JP5880280B2 - 織物基材及び繊維強化複合材料 - Google Patents
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Description
本発明は、物性の低下を抑えつつ曲げ部の皺を無くしやすく賦形性が良い織物基材、及び繊維強化複合材料を提供することにある。
これによれば、第1部位は、交錯部間のピッチが第2部位より広いため、第1の糸と第2の糸の交錯部の数は、単位面積当たりで比べると第1部位の方が第2部位より少なくなり、第1の糸と第2の糸が交錯することによる両糸の拘束点が少なくなる。よって、第1部位は、第2部位に比べて賦形しやすくなる。そして、第1部位を賦形させたとき、第1部位に皺が発生しても、第1部位の第1の糸、及び第2の糸を容易にずらすことができ、皺を簡単に無くすことができるとともに、織物基材の賦形性を良好なものにすることができる。また、第1の糸と第2の糸の交錯部の数は、単位面積当たりで比べると第2部位の方が第1部位より多くなり、第1の糸と第2の糸が交錯することによる両糸の拘束点が多くなる。よって、第2部位は、その織組織の拘束力が第1部位より高いため、織組織が硬く、目ずれしにくい。よって、第2部位では、第1の糸及び第2の糸が蛇行しにくくなり、第2部位の強度は低下しない。
これによれば、第1部位は、曲げ部が一方向だけでなく複数方向に曲げられて形成されていても、賦形性が良いため、第1部位での皺が発生しにくい。
これによれば、一方向のみに曲げられた曲げ部は、第1部位のように複数方向に曲げられた曲げ部と比較すると、賦形時に皺が発生しにくいので、第1の糸と第2の糸の交錯部間のピッチが狭くても皺が発生しないようにすることが可能である。
これによれば、曲げ部が膨出する形状であっても、第1部位は交錯部間のピッチが広く糸が移動しやすいことから、目ずれしやすく、第1部位を膨出部の形状変化に合わせることができ、膨出部に皺が発生しにくくなる。
これによれば、第2部位は賦形しないため、皺が発生しにくい。
また、前記第1部位は、前記織組織としての朱子織りで形成されるとともに、前記第2部位は、前記織組織としての平織りで形成されていてもよい。
これによれば、綾織りは、第1の糸と第2の糸の交錯部が平織りよりも少なくなっており、第1の糸と第2の糸の交錯による拘束力が平織りに比べて弱い織組織である。よって、第1部位を綾織りで形成することで、第1部位に発生した皺を無くしやすくすることができる。
これによれば、綾織りは、第1の糸と第2の糸の交錯による拘束力が平織りに比べて弱いが、朱子織りに比べては強い。このため、織物基材全体の強度が低下しにくい。
図1(a)の破線に示すように、成形型10は、略直方体状に形成されている。詳細に説明すると、成形型10は、長さ方向の一端面(前端面)に矩形状の前側平坦面10aが形成されるとともに、長さ方向の他端面(後端面)に矩形状の後側平坦面10bが形成されている。また、成形型10において、長さ方向に直交する方向を幅方向とすると、成形型10の幅方向の両端面には細長状の側方平坦面10cが形成されている。さらに、成形型10の下端面には、矩形状の下側平坦面10dが形成されるとともに、成形型10の上端面には、前側平坦面10aよりも短い矩形状の上側平端面10eが形成されている。また、成形型10において、前側平坦面10aと上側平端面10eとを繋ぐ面に、弧状に湾曲する湾曲面10fが形成されている。なお、この成形型10において、前側平坦面10aと湾曲面10fとを繋ぐ部位、及び湾曲面10fと上側平端面10eとを繋ぐ部位には、平坦状をなす部位から屈曲するように形状変化する屈曲部10gが形成されている。
図1(b)に示すように、織物基材20は、強化繊維としての複数の経糸11(第1の糸)と、強化繊維としての複数の緯糸12(第2の糸)とを製織してなる。なお、「強化繊維」とは、織物基材20を、繊維強化複合材料の繊維基材として使用した際に、繊維強化複合材料のマトリックスを強化する役割を担う繊維束を意味する。そして、本実施形態では、強化繊維として炭素繊維が使用されるとともに、経糸11と緯糸12は同じ炭素繊維で形成された同一の糸となっている。また、複数の経糸11は、繊維束からなり互いに平行に真っ直ぐに配列され、複数の緯糸12も繊維束からなり互いに平行にかつ経糸11と交差(直交)する方向に真っ直ぐに配列されている。
図2に示すように、織物基材20を成形型10に沿って賦形した際、第1部位21が湾曲面10f、及び屈曲部10gに沿って形状変化する。このとき、第1部位21は、交錯部P間のピッチPaが第2部位22よりも広い朱子織りで形成されている。このため、その賦形の際に、第1部位21に皺が発生しても、第1部位21の織組織を目ずれさせて皺を無くしながら第1部位21を賦形することができる。
(1)織物基材20において、第1部位21の織組織を朱子織りで形成するとともに、第2部位22の織組織を平織りで形成した。すなわち、第1部位21を、第2部位22に比べて交錯部P間のピッチPaの広い織組織で形成した。そして、単位面積当たりの交錯部Pの数を、第2部位22より第1部位21の方を少なくした。よって、経糸11と緯糸12が交錯することによる両糸の拘束点が第1部位21の方が少なくなり、第1部位21を第2部位22に比べて賦形しやすくなる。そして、賦形しやすい第1部位21が、成形型10の湾曲面10f、及び屈曲部10gに沿うように織物基材20を賦形した。このため、第1部位21を賦形したとき、第1部位21に皺が発生しても、第1部位21の経糸11及び緯糸12を容易にずらすことができ、織物基材20に発生した皺を無くすことができるとともに、織物基材20の賦形性を良好なものにすることができる。
○ 実施形態では、第1部位21を朱子織りで形成するとともに、第2部位22を平織りで形成したが、これに限らない。図3に示すように、第1部位21の織組織を綾織りで形成するとともに、第2部位22の織組織を平織りで形成してもよい。なお、綾織りは、織組織の織り目の位置が斜めに配列された組織であり、単位面積当たりでの交錯部P(拘束点)の数が平織りよりも少なく、経糸11と緯糸12が交錯することによる拘束力が平織りに比べて弱くなっている。そして、綾織りの第1部位21において、一本の緯糸12に対し交錯し、かつ隣り合う経糸11同士の間隔を、交錯部P間のピッチPaとする。この場合、第1部位21での交錯部P間のピッチPaは、第2部位22での交錯部P間のピッチPaより広くなっている。
○ 経糸11に対し、緯糸12は斜状に交差していてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(ロ)前記繊維束は炭素繊維よりなる請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の織物基材。
Claims (9)
- 繊維束からなり互いに平行に配列された複数の第1の糸と、
繊維束からなり互いに平行にかつ前記第1の糸と交差する方向に配列された複数の第2の糸とを備える織物基材であって、
織組織が相互に異なる第1部位と第2部位とを備え、
前記第1の糸及び前記第2の糸のいずれか一方の一本の糸に対して交錯する前記第1の糸及び前記第2の糸の他方の糸と、該他方の糸と隣り合う糸との間隔を交錯部間のピッチとしたときに、
前記第1部位は前記第2部位に比べて前記交錯部間のピッチの広い織組織で形成され、
少なくとも前記第1部位に曲げ部が形成されていることを特徴とする織物基材。 - 前記第1部位の前記曲げ部は、一方向に曲げられた部分が前記一方向とは異なる方向に更に曲げられた構造を有する請求項1に記載の織物基材。
- 前記第2部位には一方向のみに曲げられた曲げ部が形成されている請求項2に記載の織物基材。
- 前記第1部位の前記曲げ部は、膨出部を形成する請求項1に記載の織物基材。
- 前記第2部位は平坦形状である請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の織物基材。
- 前記第1部位は、前記織組織としての朱子織りで形成されるとともに、前記第2部位は、前記織組織としての平織りで形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の織物基材。
- 前記第1部位は、前記織組織としての朱子織りで形成されるとともに、前記第2部位は、前記織組織としての綾織りで形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の織物基材。
- 前記第1部位は、前記織組織としての綾織りで形成されるとともに、前記第2部位は、前記織組織としての平織りで形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の織物基材。
- 請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の織物基材に樹脂を含浸させてなる繊維強化複合材料。
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