JP5876039B2 - 薬物送達デバイス用の駆動機構及び薬物送達デバイス - Google Patents

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Description

本開示は、薬物送達デバイス用の駆動機構及びそのような駆動機構を組み込んでいる薬物送達デバイスに関する。
薬物送達デバイスにおいて、薬物を含むカートリッジ内のピストンは、カートリッジに対して遠位方向に動くピストンロッドにより、カートリッジに対して遠位方向に変位し得る。それにより、薬物の用量は、カートリッジから放出できる。例えば、薬物送達デバイスは、特許文献1に記載されている。
US第2007/0123829号A1
薬物の実際に送達された用量が、使用者により事前に設定された用量にマッチすること、又はデバイスが事前に設定された用量にできるだけ接近した用量を送達するように設計されること、即ち、用量精度が良好であるべきことは、しばしば、望ましいことである
新規な駆動機構、特に、改良された薬物送達デバイス、例えば、良好な用量精度を有するデバイスの提供を容易にする駆動機構を提供することが目的である。更にその上、新規な、特に、改良された薬物送達デバイスが提供されるべきである。
この目的は、特許請求範囲の独立項に基づく駆動機構により達成し得る。更なる機能、利点及び有用性は、従属項の課題である。
態様によると、薬物送達デバイス用の駆動機構は、近位端及び遠位端を有するハウジング、及び用量を投与するとき、ハウジングに対して遠位方向に変位するように適合するピストンロッドを含む。駆動部材は、薬物の用量の設定及び投与の間、ハウジングに対して回転するように適合し、ここで、駆動部材の駆動機構は、駆動部材の回転運動を、好ましくは、ハウジングに対して遠位方向でピストンロッドの横方向の運動に変換するように適合する。
停止部材は、用量の設定中、ハウジングに対して駆動部材の回転運動を阻止するように適合し、好ましくは、阻止する。駆動部材は、駆動部分を含んでもよく、該駆動部分は、ピストンロッド、並びに駆動部分及び停止部材を連結する第一の連結部分を連結する。駆動機構は、設定及び投与モードの操作及び再設定モードの操作の間で切り替え可能になるように構成される。設定及び投与モードにおいて、第一の連結部分は、双方向性に連結し、好ましくは、用量の設定及び投与用の駆動部分に対して、双方向性に回転して連結される。再設定モードにおいて、第一の連結部分は、駆動部分から連結を解除し、それにより、駆動部分の再設定操作を、駆動機構用に行なうことを可能にする。
停止部材及び駆動部材の機械的相互作用、例えば、第一方向における回転部材の回転中、インタロッキング、係合及び/又は隣接は、第一方向においてハウジングに対する、特に、用量の設定中、停止部材に対する駆動部材の回転運動を阻止し得る。それ故、用量の設定中、駆動部材の回転は、避けることができる。駆動部材は、第二方向におけるその回転運動をハウジングに対するピストンロッドの遠位運動に変換するために、その駆動部分によりピストンロッドに連結し得る。駆動部材は、(同様に)、ハウジングに対する第一方向におけるその回転運動をハウジングに対するピストンロッドの近位運動に変換するために、その駆動部分により,ピストンロッドに連結し得る。従って、用量の設定中、ピストンロッドを近位方向に動かすリスクは、停止部材の供給に起因して用量の設定中、第一の方向において駆動部材の回転運動を阻止することにより低下できる。ピストンロッドの意図しない近位運動は、用量精度の低下をもたらし得る。結果的に用量精度は、用量の設定中ハウジングに対する駆動部材の(いかなる)回転も阻止することにより改良し得る。
操作の再設定モードに切り替えるために、駆動部材に連結するピストンロッドの再設定が、好ましくは、その駆動部分を経由してのみ達成できるように、駆動部分は、第一の連結部分から、及び従って、停止部材から機械的に連結を解除し得る。第一の部分及び駆動部分の間の、用語「双方向性」の連結は、好ましくは、部分が双方向性に連結するとき、即ち、それらが共に回転するとき、回転してロックされることを示す。一方、軸方向の運きは、尚、可能であり得る。
実施態様において、第一の連結部分は、一方向のクラッチ機構、好ましくは、摩擦クラッチ機構により停止部材に連結する。一方向のクラッチ機構は、薬物用量の設定中、停止部材と第一の連結部分の間で相対的回転運動を阻止するように構成する。しかし、用量を投与するとき、それは、停止部材と第一の連結部分の間の相対的回転運動を可能にする。
別の実施態様において、第一の連結部分及び駆動部分は、それぞれ、インタロッキングエレメントを含む。インタロッキングエレメントは、好ましくは、互いに向かい合っている。インタロッキングエレメントは、設定及び投与モードの操作において、互いに協動するために、好ましくは、駆動部分及び第一の連結部分を互いに回転してロックするために、互いに係合することにより、都合よく適合し、配置する。再設定モードにおいて、インタロッキングエレメントは、好ましくは、再設定モードにおいて、一方向のクラッチを経由して停止部材に、尚、連結し得る第一の連結部分に対して、駆動部分の相対的回転運動を可能とするために係合を解除する。
別の実施態様において、第一の弾力部材は、第一の連結部分と駆動部分の間に配置する。第一の弾力部材は、好ましくは、特に、インタロッキングエレメントの係合を解除するために、第一の連結部分及び駆動部分の一つを、もう一つに対して軸方向に変位するように適合する。弾力部材により、第一の連結部分は、再設定操作の間、駆動部分から連結を解除する。結果として、再設定モード中、駆動部分は、尚、ピストンロッドと相互作用できる。駆動部分は、恒久的に、ピストンロッドと係合し得る。駆動部分は、回転して固定され得るが、軸方向にも動き得る。第一の連結部分は、好ましくは、恒久的に、例えば、設定及び投与モード、並びに、再設定モードにおいて、ピストンロッドから連結を解除し得る。
別の実施態様において、駆動機構は、用量の設定とき、第一の方向において回転するように適合させ、及び事前に設定した用量を投与するとき、第二の方向に回転するように適合させた回転部材を含む。第一及び第二の方向は、互いに反対側であり得る。駆動部材は、薬物用量を投与するとき、回転部材の回転運動に従動し得る。用量の設定中、回転部材が回転するその方向における駆動部材の回転は、駆動部材と機械的に協動する停止部材のために、特に、回転部材と駆動部材間の摩擦接触にも拘わらず阻止され得る。
別の実施態様において、第一の連結部分は、駆動部分と停止部材間で配置される。
別の実施態様において、駆動部材は、第二の連結部分を含む。第二の連結部分は、駆動部分と回転部材間で配置され得る。設定及び投与モードにおいて、第二の連結部分は、駆動部分に対して、双方向性に連結し、好ましくは、双方向性に回転して連結される。それは、駆動機構の再設定モードにおける駆動部分に対して変位し得て、そして駆動部分から係合を解除し得る。結果として、駆動部分は、両連結部分から連結を解除するので、再設定モードで自由に回転し得る。
ピストンロッドは、設定及び投与モードにおいて、並びに、再設定モードにおいて、両連結部分から係合を解除し得る。ピストンロッドと駆動部材間の連結のみが、駆動部分を経由して達成され得る。
別の実施態様において、駆動部材は、一方向のクラッチ機構、好ましくは、摩擦クラッチ機構により、回転部材に連結する。クラッチ機構は、薬物用量を設定するために、回転部材の回転中、第一の方向において回転部材と駆動部材の相対的回転運動を可能となるように構成し得る。クラッチ機構は、用量を投与するとき、回転部材の回転中、第二の方向において回転部材と駆動部材間の相対的回転運動を阻止し得る。
別の実施態様において、第二の連結部分及び駆動部分は、それぞれ、インタロッキングエレメントを含む。インタロッキングエレメントは、好ましくは、互いに向かい合っている。インタロッキングエレメントは、設定及び投与の操作モードにおいて、好ましくは、互いに係合することにより、互いに、駆動機構及び第二の連結部分を回転してロックするするように、都合よく、適合され、配置される。再設定モードにおいて、インタロッキングエレメントは、好ましくは、再設定モードにおいて一方向のクラッチを経由して回転部材に、尚、連結し得る第二の連結部分に対して駆動部分の相対的回転運動を可能とするために係合を解除する。
それ故、駆動部材は、複数の部分、例えば、ピストンロッドと相互作用するための駆動部分、停止部材と相互作用するための第一の連結部分、及び、好ましくは、回転部材と相互作用するための第二の連結部分を含んでもよい。駆動部分は、個々の連結部分に解除可能に連結する。駆動部材の部分が連結するとき、それらは、一体として作用し得る。それらが連結を解除するとき、駆動部分と第一の連結部分間の相対的運動、特に、個々の連結部分に対する駆動部分の回転は可能となる。
別の実施態様において、第二の弾力部材は、第二の連結部分と駆動部分の間で配置できる。第二の弾力部材は、好ましくは、第二の連結部分及び駆動部分の内の一方を、もう一つに対して、特に、インタロッキングエレメントの係合を解除するために、軸方向に変位するように適合される。第二の弾力部材により、第二の連結部分は、再設定操作中、駆動部分から連結を解除される。結果として、駆動部分は、尚、再設定モードにおいてピストンロッドと相互作用できる。駆動部分は、恒久的にピストンロッドと係合し、回転してロックされるが、軸方向に動く。第二の連結部分は、好ましくは、例えば、設定及び投与モードにおいて、及び再設定モードにおいて、ピストンロッドとの連結から解除される。
両方の弾力部材は、駆動機構が再設定モードにあるとき、部分を押し広げるために、駆動部分とそれぞれの連結部分上に、軸方向に向いた力を掛け得る。
別の実施態様において、それぞれの弾力部材又は両方の弾力部材は、少なくとも、一つの次の:
−コイルスプリング;
−波形スプリング;
−波形ワッシャ;
−弾性構成部材;
−金属構成部材;
−プラスチックヒンジ;
を含む。
それぞれの弾力部材は、それが変形したとき、例えば、圧縮したとき、力を、好ましくは、軸方向の力を及ぼす。設定及び投与モードにおいて、それぞれの弾力部材は、変形してもよい。対応する力は、設定及び投与モードにおいて、駆動部分及びそれぞれの連結部分の連結を解除する傾向になり得る。しかし、駆動部分及びそれぞれの連結部分は、都合よく、設定及び投与モードにおいて、連結を維持する。この目的のために、弾力部材で掛けられた力は、ハウジングに固定されたエレメントにより、及び/又は、設定及び投与モードにおいて更なる弾力エレメントによりにより、都合よく、バラランスし、又は凌駕する。再設定モードにおいて、力は、最早、バランスせず、又は凌駕しないので、その結果、力は、駆動部分及びそれぞれの連結部分の連結を解除する。この目的のために、事前にハウジングに固定されたエレメントは、ハウジングから取り外されてもよく、及び/又は、弾力部材上の弾力エレメントにより掛けられる力は、低下してもよい。
分離弾力部材を提供する代わりに、それぞれの弾力部材は、駆動部分又はそれぞれの連結部分内に組み込まれてもよい。
別の実施態様において、駆動機構は、薬物用量の設定及び投与のとき、軸方向に向いた力を、停止部材及び駆動部材を隣接状態に保持するために、その上に及ぼす弾力エレメントを含む。この弾力エレメントにより掛けられる力は、駆動機構の設定及び投与モードにおいて、第一及び第二の弾力エレメントにより及ぼされる力より強いかもしれない。従って、駆動部分及びそれぞれの連結部分を分離させる傾向にある第一及び第二の弾力部材により及ぼされる力は、弾力エレメントにより凌駕するかもしれない。それ故、駆動部分及びぞれぞれの連結部分は、設定及び投与モードにおいて、双方向性の連結を維持する。
別の実施態様において、停止部材及び/又は回転部材は、駆動機構の再設定モードにおいて、又は駆動機構を再設定モードに切り替えるとき、ハウジングに対して軸方向に可動である。
別の実施態様において、ピストンロッドは、駆動部材又は回転部材の回転軸に沿ってハウジングに対して遠位方向に変位する。回転軸は、ピストンロッドに沿って、特に、ピストンロッドの範囲の主方向に沿って延設し得る。ピストンロッドは、駆動部材にスプライン結合してもよく、又は、回転してロックしてもよい。ピストンロッドは、ピストンロッドの回転運動をハウジングに対するピストンロッドの(軸方向の)変位に変換するために、ハウジングにねじ連結し得る。
別の実施態様において、駆動機構は、用量部材を含む。用量部材は、好ましくは、用量の設定及び/又は送達の間、ハウジングに対して可動である。用量部材は、用量の設定のために、ハウジングに対して近位方向に可動であり得る。用量部材は、設定用量の送達のためにハウジングに対して遠位方向に可動であり得る。用量部材のハウジングに対する動きは、ハウジングに対する回転部材の回転運動に変換され得る。用量を設定するための用量部材の動きは、第一方向におけるハウジングに対する回転部材の回転運動に変換され得る。設定用量を送達するための用量部材の動きは、第二の方向におけるハウジングに対する回転部材の回転運動に変換され得る。用量部材はハウジングに対する回転運動に対して固定され得る。用量部材は、例えば、ハウジングにスプライン結合し得る。用量部材は、回転部材に対して可動であり得る。
別の実施態様において、用量部材及び回転部材は係合し、好ましくは、ねじ係合し、及び/又は、恒久的に係合する。回転部材の回転運動は、ハウジングに対する用量部材の(直線的な)動きが、回転部材の回転運動に変換し得る(ねじ)係合により達成し得る。
駆動機構と関連して、上記及び下記で述べる特徴は、また、対応する薬物送達デバイスに適用されてもよく、逆もまたその通りである。
更なる機能、改良及び有用性は、図面と関連して典型的な実施態様の以下の記載から明確になるであろう。
薬物送達デバイスの典型的な実施態様の部分断面図を概略的に示す。 用量の設定中、そのエレメントの図示された動きを有する第一の実施態様に基づく駆動機構の一部の透視断面図を概略的に示す。 図2の一部の詳細側面図を示す。 用量の送達中、そのエレメントの図示された動きを有する第一の実施態様に基づく駆動機構の一部の透視断面図を概略的に示す。 図4の一部の詳細側面図を示す。 第一の実施態様に基づいて構成した駆動機構の分解組立図を概略的に示す。 駆動部分の典型的実施態様の上面図を示す。
類似のエレメント、同種のエレメント及び同等に作用するエレメントは、図面において同じ参照番号で提供され得る。
図1に戻って、薬物送達デバイス1は、カートリッジユニット2及び駆動ユニット3を含む。カートリッジユニット2は、カートリッジ4を含む。薬物5はカートリッジ4内に保持される。薬物5は、好ましくは、液体薬物である。カートリッジ4は、好ましくは、薬物5の複数の用量を含む。
本明細書で使用する用語「薬物」は、好ましくは、少なくとも一つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体、ホルモン又はオリゴヌクレオチド、若しくは上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓などの血栓塞栓症症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症及び/又は関節リウマチの処置及び/又は予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置及び/又は予防のための、少なくとも一つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも一つのヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは案内体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは案内体又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは案内体を含む。
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B29位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン案内体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
エキセンジン−4案内体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4案内体のC−末端と結合してもよく;
又は以下の配列のエキセンジン−4案内体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれか1つのエキセンジン−4案内体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロパイン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
多糖類としては、例えば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその案内体、又は硫酸化された、例えば、上記多糖類のポリ硫酸化形体及び/又は薬学的に許容可能なその塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩、及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1〜C6アルキル基;場合により置換されるC2〜C6アルケニル基;場合により置換されるC6〜C10アリール基、又は場合により置換されるC6〜C10ヘテロアリール基を意味する。薬学的に許容される塩の別の例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences” 17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark Publishing社,Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
カートリッジ4はその遠位端で出口6を有する。薬物5は出口6を通してカートリッジから投与できる。デバイス1は、ペン形デバイス、特にペン形注射器であってもよい。デバイス1は、使い捨て又は再使用可能デバイスであってもよい。デバイス1は、薬物の固定用量又は変更可能用量、好ましくは、使用者が設定可能な用量を投与するように構成したデバイスであってもよい。デバイス1は、針を基礎とした、又は針無しのデバイスであってもよく、そして、注射デバイスであってもよい。
薬物送達デバイス1又はその構成部材の用語「遠位端」は、デバイス1の投与端に最も近いデバイスのその端部又は構成部材を参照し得る。薬物送達デバイス1又はその構成部材の用語「近位端」は、デバイスの投与端から最も遠く離れたデバイスのその端部又は構成部材を参照し得る。図1において、デバイス1の遠位端は、参照番号7を割り当てられ、デバイスの近位端は、参照番号8を割り当てられる。
出口6は、カートリッジでの保存中、外部の影響に対して薬物5を保護する膜9で覆ってもよい。薬物送達のために、膜9は、開放され、例えば、穿孔され得る。例えば、膜9は、針ユニット(明確に図示されていないが)で穿孔され得る。針ユニットは、カートリッジユニット2の遠位端に(解除可能に)取り付けられ得る。針ユニットは、カートリッジ4の内側から、出口6を通してカートリッジの外側への流体連通のために提供される。
ピストン10は、カートリッジ4内に保持される。ピストン10は、カートリッジに対して可動であり、そしてカートリッジ内で薬物5をシールし得る。ピストン10は、都合よく、カートリッジ4の内側を近位的にシールする。遠位方向におけるカートリッジ4に対するピストン10の動きは、薬物5をデバイスの操作中、カートリッジから出口6を通して投与させる。
カートリッジユニット2は、更にその上、カートリッジ保持部材11を含む。カートリッジ4は、カートリッジ保持部材11内に保持される。カートリッジ保持部材11は、カートリッジ4を機械的に安定化し得る。更に又はあるいは、カートリッジ保持部材11は、カートリッジユニット2を駆動ユニット3に取り付けるために、固定部材(明確に図示されていないが)を備え得る。
カートリッジユニット2及び駆動ユニット3は互いに固定され、好ましくは、解除可能に固定される。駆動ユニットに解除可能に固定されるカートリッジユニット2は、例えば、一度、駆動ユニット3に取り付けられたカートリッジ内にあった薬物の全ての用量が既に投与された場合、新しいカートリッジ4を提供することを可能とするために、例えば、駆動ユニット3から取り外されてもよい。カートリッジ保持部材11は、ねじ山を経由して駆動ユニット3に解除可能に固定され得る。
あるいは、カートリッジ保持部材11は無くてもよい。この場合、強固なカートリッジ4を適用し、そして、カートリッジを、直接、駆動ユニット3に取り付けることは、特に都合の良いことである。
駆動ユニット3は、力を、好ましくは、使用者が掛けた力を、特に好ましくは、手動で掛けた力を、カートリッジ4に対して遠位方向にピストン10を変位させるために、ピストン10に伝達するように構成している。この変位により、薬物の用量は、カートリッジから投与してもよい。送達用量のサイズは、ピストン10がカートリッジ4に対して遠位方向に変位する距離により決定する。
駆動ユニット3は、駆動機構を含む。駆動機構は、ピストンロッド12を含む。ピストンロッド12は、力をピストン10に伝達するよう構成し、それにより、カートリッジ4に対して遠位方向にピストンを変位させる。ピストンロッド12の遠位端面は、ピストン10の近位端面に隣接するよう配置し得る。ベアリング部材(明確に図示されていないが)は、ピストン10を前進させるように、好ましくは、ピストン10の近位端面に隣接するよう配置し得る。ベアリング部材は、ピストン10とピストンロッド12の間で配置し得る。ベアリング部材は、ピストンロッド12に対して、又は分離部材に対して固定し得る。ピストンロッド12がデバイスの操作中、例えば、用量の送達中、回転するように構成する場合、ベアリング部材を提供することは、特に都合のよいことである。ベアリング部材は、ハウジングに対して(回転する)ピストンロッドと一緒に変位し得る。ピストンロッドは、ベアリング部材に対して、回転可能であり得る。この方法において、回転するピストンロッドがピストンに穴をあけ、それにより、ピストンを損傷するリスクは低減する。従って、ピストンロッドが回転し、そしてハウジングに対して変位する間、ベアリング部材は、好ましくは、変位のみおこない、即ち、回転はしない。ピストンロッド12は、ベアリング部材により隣接し得る。
駆動ユニット3は、駆動機構の部分であり得て、そして、ピストンロッド12が保持されるハウジング13を含む。カートリッジユニット2の近位端側14は、ハウジング13の遠位端側15で、例えば、ねじ連結を経由して駆動ユニット3に固定し得る。ハウジング13、カートリッジ4及び/又はカートリッジ保持部材11は、管状形状を有してもよい。
用語「ハウジング」は、好ましくは、特定構成部材の近位運動を阻止するために、一方向の軸方向の連結を有し得るいかなる外部ハウジング(「主ハウジング」、「本体」、「殻」)、又は内部ハウジング(「インサート」、「内部本体」)も意味するものとする。ハウジングは、薬物送達デバイス又はいかなるその機構も、安全で、正確で、そして快適な取扱いを可能にするように設計できる。通常は、薬物送達デバイスのいかなる内部構成部材(例えば、駆動機構、カートリッジ、ピストン、ピストンロッド)も、好ましくは、液体、ちり、ごみなどの汚染物質に対する曝露を制限するために、収容し、固定し、保護し、案内し、及び/又は、係合するよう設計される。一般的には、ハウジングは、管状又は非管状形状の一体又は多部分の構成部材であってもよい。
用語「ピストンロッド」は、ハウジングを通して/内で、操作するように適合された構成部材を意味するものとし、それは、薬物送達デバイスを通して/内側で、好ましくは、駆動部材からピストンへ、例えば、注射可能医薬品を排出する/投与する目的のために、軸方向の動きを伝達するよう設計し得る。前記ピストンロッドは可撓性であっても、又はなくてもよい。それは、単一ロッド、リードスクリュ、ラックアンドピニオンシステム、ウオームギアシステムなどであってもよい。「ピストンロッド」は、更に、円形又は非円形の断面積を有する構成部材を意味するものとする。それは当業者に公知のいかなる好適な素材からでも作ることができ、そして、一体又は多部分の構造であってもよい。
駆動ユニット3は、用量部分16を含む。用量部分16は、ハウジング13に対して可動である。用量部分16は、送達すべき薬物5の用量を設定するために、ハウジングに対して近位方向に、そして、設定用量の送達のため、ハウジングに対して遠位方向に可動であり得る。用量部分16は、好ましくは、ハウジング13に連結する。用量部分16は、ハウジングに対して、回転運動を固定し得る。用量部分16は、ハウジング13に対して、近位端位置と遠位端位置の間で動き(変位し)得る(明確に図示されていないが)。用量部分が、用量の設定中ハウジングに対して変位する距離は、用量のサイズを決定し得る。近位端位置及び遠位端位置は、ハウジングに対して、用量部材の近位又は遠位走行を制限し得る個々の停止機構により決定し得る。デバイス1は、変動可能な用量デバイス、即ち、異なった、好ましくは、使用者が設定可能なサイズの薬物の用量を送達するように構成したデバイスであり得る。あるいは、デバイスは固定用量デバイスであってもよい。
本実施態様におけるデバイス1は、手動の、非電気的駆動のデバイスである。用量部分16をハウジング13に対して遠位方向に動かす(使用者が適用した)力は、駆動機構によりピストンロッド12に伝達し得る。この目的のために、図1では明確に示されていない駆動機構の他のエレメントは、提供されてもよい。用量部分が用量設定のためハウジングに対して近位方向に動くとき、駆動機構は、好ましくは、ハウジング13に対するピストンロッド12を動かせないように構成する。
上記の通り、薬物送達デバイス1で提供するのに好適な駆動機構の実施態様は、以下に詳細に記載される。
上記の通り、薬物送達デバイス1に実装するために好適な駆動機構の実施態様は、図2〜7に関連して記載される。
駆動機構は、ハウジング部分17を含む。ハウジング部分17は、近位端18及び遠位端19を有する。ハウジング部分17は、図1の(外部)ハウジング13、その部分、又はインサートが、好ましくは、ハウジング13に対する回転方向及び軸方向の動きに対して固定する、ハウジング13内のインサートであってもよい。ハウジング部分17は、例えば、インサートスリーブであってもよい。インサートスリーブは、例えば、ハウジング13に対して、スナップ嵌合され、又は糊付けされてもよい。ハウジング部分17は、管状形体を有してもよい。
ピストンロッド12は、ハウジング13に、好ましくは、ハウジング部分17内に保持される。ピストンロッド12は、用量の送達中、ハウジング部分17に対して遠位方向に駆動する。
駆動機構は、更にその上、図6でより詳細に説明される数部分を含む駆動部材20を含む。
駆動部材20は、ハウジング部分17内に保持され,そして力を伝達し、好ましくは、トルクをピストンロッド12へ伝達するように構成し、そしてピストンロッド12に係合し得る。伝達された力は、ピストンロッド12を、用量の送達のために、ハウジング部分17に対して遠位方向に変位させ得る。駆動部材20は、ハウジング部分17に対して回転可能である。駆動部材の回転運動、例えば、第二方向における回転運動は、ハウジング部分17に対してピストンロッド12の遠位運動へ変換され得る。これは、以下により詳細に説明する。
駆動機構は、更にその上、回転部材21を含む。回転部材21は、第一の方向に、特に、薬剤の用量を設定するために、そして、第二の方向に、特に、設定用量を送達するために、ハウジング部分17に対して回転可能である。第二の方向は、第一の方向に対して反対方向である。第一の方向は、例えば、デバイスの近位端から見て、反時計方向であり、そして第二の方向は、時計方向であり得る。
駆動部材、回転部材及び/又はピストンロッドは、好ましくは、(共通の)回転軸の周りを回転可能になるように構成する。回転軸は、駆動部材、回転部材及び/又はピストンロッドを通して伸び得る。回転軸は、ピストンロッドの主縦軸であり得る。回転軸は、ハウジング部分17の近位端と遠位端の間を延設(run)し得る。
回転部材21は、一方向のクラッチ機構、特に、摩擦クラッチ機構により、駆動部材20と連結する。このクラッチ機構は、回転部材がハウジング部分17に対して第一の方向に回転するとき、駆動部材20に対する回転部材21の回転運動を可能にする。クラッチ機構は、回転部材がハウジング部分17に対して第二の方向に回転するとき、駆動部材20に対する回転部材21の回転運動を阻止する。駆動部材20は、その結果、ハウジング部分17に対する第二の方向の回転部材21の回転運動に従動し得る。
駆動部材20は、回転部材と隣接し、及び/又は、係合するように配置し、そして特に、回転部材21と係合する。駆動部材20は、歯22を含む。歯22は、駆動部材の一端、例えば、その近位端で提供され得る。回転部材は、歯23を含む。歯22、23は互いに向かい合っている。歯23は、端部が駆動部材20に、例えば、回転部材の遠位端において面する回転部材の一端で提供され得る。歯22は、複数の歯24を含む。歯23は、複数の歯25を含む。歯24及び/又は25は、伸びてもよく、そして好ましくは、回転軸に沿って配向してもよい。歯22及び23は、互いに嵌合するように構成し得る。回転部材及び駆動部材は、係合状態にある歯22、23により、互いに係合し得る。
歯24及び/又は歯25のそれぞれの歯は、特に、回転軸から分かる通り、方位(角度)方向に沿ったランプ形状であってもよい。それぞれの歯のランプは、その歯の急端面、即ち、回転軸に平行に延設し、又はこの軸上に突出するときのランプより、この軸上に突出するときの回転軸とのより小さい角度を含む歯の面により制限される(角度方向に)。急端面は、次の歯のランプにより続いていく。
歯24は、駆動部材20上で、特に、回転部材21に面する駆動部材20の端部において円周状に配置し得る。歯25は、回転部材21上で、特に、駆動部材20に面する回転部材21の端部において円周状に配置し得る。
二つの歯の急端面が隣接し、そして回転部材が、更に、第二の方向に回転するとき、急側面は隣接状態になり、そして駆動部材20は、回転部材21の回転に従動する。回転部材が第一の方向に回転するとき、歯のランプ−特に回転軸に対して斜めに延設するランプ−が、互いに沿って摺動し、結果として、回転部材21は、駆動部材20に対して回転し得る。
駆動機構は、更にその上、停止部材26を含む。駆動部材は、停止部材26と回転部材21の間に配置し得る。停止部材26は、用量の設定中、即ち、回転部材が第一方向に回転するとき、ハウジング部分17に対して第一の方向の駆動部材20の回転運動を阻止するように構成する。それ故、回転部材21は、ハウジング部分17に対して第一の方向に回転し得て、一方、駆動部材20及び停止部材26は回転しない。停止部材26は、別の一方向のクラッチ機構、特に、摩擦クラッチ機構により、駆動部材20に連結する。このクラッチ機構は、回転部材21がハウジング部分17に対して第一の方向に回転するとき、停止部材26に対して駆動部材20の回転運動を阻止する。クラッチ機構は、回転部材21がハウジング部分17に対して第二の方向に回転するとき、停止部材26に対して駆動部材20の回転運動を可能にする。
それ故、回転部材21は、用量の設定中、駆動部材20及び停止部材26に対して第一の方向に回転してもよく、駆動部材20の回転が停止部材26とのその相互作用により阻止されるので、回転部材並びに駆動部材は、用量の送達中、停止部材26に対して第二の方向に回転し得る。
停止部材は、用量の設定中、及び、好ましくは、用量の送達中、駆動部材に隣接し、及び/又は、係合するように配置し得る。停止部材26は、駆動部材20に面する停止部材26のその側面上で歯27を備えている。歯27は、急側面及び穏やかなランプを有するランプ形状であってもよい。歯27は、停止部材26の周囲に沿って、方位的に配置し得る。歯27は、回転軸に沿って伸び、そして好ましくは、回転軸に沿って配向し得る。
駆動部材20は、停止部材26に面する駆動部材20のその側面上で歯28を備えている。歯28は、伸びてもよく、そして好ましくは、回転軸に沿って配向してもよい。駆動部材20の歯24及び歯28は、反対側に配置する。歯24は、回転部材21の歯25に対応するように構成し得る。歯28は、停止部材26の歯27に対応するように構成し得る。歯部27及び28は、互いに面してもよく、特に、互いに嵌合してもよい。歯27及び28、特に、歯の急側面は、ハウジング部分17に対して、及び、特に、停止部材26に対して、第一の方向において、駆動部材20の回転を阻止するために協動し、例えば、隣接する。
停止部材26は、好ましくは、ハウジング部分17に対して、回転運動を固定し、特に好ましくは、回転運動を恒久的に固定する。この目的のため、それはハウジングに固定されてもよく、又はハウジング内に一体化されてもよい。停止部材26は、ハウジング部分17に対する変位に対抗して固定されてもよく、又はハウジング部分17に対する変位は可能となり得る。
本実施態様において図示する通り、停止部材26は、ハウジングに対して変位可能であるが、ハウジング部分17に対しては回転不能である。その目的のために、一つ又は複数の、好ましくは、反対側に配置した案内機能、例えば、案内ラグ29は、停止部材26に提供される。それぞれの案内機能29は、ハウジングに、例えば、ハウジング部分17に提供され得る対応する案内スロット30に係合する。これは、図2〜3において理解できる。案内機能29は、ハウジング部分17に対する停止部材の回転運動を阻止するために案内スロット30と協動し、ハウジングに対する停止部材26の軸方向の動きが可能となる。停止部材26の軸方向の動きは、操作中、駆動機構の構成部材間の遊隙を補償し得る。
駆動部材20、停止部材26及び回転部材21を含むグループから、一つ又はそれ以上の部材、好ましくは、二つの部材又は三つの部材が、ハウジング部分17に対して、好ましくは、ピストンロッド12に対して軸方向に変位可能であり得る。その中に、駆動部材及び引用した部材の別の一つがハウジングに対して軸方向に変位可能であり得る。残りの部材は、薬物送達のため駆動機構の操作中、軸方向の変位を確実にし、又は軸方向に変位可能であり得る。その結果、駆動部材及び停止部材が軸方向に変位可能である場合、回転部材は、軸方向に変位を確実にし、又は軸方向に変位可能であり得るなどである。ハウジングに対してクラッチ機構の構成部材の相対的(軸方向の)運動により発生する構成部材間の遊隙は、この方法により補償できる。それぞれの構成部材がハウジングに対して軸方向に変位し得る距離は、駆動部材のそれぞれの歯22又は28の歯の(最大)深さに対応し得る。あるいは、距離は、それぞれの歯部の歯の(最大)深さより大きいかもしれない。
更にその上、駆動機構は、弾力部材31、好ましくは、スプリング部材を含む。弾力部材31は、駆動機構の薬物送達操作中に付勢され得る。弾力部材は、薬物の用量を設定し、投与する間、停止部材26及び/又は回転部材21との係合において、駆動部材20を維持する傾向にある力を提供し得る。力は、回転軸に沿って掛けられ得る。図2〜5で示す状況において、この力は、近位方向に掛けられ得る。弾力部材31は、らせん状(コイル状)スプリングであってもよい。弾力部材31は、圧縮スプリングであってもよい。
弾力部材31は、駆動部材20及び停止部材26を、薬剤用量の設定及び送達中、互いに機械的接触下で、例えば、隣接下で維持し得る。あるいは、又は、更に、弾力部材31は、駆動部材20及び回転部材21を、薬剤の用量の設定及び送達中、互いに機械的接触下で、好ましくは、隣接下で維持し得る。再設定モードにおいて、弾力部材31は、駆動部材20が停止部材26及び/又は回転部材21から係合を解除するように緩和される。このモードにおいて、ピストンロッド12と接触する駆動部材20は、今、両方向で回転できる。駆動機構は、今、例えば、ピストンロッド12をその初期位置へ逆回転することにより再設定され得る。
弾力部材31は、停止部材26内に一体化されてもよく、又は分離構成部材であってもよい。弾力部材31は、停止部材26の遠位端側に配置し得る。
駆動機構は、更に、支持部材32を含む。支持部材32は、ハウジング部分17に対する軸方向及び回転方向の動きを都合よく固定し、又はハウジング部分17内に組み込まれる。支持部材32は、停止部材26から離れた駆動部材20の側面に配置する。支持部材32は、突出部、例えば、リング状の突出部であってもよい。回転部材21は、支持部材32において開口部を通して伸びてもよく、一方、支持部材32は、弾力部材31により掛けられる力に対する反力を提供する。薬物の設定及び送達中、回転部材の駆動部材との、及び駆動部材の停止部材との隣接は、この方法で容易になる。
回転部材21は、(半径方向の)外側に突出する部材33、例えば、フランジ部分を有する。突出部材33は、都合よく、隣接支持部材32、特に、支持部材32の遠位端側に隣接するために提供される。
別の支持48(ここでは図示されていない)は、弾力部材31で掛けられる力に対抗する反力を提供するために提供されてもよい。この支持は、回転部材21から離れた駆動部材20のその側壁上に配置し、また、支持部材32から離れている。支持は弾力部材31に隣接するように配置し得る。支持は薬物の設定及び投与の間、ハウジング部分17に対して、ハウジング13に対して、軸方向及び回転方向の動きに対して固定されてもよく、又はハウジング13に一体化されてもよい。しかし、支持は、駆動機構が再設定されるとき、軸方向に可動であり得る。例えば、支持は、カートリッジ4が取り外されるとき、弾力部材31を緩和するために、それが軸方向に変位するように、保持部材11に操作可能に連結し得る。
駆動機構は、更にその上、用量部材34を含む。用量部材34は、用量部分16であってもよく、又は図1の用量部分16の部分であってもよい。用量部材34は、用量の設定及び用量の送達のために近位方向に、ハウジングに対して可動である。例えば、用量部材34は、用量の設定中、ハウジング部分17に対して近位方向に、そして用量送達中、ハウジング部分17に対して遠位方向に動き得る。用量部材34は、ハウジング部分17、又はあるいは、ハウジング13の別部分(明確に図示されていない)に係合し得る。用量部材34は、好ましくは、ハウジング部分17に対する回転運動を確実にする。用量部材34は、案内機能35、例えば、ハウジング部分17又はハウジング13において提供される別の案内機能、例えば、案内スロット又は案内ラグとそれぞれ係合する案内ラグ(lug)又は案内スロットを含み得る。用量部材34は、ハウジング部分17に対して、好ましくは、軸方向のみに沿って、及び/又は、回転軸の周囲を回転して変位し得る。
用量部材34は、回転部材21に対して、近位方向に、及び遠位方向に動き得る。用量部材34は、連結可能に配置し、そして好ましくは、用量部材の動き、例えば、薬物の用量設定のために、ハウジング部分17に対する近位方向での動きが、第一方向の回転部材の回転運動に変換され、そして、用量部材の動き、例えば、用量の送達のために、ハウジング部分17に対する遠位方向での用量部材の動きが、第一の方向と反対側の第二の方向における回転部材21の回転運動に変換されるように、回転部材21に(恒久的に)連結する。
回転部材21は、(外部)ねじ山を備えてもよい。ねじ山36は、用量部材34の一つ又は複数の係合部材42と係合してもよい。それぞれの係合部材は、用量部材の内側に配置してもよい。それぞれの係合部材は、例えば、ねじ山であっても、又はねじ山の部分であってもよい。それ故、用量部材34及び回転部材21は、ねじ連結、特に、ねじ係合してもよい。回転部材21は、用量部材21の内側に配置してもよい。
回転部材21、駆動部材20、停止部材26及び/又は用量部材34は、それぞれスリーブであってもよく、又はスリーブを含んでもよい。ピストンロッド12は、駆動するために配置し、特に、一つ、それ以上、又は全てのこれらスリーブを通して駆動するために配置し得る。ピストンロッド12は、一つ、それ以上、又は全てのこれらスリーブを通して延設され得る。
駆動部材20及びピストンロッド12は、ハウジングに対する駆動部材20の回転運動がハウジングに対するピストンロッドの回転運動に変換するように構成される。駆動部材20は、ピストンロッド12に係合し得る。ピストンロッド12は、変位軸に沿って、駆動部材20に対して変位可能である。今、変位軸は、回転軸に沿って延設する。駆動部材20は、例えば、ピストンロッド12にスプライン結合されてもよい。
次の通り、図1のカートリッジから薬物を送達するための本駆動機構が記載される。
用量を設定するために、使用者は、ハウジング部分17に対して近位方向に(矢印43)用量部材34を動かし得る(参照:図2、3)。それをおこなうために、使用者は、用量ノブ41を握り、そしてそれを近位方向に引いてもよい。用量部材34は、また、回転部材21に対して近位的に動く。回転部材の近位運動は、回転部材21の突出部材33に隣接する支持部材32により阻止される。結果として、ハウジング部分17に対する用量部材34の近位運動は、ハウジング部分17に対する第一の方向(矢印44)において、特に、用量部材34と回転部材21のねじ係合のために、回転部材21の回転運動に変換される。それ故、回転部材21は、ハウジングに対して第一の方向に回転し、それは、回転部材21の近位端から分かる通り、反時計方向である。回転部材21は、また、駆動部材20及び停止部材26に対して回転する。駆動部材20は、第一の方向に、停止部材26との相互作用により、例えば、歯27及び28のインタロッキングにより回転が阻止される。ピストンロッド12が駆動部材20に連結し、そして駆動部材の第一の方向における回転が、ピストンロッドを近位方向に走行させることになるので、ピストンロッド12は、停止部材26と駆動部材20の相互作用により、近位方向における駆動が阻止される。用量の設定中、ピストンロッド12の動きを阻止することにより、用量の精度は向上できる。
回転部材21が第一の方向に回転するとき、回転部材21の歯23のランプは、歯22のランプに沿って摺動する。従って、回転部材の歯は、歯が駆動部材20の次の歯22の一つに係合するまで、回転軸の周囲に指標を付けてもよい。回転部材21の歯は、駆動部材20の歯のランプに沿って摺動する。この動きの間、駆動部材20、及び、特に、停止部材26は、ピストンロッド12及びハウジングに対して、歯23がその歯22と係合を解除する前に、好ましくは、歯22の深さと同等に決定される距離により回転軸に沿って変位する。その後、回転部材21の歯は次の歯22と係合し、そして、弾力部材31により提供される力は、駆動部材20、及び、特に、停止部材26を、軸の出発位置内へ回転軸に沿って後退させる。停止部材及び駆動部材の遠位方向における同様の動き、及び近位方向への逆の動きは、図2及び3における二重矢印45で表示される。
駆動部材の次の歯に係合する回転部材の歯は、使用者に聴覚的及び/又は触覚的フィードバックをもたらし得る。
駆動機構は、固定用量デバイスに又は使用者が設定可能な用量デバイスに好適である。
送達すべき薬物の固定用量のサイズ又は使用者により設定可能な用量が使用者により変動させ得る増分は、好ましくは、駆動部材、回転部材及び停止部材におけるそれぞれの歯部の歯の分布により決定される。回転部材は、使用者が設定可能な用量デバイス用の駆動部材の一つの歯(用量増分)より多く回転し、そして固定用量用の一つの歯(のみ)で回転し得る。用量の設定中、回転部材21が回転する駆動部材20の歯の数は、実際に送達される用量のサイズを決定する。用量部材及び回転部材は、回転部材が固定用量に対して一つの歯のみで、そして変更可能な用量デバイスに対しては一つより多い歯により回転し得るように、互いに適合され得る。
用量が設定された後、用量部分16及びそれと一緒に、用量部材34は、使用者によってハウジング部分17に対して遠位方向に動かされる(押される)(矢印46、参照:4、5)。それ故、用量部材34は、ハウジング部分17に対して遠位方向に動く。従って、回転部材21は、ハウジングに対して第一の方向とは逆方向である第二の方向に回転する(矢印47、参照:図4、5)。駆動部材20は、第二の方向で回転部材の回転運動に従動する。第二の方向における駆動部材20の回転運動は、第二の方向におけるピストンロッド12の回転運動に変換され、その運動が、順に、遠位方向におけるピストンロッド12の動きに変換される。結果的に、図1のピストン10は、カートリッジ4に対して遠位方向に変位し得て、そして薬物5の用量は、以前に設定した用量に対応するその量をカートリッジから投与する。
用量の送達中、歯22及び23は、インターロックし、そして駆動部材20の歯部28の歯のランプは、停止部材26の歯部27の歯のランプに沿って摺動する。この動きは、上記の通り、回転部材及び回転方向が逆の駆動部材の相対的回転運動に類似している。停止部材26は、それにより、停止部材26の歯部27の歯の深さに対応する距離で、駆動部材20に対して遠位方向に変位する。弾力部材28は、歯部28の次の歯28が歯部27のそれぞれの歯に係合するとき、停止部材26を軸方向の出発位置へ逆方向に力を及ぼす(二重矢印65)。
停止部材の次の歯に係合する駆動部材の歯は、聴覚的及び/又は触覚的フィードバックを使用者に対してもたらし得る。
図6は、より詳細な分解側面図における駆動部材20を示す。駆動部材20は、駆動部分200、第一の連結部分202及び第二の連結部分201を含む。駆動部分200は、第一の連結部分202と第二の連結部分201の間で配置する。駆動部分200は、駆動部材20からピストンロッド上へのいかなる回転運動も伝達するために、ピストンロッド(図6では明確に示されていない)と連結する。駆動部材200は、例えば、ドッグツース(dog teeth)で形成された円周状の歯部206、209を各側面で含む。それぞれの歯部209、206は、例えば、第一の連結部分202及び第二の連結部分201のドッグツースで形成された歯部208、209にそれぞれ面する。薬物の設定及び投与の間、駆動部分200の各側面にある両方の歯部は、第一及び第二の連結部分のそれぞれの歯部とインターロックし、それにより、駆動部材20を形成する。インターロックした歯部は、設定及び投与モードにおいて、駆動部分200の連結部分201、202との双方向性の回転連結を提供する。
インタロッキングを容易にするために、駆動部分のそれぞれの歯部206、209は、それぞれの連結部分において対応する凹部231の反対側に配置した長方形状の突出部230を含み得る。突出部230及び凹部231は、駆動部分200を連結部分201、202とインターロックするために係合する。
設定及び投与モードにおいて、弾力部材31は、停止部材26及び駆動部材20上に力を及ぼす。設定及び投与モードにおいて、駆動部材20の三つの部分200、201、202の全てが係合し、そして、駆動部材20が上記の通り以前に記載した実施態様と関連して操作するように、互いに双方向性に回転して連結する。
薬物送達デバイスを再設定するために、例えば、空のカートリッジが新しいものと交換されるとき、駆動部分がハウジングに対して第一の方向に、即ち、第一の連結部分202と停止部材26の間の連結及び駆動部分の連結部分との連結に起因して、回転が阻止される方向に回転し得るように、駆動部分は連結部分から連結の解除がなされる。駆動部分を連結部分からの連結を解除するために、駆動部材20を、停止部材26及び回転部材21との係合に維持する傾向にある力は、例えば、弾力部材31により及ぼされる力に対抗し得るカートリッジ保持部材11を取り外すことにより低下する。特に、弾力部材は、その後、緩和することが可能となり得る。結果として、第一及び第二の連結部分201及び202は、更なる二つの弾力部材203及び204により引き起こされる動きにより、駆動部材20の駆動部分200から係合を解除する。
第一の弾力部材204は、第一の連結部分202と駆動部分200の間で配置し、そして、互いにそれらの係合を解除する。それ故、第一の連結部分、停止部材26及び駆動部分200は、駆動部分200及び第一の連結部分202が係合を解除するように、弾力部材204により駆動するそれぞれに対して変位し得る。第二の弾力部材203は、駆動部材200と第二の連結部分210の間で配置される。それ故、第二の連結部分201、回転部材21及び/又は弾力部材203により駆動する駆動部分は、駆動部分200及び第二連結部分201が係合を解除するように、互いに変位し得る。第一の連結部分202は、停止部材26と隣接するように留まってもよく、及び第二の連結部分20は、回転部材21と隣接するように留まってもよく、一方、駆動部分200は、両方の連結部分201、202から連結を解除する。
設定及び投与モードにおいて、弾力部材31により掛けられる力は、連結部分201、202から駆動部分の連結を解除する傾向にある弾力部材203、204により掛けられる力より凌駕するに十分である。従って、駆動部分は、設定及び投与モードの操作において、連結部分201、202に連結する。その結果、、設定及び投与モードにおいて、駆動部材20の全ての部分が、あたかも、駆動部材が単一部材であって、多部分の部材ではないように回転する。著しい相対運動はこれらの部分間で発生し得ない。再設定モードにおいて、弾力部材203、204は、駆動部分200を連結部分201、202から分離する。その結果、駆動部分200の連結部分201、202に対する相対的回転は、再設定モードで可能となる。
都合よく、駆動部分200は、ピストンロッドと連結し、例えば、スプライン結合する(明確に示されていない、参照:図1〜5)駆動部材20の唯一の部分である。それ故、ピストンロッドを初期の出発位置に戻す再設定のために、駆動部分200は、ハウジングに対して、及び連結部分201、202に対して、第一の方向に回転し得、これがハウジングに対するピストンロッドの近位運動に変換される。
それぞれの弾力部材203、204は、分離部材、例えば、コイルスプリング、波形スプリング、波形ワッシャ、弾性構成部材、金属構成部材又はプラスチックヒンジであってもよい。あるいは、それぞれの弾力部材203、204は、駆動部分に、又はそれぞれの連結部分に一体化されてもいい。
図7は、駆動部分200の上面図を示す。突出部230及び隣接凹部231は、駆動部分200の周囲に円周状に配置する。内側に向いたショルダ235は、駆動部材200の内側に提供される。ショルダ235は、弾力部材204、203に対する支持として使用し得る。
上記の本明細書で記載した再設定可能な駆動機構で以って、良好な用量精度が達成できる。駆動機構は、例えば、それに限定されるわけではないが、1IU含有から30IU含有までであり、好ましくは、3IU含有から20IU含有まで含む薬物の用量を投与するのに好適である。また、30IU若しくはそれ以上、又は1IU若しくはそれ以下の用量は、記載した駆動機構を用いて投与でき得る。しかし、1IU含有から30IU含有の用量は、特に好適である。例えば、図1〜6と関連して記載するピストンロッドが、変位運動中、回転するデバイスは、1IUより少ない用量のために設計される場合、ピストンロッドのねじ山は、小さいピッチを有するべきか、及び/又は、駆動部材及び回転部材のそれぞれの歯部の歯の数が増加すべきである。もちろん、製造コストは、歯部の細かな分割及びねじ山の小さいピッチのために、上昇するかもしれない。30IUより大きい、例えば、50IU又はそれより大きい用量を送達するように構成したデバイスを提供するために、ピストンロッドのねじ山は、より高いピッチを持つべきであろう。結果として、ねじ山の事前に決定されたコースからの小さい偏差は、希望用量からの大きい絶対偏差をもたらす。それ故、用量精度を低下させるリスクは、上昇するかもしれない。加えて、ねじ係合の自己ロッキングするリスクは、上昇するかもしれない。
薬物送達デバイスの外部ハウジングの直径は、20mmより小さいか、又は同等であり、好ましくは、16mmより小さいか、又は同等であり、特に好ましくは、14mmより小さいか、又は同等である。
参照番号:
1:薬物送達デバイス;
2:カートリッジユニット;
3:駆動ユニット;
4:カートリッジ;
5:薬物;
6:出口;
7:デバイスの遠位端;
8:デバイスの近位端;
9:膜;
10:ピストン;
11:カートリッジ保持部材;
12:ピストンロッド;
13:ハウジング;
14:カートリッジユニットの近位端側;
15:ハウジングの遠位端側
16:用量部分;
17;ハウジング部分;
18:ハウジング部分の近位端;
19:ハウジング部分の遠位端;
20:駆動部材;
21:回転部材;
22:歯;
23:歯;
24:歯;
25:歯;
26:停止部材;
27:歯部;
28:歯部;
29:案内機能;
30:案内スロット;
31:弾力部材;
32:支持部材;
33:突出部材;
34:用量部材;
35:案内機能;
36:ねじ山;
37:係合トラック;
42:係合部材;
43:矢印;
44:矢印;
45:矢印;
46:矢印;
47:矢印;
65:矢印;
200:駆動部分;
201:第一の連結部分;
202:第二の連結部分;
203:第一の弾力部材;
204:第二の弾力部材;
206:インタロッキングエレメント;
207:インタロッキングエレメント;
208:インタロッキングエレメント;
209:インタロッキングエレメント;
230;:突出部;
213:凹部;
235:ショルダ;

Claims (16)

  1. 薬物送達デバイス(1)用の駆動機構であって:
    −近位端(8)及び遠位端(7)を有するハウジング(13、17、40);
    −薬物用量を投与するとき、ハウジングに対して遠位方向に変位するように適合されるピストンロッド(12);
    −薬物用量を投与するとき、回転するように適合される駆動部材(20)の駆動機構が、駆動部材(20)の回転運動をハウジング(13、17、40)に対する遠位方向へのピストンロッド(12)の動きに変換するように構成される、該駆動部材(20);
    −薬物用量を設定するとき、ハウジングに対する駆動部材(20)の回転運動を阻止するように適合される停止部材(26);
    −設定及び投与モードにおいて、薬物用量を設定するとき、ハウジング(13、17、40)に対して、第一の方向に回転するように適合され、そして薬物用量を投与するとき、ハウジング(13、17、40)に対して、第一の方向とは反対の第二の方向に回転するように適合される回転部材(21)であって、ここで、設定及び投与モードにおいて、駆動部材(20)は、薬物用量を投与するとき、回転部材(21)の回転運動に従動するように適合される、該回転部材(21);
    を含み、
    ここで、駆動部材(20)は、ピストンロッド(12)に連結される駆動部分(200)、及び駆動部分(200)及び停止部材(26)を連結する第一の連結部分(202)を含み、ここで、駆動機構は、設定及び投与モードの操作と、ピストンロッドを初期の出発位置に戻す再設定モードの操作の間で切り替え可能になるように構成され、ここで、設定及び投与モードにおいて、該第一の連結部分(202)は、薬物用量を設定し、投与するために、駆動部分(200)に双方向性に連結され、そしてここで、再設定モードにおいて、該第一の連結部分は、駆動部分(200)から連結を解除されて、再設定操作を駆動機構のために行なうことを可能とする;上記駆動機構。
  2. 設定及び投与モードにおいて、第一の連結部分(202)は、薬物用量を設定するとき、停止部材(26)と第一の連結部分(202)の間の相対的回転運動を阻止し、薬物用量を投与するとき、停止部材(26)と第一の連結部分(202)の間の相対的回転運動を可能とするように構成される、一方向の摩擦クラッチ機構により停止部材(26)に連結される、請求項1に記載の駆動機構。
  3. 第一の連結部分(202)及び駆動部分(200)が、それぞれ、インタロッキングエレメント(208、209)を含み、該インタロッキングエレメント(208、209)は、互いに向かい合っている、請求項1又は2に記載の駆動機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動機構であって、駆動機構(20)は:
    −第一の連結部分(202)と駆動部分(200)の間に配置され、第一の連結部分(202)及び駆動部分(200)の内の一方を、第一の連結部分(202)及び駆動部分(200)の内のもう一方に対して、軸方向に変位させるように適合される、第一の弾力部材(204);
    を更に含んでなる、上記駆動機構。
  5. 駆動機構(20)が:
    −駆動部分(200)と回転部材(21)間に配置した第二の連結部分(201);を更に含み、ここで、設定及び投与モードにおいて、該第二の連結部分(201)は、駆動部材(202)に双方向性に連結され、そして駆動機構の再設定モードにおいて、駆動部分(200)から係合が解除される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動機構。
  6. 駆動部材(20)が、薬物用量を設定するために第一の方向への回転部材(21)の回転中、回転部材(21)と駆動部材(20)間の相対的回転運動を可能とし、そして用量
    を投与するために第二の方向への回転部材(21)の回転中、回転部材(21)と駆動部材(20)の相対的回転運動を阻止するように構成される、一方向の摩擦クラッチ機構により回転部材(21)に連結される、請求項に記載の駆動機構。
  7. 第二連結部分(201)及び駆動部分(200)が、それぞれ、インタロッキングエレメント(207、206)を含み、該インタロッキングエレメント(207、206)は互いに向かい合っている、請求項に記載の駆動機構。
  8. 請求項のいずれか1項に記載の駆動機構であって、駆動機構(20)は、
    −第二の連結部分(201)と駆動部分(200)の間に配置され、第二の連結部分(201)及び駆動部分(200)の内の一方を、第二の連結部分(201)及び駆動部分(200)の内のもう一方に対して軸方向に変位させるように適合される、第二の弾力部材(203);
    を更に含んでなる、上記駆動機構。
  9. 第一及び/又は第二の弾力部材(203、204)は、それぞれ、次の少なくとも一つ:
    −コイルスプリング;
    −波形スプリング;
    −波形ワッシャ;
    −弾性構成部材;
    −金属構成部材;
    −プラスチックヒンジ;
    を含み、ここで、第一及び/又は第二の弾力部材(203、204)が、変形するとき、軸方向の力を及ぼす、請求項4〜のいずれか1項に記載の駆動機構。
  10. 少なくとも第一及び第二の弾力部材(203、204)の一つが、それぞれの連結部分(201、202)又は駆動部分(200)に一体化される、請求項4〜のいずれか1項に記載の駆動機構。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の駆動機構であって:
    −薬物用量を設定及び投与するとき、軸方向に向けられた力を停止部材(26)及び駆動部材(20)上に及ぼし、それらを隣接状態に保持する弾力エレメント(31);
    を更に含んでなる、上記駆動機構。
  12. 停止部材(26)及び/又は回転部材(20)が、駆動機構を再設定モードに切り替えるとき、ハウジングに対して軸方向に可動である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の駆動機構。
  13. 駆動部分(200)が、設定及び投与モードにおいて、及び再設定モードにおいて、ピストンロッド(12)と、好ましくは恒久的に、係合され、そして第一の連結部分(202)、及び適用可能ならば第二の連結部分(201)が、設定及び投与モードにおいて、及び再設定モードにおいて、ピストンロッド(12)から係合が解除される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の駆動機構。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の駆動機構、及び交換可能で、複数の薬物(5)の用量を保持するカートリッジ(4);を含んでなる、薬物送達デバイス(1)。
  15. 交換可能なカートリッジ(4)が取り外し可能に配置され、ここで、第一の連結部分(202)は、カートリッジが薬物送達デバイス(1)から取り外されたとき、駆動機構を再設定するために、駆動部分(200)から係合が解除される、請求項14に記載の薬物送達デバイス。
  16. 第二の連結部分(201)が、カートリッジが薬物送達デバイス(1)から取り外されたとき、駆動機構を再設定するために駆動部分(200)から係合が解除される、請求項14又は15に記載の薬物送達デバイス。
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