施形態に記載している例では、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を保存しているため、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を第1の通信機器11へと送信する。
第2の通信機器12は、パケットのあて先までの経路上の通信機器に関する障害情報の返信が終わると、隣接する通信機器である第3の通信機器13との通信が正常かを判断する(ステップ127)。第2の通信機器12は、第3の通信機器13との間の通信で第1層および第2層の接続に不具合があるときは(ステップ127でNo)、処理を終了する(ステップ129)。また、ステップ127で第1層および第2層の通信が正常と判断したときは、第3の通信機器13にパケットを転送する(ステップ128)。ステップ125で障害情報を保有していない場合も、第2の通信機器12は情報送信要求パケットを第3の通信機器13へ送信する(ステップ128)。ステップ128で情報送信要求パケットの転送が終わると、第2の通信機器12での処理は完了となる(ステップ129)。
第3の通信機器13は、通信回線22を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。第3の通信機器13は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の端末の障害情報の保存の有無を調べる。第3の通信機器13、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11へ送信する。第3の通信機器13は、パケットのあて先の通信機器に関する障害情報の返信もしくは障害情報が存在しないことの確認が終わると、情報送信要求パケットを第4の通信機器14へ送信する。
第4の通信機器14は、通信回線23を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。情報送信要求パケットが自端末あてであると判断すると、第4の通信機器14は障害の有無に関する情報を、第3の通信機器13および第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11あてに送信する。
図10に第2の通信機器12が第1の通信機器11に返信したデータの例を示した。図10のデータでは第3の通信機器13をネットワーク機器C、第4の通信機器14をネットワーク機器Dとして記載されている。図10では第3の通信機器13であるネットワーク機器Cの第3層の通信に障害があり、第3の通信機器13を介して通信を行う第4の通信機器14のネットワーク機器Dの第3層も障害があるとして記録されている。また、図11には第3の通信機器13が第1の通信機器11に返信したデータを示した。第3の通信機器13は第4の通信機器14側に対して障害は検知していないことがわかる。これらの結果を総合すると、図10と図11に示した結果から障害は第2の通信機器12と第3の通信機器13の間に関わる第3層で生じていることがわかる。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、障害発生時に隣接する通信機器間の相互の通信により、障害の発生箇所と発生している階層の特定ができる。また、隣接する通信機器間の情報を他の通信機器から得ることも可能である。隣接している通信機器間での障害検出を基にしているため、大掛かりなシステム等は必要なく、効率的にネットワークの障害に関する情報を得ることができる。
本発明の第2の実施形態について図12を参照して詳細に説明する。図12は本発明の第2の実施形態の通信ネットワークシステムの概要を示したものである。第1の実施形態との本実施形態の違いは、通信機器間に複数の通信回線が設けられていることである。
本実施形態の通信ネットワークシステムは第1の通信機器11と、第2の通信機器12と、第3の通信機器13と、第4の通信機器14からなる。第1の通信機器11と第2の通信機器12は通信回線21を介して接続されている。第2の通信機器12と第3の通信機器13は通信回線22および通信回線25を介して接続されている。第3の通信機器13と第4の通信機器14は通信回線23を介して接続されている。また、図12に示した、第2の通信機器12に第5の通信機器15が通信回線24を介して接続されている構成のように、1つの通信機器に対して複数の通信機器が接続されることもある。図13に第2の通信機器12および第3の通信機器13の構成の概要を示した。第2の通信機器12は制御部41と、記憶部42と、通信制御部43と、送受信部44からなる。また、第3の通信機器13は制御部45と、記憶部46と、通信制御部47と、送受信部48からなる。第2の通信機器12と第3の通信機器13は通信回線22および通信回線25を介して接続されている。各通信機器の構成や機能は第1の実施形態と同一である。
第2の通信機器12と第3の通信機器13の間での障害の確認時の動作について説明する。第2の通信機器12が第3の通信機器13との間のネットワークの異常を検知したとする。ネットワークの異常の検知は第2の通信機器12の制御部41がネットワークの異常を検出したときなどに行われる。
第2の通信機器12の制御部41は、通信制御部43に対し、隣接する通信機器である第3の通信機器13との間の通信状況を確認する指示を出す。
通信制御部43は、制御部41から通信状況の確認の指示を受けると、通信回線22および通信回線25の状況を確認する。通信回線22および通信回線25の状況を確認するために、通信制御部43は送受信部44へ通信回線22および通信回線25の確認を行う指示を出す。送受信部44は通信回線22および通信回線25の確認をする指示を受けると、通信回線22および通信回線25にキャリア信号が流れているかを確認する。送受信部44はキャリア信号の検出の有無の確認が終わると結果を通信制御部43へと伝達する。通信回線22および通信回線25の両方でキャリア信号が検出されなかったとき、通信制御部43は制御部41へ通信回線や通信機器に障害が生じていることを示す情報を送る。また、通信回線22および通信回線25の片方でキャリア信号が検出されなかった場合には、通信制御部43は制御部41へキャリア信号が検出されなかった通信回線の情報を送る。
制御部41は障害が生じている情報を受けとると、障害が生じた情報を受け取った日時と、通信相手が第3の通信機器13である情報と、通信回線に関する情報と、第1層での障害であることを関連づけて記憶部42のデータテーブルに保存する。
片方もしくは両方の通信回線でキャリア信号が確認できると、通信制御部43は、第3の通信機器13の状況を確認するため試験信号を通信回線を介して送信する指示を送受信部44へ出す。両方の通信回線でキャリア信号が検出されているときは、どちらか一方の通信回線が選択される。通信回線の選択は、例えば通信量が少ない方などが選択される。また、両方の通信回線が使用できた場合は、どちらか一方の通信回線が優先的に選択される設定としてもよい。送受信部44は試験信号を送信する指示を受けると、通信回線22または通信回線25を介して第3の通信機器13へ試験信号を送信する。第3の通信機器13の送受信部45は通信回線22または25を介して試験信号を受信すると、受信した試験信号を通信制御部47へと送る。通信制御部47は試験信号を受信したことを認識すると、送受信部47へ返信の試験信号を送信する指示を出す。送受信部47は返信の試験信号を送信する指示を受けると、通信回線22または25へ信号を送信する。
第2の通信機器12の送受信部44は第3の通信機器13から通信回線22または通信回線25を介して返信の試験信号を受信すると、通信制御部43へ受信した返信の試験信号を送る。所定の時間内に返信の試験信号が得られなかった場合は、第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44へ再度、試験信号を送信する指示を出す。試験信号の再送信は所定の回数まで繰り返す。また、通信回線22または通信回線25のいずれかを選択して試験信号を送信して、返信が得られなかった場合はもう一方の通信回線からも試験信号を送信することがある。
第2の通信機器12の送受信部44は再送信後に、第3の通信機器13からの返信の試験信号を受信すると、通信制御部43へと受信した返信の試験信号を送る。試験信号を所定の回数、再送信しても返信の試験信号を受信できなかったとき、第2の通信機器12の通信制御部43は制御部41へ第3の通信機器13との通信回線22または通信回線25を介しての接続が不可である情報を送る。第2の通信機器12の制御部41は、接続が不可である情報を受け取った日時と、通信相手が第3の通信機器13である情報と、使用した通信回線の情報と、第2層での障害であることを関連づけて記憶部42のデータテーブルに保存する。
第2の通信機器12の通信制御部43は返信の試験信号を通信回線22および通信回線25で受け取ったとき、第3の通信機器13との通信が可能である情報を受け取った通信回線の情報とともに制御部41へと送る。第2の通信機器12の制御部41は第3の通信機器13との通信が可能であるとの情報を通信回線の情報とともに受信すると、第3の通信機器43との該当する通信回線を介しての接続は第1層および第2層では障害が発生していないと判断する。
第2の通信機器12の制御部41は第1層および第2層での接続が可能と判断すると第3の通信機器13に対してルーティングテーブルの情報を要求する指示を通信制御部43へと送信する。通信回線22および通信回線25の選択は、回線の使用状況などから制御部41または通信制御部43で判断される。通信制御部43はルーティングテーブルの情報を要求する指示を受けると、送受信部44へルーティングテーブルの情報を要求する信号を、第3の通信機器13へ送信する指示を送る。このとき片側の通信回線のみしか正常でない場合は、通信制御部43は正常な通信回線でのみ要求を送信する指示を出す。第2の通信機器12の送受信部44はルーティングテーブルの情報を要求する信号を送信する指示を受けると、第3の通信機器13へとルーティングテーブルの情報を要求する信号を送信する。
第3の通信機器13は送受信部48でルーティングテーブルの情報の要求を受信する。第3の通信機器13の通信制御部47は、送受信部48で受け取ったルーティングテーブルの情報の要求を制御部45へと送る。第3の通信機器13の制御部45は記憶部46に保存しているルーティングテーブルの情報を通信制御部47へと送るとともに、ルーティングテーブルの情報を第2の通信機器12へと送る指示を通信制御部47へ出す。第3の通信機器13の通信制御部47はルーティングテーブルの情報を受け取ると、送受信部48から第2の通信機器12へと送信する。第3の通信機器13はルーティングテーブルの情報の要求を受信した際に、ルーティングテーブルの障害を認識している場合は、障害に関する情報を第2の通信機器12へと送信する。また、第3の通信機器13で制御系の不具合等が発生していた場合などには、情報の送信ができないので第3の通信機器13が何の情報も送信しないことがある。第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44で第3の通信機器13からのルーティングテーブルの情報または障害情報を受信する。第2の通信機器12の通信制御部43は受信した第3の通信機器13のルーティングテーブルの情報を制御部41へと送る。第2の通信機器12の通信制御部43は第3の通信機器13から障害に関する情報が送られてきた際も、送られてきた情報を制御部41へと送る。所定の時間内に要求した情報の返信を受信できないとき、第2の通信機器12の通信制御部43は送受信部44から再度、要求情報を送信する。返信を受信できない場合、第2の通信機器12の通信制御部43は所定の回数、送受信部44からの要求情報の送信を繰り返し行う。
第2の通信機器12の制御部41は第3の通信機器13のルーティングテーブルの情報を受け取ると、ルーティングテーブルが正常か判断する。正常であるときは記憶部42に保存するともに、データテーブルに第3の通信機器13との通信は、第1層から第3層まで問題ないとの記録を日時とともに残す。ルーティングテーブルに不具合があった場合や、障害情報を受信したときや、受信できなかった場合には障害情報を保存する。障害情報の保存は、不具合があったことを認識した日時とともに、第3の通信機器13との通信であることと、第3層に問題を関連づけて記憶部32のデータテーブルに保存することにより行われる。
次にネットワークの障害情報を収集する際の動作について説明する。
第2の通信機器12と第3の通信機器13の間に通信障害が発生し、第1の通信機器11がネットワークの異常を検知して第4の通信機器14へ情報送信要求パケットを送付したとする。
第1の通信機器11は第4の通信機器14との通信の障害を検出すると、第1の通信機器11は第4の通信機器14へ向けて、情報送信要求パケットを送信する。通信の障害の検出は、例えば、送られてくるデータの遅延が大きいときなどに判断される。第1の通信機器11から送信された情報送信要求パケットは、通信回線21を通って、第2の通信機器12へと送られる。第2の通信機器12は情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。パケットが自分宛であったときは、第2の通信機器12は発信元へ障害情報やルーティングテーブルを返信する。あて先の通信機器が返信を終えると、処理は完了となる。第2の通信機器12は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の通信機器までの経路を確認し、経路上の通信機器の障害情報の保存の有無を調べる。第2の通信機器12は、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第1の通信機器11へ送信する。本実施形態に記載している例では、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を保存しているため、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を第1の通信機器11へと送信する。
第2の通信機器12は、パケットのあて先までの経路上の通信機器に関する障害情報の返信が終わると、隣接するネットワークとの通信が正常かを判断する。第2の通信機器12は、経路上で隣接する全ての通信機器との間で第1層および第2層の接続に不具合があるときは処理を終了する。第1および第2層の通信が正常または全ての層で通信可能と判断したときは、第3の通信機器13へと通信回線22または通信回線25を介してパケットを転送する。片方の通信回線に障害が発生していた場合には、正常な通信回線が選択される。第3の通信機器13は、通信回線22または通信回線25を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。第3の通信機器13は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の端末の障害情報の保存の有無を調べる。第3の通信機器13、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11へ送信する。
第3の通信機器13は、パケットのあて先の通信機器に関する障害情報の返信もしくは障害情報が存在しないことの確認が終わると、情報送信要求パケットを第4の通信機器14へ送信する。第4の通信機器14は、通信回線23を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。情報送信要求パケットが自端末あてであると判断すると、第4の通信機器14は障害の有無に関する情報を、第3の通信機器13および第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11あてに送信する。
第4の通信機器14から第1の通信機器11へと返信された情報は送られてきたときと反対の順序で通信機器を経由して、第1の通信機器11へと送られる。
図14に第1の通信機器11がネットワークの情報を収集してまとめた、データテーブルの例を示している。図14では第1の通信機器11をネットワーク機器A、第3の通信機器13をネットワーク機器C、第4の通信機器14をネットワーク機器D、第5の通信機器15をネットワーク機器Eとして示している。また、通信回線22を回線1、通信回線25を回線2として示している。図14の例では第3の通信機器13であるネットワーク機器Cの通信回線22を介した場合の第1層で障害が発生している。そのため、第3の通信機器13の第2層と第3層、第4の通信機器14であるネットワーク機器Dの第3層の情報が収集できずに障害が発生している。一方で、通信回線25を介した第3の通信機器13であるネットワーク機器Cは正常であり、第3の通信機器13の第3層にあたるルーティングテーブル等は正常に動作している。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、通信回線を複数設けネットワークの安定性を向上した構成においても障害発生時に隣接する通信機器間の相互の通信により、障害の発生箇所と発生している階層の特定ができる。複数回線を設けることにより複雑化した通信ネットワークシステムでも、障害発生時の発生箇所と階層の特定が容易であり、複数回線による安定化と障害発生時の対応の効率性の両立が可能となる。
本発明の第3の実施形態について図15を参照して詳細に説明する。図15は発明の第3の実施形態の通信ネットワークシステムの概要を示したものである。本実施形態と第1の実施形態との違いは、通信機器の間に複数の経路が存在し、経路上に通信機器が存在することである。
本実施形態の通信ネットワークシステムは第1の通信機器11と、第2の通信機器12と、第3の通信機器13と、第4の通信機器14と、第6の通信機器16からなる。第1の通信機器11と第2の通信機器12は通信回線21を介して接続されている。第2の通信機器22と第3の通信機器13は通信回線22を介して接続されている。第3の通信機器13と第4の通信機器14は通信回線23を介して接続されている。また、第2の通信機器12は第6の通信機器16と通信回線26を介して接続されている。第6の通信機器16は第4の通信機器14と通信回線27を介して接続されている。また、図15に示した、第2の通信機器12に第5の通信機器15が通信回線24を介して接続されている構成のように、1つの通信機器に対してさらに通信機器が接続されることもある。
本実施形態の個々の通信機器の構成や機能は第1の実施形態と同一である。また、2つの通信機器の間で通信障害が検知された場合の確認動作も第1の実施形態と同様に行われる。第2の通信機器12には複数の通信機器が接続されているが、第3の通信機器13との間で異常を検知した場合は、第3の通信機器13との間でのみ状況の確認を行う。
次にネットワークの障害情報を収集する際の動作について説明する。第2の通信機器12と第3の通信機器13の間に通信障害が発生し、第1の通信機器11がネットワークの異常を検知して第4の通信機器14へ情報送信要求パケットを送付したとする。
第1の通信機器11は第4の通信機器14との通信の障害を検出すると、第1の通信機器11は第4の通信機器14へ向けて、情報送信要求パケットを送信する。第1の通信機器11から送信された情報送信要求パケットは、通信回線21を通って、第2の通信機器12へと送られる。第2の通信機器12は情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。パケットが自分宛であったときは、第2の通信機器12は発信元へ障害情報やルーティングテーブルを返信する。あて先の通信機器が返信を終えると、処理は完了となる。第2の通信機器12は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の通信機器までの経路を確認し、経路上の通信機器の障害情報の保存の有無を調べる。第2の通信機器12は、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第1の通信機器11へ送信する。本実施形態に記載している例では、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を保存しているため、第2の通信機器12は第3の通信機器13の障害情報を第1の通信機器11へと送信する。
第2の通信機器12は、パケットのあて先までの経路上の通信機器に関する障害情報の返信が終わると、隣接するネットワークとの通信が正常かを判断する。第2の通信機器12は、経路上で隣接する全ての通信機器との間で第1層および第2層の接続に不具合があるときは処理を終了する。第1および第2層の通信が正常または全ての層で通信可能と判断したときは、第3の通信機器13および第6の通信機器へとパケットを転送する。どちらか一方の通信機器とのみ通信が可能であった場合は、第2の通信機器は可能である通信機器へのみパケットの転送を行う。
第3の通信機器13は、通信回線22を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。第3の通信機器13は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の端末の障害情報の保存の有無を調べる。第3の通信機器13、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11へ送信する。第3の通信機器13は、パケットのあて先の通信機器に関する障害情報の返信もしくは障害情報が存在しないことの確認が終わると、情報送信要求パケットを第4の通信機器14へ送信する。
第6の通信機器16は、通信回線26を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。第6の通信機器16は情報送信要求パケットが自端末あてではないと判断すると、あて先の端末の障害情報の保存の有無を調べる。第6の通信機器16は、パケットのあて先の端末の障害情報を保存していた場合は、保存していた情報を第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11へ送信する。第6の通信機器16は、パケットのあて先の通信機器に関する障害情報の返信もしくは障害情報が存在しないことの確認が終わると、情報送信要求パケットを第4の通信機器14へ送信する。
第4の通信機器14は、通信回線23または通信回線27を介して情報送信要求パケットを受信すると、情報送信要求パケットのあて先を確認する。情報送信要求パケットが自端末あてであると判断すると、第4の通信機器14は障害の有無に関する情報を、第3の通信機器13および第2の通信機器12を経由して第1の通信機器11あてに送信する。
第4の通信機器14から第1の通信機器11へと返信された情報は送られてきたときと反対の順序で通信機器を経由して、第1の通信機器11まで送られる。
図16に第1の通信機器11がネットワークの情報を収集してまとめた、データテーブルの例を示している。図16では第1の通信機器11をネットワーク機器A、第3の通信機器13をネットワーク機器C、第4の通信機器14をネットワーク機器D、第5の通信機器15をネットワーク機器E、第6の通信機器16をネットワーク機器Fとして示している。図16の例では第3の通信機器13であるネットワーク機器Cの第3層で障害が発生している。そのため、第4の通信機器14であるネットワーク機器Dの第3層の情報が収集できずに障害が発生している。一方で、第6の通信機器16であるネットワーク機器Fと介した経路での第4の通信機器14との通信は正常であることがわかる。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、複数の通信機器を介するようなネットワークの安定性を向上した構成においても障害発生時に隣接する通信機器間の相互の通信により、障害の発生箇所と発生している階層の特定ができる。複数経路の存在により複雑化した通信ネットワークシステムでも、障害発生時の発生箇所と階層の特定が容易であり、安定化と障害発生時の対応の効率性の両立が可能となる。
第1から第3の実施形態の通信ネットワークシステムでは障害情報の収集について示したが、各通信機器に液晶ディスプレイ等の表示装置を設置して収集した障害情報を閲覧できるようにしてもよい。表示装置は通信機器に常時備えられていてもよく、必要に応じて表示手段を有する情報端末などが接続されてもよい。また、通信ネットワークシステムに接続された、パーソナルコンピューターや携帯情報端末などから通信機器の保有している障害情報等を作業者が閲覧できるようにしてもよい。また、各通信機器に障害の発生を提示するための点灯装置や音声発生装置が備えられていてもよい。点灯装置や音声発生装置は第1層での障害など深刻な障害が発生したときのみ、障害の発生を提示する方法とすることもできる。
第1から第3の実施形態の通信ネットワークシステムでは、通信機器のデータテーブルに保存された障害情報は障害の解消後に必要に応じて消去されてもよい。例えば、障害が解消してから一定期間が経った後に消去される設定とすることができる。また、データ量が一定量に達したら、解消された障害情報が消去される方法や、一定数を越えると古い情報から順次、障害情報が消去される方法としてもよい。自動で消去される方法だけでなく、作業者が選択して消去する方法とすることもできる。
第1から第3の実施形態ではOSI参照モデルの第1層から第3層に相当する層の障害を検出する例を示したが、第4層より上層に相当する層に適用してもよい。この場合、第4層以降でも、通信機器は障害を検知した際に隣接する通信機器の各層ごとの障害情報を収集して、データテーブルに保存する。第4層以降でも隣接しない通信機器の情報を収集する際は、通信機器が情報を収集の対象とする他の通信機器に対して情報送信要求パケットを送信する方法とすることができる。また、通信機器は隣接しない通信機器と自端末との同層間で通信が確立できるかの確認により、隣接しない通信機器との通信障害の発生の有無の確認を行うこともある。
第1から第3の実施形態では第1層から順に通信障害の有無の確認を行ったが、下層に相当する機能について既に通信が可能であることがわかっている場合などは、途中の層から行ってもよい。例えば、データの遅延等で障害を検出したときは、第1層に相当する物理的な通信は確保できているとして第2層や第3層から開始してもよい。下層を省略することにより、障害確認の効率が向上する。
本発明の第4の実施形態について図17を参照して詳細に説明する。図17は本実施形態の通信機器の構成の概要を示したものである。
本実施形態の通信機器は、通信手段51と、検出手段52と、判断手段53と、記憶手段54とを有する。通信手段51は通信回線を介して隣接する通信機器との通信を行う。検出手段52は通信手段51を用いて隣接する通信機器との間の通信障害を検出する。判断手段53は検出手段52により検出された障害がいずれの層で発生したかを判断する。記憶手段54は判断手段53により判断された障害の発生した層を相手の通信機器の情報と関連づけた障害情報を記憶している。また、判断手段53は他の通信機器との通信可否を障害情報を基に判断する手段を有する。
本実施形態の通信機器を用いると、障害発生時に隣接する通信機器間の相互の通信により、障害の発生箇所と発生している階層の特定が可能となる。また、隣接する通信機器間の情報を他の通信機器から得ることも可能である。隣接している通信機器間での障害検出を基にしているため、大掛かりなシステム等は必要なく、効率的に通信ネットワーク上の通信機器の障害に関する情報を得ることができる。
本発明は、企業や工場、家庭などやそれらの各拠点を結んだ通信ネットワークシステムに利用することができる。
11 第1の通信機器
12 第2の通信機器
13 第3の通信機器
14 第4の通信機器
15 第5の通信機器
16 第6の通信機器
21 通信回線
22 通信回線
23 通信回線
24 通信回線
25 通信回線
26 通信回線
27 通信回線
31 制御部
32 記憶部
33 通信制御部
34 送受信部
41 制御部
42 記憶部
43 通信制御部
44 送受信部
45 制御部
46 記憶部
47 通信制御部
48 送受信部
50 通信機器
51 通信手段
52 検出手段
53 判断手段
54 記憶手段
101−113 通信障害確認の各ステップ
121−129 ネットワーク情報収集の各ステップ

Claims (9)

  1. ネットワークに接続された複数の通信機器と、自装置と隣接する前記通信機器を介して通信を行う通信手段と、前記通信手段を用いて自装置と隣接する前記通信機器との間の通信障害を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された障害が所定の通信階層のいずれの層で発生したかを判断する判断手段と、前記判断手段により判断された障害の発生した層と、自装置と隣接する前記通信機器の情報と関連づけて障害情報として記憶する記憶手段と、複数の前記通信機器がそれぞれ隣接する前記通信機器との間でそれぞれ生成した前記障害情報を取得する障害情報取得手段と、を備え、
    前記判断手段は、自装置が生成した前記障害情報と、他の前記通信機器が生成した前記障害情報とを基に、ネットワーク上で障害が発生した箇所と発生した階層を判断する手段を有することを特徴とする通信機器。
  2. 前記通信機器が前記障害情報を隣接しない通信機器からの要求に基づいて送信する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の通信機器。
  3. 前記通信機器が隣接しない通信機器へ前記隣接しない通信機器が記憶している障害情報の送信を要求する手段を有することを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の通信
    機器。
  4. 隣接する通信機器との間に複数の通信回線を有することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の通信機器。
  5. 前記検出手段が、下層側から上層側への順に障害の有無を調べる検出手段であることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の通信機器。
  6. 請求項1から5いずれかに記載の通信機器が複数台接続されていることを特徴とする通信ネットワークシステム。
  7. ネットワークに接続された複数の通信機器のうち自装置と隣接する隣接する前記通信機器と通信し、自装置と隣接する前記通信機器との間の通信障害を検出し、検出した前記通信障害が所定の通信階層のいずれの層に属するかを判断し、前記判断より得られた障害の発生した層と、自装置と隣接する前記通信機器の情報と関連づけて障害情報として記憶し、複数の前記通信機器がそれぞれ隣接する前記通信機器との間でそれぞれ生成した前記障害情報を取得し、自装置が生成した前記障害情報と、他の前記通信機器が生成した前記障害情報とを基に、ネットワーク上で障害が発生した箇所と発生した階層を判断することを特徴とする通信障害の検出方法。
  8. 前記隣接する通信機器との間の通信障害の検出を、下層側から上層側への順に行うことを特徴とする請求項7記載の通信障害の検出方法。
  9. 隣接しない通信機器からの要求に応じて、前記障害情報を前記隣接しない通信機器へ送信することを特徴とする請求項7または8いずれかに記載の通信障害の検出方法。
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