JP5875650B1 - ハイブリッド杭装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地盤の掘削孔を任意の設計位置の設計された大きさで掘削しつつ、均等な厚みの流動性固化材で木製杭を被覆し、地中の水位変動に対しても強度を保持するハイブリッド杭装置、方法を提供する。【解決手段】ハイブリッド杭装置では、縦長中空の外筒の下端開口から、下端に閉鎖コマ体を連結固定させた木杭を挿入し外筒内壁と木杭外周との間に間隙を設けた杭挿入筒体を形成する。杭挿入筒体を地中に押下げ圧入させた状態で外筒と木杭との間隙に流動性固化材を投入して全長周状に木杭の被覆部を形成する。外筒と木杭との間隙への流動性固化材の投入後に外筒を地中から上方に引き抜いて木杭と被覆部とのハイブリッド杭建て込み構造を構築する。【選択図】 図1

Description

本発明はハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法に係り、特に設定された特定の設置地中位置に均等厚さの硬化体で木製杭を被覆したハイブリッド杭を埋設できるハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法に関する。
地盤の安定性を保つための地盤改良工法の1つとして杭工法が知られており、地中に杭基礎を打ち込んで周辺地盤を締め固めて地盤の支持力強化、地震時の液状化発生防止、根切り工事での安定性確保等を行うことができる。一方、資材の入手、運搬、打ち込みなどが容易で低コストで実施可能である等の理由から、松杭をはじめとする木杭を用いた地盤改良が行なわれている。ところで、木杭は常水面を超えて外気に接する部分では腐朽菌により腐敗するため防腐処理が施されるのが通常であるが、防腐処理された木材のコストが高いという欠点がある。従来、木杭を用いて地盤改良を行う方法が特許文献1において示されている。
特公平8−6318号
例えば特許文献1では木杭を常水位以上においも使用を可能とする手段として、任意の範囲を撹拌翼つきのアースドリルによって撹拌掘削した土砂中に水、セメント、ベントナイト及び木材防腐剤等を混合したスラリーを注入した後、この内部に木杭を挿入し、その後は木杭を包囲する混合物の固結体が形成されることで土中設置木杭の長期保存を企図するものが開示されている。つまり、この手法では空隙率30%〜40%が実態とされる堆積土砂を、掘削ドリルを用いて撹拌する工程に於いて、撹拌中の土砂容積の8%程度のセメントおよび、セメント容積の4倍相当の水を加えて混合したスラリーを撹拌土砂内に直接放出する工程を経て木杭を核とする固結体を形成する手法を主張している。しかしながら、この特許文献1の方法ではスラリー充填域確保のための型枠を有しないから、固結体と未処理土砂域とは曖昧な連続空隙構造で形成されるため、木杭周囲の地盤が不安定となり強度が劣る欠点がある。更に特許文献1の方法では土壌撹拌工程に地下水の存在が想定されておらず、引例が示す水セメント比80%程度の固結体から正常なセメント硬化体を確保することは困難である。また、特許文献1の方法において、攪拌翼の回転により削孔内壁は削り取られながら掘削土砂を生成するから軟弱質の地盤等では削孔自体の大きさが必要以上に広がってしまい、設計通りの位置や大きさで木杭の被覆部を形成することができず、木杭自体の埋設本数も削減せざるを得なくなって設計値に見合う地盤強度を得ることができないおそれがあった。また、現場の掘削土を用いたソイルセメントにより木杭表面を被覆するものであるから、木杭表面との付着力が弱かったり、木杭表面の位置によって付着力にばらつきが生じ、木杭の被覆機能の信頼性が劣り、結局、杭全体の耐久性を長期に保持できないという問題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、現場組立で、かつ、型枠使用により均等厚さの流動性固化材による被覆部を外周に形成して高密度、高強度かつ耐久性に優れた木杭補強構造を得ることのできるハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、流動性固化材による木杭の被覆部を高密度で付着性に優れたものとして木杭と一体化し、被覆機能を万全にして杭全体の耐久性を長期に保持し得るハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法を提供することである。さらに、本発明の他の目的は地盤の掘削孔を任意の設計位置の設計された大きさまで開口しつつ、均等な厚みの流動性固化材で木製杭を被覆し、地中の水位変動に対しても強度を保持することのできるハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、低コストでしかも短い工期で地盤改良をすることができるハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、縦長中空の外筒2と、外筒2の下端開口を閉鎖するように外筒に対して係止配置される閉鎖コマ体4と、閉鎖コマ体4に下端を連結され外筒の内壁212との間に周状間隙tbを設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に配置される木杭3と、木杭3を収容した外筒2を地中に押下げ圧入させた状態で外筒2と木杭3との間隙に投入されて全長周状に木杭の被覆部6を形成する流動性固化材5と、外筒2と木杭3との間隙tbへの流動性固化材5の投入後に外筒2を地中から上方に引き抜いて形成される木杭3と被覆部6とを含むハイブリッド杭1Aと、を備え、閉鎖コマ体4に木杭3の下端を連結し、木杭を外筒2内に挿入して外筒との間に周状間隙tbを形成するように外筒内中央部に木杭3を位置決めする位置決め機構8を備え、閉鎖コマ体4は、小径化部412を下部に配置した逆三角錐台本体411と、小径化部下端の中心から下方に突出するピン413と、コマ体4の上部中心から上方に突設して木杭3の下端とねじ込み結合するねじ込み軸414と、を備えたことを特徴とするハイブリッド杭装置1から構成される。
その際、閉鎖コマ体4に木杭3の下端を連結して木杭を外筒内に挿入し全体を縦長に組み付けた杭挿入筒体11を吊支する吊支機構10を備えてもよい。
さらに、吊支機構10は、縦長に組み付けた杭挿入筒体11を1つの重機ブーム12により吊支するワイヤ係止部111を有するとよい。
また、閉鎖コマ体4は、密度2,000kg/m 以上の下端方向に向けて小径化した錐形状であるとよい。
さらに、閉鎖コマ体の下端から下方に向けて突出するワイヤ係止兼埋入方向安定化用ピンを有するとよい。
さらに、吊支機構は、杭挿入筒体下端に位置する閉鎖コマ体に係合し下から受けて均等なバランスで杭挿入筒体全体を吊支させる受け具を含むとよい。
吊支機構は、外筒の長さと同じ長さであって、外筒上端側と閉鎖コマ体とにそれぞれ着脱自在に係合する軸体を含むとよい。
本発明のハイブリッド杭装置によれば、縦長中空の外筒と、外筒の下端開口を閉鎖するように外筒に対して係止配置される閉鎖コマ体と、閉鎖コマ体に下端を連結され外筒の内壁との間に周状間隙を設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に配置される木杭と、木杭を収容した外筒を地中に押下げ圧入させた状態で外筒と木杭との間隙に投入されて全長周状に木杭の被覆部を形成する流動性固化材と、外筒と木杭との間隙への流動性固化材の投入後に外筒を地中から上方に引き抜いて形成される木杭と被覆部とのハイブリッド杭建て込み構造と、を備える構成であるから、地盤の掘削孔を任意の設計位置の設計された大きさで精度良く掘削しつつ、均等な厚みの流動性固化材で木製杭を確実に被覆し、地中の水位変動に対しても強度を保持し得る地盤補強を実現することができる。また、木材資源の利用と補強工事の施工性向上並びに工事の低コスト化を図れる。
また、閉鎖コマ体に木杭の下端を連結し、木杭を外筒内に挿入して外筒との間に周状間隙を形成するように外筒内中央部に木杭を位置決めする位置決め機構を備えた構成とすることにより、簡単な構成で外筒下端開口の閉鎖と木杭の下端の外筒内での中央位置決め、並びに外筒内での木杭の軸心を中央とする中央位置決めを同時に実現して、杭挿入筒体の形成を簡単に行え、地盤補強作業を簡単にし、また杭挿入筒体の軽量化、低コスト化に資する。
また、閉鎖コマ体に木杭の下端を連結して木杭を外筒内に挿入し全体を縦長に組み付けた杭挿入筒体を吊支する吊支機構を備えた構成であるから、閉鎖コマ体を外筒の下端において外筒に単に係止させた状態で縦長状態の杭挿入筒体を1本程度の少ないワイヤ等を用いて吊支することができる。
また、吊支機構は、縦長に組み付けた杭挿入筒体を1つの重機ブームにより吊支するワイヤ係止部を有する構成であるから、閉鎖コマ体を外筒の下端において外筒に単に係止させた状態で縦長状態の杭挿入筒体を簡単に吊支することができる。
また、閉鎖コマ体の密度は2,000kg/m 以上が好ましく、流動性固化材の注入時または外筒の抜き時に伴う杭構造体の浮上を防止することができる。
また、閉鎖コマ体の下端から下方に向けて突出するワイヤ係止兼埋入方向安定化用ピンを有することにより、閉鎖コマ体の杭位置決めに加えて打ち込み時の埋入方向安定化、ワイヤ係止部を兼用して閉鎖コマ体の小型化と軽量化、低コスト化を達成し得る。
また、閉鎖コマ体は、小径化部を下部に配置した逆三角錐台本体と、小径化部下端の中心から下方に突出するピンと、コマ体の上部中心から上方に突設して木杭の下端とねじ込み結合するねじ込み軸と、を備えた構成とすることにより、閉鎖コマ体による杭の外筒中央部位置決め、打ち込み時の埋入方向安定化、ピンによるワイヤ係止部の機能を兼用して閉鎖コマ体、軽量化、低コスト化を達成し得る。
吊支機構は、杭挿入筒体下端に位置する閉鎖コマ体に係合し下から受けて均等なバランスで杭挿入筒体全体を吊支させる受け具を含むことにより、縦長状態の杭挿入筒体を1本程度の少ないワイヤ等を用いて吊支する際に安定してその吊支機能を行うことができる。
吊支機構は、外筒の長さと略同じ長さであって、その上下端を外筒上端側と閉鎖コマ体とにそれぞれ着脱自在に係合する軸体を含むことにより、吊支機構の構造を簡単にし、杭挿入筒体の吊支時に全体を鉛直縦方向に向けて安定的に支持させ、作業効率を向上させることが可能である。
また、本発明のハイブリッド杭の建込み方法によれば、縦長中空の外筒内に木杭を挿入し外筒の筒壁との間に周状間隙を設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に木杭を配置する工程と、木杭の一端側に木杭よりも大径の閉鎖コマ体を連結して外筒の一端開口を閉鎖する杭挿入筒体を形成する工程と、閉鎖コマ体を下部側に配置させた縦長状態で杭挿入筒体を地中に圧入する工程と、杭挿入筒体の圧入後にその上端側から周状間隙内に流動性固化材を投入する工程と、流動性固化材投入後に外筒を地上側に引く抜く工程と、を備えた構成であるから、地盤の掘削孔を任意の設計位置の設計された大きさで精度良く掘削しつつ、均等な厚みの流動性固化材で木製杭を密実に被覆し、地中の水位変動に対しても強度を保持し得る地盤補強を実現することができる。また、木材資源の利用と補強工事の施工性向上並びに工事の低コスト化を図れる。
本発明の実施形態のハイブリッド杭装置の流動性固化材の図示省略の概略縦断面説明図である。 図1のA−A線断面図である。 ハイブリッド杭建て込み構造を示す概略断面説明図である。 杭挿入筒体の分解斜視図である。 閉鎖コマ体の拡大斜視図である。 図5の閉鎖コマ体の正面図である。 ハイブリッド杭装置の建て込み工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の杭挿入筒体下端部へ受け具を装着した状態を示す一部省略拡大正面図である。 本発明の第2実施形態の杭挿入筒体下端部へ受け具を装着した状態を示す一部省略拡大側面図である。 本発明の第2実施形態の杭挿入筒体下端部へ受け具を装着した状態を示す一部省略拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態の受け具を装着した杭挿入筒体へワイヤを係止させた状態を示す一部省略全体正面図である。 本発明の第3実施形態に係るハイブリッド杭装置の杭挿入筒体の概略縦断面説明図である。 図12の装置の上部横断面図である。 図12の閉鎖コマ体の斜視図である。 実施形態の流動性固化材の配合比を示す表の図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。本発明は、木杭の表面にセメント系硬化材等の流動性固化材を充填して被着させ、木製杭を固化材で被覆して木杭の特性を生かしながら埋設位置での水面変動によっても高い防腐防蟻機能を備えるハイブリッド杭を精度の高い位置及び削孔大きさによって埋設できるハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法である。
図1ないし図5は、本発明の第1の実施形態を示している。図1において、第1実施形態によるハイブリッド杭装置1は、縦長中空の外筒2と、外筒内の中央部に配置される木杭3と、木杭の一端に固定される閉鎖コマ体4と、外筒2と木杭3との間隙に投入される流動性固化材5と、ハイブリッド杭建て込み構造7と、を含む。
図1ないし図3において、外筒2は、その中空211内部の軸心中央部に木杭3を配置した状態で木杭の周囲を覆う外殻を形成するように流動性固化材5の硬化体からなる被覆部6を形成する型枠手段であり、縦長状態で地中に圧入させた後に地上に抜脱される。外筒2は、剛性素材による中空管構成であり、例えば金属製円筒管が用いられるがプラスチック製で製作することもできる。また、円筒管に限らず、三角形、四角形、その他の多角形の筒管でもよい。
図1ないし図3において、木杭3は、ハイブリッド杭1Aの中心部あるいは中央部に配置される杭芯構成要素であり、ハイブリッド杭装置の主要構成要素の1つである。木杭の使用により資材の入手、運搬、打ち込み容易性保持、低コスト実施等に資する。木杭は、松、杉、檜、その他の木材を用いることができる。加工の容易性と杭の目的や充分な地中密度保持のための地中打ち込み設置構成からすると直状に生育したものが多い杉材が好ましいが、これに限られるものではない。木杭3は、外筒2の筒壁(内壁)212との間に周状間隙tbが確保できる位置決め機構が外筒内面また木杭3の外周辺で適当な位置に配置される。実施形態において、木杭3は、外筒2の筒壁(内壁)212との間に周状間隙tbを設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に位置を決めて配置される。木杭3は外筒内に収容した状態で外筒を地中打ち込みすることにより地中に配置される。一つの実施形態において、木杭3は所用長に切断の後、樹皮を剥がした生木の状態で用いてもよい。ここに生木とは人工乾燥叉は防腐防蟻処理等の二次加工を一切省略した低コスト木材である。過剰に乾燥した木材を木杭に供する場合は予め木材に散水等を行い木材の含水率を60%以上とすることが望ましい。
図1、3、4ないし6において、閉鎖コマ体4は、外筒2の下端開口を閉鎖するとともに、外筒内に挿入された木杭3の下端の木杭軸心を外筒の軸心に位置決めする閉鎖・位置決め手段であり、実施形態において、位置決めされた状態で外筒内において木杭の下端を保持しつつ外筒の下端部(開口縁)を閉鎖しつつ係止配置される。詳細には、閉鎖コマ体4は、図4ないし図6に示すように、小径化部412を下部に配置した平面視円形の逆三角錐台本体411と、小径化部412下端の中心から下方に突出するピン413と、コマ体の上部中心から上方に突設して木杭の下端とねじ込み結合するねじ込み軸414と、を備えている。実施形態において、閉鎖コマ体4は、コンクリート製のコマ形状成形体からなり、打ち込み時に受ける衝撃に十分耐える強度と密度が必要で、詳しくは使用時におけるコンクリートの圧縮強度は30N/mm 、密度2,000kg/m 以上のものが適用される。好ましくは、密度2,300kg/m 以上であるのがよい。またコマの形態は下端方向にしたがって小径化した錐台形状であり、少なくとも一般のコンクリート成形体以上の密度を有してハイブリッド杭の下端部側寄りに重心を設定させる。図6において、閉鎖コマ体4の逆三角錐台本体411の上部は、円形周縁にL字状の外筒受けステージ(切欠き部)415を有して本体411の外形部より小径の短円柱からなる中央台部416が立設されている。さらに、中央台部416の中心から上方に突設して木杭3の下端とねじ込み結合するねじ込み軸414が突設されている。ねじ込み軸414は、ねじ溝を刻設したねじ棒体からなり、閉鎖コマ体4に一部を埋め込まれて一体化している。閉鎖コマ体全体を周方向に回動させながら木杭の下端中心にねじ込ませて木杭と連結し、木杭下端に閉鎖コマ体4を連結した状態で外筒2の一端開口から挿入し、閉鎖コマ体4で外筒の一端を閉鎖して木杭は外筒の中空の軸方向中央部に固定されtbを確保し、流動性固化材の充填時に受ける木杭3の浮上を拘束する。
閉鎖コマ体4の小径化部412下端の中心から下方に突出するピン413は、図7(b)、(c)に示すように、閉鎖コマ体4で外筒2中空中央部に木杭3を収容配置させた状態を保ちながら一本のワイヤで吊り込み吊り下ろし操作可能とするために縦配置された杭体の下端側を係止する杭下端部係止用の第1のワイヤ係止部111aとして機能する。ピン413は、さらに、小径化部412下端の中心から下方に突出して、木杭収容外筒の埋込み方向の安定化用ピンとして機能する。
図1ないし4において、ハイブリッド杭装置1は、外筒内の軸心を含む中央部に木杭を位置決めする位置決め機構8を備えている。本実施形態において位置決め機構8は、閉鎖コマ体4に木杭3の下端を連結して木杭を外筒2内に挿入し、外筒2との間に周状間隙tbを形成するように外筒内中央部に木杭3を位置決めする位置決め手段であり、木杭3の下端に連結される閉鎖コマ体4と、木杭の下端より上部位置で木杭3を外筒2内で中央位置決めする上部スペーサ部9と、を含む。実施形態において、上部スペーサ部9は、図1、図4に示すように木杭3の上端寄り位置において略90度等間隔で木杭3から半径方向に突出し先端を外筒2の内壁212に当接させる4個のスペーサ片911から成る。詳細には、スペーサ片911は、それぞれ木杭に基部を取り付けて他端側を木杭の半径方向に突設させた先端が釘状で頭部が防錆機能を有するスペーサーであるから、木杭に対して簡単に取付することができる。4個のスペーサ片どうしの間隔部912は外筒の長手方向に連通しており、これらの間隔部912を通して外部から流動性固化材が投入される。なお、上部スペーサ部の構成は、実施形態に限定されるものではなく、外筒内中央部に木杭の上部を位置決めする装置であれば任意に構成しうる。例えば、長手方向に連通孔を有する環状部材、着脱式、プラスチック製、木製等の材料選択等は任意に設定することができる。
流動性固化材5は、木杭3を収容した外筒2を地中に押下げ圧入させた状態で外筒2と木杭3との間隙tbに投入されて全長にわたり全周に木杭の被覆部6を形成する固化材であり、間隙tbへの投入時には流動性を有して外筒2と木杭3との間隙tb内に外筒の上端側の間隙tbから流入し間隙全体に行き渡って木杭全体を被覆し得る。一方、時間経過により流動性固化材5は硬化し固化体となって木杭全周に密着して全体を被覆する。このとき、木杭3の外周において略均等厚みでムラなく被覆層を形成し、木杭の耐久性を保持する。流動性固化材は、例えば地盤改良、わき水・漏水防止等目的で注入され強化剤あるいは止水剤として用いられる注入剤(グラウト(grout))が好適であり、例えば、セメントペースト又はセメントモルタル等のセメントグラウト、ベントナイトグラウト、アスファルトグラウト、ケミカルグラウトなどがある。ベントナイトグラウトは、モンモリロナイト(Al2O3・4SiO2・6H2O)を主成分とする粘土で、粘性、可塑性、膨潤性、塩基置換性に優れる。ケミカルグラウトには、ケイ酸ソーダ系、尿素系、リグニン系、アクリル系がある。
さらに、ハイブリッド杭装置1が備える吊支機構10は、縦長状態の杭挿入筒体11を縦長のままバランスをとった状態で吊り上げ、又は吊り下げ状態で地中打ち込みさせる縦長姿勢支持手段であり、閉鎖コマ体4に木杭3の下端を連結して木杭を外筒2内に挿入し全体を縦長に組み付けた杭挿入筒体11を吊り上げあるいは吊り下げ支持しその状態で打ち込み機を介して地中打ち込みする。吊支機構10は、杭挿入筒体吊支用のワイヤを含む索条と、索条の係止部とを含む。
本実施形態において、吊支機構10は、縦長に組み付けた杭挿入筒体11を1つの重機ブーム12により吊支するワイヤ係止部111を有している。実施形態において、ワイヤ係止部111は、杭挿入筒体11の下端側で吊支用ワイヤ13を巻き掛け、フック係止、嵌合、等の方法で係止する第1の掛部111aと、杭挿入筒体11の上部側で吊支用ワイヤ13を同様の方法で係止する第2の掛部111bと、を含む。杭挿入筒体11についてその上下部にワイヤ係止部111を設けることにより、1本のワイヤを延長してそれぞれ上下のワイヤ係止部111に掛けるだけで1本のワイヤと吊支用の重機ブームだけで吊支することができ、杭打ち込み装置全体の作業機器を簡素化し、作業性を向上させることができる。
ハイブリッド杭建て込み構造7は、図7(g)に示すように、外筒2と木杭3との間隙tbへの流動性固化材5の投入後に外筒2を地中から上方に引き抜いて形成される木杭3と被覆部6との杭体構造であり、流動性固化材の硬化前に地中から外筒2のみを引き抜いて中央に木杭を配し外周全体を均等厚みにグラウトで被覆したハイブリッド杭1Aのみが地中に残される。地中の流動性固化材が硬化することにより注入材の固化した被覆部で被覆した木杭とのハイブリッド杭1Aが形成される。このとき、外筒2が成形枠の機能を行い外筒内壁と木杭外周壁との均等な間隙幅の間隙tbに対応した均等厚みの被覆部6が形成される。
前記した杭挿入筒体11の地中打ち込みに際し、図4、図7(b)〜(e)に示すように、打ち込み補助具14が装着される。打ち込み補助具の長さは杭木3の上端から吊支機構912を経由し外筒2の上端に至る外筒2内に配置される柱状材で、その機能は補助具下端に配置された木杭3に対する打込み力の均等な伝達手段となる例である。従ってこれらの構成は限定的なものではなく、材料、形状、構造などについて打ち込み力を効果的に伝達し得る他の方法、装置を用いることができる。外筒2内の木杭3上方の空間に木柱を挿入させて下端を木杭上端に当接させ、その状態で木柱の上端に荷重を加えて地中打ち込みを行わせる。これによって、打ち込み力は木杭3とその閉鎖コマ体4まで均等かつ確実に伝達され、杭挿入筒体11全体が効果的に地中打ち込みされる。
次に、本発明の実施形態のハイブリッド杭装置の作用について説明すると、図4に示すように上部スペーサ部9を取り付けた木杭3の下端の軸心位置にねじ込み軸414をねじ込んで閉鎖コマ体4を取り付ける。その状態で木杭の上端側を外筒2の一端開口から外筒内に挿入し、閉鎖コマ体4の外筒受ステージ415に外筒2の端縁を突き当てて嵌め込み係止させ杭挿入筒体11を形成させる。そして、図7(a)において例えば螺旋掘削刃等を有するオーガ装置15を用いて計画建て込み位置に打ち込み用穴hを掘削し、吊支用ワイヤ13をワイヤ係止部111若しくは912に掛けて杭挿入筒体11の上下位置を係止した状態で吊支し(図7(b))、掘削した穴位置に杭挿入筒体11の下端の閉鎖コマ体4のピン413を位置合わせする。打ち込み場所にセット後、閉鎖コマ体4のピン413に係止したワイヤのフック係止を解除し、杭打ち機16により上端側から杭挿入筒体全体11を下方に押圧して地中に打ち込みする(図7(c)、(d))。このとき、打ち込み補助具14が外筒2と木杭3に当着して下端の閉鎖コマ体4を押圧し、さらに杭打ち機の回転、圧入作用により外筒、木杭、閉鎖コマ体を同時に打ち込み、杭挿入筒体全体に打ち込み力が併用されて打ち込みする。また、外筒内の木杭3の上端が地表面から20cm以深の深さに達するまで杭挿入筒体11を打ち込んだ後に、打ち込み補助具14を取り外し図7(e)の工程で図12に示した連結材842を除去した後に流動性固化材の投入装置17の排出部171を外筒上端開口に装着して流動性固化材5を投入する(図7(f))。流動性固化材5は、いわゆるグラウト材であり、実施形態では、セメントと砂に加水し、さらに流動性を高めるためにフライアッシュを混入している。また、セメントはグラウト硬化後の重金属溶出抑制のために高炉セメントが使用される。流動性固化材5は、回転軸受部851及び位置決め機構8等を経由しながら外筒内壁と木杭外周壁との周状間隙tbは自己充填機能を備える流動性固化材が無振動で充填投入を継続する。その後、木杭3の外周全体は流動性固化材5によって被覆された後に投入装置17を取り外し(図7(g))その状態から外筒2に備えるワイヤ係止部111または回転軸受部851にワイヤ13を掛て鉛直方向へ静かに外筒2は地上側に引き抜かれる(図7(h))。このとき、閉鎖コマ体と木杭を連結することで流動性固化材による浮力が作用しても木杭が浮き上がる事なく外筒2が引き抜かれる。これによって、木杭表面を流動性固化材で均等厚さに被覆したハイブリッド杭1A(硬化前)が形成され、同時にハイブリッド杭建て込み構造7の基礎が形成される。こうして流動性固化材の硬化を待ってハイブリッド杭及びハイブリッド杭建て込み構造7が完成する。本発明によって構築されたハイブリッド杭はその設置工程では有害な振動や外力の影響を一切受けないこと、また地中に充填される流動性固化材にとって地中は急激な温度変化や異常乾燥などの悪影響を受けないため、硬化体は最適養生環境下に置かれるため成形体にヒビ割れや有害な欠損も発生せず、地中の恒温恒湿状態と流動性硬化材に混和されたフライアッシュのポゾラン反応も機能して硬化体の長期強度の増進にも寄与することになり長期強度に優れた耐久性に富むハイブリッド杭1Aを得ることができる。したがって、計画地盤補強区域を設計通りの密度で高精度に地盤補強することが可能となる。
セメントコンクリートにより被覆された木材の耐久性について発明者らは既に12年間に及ぶ暴露試験を継続中であり芯木材の健全性を確認してきた。ここでは流動性固化材に用いたセメントモルタルの配合例(単位量kg/m )による発明の実施例を下記に示す。ここでは高炉セメントに対し、FA(フライアッシュ)は質量比で47%が混入されている。フライアッシュ粒子は球形であることからこれを適量混合したコンクリートの性状はフライアッシュによるボールベアリング効果により少ない練り混ぜ水量でも流動性や自己充填機能などが格段に改善できた。またフライアッシュはセメントのアルカリ刺激によりセメントの強度を継続して増進させるポゾラン反応を発揮する。従がってフライアッシュ混入のコンクリートやモルタルの特徴は長期に亘る水和反応の継続で長期強度の増進効果もあり発明者らはこの特徴を本発明実施に適用し確認した。図15の配合は本発明における実施例に用いた流動性固化材を用いて成型したハイブリッド杭に関するものである。ここでは砂利を含まないセメントモルタルの事例を示したが被覆層の厚みや杭の形状寸法等の条件に応じ、セメントコンクリートでも対応可能である。本発明過程で実施したサンプルは杭長4mで、地表から2.5mの深さまで掘削を行い地中に自己充填されたハイブリッド杭の外観、形状、寸法等について目視検査及び強度についてはシュミットハンマーによる比破壊試験を行った結果極めて良好であった。
次に、図8ないし図10により、本発明の第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同一部材には、同一符号を付して説明する。第2実施形態のハイブリッド杭装置では吊支機構10は、閉鎖コマ体4に係合する受け具181を含む点が、第1実施形態と異なる。受け具181は、杭挿入筒体11の下端に位置する閉鎖コマ体4に係合し下から受けて均等なバランスで杭挿入筒体11全体を吊支し、吊支用ワイヤ13により縦長状態の杭挿入筒体を安定して支持させることを可能とする閉鎖コマ体の下部受け手段である。
実施形態において、受け具181は、閉鎖コマ体4の逆三角錐台本体部分に係止される当着部182と、当着部182から閉鎖コマ体4の等間隔離した外周複数位置に固定されフック係止用孔184を有する係止片183と、を有している。そして、実施形態で閉鎖コマ体の周方向180度位置に2個設けられた係止片183にそれぞれ1個ずつ、計2つの吊支用ワイヤ13をフック部材等を用いて係合することにより、閉鎖コマ体4に係合し下から受けて均等なバランスで杭挿入筒体11全体を吊支することができる。なお、吊支用ワイヤは外筒の上部係止位置から上方に伸びる部分で1本に結合することもできる。この第2実施形態のハイブリッド杭装置では、縦長の杭を縦長状態で吊支しながら杭打ち作業を行う際に、安定した吊支を実現でき、ハイブリッド杭の杭打ち作業の施工性を向上させ得る。
次に、図12ないし図14により、本発明の第3実施形態について説明するが、第1実施形態と同一部材には、同一符号を付して説明する。第3実施形態のハイブリッド杭装置は、第1実施形態と同様に、縦長中空の外筒2と、外筒内の中央部に配置される木杭3と、木杭の一端に固定される閉鎖コマ体4と、外筒2と木杭3との間隙に投入される流動性固化材5と、ハイブリッド杭建て込み構造7を含む。この第3実施形態では、位置決め機構及び吊支機構の構成が第1実施形態と異なる。本実施形態の位置決め機構83は、本実施形態の杭挿入筒体80を示す図12のように外筒2下端開口内縁と木杭下端部との間に嵌挿された緩衝材832と、上部スペーサ部9と、を含む。緩衝材832は、木杭外面と外筒内壁との間に複数個が環状に配置されている。実施形態では、計8個が等間隔で設けられている。縦長中空の外筒内壁212の下端開口部にはtbを越えない範囲内に緩衝材832が設けられている。緩衝材832は杭挿入筒体11の地中打込時に外筒2の先端面が閉鎖コマ体4の外筒受けステージ415部分に加わる集中衝撃力を緩衝材832によって分散し閉鎖コマ体のせん断破壊の回避手段とした。
さらに、第3実施形態において、吊支機構85は、外筒2の長さと略同じ長さであって、その上下端を外筒上端側と閉鎖コマ体4とにそれぞれ着脱自在に係合する連結材842を含む。連結材842は、外筒2の上端側と閉鎖コマ体4とを連結する連結手段であり、本実施形態では、外筒2の上端側と外筒2の下端に接続した閉鎖コマ体4とを直結させて連結する軸体から構成されている。そして、本実施形態では、外筒2の上端部内壁212に設けた回転軸受部851とインサートナット831の間を軸体としての連結ボルトにて結合して吊支機構を構成する。外筒2と略同じ長さの連結材842で外筒と閉鎖コマ体4とを連結することにより、杭挿入筒体の吊支時にその下部側がふらつかせないように安定支持し、掘削穴への立て込み作業効率を良好にさせることができる。本実施形態において閉鎖コマ体4は、外筒の上端内側に設けた回転軸受部851と閉鎖コマ体4の上面側に埋め込み設けられたインサートナット831(図14参照)とにより連結材842を介して着脱自在に連結支持されている。これにより、閉鎖コマ体4や外筒2との連結に要する部材を省略することができる。回転軸受部851は流動性固化材5の充填工程後に行う外筒2の地上引き抜き工程作業の初期、詳しくは打ち込み深さの1/3程度までを、杭打機のオーガ回転機能を回転軸受部851を介して外筒に伝達させ、正逆回転を併用すれば外筒2の垂直抜き取り作業が円滑にできる。また外筒の引抜工程に際しては外筒内に充填された流動性固化材5は外筒内面によるスライデイング摩擦と緩衝材832による撹拌作用の相乗効果を受けて流動性固化材を密実な被覆層の形成に効果的である。ここで回転軸受部851の取り付け位置は木杭3の規定長上端から更に余裕空間を持たせた上方の外筒内面に取りつけると良い。
第3実施形態のハイブリッド杭装置については、木杭3を収容した外筒11は図7(a)オーガ掘削工程を経て図7(b)吊り下げ移動工程、及び図7(c)及び(d)工程では所定深度の地中まで押下げ圧入する。このとき、外筒内の木杭3の上端が地表面から20cm以深の深さに達するまで杭挿入筒体11を打ち込んだ後に打ち込み補助具14及び図12の軸体(842)を離脱し(e)、その後に流動性固化材の投入装置17の排出部171を外筒上端開口に装着して流動性固化材5を投入する(図7(f))。流動性固化材5の投入に際しては、外筒2と木杭3との間隙tbに流動性固化材5を外筒内部の全長、全周で木杭表面を完全に被覆、充填しながら地表面高に必要な余盛を含めたて高さまで流動化固化材を充填する。ここに余盛高とは外筒2を抜き去った時点において流動性固化材の上層面は木杭頂部の上に所定被覆部6が確保される条件を指している。その後、木杭3の外周全体は流動性固化材5によって被覆された後に投入装置17を取り外し(図7(g))その状態から外筒2に備える吊支機能111または回転軸受部851にワイヤ13を掛けて鉛直方向へ静かに外筒2は地上側に引き抜かれる(図7(h))。
図7(h)に示す外筒2を抜き取り地上側に引き抜く工程は流動性固化材の充填終了の直後で流動性固化材がまだ固まらない条件下で外筒2は抜き去ることを本技術の特徴としている。従がって、本発明は杭の設置条件が地下水の影響を受ける場合であっても充填される流動性固化材5は水中分離もなく時間経過とともに確実に木杭3の全周を緻密でほぼ均等厚を有する高品質の被覆層が形成され耐久構造の木杭が担保される。
次に、本発明のハイブリッド杭の建込み方法は、縦長中空の外筒内に木杭を挿入し外筒の筒壁との間に周状間隙を設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に木杭を配置する工程と、木杭の一端側に木杭よりも大径の閉鎖コマ体を連結して外筒の一端開口を閉鎖する杭挿入筒体を形成する工程と、閉鎖コマ体を下部側に配置させた縦長状態で杭挿入筒体を地中に圧入する工程と、杭挿入筒体の圧入後にその上端側から周状間隙内に流動性固化材を投入する工程と、流動性固化材投入後に外筒を地上側に引く抜く工程と、を備えて構成される。これによれば、設計通りの正確で良好な精度の地盤補強と強度の高い補強地盤を得ることが可能である。
以上説明した本発明のハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法は、上記の実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲においてなされる任意の改変も本発明に含まれる。
本発明のハイブリッド杭装置並びにハイブリッド杭の建込み方法は、地盤補強における建築、土木分野とともに、木材の有効利用による林業振興にも資する。
1 ハイブリッド杭装置
1A ハイブリッド杭
2 外筒
3 木杭
4 閉鎖コマ体
411 逆三角錐台本体
414 ねじ込み軸
413 ピン
415 外筒受けステージ
5 流動性固化材
6 被覆部
7 ハイブリッド杭建て込み構造
8、83 位置決め機構
9 上部スペーサ部
10、85 吊支機構
11、80 杭挿入筒体
111 ワイヤ係止部
13 吊支用ワイヤ
14 打ち込み補助具
16 杭打機
17 投入装置
tb 周状間隙
181 受け具
80 杭挿入筒体(第3実施形態)
83 位置決め機構
831 インサートナット
832 緩衝材
842 連結材
85 吊支機構
851 回転軸受部

Claims (7)

  1. 縦長中空の外筒と、
    外筒の下端開口を閉鎖するように外筒に対して係止配置される閉鎖コマ体と、
    閉鎖コマ体に下端を連結され外筒の内壁との間に周状間隙を設けるように筒壁から所要間隔をあけて外筒内中央部に配置される木杭と、
    木杭を収容した外筒を地中に押下げ圧入させた状態で外筒と木杭との間隙に投入されて全長周状に木杭の被覆部を形成する流動性固化材と、
    外筒と木杭との間隙への流動性固化材の投入後に外筒を地中から上方に引き抜いて形成される木杭と被覆部とを含むハイブリッド杭と、を備え、
    閉鎖コマ体に木杭の下端を連結し、木杭を外筒内に挿入して外筒との間に周状間隙を形成するように外筒内中央部に木杭を位置決めする位置決め機構を備え,
    閉鎖コマ体は、小径化部を下部に配置した逆三角錐台本体と、小径化部下端の中心から下方に突出するピンと、コマ体の上部中心から上方に突設して木杭の下端とねじ込み結合するねじ込み軸と、を備えたことを特徴とするハイブリッド杭装置。
  2. 閉鎖コマ体に木杭の下端を連結して木杭を外筒内に挿入し全体を縦長に組み付けた杭挿入筒体を吊支する吊支機構を備えたことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド杭装置。
  3. 吊支機構は、縦長に組み付けた杭挿入筒体を1つの重機ブームにより吊支するワイヤ係止部を有することを特徴とする請求項2記載のハイブリッド杭装置。
  4. 閉鎖コマ体は、密度2,000kg/m 以上の下端方向に向けて小径化した錐台形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のハイブリッド杭装置。
  5. 閉鎖コマ体の下端から下方に向けて突出するワイヤ係止兼埋入方向安定化用ピンを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のハイブリッド杭装置。
  6. 吊支機構は、杭挿入筒体下端に位置する閉鎖コマ体に係合し下から受けて均等なバランスで杭挿入筒体全体を吊支させる受け具を含むことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のハイブリッド杭装置。
  7. 吊支機構は、外筒の長さと同じ長さであって、外筒上端側と閉鎖コマ体とにそれぞれ着脱自在に係合する軸体を含むことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のハイブリッド杭装置。
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